JP2007281380A - 半導体素子およびその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】半導体装置の反り量を小さくし、基板実装性の上げるためアウターリードのコプラナリティが悪化しない半導体素子を提供することを目的とする。
【解決手段】リードフレームに取り付けられた半導体チップを封止樹脂により封止した半導体素子20であって、封止形状において封止表面に溝61を設けることで半導体素子の反り発生領域を細分化し反り量の緩和を実現する。
【選択図】図1
【解決手段】リードフレームに取り付けられた半導体チップを封止樹脂により封止した半導体素子20であって、封止形状において封止表面に溝61を設けることで半導体素子の反り発生領域を細分化し反り量の緩和を実現する。
【選択図】図1
Description
本発明は、特に半導体素子の反りと反り量の変化が少なく、アウターリードのコプラナリティ(平坦度)が悪化しない半導体素子とその製造方法に関する。
従来の半導体素子20の製造方法は、図8に示すステップに沿って実施されている。ここではQFP(Quad Flat Package)パッケージの場合を例に挙げて図9〜図17に各工程の状態を例に挙げて説明する。
図8に示すステップS1のダイスボンド工程では、図9に示すリードフレーム10のアイランド13に、図10に示すように半導体チップ11を接着剤などにより取り付ける。14はインナーリード、15はアウターリード、15aはリード保持部、16は吊りリード、17はリード接続部、19はダイバーである。
ステップS2のワイヤーボンド工程では、図10に示すように半導体チップ11上の電極パッド12とインナーリード14とを金属細線21で接続する。
ステップS3の封止工程では、図11に示すように半導体チップ11,アイランド13,金属細線21およびインナーリード14を封止樹脂18で樹脂封入する。この際、図示するように封止樹脂18は、その周囲を囲むタイバー19によって封止領域18a内に塞き止められている。
ステップS3の封止工程では、図11に示すように半導体チップ11,アイランド13,金属細線21およびインナーリード14を封止樹脂18で樹脂封入する。この際、図示するように封止樹脂18は、その周囲を囲むタイバー19によって封止領域18a内に塞き止められている。
ステップS4のアフターキュア工程では、樹脂封止された半導体素子20を160〜180℃前後の高温槽内にて2〜8時間程度放置し、封止樹脂18の完全硬化を行う。
ステップS5のタイバー切断工程では、図12に示すようにタイバー19の各アウターリード15との間Aと、アウターリード15と吊りリード16との間Bとを、それぞれ切断装置を用いて切断し、各アウターリード15を電気的に独立させる。
ステップS5のタイバー切断工程では、図12に示すようにタイバー19の各アウターリード15との間Aと、アウターリード15と吊りリード16との間Bとを、それぞれ切断装置を用いて切断し、各アウターリード15を電気的に独立させる。
ステップS6のリード加工工程では、図13(a)(b)に示すように、各アウターリード15の先端部を連結するリード保持部15aとリードフレーム10とを連結するリード接続部17を位置Cで切断して切り離し、次にアウターリード15をガルウイング形状などに折り曲げ加工する。図13(a)のx−x線に沿う断面を図13(b)に示す。
ステップS7の個片化工程では、図14(a)(b)および図15に示すように、個片化装置25の個片化金型25u,25dにより、半導体素子20のアウターリード15を規定のリード長さに切断するとともに、吊りリード16を切断してリードフレーム10から半導体素子20を分離する。図14(a)のx−x線に沿う断面を図14(b)に示す。
ステップS8の検査工程では、半導体素子20の電気的検査を実施する。
ステップS9の基板実装工程では、半導体素子20を基板に実装する。この際、リフロー(220〜250℃前後)により半田等の接合材を溶融させ、基板の電極と半導体素子20のアウターリード15とを接続する。
ステップS9の基板実装工程では、半導体素子20を基板に実装する。この際、リフロー(220〜250℃前後)により半田等の接合材を溶融させ、基板の電極と半導体素子20のアウターリード15とを接続する。
図8に示した従来の各工程はそれぞれ独立しており、特にステップS3の封止工程と、ステップS4のアフターキュア工程とでは、半導体素子20の温度変化が激しい。すなわち、ステップS3の封止工程では封止樹脂18より封止を実施し、ステップS4のアフターキュア工程では、樹脂封止済の半導体素子20を高温状態でマガジン等の収納ボックスに収納し、収納ボックスごと高温槽に入れて、規定の時間経過後に常温環境下にさらして冷却する。そしてステップS5のタイバー切断工程では、常温状態でタイバー19、アウターリード15の切断、アウターリード15の曲げ加工が実施される。
このステップS3の封止工程後の高温状態(160〜180℃)から常温状態(20〜35℃の温度)への温度変化や、封止樹脂18の硬化時の収縮過程で内包する半導体チップ11を挟んだ上面と下面との樹脂厚の差による収縮率の差による応力により半導体素子20に反りが発生する。その反りの影響を受けたままステップS6のリード加工工程において半導体素子20のアウターリード15の加工が実施される。
ステップS6のリード加工工程において半導体素子20に既に反りがある場合、このリード加工時発生する外力(外部接続端子を曲げるために必要な1ピンあたり発生する力は0.7N程度必要。従って仮に216ピンの半導体素子20では150Nが必要)により一時的に半導体素子20の反りは、図16(a)(b)に示すように、リード加工金型62内の平坦な受け面63に押さえ付けられることで反りが矯正され、その状態でリード加工を実施される。しかし、リード加工後では半導体素子に発生していた受け面63に押しつけて反りをなくしていたリード加工時の外力が無くなり、半導体素子20の反りは図16(c)に示すように元の反り状態に戻る。これは半導体素子20がエポキシ樹脂を主成分にするため、弾性特性を有するためにおこる現象である。
この半導体素子20の反り量(例えば60μm)とリード加工時の成型精度(例えば15μm)をプラスしたものがコプラナリティの実力となり60μm+15μm=75μmとなり金型は数μmの精度で作成されており、これ以上のリード成形精度の向上は見込めない。そのため、半導体素子20の反りがコプラナリティを決める大きな因子であることがわかる。
従って、反り量が大きくなる薄厚の半導体素子においては、コプラナリティを良くするためには半導体素子の反り量を低減させることでコプラナリティ精度を改善することが可能となる。特に、20mm角以上の半導体素子20ではこの問題は多く発生し、昨今の薄型で多ピンのサイズの大型な半導体素子、たとえばQFP(Quad Flat Package)パッケージと呼ばれ大きさが24mm×24mm角以上、もしくは半導体素子の厚さが1.4mm以下の時に発生し、通常必要なコプラナリティは60μm程度であるが、半導体素子自身の反りが60μm以上になる場合があり、反り量のみで既に規格外に外れてしまい、半田付け不良となるという問題がある。図17(a)(b)(c)はこの様子を示しており、図17(a)は常温で基板22の電極23に半導体素子20が実装された状態、図17(b)は高温でのリフロー状態、図17(c)は基板リフロー後の常温状態であり、半田付け不良Dが発生している。
この問題に対処するために、特許文献1に提案された半導体素子がある。これを図18(a)(b)に示す。これでは半導体素子20の裏面の隙間に、封止材からなる凸部2aを、アウターリード15の基端から半導体素子20の裏面の中央に向かって形成し、凸部2aを半導体素子20の反りを緩和する補強のリブとしている。
特開2000−150723公報
特許文献1では凸部2aを設けているが、例えばQFPの半導体素子20のLQFPタイプでは半導体素子20厚さが1.4mm、半導体素子20の下面とアウターリード15の基端までの距離(スタンドオフ)が0.1mm±0.05mmであり、その隙間に凸部2aを設けた場合、取り付け時の隙間を考慮しても最大0.05mm程度しか設けることができない。
これは半導体素子20の厚さと比較し3.6%しかなく、補強としての効果が非常に少ない。そのため、半導体素子20自身が60μm沿った場合の改善効果が薄いことは容易に判断できる。
そこで本発明は、反りの発生の原因となる半導体素子の封止樹脂とリードフレームの線膨張係数の差による応力の緩和を実現することでアウターリードのコプラナリティの精度を向上させる。また半導体素子の反り量を小さくすることで、半導体素子を基板へ実装して半導体装置を構成する場合に、半導体素子と基板との半田の密着性がよく実装による歩留の向上を図ることができる半導体素子を提供することを目的とする。
本発明の請求項1記載の半導体素子は、リードフレームに取り付けられた半導体チップを封止樹脂により封止パッケージした半導体素子であって、半導体チップ、半導体チップと前記リードフレームのインナーリードとを接続する金属細線、前記金属細線とインナーリードの接続部を含む第1の封止エリアの周囲に、第1の封止エリアよりも樹脂封止厚さが薄い封止エリアを設けたことを特徴とする。
本発明の請求項2記載の半導体素子は、リードフレームのアイランド上に取り付けられた半導体チップを封止樹脂により封止した樹脂封止形の半導体素子において、半導体素子封止形状を、半導体チップ、半導体チップと前記リードフレームのインナーリードとを接続する金属細線、前記金属細線とインナーリードの接続部を含むエリアと、それ以外のエリアに分け、その境界に半導体素子表面より一段下げた溝を設けたことを特徴とする。
本発明の請求項3記載の半導体素子は、リードフレームに取り付けられた半導体チップを封止樹脂により封止するとともに封止パッケージの表面に溝を設けた半導体素子を、基板に実装した半導体装置であって、前記半導体素子が前記溝で湾曲し、前記基板も前記湾曲に倣って湾曲していることを特徴とする。
本発明の請求項4記載の半導体素子の製造方法は、リードフレームに取り付けられた半導体チップを封止樹脂により封止するとともに封止パッケージの表面に溝を設けた半導体素子を製造するに際し、半導体素子を個片化する工程においてアウターリードの折り曲げを行う加工金型のパッケージ受け形状を凸または凸形状にすることでパッケージ後の半導体素子の反りを任意の方向へ修正することを特徴とする。
本発明の請求項5記載の半導体素子の製造方法は、リードフレームに取り付けられた半導体チップを封止樹脂により封止するとともに封止パッケージの表面に溝を設けた半導体素子を、前記溝を基点として曲面に内接する面に沿うように折り曲げることを特徴とする。
本発明の請求項6記載の半導体装置は、リードフレームに取り付けられた半導体チップを封止樹脂により封止するとともに封止パッケージの表面に溝を設け、前記溝を基点として曲面に内接する面に沿うように折り曲げた半導体素子を、基板の曲面部に実装したことを特徴とする。
本発明の請求項7記載の半導体素子は、リードフレームに取り付けられた半導体チップを封止樹脂により封止パッケージした半導体素子であって、半導体チップ、半導体チップと前記リードフレームのインナーリードとを接続する金属細線、前記金属細線とインナーリードの接続部を含む第1の封止エリアと、第1の封止エリアに連なって周囲に形成され樹脂封止厚さが第1の封止エリアよりも薄い第2の封止エリアと、第2の封止エリアに連なって周囲に形成され樹脂封止厚さが第2の封止エリアよりも厚い第3の封止エリアとを設けたことを特徴とする。
この構成によると、半導体チップ、半導体チップと前記リードフレームのインナーリードとを接続する金属細線、前記金属細線とインナーリードの接続部を含む第1の封止エリアの周囲に、第1の封止エリアよりも樹脂封止厚さが薄い封止エリアを設けてパッケージの反りを緩和することによって、前記溝で囲まれたエリアは小サイズ半導体素子に酷似した封止環境となり、QFP半導体素子の品質を満たす。また、溝を設けることで、反りが発生する辺が細分化される。そのため、封止樹脂とリードフレームの線膨張係数の差による応力の発生や封止樹脂の硬化時の収縮過程で内包する半導体チップ11を挟んだ上面と下面との樹脂厚の差による収縮率の差による応力により発生する反り量が、溝により細分された個々辺に発生する反り量は小さくなる。結果としてトータルの反り量も小さくなる。
また、前記半導体素子が前記溝で湾曲し、前記基板も前記湾曲に倣って湾曲しているので、実装状態での接続不良を低減できる。このように湾曲した半導体素子は、半導体素子を個片化する工程においてアウターリードの折り曲げを行う加工金型のパッケージ受け形状を凸または凸形状にすることでパッケージ後の半導体素子の反りを任意の方向へ修正して作成できる。また、前記溝を基点として曲面に内接する面に沿うように折り曲げることに寄っても作成できる。
以下、本発明の実施の形態を図1〜図7に基づいて説明する。
なお、従来例の形態と同一部材には同一符号を付して説明を省略し、また従来例と同一となる図8〜図18を参照して説明する。
なお、従来例の形態と同一部材には同一符号を付して説明を省略し、また従来例と同一となる図8〜図18を参照して説明する。
図1は本発明による半導体素子20を示す。図2(a)は封止面のx−x線に沿う溝部61の断面図、比較のために図2(b)には封止面のx−x線に沿う従来の半導体素子の断面図を示す。図3は本発明の半導体素子20を基板22へ実装したときの状態を示しており、図3(a)は本発明の半導体素子20の封止部の反りを示す側面図であり、図3(b)は図1に示す半導体素子20の実装部材への実装状態を示している。
本実施の形態の半導体素子20は半導体チップ11を有するものであり、かつこの半導体チップ11を樹脂封止した樹脂封止形のものである。なお本実施の形態の半導体素子20は、半導体チップ11の支持部材であるアイランド13に搭載した面実装タイプの、多ピンで薄形、かつ比較的大きな表面積を有するものであり、本実施の形態では、前記半導体素子20の一例として、図1に示すQFPパッケージを例に挙げて説明する。
図1に示すQFPの構成は、半導体チップ11をリードフレーム10のアイランド13に接着し、かつ半導体チップ11の電極パッドとこれに対応する半導体チップ11の周囲に延在して配置されたインナーリード14を電気的に接続する金属細線21にて接続されるとともに、封止本体部60から突出した複数のアウターリード15とからなり、この実施の形態では、半導体チップ11、インナーリード14とを接続する金属細線21、前記金属細線21とインナーリード14の接続部を含む封止エリアの周囲に、この封止エリアよりも樹脂封止厚さが薄い封止エリアを設けるために、半導体素子20パッケージの表面部位と裏面部位に溝61が形成されている。
具体的には、半導体チップ11と金属細線21とインナーリード14を樹脂封止して形成した封止本体部60と、封止本体部60(半導体チップ11と金属細線21とインナーリード14の接続部を含むエリア)の外周より外側の部位でリードフレーム10に対して表面部位と裏面部位に、封止表面より低くい高さの段差と任意の幅を設けた溝61を設けており、この溝61により半導体素子20の樹脂封止構成エリアを、第1の封止エリアとしての封止本体部60と、図2(a)に示すように溝61を形成することによって樹脂封止厚さが封止本体部60の樹脂封止厚さよりも薄くなった第2の封止エリア64と、第2の封止エリア64に連なり樹脂封止厚さが第2の封止エリア64の樹脂封止厚さよりも厚く、ここでは封止本体部60の樹脂封止厚さと同じ厚さの第3の封止エリア65とに細分化することで半導体素子20の反り量を低減することができ、反り量プラスアウターリード15のリード加工精度の合計であるコプラナリティ精度を向上することができる。
説明すると、QFPパッケージの半導体素子20はリードフレーム10を中心として上下を樹脂封止することで構成されているが、内包する金属細線21、半導体チップ11の有無により、上面(半導体チップ11の有る面)とその反対下面の封止樹脂量のバランスが崩れることによる封止樹脂収縮率の差から発生している。また反りの曲率半径が同じであれば反りが発生している対象部の距離が長ければ長いほど高低差が大きくなる。
そこでこの実施の形態では、まず半導体チップ11、金属配線21、インナーリード14を含むエリアを封止本体部60としてひとつのブロックとしその他の領域を封止リード部としリードフレーム面と封止表面の中間の高さの段差と任意の幅を設けた溝61を境に分けている。
本構成により、まずもっとも反りの発生する半導体チップ11、金属配線21を包括する封止本体部60の対象エリアの面積が小さくなることで、溝61の無い従来の半導体素子20と比較し同一の曲率半径の反りが発生したとしても反り量(高低差)を小さくすることができる。
また、さらに溝61よりアウターリード15の側の封止リード部は、リードフレーム10を中心として上下面で同一の封止材料量、形状となり反りそのものが発生しにくい構造を有することとなる。
図5に本発明である封止面に溝61を有する半導体素子20のリード加工工程を示す。
図5(a)はリード加工金型62が半導体素子20をクランプする直前を示し、図5(b)はリード加工金型62でクランプしている状態、図5(c)はリード加工金型62のクランプを開いたときの半導体素子20の反り状態を示している。
図5(a)はリード加工金型62が半導体素子20をクランプする直前を示し、図5(b)はリード加工金型62でクランプしている状態、図5(c)はリード加工金型62のクランプを開いたときの半導体素子20の反り状態を示している。
またリード加工工程においてリード加工時に半導体素子20の外周部を受けて加工されるが、比較のために、従来の半導体素子20のリード加工工程は図16に示したように、図16(a)はリード加工金型62が半導体素子20をクランプする直前を示し、図16(b)はリード加工金型62でクランプしている状態、図16(c)はリード加工金型62のクランプを開いたときの半導体素子20の反り状態を示している。リード加工によりまずアウターリード15はリード加工金型62により押えられる。この圧力で一度封止の各辺は反りを強制的に伸ばされている。従来であればリード加工後にリード加工圧力が開放されると一般的にエポキシ樹脂を主成分としている半導体素子20は弾性体であるため元の各辺の反りに戻るが、この実施の形態では、図2,図3,図4を用いて説明すると、図2に示すように半導体素子20の封止面に溝61を構成することで溝61の部分の断面積の面積構成においてリードフレーム10を構成する金属の占める割合が増えている。これにより本発明である封止面に設けた溝61の部分が金属性質である塑性変形の性質を有することになる。
そこで図4に示すようにリード加工時に半導体素子20の各辺を受ける形状を封止後の半導体素子20の反りに対して反対へ曲がるように構成する。図4では凸状態に沿っている半導体素子20を凹状態の受け面63Aにて受けている。これによりリード加工時の外力で半導体素子20が受け面63Aに押し付けられたときに溝61の部分へ強制的に塑性変形を誘発させ半導体素子20の反り量の凸状態が溝61部を基点として、図4の場合、各辺の中心を基点として各辺の外へ行くほど上へ半導体素子20の各辺を持ち上げる受け形状で、意図的に変化させることができる。また、このときの半導体素子20の受け面63Aは辺全体を受けても良く、また溝61の部分に塑性変形を発生させる目的であれば形状に制約は無く、ピン形状のもので受けても良い。
溝61を基点として次のような効果もある。
封止面に設けた溝61の断面には、リードフレーム10とエポキシ樹脂のみで構成されているため、溝61を基点として半導体素子20を折り曲げても半導体素子20の機能、品質に問題が無い。なぜなら、溝61の部分に求められる性能は半導体素子20の電気信号を外部のアウターリード15を介して電気的伝達するだけの機能であるからである。
封止面に設けた溝61の断面には、リードフレーム10とエポキシ樹脂のみで構成されているため、溝61を基点として半導体素子20を折り曲げても半導体素子20の機能、品質に問題が無い。なぜなら、溝61の部分に求められる性能は半導体素子20の電気信号を外部のアウターリード15を介して電気的伝達するだけの機能であるからである。
従って、図6に示すように半導体素子20の各辺に対して平行になるように溝61を設ける。まず、実装曲面に内接する3平面を求め、その3平面を構成する各々の角度に合うように半導体素子20に設けた溝61を基点として半導体素子20を折り曲げる。このとき対象となる基板22の実装面は一定の曲率半径と直線からなる4辺となる。半導体素子20の各辺は直線にて構成されている。従って、直線部同士の基板22と半導体素子20のアウターリード15との接続は従来と同等のコプラナリティで良いが、基板22の曲面と半導体素子20の外部接続端子の直線を接続するためには曲面に沿った状態で半導体素子20のリード面を折り曲げかつ各辺のコプラナリティを従来以上に精度が必要となる。そこで本発明では各辺を図6に示すように溝61を半導体素子20に平行に設け。かつ一辺の長さを小さくする。この効果で反り量を低減させることが可能となり、かつ曲面とアウターリード15の浮きを小さくすることで実装の安定化を図ることができる。つまり本発明により曲面を有する基板22に直接実装することが可能な半導体素子20を提供することができるようになる。
また図7に示す半導体素子20では、半導体チップ11、インナーリード14とを接続する金属細線21、前記金属細線21とインナーリード14の接続部を含む第1の封止エリアとしての封止本体部60Aの周囲に、この封止エリアよりも樹脂封止厚さが薄い封止エリアを設けるために、封止本体部60Aに連なって周囲に形成され樹脂封止厚さが封止本体部60Aよりも薄い第2の封止エリア64Aと、第2の封止エリア64Aに連なって周囲に形成され樹脂封止厚さが第2の封止エリアよりも厚い第3の封止エリア65Aとが形成されている。
具体的には、封止本体部60Aの周りには、インナーリード14の相互間のみ封止樹脂18で封止を行ってインナーリード14の表面が露出した第2の封止エリア64Aが形成されている。第2の封止エリア64Aに連なって外周側には封止本体部60Aを取り囲むように樹脂封止厚さが封止本体部60Aと同じ第3の封止エリア65Aが形成されている。半導体チップ11をリードフレーム10のアイランド13に接着し、かつ半導体チップ11の電極パッドとこれに対応する半導体チップ11の周囲に延在して配置されたインナーリード14を電気的に接続する金属細線21にて接続されるとともに、封止最外部から突出した複数のアウターリード15とからなる点については、先の実施の形態と同じである。
この構成によれによれば、封止本体部60Aのエリアが小さくなることにより、反り自身を小さくすることが可能となり、つまり半導体素子20のコプラナリティが向上する。その結果、基板22の接続端子とアウターリード15の接続時の浮きが小さくなり、基板22への実装性が向上する。またインナーリード14の表面が外気に直接に触れることにより半導体素子20が発生した熱が金属細線21を経由しインナーリード14に伝達し外気に触れることで放熱板としての機能も併せ持つことができる。また外周の各辺に枠型の第3の封止エリア65Aを設けているため、アウターリード15を従来のQFPと同等に構成でき、そのため従来のQFP半導体素子20と同様なガルウイング形状の曲げも問題なく形成することができる。
本発明は、半導体素子ならびにこの半導体素子を基板に実装した半導体装置の信頼性の向上に寄与できる。
11 半導体チップ
13 アイランド
14 インナーリード
15 アウターリード
18 封止樹脂
20 半導体素子
21 金属細線
22 基板
61 溝
62 リード加工金型
63A 受け面
60 封止本体部(第1の封止エリア)
64 第2の封止エリア
65 第3の封止エリア
60A 封止本体部(第1の封止エリア)
64A 第2の封止エリア
65A 第3の封止エリア
13 アイランド
14 インナーリード
15 アウターリード
18 封止樹脂
20 半導体素子
21 金属細線
22 基板
61 溝
62 リード加工金型
63A 受け面
60 封止本体部(第1の封止エリア)
64 第2の封止エリア
65 第3の封止エリア
60A 封止本体部(第1の封止エリア)
64A 第2の封止エリア
65A 第3の封止エリア
Claims (7)
- リードフレームに取り付けられた半導体チップを封止樹脂により封止パッケージした半導体素子であって、
半導体チップ、半導体チップと前記リードフレームのインナーリードとを接続する金属細線、前記金属細線とインナーリードの接続部を含む第1の封止エリアの周囲に、第1の封止エリアよりも樹脂封止厚さが薄い封止エリアを設けた
半導体素子。 - リードフレームのアイランド上に取り付けられた半導体チップを封止樹脂により封止した樹脂封止形の半導体素子において、半導体素子封止形状を、半導体チップ、半導体チップと前記リードフレームのインナーリードとを接続する金属細線、前記金属細線とインナーリードの接続部を含むエリアと、それ以外のエリアに分け、その境界に半導体素子表面より一段下げた溝を設けた
半導体素子。 - リードフレームに取り付けられた半導体チップを封止樹脂により封止するとともに封止パッケージの表面に溝を設けた半導体素子を、基板に実装した半導体装置であって、前記半導体素子が前記溝で湾曲し、前記基板も前記湾曲に倣って湾曲している半導体素子。
- リードフレームに取り付けられた半導体チップを封止樹脂により封止するとともに封止パッケージの表面に溝を設けた半導体素子を製造するに際し、
半導体素子を個片化する工程においてアウターリードの折り曲げを行う加工金型のパッケージ受け形状を凸または凸形状にすることでパッケージ後の半導体素子の反りを任意の方向へ修正する
半導体素子の製造方法。 - リードフレームに取り付けられた半導体チップを封止樹脂により封止するとともに封止パッケージの表面に溝を設けた半導体素子を、前記溝を基点として曲面に内接する面に沿うように折り曲げる
半導体素子の製造方法。 - リードフレームに取り付けられた半導体チップを封止樹脂により封止するとともに封止パッケージの表面に溝を設け、前記溝を基点として曲面に内接する面に沿うように折り曲げた半導体素子を、基板の曲面部に実装した半導体装置。
- リードフレームに取り付けられた半導体チップを封止樹脂により封止パッケージした半導体素子であって、
半導体チップ、半導体チップと前記リードフレームのインナーリードとを接続する金属細線、前記金属細線とインナーリードの接続部を含む第1の封止エリアと、
第1の封止エリアに連なって周囲に形成され樹脂封止厚さが第1の封止エリアよりも薄い第2の封止エリアと、
第2の封止エリアに連なって周囲に形成され樹脂封止厚さが第2の封止エリアよりも厚い第3の封止エリアと
を設けた半導体素子。
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JP2006109234A JP2007281380A (ja) | 2006-04-12 | 2006-04-12 | 半導体素子およびその製造方法 |
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- 2006-04-12 JP JP2006109234A patent/JP2007281380A/ja active Pending
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