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JP2007266039A - 複数個取り基板および電子部品搭載用基板 - Google Patents

複数個取り基板および電子部品搭載用基板 Download PDF

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JP2007266039A
JP2007266039A JP2006085107A JP2006085107A JP2007266039A JP 2007266039 A JP2007266039 A JP 2007266039A JP 2006085107 A JP2006085107 A JP 2006085107A JP 2006085107 A JP2006085107 A JP 2006085107A JP 2007266039 A JP2007266039 A JP 2007266039A
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insulating substrate
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substrate
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Yoshitomo Onizuka
善友 鬼塚
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Kyocera Corp
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Abstract

【課題】 絶縁基板領域の枠状部が凹部側へ傾くことが抑制された複数個取り基板および電子部品搭載用基板を提供すること。
【解決手段】
本発明の複数個取り配線基板は、主面上に複数の絶縁基板領域101が配列されるとともに、絶縁基板領域101のそれぞれに形成された電子部品108を収容するための凹部102及び凹部102を囲繞する枠状部104と、絶縁基板領域101の境界に沿って、各絶縁基板領域101の枠状部104を凹部102側に押圧することにより形成される分割溝106と、を備える複数個取り基板において、各絶縁基板領域101のそれぞれに形成された枠状部104の内部に、形状保持部材109を備えている。
【選択図】 図1

Description

本発明は、半導体素子や圧電振動子等の電子部品を搭載するための電子部品搭載用基板を多数作成するために、絶縁基板領域が複数配列された複数個取り基板に関するものである。
従来、半導体素子や圧電振動子等の電子部品を搭載するための電子部品搭載用基板は、例えば酸化アルミニウム質焼結体等のセラミックス材料から成る複数の絶縁層が積層された絶縁基板に、電子部品が収納される凹部が設けられて構成されている。
この凹部に電子部品が収納されるとともに、凹部が蓋体で塞がれて絶縁基板と蓋体とから成る容器内部に電子部品が気密封止されることにより電子装置が形成される。
このような電子部品搭載用基板は、生産性や、電子部品を搭載するときの作業性等を良好に確保するために、例えば図2に示すような、それぞれが絶縁基板となる複数の絶縁基板領域201が母基板(図示せず)に配列された複数個取り基板の形態で作製される。母基板を絶縁基板領域201の境界に沿って分割することにより、個片の絶縁基板(その絶縁基板を備えた電子部品搭載用基板、図示せず)が形成される。
なお、図2(a)は、従来の複数個取り基板の一例を示す要部平面図であり、図2(b)は、図2(a)のY−Y’における断面図である。
この複数個取り基板は、絶縁基板領域201の境界に沿って分割溝206が形成されている。分割溝206に沿って曲げ応力が加えられ、破断が生じることにより分割が行なわれる。
なお、配線基板領域201の内部や露出表面に配線導体203が形成され、絶縁基板領域201の境界には、境界線に跨るようにして円筒状等のキャスタレーション導体205が形成されている。配線導体203およびキャスタレーション導体205は、電子部品208と電気的に接続されて、電子部品208を凹部202の外側に導出するためのものである。
複数個取り基板の各絶縁基板領域201は、セラミック層等の絶縁層が複数積層されて形成されており、例えば、周知のセラミックグリーンシート積層法により作製される。つまり、複数の絶縁基板領域201が設けられた平板状のセラミックグリーンシート(図示せず)と、各絶縁基板領域201において開口部(凹部202となる)が打ち抜き形成されたセラミックグリーンシート(図示せず)とを順次積層して積層体(図示せず)となし、これを焼成することにより作製される。
また、積層体の主面の凹部202(開口部)を囲繞する枠状部204に、上または下方向(主面から内部に入る方向)に金型やカッター刃等の刃先207を押圧することにより分割溝206が形成される。刃先207の進入にともない、枠状部204は刃先207の両側に押圧されて切り開かれ、その結果、枠状部204が凹部202側(平面視で各絶縁基板領域201の外側から内側)に押圧されて溝が形成される。ここで、金型やカッター刃等の刃先207は積層体への円滑な挿入を可能としながら分割溝206の上側をV字状に開口させるために、通常20〜50°程度の刃角(刃先207の、先端を挟む両側面の間の角度)となるように形成されている。
特開2003−51564号公報
しかしながら、このような複数個取り基板は、近時の電子装置の多機能化により絶縁層の積層数が多くなり、これにより電子部品を搭載する凹部の深さが深くなり枠状部の厚みが厚くなってきている。枠状部の厚い複数個取り基板の分割を容易かつバリ等の不具合を抑制して行なうには、分割溝の深さを深くする必要がある。
そして、電子部品搭載用基板となる小型の絶縁基板領域(絶縁基板)を得るために、複数個取り基板となる積層体に、小型の絶縁基板領域の境界に沿って金型やカッター刃等の刃先を押圧する際に、刃先を積層体の厚み方向に対して深く進入させる必要があるため、刃先が積層体の中へ進入するにつれて刃の厚みの分だけセラミックグリーンシートの枠状部を左右に押し広げるように作用する応力(外側に位置する枠状部から内側に位置する凹部側への応力)が増大してきていることから、絶縁基板領域の枠状部が刃先の侵入により凹部側へ過剰に傾いてしまうという問題点が生じるようになってきた。
枠状部が凹部側に過剰に傾くと、平面視で凹部の開口面積が狭くなってしまい、凹部に電子部品を収容することが難しくなり、電子部品の実装率が低下することがあった。
これに対し、刃角を小さくするという手段が考えられる。
すなわち、絶縁層の積層数が多くなり枠状部の厚みが厚くなると、絶縁基板領域の厚みも厚くなることから、このような絶縁基板領域が配列形成された母基板に分割溝を深く形成する場合、できるだけ円滑に押圧を行なうためには刃角を小さくする方が望ましい。しかしながら、刃角が小さくなると、分割溝の幅が狭くなるので、形成後の分割溝が閉じてしまい積層体を焼成した後に分割溝の両側が癒着してしまうことから分割性が悪化するという相反する作用があった。
本発明はかかる従来の問題点に鑑み案出されたものであり、その目的は、絶縁基板領域の枠状部が凹部側へ傾くことが抑制された複数個取り基板および電子部品搭載用基板を提供することにある。
本発明の複数個取り基板は、主面上に複数の絶縁基板領域が配列されるとともに、前記絶縁基板領域のそれぞれに形成された電子部品を収容するための凹部及び該凹部を囲繞する枠状部と、前記絶縁基板領域の境界に沿って、前記各絶縁基板領域の枠状部を前記凹部側に押圧することにより形成される分割溝と、を備える複数個取り基板において、前記各絶縁基板領域のそれぞれに形成された枠状部の内部に、形状保持部材を備えることを特徴とするものである。
また、本発明の複数個取り基板は、好ましくは、前記形状保持部材がメタライズ層であることを特徴とするものである。
また、本発明の複数個取り基板は、好ましくは、前記枠状部には、前記メタライズ層が複数形成されるとともに、上側に位置するメタライズ層は、下側に位置するメタライズ層に比べて、平面視でその面積を狭くなしていることを特徴とするものである。
また、本発明の複数個取り基板は、好ましくは、前記メタライズ層は、前記枠状部の内部に埋没していることを特徴とするものである。
また、本発明の複数個取り基板は、好ましくは、前記枠状部の上面には接合用金属層が形成されるとともに、前記メタライズ層は、前記接合用金属層から離間していることを特徴とするものである。
また、本発明の電子部品搭載用基板は、電子部品を収容する凹部及び該凹部を囲繞する枠状部を有する絶縁基板を備えた電子部品搭載用構造体において、前記枠状部は、その内部に、形状保持部材を備えることを特徴とするものである。
本発明の複数個取り基板は、各絶縁基板領域のそれぞれに形成された枠状部の内部に、形状保持部材を備えることから、複数個取り基板となる積層体に絶縁基板領域間の境界に沿って、上下方向に金型やカッター刃等の刃先を押圧したとしても、刃先が分割溝を過剰に左右に押し広げる応力に耐えるように枠状部の剛性を高めることができる。よって、絶縁基板領域の枠状部が刃先の侵入により凹部側へ過剰に傾いてしまうことを抑制しつつ、電子部品の搭載する開口部を確保することができる。
また、本発明の複数個取り基板は、好ましくは、形状保持部材がメタライズ層であることから、枠状部のセラミックよりも焼成時の収縮が大きいメタライズ層により、平面視で枠状部が凹部側に向かって収縮するように枠状部の収縮を制御することができる。つまり、焼成時に、メタライズ層が枠状部よりも大きく収縮することにより、枠状部に、凹部側に向かう方向(分割溝を閉じるのとは反対の方向)の応力を作用させることができる。よって、母基板となる積層体に分割溝を形成後に、焼成時に枠状部が分割溝を閉じる方向に収縮することに起因して分割溝が癒着する危険性を低減することができる。
また、本発明の複数個取り基板は、好ましくは、枠状部には、メタライズ層が複数形成されるとともに、上側に位置するメタライズ層は、下側に位置するメタライズ層に比べて、平面視でその面積を狭くなしていることから、枠状部のセラミック部よりも収縮が大きいメタライズ層により枠状部の下側(分割溝の間隔が狭い部分)ほど枠状部の中央側に収縮するように保持することができる。よって、母基板となる積層体に分割溝を形成後に、焼成時に分割溝が癒着する危険性をさらに効果的に低減することができる。
また、本発明の複数個取り基板は、好ましくは、メタライズ層は、枠状部の内部に埋没していることから、枠状部を形成する絶縁層について、内周側および外周側の露出する各側面に隣接する領域において、メタライズ層を介さずに、絶縁層(セラミックグリーンシート)同士を直接強固に密着することができる。よって、デラミネーションやリーク不良の発生を防止して凹部内に搭載する電子部品の気密封止性に優れた絶縁基板を製作可能な複数個取り配線基板を提供できる。
また、本発明の複数個取り基板は、好ましくは、枠状部の上面には接合用金属層が形成されるとともに、メタライズ層は、接合用金属層から離間していることから、絶縁基板の上面に形成された接合用金属層に、例えばシーム溶接により蓋体を溶接する際に、溶接するときの熱が接合用金属層から直接メタライズ層に伝わることを防止することができる。よって、枠状部への急激な熱の伝導を抑制して溶接時の熱衝撃により枠状部にクラックが発生する危険性を低減することが可能な電子部品搭載用基板を製作可能な複数個取り配線基板を提供できる。
また、本発明の電子部品搭載用基板は、電子部品を収容する凹部及び凹部を囲繞する枠状部を有する絶縁基板を備えた電子部品搭載用構造体において、枠状部は、その内部に、形状保持部材を備えることから、枠状部が変形することにより凹部側へ傾くことを抑制して電子部品を搭載する開口部を確保することができる電子部品搭載用基板を提供することができる。
本発明の複数個取り基板について、添付の図面を参照して詳細に説明する。図1(a)は、本発明の複数個取り基板の実施の形態の一例について、その一部を示す要部の平面図であり、図1(b)は図1(a)のX−X’線における断面図である。
複数個取り基板は、主面上に複数の絶縁基板領域101(個片の絶縁基板に相当)が配列されるとともに、絶縁基板領域101のそれぞれに形成された電子部品108を収容するための凹部102及び凹部102を囲繞する枠状部104と、絶縁基板領域101の境界に沿って、各絶縁基板領域101の枠状部104を凹部102側に押圧することにより形成される分割溝106とを備えている。
また、本実施形態において、複数の絶縁基板領域101に配線導体103が形成され、絶縁基板領域101の境界にはキャスタレーション導体105が設けられている。このキャスタレーション導体105は、絶縁基板領域101が個片状に分割された後に側面導体(図示せず)となる。配線導体103は、一部が、母基板の各配線基板領域101において主面等の表面に露出し形成されている。配線導体103は、キャスタレーション導体105とともに、電子部品108の電極を外部の電気回路に電気的に接続するための導電路として機能する。ここで、電子部品108は、例えば圧電振動子や半導体素子等である。
複数個取り配線基板を構成する各絶縁基板領域101は、絶縁材料からなり、例えば、酸化アルミニウム質焼結体,窒化アルミニウム質焼結体,ムライト質焼結体,ガラスセラミックス焼結体等のセラミック材料からなる複数の絶縁層(セラミック層、図示せず)が積層されることにより形成されている。
各絶縁基板領域101は、主面等の露出面の一部(本実施形態では上面中央)に、電子部品108を収容するための凹部102と、凹部102を囲繞する枠状部104とを有する。そして、凹部102内に電子部品108が収容される。電子部品108は、例えば、ろう材やガラス、樹脂等の接合材を介して凹部102の底面に接合されることにより、各絶縁基板領域101に取着、固定される。
配列されている複数の絶縁基板領域101は、それぞれが、個片に分割されることにより電子部品搭載用基板の絶縁基板(図示せず)となる領域であり、電子部品108を支持するための支持体として機能する。このような絶縁基板領域101は、例えば、各絶縁層が酸化アルミニウム質焼結体から成る場合であれば次のようにして作製される。
まず、酸化アルミニウム,酸化珪素,酸化カルシウム等の原料粉末を有機溶剤,バインダー等とともにシート状に成形して、それぞれが複数の絶縁基板領域101を有する、複数のセラミックグリーンシートを得る。そして、このセラミックグリーンシートのうち必要なものに凹部102となる開口部を各絶縁基板領域101となる部位に打ち抜き等により形成し、開口部を形成したセラミックグリーンシートが表層に位置するようにして複数のセラミックグリーンシートを順次積層する。そして、このセラミックグリーンシートの積層体を焼成することにより作製される。
また、母基板の主面(枠状部104の上面)には、各絶縁基板領域101の境界に沿って分割溝106が形成されている。
分割溝106は、例えば、各絶縁基板領域101が、平面視で長方形状等の四角形状の場合には、絶縁基板領域101の境界に沿って縦横(格子状等)に形成される。また、分割溝106は、その断面形状が略V字状であり、母基板の厚さや材質等により異なるが、その深さが0.05mm〜1.5mm程度、その開口幅が0.01〜0.3mm程度である。
そして、各絶縁基板領域101の凹部102上に電子部品108を搭載した後、複数個取り基板を分割溝106に沿って分割することにより、多数の電子装置が同時集約的に製造される。電子部品108の搭載は、複数個取り基板を個片に分割した後に行なわれてもよい。分割溝106は、複数の絶縁基板領域101となるセラミックグリーンシートの積層体に対して、絶縁基板領域101の境界に沿って積層体の主面(上下面)に金型やカッター刃等の刃先107を押圧することにより、溝状の切込みを形成する手段により形成することができる。
なお、この場合、絶縁基板領域101の境界とは、絶縁基板領域101同士の間の境界に加え、絶縁基板領域101の並びの外側に、絶縁基板領域101を取り囲む枠状等のダミー領域(図示せず)を設けた場合の、絶縁基板領域101とダミー領域との間の境界も含む。ダミー領域は、複数個取り配線基板の取り扱いを容易とすること等のために設けられる。
本発明の複数個取り基板は、各絶縁基板領域101のそれぞれに形成された枠状部104の内部に、形状保持部材109を備えている。
このような構造としたことから、複数個取り基板となる積層体に小型の絶縁基板101領域の境界に沿って、凹部102側(上下方向)に金型やカッター刃等の刃先107を押圧したとしても、刃先107が積層体の中へ進入するにつれて刃の厚みの分だけ分割溝106を左右に押し広げる応力に耐えるように枠状部104の剛性を高めることができる。よって、絶縁基板領域101の枠状部104が刃先107の侵入により凹部102の中央側(水平方向)へ傾いてしまうことを抑制して電子部品108の搭載される開口部の所定面積を確保することができる。
ここで、形状保持部材109は、枠状部104となるセラミックグリーンシートよりも剛性が高く、変形しにくい材料により形成される。なお、形状保持部材109は、枠状部104を形成する複数の絶縁層の層間に層状に配設されること等により枠状部104の内部に形成される。そのため、上記材料は、枠状部104(絶縁基板領域101)を形成する絶縁層となるセラミックグリーンシートとの同時焼成が可能なものであることが望ましい。
このような形状保持部材の材料として、メタライズ層(メタライズペースト)、枠状部104よりも高密度のセラミック層(セラミックペースト)等が挙げられる。メタライズ層を形成する金属材料としては、タングステン、モリブデン、マンガン、銅、銀、パラジウム、金、白金等が挙げられる。また、セラミック層を形成するセラミック材料としては、絶縁基板領域101を形成するものと同一のセラミック材料が好ましく、この場合、含有するバインダー量を減らしたり、添加するバインダーのガラス転移点を下げて常温付近で形成後のメタライズ層が硬くなるようにしたセラミック層を用いることができる。
形状保持部材109は、枠状部104の傾きを抑制する上で、枠状部104の全周において、著しく偏在することなく配設されていることが好ましい。例えば、枠状部104が、平面視で円環状や楕円環状であれば、形状保持部材109は枠状部104の全周に円状、楕円状に形成されることが好ましい。また、枠状部104が、平面視で四角枠状の場合には、各辺部にそれぞれ、ほぼ全長にわたるように配設されることが好ましい。尚、形状保持部材は、平面視で、一方方向とこれに交差する他方方向との双方に延在するL字状やU字状或いはコの字状でもよい。枠状部の一辺が平面視で分割溝側から凹部側に向かって押圧されるときに、この枠状部の一辺と交差する方向に形状保持部材の一部が延在していれば、枠状部の一辺に沿った方向にのみ延在する形状保持部材に比べて、形状を保持する機能が増す。
また、本発明の複数個取り基板は、好ましくは、形状保持部材109がメタライズ層から構成されている。
このような構造としたことから、枠状部104のセラミック部よりも焼成時の収縮が大きいメタライズ層により、平面視で枠状部104が幅方向の中央側に収縮するように枠状部104の収縮を制御することができる。つまり、焼成時に、メタライズ層が枠状部104よりも大きく収縮することにより、枠状部104に、中央側に向かう方向(分割溝106を閉じるのとは反対の方向)の応力を作用させることができる。よって、母基板となる積層体に分割溝106を形成後に、焼成時に枠状部104が分割溝106を閉じる方向に収縮することに起因して分割溝106が癒着する危険性を低減することができる。
形状保持部材109となるメタライズ層を枠状部104に形成する方法としては、例えば、枠状部104となる複数のセラミックグリーンシートに、キャスタレーション導体105となる貫通孔(図示せず)と凹部102を、金型等を使用して打ち抜いて形成した後に、凹部102となる開口部を取り囲むようにして形状保持部材109となるメタライズ層(メタライズペースト)を形成しておき、これら複数のセラミックグリーンシートを凹部102の底面となるセラミックグリーンシートに順次積層することにより枠状部104の内側に複数層のメタライズ層を形成することができる。なお、メタライズ層となるメタライズペーストは、例えば、タングステン等の金属材料の粉末に有機溶剤、バインダー等を添加混練することにより作製することができる。このメタライズペーストは、所定の形状保持部材109のパターンが設けられたスクリーン製版(版面)が用いられるスクリーン印刷法等の印刷手段によりセラミックグリーンシートに印刷される。
この場合、メタライズ層は枠状の形状保持部材109となるパターンが形成される印刷マスク上からタングステンやモリブデン等のメタライズペーストを印刷することにより、凹部102の周囲の領域にメタライズ層を形成することができる。
また、含有するバインダー量を減らしたり、添加するバインダーのガラス転移点を下げて常温付近で形成後のメタライズ層が硬くなるようにしたメタライズペーストを用いることにより、分割溝106を形成する前の枠状部104の剛性をより効果的に高めることができる。
また、本発明の複数個取り基板は、好ましくは、枠状部104には、メタライズ層が複数形成されるとともに、上側に位置するメタライズ層は、下側に位置するメタライズ層に比べて、平面視でその面積を狭くなしているように形成されている。複数のメタライズ層は、例えば枠状部104を形成する複数の絶縁層の層間に、上下に形成される。
このような構造としたことから、枠状部104のセラミック部よりも収縮が大きいメタライズ層により枠状部104の下側(分割溝106の間隔が狭い部分)ほど枠状部104の中央側に収縮するように保持することができる。よって、母基板となる積層体に分割溝106を形成後に、焼成時に分割溝106が癒着する危険性をさらに効果的に低減することができる。
また、枠状部104の内側に形成されたメタライズ層が、上側に位置するメタライズ層が、下側に位置するメタライズ層に比べて、平面視でその面積を狭くなしていることから、上下に位置するメタライズ層の間で、互いの外縁部が重ならないように各メタライズ層を形成することが容易である。例えば、平面視で、面積の大きなメタライズ層の内側に、面積の小さなメタライズ層が含まれるようにすれば、外縁部同士の重なりは容易に回避される。そのため、上下にメタライズ層が積層されるときの段差を抑制して、積層面(上下に位置する絶縁層の境界面)に発生するデラミネーションを防止する効果もある。
このような構造のメタライズ層を形成するためには、上記に記載したメタライズ層の形成方法に加えて上側に位置するセラミックグリーンシートには面積が狭くなるようにメタライズ層を形成し、さらに下側に位置するセラミックグリーンシートには層毎に順次面積が広くなるようにメタライズ層を形成することで、上側に位置するメタライズ層が、下側に位置するメタライズ層に比べて、平面視でその面積を狭くなすように形成することで形成できる。なお、メタライズ層の面積は、例えば、メタライズペーストを印刷するときに用いる版面のパターン面積により調整される。
また、本発明の複数個取り基板は、好ましくは、メタライズ層は、枠状部104の内部に埋没しているように形成されている。
このような構造としたことから、枠状部104を形成する絶縁層について、内周側および外周側の露出する各側面に隣接する領域において、メタライズ層を介さずに、絶縁層(セラミックグリーンシート)同士を直接強固に密着することができる。
つまり、電子部品108を収容する凹部102は、複数層のセラミックグリーンシートが積層されたものであり、枠状部104の幅方向に対して内側面または外側面に露出するようにメタライズ層を形成することは、セラミック層とメタライズ層との磁器収縮の差に起因するデラミネーション(密着不良)を発生させる危険性があることから、枠状部104の内部に埋没しているように形成することにより、枠状部104の内側面および外側面となる各セラミックグリーンシート同士が密着され易くなり、枠状部104の幅方向に対してメタライズ層を挟んで内側面および外側面にセラミック層を形成することができることから、デラミネーションを防止することができる。デラミネーションが生じると、例えば、凹部102を、後述するように蓋体等で気密封止していたとしても、そのデラミネーションの部分を介して、凹部102内の気密封止が不完全になること(いわゆるリーク不良)等の不具合が生じるおそれがある。
よって、デラミネーションやリーク不良の発生を防止して、凹部102内に搭載する電子部品108の気密封止性に優れた絶縁基板を製作可能な複数個取り配線基板を提供できる。
また、本発明の複数個取り基板は、好ましくは、枠状部104の上面には接合用金属層110が形成されるとともに、メタライズ層は、接合用金属層110から離間しているように形成されている。
このような構造としたことから、絶縁基板の上面に形成された接合用金属層110に、例えばシーム溶接により蓋体(図示せず)を溶接する際に、溶接するときの熱が接合用金属層110から金属層を介して直接メタライズ層に伝わることを防止することができる。よって、枠状部104への急激な熱の伝導を抑制して溶接時の熱衝撃により枠状部104にクラックが発生する危険性を低減することが可能な電子部品搭載用基板を製作可能な複数個取り配線基板を提供できる。
接合用金属層110は、タングステンやモリブデン、マンガン、銅、銀、パラジウム、金、白金等の金属材料からなり、枠状部104(絶縁基板領域101)との同時焼成により形成される。接合用金属層110は、例えば、タングステンからなる場合であれば、タングステンの粉末に有機溶剤、バインダー等を添加混練して作製されたメタライズペーストを、セラミックグリーンシートの、枠状部104の上面となる部位に印刷することにより形成することができる。
蓋体は、凹部102を塞ぎ、電子部品108を気密封止するためのものである。蓋体が枠状部104の上面に接合用金属層110を介して接合され、凹部102が蓋体で塞がれることにより、絶縁基板領域101の凹部102と蓋体とで構成される容器の内部に電子部品108が気密に収容される。
蓋体は、鉄−ニッケル−コバルト合金や鉄−ニッケル合金等の金属材料からなり、平板状等の形状に形成されている。搭載される電子部品108の形状や特性等に応じて、一部湾曲部や折れ曲がり部を有するものでもよい。蓋体は、例えば、鉄−ニッケル−コバルト合金の板材に、切断加工や打ち抜き加工、折り曲げ加工、エッチング加工等の加工が施されることにより、所定の形状に形成される。
ここで、接合用金属層110には1〜20μm程度のニッケルめっき層および0.1〜3μm程度の金めっき層が被着形成されている。これは、金属からなる蓋体を接合用金属層110にニッケル等のろう材を介して接合する際に、ろう材の濡れ性を確保するとともに、接合用金属層110が温湿度の環境の変化により腐食することを防止するためのものである。
また、蓋体を接合用金属層110にシーム溶接する方法としては、電子部品108を半田やボンディングワイヤ等の電気的接続手段を用いて配線導体103に接続した後、鉄−ニッケル−コバルト合金等からなり、銀ろう等のろう材が裏面に形成された蓋体を、絶縁基板の上面に形成された接合用金属層110または金属枠体(図示せず)に載置し、この蓋体の外周縁にシーム溶接機の一対のローラー電極を接触させながら転動させるとともに、このローラー電極間に溶接のための大電流を流して金属枠体と蓋体を直接、または蓋体の裏面に形成されたろう材を溶融させて接合用金属層110にシーム溶接する方法が採用されている。
また、本発明の電子部品搭載用基板は、例えば、上述した本発明の複数個反り基板が個片に分割されて形成されたものであり、電子部品108を収容する凹部102及び凹部102を囲繞する枠状部104を有する絶縁基板を備えた電子部品搭載用基板において、枠状部104は、その内部に、形状保持部材109を備えている。なお、個片の電子部品搭載用基板は特に図示せず、図1を用いて説明を行なう。
このような構造としたことから、枠状部104が変形することにより凹部102側へ傾くことを抑制して電子部品108を搭載する開口部を確保することができる。よって、
凹部102に電子部品108を収容するときに電子部品108の実装率が低下する可能性を低減した電子部品搭載用基板を提供することができる。電子部品108を凹部102の底面に形成された配線導体103に搭載するためには、例えば、ワン・バイ・ワン方式のマウンターを用いて、搭載用の吸着ノズルで搬送トレイに収容されている電子部品108を吸着して、その位置や角度を補正しながら凹部102の搭載される位置に電子部品108が搭載される。この際、電子装置が小型である場合、吸着ノズルの外周部が必ずしも電子部品108の外周部よりも小さくなるとは限らない(吸着ノズルの管としての厚みがある)。よって、枠状部104の傾きを防止して絶縁基板の開口部をより広く取れるようにすることで、このマウンターの吸着ノズルと接触する危険性を低減することができる。
このような電子部品搭載用基板は、例えば、図1に示すような複数個取り基板を作製した後、これを、分割溝106に沿って分割することにより作製することができる。分割は、分割溝106に沿って複数個取り基板に曲げ応力を加え、分割溝106に沿った部位で複数個取り基板を破断させることにより行なう。
なお、本発明の複数個取り基板および電子部品搭載用基板は、以上の実施の形態の例に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更を加えても何ら差し支えない。例えば、この例では枠状部104の内側に形成する形状保持部材109を3層構成としたが、その他の層数で形成された絶縁基板で形成してもよい。
また、接合用金属層110を介して蓋体を枠状部104に接合すること以外の手段で凹部102を封止するようにしてもよい。例えば、収容される電子部品108が受光や発光の機能を有する光半導体素子であり、蓋体がガラスで形成されている場合に、蓋体が、ガラスや樹脂等を介して枠状部104に(接合用金属層110を介さずに)直接接合されていてもかまわない。
(a)は、本発明の複数個取り基板および電子部品搭載用基板の構造を示す要部平面図、(b)は図2(a)のX−X’における断面図である。 (a)は、従来の複数個取り基板および電子部品搭載用基板の構造を示す要部平面図、(b)は図2(a)のY−Y’における断面図である。
符号の説明
101・・・・・絶縁基板領域
102・・・・・凹部
103・・・・・配線導体
104・・・・・枠状部
105・・・・・キャスタレーション導体
106・・・・・分割溝
107・・・・・刃先
108・・・・・電子部品
109・・・・・形状保持部材
110・・・・・接合用金属層

Claims (6)

  1. 主面上に複数の絶縁基板領域が配列されるとともに、前記絶縁基板領域のそれぞれに形成された電子部品を収容するための凹部及び該凹部を囲繞する枠状部と、前記絶縁基板領域の境界に沿って、前記各絶縁基板領域の枠状部を前記凹部側に押圧することにより形成される分割溝と、を備える複数個取り基板において、
    前記各絶縁基板領域のそれぞれに形成された枠状部の内部に、形状保持部材を備えることを特徴とする複数個取り基板。
  2. 前記形状保持部材がメタライズ層であることを特徴とする請求項1に記載の複数個取り基板。
  3. 前記枠状部には、前記メタライズ層が複数形成されるとともに、上側に位置するメタライズ層は、下側に位置するメタライズ層に比べて、平面視でその面積を狭くなしていることを特徴とする請求項2に記載の複数個取り基板。
  4. 前記メタライズ層は、前記枠状部の内部に埋没していることを特徴とする請求項2乃至請求項3のいずれかに記載の複数個取り基板。
  5. 前記枠状部の上面には接合用金属層が形成されるとともに、前記メタライズ層は、前記接合用金属層から離間していることを特徴とする請求項2乃至請求項4のいずれかに記載の複数個取り基板。
  6. 電子部品を収容する凹部及び該凹部を囲繞する枠状部を有する絶縁基板を備えた電子部品搭載用基板において、前記枠状部は、その内部に、形状保持部材を備えることを特徴とする電子部品搭載用基板。

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011071368A (ja) * 2009-09-28 2011-04-07 Kyocera Corp 多数個取り配線基板

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