JP2008002842A - 作業機械の姿勢計測方法及び姿勢計測装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】低コストで、且つ事前及び事後のいずれの場合においても、実施のための具体的な前作業が容易な作業機械の位置計測方法あるいは装置を提供する。
【解決手段】旋回が可能な作業機械1の姿勢を計測する方法において、前記センサとして傾斜センサS1〜S3を作業機械の計測しようとする被測定体(図ではブーム)11上に配置し、作業機械1の旋回時における傾斜センサS1〜S3の出力情報を得、該旋回時における傾斜センサS1〜S3の出力情報を利用して、被測定体11の運転中の傾斜角を含む姿勢を求める。
【選択図】図1
【解決手段】旋回が可能な作業機械1の姿勢を計測する方法において、前記センサとして傾斜センサS1〜S3を作業機械の計測しようとする被測定体(図ではブーム)11上に配置し、作業機械1の旋回時における傾斜センサS1〜S3の出力情報を得、該旋回時における傾斜センサS1〜S3の出力情報を利用して、被測定体11の運転中の傾斜角を含む姿勢を求める。
【選択図】図1
Description
例えば、油圧ショベル、ブルドーザ、リフティングマグネット仕様のマテリアル・ハンドリング装置等の作業機械の姿勢計測方法及び計測装置に関する。
特許文献1に、走行式の建設機械の位置計測システムが開示されている。この計測システムは、図4に示されるように、油圧ショベル1に、ブーム11の角度、アーム12の角度、バケット13の角度を検出する角度センサ21、22、23、上部旋回体(作業機械の本体)3の前後方向の傾斜角を検出する傾斜センサ24を組み込み、更に、2個のGPSアンテナ31、32、GPS受信機(図示略)、基準局からの補正データを無線アンテナ33、34を介して受信する無線機(図示略)、及び位置データを送信する無線アンテナ35を組み込むようにしている。パネルコンピュータ(図示略)は、GPS受信機からの位置データと上記の各種センサ21〜24からの角度データとに基づき、油圧ショベル1のバケット13の先端(モニタポイント)の位置を演算する。
しかしながら、この位置計測システムは、油圧ショベル1の基本的な姿勢を計測するために、GPS装置を含む多くの機材やセンサを必要とし、装置が複雑であり、コストが高いという問題があった。
また、角度センサ21、22、23等を予め決められた取付位置に取付けなければならないという大きな問題があった。予め決められた取付位置に正確にセンサを取り付けるには、設計の段階から当該取付位置に予めタップ穴などを開けておかなければならない。この配慮のなされていない作業機械に対して、事後的に、現場において取付けるべき位置を確定して取付けるのは、物理的な取付技術と取付位置に関する相応の知識との双方が要求される作業となり、現実には必ずしも簡易とは言えない作業となる。そのため、既存の作業機械への適用が難しいという問題があったものである。自動制御系の開発に当たって、既存の多くの種類の作業機械の挙動に関するデータを数多く収集したい場合など、開発のためのシミュレーションのために、既存の作業機械に姿勢計測系を付設したいという要求は少なくない。しかしながら、従来の姿勢計測システムは、既存の作業機械への付設は、多くの困難を伴うことが多いというのが実情であった。
本発明は、このような事情を考慮して開発されたもので、低コストで、且つ事前及び事後のいずれの場合においても、姿勢計測実施のための具体的な前作業が容易な作業機械の姿勢計測方法あるいは装置を提供することその課題としている。
本発明は、旋回が可能な作業機械の姿勢を計測する方法において、前記センサとして傾斜センサを作業機械の計測しようとする被測定体上に配置する手順と、前記作業機械の旋回時における前記傾斜センサの出力情報を得る手順と、該旋回時における傾斜センサの出力情報を利用して、前記被測定体の運転中の傾斜角を含む姿勢を求める手順と、を含むことにより、上記課題を解決したものである。
本発明においては、作業機械の運転中の姿勢を計測するに当たって、そのセンサとして「傾斜センサ」を採用している。本発明によれば、基本的に「傾斜センサのみ」で作業機械の運転中の姿勢、特に、最も重要な被測定体の傾斜角を計測可能である。
傾斜センサは、従来、作業機械の本体、あるいはメンバ(例えば、ブーム、アーム、バケットなど)の「静的な角度」を計測するために用いられており、作業機械の運転中の姿勢、特に、メンバの運転中の傾斜角を計測するためのセンサとしては用いられていない。それは、傾斜センサがその構造上、メンバに掛かる遠心力の影響を受けてしまうためである。そのため、もし、実際に傾斜センサを作業機械の運転中の姿勢計測に適用する場合には、例えば、特開平5−319785号公報で開示されているように、旋回角をポテンショメータにより検出して、旋回の遠心力により発生するモーメントを考慮するというような補正作業が必須であった。
一般に、旋回による遠心力の把握には、ポテンショメータ等の別途のセンサを必要とするだけでなく、遠心力は、旋回軸からの距離(即ちセンサの取り付け位置)が既知でないと求められず、この距離が動的に変化するため、補正には多大な工夫とコンピュータの演算力を必要とした。
しかし、本発明では、この傾斜センサにおける「旋回の遠心力の影響を受けるという弱点」を逆に捉え、作業本体の旋回によって発生する遠心力を「姿勢計測のための有益な情報」として積極的に利用するようにしている。
具体的な計測方法は、後に詳述するが、本発明では、被計測体(例えばブーム)に複数(場合によっては1個)の傾斜センサを任意の位置に取付けるだけで、作業本体の旋回の遠心力による影響を取り除いて被計測体の重力方向に対する角度(傾斜角)を正確に求めることができる。被計測体の傾斜角が求められれば(これだけでも十分な場合が多いが)、被計測体の長さは、設計上既知であるから、その先端(モニタポイント)の高さ等を演算によって容易に求めることもできる。
本発明においては、既知の情報が何もないときに基本的に必須なのは、旋回軸から距離の異なる3点に配置した3つの傾斜センサの出力情報と、該3つの傾斜センサ間の距離の情報である。計測に当たって基本的に必要な入力情報はこれだけである。
後述するように、既に何らかの既知の情報や特有の条件が別途あるときは、この既知の情報や条件を取り込むことにより一層容易に姿勢計測系を構築できる。
なお、本発明では、(必要に応じて)作業機械の本体の旋回角速度と旋回軸から傾斜センサまでの距離をも同時に算出することもできる(後述)。
本発明によれば、低コストで、且つ事前及び事後のいずれの場合においても、姿勢計測実施のための具体的な前作業が容易な姿勢計測が可能となる。
以下、図面に基づいて本発明の実施形態の一例を詳細に説明する。
発明の性質上、構成とその作用とが不離一体の関係にあるため、ここでは敢えてこれらを分離することなく総合的に説明してゆくこととする。また、計測しようとする作業機械自体については、特に本発明の特徴を構成するものではないため、便宜上、図4を用いて既に説明した油圧ショベル(作業機械)1に関して付した符号を適宜援用して用いることとする。
本発明を適用して、例えば油圧ショベル1のブーム(被計測体)11の傾斜角θを計測したい場合、第1の実施形態としては、図1に示されるように、該ブーム11の任意の位置に一直線上に並ばない関係に(すなわち三角形Tの頂点相当位置に)3個の傾斜センサS1〜S3を配置する。その上で、この配置した3個の傾斜センサS1〜S3間の距離(三角形Tの各辺T1〜T3の長さ)L1〜L3を計測し、情報として入手しておく。この実施形態において、作業機械の姿勢計測に当たって要求されるハード系の構成は、基本的にこれだけである。
傾斜センサS1〜S3は、任意の位置に配置できるため、予めブーム11に傾斜センサS1〜S3を取り付けるためのタップ穴等を形成しておく必要はない。そのため、各傾斜センサS1〜S3は、例えば磁石(図示略)や接着剤等の簡易な固定手段によって現場において素早く取りつけることが可能である。傾斜センサS1〜S3からの傾斜情報は、有線によって図示せぬコンピュータ(演算手段)にまで持ち込んでもよいが、公知の無線装置(図示略)を用いたデータ収集を行うようにすれば、ハード系の構築を一層簡易化することができる。
以下、図2を参照しながら姿勢計測の方法の例を詳細に説明する。
なお、以降の説明において、符号ψ1、ψ2、ψ3は傾斜センサS1〜S3の出力(読み値)、ωは油圧ショベル1の旋回角速度、θoは傾斜センサS1〜S3の配置位置に関係する基準角度、θは基準角度θoからのブーム11の傾斜角をそれぞれ示している。なお、基準角度θoで静止している状態での傾斜センサS1〜S3の値を零とする。
前記基準角度θoは、ブーム11の非旋回時において傾斜センサS1〜S3をとりつけたときの位置(図の破線相当位置)において、傾斜センサS1〜S3が形成する三角形Tの辺T1〜T3のうち、水平線Hに最も近い角度を有する辺(図2の例では辺T3)と該水平線Hとが形成する角度である。なお、基準角度θoを較正するには、姿勢を保持した(即ちθ=0の)まま旋回し、θ=0と傾斜センサS1〜S3の出力(読み値)ψ1、ψ2、ψ3を後述の傾斜角θを求める式に代入してその値を求めればよい。なお、この基準角度θoは、定義より、傾斜センサS1〜S3をブーム11に配置するときに、もし、傾斜センサS1〜S3の内の2つが「水平」となるように配置したならば、その値が「0」ということになるため、(10)〜(12)式からわざわざ求める必要がなくなり、また傾斜角θを求めるための演算自体もより容易とすることができる。
なお、3辺の長さL1〜L3が既知の場合、三角形Tの3つの角度α1〜α3は、幾何学的に確定するため、演算、幾何学的な実測等の手法により、角度α1〜α3の情報を確保できる。
図2を参照しながら、今、傾斜センサS1〜S3の出力ψ1、ψ2、ψ3がどれも等しくなかったとする。この場合、各傾斜センサS1〜S3に発生する遠心力F1〜F3を考慮したときの角速度の関係式として(1)〜(3)式が成立する。
g/r1・tan(Ψ1)=ω2 …(1)
g/r2・tan(Ψ2)=ω2 …(2)
g/r3・tan(Ψ3)=ω2 …(3)
g/r2・tan(Ψ2)=ω2 …(2)
g/r3・tan(Ψ3)=ω2 …(3)
ここで、符号Ψ1〜Ψ3は、傾斜センサS1〜S3の各位置における重力加速度gと遠心力F1〜F3の合成加速度の向きを鉛直方向から測った角度(基準合成角度)であり、傾斜センサS1〜S3は、この基準合成角度Ψ1〜Ψ3の方向を基準(出力0度)としてその時のブーム11の傾斜を出力する。即ち、傾斜センサS1〜S3の実際の出力(読み値)ψ1、ψ2、ψ3は、それぞれ(4)〜(6)式のようになる。
ψ1=θ−Ψ1 …(4)
ψ2=θ−Ψ2 …(5)
ψ3=θ−Ψ3 …(6)
ψ2=θ−Ψ2 …(5)
ψ3=θ−Ψ3 …(6)
今、r2−r1=δ21、r3−r1=δ31、r3−r2=δ32としたときに、該δ21、δ31、δ32を、図2から幾何学的に求めると、(7)〜(9)式が成立する。
δ21=r2−r1=L3・cos(θo+θ) …(7)
δ31=r3−r1=L2・cos(θo+θ+α1) …(8)
δ32=r3−r2=L1・cos(θo+θ+π−α2) …(9)
δ31=r3−r1=L2・cos(θo+θ+α1) …(8)
δ32=r3−r2=L1・cos(θo+θ+π−α2) …(9)
以上の各式より重力加速度g、旋回角速度ωを消去して整理し、左辺に傾斜角θの変化に依存するもの、右辺に傾斜角θの変化に依存しないものを纏めると、下記(10)〜(12)式が導かれる。
これらの式を解析的に解くのは極めて困難であるため、3式、即ち(10)〜(12)式のいずれかを数値的に解くことによって傾斜角θを求める。
更に、このような処理によって傾斜角θが求まると、この求まった傾斜角θと傾斜センサS1〜S3の出力ψ1、ψ2、ψ3とから、(4)〜(6)式により基準合成角度Ψ1〜Ψ3が求まり、求まった基準合成角度Ψ1〜Ψ3と(1)〜(3)式、及び(7)〜(9)式を利用して、各傾斜センサS1〜S3の旋回半径(旋回軸Ocからの距離)r1、r2、r3及び旋回各速度ωを求めることもできる。
一方、傾斜センサS1〜S3のうちどれか2つが等しい値(あるいは等しいと見なせる値)を示した場合には、演算をより簡易に行うことができる。例えば、傾斜センサS1の出力ψ1と同S3の出力ψ3が等しかった場合(ψ1=ψ3の場合)には、傾斜角θo及びθの関係は(13)式のように表すことができる。
θo=(π/2)−θ−α1 …(13)
従って、この(13)式によって求められた傾斜角θを利用することにより、同様に各傾斜センサS1〜S3の旋回半径r1、r2、r3、及び旋回各速度ωを求めることができる。
ところで、例えば、傾斜センサS1〜S3をブーム11に配置するときに、もし、ブーム11を最下位置とした状態において該傾斜センサS1〜S3の内の2つが「水平」となるように配置すれば、その基準角度θoが「0」ということになるため、該基準角度θoを(10)〜(12)式からわざわざ求める必要がなくなり、また傾斜角θを求めるための演算自体もより容易とすることができることを、先に述べた。
同様に、実際の取り付け時においては、被測定体のどの位置に傾斜センサを取り付けたかが分かる場合もある。また、前述したように、油圧ショベル1自体の各種諸元は設計上当然に既知である。これらの既知の情報、或いはその現場にて成立している特有の条件等を利用すると、演算をより簡易化できるだけでなく、場合によっては、傾斜センサの設置を被測定体当たり1個で済ませるような体系を構築できる。
さまざまなバリエーションが考えられるが、一例として、作業機械本体、ブーム、バケットに各1個ずつ、計4個の傾斜センサで油圧ショベルの姿勢を計測する方法を示す。但し、各傾斜センサの取り付け位置が既知で、且つ、油圧ショベルが水平な地面上に置かれており、基準角度θoが「0」であるとする。
図3に、ブーム11に取り付けた傾斜センサSb、及び作業機械本体3に取り付けた傾斜センサSs周りの各諸元の関係を示す。
作業機械本体3に取り付けた傾斜センサSsの取り付け位置(旋回軸Ocからの距離=旋回半径rs)が既知であれば、発生する遠心力Fsとの関係で、rs/g=ω2 が成立することから、作業機械本体の(従ってそれぞれの被測定体の)旋回角速度ωを求めることができる。なお、作業機械本体3における旋回軸Ocに対して傾斜センサSsと対称の位置にもう1個の傾斜センサ(図示略)を取付けると、水平面上でなくても旋回角速度ωを求めることができる。
旋回軸Ocからブーム11の回動中心11Aまでの距離Ldは、油圧ショベル1の設計上既知である。ここで、該回動中心11Aからブーム11に取り付けた傾斜センサSbまでの距離Laが既知であるとすると、以下の各式が得られる。なお、各符号の定義は先の例に準じている。
g/ra・tan(Ψa)=ω2 …(14)
ra−Ld=La・cosθ …(15)
ψa=θ−Ψa …(16)
ra−Ld=La・cosθ …(15)
ψa=θ−Ψa …(16)
したがって、(14)〜(16)より、
tan(θ−ψa)/(Ld+La・cosθ)=ω2 /g …(17)
の関係が得られる。旋回角速度ωが傾斜センサSsの出力から既に演算済であるため、この(17)式から、傾斜角θを求めることができる。
tan(θ−ψa)/(Ld+La・cosθ)=ω2 /g …(17)
の関係が得られる。旋回角速度ωが傾斜センサSsの出力から既に演算済であるため、この(17)式から、傾斜角θを求めることができる。
ブーム11の回動中心11Aから該ブーム11のアーム回動軸(図示略)までの距離は、設計上既知であるため、ブーム11の回動中心11Aの位置と、ブーム11の傾斜角θからアーム回動軸の位置が特定できる。したがって、あとは、全く同様にして、アーム12の傾斜角を求めることができ、更に同様にしてバケット13の傾斜角を順に求めることができる。この結果、最終的に、バケット13の先端の位置も知ることができる。
このように、各傾斜センサ間の距離以外に既知の情報或いは特有の条件が存在する場合には、傾斜角θの演算をより簡素化でき、場合によっては、傾斜センサ自体の数を2個又は1個に減じることができる。バリエーションは、現場、或いは取付態様毎にさまざまに考えられるが、上記例からも明らかなように、作業機械本体に傾斜センサを取付けると、その取付位置は旋回軸に対して確定できる(動的に変化しない)ので、特に、旋回角速度の演算の簡素化に極めて有効に機能する場合が多い。
上記実施形態においては、基本的に、3個の傾斜センサを(1直線上とならないようにだけ配慮して)任意の位置に取付け、各傾斜センサ間の距離を測るのみで計測のためのハード系の構築が完了する。すなわち、特別な「取付指定場所」は存在せず、センサの取付を前提として予め被測定体にタップ穴等を形成しておく必要もない。取り付けるのは「傾斜センサ」であるため、磁石や接着剤などで簡単に取り付けを行うことができ、GPS受信機等の高価な設備も必要ない。このため、例えば作業機械の自動制御系の構築のために既存の多くの作業機械の挙動を確認するために、現に存在する作業機械に対して、現場で素早く姿勢計測システムを構築することも容易にできるようになる。
言うまでもなく、作業機械の一層の高度化の実現に当たって、自動制御システムや運転補助システムを構築する場合に、該作業機械の姿勢を把握するのは非常に重要である。
例えば、今、作業機械のアタッチメント(被測定体)が最大限振り上げたトップ位置にあることが確認できれば、次の作業としてこれ以上振り上げることはあり得ないため(下降するしかないため)、更なる上げ指令に備えてエンジンのパワーをアイドル以上の所定位置に維持する必要がないことがわかる。従って、速やかにエンジンのパワーをアイドル相当のパワーにまで低下させることができる。これにより、作業上の不具合を何ら発生させることなく、省エネルギー化及び低騒音化を実現できる。
また、アタッチメントの旋回軸からの距離が大きいときは、同じ旋回角速度で旋回した場合でも、周速(アタッチメントの水平方向の移動速度)が大きくなるため、周囲の安全、及び作業機械自体の転倒防止のために、旋回角速度の上限を抑える等のさまざまな制御を行うことも可能となる。
本発明においては、基本的に傾斜センサしか配置していないにも拘わらず、作業機械の旋回による影響を除去して純粋に被測定体の傾斜角等の姿勢を計測することができ、したがって適切なデータ処理を行うことによりモニタポイントの高さ及び旋回半径を得ることができ、更には、作業機械の旋回角速度や旋回軸から各傾斜センサまでの距離(旋回半径)をも得ることができる。
なお、本発明は、傾斜センサのみで姿勢計測系を構築できるが、傾斜センサ以外のセンサの設置を否定するものではない。
作業機械の自動制御システムの実現に当たって、被計測体の現時点での姿勢の把握(計測)を行ったり、あるいは自動制御システムの開発又は改良に当たって、種々の(新規の又は既存の)作業機械の挙動に関するシミュレーションに使用するデータの取得等に利用できる。
11…ブーム(被測定体)
S1〜S3、Ss、Sb…傾斜センサ
L1〜L3…傾斜センサ間の距離
α1〜α3…各傾斜センサ同士が形成する辺の角度
ψ1、ψ2、ψ3…傾斜センサの出力(読み値)
ω…旋回角速度
θo…基準角度
Ψ1〜Ψ3…重力加速度と遠心力の合成加速度の向きを鉛直方向から測った角度(基準合成角度)
S1〜S3、Ss、Sb…傾斜センサ
L1〜L3…傾斜センサ間の距離
α1〜α3…各傾斜センサ同士が形成する辺の角度
ψ1、ψ2、ψ3…傾斜センサの出力(読み値)
ω…旋回角速度
θo…基準角度
Ψ1〜Ψ3…重力加速度と遠心力の合成加速度の向きを鉛直方向から測った角度(基準合成角度)
Claims (6)
- 旋回が可能な作業機械の姿勢を計測する方法において、
傾斜センサを作業機械の計測しようとする被測定体上に配置する手順と、
前記作業機械の旋回時における前記傾斜センサの出力情報を得る手順と、
該旋回時における傾斜センサの出力情報を利用して、前記被測定体の運転中の傾斜角を含む姿勢を求める手順と、
を含むことを特徴とする作業機械の姿勢計測方法。 - 請求項1において、
前記傾斜センサとして3個の傾斜センサを作業機械の計測しようとする被測定体上の任意の位置に、一直線上に並ばない関係に配置すると共に、更に
該3個の傾斜センサ間の距離を測定する手順と、を備え、
前記旋回時における各傾斜センサの出力情報に、前記傾斜センサ間の距離情報を組み合わせることにより、前記被測定体の運転中の傾斜角を含む姿勢を求める
ことを特徴とする作業機械の姿勢計測方法。 - 請求項1において、
前記傾斜センサとして、1個又は2個の傾斜センサを作業機械の計測しようとする被測定体上の任意の位置に配置すると共に、
前記旋回時における該1個又は2個の傾斜センサの出力情報に、該傾斜センサ又は前記作業機械の特定の諸元情報に関して別途得られている1又は2以上の既知情報を組み合わせることにより、前記被測定体の運転中の傾斜角を含む姿勢を求める
ことを特徴とする作業機械の姿勢計測方法。 - 請求項1〜3のいずれかにおいて、
前記傾斜センサのほか、作業機械の本体の特定の位置に別途傾斜センサを配置すると共に、
該別途設けた傾斜センサによって求められた旋回角速度をも利用して前記被測定体の運転中の傾斜角を含む姿勢を求める
ことを特徴とする作業機械の姿勢計測方法。 - 旋回が可能な作業機械の姿勢を計測する装置において、
前記作業機械の計測しようとする被測定体上の任意の位置に配置した傾斜センサを備え、且つ
少なくとも該傾斜センサの前記作業機械の旋回中の出力情報を利用して、前記作業機械の前記被測定体の運転中の傾斜角を含む姿勢を演算する演算手段を備えた
ことを特徴とする作業機械の姿勢計測装置。 - 請求項5において、
前記被測定体に配置した傾斜センサのほか、前記作業機械の本体にも傾斜センサを配置し、
前記演算手段が、前記被測定体に配置した傾斜センサの出力情報と、該作業機械の本体に配置した傾斜センサの出力情報とを利用して、前記被測定体の運転中の傾斜角を含む姿勢を演算する
ことを特徴とする作業機械の姿勢計測装置。
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