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JP2007221689A - 広帯域高周波発振回路 - Google Patents

広帯域高周波発振回路 Download PDF

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JP2007221689A
JP2007221689A JP2006042674A JP2006042674A JP2007221689A JP 2007221689 A JP2007221689 A JP 2007221689A JP 2006042674 A JP2006042674 A JP 2006042674A JP 2006042674 A JP2006042674 A JP 2006042674A JP 2007221689 A JP2007221689 A JP 2007221689A
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Makoto Watanabe
真 渡辺
Hisamitsu Takashima
久光 鷹島
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Kokusai Denki Electric Inc
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Yagi Antenna Co Ltd
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Abstract

【課題】地上デジタル放送の中継装置のローカル信号発生源として好適な広帯域高周波発振回路を提供する。
【解決手段】第1のPLLループ10のDDS回路16は、基準信号より高い周波数で発振する電圧制御水晶発振回路13の出力信号をシステムクロックとして基準信号と同一の周波数の信号Fc1を生成する。位相比較器11は、信号Fc1と基準信号とを位相比較して電圧制御水晶発振回路13を制御し参照信号Frefを生成する。第2のPLLループ20の電圧制御発振回路23a〜23cは、切換回路24により選択され、参照信号Frefによりローカル信号を生成する。DDS回路26は、ローカル信号を2分周し、システムクロックとして参照信号Frefと同一周波数の信号Fc2を生成する。位相比較器21は、信号Fc2と参照信号Frefを位相比較し、上記選択された電圧制御発振回路を周波数制御する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、広帯域高周波発振回路、特に地上デジタルテレビ放送を中継するデジタルテレビ放送中継装置の周波数変換部ローカル信号源として好適な広帯域高周波発振回路に関する。
地上デジタルテレビ放送では、VHF帯と比べて周波数の高いUHF帯の電波が使用されている。UHF帯の高い周波数の電波は、回折が殆どなく高いビルや山などの障害物があると電波が遮られてしまい、サービスエリアの一部に電波を受信し難い地域を生じる。
このような難視聴地域を無くすため、あるいは遠方の地域に放送電波を届けるため、ビルの屋上や山の頂上等にテレビ放送中継装置を設置し、送信局からの電波を受信アンテナで受信し、増幅した後、送信アンテナにより難視聴地域あるいは次の中継局へ向けて再送信することが行なわれている(例えば、特許文献1参照。)。
上記のようなテレビ放送中継装置の基本部には受信した信号を中間周波数に変換するための周波数変換部があり、周波数変換のためのローカル信号が必要になる。ローカル信号は局部発振回路で生成するが、地上デジタルテレビ放送の中継装置の周波数変換部で必要とされるローカル信号は、放送信号の特性上、アナログテレビ放送の中継装置に要求される信号品質に比較して格段の低位相雑音特性、高周波数精度が要求される。
上記のようなテレビ放送中継装置のローカル信号として、従来は水晶発振回路の発振出力によりローカル信号を直接得たり、水晶発振回路で生成した基準信号を元にフェーズ・ロックド・ループ(以下、PLLとする)で電圧制御発振回路(VCO)の発振周波数を制御することで得ている。
上記基準信号を元にPLLで電圧制御発振回路(VCO)の発振周波数を制御する従来の周波数変換部は、図3に示すように構成されている。
図3において、31は電圧制御発振回路(VCO)で、UHF帯の各テレビチャンネルのローカル信号を生成する。上記電圧制御発振回路31の発振出力は、分周器32で分周されて位相比較器33に入力される。この位相比較器33は、基準信号を元に電圧制御発振回路31に対する制御電圧を生成する。位相比較器33から出力される制御電圧は、ループフィルタ34を介して電圧制御発振回路31の電圧制御端子に入力され、電圧制御発振回路31の発振周波数を所定値に保持する。そして、上記電圧制御発振回路31の出力信号がローカル信号として出力端子35から出力される。
図4は、上記図3に示した従来の周波数変換部の位相ノイズ特性を示したもので、横軸に周波数(MHz)をとり、縦軸に信号レベルをとって示した。なお、図4において、中心周波数は800MHz、周波数範囲(SPAN)は5kHzである。
特開2005−286397号公報
しかしながら、上記従来における水晶発振回路の発振出力によりローカル信号を直接得る方法では、ローカル信号発生回路をチャンネル専用に用意する必要があり、このことは装置の製造上の煩雑さや、また保守サービスにおいてローカル発振回路の互換性の点で保守サービスが迅速に行なえないなどの問題がある。
また、図3に示したように基準信号を元に位相比較器33で電圧制御発振回路31の発振周波数を制御してローカル信号を得る方法では、UHF放送波帯の全帯域、300MHzの広範囲に亘る発振を例えばインダクタンスと可変容量素子で構成された電圧制御発振回路31を電圧制御することになる。この結果、ローカル信号は図4に示したように多くの位相ノイズを含んだものとなり、地上デジタルテレビ放送信号の中継装置を構成する周波数変換部のローカル信号に要求される位相雑音特性を実現することは極めて困難である。
また、別の問題として中継装置の標準仕様書の規定では、送信信号の基準周波数が10MHzで与えられる。すなわち、上記中継装置の各ユニット内の周波数変換部で使用されるローカル信号はこの基準信号を元に生成されなければならない。更に、前記標準仕様書の規定に基づいて、例えば中間周波数を37.15MHzとした場合に、UHFの放送チャンネル「CH13」から「CH62」を周波数変換するためのローカル信号の周波数は、図5の局発周波数テーブルに示すものとなる。図5の局発周波数テーブルの周波数に対し、その周波数精度は当該周波数に対してプラス、マイナス0.4Hz以内であることが求められている。
上記のように中継装置は、標準仕様書の仕様により周波数が10MHzの基準信号で送信信号の周波数精度を維持させる必要がある。更に地上デジタルテレビ放送の周波数変換に際しては、従来のアナログ放送に比較して位相雑音特性を良好に保つ必要がある。このような場合、単純に周知のVCOをPLLで位相ロックさせるローカル信号発生方法を用いると、所望の周波数精度を得るために、分周器(プリスケーラ)の分周比率を大きくする必要があり、この場合、分周器固有のジッタにより分周比率に応じて増加するキャリア近傍の位相雑音の増加が避けられず、逆に分周比率を少なくして位相雑音を減少させようとすると、設定周波数の精度が低下して、所望の周波数精度が得られないという問題が生ずる。
本発明は上記の課題を解決するためになされたもので、分周器のジッタにより発生するキャリア近傍の位相雑音成分の影響を受けず、且つ複雑高価な安定回路や特殊な回路素子などを用いずに実現でき、地上デジタル放送の中継装置のローカル信号発生源として好適な広帯域高周波発振回路を提供することを目的とする。
本発明に係る広帯域高周波発振回路は、PLLループにより周波数制御され、外部基準信号より高い発振周波数の電圧制御発振回路と、前記電圧制御発振回路の出力信号を第1のシステムクロックとし、前記外部基準信号と同一の周波数の第1の比較キャリアを生成する第1のダイレクト・デジタル・シンセサイザ回路と、前記第1の比較キャリアと前記外部基準信号とを位相比較する第1の位相比較器と、前記第1の位相比較器の出力を第1のループフィルタを介して前記電圧制御発振回路の発振周波数を制御し、PLLループをロックして参照信号を生成する第1のPLLループと、
PLLループにより周波数制御され、前記参照信号によりローカル信号を生成する複数の電圧制御発振回路と、前記複数の電圧制御発振回路を切換え選択する切換回路と、前記切換回路で選択されたローカル信号を第2のシステムクロックとして前記参照信号と同一周波数の第2の比較キャリアを生成する第2のダイレクト・デジタル・シンセサイザ回路と、前記第2の比較キャリアと前記参照信号を位相比較する第2の位相比較器と、前記第2の位相比較器の出力を第2のループフィルタを介して前記切換回路により選択された電圧制御発振回路を周波数制御し、PLLループを制御してローカル信号を出力する第2のPLLループとを具備することを特徴とする。
本発明によれば、第1のPLLループは分周器を用いずに参照信号を生成しているので、分周器のジッタにより発生するキャリア近傍の位相雑音成分が累積されることはなく、低位相雑音の信号出力を得ることができる。
また、必要とされるローカル信号より非常に低い周波数で与えられる外部基準信号を元に10倍以上の周波数の参照信号を第1のダイレクト・デジタル・シンセサイザ回路で発生させ、更に前記参照信号を元に第2のダイレクト・デジタル・シンセサイザ回路の出力と複数の低位相雑音の電圧制御発振回路の出力を同期させて所望のローカル信号を生成しているので、複雑高価な安定回路や特殊な回路素子などを用いずに広帯域な高周波発振回路を実現することができる。
以下、図面を参照して本発明の一実施形態を説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る地上デジタルテレビ放送中継装置のローカル信号発生装置の構成を示すブロック図である。
この実施形態に係るローカル信号発生装置は、図1に示すように第1のPLLループ10及び第2のPLLループ20により構成され、外部から基準信号入力端子1に与えられる10MHzの基準信号Fstdが第1のPLLループ10に入力される。
上記第1のPLLループ10は、第1の位相比較器11、第1のループフィルタ12、電圧制御水晶発振回路13、緩衝増幅器14、ローパスフィルタ(LPF)15、第1のDDS回路(ダイレクト・デジタル・シンセサイザ回路)16を主体として構成される。
上記第1の位相比較器11には、第1の入力端子cp1に入力端子1を介して10MHzの基準信号Fstdが入力され、第2の入力端子cp2に第1のDDS回路16の出力信号(第1の比較キャリア)Fc1が入力される。第1の位相比較器11は、基準信号Fstdと第1のDDS回路16の出力信号Fc1の位相を比較して位相比較信号を出力する。第1の位相比較器11から出力される位相比較信号は、第1のループフィルタ12を介して取り出され、制御電圧VT1として電圧制御水晶発振回路13の電圧制御端子に入力される。
電圧制御水晶発振回路13は、基準信号Fstdより略10倍高い周波数、例えば102.4MHzの水晶振動子17を備えており、上記制御電圧VT1により制御されて102.4MHzを中心周波数とする発振動作を行なう。上記電圧制御水晶発振回路13の発振出力は、緩衝増幅器14及び高調波スプリアス阻止のためのローパスフィルタ15を介して第1のDDS回路16の入力端子Psys1に入力される。第1のDDS回路16は、周知のダイレクト・デジタル・シンセサイザの動作により、電圧制御水晶発振回路13の出力周波数をシステムクロックとして10MHzの信号Fc1を生成する。第1のDDS回路16は、周波数設定のためのワード情報Fw1により32ビットワードで出力周波数の設定が可能である。
上記第1のDDS回路16から第1の比較キャリアとして出力される10MHzの信号Fc1は、第1の位相比較器11の第2の入力端子cp2に入力される。第1の位相比較器11は、上記したように基準信号入力端子1を介して与えられる基準信号Fstdと上記第1のDDS回路16から出力される10MHzの出力信号Fc1の位相を比較して位相比較信号を出力する。この位相比較信号が第1のループフィルタ12を介して制御電圧VT1として取出され、電圧制御水晶発振回路13の電圧制御端子に入力されて電圧制御水晶発振回路13の発振周波数を102.4MHzに保持する。
そして、電圧制御水晶発振回路13から緩衝増幅器14及びローパスフィルタ15を介して取出される102.4MHzの信号が更に増幅器18及びローパスフィルタ19を介して出力される。このローパスフィルタ19より出力される102.4MHzの信号が第1のPLLループ10の出力信号となり、参照信号Frefとして第2のPLLループ20へ送られる。
上記第2のPLLループ20は、第2の位相比較器21、第2のループフィルタ22、UHF帯を3分割してカバーする電圧制御発振回路23a〜23c、上記電圧制御発振回路23a〜23cを選択する切換回路24、1/2分周器25、第2のDDS回路26により構成される。
上記第2の位相比較器21には、第1の入力端子cp3に第1のPLLループ10から出力される参照信号Frefが入力され、第2の入力端子cp4に第2のDDS回路26の出力信号(第2の比較キャリア)Fc2が入力される。上記第2の位相比較器21の位相比較出力は、第2のループフィルタ22を介して取出され、切換回路24により切換えられる電圧制御発振回路23a〜23cに選択的に入力される。上記電圧制御発振回路23a〜23cの共振素子には、デジタル放送に対応して低位相雑音を実現するため高Qの誘電体共振素子が用いられる。
UHF帯の放送帯域は非常に広い周波数範囲であるので、電圧制御発振回路23a〜23cで3分割してカバーしている。UHF帯の全放送波のチャンネルに対するローカル信号は、中間周波数を37.15MHzとした場合、図5の局発周波数テーブルに示した周波数の信号を生成する必要がある。すなわち、「CH13」のローカル信号はUHF放送波の搬送周波数473.1428571MHzに37.15MHzを加算した510.2928571MHzであるので、各チャンネルのローカル信号は上記「CH13」の周波数から6MHzの間隔で「CH62」まで300MHzの範囲の信号が必要である。
上記のように広範囲な周波数範囲を単独の発振素子、もしくは発振回路出力で得ること、更に当該出力をデジタル放送の周波数変換に耐える低位相雑音レベルの信号品質とすることは技術的に困難であるので、ローカル信号周波数範囲を3分割して電圧制御発振回路23a〜23cで受け持たせている。
本実施例では、電圧制御発振回路23aは「CH13」から「CH28」のローカル信号周波数に対応してその発振周波数を略510MHz〜601MHz、電圧制御発振回路23bは同様に「CH29」から「CH45」に対応して略606MHz〜703MHz、電圧制御発振回路23cは同様に「CH46」から「CH62」に対応して略708MHz〜805MHzを発振範囲とするように電圧制御発振回路23a〜23cの定数を設定している。
上記電圧制御発振回路23a〜23cは、切換回路24によって切換えられる。なお、図示されていないが、本実施例では上記3つの電圧制御発振回路23a〜23cの駆動電源も同時に選択切換えを行ない、不要な信号の発生を止めるようにしている。
また、特に図示していないが、チャンネル(CH)指定は周知の慣用手段であるサムホィールスイッチ等で設定され、当該チャンネル指定に基づいて装置に内蔵されたマイクロコンピュータにより、必要な制御信号、制御データ、チャンネル設定のためのワード情報がプログラム制御により生成されている。
そして、上記切換回路24で選択された電圧制御発振回路23a〜23cの発振出力Foutは、1/2分周器25で2分の1に分周されてFsys2となり、第2のDDS回路26のシステムクロックとして第2のDDS回路26の入力端子Psys2に入力される。第2のDDS回路26には、ワード情報Fw2が予め与えられており、32ビットワードで出力周波数の設定が可能なものである。上記第2のDDS回路26から第2の比較キャリアとして出力される信号Fc2は、第2の位相比較器21の第2の入力端子cp4に入力され、102.4MHzのFrefと位相比較される。
そして、上記切換回路24によって選択された電圧制御発振回路23a〜23cの出力信号が出力端子27からFoutとして取出される。
次に、上記実施形態の動作を説明する。
基準信号入力端子1に与えられる10MHzの基準信号Fstdは、第1のPLLループ10における第1の位相比較器11の第1の入力端子cp1に入力される。また、第1の位相比較器11の第2の入力端子cp2には、第1のDDS回路16の出力信号Fc1が入力される。
上記第1のDDS回路16は、従来周知のダイレクト・デジタル・シンセサイザの動作(例えば特開平5−67969号公報等を参照)により、電圧制御水晶発振回路13の出力周波数をシステムクロックFsys1とし、周波数設定のためのワード情報Fw1に基づいて10MHzの信号Fc1を生成する。第1のDDS回路16は、32ビットワードで出力周波数の設定が可能である。
上記第1のDDS回路16の出力周波数は、(1)式で示される。
Fc1=(Fsys1×K1)/2 ・・・(1)
但し、N:ワードビット数
Fsys1:システムクロック
K1:NビットのFw1で指定される2進値を10進値に変換した値
上記(1)式において、Fc1は第1のDDS回路16が生成する出力信号の周波数、Fsys1は第1のDDS回路16に与えられるシステムクロック(本実施形態では102.4MHz)、Nは周波数を設定するワード情報のビット数で本実施形態ではN=32である。K1は、周波数を指定するワード情報を10進値に変換した値である。
例えば第1のDDS回路16の出力周波数Fc1を10MHzとする場合、K1の値は、下式で求められる。
K1=(10(MHz)×2)/Fsys1
=(10×232)/102.4
=419430400
となる。
ここで、232=424967296である。
第1のDDS回路16は、電圧制御水晶発振回路13から与えられるシステムクロックFsys1及びK1から10MHzの信号を生成し、第1の位相比較器11へ出力する。
第1の位相比較器11は、基準信号Fstdと第1のDDS回路16の出力信号Fc1の位相を比較して位相比較信号を出力する。この第1の位相比較器11から出力される位相比較信号は、第1のループフィルタ12を介して取り出され、制御電圧VT1として電圧制御水晶発振回路13の電圧制御端子に入力される。上記制御電圧VT1によって電圧制御水晶発振回路13の発振周波数が102.4MHzに保持される。
上記電圧制御水晶発振回路13の発振出力は、緩衝増幅器14及び高調波スプリアス阻止のためのローパスフィルタ15を介して取り出され、第1のDDS回路16の入力端子Psys1にシステムクロックFsys1として入力される。
上記のようにして電圧制御水晶発振回路13の発振周波数が102.4MHzに保持される。
そして、上記ローパスフィルタ15の出力信号が、更に増幅器18及びローパスフィルタ19を介して第1のPLLループ10の出力信号として取り出され、102.4MHzの参照信号Frefとして第2のPLLループ20へ送られる。
上記第1のPLLループ10において、参照信号Frefと外部基準信号Fstdの関係は、第1のPLLループ10が位相同期状態では、(2)式で示されるものとなる。これは周知の分周器(プリスケーラ)によるPLLループと周波数関係は同じであるが、前記したように分周器を用いずに102.4MHzの参照信号Frefを生成しているため、分周器のジッタにより発生するキャリア近傍の位相雑音成分が累積されることはなく、低位相雑音の信号出力を得ることができる。また、参照信号Frefの周波数は、前記(1)式の関係において、偏差なく生成される周波数に設定しているため基準信号Fstdに対し周波数的に高精度に対応している。
そして、上記第1のPLLループ10から第2のPLLループ20へ送られた参照信号Frefは、第2の位相比較器21の第1の入力端子cp3に入力される。また、第2の位相比較器21の第2の入力端子cp4には、第2のDDS回路26の出力信号Fc2が入力される。
上記第2の位相比較器21は、第1のPLLループ10から与えられる参照信号Frefと第2のDDS回路26の出力信号Fc2とを位相比較し、位相差に応じた信号を出力する。この位相比較出力は、第2のループフィルタ22を介して取出され、切換回路24により切換えられる電圧制御発振回路23a〜23cに選択的に入力される。UHF帯の放送帯域は非常に広い周波数範囲であるので、電圧制御発振回路23a〜23cで3分割してカバーしている。
以下、第2のPLLループ20において、「CH62」のローカル信号を生成する場合について動作を説明する。
「CH62」のローカル信号(Lo)の周波数は、前記図5より804.2928571MHzであるので、電圧制御発振回路23a〜23cのうち、電圧制御発振回路23cが切換回路24により選択される。この切換回路24による切換え選択制御は前記したようにマイクロコンピュータにより行なわれる。
上記選択された電圧制御発振回路23cの出力信号Foutは、1/2分周器25により周波数が2分周されてはsys2となり、システムクロックとして第2のDDS回路26の入力端子Psys2に入力される。第2のDDS回路26は、上記システムクロックFsys2と制御信号Fw2に基づいて102.4MHzの信号Fc2を生成し、第2の位相比較器21の第2の入力端子cp4へ出力する。なお、電圧制御発振回路23a〜23cの出力周波数を1/2分周器25で2分周している理由は、本実施形態においてローカル信号としての周波数精度を高精度にするためである。使用条件によっては分周器を要しない場合もある。上記第2のDDS回路26の出力信号Fc2は、第2の位相比較器21の第2の入力端子cp4に入力される。
上記第2のDDS回路26の出力周波数Fc2とシステムクロックFsys2の関係は、以下に示す(2)式で与えられる。
Fc2=(Fsys2×K2)/2 ・・・(2)
但し、N:ワードビット数
Fsys2:第2のDDS回路26のシステムクロック(=Fout/2)
K2:NビットのFw2で指定される2進値を10進値に変換した値
上記Nは、周波数を指定するワードのビット数であり、このワードのビット数が大きいほど、周波数を細かく指定することができる。本実施形態では、上記第1のDDS回路16と同じ値N=32として周波数を設定した場合について説明する。
参照信号Fref(102.4MHz)と第2のDDS回路26の出力周波数Fc2、ローカル信号Loの出力周波数Foutとの関係は、「CH62」の場合、PLLループがロックした状態では、次の(3)式に示される関係となる。
Fout=(2×Fc2×2)/K2 ・・・(3)
上記K2の値を「K2=109364301」として、(3)式からFoutを求めると、
Fout=(2×Fc2×2)/K2
=2×102.4×232/109364301
=804.292857137…
なお、第2のPLLループ20がロックした状態では、Fc2=Frefであるので、(3)式におけるFc2は、102.4MHzとなる。
上記のように「CH62」の出力周波数Foutは「Fout=804.292857137…」となり、「CH62」のローカル信号Loの周波数に対して計算上
Lo−Fout≒0.038Hz
の誤差であり、当該周波数偏差は前記仕様を十分満足している。
しかも、本実施形態では、キャリア近傍の位相雑音を増加させる要因となる出力周波数に対する分周数を最小の数の2として位相雑音を抑制している。
以上は「CH62」における周波数誤差を求めた場合について示したが、上記図5に示した全CHのローカル信号について、上記と同様の計算で周波数精度を求めた結果、誤差は0.35Hz以下に収まることが確認できた。
図2は、上記広帯域高周波発振回路における位相ノイズ特性を示したもので、横軸に周波数(MHz)をとり、縦軸に信号レベルをとって示した。なお、図2において、中心周波数は800MHz、周波数範囲(SPAN)は5kHzである。上記図2の位相ノイズ特性から明らかなように、キャリア近傍の位相雑音が従来装置に比較して著しく減少したものとなっている。
以上説明したように本実施形態によれば、必要とされるローカル信号より非常に低い周波数で与えられる基準信号Fstdを元に第1のDDS回路16により、10倍以上の周波数の参照信号Frefを発生させ、更に当該参照信号Frefを元に第2のDDS回路26の出力と複数の低位相雑音の電圧制御発振回路23a〜23cの出力を同期させて所望のローカル信号を生成しているので、地上デジタル放送の中継装置のローカル信号発生源として好適な広帯域高周波発振回路を複雑高価な安定回路や特殊な回路素子などを用いずに実現できる。
なお、本発明は、上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できるものである。
本発明の一実施形態に係る広帯域高周波発振回路の構成を示すブロック図である。 同実施形態における位相ノイズ特性を示す図である。 従来の地上デジタルテレビ放送中継装置の周波数変換部における高周波発振回路の構成を示すブロック図である。 従来の高周波発振回路の位相ノイズ特性を示す図である。 UHFの放送チャンネル「CH13」から「CH62」を周波数変換するための局発周波数テーブルを示す図である。
符号の説明
1…基準信号入力端子、10…第1のPLLループ、11…第1の位相比較器、12…第1のループフィルタ、13…電圧制御水晶発振回路、14…緩衝増幅器、15…ローパスフィルタ、16…第1のDDS回路、17…水晶振動子、18…増幅器、19…ローパスフィルタ、20…第2のPLLループ、21…第2の位相比較器、22…第2のループフィルタ、23a〜23c…電圧制御発振回路、24…切換回路、25…1/2分周器、26…第2のDDS回路、27…出力端子。

Claims (1)

  1. PLLループにより周波数制御され、外部基準信号より高い発振周波数の電圧制御発振回路と、前記電圧制御発振回路の出力信号を第1のシステムクロックとし、前記外部基準信号と同一の周波数の第1の比較キャリアを生成する第1のダイレクト・デジタル・シンセサイザ回路と、前記第1の比較キャリアと前記外部基準信号とを位相比較する第1の位相比較器と、前記第1の位相比較器の出力を第1のループフィルタを介して前記電圧制御発振回路の発振周波数を制御し、PLLループをロックして参照信号を生成する第1のPLLループと、
    PLLループにより周波数制御され、前記参照信号によりローカル信号を生成する複数の電圧制御発振回路と、前記複数の電圧制御発振回路を切換え選択する切換回路と、前記切換回路で選択されたローカル信号を第2のシステムクロックとして前記参照信号と同一周波数の第2の比較キャリアを生成する第2のダイレクト・デジタル・シンセサイザ回路と、前記第2の比較キャリアと前記参照信号を位相比較する第2の位相比較器と、前記第2の位相比較器の出力を第2のループフィルタを介して前記切換回路により選択された電圧制御発振回路を周波数制御し、PLLループを制御してローカル信号を出力する第2のPLLループとを具備することを特徴とする広帯域高周波発振回路。
JP2006042674A 2006-02-20 2006-02-20 広帯域高周波発振回路 Pending JP2007221689A (ja)

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