JP2007206134A - アクティブマトリクス型表示装置の製造方法 - Google Patents
アクティブマトリクス型表示装置の製造方法 Download PDFInfo
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- Thin Film Transistor (AREA)
Abstract
【課題】スイッチング素子として絶縁ゲート電界効果型の薄膜トランジスタTFTを使用
し、このTFTのソース電極とドレイン電極との間のショートに基づく輝点発生が少ない
液晶表示装置等のアクティブマトリクス型表示装置の製造方法を提供すること。
【解決手段】本発明のアクティブマトリクス型表示装置の製造方法は、少なくとも表層が
モリブデンからなる複層構造の金属層の表面に所定のパターンのフォトレジスト層30を
形成した後に前記複層構造の金属層をエッチングする工程、前記金属層の表面のフォトレ
ジスト層30をアッシング法により除去する工程、水洗工程、前記金属層を含む表面にパ
ッシベーション層を積層する工程、を含むアクティブマトリクス型表示装置の製造方法に
おいて、前記水洗工程の継続時間を前記水洗工程後に水滴状の汚れが発生しなくなる時間
以上としたことを特徴とする。
【選択図】図1
し、このTFTのソース電極とドレイン電極との間のショートに基づく輝点発生が少ない
液晶表示装置等のアクティブマトリクス型表示装置の製造方法を提供すること。
【解決手段】本発明のアクティブマトリクス型表示装置の製造方法は、少なくとも表層が
モリブデンからなる複層構造の金属層の表面に所定のパターンのフォトレジスト層30を
形成した後に前記複層構造の金属層をエッチングする工程、前記金属層の表面のフォトレ
ジスト層30をアッシング法により除去する工程、水洗工程、前記金属層を含む表面にパ
ッシベーション層を積層する工程、を含むアクティブマトリクス型表示装置の製造方法に
おいて、前記水洗工程の継続時間を前記水洗工程後に水滴状の汚れが発生しなくなる時間
以上としたことを特徴とする。
【選択図】図1
Description
本発明は、アクティブマトリクス型表示装置の製造方法に関し、特にスイッチング素子
として絶縁ゲート電界効果型の薄膜トランジスタTFT(Thin Film Transistor)を使用
し、このTFTのソース電極とドレイン電極との間のショートに基づく輝点発生が少ない
液晶表示装置等のアクティブマトリクス型表示装置の製造方法に関する。
として絶縁ゲート電界効果型の薄膜トランジスタTFT(Thin Film Transistor)を使用
し、このTFTのソース電極とドレイン電極との間のショートに基づく輝点発生が少ない
液晶表示装置等のアクティブマトリクス型表示装置の製造方法に関する。
まず、表示装置としてアクティブマトリクス型の液晶表示装置を例にとり、その数画素
部分の平面図である図2及び図2のA−A断面図である図3を参照してその構成を簡単に
説明する。液晶表示装置10はアレイ基板ARとカラーフィルタ基板CFとを備えている
。このうちアレイ基板ARは、第1の透光性基板11上にマトリクス状に設けられた走査
線Xn、Xn+1・・・と信号線Ym、Ym+1・・・で囲まれた領域毎に画素電極12が設
けられている。この画素電極12の下部にはゲート絶縁膜13を介して補助容量電極14
が形成されており、また、画素電極12は駆動用のTFTのドレイン電極Dに接続されて
いる。なお、少なくとも画素電極12の表面には図示しない配向膜が形成されている。
部分の平面図である図2及び図2のA−A断面図である図3を参照してその構成を簡単に
説明する。液晶表示装置10はアレイ基板ARとカラーフィルタ基板CFとを備えている
。このうちアレイ基板ARは、第1の透光性基板11上にマトリクス状に設けられた走査
線Xn、Xn+1・・・と信号線Ym、Ym+1・・・で囲まれた領域毎に画素電極12が設
けられている。この画素電極12の下部にはゲート絶縁膜13を介して補助容量電極14
が形成されており、また、画素電極12は駆動用のTFTのドレイン電極Dに接続されて
いる。なお、少なくとも画素電極12の表面には図示しない配向膜が形成されている。
さらに、カラーフィルタ基板CFは、第2の透光性基板15の表面にカラーフィルタ層
16を介して共通電極17及び配向膜(図示せず)が設けられている。そして、TFTの
ソース電極Sは信号線Ym、Ym+1・・・に接続され、また、ドレイン電極Dはコンタク
トホール18を経て画素電極12に接続されている。更に、TFTのゲート電極Gは走査
線Xn、Xn+1・・・に接続されて所定の電圧を有するゲートパルスが印加されるように
なされている。なお、ここに示した液晶表示装置10においては、各TFT、走査線Xn
、Xn+1・・・及び信号線Ym、Ym+1・・・を覆うように、第1の透光性基板11の表
示領域全体にパッシベーション層19を介して層間膜20が平坦に所定高さとなるように
設けられている。そして、画素電極12は層間膜20の表面に設けられ、セルギャップ、
すなわち画素電極12と共通電極17との間の距離が一定に保たれている。
この画素電極12及び共通電極17は、通常は透明なITO(Indium Tin Oxide)ないし
IZO(Indium Zinc Oxide)から形成されている。そして、アレイ基板ARとカラーフ
ィルタ基板CFの間には液晶21が封入されている。
16を介して共通電極17及び配向膜(図示せず)が設けられている。そして、TFTの
ソース電極Sは信号線Ym、Ym+1・・・に接続され、また、ドレイン電極Dはコンタク
トホール18を経て画素電極12に接続されている。更に、TFTのゲート電極Gは走査
線Xn、Xn+1・・・に接続されて所定の電圧を有するゲートパルスが印加されるように
なされている。なお、ここに示した液晶表示装置10においては、各TFT、走査線Xn
、Xn+1・・・及び信号線Ym、Ym+1・・・を覆うように、第1の透光性基板11の表
示領域全体にパッシベーション層19を介して層間膜20が平坦に所定高さとなるように
設けられている。そして、画素電極12は層間膜20の表面に設けられ、セルギャップ、
すなわち画素電極12と共通電極17との間の距離が一定に保たれている。
この画素電極12及び共通電極17は、通常は透明なITO(Indium Tin Oxide)ないし
IZO(Indium Zinc Oxide)から形成されている。そして、アレイ基板ARとカラーフ
ィルタ基板CFの間には液晶21が封入されている。
この液晶表示装置10のアレイ基板ARは一般に以下のようにして製造されている(下
記特許文献1〜3参照)。まず、第1の透光性基板11としてのガラス基板を洗浄して表
面を清浄化する。次に、スパッタリング法などの方法でガラス基板上に全面に例えばアル
ミニウム及びモリブデンの2層膜からなる第1の金属層を形成する。このうちアルミニウ
ムは低抵抗配線として用いられ、モリブデンは半導体層や透明導電性電極等との間のオー
ミックコンタクト確保のため及びアルミニウムに対する耐酸化性付与のために用いられる
。
記特許文献1〜3参照)。まず、第1の透光性基板11としてのガラス基板を洗浄して表
面を清浄化する。次に、スパッタリング法などの方法でガラス基板上に全面に例えばアル
ミニウム及びモリブデンの2層膜からなる第1の金属層を形成する。このうちアルミニウ
ムは低抵抗配線として用いられ、モリブデンは半導体層や透明導電性電極等との間のオー
ミックコンタクト確保のため及びアルミニウムに対する耐酸化性付与のために用いられる
。
次に、基板を洗浄後、フォトレジストを塗布して乾燥し、所定のパターンが形成された
マスクパターンを通して露光し、現像することによって基板上にマスクパターンを転写し
たフォトレジストを形成し、フォトレジストを加熱により硬化させた後に第1の金属層を
湿式エッチングし、TFTのゲート電極G、走査線Xn、Xn+1・・・、補助容量電極1
4を所定のパターンにそれぞれ形成する。その後に、フォトレジストを剥離液を用いて剥
離する。
マスクパターンを通して露光し、現像することによって基板上にマスクパターンを転写し
たフォトレジストを形成し、フォトレジストを加熱により硬化させた後に第1の金属層を
湿式エッチングし、TFTのゲート電極G、走査線Xn、Xn+1・・・、補助容量電極1
4を所定のパターンにそれぞれ形成する。その後に、フォトレジストを剥離液を用いて剥
離する。
次に、プラズマCVD法により酸化硅素又は窒化硅素からなるゲート絶縁膜、アモルフ
ァスシリコン(a−Si)又はポリシリコン(p−Si)からなる半導体層及びオーミッ
クコンタクト層を連続して基板上に成膜する。このうち、オーミックコンタクト層はa−
Si又はp−Siにリンを微量にドーピングしたn+a−Si層ないしn+p−Si層が用
いられる。
ァスシリコン(a−Si)又はポリシリコン(p−Si)からなる半導体層及びオーミッ
クコンタクト層を連続して基板上に成膜する。このうち、オーミックコンタクト層はa−
Si又はp−Siにリンを微量にドーピングしたn+a−Si層ないしn+p−Si層が用
いられる。
次に、フォトレジストを塗布して乾燥し、所定のパターンが形成されたマスクパターン
を通して露光し、現像することによって基板上にマスクパターンを転写したフォトレジス
トを形成し、フォトレジストを加熱により硬化させた後に半導体層及びオーミックコンタ
クト層を例えばSF6とO2との混合ガス又はCF4とO2との混合ガスを用いてドライエッ
チングして所定のパターンに形成する。その後に、フォトレジストを剥離液を用いて剥離
する。
を通して露光し、現像することによって基板上にマスクパターンを転写したフォトレジス
トを形成し、フォトレジストを加熱により硬化させた後に半導体層及びオーミックコンタ
クト層を例えばSF6とO2との混合ガス又はCF4とO2との混合ガスを用いてドライエッ
チングして所定のパターンに形成する。その後に、フォトレジストを剥離液を用いて剥離
する。
次に、基板を洗浄した後、スパッタリング法などの方法で例えばモリブデン/アルミニ
ウム/モリブデンの3層膜からなる第2の金属層をガラス基板の全面にわたって成膜する
。次いで、フォトレジストを塗布して乾燥し、所定のパターンが形成されたマスクパター
ンを通して露光し、現像することによって基板上にマスクパターンを転写したフォトレジ
ストを形成し、フォトレジストを加熱により硬化させた後に第2の金属層を湿式エッチン
グし、TFTのソース電極S、ドレイン電極D、信号線Ym、Ym+1・・・を所定の形状
にパターニングし、フォトレジストを剥離液を用いて剥離する。
ウム/モリブデンの3層膜からなる第2の金属層をガラス基板の全面にわたって成膜する
。次いで、フォトレジストを塗布して乾燥し、所定のパターンが形成されたマスクパター
ンを通して露光し、現像することによって基板上にマスクパターンを転写したフォトレジ
ストを形成し、フォトレジストを加熱により硬化させた後に第2の金属層を湿式エッチン
グし、TFTのソース電極S、ドレイン電極D、信号線Ym、Ym+1・・・を所定の形状
にパターニングし、フォトレジストを剥離液を用いて剥離する。
次に、例えばSF6とO2との混合ガスまたはCF4とO2との混合ガスを用いてドライエ
ッチングによりチャネル部23に露出しているオーミックコンタクト層の一部をエッチン
グする。
ッチングによりチャネル部23に露出しているオーミックコンタクト層の一部をエッチン
グする。
次に、基板を洗浄し、プラズマCVD法などにより、基板全体に窒化硅素ないしは酸化
硅素からなるパッシベーション層19を製膜し、更にこのパッシベーション層19の表面
に表示領域全体にわたりフォトレジスト等からなる層間膜20を塗布及び露光、現像する
ことによって、層間膜のコンタクトホール18部分の開口を形成する。次いで、これらの
表面全体にフォトレジストを塗布した後、コンタクトホール部分のパッシベーション膜に
開口ができるように設計したフォトマスクパターンを用い、露光及びエッチングすること
により所定のパターンのパッシベーション層19の開口を形成し、その後にITOやIZ
O等の透明導電性材料からなる画素電極12を所定のパターンに形成することにより、コ
ンタクトホール18において画素電極12とスイッチング素子であるTFTのドレイン電
極Dとの電気的導通を取る。さらに、画素電極12等の表面には配向膜が形成されるが、
その詳細については省略する。
特開平10−268353号公報(特許請求の範囲、段落[0057]〜[0086])
特開2002−261287号公報(段落[0036]〜[0053])
特開2004−177946号公報(段落[0026]〜[0039])
硅素からなるパッシベーション層19を製膜し、更にこのパッシベーション層19の表面
に表示領域全体にわたりフォトレジスト等からなる層間膜20を塗布及び露光、現像する
ことによって、層間膜のコンタクトホール18部分の開口を形成する。次いで、これらの
表面全体にフォトレジストを塗布した後、コンタクトホール部分のパッシベーション膜に
開口ができるように設計したフォトマスクパターンを用い、露光及びエッチングすること
により所定のパターンのパッシベーション層19の開口を形成し、その後にITOやIZ
O等の透明導電性材料からなる画素電極12を所定のパターンに形成することにより、コ
ンタクトホール18において画素電極12とスイッチング素子であるTFTのドレイン電
極Dとの電気的導通を取る。さらに、画素電極12等の表面には配向膜が形成されるが、
その詳細については省略する。
従来の液晶表示装置は、上述のような製造方法により作製されているが、パッシベーシ
ョン膜形成前に、TFTの特性の均一化及びゲート絶縁膜表面の清浄化の目的で、酸素な
いしオゾンガスを高周波などによりプラズマ化させた中に半導体層22のチャネル部23
を露出させるドライ酸化処理工程を任意に行う場合がある。しかしながら、このドライ酸
化処理工程を経ると、ソース電極とドレイン電極との間のショートに基づく輝点発生が時
折見出された。本願の発明者等はこのソース電極とドレイン電極間のショートの発生原因
について種々検討を重ねた結果、その原因の一例として例えば図2の破線丸印で囲んだB
部分の模式的拡大図である図4に示したように、ドレイン電極Dと信号線Ym、Ym+1・
・・との間に生成した水滴状の汚れ25に基づくショートやドレイン電極Dとソース電極
Sとの間のチャネル23間に生じた水滴状の汚れによるショートがあり、元素分析によっ
てこれらの水滴状の汚れ中にはモリブデンが主成分である酸化物が含まれていることを知
見した。
ョン膜形成前に、TFTの特性の均一化及びゲート絶縁膜表面の清浄化の目的で、酸素な
いしオゾンガスを高周波などによりプラズマ化させた中に半導体層22のチャネル部23
を露出させるドライ酸化処理工程を任意に行う場合がある。しかしながら、このドライ酸
化処理工程を経ると、ソース電極とドレイン電極との間のショートに基づく輝点発生が時
折見出された。本願の発明者等はこのソース電極とドレイン電極間のショートの発生原因
について種々検討を重ねた結果、その原因の一例として例えば図2の破線丸印で囲んだB
部分の模式的拡大図である図4に示したように、ドレイン電極Dと信号線Ym、Ym+1・
・・との間に生成した水滴状の汚れ25に基づくショートやドレイン電極Dとソース電極
Sとの間のチャネル23間に生じた水滴状の汚れによるショートがあり、元素分析によっ
てこれらの水滴状の汚れ中にはモリブデンが主成分である酸化物が含まれていることを知
見した。
この水滴状の汚れ中のモリブデンが主成分の酸化物は、湿式エッチング時にはモリブデ
ンは水溶性塩としてエッチング液に溶解していくためにモリブデン酸化物とはならないこ
とから、ドライ酸化処理工程中に同時に露出されたモリブデンが酸化されて生じたもので
あると推定される。そこで、本願の発明者らは、このモリブデンの酸化物の形成工程を種
々の観点から観察した結果、モリブデンにドライ酸化処理工程が行なわれた時点からモリ
ブデン金属の表面に剥がれやすいモリブデンの酸化物が形成されるまでに時間がかかるこ
とを見出し、ドライ酸化処理工程中後に行われる水洗工程までの工程を見直すことによっ
て劇的に水滴状の汚れに起因するドレイン電極Dと信号線Ym、Ym+1・・・との間のシ
ョートないしはドレイン電極Dとソース電極Sとの間のチャネル23間に生じた水滴状の
汚れによるショートを減少させることができることを見出し、本発明を完成するに至った
のである。
ンは水溶性塩としてエッチング液に溶解していくためにモリブデン酸化物とはならないこ
とから、ドライ酸化処理工程中に同時に露出されたモリブデンが酸化されて生じたもので
あると推定される。そこで、本願の発明者らは、このモリブデンの酸化物の形成工程を種
々の観点から観察した結果、モリブデンにドライ酸化処理工程が行なわれた時点からモリ
ブデン金属の表面に剥がれやすいモリブデンの酸化物が形成されるまでに時間がかかるこ
とを見出し、ドライ酸化処理工程中後に行われる水洗工程までの工程を見直すことによっ
て劇的に水滴状の汚れに起因するドレイン電極Dと信号線Ym、Ym+1・・・との間のシ
ョートないしはドレイン電極Dとソース電極Sとの間のチャネル23間に生じた水滴状の
汚れによるショートを減少させることができることを見出し、本発明を完成するに至った
のである。
すなわち、本発明は、TFTのドレイン電極と信号線との間の水滴状の汚れに基づくシ
ョートないしはドレイン電極Dとソース電極Sとの間のチャネル23間に生じた水滴状の
汚れによるショートを減少させることができるアクティブマトリクス型表示装置の製造方
法を提供することを目的とする。
ョートないしはドレイン電極Dとソース電極Sとの間のチャネル23間に生じた水滴状の
汚れによるショートを減少させることができるアクティブマトリクス型表示装置の製造方
法を提供することを目的とする。
本発明の上記目的は以下の構成により達成し得る。すなわち、請求項1に係るアクティ
ブマトリクス型表示装置の製造方法は、
(1)ゲート絶縁膜の表面に半導体層を形成した後に少なくとも表層がモリブデンから
なる金属層を形成する工程、
(2)前記金属層の表面に所定のパターンのフォトレジスト層を形成した後に金属層を
エッチングして薄膜トランジスタのチャネル部、ソース電極、ドレイン電極及び信号線を
形成する工程、
(3)前記フォトレジストを除去する工程、
(4)水洗工程、
(5)前記金属層を含む表面にパッシベーション層を積層する工程、
を含むアクティブマトリクス型表示装置の製造方法において、
前記(3)の工程と(4)の工程の間に、前記薄膜トランジスタのチャネル部の一部に
ドライ酸化処理を施した後、所定時間放置する工程を設けたことを特徴とする。
ブマトリクス型表示装置の製造方法は、
(1)ゲート絶縁膜の表面に半導体層を形成した後に少なくとも表層がモリブデンから
なる金属層を形成する工程、
(2)前記金属層の表面に所定のパターンのフォトレジスト層を形成した後に金属層を
エッチングして薄膜トランジスタのチャネル部、ソース電極、ドレイン電極及び信号線を
形成する工程、
(3)前記フォトレジストを除去する工程、
(4)水洗工程、
(5)前記金属層を含む表面にパッシベーション層を積層する工程、
を含むアクティブマトリクス型表示装置の製造方法において、
前記(3)の工程と(4)の工程の間に、前記薄膜トランジスタのチャネル部の一部に
ドライ酸化処理を施した後、所定時間放置する工程を設けたことを特徴とする。
なお、ドライ酸化処理工程後に所定時間放置する工程を設けることは作業効率の点から
すると好ましくはない事項であるが、この発明においてはこのような従来は好ましくない
とされている所定時間放置する工程を設けることは必須である。
すると好ましくはない事項であるが、この発明においてはこのような従来は好ましくない
とされている所定時間放置する工程を設けることは必須である。
また、請求項2に係る発明は、請求項1に記載のアクティブマトリクス型表示装置の製
造方法において、前記ドライ酸化処理を施す工程は、酸素又はオゾンガスを用いた光励起
酸化処理又はプラズマ酸化処理であることを特徴とする。
造方法において、前記ドライ酸化処理を施す工程は、酸素又はオゾンガスを用いた光励起
酸化処理又はプラズマ酸化処理であることを特徴とする。
また、請求項3に係る発明は、請求項1に記載のアクティブマトリクス型表示装置の製
造方法において、前記パッシベーション層が窒化硅素からなることを特徴とする。
造方法において、前記パッシベーション層が窒化硅素からなることを特徴とする。
また、請求項4に係る発明は、請求項1〜3のいずれかに記載のアクティブマトリクス
型表示装置の製造方法において、前記所定時間を60分以上としたことを特徴とする。
型表示装置の製造方法において、前記所定時間を60分以上としたことを特徴とする。
本発明は上記の構成を備えることにより、以下に述べるような優れた効果を奏する。す
なわち、薄膜トランジスタのチャネル部の一部にドライ酸化処理を施すと、同時に露出し
ている金属層の表面のモリブデンの一部が酸化されるが、この酸化されたモリブデンは所
定時間放置する工程中に安定な剥がれ易いモリブデンの酸化物となってモリブデン金属の
表面に付着した状態となる。したがって、請求項1の発明によれば、薄膜トランジスタの
チャネル部の一部にドライ酸化処理を施した際に生じたモリブデンの酸化物は、水洗工程
中に簡単に剥がれて十分に洗い流されるため、モリブデンの酸化物に起因する水滴状の汚
れが生じなくなるので、モリブデンの酸化物による隣接する金属層との間のショートがな
くなり、アクティブマトリクス型表示装置の欠陥が減少する。
なわち、薄膜トランジスタのチャネル部の一部にドライ酸化処理を施すと、同時に露出し
ている金属層の表面のモリブデンの一部が酸化されるが、この酸化されたモリブデンは所
定時間放置する工程中に安定な剥がれ易いモリブデンの酸化物となってモリブデン金属の
表面に付着した状態となる。したがって、請求項1の発明によれば、薄膜トランジスタの
チャネル部の一部にドライ酸化処理を施した際に生じたモリブデンの酸化物は、水洗工程
中に簡単に剥がれて十分に洗い流されるため、モリブデンの酸化物に起因する水滴状の汚
れが生じなくなるので、モリブデンの酸化物による隣接する金属層との間のショートがな
くなり、アクティブマトリクス型表示装置の欠陥が減少する。
また、請求項2に係る発明によれば、請求項1に係る発明の効果に加えて、ゲート絶縁
膜の表面汚染が少なく、均一な特性を備えたTFTを完成させることができるようになる
ため、品質のバラツキが少なく、良好な表示画質のアクティブマトリクス型表示装置が得
られる。
膜の表面汚染が少なく、均一な特性を備えたTFTを完成させることができるようになる
ため、品質のバラツキが少なく、良好な表示画質のアクティブマトリクス型表示装置が得
られる。
また、請求項3に係る発明によれば、窒化硅素はパッシベーション層として良好特性を
備えた周知の材料であるが、水洗工程を経て清浄化された表面にこの窒化硅素からなるパ
ッシベーション層が形成されるので、金属層の表面等を良好に周囲環境から保護すること
ができるようになる。
備えた周知の材料であるが、水洗工程を経て清浄化された表面にこの窒化硅素からなるパ
ッシベーション層が形成されるので、金属層の表面等を良好に周囲環境から保護すること
ができるようになる。
また、請求項4に係る発明によれば、前記所定時間を少なくとも60分以上とすると、
一般的に製造されている種々の形式の表示装置においても短時間の水洗工程でモリブデン
の酸化物を十分に洗い流すことができ、モリブデンの酸化物に起因する水滴状の汚れが実
質的に生じないようにすることができ、このモリブデンの酸化物に起因する欠陥が少ない
アクティブマトリクス型表示装置を製造することができるようになる。より好ましい所定
時間は90分以上であり、最も好ましくは120分以上である。
一般的に製造されている種々の形式の表示装置においても短時間の水洗工程でモリブデン
の酸化物を十分に洗い流すことができ、モリブデンの酸化物に起因する水滴状の汚れが実
質的に生じないようにすることができ、このモリブデンの酸化物に起因する欠陥が少ない
アクティブマトリクス型表示装置を製造することができるようになる。より好ましい所定
時間は90分以上であり、最も好ましくは120分以上である。
以下、本発明に係る表示装置の製造方法の具体例を図1を参照して詳細に説明する。た
だし、以下に示す実施例は、本発明の技術思想を具体化するための透過型液晶表示装置を
例にとり説明するものであって、本発明をこれに特定することを意図するものではなく、
本発明はスイッチング素子としてTFTを有する種々のアクティブマトリクス型表示装置
に対しても均しく適用し得るものである。なお、図1は液晶表示装置のアレイ基板の製造
工程中における図2のA−A線に対応する部分の断面図である。また、図1においては図
2及び図3に示した従来例の液晶表示装置の構成と同一の構成部分には同一の参照符号を
付与して説明する。
だし、以下に示す実施例は、本発明の技術思想を具体化するための透過型液晶表示装置を
例にとり説明するものであって、本発明をこれに特定することを意図するものではなく、
本発明はスイッチング素子としてTFTを有する種々のアクティブマトリクス型表示装置
に対しても均しく適用し得るものである。なお、図1は液晶表示装置のアレイ基板の製造
工程中における図2のA−A線に対応する部分の断面図である。また、図1においては図
2及び図3に示した従来例の液晶表示装置の構成と同一の構成部分には同一の参照符号を
付与して説明する。
まず、第1の透光性基板11としてのガラス基板の洗浄工程、アルミニウム及びモリブ
デンの2層膜からなる第1の金属層の形成工程、フォトエッチングによるTFTのゲート
電極D、走査線Xn、Xn+1・・・、補助容量電極14の形成工程、ゲート絶縁膜13、
a−Siないしp−Siからなる半導体層及びオーミックコンタクト層の形成工程、フォ
トエッチングによる半導体層22形成工程、モリブデン/アルミニウム/モリブデンの3
層膜からなる第2の金属層の形成工程、フォトエッチングによるTFTのソース電極S、
ドレイン電極D、信号線Ym、Ym+1・・・、TFTのチャネル部23の形成工程までは
、上述した従来例の液晶表示装置のAR基板の製造方法と実質的に同じであるため、詳細
な説明は省略する。
デンの2層膜からなる第1の金属層の形成工程、フォトエッチングによるTFTのゲート
電極D、走査線Xn、Xn+1・・・、補助容量電極14の形成工程、ゲート絶縁膜13、
a−Siないしp−Siからなる半導体層及びオーミックコンタクト層の形成工程、フォ
トエッチングによる半導体層22形成工程、モリブデン/アルミニウム/モリブデンの3
層膜からなる第2の金属層の形成工程、フォトエッチングによるTFTのソース電極S、
ドレイン電極D、信号線Ym、Ym+1・・・、TFTのチャネル部23の形成工程までは
、上述した従来例の液晶表示装置のAR基板の製造方法と実質的に同じであるため、詳細
な説明は省略する。
この状態の基板の断面図は図1に示したとおりであるが、図1においては残存している
フォトレジスト膜30も示してある。この状態の基板においては、その後の工程でパッシ
ベーション膜を被覆するためにフォトレジスト膜30を剥離液によって剥離する。このと
きフォトレジスト膜30が残存していることがあるので、例えば周知のアッシング法によ
って、フォトレジスト膜30を灰化除去してもよい。
フォトレジスト膜30も示してある。この状態の基板においては、その後の工程でパッシ
ベーション膜を被覆するためにフォトレジスト膜30を剥離液によって剥離する。このと
きフォトレジスト膜30が残存していることがあるので、例えば周知のアッシング法によ
って、フォトレジスト膜30を灰化除去してもよい。
その後、TFTの特性の均一化及びゲート絶縁膜13の表面の清浄化の目的で、酸素な
いしオゾンガスを光励起あるいは高周波などによりプラズマ化させた中に半導体層22の
チャネル部23を露出させるドライ酸化処理工程が行われるが、このドライ酸化処理工程
においてはTFTのソース電極S、ドレイン電極D、信号線Ym、Ym+1・・・の金属層
も露出されてしまう。これらの金属層はそれぞれモリブデン/アルミニウム/モリブデン
の3層膜からなる第2の金属層から形成されており、表面がモリブデン層となっているた
めに、このドライ酸化処理工程でモリブデンの酸化物が形成される。このモリブデンの酸
化物は僅かに導電性を有しているため、このモリブデンの酸化物で隣接する金属層とのあ
いだに導通路が形成されるとこの部分がショート地点となってしまい、最終的にTFTの
ドレイン電極D及びソース電極S間のショートとなって輝点欠陥発生の原因となってしま
うわけである。
いしオゾンガスを光励起あるいは高周波などによりプラズマ化させた中に半導体層22の
チャネル部23を露出させるドライ酸化処理工程が行われるが、このドライ酸化処理工程
においてはTFTのソース電極S、ドレイン電極D、信号線Ym、Ym+1・・・の金属層
も露出されてしまう。これらの金属層はそれぞれモリブデン/アルミニウム/モリブデン
の3層膜からなる第2の金属層から形成されており、表面がモリブデン層となっているた
めに、このドライ酸化処理工程でモリブデンの酸化物が形成される。このモリブデンの酸
化物は僅かに導電性を有しているため、このモリブデンの酸化物で隣接する金属層とのあ
いだに導通路が形成されるとこの部分がショート地点となってしまい、最終的にTFTの
ドレイン電極D及びソース電極S間のショートとなって輝点欠陥発生の原因となってしま
うわけである。
このようにしてドライ酸化処理工程で形成されたモリブデンの酸化物を剥離するため及
びその他の不純物の洗浄のために、次の工程でパッシベーション膜を形成する前に水洗工
程が設けられているが、本願の発明者等の実験によると、ドライ酸化処理工程終了後にモ
リブデン金属の表面に剥がれやすいモリブデンの酸化物が形成されるまでにかなりの時間
が必要であり、ドライ酸化処理工程後に直ちに水洗を行うとこの水洗工程中及びその後の
乾燥工程にも新たにモリブデンの酸化物が形成され、乾燥工程後にかなりの割合でモリブ
デンの酸化物を含む水滴状の汚れの形成が見られた。
びその他の不純物の洗浄のために、次の工程でパッシベーション膜を形成する前に水洗工
程が設けられているが、本願の発明者等の実験によると、ドライ酸化処理工程終了後にモ
リブデン金属の表面に剥がれやすいモリブデンの酸化物が形成されるまでにかなりの時間
が必要であり、ドライ酸化処理工程後に直ちに水洗を行うとこの水洗工程中及びその後の
乾燥工程にも新たにモリブデンの酸化物が形成され、乾燥工程後にかなりの割合でモリブ
デンの酸化物を含む水滴状の汚れの形成が見られた。
このことは、水洗後の表面に残存した水滴の蒸発は、表面から均一に行われるものでは
なく、水と金属と周囲雰囲気との三相境界面で活発に行われるものであるから、水が蒸発
するに従って新たに形成されて水滴中に存在することとなったモリブデンの酸化物が三相
界面に徐々に移動し、この三相界面で次第に濃縮され、最終的にモリブデンの酸化物によ
って導通路が形成され、これが水滴状の汚れとして認識されるものと考えられる。したが
って、ドライ酸化処理工程後に完全にモリブデン酸化物を形成させた後に水洗工程を行え
ば、短時間の水洗であっても水洗後の表面に残存した水滴中にはモリブデンの酸化物が全
く含まれなくなり、水滴状の汚れが生じなくなってTFTのドレイン電極D及びソース電
極S間のショートに起因する輝点欠陥の発生を抑制し得ることになる。
なく、水と金属と周囲雰囲気との三相境界面で活発に行われるものであるから、水が蒸発
するに従って新たに形成されて水滴中に存在することとなったモリブデンの酸化物が三相
界面に徐々に移動し、この三相界面で次第に濃縮され、最終的にモリブデンの酸化物によ
って導通路が形成され、これが水滴状の汚れとして認識されるものと考えられる。したが
って、ドライ酸化処理工程後に完全にモリブデン酸化物を形成させた後に水洗工程を行え
ば、短時間の水洗であっても水洗後の表面に残存した水滴中にはモリブデンの酸化物が全
く含まれなくなり、水滴状の汚れが生じなくなってTFTのドレイン電極D及びソース電
極S間のショートに起因する輝点欠陥の発生を抑制し得ることになる。
本願の発明者等の実験によると、洗浄後にモリブデンの酸化物に起因する水滴状の汚れ
が生じないようにするためのドライ酸化処理工程後の放置処理の継続時間は30分では足
らないが、それ以上長く放置処理を行うと放置処理の継続時間に比例してモリブデンの酸
化物に起因する水滴状の汚れの発生が減少し、実質的に60分の放置処理時間でモリブデ
ンの酸化物に起因する水滴状の汚れが見られなくなることが見出された。この場合、バラ
ツキを考慮すると放置処理工程は60分〜90分であれば十分である。
が生じないようにするためのドライ酸化処理工程後の放置処理の継続時間は30分では足
らないが、それ以上長く放置処理を行うと放置処理の継続時間に比例してモリブデンの酸
化物に起因する水滴状の汚れの発生が減少し、実質的に60分の放置処理時間でモリブデ
ンの酸化物に起因する水滴状の汚れが見られなくなることが見出された。この場合、バラ
ツキを考慮すると放置処理工程は60分〜90分であれば十分である。
このように、放置処理工程の継続時間を長くすればそれに比例してモリブデン金属の表
面に生じたモリブデンの酸化物が離れやすくなり、短時間の洗浄工程でも十分に洗い流さ
れるため、水滴状の汚れが生じなくなる。なお、本願の発明者等は、TFTのドレイン電
極D及びソース電極S間のショートの発生確率をより減少させるため、安全性を考慮して
放置処理工程の継続時間を少なくとも2時間とした。
面に生じたモリブデンの酸化物が離れやすくなり、短時間の洗浄工程でも十分に洗い流さ
れるため、水滴状の汚れが生じなくなる。なお、本願の発明者等は、TFTのドレイン電
極D及びソース電極S間のショートの発生確率をより減少させるため、安全性を考慮して
放置処理工程の継続時間を少なくとも2時間とした。
したがって、その後の工程でのプラズマCVD法などによる基板全体に窒化硅素ないし
は酸化硅素からなるパッシベーション層19(図3参照。以下同じ))を成膜すれば、ソ
ース電極S、ドレイン電極D、信号線Ym、Ym+1・・・、TFTのチャネル部23はパ
ッシベーション層19によって保護されるから、以降のパッシベーション層19の表面に
表示領域全体にわたる層間膜20の形成、コンタクトホール18の形成及びITOやIZ
O等の透明導電性材料からなる画素電極12工程を経ても、これらの工程はもはやモリブ
デンの酸化物に起因するTFTのドレイン電極D及びソース電極S間のショートに起因す
る輝点欠陥の発生には無関係になる。したがって、本発明の製造方法によれば、モリブデ
ンの酸化物による隣接するTFTのドレイン電極D及びソース電極S間のショートがなく
なり、アクティブマトリクス型表示装置の欠陥が減少する。
は酸化硅素からなるパッシベーション層19(図3参照。以下同じ))を成膜すれば、ソ
ース電極S、ドレイン電極D、信号線Ym、Ym+1・・・、TFTのチャネル部23はパ
ッシベーション層19によって保護されるから、以降のパッシベーション層19の表面に
表示領域全体にわたる層間膜20の形成、コンタクトホール18の形成及びITOやIZ
O等の透明導電性材料からなる画素電極12工程を経ても、これらの工程はもはやモリブ
デンの酸化物に起因するTFTのドレイン電極D及びソース電極S間のショートに起因す
る輝点欠陥の発生には無関係になる。したがって、本発明の製造方法によれば、モリブデ
ンの酸化物による隣接するTFTのドレイン電極D及びソース電極S間のショートがなく
なり、アクティブマトリクス型表示装置の欠陥が減少する。
10 液晶表示装置
11 第1の透光性基板
12 画素電極
13 ゲート絶縁膜
14 補助容量電極
15 第2の透光性基板
18 コンタクトホール
19 パッシベーション層
20 層間膜
22 半導体層
23 チャネル部
25 水滴状の汚れ
Xn、Xn+1・・・ 走査線
Ym、Ym+1・・・ 信号線
11 第1の透光性基板
12 画素電極
13 ゲート絶縁膜
14 補助容量電極
15 第2の透光性基板
18 コンタクトホール
19 パッシベーション層
20 層間膜
22 半導体層
23 チャネル部
25 水滴状の汚れ
Xn、Xn+1・・・ 走査線
Ym、Ym+1・・・ 信号線
Claims (4)
- (1)ゲート絶縁膜の表面に半導体層を形成した後に少なくとも表層がモリブデンから
なる金属層を形成する工程、
(2)前記金属層の表面に所定のパターンのフォトレジスト層を形成した後に前記金属
層をエッチングして薄膜トランジスタのチャネル部、ソース電極、ドレイン電極及び信号
線を形成する工程、
(3)前記フォトレジストを除去する工程、
(4)水洗工程、
(5)前記金属層を含む表面にパッシベーション層を積層する工程、
を含むアクティブマトリクス型表示装置の製造方法において、
前記(3)の工程と(4)の工程の間に、前記薄膜トランジスタのチャネル部の一部に
ドライ酸化処理を施した後、所定時間放置する工程を設けたことを特徴とするアクティブ
マトリクス型表示装置の製造方法。 - 前記ドライ酸化処理を施す工程は、酸素又はオゾンガスを用いた光励起酸化処理又はプ
ラズマ酸化処理であることを特徴とする請求項1に記載のアクティブマトリクス型表示装
置の製造方法。 - 前記パッシベーション層が窒化硅素からなることを特徴とする請求項1に記載のアクテ
ィブマトリクス型表示装置の製造方法。 - 前記所定時間を60分以上としたことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のア
クティブマトリクス型表示装置の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006021920A JP2007206134A (ja) | 2006-01-31 | 2006-01-31 | アクティブマトリクス型表示装置の製造方法 |
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---|---|---|---|
JP2006021920A JP2007206134A (ja) | 2006-01-31 | 2006-01-31 | アクティブマトリクス型表示装置の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
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JP (1) | JP2007206134A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN110854068A (zh) * | 2019-10-28 | 2020-02-28 | 深圳市华星光电技术有限公司 | Tft阵列基板的制备方法及tft阵列基板 |
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-
2006
- 2006-01-31 JP JP2006021920A patent/JP2007206134A/ja not_active Withdrawn
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WO2015067148A1 (zh) * | 2013-11-05 | 2015-05-14 | 京东方科技集团股份有限公司 | 氧化物薄膜晶体管及其制作方法、阵列基板、显示装置 |
US9520422B2 (en) | 2013-11-05 | 2016-12-13 | Boe Technology Group Co., Ltd. | Oxide thin film transistor and manufacturing method thereof, array substrate and display device |
CN110854068A (zh) * | 2019-10-28 | 2020-02-28 | 深圳市华星光电技术有限公司 | Tft阵列基板的制备方法及tft阵列基板 |
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