JP2007321228A - Haz靱性に優れ、溶接後熱処理による強度低下が小さい鋼板 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】C:0.01〜0.05%、Si:1.0%以下、Mn:0.50〜2.0%、P:0.05%以下、S:0.01%以下、Al:0.01〜0.07%、Cr:0.5〜2.0%、Nb:0.005〜0.100%、V:0.005〜0.10%、Ti:0.005〜0.03%、およびN:0.002〜0.008%を含有し、残部がFeおよび不可避不純物からなり、式:X1=(9[Nb]+4[V])×[C]で表されるX1値が、0.005〜0.020の範囲内にあり、且つベイナイト分率が90面積%以上の組織であることを特徴とする、溶接後熱処理が施される鋼板。
【選択図】なし
Description
C:0.01〜0.05%(質量%の意味、以下同じ)、
Si:1.0%以下(0%を含まない)、
Mn:0.50〜2.0%、
P:0.05%以下(0%を含まない)、
S:0.01%以下(0%を含まない)、
Al:0.01〜0.07%、
Cr:0.5〜2.0%、
Nb:0.005〜0.100%、
V:0.005〜0.10%、
Ti:0.005〜0.03%、および
N:0.002〜0.008%を含有し、
残部がFeおよび不可避不純物からなり、
下記式(1)で表されるX1値が、0.005〜0.020の範囲内にあり、且つベイナイト分率が90面積%以上の組織であることを特徴とする、溶接後熱処理が施される鋼板である。
X1=(9[Nb]+4[V])×[C] ・・・ (1)
〔式中[Nb]、[V]および[C]は、それぞれNb、VおよびCの含有量(質量%)を表す。〕
C:0.01〜0.05%、
Si:1.0%以下(0%を含まない)、
Mn:0.50〜2.0%、
P:0.05%以下(0%を含まない)、
S:0.01%以下(0%を含まない)、
Al:0.01〜0.07%、
Cr:0.5〜2.0%、
Nb:0.005〜0.100%、
V:0.005〜0.10%、
Mo:0.5%以下(0%を含まない)
Ti:0.005〜0.03%、および
N:0.002〜0.008%を含有し、
残部がFeおよび不可避不純物からなり、
下記式(2)で表されるX2値が、0.005〜0.020の範囲内にあり、且つベイナイト分率が90面積%以上の組織であることを特徴とする、溶接後熱処理が施される鋼板である。
X2=(9[Nb]+4[V]+[Mo])×[C] ・・・ (2)
〔式中[Nb]、[V]、[Mo]および[C]は、それぞれNb、V、MoおよびCの含有量(質量%)を表す。〕
X3=(α[Nb]+β[V]+γ[Mo])×[C] ・・・ (3)
〔式中[Nb]、[V]、[Mo]および[C]は、それぞれNb、V、MoおよびCの含有量(質量%)を表し、α、βおよびγは、定数を表す。〕
X=(9[Nb]+4[V]+[Mo])×[C] ・・・ (4)
〔式中[Nb]、[V]、[Mo]および[C]は、それぞれNb、V、MoおよびCの含有量(質量%)を表す。〕
ものである。これらC量を極低化したベイナイト組織(極低Cベイナイト組織)は強度・靭性に優れており、本発明で規定する化学組成の範囲とすると共に、適切な条件で製造することによって得ることができる。
Cは鋼の強度を増大させるのに有効な元素である。また炭化物を析出させてPWHT後の強度低下を抑えるために必要な元素である。所望の強度を確保するため、およびPWHT後の強度低下を充分に抑えるために、C量は、0.01%以上、好ましくは0.02%以上である。しかしCを過剰に含有させると、炭化物が粗大になり、また島状マルテンサイト相(M−A相)やセメンタイトが多量に形成して靱性が低下するおそれがある。よってC量は、0.05%以下、好ましくは0.04%以下である。
Siは、冷却条件によらず固溶強化により鋼の強度を増加させるのに有効な元素である。この効果を充分に発揮させるために、Siを、0.1%以上、好ましくは0.2%以上の量で含有させることが推奨される。しかし過剰に含有させると鋼材(母材)にM―A相を多量に析出させて靭性を劣化させる。よってSi量の上限を1.0%と定めた。好ましい上限は0.5%である。
Mnは、極低Cベイナイト組織を生成させて鋼材を強化するのに有効な元素である。こうした効果を充分に発揮させるために、Mn量は、0.50%以上、好ましくは0.7%以上である。しかしMnを過剰に含有させると、母材の靭性劣化を引き起こす。よってMn量は、2.0%以下、好ましくは1.8%以下である。
Pは、結晶粒に偏析し、延性や靭性に有害に作用する不可避的不純物であるので、できるだけ少ない方が好ましいが、不可避的に鋼材に混入する。そこでP量を、0.05%以下、好ましくは0.01%以下にすることが推奨される。
Sは、鋼材中の合金元素と反応して種々の介在物を形成し、鋼材の延性や靭性に有害に作用する不純物であるので、できるだけ少ない方が好ましい。しかしSも、Pと同様に不可避的に混入する。そこでS量を、0.02%以下、好ましくは0.005%以下にすることが推奨される。
Alは、脱酸剤として有効な元素である。またAlは、鋼中のNを固定化することによってBの固溶量を増加させて、Bの焼入性向上作用を助ける元素でもある。こうした効果を発揮させるためにAl量は、0.01%以上、好ましくは0.02%以上である。しかし過剰に含まれると、Siと同様に、母材組織中に島状マルテンサイト相(M―A相)を多量に析出させて、靭性を劣化させる。よってAl量は、0.07%以下、好ましくは0.05%以下である。
Crは、極低Cベイナイト組織を得るために重要であり、またHAZ組織におけるベイナイトブロックサイズを低減するためにも有効な元素である。さらに焼入れ性を向上させて鋼材の強度を確保する上でも有効な元素である。こうした効果を充分に発揮させるために、Cr量は、0.5%以上、好ましくは0.7%以上である。しかしCr量が過剰になると、母材靭性が劣化する。よってCr量は、2.0%以下、好ましくは1.8%以下である。
Nbは、極低Cベイナイト組織を得るために有効であり、またPWHT後の強度低下を抑制するために重要な元素である。こうした効果を充分に発揮させるために、Nb量は、0.005%以上、好ましくは0.008%以上である。しかしNb量が過剰になると、その析出物が粗大になり、靱性を劣化させる。よってNb量は、0.100%以下、より好ましくは0.07%以下である。
Vは、強度確保に有効であり、またPWHT後の強度低下を抑制するために重要な元素である。こうした効果を充分に発揮させるために、V量は、0.005%以上、好ましくは0.008%以上である。しかしV量が過剰になると、HAZで析出物が形成し、HAZ靱性が劣化する。よってV量は、0.10%以下、より好ましくは0.08%以下である。
Moは、強度向上に有効であり、且つPWHT後の強度低下を抑制するためにも有効な元素であるが、本発明の鋼板において必須元素ではなく、必要に応じて含有させることができる。その効果を充分に発揮させるために、Moを、好ましくは0.03%以上、より好ましくは0.06%以上の量で含有させることが推奨される。但しMo量が過剰になると、靭性が劣化する。そこでMoを含有させる場合、その量は、0.5%以下、好ましくは0.2%以下である。
Tiは、Nと共に窒化物を形成することにより、大入熱溶接時に旧オーステナイト粒の粗大化を抑制し、HAZ靭性を向上させるのに有効な元素である。こうした効果を発揮させるためにはTi量は、0.005%以上、好ましくは0.010%以上である。しかしTiを過剰に含有させると、粗大な介在物を析出させ、かえってHAZ靭性を劣化させる。よってTi量は、0.03%以下、好ましくは0.025%以下である。
Nは、Tiと共に微細なTiNを形成し、大入熱溶接において旧オーステナイト粒の粗大化を防止してHAZ靱性を向上させるのに有効な元素である。こうした効果を発揮させるためにN量は、0.002%以上、好ましくは0.003%以上である。しかしN量が過剰になると、粗大なTiNが析出して、靱性が劣化する。よってN量は、0.008%以下、好ましくは0.006%以下である。
Bは、極低Cベイナイト組織を得るために、および強度向上のために有効な元素であり、必要に応じて含有させることができる。こうした効果を発揮させるために、Bは、好ましくは0.0005%以上、より好ましくは0.0010%以上の量で含有させることが推奨される。しかしBを過剰に含有させると、その効果が飽和するばかりか、かえってHAZ靭性が低下する。よってBを含有させる場合、その量は、0.0040%以下、好ましくは0.0025%以下である。
CuおよびNiは、HAZ靱性を損なうことなく、母材強度を向上させる元素であり、必要に応じて、これらの1つまたは両方を含有させることができる。こうした効果を充分に発揮させるために、Cuを、好ましくは0.05%以上、より好ましくは0.10%以上、さらに好ましくは0.5%以上の量で、Niを、好ましくは0.05%以上、より好ましくは0.10%以上、さらに好ましくは0.5%以上の量で含有させることが推奨される。しかしこれらの元素を過剰に含有させると、溶接時に島状マルテンサイト相(M−A相)の生成が促進され、HAZ靱性が劣化する。そこでCuおよび/またはNiを含有させる場合、Cu量は、3.0%以下、好ましくは1%以下であり、Ni量は、3.0%以下、好ましくは2%以下である。
Wは、耐食性を向上させるのに有効な元素であり、必要に応じて含有させることができる。殊にWは、TiやNiと共存させることが好ましい。こうした効果を充分に発揮させるために、Wを、好ましくは0.01%以上、より好ましくは0.05%以上、さらに好ましくは0.10%以上の量で含有させることが推奨される。しかしW量が過剰になっても、その効果は飽和する。よってWを含有させる場合、その量は0.5%以下、好ましくは0.3%以下である。
Caおよび希土類元素(以下、「REM」と省略する。)は、介在物形状の異方性を低減させて、HAZ靭性を向上させるのに有効な元素であり、必要に応じて含有させることができる。こうした効果を充分に発揮させるために、Caを、好ましくは0.0005%以上、より好ましくは0.0010%以上の量で、REMを、好ましくは0.0003%以上、より好ましくは0.0006%以上の量で含有させることが推奨される。しかしこれらの元素を過剰に含有させると、介在物が粗大化して、HAZ靭性がかえって劣化する。そこでCaおよび/またはREMを含有させる場合、Ca量は、0.005%%以下、好ましくは0.004%以下であり、REM量は、0.003%以下、好ましくは0.002%以下である。
Zrは、窒化物や酸化物を形成し、HAZの旧オーステナイト粒の粗大化を抑制することにより、HAZ靱性を向上させるために有効な元素であり、必要に応じて含有させることができる。こうした効果を充分に発揮させるためにZrを、好ましくは0.001%以上、より好ましくは0.002%以上の量で含有させることが推奨される。しかしZr量が過剰になると、かえってHAZ靱性が劣化する。そこでZrを含有させる場合、その量は、0.005%以下、好ましくは0.004%以下である。
Mgは、TiN析出の核となる酸化物を微細分散させて、HAZ靱性を向上させるために有効な元素であり、必要に応じて含有させることができる。こうした効果を充分に発揮させるためにMgを、好ましくは0.001%以上、より好ましくは0.002%以上の量で含有させることが推奨される。しかしMg量が過剰であると、粗大な介在物が形成され、かえって靱性が劣化する。よってMgを含有させる場合、その量は、0.005%以下、好ましくは0.004%以下である。
(A)鋳片または鋼片を950〜1300℃に加熱し、圧延仕上げ温度700℃以上で熱間圧延を終了した後、空冷する。
(B)鋳片または鋼片を950〜1300℃に加熱し、圧延仕上げ温度700℃以上で熱間圧延を終了した後、冷却速度1〜50℃/秒で500℃以下まで水冷却する。
鋼板のt/4(tは板厚)部位から鏡面研磨後試験片を採取し、これを2%硝酸−エタノール溶液(ナイタール溶液)でエッチングした後、5視野において光学顕微鏡を用いて400倍で観察を行ない、画像解析によって鋼組織中のベイナイト分率(面積%)を測定した。この際、フェライト以外のラス状組織は全てベイナイトとみなした。
PWHTを行う前の鋼板のt/4(tは板厚)部位から、JIS Z 2201 4号試験片を採取し、JIS Z 2241に従い引張試験を行うことにより、引張強度(TS)を測定した。この試験では、TS≧570MPaを合格とした。
次いで鋼板に対して、2回のPWHTを、それぞれ600℃および「板厚(inch)×1時間」の保持時間の条件で行った後、鋼板のt/4(tは板厚)部位から、JIS Z 2201 4号試験片を採取し、JIS Z 2241に従い引張試験を行うことにより、PWHT後の引張強度(TS)を測定し、PWHTによる引張強度の変化代(ΔTS=PWHT後のTS−PWHT前のTS)を求めた。この試験では、ΔTS≧−15MPaを合格とした。
鋼板のt/4(tは板厚)部位から、JIS Z 2242に従ってVノッチ試験片を採取してシャルピー衝撃試験を行ない、シャルピー試験片の脆性破面率が50%となる温度を、破面遷移温度(vTrs)として、近似により求めた。この試験では、vTrs≦−50℃を合格とした。
HAZ再現試験を行なった。鋼板から採取した試験片(12.5×32×55(mm)の試験片を各5本採取)に、1400℃×5秒加熱後、800〜500℃までを40秒で冷却する熱サイクル試験(入熱量5kJ/mmに相当)を行なった。その後、各試験片から2本のシャルピー試験片を採取し、各鋼板において各10本で、−50℃における吸収エネルギーを測定し、その平均値をvE-50として求めた。この試験ではvE-50≧100J以上を合格とした。
具体的には鋼板No.12は、C量が多いため、極低Cベイナイト鋼にならず、母材靱性が劣化している。またHAZ靱性も悪い。
鋼板No.13は、Si量が多いため、鋼材中にM−A相が多量に析出し、母材およびHAZ靱性が劣化している。
鋼板No.15は、Mn量が多いため、靱性が劣化している。
鋼板No.16は、Cr量が少ないため、極低Cベイナイト鋼にならず、強度が低い。
鋼板No.17は、Cr量が多いため、母材靱性が劣化している。
鋼板No.19は、B量が多いため、靱性が劣化している。
鋼板No.20は、Mo量が多いため、靱性が劣化している。
鋼板No.21は、V量が多いため、靱性が劣化している。
鋼板No.23は、Ni量が多いため、靱性が劣化している。
鋼板No.24は、Nb量が多いため、靱性が劣化している。
鋼板No.25は、Ca量が多いため、靱性が劣化している。
鋼板No.29〜31は、X値が本発明で規定する上限を超えており、HAZ靱性が低い。
Claims (8)
- C:0.01〜0.05%(質量%の意味、以下同じ)、
Si:1.0%以下(0%を含まない)、
Mn:0.50〜2.0%、
P:0.05%以下(0%を含まない)、
S:0.01%以下(0%を含まない)、
Al:0.01〜0.07%、
Cr:0.5〜2.0%、
Nb:0.005〜0.100%、
V:0.005〜0.10%、
Ti:0.005〜0.03%、および
N:0.002〜0.008%を含有し、
残部がFeおよび不可避不純物からなり、
下記式(1)で表されるX1値が、0.005〜0.020の範囲内にあり、且つベイナイト分率が90面積%以上の組織であることを特徴とする、溶接後熱処理が施される鋼板。
X1=(9[Nb]+4[V])×[C] ・・・ (1)
〔式中[Nb]、[V]および[C]は、それぞれNb、VおよびCの含有量(質量%)を表す。〕 - C:0.01〜0.05%(質量%の意味、以下同じ)、
Si:1.0%以下(0%を含まない)、
Mn:0.50〜2.0%、
P:0.05%以下(0%を含まない)、
S:0.01%以下(0%を含まない)、
Al:0.01〜0.07%、
Cr:0.5〜2.0%、
Nb:0.005〜0.100%、
V:0.005〜0.10%、
Mo:0.5%以下(0%を含まない)
Ti:0.005〜0.03%、および
N:0.002〜0.008%を含有し、
残部がFeおよび不可避不純物からなり、
下記式(2)で表されるX2値が、0.005〜0.020の範囲内にあり、且つベイナイト分率が90面積%以上の組織であることを特徴とする、溶接後熱処理が施される鋼板。
X2=(9[Nb]+4[V]+[Mo])×[C] ・・・ (2)
〔式中[Nb]、[V]、[Mo]および[C]は、それぞれNb、V、MoおよびCの含有量(質量%)を表す。〕 - さらにB:0.0040%以下(0%を含まない)を含有する請求項1または2に記載の鋼板。
- さらにCu:3.0%以下(0%を含まない)および/またはNi:3.0%以下(0%を含まない)を含有する請求項1〜3のいずれかに記載の鋼板。
- さらにW:0.5%以下(0%を含まない)を含有する請求項1〜4のいずれかに記載の鋼板。
- さらにCa:0.005%以下(0%を含まない)および/または希土類元素:0.003%以下(0%を含まない)を含有する請求項1〜5のいずれかに記載の鋼板。
- さらにZr:0.005%以下(0%を含まない)を含有する請求項1〜6のいずれかに記載の鋼板。
- さらにMg:0.005%以下(0%を含まない)を含有する請求項1〜7のいずれかに記載の鋼板。
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