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JP2007250055A - 光記録媒体とその製造方法 - Google Patents

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JP2007250055A
JP2007250055A JP2006070461A JP2006070461A JP2007250055A JP 2007250055 A JP2007250055 A JP 2007250055A JP 2006070461 A JP2006070461 A JP 2006070461A JP 2006070461 A JP2006070461 A JP 2006070461A JP 2007250055 A JP2007250055 A JP 2007250055A
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Kiyoto Shibata
清人 柴田
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Abstract

【課題】媒体周辺部のスキージャンプがなく、光透過層の膜厚の均一性が良好で高密度記録再生可能な光記録媒体と、その生産性のよい製造方法の提供。
【解決手段】次の(A)〜(F)の工程を含む、光透過層を有する光記録媒体の製造方法。
(A)回転中心に中心孔を有しない透光性基体上に放射線硬化性樹脂を供給する工程
(B)透光性基体を回転中心で回転させて、遠心力により放射線硬化性樹脂を展延し、透光性基体上に放射線硬化性樹脂の被膜層を形成する工程
(C)透光性基体上の放射線硬化性樹脂被膜層を、減圧下で基板上の情報記録層面に貼り合わせる工程
(D)透光性基体側から放射線を照射し、放射線硬化性樹脂被膜層を硬化させる工程
(E)透光性基体を取り外して放射線硬化性樹脂被膜層を情報記録層面側に転写し、光記録媒体の光透過層とする工程
(F)放射線硬化性樹脂被膜層に基板の中心孔と同寸法の貫通孔を形成する工程
【選択図】図1

Description

本発明は、高密度記録再生可能な光記録媒体とその製造方法に関する。
近年、大容量のデジタルデータを記録するための光記録媒体として、結晶状態と非晶質(アモルファス)状態の可逆的相変化を利用したいわゆる相変化型光記録媒体が実用化されている。記録材料としては、GeTe−SbTe擬似2元系組成を有していて、GeSbTeなどの化合物組成に代表されるGe−Sb−Te3元合金材料、及びSb70Te30共晶組成近傍を主成分とし、Ag−In−Sb−Teに代表されるSbTe共晶系材料がある。前者のGeSbTe系材料はDVD−RAMとして、後者のAgInSbTe共晶系材料は、CD−RW、DVD−RW及びDVD+RWとして広く実用化されている。これらの相変化型光記録媒体は、何れも螺旋状又は同心円状の溝を有するプラスチック基板(光透過層)上に、下部保護層、記録層、上部保護層、反射層などを積層した構造を有し、記録層の結晶とアモルファスにおける光学定数変化及び前記積層構造の多重干渉を利用して反射率を制御し、2値情報の記録・再生を行うものである。
一方、デジタル化の進展やブロードバンドの普及に伴って扱う情報量が増大し、高密度かつ高速でデータを記録・再生できる新たな記録システムが求められている。このような背景から、記録再生波長の短波長化や開口数NA(Numerical Aperture)の増大により、集光ビーム径を小さくし、記録されるマークのサイズを小さくして、高密度化及び高速化を狙った光記録システムが提案されている。例えば、現行の記録型DVDは、記録再生波長λ=650〜660nm、開口数NA=0.65で、記録容量が4.7GBであるが、記録再生波長λを400nm程度まで短波長化し、開口数NAを0.85とした記録容量20GB以上の光記録システムが提案されている(特許文献1、2)。
このように、開口数が大きい光記録システムでは、光記録媒体の反りや傾きに対する許容度、即ち、チルトマージンが小さくなるため、十分なチルトマージンを確保するために光透過層の膜厚を薄くする必要がある。例えば、NA=0.85、λ=405nmとした上記システムの場合、十分なチルトマージンを確保するためには、光透過層を100μm程度まで薄くすることが要求される。
しかしながら、光透過層の膜厚が100μm程度である場合、従来のように、ポリカーボネート等の射出成形法によってこれを成形すると、十分な機械的強度や板厚分布、光学特性の面内均一性等が確保できなくなるという問題が生じる。このため、特許文献1〜2では、従来の基板とは反対側に光透過層を設ける構造が提案されている。即ち、ポリカーボネート等からなる基板上に反射層、誘電体層、相変化記録層、誘電体層及び光透過層をこの順に形成することによって、光透過層が薄膜化された相変化記録媒体を作製する。かかる方法においては、まず、スタンパを用いてプリグルーブを有する基板を射出成形し、次に、プリグルーブが形成されている基板表面に、スパッタリング法等によって反射層、第1誘電体層、相変化記録層、第2誘電体層をこの順に成膜する。そして、第2誘電体層の表面に紫外線硬化型樹脂のスピンコートや、フィルムシートの貼り合わによって光透過層を形成する。
このようにして作製された光記録媒体においては、基板の反対側から記録・再生レーザが入射するため、基板の厚みを十分に厚くすることができる。従って、このようなタイプの光記録媒体を用いれば、基板の機械的強度を十分に確保しつつ、高NAの光記録媒体用ヘッドを利用することが可能となる。
ところで、公知のスピンコーティング法は、ディスクの中心付近に紫外線硬化樹脂等の液状材料を供給し、ディスク体を回転させて、その回転による遠心力で液状材料を展延し、ディスク表面に液状材料の被膜を均一な厚さで形成するという技術である。このスピンコーティング法により光透過層を形成する特許文献1などの従来技術においては、以下のような2点の問題があった。
第1の問題点は、スピンコーティング法により、生産性の良い方法で膜厚分布の均一性を得るのが困難な点である。例えば、前記ブルーレーザー対応ディスクの光透過膜の場合、球面収差を抑えるために、記録エリアにおいて100μm±2μmの膜厚分布が要求される。これを実現するために、特許文献2では、ディスクの中心に設けられた中心孔を塞いだスピンコート法が提案されている。
しかしながら、この方法では、中心孔を塞ぐキャップ状治具を有機溶剤等で洗浄し再利用する必要があった。そこで、治具の清浄度を保つために多量の有機溶剤が必要となり、コストアップの原因となるばかりでなく環境への負荷が高くなってしまう欠点があった。また、後述する第2の問題点にも関係するが、スピンコート中に部分的に紫外線を照射するようなプロセスを応用した場合、回り込んだ紫外線によりキャップ上の樹脂が硬化してしまうと、有機溶剤等での除去が困難になる。このように、部分的に樹脂が残留した洗浄不十分なキャップ治具でスピンコートを行うと、樹脂残留部を基点として膜厚の薄い部分が放射状に発生して歩留まりを落とす原因になっていた。
第2の問題点は、スキージャンプと呼ばれるディスク外周端での樹脂の盛り上がりである。スピンコーティング法により、ディスク中央付近に滴下された液状樹脂は、遠心力によりディスク全体に均一な膜厚で塗布されるが、回転を止めて遠心力がなくなると、液体の表面張力によりディスクの外周端で塗膜が盛り上がるなどの膜厚不均一を生ずる。このような現象は、コーティングされる液状材料の粘度が高いほど顕著になる。例えば、前記ブルーレーザー対応ディスクの光透過膜においては、上記スキージャンプがディスク外周部の記録領域にまで及んでしまい、外周付近でのトラッキング不良や信号品質の悪化を招いてしまう問題があった。このため、外周端でのスキージャンプの高さは、10μm未満が望ましいとされている。
これに対し、特許文献3には、スピンコーティング工程でディスクの回転を止める前に紫外線等を照射し、ディスク上に塗膜されている液状材料の流動性を低下させる方法が提案されている。このような方法により外周端のスキージャンプをなくすことができるが、ディスクの側面にスピンコートされた樹脂がバリ状の凹凸となって残ってしまい、外観不良のみならず、ユーザーがハンドリングする際に怪我の原因となったりする問題があった。このため、外周バリを除去する後工程が必須となり、記録媒体のコストアップや歩留まり低下の一因となっていた。
また、照射した紫外線は、スピンコート装置内のディスク周囲に配置された樹脂回収トレイにも照射されてしまうため、トレイ内に付着した樹脂が硬化してしまい、樹脂の再生利用が困難になるという問題があった。このため、回収トレイの洗浄が必要になったり、樹脂の利用率が悪くなって、記録媒体のコストアップの原因になっていた。
特許第3241560号公報 特開平11−213459号公報 特開2002−319192号公報
本発明は、上述のごとき実情に鑑みてなされたもので、その目的は、媒体周辺部のスキージャンプがなく、光透過層の膜厚の均一性が良好で高密度記録再生可能な光記録媒体と、その生産性のよい製造方法を提供することにある。
上記課題は次の1)〜7)の発明(以下、本発明1〜7という)によって解決される。
1) 基板上に、少なくとも情報記録層と光透過層を備え、光透過層側から情報記録層にレーザー光を照射することにより、データの記録及び/又は再生が行われる光記録媒体の製造方法であって、次の(A)〜(F)の工程をこの順に含む製造方法。
(A)回転中心に中心孔を有しない透光性基体上に放射線硬化性樹脂を供給する工程
(B)透光性基体を回転中心で回転させて、遠心力により放射線硬化性樹脂を展延し、透光性基体上に放射線硬化性樹脂の被膜層を形成する工程
(C)透光性基体上の放射線硬化性樹脂被膜層を、減圧下で基板上の情報記録層面に貼り合わせる工程
(D)透光性基体側から放射線を照射し、放射線硬化性樹脂被膜層を硬化させる工程
(E)透光性基体を取り外して放射線硬化性樹脂被膜層を情報記録層面側に転写し、光記録媒体の光透過層とする工程
(F)放射線硬化性樹脂被膜層に基板の中心孔と同寸法の貫通孔を形成する工程
2) 透光性基体表面にフッ素含有有機物層を有する1)記載の製造方法。
3) 透光性基体がガラスからなり、表面にフッ素含有オルガノシラン化合物層が形成されていることを特徴とする2)記載の製造方法。
4) フルオロアルキルシラン化合物と、酸又はアルカリ触媒と、水と、有機溶剤とが混合された処理液中にガラスを浸漬することにより、ガラス表面にフッ素含有オルガノシラン化合物層を形成する3)記載の製造方法。
5) 基板上に、少なくとも情報記録層と光透過層を備え、光透過層側から情報記録層にレーザー光を照射することにより、データの記録及び/又は再生が行われる光記録媒体の製造方法であって、透光性基体として基板よりも0.1〜1mm大きい外径を有する樹脂基体を用い、次の(A)〜(E)の工程をこの順に含む製造方法。
(A)回転中心に中心孔を有しない透光性基体上に放射線硬化性樹脂を供給する工程
(B)透光性基体を回転中心で回転させて、遠心力により放射線硬化性樹脂を展延し、透光性基体上に放射線硬化性樹脂の被膜層を形成する工程
(C)透光性基体上の放射線硬化性樹脂被膜層を、減圧下で基板上の情報記録層面に貼り合わせる工程
(D)透光性基体側から放射線を照射し、放射線硬化性樹脂被膜層を硬化させる工程
(F′)透光性基体と放射線硬化性樹脂被膜層の積層体の中心部及び外周部を、中心孔を有する基板と同じ形状及び外径となるように切除する工程
(E)透光性基体を取り外して放射線硬化性樹脂被膜層を情報記録層面側に転写し、光記録媒体の光透過層とする工程
6) 工程(A)及び/又は工程(B)において、透光性基体の外周部を加熱する手段を有する1)〜5)の何れかに記載の製造方法。
7) 基板上に、少なくとも情報記録層と光透過層を備え、光透過層側から情報記録層にレーザー光を照射することにより、データの記録及び/又は再生が行われる光記録媒体であって、記録再生波長405±15nm、対物レンズの開口数NA=0.85±0.5の光学系を用いて記録再生を行うことができ、1)〜6)の何れかに記載の製造方法により光透過層が形成された光記録媒体。
以下、上記本発明について詳しく説明する。
本発明1は、基板上に、少なくとも情報記録層と光透過層を備え、光透過層側から情報記録層にレーザー光を照射することにより、データの記録及び/又は再生が行われる光記録媒体の製造方法に係り、前記(A)〜(F)の工程をこの順に含むことを特徴とする。各工程の概要(イメージ)を図1に示す。
光ディスク基板のように中心孔を有する基板の上に放射線硬化樹脂をスピンコートする場合、中心孔を避けて環状に放射線硬化性樹脂を供給せねばならず、回転中心から半径方向に膜厚の不均一が生じやすいことは特許文献2等により公知である。
これに対し、本発明では、透光性基体が光ディスク基板のような中心孔を有しないため、例えば、放射線硬化性樹脂を透光性基体の回転中心付近に供給し(工程A)、スピンコートを行うことにより(工程B)、極めて均一な膜厚分布の樹脂膜を得ることができる。そして、この樹脂膜を減圧下で基板上の情報記録層面に貼り合わせ(工程C)、透光性基体側から紫外線等により硬化させて(工程D)、情報記録層面側に転写する(工程E)ことにより、極めて均一な膜厚分布の光透過層を形成することができる。更に特許文献1の問題点であったキャップ状治具の洗浄の問題、環境負荷の問題、歩留まりの問題等、コストアップ要因を解決することも可能である。工程Cの減圧は50Pa程度以下とすることが好ましく、通常は、確実に減圧効果を発揮させるため数Pa程度とする。これにより、残留気泡等の欠陥のない光透過層が形成できる。減圧手段としては、ロータリポンプ等を用いることができる。但し、ロータリポンプ油の劣化を防ぐために、蒸気圧の低い放射線硬化性樹脂を用いるのがよい。また、放射線硬化性樹脂に混入している気体成分が減圧下で気泡化し、残留気泡の原因となるため、工程Aの前に予め樹脂の脱泡処理等を行うか、工程Cの前に減圧下で十分な脱泡時間を設けるのがよい。
また、透光性基体の外径を基板の外径よりも大きくすることが望ましい。図2に、工程(B)〜(E)における放射線硬化性樹脂の形態変化を示すが、基板の外径よりも透光性基体の外径の方が大きいと、図2の工程Cに示すように、透光性基体外周端の樹脂の盛り上がり部分が、表面張力によって基板の外周に付着しやすくなり、情報記録層面側に転写された光透過層の密着強度が増して、信頼性の高い光記録媒体が作製できる。このとき、透光性基体の表面に上述のフッ素含有有機物層を設けておくと、後述するように、図3に示すような透光性基体側面への樹脂の回り込みが起こらない。
透光性基体と基板の外径差については、扱う樹脂の粘度の違い等により、明確な最適値を規定することは困難であるが、透光性基体の外径が基板の外径よりも0.1〜1mm程度大きいことが望ましい。外径差が0.1mm未満のときは、光透過層の密着効果を得にくくなる。逆に、外径差が1mmを超えると、光記録媒体側面の凹凸が大きくなるため、外観不良やハンドリング時の怪我などの不具合を起こしやすい。
透光性基体は、硬化した放射線硬化性樹脂が容易に剥離するような材料を選択するか、透光性基体上に剥離しやすくするための表面処理を施すのがよい。例えば、本発明2のような、透光性基体表面にフッ素含有有機物層を有するものがよく、層の形成手段としては、3M社製 Novec EGC−1720のようなフッ素系表面処理剤への浸漬や、フルオロアルキルシラン処理等が好適である。
フルオロアルキルシラン処理により、例えばガラスのような表面に水酸基を有する透光性基体に、フッ素含有オルガノシラン化合物を強固に結合させることができる。このようなフッ素側鎖を有する有機物層を透光性基体表面に設けることで、硬化した放射線硬化性樹脂を透光性基体から完全に安定的に剥離して、情報記録層面側に転写することが可能となる。更に、透光性基体に放射線硬化性樹脂が残留しないので、繰り返し透光性基体を使用しても、残留樹脂が原因となって起こるスジ状の膜厚不均一等が発生しない。
また、本発明3のように、透光性基体としてガラスを用い、その上に放射線硬化性樹脂をスピンコートすると、透光性基体側面は切削加工痕が残り表面粗さが大きいため、フルオロアルキルシラン処理等による透光性基体表面の低表面エネルギー効果と、透光性基体側面の表面粗さ効果の相乗効果により、図2の工程Bに示すように、放射線硬化性樹脂の透光性基体側面への回り込みが起こらず、転写後の光透過層の品質を損ねることがない。これに対し、上記表面処理を行わないガラスを用いた場合、図3に示すような、透光性基体側面への樹脂の回り込みが起こってしまい、透光性基体剥離後に光透過層の外周部にバリが生じるため好ましくない。なお、図3は、透光性基体として表面処理を行わないガラスを用いた場合の、工程(B)〜(E)における放射線硬化性樹脂の形態変化を示す図である。
前述のフルオロアルキルシランとは、水素原子の一部又は全部がフッ素原子で置換されたアルキル基−珪素結合を有する有機珪素化合物であって、一般式CF(CF)nCHCHSi(OR)又はCF(CF)nCHCHSiCH(OR)(nは5〜8、RはCH基又はC基を表し、更にOR基の全部又は一部がハロゲン原子で置換されていてもよい)で示される。
フルオロアルキルシランの具体例としては、信越化学工業(株)製KBM7803[CF(CFCHCHSi(OCH]、東芝シリコーン(株)製TSL8257[CF(CFCHCHSi(OCH]、TSL8233[CF(CFCHCHSi(OCH]、TSL8231[CF(CFCHCHSiCH(OCH]、東レ・ダウコーニング(株)製AY43−158E[CF(CFCHCHSi(OC]、三菱金属(株)製MF−160[C17SON(CHCHCH)CHCHCHSi(OCH]等が入手可能である。その他、CFCHCHSi(OCH、CFCHCHSiCl、CF(CFCHCHSiCl、CF(CFCHCHSiCl、CF(CFCHCHSiCHCl、C15COCHCHCHSi(OCH、C15CONHCHCHCHSi(OCH、C17SON(CHCHCH)CHCHCHSi(OCH、C17CHCHOCHCHCHSi(OCH、C17CHCHSi(OCH等の化合物が例示できる。
本発明4では、フルオロアルキルシラン化合物を含む処理液中にガラスを浸漬する。
フッ素含有オルガノシラン化合物を透光性基体表面に形成するには、例えば、低級アルコールのような有機溶剤中に、上記フルオロアルキルシラン化合物を溶解した後、酸又はアルカリ触媒と水の混合液を加えた処理液に浸漬すればよい。処理液中のフルオロアルキルシランは、加水分解によってシラノール基Si(OH)を有するため、透光性基体表面の水酸基と水素結合やシロキサン結合(Si−O)を起こし、フッ素含有オルガノシラン化合物が表面に結合する。このとき形成するフッ素含有オルガノシラン化合物は、基本的に単分子層であり、その厚さはたかだか数nm程度である。このため、透光性基体の表面粗さ等を損ねることがない。
処理液中のフルオロアルキルシランの好ましい濃度は0.1〜10重量%、より好ましくは0.5〜2重量%である。濃度が10重量%よりも高いと、余分なフルオロアルキルシランが被処理面に残留し白濁等の原因となり好ましくない。また、0.1重量%以下では、十分な処理効果が発現しない。具体的には、フッ素含有オルガノシラン化合物の被覆密度が疎になるため、安定した剥離転写が困難になる。
酸又はアルカリ触媒は、フルオロアルキルシラン加水分解用触媒として作用するものであり、塩酸、硫酸、硝酸、芳香族スルホン酸、脂肪族スルホン酸、フッ素化スルホン酸や水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等である。好ましくは塩酸、硝酸、硫酸、酢酸である。これらの酸触媒は、使用するフルオロアルキルシラン化合物1モル対し、0.001〜1モル(等モル)の範囲になるように添加する。添加量が0.001モル未満になると添加効果がなく、逆に1モルを超えると、処理剤中でフルオロアルキルシラン同士の重縮合が起こりやすくなり、被覆表面の白濁の原因となり好ましくない。
水の好ましい添加量は処理液の0.1〜10重量%で、フルオロアルキルシランと同程度を加えればよい。添加量が0.1重量%未満になると、フルオロアルキルシランを十分に加水分解することができないため、十分な処理効果が発現しない。逆に、10重量%を超えると、処理剤中でフルオロアルキルシラン同士の重縮合が起こりやすくなり、被覆表面の白濁の原因となり好ましくない。
有機溶剤としては、フルオロアルキルシランを均一に溶解することのできる炭化水素、アルコール、ケトン、エステル等が挙げられる。炭化水素としては、例えば、炭素数6〜14の脂肪族炭化水素の1種又は2種以上の混合物が挙げられる。アルコールとしては、例えば、メタノール、エタノール、n−プロパノール、iso−プロパノール等の炭素数1〜3の低分子アルコールが好ましく、これらの1種又は2種以上の混合溶液が好適に挙げられる。
本発明5は、本発明1と異なる製造方法であって、透光性基体として基板よりも0.1〜1mm大きい外径を有する樹脂基体を用い、前記(A)〜(F′)の工程をこの順に含むことを特徴とする。各工程の概要(イメージ)を図4に示す。
工程(A)〜(D)までは本発明1と同じであるが、工程(D)に続いて、透光性基体と放射線硬化性樹脂被膜層の積層体の中心部及び外周部を、中心孔を有する基板と同じ形状及び外径となるように切除する工程(F′)を設け、その後に工程(E)を行う製造方法である。即ち、透光性基体の外径を、透光性基体上の外周液溜まりがディスク基板の外周にかからない程度に十分大きくし、工程(F′)において、基板の外径よりも外側に相当する透光性基体の外周部を中心孔と共に切除することにより、ディスク外周端での樹脂の盛り上がりのない均一な膜厚分布の光透過層を形成することが可能である。
樹脂基体の材料としては、放射線硬化性樹脂被膜層との剥離性が容易なポリオレフィンフィルムやPET(ポリエチレンテレフタレート)フィルム等が好適である。
更に、透光性基体上の放射線硬化性樹脂被膜層を減圧下で基板上の情報記録層面に貼り合わせる工程(C)において、適当な押圧を加えることにより、透光性基体外周端の盛り上がり部分が矯正されるので、従来のようなスキージャンプ部が光透過層に残存することがない。例えば、押圧を加える際に、透光性基体と基板の中心軸を数100μm〜数mm程度ずらしたり戻したりする作業を繰り返して、透光性基体外周端の樹脂を積極的に貼り合わせ部からはみ出させ、基板外周部分に付着させるような操作を行ってもよい。以上の操作により、第2の問題点を解決し、ディスク外周端での樹脂盛り上がりのない均一な膜厚分布の光透過層を形成することが可能である。
放射線硬化性樹脂は特に限定されるものではないが、エポキシアクリレートオリゴマーやウレタンアクリレートオリゴマー、多官能アクリルモノマー、単官能アクリルモノマー及び光重合開始剤等を含む紫外線硬化型樹脂を用いることが好ましい。
本発明6のように、工程(A)及び/又は工程(B)において、透光性基体の外周部を局所的に加熱しても良い。これにより加熱部分での樹脂粘度が低くなるため、例えば図2の工程Bに示す透光性基体の外周に残留する放射線硬化性樹脂の液溜まりを、図5に示すように軽減することができ、後述する図3に代表されるような透光性基体を取り外した際の外観不良を無くすことができる。
加熱手段としては、予め加熱した部材を透光性基体の側面に押圧し、熱伝導により透光性基体外周を局所的に加熱した後、工程(A)により樹脂を塗布する方法や、工程(A)及び/又は工程(B)において、赤外レーザのような加熱光源を透光性基体外周部にフォーカスさせ、透光性基体を回転させながら、及び/又は樹脂を展延しながら、フォーカス部分のみを局所的に加熱する方法(図6参照)などが好適である。
本発明の光記録媒体の製造方法は、本発明7のような、記録再生波長405±15nm、対物レンズの開口数NA=0.85±0.5のブルーレーザー光学系を用いて記録再生を行う光記録媒体の製造方法として好適である。
本発明に係る相変化型光記録媒体の構成例を図7に示す。
基板は、ポリカーボネート、アクリル、ポリオレフィンなどの樹脂の射出成形により製造され、情報記録層積層側に螺旋状のグルーブ溝を有する。この光記録媒体では、記録再生用のレーザビームの入射が光透過層側から行われるので、基板材料は必ずしも透光性である必要はなく、グルーブ溝の転写性や反り等の機械特性の良好な成形材料から選択し得るが、一般には、CDやDVDにおいて実績があり、かつ安価なポリカーボネート樹脂が選択される。
情報記録層は、相変化型記録材料を含む相変化型記録層、又は色素材料や無機材料を含む追記型記録層である。記録層が相変化型記録層の場合、基板上に反射層、第1誘電体層、記録層、第2誘電体層を公知のスパッタ法等によりこの順に形成する。
反射層には通常Agを主成分とするAg合金を用いるが、Ag合金は十分な冷却能を有するので、反射層の膜厚は100〜250nm程度でよい。具体例としてはAg−Bi、Ag−In、Ag−Pd−Cu、Ag−Nd−Cu等が挙げられる。合金元素は、Ag膜の高温環境下での凝集や結晶粒成長を抑制するために添加されるが、Agの良好な熱伝導率を損ねることのないよう、その総含有量は3原子%以下であることが望ましい。
第1誘電体層及び第2誘電体層には、金属や半導体の酸化物、硫化物、窒化物、炭化物等の透明性が高い高融点材料を用いることができる。具体的には、SiOx、ZnO、SnO、Al、TiO、In、MgO、ZrO、Ta等の金属酸化物、Si、AlN、TiN、BN、ZrN等の窒化物、ZnS、TaS等の硫化物、SiC、TaC、BC、WC、TiC、ZrC等の炭化物が挙げられ、単体で又は混合物として、或いは2層以上からなる多層構造にして用いることができる。
誘電体層に最適な材料は、屈折率、熱伝導率、化学的安定性、機械的強度、密着性等に留意して決定される。中でもZnSを60〜90モル%含むSiOとの混合膜は、繰り返し記録、高温環境下での膜自身の結晶化や化学変化、膜変形がないため望ましい。また熱伝導率が0.5W/mK以下と低いため、記録層の溶融ピーク温度を高く保ち、変調度の高いアモルファスマークの形成に有利である点などからも、記録層に接する誘電体層材料として最も適している。
相変化記録層としては、GeSbTeに代表される公知のGeTe−SbTe擬似2元系材料や、AgInSbTeGeに代表されるSbTe共晶系材料を用いることができる。特に、記録再生波長405±15nm、対物レンズの開口数NA=0.85±0.5の光学系を用いる場合は、Ge、Sb、Sn及びMnからなる合金を主成分とした相変化記録材料が、再生光安定性と保存信頼性(アモルファスマークの安定性)に優れており好ましい。
各元素の好ましい組成は、5≦Ge≦20原子%、45≦Sb≦70原子%、10≦Sn≦20原子%、0≦Mn≦20原子%である。Geは、結晶化温度を上げて保存性を高める一方で、繰り返し記録特性を悪化させるので20原子%を越えないことが望ましい。逆に、高温高湿環境下での保存信頼性を確保するためには、5原子%以上が必要である。Snは、波長405nmにおける十分な反射率とコントラストを得るために、10原子%以上含む必要がある。逆に、Snが多すぎると、Ge同様、繰り返し記録特性を損ねるため、20原子%を越えないことが望ましい。SnとSbは結晶化速度を速め、GeとMnは結晶化速度を遅くする元素なので、総合的な記録特性と狙いの記録線速を考慮して、各元素の組成比が最適化される。Mnは、反射率低下や記録ジッターへの悪影響がGeよりも小さいため、結晶化速度を遅くする際にGeに代えて添加される。また、Ge、Sb、Sn及びMnの総量を95原子%以上とし、この他に記録特性や保存信頼性等を改善するために5原子%以下の第五元素を含んでも良い。
光透過層は、本発明の製造方法を用いた紫外線硬化性樹脂等からなる。光透過層の上にスピンコート法等によりハードコート層を設けてもよい。波長405±15nm、対物レンズの開口数NA=0.85±0.5の光学系を用いて記録再生を行う場合、十分なチルトマージンを確保するための光透過層の膜厚は、5〜200μmが好ましく、より好ましくは5〜120μmである。
以上、本発明による相変化型光記録媒体の構成例を示したが、記録層は相変化記録層以外に、ライトワンス用の色素記録層や無機記録層であってもよい。また、中間層を介して記録層を2層以上有する多層記録媒体であってもよい。
本発明によれば、媒体周辺部のスキージャンプがなく、光透過層の膜厚の均一性が良好で高密度記録再生可能な光記録媒体と、その生産性のよい製造方法を提供できる。
以下、実施例及び比較例により本発明を更に具体的に説明するが、本発明は、これらの実施例により限定されるものではない。
実施例1
3M製フッ素系表面処理剤:Novec EGC−1720に浸漬し、引き上げた後、100℃×30分の乾燥処理を行ったガラス基体(φ120.8mm)の回転中央付近に、日本化薬(株)製の紫外線硬化樹脂:BRD−130を滴下し、回転数1800rpmでスピンコートを行った。
次に、上記紫外線硬化樹脂が塗布されたガラス基体と、下記4層構成の情報記録層が形成された厚さ1.1mmのポリカーボネート基板(φ120.0mm)とを、約5Paの減圧下で貼り合わせ、大気開放した後に、ガラス基体側から紫外線を照射して紫外線硬化樹脂を硬化させた。
(1)反射層 : Ag−0.5原子%Bi合金(膜厚140nm)
(2)第1誘電体層 : ZnS・20モル%SiO(膜厚8nm)
(3)相変化記録層 : Ge11Sb62.5Sn20Mn6.5(膜厚14nm)
(4)第2誘電体層 : ZnS・30モル%SiO(膜厚40nm)
次に、ガラス基体を剥離し、紫外線硬化樹脂層を情報記録層面側に転写して光透過層とした。
最後に、カットパンチにより、紫外線硬化樹脂層に基板と同径の中心孔を打ち抜いて、図7に示す構造の光記録媒体を得た。
干渉膜厚測定器ETA−RT(STEAG ETA−Optik社製)を用いて、光透過層のr=22.0〜59.0mmの範囲の膜厚分布を調べたところ、図8に示すように±1.0μm未満であり、外周端の樹脂の盛り上がり(スキージャンプ)は生じなかった。なお、図8の元になった数値データを表1に示す。
比較例1
実施例1で用いたものと同じ基体を用意し、基体に中心孔を設けたのち、その中心孔にφ22.5mmのセンターマスクを勘合して配置し、マスクの上から紫外線硬化樹脂:BRD−130を滴下して、回転数1800rpmでスピンコートを行った。
次に、センターマスクを取り外し、紫外線を照射して樹脂を硬化させ、光透過層を形成した。
実施例1と同様にして膜厚分布を調べると、基体外周端に幅約1.2mm、高さ約150μmのスキージャンプが生じていた(図8参照)。スキージャンプは、r=58mm位置のデータ領域にまで及び、記録再生装置(Pulstek社製:ODU1000)によるトラッキングが外れてしまった。
実施例2
フルオロアルキルシラン処理したガラス基体(φ120.8mm)を用いた点以外は、実施例1と同様にして光記録媒体を作製した。膜厚分布は実施例1と同様、±1.0μm未満であり、外周端のスキージャンプは生じなかった(図8参照)。
フルオロアルキルシラン処理には以下の処理溶液を調整して行った。
即ち、有機溶剤としてエタノール、酸触媒として酢酸を用い、フルオロアルキルシランCF(CFCFCFSi(OCを0.02モル/lの濃度とした。水は、処理溶液を緩衝溶液とするためにNaOH水溶液(0.1モル/l)の形で加え、pH5に調整した。ハイドロフルオロエーテル(3M社製:Novec HFE−7200)で加熱脱脂処理したガラス基体を上記調整溶液に浸漬し、超音波振動を加えた後に引き上げ、90℃×30分乾燥して本実施例のガラス基体を得た。
(1)エタノール(5000ml)
(2)酢酸(45ml)
(3)0.1モル/lNaOH水溶液(45ml)
(4)CF(CFCFCFSi(OC
(45ml=0.02モル/l)
実施例3
実施例2と同じフルオロアルキルシラン処理をしたガラス基体(厚さ0.6mm、φ120.4mm)を用意し、80℃に加熱した金属ヒータをガラス基体の側面全体に3秒間押し付けた後、速やかにガラス基体の回転中心付近に三菱レーヨン(株)製紫外線硬化樹脂FS6107を滴下し、回転数1850rpmでスピンコートを行った。
次に、上記紫外線硬化樹脂の塗布されたガラス基体と、実施例1と同じ情報記録層が形成された厚さ1.1mmのポリカーボネート基板(φ120.0mm)とを5Paの減圧下で貼り合わせ、大気開放した後にガラス基体側から紫外線を照射して紫外線硬化樹脂を硬化させた。
次に、ガラス基体を剥離し、紫外線硬化樹脂層を情報記録層面側に転写して光透過層を形成し、カットパンチにより、紫外線硬化樹脂層に基板と同径の中心孔を打ち抜いて、図7に示す構造の光記録媒体を得た。
実施例1と同様にして、光透過層のr=22.0〜59.0mmの膜厚分布を調べたところ、±1.0μm未満であり、図9のように外周端の樹脂の盛り上がりは無く良好であった。
実施例4
真空吸着で保持した厚さ0.1mm、φ124.0mmのPETフィルム(東洋紡コスモシャインA4100)を透光性基体として、その回転中心に、三菱レーヨン(株)製の紫外線硬化樹脂FS6107を滴下し、回転数1850rpmでスピンコートを行った。
次に、実施例1と同じ情報記録層が形成された厚さ1.1mmのポリカーボネート基板(φ120.0mm)を5Paの減圧下で貼り合わせ、大気開放した後にガラス基体側から紫外線を照射して樹脂を硬化させた。
次に、内径φ15.04mm、外径φ120.2mmのカットパンチで、基体内径部分と外周部分のPETフィルムを紫外線硬化樹脂層と一緒に打ち抜いた後、PETフィルムを剥離して図7に示す構造の光記録媒体を得た。
実施例1と同様にして、光透過層のr=22.0〜59.0mmの膜厚分布を調べたところ、±1.0μm未満であり、外周端の樹脂の盛り上がりは無く良好であった。
比較例2
ガラス基体とポリカーボネート基板との貼り合わせを、減圧下ではなく常圧で行った点以外は、実施例1と同様にして図7に示す構造の光記録媒体を得た。
その結果、貼り合わせ面に数mmレベルの明らかな気泡が混入してしまい、ピックアップでトラッキングが外れてしまうというトラブルが発生した。
本発明の工程(A)〜(F)の概要(イメージ)を示す図。 工程(B)〜(E)における放射線硬化性樹脂の形態変化を示す図。 透光性基体として表面処理を行わないガラスを用いた場合の、工程(B)〜(E)における放射線硬化性樹脂の形態変化を示す図。 樹脂基体と放射線硬化性樹脂被膜層の積層体の中心部及び外周部を、中心孔を有する基板と同じ形状及び外径となるように切除する工程(F′)を設ける製造方法を示す図。 透光性基体の外周に残留する液溜まりを軽減した状態を示す図。 加熱光源を透光性基体外周部にフォーカスさせ、フォーカス部分のみを局所的に加熱する方法の説明図。 本発明に係る相変化型光記録媒体の構成例を図7に示す図。 光透過層の半径方向の膜厚分布の測定結果を示す図。 光透過層の半径方向の膜厚分布(特に外周端)の測定結果を示す図。

Claims (7)

  1. 基板上に、少なくとも情報記録層と光透過層を備え、光透過層側から情報記録層にレーザー光を照射することにより、データの記録及び/又は再生が行われる光記録媒体の製造方法であって、次の(A)〜(F)の工程をこの順に含む製造方法。
    (A)回転中心に中心孔を有しない透光性基体上に放射線硬化性樹脂を供給する工程
    (B)透光性基体を回転中心で回転させて、遠心力により放射線硬化性樹脂を展延し、透光性基体上に放射線硬化性樹脂の被膜層を形成する工程
    (C)透光性基体上の放射線硬化性樹脂被膜層を、減圧下で基板上の情報記録層面に貼り合わせる工程
    (D)透光性基体側から放射線を照射し、放射線硬化性樹脂被膜層を硬化させる工程
    (E)透光性基体を取り外して放射線硬化性樹脂被膜層を情報記録層面側に転写し、光記録媒体の光透過層とする工程
    (F)放射線硬化性樹脂被膜層に基板の中心孔と同寸法の貫通孔を形成する工程
  2. 透光性基体表面にフッ素含有有機物層を有する請求項1記載の製造方法。
  3. 透光性基体がガラスからなり、表面にフッ素含有オルガノシラン化合物層が形成されていることを特徴とする請求項2記載の製造方法。
  4. フルオロアルキルシラン化合物と、酸又はアルカリ触媒と、水と、有機溶剤とが混合された処理液中にガラスを浸漬することにより、ガラス表面にフッ素含有オルガノシラン化合物層を形成する請求項3記載の製造方法。
  5. 基板上に、少なくとも情報記録層と光透過層を備え、光透過層側から情報記録層にレーザー光を照射することにより、データの記録及び/又は再生が行われる光記録媒体の製造方法であって、透光性基体として基板よりも0.1〜1mm大きい外径を有する樹脂基体を用い、次の(A)〜(E)の工程をこの順に含む製造方法。
    (A)回転中心に中心孔を有しない透光性基体上に放射線硬化性樹脂を供給する工程
    (B)透光性基体を回転中心で回転させて、遠心力により放射線硬化性樹脂を展延し、透光性基体上に放射線硬化性樹脂の被膜層を形成する工程
    (C)透光性基体上の放射線硬化性樹脂被膜層を、減圧下で基板上の情報記録層面に貼り合わせる工程
    (D)透光性基体側から放射線を照射し、放射線硬化性樹脂被膜層を硬化させる工程
    (F′)透光性基体と放射線硬化性樹脂被膜層の積層体の中心部及び外周部を、中心孔を有する基板と同じ形状及び外径となるように切除する工程
    (E)透光性基体を取り外して放射線硬化性樹脂被膜層を情報記録層面側に転写し、光記録媒体の光透過層とする工程
  6. 工程(A)及び/又は工程(B)において、透光性基体の外周部を加熱する手段を有する請求項1〜5の何れかに記載の製造方法。
  7. 基板上に、少なくとも情報記録層と光透過層を備え、光透過層側から情報記録層にレーザー光を照射することにより、データの記録及び/又は再生が行われる光記録媒体であって、記録再生波長405±15nm、対物レンズの開口数NA=0.85±0.5の光学系を用いて記録再生を行うことができ、請求項1〜6の何れかに記載の製造方法により光透過層が形成された光記録媒体。
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