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JP2007270933A - 無段変速機の制御装置 - Google Patents

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JP2007270933A
JP2007270933A JP2006096311A JP2006096311A JP2007270933A JP 2007270933 A JP2007270933 A JP 2007270933A JP 2006096311 A JP2006096311 A JP 2006096311A JP 2006096311 A JP2006096311 A JP 2006096311A JP 2007270933 A JP2007270933 A JP 2007270933A
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Takeshi Chibahara
剛 千葉原
Toshimoto Iida
敏司 飯田
Toru Koga
徹 古賀
Tetsuya Izumi
徹也 泉
Ayanori Nihei
礼徳 仁平
Zensai Kin
善才 金
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Abstract

【課題】ベルト滑りを生じさせずにプライマリプーリへの入力トルクを大きくする無段変速機を提供する。
【解決手段】プライマリプーリ2の可動円錐板2bのLow側への移動を規制するストッパー2dを備え、メカLow走行条件が成立すると、プライマリプーリ圧Ppriをドレーンして可動円錐板2bをストッパー2dによって固定し変速比を設定し、セカンダリプーリPsecを制御してプライマリプーリ2の推力を制御する。
【選択図】図2

Description

本発明は無段変速機の制御装置に関するものである。
無段変速機は、エンジンからの駆動力が入力される入力側のプライマリプーリと、駆動輪に接続する出力側のセカンダリプーリと、の間に例えばベルトを掛け渡して動力の伝達を行う。
そして、通常の走行で使用されるDレンジの他に、大きな駆動力が必要とされる場合などに使用されるLレンジを備え、大きな駆動力が必要とされる場合などにシフトレバーをLレンジの位置に操作することで、変速パターンを通常のDレンジよりもLow側にシフトさせるものが特許文献1に開示されている。
特開2004−346991号公報
Lレンジを備えた無段変速機では、大きな駆動力が必要とされる場合などには、Lレンジを使用して走行を行うことが可能であるが、このとき変速比がLレンジとなった場合の一番Low側の変速比となった場合でも、プライマリプーリの油圧室から完全に油をドレーンせずに、油圧によってベルトを挟持する力となるプライマリプーリの推力を得ており、この変速比からアップシフトを行う場合には、素早く変速を行うことができる。しかし、この変速比の場合にはプライマリプーリの油圧室に供給された油圧によってプライマリプーリの推力を得ているために、大きな駆動力が必要となり、プライマリプーリへの入力トルクが大きくなる場合などには、ベルトに滑りが生じる場合がある。例えばオフロードの急斜面などを走行する場合に、プライマリプーリへの入力トルク、つまりエンジントルクを大きくすることができず、走行性能が悪くなるといった問題がある。
本発明ではこのような問題点を解決するために発明されたもので、無段変速機において、ベルトに滑りを生じさせずにプライマリプーリへの入力トルクを大きくし、車両の走行性能を良くすることを目的とする。
本発明では、可動プーリ、従動プーリ及びプライマリプーリ室を有し、プライマリプーリ室に供給するプライマリプーリ圧に応じて可動プーリと従動プーリの間に形成される溝幅が変化する入力側のプライマリプーリと、可動プーリ、従動プーリ及びセカンダリプーリ室を有し、セカンダリプーリ室に供給するセカンダリプーリ圧に応じて可動プーリと従動プーリの間に形成される溝幅が変化する出力側のセカンダリプーリと、プライマリプーリとセカンダリプーリとに巻き掛けられ、溝幅に応じてプーリ接触半径が変化するベルトと、を備えた無段変速機の制御装置において、溝幅が大となる方向への前記プライマリプーリの可動プーリの移動を規制するストッパーと、プライマリプーリ圧を制御するプライマリプーリ圧制御手段と、セカンダリプーリ圧を制御するセカンダリプーリ圧制御手段と、運転状態が所定条件を満たす場合に、プライマリプーリ圧制御手段によって、プライマリプーリ圧をドレーンして、プライマリプーリの可動プーリをストッパーに当接させて変速比を設定し、セカンダリプーリ圧制御手段によってプライマリプーリの推力を制御する変速比設定手段と、を備える。そして、運転状態が所定条件を満たす場合に、変速比設定手段によって設定する変速比で可動プーリを固定して車両を走行させる。
本発明によると、プライマリプーリ圧をドレーンして、プライマリプーリの可動プーリをストッパーに当接させて、ストッパーからの反力によってベルトを挟持して、車両を走行させることで、ベルトに滑りを生じさせることなく、プライマリプーリへの入力トルクを大きくすることができ走行性能を良くすることができる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づき詳細に説明する。図1は、Vベルト式無段変速機(以下、無段変速機とする)1の概略を示し、この無段変速機1はプライマリプーリ2およびセカンダリプーリ3を両者のV溝が整列するよう配して備え、これらプーリ2、3のV溝にVベルト(ベルト)4を掛け渡す。プライマリプーリ2と同軸にエンジン5を配置し、このエンジン5およびプライマリプーリ2間にエンジン5の側から順次ロックアップクラッチを備えたトルクコンバータ6および前後進切り替え機構7を設ける。
前後進切り替え機構7は、ダブルピニオン遊星歯車組7aを主たる構成要素とし、そのサンギヤを、トルクコンバータ6を介してエンジン5に結合し、キャリアをプライマリプーリ2に結合する。前後進切り替え機構7は更に、ダブルピニオン遊星歯車組7aのサンギヤおよびキャリア間を直結する前進クラッチ7b、およびリングギヤを固定する後進ブレーキ7cを備え、前進クラッチ7bの締結時にエンジン5からトルクコンバータ6を経由した入力回転をそのままプライマリプーリ2に伝達し、後進ブレーキ7cの締結時にエンジン5からトルクコンバータ6を経由した入力回転を逆転させプライマリプーリ2へ伝達する。
プライマリプーリ2の回転はVベルト4を介してセカンダリプーリ3に伝達され、セカンダリプーリ3の回転はその後、出力軸8、歯車組9およびディファレンシャルギヤ装置10を経て車輪(図示せず)に伝達される。
上記の動力伝達中にプライマリプーリ2およびセカンダリプーリ3間における回転伝動比(変速比)を変更可能にするために、プライマリプーリ2およびセカンダリプーリ3のV溝を形成する一対の円錐板のうち一方を軸線方向に固定された固定円錐板(従動プーリ)2a、3aとし、他方を軸線方向へ変位可能な可動円錐板(可動プーリ)2b、3bとする。これら可動円錐板2b、3bは、油圧であるライン圧を元圧として作り出したプライマリプーリ圧Ppriおよびセカンダリプーリ圧Psecをプライマリプーリ室2cおよびセカンダリプーリ室3cに供給することにより固定円錐板2a、3aに向け附勢され、これによりVベルト4を各円錐板に摩擦係合させてプライマリプーリ2およびセカンダリプーリ3間での動力伝達を行う。
また、プライマリプーリ2は、可動円錐板2bの軸線方向での移動を規制するストッパー2dを備える。ストッパー2dは、最Lowの場合に可動円錐板2bが当接するように配設されている。プライマリプーリ圧Ppriがドレーンされ略ゼロとなった場合に、プライマリプーリ室2cから油が抜けて可動円錐板2bはストッパー2dと当接する。以下において、プライマリプーリ圧Ppriをドレーンすることにより略ゼロとし、かつ可動円錐板2bがストッパー2dと当接する場合の変速比をメカLow(メカニカルLow)と言う。
なお、変速比をメカLowとすると、プライマリプーリ2におけるVベルト4の回転半径がプライマリプーリ圧PpriによってVベルト4を挟持する場合の回転半径よりも小さくなるように、つまりプライマリプーリ圧Ppriによってプライマリプーリ2でVベルト4を挟持する場合の最Low(以下、制御Lowとする)となる変速比よりもさらに変速比が大きくなる。これにより、変速比をより大きくとることができるため、制御Lowとする場合よりも大きな駆動力を得ることが出来、走破性が向上する。
変速に際しては、目標変速比I(o)に対応させて発生させたプライマリプーリ圧Ppriおよびセカンダリプーリ圧Psec間の差圧により両プーリ2、3のV溝幅を変化させ、プーリ2、3に対するVベルト4の回転半径を連続的に変化させることで目標変速比I(o)を実現する。なお、プライマリプーリ圧Priおよびセカンダリプーリ圧Psecは、ステップモータ(図示せず)に指示されるステップ数によって、制御される。
プライマリプーリ圧Ppriおよびセカンダリプーリ圧Psecは、前進走行レンジの選択時に締結する前進クラッチ7b、および後進走行レンジの選択時に締結する後進ブレーキ7cの締結油圧の出力と共に変速制御油圧回路11により制御される。変速制御油圧回路11は変速機コントローラ12からの信号に応答して制御を行う。
変速機コントローラ12には、プライマリプーリ回転速度Npriを検出するプライマリプーリ回転センサ13からの信号と、セカンダリプーリ回転速度Nsecを検出するセカンダリプーリ回転センサ14からの信号と、セカンダリプーリ圧Psecを検出するセカンダリプーリ圧センサ15からの信号と、アクセルペダル踏み込み量APOを検出するアクセル開度センサ16からの信号と、インヒビタスイッチ17からの選択レンジ信号と、変速作動油温TMPを検出する油温センサ18からの信号と、エンジン5の制御を司るエンジンコントローラ19からの入力トルク(エンジントルク)Tiに関した信号(エンジン回転速度や燃料噴時間)と、オフロードスイッチ21からの路面状態に関した信号と、ブレーキスイッチ22からブレーキスイッチのON/OFF信号と、が入力される。
次にメカLow走行開始制御について図2のフローチャートを用いて説明する。
ステップS100では、インヒビタスイッチ17によってシフトレバーがLレンジとなっているかどうか判定する。そしてシフトレバーがLレンジとなっている場合には、ステップS101へ進み、シフトレバーがLレンジとなっていない場合には、本制御を終了し、通常の走行制御を行う。
ステップS101では、オフロードスイッチ21がONとなっているかどうか判定する。そしてオフロードスイッチ21がONとなっている場合には、ステップS102へ進み、オフロードスイッチ21がOFFとなっている場合には、本制御を終了し、通常の走行制御を行う。なお、オフロードスイッチ21がONとなっている場合には、路面状態がオフロードであると判定された場合であり、例えば運転者によって路面状態が判定され、オフロードスイッチ21を手動でONと操作された場合である。また例えば駆動輪から入力されるトルクの変化量によって、自動的に判定してオフロードスイッチ21をONと操作された場合である(ステップS101が路面状態検出手段を構成する)。
ステップS102では、車速VSPがゼロとなっているかどうか、つまり車両が停車しているかどうか判定する。そして、車速VSPがゼロとなっている場合には、ステップS103へ進み、車速VSPがゼロではない場合には、本制御を終了し、通常の走行制御を行う。
ステップS103では、アクセル開度センサ16によってアクセルペダル踏み込み量APOがゼロ、つまり運転者によるアクセルペダルの踏み込みがあるかどうか判定する。そして、アクセルペダルの踏み込み量APOがゼロの場合には、ステップS104へ進み、アクセルペダルの踏み込み量APOがゼロではない場合には、本制御を終了し、通常の走行制御を行う。
ステップS104では、ブレーキスイッチ22がONとなっているかどうか判定する。そしてブレーキスイッチ22がONとなっている場合には、ステップS105へ進み、ブレーキスイッチ22がOFFとなっている場合には、本制御を終了し、通常の走行制御を行う。
ステップS105では、車両が停止、すなわち車速VSPがゼロになった時の変速比が制御Lowまで戻っているかを判定する。具体的には、車両が停止する直前の変速比が制御Lowに近い所定値未満であるかどうかにより判定する。そして変速比が制御Lowまで戻っていると判定された場合には、ステップS106へ進み、変速比が制御Lowまで戻っていないと判定された場合には、本制御を終了し、通常の走行制御を行う。
以上の制御によって、メカLowによる走行を行うかどうかの判定を行う。つまり、ステップS105において、変速比が制御Lowに戻っていると判定すると、メカLow走行条件(所定条件)を満たしていると判定し、ステップS106へ進む。
ステップS106では、セカンダリプーリ圧Psecを所定油圧とする。所定油圧は、予め実験などによって設定された油圧であり、この実施形態では無段変速機1を劣化させずに得ることのできる最大セカンダリプーリ圧(強度限界圧)である(ステップS106がセカンダリプーリ圧制御手段を構成し、ステップS106と後述するステップS107が変速比設定手段を構成する)。次に、ステップS107に進む。
ステップS107では、プライマリプーリ室2cからプライマリプーリ圧Ppriを完全にドレーンする。これにより、プライマリプーリ圧Ppriはゼロとなる(ステップS107がプライマリプーリ圧制御手段を構成する)。
また、ステップS107では、時間毎にステップモータへ指示するステップ数(指示値)を減じ、プライマリ圧Ppriが急減しないように制御している。次にステップS108に進む。
ステップS108では、メカLow制御フラグをONとして、メカLow走行開始制御を終了する。
なお、ステップS106では、強度限界圧までセカンダリプーリ圧Psecが上昇するまで、待機時間を設けるようにしてもよく、この場合は、セカンダリプーリ圧Psecが上昇する前にプライマリプーリ圧Ppriが抜けてしまい、Vベルト4を挟持できなくなることを防止できる。
ステップS106によってセカンダリプーリ圧Psecを所定油圧とし、ステップS107によってプライマリプーリ圧Ppriを完全にドレーンすることで、プライマリプーリ圧Ppriとセカンダリプーリ圧Psecとの差圧(セカンダリプーリ圧Psec>プライマリプーリ圧Ppri)が大きくなる。そのためプライマリプーリ2の可動円錐板2bが軸線方向において、可動円錐板2bはストッパー2dに当接した状態になる。
可動円錐板2bがストッパー2dに当接すると、可動円錐板2bは、ストッパー2dから反力(プライマリプーリ2の推力)を受ける。可動円錐板2bがストッパー2dに当接した後は、可動円錐板2bの位置がストッパー2dによって固定されるので、Vベルト4の張力によってセカンダリプーリ3の可動円錐板3bの位置も略固定される。この場合に、セカンダリプーリ圧Psecを更に高くすると、Vベルト4の張力が大きくなり、Vベルト4によって可動円錐板2bは軸線方向でストッパー2dを押す力が大きくなり、ストッパー2dからの反力、つまりプライマリプーリ2の推力も大きくなる。図3にセカンダリプーリ圧Psecとプライマリプーリ2の推力との概略関係を示す。図3では、メカLowを用いた場合を実線、制御Lowを用いた場合を破線で示す。
可動円錐板2bの位置を油圧によるプライマリプーリ圧Ppriで保持して、変速比を制御Lowとした場合には、プライマリプーリ2の推力を大きくするためにプライマリプーリ圧Ppriを高くする必要がある。また、プライマリプーリ2への入力トルクが大きくなるほど、可動円錐板2bの位置を保持するためにプライマリプーリ圧Ppriを高くしなければならない。しかし、油圧回路、例えばライン圧を得るためのポンプ、またはプライマリプーリ2の構造上、プライマリプーリ圧Ppriは上限値が設定される。特に車両ではスペースが限られるので、大型のポンプなどを搭載することが困難であり、小型で高性能のポンプと搭載するとコストが高くなる。また、プライマリプーリ圧Ppriを高くするためには、ライン圧を高くするために燃費が悪くなる。そのため、プライマリプーリ2の推力は、上限値が設定される。
この実施形態では、可動円錐板2bをストッパー2dによって固定して変速比を設定し、ストッパー2dからプライマリプーリ2の推力を得ることで、制御Lowを用いる場合と比較して、プライマリプーリ2の推力を大きくすることができる。すなわち、ベルト容量を大きくすることができる。そのためプライマリプーリ2への入力トルクが大きくなった場合でも、Vベルト4に滑りを生じさせずに走行することができ、例えば、オフロードでの急勾配の坂路を走行する場合でも、Vベルト4に滑りを生じさせずに走行することができ、車両の走行性能を良くすることができる。また、小型で高性能のポンプなどを用いる必要がなく、コストを抑制してプライマリプーリ2の推力を大きくすることができ、また大型のポンプを搭載する必要がないので、燃費を良くすることができる。
一旦変速比をメカLowとして走行を行った場合には、走行中は変速比をメカLowに固定して走行する。
なお、この実施形態では、ステップS100からステップS105で説明した条件を満たす場合にのみメカLow走行条件を満たしていると判定したが、メカLow走行条件は、これらの条件に限られるものではない。
次にメカLow走行解除制御について図4のフローチャートを用いて説明する。
ステップS200では、メカLow制御フラグがONとなっているかどうか判定する。そしてメカLow制御フラグがONとなっている場合には、ステップS201へ進み、メカLow制御フラグがOFFである場合には、メカLowによる走行をしていないので、本制御を終了する。
ステップS201では、オフロードスイッチ21がOFFとなっているかどうか判定する。そしてオフロードスイッチ21がOFFとなっている場合には、ステップS202へ進み、オフロードスイッチ21がONとなっている場合には、本制御を終了し、メカLowによる走行を継続する。
ステップS202では、車速VSPがゼロとなっているかどうか、つまり車両が停車しているかどうか判定する。そして、車速VSPがゼロとなっている場合には、ステップS203へ進み、車速VSPがゼロではない場合には、本制御を終了し、メカLowによる走行を継続する。
ステップS203では、アクセル開度センサ16によってアクセルペダル踏み込み量APOがゼロ、つまり運転者によるアクセルペダルの踏み込みがあるかどうか判定する。そして、アクセルペダルの踏み込み量APOがゼロの場合には、ステップS204へ進み、アクセルペダルの踏み込み量APOがゼロではない場合には、本制御を終了し、メカLowによる走行を継続する。
ステップS204では、ブレーキスイッチ22がONとなっているかどうか判定する。そしてブレーキスイッチ22がONとなっている場合には、ステップS205へ進み、ブレーキスイッチ22がOFFとなっている場合には、本制御を終了し、メカLowによる走行を継続する。
以上の制御によって、メカLowによる走行を解除するかどうかの判定を行う。つまり、ステップS203において、アクセルペダルの踏み込み量APOがゼロであると判定し、ステップS204において、ブレーキスイッチ22がONであると判定すると、メカLow走行解除条件を満たしていると判定し、ステップS205へ進む。
ステップS205では、プライマリプーリ室2cに油を供給し、プライマリプーリ圧Ppriを予め設定された油圧とする。ステップS205では、時間毎にステップモータへ指示するステップ数(指示値)を増加し、その際に指示値の増加量は、ステップS107でドレーンをする場合の減少量よりも小さい値となるように制御している。なお、ステップS205では、入力トルクに対してVベルト4が滑らない程度の十分な圧力にプライマリプーリ圧Ppriが上昇するまで、待機時間を設けるようにしており、Vベルト4を挟持できなくなることを防止している。次にステップS206に進む。
ステップS206では、セカンダリプーリ室3cから油の一部をドレーンし、制御限界圧とされたセカンダリプーリ圧Psecを予め設定された油圧とする。次にステップS207に進む。
ステップS205とステップS206とによって設定するプライマリプーリ圧Ppriとセカンダリプーリ圧Psecは、可動円錐板2bの位置をプライマリプーリ圧Ppriによって保持した場合に変速比が制御Lowとなる所定の油圧である。
ステップS207では、メカLow制御フラグをOFFとして、制御を終了する。
以上の制御によって、メカLowによる走行を解除する。
なお、プライマリプーリ圧Ppriとセカンダリプーリ圧Psecが予め設定された油圧となる前に車両が発進した場合には、プライマリプーリ2への入力トルクTiを規制し、Vベルト4の滑りを抑制する。
この実施形態では、ステップS201からステップS204で説明した条件を満たす場合にのみメカLow走行解除条件を満たしていると判定したが、メカLow走行解除条件は、これらの条件限られるものではない。
次に本発明を用いた場合のタイムチャートについて図5を用いて説明する。図5はメカLowによって車両の走行した場合のタイムチャートである。
時間t0において、メカLow走行条件が成立、つまりインヒビタスイッチ17によってLレンジが選択され、オフロードスイッチ21がONとなり、車速VSPがゼロとなり、アクセルペダルの踏み込み量APOがなくなり、ブレーキスイッチ22がONとなり、変速比が制御Lowとなると、セカンダリプーリ室3cに油を供給し、セカンダリプーリPsecを高くする。またプライマリプーリ室2cから油のドレーンを開始する。
時間t1において、セカンダリプーリ圧Psecを所定油圧まで高くし、プライマリプーリ室2cから油を完全にドレーンすると、セカンダリプーリ2の可動円錐板2bがストッパー2dに当接し、メカLow状態となる。セカンダリプーリ圧Psecが所定油圧まで高くなり、可動円錐板2bはストッパー2dからセカンダリプーリ圧Psecに応じて所定の推力を受ける。
時間t2では、アクセルペダルが踏み込まれると、メカLowの変速比によって走行を開始する。この実施形態では、可動円錐板2bがストッパー2dに当接し、ストッパー2dからの反力によってプライマリプーリ2の推力を得ることで、ベルト容量を大きくすることができ、プライマリプーリ2への入力トルクが大きくなった場合でも、Vベルト4の滑りを抑制して走行することができ、車両の加速性能を高めることができる。なお、図5において、本制御を用いない場合の車速VSPを破線で示す。
本発明の効果について説明する。
この実施形態では、プライマリプーリ2の可動円錐板2bのLow側への移動を規制するストッパー2dを備え、所定のメカLow走行開始条件が満たされると、プライマリプーリ圧Priを略ゼロとし、可動円錐板2dをストッパー2dに当接させて変速比を設定し、セカンダリプーリ圧Psecを所定油圧とする。これによりストッパー2dからの反力によってプライマリプーリ2の推力を得ることで、プライマリプーリ2の推力を大きくすることができ、ベルト容量を大きくすることができる。そのため、Vベルト4に滑りを生じさせずにプライマリプーリ2への入力トルクを大きくすることができ、例えばオフロードでの急勾配の坂路などを走行する場合でも、Vベルト4に滑りを生じさせずに走行することができ、またエンジンブレーキを大きくすることができ、車両の走行性能を良くすることができる。
プライマリプーリ圧Ppriを略ゼロとし、可動円錐板2bをストッパー2dに当接し、プライマリプーリ2の推力をストッパー2dからの反力とすることで、大型のポンプ、高性能の小型ポンプなどを用いずに、プライマリプーリ2の推力を大きくすることができ、小型のポンプを用い、コストを抑えることができる。また、プライマリプーリ圧Ppriを略ゼロとするので、油量収支をセカンダリプーリ圧Psecに振り分けることができるため、プライマリプーリ圧Ppriを高くすることで、オフロード走行モードを得るものよりも燃費を良くすることができる。
メカLow走行を解除し、プライマリプーリ圧Ppriを所定油圧まで、高くしている間に車両を走行させる場合には、プライマリプーリ2への入力トルクを規制することで、Vベルト4の滑りを抑制し、無段変速機1の劣化を抑制することができる。
本発明は上記した実施形態に限定されるものではなく、その技術的思想の範囲内でなしうるさまざまな変更、改良が含まれることは言うまでもない。
本発明の実施形態の無段変速機の概略構成図である。 本発明の実施形態のメカLow走行開始制御を説明するフローチャートである。 本発明の実施形態のセカンダリプーリ圧とプライマリプーリの推力との関係を示す概略図である。 本発明の実施形態のメカLow走行解除制御を説明するフローチャートである。 本発明の実施形態のメカLow走行におけるタイムチャートである。
符号の説明
1 Vベルト式無段変速機
2 プライマリプーリ
2a、3a 固定円錐板(従動プーリ)
2b、3b 可動円錐板(可動プーリ)
2c プライマリプーリ室
3c セカンダリプーリ室
2d ストッパー
3 セカンダリプーリ
4 Vベルト(ベルト)
11 変速制御油圧回路
12 変速機コントローラ
21 オフロードスイッチ
22 ブレーキスイッチ

Claims (3)

  1. 可動プーリ、従動プーリ及びプライマリプーリ室を有し、前記プライマリプーリ室に供給するプライマリプーリ圧に応じて可動プーリと従動プーリの間に形成される溝幅が変化する入力側のプライマリプーリと、
    可動プーリ、従動プーリ及びセカンダリプーリ室を有し、前記セカンダリプーリ室に供給するセカンダリプーリ圧に応じて可動プーリと従動プーリの間に形成される溝幅が変化する出力側のセカンダリプーリと、
    前記プライマリプーリと前記セカンダリプーリとに巻き掛けられ、前記溝幅に応じてプーリ接触半径が変化するベルトと、を備えた無段変速機の制御装置において、
    前記溝幅が大となる方向への前記プライマリプーリの可動プーリの移動を規制するストッパーと、
    前記プライマリプーリ圧を制御するプライマリプーリ圧制御手段と、
    前記セカンダリプーリ圧を制御するセカンダリプーリ圧制御手段と、
    運転状態が所定条件を満たす場合に、前記プライマリプーリ圧制御手段によって、前記プライマリプーリ圧をドレーンして、前記プライマリプーリの可動プーリを前記ストッパーに当接させて前記変速比を設定し、前記セカンダリプーリ圧制御手段によって前記プライマリプーリの推力を制御する変速比設定手段と、を備え、
    前記運転状態が前記所定条件を満たす場合に、前記変速比設定手段によって設定する変速比で前記可動プーリを固定して車両を走行させることを特徴とする無段変速機の制御装置。
  2. 路面状態を判定する路面状態判定手段を備え、
    前記所定条件は少なくとも前記路面状態がオフロードであることを特徴とする請求項1に記載の無段変速機の制御装置。
  3. 前記プライマリプーリ圧をドレーンした後に前記プライマリプーリ圧を高くする場合に、前記プライマリプーリ圧が所定油圧となるまでは、前記プライマリプーリへの入力トルクを規制することを特徴とする請求項1または2に記載の無段変速機の制御装置。
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