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JP2007314771A - 顔料分散体 - Google Patents

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JP2007314771A
JP2007314771A JP2007105124A JP2007105124A JP2007314771A JP 2007314771 A JP2007314771 A JP 2007314771A JP 2007105124 A JP2007105124 A JP 2007105124A JP 2007105124 A JP2007105124 A JP 2007105124A JP 2007314771 A JP2007314771 A JP 2007314771A
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Akito Itoi
昭人 井樋
Yukihiro Fukuyama
幸弘 福山
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Kao Corp
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Abstract

【課題】有機顔料濃度が高くても低粘度で流動性に優れ、かつ分散安定性に優れた顔料分散体、それを含有する着色樹脂組成物、及び顔料分散剤を提供する。
【解決手段】(A)有機顔料、(B)有機溶媒、及び(C)グラフトポリマーを含有する顔料分散体であって、(C)グラフトポリマーが下記の主鎖と側鎖とを有する顔料分散体、その顔料分散体とバインダー成分とを含有する着色樹脂組成物、及び顔料分散剤である。
主鎖:N−ビニル−2−ピロリドン由来の構成単位(a)と、水酸基含有モノマー由来の構成単位(b)とを含有し、(C)グラフトポリマー中の該構成単位(a)の含有量が2〜30重量%、該構成単位(b)の含有量が5〜30重量%である。
側鎖:数平均分子量が800〜4,000であるアルキル(メタ)アクリレート系マクロマー由来の構成単位(c)を含有し、(C)グラフトポリマー中の該構成単位(c)の含有量が65〜92重量%である。
【選択図】なし

Description

本発明は顔料分散体に関し、詳しくは、カラーフィルター等の色材として有用な顔料分散体、それを含有する着色樹脂組成物、及び顔料分散剤に関する。
カラー液晶ディスプレイ等に用いられるカラーフィルターの製造方法としては、フォトリソ法とインクジェット法が知られているが、生産性、製造装置の小型化の観点から、インクジェット法が注目されている。
インクジェット法の色材として有機顔料を使用する場合、カラー液晶表示装置に対する可視光の高透過率化と高コントラスト化の要望に対応するため、顔料粒子の微細化を進め、顔料粒子径を可視光の波長以下にする必要がある。その結果、顔料粒子の比表面積が大きくなり、カラーフィルター用顔料分散体の分散安定性が不充分となるという問題が生じる。
一方、有機顔料においては、高透過率、高コントラストを得る観点から、特に赤色系ではジケトピロロピロール系顔料を使用することが好ましい。しかし、この顔料は分散しにくく、特に顔料濃度が高い領域では、初期及び経時の良好な分散安定性が得られていないのが現状である。
例えば、特許文献1には、有機溶剤中に、有機顔料と、末端にエチレン性不飽和二重結合を有する重合性オリゴマーと、窒素原子含有基及びエチレン性不飽和二重結合を有するモノマーとの共重合体とが分散されてなる顔料分散組成物が開示されている。
また、特許文献2では更に、アルコール性水酸基を含有する共重合体による顔料分散体組成物が開示されているが、分散安定性を改善する傾向はあるものの、顔料濃度の高い領域では未だ満足できるレベルのものではない。
特開平10−339949号公報 特開2000−234007号公報
本発明は、有機顔料濃度が高くても低粘度で流動性に優れ、かつ分散安定性に優れた顔料分散体、それを含有する着色樹脂組成物、及び顔料分散剤を提供することを課題とする。
本発明は、次の(1)〜(3)に関する。
(1)(A)有機顔料、(B)有機溶媒、及び(C)グラフトポリマーを含有する顔料分散体であって、(C)グラフトポリマーが下記の主鎖と側鎖とを有する顔料分散体。
主鎖:N−ビニル−2−ピロリドン由来の構成単位(a)と、水酸基含有モノマー由来の構成単位(b)とを含有し、(C)グラフトポリマー中の該構成単位(a)の含有量が2〜30重量%、該構成単位(b)の含有量が5〜30重量%である。
側鎖:数平均分子量が800〜4,000であるアルキル(メタ)アクリレート系マクロマー由来の構成単位(c)を含有し、(C)グラフトポリマー中の該構成単位(c)の含有量が65〜92重量%である。
(2)前記(1)の顔料分散体とバインダー成分とを含有する着色樹脂組成物。
(3)前記の主鎖と側鎖とを有する(C)グラフトポリマーを含有する顔料分散剤。
本発明によれば、有機顔料濃度が高くても低粘度で流動性に優れ、かつ分散安定性に優れた顔料分散体、それを含有する着色樹脂組成物、及び顔料分散剤を提供することができる。
本発明の顔料分散体は、(A)有機顔料、(B)有機溶媒、及び(C)グラフトポリマーを含有する。以下、これらの各成分について説明する。
〔(A)有機顔料〕
本発明で用いられる(A)有機顔料としては、Colour Index(The Society of Dyersand Colourists 出版、1997年版)でピグメント(Pigment)に分類されている化合物等が挙げられる。その具体例としては、C.I.ピグメント イエロー12、同13、同14、同17、同20、同24、同31、同55、同83、同93、同109、同110、同137、同139、同153、同154、同166、同168、同173、C.I.ピグメント オレンジ36、同43、同51、同71、同73; C.I.ピグメント レッド9、同97、同122、同123、同149、同176、同177、同180、同215、同254、同255、同264、同270、同272; C.I.ピグメント バイオレット19、同23、同29; C.I.ピグメント ブルー15、同15:3、同15:6; C.I.ピグメント グリーン7、同36; C.I.ピグメント ブラウン23、同25; C.I.ピグメント ブラック1、同7等のようなカラーインデックス(C.I.)番号が付されたものが挙げられる。
これらの中では、本発明の効果をより有効に発現させる観点から、下記一般式(1)で表される、C.I.ピグメント レッド254、同255等のジケトピロロピロール系顔料が特に好ましい。
Figure 2007314771
(式中、X1及びX2は、それぞれ独立して、水素原子又はハロゲン原子を示し、Y1及びY2は、それぞれ独立して、水素原子又は−SO3H基を示す。)
一般式(1)におけるX1及びX2のハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子等が挙げられる。
一般式(1)で表されるジケトピロロピロール系顔料の製造方法は、特に限定されない。例えば、ベンゾニトリル又はハロゲン化ベンゾニトリルとブロモ酢酸エステル等のハロゲン化酢酸エステルを、亜鉛粉末等の還元剤の存在下で反応させることにより、又は得られた化合物を更にスルホン化することにより製造することができる。
ジケトピロロピロール系顔料の市販品としては、チバ・スペシャルティー・ケミカルズ株式会社製、PR−254、商品名「Irgazin DPP Red BO」、「Irgazin DPP Red BL」、「Cromophtal DPP Red BP」、「Cromophtal DPP Red BOC」等が挙げられる。
上記(A)有機顔料、特にジケトピロロピロール系顔料は、単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
本発明で用いられる(A)有機顔料は、明度Y値の向上の観点から、その平均一次粒子径は、好ましくは100nm以下、更に好ましくは20〜60nmにした微粒化処理品を用いることが望ましい。
有機顔料の平均一次粒子径は、電子顕微鏡写真から一次粒子の大きさを直接計測する方法で求めることができる。具体的には、個々の一次粒子の短軸径と長軸径を計測し、その平均をその粒子の粒径とした。次に、100個以上の粒子について、それぞれの粒子の体積(重量)を、求めた粒径の直方体と近似して求め、体積平均粒径を求めそれを平均一次粒子径とした。なお、電子顕微鏡は透過型(TEM)または走査型(SEM)のいずれを用いても同じ結果を得ることができる。
有機顔料の微粒化処理法は特に限定されない。例えば、塩化ナトリウムの存在下でミル破砕を行うソルトミリング法を用いることができる。微粒化したジケトピロロピロール系顔料の市販品としては、チバ・スペシャルティー・ケミカルズ株式会社製、PR−254、商品名「Irgaphor Red B−CF」、「Irgaphor Red BT−CF」等が挙げられる。
〔(B)有機溶媒〕
本発明で用いられる(B)有機溶媒は、(A)有機顔料の分散性の観点、及び顔料分散体を油性とする観点から、SP値(溶解度パラメータ。ポリマーハンドブック(THIRD EDTION, A WILEY INTERSCIENCE PUBLICATION)参照)が、好ましくは23MPa1/2以下、更に好ましくは20MPa1/2以下であり、その下限は好ましくは14MPa1/2以上、更に好ましくは16MPa1/2以上である。
より具体的には、(B)有機溶媒は、(A)有機顔料の分散性と、(C)グラフトポリマーの溶解性又は分散性の観点から、下記一般式(2)で表される化合物であることが好ましい。
Figure 2007314771
(式中、R1及びR2は、それぞれ独立して、炭素数1〜4の直鎖又は分岐鎖のアルキル基、R3は水素原子又はメチル基を示す。)
一般式(2)において、R1及びR2の炭素数1〜4の直鎖又は分岐鎖のアルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、及びtert−ブチル基が挙げられる。これらの中では、メチル基及びエチル基が好ましい。
一般式(2)で表される化合物としては、例えば、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノメチルエーテルプロピオネート、エチレングリコールモノエチルエーテルプロピオネート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルプロピオネート、プロピレングリコールモノエチルエーテルプロピオネート等のグリコールエーテルエステルが挙げられる。
これらの中では、(A)有機顔料、特にジケトピロロピロール系顔料の分散性と、(C)グラフトポリマーの溶解性又は分散性の観点から、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、及びプロピレングリコールモノエチルエーテルアセテートからなる群から選ばれる1種以上が特に好ましい。
これらの有機溶媒は、単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
〔(C)グラフトポリマー〕
本発明のグラフトポリマーは、(A)有機顔料、特にジケトピロロピロール系顔料を安定に分散させるための分散剤として用いられ、カラーフィルター等を形成する場合はバインダーとしての働きをするものと考えられる。
本発明のグラフトポリマーは下記の主鎖と側鎖とを有するものである。
主鎖:N−ビニル−2−ピロリドン由来の構成単位(a)と、水酸基含有モノマー由来の構成単位(b)とを含有し、(C)グラフトポリマー中の該構成単位(a)の含有量が2〜30重量%、該構成単位(b)の含有量が5〜30重量%である。
側鎖:数平均分子量が800〜4,000であるアルキル(メタ)アクリレート系マクロマー由来の構成単位(c)を含有し、(C)グラフトポリマー中の該構成単位(c)の含有量が65〜92重量%である。
(C)グラフトポリマー中の構成単位(a)、(b)及び(c)の含有量は、グラフトポリマーを製造する際の構成単位(a)、(b)及び(c)それぞれに相当するモノマーの仕込み量に相当する。
(C)グラフトポリマーの主鎖が、N−ビニル−2−ピロリドン由来の構成単位(a)を含有することにより、(A)有機顔料の分散性に優れたものになると考えられる。その観点から、(C)グラフトポリマー中の該構成単位(a)の含有量は2〜30重量%であり、好ましくは5〜25重量%であり、より好ましくは10〜20重量%である。該構成単位(a)の含有量が2重量%以上であれば、(A)有機顔料に十分に吸着することができ、(A)有機顔料の分散性の向上に寄与することができ、構成単位(b)と(c)とのバランスの観点から、その上限が30重量%以下であれば本発明の効果を有効に発現できる。
(C)グラフトポリマーの主鎖に含有される構成単位(b)を形成する水酸基含有モノマーとしては、下記式(3)で表される化合物が挙げられる。
CH2=C(R4)COO(R5O)nH (3)
(式中、R4は水素原子又は炭素数1〜5のアルキル基、R5はヘテロ原子を有していてもよい炭素数1〜30の2価の炭化水素基、nは平均付加モル数を示し、1〜60の数である。)
式(3)において、R4の好適例としては、メチル基、エチル基、(イソ)プロピル基等が挙げられ、R5のヘテロ原子としては、例えば、窒素原子、酸素原子、ハロゲン原子及び硫黄原子が挙げられる。nは好ましくは1〜30の数である。
5O基の好適例としては、オキシエチレン基、オキシトリメチレン墓、オキシプロパン−1,2−ジイル基、オキシテトラメチレン基、オキシヘプタメチレン基、オキシヘキサメチレン基及びこれらの2種以上の組合せからなる炭素数2〜7のオキシアルカンジイル基(オキシアルキレン基)が挙げられる。
水酸基含有モノマーの具体例としては、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコール(n=2〜30、nはオキシアルキレン基の平均付加モル数を示す。以下同じ。)(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコール(n=2〜30)(メタ)アクリレート、ポリ(エチレングリコール(n=1〜15)・プロピレングリコール(n=1〜15))(メタ)アクリレート等が挙げられる。これらの中では、顔料分散体の粘度安定性に優れる観点から、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールモノメタクリレート、ポリプロピレングリコールメタクリレートが好ましく、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートが特に好ましい。
(C)グラフトポリマーの主鎖が、水酸基含有モノマー由来の構成単位(b)を含有することにより、顔料分散体の粘度安定性が向上するものと考えられる。その観点から、(C)グラフトポリマー中の該構成単位(b)の含有量は5〜30重量%であり、好ましくは5〜25重量%であり、より好ましくは10〜20重量%である。該構成単位(b)の含有量が5重量%以上であれば、十分な粘度安定性に寄与することができ、構成単位(b)と(c)とのバランスの観点から、その上限が30重量%以下であれば本発明の効果を有効に発現できる。
また、(C)グラフトポリマーの側鎖が、数平均分子量が800〜4000であるアルキル(メタ)アクリレート系マクロマー由来の構成単位(c)を含有することにより、(A)有機顔料の分散性を向上し、顔料分散体の低粘度化に寄与しうると考えられる。その観点から、(C)グラフトポリマー中の該構成単位(c)の含有量は65〜92重量%であり、好ましくは65〜85重量%であり、より好ましくは65〜80重量%である。該構成単位(c)の含有量が65重量%以上であれば、(A)有機顔料を十分に分散させることができ、構成単位(b)と(c)とのバランスの観点から、その上限が92重量%以下であれば本発明の効果を有効に発現できる。
本発明のグラフトポリマーの側鎖に含有される構成単位(c)を形成するアルキル(メタ)アクリレート系マクロマーは、アルキル(メタ)アクリレート由来の構成単位を有し、その片末端に重合性官能基を有するものである。アルキル(メタ)アクリレート系マクロマー由来の構成単位(c)を含有する側鎖は、この片末端に重合性官能基を有するアルキル(メタ)アクリレート系マクロマーを共重合することにより得ることができ、該構成単位(c)は、側鎖に1種又は2種以上含まれていてもよい。
その具体例としては、片末端に重合性官能基を有する、アルキル(メタ)アクリレートの単独重合体、又は片末端に重合性官能基を有する、アルキル(メタ)アクリレートと他のモノマーとの共重合体が挙げられる。
アルキル(メタ)アクリレートとしては、顔料分散体の低粘度化を促進する観点から、好ましくは炭素数1〜8、更に好ましくは炭素数1〜6、特に好ましくは炭素数1〜3の直鎖又は分岐鎖のアルキル基を有するものが好ましい。具体的には、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、(イソ)プロピル(メタ)アクリレート、(イソ又はターシャリー)ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、(イソ)オクチル(メタ)アクリレート等が挙げられる。これらの中では、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、及び(イソ)プロピル(メタ)アクリレートが特に好ましい。これらのアルキル(メタ)アクリレートは、1種単独で又は2種以上を混合して用いることができる。
なお、本明細書にいう「(イソ又はターシャリー)」及び「(イソ)」は、これらの基が存在している場合とそうでない場合の双方を意味し、これらの基が存在していない場合には、ノルマルであることを示す。また、「(メタ)アクリレート」は、アクリレートとメタクリレートの双方を意味する。
アルキル(メタ)アクリレート系マクロマーの重合性官能基としては、アクリロイルオキシ基又はメタクリロイルオキシ基が好ましい。
アルキル(メタ)アクリレートと共重合する他のモノマーとしては、スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン等のスチレン系モノマーや、ベンジル(メタ)アクリレート等が挙げられる。アルキル(メタ)アクリレート系マクロマー中、アルキル(メタ)アクリレート由来の構成単位の含有量は、80重量%以上が好ましく、90重量%以上が更に好ましく、実質的に100重量%が特に好ましい。「実質的に」とは、不純物程度の量の他のモノマー由来の構成単位を含有してもよいことを意味する。
アルキル(メタ)アクリレート系マクロマーの数平均分子量は、顔料分散体の低粘度化を促進する観点から、800〜4,000であり、好ましくは1,000〜3,500であり、より好ましくは1,000〜3,000である。その数平均分子量が800以上であれば、十分な立体反発を生じて分散性を向上させることができ、4,000以下であることが顔料分散体の低粘度化に適している。
また、アルキル(メタ)アクリレート系マクロマーの重量平均分子量は、顔料分散体の低粘度化を促進する観点から、1000〜10,000であり、好ましくは1,300〜7,000であり、より好ましくは1,300〜5,500である。その重量平均分子量が1000以上であれば、十分な立体反発を生じて分散性を向上させることができ、10,000以下であることが顔料分散体の低粘度化に適している。
なお、アルキル(メタ)アクリレート系マクロマーの数平均分子量及び重量平均分子量は、溶媒として1mmol/Lのラウリルジメチルアミンを含有するクロロホルムを用いたゲルクロマトグラフィー(GPC)法により、標準物質としてポリスチレンを用いて測定することができる。より具体的には、昭和電工株式会社製のカラム「Shodex K−804L」を用いて、カラム温度:40℃、検出器:RI、溶離液:クロロホルム、流速:1.0mL/min、注入量:0.1mL、標準物質:ポリスチレンの条件で測定することが好ましい。
〔(C)グラフトポリマーの製造〕
本発明で用いられる(C)グラフトポリマーは、N−ビニル−2−ピロリドン、水酸基含有モノマー、及びアルキル(メタ)アクリレート系マクロマーを含有するモノマー混合物(以下、「モノマー混合物」という)を共重合して得ることが好ましい。モノマー混合物には、本発明を損なわない範囲内で、更にアルキル(メタ)アクリレート等を含有していてもよい。
モノマー混合物中におけるN−ビニル−2−ピロリドンの含有量は、顔料分散体中の(A)有機顔料の分散安定性の観点から、2〜30重量%であり、好ましくは5〜25重量%であり、より好ましくは10〜20重量%である。
モノマー混合物中における水酸基含有モノマーの含有量は、顔料分散体中の(A)有機顔料の分散安定性の観点から、5〜30重量%であり、好ましくは5〜25重量%であり、より好ましくは10〜20重量%である。
モノマー混合物中におけるアルキル(メタ)アクリレート系マクロマーの含有量は、顔料分散体中の(A)有機顔料の分散安定性を向上させる観点から、65〜92重量%であり、好ましくは65〜85重量%であり、より好ましくは65〜80重量%である。
(C)グラフトポリマーは、塊状重合法、溶液重合法、懸濁重合法、乳化重合法等の公知の重合法により、前記モノマー混合物を共重合させることによって製造することができる。これらの重合法の中では、顔料分散体に有機溶媒を用いる観点から、溶液重合法が好適である。
溶液重合法で用いる有機溶媒としては、グラフトポリマーと親和性の高い有機溶媒が好ましく、前記の有機溶媒を用いることができる。
重合の際には、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)等のアゾ化合物や、tert−ブチルペルオキシオクトエート、ジベンゾイルペルオキシド等の有機過酸化物等の公知のラジカル重合開始剤を用いることができる。
ラジカル重合開始剤の量は、モノマー混合物1モル当たり、好ましくは0.001〜5モル、より好ましくは0.01〜2モルである。
重合の際には、さらに、オクチルメルカプタン、2−メルカプトエタノール等のメルカプタン類、チウラムジスルフィド類等の公知の重合連鎖移動剤を添加することができる。
モノマー混合物の重合条件は、使用する重合開始剤、モノマー、溶媒の種類等によって異なるが、重合温度は、通常30〜100℃、好ましくは50〜80℃であり、重合時間は、重合温度等の条件により異なり一概に決めることはできないが、通常1〜20時間程度である。また、重合雰囲気は、窒素ガスやアルゴン等の不活性ガス雰囲気であることが好ましい。
重合反応の終了後、反応溶液から再沈澱、溶媒留去等の公知の方法により、生成したポリマーを単離することができる。また、得られたポリマーは、再沈澱を繰り返したり、膜分離法、クロマトグラフ法、抽出法等により、未反応のモノマー等を除去して精製することができる。
得られる(C)グラフトポリマーの重量平均分子量(Mw)は、顔料分散体中の(A)有機顔料、特にジケトピロロピロール系顔料の分散安定性を向上させる観点から、5,000〜100,000が好ましく、5,000〜50,000が更に好ましく、5,000〜30,000が特に好ましい。なお、ポリマーの重量平均分子量は、溶媒として1mmol/Lのラウリルジメチルアミンを含有するクロロホルムを用いたゲルクロマトグラフィー(GPC)法により、標準物質としてポリスチレンを用いて測定される。より具体的には、昭和電工株式会社製のカラム「Shodex K−804L」を用いて、カラム温度:40℃、検出器:RI、溶離液:クロロホルム、流速:1.0mL/min、注入量:0.1mL、標準物質:ポリスチレンの条件で測定することが好ましい。
〔顔料分散体の製造〕
本発明の顔料分散体の製造方法に特に制限はなく、(A)有機顔料、(B)有機溶媒、及び(C)グラフトポリマーを含む混合物を公知の分散機、混練機等を用いて分散させる方法が挙げられる。例えば、ニーダー、ロールミル、ビーズミル、サンドミル、アトライタ、スーパーミル、ディゾルバ、エクストルーダ、ホモミキサー、高圧ホモジナイザー等により、前記(A)〜(C)成分を湿式分散させることにより得ることができる。
これらの中では、サンドミル等のメディア式分散機が好ましい。メディア式分散機は、分散室(ミル)内にメディア粒子を滞留させ、そこを流通する顔料の予備分散体にメディア粒子による粉砕、剪断、衝突という分散エネルギーを与えながら分散を行い、必要に応じて、メディア粒子と分散処理物とを遠心分離等により分離し、分散処理物のみを分散室外に流出させるものである。サンドミルとしては、連続式が好ましく、ローラミルタイプ、ニーダータイプ、ピンミキサータイプ等を用いることができる。
メディア式分散機に用いるメディア粒子の材質としては、例えば、ガラス、スチール、クロム合金等の高硬度金属、アルミナ、ジルコニア、ジルコン、チタニア等の高硬度セラミックス、超高分子量ポリエチレン、ナイロン等の高分子材料等が挙げられる。メディア粒子の粒径(直径)は、有機顔料の分散性向上の観点から、通常30μm〜500μm、好ましくは30μm〜300μmである。
湿式粉砕分散における、メディア粒子/分散液((A)有機顔料、(B)有機溶媒、(C)グラフトポリマー等全てを含む分散液)の重量比は、有機顔料の分散安定性の観点から、通常10/1〜4/6、好ましくは5/1〜1/1である。分散時間は1〜15時間が好ましく、1〜5時間が更に好ましく、分散時の温度は0〜80℃が好ましく、0〜40℃が更に好ましい。
メディア式分散機を用いて得られた顔料分散体からメディア粒子を除去すれば、本発明の顔料分散体を得ることができる。
得られる有機顔料の分散体のD50(散乱強度の頻度分布における、小粒子側から計算した累積50%の値)は、カラーフィルター用色材とした時に良好なコントラストとするために、40〜150nmが好ましく、50〜120nmが更に好ましい。D50の値は、後述する方法により求めることができる。
本発明の顔料分散体においては、(A)有機顔料の分散安定性の観点から、(A)有機顔料の含有量は、3〜50重量%が好ましく、5〜40重量%が更に好ましく、10〜30重量%が特に好ましい。(B)有機溶媒の含有量は、20〜90重量%が好ましく、30〜85重量%が更に好ましく、40〜80重量%が特に好ましい。また、(C)グラフトポリマーの含有量は、1〜15重量%が好ましく、1〜10重量%が更に好ましく、2〜8重量%が特に好ましい。
本発明の顔料分散体の固形分20重量%における粘度(25℃)は、カラーフィルター用色材とした時に良好な粘度とするために、1〜200mPa・sが好ましく、1〜100mPa・sが更に好ましい。また、インクジェット法によりカラーフィルターを製造する際の良好な吐出性を維持するために、1〜50mPa・sが好ましく、1〜30mPa・sが更に好ましい。
本発明の顔料分散体は、有機顔料濃度が高くても低粘度で流動性に優れ、顔料の微細化を可能とし、かつ初期及び経時の分散安定性に優れる等の特性を有しており、カラーフィルターの色材等として有効に利用できる。
本発明の顔料分散体は、実質的に水を含有せず、油性であることが好ましい。すなわち、水の含有量は1重量%以下が好ましく、0.5重量%以下がより好ましい。
〔着色樹脂組成物〕
本発明の着色剤樹脂組成物は、本発明の顔料分散体とバインダー成分とを含有する。バインダー成分は、バインダー樹脂、光重合開始剤の作用により硬化する光重合性モノマー、及び光重合開始剤から構成され、一般にこの種のバインダー成分に使用される広い範囲の化合物から選ぶことができる。
バインダー樹脂としては、例えば、(メタ)アクリル酸、ベンジルメタクリレートのような(メタ)アクリル酸エステル、(メタ)アクリルアミド等の単独重合体、又は、これらの単量体を含む共重合体が挙げられる。バインダー樹脂の含有量は、本発明の着色樹脂組成物中の全固形分中、通常10〜80重量%、好ましくは20〜70重量%である。
光重合性モノマーは、酸基を有し、光重合可能な低分子化合物を含むモノマーであればよく、特に制限はないが、エチレン性二重結合を少なくとも1つ有する付加重合可能な化合物が好ましい。この化合物は、着色樹脂組成物が活性光線の照射を受けると、光重合開始剤の作用により付加重合し、硬化するようなエチレン性二重結合を有する化合物である。なお、光重合性モノマーは、狭義のモノマー(単量体)だけでなく、二量体、三量体、オリゴマーをも包含する概念である。
光重合性モノマーの好適例としては、トリメチロールプロパントリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールペンタアクリレート等が挙げられる。前記モノマーの含有量は、本発明における着色樹脂組成物中の全固形分中、通常10〜80重量%、好ましくは20〜70重量%である。
光重合開始剤は、通常、加速剤及び必要に応じて添加される増感色素等の付加剤との混合物として用いられる。光重合開始剤は、光を直接吸収し、あるいは光増感されて分解反応又は水素引き抜き反応を起こし、重合活性ラジカルを発生する機能を有する成分である。
光重合開始剤の好適例としては、2−(2’−クロロフェニル)−4,5−ジフェニルイミダソール2量体、2−(2’−クロロフェニル)−4,5−ビス(3’−メトキシフェニル)イミダゾール2量体等のイミダゾール誘導体、2−メチル−1[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノプロパン−1−オン等のα−アミノアルキルフェノン系化合物が挙げられる。
光重合開始剤の含有量は、本発明の着色樹脂組成物の全固形分中、通常0.1〜30重量%、好ましくは0.5〜20重量%、更に好ましくは0.7〜10重量%である。
本発明の着色樹脂組成物は、粘度を調節して、均一な塗布膜形成を可能とし、保存安定性を高める観点から、シクロヘキサノン、エチルセロソルブアセテート、エチレングリコールジエチルエーテル、酢酸エチル等の溶剤を添加することができる。溶剤の添加量は、通常、着色樹脂組成物の全固形分中、5〜50重量%の範囲となるように加えるのが好ましい。
上記のバインダー樹脂、光重合性モノマー、光重合開始剤、及び溶剤は、単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
〔着色樹脂組成物の調製〕
本発明の着色樹脂組成物を調製するには、本発明の顔料分散体に、上記のバインダー成分であるバインダー樹脂、光重合性モノマー、光重合開始剤、及び必要により溶剤を所定量混合することにより得ることができる。なお、顔料分散体の分散処理工程、及び着色樹脂組成物の混合工程において、微細なゴミが混入することがあるため、得られた着色樹脂組成物をフィルター等によって、濾過処理し、粗大粒子等を除去することが好ましい。
本発明の顔料分散体は低粘度で分散安定性に優れるという特性を有するため、この顔料分散体を含有する着色樹脂組成物も分散安定性に優れるという特性を有するものと考えられる。
〔顔料分散剤〕
本発明の顔料分散剤は、前記(C)グラフトポリマーを含有する。(C)グラフトポリマーの含有量は、本発明の効果をより有効に発現させる観点から、顔料分散剤中80重量%以上が好ましく、90重量%以上がより好ましく、実質的に100重量%が特に好ましい。「実質的に」とは、不純物程度の量の他のモノマー由来の構成単位を含有してもよいことを意味する。
以下の実施例及び比較例において、「部」及び「%」は特記しない限り「重量部」及び「重量%」を意味する。
実施例1〜6及び比較例1〜4
窒素導入管を備え付けた反応容器に、第1表に示す有機溶媒20部を計り込み、窒素シールをしながら80℃まで昇温した。
第1表に示す種類のモノマー、マクロマーの所定量、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(有機溶媒)130部の混合液230部、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)(重合開始剤)2部、及び2−メルカプトエタノール(連鎖移動剤)の所定量を、反応容器内の液を80℃に保ちながら2時間にわたって滴下し、滴下終了後さらに80℃で3時間反応させ、固形分(有効分)含有量40%のグラフトポリマー溶液を得た。
(C)成分として、グラフトポリマー溶液(固形分含有量40%)17部(顔料分散体中6.8%)、(A)成分として、ジケトピロロピロール系顔料(チバ・スペシャルティー・ケミカルズ株式会社製、PR254:商品名「IRGAPHOR BT−CF」)17部、(B)成分として、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート66部、更に直径300μmのジルコニアビーズ200部を250mlポリ容器に入れ、ペイントシェーカーにて3時間振とうした後、金属メッシュ#200を通して、ジルコニアビーズを除去することにより、顔料分散体を得た。
下記の方法により、グラフトポリマーの重量平均分子量(Mw)、得られた各顔料分散体について、D50(散乱強度の頻度分布における、小粒子側から計算した累積50%の値)の測定、及び保存安定性の評価を行った。結果を第1表に示す。
(1)グラフトポリマーの重量平均分子量(Mw)の測定
前記のゲルクロマトグラフィー(GPC)法により、標準物質としてポリスチレンを用いて測定した。
(2)D50の測定
顔料分散体を、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートにて300倍に希釈し、日機装株式会社製のレーザードップラー式粒度分布計「マイクロトラック UPA150」を用いて、顔料分散体のD50を測定(20℃)した。
(3)保存安定性の評価
顔料分散体調製直後(保存前)の粘度を、B型粘度計(ローターNo.2、60rpm、25℃)を用いて測定した。同様にして、顔料分散体を30℃で10日間保存した後の粘度を測定し、保存前後の粘度変化を対比して、下記式により保存安定性(分散安定性)を評価した。
保存安定性=保存後の粘度/保存前の粘度
(4)吸着率(%)の測定
調整した顔料分散体5部を量り取り、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートにて3倍に希釈し、次いで遠心分離機(クボタ商事製、3K30C)を用いて、25000rpmで3時間遠心分離した後、上澄みの固形分濃度を測定し、遠心分離前後のポリマー濃度変化から吸着率(%)を求めた。
なお、この吸着率(%)は、顔料分散体が低粘度で且つ分散安定性が良好な範囲では、高い方が好ましく、また、吸着率(%)が高い方が、着色樹脂組成物とした場合にも、安定性が高いと考えられる。
第1表中の主鎖形成モノマー、マクロマー、有機溶媒は下記のとおりである。
(a):N−ビニル−2−ピロリドン
(b):2−ヒドロキシエチルメタクリレート
(c−1):下記方法により合成したメタクリル酸メチルマクロマー
窒素導入管を備え付けた反応容器に、メタクリル酸メチル50部、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(有機溶媒)25部、3−メルカプトプロピオン酸(重合触媒)5部を量り込み、窒素シールをしながら75℃まで昇温した。次に、メタクリル酸メチル200部、前記有機溶媒100部、前記重合触媒6部、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)(重合開始剤)2部の混合物を3時間で滴下した。その後、前記有機溶媒125部、前記重合触媒0.9部、前記重合開始剤2部の混合物を1時間かけて滴下し、更に2時間熟成し、数平均分子量2300、重量平均分子量4200のメタクリル酸メチルマクロマー前駆体を合成した。
次いで、窒素導入管を空気導入管に切替え、得られたマクロマー前駆体に気体ポンプで空気を吹き込み、グリシジルメタクリレート15.8部、テトラブチルアンモニウムブロミド6.2部、p−メトキシフェノール0.64部、前記有機溶媒10部を添加し、90℃で10時間反応し、数平均分子量2400、重量平均分子量4300、固形分60%のメタクリル酸メチルマクロマー(c−1)を得た。マクロマー合成の仕込み量とその結果を第2表に示す。
(c−2)、(c−3):前記マクロマー(c−1)の合成において、第2表に示すように仕込み量を変えた以外は同様に行った。結果を第2表に示す。
(c−4):MMAマクロマー(東亜合成株式会社製、製品名:AA-6、数平均分子量6000)
(B):プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート
Figure 2007314771
Figure 2007314771
第1表から、実施例1〜6の顔料分散体は、比較例1〜4の顔料分散体に比べて、粒子径が小さいにもかかわらず、保存前の粘度が小さく、かつ30℃で10日間保存した後の粘度も殆ど変化しておらず、長期保存において分散安定性に優れていることが分かる。また、実施例1〜6の顔料分散体は、十分に高い吸着率(%)を示しており、着色樹脂組成物とした場合にも安定性が高い。
本発明の顔料分散体は、低粘度で、かつ分散安定性に優れた顔料分散体である。この顔料分散体は、カラー液晶ディスプレイ等に用いられるカラーフィルターの色材等として、バインダー成分と共に含有されて着色樹脂組成物とし、インクジェット法のみならず、フォトリソ法にも有効に利用することができる。

Claims (6)

  1. (A)有機顔料、(B)有機溶媒、及び(C)グラフトポリマーを含有する顔料分散体であって、(C)グラフトポリマーが下記の主鎖と側鎖とを有する顔料分散体。
    主鎖:N−ビニル−2−ピロリドン由来の構成単位(a)と、水酸基含有モノマー由来の構成単位(b)とを含有し、(C)グラフトポリマー中の該構成単位(a)の含有量が2〜30重量%、該構成単位(b)の含有量が5〜30重量%である。
    側鎖:数平均分子量が800〜4,000であるアルキル(メタ)アクリレート系マクロマー由来の構成単位(c)を含有し、(C)グラフトポリマー中の該構成単位(c)の含有量が65〜92重量%である。
  2. (A)有機顔料が、下記一般式(1)で表されるジケトピロロピロール系顔料である請求項1に記載の顔料分散体。
    Figure 2007314771
    (式中、X1及びX2は、それぞれ独立して、水素原子又はハロゲン原子を示し、Y1及びY2は、それぞれ独立して、水素原子又は−SO3H基を示す。)
  3. (B)有機溶媒が、下記一般式(2)で表される化合物である、請求項1又は2に記載の顔料分散体。
    Figure 2007314771
    (式中、R1及びR2は、それぞれ独立して、炭素数1〜4の直鎖又は分岐鎖のアルキル基、R3は水素原子又はメチル基を示す。)
  4. (C)グラフトポリマーの重量平均分子量が5,000〜100,000である、請求項1〜3のいずれかに記載の顔料分散体。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載の顔料分散体とバインダー成分とを含有する着色樹脂組成物。
  6. 下記の主鎖と側鎖とを有する(C)グラフトポリマーを含有する顔料分散剤。
    主鎖:N−ビニル−2−ピロリドン由来の構成単位(a)と、水酸基含有モノマー由来の構成単位(b)とを含有し、(C)グラフトポリマー中の該構成単位(a)の含有量が2〜30重量%、該構成単位(b)の含有量が5〜30重量%である。
    側鎖:数平均分子量が800〜4,000であるアルキル(メタ)アクリレート系マクロマー由来の構成単位(c)を含有し、(C)グラフトポリマー中の該構成単位(c)の含有量が65〜92重量%である。
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