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JP2008015300A - 光学装置及びこれを備えるプロジェクタ - Google Patents

光学装置及びこれを備えるプロジェクタ Download PDF

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JP2008015300A
JP2008015300A JP2006187531A JP2006187531A JP2008015300A JP 2008015300 A JP2008015300 A JP 2008015300A JP 2006187531 A JP2006187531 A JP 2006187531A JP 2006187531 A JP2006187531 A JP 2006187531A JP 2008015300 A JP2008015300 A JP 2008015300A
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Takashi Endo
隆史 遠藤
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Abstract

【課題】省スペースでコスト増加を抑えつつコントラスト等の光変調精度を向上させることができる光学装置及びこれを備えるプロジェクタを提供すること。
【解決手段】内側支持層84において、屈折率楕円体RIE2の短軸すなわち光学軸OA2は、XZ面内にあってZ軸に対して一定の傾き角θ2を有している。この傾き角θ2は、液晶層71に付与されているプレチルト角θ1と略等しくなっている。内側支持層84の屈折率楕円体RIE2や厚みd2を調節することで、照明装置に対してリタデーションの積分値を極小化することができ、液晶ライトバルブ31によって形成される画像のコントラストを高めることができる。
【選択図】図3

Description

本発明は、画像形成用の光学装置に関し、さらに、当該光学装置を組み込んだプロジェクタに関する。
従来の液晶プロジェクタとして、コントラスト比を向上させる目的で垂直配向型の液晶パネルを用い、液晶パネルと入射偏光板との間に補償用の光学異方性素子を配置するとともに、この光学異方性素子を液晶パネルにおける液晶分子の配向方向に応じて角度傾斜させるものがある(特許文献1参照)。
特開2006−11298号公報
しかし、上記のような光学異方性素子を用いる場合、液晶パネルと入射偏光板との間に光学異方性素子を配置するための十分な空間を確保する必要がある。また、光学異方性素子を特別に組み込んで固定することに起因してコストが増加する。
なお、液晶パネルの前後に配置される偏光板は、通常、PVA(ポリビニールアルコール)がTAC(トリアセチルセルロース)と呼ばれる支持層にサンドイッチされた構造を持っている。このTACは、大きくないが複屈折性を有しており、偏光板をクロスニコルに配置しても斜入射光が漏れてコントラストを低下させる現象が生じていた。
そこで、本発明は、省スペースでコスト増加を抑えつつコントラスト等の光変調精度を向上させることができる光学装置及びこれを備えるプロジェクタを提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明に係る光学装置は、(a)垂直配向モードで動作する液晶を含む液晶セルと、(b)液晶セルの入射側及び射出側のうち少なくとも一方に配置される偏光板とを備え、(c)偏光板は、偏光膜と、当該偏光膜を支持すべく当該偏光膜の液晶セル側に設けられる内側支持層とを含み、(d)内側支持層が、液晶パネルの入射面の法線方向に対して傾いた光学軸を有する負の一軸性の屈折材料で形成されている。
上記光学装置では、液晶セル中の液晶の光軸に製造においてプレチルトのバラツキが生じた場合にも、液晶セルとは別体の偏光板の内側支持層の光学軸の向きを予め調節できるようにすることで、負の一軸性の屈折材料である内側支持層の屈折率特性を利用して、このようなプレチルトのバラツキに対しても対応できる。これにより、これまで望ましくないと考えられていた偏光板の複屈折性を逆に有効に活用することができ、省スペースでコスト増加を抑えつつ、液晶セルによる調光すなわち光変調の精度を向上させることができる。
また、本発明の具体的な態様又は観点によれば、上記光学装置において、液晶セルは、オフ状態における液晶の光軸が入射面の法線に対して所定のプレチルト角だけ傾斜配向したものであり、内側支持層は、液晶セル中におけるオフ状態の液晶の配向方向であって入射面に対して傾斜する方向に、一様な光学軸を有する。この場合、液晶セルのオフ状態(すなわち電圧無印可状態)において液晶の光軸が入射面の法線に対して傾斜配向する結果として液晶に所謂プレチルトが生じているが、偏光板の内側支持層の屈折率特性を利用することにより、液晶のプレチルトによって生じた正面方向に関する像光のリタデーションを相殺又は低減することができる。これにより、オフ時に液晶セルの正面方向において黒が浮き上がって画像のコントラストが低下する現象を抑えることができる。なお、オフ状態の液晶セルに残存するプレチルトは液晶層内で一様であり、内側支持層の屈折率特性を一様とし向きを調節することで、液晶のプレチルトによって正面方向に生じる像光のリタデーションを有効に補償することができる。
本発明の別の態様では、内側支持層が、液晶セルの入射面に平行な入射平面及び射出平面を有するとともに、当該入射平面及び射出平面の法線に対して光学軸を傾斜させた平板である。この場合、偏光板が液晶セル等に対して平行に配置されるので偏光板を簡易に安定した状態で精密に固定することができる。
本発明のさらに別の態様では、内側支持層が、液晶セルの入射面に対して傾斜した互いに平行な入射平面及び射出平面を有するとともに、当該入射平面及び射出平面の法線方向に光学軸が存在する平板である。この場合、偏光板の内側支持層の光学軸を入射平面等に垂直な方向に設定することができ、内側支持層の加工や製作が比較的容易となる。
本発明のさらに別の態様では、内側支持層が、液晶セル中におけるオフ状態の液晶に起因するリタデーションを実質的にキャンセルするような厚さを有する。この場合、偏光板の内側支持層により、液晶のプレチルトに起因して液晶セルの正面方向において黒が浮き上がって画像のコントラストが低下する現象を抑えることができる。
本発明のさらに別の態様では、内側支持層が、液晶セル中におけるオフ状態の液晶に起因するリタデーションを、液晶セルの入射面に対する照明光の傾斜角の範囲に対応させて略キャンセルするような厚さを有する。この場合、液晶セルの正面方向だけでなくその近傍を含めた範囲でリタデーションを低減することができ、光学装置によって形成される像の画質を高めることができる。
本発明のさらに別の態様では、偏光板が、液晶セルの入射側と射出側の双方に配置される。この場合、入射側に配置される偏光板によって液晶セルに偏光度の高い照明光を入射させることができるとともに、射出側に配置される偏光板によって液晶セルから特定の直線偏光を選択的に透過させることができ、透過光として光変調された像光を得ることができる。なお、入射側及び射出側の偏光板の双方或いはいずれか一方については、その内側支持層を液晶パネルの入射面の法線方向に対して傾いた光学軸を有する負の一軸性屈折材料とすることができる。
本発明に係るプロジェクタは、(a)上述した光変調用の光学装置と、(b)光学装置を照明する照明装置と、(c)光学装置によって形成された画像を投射する投射レンズとを備える。
上記プロジェクタにおいては、上述の光学装置を備えており、液晶セル中の液晶の光軸に製造上のプレチルトのばらつきが生じる場合であっても、このようなチルトによって生じた像光のリタデーションを相殺又は低減することができる。これにより、省スペースでコスト増加を抑えつつ液晶セルによる調光すなわち光変調の精度を向上させることができるので、簡単な構造でありながら高品位の画像を投射できるプロジェクタを提供することができる。
〔第1実施形態〕
図1は、本発明の第1実施形態に係る光学装置である液晶ライトバルブ(光変調装置)の構造を説明する拡大断面図である。
図示の液晶ライトバルブ31において、入射側の偏光板である第1偏光フィルタ31bと、射出側の偏光板である第2偏光フィルタ31cとは、クロスニコルを構成する。これら第1及び第2偏光フィルタ31b,31cの間に挟まれた偏光変調部31aは、入射光の偏光方向を、入力信号に応じて画素単位で変化させる液晶パネルである。
偏光変調部31aは、垂直配向モードで動作する液晶(すなわち垂直配向型の液晶)で構成される液晶層71を挟んで、入射側に透明な第1基板72aと、射出側に透明な第2基板72bとを備える。さらに、偏光変調部31aは、入射側の第1基板72aの外側に入射側カバー74aを備え、射出側の第2基板72bの外側に射出側カバー74bを備える。
第1基板72aの液晶層71側の面上には、透明な共通電極75が設けられており、その上には、例えば配向膜76が形成されている。一方、第2基板72bの液晶層71側の面上には、マトリクス状に配置された複数の透明画素電極77と、各透明画素電極77に電気的に接続されている薄膜トランジスタ(不図示)とが設けられており、その上には、例えば配向膜78が形成されている。ここで、第1及び第2基板72a,72bと、これらに挟まれた液晶層71と、電極75,77とは、入射光の偏光状態を変化させるための液晶セルとなっている。また、液晶セルを構成する各画素は、1つの画素電極77と、共通電極75と、これらの間に挟まれた液晶層71とを含む。なお、第1基板72aと共通電極75との間には、各画素を区分するように格子状のブラックマトリックス79が設けられている。
ここで、配向膜76,78は、液晶層71を構成する液晶性化合物を必要な方向に配列させるためのものであり、液晶層71に電圧が印加されないオフ状態において、液晶性化合物の光学軸を第1基板72aの法線に対して大きくないが一様な傾きとなるように配向させる役割を有し、液晶層71に電圧が印加されたオン状態において、液晶性化合物の光学軸が第1基板72aの法線に対して垂直な特定の方向(具体的にはX方向)に配向することを許容する。
図2は、第1偏光フィルタ31b等の構造を説明する断面構造図である。第1偏光フィルタ31bは、偏光膜81と、外側支持層83と、内側支持層84とを備える偏光素子である。ここで、偏光膜81は、外側支持層83と内側支持層84との間にサンドイッチされた状態で保持されている。偏光膜81は、一定方向に振動する光のみを通過させるためのもので、PVA(ポリビニールアルコール)膜に染料を吸着させて特定方向に延伸させることによって形成される。また、外側支持層83は、TAC(トリアセチルセルロース)膜で形成されている。内側支持層84は、TAC等の有機物質の薄板で形成可能であるが、サファイア板等の無機物質の薄板でも形成可能である。ここで、内側支持層84は、負の一軸性の屈折材料で形成されるとともに光入射端面と光射出端面とが平行な平板すなわち平板素子であり、後に詳述するが、偏光膜81よりも内側(すなわち図1の偏光変調部31aに対向する側)に配置される関係上、その光学軸が第1偏光フィルタ31bや偏光変調部31aの入射面の法線方向に対して傾いた状態に設定されている。つまり、偏光膜81は、その光学軸が図1に示す液晶層71の配向方向(具体的にはX方向)を含むXZ面内となるように配置されており、さらに、その光学軸がZ軸に対して所定の傾斜角を成している。なお、外側支持層83も、負の一軸性の屈折材料で形成された平板素子であるが、その光学軸は、第1偏光フィルタ31bや偏光変調部31aの入射面の法線方向に対して傾ける必要がない。
この内側支持層84は、図1の偏光変調部31aの機能を高めるための光学補償板として機能する。つまり、内側支持層84の屈折率特性を利用することにより、液晶層71中の液晶のプレチルトによって生じた正面方向に関する像光のリタデーションを相殺又は低減することができ、オフ時に偏光変調部31aによって形成される画像について黒が浮き上がってコントラストが低下する現象を抑えることができる。内側支持層84は、例えばこれがサファイアで形成される場合、屈折率楕円体の屈折差が0.008程度となり、30〜100μm程度の厚さに調整される。また、内側支持層84は、例えばこれがTACで形成される場合、屈折率楕円体の屈折差は製造時の延伸力に依存するため、厚みはその屈折率差に合わせて適宜設定される。
なお、第2偏光フィルタ31cも、第1偏光フィルタ31bと同様に、偏光膜81及び支持層83,84からなる3層構造を有する。ただし、説明の便宜上、第2偏光フィルタ31cについては、内側支持層84がまず屈折率異方性のない等方性材料で形成されていることを前提として説明を行う。
図3は、液晶層71の屈折率と内側支持層84の屈折率とを説明する側方断面の概念図である。ここで、液晶層71の入射面71a及び射出面71bと、内側支持層84の入射平面84a及び射出平面84bとは、互いに全て平行になっている。
電圧が印可されていないオフ状態の液晶層71において、液晶性化合物の屈折率楕円体RIE1の長軸すなわち光学軸OA1は、XZ面内でZ軸に対して小さいが一定の傾き角を有している。この際、屈折率楕円体RIE1の傾き方向はX方向であり、このX方向を液晶層71の配向方向と呼ぶものとする。また、屈折率楕円体RIE1の配向方向における傾き角は、プレチルト角θ1と呼ばれる。一方、内側支持層84において、これを構成する負の一軸性結晶の屈折率楕円体RIE2の短軸すなわち光学軸OA2は、XZ面内にあってZ軸に対して小さいが一定の傾き角を有している。より詳細に説明すると、屈折率楕円体RIE2の傾き方向すなわち方位角は、液晶層71の配向方向と同じX方向となっており、屈折率楕円体RIE2が傾く方位角における傾き角θ2すなわち極角は、本実施形態の場合、液晶層71に付与されているプレチルト角θ1と略等しくなっている。ここで、内側支持層84の屈折率楕円体RIE2の短軸の傾き角θ2と液晶層71のプレチルト角θ1とが略等しいとしたのは、内側支持層84の屈折率と液晶層71の屈折率とが等しい場合は、内側支持層84の屈折率楕円体RIE2の短軸の傾き角θ2と液晶層71のプレチルト角θ1とは等しくなるのが原則であるが、内側支持層84の屈折率と液晶層71の屈折率とが異なる場合は、その屈折率の差を考慮して(ある入射角度で偏光変調部31aに入射する光線において、内側支持層84内を透過する際と液晶層71内を透過する際とでその光線が平行となるように)、液晶層71のプレチルト角θ1に対して増減させた角度が、内側支持層84の屈折率楕円体RIEの短軸の傾き角θ2として設定されるからである。
図4(a)は、液晶層71の屈折率を説明するための側面図であり、図4(b)は、液晶層71の屈折率を説明する平面図である。また、図5(a)は、内側支持層84の屈折率を説明する側面図であり、図5(b)は、内側支持層84の屈折率を説明する平面図である。
まず、液晶層71について考えると、液晶性化合物の屈折率楕円体は、正の一軸性材料に相当するものとなっており、屈折率を基準とする各軸方向の屈折率をnx,ny,nzとすると、一般にnx=ny<nzの関係が成り立ち、屈折率nzの長軸に対応する光学軸OA1が液晶層71の入射面71aに法線方向から入射する光線(垂直入射光)の光路VPに対して、プレチルト角θ1だけ傾いた状態となっている。ここで、図4(a)に示すように正常屈折率がnで異常屈折率がn、つまりnx=ny=n、nz=nであり、図4(b)に示すように垂直入射光の遅相軸方向に振動する光の屈折率がnで進相軸方向に振動する光の屈折率がnであるとすると、
Figure 2008015300
となっている。よって、垂直入射光に対する液晶層71のリタデーションRe1は、液晶層71の厚みをd1として、
Figure 2008015300
となる。同様に、内側支持層84について考えると、この内側支持層84は、負の一軸性結晶からなり、屈折率を基準とする各軸方向の屈折率をnx,ny,nzとすると、一般にnx=ny>nzの関係が成り立ち、屈折率nzの短軸に対応する光学軸OA2が内側支持層84の入射平面84aに法線方向から入射する光線(垂直入射光)の光路VPに対して、傾き角θ2(θ2はθ1と等しいか近い値)だけ傾いた状態となっている。ここで、図5(a)に示すように正常屈折率がNで異常屈折率がNであり、図5(b)に示すように垂直入射光の進相軸方向に振動する光の屈折率がnで遅相軸方向に振動する光の屈折率がnであるとすると、
Figure 2008015300
となっている。よって、垂直入射光に対する内側支持層84のリタデーションRe2は、内側支持層84の厚みをd2として、
Figure 2008015300
となる。ここで、液晶層71の屈折率nzの長軸と内側支持層84の屈折率nzの短軸とは平行又は略平行に配置されており、それぞれの遅相軸及び進相軸は互いに入れ替わっている。したがって、垂直入射光に対するトータルのリタデーションREは、式(3)で与えられるRe1と、式(6)で与えられるRe2との差の絶対値で与えられる。つまり、Re1=Re2のとき、第1偏光フィルタ31bから射出された偏光と第2偏光フィルタ31cに入射する偏光は同一状態となり、垂直入射光に対する第2偏光フィルタ31cでの遮光が完全となる。
以下では、液晶ライトバルブ31への入射光が角度分布を有する場合について考察する。まず、空気中から液晶ライトバルブ31に斜めに入射するある光束L1について考え、空気中での傾き角をη0とし、内側支持層84中での傾き角をη1とし、液晶層71中での傾き角をη2とする。この場合、内側支持層84において、NとNとの差が小さいことからN≒Nとなるので、空気中から内側支持層84に傾き角η0で入射した光束については、以下の条件を満たすような光路をたどる。
sin(η0):sin(η1)=1:1/N
sin(η1)=sin(η0)/N … (7)
さらに、液晶層71において、n≒nとなるので、内側支持層84中で傾き角η1で液晶層71に傾き角η2で入射した光束については、以下のようになる。
sin(η1):sin(η2)=1/N:1/n
sin(η2)=sin(η1)(N/n) … (8)
以上では、入射面71aに法線に対して傾き角η0で入射する光束について考えたが、入射光の傾斜の方向も問題となる。ここでは、X軸方向を基準として傾斜方向を考えるものとして、上述の傾き角η0を極角とし、入射光束の方位角をφであるとする。この場合、液晶ライトバルブ31を通過する光束が内側支持層84中において光学軸OA1となす角w1と、液晶層71中の光学軸OA2となす角w2とは、上記変数η0,φとこれらに基づいて得られるη1,η2とから幾何学的に求めることができる。なお、内側支持層84の屈折率と液晶層71の屈折率とが等しい場合、図3に示す傾き角θ2とプレチルト角θ1とが等しくなり、液晶ライトバルブ31を通過する光束が光学軸OA1,OA2となす角w1,w2も互いに等しくなる(OA1=OA2,w1=w2)。以上のような斜め入射光が内側支持層84と液晶層71とを通過する際のリタデーションRe’は、次式
Figure 2008015300
で与えられる。上式でd2/cos(η2)は、傾斜した入射光の内側支持層84における実効光路長であり、d1/cos(η1)は、傾斜した入射光の液晶層71における実効光路長である。
結果的に、液晶ライトバルブ31すなわち内側支持層84と液晶層71とを通過する際のリタデーションRe’は、屈折率n,n,N,N,d1,d2が定数であり、値η1,η2,w1,w2が上記値η0,φによって決定されるパラメータであるので、以下のような関数f
Re’=f(η0,φ) … (10)
と考えて処理することができる。よって、上記式(10)に基づいて、全ての入射光線に関してリタデーションRe’を求めてこれらの総和が最小値になるように、内側支持層84の厚みd2を最適化することもでき、この場合、液晶ライトバルブ31の透過及び遮光によって決定される画像のコントラストは最大となる。例えばある一定のNAで液晶ライトバルブ31に垂直入射する光束の場合、開口角に対応するη0が0〜ηmaxとなり、方位角φが0〜360°となるので、以下の積分値
Figure 2008015300
がゼロに近づくように内側支持層84を設定する。ここで、W(η0,φ)は、入射光の角度分布によって与えられる重み関数である。図6(a)は、通過光のリタデーションRe’=f(η0,φ)と傾き角η0との関係をφが傾斜方向から90°ずれている場合に視覚的に説明したものであり、傾き角η0が0となる正面方向の光に対してリタデーションRe’が最も小さくなっているが、傾き角η0が増加するに従ってリタデーションRe’が徐々に増加する。また、図6(b)は、入射光の重み関数W(η0,φ)と傾き角η0との関係を視覚的に説明したものであり、傾き角η0が0となる正面方向の光の密度が最も高くなっており、これに伴って重み関数が最大値となっている。以上は例示であり、リタデーションRe’=f(η0,φ)の特性は、液晶層71と内側支持層84の光学特性によって定まり、W(η0,φ)は、光源の放射特性、均一化光学系の光学特性、液晶のマイクロレンズの特性等によって定まる。つまり、内側支持層84の屈折率楕円体RIE2や厚みd2を調節することで、様々なW(η0,φ)の照明装置に対してリタデーションRe’=f(η0,φ)の積分値を極小化することができ、液晶ライトバルブ31によって形成される画像のコントラストを最大限高めることができる。
以上の式(11)によって表される積分値(合計リタデーション)は、高速演算を行うシミュレーションによって迅速に求めることができ、液晶層71の特性や内側支持層84の屈折率特性を入力することで、内側支持層84の厚みd2や傾き角θ2を迅速に決定することができる。
なお、以上では、内側支持層84が負の一軸性の屈折材料であり、それ自体単独で、液晶層71のプレチルトによって生じたリタデーションを相殺するための光学補償板として機能するものとして説明したが、第1偏光フィルタ31bではなく第2偏光フィルタ31cに同様の機能を持たせることができ、或いは第1及び第2偏光フィルタ31b,31cの双方に光学補償板としての機能を分担させることができる。第2偏光フィルタ31cを単独で光学補償板として機能させる場合、第2偏光フィルタ31cの内側支持層84の屈折率特性を図5等に示すものと同様にし、上記式(3)で与えられるリタデーションRe1と、上記式(6)で与えられる第2偏光フィルタ31cの内側におけるリタデーションRe2とが等しくなるようにする。また、両偏光フィルタ31b,31cに光学補償板としての機能を分担させる場合、両偏光フィルタ31b,31cの内側支持層84の屈折率特性を図5等に示すものと同様にし、上記式(3)で与えられるリタデーションRe1と、上記式(6)で与えられる各偏光フィルタ31b,31cの内側における各リタデーションの和のリタデーションRe2とが等しくなるようにする。
内側支持層84の製造方法の一例について説明する。内側支持層84をサファイアから作製する場合、まず、TAC上にPVAを貼り付け染料を吸着させた後、TACとともにPVAを延伸して、第1偏光フィルタ31bのうち偏光膜81及び外側支持層83からなる積層部を形成する。その後、内側支持層84の材料となるサファイアをなるべく薄く切り出して、屈折率楕円体RIE2の傾き方向(方位角)と傾き角(極角)θ2とが液晶層71の屈折率楕円体RIE1と同じになるようにする。次に、切り出したサファイア板の一対の対向する平面に対して研磨等の加工を施して表面を滑らかにする。次に、石英、白板ガラス等の透過率が高く複屈折性有しない平板状の支持基板を準備し、洗浄後の支持基板上に紫外線硬化樹脂を介して洗浄後のサファイア板を貼り合わせた後、硬化によって固定する。その後、支持基板上のサファイア板をさらに研磨して目的の厚さにする。この内側支持層84は、適当な接着剤を介して、偏光膜81及び外側支持層83からなる積層部に貼り付けられる。なお、サファイア板を目的の厚さまで研磨する際に、目的の厚さが50μ程度であれば支持基板に固定せずにサファイア単板で研磨することも可能である。
内側支持層84をTACで形成する場合、TAC上にPVAを貼り付け染料を吸着させた後、TACとともにPVAを延伸して、第1偏光フィルタ31bのうち偏光膜81及び外側支持層83からなる積層部を形成する。その後、内側支持層84となるTACを延伸した延伸材を準備し、この延伸材を必要な方向に切り出すことによって内側支持層84を作製する。この内側支持層84は、例えばPVA系接着剤を介して偏光膜81及び外側支持層83からなる積層部に貼り付けられる。なお、TACで形成された内側支持層84の屈折率楕円体は、屈折率を基準とする各軸方向の屈折率をnx,ny,nzとし延伸フィルムの厚みをd2とすると、一般にnx>ny>nzの関係が成り立ち、一般的に延伸フィルムの特性とされるパラメータRe,Rthは以下のようになる。
Re=(nx−ny)・d2 … (12)
Rth={(nx+ny)/2−nz}・d2 … (13)
ここで、Reは楕円体の長径側の屈折率差に対応するもので、0nmであることが望ましい。また、Rthは、最短径との差に対応するもので、例えば80nm程度となる。ただし、TACの現在の製造技術ではReを0nmとするのは非常に困難であり、Reが0nmでなくても近似的には同様の機能が達成されるので、Reが0nmでない延伸フィルムであっても、内側支持層84として液晶ライトバルブ31に組み込むことができる。
〔第2実施形態〕
以下、本発明の第2実施形態に係る光学装置である液晶ライトバルブについて説明する。第2実施形態の液晶ライトバルブは、第1実施形態の液晶ライトバルブを変形したものであり、特に説明しない部分は、第1実施形態と同様であり重複説明を省略する。
図7は、第2実施形態の液晶ライトバルブに組み込まれる第1偏光フィルタ31bの内側支持層184を説明する側方断面図である。この場合、液晶層71の入射面71aに対して第1偏光フィルタ31bを傾斜させて配置する。すなわち、液晶層71の入射面71aに対して垂直入射する光束の光路VPは、平板素子である内側支持層184の入射平面184aに対して傾斜して入射し、射出平面184bから同様の傾斜角で射出する。ここで、内側支持層184は、第1実施形態の場合と同様に、透明な負の一軸性結晶で形成された平板素子であるが、その光学軸OA2の方向が入射平面184aに垂直になるように加工されている。そして、第1偏光フィルタ31bは、不図示のホルダによって、液晶層71等を含む液晶パネルの本体側に固定されている。
本実施形態では、内側支持層184において、屈折率楕円体RIE2の短軸すなわち光学軸OA2が液晶層71に対して垂直入射する光束の光路VPに対して一定の傾き角θ2を有している。この傾き角θ2は、液晶層71に付与されているプレチルト角θ1と略等しくなっている。ここで、内側支持層184の屈折率楕円体RIE2の短軸の傾き角θ2と液晶層71のプレチルト角θ1とが略等しいとしたのは、第1実施形態と同様に、内側支持層184と液晶層71との屈折率の差を考慮した場合、θ1とθ2とに若干の差が生じる場合があるからである。
以上のような内側支持層184は、TAC等の延伸フィルムによって形成することができる。延伸フィルムは、大量生産に向いている。なお、延伸フィルムの場合、その屈折率楕円体は、屈折率を基準とする各軸方向の屈折率をnx,ny,nzとし延伸フィルムの厚みをd2とすると、一般にnx>ny>nzの関係が成り立ち、一般的に延伸フィルムの特性とされるパラメータRe,Rthは以下のようになる。
Re=(nx−ny)・d2 … (12)
Rth={(nx+ny)/2−nz}・d2 … (13)
ここで、Reは楕円体の長径側の屈折率差に対応するもので、0nmであることが望ましい。また、Rthは、最短径との差に対応するもので、例えば80nm程度となる。ただし、延伸フィルムは現在の製造技術ではReを0nmとするのは非常に困難であり、Reが0nmでなくても近似的には同様の機能が達成されるので、Reが0nmでない延伸フィルムであっても、内側支持層184として液晶ライトバルブ31に組み込むことができる。
本実施形態でも、内側支持層184の屈折率楕円体RIE2、厚みd2、傾き等を適宜調節することで、様々な照明装置に対して第1実施形態で説明したリタデーションRe’=f(η0,φ)の積分値を極小化することができるので、液晶ライトバルブ31によって形成される画像のコントラストを最大限高めることができる。
なお、以上では、第1偏光フィルタ31bの内側支持層184が負の一軸性の屈折材料であり、それ自体単独で、液晶層71のプレチルトによって生じたリタデーションを相殺する光学補償板として機能するものとして説明したが、第2偏光フィルタ31c(図3参照)に同様の機能を持たせることができ、或いは第1及び第2偏光フィルタ31b,31cに光学補償板としての機能を分担させることができる。
〔第3実施形態〕
図8は、図1に示す液晶ライトバルブ31等を組み込んだプロジェクタの光学系の構成を説明する図である。
本プロジェクタ10は、光源光を発生する光源装置21と、光源装置21からの光源光を赤緑青の3色に分割する色分離光学系23と、色分離光学系23から射出された各色の照明光によって照明される光変調部25と、光変調部25からの各色の像光を合成するクロスダイクロイックプリズム27と、クロスダイクロイックプリズム27を経た像光をスクリーン(不図示)に投射するための投射光学系である投射レンズ29とを備える。このうち、光源装置21、色分離光学系23、光変調部25、及びクロスダイクロイックプリズム27は、スクリーンに投射すべき像光を形成する画像形成装置となっている。
以上のプロジェクタ10において、光源装置21は、光源ランプ21aと、凹レンズ21bと、一対のフライアイ光学系21d,21eと、偏光変換部材21gと、重畳レンズ21iとを備える。このうち、光源ランプ21aは、例えば高圧水銀ランプからなり、光源光を回収して前方に射出させる凹面鏡を備える。凹レンズ21bは、光源ランプ21aからの光源光を平行化する役割を有するが、省略することもできる。一対のフライアイ光学系21d,21eは、マトリックス状に配置された複数の要素レンズからなり、これらの要素レンズによって凹レンズ21bを経た光源ランプ21aからの光源光を分割して個別に集光・発散させる。偏光変換部材21gは、フライアイ光学系21eから射出した光源光を例えば図8の紙面に垂直なS偏光成分のみに変換して次段光学系に供給する。重畳レンズ21iは、偏光変換部材21gを経た照明光を全体として適宜収束させることにより、光変調部25に設けた各色の光変調装置に対する重畳照明を可能にする。つまり、両フライアイ光学系21d,21eと重畳レンズ21iとを経た照明光は、以下に詳述する色分離光学系23を経て、光変調部25に設けられた各色の液晶パネル25a,25b,25cを均一に重畳照明する。
色分離光学系23は、第1及び第2ダイクロイックミラー23a,23bと、補正光学系である3つのフィールドレンズ23f,23g,23hと、反射ミラー23j,23m,23n,23oとを備え、光源装置21とともに照明装置を構成する。ここで、第1ダイクロイックミラー23aは、赤緑青の3色のうち例えば赤光及び緑光を反射し青光を透過させる。また、第2ダイクロイックミラー23bは、入射した赤及び緑の2色のうち例えば緑光を反射し赤光を透過させる。この色分離光学系23において、光源装置21からの略白色の光源光は、反射ミラー23jで光路を折り曲げられて第1ダイクロイックミラー23aに入射する。第1ダイクロイックミラー23aを通過した青光は、例えばS偏光のまま、反射ミラー23mを経てフィールドレンズ23fに入射する。また、第1ダイクロイックミラー23aで反射されて第2ダイクロイックミラー23bでさらに反射された緑光は、例えばS偏光のままフィールドレンズ23gに入射する。さらに、第2ダイクロイックミラー23bを通過した赤光は、例えばS偏光のまま、レンズLL1,LL2及び反射ミラー23n,23oを経て、入射角度を調節するためのフィールドレンズ23hに入射する。レンズLL1,LL2及びフィールドレンズ23hは、リレー光学系を構成している。このリレー光学系は、第1レンズLL1の像を、第2レンズLL2を介してほぼそのままフィールドレンズ23hに伝達する機能を備えている。
光変調部25は、3つの液晶パネル25a〜25cと、各液晶パネル25a〜25cを挟むように配置される3組の偏光フィルタ25e,25f,25gとを備える。ここで、青光用の液晶パネル25aと、これを挟む一対の偏光フィルタ25e,25eとは、輝度変調後の像光のうち青光を画像情報に基づいて2次元的に輝度変調するための青色用の液晶ライトバルブを構成する。青色用の液晶ライトバルブは、図1に示す液晶ライトバルブ31と同様の構造を有しており、コントラスト向上のための偏光フィルタ31b,31cすなわち内側支持層84を組み込んでいる。同様に、緑光用の液晶パネル25bと、対応する偏光フィルタ25f,25fも、緑色用の液晶ライトバルブを構成し、赤光用の液晶パネル25cと、偏光フィルタ25g,25gも、赤色用の液晶ライトバルブを構成する。そして、これら緑光及び赤色用の液晶ライトバルブも、図1に示す液晶ライトバルブ31と同様の構造を有している。
青光用の第1液晶パネル25aには、色分離光学系23の第1ダイクロイックミラー23aを透過することによって分岐された青光が、フィールドレンズ23fを介して入射する。緑光用の第2液晶パネル25bには、色分離光学系23の第2ダイクロイックミラー23bで反射されることによって分岐された緑光が、フィールドレンズ23gを介して入射する。赤光用の第3液晶パネル25cは、第2ダイクロイックミラー23bを透過することによって分岐された赤光が、フィールドレンズ23hを介して入射する。各液晶パネル25a〜25cは、入射した照明光の空間的強度分布を変調する非発光型の光変調装置であり、各液晶パネル25a〜25cにそれぞれ入射した3色の光は、各液晶パネル25a〜25cに電気的信号として入力された駆動信号或いは画像信号に応じて変調される。その際、偏光フィルタ25e,25f,25gによって、各液晶パネル25a〜25cに入射する照明光の偏光方向が調整されるとともに、各液晶パネル25a〜25cから射出される変調光から所定の偏光方向の成分光が像光として取り出される。
クロスダイクロイックプリズム27は、光合成部材であり、4つの直角プリズムを貼り合わせた平面視略正方形状をなし、直角プリズム同士を貼り合わせた界面には、X字状に交差する一対の誘電体多層膜27a,27bが形成されている。一方の第1誘電体多層膜27aは青色光を反射し、他方の第2誘電体多層膜27bは赤色光を反射する。このクロスダイクロイックプリズム27は、液晶パネル25aからの青光を第1誘電体多層膜27aで反射して進行方向右側に射出させ、液晶パネル25bからの緑光を第1及び第2誘電体多層膜27a,27bを介して直進・射出させ、液晶パネル25cからの赤光を第2誘電体多層膜27bで反射して進行方向左側に射出させる。
投射レンズ29は、クロスダイクロイックプリズム27で合成されたカラーの像光を、所望の倍率でスクリーン(不図示)上に投射する。つまり、各液晶パネル25a〜25cに入力された駆動信号或いは画像信号に対応する所望の倍率のカラー動画やカラー静止画がスクリーン上に投射される。
以上実施形態に即して本発明を説明したが、本発明は、上記の実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様において実施することが可能であり、例えば次のような変形も可能である。
すなわち、上記実施形態では、内側支持層84としてサファイアやTACを用いた例について説明したが、サファイアやTAC以外の負の一軸性材料を用いることができる。具体的には、方解石、KDP(二水素カリウム)、ADP(リン酸二水素アンモニウム)等の無機材料を使用することができ、オレフィン系の各種有機材料を使用することができる。
また、偏光膜81は、上述のPVAに限らず、他の樹脂材料等によって形成することもできる。
また、上記実施形態のプロジェクタ10では、光源装置21を、光源ランプ21a、一対のフライアイ光学系21d,21e、偏光変換部材21g、及び重畳レンズ21iで構成したが、フライアイ光学系21d,21e、偏光変換部材21g等については省略することができ、光源ランプ21aも、LED等の別光源に置き換えることができる。
また、上記実施形態では、色分離光学系23を用いて照明光の色分離を行って、光変調部25において各色の変調を行った後に、クロスダイクロイックプリズム27において各色の像の合成を行っているが、単一の液晶パネルすなわち液晶ライトバルブ31によって画像を形成することもできる。
上記実施形態では、3つの液晶パネル25a〜25cを用いたプロジェクタ10の例のみを挙げたが、本発明は、1つの液晶パネルのみを用いたプロジェクタ、2つの液晶パネルを用いたプロジェクタ、あるいは、4つ以上の液晶パネルを用いたプロジェクタにも適用可能である。
上記実施形態では、スクリーンを観察する方向から投射を行なうフロントタイプのプロジェクタの例のみを挙げたが、本発明は、スクリーンを観察する方向とは反対側から投射を行なうリアタイプのプロジェクタにも適用可能である。
第1実施形態に係る液晶ライトバルブの構造を説明する側方断面図である。 図1の液晶ライトバルブに組み込まれる偏光板の側方断面図である。 液晶層と偏光フィルタの内側支持層との屈折率を説明する側方断面図である。 (a)、(b)は、液晶層の屈折率を説明する側面図及び平面図である。 (a)、(b)は、内側支持層の屈折率を説明する側面図及び平面図である。 (a)、(b)は、リタデーションの傾き角依存性と、入射光の重み関数とを示す。 第2実施形態の液晶ライトバルブ中の偏光フィルタを説明する側方断面図である。 図1の液晶ライトバルブを組み込んだプロジェクタの光学系を説明する図である。
符号の説明
10…プロジェクタ、 21…光源装置、 21g…偏光変換部材、 23…色分離光学系、 23a,23b…ダイクロイックミラー、 25…光変調部、 25a,25b,25c…液晶パネル、 25e,25f,25g…偏光フィルタ、 27…クロスダイクロイックプリズム、 27a,27b…誘電体多層膜、 29…投射レンズ、 31…液晶ライトバルブ、 31a…偏光変調部、 31b…第1偏光フィルタ、 31c…第2偏光フィルタ、 71…液晶層、 71a…入射面、 71b…射出面、 75,77…電極、 76,78…配向膜、 77…透明画素電極、 81…偏光膜、 83…外側支持層、 84…内側支持層、 84a…入射平面、 84b…射出平面、 OA1,OA2…光学軸、 θ1…プレチルト角、 θ2…傾き角

Claims (8)

  1. 垂直配向モードで動作する液晶を含む液晶セルと、
    前記液晶セルの入射側及び射出側のうち少なくとも一方に配置される偏光板とを備える光学装置であって、
    前記偏光板は、偏光膜と、当該偏光膜を支持すべく当該偏光膜の液晶セル側に設けられる内側支持層とを含み、
    前記内側支持層は、前記液晶パネルの入射面の法線方向に対して傾いた光学軸を有する負の一軸性の屈折材料で形成されている光学装置。
  2. 前記液晶セルは、オフ状態における液晶の光軸が入射面の法線に対して所定のプレチルト角だけ傾斜配向したものであり、
    前記内側支持層は、前記液晶セル中におけるオフ状態の液晶の配向方向であって入射面に対して傾斜する方向に、一様な光学軸を有する請求項1記載の光学装置。
  3. 前記内側支持層は、前記液晶セルの入射面に平行な入射平面及び射出平面を有するとともに、当該入射平面及び射出平面の法線に対して光学軸を傾斜させた平板である請求項1及び請求項2のいずれか一項記載の光学装置。
  4. 前記内側支持層は、前記液晶セルの入射面に対して傾斜した互いに平行な入射平面及び射出平面を有するとともに、当該入射平面及び射出平面の法線方向に光学軸が存在する平板である請求項1及び請求項2のいずれか一項記載の光学装置。
  5. 前記内側支持層は、前記液晶セル中におけるオフ状態の液晶に起因するリタデーションを実質的にキャンセルするような厚さを有する請求項1から請求項4のいずれか一項記載の光学装置。
  6. 前記内側支持層は、前記液晶セル中におけるオフ状態の液晶に起因するリタデーションを、前記液晶セルの入射面に対する照明光の傾斜角の範囲に対応させて略キャンセルするような厚さを有する請求項1から請求項5のいずれか一項記載の光学装置。
  7. 前記偏光板は、前記液晶セルの入射側と射出側の双方に配置される請求項1から請求項6のいずれか一項記載の光学装置。
  8. 請求項1から請求項7のいずれか一項記載の光変調用の光学装置と、
    前記光学装置を照明する照明装置と、
    前記光学装置によって形成された画像を投射する投射レンズと、
    を備えるプロジェクタ。
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