JP2007270084A - 洗浄剤組成物 - Google Patents
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Abstract
【課題】様々な有機材料からなる部材が用いられているので、洗浄剤には有機材料との適合性に優れることが求められる。また、梱包材として有機材料、たとえば樹脂相性の向上が要求される。
【解決手段】15℃における密度が0.7〜0.8g/cm3であり、n−パラフィン分が10〜90%、芳香族分が0〜3%、ナフテン分が0〜20%である炭化水素油を含有する洗浄剤組成物が提供される。
【選択図】なし
【解決手段】15℃における密度が0.7〜0.8g/cm3であり、n−パラフィン分が10〜90%、芳香族分が0〜3%、ナフテン分が0〜20%である炭化水素油を含有する洗浄剤組成物が提供される。
【選択図】なし
Description
本発明は、洗浄剤組成物に関するものであり、詳しくは、冷凍庫、冷蔵庫、エアーコンディショナーなどの冷凍サイクルシステムに組み込まれる金属製部品や熱処理に供される金属製部品を洗浄する際に有用な洗浄剤組成物に関するものである。
金属製部品は、通常、切削、研削、プレス加工等の金属加工工程があるために、磨耗粉が発生する。磨耗粉はそれ自体がさび易く、且つさび止め油などの油分を吸いやすい事から、油膜切れが起こりさびの発生となる。また、自動車のボディなどに用いる鋼板上に、磨耗粉や塵埃が残っている場合、プレス成型時に傷がつくなどの問題が生じる。以上、種々の理由により、洗浄工程は不可欠なものとされている。(特許文献1、特許文献2)
特開2003−238994号公報
特開2003−238995号公報
ところで、鋼板や軸受等の金属製部品を備える装置においては、通常、金属製部品の他に様々な有機材料からなる部材が用いられているので、洗浄剤には有機材料との適合性に優れることが求められる。
また、金属製部品を出荷する際に、梱包材として有機材料を用いると、梱包材が劣化する場合があった。すなわち樹脂相性の向上が要求される。
本発明は上記従来技術の有する課題に鑑みてなされたものであり、有機材料に対する適合性が十分に高く、且つ金属製部品の洗浄性に優れた洗浄剤を提供することを目的とする。
また、金属製部品を出荷する際に、梱包材として有機材料を用いると、梱包材が劣化する場合があった。すなわち樹脂相性の向上が要求される。
本発明は上記従来技術の有する課題に鑑みてなされたものであり、有機材料に対する適合性が十分に高く、且つ金属製部品の洗浄性に優れた洗浄剤を提供することを目的とする。
15℃における密度が0.7〜0.8g/cm3であり、n−パラフィン分が10〜90%、芳香族分が0〜3%、ナフテン分が0〜20%である炭化水素油を含有する洗浄剤組成物が提供される。
樹脂相性の向上した溶剤を提供することが可能となる。すなわち、有機材料に対する適合性が十分に高く、且つ金属製部品の洗浄性に優れた洗浄剤を提供される。
基油としての炭化水素油の性状
本発明の洗浄油組成物は、15℃における密度が0.7〜0.8g/cm3であり、n−パラフィン分が10〜90%、芳香族分が0〜3%、ナフテン分が0〜20%である炭化水素油(以下本発明の炭化水素油という)を含有するものである。
本発明の炭化水素油の15℃における密度(g/cm3)は、0.70〜0.80、好ましくは0.72〜0.79、さらに好ましくは0.73〜0.785である。密度がこれより低いと有機樹脂材料との相性が劣る。一方、この範囲を越えて高いと洗浄性が劣るために好ましくない。なお、本発明における密度とは、JISK2249に準拠して測定される値を意味する。
本発明の炭化水素油のn−パラフィン含有量(容量%)は、10−90%、好ましくは20−80%、さらに好ましくは30−70%である。これより少ないと有機樹脂材料との相性が劣り、多いと、添加剤の溶解性が劣りいずれも好ましくない。
なお、ここでいうn−パラフィン分は、GC−FIDを用いて測定される値(希釈油全量基準)を意味する。なお、本発明においては、カラムにはメチルシリコンのキャピラリーカラム(ULTRAALLOY−1)、キャリアガスにはヘリウムを、検出器には水素イオン検出器(FID)を用い、カラム長30m、キャリアガス流量1.0mL/min、分割比1:79、試料注入温度360℃、カラム昇温条件140℃→(8℃/min)→355℃、検出器温度360℃の条件で、n−パラフィン含有標準試料を用いて同定、定量されたn−パラフィン分(希釈油全量基準)を示すが、同等の結果が得られるのであれば、この測定条件に限定されない。
本発明の洗浄油組成物は、15℃における密度が0.7〜0.8g/cm3であり、n−パラフィン分が10〜90%、芳香族分が0〜3%、ナフテン分が0〜20%である炭化水素油(以下本発明の炭化水素油という)を含有するものである。
本発明の炭化水素油の15℃における密度(g/cm3)は、0.70〜0.80、好ましくは0.72〜0.79、さらに好ましくは0.73〜0.785である。密度がこれより低いと有機樹脂材料との相性が劣る。一方、この範囲を越えて高いと洗浄性が劣るために好ましくない。なお、本発明における密度とは、JISK2249に準拠して測定される値を意味する。
本発明の炭化水素油のn−パラフィン含有量(容量%)は、10−90%、好ましくは20−80%、さらに好ましくは30−70%である。これより少ないと有機樹脂材料との相性が劣り、多いと、添加剤の溶解性が劣りいずれも好ましくない。
なお、ここでいうn−パラフィン分は、GC−FIDを用いて測定される値(希釈油全量基準)を意味する。なお、本発明においては、カラムにはメチルシリコンのキャピラリーカラム(ULTRAALLOY−1)、キャリアガスにはヘリウムを、検出器には水素イオン検出器(FID)を用い、カラム長30m、キャリアガス流量1.0mL/min、分割比1:79、試料注入温度360℃、カラム昇温条件140℃→(8℃/min)→355℃、検出器温度360℃の条件で、n−パラフィン含有標準試料を用いて同定、定量されたn−パラフィン分(希釈油全量基準)を示すが、同等の結果が得られるのであれば、この測定条件に限定されない。
本発明の炭化水素油の芳香族分の含有量(容量%)は0−10%、好ましくは0−3%、より好ましくは0−2%、さらに好ましくは0−1%である。芳香族含有量が高いと、やはり臭気を発し、また皮膚刺激性が発現するので、これも作業環境悪化につながるので好ましくない。また、有機樹脂材料との相性が劣り、好ましくない。
本発明の炭化水素油の飽和炭化水素分の含有量(容量%)は、特に限定されないが、好ましくは90−100%、より好ましくは97−100%、さらに好ましくは98−100%、最も好ましくは99−100%である。
本発明の炭化水素油の不飽和分の含有量(容量%)は、特に限定されないが、好ましくは0−5%、より好ましくは0−3%、さらに好ましくは0−1%である。
なお、ここでいう飽和分、不飽和分及び芳香族分は、石油学会法JPI−5S−49−97「炭化水素タイプ試験方法−高速液体クロマトグラフ法」に準拠して測定されるもので、(社団法人石油学会発行)に準拠して測定される芳香族分含有量の容量百分率(容量%)(希釈油全量基準)を意味する。
本発明の炭化水素油の飽和炭化水素分の含有量(容量%)は、特に限定されないが、好ましくは90−100%、より好ましくは97−100%、さらに好ましくは98−100%、最も好ましくは99−100%である。
本発明の炭化水素油の不飽和分の含有量(容量%)は、特に限定されないが、好ましくは0−5%、より好ましくは0−3%、さらに好ましくは0−1%である。
なお、ここでいう飽和分、不飽和分及び芳香族分は、石油学会法JPI−5S−49−97「炭化水素タイプ試験方法−高速液体クロマトグラフ法」に準拠して測定されるもので、(社団法人石油学会発行)に準拠して測定される芳香族分含有量の容量百分率(容量%)(希釈油全量基準)を意味する。
本発明の炭化水素油のナフテン含有量(容量%)は、0−20%、好ましくは0−10%、さらに好ましくは0−5%である。ナフテン含有量が高いと臭気を発し、これは作業環境悪化につながるので好ましくない。
本発明の炭化水素油のパラフィン含有量(容量%)は特に限定されないが、好ましくは80−100%、より好ましくは90−100%、さらに好ましくは95‐100%、最も好ましくは99−100%である。
ここで、パラフィン分及びナフテン分は、ASTM D2786「Standard Test Method for Hydrocarbon Types Analysis of Gas-Oil Saturates Fractions by High Ionizing Voltage Mass Spectrometry」に準拠して測定される、パラフィン(アルカン)分及びナフテン分の容量百分率(容量%)(前記飽和分全量基準)を意味する。
本発明の炭化水素油のパラフィン含有量(容量%)は特に限定されないが、好ましくは80−100%、より好ましくは90−100%、さらに好ましくは95‐100%、最も好ましくは99−100%である。
ここで、パラフィン分及びナフテン分は、ASTM D2786「Standard Test Method for Hydrocarbon Types Analysis of Gas-Oil Saturates Fractions by High Ionizing Voltage Mass Spectrometry」に準拠して測定される、パラフィン(アルカン)分及びナフテン分の容量百分率(容量%)(前記飽和分全量基準)を意味する。
本発明の炭化水素油の動粘度(mm2/s)は、特に限定されないが、好ましくは0.5‐9、さらに好ましくは1.0‐5.5、より好ましくは1.2‐5.0である。動粘度がこれより低いと有機樹脂材料との相性が劣る可能性があり、一方、この範囲を越えて高いと洗浄性が劣る可能性がある。なお、本発明における動粘度とは、JISK2283に準拠して測定される値を意味する。
本発明の炭化水素油の引火点(℃)は、特に限定されないが、好ましくは50‐200、より好ましくは55‐150、さらに好ましくは58‐140である。引火点が低いと火災の危険性が高まる可能性があり、高いと洗浄性が劣る可能性がある。なお、本発明における引火点とは、JISK2265の規定に従いタグ密閉式又はペンスキーマルテンス密閉式引火点試験法により測定される値を意味する。
本発明の炭化水素油のアニリン点(℃)は、特に限定されないが、好ましくは65‐110、より好ましくは70‐110、さらに好ましくは75‐110である。なお、本発明におけるアニリン点とは、JISK2256により測定される値を意味する。
本発明の炭化水素油の硫黄分(質量ppm)は、特に限定されないが、好ましくは0−30、より好ましくは0−10、さらに好ましくは0−5、もっとも好ましくは0−1である。硫黄分が多いと臭気が悪化する可能性がある。なお、本発明における硫黄分とは、JIS K 2541により測定される値を意味する。
本発明の炭化水素油の引火点(℃)は、特に限定されないが、好ましくは50‐200、より好ましくは55‐150、さらに好ましくは58‐140である。引火点が低いと火災の危険性が高まる可能性があり、高いと洗浄性が劣る可能性がある。なお、本発明における引火点とは、JISK2265の規定に従いタグ密閉式又はペンスキーマルテンス密閉式引火点試験法により測定される値を意味する。
本発明の炭化水素油のアニリン点(℃)は、特に限定されないが、好ましくは65‐110、より好ましくは70‐110、さらに好ましくは75‐110である。なお、本発明におけるアニリン点とは、JISK2256により測定される値を意味する。
本発明の炭化水素油の硫黄分(質量ppm)は、特に限定されないが、好ましくは0−30、より好ましくは0−10、さらに好ましくは0−5、もっとも好ましくは0−1である。硫黄分が多いと臭気が悪化する可能性がある。なお、本発明における硫黄分とは、JIS K 2541により測定される値を意味する。
本発明の炭化水素油の蒸留性状(℃)はエングラー蒸留(JISK2254)によるもので、以下のとおりである。
本発明の炭化水素油の初留点(℃)は、特に限定されないが、好ましくは140〜280であり、より好ましくは150〜275、さらに好ましくは160〜270、最も好ましくは165〜265である。低いと有機樹脂材料との相性が劣る可能性がある。
本発明の炭化水素油の10%留出点(℃)は、特に限定されないが、好ましくは150―270、より好ましくは160〜285、さらに好ましくは170〜280、最も好ましくは180〜275である。
本発明の炭化水素油の50%留出点(℃)は、特に限定されないが、好ましくは170―320であり、より好ましくは180〜310、さらに好ましくは190〜300、特に好ましくは195〜290である。
本発明の炭化水素油の90%留出点(℃)は、特に限定されないが、好ましくは、180―390、より好ましくは190〜370、さらに好ましくは200〜340、特に好ましくは210〜330である。
本発明の炭化水素油の終点(℃)は特に限定されないが、好ましくは190〜400であり、より好ましくは200―380、さらに好ましくは210〜350、最も好ましくは220〜340である。
本発明の炭化水素油のT90―T10(℃)は特に限定されないが、好ましくは15―160、より好ましくは20〜150、さらに好ましくは30〜140、特に好ましくは35〜135である。
本発明の炭化水素油のEP−IBP(℃)は特に限定されないが、好ましくは35―200、より好ましくは40〜190、さらに好ましくは50〜180、特に好ましくは60〜170である。
本発明の炭化水素油の煙点(mm)は、特に限定されないが、好ましくは0−5、より好ましくは0−3、さらに好ましくは0−1である。なお、本発明における煙点とは、JISK2537により測定される値を意味する。
本発明の炭化水素油の初留点(℃)は、特に限定されないが、好ましくは140〜280であり、より好ましくは150〜275、さらに好ましくは160〜270、最も好ましくは165〜265である。低いと有機樹脂材料との相性が劣る可能性がある。
本発明の炭化水素油の10%留出点(℃)は、特に限定されないが、好ましくは150―270、より好ましくは160〜285、さらに好ましくは170〜280、最も好ましくは180〜275である。
本発明の炭化水素油の50%留出点(℃)は、特に限定されないが、好ましくは170―320であり、より好ましくは180〜310、さらに好ましくは190〜300、特に好ましくは195〜290である。
本発明の炭化水素油の90%留出点(℃)は、特に限定されないが、好ましくは、180―390、より好ましくは190〜370、さらに好ましくは200〜340、特に好ましくは210〜330である。
本発明の炭化水素油の終点(℃)は特に限定されないが、好ましくは190〜400であり、より好ましくは200―380、さらに好ましくは210〜350、最も好ましくは220〜340である。
本発明の炭化水素油のT90―T10(℃)は特に限定されないが、好ましくは15―160、より好ましくは20〜150、さらに好ましくは30〜140、特に好ましくは35〜135である。
本発明の炭化水素油のEP−IBP(℃)は特に限定されないが、好ましくは35―200、より好ましくは40〜190、さらに好ましくは50〜180、特に好ましくは60〜170である。
本発明の炭化水素油の煙点(mm)は、特に限定されないが、好ましくは0−5、より好ましくは0−3、さらに好ましくは0−1である。なお、本発明における煙点とは、JISK2537により測定される値を意味する。
以上、本発明の炭化水素油について説明してきたが、より具体的な好ましい態様として、以下の第1の態様が挙げられる。
好ましい第1の態様では、動粘度(mm2/s)は、好ましくは1.4‐2.7、さらに好ましくは1.0‐5.5、より好ましくは1.2‐5.0である。動粘度がこれより低い有機樹脂材料との相性が劣り、一方、この範囲を越えて高いと洗浄性が劣るためにいずれも好ましくない。
好ましい第1の態様では、初留点(℃)は、好ましくは140−260、好ましくは150−255、より好ましくは160−250、最も好ましくは165−245である。初留点が低いと油剤の使用量が多いので好ましくない。
好ましい第1の態様では、10%留出点(℃)は、好ましくは150−270、好ましくは160−265、より好ましくは170−260、最も好ましくは180−255である。
好ましい第1の態様では、90%留出点(℃)は、好ましくは180−320、好ましくは190−310、より好ましくは200−300、最も好ましくは210−290である。
好ましい第1の態様では、終点(℃)は、好ましくは190−310、好ましくは200−300、より好ましくは210−290、最も好ましくは220−280である。
好ましい第1の態様では、動粘度(mm2/s)は、好ましくは1.4‐2.7、さらに好ましくは1.0‐5.5、より好ましくは1.2‐5.0である。動粘度がこれより低い有機樹脂材料との相性が劣り、一方、この範囲を越えて高いと洗浄性が劣るためにいずれも好ましくない。
好ましい第1の態様では、初留点(℃)は、好ましくは140−260、好ましくは150−255、より好ましくは160−250、最も好ましくは165−245である。初留点が低いと油剤の使用量が多いので好ましくない。
好ましい第1の態様では、10%留出点(℃)は、好ましくは150−270、好ましくは160−265、より好ましくは170−260、最も好ましくは180−255である。
好ましい第1の態様では、90%留出点(℃)は、好ましくは180−320、好ましくは190−310、より好ましくは200−300、最も好ましくは210−290である。
好ましい第1の態様では、終点(℃)は、好ましくは190−310、好ましくは200−300、より好ましくは210−290、最も好ましくは220−280である。
本発明の炭化水素油は、その製造法に特に制限はないが、たとえば、フィッシャートロプシュ(FT)合成工程、ワックス含有成分の水素化分解工程及びこれらの工程から得られる成分の水素化精製処理工程から選ばれる少なくとも1つの工程を有する製造工程により製造される灯軽油留分であることが好ましい。
FT合成工程とは、水素及び一酸化炭素を主成分とする混合ガス(合成ガスと称する場合もある)に対してフィッシャートロプシュ(FT)反応を適用させる工程であり、ガス、ナフサ、灯油、軽油の沸点範囲に相当の液体留分、パラフィンワックス(FTワックス)等が得られる。
ワックス含有成分の水素化分解工程とは、前記FTワックスや潤滑油脱ろう工程において副生されるスラックワックス等のワックス含有成分を水素化分解(異性化反応が含まれていても良い)工程であり、ガス、ナフサ、灯油、軽油の沸点範囲に相当の液体留分、潤滑油留分等が得られる。
また、水素化精製工程とは、上記の2つの工程のいずれか又は両方から得られる成分を水素化精製(水素化分解/異性化反応が含まれていても良い)する工程である。
本発明においては、上記各工程から得られる灯軽油留分を単独又は2種以上混合したものであってもよく、また異なる上記工程から得られる灯軽留分を2種以上混合したものであっても良い。
なお、ここでいう灯軽油留分とは、常圧において140〜400℃、好ましくは150〜360℃の範囲に沸点範囲を有する留分を意味し、例えば、一般に、灯油留分は沸点が140〜300℃、好ましくは150〜260℃の範囲内にあり、軽油留分は、沸点が150〜400℃、好ましくは180〜360℃の範囲内にある。
FT合成工程とは、水素及び一酸化炭素を主成分とする混合ガス(合成ガスと称する場合もある)に対してフィッシャートロプシュ(FT)反応を適用させる工程であり、ガス、ナフサ、灯油、軽油の沸点範囲に相当の液体留分、パラフィンワックス(FTワックス)等が得られる。
ワックス含有成分の水素化分解工程とは、前記FTワックスや潤滑油脱ろう工程において副生されるスラックワックス等のワックス含有成分を水素化分解(異性化反応が含まれていても良い)工程であり、ガス、ナフサ、灯油、軽油の沸点範囲に相当の液体留分、潤滑油留分等が得られる。
また、水素化精製工程とは、上記の2つの工程のいずれか又は両方から得られる成分を水素化精製(水素化分解/異性化反応が含まれていても良い)する工程である。
本発明においては、上記各工程から得られる灯軽油留分を単独又は2種以上混合したものであってもよく、また異なる上記工程から得られる灯軽留分を2種以上混合したものであっても良い。
なお、ここでいう灯軽油留分とは、常圧において140〜400℃、好ましくは150〜360℃の範囲に沸点範囲を有する留分を意味し、例えば、一般に、灯油留分は沸点が140〜300℃、好ましくは150〜260℃の範囲内にあり、軽油留分は、沸点が150〜400℃、好ましくは180〜360℃の範囲内にある。
以下では、FT合成、水素化精製、水素化分解の各工程を説明する。
(FT合成工程)
<原料ガス>
原料となる混合ガスは、水素及び一酸化炭素を主成分とする混合ガスであり、炭素を含有する物質を酸素および/または水および/または二酸化炭素を酸化剤に用いて酸化し、更に必要に応じて水を用いたシフト反応により所定の水素および一酸化炭素濃度に調整して得られる。炭素を含有する物質としては、天然ガス、石油液化ガス、メタンガス等の常温で気体となっている炭化水素からなるガス成分や、石油アスファルト、バイオマス、石炭、建材やゴミ等の廃棄物、汚泥、及び通常の方法では処理しがたい重質な原油、非在来型石油資源等を高温に晒すことで得られる混合ガスが一般的であるが、水素及び一酸化炭素を主成分とする混合ガスが得られる限りにおいては、本発明はその原料を限定するものではない。
(FT合成工程)
<原料ガス>
原料となる混合ガスは、水素及び一酸化炭素を主成分とする混合ガスであり、炭素を含有する物質を酸素および/または水および/または二酸化炭素を酸化剤に用いて酸化し、更に必要に応じて水を用いたシフト反応により所定の水素および一酸化炭素濃度に調整して得られる。炭素を含有する物質としては、天然ガス、石油液化ガス、メタンガス等の常温で気体となっている炭化水素からなるガス成分や、石油アスファルト、バイオマス、石炭、建材やゴミ等の廃棄物、汚泥、及び通常の方法では処理しがたい重質な原油、非在来型石油資源等を高温に晒すことで得られる混合ガスが一般的であるが、水素及び一酸化炭素を主成分とする混合ガスが得られる限りにおいては、本発明はその原料を限定するものではない。
<触媒種>
フィッシャートロプシュ反応には金属触媒が必要である。該金属触媒としては、好ましくは8族の金属、例えば、コバルト、ルテニウム、ロジウム、パラジウム、ニッケル、鉄等、更に好ましくは8族第4周期の金属を活性触媒成分として利用する。また、これらの金属を適量混合した金属群を用いることもできる。これらの活性金属はシリカやアルミナ、チタニア、シリカアルミナなどの担体上に担持して得られる触媒の形態で使用することが一般的である。また、これら触媒に上記活性金属に加えて第2金属を組合せて使用することにより、触媒性能を向上させることもできる。第2金属としては、アルカリ金属やアルカリ土類金属、具体的にはナトリウム、リチウム、マグネシウムなどの他に、ジルコニウム、ハフニウム、チタニウムなどが挙げられ、一酸化炭素の転化率向上やワックス生成量の指標となる連鎖成長確率(α)の増加など、目的に応じて適宜使用される。
フィッシャートロプシュ反応には金属触媒が必要である。該金属触媒としては、好ましくは8族の金属、例えば、コバルト、ルテニウム、ロジウム、パラジウム、ニッケル、鉄等、更に好ましくは8族第4周期の金属を活性触媒成分として利用する。また、これらの金属を適量混合した金属群を用いることもできる。これらの活性金属はシリカやアルミナ、チタニア、シリカアルミナなどの担体上に担持して得られる触媒の形態で使用することが一般的である。また、これら触媒に上記活性金属に加えて第2金属を組合せて使用することにより、触媒性能を向上させることもできる。第2金属としては、アルカリ金属やアルカリ土類金属、具体的にはナトリウム、リチウム、マグネシウムなどの他に、ジルコニウム、ハフニウム、チタニウムなどが挙げられ、一酸化炭素の転化率向上やワックス生成量の指標となる連鎖成長確率(α)の増加など、目的に応じて適宜使用される。
<原料混合ガス組成>
フィッシャートロプシュ反応は、混合ガスを原料として液体留分及びパラフィンワックスを生成する合成法である。この合成法を効率的に行うために、一般には混合ガス中の水素と一酸化炭素の比を制御することが好ましい。水素と一酸化炭素のモル混合比は1.2:1以上であることが好ましく、1.5:1であることがより好ましく、1.8:1以上であることが更により好ましい。また、この比率は3:1以下であることが好ましく、2.6:1以下であることがより好ましく、2.2:1以下であることが更により好ましい。
フィッシャートロプシュ反応は、混合ガスを原料として液体留分及びパラフィンワックスを生成する合成法である。この合成法を効率的に行うために、一般には混合ガス中の水素と一酸化炭素の比を制御することが好ましい。水素と一酸化炭素のモル混合比は1.2:1以上であることが好ましく、1.5:1であることがより好ましく、1.8:1以上であることが更により好ましい。また、この比率は3:1以下であることが好ましく、2.6:1以下であることがより好ましく、2.2:1以下であることが更により好ましい。
<反応温度>
上記触媒を用いてフィッシャートロプシュ反応を行う場合の反応温度は、180℃以上320℃以下であることが好ましく、200℃以上300℃以下であることがより好ましい。反応温度が180℃未満では一酸化炭素がほとんど反応せず、炭化水素収率が低い傾向にある。また、反応温度が320℃を超えると、メタンなどのガス生成量が増加し、液体留分及びパラフィンワックスの生成効率が低下してしまう。
上記触媒を用いてフィッシャートロプシュ反応を行う場合の反応温度は、180℃以上320℃以下であることが好ましく、200℃以上300℃以下であることがより好ましい。反応温度が180℃未満では一酸化炭素がほとんど反応せず、炭化水素収率が低い傾向にある。また、反応温度が320℃を超えると、メタンなどのガス生成量が増加し、液体留分及びパラフィンワックスの生成効率が低下してしまう。
<液空間速度>
触媒に対するガス空間速度に特に制限は無いが、500h−1以上4000h−1以下が好ましく、1000h−1以上3000h−1以下がより好ましい。ガス空間速度が500未満では液体燃料の生産性が低下する傾向にあり、また4000h−1を超えると反応温度を高くせざるを得なくなると共にガス生成が大きくなり、目的物の収率が低下してしまう。
触媒に対するガス空間速度に特に制限は無いが、500h−1以上4000h−1以下が好ましく、1000h−1以上3000h−1以下がより好ましい。ガス空間速度が500未満では液体燃料の生産性が低下する傾向にあり、また4000h−1を超えると反応温度を高くせざるを得なくなると共にガス生成が大きくなり、目的物の収率が低下してしまう。
<反応圧力>
反応圧力(一酸化炭素と水素からなる合成ガスの分圧)は特に制限が無いが、0.5MPa以上7MPa以下が好ましく、2MPa以上4MPa以下がより好ましい。反応圧力が0.5MPa未満では液体留分の収率が低下する傾向にあり、また7MPaを超えると設備投資額が大きくなる傾向にあり、非経済的になる。
反応圧力(一酸化炭素と水素からなる合成ガスの分圧)は特に制限が無いが、0.5MPa以上7MPa以下が好ましく、2MPa以上4MPa以下がより好ましい。反応圧力が0.5MPa未満では液体留分の収率が低下する傾向にあり、また7MPaを超えると設備投資額が大きくなる傾向にあり、非経済的になる。
(水素化精製工程、水素化分解工程)
上記FT合成工程により得られた成分及び/又はワックス含有成分を任意の方法で水素化精製または水素化分解する。水素化精製及び水素化分解は目的に即して選択すればよく、どちらか一方のみまたは両方法の組み合わせ等の選択も本発明の希釈油を製造しうる範囲において何ら限定されるものではない。
上記FT合成工程により得られた成分及び/又はワックス含有成分を任意の方法で水素化精製または水素化分解する。水素化精製及び水素化分解は目的に即して選択すればよく、どちらか一方のみまたは両方法の組み合わせ等の選択も本発明の希釈油を製造しうる範囲において何ら限定されるものではない。
(水素化精製工程)
本工程は、主に上記FT合成工程により得られた成分及び/又は後述するワックス含有成分の水素化分解工程により得られた成分を水素化精製する工程である。この工程における反応には、水素化分解/異性化反応が含まれていてもよい。
<触媒種>
水素化精製に用いる触媒は水素化活性金属を多孔質担体に担持したもので一般的あるが、同様の効果が得られる触媒であれば本発明はその形態を何ら限定するものではない。
多孔質担体としてはアルミナなどの無機酸化物が挙げられる。具体的な無機酸化物としてはアルミナ、チタニア、ジルコニア、ボリア、シリカ、あるいはゼオライトがある。
ゼオライトは結晶性アルミノシリケートであり、フォージャサイト、ペンタシル、モルデナイトなどが挙げられ、好ましくはフォージャサイト、ベータ、モルデナイト、特に好ましくはY型、ベータ型が用いられる。Y型は超安定化したものが好ましい。
本工程は、主に上記FT合成工程により得られた成分及び/又は後述するワックス含有成分の水素化分解工程により得られた成分を水素化精製する工程である。この工程における反応には、水素化分解/異性化反応が含まれていてもよい。
<触媒種>
水素化精製に用いる触媒は水素化活性金属を多孔質担体に担持したもので一般的あるが、同様の効果が得られる触媒であれば本発明はその形態を何ら限定するものではない。
多孔質担体としてはアルミナなどの無機酸化物が挙げられる。具体的な無機酸化物としてはアルミナ、チタニア、ジルコニア、ボリア、シリカ、あるいはゼオライトがある。
ゼオライトは結晶性アルミノシリケートであり、フォージャサイト、ペンタシル、モルデナイトなどが挙げられ、好ましくはフォージャサイト、ベータ、モルデナイト、特に好ましくはY型、ベータ型が用いられる。Y型は超安定化したものが好ましい。
活性金属としては以下に示す2つの種類(活性金属Aタイプおよび活性金属Bタイプ)が好ましく用いられる。
活性金属Aタイプは周期律表第8族金属から選ばれる少なくとも1種類の金属である。好ましくはRu,Rd,Ir,Pd,Ptから選ばれる少なくとも1種類であり、さらに好ましくはPdまたは/およびPtである。活性金属としてはこれらの金属を組み合わせたものでよく、例えばPt−Pd,Pt−Rh,Pt−Ru,Ir−Pd,Ir−Rh,Ir−Ru,Pt−Pd−Rh,Pt−Rh−Ru,Ir−Pd−Rh,Ir−Rh−Ruなどがある。これらの金属からなる貴金属系触媒を使う際には、水素気流下において予備還元処理を施した後に用いることができる。一般的には水素を含むガスを流通し、200℃以上の熱を所定の手順に従って与えることにより触媒上の活性金属が還元され、水素化活性を発現することになる。
また活性金属Bタイプとして、周期律表第6A族および第8族金属から選ばれる少なくとも一種類の金属を含有し、望ましくは第6A族および第8族から選択される二種類以上の金属を含有しているものも使用することができる。例えばCo−Mo,Ni−Mo,Ni−Co−Mo,Ni−Wが挙げられ、これらの金属からなる金属硫化物触媒を使う際には予備硫化工程を含む必要がある。
活性金属Aタイプは周期律表第8族金属から選ばれる少なくとも1種類の金属である。好ましくはRu,Rd,Ir,Pd,Ptから選ばれる少なくとも1種類であり、さらに好ましくはPdまたは/およびPtである。活性金属としてはこれらの金属を組み合わせたものでよく、例えばPt−Pd,Pt−Rh,Pt−Ru,Ir−Pd,Ir−Rh,Ir−Ru,Pt−Pd−Rh,Pt−Rh−Ru,Ir−Pd−Rh,Ir−Rh−Ruなどがある。これらの金属からなる貴金属系触媒を使う際には、水素気流下において予備還元処理を施した後に用いることができる。一般的には水素を含むガスを流通し、200℃以上の熱を所定の手順に従って与えることにより触媒上の活性金属が還元され、水素化活性を発現することになる。
また活性金属Bタイプとして、周期律表第6A族および第8族金属から選ばれる少なくとも一種類の金属を含有し、望ましくは第6A族および第8族から選択される二種類以上の金属を含有しているものも使用することができる。例えばCo−Mo,Ni−Mo,Ni−Co−Mo,Ni−Wが挙げられ、これらの金属からなる金属硫化物触媒を使う際には予備硫化工程を含む必要がある。
金属源としては一般的な無機塩、錯塩化合物を用いることができ、担持方法としては含浸法、イオン交換法など通常の水素化触媒で用いられる担持方法のいずれの方法も用いることができる。また、複数の金属を担持する場合には混合溶液を用いて同時に担持してもよく、または単独溶液を用いて逐次担持してもよい。金属溶液は水溶液でもよく有機溶剤を用いてもよい。
<反応温度>
上記活性金属Aタイプからなる触媒を用いて水素化精製を行う場合の反応温度は、180℃以上400℃以下であることが好ましく、200℃以上370℃以下であることがより好ましく、250℃以上350℃以下であることが更に好ましく、280℃以上350℃以下が更により好ましい。水素化精製における反応温度が370℃を超えると、ナフサ留分へ分解する副反応が増えて中間留分の収率が極度に減少するため好ましくない。また、反応温度が170℃を下回ると、アルコール分が除去しきれずに残存するため好ましくない。
上記活性金属Bタイプからなる触媒を用いて水素化精製を行う場合の反応温度は、170℃以上320℃以下であることが好ましく、175℃以上300℃以下であることがより好ましく、180℃以上280℃以下であることが更により好ましい。水素化精製における反応温度が320℃を超えると、ナフサ留分へ分解する副反応が増えて中間留分の収率が極度に減少するため好ましくない。また、反応温度が170℃を下回ると、アルコール分が除去しきれずに残存するため好ましくない。
上記活性金属Aタイプからなる触媒を用いて水素化精製を行う場合の反応温度は、180℃以上400℃以下であることが好ましく、200℃以上370℃以下であることがより好ましく、250℃以上350℃以下であることが更に好ましく、280℃以上350℃以下が更により好ましい。水素化精製における反応温度が370℃を超えると、ナフサ留分へ分解する副反応が増えて中間留分の収率が極度に減少するため好ましくない。また、反応温度が170℃を下回ると、アルコール分が除去しきれずに残存するため好ましくない。
上記活性金属Bタイプからなる触媒を用いて水素化精製を行う場合の反応温度は、170℃以上320℃以下であることが好ましく、175℃以上300℃以下であることがより好ましく、180℃以上280℃以下であることが更により好ましい。水素化精製における反応温度が320℃を超えると、ナフサ留分へ分解する副反応が増えて中間留分の収率が極度に減少するため好ましくない。また、反応温度が170℃を下回ると、アルコール分が除去しきれずに残存するため好ましくない。
<水素圧力>
上記活性金属Aタイプからなる触媒を用いて水素化精製を行う場合の水素圧力は、0.5MPa以上12MPa以下であることが好ましく、1.0MPa以上5.0MPa以下であることがより好ましい。水素圧力は高いほど水素化反応が促進されるが、一般には経済的に最適点が存在する。
上記活性金属Bタイプからなる触媒を用いて水素化精製を行う場合の水素圧力は、2MPa以上10MPa以下であることが好ましく、2.5MPa以上8MPa以下であることがより好ましく、3MPa以上7MPa以下であることが更により好ましい。水素圧力は高いほど水素化反応が促進されるが、一般には経済的に最適点が存在する。
上記活性金属Aタイプからなる触媒を用いて水素化精製を行う場合の水素圧力は、0.5MPa以上12MPa以下であることが好ましく、1.0MPa以上5.0MPa以下であることがより好ましい。水素圧力は高いほど水素化反応が促進されるが、一般には経済的に最適点が存在する。
上記活性金属Bタイプからなる触媒を用いて水素化精製を行う場合の水素圧力は、2MPa以上10MPa以下であることが好ましく、2.5MPa以上8MPa以下であることがより好ましく、3MPa以上7MPa以下であることが更により好ましい。水素圧力は高いほど水素化反応が促進されるが、一般には経済的に最適点が存在する。
<LHSV>
活性金属Aタイプからなる触媒を用いて水素化精製を行う場合の液空間速度(LHSV)は、0.1h−1以上10.0h−1以下であることが好ましく、0.3h−1以上3.5h−1以下であることがより好ましい。LHSVは低いほど反応に有利であるが、低すぎる場合には極めて大きな反応塔容積が必要となり過大な設備投資となるので経済的に好ましくない。
上記活性金属Bタイプからなる触媒を用いて水素化精製を行う場合の液空間速度(LHSV)は、0.1h−1以上2h−1以下であることが好ましく、0.2h−1以上1.5h−1以下であることがより好ましく、0.3h−1以上1.2h−1以下であることが更により好ましい。LHSVは低いほど反応に有利であるが、低すぎる場合には極めて大きな反応塔容積が必要となり過大な設備投資となるので経済的に好ましくない。
活性金属Aタイプからなる触媒を用いて水素化精製を行う場合の液空間速度(LHSV)は、0.1h−1以上10.0h−1以下であることが好ましく、0.3h−1以上3.5h−1以下であることがより好ましい。LHSVは低いほど反応に有利であるが、低すぎる場合には極めて大きな反応塔容積が必要となり過大な設備投資となるので経済的に好ましくない。
上記活性金属Bタイプからなる触媒を用いて水素化精製を行う場合の液空間速度(LHSV)は、0.1h−1以上2h−1以下であることが好ましく、0.2h−1以上1.5h−1以下であることがより好ましく、0.3h−1以上1.2h−1以下であることが更により好ましい。LHSVは低いほど反応に有利であるが、低すぎる場合には極めて大きな反応塔容積が必要となり過大な設備投資となるので経済的に好ましくない。
<水素/油比>
上記活性金属Aタイプからなる触媒を用いて水素化精製を行う場合の水素/油比は、50NL/L以上1000NL/L以下であることが好ましく、70NL/L以上800NL/L以下であることがより好ましい。水素/油比は高いほど水素化反応が促進されるが、一般には経済的に最適点が存在する。
上記活性金属Bタイプからなる触媒を用いて水素化精製を行う場合の水素/油比は、100NL/L以上800NL/L以下であることが好ましく、120NL/L以上600NL/L以下であることがより好ましく、150NL/L以上500NL/L以下であることが更により好ましい。水素/油比は高いほど水素化反応が促進されるが、一般には経済的に最適点が存在する。
上記活性金属Aタイプからなる触媒を用いて水素化精製を行う場合の水素/油比は、50NL/L以上1000NL/L以下であることが好ましく、70NL/L以上800NL/L以下であることがより好ましい。水素/油比は高いほど水素化反応が促進されるが、一般には経済的に最適点が存在する。
上記活性金属Bタイプからなる触媒を用いて水素化精製を行う場合の水素/油比は、100NL/L以上800NL/L以下であることが好ましく、120NL/L以上600NL/L以下であることがより好ましく、150NL/L以上500NL/L以下であることが更により好ましい。水素/油比は高いほど水素化反応が促進されるが、一般には経済的に最適点が存在する。
(水素化分解工程)
本工程は、ワックス含有成分、好ましくは上記FTワックスを水素化分解する工程である。この工程における反応には、異性化反応が含まれていても良い。
<触媒種>
水素化分解に用いる触媒は水素化活性金属を固体酸性質を有する担体に担持したものが一般的であるが、同様の効果が得られる触媒であれば本発明はその形態を何ら限定するものではない。
固体酸性質を有する担体にはアモルファス系と結晶系のゼオライトがある。具体的にはアモルファス系のシリカ−アルミナ、シリカ−マグネシア、シリカ−ジルコニア、シリカ−チタニアとゼオライトのフォージャサイト型、ベータ型、MFI型、モルデナイト型などがある。好ましくはフォージャサイト型、ベータ型、MFI型、モルデナイト型のゼオライト、より好ましくはY型、ベータ型である。Y型は超安定化したものが好ましい。
本工程は、ワックス含有成分、好ましくは上記FTワックスを水素化分解する工程である。この工程における反応には、異性化反応が含まれていても良い。
<触媒種>
水素化分解に用いる触媒は水素化活性金属を固体酸性質を有する担体に担持したものが一般的であるが、同様の効果が得られる触媒であれば本発明はその形態を何ら限定するものではない。
固体酸性質を有する担体にはアモルファス系と結晶系のゼオライトがある。具体的にはアモルファス系のシリカ−アルミナ、シリカ−マグネシア、シリカ−ジルコニア、シリカ−チタニアとゼオライトのフォージャサイト型、ベータ型、MFI型、モルデナイト型などがある。好ましくはフォージャサイト型、ベータ型、MFI型、モルデナイト型のゼオライト、より好ましくはY型、ベータ型である。Y型は超安定化したものが好ましい。
活性金属としては以下に示す2つの種類(活性金属Cタイプおよび活性金属Dタイプ)が好ましく用いられる。
活性金属Cタイプとしては主に周期律表第6A属および8族金属から選ばれる少なくとも1種類の金属である。好ましくはNi、Co、Mo、Pt、Pd、Wから選ばれる少なくとも1種類の金属である。これらの金属からなる貴金属系触媒を使う際には、水素気流下において予備還元処理を施した後に用いることができる。一般的には水素を含むガスを流通し、200℃以上の熱を所定の手順に従って与えることにより触媒上の活性金属が還元され、水素化活性を発現することになる。
また活性金属Dタイプとしてはこれらの金属を組み合わせたものでよく、例えばPt−Pd、Co−Mo、Ni−Mo、Ni−W、Ni−Co−Moなどがある。
また、これらの金属からなる触媒を使う際には予備硫化した後に使用するのが好ましい。
活性金属Cタイプとしては主に周期律表第6A属および8族金属から選ばれる少なくとも1種類の金属である。好ましくはNi、Co、Mo、Pt、Pd、Wから選ばれる少なくとも1種類の金属である。これらの金属からなる貴金属系触媒を使う際には、水素気流下において予備還元処理を施した後に用いることができる。一般的には水素を含むガスを流通し、200℃以上の熱を所定の手順に従って与えることにより触媒上の活性金属が還元され、水素化活性を発現することになる。
また活性金属Dタイプとしてはこれらの金属を組み合わせたものでよく、例えばPt−Pd、Co−Mo、Ni−Mo、Ni−W、Ni−Co−Moなどがある。
また、これらの金属からなる触媒を使う際には予備硫化した後に使用するのが好ましい。
金属源としては一般的な無機塩、錯塩化合物を用いることができ、担持方法としては含浸法、イオン交換法など通常の水素化触媒で用いられる担持方法のいずれの方法も用いることができる。また、複数の金属を担持する場合には混合溶液を用いて同時に担持してもよく、または単独溶液を用いて逐次担持してもよい。金属溶液は水溶液でもよく有機溶剤を用いてもよい。
<反応温度>
上記活性金属Cタイプおよび活性金属Dタイプからなる触媒を用いて水素化分解を行う場合の反応温度は、200℃以上450℃以下であることが好ましく、250℃以上430℃以下であることがより好ましく300℃以上400℃以下であることが更により好ましい。水素化分解における反応温度が370℃を超えると、ナフサ留分へ分解する副反応が増えて中間留分の収率が極度に減少するため好ましくない。一方、200℃未満の場合は触媒の活性が著しく低下するので好ましくない。
上記活性金属Cタイプおよび活性金属Dタイプからなる触媒を用いて水素化分解を行う場合の反応温度は、200℃以上450℃以下であることが好ましく、250℃以上430℃以下であることがより好ましく300℃以上400℃以下であることが更により好ましい。水素化分解における反応温度が370℃を超えると、ナフサ留分へ分解する副反応が増えて中間留分の収率が極度に減少するため好ましくない。一方、200℃未満の場合は触媒の活性が著しく低下するので好ましくない。
<水素圧力>
上記活性金属Cタイプおよび活性金属Dタイプからなる触媒を用いて水素化分解を行う場合の水素圧力は、1MPa以上20MPa以下であることが好ましく、4MPa以上16MPa以下であることがより好ましく、6MPa以上13MPa以下であることが更により好ましい。水素圧力は高いほど水素化反応が促進されるが、分解反応はむしろ進行が鈍化し反応温度の上昇で進行を調整する必要が生じるため、転じて触媒寿命の低下に繋がってしまう。そのため、一般に反応温度には経済的な最適点が存在する。
上記活性金属Cタイプおよび活性金属Dタイプからなる触媒を用いて水素化分解を行う場合の水素圧力は、1MPa以上20MPa以下であることが好ましく、4MPa以上16MPa以下であることがより好ましく、6MPa以上13MPa以下であることが更により好ましい。水素圧力は高いほど水素化反応が促進されるが、分解反応はむしろ進行が鈍化し反応温度の上昇で進行を調整する必要が生じるため、転じて触媒寿命の低下に繋がってしまう。そのため、一般に反応温度には経済的な最適点が存在する。
<LHSV>
上記活性金属Cタイプからなる触媒を用いて水素化分解を行う場合の液空間速度(LHSV)は、0.1h−1以上10h−1以下であることが好ましく、0.3h−1以上3.5h―1以下であることがより好ましい。LHSVは低いほど反応に有利であるが、低すぎる場合には極めて大きな反応塔容積が必要となり過大な設備投資となるので経済的に好ましくない。
上記活性金属Dタイプからなる触媒を用いて水素化分解を行う場合の液空間速度(LHSV)は、0.1h−1以上2h−1以下であることが好ましく、0.2h−1以上1.7h―1以下であることがより好ましく、0.3h−1以上1.5hh−1以下であることが更により好ましい。LHSVは低いほど反応に有利であるが、低すぎる場合には極めて大きな反応塔容積が必要となり過大な設備投資となるので経済的に好ましくない。
上記活性金属Cタイプからなる触媒を用いて水素化分解を行う場合の液空間速度(LHSV)は、0.1h−1以上10h−1以下であることが好ましく、0.3h−1以上3.5h―1以下であることがより好ましい。LHSVは低いほど反応に有利であるが、低すぎる場合には極めて大きな反応塔容積が必要となり過大な設備投資となるので経済的に好ましくない。
上記活性金属Dタイプからなる触媒を用いて水素化分解を行う場合の液空間速度(LHSV)は、0.1h−1以上2h−1以下であることが好ましく、0.2h−1以上1.7h―1以下であることがより好ましく、0.3h−1以上1.5hh−1以下であることが更により好ましい。LHSVは低いほど反応に有利であるが、低すぎる場合には極めて大きな反応塔容積が必要となり過大な設備投資となるので経済的に好ましくない。
<水素/油比>
上記活性金属Cタイプからなる触媒を用いて水素化分解を行う場合の水素/油比は、50NL/L以上1000NL/L以下であることが好ましく、70NL/L以上800NL/L以下であることがより好ましく、400NL/L以上1500NL/L以下であることが更に好ましい。水素/油比は高いほど水素化反応が促進されるが、一般には経済的に最適点が存在する。
上記活性金属Dタイプからなる触媒を用いて水素化分解を行う場合の水素/油比は、150NL/L以上2000NL/L以下であることが好ましく、300NL/L以上1700NL/L以下であることがより好ましく、400NL/L以上1500NL/L以下であることが更により好ましい。水素/油比は高いほど水素化反応が促進されるが、一般には経済的に最適点が存在する。
上記活性金属Cタイプからなる触媒を用いて水素化分解を行う場合の水素/油比は、50NL/L以上1000NL/L以下であることが好ましく、70NL/L以上800NL/L以下であることがより好ましく、400NL/L以上1500NL/L以下であることが更に好ましい。水素/油比は高いほど水素化反応が促進されるが、一般には経済的に最適点が存在する。
上記活性金属Dタイプからなる触媒を用いて水素化分解を行う場合の水素/油比は、150NL/L以上2000NL/L以下であることが好ましく、300NL/L以上1700NL/L以下であることがより好ましく、400NL/L以上1500NL/L以下であることが更により好ましい。水素/油比は高いほど水素化反応が促進されるが、一般には経済的に最適点が存在する。
<装置>
水素化処理する装置はいかなる構成でもよく、反応塔は単独または複数を組み合わせてもよく、複数の反応塔の間に水素を追加注入してもよく、気液分離操作や硫化水素除去設備、水素化生成物を分留し、所望の留分を得るための蒸留塔を有していてもよい。
本発明の水素化処理装置の反応形式は、固定床方式をとりうる。水素は原料油に対して、向流または並流のいずれの形式をとることもでき、また、複数の反応塔を有し向流、並流を組み合わせた形式のものでもよい。一般的な形式としてはダウンフローであり、気液双並流形式がある。反応塔の中段には反応熱の除去、あるいは水素分圧を上げる目的で水素ガスをクエンチとして注入してもよい。
以上のようにしてフィッシャートロプシュ合成工程、ワックス含有成分の水素化分解工程及びこれらの工程から得られる成分の水素化精製工程から選ばれる少なくとも1つの工程を有する製造工程により製造される灯軽油留分を、本願発明の炭化水素油として使用することができる。
水素化処理する装置はいかなる構成でもよく、反応塔は単独または複数を組み合わせてもよく、複数の反応塔の間に水素を追加注入してもよく、気液分離操作や硫化水素除去設備、水素化生成物を分留し、所望の留分を得るための蒸留塔を有していてもよい。
本発明の水素化処理装置の反応形式は、固定床方式をとりうる。水素は原料油に対して、向流または並流のいずれの形式をとることもでき、また、複数の反応塔を有し向流、並流を組み合わせた形式のものでもよい。一般的な形式としてはダウンフローであり、気液双並流形式がある。反応塔の中段には反応熱の除去、あるいは水素分圧を上げる目的で水素ガスをクエンチとして注入してもよい。
以上のようにしてフィッシャートロプシュ合成工程、ワックス含有成分の水素化分解工程及びこれらの工程から得られる成分の水素化精製工程から選ばれる少なくとも1つの工程を有する製造工程により製造される灯軽油留分を、本願発明の炭化水素油として使用することができる。
本発明は上記炭化水素油を基油として含有するものであるが、これ以外に鉱油、合成油および油脂のいずれでも併用することができ、その種類に制限はないが、併用するには、鉱油または合成油が特に好ましい。その併用割合も特に限定なく、本発明の効果が損なわれない限りに任意に選択できるが、本発明の炭化水素油の含有量が、洗浄油組成物全量基準で、60質量%以上であることが好ましく、70質量%以上であることがより好ましく、80質量%以上であることが最も好ましい。また、本発明の炭化水素油以外の基油の含有量が、洗浄油組成物全量基準で、30質量%以下であることが好ましく、20質量%以下であることがより好ましく、10質量%以下であることが最も好ましい。
また、併用する本発明の炭化水素油以外の基油としては、本発明の炭化水素油よりも高粘度の基油、より具体的には40℃における動粘度が6mm2/sを超える基油を使用することも可能である。
また、併用する本発明の炭化水素油以外の基油としては、本発明の炭化水素油よりも高粘度の基油、より具体的には40℃における動粘度が6mm2/sを超える基油を使用することも可能である。
併用可能な鉱油を例示すれば、例えば、パラフィン系またはナフテン系の原油の蒸留により得られる灯油留分;灯油留分からの抽出操作等により得られるノルマルパラフィン;およびパラフィン系またはナフテン系の原油の蒸留により得られる潤滑油留分を、溶剤脱れき、溶剤抽出、水素化分解、溶剤脱ろう、接触脱ろう、水素化精製、硫酸洗浄、および白土処理等の精製処理を一つ以上適宜組み合わせて精製したもの等が挙げられる。その他に合成油、油脂等をさらに基油に混合して使用することができる。
さらに併用可能な合成油としては、例えば、オレフィンオリゴマー(プロピレンオリゴマー、イソブチレンオリゴマー、ポリブテン、1−オクテンオリゴマー、1−デセンオリゴマー、エチレン−プロピレンオリゴマー等)またはその水素化物、アルキルベンゼン、アルキルナフタレン、ジエステル(ジトリデシルグルタレート、ジ−2−エチルヘキシルアジペート、ジイソデシルアジペート、ジトリデシルアジペート、ジ−2−エチルヘキシルセバケート等)、ポリオールエステル(トリメチロールプロパンカプリレート、トリメチロールプロパンペラルゴネート、ペンタエリスリトール2−エチルヘキサノエート、ペンタエリスリトールペラルゴネート等)、ポリグリコール、シリコーン油、ジアルキルジフェニルエーテル、およびポリフェニルエーテル等が挙げられる。これらの中で、プロピレンオリゴマー水素化物、イソブチレンオリゴマー水素化物およびポリブテン水素化物は総称してイソパラフィンと呼ばれている。
さらに併用可能な合成油としては、例えば、オレフィンオリゴマー(プロピレンオリゴマー、イソブチレンオリゴマー、ポリブテン、1−オクテンオリゴマー、1−デセンオリゴマー、エチレン−プロピレンオリゴマー等)またはその水素化物、アルキルベンゼン、アルキルナフタレン、ジエステル(ジトリデシルグルタレート、ジ−2−エチルヘキシルアジペート、ジイソデシルアジペート、ジトリデシルアジペート、ジ−2−エチルヘキシルセバケート等)、ポリオールエステル(トリメチロールプロパンカプリレート、トリメチロールプロパンペラルゴネート、ペンタエリスリトール2−エチルヘキサノエート、ペンタエリスリトールペラルゴネート等)、ポリグリコール、シリコーン油、ジアルキルジフェニルエーテル、およびポリフェニルエーテル等が挙げられる。これらの中で、プロピレンオリゴマー水素化物、イソブチレンオリゴマー水素化物およびポリブテン水素化物は総称してイソパラフィンと呼ばれている。
本発明の洗浄油には、洗浄油として従来公知の添加剤を任意の割合で添加、配合して使用に供することができる。
本発明の洗浄剤組成物は、(D)成分として下記一般式
(2):(R3)a−N−[(R4O)b−H]c (2)
[式(2)中、R3は炭素数1〜24の炭化水素基を表し、R4は炭素数2〜4のアルキレン基を表し、a及びcはそれぞれ1又は2であって、a+c=3で表される条件を満たし、bは1〜6の整数を表す]で表される化合物を更に含有することが好ましい。これにより、さび止め性をより高めることができる。
本発明の洗浄剤組成物は、(D)成分として下記一般式
(2):(R3)a−N−[(R4O)b−H]c (2)
[式(2)中、R3は炭素数1〜24の炭化水素基を表し、R4は炭素数2〜4のアルキレン基を表し、a及びcはそれぞれ1又は2であって、a+c=3で表される条件を満たし、bは1〜6の整数を表す]で表される化合物を更に含有することが好ましい。これにより、さび止め性をより高めることができる。
上記式(2)中、R3で表される炭化水素基としては、アルキル基、アルケニル基、シクロアルキル基、アルキルシクロアルキル基、アリール基、アルキルアリール基、アリールアルキル基等が挙げられるが、中でもアルキル基、シクロアルキル基、アルキルシクロアルキル基が好ましく、アルキル基、シクロアルキル基がより好ましい。R3で表される炭化水素基の炭素数は、前述の通り1〜24であり、好ましくは1〜18、より好ましくは1〜12、更に好ましくは1〜10、最も好ましくは1〜8である。
また、R4で表されるアルキレン基としては、具体的には、エチレン基、トリメチレン基、プロピレン基、テトラメチレン基、ブチレン基等が挙げられるが、中でもエチレン基、プロピレン基、ブチレン基が好ましく、エチレン基がより好ましい。
また、a及びcは、1又は2の整数であってa+c=3で表される条件を満たすものであるが、aが1であり且つcが2であることが好ましい。また、bは、前述の通り1〜6の整数であり、好ましくは1〜4の整数、より好ましくは1〜3の整数、更に好ましくは1又は2、最も好ましくは1である。
式(2)中のR3、R4、a〜cの好ましい組み合わせを表1に示す。
式(2)で表される化合物の含有量は、組成物全量基準で好ましくは0.1〜10質量%であり、より好ましくは0.2〜9質量%、更に好ましくは0.3〜8質量%、一層好ましくは0.5〜7質量%である。当該含有量が0.1質量%未満であるとさび止め油が期待できない。また、当該含有量が10質量%を超えても、含有量に見合う効果の向上がなく、逆にさび止め性が低下するおそれがある。
なお、後述する(G)成分及び(I)成分には上記式(2)で表される化合物に該当するものが含まれるが、ここでいう式(2)で表される化合物の含有量とは、洗浄剤組成物中に含まれる当該化合物の含有量の総和をいい、(G)成分及び(I)成分と区別されるものではない。
また、本発明の洗浄剤組成物は、(E)成分としてワックス類を更に含有することが好ましい。これにより、本発明の洗浄剤組成物のさび止め性をより高めることができる。
かかるワックス類としては、具体的には、パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス、スラックワックスなどの石油系ワックス、ポリオレフィンワックスなどの合成系ワックスなどが挙げられ、これらは1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
ワックス類の含有量は任意であるが、組成物全量基準で好ましくは0.5〜10質量%であり、より好ましくは1〜8質量%、更に好ましくは2〜5質量%である。当該含有量が1質量%未満であると添加によるさび止め性の向上効果が得られず、他方、10質量%を超えると低温流動性が低下し、取扱い性が悪くなる。
本発明の洗浄剤組成物は、その優れた性能を更に高めるため、その他の添加剤を配合することができる。
その他の添加剤としては、具体的には、(F)フェノール系又はアミン系の酸化防止剤(G)スルフォネート(H)多価アルコールの部分エステル(I)脂肪酸のアミン塩(J)ベンゾトリアゾール系化合物、チアジアゾール系化合物、ベンゾチアゾール系化合物の中から選ばれる少なくとも1種(K)アルキル又はアルケニルコハク酸誘導体(L)炭素数10〜24の1価アルコール(M)ラノリン脂肪酸エステル(N)酸化パラフィン、酸化パラフィンの塩及び酸化パラフィンのエステルの中から選ばれる少なくとも1種等が挙げられる。これらその他の添加剤の含有量(合計量)は任意であるが、通常組成物全量基準で15質量%以下であることが好ましく、10質量%以下であることがより好ましい。
(F)成分は、本発明の洗浄剤組成物の酸化安定性をより向上させ得るものである。フェノール系酸化防止剤としては、具体的には例えば、2,6−ジ−tert−ブチル−p−クレゾール(DBPC)、4,4’−メチレンビス(2,6−ジ−tert−ブチルフェノール)、4,4’−ビス(2,6−ジ−tert−ブチルフェノール)、4,4’−チオビス(6−tert−ブチル−O−クレゾール)等が挙げられる。また、アミン系酸化防止剤としては、ジフェニルアミン、ジアルキルジフェニルアミン(アルキル基の炭素数は1〜18)、フェニル−α−ナフチルアミン、アルキルフェニル−α−ナフチルアミン(アルキル基の炭素数は1〜18)、フェノチアジン、N−アルキルフェノチアジン(アルキル基の炭素数は1〜18)等が挙げられる。
(G)成分のスルフォネートは、その製造方法が特に限定されるものではなく、任意の方法によって製造されたものが使用可能である。例えば、分子量100〜1500、好ましくは200〜700のアルキル芳香族化合物をスルフォン化することによって得られるアルキル芳香族スルフォン酸のアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、アミン塩及びこれらの混合物等が使用できる。
ここでいうアルキル芳香族スルフォン酸としては、一般に鉱油の潤滑油留分のアルキル芳香族化合物をスルフォン化したものやホワイトオイル製造時に副生する、いわゆるマホガニー酸等の石油スルフォン酸や、例えば洗剤の原料となるアルキルベンゼン製造プラントから副生したり、ポリオレフィンをベンゼンにアルキル化することにより得られる、直鎖状や分枝状のアルキル基を有するアルキルベンゼンをスルフォン化したもの、あるいはジノニルナフタレン等のアルキルナフタレンをスルフォン化したもの等の合成スルフォン酸等が挙げられる。
この(E)成分としては、上記のアルキル芳香族スルフォン酸と、アルカリ金属の塩基(アルカリ金属の酸化物や水酸化物等)、アルカリ土類金属の塩基(アルカリ土類金属の酸化物や水酸化物等)又は上述したアミン(アンモニア、アルキルアミンやアルカノールアミン等)とを反応させて得られる、いわゆる中性(正塩)スルフォネート;中性(正塩)スルフォネートと、過剰のアルカリ金属の塩基、アルカリ土類金属の塩基又はアミンを水の存在下で加熱することにより得られる、いわゆる塩基性スルフォネート;炭酸ガスの存在下で中性(正塩)スルフォネートをアルカリ金属の塩基、アルカリ土類金属の塩基又はアミンと反応させることにより得られる、いわゆる炭酸塩過塩基性(超塩基性)スルフォネート;中性(正塩)スルフォネートをアルカリ金属の塩基、アルカリ土類金属の塩基又はアミン並びにホウ酸又は無水ホウ酸等のホウ酸化合物と反応させたり、又は炭酸塩過塩基性(超塩基性)スルフォネートとホウ酸又は無水ホウ酸等のホウ酸化合物を反応させることによって製造される、いわゆるホウ酸塩過塩基性(超塩基性)スルフォネート;及びこれらの混合物等が挙げられる。
またスルフォネートを構成するアルカリ金属としては、例えば、ナトリウム及びカリウム等が、アルカリ土類金属としては、例えば、マグネシウム、カルシウム及びバリウム等が挙げられる。
また、アミンとしては、モノアミン、ポリアミン、アルカノールアミン等が挙げられる。
上記モノアミンとしては、具体的には例えば、モノメチルアミン、ジメチルアミン、トリメチルアミン、モノエチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、モノプロピルアミン(全ての異性体を含む)、ジプロピルアミン(全ての異性体を含む)、トリプロピルアミン(全ての異性体を含む)、モノブチルアミン(全ての異性体を含む)、ジブチルアミン(全ての異性体を含む)、トリブチルアミン(全ての異性体を含む)、モノペンチルアミン(全ての異性体を含む)、ジペンチルアミン(全ての異性体を含む)、トリペンチルアミン(全ての異性体を含む)、モノヘキシルアミン(全ての異性体を含む)、ジヘキシルアミン(全ての異性体を含む)、モノヘプチルアミン(全ての異性体を含む)、ジヘプチルアミン(全ての異性体を含む)、モノオクチルアミン(全ての異性体を含む)、ジオクチルアミン(全ての異性体を含む)、モノノニルアミン(全ての異性体を含む)、モノデシルアミン(全ての異性体を含む)、モノウンデシル(全ての異性体を含む)、モノドデシルアミン(全ての異性体を含む)、モノトリデシルアミン(全ての異性体を含む)、モノテトラデシルアミン(全ての異性体を含む)、モノペンタデシルアミン(全ての異性体を含む)、モノヘキサデシルアミン(全ての異性体を含む)、モノヘプタデシルアミン(全ての異性体を含む)、モノオクタデシルアミン(全ての異性体を含む)、モノノナデシルアミン(全ての異性体を含む)、モノイコシルアミン(全ての異性体を含む)、モノヘンイコシルアミン(全ての異性体を含む)、モノドコシルアミン(全ての異性体を含む)、モノトリコシルアミン(全ての異性体を含む)、ジメチル(エチル)アミン、ジメチル(プロピル)アミン(全ての異性体を含む)、ジメチル(ブチル)アミン(全ての異性体を含む)、ジメチル(ペンチル)アミン(全ての異性体を含む)、ジメチル(ヘキシル)アミン(全ての異性体を含む)、ジメチル(ヘプチル)アミン(全ての異性体を含む)、ジメチル(オクチル)アミン(全ての異性体を含む)、ジメチル(ノニル)アミン(全ての異性体を含む)、ジメチル(デシル)アミン(全ての異性体を含む)、ジメチル(ウンデシル)アミン(全ての異性体を含む)、ジメチル(ドデシル)アミン(全ての異性体を含む)、ジメチル(トリデシル)アミン(全ての異性体を含む)、ジメチル(テトラデシル)アミン(全ての異性体を含む)、ジメチル(ペンタデシル)アミン(全ての異性体を含む)、ジメチル(ヘキサデシル)アミン(全ての異性体を含む)、ジメチル(ヘプタデシル)アミン(全ての異性体を含む)、ジメチル(オクタデシル)アミン(全ての異性体を含む)、ジメチル(ノナデシル)アミン(全ての異性体を含む)、ジメチル(イコシル)アミン(全ての異性体を含む)、ジメチル(ヘンイコシル)アミン(全ての異性体を含む)、ジメチル(トリコシル)アミン(全ての異性体を含む)等のアルキルアミン;モノビニルアミン、ジビニルアミン、トリビニルアミン、モノプロペニルアミン(全ての異性体を含む)、ジプロペニルアミン(全ての異性体を含む)、トリプロペニルアミン(全ての異性体を含む)、モノブテニルアミン(全ての異性体を含む)、ジブテニルアミン(全ての異性体を含む)、トリブテニルアミン(全ての異性体を含む)、モノペンテニルアミン(全ての異性体を含む)、ジペンテニルアミン(全ての異性体を含む)、トリペンテニルアミン(全ての異性体を含む)、モノヘキセニルアミン(全ての異性体を含む)、ジヘキセニルアミン(全ての異性体を含む)、モノヘプテニルアミン(全ての異性体を含む)、ジヘプテニルアミン(全ての異性体を含む)、モノオクテニルアミン(全ての異性体を含む)、ジオクテニルアミン(全ての異性体を含む)、モノノネニルアミン(全ての異性体を含む)、モノデセニルアミン(全ての異性体を含む)、モノウンデセニル(全ての異性体を含む)、モノドデセニルアミン(全ての異性体を含む)、モノトリデセニルアミン(全ての異性体を含む)、モノテトラデセニルアミン(全ての異性体を含む)、モノペンタデセニルアミン(全ての異性体を含む)、モノヘキサデセニルアミン(全ての異性体を含む)、モノヘプタデセニルアミン(全ての異性体を含む)、モノオクタデセニルアミン(全ての異性体を含む)、モノノナデセニルアミン(全ての異性体を含む)、モノイコセニルアミン(全ての異性体を含む)、モノヘンイコセニルアミン(全ての異性体を含む)、モノドコセニルアミン(全ての異性体を含む)、モノトリコセニルアミン(全ての異性体を含む)等のアルケニルアミン;ジメチル(ビニル)アミン、ジメチル(プロペニル)アミン(全ての異性体を含む)、ジメチル(ブテニル)アミン(全ての異性体を含む)、ジメチル(ペンテニル)アミン(全ての異性体を含む)、ジメチル(ヘキセニル)アミン(全ての異性体を含む)、ジメチル(ヘプテニル)アミン(全ての異性体を含む)、ジメチル(オクテニル)アミン(全ての異性体を含む)、ジメチル(ノネニル)アミン(全ての異性体を含む)、ジメチル(デセニル)アミン(全ての異性体を含む)、ジメチル(ウンデセニル)アミン(全ての異性体を含む)、ジメチル(ドデセニル)アミン(全ての異性体を含む)、ジメチル(トリデセニル)アミン(全ての異性体を含む)、ジメチル(テトラデセニル)アミン(全ての異性体を含む)、ジメチル(ペンタデセニル)アミン(全ての異性体を含む)、ジメチル(ヘキサデセニル)アミン(全ての異性体を含む)、ジメチル(ヘプタデセニル)アミン(全ての異性体を含む)、ジメチル(オクタデセニル)アミン(全ての異性体を含む)、ジメチル(ノナデセニル)アミン(全ての異性体を含む)、ジメチル(イコセニル)アミン(全ての異性体を含む)、ジメチル(ヘンイコセニル)アミン(全ての異性体を含む)、ジメチル(トリコセニル)アミン(全ての異性体を含む)等のアルキル基及びアルケニル基を有するモノアミン;モノベンジルアミン、(1−フェニルチル)アミン、(2−フェニルエチル)アミン(別名:モノフェネチルアミン)、ジベンジルアミン、ビス(1−フェニエチル)アミン、ビス(2−フェニルエチレン)アミン(別名:ジフェネチルアミン)等の芳香族置換アルキルアミン;モノシクロペンチルアミン、ジシクロペンチルアミン、トリシクロペンチルアミン、モノシクロヘキシルアミン、ジシクロヘキシルアミン、モノシクロヘプチルアミン、ジシクロヘプチルアミン等の炭素数5〜16のシクロアルキルアミン;ジメチル(シクロペンチル)アミン、ジメチル(シクロヘキシル)アミン、ジメチル(シクロヘプチル)アミン等のアルキル基及びシクロアルキル基を有するモノアミン;(メチルシクロペンチル)アミン(全ての置換異性体を含む)、ビス(メチルシクロペンチル)アミン(全ての置換異性体を含む)、(ジメチルシクロペンチル)アミン(全ての置換異性体を含む)、ビス(ジメチルシクロペンチル)アミン(全ての置換異性体を含む)、(エチルシクロペンチル)アミン(全ての置換異性体を含む)、ビス(エチルシクロペンチル)アミン(全ての置換異性体を含む)、(メチルエチルシクロペンチル)アミン(全ての置換異性体を含む)、ビス(メチルエチルシクロペンチル)アミン(全ての置換異性体を含む)、(ジエチルシクロペンチル)アミン(全ての置換異性体を含む)、(メチルシクロヘキシル)アミン(全ての置換異性体を含む)、ビス(メチルシクロヘキシル)アミン(全ての置換異性体を含む)、(ジメチルシクロヘキシル)アミン(全ての置換異性体を含む)、ビス(ジメチルシクロヘキシル)アミン(全ての置換異性体を含む)、(エチルシクロヘキシル)アミン(全ての置換異性体を含む)、ビス(エチルシクロヘキシル)アミン(全ての置換異性体を含む)、(メチルエチルシクロヘキシル)アミン(全ての置換異性体を含む)、(ジエチルシクロヘキシル)アミン(全ての置換異性体を含む)、(メチルシクロヘプチル)アミン(全ての置換異性体を含む)、ビス(メチルシクロヘプチル)アミン(全ての置換異性体を含む)、(ジメチルシクロヘプチル)アミン(全ての置換異性体を含む)、(エチルシクロヘプチルアミン(全ての置換異性体を含む)、(メチルエチルシクロヘプチル)アミン(全ての置換異性体を含む)、(ジエチルシクロヘプチル)アミン(全ての置換異性体を含む)等のアルキルシクロアルキルアミン;等が挙げられる。また、このモノアミンには牛脂アミン等に代表されるような、油脂から誘導されるモノアミンも含まれる。
上記ポリアミンとしては、具体的には例えば、エチレンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、ペンタエチレンヘキサミン、プロピレンジアミン、ジプロピレントリアミン、トリプロピレンテトラミン、テトラプロピレンペンタミン、ペンタプロピレンヘキサミン、ブチレンジアミン、ジブチレントリアミン、トリブチレンテトラミン、テトラブチレンペンタミン、ペンタブチレンヘキサミン等のアルキレンポリアミン;N−メチルエチレンジアミン、N−エチルエチレンジアミン、N−プロピルエチレンジアミン(全ての異性体を含む)、N−ブチルエチレンジアミン(全ての異性体を含む)、N−ペンチルエチレンジアミン(全ての異性体を含む)、N−ヘキシルエチレンジアミン(全ての異性体を含む)、N−ヘプチルエチレンジアミン(全ての異性体を含む)、N−オクチルエチレンジアミン(全ての異性体を含む)、N−ノニルエチレンジアミン(全ての異性体を含む)、N−デシルエチレンジアミン(全ての異性体を含む)、N−ウンデシル(全ての異性体を含む)、N−ドデシルエチレンジアミン(全ての異性体を含む)、N−トリデシルエチレンジアミン(全ての異性体を含む)、N−テトラデシルエチレンジアミン(全ての異性体を含む)、N−ペンタデシルエチレンジアミン(全ての異性体を含む)、N−ヘキサデシルエチレンジアミン(全ての異性体を含む)、N−ヘプタデシルエチレンジアミン(全ての異性体を含む)、N−オクタデシルエチレンジアミン(全ての異性体を含む)、N−ノナデシルエチレンジアミン(全ての異性体を含む)、N−イコシルエチレンジアミン(全ての異性体を含む)、N−ヘンイコシルエチレンジアミン(全ての異性体を含む)、N−ドコシルエチレンジアミン(全ての異性体を含む)、N−トリコシルエチレンジアミン(全ての異性体を含む)等のN−アルキルエチレンジアミン;N−ビニルエチレンジアミン、N−プロペニルエチレンジアミン(全ての異性体を含む)、N−ブテニルエチレンジアミン(全ての異性体を含む)、N−ペンテニルエチレンジアミン(全ての異性体を含む)、N−ヘキセニルエチレンジアミン(全ての異性体を含む)、N−ヘプテニルエチレンジアミン(全ての異性体を含む)、N−オクテニルエチレンジアミン(全ての異性体を含む)、N−ノネニルエチレンジアミン(全ての異性体を含む)、N−デセニルエチレンジアミン(全ての異性体を含む)、N−ウンデセニル(全ての異性体を含む)、N−ドデセニルエチレンジアミン(全ての異性体を含む)、N−トリデセニルエチレンジアミン(全ての異性体を含む)、N−テトラデセニルエチレンジアミン(全ての異性体を含む)、N−ペンタデセニルエチレンジアミン(全ての異性体を含む)、N−ヘキサデセニルエチレンジアミン(全ての異性体を含む)、N−ヘプタデセニルエチレンジアミン(全ての異性体を含む)、N−オクタデセニルエチレンジアミン(全ての異性体を含む)、N−ノナデセニルエチレンジアミン(全ての異性体を含む)、N−イコセニルエチレンジアミン(全ての異性体を含む)、N−ヘンイコセニルエチレンジアミン(全ての異性体を含む)、N−ドコセニルエチレンジアミン(全ての異性体を含む)、N−トリコセニルエチレンジアミン(全ての異性体を含む)等のN−アルケニルエチレンジアミン;N−アルキルジエチレントリアミン、N−アルケニルジエチレントリアミン、N−アルキルトリエチレンテトラミン、N−アルケニルトリエチレンテトラミン、N−アルキルテトラエチレンペンタミン、N−アルケニルテトラエチレンペンタミン、N−アルキルペンタエチレンヘキサミン、N−アルケニルペンタエチレンヘキサミン、N−アルキルプロピレンジアミン、N−アルケニルプロピレンジアミン、N−アルキルジプロピレントリアミン、N−アルケニルジプロピレントリアミン、N−アルキルトリプロピレンテトラミン、N−アルケニルトリプロピレンテトラミン、N−アルキルテトラプロピレンペンタミン、N−アルケニルテトラプロピレンペンタミン、N−アルキルペンタプロピレンヘキサミン、N−アルケニルペンタプロピレンヘキサミン、N−アルキルブチレンジアミン、N−アルケニルブチレンジアミン、N−アルキルジブチレントリアミン、N−アルケニルジブチレントリアミン、N−アルキルトリブチレンテトラミン、N−アルケニルトリブチレンテトラミン、N−アルキルテトラブチレンペンタミン、N−アルケニルテトラブチレンペンタミン、N−アルキルペンタブチレンヘキサミン、N−アルケニルペンタブチレンヘキサミン等のN−アルキルまたはN−アルケニルアルキレンポリアミン;等が挙げられる。また、このポリアミンには牛脂ポリアミン等に代表されるような、油脂から誘導されるポリアミンも含まれる。
上記アルカノールアミンとしては、具体的には例えば、モノメタノールアミン、ジメタノールアミン、トリメタノールアミン、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、モノ(n−プロパノール)アミン、ジ(n−プロパノール)アミン、トリ(n−プロパノール)アミン、モノイソプロパノールアミン、ジイソプロパノールアミン、トリイソプロパノールアミン、モノブタノールアミン(全ての異性体を含む)、ジブタノールアミン(全ての異性体を含む)、トリブタノールアミン(全ての異性体を含む)、モノペンタノールアミン(全ての異性体を含む)、ジペンタノールアミン(全ての異性体を含む)、トリペンタノールアミン(全ての異性体を含む)、モノヘキサノールアミン(全ての異性体を含む)、ジヘキサノールアミン(全ての異性体を含む)、モノヘプタノールアミン(全ての異性体を含む)、ジヘプタノールアミン(全ての異性体を含む)、モノオクタノールアミン(全ての異性体を含む)、モノノナノールアミン(全ての異性体を含む)、モノデカノールアミン(全ての異性体を含む)、モノウンデカノールアミン(全ての異性体を含む)、モノドデカノールアミン(全ての異性体を含む)、モノトリデカノールアミン(全ての異性体を含む)、モノテトラデカノールアミン(全ての異性体を含む)、モノペンタデカノールアミン(全ての異性体を含む)、モノヘキサデカノールアミン(全ての異性体を含む)、ジエチルモノエタノールアミン、ジエチルモノプロパノールアミン(全ての異性体を含む)、ジエチルモノブタノールアミン(全ての異性体を含む)、ジエチルモノペンタノールアミン(全ての異性体を含む)、ジプロピルモノエタノールアミン(全ての異性体を含む)、ジプロピルモノプロパノールアミン(全ての異性体を含む)、ジプロピルモノブタノールアミン(全ての異性体を含む)、ジプロピルモノペンタノールアミン(全ての異性体を含む)、ジブチルモノエタノールアミン(全ての異性体を含む)、ジブチルモノプロパノールアミン(全ての異性体を含む)、ジブチルモノブタノールアミン(全ての異性体を含む)、ジブチルモノペンタノールアミン(全ての異性体を含む)、モノエチルジエタノールアミン、モノエチルジプロパノールアミン(全ての異性体を含む)、モノエチルジブタノールアミン(全ての異性体を含む)、モノエチルジペンタノールアミン(全ての異性体を含む)、モノプロピルジエタノールアミン(全ての異性体を含む)、モノプロピルジプロパノールアミン(全ての異性体を含む)、モノプロピルジブタノールアミン(全ての異性体を含む)、モノプロピルジペンタノールアミン(全ての異性体を含む)、モノブチルジエタノールアミン(全ての異性体を含む)、モノブチルジプロパノールアミン(全ての異性体を含む)、モノブチルジブタノールアミン(全ての異性体を含む)、モノブチルジペンタノールアミン(全ての異性体を含む)等を挙げることができる。
上記したアミンの中でも、低温時に析出しにくい、スラッジ化しにくいなど、冷凍システムへの影響が少ないことから、モノアミンが好ましく、モノアミンの中でも特にアルキルアミン、アルキル基及びアルケニル基を有するモノアミン、アルキル基及びシクロアルキル基を有するモノアミン、シクロアルキルアミン並びにアルキルシクロアルキルアミンがより好ましい。また、揮発性が高くなり油膜を形成しにくくなることから、アミン分子中の合計炭素数が3以上のアミンが好ましく、合計炭素数が5以上のアミンがより好ましい。
本発明の洗浄剤組成物において、(G)成分は洗浄剤組成物の液安定性(二層分離等)をより向上させることができる。但し、(G)成分としてアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩を用いた際には、万が一金属表面に残存した場合であっても、冷凍サイクルシステムに悪影響を及ぼす可能性を小さくするため、添加量は金属元素として0.1質量%以下とするか、ないしは本発明に係る洗浄剤組成物で洗浄後に更に灯油等で洗浄することが好ましい。
(H)成分の多価アルコールの部分エステルは、洗浄性をより向上させ得るものである。多価アルコールの部分エステルを構成する多価アルコールとしては、任意のものが使用可能であるが、グリセリン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ソルビタン等が好ましい。
部分エステルを構成するカルボン酸としては、飽和脂肪酸でも不飽和脂肪酸でもよく、また直鎖状脂肪酸でも分枝状脂肪酸でも良い。また、炭素数についても特に制限はないが、炭素数12〜20のものが好ましい。
なおここでいう部分エステルとは多価アルコール中の水酸基の少なくとも1個以上がエステル化されない水酸基の形のままで残っているエステルを意味する。この中でも、より洗浄性を高めることができることから、複数の水酸基のうち1つのみがエステル化されたモノエステルが好ましい。
(H)成分としては、具体的には、グリセリンモノドデカノエート(グリセリンモノラウレート)、グリセリンモノイソラウレート、グリセリンモノテトラデカノエート(グリセリンモノミリステート)、グリセリンモノイソミリステート、グリセリンモノヘキサデカノエート(グリセリンモノパルミテート)、グリセリンモノイソパルミテート、グリセリンモノオクタデカノエート(グリセリンモノステアレート)、グリセリンモノイソステアレート、グリセリンモノオクタデセノエート(グリセリンモノオレエート)、グリセリンモノイソオレエート等のグリセリンモノエステル;トリメチロールプロパンモノドデカノエート(トリメチロールプロパンモノラウレート)、トリメチロールプロパンモノイソラウレート、トリメチロールプロパンモノテトラデカノエート(トリメチロールプロパンモノミリステート)、トリメチロールプロパンモノイソミリステート、トリメチロールプロパンモノヘキサデカノエート(トリメチロールプロパンモノパルミテート)、トリメチロールプロパンモノイソパルミテート、トリメチロールプロパンモノオクタデカノエート(トリメチロールプロパンモノステアレート)、トリメチロールプロパンモノイソステアレート、トリメチロールプロパンモノオクタデセノエート(トリメチロールプロパンモノオレエート)、トリメチロールプロパンモノイソオレエート等のトリメチロールプロパンモノエステル;ペンタエリスリトールモノドデカノエート(ペンタエリスリトールモノラウレート)、ペンタエリスリトールモノイソラウレート、ペンタエリスリトールモノテトラデカノエート(ペンタエリスリトールモノミリステート)、ペンタエリスリトールモノイソミリステート、ペンタエリスリトールモノヘキサデカノエート(ペンタエリスリトールモノパルミテート)、ペンタエリスリトールモノイソパルミテート、ペンタエリスリトールモノオクタデカノエート(ペンタエリスリトールモノステアレート)、ペンタエリスリトールモノイソステアレート、ペンタエリスリトールモノオクタデセノエート(ペンタエリスリトールモノオレエート)、ペンタエリスリトールモノイソオレエート等のペンタエリスリトールモノエステル;ソルビタンモノドデカノエート(ソルビタンモノラウレート)、ソルビタンモノイソラウレート、ソルビタンモノテトラデカノエート(ソルビタンモノミリステート)、ソルビタンモノイソミリステート、ソルビタンモノヘキサデカノエート(ソルビタンモノパルミテート)、ソルビタンモノイソパルミテート、ソルビタンモノオクタデカノエート(ソルビタンモノステアレート)、ソルビタンモノイソステアレート、ソルビタンモノオクタデセノエート(ソルビタンモノオレエート)、ソルビタンモノイソオレエート等のソルビタンモノエステル;及びこれらの混合物等が好ましく用いられる。
(I)成分の脂肪酸のアミン塩は、洗浄性をより向上させ得るものである。脂肪酸のアミン塩を構成する脂肪酸としては、飽和脂肪酸でも不飽和脂肪酸でも良く、また直鎖状脂肪酸でも分枝状脂肪酸でも良い。また、炭素数についても特に制限はないが、炭素数8〜18のものが好ましい。
また、アミン塩を構成するアミンとしては、上記(G)成分の説明において例示されたモノアミン、ポリアミン、アルカノールアミン等が挙げられる。また、このポリアミンには牛脂ポリアミン等に代表されるような、油脂から誘導されるポリアミンも含まれる。
上記したアミンの中でも、冷凍システムへの影響が少ないことから、モノアミンが好ましく、モノアミンの中でも特にアルキルアミン、アルキル基及びアルケニル基を有するモノアミン、アルキル基及びシクロアルキル基を有するモノアミン、シクロアルキルアミン並びにアルキルシクロアルキルアミンがより好ましい。また、耐ステイン性の点から、アミン分子中の合計炭素数が3以上のアミンが好ましく、合計炭素数が5以上のアミンがより好ましい。
(J)成分のベンゾトリアゾール系化合物としては、下記の一般式(3)で表される(アルキル)ベンゾトリアゾール化合物等が挙げられる。
[式(3)中、R5は炭素数1〜4の直鎖状又は分岐状のアルキル基(好ましくはメチル基又はエチル基)を表し、eは0〜3の整数(好ましくは0〜2の整数)を表す。]
また、下記一般式(4)で表される(アルキル)アミノアルキルベンゾトリアゾール化合物を用いることもできる。
[式(4)中、R6は炭素数1〜4の直鎖状又は分岐状のアルキル基(好ましくはメチル基又はエチル基)を表し、R7はメチレン基又はエチレン基を表し、R8及びR9は同一でも異なっていてもよく、それぞれ水素原子又は炭素数1〜18の直鎖状若しくは分岐状のアルキル基(好ましくは炭素数1〜12の直鎖状若しくは分岐状のアルキル基)を表し、fは0〜3の整数(好ましくは0又は1)を表す。]
また、(J)成分のチアジアゾール系化合物としては、具体的には例えば、以下の一般式(5)で表される化合物等が挙げられる。
[式(5)式中、R10は、炭素数1〜30(好ましくは6〜24)の直鎖状又は分岐状のアルキル基を表し、R11は水素原子又は炭素数1〜30の直鎖状若しくは分岐状のアルキル基(好ましくは水素原子又は炭素数1〜24の直鎖状若しくは分岐状のアルキル基)を表し、g及びhは同一でも異なっていてもよく、それぞれ1〜3の整数(好ましくは1又は2)を表す。]
また、(J)成分のベンゾチアゾール系化合物としては、下記の一般式(6)で表される化合物等が挙げられる。
[上記式中、R12は炭素数1〜4の直鎖状又は分岐状のアルキル基(好ましくはメチル基又はエチル基)を表し、R13は炭素数1〜30(好ましくは6〜24)の直鎖状又は分岐状のアルキル基を表し、iは0〜3の整数(好ましくは0又は1)を表し、jは1〜3の整数(好ましくは1又は2)を表す。]
本発明の洗浄剤組成物において、(J)成分は金属不活性化剤として用いられる。
(K)成分のアルキル又はアルケニルコハク酸誘導体は、洗浄性をより向上させ得るものである。アルキル又はアルケニルコハク酸誘導体としては、アルキル又はアルケニルコハク酸とアルコールとのエステル、アルキル又はアルケニルコハク酸とアミノアルカノールとの反応生成物、アルキル又はアルケニルコハク酸無水物とザルコシンとの反応生成物、アルキル又はアルケニルコハク酸無水物とダイマー酸との反応生成物等が挙げられる。
これらの中でも、(K)成分としては、アルケニルコハク酸とアルコールとの部分エステル(モノエステル)が好ましく用いられる。ここでいう、アルケニル基の炭素数については任意であるが、通常炭素数8〜18のものが使用される。
また、部分エステルを構成するアルコールとしては、1価のアルコールであっても、2価以上の多価アルコールであっても良いが、1価アルコール及び2価アルコールが好ましい。1価アルコールとしては、通常炭素数8〜18の脂肪族アルコールが用いられる。また、直鎖状のものであっても分岐状のものであっても良く、飽和のものであっても不飽和のものであっても良い。また、2価アルコールとしては、通常アルキレングリコール、ポリオキシアルキレングリコールが用いられる。アルキレングリコールとしては、具体的には例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、ペンチレングリコール、へキシレングリコール、ヘプチレングリコール、オクチレングリコール、ノニレングリコール、デシレングリコール等が挙げられる。また、ポリオキシアルキレングリコールとしては、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、ブチレンオキシド等のアルキレンオキシドを単独重合あるいは共重合したものが用いられる。なお、ポリオキシアルキレングリコールにおいて、構造の異なったアルキレンオキシドが共重合している場合、オキシアルキレン基の重合形式に特に制限はなく、ランダム共重合していても、ブロック共重合していても良い。重合度については特に制限はないが、2〜10のものが好ましく、2〜8のものがより好ましく、2〜6のものがさらにより好ましく用いられる。
(L)成分の炭素数10〜24の1価アルコールとしては、任意のものが使用可能であるが、より洗浄性、洗浄剤組成物の液安定性を向上させることができることから、炭素数12〜20の1価アルコールが好ましく、炭素数14〜18の1価アルコールがより好ましい。このアルコールとしては、直鎖状のものであっても分岐状のものであっても良く、飽和のものであっても不飽和のものであっても良い。
(M)成分のラノリン酸エステルとは、羊の毛に付着するろう状物質を精製(加水分解等)して得られたラノリン脂肪酸と、アルコールとを反応させて得られたものを意味する。ここで、原料として使用されるアルコールとしては、(A)成分の説明において例示されたアルコールが挙げられ、中でも多価アルコールが好ましく、トリメチロールプロパン、トリメチロールエタン、トルビタン、ペンタエリスリトール、グリセリンがより好ましい。
(N)成分の酸化パラフィンとは、パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス、スラックワックスなどの石油系ワックスや、ポリオレフィンワックスなどの合成ワックスを酸化して得られるものである。また、その塩としては、(G)成分のスルフォネートの説明において例示されたアルカリ金属、アルカリ土類金属、アミンなどの塩が挙げられ、そのエステルとしては、炭素数1〜24(好ましくは1〜12、より好ましくは1〜6)のアルコール(最も好ましくはメタノール)のエステルが挙げられる。
さらに、主として素手で取り扱う金属性部品から指紋を除去する目的、および金属加工工程で生じる塩化物などの腐食性因子の除去を目的とした洗浄剤として用いる場合には、ノニオン系界面活性剤と水を組み合わせて用いることが好ましい。
まず、ノニオン系界面活性剤と水との組み合わせを説明する。
ノニオン系界面活性剤としては、具体的には例えば、アルキレングリコール、ポリオキシアルキレングリコール、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル、ポリオキシアルキレンアリールエーテル、多価アルコールのポリオキシアルキレン付加物の脂肪酸エステル、ポリオキシアルキレン脂肪酸エステル、ポリオキシアルキレンアルキルアミン、アルキルアルカノールアミド等が挙げられる。
まず、ノニオン系界面活性剤と水との組み合わせを説明する。
ノニオン系界面活性剤としては、具体的には例えば、アルキレングリコール、ポリオキシアルキレングリコール、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル、ポリオキシアルキレンアリールエーテル、多価アルコールのポリオキシアルキレン付加物の脂肪酸エステル、ポリオキシアルキレン脂肪酸エステル、ポリオキシアルキレンアルキルアミン、アルキルアルカノールアミド等が挙げられる。
これらの中でも、洗浄性により優れることから、また洗浄剤組成物の液安定性(二層分離等)により優れることから、本発明のノニオン系界面活性剤としては、アルキレングリコール、ポリオキシアルキレングリコール、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル、ポリオキシアルキレンアリールエーテルが好ましい。
上記アルキレングリコールとしては、具体的には例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、ペンチレングリコール、へキシレングリコール、ヘプチレングリコール、オクチレングリコール、ノニレングリコール、デシレングリコール等が挙げられる。
ポリオキシアルキレングリコールとしては、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイド等のアルキレンオキサイドを単独重合あるいは共重合したものが用いられる。これらの中でも、エチレンオキサイド及び/又はプロピレンオキサイドの重合物であることが好ましい。なお、ポリオキシアルキレングリコールにおいて、構造の異なったアルキレンオキシドが共重合している場合、オキシアルキレン基の重合形式に特に制限はなく、ランダム共重合していても、ブロック共重合していても良い。
また、ポリオキシアルキレンアルキルエーテルとしては、上記ポリオキシアルキレングリコールのアルキルエーテル等が挙げられる。この場合、洗浄性及び洗浄剤組成物の液安定性(二層分離等)の点から、ポリオキシアルキレングリコールはエチレンオキサイド及び/又はプロピレンオキサイドの重合物であることが好ましい。また、同様の理由により、平均重合度は2〜20が好ましく、5〜18がより好ましく、10〜17であることがさらにより好ましい。また、同様の理由によりアルキルエーテルのアルキル基の炭素数は、1〜24であることが好ましく、2〜24であることがより好ましく、2〜20であることがさらにより好ましく、2〜18であることが最も好ましい。
また、ポリオキシアルキレンアリールエーテルとしては、上記ポリオキシアルキレングリコールのフェニルエーテル等が挙げられる。この場合、洗浄性及び洗浄剤組成物の液安定性(二層分離等)の点から、ポリオキシアルキレングリコールはエチレンオキサイド及び/又はプロピレンオキサイドの重合物であることが好ましい。また、同様の理由により、平均重合度は2〜15が好ましく、2〜10がより好ましく、2〜7であることがさらにより好ましい。また、同様の理由によりアルキルフェニルエーテルのアルキル基の炭素数は、1〜24であることが好ましく、4〜24であることがより好ましく、6〜22であることがさらにより好ましく、8〜20であることが最も好ましい。
なお、当然のことながら、本発明におけるノニオン系界面活性剤成分としては、これらの中から選ばれる1種を単独で用いても良いし、2種以上を用いても良い。
本発明の洗浄剤組成物において、上記ノニオン系界面活性剤の含有量は、組成物全量基準で0.5〜20質量%であることが好ましい。すなわち、当該含有量は、洗浄剤組成物の液安定性(二層分離等)の点から、0.5質量%以上であることが好ましく、1質量%以上であることがより好ましく、1.5質量%以上であることがさらにより好ましく、2質量%以上であることが最も好ましい。また、当該含有量は、洗浄性の点から、20質量%以下であることが好ましく、15質量%以下であることがより好ましく、10質量%以下であることがさらにより好ましく、7質量%以下であることよりが最も好ましい。
本発明におけるノニオン系界面活性剤に組みあわせる成分は、水である。ここでいう水としては、工業用水、水道水、イオン交換水、蒸留水、活性炭又は一般家庭用浄水器で処理した水等任意のものが使用可能である。
本発明の洗浄剤組成物において、上記ノニオン系界面活性剤と組み合わせる水の含有量は組成物全量基準で、0.1〜20質量%であることが好ましい。すなわち、当該含有量は、洗浄性の点から、0.1質量%以上であることが好ましく、0.2質量%以上であることがより好ましく、0.5質量%以上であることがさらにより好ましく、0.8質量%以上であることが最も好ましい。また、当該含有量は、洗浄剤組成物の液安定性(二層分離等)の点から、20質量%以下であることが好ましく、15質量%以下であることがより好ましく、10質量%以下であることがさらにより好ましく、5質量%以下であることが最も好ましい。
また、本発明の洗浄剤組成物において、ノニオン系界面活性剤と水との比率(質量比)は20:1〜1:6であることが好ましい。ノニオン系界面活性剤の含有量が水の含有量の20倍を超えると洗浄性が不十分となる場合があり、また、ノニオン系界面活性剤の含有量が水の含有量の1/6未満であると洗浄剤組成物の液安定性(二層分離等)が不十分となる場合がある。また同様の理由により、ノニオン系界面活性剤と水の比率(質量比)は、10:1〜1:4であることが好ましく、6:1〜1:3であることがより好ましい。
さらに、主として金属性部品に付着した水溶性油剤の洗浄を目的とした洗浄剤として用いる場合には、脂肪酸のアミン塩、アルキルコハク酸誘導体、アルケニルコハク酸誘導体、リン酸エステル、亜リン酸エステル等を配合することが好ましい。
さらに、主として金属性部品に付着した水溶性油剤の洗浄を目的とした洗浄剤として用いる場合には、脂肪酸のアミン塩、アルキルコハク酸誘導体、アルケニルコハク酸誘導体、リン酸エステル、亜リン酸エステル等を配合することが好ましい。
次に本発明の洗浄油に配合することが好ましい、脂肪酸のアミン塩、アルキルコハク酸誘導体、アルケニルコハク酸誘導体、リン酸エステル、亜リン酸エステルを説明する。
具体的には以下のものである。
(B−1)脂肪酸のアミン塩
(B−2)アルキルコハク酸誘導体及び/又はアルケニルコハク酸誘導体
(B−3)リン酸エステル及び/又は亜リン酸エステル。
脂肪酸のアミン塩(B−1)を構成する脂肪酸としては、飽和脂肪酸でも不飽和脂肪酸でも良く、また直鎖状脂肪酸でも分枝状脂肪酸でも良い。また、炭素数についても特に制限はないが、炭素数8〜18のものが好ましい。
(B−1)脂肪酸のアミン塩
(B−2)アルキルコハク酸誘導体及び/又はアルケニルコハク酸誘導体
(B−3)リン酸エステル及び/又は亜リン酸エステル。
脂肪酸のアミン塩(B−1)を構成する脂肪酸としては、飽和脂肪酸でも不飽和脂肪酸でも良く、また直鎖状脂肪酸でも分枝状脂肪酸でも良い。また、炭素数についても特に制限はないが、炭素数8〜18のものが好ましい。
また、アミンとしては、モノアミン、ポリアミン、アルカノールアミン等が挙げられる。
上記モノアミンとしては、具体的には例えば、モノメチルアミン、ジメチルアミン、トリメチルアミン、モノエチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、モノプロピルアミン(全ての異性体を含む)、ジプロピルアミン(全ての異性体を含む)、トリプロピルアミン(全ての異性体を含む)、モノブチルアミン(全ての異性体を含む)、ジブチルアミン(全ての異性体を含む)、トリブチルアミン(全ての異性体を含む)、モノペンチルアミン(全ての異性体を含む)、ジペンチルアミン(全ての異性体を含む)、トリペンチルアミン(全ての異性体を含む)、モノヘキシルアミン(全ての異性体を含む)、ジヘキシルアミン(全ての異性体を含む)、モノヘプチルアミン(全ての異性体を含む)、ジヘプチルアミン(全ての異性体を含む)、モノオクチルアミン(全ての異性体を含む)、ジオクチルアミン(全ての異性体を含む)、モノノニルアミン(全ての異性体を含む)、モノデシルアミン(全ての異性体を含む)、モノウンデシル(全ての異性体を含む)、モノドデシルアミン(全ての異性体を含む)、モノトリデシルアミン(全ての異性体を含む)、モノテトラデシルアミン(全ての異性体を含む)、モノペンタデシルアミン(全ての異性体を含む)、モノヘキサデシルアミン(全ての異性体を含む)、モノヘプタデシルアミン(全ての異性体を含む)、モノオクタデシルアミン(全ての異性体を含む)、モノノナデシルアミン(全ての異性体を含む)、モノイコシルアミン(全ての異性体を含む)、モノヘンイコシルアミン(全ての異性体を含む)、モノドコシルアミン(全ての異性体を含む)、モノトリコシルアミン(全ての異性体を含む)、ジメチル(エチル)アミン、ジメチル(プロピル)アミン(全ての異性体を含む)、ジメチル(ブチル)アミン(全ての異性体を含む)、ジメチル(ペンチル)アミン(全ての異性体を含む)、ジメチル(ヘキシル)アミン(全ての異性体を含む)、ジメチル(ヘプチル)アミン(全ての異性体を含む)、ジメチル(オクチル)アミン(全ての異性体を含む)、ジメチル(ノニル)アミン(全ての異性体を含む)、ジメチル(デシル)アミン(全ての異性体を含む)、ジメチル(ウンデシル)アミン(全ての異性体を含む)、ジメチル(ドデシル)アミン(全ての異性体を含む)、ジメチル(トリデシル)アミン(全ての異性体を含む)、ジメチル(テトラデシル)アミン(全ての異性体を含む)、ジメチル(ペンタデシル)アミン(全ての異性体を含む)、ジメチル(ヘキサデシル)アミン(全ての異性体を含む)、ジメチル(ヘプタデシル)アミン(全ての異性体を含む)、ジメチル(オクタデシル)アミン(全ての異性体を含む)、ジメチル(ノナデシル)アミン(全ての異性体を含む)、ジメチル(イコシル)アミン(全ての異性体を含む)、ジメチル(ヘンイコシル)アミン(全ての異性体を含む)、ジメチル(トリコシル)アミン(全ての異性体を含む)等のアルキルアミン;モノビニルアミン、ジビニルアミン、トリビニルアミン、モノプロペニルアミン(全ての異性体を含む)、ジプロペニルアミン(全ての異性体を含む)、トリプロペニルアミン(全ての異性体を含む)、モノブテニルアミン(全ての異性体を含む)、ジブテニルアミン(全ての異性体を含む)、トリブテニルアミン(全ての異性体を含む)、モノペンテニルアミン(全ての異性体を含む)、ジペンテニルアミン(全ての異性体を含む)、トリペンテニルアミン(全ての異性体を含む)、モノヘキセニルアミン(全ての異性体を含む)、ジヘキセニルアミン(全ての異性体を含む)、モノヘプテニルアミン(全ての異性体を含む)、ジヘプテニルアミン(全ての異性体を含む)、モノオクテニルアミン(全ての異性体を含む)、ジオクテニルアミン(全ての異性体を含む)、モノノネニルアミン(全ての異性体を含む)、モノデセニルアミン(全ての異性体を含む)、モノウンデセニル(全ての異性体を含む)、モノドデセニルアミン(全ての異性体を含む)、モノトリデセニルアミン(全ての異性体を含む)、モノテトラデセニルアミン(全ての異性体を含む)、モノペンタデセニルアミン(全ての異性体を含む)、モノヘキサデセニルアミン(全ての異性体を含む)、モノヘプタデセニルアミン(全ての異性体を含む)、モノオクタデセニルアミン(全ての異性体を含む)、モノノナデセニルアミン(全ての異性体を含む)、モノイコセニルアミン(全ての異性体を含む)、モノヘンイコセニルアミン(全ての異性体を含む)、モノドコセニルアミン(全ての異性体を含む)、モノトリコセニルアミン(全ての異性体を含む)等のアルケニルアミン;ジメチル(ビニル)アミン、ジメチル(プロペニル)アミン(全ての異性体を含む)、ジメチル(ブテニル)アミン(全ての異性体を含む)、ジメチル(ペンテニル)アミン(全ての異性体を含む)、ジメチル(ヘキセニル)アミン(全ての異性体を含む)、ジメチル(ヘプテニル)アミン(全ての異性体を含む)、ジメチル(オクテニル)アミン(全ての異性体を含む)、ジメチル(ノネニル)アミン(全ての異性体を含む)、ジメチル(デセニル)アミン(全ての異性体を含む)、ジメチル(ウンデセニル)アミン(全ての異性体を含む)、ジメチル(ドデセニル)アミン(全ての異性体を含む)、ジメチル(トリデセニル)アミン(全ての異性体を含む)、ジメチル(テトラデセニル)アミン(全ての異性体を含む)、ジメチル(ペンタデセニル)アミン(全ての異性体を含む)、ジメチル(ヘキサデセニル)アミン(全ての異性体を含む)、ジメチル(ヘプタデセニル)アミン(全ての異性体を含む)、ジメチル(オクタデセニル)アミン(全ての異性体を含む)、ジメチル(ノナデセニル)アミン(全ての異性体を含む)、ジメチル(イコセニル)アミン(全ての異性体を含む)、ジメチル(ヘンイコセニル)アミン(全ての異性体を含む)、ジメチル(トリコセニル)アミン(全ての異性体を含む)等のアルキル基及びアルケニル基を有するモノアミン;モノベンジルアミン、(1−フェニルチル)アミン、(2−フェニルエチル)アミン(別名:モノフェネチルアミン)、ジベンジルアミン、ビス(1−フェニエチル)アミン、ビス(2−フェニルエチレン)アミン(別名:ジフェネチルアミン)等の芳香族置換アルキルアミン;モノシクロペンチルアミン、ジシクロペンチルアミン、トリシクロペンチルアミン、モノシクロヘキシルアミン、ジシクロヘキシルアミン、モノシクロヘプチルアミン、ジシクロヘプチルアミン等の炭素数5〜16のシクロアルキルアミン;ジメチル(シクロペンチル)アミン、ジメチル(シクロヘキシル)アミン、ジメチル(シクロヘプチル)アミン等のアルキル基及びシクロアルキル基を有するモノアミン;(メチルシクロペンチル)アミン(全ての置換異性体を含む)、ビス(メチルシクロペンチル)アミン(全ての置換異性体を含む)、(ジメチルシクロペンチル)アミン(全ての置換異性体を含む)、ビス(ジメチルシクロペンチル)アミン(全ての置換異性体を含む)、(エチルシクロペンチル)アミン(全ての置換異性体を含む)、ビス(エチルシクロペンチル)アミン(全ての置換異性体を含む)、(メチルエチルシクロペンチル)アミン(全ての置換異性体を含む)、ビス(メチルエチルシクロペンチル)アミン(全ての置換異性体を含む)、(ジエチルシクロペンチル)アミン(全ての置換異性体を含む)、(メチルシクロヘキシル)アミン(全ての置換異性体を含む)、ビス(メチルシクロヘキシル)アミン(全ての置換異性体を含む)、(ジメチルシクロヘキシル)アミン(全ての置換異性体を含む)、ビス(ジメチルシクロヘキシル)アミン(全ての置換異性体を含む)、(エチルシクロヘキシル)アミン(全ての置換異性体を含む)、ビス(エチルシクロヘキシル)アミン(全ての置換異性体を含む)、(メチルエチルシクロヘキシル)アミン(全ての置換異性体を含む)、(ジエチルシクロヘキシル)アミン(全ての置換異性体を含む)、(メチルシクロヘプチル)アミン(全ての置換異性体を含む)、ビス(メチルシクロヘプチル)アミン(全ての置換異性体を含む)、(ジメチルシクロヘプチル)アミン(全ての置換異性体を含む)、(エチルシクロヘプチルアミン(全ての置換異性体を含む)、(メチルエチルシクロヘプチル)アミン(全ての置換異性体を含む)、(ジエチルシクロヘプチル)アミン(全ての置換異性体を含む)等のアルキルシクロアルキルアミン;等が挙げられる。また、このモノアミンには牛脂アミン等に代表されるような、油脂から誘導されるモノアミンも含まれる。
また、上記ポリアミンとしては、具体的には例えば、エチレンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、ペンタエチレンヘキサミン、プロピレンジアミン、ジプロピレントリアミン、トリプロピレンテトラミン、テトラプロピレンペンタミン、ペンタプロピレンヘキサミン、ブチレンジアミン、ジブチレントリアミン、トリブチレンテトラミン、テトラブチレンペンタミン、ペンタブチレンヘキサミン等のアルキレンポリアミン;N−メチルエチレンジアミン、N−エチルエチレンジアミン、N−プロピルエチレンジアミン(全ての異性体を含む)、N−ブチルエチレンジアミン(全ての異性体を含む)、N−ペンチルエチレンジアミン(全ての異性体を含む)、N−ヘキシルエチレンジアミン(全ての異性体を含む)、N−ヘプチルエチレンジアミン(全ての異性体を含む)、N−オクチルエチレンジアミン(全ての異性体を含む)、N−ノニルエチレンジアミン(全ての異性体を含む)、N−デシルエチレンジアミン(全ての異性体を含む)、N−ウンデシル(全ての異性体を含む)、N−ドデシルエチレンジアミン(全ての異性体を含む)、N−トリデシルエチレンジアミン(全ての異性体を含む)、N−テトラデシルエチレンジアミン(全ての異性体を含む)、N−ペンタデシルエチレンジアミン(全ての異性体を含む)、N−ヘキサデシルエチレンジアミン(全ての異性体を含む)、N−ヘプタデシルエチレンジアミン(全ての異性体を含む)、N−オクタデシルエチレンジアミン(全ての異性体を含む)、N−ノナデシルエチレンジアミン(全ての異性体を含む)、N−イコシルエチレンジアミン(全ての異性体を含む)、N−ヘンイコシルエチレンジアミン(全ての異性体を含む)、N−ドコシルエチレンジアミン(全ての異性体を含む)、N−トリコシルエチレンジアミン(全ての異性体を含む)等のN−アルキルエチレンジアミン;N−ビニルエチレンジアミン、N−プロペニルエチレンジアミン(全ての異性体を含む)、N−ブテニルエチレンジアミン(全ての異性体を含む)、N−ペンテニルエチレンジアミン(全ての異性体を含む)、N−ヘキセニルエチレンジアミン(全ての異性体を含む)、N−ヘプテニルエチレンジアミン(全ての異性体を含む)、N−オクテニルエチレンジアミン(全ての異性体を含む)、N−ノネニルエチレンジアミン(全ての異性体を含む)、N−デセニルエチレンジアミン(全ての異性体を含む)、N−ウンデセニル(全ての異性体を含む)、N−ドデセニルエチレンジアミン(全ての異性体を含む)、N−トリデセニルエチレンジアミン(全ての異性体を含む)、N−テトラデセニルエチレンジアミン(全ての異性体を含む)、N−ペンタデセニルエチレンジアミン(全ての異性体を含む)、N−ヘキサデセニルエチレンジアミン(全ての異性体を含む)、N−ヘプタデセニルエチレンジアミン(全ての異性体を含む)、N−オクタデセニルエチレンジアミン(全ての異性体を含む)、N−ノナデセニルエチレンジアミン(全ての異性体を含む)、N−イコセニルエチレンジアミン(全ての異性体を含む)、N−ヘンイコセニルエチレンジアミン(全ての異性体を含む)、N−ドコセニルエチレンジアミン(全ての異性体を含む)、N−トリコセニルエチレンジアミン(全ての異性体を含む)等のN−アルケニルエチレンジアミン;N−アルキルジエチレントリアミン、N−アルケニルジエチレントリアミン、N−アルキルトリエチレンテトラミン、N−アルケニルトリエチレンテトラミン、N−アルキルテトラエチレンペンタミン、N−アルケニルテトラエチレンペンタミン、N−アルキルペンタエチレンヘキサミン、N−アルケニルペンタエチレンヘキサミン、N−アルキルプロピレンジアミン、N−アルケニルプロピレンジアミン、N−アルキルジプロピレントリアミン、N−アルケニルジプロピレントリアミン、N−アルキルトリプロピレンテトラミン、N−アルケニルトリプロピレンテトラミン、N−アルキルテトラプロピレンペンタミン、N−アルケニルテトラプロピレンペンタミン、N−アルキルペンタプロピレンヘキサミン、N−アルケニルペンタプロピレンヘキサミン、N−アルキルブチレンジアミン、N−アルケニルブチレンジアミン、N−アルキルジブチレントリアミン、N−アルケニルジブチレントリアミン、N−アルキルトリブチレンテトラミン、N−アルケニルトリブチレンテトラミン、N−アルキルテトラブチレンペンタミン、N−アルケニルテトラブチレンペンタミン、N−アルキルペンタブチレンヘキサミン、N−アルケニルペンタブチレンヘキサミン等のN−アルキル又はN−アルケニルアルキレンポリアミン;等が挙げられる。また、このポリアミンには牛脂ポリアミン等に代表されるような、油脂から誘導されるポリアミンも含まれる。
また、上記アルカノールアミンとしては、具体的には例えば、モノメタノールアミン、ジメタノールアミン、トリメタノールアミン、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、モノ(n−プロパノール)アミン、ジ(n−プロパノール)アミン、トリ(n−プロパノール)アミン、モノイソプロパノールアミン、ジイソプロパノールアミン、トリイソプロパノールアミン、モノブタノールアミン(全ての異性体を含む)、ジブタノールアミン(全ての異性体を含む)、トリブタノールアミン(全ての異性体を含む)、モノペンタノールアミン(全ての異性体を含む)、ジペンタノールアミン(全ての異性体を含む)、トリペンタノールアミン(全ての異性体を含む)、モノヘキサノールアミン(全ての異性体を含む)、ジヘキサノールアミン(全ての異性体を含む)、モノヘプタノールアミン(全ての異性体を含む)、ジヘプタノールアミン(全ての異性体を含む)、モノオクタノールアミン(全ての異性体を含む)、モノノナノールアミン(全ての異性体を含む)、モノデカノールアミン(全ての異性体を含む)、モノウンデカノールアミン(全ての異性体を含む)、モノドデカノールアミン(全ての異性体を含む)、モノトリデカノールアミン(全ての異性体を含む)、モノテトラデカノールアミン(全ての異性体を含む)、モノペンタデカノールアミン(全ての異性体を含む)、モノヘキサデカノールアミン(全ての異性体を含む)、ジエチルモノエタノールアミン、ジエチルモノプロパノールアミン(全ての異性体を含む)、ジエチルモノブタノールアミン(全ての異性体を含む)、ジエチルモノペンタノールアミン(全ての異性体を含む)、ジプロピルモノエタノールアミン(全ての異性体を含む)、ジプロピルモノプロパノールアミン(全ての異性体を含む)、ジプロピルモノブタノールアミン(全ての異性体を含む)、ジプロピルモノペンタノールアミン(全ての異性体を含む)、ジブチルモノエタノールアミン(全ての異性体を含む)、ジブチルモノプロパノールアミン(全ての異性体を含む)、ジブチルモノブタノールアミン(全ての異性体を含む)、ジブチルモノペンタノールアミン(全ての異性体を含む)、モノエチルジエタノールアミン、モノエチルジプロパノールアミン(全ての異性体を含む)、モノエチルジブタノールアミン(全ての異性体を含む)、モノエチルジペンタノールアミン(全ての異性体を含む)、モノプロピルジエタノールアミン(全ての異性体を含む)、モノプロピルジプロパノールアミン(全ての異性体を含む)、モノプロピルジブタノールアミン(全ての異性体を含む)、モノプロピルジペンタノールアミン(全ての異性体を含む)、モノブチルジエタノールアミン(全ての異性体を含む)、モノブチルジプロパノールアミン(全ての異性体を含む)、モノブチルジブタノールアミン(全ての異性体を含む)、モノブチルジペンタノールアミン(全ての異性体を含む)等が挙げられる。
上記したアミンの中でも、低温時に析出しにくい、スラッジ化しにくい等、冷凍システムへの影響が少ないことから、モノアミンが好ましく、モノアミンの中でも特にアルキルアミン、アルキル基及びアルケニル基を有するモノアミン、アルキル基及びシクロアルキル基を有するモノアミン、シクロアルキルアミン並びにアルキルシクロアルキルアミンがより好ましい。また、揮発性が高くなり油膜を形成しにくくなることから、アミン分子中の合計炭素数が3以上のアミンが好ましく、合計炭素数が5以上のアミンがより好ましい。
(B−2)アルキルコハク酸誘導体及び/又はアルケニルコハク酸誘導体としては、アルキルコハク酸又はアルケニルコハク酸とアルコールとのエステル、アルキルコハク酸又はアルケニルコハク酸とアミノアルカノールとの反応生成物、アルキルコハク酸又はアルケニルコハク酸無水物とザルコシンとの反応生成物、アルキルコハク酸又はアルケニルコハク酸無水物とダイマー酸との反応生成物等が挙げられる。
これらの中でも、(B−2)成分としては、アルケニルコハク酸とアルコールとの部分エステル(モノエステル)が好ましく用いられる。ここでいう、アルケニル基の炭素数については任意であるが、通常炭素数8〜18のものが使用される。
また、部分エステルを構成するアルコールとしては、1価のアルコール又は2価以上の多価アルコールのいずれであっても良いが、1価アルコール及び2価アルコールが好ましい。
1価アルコールとしては、通常炭素数8〜18の脂肪族アルコールが好ましく使用される。これらは直鎖状のものであっても分岐状のものであっても良く、飽和のものであっても不飽和のものであっても良い。
また、2価アルコールとしては、アルキレングリコール、ポリオキシアルキレングリコールが好ましく使用される。アルキレングリコールとしては、具体的には例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、ペンチレングリコール、へキシレングリコール、ヘプチレングリコール、オクチレングリコール、ノニレングリコール、デシレングリコール等が挙げられる。また、ポリオキシアルキレングリコールとしては、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、ブチレンオキシド等のアルキレンオキシドを単独重合あるいは共重合したものが用いられる。なお、ポリオキシアルキレングリコールにおいて、構造の異なったアルキレンオキシドが共重合している場合、オキシアルキレン基の重合形式に特に制限はなく、ランダム共重合していても、ブロック共重合していても良い。重合度については特に制限はないが、2〜10のものが好ましく、2〜8のものがより好ましく、2〜6のものが更により好ましく用いられる。
(B−3)リン酸エステル及び/又は亜リン酸エステルとしては、酸性エステルであっても良いが、全ての水酸基がエステル化された中性エステル(完全エステル)であることが好ましい。このような化合物としては、具体的には例えば、下記一般式(3)で表されるリン酸エステル(d=1の場合)及び亜リン酸エステル(d=0の場合)等が挙げられる。
上記式(3)中、R5、R6及びR7で表される炭化水素基としては、炭素数1〜24の直鎖状又は分枝状のアルキル基、炭素数3〜24の直鎖状又は分枝状のアルケニル基、炭素数5〜13のシクロアルキル基又はアルキルシクロアルキル基、炭素数6〜18のアリール基又は直鎖状もしくは分枝状のアルキルアリール基、炭素数7〜19のアリールアルキル基等が挙げられる。これらの中でも、アルキル基又はアルケニル基が好ましく、炭素数8〜18の直鎖状又は分枝状のアルキル基もしくは炭素数8〜18の直鎖状又は分枝状のアルケニル基がより好ましい。
(B−3)成分としては、具体的には例えば、トリオクチルフォスフェート(直鎖状及び分枝状のものを含む)、トリノニルフォスフェート(直鎖状及び分枝状のものを含む)、トリデシルフォスフェート(直鎖状及び分枝状のものを含む)、トリウンデシルフォスフェート(直鎖状及び分枝状のものを含む)、トリトリデシルフォスフェート(直鎖状及び分枝状のものを含む)、トリテトラデシルフォスフェート(直鎖状及び分枝状のものを含む)、トリペンタデシルフォスフェート(直鎖状及び分枝状のものを含む)、トリヘキサデシルフォスフェート(直鎖状及び分枝状のものを含む)、トリヘプタデシルフォスフェート(直鎖状及び分枝状のものを含む)、トリオクタデシルフォスフェート(直鎖状及び分枝状のものを含む)、トリオクテニルフォスフェート(直鎖状及び分枝状のものを含む)、トリノネニルフォスフェート(直鎖状及び分枝状のものを含む)、トリデセニルフォスフェート(直鎖状及び分枝状のものを含む)、トリウンデセニルフォスフェート(直鎖状及び分枝状のものを含む)、トリトリデセニルフォスフェート(直鎖状及び分枝状のものを含む)、トリテトラデセニルフォスフェート(直鎖状及び分枝状のものを含む)、トリペンタデセニルフォスフェート(直鎖状及び分枝状のものを含む)、トリヘキサデセニルフォスフェート(直鎖状及び分枝状のものを含む)、トリヘプタデセニルフォスフェート(直鎖状及び分枝状のものを含む)、トリオクタデセニルフォスフェート(直鎖状及び分枝状のものを含む)等が挙げられる。
本発明の(B)成分は、上記(B−1)〜(B−3)成分の中から選ばれる少なくとも1種の化合物であるが、洗浄効果をより高めることから、(B−1)成分と(B−2)成分、又は(B−1)成分と(B−3)成分を併用することが好ましく、さらに、分離性がより向上することから、(B−1)成分と(B−3)を併用することが最も好ましい。この場合の両者の配合比は、(B−1)成分と(B−2)成分又は(B−3)成分との比(質量比)を、10:1〜1:5とすることが好ましく、8:1〜1:4とすることがより好ましく、6:1〜1:3とすることが更により好ましい。
本発明の洗浄剤組成物において、上記(B)成分の含有量は組成物全量基準で、0.1〜10質量%であることが好ましい。洗浄性の点から、0.1質量%以上であることが好ましく、0.3質量%以上であることがより好ましく、0.5質量%以上であることがさらにより好ましく、1質量%以上であることが最も好ましい。また、それ以上含有させても含有量に見合う効果が得られないことから、10質量%以下であることが好ましく、8質量%以下であることがより好ましく、7質量%以下であることがさらにより好ましく、6質量%以下であることが最も好ましい。
上記の構成を有する本発明の洗浄剤組成物は、金属加工油、摩耗粉、さび止め油等の残留物の除去効率に優れており、金属加工工程後、本発明の洗浄剤組成物を用いて洗浄を行うえば、金属製部品にさび止め油を塗布することなく出荷できる。特に、本発明の洗浄剤組成物は不水溶性金属加工油剤の洗浄性に優れている。
従って、本発明の洗浄剤組成物は、ルームエアコン、パッケージエアコン、冷蔵庫、自動車用エアコン、除湿機、冷凍庫、冷凍冷蔵倉庫、自動販売機、ショーケース、化学プラント等の冷却装置等の冷凍システム用金属製部品について洗浄・脱脂を行う際に特に有用である。
また、冷凍システムの閉塞の可能性をより低減させることができることから、本発明の洗浄剤組成物を用いた後に、灯油等の溶剤を用いて洗浄剤組成物自体も洗浄してから、金属製品を出荷することが好ましい。一方、本発明の洗浄剤組成物に一時的なさび止め油としての効果を期待したいに場合には、灯油等の溶剤による洗浄を行うことなく、そのまま出荷することが好ましい。
灯油以外の溶剤としては、石油の蒸留又は蒸留後の水素化精製、溶剤精製などの精製により製造したソルベント、メタンやエチレン、プロピレンなどの低分子炭化水素の重合又はフィッシャー・トロプス反応により得られる溶剤、その他、一般的な溶剤が挙げられる。
また、本発明の洗浄剤組成物を用いて洗浄を行えば、金属製部品にさび止め油を塗布することなく出荷が可能であるが、金属製部品のさび発生の可能性をより低減させたい場合には、さび止め油を塗布してからでも出荷することもできる。この際に使用されるさび止め油は、金属製部品の組立工程前に本発明の洗浄剤組成物を用いて容易に且つ確実に除去できるが、当該さび止め油としては、さび止め性に優れていると共に、組立工程前のさび止め油の除去が必ずしも完全でない場合であっても、冷凍システムを閉塞してしまうような事態を招くことがないものを使用することが好ましい。
以下、実施例及び比較例に基づき本発明を更に具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に何ら限定されるものではない。
実施例、比較例においては、表2の基油を用いて、表3記載の配合割合で洗浄剤組成物
を調製した。各洗浄剤組成物の調製に用いた成分は、以下の通りである。
(1)使用する基油の製法
(FT合成油の水素化精製油、ワックス水素化分解油、及び基油1、2、6、7)
1) 天然ガスを原料とするFT合成炭化水素油(沸点150℃以上の炭化水素の含有量:82質量%、沸点360℃以上の炭化水素の含有量:41質量%)を蒸留塔で、沸点150℃以下の軽質留分と、沸点150〜360℃の中間留分と、塔底残渣重質ワックス分(FTワックス:沸点360℃以上の留分に相当)とに分離した。
2) 1)で分離された中間留分は、水素化精製触媒(Pt:担体に対し0.8質量%、USYゼオライト/シリカアルミナ/アルミナバインダー:重量比3/57/40)、水素気流下、反応温度:311℃、水素圧力:3.0MPa、LHSV:2.0h−1、水素/油比:340NL/Lで水素化精製処理を行った。
3) 2)で得られた水素化精製油を蒸留により150〜250℃留分(灯油留分1)及び250〜360℃留分(軽油留分1)に分留した。
4) 1)で得られたFTワックスは、水素化分解触媒(Pt:担体に対し0.8質量%、USYゼオライト/シリカアルミナ/アルミナバインダー:重量比3/57/40)を用い、水素気流下、反応温度:326℃、水素圧力:4.0MPa、LHSV:2.0h−1、水素/油比:680NL/Lで水素化分解を行った。
5) 4)で得られた水素化分解油を蒸留により150〜250℃留分(灯油留分2)及び250〜360℃留分(軽油留分2)に分留した。
6) 3)及び5)で得られた軽油留分1及び2を51:49(質量比)で混合し、希基油1を得た。基油1の性状を表2に示す。
7) 3)及び5)で得られた灯油留分1及び2を63:37(質量比)で混合し、基油2を得た。基油2の性状を表2に示す。
8) 3)及び5)で得られた軽油留分1及び2を57:43(質量比)で混合し、希基油6を得た。基油6の性状を表2に示す。
9) 3)及び5)で得られた灯油留分1及び2を49:51(質量比)で混合し、基油7を得た。基油7の性状を表2に示す。
(基油3〜5)
1) 基油3は一般的な水素化精製鉱油を用いた。基油3の性状を表2に示す。
2) 基油4は一般的な水素化精製鉱油を用いた。基油4の性状を表2に示す。
3) 基油5は一般的な水素化精製鉱油を用いた。基油5の性状を表2に示す。
実施例、比較例においては、表2の基油を用いて、表3記載の配合割合で洗浄剤組成物
を調製した。各洗浄剤組成物の調製に用いた成分は、以下の通りである。
(1)使用する基油の製法
(FT合成油の水素化精製油、ワックス水素化分解油、及び基油1、2、6、7)
1) 天然ガスを原料とするFT合成炭化水素油(沸点150℃以上の炭化水素の含有量:82質量%、沸点360℃以上の炭化水素の含有量:41質量%)を蒸留塔で、沸点150℃以下の軽質留分と、沸点150〜360℃の中間留分と、塔底残渣重質ワックス分(FTワックス:沸点360℃以上の留分に相当)とに分離した。
2) 1)で分離された中間留分は、水素化精製触媒(Pt:担体に対し0.8質量%、USYゼオライト/シリカアルミナ/アルミナバインダー:重量比3/57/40)、水素気流下、反応温度:311℃、水素圧力:3.0MPa、LHSV:2.0h−1、水素/油比:340NL/Lで水素化精製処理を行った。
3) 2)で得られた水素化精製油を蒸留により150〜250℃留分(灯油留分1)及び250〜360℃留分(軽油留分1)に分留した。
4) 1)で得られたFTワックスは、水素化分解触媒(Pt:担体に対し0.8質量%、USYゼオライト/シリカアルミナ/アルミナバインダー:重量比3/57/40)を用い、水素気流下、反応温度:326℃、水素圧力:4.0MPa、LHSV:2.0h−1、水素/油比:680NL/Lで水素化分解を行った。
5) 4)で得られた水素化分解油を蒸留により150〜250℃留分(灯油留分2)及び250〜360℃留分(軽油留分2)に分留した。
6) 3)及び5)で得られた軽油留分1及び2を51:49(質量比)で混合し、希基油1を得た。基油1の性状を表2に示す。
7) 3)及び5)で得られた灯油留分1及び2を63:37(質量比)で混合し、基油2を得た。基油2の性状を表2に示す。
8) 3)及び5)で得られた軽油留分1及び2を57:43(質量比)で混合し、希基油6を得た。基油6の性状を表2に示す。
9) 3)及び5)で得られた灯油留分1及び2を49:51(質量比)で混合し、基油7を得た。基油7の性状を表2に示す。
(基油3〜5)
1) 基油3は一般的な水素化精製鉱油を用いた。基油3の性状を表2に示す。
2) 基油4は一般的な水素化精製鉱油を用いた。基油4の性状を表2に示す。
3) 基油5は一般的な水素化精製鉱油を用いた。基油5の性状を表2に示す。
(2)基油性状
基油の性状は表2に記載のとおりである。
基油の性状は表2に記載のとおりである。
洗浄剤に配合した表2〜4記載の添加剤は以下のとおりである。
A1:アルキルベンゼンカルシウムスルホネート
A2:酸化ワックスのカルシウム塩
A3:多価アルコールのエステル
B1:ジ−tert−ブチル−p−クレゾール
C1:ジシクロヘキシルアミンEO付加物
C2:水道水
C3:オクタン酸1−オクチルアミン塩
A1:アルキルベンゼンカルシウムスルホネート
A2:酸化ワックスのカルシウム塩
A3:多価アルコールのエステル
B1:ジ−tert−ブチル−p−クレゾール
C1:ジシクロヘキシルアミンEO付加物
C2:水道水
C3:オクタン酸1−オクチルアミン塩
表2〜4に示す各試料油について、以下の試験を行った。
樹脂相性試験
試験方法:300mlの試料油中に評価する樹脂(50mm×50mm×5mm)を完全に浸漬する。
その後、25±3℃で30日間保持し、体積変化率を測定する。
評価方法:体積変化率が10%未満を○、10%以上を×として評価する。
樹脂の種類:ポリエチレン樹脂、NBRゴム
樹脂相性試験
試験方法:300mlの試料油中に評価する樹脂(50mm×50mm×5mm)を完全に浸漬する。
その後、25±3℃で30日間保持し、体積変化率を測定する。
評価方法:体積変化率が10%未満を○、10%以上を×として評価する。
樹脂の種類:ポリエチレン樹脂、NBRゴム
洗浄試験
試験方法:冷延鋼板上に、JIS 11種のダストを付着させ、試験片とした。この試験片に、上記各種の洗浄さび止め油を、一定の噴出量で、それぞれ30秒間スプレーした。洗浄終了後、試験片に残っているダスト量を測定し、試験片の洗浄率を、以下の式にしたがって求めた。
洗浄率(%)=(1−(未洗浄ダスト量/試験前付着ダスト量))×100
結果は表3に示す。
指紋除去性試験
JIS K2246 5.31 「指紋除去性試験」に準拠した方法で行った。
水置換性試験
JIS K2246「さび止め油」に規定された方法で清浄にした試験片を、0.1質量%塩化ナトリウム水溶液に2秒間浸漬し、この試験片を取り出した後直ちに洗浄剤組成物400mlが入った500mlビーカー内に静かに移した。1分後に試験片を取り出し、灯油400mlが入った500mlビーカー内に移して洗浄剤組成物の脱脂を行った後、更にn−ヘキサン400mlが入った500mlビーカー内に静かに移して灯油を脱脂した。
次に、試験片を、水をはった容器3中に水2と直接接触しないように台上に水平に置き、蓋を付して室内保存した。
24時間経過後、さびの発生の有無を評価し、洗浄剤組成物の洗浄性を評価した。
結果は表4に示す。
試験方法:冷延鋼板上に、JIS 11種のダストを付着させ、試験片とした。この試験片に、上記各種の洗浄さび止め油を、一定の噴出量で、それぞれ30秒間スプレーした。洗浄終了後、試験片に残っているダスト量を測定し、試験片の洗浄率を、以下の式にしたがって求めた。
洗浄率(%)=(1−(未洗浄ダスト量/試験前付着ダスト量))×100
結果は表3に示す。
指紋除去性試験
JIS K2246 5.31 「指紋除去性試験」に準拠した方法で行った。
水置換性試験
JIS K2246「さび止め油」に規定された方法で清浄にした試験片を、0.1質量%塩化ナトリウム水溶液に2秒間浸漬し、この試験片を取り出した後直ちに洗浄剤組成物400mlが入った500mlビーカー内に静かに移した。1分後に試験片を取り出し、灯油400mlが入った500mlビーカー内に移して洗浄剤組成物の脱脂を行った後、更にn−ヘキサン400mlが入った500mlビーカー内に静かに移して灯油を脱脂した。
次に、試験片を、水をはった容器3中に水2と直接接触しないように台上に水平に置き、蓋を付して室内保存した。
24時間経過後、さびの発生の有無を評価し、洗浄剤組成物の洗浄性を評価した。
結果は表4に示す。
Claims (1)
- 15℃における密度が0.7〜0.8g/cm3であり、n−パラフィン分が10〜90%、芳香族分が0〜3%、ナフテン分が0〜20%である炭化水素油を含有する洗浄剤組成物。
Priority Applications (5)
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JP2016069306A (ja) * | 2014-09-29 | 2016-05-09 | ロレアル | 組成物 |
Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JPH0925497A (ja) * | 1995-07-11 | 1997-01-28 | Nitto Chem Ind Co Ltd | ワックス及び水溶性加工液の洗浄剤 |
JPH0978095A (ja) * | 1995-09-08 | 1997-03-25 | Olympus Optical Co Ltd | 洗浄組成物及び洗浄方法 |
JP2006063274A (ja) * | 2004-08-30 | 2006-03-09 | Tokuyama Corp | 電気・電子部品用の洗浄剤 |
-
2006
- 2006-03-31 JP JP2006100773A patent/JP2007270084A/ja active Pending
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