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JP2007294712A - ダイボンディングペーストおよびそれを用いた半導体装置 - Google Patents

ダイボンディングペーストおよびそれを用いた半導体装置 Download PDF

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JP2007294712A
JP2007294712A JP2006121686A JP2006121686A JP2007294712A JP 2007294712 A JP2007294712 A JP 2007294712A JP 2006121686 A JP2006121686 A JP 2006121686A JP 2006121686 A JP2006121686 A JP 2006121686A JP 2007294712 A JP2007294712 A JP 2007294712A
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die bonding
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hydroxyphenyl
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JP2006121686A
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Naoki Yoshida
直樹 吉田
Masato Tagami
正人 田上
Tatsuya Onishi
龍也 大西
Nobuhiko Uchida
信彦 内田
Hiroaki Nakami
裕昭 仲見
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Kyocera Chemical Corp
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Kyocera Chemical Corp
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Abstract

【課題】応力緩和性に優れた硬化物を与え、ボイドの発生がなく、速硬化性で、かつ、保存安定性が極めて良好なダイボンディングペーストおよびそれを用いた信頼性の高い半導体装置を提供する。
【解決手段】(A)特定のビスフェノールA型エポキシ樹脂、(B)特定のビスフェノールF型エポキシ樹脂、(C)ジシアンジアミド、(D)特定構造のテトラキスフェノール系化合物と、イミダゾール類および/またはアミン類との包接体および(E)無機フィラーを含有し、(A)と(B)の含有割合が、質量比で10:90〜90:10であり、(A)と(B)の合計100質量部に対して、(C)0.1〜10質量部、(D)0.1〜20質量部、および(E)100〜5000質量部の割合で含むダイボンディングペーストならびにこれを用いた半導体装置である。
【選択図】なし

Description

本発明はIC、LSI等の半導体素子(以下、チップと称する場合もある。)を金属フレーム等に接合するために用いられる熱時接着強度に優れ、かつ、応力緩和性に優れた硬化物を与え、硬化時間が短く、また、保存安定性が極めて良好なダイボンディングペーストおよびそれを用いた信頼性の高い半導体装置に関するものである。
近年、IC、LSI等の半導体素子の集積度の高密度化により、チップが大型化してきている。一方、従来用いられてきたチップを接合する金属リードフレームである42合金フレームは高価であるため、コストダウンを目的として銅フレームが用いられるようになってきた。ここで、IC等のチップの大きさが約4〜5mm角より大きくなると、IC等の組み立工程での加熱により、マウント工程においてAu−Si共晶法を用いると、チップの熱膨張率と銅フレームの熱膨張率の差からクラックや反りによる特性不良が問題となってきている。
すなわち、これは、チップの材料であるシリコン等の熱膨張率が3×10-6/℃であるのに対し、42合金フレームでは8×10-6/℃であるが、銅フレームでは20×10-6/℃と大きくなるためである。したがって、マウント工程においてマウント用樹脂ペーストを用いる方法が考えられるが、従来のエポキシ樹脂系ペーストでは、主要な樹脂成分であるエポキシ樹脂が熱硬化性樹脂であり、三次元架橋するため硬化物の弾性率が高く、チップと銅フレームとの歪を吸収することができなかった。
また、硬化後の架橋密度を小さくするようなエポキシ樹脂、例えばモノエポキシ化合物を多量に含むペーストを使用すれば硬化物の弾性率を低くすることができるが、接着強度が低下するという問題があった。また、エポキシ樹脂は一般的に粘度が高いため、これに無機フィラーを配合すると粘度がさらに高くなり、ディスペンス時の糸ひきが発生して作業性が悪くなるという問題があった。作業性を改良するために多量の溶剤を添加するとボイドが発生するという問題が新たに生じる。それらを改善するためのダイボンディングペーストの提案がなされている(例えば、特許文献1参照)。
また、特定のエポキシ樹脂の採用により、低弾性率化を図る提案もあるが、速硬化性のために、逆に樹脂の保存安定性、特に最近、要望の強い常温保管性能が十分に要求を満たしていない(例えば、特許文献2参照)。さらに、樹脂の常温保存安定性を確保するために特定の包接触媒を用いる方法も提案されているが、具体的に低弾性率化を目的としたダイボンディングペーストに関する記載は何もない(例えば、特許文献3および4参照)。
特開2001−106767号公報 特開平11−49843号公報 特開平11−71449号公報 特開2004−307545号公報
本発明の目的は、IC等の大型チップと銅フレーム等の組み合わせにおいても熱時接着強度を低下させることなく、チップクラックや反りによるIC等の特性不良が起きない、すなわち、応力緩和性に優れた硬化物を与え、ボイドの発生がなく、速硬化性で、かつ、保存安定性が極めて良好なダイボンディングペーストおよびそれを用いた信頼性の高い半導体装置を提供することにある。
本発明者らは上記目的を達成するためにエポキシ樹脂を主要樹脂成分とするダイボンディングペーストを開発すべく鋭意研究を重ねた結果、特殊な化学構造を有するエポキシ樹脂と、ジシアンジアミドと、硬化促進性化合物として特定の包接体を用いることにより、優れた特性を有するダイボンディングペースト、およびそれを用いた信頼性の高い半導体装置が得られることを見出し、本発明を完成させた。
すなわち本発明は、以下のダイボンディングペーストおよび半導体装置を提供するものである。
1. (A)一般式(1)
Figure 2007294712
(式中、mおよびnは、2≦m+n≦20を満たす整数である。)
で表されるエポキシ樹脂、(B)一般式(2)
Figure 2007294712
(式中、R1〜R8は、それぞれ独立に水素原子および炭素数1〜10の置換または非置換の一価の炭化水素基から選ばれる基を示す。kは0〜3の整数を示す。)
で表されるエポキシ樹脂、(C)ジシアンジアミド、(D)一般式(3)
Figure 2007294712
(式中、Xは、(CH2pを示し、pは0〜3の整数である。R9〜R16は、それぞれ独立に水素原子、低級アルキル基、置換または非置換のフェニル基、ハロゲン原子または低級アルコキシ基を示す。)
で表されるテトラキスフェノール系化合物と、エポキシ樹脂用硬化促進化合物であるイミダゾール類および/またはアミン類との包接体および(E)無機フィラーを含有し、、(A)成分と(B)成分の含有割合が、質量比で10:90〜90:10であり、(A)成分と(B)成分の合計100質量部に対して、(C)成分を0.1〜10質量部、(D)成分を0.1〜20質量部、および(E)成分を100〜5000質量部の割合で含むことを特徴とするダイボンディングペースト。
2. (D)成分の包接体におけるイミダゾール類および/またはアミン類の含有量が0.1〜60質量%である上記1に記載のダイボンディングペースト。
3. (D)成分におけるテトラキスフェノール系化合物が、1,1,2,2−テトラキス(4−ヒドロキシフェニル)エタン、1,1,2,2−テトラキス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)エタンおよび1,1,2,2−テトラキス(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)エタンから選ばれる少なくとも一種であり、イミダゾール類が、2−エチル−4−メチルイミダゾールおよび/または2−メチルイミダゾールである上記1または2に記載のダイボンディングペースト。
4. 上記1〜3のいずれかに記載のダイボンディングペーストを用いてなる半導体装置。
本発明のダイボンディングペーストは熱時接着強度を低下させることなく、作業性に優れ、かつ、速硬化性を有し、応力緩和性に優れた硬化物を与える。また、保存安定性が極めて良好で、可使時間が長く、硬化物の接着強度が良好でチップやフレームとの間で界面剥離を生じることがない。このダイボンディングペーストを用いることにより極めて信頼性の高い半導体装置が得られる。
本発明のダイボンディングペーストにおいて、(A)成分のエポキシ樹脂は、下記一般式(1)で表されるビスフェノールA型のエポキシ樹脂である。
Figure 2007294712
(式中、mおよびnは、2≦m+n≦20を満たす整数である。)
上記一般式(1)において、m+nが2以上であると、ダイボンディングペーストの可とう性が十分に発現され、かつ低応力化が実現される。また、m+nが20以下であると、架橋密度が低下することなく、耐熱性が維持される。
(B)成分のエポキシ樹脂は、下記一般式(2)で表されるビスフェノールF型のエポキシ樹脂である。
Figure 2007294712
式中、R1〜R8は、それぞれ独立に水素原子および炭素数1〜10の置換または非置換の一価の炭化水素基から選ばれる基を示す。炭素数1〜10の置換または非置換の一価の炭化水素基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基、各種ペンチル基、各種ヘキシル基、各種オクチル基等のアルキル基、ビニル基、アリル基、ブテニル基、ペンテニル基、ヘキセニル基等のアルケニル基、フェニル基、トリル基、キシリル基等のアリール基、ベンジル基、フェネチル基等のアラルキル基、これらの炭化水素基が、フッ素原子、塩素原子、臭素原子およびヨウ素原子等のハロゲン原子などで置換された炭化水素基が挙げられる。
上記一般式(2)において、kは0〜3の整数であり、kが3以下であると、エポキシ樹脂の粘度が高くなりすぎることがなく、作業性が良好となる。
(A)成分エポキシ樹脂と(B)成分のエポキシ樹脂の混合割合は、質量比で10:90〜90:10であることが、可とう性と耐熱性のバランスの点から必要である。この質量比は、30:70〜70:30であることが好ましい。
本発明のダイボンディングペーストにおいて、(A)、(B)成分のエポキシ樹脂と共に、応力の緩和や密着性付与などの目的で、本発明の効果を損なわない範囲において、他のエポキシ樹脂および多種樹脂から選ばれる一種または二種以上を併用することができる。他のエポキシ樹脂としては、他のビスフェノールA型エポキシ樹脂、他のビスフェノールF型エポキシ樹脂、他のグリシジルエーテル型エポキシ樹脂、グリシジルエステル型エポキシ樹脂、多官能型エポキシ樹脂、他のノボラック型エポキシ樹脂、脂環系型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂などが挙げられる。
多種樹脂としては、例えば、ポリエステル樹脂、ポリブタジエン樹脂、フェノール樹脂、ポリイミド樹脂、シリコーン樹脂、ポリウレタン樹脂およびキシレン樹脂などが挙げられる。
本発明のダイボンディングペーストにおいて用いる(C)成分のジシアンジアミドは硬化剤である。ジシアンジアミドの形態としては特に制限はなく、通常、電子部品材料に使用されるペースト等の汎用のものであればよい。(C)成分の含有量は、(A)成分と(B)成分の合計100質量部に対して、0.1〜10質量部であることを要し、好ましくは1〜5質量部である。
本発明において、(D)成分の包接体はエポキシ樹脂用硬化促進性化合物として用いるものであり、下記一般式(3)で表されるテトラキスフェノール系化合物と、エポキシ樹脂用硬化促進性化合物であるイミダゾール類および/またはアミン類との包接体である。ここで、エポキシ樹脂用硬化促進性化合物は、エポキシ樹脂用硬化剤および硬化促進剤を包含する。
Figure 2007294712
式中、Xは、(CH2sを示し、pは0〜3の整数である。R9〜R16は、それぞれ独立に水素原子、低級アルキル基、置換または非置換のフェニル基、ハロゲン原子または低級アルコキシ基を示す。この低級アルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基、n−ヘキシル基およびシクロヘキシル基等の炭素数1〜6のアルキル基が挙げられる。置換または非置換のフェニル基としては、ハロゲン原子や低級アルキル基等で置換されていてもよいフェニル基が挙げられる。ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子およびヨウ素原子などが挙げられる。低級アルコキシ基をとしては、メトキシ基、エトキシ基、t−ブトキシ基等の炭素数1〜6のアルコキシ基が挙げられる。
上記一般式(3)で表されるテトラキスフェノール系化合物の具体例としては、1,1,2,2−テトラキス(4−ヒドロキシフェニル)エタン、1,1,2,2−テトラキス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)エタン、1,1,2,2−テトラキス(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)エタン、1,1,2,2−テトラキス(3−クロロ−4−ヒドロキシフェニル)エタン、1,1,2,2−テトラキス(3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシフェニル)エタン、1,1,2,2−テトラキス(3−ブロモ−4−ヒドロキシフェニル)エタン、1,1,2,2−テトラキス(3,5−ジブロモ−4−ヒドロキシフェニル)エタン、1,1,2,2−テトラキス(3−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)エタン、1,1,2,2−テトラキス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)エタン、1,1,2,2−テトラキス(3−フルオロ−4−ヒドロキシフェニル)エタン、1,1,2,2−テトラキス(3,5−ジフルオロ−4−ヒドロキシフェニル)エタン、1,1,2,2−テトラキス(3−メトキシ−4−ヒドロキシフェニル)エタン、1,1,2,2−テトラキス(3,5−ジメトキシ−4−ヒドロキシフェニル)エタン、1,1,2,2−テトラキス(3−クロロ−5−メチル−4−ヒドロキシフェニル)エタン、1,1,2,2−テトラキス(3−ブロモ−5−メチル−4−ヒドロキシフェニル)エタン、1,1,2,2−テトラキス(3−メトキシ−5−メチル−4−ヒドロキシフェニル)エタン、1,1,2,2−テトラキス(3−t−ブチル−5−メチル−4−ヒドロキシフェニル)エタン、1,1,2,2−テトラキス(3−クロロ−5−ブロモ−4−ヒドロキシフェニル)エタン、1,1,2,2−テトラキス(3−クロロ−5−フェニル−4−ヒドロキシフェニル)エタン、1,1,2,2−テトラキス[(4−ヒドロキシ−3−フェニル)フェニル]エタン、
1,1,3,3−テトラキス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、1,1,3,3−テトラキス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、1,1,3,3−テトラキス(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、1,1,3,3−テトラキス(3−クロロ−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、1,1,3,3−テトラキス(3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、1,1,3,3−テトラキス(3−ブロモ−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、1,1,3,3−テトラキス(3,5−ジブロモ−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、1,1,3,3−テトラキス(3−フェニル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、1,1,3,3−テトラキス(3,5−ジフェニル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、1,1,3,3−テトラキス(3−メトキシ−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、1,1,3,3−テトラキス(3,5−ジメトキシ−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、1,1,3,3−テトラキス(3−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、1,1,3,3−テトラキス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、
1,1,4,4−テトラキス(4−ヒドロキシフェニル)ブタン、1,1,4,4−テトラキス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)ブタン、1,1,4,4−テトラキス(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)ブタン、1,1,4,4−テトラキス(3−クロロ−4−ヒドロキシフェニル)ブタン、1,1,4,4−テトラキス(3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシフェニル)ブタン、1,1,4,4−テトラキス(3−メトキシ−4−ヒドロキシフェニル)ブタン、1,1,4,4−テトラキス(3,5−ジメトキシ−4−ヒドロキシフェニル)ブタン、1,1,4,4−テトラキス(3−ブロモ−4−ヒドロキシフェニル)ブタン、1,1,4,4−テトラキス(3,5−ジブロモ−4−ヒドロキシフェニル)ブタン、1,1,4,4−テトラキス(3−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)ブタン、1,1,4,4−テトラキス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)ブタン等を例示することができる。これらのテトラキスフェノール系化合物はそれぞれ単独で用いてもよいし、二種以上を組み合わせて用いてもよい。
これらのテトラキスフェノール系化合物の中で、本発明においては、1,1,2,2−テトラキス(4−ヒドロキシフェニル)エタン、1,1,2,2−テトラキス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)エタンおよび1,1,2,2−テトラキス(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)エタンが好ましい。
これらのテトラキスフェノール系化合物により包接されるゲスト化合物のイミダゾール類としては、イミダゾール、2−メチルイミダゾール、2−エチルイミダゾール、2−イソプロピルイミダゾール、2−n−プロピルイミダゾール、2−ウンデシル−1H−イミダゾール、2−ヘプタデシル−1H−イミダゾール、1,2−ジメチルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール、2−フェニル−1H−イミダゾール、4−メチル−2−フェニル−1H−イミダゾール、2−フェニル−4−メチルイミダゾール、1−ベンジル−2−メチルイミダゾール、1−シアノエチル−2−メチルイミダゾール、1−シアノエチル−2−エチル−4−メチルイミダゾール、1−シアノエチル−2−ウンデシルイミダゾール、1−シアノエチル−2−フェニルイミダゾール、1−シアノエチル−2−エチル−4−メチルイミダゾリウムトリメリテイト、1−シアノエチル−2−ウンデシルイミダゾリウムトリメリテイト、1−シアノエチル−2−フェニルイミダゾリウムトリメリテイト、2,4−ジアミノ−6−[2'−メチルイミダゾリル−(1')]−エチル−s−トリアジン、2,4−ジアミノ−6−(2'−ウンデシルイミダゾリル−(1'))−エチル−s−トリアジン、2,4−ジアミノ−6−[2'−エチル−4−イミダゾリル−(1')]−エチル−s−トリアジン、2,4−ジアミノ−6−[2'−メチルイミダゾリル−(1')]−エチル−s−トリアジンイソシアヌル酸付加物、2−フェニルイミダゾールイソシアヌル酸付加物、2−メチルイミダゾールイソシアヌル酸付加物、2−フェニル−4,5−ジヒドロキシメチルイミダゾール、2−フェニル−4−メチル−5−ヒドロキシメチルイミダゾール、1−シアノエチル−2−フェニル−4,5−ジ(2−シアノエトキシ)メチルイミダゾール、1−ドデシル−2−メチル−3−ベンジルイミダゾリウムクロライド、1−ベンジル−2−フェニルイミダゾール塩酸塩および1−ベンジル−2−フェニルイミダゾリウムトリメリテイトなどを挙げることができる。
これらはそれぞれ単独で用いてもよいし、二種以上を組み合わせて用いてもよい。これらのイミダゾール類の中で、本発明においては、2−エチル−4−メチルイミダゾールおよび2−メチルイミダゾールが好ましい。
一方、ゲスト化合物のアミン類としては、例えば脂肪族アミン類、脂環式アミン類、複素環式アミン類、芳香族アミン類および変性アミン類などが用いられる。脂肪族アミン類としては、エチレンジアミン、トリメチレンジアミン、テトラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、ジプロピレンジアミン、ジメチルアミノプロピルアミン、ジエチルアミノプロピルアミン、トリメチルヘキサメチレンジアミン、ペンタンジアミン、ビス(2−ジメチルアミノエチル)エーテル、ペンタメチルジエチレントリアミン、1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン(トリエチレンジアミン)、N,N,N',N'−テトラメチルヘキサメチレンジアミン、N,N,N',N'−テトラメチルプロピレンジアミン、N,N,N',N'−テトラメチルエチレンジアミン、N,N−ジメチルシクロヘキシルアミン、ジメチルアミノエトキシエトキシエタノールおよびジメチルアミノヘキサノールなどが挙げられる。
脂環式および複素環式アミン類としては、ピペリジン、ピペラジン、メンタンジアミン、イソホロンジアミン、メチルモルホリン、エチルモルホリン、N,N',N"−トリス(ジメチルアミノプロピル)ヘキサヒドロ−s−トリアジン、3,9−ビス(3−アミノプロピル)−2,4,8,10−テトラオキシスピロ[5,5]ウンデカンアダクト、N−アミノエチルピペラジン、トリメチルアミノエチルピペラジン、ビス(4−アミノシクロヘキシル)メタン、N,N'−ジメチルピペラジンおよび1,8−ジアザビシクロ[4.5.0]ウンデセン−7などが挙げられる。
芳香族アミン類としては、o−フェニレンジアミン、m−フェニレンジアミン、p−フェニレンジアミン、ジアミノジフェニルメタン、ジアミノジフェニルスルホン、ベンジルメチルアミン、ジメチルベンジルアミン、m−キシリレンジアミン、ピリジンおよびピコリンなどが挙げられる。
変成ポリアミン類としは、エポキシ化合物付加ポリアミン、マイケル付加ポリアミン、マンニッヒ付加ポリアミン、チオ尿素付加ポリアミン、ケトン封鎖ポリアミンなどその他アミン系としてジシアンジアミド、グアニジン、有機酸ヒドラジド、ジアミノマレオニトリル、アミンイミド、三フッ化ホウ素−ピペリジン錯体および三フッ化ホウ素−モノエチルアミン錯体などが挙げられる。
これらはそれぞれ単独で用いてもよいし、二種以上を組み合わせて用いてもよい。これらのアミン類の中で、本発明においては、エチレンジアミンおよびジエチレントリアミンが好ましい。
(D)成分の包接体は、一種を単独でまたは二種以上を組み合わせて使用することができる。本発明においては、この(D)成分の包接体におけるイミダゾール類および/またはアミン類の含有量は、通常0.1〜60質量%程度、好ましくは10〜50質量%である。また、ダイボンディングペーストにおけるこの包接体の含有量は、イミダゾール類やアミン類として、それらが通常用いられている量と同様とすることができる。
本発明においては、(D)成分の包接体の含有量は、(A)成分と(B)成分の合計100質量部に対して0.1〜20質量部であることを要し、好ましくは5〜15質量部である。
(D)成分の包接体は、ホスト化合物であるテトラキスフェノール系化合物と、ゲスト化合物の硬化促進性化合物であるイミダゾール類および/またはアミン類とを反応させることにより得ることができる。一般に、例えば、ゲスト化合物が液体の場合、テトラキスフェノール系化合物とゲスト化合物との反応は、テトラキスフェノール系化合物を、この液体に直接加えることにより行うことができる。また、ゲスト化合物が固体の場合には、それらの化合物の含有液中にテトラキスフェノール系化合物を入れて反応させることにより、あるいは固体のゲスト化合物と粉末のテトラキスフェノール系化合物とを固相反応させることにより、テトラキスフェノール系化合物とゲスト化合物との包接体を得ることができる。このような反応により、包接体が高選択率及び高収率で生成される。包接体は、ホスト化合物の分子の作る結晶格子空孔内にゲスト化合物の分子が入り込むことにより生成する。従って、どの化合物がゲストとして取り込まれやすいか否かは、ゲスト化合物の分子の大きさ、立体、極性、溶解度などに支配される。生成した包接体は、結晶性の固体である。
(D)成分の包接体を、(A)、(B)成分のエポキシ樹脂に配合した場合、硬化反応の制御において極めて重要な熱安定性が、包接体中のゲスト化合物(イミダゾール類および/またはアミン類)のみを配合した場合と比べて著しく改善される。(D)成分の包接体は、保存時の耐湿性が良好で、分解や昇華が起こらない。また、(D)成分の包接体を硬化促進剤や硬化促進剤として含有する本発明のダイボンディングペーストは熱特性に優れている。ダイボンディングペーストの熱特性は、常温での安定性(一液安定性)、常温から所望する硬化温度までの加熱時の熱安定性、硬化温度の3つの特性が要求される。(D)成分の包接体を配合した未硬化エポキシ樹脂は、常温下では極めて安定(一液安定性が良好)であるが、ある温度以上の一定温度に加熱するのみで硬化し、迅速に所望の硬化物を与える。また、比較的熱安定性に優れた公知の硬化剤を使用した場合は、硬化開始温度が150〜180℃と高温であり、本発明のダイボンディングペーストはこれらに比べて低温での硬化が可能であるといえる。
本発明で用いる(E)成分の無機フィラーとしては、銀粉末や銅粉末等の金属粉末、アルミナ粉末およびシリカフィラー等がある。銀粉末等の金属粉末はダイボンディングペースト硬化物に導電性を付与するために用いられるものであり、ハロゲンイオン、アルカリ金属イオン等のイオン性不純物の含有量は20質量ppm以下であることが好ましい。金属粉末等の形状としては、鱗片状、フレーク状、球状等いずれでもかまわない。金属粉末の粒径は要求されるペーストの粘度によって異なるが、平均粒径は通常1〜15μm、好ましくは1〜10μm、許容される最大粒径は50μm程度である。平均粒径が1μm以上であれば、ペーストは適度な粘度を有し、15μm以下であればペーストを塗布する際および硬化時において、(A)、(B)成分のエポキシ樹脂のブリードが抑制される。また、金属粉末は比較的粗いものと細かいものを混合して用いることもでき、形状についても上記各種のものを適宜混合して用いてもよい。
シリカフィラーの平均粒径は通常1〜25μm、好ましくは1〜10μm、許容される最大粒径は50μm程度である。平均粒径が1μm以上であれば、ペーストは適度な粘度を有し、25μm以下であればペーストを塗布する際および硬化時において(A)、(B)成分のエポキシ樹脂のブリードが抑制される。
金属粉末およびシリカフィラーいずれにおいても、最大粒径が50μmを大幅に超えるとディスペンサーでペーストを塗布する際、ニードルの出口を閉塞するため長時間の連続使用ができない。また、シリカフィラーの場合も比較的粗いものと細かいものを混合して用いることもでき、形状についても上記金属粉末と同じような各種のものを適宜混合して用いてもよい。さらに、必要とされる特性を付与するために金属粉末やシリカフィラー以外の無機フィラーを混合してもよい。
(E)成分の無機フィラーの含有量は(A)成分と(B)成分の合計100質量部に対して100〜5000質量部であり、好ましくは100〜4000質量部、より好ましくは300〜1000質量部である。無機フィラーの含有量が100質量部以上であれば、ペースト硬化物の膨張係数が大きくなりすぎることがなく、接続の信頼性が良好となる。
本発明のダイボンディングペーストには、さらに(F)成分として、シランカップリング剤を添加することができる。このシランカップリング剤は、良好な接着性を得る観点より、例えば、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン等のエポキシ系シランカップリング剤、γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン等のアミノ系シランカップリング剤およびγ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン等のメルカプト系シランカップリング剤などが挙げられる。これらは単独でまたは二種以上を組み合わせて用いることができる。これらのシランカップリング剤の中では、エポキシ系シランカップリング剤が好ましい。
また、上記シランカップリング剤の含有量は本発明のダイボンディングペーストの硬化物量に基づき0.01〜2.0質量%の範囲であることが好ましく、0.1〜1.5質量%がより好ましい。0.01質量%以上とすることにより十分な接着性を発現し、2.0質量%以下とすることによりアウトガス、すなわち、シランカップリング剤に起因する気泡の発生を抑制することができるため十分な接着性を発現させることができる。
本発明のダイボンディングペーストにおいては、さらに、(G)成分として反応性希釈剤を配合することができる。反応性希釈剤としては、例えばn−ブチルグリシジルエーテル、t−ブチルフェニルグリシジルエーテル、アリルグリシジルエーテル、2−エチルヘキシルグリシジルエーテル、スチレンオキシド、フェニルグリシジルエーテルおよびクレジルグリシジルエーテル等を挙げることができる。これらは、一種を単独で用いてもよく、二種以上を組み合わせて用いてもよい。本発明においては、エポキシ基を含有したt−ブチルフェニルグリシジルエーテルやクレジルグリシジルエーテルが好ましい。
反応希釈剤の使用量は、本発明のダイボンディングペーストの硬化物量に基づき0.1〜10質量%の範囲であることが好ましい。
本発明のダイボンディングペーストにおいては、上記各成分以外に、ダイボンディングペーストの粘度を調整するための溶剤、酸無水物などの接着力向上剤、微細シリカ粉末、消泡剤、その他各種の添加剤を、ダイボンディングペーストの機能を妨げない範囲で配合することができる。
上記溶剤としては、例えば酢酸セロソルブ、エチルセロソルブ、ブチルセロソルブ、ブチルセロソルブアセテート、ブチルカルビトールアセテート、プロピレングリコールフェニルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテルおよびジアセトンアルコール等を挙げることができる。これらは、一種を単独で用いてもよく、二種以上を組み合わせて用いてもよい。
本発明のダイボンディングペーストは、上記した(A)、(B)成分のエポキシ樹脂、(C)成分のジシアンジアミド、(D)成分の包接体、(E)成分の無機フィラー及び必要に応じて用いられる(F)成分のシランカップリング剤、(G)成分の反応性希釈剤、その他添加剤などを加えて十分に混合したのち、さらにディスパース、ニーダー、3本ロールミルなどにより混練処理を行い、次いで脱泡することにより、容易に調製することができる。
このようにして得られた本発明のダイボンディングペーストは、低温硬化が可能で、糸引き性や広がり性が少ないため作業性に優れ、IC等の大型チップと銅フレーム等の組み合わせにおいても熱時接着強度を低下させることがない。また、チップクラックや反りによるIC等の特性不良が起きない、すなわち、応力緩和性に優れた硬化物を与え、保存安定性が極めて良好で、可使時間が長く、硬化物においてボイドの発生がなく、硬化物接着強度が良好でチップやフレームとの間で界面剥離を生じることがない。
本発明のダイボンディングペーストを、例えば、シリンジに充填し、ディスペンサーを用いて基板上に塗布後、半導体素子を装着し、ペーストの硬化により半導体素子を基板上に接合することができる。さらにワイヤボンディングを行い、封止剤である樹脂を用いて封止することにより、樹脂封止型の本発明の半導体装置を製造することができる。
なお、本発明のダイボンディングペーストは保存安定性が極めて良好であるため、本発明のダイボンディングペーストを使用すれば、保管中に初期の性能を損なうことが大幅に低減され、品質向上が望める。また、保管、管理が容易になり、生産の合理化に寄与し得る。
また、本発明のダイボンディングペーストを使用すれば、従来達成が難しかった3分間以内の短時間硬化が可能となる。硬化は180℃以上の温度で加熱して行うことが好ましいが、3分間以内で硬化を行っても接着性能等の特性を充填に達成することができる。生産性を向上せしめるという観点では、短時間での硬化が有効である。実用的には、生産性や熱時接着強度等を考慮して硬化温度と硬化時間を決定すべきである。
次に、本発明を実施例によりさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの例によってなんら限定されるものではない。なお、各例で用いた成分は以下のとおりである。
(1)エポキシ樹脂A[変性ビスフェノールA型グリシジルエーテル:「旭電化工業(株)」製EP−4005、エポキシ当量510]
(2)エポキシ樹脂B[ビスフェノールFグリシジルエーテル:「ジャパンエポキシレジン(株)」製YL983U、エポキシ当量170]
(3)化合物(C):硬化剤[ジシアンジアミド:「日本カーバイド(株)」製]
(4)化合物(D):硬化促進剤(包接体A)[「日本曹達(株)」製TEP−2E4MZ、2−エチル−4−メチルイミダゾール含有量28〜32質量%]
(5)化合物(D):硬化剤(包接体B)[「日本曹達(株)」製TEP−ED、エチレンジアミン28〜32質量%]
(6)銀粉末:(鱗片状、タップ密度4.5g/cm3、比表面積0.53m2/g)
(7)シリカ粉末:[平均粒径2μmの球状シリカ:「(株)アドマテックス」製 SO−E5]
(8)カップリング剤A:(3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン)
(9)カップリング剤B:(γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン)
(10)反応性希釈剤:[t−ブチルフェニルグリシジルエーテル:「日本化薬(株)」製PGE−H]
(11)硬化促進剤:[2−エチル−4−メチルイミダゾール:「四国化成工業(株)」製2E4MZ−CN]
実施例1〜7及び比較例1〜5
表1及び表2に示す種類と量の各成分を十分に混合し、さらに3本ロールを用いて25℃で混練してダイボンディングペーストを調製し、その特性(粘度、作業性、保存安定性)を、以下に示す方法で求めた。次に、得られたダイボンディングペーストを用いて、半導体チップと基板とを接着硬化させ、硬化物特性(チップ接着強度、熱伝導率、吸水率)を、以下に示す方法で求めた。これらの結果を表1および表2に示す。
[ダイボンディングペーストの特性]
(1)粘度
E型粘度計(3°コーン、0.5rpmおよび5rpm)を用い、温度25℃の粘度を測定し、表1および表2には0.5rpm時の粘度のみ記載した(単位:Pa・s)。
(2)チキソトロピック性
前記粘度の0.5rpmと5rpmにおける数値の比をチキソトロピック性の指標とした。
(3)作業性
(イ)糸引き性
ディスペンス糸引き性を、下記の判定基準で評価した。
○:糸引きなし
△:若干糸引きあり
×:糸引き発生が多数あり
(ロ)拡がり性
表面を銀メッキ処理した銅フレーム上にペーストを0.1mm3塗布し、すぐにプレパラート(18mm角ガラス板)をペーストの上に被せ、196mNの荷重を10秒間かけた際の、ペーストの広がり面積の直径を測定し、下記の判定基準で評価した。なお、測定は25℃の室内で行った。
○:5mm以上
△:3〜5mm
×:3mm未満
(4)保存安定性
温度25℃、24時間後および96時間後の粘度を測定し、配合直後の粘度に対する上昇率を保存安定性の指標とした。
[ダイボンディングペースト硬化物の特性]
(1)ボイド
接着強度測定前のサンプルについて軟X線透過法によりボイドの観察を行った。
(2)チップ接着強度
シリコンチップ(4mm角)と基板(Cu/Agメッキリードフレーム)との接着強度を、温度:260℃、測定方法:ダイシェア強度の条件で測定した(単位:N)。
表中の接着強度の表示中、Si vs Cu/AgはシリコンチップとCu/Agメッキリードフレームとの接着強度、Si vs PPFはシリコンチップとPPFフレームとの接着強度、Au vs PPFはシリコンチップとシリコン裏面AuメッキチップとPPFフレームとのの接着強度を示す。
(3)剪断破壊モード
(2)のチップ接着強度評価試験で破壊したペースト硬化物の状況を目視にて確認した。
○:ペースト硬化物層凝集破壊
×:界面剥離
(4)弾性率
熱分析装置DMA(ティー・エイ・インスツルメント・ジャパン製、DMAQ800)により、25℃および260℃で引っ張りモードの弾性率を測定した。昇温速度は10℃/分である(単位:GPa)。
(5)吸水率
85℃、RH85%の環境下に24時間曝露後の質量変化率を測定し、吸水率とした(単位:質量%)。
(6)チップの反り
銅フレームにペーストを塗布し、塗布面に8×8mmシリコンチップを装着後、ペーストを接着硬化させて反り量を測定した(単位:μm)。硬化は実施例1〜6および比較例1〜5で使用したサンプルについては180℃で2.0時間、実施例7および比較例6で使用したサンプルについては220℃で3.0分間行った。
Figure 2007294712
Figure 2007294712
表1及び表2から分かるように、実施例のダイボンディングペーストは、比較例のペーストに比べて、糸引き性や拡がり性が少ない。したがって、作業性が良好であり、また、3分間以内という短時間の硬化でも十分に特性を発揮する。併せて、保存安定性(常温保管)が極めて良好で、チップとフレームの種々の組み合わせにおいても良好なチップ接着強度を示すとともに、ペースト硬化物とチップまたはフレーム(基板)の間で界面剥離が生じることなく良好な剪断破壊モードを示した。さらに、本発明のダイボンディングペーストの硬化物は吸水率が低く、チップの反りも小さく、優れた特性を示す。
本発明のダイボンディングペーストは、保存安定性、作業性が良好で、応力緩和性等に優れた硬化物を与え、このダイボンディングペーストを用いることにより半導体装置の信頼性を高めることができる。

Claims (4)

  1. (A)一般式(1)
    Figure 2007294712
    (式中、mおよびnは、2≦m+n≦20を満たす整数である。)
    で表されるエポキシ樹脂、(B)一般式(2)
    Figure 2007294712
    (式中、R1〜R8は、それぞれ独立に水素原子および炭素数1〜10の置換または非置換の一価の炭化水素基から選ばれる基を示す。kは0〜3の整数を示す。)
    で表されるエポキシ樹脂、(C)ジシアンジアミド、(D)一般式(3)
    Figure 2007294712
    (式中、Xは、(CH2pを示し、pは0〜3の整数である。R9〜R16は、それぞれ独立に水素原子、低級アルキル基、置換または非置換のフェニル基、ハロゲン原子または低級アルコキシ基を示す。)
    で表されるテトラキスフェノール系化合物と、エポキシ樹脂用硬化促進化合物であるイミダゾール類および/またはアミン類との包接体および(E)無機フィラーを含有し、(A)成分と(B)成分の含有割合が、質量比で10:90〜90:10であり、(A)成分と(B)成分の合計100質量部に対して、(C)成分を0.1〜10質量部、(D)成分を0.1〜20質量部、および(E)成分を100〜5000質量部の割合で含むことを特徴とするダイボンディングペースト。
  2. (D)成分の包接体におけるイミダゾール類および/またはアミン類の含有量が0.1〜60質量%である請求項1に記載のダイボンディングペースト。
  3. (D)成分におけるテトラキスフェノール系化合物が、1,1,2,2−テトラキス(4−ヒドロキシフェニル)エタン、1,1,2,2−テトラキス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)エタンおよび1,1,2,2−テトラキス(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)エタンから選ばれる少なくとも一種であり、イミダゾール類が、2−エチル−4−メチルイミダゾールおよび/または2−メチルイミダゾールである請求項1または2に記載のダイボンディングペースト。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載のダイボンディングペーストを用いてなる半導体装置。
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