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JP2007303926A - 潤滑剤劣化検出装置および検出装置付き軸受 - Google Patents

潤滑剤劣化検出装置および検出装置付き軸受 Download PDF

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JP2007303926A
JP2007303926A JP2006131717A JP2006131717A JP2007303926A JP 2007303926 A JP2007303926 A JP 2007303926A JP 2006131717 A JP2006131717 A JP 2006131717A JP 2006131717 A JP2006131717 A JP 2006131717A JP 2007303926 A JP2007303926 A JP 2007303926A
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optical fiber
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Kazunari Maeda
和成 前田
Toru Takahashi
亨 高橋
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NTN Corp
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NTN Corp
NTN Toyo Bearing Co Ltd
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Abstract

【課題】 検出部の小型化が可能で、軸受内などへの配置の自由度が高く、安定した正確な検出が可能な潤滑剤劣化検出装置、およびその潤滑剤劣化検出装置を備えた検出装置付き軸受を提供する。
【解決手段】 この潤滑剤劣化検出装置1は、発光素子2および受光素子3と、一対の光ファイバ4,5と、判定手段7とを備える。一対の光ファイバ4,5は、各基端がそれぞれ発光素子2および受光素子3に対向し、各先端が潤滑剤6の配置空間10を介して並べられる。これら光ファイバ4,5の先端に、発光側光ファイバ4から出射する光を受光側光ファイバ5内へ反射させる鏡8,9がぞれぞれ設けられる。各光ファイバ4,5の先端は前記鏡8,9と共に保護カバー11,12で覆われる。判定手段7は、前記受光素子3の出力から潤滑剤6に混入している異物の量を検出する。
【選択図】 図1

Description

この発明は、潤滑剤の混入物などによる劣化状態を検出する潤滑剤劣化検出装置、およびその潤滑剤劣化検出装置を備えた検出装置付き軸受、例えば鉄道車両用、自動車用、風車設備用、工場設備用等の潤滑剤劣化検出装置付き軸受に関する。
潤滑剤を封入した軸受では、軸受内の潤滑剤(グリース、油など)が劣化すると転動体の潤滑不良が発生し、軸受寿命が短くなる。転動体の潤滑不良を、軸受の振動状態などから判断するのでは、寿命に達して動作異常が発生してから対処することになるため、潤滑状態の異常をより早く検出できない。そこで、軸受内の潤滑剤の状態を定期的あるいはリアルタイムに観測し、異常やメンテナンス期間の予測を可能にすることが望まれる。
潤滑剤の劣化の主要な要因として、軸受の使用に伴って発生する摩耗粉が潤滑剤に混入することが挙げられる。
軸受の摩耗状態を検出するものとしては、軸受のシールの内側に電極やコイル等のセンサを配置し、摩耗粉の混入する潤滑剤の電気的特性を前記センサで検出するようにしたセンサ付き軸受が提案されている(例えば特許文献1)。
特開2004−293776号公報
しかし、特許文献1のセンサ付き軸受は、潤滑剤の電気的特性を検出するものであるため、大量の摩耗粉が入って導通が起こるなどの状況にならなければ、特性変化として検出されず、混入物の検出が困難な場合がある。
このような課題を解決するものとして、例えば図10のように、発光側および受光側の光ファイバ46,47の各一端を検出対象となる潤滑剤45が存在する検出部48に対向させ、発光側の光ファイバ46の他端に発光素子43を、受光側の光ファイバ47の他端に受光素子44をそれぞれ配置した光学式の構成を考えた。
図10の構成では、発光素子43から出射された光が発光側の光ファイバ46を経由して検出部48に存在する潤滑剤45を透過し、さらに受光側の光ファイバ47を経由して受光素子44で検出される。潤滑剤45に含まれる鉄粉などの異物の量が増えると、潤滑剤45を透過する透過光量が減少するので、受光素子44の次段に設けられる判定回路49は、受光素子44で検出される透過光量に基づき、潤滑剤45に混入する異物の量を推定できる。
しかし、図10の構成では、軸受内に封止された潤滑剤の劣化具合を検出するような場合、発光側光ファイバ46から検出部48を経て受光側光ファイバ47に至る光路の構成をコンパクトにしないと、軸受内の所望の観測ポイントへ前記検出部48が位置するように軸受内に配置することが困難となる。
前記光路のコンパクト化の一構成例として、例えば発光側および受光側の両光ファイバ46,47を平行に並べ、これら両光ファイバ46,47の一端部側を共に90°に曲げ加工して検出部48に対向配置することが考えられる。しかし、この場合、光ファイバ46,47が変形する等により検出部48のギャップが安定せず、潤滑剤45の厚さが変動するとか、曲げ半径の大きさによって検出部48が大型化するといった課題が残る。
潤滑剤45の厚さ変動は透過光量に影響を及ぼすので、検出部48のギャップが安定しないと、安定した検出を行えない。また、検出部48を小型化できないと、軸受内等への配置の自由度が低くなる。
この発明の目的は、検出部の小型化が可能で、軸受内などへの配置の自由度が高く、安定した正確な検出が可能な潤滑剤劣化検出装置、およびその潤滑剤劣化検出装置を備えた検出装置付き軸受を提供することである。
この発明の第1の発明にかかる潤滑剤劣化検出装置は、それぞれ発光素子および受光素子に基端が対向する一対の光ファイバの先端を、潤滑剤の配置空間を介して並べ、これら光ファイバの先端に、発光側光ファイバから出射する光を受光側光ファイバ内へ反射させる鏡をそれぞれ設け、これら光ファイバの先端を鏡と共に覆う保護カバーを設け、前記受光素子の出力から潤滑剤に混入している異物の量を検出する判定手段を設けたものである。
この構成によると、発光素子から出射される光を潤滑剤に透過させて受光素子に入射させる光路を、前記一対の光ファイバを平行に並べた配置で構成することができる。すなわち、この場合には、両光ファイバの先端部を共に90度に曲げ加工して潤滑剤の配置空間に対向配置するといった構成としなくて良く、一対の光ファイバを樹脂や金属により一体にまとめて固定できる。そのため、光ファイバの変形がなく潤滑剤の配置空間のギャップが安定して、潤滑剤の厚さを一定に保つことができる。これにより、安定した正確な劣化検出が可能となる。
また、両光ファイバの各先端を潤滑剤の配置空間を介して並べていることから潤滑剤の配置空間のギャップを小さくでき、その配置空間へ潤滑剤が入り込み易くなり、より安定した正確な劣化検出が可能となる。
また、光ファイバを曲げ加工しなくて良いので検出部を小型化でき、配置の自由度を高くできる。
また、一対の光ファイバの先端を鏡と共に保護カバーで覆うので、光ファイバー鏡との間に潤滑剤が入り込むのを防止できる。
その結果、検出部の小型化が可能で、軸受内などへの配置の自由度が高く、安定した正確な劣化検出が可能となる。
この発明において、前記保護カバーの内面、または保護カバー内に埋め込み状態に、前記鏡を設けても良い。この構成の場合、保護カバーを光ファイバーの先端に装着するだけで、光ファイバの先端を保護できると同時に反射光路を構成することができる。そのため組み立て時の作業が簡単になる。
この発明において、前記保護カバーの全体、または少なくとも保護カバーにおける前記鏡が対向し合う面を、透光性材料としても良い。この構成の場合、保護カバーにおける鏡が対向し合う面で光の透過が可能となる。
この発明の第2の発明にかかる潤滑剤劣化検出装置は、それぞれ発光素子および受光素子に基端が対向する一対の光ファイバの先端を、潤滑剤の配置空間を介して並べ、これら光ファイバの先端に、発光側光ファイバから出射する光を受光側光ファイバ内へ反射させるプリズムをそれぞれ設け、前記受光素子の出力から潤滑剤に混入している異物の量を検出する判定手段を設けたものである。
この構成によると、光ファイバとプリズムとの間に潤滑剤が入り込むのを防止でき、第1の発明にかかる潤滑剤劣化検出装置の場合と異なり、保護カバーを設ける必要がない。検出部の小型化が可能で、軸受内などへの配置の自由度が高く、安定した正確な検出が可能なことは、第1の発明のかかる潤滑剤劣化検出装置の場合と同様である。
この発明の検出装置付き軸受は、この発明の上記いずれかの構成の潤滑剤劣化検出装置を軸受に取付け、前記潤滑剤劣化検出装置の前記一対の光ファイバの先端が隣り合う部位を軸受の転走面の脇に配置したものである。
潤滑剤劣化検出装置は、潤滑剤の配置空間であるギャップを一定に保つことができて、安定した正確な劣化検出が可能なため、軸受内の観測位置に光ファイバの先端を固定状態で保持でき、軸受内の潤滑剤の劣化検出を安定して正確に行うことができる。
その結果、軸受内に封入された潤滑剤の劣化を、リアルタイムで正確に検出することができる。これにより、軸受に動作異常が発生する前に潤滑剤の交換の必要性を判断でき、軸受の潤滑不良による破損を防ぐことができる。また、潤滑剤交換の必要性を潤滑剤劣化検出装置の潤滑剤によって判断できるため、使用期限前に廃棄される潤滑剤の量が減少する。
この発明の第1の発明にかかる潤滑剤劣化検出装置は、それぞれ発光素子および受光素子に基端が対向する一対の光ファイバの先端を、潤滑剤の配置空間を介して並べ、これら光ファイバの先端に、発光側光ファイバから出射する光を受光側光ファイバ内へ反射させる鏡をそれぞれ設け、これら光ファイバの先端を鏡と共に覆う保護カバーを設け、前記受光素子の出力から潤滑剤に混入している異物の量を検出する判定手段を設けたため、検出部の小型化が可能で、軸受内などへの配置の自由度が高く、安定した正確な検出が可能となる。
この発明の第2の発明にかかる潤滑剤劣化検出装置は、それぞれ発光素子および受光素子に基端が対向する一対の光ファイバの先端を、潤滑剤の配置空間を介して並べ、これら光ファイバの先端に、発光側光ファイバから出射する光を受光側光ファイバ内へ反射させるプリズムをそれぞれ設け、前記受光素子の出力から潤滑剤に混入している異物の量を検出する判定手段を設けたため、検出部の小型化が可能で、軸受内などへの配置の自由度が高く、安定した正確な検出が可能となる。
この発明の検出装置付き軸受は、この発明の上記いずれかの構成の潤滑剤劣化検出装置を軸受に取付け、前記潤滑剤劣化検出装置の前記一対の光ファイバの先端が隣り合う部位を軸受の転走面の脇に配置したため、軸受内に封入された潤滑剤の劣化を、リアルタイムで正確に検出することができる。これにより、軸受に動作異常が発生する前に潤滑剤の交換の必要性を判断でき、軸受の潤滑不良による破損を防ぐことができる。また、潤滑剤交換の必要性を潤滑剤劣化検出装置の潤滑剤によって判断できるため、使用期限前に廃棄される潤滑剤の量が減少する。
この発明の第1の実施形態を図1および図2と共に説明する。図1は、この実施形態の潤滑剤劣化検出装置の概略構成図を示す。この潤滑剤劣化検出装置1は、発光素子2および受光素子3と、潤滑剤6の配置空間となる検出部ギャップ10を介してそれぞれの先端を並べて配置した一対の光ファイバ4,5と、前記受光素子3の出力から潤滑剤6に混入している異物の量を検出する判定手段7とを備える。前記一対の光ファイバ4,5は平行に並べて配置され、そのうち一方の光ファイバ4は、その基端が前記発光素子2の発光面に対向する発光側光ファイバとされる。また、他方の光ファイバ5は、その基端が前記受光素子3の受光面に対向する受光側光ファイバとされる。
前記両光ファイバ4,5の先端には、発光側光ファイバ4から出射する光を受光側光ファイバ5内へ反射させる鏡8,9がそれぞれ設けられる。具体的には、発光側光ファイバ4の先端の鏡8は、発光側光ファイバ4の先端から出射する光が直角に反射して潤滑剤6に入射するように、一対の光ファイバ4,5の伸長方向に対し45度の傾きを持たせて配置される。受光側光ファイバ5の先端の鏡9も、前記鏡8で反射され潤滑剤6を透過した光が直角に反射して受光側光ファイバ5内に入射するように、一対の光ファイバ4,5の伸長方向に対して45度の傾きを持たせて配置される。
このように発光側光ファイバ4、受光側光ファイバ5、および鏡8,9を配置することにより、発光素子2から出射された光が発光側光ファイバ4および鏡8を介して潤滑剤6に入射され、潤滑剤6を透過した透過光が鏡9および受光側光ファイバ5を介して受光素子3に入射される。
前記両光ファイバ4,5の各先端は、前記各鏡8,9と共に、それぞれ保護カバー11,12で覆われている。これにより、両光ファイバ4,5の先端と各鏡8,9との間に潤滑剤6が入り込んで光ファイバ4,5や鏡8,9の表面が劣化するのを防止している。
具体的には、図2に拡大して示すように、発光側光ファイバ4の先端を覆う保護カバー11内に、一対の光ファイバ4,5の伸長方向に対し45度の傾きを持つように前記鏡8が埋め込み状態に設けられている。保護カバー11における鏡8,9が対向し合う面、つまり前記検出部ギャップ10と対向する面には開口11aが設けられ、この開口11aは透明樹脂やガラスなどの透光性材料からなる窓部材13で閉じられている。これにより、前記鏡8で反射した光は、保護カバー11に妨げられることなく、窓部材13を透過して検出部ギャップ10に入射する。
受光側光ファイバ5の先端を覆う保護カバー12も同様であり、その内部に、一対の光ファイバ4,5の伸長方向に対し45度の傾きを持つように前記鏡9が埋め込み状態に設けられている。保護カバー12における鏡8,9が対向し合う面には開口12aが設けられ、この開口12aは透光性材料からなる窓部材14で閉じられている。これにより、検出部ギャップ10に配置される潤滑剤6を透過した光は、保護カバー12に妨げられることなく、窓部材14を透過して鏡9で反射され、受光側光ファイバ5内に入射する。
このように、保護カバー11,12の内部に鏡8,9を埋め込み状態に設けると、保護カバー11,12を光ファイバー4,5の先端に装着するだけで、光ファイバ4,4の先端を保護できると同時に反射光路を構成することができるので、組み立て時の作業が簡単になる。
なお、前記各保護カバー11,12内における鏡8,9と光ファイバ4,5の先端との間の空間には、透明樹脂などが充填されていても良い。あるいは、各保護カバー11,12の全体が、透明樹脂やガラスなどの透光性材料からなるものとしても良い。この場合には、前記開口11a,12aや窓部材13,14を省略できる。
前記発光素子2としては、LED、EL、有機ELなどを用いることができ、発光回路15によって駆動される。前記受光素子3としては、フォトダイオード、フォトトランジスタなどを用いることができ、その出力を受ける受光回路16によって受光素子3の受光量が検出される。
潤滑剤6が新品のときには透明に近い状態にあり、発光側光ファイバ4および鏡8を経て潤滑剤6を透過する透過光の強度は高い。ところが、潤滑剤6に混入する異物の量が多くなると、透過光の強度が徐々に低下する。そこで、判定手段7は、透過光の強度に対応する受光素子3の出力から、潤滑剤6に混入している異物の量を検出する。潤滑剤6に混入する異物の量の増加は潤滑剤6の劣化の進行を意味するので、検出された異物の量から潤滑剤6の劣化具合を推定することができる。
このように、この潤滑剤劣化検出装置1では、発光素子2および受光素子3に基端が対向する一対の光ファイバ4,5の先端を、潤滑剤6の配置空間である検出部ギャップ10を介して並べ、これら光ファイバ4,5の先端に、発光側光ファイバ4から出射する光を受光側光ファイバ5内へ反射させる鏡8,9をそれぞれ設け、これら各光ファイバ4,5の先端を鏡8,9と共に保護カバー11,12で覆うようにしているので、発光素子2から出射される光を潤滑剤6に透過させて受光素子3に入射させる光路を、前記一対の光ファイバ4,5を平行に並べた配置で構成することができる。すなわち、この場合には、両光ファイバ4,5の先端部を共に90°に曲げ加工して検出部ギャップ10に対向配置するといった構成としなくて良く、一対の光ファイバ4,5を樹脂や金属により一体にまとめて固定できるので、光ファイバ4,5の変形がなく検出部ギャップ10が安定して、潤滑剤6の厚さを一定に保つことができる。これにより、安定した正確な劣化検出が可能となる。
また、両光ファイバ4,5の各先端を潤滑剤6の配置空間となる検出部ギャップ10を介して並べていることから検出部ギャップ10を小さくでき、検出部ギャップ10へ潤滑剤が入り込み易くなり、より安定した正確な劣化検出が可能となる。
また、光ファイバ4,5を曲げ加工しなくて良いので検出部を小型化でき、配置の自由度を高くできる。
また、一対の光ファイバ4,5の先端を鏡8,9と共に保護カバー11,12で覆うので、光ファイバー4,5と鏡8,9との間に潤滑剤6が入り込むのを防止できる。
その結果、検出部の小型化が可能で、軸受内などへの配置の自由度が高く、安定した正確な劣化検出が可能となる。
図3は、この発明の他の実施形態の潤滑剤劣化検出装置における光学系の概略構成図を示す。光学系以外の部分の構成は図1および図2に示す第1の実施形態の場合と同様であり、ここでは説明を省略する。この実施形態では、第1の実施形態の潤滑剤劣化検出装置1において、平行に並べて配置される一対の光ファイバ4,5を樹脂17で一体に封止固定している。
この実施形態のように、一対の光ファイバ4,5を樹脂17で一体に封止固定すると、光ファイバ4,5の形状が強固に保持されるので、検出部ギャップ10をさらに安定させることができ、より安定した正確な劣化検出が可能となる。
図4は、この発明のさらに他の実施形態の潤滑剤劣化検出装置における光学系の概略構成図を示す。光学系以外の部分の構成は図1および図2に示す第1の実施形態の場合と同様であり、ここでは説明を省略する。この実施形態では、第1の実施形態の潤滑剤劣化検出装置1において、保護カバー11内に、一対の光ファイバ4,5の伸長方向に対し45度の傾きを持つ傾斜面を設け、この傾斜面を鏡面仕上げ、もしくは反射コーティングすることにより鏡8が構成されている。
受光側光ファイバ5の先端を覆う保護カバー12でも同様であり、その内側に、一対の光ファイバ4,5の伸長方向に対し45度の傾きを持つ傾斜面を設け、この傾斜面を鏡面仕上げ、もしくは反射コーティングすることにより鏡9が構成されている。
各保護カバー11,12における鏡8,9が対向し合う面に開口11a,12aが設けられ、これら開口11a,12aが透光性材料からなる窓部材13,14で閉じられていること等は、第1の実施状態の場合と同様である。
このように、保護カバー11,12内の傾斜面を鏡8,9した場合も、保護カバー11,12を光ファイバー4,5の先端に装着するだけで、光ファイバ4,4の先端を保護できると同時に反射光路を構成することができるので、組み立て時の作業が簡単になる。
図5は、この発明のさらに他の実施形態の潤滑剤劣化検出装置における光学系の概略構成図を示す。光学系以外の部分の構成は図1および図2に示す第1の実施形態の場合と同様であり、ここでは説明を省略する。この実施形態では、図4の実施形態において、平行に並べて配置される一対の光ファイバ4,5を樹脂17で一体に封止固定して、光ファイバ4,5の形状を強固に保持している。
図6は、この発明のさらに他の実施形態の潤滑剤劣化検出装置における光学系の概略構成図を示す。光学系以外の部分の構成は図1および図2に示す第1の実施形態の場合と同様であり、ここでは説明を省略する。この実施形態では、第1の実施形態の潤滑剤劣化検出装置1において、発光側および受光側の両光ファイバ4,5の各先端に、鏡8,9をそれぞれ設けるのに代えて、プリズム18,19がそれぞれ設けられている。具体的には、発光側光ファイバ4の先端にプリズム18が接着固定され、そのプリズム18の斜辺に反射コーティングが施されることで、第1の実施形態における鏡8と同様の機能を持たせてある。反射コーティングは必ずしも設けなくても良い。受光側光ファイバ4の先端にはプリズム19が接着固定され、そのプリズム19の斜辺にも反射コーティングが施されることで、第1の実施形態における鏡9と同様の機能を持たせてある。両プリズム18,19の間は、潤滑剤6の配置空間となる検出部ギャップ10とされる。
これにより、発光側光ファイバ4から出射する光が一方のプリズム18で直角に反射されて検出部ギャップ10の潤滑剤6を透過し、その透過光が他方のプリズム19で直角に反射されて受光側光ファイバ5内に入射される。
この実施形態のように両光ファイバ4,5の各先端に設けたプリズム18,19で、発光側光ファイバ4から出射した光を受光側光ファイバ5に入射させる構成とすると、光ファイバ4,5とプリズム18,19との間に潤滑剤6が入り込むのを防止でき、第1の実施形態のように保護カバー11,12を設ける必要がない。検出部の小型化が可能で、軸受内などへの配置の自由度が高く、安定した正確な検出が可能なことは、図1〜図5で示した各実施形態の潤滑剤劣化検出装置1の場合と同様である。
図7は、この発明のさらに他の実施形態の潤滑剤劣化検出装置における光学系の概略構成図を示す。光学系以外の部分の構成は図1および図2に示す第1の実施形態の場合と同様であり、ここでは省略する。この実施形態では、図6の実施形態において、平行に並べて配置される一対の光ファイバ4,5を樹脂17で一体に封止固定して、光ファイバ4,5の形状を強固に保持している。
図8は、上記した潤滑剤劣化検出装置1を搭載した検出装置付き軸受を、鉄道車両用軸受ユニットに用いた一例の断面図である。この場合の鉄道車両用軸受ユニットは、検出装置付き軸受21とその内輪24の両側に各々接して設けられた付属部品である油切り22および後ろ蓋23とで構成される。軸受21は、ころ軸受、詳しくは複列の円すいころ軸受からなり、各列のころ26,26に対して設けた分割型の内輪24,24と、一体型の外輪25と、前記ころ26,26と、保持器27とを備える。
後ろ蓋23は、車軸20に軸受21よりも中央側で取付けられて外周にオイルシール28を摺接させたものである。油切り22は、車軸20に取付けられて外周にオイルシール29を摺接させたものである。これら軸受21の両端部に配置される両オイルシール28,29により軸受21の内部に潤滑剤が封止され、かつ防塵・耐水性が確保される。
軸受21の外輪25の両端部には、それぞれシールケース30,31が取付けられ、これらシールケース30,31に前記オイルシール28,29が設けられる。図9は、一方のオイルシール29の取付け構造を示す拡大断面図である。同図において、シールケース31は、軸方向に複数の段部が階段状に並ぶ断面形状とした環状の部材であって、その一端部を軸受外輪25の内径面に圧入嵌合させることで、外輪25に取付けられる。このシールケース31の中間段部の内径面には、断面L字状のリング部材32がその円筒部32aを圧入嵌合させて取付けられており、そのリング部材32の内径側に延びる立板部32bが前記油切り22の外径面に対して所定のラビリンス隙間を形成するように配置されている。前記シールケース31に設けられるオイルシール29は、断面L字状の環状芯金33と、この環状芯金33の立板部に固定される弾性部材34とでなり、環状芯金33の円筒部を前記リング部材32の円筒部32aの内周面に圧入嵌合させることにより、リング部材32を介してシールケース31に固定されている。前記弾性部材34には、油切り22の外径面に摺接するラジアルリップが形成されている。シールケース31の他端部は、油切り22のフランジ部22aの内向き幅面に形成されたリング状の溝35に遊嵌させることで、この溝35とシールケース31の他端部との間にラビリンス隙間を形成している。このような構成により、軸受21の内外輪24,25間の環状空間の一端部では、前記リング部材立片部32bと油切り22の外径面との間に形成されるラビリンス隙間と、油切り22の外径面に摺接するオイルシール29と、油切り22の溝35とシールケース31の他端部との間に形成されるラビリンス隙間とで、密封が図られている。軸受21の内外輪24,25間の環状空間の他端部については説明を省略するが、上記した一端部と同様のシール構造とされる。
この検出装置付き軸受21では、一方のシールケース31の内側に潤滑剤劣化検出装置1の発光素子2と受光素子3を含む電気回路部36および一対の光ファイバ4,5が共に設けられ、光ファイバ4,5の先端の検出部ギャップ10は、潤滑剤の観測ポイントである外輪25の内径面における転走面の脇に配置されている。
また、この場合、上記潤滑剤劣化検出装置1における一対の光ファイバ4,5等からなる光学系をコンパクトに構成でき、配置の自由度が高いので、このような位置への配置を容易に行うことができる。これにより、軸受21の潤滑に寄与する転走面の脇の潤滑剤の劣化検出が可能となる。
また、上記潤滑剤劣化検出装置1は、その検出部ギャップ10を一定に保つことができて、安定した正確な劣化検出が可能であるので、軸受21の潤滑に寄与する転走面の脇の潤滑剤の劣化検出を安定して正確に行うことができる。具体的には、オイルシール29におけるリング部材立板部32bの軸方向内側に向く面に潤滑剤劣化検出装置1の電気回路部36が固定され、その配線ケーブル37がシールケース31を貫通して軸受外に引き出されている。その配線ケーブル37を通じて、軸受外から潤滑剤劣化検出装置1への電源供給と軸受外への検出信号の取り出しが行われる。シールケース31における配線ケーブル37の貫通部には防水・防油処理が施される。これにより、潤滑剤劣化検出装置1の取付部から軸受内部へ水分やゴミ等が侵入するのを防止している。
例えば軸受21の外輪25等は、その製造の工程が煩雑であり、強度的にも厳しい要求があるため、上記潤滑剤劣化検出装置1を搭載する場合、工程の増加等のうえで好ましくない場合があるが、簡易な部品であるシールケース31に潤滑剤劣化検出装置1を配置する場合、その取付工程が容易である。また、シールケース31に潤滑剤劣化検出装置1を配置する場合、その他の軸受構成部品については、潤滑剤劣化検出装置1を搭載しない一般の軸受と軸受部品の共通化が図れ、製造工程を同じにできて生産性に優れる。
上記潤滑剤劣化検出装置1を搭載したこの検出装置付き軸受21では、軸受内に封入された潤滑剤の劣化を、リアルタイムで正確に検出することができる。その結果、軸受21に動作異常が発生する前に潤滑剤の交換の必要性を判断でき、軸受21の潤滑不良による破損を防ぐことができる。また、潤滑剤交換の必要性を潤滑剤劣化検出装置1の出力によって判断できるため、使用期限前に廃棄される潤滑剤の量が減少する。
なお、ここでは、上記潤滑剤劣化検出装置1を鉄道車両用軸受ユニットに用いた例を示したが、風車設備や工場設備の軸受に搭載しても良い。さらには、潤滑剤劣化の情報から、装置のメンテナンス期を判断したり、潤滑状態の異常を予測または検知し、その情報を利用して種々のサービス提供、データ解析、必要な保守部品の手配などを行うセンシングシステムに適用することもできる。
この発明の第1の実施形態に係る潤滑剤劣化検出装置の概略構成図を示す。 同潤滑剤劣化検出装置の一部の拡大断面図である。 この発明の他の実施形態に係る潤滑剤劣化検出装置における光学系の概略構成図である。 この発明のさらに他の実施形態に係る潤滑剤劣化検出装置における光学系の概略構成図である。 この発明のさらに他の実施形態に係る潤滑剤劣化検出装置における光学系の概略構成図である。 この発明のさらに他の実施形態に係る潤滑剤劣化検出装置における光学系の概略構成図である。 この発明のさらに他の実施形態に係る潤滑剤劣化検出装置における光学系の概略構成図である。 上記潤滑剤劣化検出装置を搭載した検出装置付き軸受の一例を示す断面図である。 同検出装置付き軸受の一部の拡大断面図である。 潤滑剤劣化検出装置の提案例の概略構成図である。
符号の説明
1…潤滑剤劣化検出装置
2…発光素子
3…受光素子
4…投光側光ファイバ
5…受光側光ファイバ
6…潤滑剤
7…判定手段
8,9…鏡
10…検出部ギャップ
11,12…保護カバー
13,14…窓部材(透光性材料)
17…樹脂
18,19…プリズム
21…検出装置付き軸受

Claims (5)

  1. それぞれ発光素子および受光素子に基端が対向する一対の光ファイバの先端を、潤滑剤の配置空間を介して並べ、これら光ファイバの先端に、発光側光ファイバから出射する光を受光側光ファイバ内へ反射させる鏡をそれぞれ設け、これら光ファイバの先端を鏡と共に覆う保護カバーを設け、前記受光素子の出力から潤滑剤に混入している異物の量を検出する判定手段を設けた潤滑剤劣化検出装置。
  2. 請求項1において、前記保護カバーの内面、または保護カバー内に埋め込み状態に前記鏡を設けた潤滑剤劣化検出装置。
  3. 請求項1または請求項2において、前記保護カバーの全体、または少なくとも保護カバーにおける前記鏡が対向し合う面を、透光性材料とした潤滑剤劣化検出装置。
  4. それぞれ発光素子および受光素子に基端が対向する一対の光ファイバの先端を、潤滑剤の配置空間を介して並べ、これら光ファイバの先端に、発光側光ファイバから出射する光を受光側光ファイバ内へ反射させるプリズムをそれぞれ設け、前記受光素子の出力から潤滑剤に混入している異物の量を検出する判定手段を設けた潤滑剤劣化検出装置。
  5. 請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の潤滑剤劣化検出装置を軸受に取付け、前記潤滑剤劣化検出装置の前記一対の光ファイバの先端が隣り合う部位を軸受の転走面の脇に配置した検出装置付き軸受。


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