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JP2007284762A - スズめっき皮膜の形成方法および半導体装置 - Google Patents

スズめっき皮膜の形成方法および半導体装置 Download PDF

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Yoshihide Nishiyama
芳英 西山
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Abstract

【課題】鉛フリーである一元系のスズめっきにおいて、素材との密着性を維持しつつ、ウィスカーの発生を防止できるように、スズめっき皮膜を形成する。
【解決手段】被めっき材に、スズめっき皮膜を形成した後、該スズめっき皮膜の上に、有機酸銀めっき浴を用いた、無電解めっきあるいは電解めっきにより、銀皮膜を形成する後処理工程を設け、スズめっき皮膜の結晶配向に関して、(321)面に対する(211)面、(220)面、および、(101)面の配向を優先させるように、結晶配向を制御する。
【選択図】図1

Description

本発明は、アウターリード等の電子部品に対して施される一元系のスズめっき皮膜の形成方法、および、一元系のスズめっき皮膜が形成されているアウターリードを有する半導体装置に関する。
リードフレーム上に固定されたIC、LSIなどの半導体素子は、ワイヤボンディングによってリードフレームに結線された後、モールド樹脂によって封止される。この半導体素子をプリント基板などに接続するために、モールド樹脂の外側に露出したアウターリードを、はんだなどを用いて、プリント基板などに接続する。このため、アウターリードには、めっきを施す必要がある。
アウターリードに施すめっきには、耐ウィスカー性、はんだ濡れ性、密着性、折り曲げ性および耐熱性などの特性が要求される。従来、鉛を5質量%〜20質量%含有する、スズ−鉛合金めっきが、これらの特性を全て満足することから、広く利用されてきた。
しかし、近年、環境への鉛の影響が指摘されてから、環境対策として鉛を含有しないめっき、すなわち鉛フリーめっきへの切り替えが急速に進んでいる。現状、アウターリードに施すめっきとしては、スズ−ビスマス、スズ−銀、スズ−銅などの二元系のめっきが主流である。
しかしながら、スズ−鉛合金めっきと比べて、コストが高くなる点、めっき浴の安定性、組成制御の難しさなどから、一元系のスズめっきへの移行が望まれている。
スズめっきは、はんだ付け性向上用皮膜またはコネクタ用皮膜などとして、電子工業部品や弱電工業の分野に広く使われている。従来技術によるスズめっきの工程フローを図2に示す。
しかし、得られるスズめっき皮膜には、めっき後の環境によって成長するスズウィスカーが発生し、問題となる。このようなスズウィスカーは、リード間隔が狭い、狭ピッチICなどで、リード間ショートの原因となる。そのため、電子部品に要求される信頼性の点から、スズめっきを狭ピッチICに展開することが困難であった。このため、スズウィスカーを抑制する対策が望まれている。
従来、半導体装置のアウターリード上に形成されたスズめっき皮膜およびスズ合金めっき皮膜において、スズウィスカーの発生を防止するために、以下の方法が行われている。
特開2000−174191号公報には、皮膜中の組成を変化させる方法が記載されている。この方法では、めっきの膜厚方向に合金成分の含有率が変化する濃度勾配を有するように、スズ合金めっき皮膜を形成している。しかし、かかる方法は、二元系のスズ合金めっきに有効であっても、一元系のスズめっきに適用することはできない。
特許第3513709号公報には、素材とめっき皮膜の間に下地用金属薄膜を形成する方法が記載されている。この方法では、素材上に0.005μm〜5.0μmの白金、パラジウム、銀、ビスマス、チタン、ジルコニウム、アルミニウムおよびアンチモンよりなる群から選ばれた下地用金属の薄膜を形成した後、スズあるいはスズ合金のめっき皮膜を形成している。しかし、素材とめっき皮膜の間に金属薄膜を介在させることで、めっき皮膜の密着性が低下するおそれが高い。
特開2005−109373号公報には、素材上にニッケル層とニッケル−リン合金で形成される下地層を形成した後、スズあるいはスズ合金のめっき皮膜を形成する方法が記載されている。しかし、多層めっきとなり、工程が煩雑となる。
特開2004−156094号公報には、めっき後に表面処理をする方法が記載されている。この方法では、スズおよびスズ合金のめっき表面を、ベンズイミダゾール化合物および/またはその塩を含む表面処理剤で処理している。しかし、得られる製品を扱うアセンブリメーカーが、めっき表面への有機皮膜による処理を好ましくないと判断することが多く、その適用は限られてしまう。
さらに、特許第3314754号公報では、結晶配向性の制御による皮膜特性の改善という観点から、スズ−銀合金皮膜を対象として、特定面の優先配向によるはんだ濡れ性の向上が提案されている。しかし、この方法の対象は、あくまでもスズ−銀合金皮膜であり、その目的もはんだ濡れ性の向上である。
特開2000−174191号公報
特許第3513709号公報
特開2005−109373号公報
特開2004−156094号公報
特許第3314754号公報
本発明の目的は、鉛フリーである一元系のスズめっきに適用可能であり、ウィスカーの発生を防止しつつ、めっき後の加熱処理による濡れ性の低下を防止し、素材との密着性を維持して、工程が簡易であるスズめっき皮膜の形成方法を提供することにある。
本発明に係るスズめっき皮膜の形成方法は、被めっき材に、スズめっき皮膜を形成した後、有機酸銀めっき浴を用いて、該スズめっき皮膜の上に銀皮膜を形成する後処理工程を有することを特徴とする。
具体的には、スズめっき皮膜を形成した後、該スズめっき皮膜の上に銀皮膜を形成することにより、スズめっき皮膜の結晶配向に関して、(321)面に対する(211)面、(220)面、および、(101)面の配向を優先させる。
これにより、X線回折測定による回折強度の比率で、(321)面強度/(211)面強度の値が1.0未満、(321)面強度/(220)面強度の値が1.0未満、および、(321)面強度/(101)面強度の値が1.5未満となるように、スズめっき皮膜の結晶配向が制御される。
なお、このようにスズめっき皮膜の結晶配向を制御できる場合には、銀皮膜の形成は、有機酸銀めっき浴を用いる場合に限られない。また、前記銀皮膜を形成する後処理工程については、無電解めっきあるいは電解めっきの何れをも採用することができる。
本発明に係る半導体装置は、上記のスズめっき皮膜の形成方法を用いて、被めっき材であるアウターリードに、表面に銀皮膜を有するスズめっき皮膜が施されていることを特徴とする。
すなわち、半導体装置のアウターリードにスズめっき皮膜が形成されており、かつ、該スズめっき皮膜に銀皮膜を形成することにより、該スズめっき皮膜が、X線回折測定による回折強度の比率で、(321)面強度/(211)面強度の値が1.0未満、(321)面強度/(220)面強度の値が1.0未満、および、(321)面強度/(101)面強度の値が1.5未満となる結晶配向を有していることを特徴とする。
なお、前記銀皮膜は、その膜厚が0.01〜1.0μm程度となるように形成されていることが好ましい。
本発明は、特に、42合金からなる被めっき材およびアウターリードに適用される。
本発明により、鉛フリーであり、特に、42合金からなるアウターリード上に形成する一元系のスズめっき皮膜の形成を、従来のめっき条件のまま、生産性を落とすことなく実施可能であり、かつ、簡便にスズめっき皮膜におけるスズウィスカーの発生を防止することができる。
これにより、加熱処理後においても濡れ性の低下がなく、かつ、ウィスカーの発生のない半導体装置を安価に提供できる。
本発明の実施形態について、図面を用いて説明する。図1は、本発明に係るスズめっき皮膜の形成方法を示す工程フローである。
本態様の工程フローは、図2に示した従来技術によるスズめっき皮膜形成の工程フローに、銀皮膜形成の工程および水洗の工程の2工程が追加されるが、この2工程は、前後の工程の間で、一連の連続処理により実施可能である。このため、該工程の追加により、特に生産性が下がることはない。また、めっき装置の構造は、従来のシートめっきタイプでもラックめっきタイプでもよく、特に、めっき装置の構造が制約されることはない。
まず、被めっき材にスズめっき皮膜を形成する。スズめっきの工程自体は、従来の工程と同様である。スズめっき液も、従来の市販薬品を用いることができる。一般的にはアルカンスルホン酸浴系が多く用いられており、たとえば、MST400浴(レイボルド社製)を用いることができる。MST400浴の液組成およびめっき処理条件を表1に示す。
本発明の特徴は、スズめっき皮膜を形成した後、該スズめっき皮膜の表面に銀皮膜を形成することにより、スズめっき皮膜の結晶配向を制御する点にある。
銀皮膜形成の工程は、無電解めっきにより行うことができ、銀を含有しためっき浴に浸漬するだけでよく、特に、電解処理を必要としない。ただし、電解処理により銀皮膜を形成してもよい。
銀皮膜形成のためのめっき浴には、銀を含有し、銀の析出速度を制御できることが必要である。このようなめっき浴として、たとえば、有機酸銀めっき浴を用いることができる。具体的には、有機酸銀めっき浴AG−110(レイボルド社製)があげられる。有機酸銀めっき浴AG−110は、AG−111(レイボルド社製)およびAG−112(レイボルド社製)からなり、表1に示した液組成を有する。また、銀皮膜形成のためのめっき処理条件は、表1に示す条件とすればよい。このようなめっき浴の組成およびめっき処理条件を採用することにより、浸漬時間は、装置搬送速度で一定になり、液濃度および液温度管理のみで、得られる銀皮膜の状態は、一定に保たれる。
Figure 2007284762
スズめっき皮膜の結晶配向は、スズめっき皮膜の上に銀被膜を形成する後処理工程を施すことにより、制御することができる。ただし、スズウィスカーの発生を抑制するためには、スズめっき皮膜の結晶配向に関して、(321)面に対する(211)面、(220)面、および、(101)面の配向を優先させることが重要である。
本発明者は、有機酸銀めっき浴のほか、チオ硫酸ナトリウムおよび硝酸銀の混合液、スズ−銀めっき液を用いて、スズめっき皮膜の結晶配向およびスズウィスカーの発生について鋭意検討した。なお、検討に際して、チオ硫酸ナトリウムおよび硝酸銀の混合液は、チオ硫酸ナトリウム7.9g/L+硝酸銀4.2g/Lのものと、チオ硫酸ナトリウム0.79g/L+硝酸銀0.42g/Lのものを準備し、スズ−銀めっき液としては、SA−銀(レイボルド社製)を用いた。
これらのうち、スズ−銀めっき液については、スズめっき皮膜の表面が黒変してしまうため、外観不良として製品として用いることができない。一方、チオ硫酸ナトリウムおよび硝酸銀の混合液を用いたものは、銀皮膜を形成しない場合と比較して、同程度ないしはそれ以上の数のウィスカーが発生する。これに対して、有機酸銀めっき浴を用いたものについては、ウィスカーの発生が抑制される。
次に、発明者は、各サンプルについてX線回折測定を行い、スズめっき皮膜の結晶配向とウィスカーの関係を調査した。
X線回折強度の比率とウィスカーの発生個数の比較によれば、(321)面強度/(211)面強度の値が1.0未満、(321)面強度/(220)面強度の値が1.0未満、(321)面強度/(101)面強度の値が1.5未満の条件をすべて満たす場合には、ウィスカーの発生が抑制され、これらの条件を1つでも満たさない場合には、ウィスカーの発生の抑止効果が得られない。
なお、(321)面強度/(211)面強度の値と(321)面強度/(220)面強度の値と(321)面強度/(101)面強度の値の和を、以下のように算出し、X線回折強度比率とウィスカー発生数の相関性を考察したところ、相関係数が0.678であり強い相関ではないが、2%有意で正の相関関係を有していた。
A×{(321)/(211)}+B×{(321)/(220)}+C×{(321)/(101)}
なお、各項の係数は各回折面の強度を考慮し、A=1.0、B=0.8、C=0.4と定めた。
このように、同一のスズめっき条件において、スズめっき皮膜の結晶配向を制御しない従来のスズめっき皮膜と、上述のように結晶配向を制御した本発明によるスズめっき皮膜では、ウィスカーの発生状態が大きく異なる。前者では50μm以上のウィスカーが多数確認されるが、後者では50μm以上のウィスカーの発生はなく、また50μm以下のウィスカーの発生数も大幅に減少する。このようにしており、スズめっき皮膜の結晶配向の適切な制御によってウィスカーの発生を有効に防止することが可能となる。
本発明に係るスズめっき皮膜の形成方法により、被めっき材に、表面に銀皮膜が形成された一元系のスズめっき皮膜を得ることができる。めっき皮膜の構造は、被めっき材の種類、用途により任意であるが、42合金からなるリードフレームのアウターリードにスズめっき皮膜を形成する場合で、スズめっき皮膜の膜厚が5μm〜20μmである場合には、銀皮膜の膜厚は、0.01μm〜1.0μmとすることが好ましい。0.01μm以下では、スズめっき皮膜の結晶配向を制御することができず、1.0μmを超えると、濡れ性が低下する。
本発明に係るスズめっき皮膜の形成方法を適用することにより、一元系のスズめっき皮膜において、50μm以上のスズウィスカーの発生は完全に防止される。また、50μm以下(たとえば、20μm程度)のスズウィスカーの発生も大幅に抑制することができる。
発明者は、さらに、ウィスカーの発生と加熱処理の関係について検討した。めっき処理の最終工程には、乾燥のための加熱(乾燥)処理を行う工程がある。かかる加熱処理は、めっき表面に汚れが発生することを防止するために行われる。加熱処理の条件は、装置の構造によって異なるが、一般的には、80℃〜150℃の温度で、5sec〜5min程度である。
スズめっき皮膜については、銀皮膜の形成処理を施すか否かにかかわらず、かかる加熱処理により、理由は不明であるが、ウィスカーの発生数は増大する。しかしながら、本発明に係るスズめっき皮膜の形成方法により得られたスズめっき皮膜については、該加熱処理を80℃〜150℃の温度で、5sec〜10secの条件とする限り、ウィスカーの発生数を0とすることができる。また、それ以外の加熱条件においても、本発明に係るスズめっき皮膜の形成方法により得られたスズめっき皮膜については、ウィスカーの発生個数を飛躍的に抑制することが可能である。
しかしながら、本発明を半導体装置のアウターリードに適用する場合、得られる半導体装置の信頼性の観点からは、乾燥を目的とした加熱処理条件を、上記の通り、低温で短時間となるように設定することが好ましい。
なお、現時点では、上記のようにスズめっき皮膜の結晶配向を制御するためには、有機酸銀めっき浴を用いることが有効であるが、上記のように結晶配向を制御できる場合には、銀皮膜の形成に用いられる浸漬液が有機酸銀めっき浴に限定されることはない。
(実施例1)
42合金からなるリードフレームのアウターリード上に、図1に示した工程フローで、膜厚約10μmのスズめっき皮膜および銀皮膜形成を施した。スズめっきの条件は、シートめっき装置を想定し、電流密度を12A/dm2に設定した。また、銀皮膜形成は、AG−110(レイボルド社製)を用いて銀濃度2.5g/Lとし、液温は30℃とし、処理時間は10secとした。
得られた銀皮膜には、後述する従来例3および4と比較して、わずかに黒変が見られた。しかしながら、製品外観上、問題となるレベルではなかった。
得られたサンプルに対して、銀皮膜からスズめっき皮膜中へ銀を拡散させることを目的として、表2に示した温度と時間で、加熱処理を行った。
また、ウィスカーを成長させるための加速試験として、温度サイクル試験器により、−50℃〜+80℃の温度および1時間を1サイクルとする設定で、500サイクル、実施した。その後、100倍の金属顕微鏡で、後述する従来例1および比較例3〜4において共通となるエリアを設定して観察し、20μm以上の針状ウィスカーの本数を計測した。
一方、得られたサンプルについて、X線回折装置(PANalytical社製、X’Pert−PRO)を用いたX線回折測定により、スズめっき皮膜について、(321)面強度、(211)面強度、(220)面強度、および、(101)面強度を測定し、回折強度の比率で(321)面強度/(211)面強度の値、(321)面強度/(220)面強度の値、(321)面強度/(101)面強度の値を各々算出した。
また、得られたサンプルについて、濡れ性の測定を実施した。濡れ性測定の前処理としては、PCT処理(105℃、100%RH)で8時間とした。濡れ性は、メニスコグラフ法により、試験片をはんだ浴に浸漬してから、はんだ浴から受ける力が0となる時間であるゼロクロス時間を測定することにより評価した。
それぞれの測定結果および評価結果を、表2に示す。
(従来例1)
42合金からなるリードフレーム上に、図2に示した工程フローで、膜厚約10μmのスズめっきを施した。スズめっきの条件は、シートめっき装置を想定し、電流密度を12A/dm2に設定した。さらに、表2に示した温度と時間で、加熱処理を行った。
その後は、実施例1と同様にして、得られたサンプルに対して、ウィスカーを成長させるための加速試験を行い、20μm以上の針状ウィスカーの本数を計測した。また、得られたサンプルについて、X線回折測定および濡れ性の評価を行った。それぞれの測定結果および評価結果を、表2に示す。
(比較例1)
銀皮膜形成の液を、スズ−銀めっき液用の銀液であるSA−銀(レイボルド社製)100mL/Lを用いた以外は、実施例1〜3と同様にして、スズめっきおよび銀皮膜形成を施した。得られた銀皮膜は、浸漬した瞬間に表面が黒変した。かかる黒変は、製品外観として不良となるため、その後の試験および評価は行わなかった。
(比較例2)
銀皮膜形成の液を、SA−銀(レイボルド社製)を5mL/Lとした以外は、実施例1〜3と同様にして、スズめっきおよび銀皮膜形成を施した。得られた銀皮膜は、浸漬中、少しずつ表面が黒変した。かかる黒変は、製品外観として不良となるため、その後の試験および評価は行わなかった。
(比較例3)
銀皮膜形成の液を、チオ硫酸ナトリウム7.9g/L+硝酸銀4.2g/Lとした以外は、実施例1〜3と同様にして、スズめっきおよび銀皮膜形成を施した。
得られた銀皮膜には、従来例1〜3と比較して、色調変化はなかった。
その後は、実施例1と同様にして、得られたサンプルに対して、ウィスカーを成長させるための加速試験を行い、20μm以上の針状ウィスカーの本数を計測した。また、得られたサンプルについて、X線回折測定および濡れ性の評価を行った。それぞれの測定結果および評価結果を、表2に示す。
(比較例4)
銀皮膜形成の液を、チオ硫酸ナトリウム0.79g/L+硝酸銀0.42g/Lとした以外は、実施例1〜3と同様にして、スズめっきおよび銀皮膜形成を施した。
得られた銀皮膜には、従来例1〜3と比較して、色調変化はなかった。
その後は、実施例1と同様にして、得られたサンプルに対して、ウィスカーを成長させるための加速試験を行い、20μm以上の針状ウィスカーの本数を計測した。また、得られたサンプルについて、X線回折測定および濡れ性の評価を行った。それぞれの測定結果および評価結果を、表2に示す。
Figure 2007284762
表2に示すように、銀皮膜形成の処理を実施しなかった従来例1で得られたスズめっき皮膜と比較して、有機酸銀めっき浴であるAG−110で銀皮膜を形成した実施例1では、スズウィスカーの発生が非常に減少していることがわかる。
しかし、チオ硫酸ナトリウム+硝酸銀の混合液に浸漬した比較例3および4では、従来例1と同程度か、それ以上にスズウィスカーの発生があり、効果が全くないか、逆に、スズウィスカーの発生を誘発していることがわかる。
なお、本発明では、銀皮膜形成後に加熱処理を施す場合、150℃の温度の場合、加熱処理を10sec程度とすれば、スズウィスカーの発生を0と完全に抑止することができる。従って、本発明を半導体装置の製造に適用する場合には、乾燥を目的とする加熱処理に際して、加熱処理条件を制御することが好ましい。
また、本発明に係るスズめっき皮膜は、銀皮膜を形成しないスズめっき皮膜と同様に、ゼロクロス時間は0.6sec程度となっており、銀皮膜の形成が濡れ性に影響を与えることはないことがわかる。
本発明のウィスカー防止方法を使用した工程フローである。 従来技術によるスズめっきの工程フローである。 X線回折強度比率の和とウィスカーの発生数の関係を示すグラフである。

Claims (9)

  1. 被めっき材に、スズめっき皮膜を形成した後、有機酸銀めっき浴を用いて、該スズめっき皮膜の上に銀皮膜を形成する後処理工程を有することを特徴とするスズめっき皮膜の形成方法。
  2. 被めっき材に、スズめっき皮膜を形成した後、該スズめっき皮膜の上に銀皮膜を形成することにより、スズめっき皮膜の結晶配向に関して、(321)面に対する(211)面、(220)面、および、(101)面の配向を優先させることを特徴とするスズめっき皮膜の形成方法。
  3. 被めっき材に、スズめっき皮膜を形成した後、該スズめっき皮膜の上に銀皮膜を形成することにより、X線回折測定による回折強度の比率で、(321)面強度/(211)面強度の値が1.0未満、(321)面強度/(220)面強度の値が1.0未満、および、(321)面強度/(101)面強度の値が1.5未満となるように、スズめっき皮膜の結晶配向を制御することを特徴とするスズめっき皮膜の形成方法。
  4. 前記銀皮膜を形成する後処理工程を、無電解めっきあるいは電解めっきにより行うことを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載のスズめっき皮膜の形成方法。
  5. 被めっき材が42合金である請求項1〜4の何れかに記載のスズめっき皮膜の形成方法。
  6. スズめっき皮膜が形成されているアウターリードを有し、該スズめっき皮膜の上に、有機酸銀めっき浴を用いた銀皮膜が形成されていることを特徴とする半導体装置。
  7. スズめっき皮膜が形成されているアウターリードを有し、該スズめっき皮膜の上に銀皮膜が形成されており、該スズめっき皮膜が、X線回折測定による回折強度の比率で、(321)面強度/(211)面強度の値が1.0未満、(321)面強度/(220)面強度の値が1.0未満、および、(321)面強度/(101)面強度の値が1.5未満となる結晶配向を有することを特徴とする半導体装置。
  8. 前記銀皮膜の膜厚が、0.01〜1.0μmであることを特徴とする請求項6または7に記載の半導体装置。
  9. 前記アウターリードが42合金であることを特徴とする請求項6〜8の何れかに記載の半導体装置。
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