[go: up one dir, main page]

JP2007246411A - 皮膚常在菌の生態系バランス調整剤 - Google Patents

皮膚常在菌の生態系バランス調整剤 Download PDF

Info

Publication number
JP2007246411A
JP2007246411A JP2006069523A JP2006069523A JP2007246411A JP 2007246411 A JP2007246411 A JP 2007246411A JP 2006069523 A JP2006069523 A JP 2006069523A JP 2006069523 A JP2006069523 A JP 2006069523A JP 2007246411 A JP2007246411 A JP 2007246411A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
skin
bacteria
ecosystem balance
adjusting agent
ecosystem
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2006069523A
Other languages
English (en)
Inventor
Masumi Takamiya
ます美 高宮
Tatsumi Mori
辰実 森
Tetsuo Shoji
哲生 小路
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Noevir Co Ltd
Original Assignee
Noevir Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Noevir Co Ltd filed Critical Noevir Co Ltd
Priority to JP2006069523A priority Critical patent/JP2007246411A/ja
Publication of JP2007246411A publication Critical patent/JP2007246411A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Cosmetics (AREA)
  • Acyclic And Carbocyclic Compounds In Medicinal Compositions (AREA)

Abstract

【課題】有害菌といわれる黄色ブドウ球菌を静菌・殺菌し、有益菌とされる表皮ブドウ球菌を増殖させる活性成分およびそれを含有する皮膚常在菌の生態系バランス調整剤の提供。
【解決手段】ヒノキチオール配糖体を皮膚常在菌の生態系バランス調整剤として用いる。また、ヒノキチオール配糖体を皮膚常在菌の生態系バランス調整剤として組成物に配合することにより、皮膚常在菌の生態系バランス調整作用を有する組成物を提供することができる。
【選択図】なし

Description

本発明は、皮膚常在菌の生態系バランス調整剤に関する。さらに詳しくは、ヒノキチオール配糖体を有効成分とする皮膚常在菌の生態系バランス調整剤に関する。
肌の健康を守る役割をしている細菌には、約10種類(表皮ブドウ球菌、ニキビ菌、プロピオン酸菌など)があり、皮膚常在菌として肌の余分な皮脂や老廃物を栄養源としている。これらの皮膚常在菌は、皮膚のpHを保つ脂肪酸を作り、病原菌やアレルギー物質などの外部からの刺激や異物の体内への侵入を防いでいるといわれている。これらの皮膚常在菌は、通常は他の菌と共存することにより皮膚での生態系のバランスを保っている。しかし、この生態系のバランスが崩れ、アクネ菌や黄色ブドウ球菌などのいわゆる有害菌が有意な状態になるとニキビやアトピー性皮膚炎などの皮膚疾患が生じる原因となる。これらの皮膚疾患の予防や治療には各種の抗菌剤が従来用いられているが、これらの抗菌剤は有害菌を殺菌すると同時に皮膚に有用な菌種も殺菌するため、刺激によって別の症状を併発する場合や完治が難しいといった問題があった。
そこで、本発明においては、有害菌といわれる黄色ブドウ球菌を静菌・殺菌し、有益菌とされる表皮ブドウ球菌を増殖させる成分の開発を目的として種々の成分について検討を行った。その結果、ヒノキチオール配糖体が皮膚常在菌の生態系バランス調整剤として優れていることを見出した。ヒノキチオール配糖体については、皮膚外用剤や毛髪用化粧料への応用(特許文献1参照)やアスコルビン酸等と併用する皮膚外用剤(特許文献2参照)が知られているが、ヒノキチオール配糖体が皮膚常在菌の生態系バランス調整剤として利用できることについては知られていない。
特開2001−206837号公報 特開2001−316241号公報
本発明においては、有害菌といわれる黄色ブドウ球菌を静菌・殺菌し、有益菌とされる表皮ブドウ球菌を増殖させる成分を開発し、皮膚常在菌の生態系バランス調整剤として提供することを目的とする。
本発明においては、有害菌といわれる黄色ブドウ球菌を静菌・殺菌し、有益菌とされる表皮ブドウ球菌を増殖させる皮膚常在菌の生態系バランス調整剤としてヒノキチオール配糖体を用いる。
ヒノキチオール配糖体を皮膚常在菌の生態系バランス調整剤として用いることにより、有害菌といわれる黄色ブドウ球菌を静菌・殺菌し、有益菌とされる表皮ブドウ球菌を増殖させ、皮膚常在菌の生態系バランスを適切な状態に調整することができる。また、ヒノキチオール配糖体を有効成分とする皮膚常在菌の生態系バランス調整剤を適用することにより、ニキビやアトピー性皮膚炎などの皮膚疾患の予防や改善に効果を期待することができる。
本発明に用いられるヒノキチオールの配糖体は既知の成分であり、下記一般式(1)若しくは一般式(2)で示される化合物を用いることが好ましい(但し、式中Rは、グルコース,フルクトース,マンノース,ガラクトース,キシロース,N−アセチルグルコサミン等の単糖類、マルトース,セロビオース,ゲンチビオース,プリメベロース,ルチノース,ストロファントビオース,セロビオース等の二糖類から選ばれる1種の残基である)。
Figure 2007246411
Figure 2007246411
これらのヒノキチオール配糖体は、既知の方法により製造することができる。糖類とヒノキチオールは、糖のC1部位においてエーテル結合するのが通常であるが、本発明で使用する配糖体は糖のC2部位においてエーテル結合しているものも含まれる。また、本発明においては、α結合及びβ結合を有する異性体のいずれを用いてもよいが、特に限定しない限りこれらの混合物を用いる。これらの配糖体の中でもヒノキチオール−D−グルコシドが最も好ましい。
ヒノキチオール配糖体を有効成分とする皮膚常在菌の生態系バランス調整剤は、単独でも使用することが出来るが、医薬品、食品、飲料、医薬部外品、化粧品など種々の組成物に配合することにより、皮膚常在菌の生態系バランス調整作用を有する組成物を得ることが出来る。皮膚常在菌の生態系バランス調整剤を含有する組成物は、経口又は外用での適用が可能であり、ニキビやアトピー性皮膚炎などの皮膚疾患の予防や改善に有効である。
生態系バランス調整剤を皮膚外用剤や食品等の組成物に配合する際の配合量は、組成物の種類や使用目的等によって調整することができるが、効果や安定性などの点から、全量に対して0.0001〜50.0重量%が好ましく、より好ましくは、0.001〜25.0重量%である。
皮膚常在菌の生態系バランス調整剤を含有する組成物の剤型は任意であるが、組成物が外用剤の場合は、ローションなどの可溶化系、クリームや乳液などの乳化系、粉体などの分散系、エアゾール、軟膏剤、粉末、顆粒などの種々の剤型で提供することができる。また、組成物が経口用医薬品や食品の場合には、ドリンク剤・点滴剤などの液剤、ガム・飴のような固形剤、カプセル、粉末、顆粒、錠剤などの一般的な剤型とすることができる。
なお、皮膚常在菌の生態系バランス調整剤を含有する組成物には、必要に応じて医薬品、医薬部外品、皮膚化粧料、毛髪用化粧料、洗浄料、及び食品に配合される油性成分、粉体、色素、乳化剤、可溶化剤、洗浄剤、紫外線吸収剤、増粘剤、薬剤、香料、樹脂、防菌防黴剤、アルコール類、調味料、賦形剤等を適宜配合することができる。また、本発明の効果を損なわない範囲において、他の皮膚常在菌の生態系バランス調整剤との併用も可能である。
以下に、ヒノキチオール配糖体の各作用を評価するための試験、皮膚外用剤や食品としての処方例などについてさらに詳細に説明するが、本発明の技術的範囲はこれによってなんら限定されるものではない。
まず、表皮ブドウ球菌と黄色ブドウ球菌に対する抗菌作用の評価について示す。試料には、前記一般式(1)及び一般式(2)で示されるヒノキチオール−D−グルコシドの混合物を用いた。評価は、以下の手順で行った。
凍結保存の表皮ブドウ球菌と黄色ブドウ球菌と表皮ブドウ球菌を普通ブイヨン培地にて37℃振とう培養後、10cfu/mLとなるように菌液を調整した。表皮ブドウ球菌と黄色ブドウ球菌の菌液は、それぞれ1.2×10cfu/mLと1.1×10cfu/mLであった。24穴マイクロプレートに前記菌液0.5mLと培地で希釈した各試料1mLとを滴下し、37℃にて5時間振とう培養した。培養後、細菌検出用培地(SCDLP培地)に希釈塗抹し、各菌種の生菌数を測定した。それぞれの菌の生存率を試料無添加の場合の生菌数より算出して表1に示した。
Figure 2007246411
表1より明らかなように、試料を配合した場合、表皮ブドウ球菌は増加し、表皮ブドウ球菌は減少することが分かった。このことから、ヒノキチオール配糖体は、有害菌といわれる黄色ブドウ球菌を静菌・殺菌し、有益菌とされる表皮ブドウ球菌を増殖させ、皮膚常在菌の生態系バランスを適切な状態に調整することができることが明らかとなった。
続いて、本発明に係るヒノキチオール配糖体を皮膚常在菌の生態系バランス調整剤として配合した組成物の処方例を示す。
[処方例1]乳液
(1)スクワラン 10.0(重量%)
(2)メチルフェニルポリシロキサン 4.0
(3)水素添加パーム核油 0.5
(4)水素添加大豆リン脂質 0.1
(5)モノステアリン酸ポリオキシエチレン
ソルビタン(20E.O.) 1.3
(6)モノステアリン酸ソルビタン 1.0
(7)グリセリン 4.0
(8)パラオキシ安息香酸メチル 0.1
(9)カルボキシビニルポリマー 0.15
(10)精製水 54.35
(11)アルギニン(1重量%水溶液) 20.0
(12)ヒノキチオール配糖体 0.5
製法:(1)〜(6)の油相成分を80℃にて加熱溶解する。一方(7)〜(10)の水相成分を80℃にて加熱溶解する。これに前記油相成分を攪拌しながら加え、ホモジナイザーにより均一に乳化する。乳化終了後、冷却を開始し、(11)と(12)を順次加え、均一に混合する。
[処方例2]化粧水
(1)エタノール 15.0(重量%)
(2)ポリオキシエチレン(40E.O.)硬化ヒマシ油 0.3
(3)香料 0.1
(4)精製水 82.88
(5)クエン酸 0.02
(6)クエン酸ナトリウム 0.1
(7)グリセリン 1.0
(8)ヒドロキシエチルセルロース 0.1
(9)ヒノキチオール配糖体 0.5
製法:(1)に(2)及び(3)を溶解する。溶解後、(4)〜(8)を順次添加した後、十分に攪拌し、(9)を加え、均一に混合する。
[処方例3]クリーム
(1)スクワラン 10.0(重量%)
(2)ステアリン酸 2.0
(3)水素添加パーム核油 0.5
(4)水素添加大豆リン脂質 0.1
(5)セタノール 3.6
(6)親油型モノステアリン酸グリセリン 2.0
(7)グリセリン 10.0
(8)パラオキシ安息香酸メチル 0.1
(9)アルギニン(20重量%水溶液) 15.0
(10)精製水 41.2
(11)カルボキシビニルポリマー(1重量%水溶液) 15.0
(12)ヒノキチオール配糖体 0.5
製法:(1)〜(6)の油相成分を80℃にて加熱溶解する。一方(7)〜(10)の水相成分を80℃にて加熱溶解する。これに前記油相成分を攪拌しながら加え、ホモジナイザーにより均一に乳化する。乳化終了後、(11)を加え、冷却を開始し、40℃にて(12)を加え、均一に混合する。
[処方例4]顆粒剤
(1)ヒノキチオール配糖体 660.0(mg)
(2)ビタミンB2 179.0
(3)スクラロース 11.0
(4)粉糖 600.0
(5)還元麦芽糖水飴 350.0
(6)コーンスターチ 400.0
製法:(1)〜(8)を均一に混合し、常法により2200mgの顆粒剤とする。
以上詳述したように、本発明によれば、ヒノキチオール配糖体を有効成分とする皮膚常在菌の生態系バランス調整剤を提供することができる。また、ヒノキチオール配糖体を有効成分とする皮膚常在菌の生態系バランス調整剤は、医薬品、食品、飲料、医薬部外品、化粧品など種々の組成物に配合することにより、皮膚常在菌の生態系バランス調整作用を有する組成物を提供することができる。

Claims (1)

  1. ヒノキチオール配糖体を有効成分とする皮膚常在菌の生態系バランス調整剤。
JP2006069523A 2006-03-14 2006-03-14 皮膚常在菌の生態系バランス調整剤 Pending JP2007246411A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006069523A JP2007246411A (ja) 2006-03-14 2006-03-14 皮膚常在菌の生態系バランス調整剤

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006069523A JP2007246411A (ja) 2006-03-14 2006-03-14 皮膚常在菌の生態系バランス調整剤

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2007246411A true JP2007246411A (ja) 2007-09-27

Family

ID=38591080

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006069523A Pending JP2007246411A (ja) 2006-03-14 2006-03-14 皮膚常在菌の生態系バランス調整剤

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2007246411A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014533947A (ja) * 2011-11-08 2014-12-18 ザ プロクター アンド ギャンブルカンパニー プレバイオティクスの識別方法及びそれを含む組成物

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014533947A (ja) * 2011-11-08 2014-12-18 ザ プロクター アンド ギャンブルカンパニー プレバイオティクスの識別方法及びそれを含む組成物
JP2014533946A (ja) * 2011-11-08 2014-12-18 ザ プロクター アンド ギャンブルカンパニー プレバイオティクスの識別方法及びそれを含む組成物
US9271924B2 (en) 2011-11-08 2016-03-01 The Procter & Gamble Company Method of identifying prebiotics and compositions containing the same
US9289376B2 (en) 2011-11-08 2016-03-22 The Procter & Gamble Company Method of identifying prebiotics and compositions containing the same

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP7054242B2 (ja) 毛乳頭細胞賦活促進剤、及びvegf産生促進剤
CN108473484B (zh) 可用作trpm8调节剂的化合物
TWI675671B (zh) 抗老化用之皮膚外用組成物及其製造方法
JP5092145B2 (ja) 抗ノロウイルス剤およびこれを含有する組成物
WO2011036786A1 (ja) 植物由来ポリアミン含有抽出物を有効成分するストレス軽減剤
CN102448450A (zh) 包含反式-叔丁基环己醇作为皮肤刺激缓解剂的组合物
AU2008324692A1 (en) Avenanthramide-containing compositions
HUE027244T2 (en) Use of hydroxybenzoic acid esters and analogues in the manufacture of a medicament for the prevention and treatment of viral infection
JPWO2019159588A1 (ja) アンチポリューション剤及び皮膚外用組成物
JP6888064B2 (ja) 皮膚外用組成物
JP2013236640A (ja) 有機化合物の新規使用
JPH08325156A (ja) ステビオール配糖体含有皮膚外用剤及び飲食品
JPH04139125A (ja) 尋常性▲ざ▼瘡用皮膚外用剤
JP2006174844A (ja) ステビオール配糖体含有飲食品
Rezaldi et al. Telang Flower Kombucha Solid Bath Soap As A Halal And Antimicrobial Pharmaceutical Biotechnology Product
JP4307148B2 (ja) 細胞賦活剤
JP2008074721A (ja) グルタチオン産生促進剤
JP2004331581A (ja) 美白剤
JP6753602B2 (ja) プロトンポンプ機能促進剤
JP2005232125A (ja) 防腐殺菌剤並びに該防腐殺菌剤を配合した化粧品、医薬品及び食品
JP2007246411A (ja) 皮膚常在菌の生態系バランス調整剤
JP2017088510A (ja) アズレン化合物を有する組成物、並びにアズレン化合物の変色防止剤及び変色防止方法
KR20200082268A (ko) 인삼 발효 추출물을 유효성분으로 함유하여 황색포도상구균에 대한 항균 활성을 갖는 조성물
JP3935917B2 (ja) ステビオール配糖体含有抗アレルギー剤
KR102001257B1 (ko) 에틸헥실갈레이트를 포함하는 항균용 조성물