JP2008026481A - 電子写真感光体、プロセスカートリッジおよび電子写真装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 支持体表面の欠陥の被覆、感光層の塗工性向上、支持体と感光層との接着性向上、感光層の電気的破壊に対する保護、帯電性の向上、支持体から感光層への電荷注入性の改良を図るために、支持体上に導電層、中間層、感光層をこの順に設けてなる電子写真感光体を特殊な環境条件で使用したときも、電位の変動が抑制された電子写真感光体及びそれを用いたプロセスカートリッジ、電子写真装置を提供する。
【解決手段】 支持体上に導電層、中間層、感光層をこの順に、該導電層が結着樹脂および導電性粒子を含有する電子写真感光体において、該導電性粒子が酸素欠損型SnO2を被覆したTiO2粒子であり、該導電層の体積抵抗率が8.0×108Ω・cmを超え1.0×1011Ω・cm以下であり、該導電性粒子の平均粒径が0.20〜0.60μmであり、かつ感光層にアゾ顔料を含有することを特徴とする電子写真感光体。
【選択図】 図1
【解決手段】 支持体上に導電層、中間層、感光層をこの順に、該導電層が結着樹脂および導電性粒子を含有する電子写真感光体において、該導電性粒子が酸素欠損型SnO2を被覆したTiO2粒子であり、該導電層の体積抵抗率が8.0×108Ω・cmを超え1.0×1011Ω・cm以下であり、該導電性粒子の平均粒径が0.20〜0.60μmであり、かつ感光層にアゾ顔料を含有することを特徴とする電子写真感光体。
【選択図】 図1
Description
本発明は、電子写真感光体、電子写真感光体を有するプロセスカートリッジおよび電子写真装置に関する。
近年、有機光導電性物質を用いた電子写真感光体(有機電子写真感光体)の研究開発が盛んに行われている。電子写真感光体は、基本的には、支持体と該支持体上に設けられた感光層とから構成されている。しかしながら、現状は、支持体表面の欠陥の被覆、感光層の塗工性向上、支持体と感光層との接着性向上、感光層の電気的破壊に対する保護、帯電性の向上、支持体から感光層への電荷注入性の改良などのために、支持体と感光層との間に各種層を設けることが多い。したがって、支持体と感光層との間に設けられる層には、被覆性、接着性、機械的強度、導電性、電気的バリア性などの多くの機能が要求される。
支持体と感光層との間に設けられる層としては、従来、以下のタイプのものが知られている。
(i)導電性材料を含有しない樹脂層。
(ii)導電性材料を含有した樹脂層。
(iii)上記(ii)の層の上に、上記(i)の層を積層したもの。
(i)導電性材料を含有しない樹脂層。
(ii)導電性材料を含有した樹脂層。
(iii)上記(ii)の層の上に、上記(i)の層を積層したもの。
上記(i)の層は、導電性材料を含有しないため、層の抵抗が高い。しかも、表面平滑化処理が施されていない支持体表面の欠陥を被覆するためには、その厚さ(膜厚)を厚くしなければならない。
しかしながら、抵抗が高い上記(i)の層の膜厚を厚くすると、初期および繰り返し使用時の残留電位が高くなるという問題が生じる。
したがって、上記(i)の層の実用化のためには、支持体表面の欠陥を少なくし、かつ、その膜厚を薄くする必要がある。
一方、上記(ii)の層は、導電性粒子などの導電性材料を樹脂中に分散した層であり、層の抵抗を小さくすることが可能であるため、層の膜厚を厚くして、導電性の支持体や非導電性の支持体(樹脂製の支持体など)の表面の欠陥を被覆することが可能である。
しかしながら、上記(ii)の層の膜厚を厚くする場合は、薄くする上記(i)の層に比べて、層に十分な導電性を付与する必要があるため、上記(ii)の層は体積抵抗率の低い層となり、そのため、低温低湿から高温高湿の幅広い環境条件において、画像欠陥の原因となる支持体、上記(ii)の層から感光層への電荷注入を阻止するためには、電気的バリア性を有する層を上記(ii)の層と感光層との間に別途設けることが好ましい。電気的バリア性を有する層とは、上記(i)の層のように、導電性粒子を含有しない樹脂層である。
つまり、支持体と感光層との間に設けられる層は、上記(i)の層と上記(ii)の層とを積層した上記(iii)の構成であることが好ましい。
上記(iii)の構成は、複数の層を形成する必要があるため、それだけ工程が増えるが、支持体表面の欠陥の許容範囲が大きくなるため、支持体の使用許容範囲が大幅に広がり、生産性の向上が図れるという利点がある。
一般的に、上記(ii)の層は導電層と呼ばれ、上記(i)の層は中間層(下引き層、バリア層)と呼ばれる。
また、押し出し工程および引き抜き工程を含む製造方法により製造されるアルミニウム管や、押し出し工程およびしごき工程を含む製造方法により製造されるアルミニウム管は、表面切削することなく無切削管として良好な寸法精度や表面平滑性が得られるうえ、コスト的にも有利な電子写真感光体用の支持体として用いられているが、これらの無切削のアルミニウム管の表面にはササクレ状の凸状欠陥が生じやすく、このような支持体の表面欠陥の隠蔽の観点からも、上記(iii)の構成が好ましい。
導電層に用いる導電性材料としては、各種の金属、金属酸化物、導電性ポリマーなどがある。その中でも、抵抗特性に優れる酸化スズ(以下、SnO2)には、通常の粉体抵抗率104〜106Ω・cmのものから、SnO2の導電性材料の製造時に、酸化アンチモンなどのスズとは異なる価数の金属の化合物や非金属元素などを混合して(ドープして)、粉体抵抗率を1/1000〜1/100000に小さくしたものや、構成元素を増やさずにノンドープでSnO2の抵抗をアンチモンドープと同程度に小さくした酸素欠損型SnO2の導電性材料がある。
酸素欠損型SnO2に関連する先行技術として、例えば、特開平07−295245号公報(特許文献1)には、酸素欠損型SnO2を導電層に用いる技術が開示されており、特開平06−208238号公報(特許文献2)には、硫酸バリウム粒子に酸素欠損型SnO2を被覆して、SnO2だけを用いる場合よりも分散性を向上させる技術が開示されており、特開平10−186702号公報(特許文献3)には、酸素欠損型SnO2の実施形態までは開示されていないものの、分散性を向上させるために、硫酸バリウム粒子を用いて、その上に白色度を向上させるために、酸化チタン(TiO2)を被覆し、さらにその上に導電性を付与するために、SnO2を被覆する技術が開示されている。
近年、電子写真装置の高速化、高画質化の要求はより一層高まっている。特に、出力画像のカラー化(フルカラー化)により、ハーフトーン画像やベタ画像が出力されることが多くなっており、それらの高画質化、高耐久性が求められている。
しかし、従来の技術では低温・低湿環境下において、特に前露光手段などの除電手段を有していない系やサイクルスピードが速い系では、印刷開始数十秒の短い時間領域で露光後電位(VL)が数十ボルト上昇するという現象が知られていて、濃度変動や色見変動等の画像欠陥が生じてしまうという欠点があった。
しかし、従来の技術では低温・低湿環境下において、特に前露光手段などの除電手段を有していない系やサイクルスピードが速い系では、印刷開始数十秒の短い時間領域で露光後電位(VL)が数十ボルト上昇するという現象が知られていて、濃度変動や色見変動等の画像欠陥が生じてしまうという欠点があった。
またアゾ顔料は優れた光導電性を示し、中心骨格とカプラ−成分の組み合わせ方で様々な特性を持った化合物が比較的容易に得られ、かつ分光域や感度のコントロールが可能であることから、これまでに数多くの化合物が提案されていて今後の発展が期待されているが、高速化、高画質化という観点から、低温・低湿環境下における繰り返し使用時の電位安定性の面で更なる改良の余地があった。
特開平07−295245号公報
特開平06−208238号公報
特開平10−186702号公報
本発明の目的は、支持体表面の欠陥の被覆、感光層の塗工性向上、支持体と感光層との接着性向上、感光層の電気的破壊に対する保護、帯電性の向上、支持体から感光層への電荷注入性の改良を図るために、支持体上に導電層、中間層、感光層をこの順に設けてなる電子写真感光体を特殊な環境条件で使用したときも、電位の変動が抑制された電子写真感光体及びそれを用いたプロセスカートリッジ、電子写真装置を提供することである。
本発明は、支持体上に導電層、中間層、感光層をこの順に設けてなる電子写真感光体であって、該導電層が結着樹脂および導電性粒子を含有する電子写真感光体において、該導電性粒子が酸素欠損型SnO2を被覆したTiO2粒子であり、該導電層の体積抵抗率が8.0×108Ω・cmを超え1.0×1011Ω・cm以下であり、該導電性粒子の平均粒径が0.20〜0.60μmであり、かつ感光層にアゾ顔料を含有することを特徴とする電子写真感光体である。
また本発明は、前記載の電子写真感光体と、該電子写真感光体の表面を帯電するための帯電手段、電子写真感光体の表面の静電潜像をトナーにより現像してトナー像を形成するための現像手段、電子写真感光体の表面のトナー像を転写材に転写するための転写手段、および、転写後に該電子写真感光体の表面に残留するトナーをクリーニングするためのクリーニング手段からなる群より選択される少なくとも1つの手段とを一体に支持し、電子写真装置本体に着脱自在であることを特徴とするプロセスカートリッジである。
また本発明は、記載の電子写真感光体、該電子写真感光体の表面を帯電するための帯電手段、該帯電手段により帯電された電子写真感光体の表面に露光によって静電潜像を形成するための露光手段、該露光手段により形成された電子写真感光体の表面の静電潜像をトナーにより現像してトナー像を形成するための現像手段、および、該現像手段により形成された電子写真感光体の表面のトナー像を転写材に転写するための転写手段を有することを特徴とする電子写真装置である。
本発明によれば、支持体表面の欠陥の被覆、感光層の塗工性向上、支持体と感光層との接着性向上、感光層の電気的破壊に対する保護、帯電性の向上、支持体から感光層への電荷注入性の改良を図るために、支持体上に導電層、中間層、感光層をこの順に設けてなる電子写真感光体を特殊な環境条件で使用したときも、電位の変動が抑制された電子写真感光体及びそれを用いたプロセスカートリッジ、電子写真装置を提供することができる。
以下、本発明をより詳細に説明する。
本発明の電子写真感光体の導電層を形成する塗布液は導電性粒子、および結着樹脂を含有する。
本発明では、導電性粒子として、酸素を欠損させることにより低抵抗化(粉体抵抗率で1/10000)を図ったSnO2を被覆したTiO2粒子を用いた。酸素欠損型SnO2は、アンチモンなどの異元素をドープしたSnO2に比べてリユース性に優れる。また、低湿環境下での抵抗率の上昇や高湿下での抵抗率の低下が少なく、環境安定性にも優れている。
本発明に用いられる導電性粒子が、酸素欠損型SnO2のみから構成される粒子ではなく、酸素欠損型SnO2を被覆したTiO2粒子である理由は以下のとおりである。
まず、芯材粒子を用いたのは、導電層における導電性粒子の分散性の向上を図るためである。導電性粒子として酸素欠損型SnO2のみを用いて導電層用塗布液を作製した場合、特に酸素欠損型SnO2の含有比率が高い場合に、酸素欠損型SnO2の凝集が発生しやすい。
また、芯材粒子としてTiO2粒子を用いたのは、酸素欠損型SnO2の酸素欠損部位とTiO2粒子表面の酸化物部位の親和力により、酸素欠損型SnO2の被覆層と芯材の結合が強化されるからであり、また、酸素欠損型SnO2の酸素欠損部位が保護されるからである。酸素欠損型は、ドープ型と異なり、酸素存在下で酸化して酸素欠損部位が消失し、導電性が低下(粉体抵抗率が増加)してしまう場合がある。
また、芯材粒子であるTiO2粒子は、露光光(画像露光光)がレーザー光である場合、レーザー露光の際、支持体表面で反射した光が干渉して出力画像に干渉縞が発生することを抑制することができる。
なお、酸素欠損型SnO2を被覆したTiO2粒子の製造方法(酸素欠損型SnO2を作製する方法やTiO2粒子に酸素欠損型SnO2を被覆する方法)は、特開平07−295245号公報や特開平04−154621号公報に開示されている。
後に述べるが、導電層の体積抵抗率を発明の範囲内に収めるためには、導電性粒子である酸素欠損型SnO2を被覆したTiO2粒子の粉体抵抗率は、1〜500Ω・cmであることが好ましく、特には1〜250Ω・cmであることがより好ましい。粉体抵抗率が高すぎると導電層の体積抵抗率を上記範囲の収めることが難しくなり、一方、粉体抵抗率が低すぎると帯電能が低下する場合がある。
粉体抵抗率が上記範囲にある酸素欠損型SnO2を被覆したTiO2粒子を安定して得るためには、該粒子を製造する際の原材料配合比率を制御すればよい。例えば、スズ原材料から100%のSnO2が得られると計算して、酸素欠損型SnO2を被覆したTiO2に対して30〜60質量%のSnO2を生成するのに必要なスズ原材料を該粒子製造時に配合すればよい。換言すれば、TiO2への酸素欠損型SnO2の被覆率は30〜60質量%が好ましい。
本発明における粉体抵抗率の測定方法は以下のとおりである。
測定装置は、三菱化学(株)製の抵抗測定装置ロレスタAP(LorestaAp)を用いた。測定対象の粉体(=粒子)は、500kg/cm2の圧力で固めて、ペレット状の測定用サンプルとした。測定環境は23℃、60%RHであり、印加電圧は100Vである。
結着樹脂としては、フェノール樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリアミド酸樹脂、ポリビニールアセタール樹脂、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、メラミン樹脂、ポリエステル樹脂などが挙げられる。これらは1種または2種以上用いることができる。また、各種樹脂の中でも、他層へのマイグレーション(溶け込み)の抑制、支持体への密着性、導電性粒子の分散性・分散安定性、成膜後の耐溶剤性などの観点から、導電層の結着樹脂は硬化性樹脂が好ましく、特には熱硬化性樹脂がより好ましい。具体的には、熱硬化性フェノール樹脂、ポリウレタン樹脂などが好ましい。
本発明の電子写真感光体の導電層を形成するための塗工液は、前述の酸素欠損型SnO2を被覆したTiO2粒子を結着樹脂および溶剤とともに分散して得られる。
分散方法としては、ペイントシェーカー、サンドミル、ボールミル、液衝突型高速分散機などを用いた方法が挙げられる。
塗工液に用いる溶剤としては、メタノール、エタノール、イソプロパノールなどのアルコールや、アセトン、メチルエチルケトン、シクロへキサノンなどのケトンや、テトラヒドロフラン、ジオキサン、エチレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルなどのエーテルや、酢酸メチル、酢酸エチルなどのエステルや、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素などが挙げられる。これら溶剤を二種以上を混合して用いてもかまわない。
また、導電性粒子(P)である酸素欠損型SnO2を被覆したTiO2粒子と結着樹脂(B)との質量比(P/B)は、2.3/1〜3.3/1であることが好ましい。質量比(P/B)が小さすぎると、導電層の体積抵抗率を上記範囲に収めることが難しくなり、質量比(P/B)が大きすぎると、導電層における平均粒径0.20〜0.60μmの酸素欠損型SnO2を被覆したTiO2粒子の結着が難しくなり、クラックが発生しやすくなる。
本発明の電子写真塗工液の体積標準のD50における平均粒径は0.20〜0.60μmである。
塗工液の組成が同一であっても、導電性粒子の平均粒径が大きくなるにしたがって該導電性粒子の粉体抵抗率が低下し、それとともに、導電層の体積抵抗率が低下する。
導電性粒子である酸素欠損型SnO2を被覆したTiO2粒子の平均粒径が0.20μm未満の場合、導電層の体積抵抗率を上記範囲の収めるには、導電性粒子の使用量を増やす必要があるが、導電性粒子の使用量を増やした場合、導電層表面で反射した光が干渉して出力画像に干渉縞が発生することを抑制するために好適な導電層の表面粗さ(Rzjis:1〜3μm)を達成することが難しくなる。なお、Rzjisとは、JISB0601(1994年)でRzと定義されていたものである。JISB0601は、2001年の規格改訂でRzが改訂され、1994年時のRy(最大高さ)に置き換わった。1994年時のRzは区別のために、2001年にRzjisと名称変更された。
また、導電性粒子の使用量を増やした場合、導電層の膜厚を厚くするとクラックが発生しやすくなり、成膜性が低下する場合がある。
一方、導電性粒子である酸素欠損型SnO2を被覆したTiO2粒子の平均粒径が0.60μmを超える場合は、導電層の体積抵抗率を上記範囲の収めることは可能であるが、導電層表面が極端に荒れてしまい、感光層への局所的な電荷注入が起こりやすくなり、出力画像中の白地におけるポチが目立つようになる。
本発明における平均粒径、粒度分布の測定方法は(株)堀場製作所製の超遠心式自動粒度分布測定装置(CAPA(登録商標)700)を用いて行った。測定の方法は以下のとおりである。
得られた塗工液を適当な溶媒を用いて透過率が0.80〜1.00の間になるように希釈し遠心沈降法(回転数3000rpm)で粒度分布のヒストグラムと体積標準D50の測定を行った。測定する粒径範囲は0.00〜1.60μm、測定粒子幅は0.10μmとした。
また、導電層表面で反射した光が干渉して出力画像に干渉縞が発生することを抑制するために、塗工液には結着樹脂および酸素欠損型SnO2を被覆したTiO2粒子に加えて、導電層表面を粗面化するための表面粗し付与材を添加することも可能である。表面粗し付与材としては、平均粒径1〜3μmの樹脂粒子が好ましく、例えば、硬化性ゴム、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂、アルキド樹脂、フェノール樹脂、ポリエステル樹脂、シリコーン樹脂、アクリル−メラミン樹脂などの硬化性樹脂の粒子などが挙げられる。これらの中でも、凝集しにくいシリコーン樹脂の粒子が好ましい。樹脂粒子の比重(0.5〜2)は、酸素欠損型SnO2を被覆したTiO2粒子の比重(4〜7)に比べて小さいため、導電層形成時に効率的に該導電層の表面を粗面化することができる。ただし、導電層中の表面粗し付与材の含有量が多いほど、導電層の体積抵抗率が上昇する傾向にあるため、導電層の体積抵抗率を上記範囲に収めるためには、導電層中の表面粗し付与材の含有量は、導電層中の結着樹脂に対して15〜25質量%であることが好ましい。
また、導電層の表面性を高めるために塗工液にレベリング剤を添加してもよく、また、導電層の隠蔽性を向上させるために、顔料粒子を導電層に含有させてもよい。
また本発明の感光層に含まれるアゾ顔料の例としては以下の構造を持つものが挙げられる。ただし、置換基の位置、種類、骨格構造などはこれらに限られることはなく、電荷発生物質であり、かつアゾ骨格を有しているアゾ顔料であればよい。
なお、これらアゾ顔料を2種以上混合して用いてもよく、また他の電荷発生物質と組み合わせて用いてもよい。
本発明の電子写真感光体は、支持体上に導電層、中間層、感光層をこの順に設けてなる電子写真感光体である。
支持体としては、導電性を有するもの(導電性支持体)が好ましく、例えば、アルミニウム、アルミニウム合金、ステンレスなどの金属製の支持体を用いることができる。アルミニウム、アルミニウム合金の場合は、押し出し工程および引き抜き工程を含む製造方法により製造されるアルミニウム管や、押し出し工程およびしごき工程を含む製造方法により製造されるアルミニウム管や、これらを切削、電解複合研磨(電解作用を有する電極と電解質溶液による電解および研磨作用を有する砥石による研磨)、湿式または乾式ホーニング処理したものも用いることができる。また、アルミニウム、アルミニウム合金、酸化インジウム−酸化スズ合金などを真空蒸着によって被膜形成された層を有する上記金属製支持体や樹脂製支持体(ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、フェノール樹脂、ポリプロピレン、ポリスチレン樹脂など)を用いることもできる。また、カーボンブラック、酸化スズ粒子、酸化チタン粒子、銀粒子などの導電性粒子を樹脂や紙に含浸した支持体や、導電性結着樹脂を有するプラスチックなどを用いることもできる。
導電層の電荷(キャリア)をアースに流すためには、導電性の支持体の体積抵抗率は、また、支持体の表面が導電性を付与するために設けられた層である場合その層の体積抵抗率は、1.0×1010Ω・cm以下であることが好ましく、特には1.0×106Ω・cm以下であることがより好ましい。
なお、支持体が非導電性の支持体である場合には、本発明の電子写真感光体の導電層からアースを取る構成を採る必要がある。
本発明の電子写真感光体の導電層は前述の塗布液を浸漬コーティング法、スプレーコーティング法、スピンナーコーティング法、ローラーコーティング法、マイヤーバーコーティング法、ブレードコーティング法などを支持体上に用いて塗工し、これを乾燥させることによって形成することができる。
まず、導電層の体積抵抗率に関して説明する。
導電層の抵抗は低いことが好ましいが、低温低湿環境下で電位の変動を抑制するためには、導電層の体積抵抗率が1.0×1011Ω・cm以下が好ましいことがわかった。一方、導電層の抵抗が低すぎると、高温高湿下での感光層への電荷注入によるポチ、かぶりが発生する。具体的には、導電層の体積抵抗率が8.0×108Ω・cmより高いことが好ましい。
本発明における導電層の体積抵抗率の測定方法は以下のとおりである。
まず、アルミニウムシート上に測定対象の導電層を10〜15μm程度の膜厚で形成し、さらに、この導電層上に金の薄膜を蒸着により形成して、アルミニウムシートと金薄膜の両電極間を流れる電流値をpAメーターで測定した。測定環境は23℃、60RH%であり、印加電圧は0.1Vである。電流値測定開始1分後の安定した値を読み取り、導電層の体積抵抗率を導き出した。
なお、このアルミニウムシートの断面形状観察を電子顕微鏡を用いて行い平均粒径を算出したところ、塗工液の粒径測定と同等の結果が得られた。
支持体の表面欠陥を隠蔽するという観点から、導電層の膜厚は10〜25μmであることが好ましく、特には15〜20μmであることがより好ましい。
なお、本発明において、導電層を含む電子写真感光体の各層の膜厚は、(株)フィッシャーインストルメンツ社製のFISHERSCOPE mmsで測定した。
導電層から感光層への電荷注入を阻止するために、電気的バリア性を有する中間層を導電層と感光層との間に設ける必要があるが、中間層の体積抵抗率は1.0×109〜1.0×1013Ω・cmであることが好ましい。中間層の体積抵抗率が小さすぎると、電気的バリア性が乏しくなり、導電層からの電荷注入に起因するポチやカブリの発生が顕著になる傾向にある。一方、中間層の体積抵抗率が大きすぎると、画像形成時に電荷(キャリア)の流れが滞り、残留電位の上昇(電位安定性の欠如)が顕著になる傾向にある。
本発明における中間層の体積抵抗率の測定方法は以下のとおりである。
まず、アルミニウムシート上に測定対象の中間層を2〜5μm程度の膜厚で形成し、さらに、この中間層上に金の薄膜を蒸着により形成して、アルミニウムシートと金薄膜の両電極間を流れる電流値をpAメーターで測定した。測定環境はRH%であり、印加電圧は100Vである。電流値測定開始1分後の安定した値を読み取り、中間層の体積抵抗率を導き出した。
中間層は、結着樹脂を含有する中間層用塗布液を導電層上に塗布し、これを乾燥させることによって形成することができる。
中間層の結着樹脂としては、ポリビニルアルコール、ポリビニルメチルエーテル、ポリアクリル酸類、メチルセルロース、エチルセルロース、ポリグルタミン酸、カゼイン、でんぷんなどの水溶性樹脂や、ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリアミド酸樹脂、メラミン樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリグルタミン酸エステル樹脂などが挙げられる。電気的バリア性を効果的に発現させるためには、また、塗工性、密着性、耐溶剤性、抵抗などの観点から、中間層の結着樹脂は熱可塑性樹脂が好ましい。具体的には、熱可塑性ポリアミド樹脂などが好ましい。ポリアミド樹脂としては、溶液状態で塗布できるような低結晶性または非結晶性の共重合ナイロンなどが好ましい。
また、中間層の膜厚は0.1〜2.0μmであることが好ましい。
また、中間層において電荷(キャリア)の流れが滞らないようにするために、中間層には、電子輸送物質(アクセプターなどの電子受容性物質)を含有させてもよい。
次に、本発明の電子写真感光体の構成について説明する。
図1に示すように、本発明の電子写真感光体は、支持体101上に導電層102、中間層103、感光層104(電荷発生層1041、電荷輸送層1042)をこの順に有する電子写真感光体である。
感光層は、電荷輸送物質と電荷発生物質を同一の層に含有する単層型感光層104であっても(図1(a)参照)、電荷発生物質を含有する電荷発生層1041と電荷輸送物質を含有する電荷輸送層1042とに分離した積層型(機能分離型)感光層であってもよいが、電子写真特性の観点からは積層型感光層が好ましい。また、積層型感光層には、支持体101側から電荷発生層1041、電荷輸送層1042の順に積層した順層型感光層(図1(b)参照)と、支持体101側から電荷輸送層1042、電荷発生層1041の順に積層した逆層型感光層(図1(c)参照)があるが、電子写真特性の観点からは順層型感光層が好ましい。
また、感光層104(電荷発生層1041、電荷輸送層1042)上に、保護層105を設けてもよい(図1(d)参照)。
支持体上には導電層が設けられ、導電層上には中間層が設けられる。導電層および中間層に関しては上述のとおりである。
中間層上には感光層が設けられる。
本発明の電子写真感光体に用いられる電荷発生物質は前記に記したようなアゾ骨格を有するアゾ顔料を少なくとも一種類以上有している。前記に記されている例以外電荷発生物質であり、かつアゾ骨格を有しているアゾ顔料であれば効果が得られる。
先に述べたように、アゾ顔料を2種以上混合して用いてもよく、また他の電荷発生物質と組み合わせて用いてもよい。組み合わせる電荷発生物質には、金属フタロシアニン、非金属フタロシアニンなどのフタロシアニン顔料や、インジゴ、チオインジゴなどのインジゴ顔料や、ペリレン酸無水物、ペリレン酸イミドなどのペリレン顔料や、アンスラキノン、ピレンキノンなどの多環キノン顔料や、スクワリリウム色素や、ピリリウム塩およびチアピリリウム塩や、トリフェニルメタン色素や、セレン、セレン−テルル、アモルファスシリコンなどの無機物質や、キナクリドン顔料や、アズレニウム塩顔料や、シアニン染料や、キサンテン色素や、キノンイミン色素や、スチリル色素や、硫化カドミウムや、酸化亜鉛などが挙げられる。これらの中でも、特にオキシチタニウムフタロシアニン、ヒドロキシガリウムフタロシアニン、クロロガリウムフタロシアニンなどの金属フタロシアニンが好ましい。
感光層が積層型感光層である場合、電荷発生層に用いる結着樹脂としては、例えば、ポリカーボネート樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアリレート樹脂、ブチラール樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリビニルアセタール樹脂、ジアリルフタレート樹脂、アクリル樹脂、メタクリル樹脂、酢酸ビニル樹脂、フェノール樹脂、シリコーン樹脂、ポリスルホン樹脂、スチレン−ブタジエン共重合体樹脂、アルキッド樹脂、エポキシ樹脂、尿素樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体樹脂などが挙げられる。これらは単独、混合または共重合体として1種または2種以上用いることができる。
電荷発生層は、電荷発生物質を結着樹脂および溶剤と共に分散して得られる電荷発生層用塗布液を塗布し、これを乾燥させることによって形成することができる。分散方法としては、ホモジナイザー、超音波、ボールミル、サンドミル、アトライター、ロールミルなどを用いた方法が挙げられる。電荷発生物質と結着樹脂との割合は、10:1〜1:10(質量比)の範囲が好ましく、特には3:1〜1:1(質量比)の範囲がより好ましい。
電荷発生層用塗布液に用いる溶剤は、使用する結着樹脂や電荷発生物質の溶解性や分散安定性から選択されるが、有機溶剤としてはアルコール、スルホキシド、ケトン、エーテル、エステル、脂肪族ハロゲン化炭化水素、芳香族化合物などが挙げられる。
電荷発生層用塗布液を塗布する際には、例えば、浸漬塗布法(浸漬コーティング法)、スプレーコーティング法、スピンナーコーティング法、ローラーコーティング法、マイヤーバーコーティング法、ブレードコーティング法などの塗布方法を用いることができる。
また、電荷発生層の膜厚は5μm以下であることが好ましく、特には0.1〜2.0μmであることがより好ましい。
また、電荷発生層には、種々の増感剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、可塑剤などを必要に応じて添加することもできる。また、電荷発生層において電荷(キャリア)の流れが滞らないようにするために、電荷発生層には、電子輸送物質(アクセプターなどの電子受容性物質)を含有させてもよい。
本発明の電子写真感光体に用いられる電荷輸送物質としては、トリアリールアミン化合物、ヒドラゾン化合物、スチリル化合物、スチルベン化合物、ピラゾリン化合物、オキサゾール化合物、チアゾール化合物、トリアリルメタン化合物などが挙げられる。
感光層が積層型感光層である場合、電荷輸送層に用いる結着樹脂としては、例えば、アクリル樹脂、スチレン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリアリレート樹脂、ポリサルホン樹脂、ポリフェニレンオキシド樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂、アルキド樹脂、不飽和樹脂などが挙げられる。特には、ポリメチルメタクリレート樹脂、ポリスチレン樹脂、スチレン−アクリロニトリル共重合体樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリアリレート樹脂、ジアリルフタレート樹脂などが好ましい。これらは単独、混合または共重合体として1種または2種以上用いることができる。
電荷輸送層は、電荷輸送物質と結着樹脂を溶剤に溶解して得られる電荷輸送層用塗布液を塗布し、これを乾燥させることによって形成することができる。電荷輸送物質と結着樹脂との割合は、2:1〜1:2(質量比)の範囲が好ましい。
電荷輸送層用塗布液に用いる溶剤としては、アセトン、メチルエチルケトンなどのケトン、酢酸メチル、酢酸エチルなどのエステル、ジメトキシメタン、ジメトキシエタンなどのエーテル、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素、クロロベンゼン、クロロホルム、四塩化炭素などのハロゲン原子で置換された炭化水素などが用いられる。
電荷輸送層用塗布液を塗布する際には、例えば、浸漬塗布法(浸漬コーティング法)、スプレーコーティング法、スピンナーコーティング法、ローラーコーティング法、マイヤーバーコーティング法、ブレードコーティング法などの塗布方法を用いることができる。
電荷輸送層の膜厚は5〜40μmであることが好ましく、特には10〜20μmであることが帯電均一性の観点からより好ましい。
また、電荷輸送層には、酸化防止剤、紫外線吸収剤、可塑剤などを必要に応じて添加することもできる。
感光層が単層型感光層である場合、該単層型感光層は、上記電荷発生物質および上記電荷輸送物質を上記結着樹脂および上記溶剤と共に分散して得られる単層型感光層用塗布液を塗布し、これを乾燥させることによって形成することができる。
また、感光層上には、該感光層を保護することを目的とした保護層を設けてもよい。保護層は、上述した各種結着樹脂を溶剤に溶解して得られる保護層用塗布液を塗布し、これを乾燥させることによって形成することができる。
保護層の膜厚は0.5〜10μmであることが好ましく、特には1〜5μmであることが好ましい。図2に、本発明のプロセスカートリッジを備えた電子写真装置の概略構成の一例を示す。
図2において、1はドラム状の電子写真感光体であり、軸2を中心に矢印方向に所定の周速度で回転駆動される。
回転駆動される電子写真感光体1の周面は、帯電手段3により、正または負の所定電位に均一に帯電され、次いで、スリット露光やレーザービーム走査露光などの露光手段(不図示)から出力される露光光(画像露光光)4を受ける。こうして電子写真感光体1の周面に、目的の画像に対応した静電潜像が順次形成されていく。帯電手段3に印加する電圧は、直流電圧のみであってもよいし、交流電圧を重畳した直流電圧であってもよい。
電子写真感光体1の周面に形成された静電潜像は、現像手段5のトナーにより現像されてトナー画像となる。次いで、電子写真感光体1の周面に形成担持されているトナー画像が、転写手段(転写ローラー)6からの転写バイアスによって、転写材供給手段(不図示)から電子写真感光体1と転写手段6との間(当接部)に電子写真感光体1の回転と同期して取り出されて給送された転写材(紙など)Pに順次転写されていく。
トナー画像の転写を受けた転写材Pは、電子写真感光体1の周面から分離されて定着手段8へ導入されて像定着を受けることにより画像形成物(プリント、コピー)として装置外へプリントアウトされる。
トナー像転写後の電子写真感光体1の表面は、クリーニング手段(クリーニングブレードなど)7によって転写残りの現像剤(トナー)の除去を受けて清浄面化され、さらに前露光手段(不図示)からの前露光光11により除電処理された後、繰り返し画像形成に使用される。なお、図2に示すように、帯電手段3が帯電ローラーなどの接触帯電部材を用いた接触帯電手段である場合、その構成は、例えば、導電性の支持体と、その上(外周)に形成された弾性層と、さらにその上(外周)に形成された表面層から構成される。また、連続通紙時のトナー、トナー外添剤および紙粉の付着による帯電ローラー汚れに伴う画像ムラ抑制の点から、帯電ローラーの表面粗さは、5μm以下であることが好ましい。
なお、転写手段として、例えば、ベルト状やドラム状などの中間転写体を用いた中間転写方式の転写手段を採用してもよい。ベルト状の中間転写体(中間転写ベルト)を用いる場合は、その体積抵抗率は1×106〜8×1013Ω・cmが好ましい。
上述の電子写真感光体1、帯電手段3、現像手段5、転写手段6およびクリーニング手段7などの構成要素のうち、複数のものを容器に納めてプロセスカートリッジとして一体に結合して構成し、このプロセスカートリッジを複写機やレーザービームプリンターなどの電子写真装置本体に対して着脱自在に構成してもよい。図2では、電子写真感光体1と、接触帯電手段3、現像手段5およびクリーニング手段7とを一体に支持してカートリッジ化して、電子写真装置本体のレールなどの案内手段10を用いて電子写真装置本体に着脱自在なプロセスカートリッジ9としている。
以下に、具体的な実施例を挙げて本発明をさらに詳細に説明する。ただし、本発明はこれらに限定されるものではない。なお、実施例中の「部」は「質量部」を意味する。
押し出し・引き抜き工程により製造された、長さ260.5mm、直径30mmのアルミニウムシリンダー(JIS−A3003、アルミニウム合金)を支持体とした。
次に導電性粒子としての酸素欠損型SnO2を被覆したTiO2粒子(粉体抵抗率100Ω・cm、SnO2の被覆率(質量比率)は40%)55部、結着樹脂としてのフェノール樹脂(商品名:プライオーフェンJ−325、大日本インキ化学工業(株)製、樹脂固形分60%)36.5部、溶剤としてのメトキシプロパノール35部を、直径1mmのガラスビーズを用いたサンドミルで3時間分散して、分散液を調整した。
次に、この分散液における酸素欠損型SnO2を被覆したTiO2粒子の平均粒径は0.36μmであった。
この分散液に、表面粗し付与材としてのシリコーン樹脂粒子(商品名:トスパール(登録商標)120、GE東芝シリコーン(株)製、平均粒径2μm)3.9部、レベリング剤としてのシリコーンオイル(商品名:SH28PA、東レ・ダウコーニング・シリコーン(株)製)0.001部を添加して攪拌し、導電層用塗工液を調整した。
導電層用塗工液を、23℃、60%RH環境下で、支持体上に浸漬塗布し、これを30分間140℃で乾燥・熱硬化させることによって、膜厚が15μmの導電層を形成した。導電層表面のRzjisを測定したところ、1.5μmであった。
本発明において、Rzjisの測定は、JIS−B0601(1994)に準じ、(株)小坂研究所製の表面粗さ計サーフコーダーSE3500を用い、送り速度0.1mm/s、カットオフλc0.8mm、測定長さ2.50mmの設定で行った。
また、別途、この導電層用塗布液をマイヤーバーでアルミニウムシート上に膜厚15μmの厚さに塗布し、これを乾燥させることによって、導電層体積抵抗率測定用サンプルを作製した。この導電層上に金の薄膜を蒸着により形成して、導電層の体積抵抗率を測定したところ、1.5×1010Ω・cmであった。
次に、導電層上に、N−メトキシメチル化ナイロン(商品名:トレジン(登録商標)EF−30T、帝国化学産業(株)製)4.5部および共重合ナイロン樹脂(アミラン(登録商標)CM8000、東レ(株)製)1.5部を、メタノール65部/n−ブタノール30部の混合溶媒に溶解して得られた中間層用塗布液を浸漬塗布し、これを10分間100℃で乾燥させることによって、膜厚が0.6μmの中間層を形成した。
また、別途、この中間層用塗布液をマイヤーバーでアルミニウムシート上に膜厚3μmの厚さに塗布し、これを乾燥させることによって、中間層体積抵抗率測定用サンプルを作製した。この中間層上に金の薄膜を蒸着により形成して、中間層の体積抵抗率を測定したところ、2.0×1011Ω・cmであった。
次に、下記構造式を有するアゾ顔料25部
をポリビニルブチラール(商品名:エスレック(登録商標)BX−1、積水化学工業(株)製)10部がシクロヘキサノン250部に溶解した液に添加し、直径1mmのガラスビーズを用いたサンドミル装置で1時間分散し、酢酸エチルを加えて電荷発生層用塗工液を調製した。
次にこの電荷発生層用塗工液を、中間層上に浸漬塗布し、これを10分間100℃で乾燥させることによって、膜厚が0.16μmの電荷発生層を形成した。
次に、下記式で示される構造を有するアミン化合物10部、および、
ポリカーボネート樹脂(商品名:Z400、三菱エンジニアリングプラスチックス(株)製)10部を、ジメトキシメタン30部/クロロベンゼン70部の混合溶媒に溶解して、電荷輸送層用塗布液を調製した。
この電荷輸送層用塗布液を、電荷発生層上に浸漬塗布し、これを30分間120℃で乾燥させることによって、膜厚が18μmの電荷輸送層を形成した。
このようにして、電荷輸送層が表面層である電子写真感光体を作製した。
作製した電子写真感光体を、15℃、10%RHの環境下にて、キヤノン(株)製レーザービームプリンターのLBP−2510改造機(プロセススピードを2.0倍、前露光装置を除去)に装着して、初期と1000枚通紙耐久後の明部電位(VL)と暗部電位(VD)を測定した。
詳しくは以下のとおりである。
LBP−2510のシアン色用のプロセスカートリッジに作製した電子写真感光体を装着して、シアンのプロセスカートリッジのステーションに装着し、評価を行った。
通紙時は各色の印字率2%の文字画像をレター紙にてフルカラープリント操作を行い、1000枚の画像出力を行った。結果を表1に示す。
実施例1の電荷発生層用塗工液作製において、用いるアゾ顔料を1.2部に変更し、CuKα特性X線回折におけるブラッグ角(2θ±0.2°)の9.0°、14.2°、23.9°、27.1°に強いピークを有する結晶形のオキシチタニウムフタロシアニン10.8部を追加して作製したこと以外は実施例1と同様に行った。結果を表1に示す。
実施例1の電荷発生層用塗工液作製において、用いたアゾ顔料を下記構造式を有するアゾ顔料25部に変更したこと以外は実施例1と同様に行った。結果を表1に示す。
実施例1の電荷発生層用塗工液作製において、用いたアゾ顔料を下記構造式を有するアゾ顔料25部に変更したこと以外は実施例1と同様に行った。結果を表1に示す。
実施例1において、支持体となるアルミニウムシリンダーを長さ344.0mm、直径60mmに変更し、電荷発生層用塗工液作製で用いたアゾ顔料を下記構造式を有するアゾ顔料25部に変更し、評価装置をキヤノン社製複写機CLC−1000改造機(プロセススピード1.5倍、前露光装置を除去)を用いた以外は実施例1と同様に行った。結果を表1に示す。
実施例5の電荷発生層用塗工液作製において、用いたアゾ顔料を下記構造式を有するアゾ顔料11.3部と実施例4で用いたアゾ顔料3.7部とに変更したこと以外は実施例5と同様に行った。
結果を表1に示す。
実施例6において、感光体の表層に以下の手順で保護層を付け加えたこと以外は実施例6と同様に行った。結果を表1に示す。
(保護層の作製方法)
分散剤として、フッ素原子含有樹脂(商品名:GF−300、東亞合成(株)社製)1.5部を、1,1,2,2,3,3,4−ヘプタフルオロシクロペンタン(商品名:ゼオローラ(登録商標)H、日本ゼオン(株)社製)45部および1−プロパノール45部の混合溶剤に溶解した後、潤滑剤として4フッ化エチレン樹脂粉体(商品名:ルブロン(登録商標)L−2、ダイキン工業(株)製)30部を加え、高圧分散機(商品名:マイクロフルイダイザーM−110EH、米Microfluidics社製)で600kgf/cm2 の圧力で4回の処理を施し均一に分散させた。これをポリフロンフィルター(商品名PF−040、アドバンテック東洋(株)社製)で濾過を行い潤滑剤分散液を作成した。その後、下記構造式で示される正孔輸送性化合物70部、1,1,2,2,3,3,4−ヘプタフルオロシクロペンタン30部および1−プロパノール30部を潤滑剤分散液に加え、ポリフロンフィルター(商品名:PF−020、アドバンテック東洋(株)社製)で濾過を行い保護層用塗料を調製した。
(保護層の作製方法)
分散剤として、フッ素原子含有樹脂(商品名:GF−300、東亞合成(株)社製)1.5部を、1,1,2,2,3,3,4−ヘプタフルオロシクロペンタン(商品名:ゼオローラ(登録商標)H、日本ゼオン(株)社製)45部および1−プロパノール45部の混合溶剤に溶解した後、潤滑剤として4フッ化エチレン樹脂粉体(商品名:ルブロン(登録商標)L−2、ダイキン工業(株)製)30部を加え、高圧分散機(商品名:マイクロフルイダイザーM−110EH、米Microfluidics社製)で600kgf/cm2 の圧力で4回の処理を施し均一に分散させた。これをポリフロンフィルター(商品名PF−040、アドバンテック東洋(株)社製)で濾過を行い潤滑剤分散液を作成した。その後、下記構造式で示される正孔輸送性化合物70部、1,1,2,2,3,3,4−ヘプタフルオロシクロペンタン30部および1−プロパノール30部を潤滑剤分散液に加え、ポリフロンフィルター(商品名:PF−020、アドバンテック東洋(株)社製)で濾過を行い保護層用塗料を調製した。
この塗料を用いて、感光体の電荷輸送層上に保護層を塗布した後、大気中50℃のオーブンで15分間乾燥した。その後、窒素中において加速電圧150KV、ビーム電流3.0mAの条件でシリンダーを200rpmで回転させながら1.6秒間電子線照射を行い、引き続いて窒素中において25℃から125℃まで100秒かけて昇温させ硬化反応を行なった。なお電子線照射および加熱硬化反応雰囲気の酸素濃度は、15ppm以下であった。その後、大気中において電子写真感光体を25℃まで自然冷却し、100℃のオーブンで30分の大気中後加熱処理を行なって、膜厚5μmの保護層を形成し、電子写真感光体を得た。
実施例1において、支持体となるアルミニウムシリンダーの長さを357.5mmに変更し、電荷発生層用塗工液作製で用いたアゾ顔料を下記構造式を有するアゾ顔料20部に変更し、評価装置をキヤノン社製複写機GP-215改造機(プロセススピード1.3倍、発信波長403nm、前露光装置を除去)を用いた以外は実施例1と同様に行った。結果を表1に示す。
(比較例1)
実施例1の電荷発生層用塗工液作製において、アゾ顔料用いる代わりに下記構造式のペリレン化合物12部に変更した以外は実施例1と同様に行った。結果を表1に示す。
実施例1の電荷発生層用塗工液作製において、アゾ顔料用いる代わりに下記構造式のペリレン化合物12部に変更した以外は実施例1と同様に行った。結果を表1に示す。
(比較例2)
実施例1において、以下の点を変更した以外は、実施例1と同様にして電子写真感光体を作製し、評価した。結果を表1に示す。
実施例1において、以下の点を変更した以外は、実施例1と同様にして電子写真感光体を作製し、評価した。結果を表1に示す。
導電層の導電性粒子について酸素欠損型SnO2を被覆したTiO2粒子(粉体抵抗率0.8Ω・cm、SnO2の被覆率(質量比率)は70%)57.6部に変更し、また、導電層の結着樹脂としてのフェノール樹脂の使用量を32部に変更した。この酸素欠損型SnO2を被覆したTiO2粒子の平均粒径は0.65μmであった。その結果、導電層表面のRzjisは1.4μmに、導電層の体積抵抗率は6.0×108Ω・cmとなった
(比較例3)
実施例1において、以下の点を変更した以外は、実施例1と同様にして電子写真感光体を作製し、評価した。結果を表1に示す。
(比較例3)
実施例1において、以下の点を変更した以外は、実施例1と同様にして電子写真感光体を作製し、評価した。結果を表1に示す。
導電層の導電性粒子について10質量%の酸化アンチモンをドープしたSnO2を被覆したTiO2粒子(粉体抵抗率15Ω・cm、SnO2の被覆率(質量比率)は40%)55部に変更した。この10質量%の酸化アンチモンを含有するSnO2を被覆したTiO2粒子の平均粒径は0.36μmであった。その結果、導電層表面のRzjisは1.6μmに、導電層の体積抵抗率は4.0×108Ω・cmとなった。
(比較例4)
実施例1において、以下の点を変更した以外は、実施例1と同様にして電子写真感光体を作製し、評価した。結果を表1に示す。
実施例1において、以下の点を変更した以外は、実施例1と同様にして電子写真感光体を作製し、評価した。結果を表1に示す。
導電層の導電性粒子について酸素欠損型SnO2を被覆した硫酸バリウム粒子(粉体抵抗率950Ω・cm、SnO2の被覆率(質量比率)は30%)55部に変更した。この酸素欠損型SnO2を被覆した硫酸バリウム粒子の平均粒径は0.18μmであった。その結果、導電層表面のRzjisは0.9μmに、導電層の体積抵抗率は3.0×1011Ω・cmとなった。
以上の結果からわかるように、本発明によれば支持体表面の欠陥の被覆、感光層の塗工性向上、支持体と感光層との接着性向上、感光層の電気的破壊に対する保護、帯電性の向上、支持体から感光層への電荷注入性の改良を図るために、支持体上に導電層、中間層、感光層をこの順に設けてなる電子写真感光体を特殊な環境条件で使用したときも、電位の変動が抑制された電子写真感光体及びそれを用いたプロセスカートリッジ、電子写真装置を提供することができる。
101 支持体
102 導電層
103 中間層
104 感光層
1041 電荷発生層
1042 電荷輸送層
105 保護層
1 電子写真感光体
2 軸
3 帯電手段(一次帯電手段)
4 露光光(画像露光光)
5 現像手段
6 転写手段(転写ローラー)
7 クリーニング手段(クリーニングブレード)
8 定着手段
9 プロセスカートリッジ
10 案内手段
11 前露光光
P 転写材(紙など)
102 導電層
103 中間層
104 感光層
1041 電荷発生層
1042 電荷輸送層
105 保護層
1 電子写真感光体
2 軸
3 帯電手段(一次帯電手段)
4 露光光(画像露光光)
5 現像手段
6 転写手段(転写ローラー)
7 クリーニング手段(クリーニングブレード)
8 定着手段
9 プロセスカートリッジ
10 案内手段
11 前露光光
P 転写材(紙など)
Claims (3)
- 支持体上に導電層、中間層、感光層をこの順に設けてなる電子写真感光体であって、該導電層が結着樹脂および導電性粒子を含有する電子写真感光体において、該導電性粒子が酸素欠損型SnO2を被覆したTiO2粒子であり、該導電層の体積抵抗率が8.0×108Ω・cmを超え1.0×1011Ω・cm以下であり、該導電性粒子の平均粒径が0.20μm以上0.60μm以下であり、かつ感光層にアゾ顔料を含有することを特徴とする電子写真感光体。
- 請求項1記載の電子写真感光体と、該電子写真感光体の表面を帯電するための帯電手段、電子写真感光体の表面の静電潜像をトナーにより現像してトナー像を形成するための現像手段、電子写真感光体の表面のトナー像を転写材に転写するための転写手段、および、転写後に該電子写真感光体の表面に残留するトナーをクリーニングするためのクリーニング手段からなる群より選択される少なくとも1つの手段とを一体に支持し、電子写真装置本体に着脱自在であることを特徴とするプロセスカートリッジ。
- 請求項1記載の電子写真感光体、該電子写真感光体の表面を帯電するための帯電手段、該帯電手段により帯電された電子写真感光体の表面に露光によって静電潜像を形成するための露光手段、該露光手段により形成された電子写真感光体の表面の静電潜像をトナーにより現像してトナー像を形成するための現像手段、および、該現像手段により形成された電子写真感光体の表面のトナー像を転写材に転写するための転写手段を有することを特徴とする電子写真装置。
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JP2010032714A (ja) * | 2008-07-28 | 2010-02-12 | Canon Inc | 電子写真感光体用塗布液の製造方法 |
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-
2006
- 2006-07-19 JP JP2006197030A patent/JP2008026481A/ja not_active Withdrawn
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20091006 |