JP2007188971A - ジャンパーチップ部品 - Google Patents
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Abstract
【課題】導体の抵抗値の上昇を防止するとともに、耐硫化特性に優れ、かつ、製造コストを抑えることができるジャンパーチップを提供する。
【解決手段】ジャンパーチップ部品A1は、絶縁基板10の上面に形成された導体12と、導体12における両側の端部領域を除く領域を被覆する保護膜14と、導体12の両側の端部領域に接続して形成された一対の電極部40で、導体12における保護膜14に被覆されていない端部領域を被覆するように形成され、一部が保護膜14に乗り上げる状態で形成された一対の上面電極16とを有し、上面電極16は、銀パラジウム系厚膜により形成されている。
【選択図】図1
【解決手段】ジャンパーチップ部品A1は、絶縁基板10の上面に形成された導体12と、導体12における両側の端部領域を除く領域を被覆する保護膜14と、導体12の両側の端部領域に接続して形成された一対の電極部40で、導体12における保護膜14に被覆されていない端部領域を被覆するように形成され、一部が保護膜14に乗り上げる状態で形成された一対の上面電極16とを有し、上面電極16は、銀パラジウム系厚膜により形成されている。
【選択図】図1
Description
本発明は、ジャンパーチップ部品に関するものである。
従来より、プリント基板上の配線の欠損部を接続するための部品として、ジャンパーチップ部品(「ジャンパーチップ」、「ジャンパー抵抗器」、「0Ω抵抗器」ともいう)が知られている。
ここで、従来におけるジャンパーチップ部品(以下単に「ジャンパーチップ」とする)としては、図9に示す構成のものが一般的である。つまり、従来におけるジャンパーチップBは、絶縁基板110と、導体112と、保護膜114と、下面電極118と、側面電極120と、メッキ122と、を有している。メッキ122は、ニッケルメッキ124と、錫メッキ126とから構成される。そして、導体112としては、一般に銀系厚膜が用いられている。この銀系厚膜を使用した場合には、抵抗値が低く低コストであるために適している。
また、図9のジャンパーチップBに対して耐硫化特性を高くするために、図10に示す構成のジャンパーチップCがある。このジャンパーチップCは、絶縁基板110と、導体112と、保護膜114と、第2の導体116と、下面電極118と、側面電極120と、メッキ122と、を有した構成とし、導体112を銀系厚膜とし、第2の導体116を銀パラジウム系厚膜として、第2の導体116におけるパラジウム比率を高くしたものがある。つまり、導体112の上面に第2の導体116を設け、保護膜114と第2の導体116の境界の下側に、パラジウム比率の高い第2の導体116を設けることにより、導体112の硫化を防止しようとするものである。
また、出願人は、先行技術文献として、以下の特許文献1に示す文献と、特許文献2に示す文献を知得している。
特開2005−79235号公報
特開2000−156304号公報
しかし、図9に示すジャンパーチップBにおいては、銀系厚膜は硫化しやすいため、ジャンパーチップを硫化雰囲気中で使用すると、銀系厚膜で構成された導体が硫化してしまい、断線に至るおそれがある。つまり、具体的には、保護膜114とメッキ122の接合部分から硫化雰囲気(例えば、硫化水素)が侵入して、導体112が硫化され、硫化銀が該接合部分から露出する現象を呈してしまう。このジャンパーチップBにおいて、導体112をPd比率の高い銀パラジウムに変更した場合には、耐硫化特性は向上するものの、導体112の抵抗値が高くなってしまうという問題がある。この場合に、導体112を金(Au)により形成することも考えられるが、その場合には、ジャンパーチップの製造コストが上がってしまう。
また、図10に示すジャンパーチップCにおいては、図9に示すジャンパーチップBに比べて耐硫化特性は向上するが、第2の導体116の焼成時に銀パラジウムにおけるパラジウムが導体112に拡散して(その際、導体112の銀も第2の導体116に拡散して、相互拡散が生じることになる)、導体112の抵抗値が高くなってしまうという問題があり、また、第2の導体116のパラジウム比率が下がってしまうことから、十分な耐硫化特性を得ることができないという問題がある。
また、上記特許文献1に記載のジャンパーチップ部品においては、第1導体と第2導体との間の相互拡散は生じないことから、第1導体の抵抗値が上がってしまうおそれはないが、第2導体にはパラジウムが含有されていないことから、どうしても十分な耐硫化特性を得ることができないという問題がある。
また、同様に、上記特許文献2に記載のジャンパー抵抗器においては、二次上面電極層をAu系の金属により形成することから、製造コストが上がってしまうという問題がある。
そこで、本発明は、導体の抵抗値の上昇を防止するとともに、耐硫化特性に優れ、かつ、製造コストを抑えることができるジャンパーチップを提供することを目的とするものである。
本発明は上記問題点を解決するために創作されたものであって、第1には、ジャンパーチップ部品であって、絶縁基板と、絶縁基板の上面に形成された導体と、導体における両側の端部領域を除く領域を被覆する保護膜と、導体の両側の端部領域に接続して形成された一対の電極部で、導体における保護膜に被覆されていない端部領域を被覆するように形成され、一部が保護膜に乗り上げる状態で形成された一対の上面電極で、パラジウムを含有する材料により形成された上面電極と、電極部の外側を構成するメッキと、を有する電極部と、を有することを特徴とする。
この第1の構成のジャンパーチップ部品においては、保護膜が導体の両側の端部領域を除く領域を被覆し、パラジウムを含有する材料により形成された上面電極が、導体における保護膜に被覆されていない端部領域を被覆し、一部が保護膜に乗り上げる状態で形成されているので、保護膜とメッキの境界から硫化雰囲気が侵入しても、導体が硫化するおそれがない。特に、上面電極がパラジウムを含有しているので、耐硫化特性を高くすることができる。また、上面電極は、その一部が保護膜に乗り上げた状態となっており、これにより、上面電極と導体との接続領域を少なくしているので、上面電極にパラジウムが含有されている場合でも、上面電極におけるパラジウムが導体に拡散する度合いを小さくでき、導体の抵抗値の上昇を防止することができる。また、保護膜とメッキとの境界に近い側においては、上面電極の下側には保護膜が接しているので、上面電極における保護膜の上面に形成された領域からはパラジウムは保護膜に拡散しないため、上面電極における該境界に近い側の領域におけるパラジウム比率の低下を防止でき、耐硫化特性を高く維持することができる。また、上面電極をパラジウムを含有する材料により形成して耐硫化特性を高くするので、Au等の高価な材料を用いる必要がなく、製造コストを抑えることができる。なお、上記第1の構成において、「パラジウムを含有する材料により形成された上面電極」を「銀パラジウム厚膜により形成された上面電極」としてもよい。
また、第2には、上記第1の構成において、導体が、電極部間方向においては、絶縁基板の両端にまで形成され、保護膜が、電極部間方向においては、絶縁基板の両端にまで形成されずに、導体の両側の端部領域が保護膜から露出していることを特徴とする。
また、第3には、上記第1の構成において、導体が、電極部間方向においては、絶縁基板の両端にまで形成され、保護膜が、電極部間方向においては、絶縁基板の両端にまで形成されていて、導体の端部の領域の一部が保護膜から露出して、導体における保護膜に被覆されていない上記端部領域を構成していることを特徴とする。よって、導体と上面電極の接続領域を少なくできるので、上面電極のパラジウムが導体に拡散する度合いを小さくして、導体の抵抗値の上昇を防止することができる。
また、第4には、上記第3の構成において、導体における電極部間方向の端部の領域の幅が絶縁基板の幅と同一に形成され、該端部の領域以外の領域が絶縁基板の幅よりも小さく形成され、また、保護膜が、導体における電極部間方向の端部の領域の一部を露出するように形成されていることを特徴とする。
また、第5には、ジャンパーチップ部品であって、絶縁基板と、絶縁基板の上面に形成された導体で、電極部間方向に絶縁基板の両端にまで形成された導体と、導体の上面に形成された保護膜で、電極部間方向に絶縁基板の端部にまで形成され、導体の上面を全て被覆する保護膜と、導体の両側の端部領域に接続して形成された一対の電極部で、保護膜の上面に接続された一対の上面電極で、パラジウムを含有する材料により形成された上面電極と、絶縁基板の側面に形成された側面電極で、断面略コ字状を呈し、上面電極に接続されているとともに、導体の端面と接続された側面電極と、電極部の外側を構成するメッキと、を有する電極部と、を有することを特徴とする。
この第5の構成のジャンパーチップ部品においては、導体の上面に保護膜が被覆され、該保護膜の上面にパラジウムを含有する材料により形成された上面電極が形成されているので、保護膜とメッキの境界から硫化雰囲気が侵入しても、導体が硫化するおそれがない。特に、上面電極がパラジウムを含有しているので、耐硫化特性を高くすることができる。また、上面電極は、保護膜の上面に形成されており、また、保護膜が絶縁基板の端部にまで形成されていて、これにより、上面電極と導体とは直接には接続していないので、上面電極におけるパラジウムが導体に拡散することがなく、導体の抵抗値の上昇を防止することができる。また、上面電極の下側には保護膜が接しているので、上面電極からはパラジウムは保護膜に拡散しないため、上面電極のパラジウム比率の低下を防止でき、耐硫化特性を高く維持することができる。また、上面電極をパラジウムを含有する材料、すなわち、銀パラジウムにより形成して耐硫化特性を高くするので、Au等の高価な材料を用いる必要がなく、製造コストを抑えることができる。なお、上記第5の構成において、「パラジウムを含有する材料により形成された上面電極」を「銀パラジウム厚膜により形成された上面電極」としてもよい。
また、第6には、上記第1から第5までのいずれかの構成において、上面電極が、銀パラジウム系厚膜により形成されていることを特徴とする。なお、この銀パラジウム系厚膜における銀とパラジウムの相対比率は、重量比で、銀が70〜90%で、パラジウムが10〜30%であることが好ましい。
また、第7には、上記第1から第6までのいずれかの構成において、導体が、銀系厚膜又は銀パラジウム系厚膜により形成されていることを特徴とする。
また、第7の構成として、以下の構成としてもよい。すなわち、「ジャンパーチップ部品の製造方法であって、ジャンパーチップ部品における絶縁基板の素体となる基板素体で、絶縁基板の複数個分の大きさを少なくとも有する基板素体の上面に導体を形成する導体形成工程と、各ジャンパーチップ部品ごとの導体の両側の端部領域を除く領域を被覆するように保護膜を形成する保護膜形成工程と、導体の両側の端部領域を被覆するとともに、保護膜に乗り上げる状態に上面電極をパラジウムを含有する材料により形成する上面電極形成工程と、基板素体を一次分割して、短冊状基板を形成する一次分割工程と、短冊状基板に対して側面電極を形成する側面電極形成工程と、側面電極が形成された短冊状基板を二次分割して、チップ片を形成する二次分割工程と、形成されたチップ片に対してメッキを形成するメッキ工程と、を有することを特徴とするジャンパーチップ部品の製造方法。」としてもよい。
この第7の構成のジャンパーチップ部品の製造方法により製造されたジャンパーチップ部品によれば、保護膜が導体の両側の端部領域を除く領域を被覆し、パラジウムを含有する材料により形成された上面電極が、導体における保護膜に被覆されていない端部領域を被覆し、一部が保護膜に乗り上げる状態で形成されているので、保護膜とメッキの境界から硫化雰囲気が侵入しても、導体が硫化するおそれがない。特に、上面電極がパラジウムを含有しているので、耐硫化特性を高くすることができる。また、上面電極は、その一部が保護膜に乗り上げた状態となっており、これにより、上面電極と導体との接続領域を少なくしているので、上面電極にパラジウムが含有されている場合でも、上面電極におけるパラジウムが導体に拡散する度合いを小さくでき、導体の抵抗値の上昇を防止することができる。また、保護膜とメッキとの境界に近い側においては、上面電極の下側には保護膜が接しているので、上面電極における保護膜の上面に形成された領域からはパラジウムは保護膜に拡散しないため、上面電極における該境界に近い側の領域におけるパラジウム比率の低下を防止でき、耐硫化特性を高く維持することができる。また、上面電極をパラジウムを含有する材料により形成して耐硫化特性を高くするので、Au等の高価な材料を用いる必要がなく、製造コストを抑えることができる。
また、第8の構成として、以下の構成としてもよい。すなわち、「ジャンパーチップ部品の製造方法であって、ジャンパーチップ部品における絶縁基板の素体となる基板素体で、絶縁基板の複数個分の大きさを少なくとも有する基板素体の上面に導体を形成する導体形成工程で、個々のジャンパーチップ部品とした際に、絶縁基板の両端にまで形成されるように、複数のジャンパーチップ部品分まとめて帯状に形成する導体形成工程と、上記帯状の導体を被覆するように複数のジャンパーチップ部品分まとめて帯状に保護膜を形成する保護膜形成工程と、保護膜の上面に上面電極をパラジウムを含有する材料により形成する上面電極形成工程と、基板素体を一次分割して、短冊状基板を形成する一次分割工程と、短冊状基板に対して側面電極を形成する側面電極形成工程と、側面電極が形成された短冊状基板を二次分割して、チップ片を形成する二次分割工程と、形成されたチップ片に対してメッキを形成するメッキ工程と、を有することを特徴とするジャンパーチップ部品の製造方法。」としてもよい。
この第8の構成のジャンパーチップ部品の製造方法により製造されたジャンパーチップ部品によれば、導体の上面に保護膜が被覆され、該保護膜の上面にパラジウムを含有する材料により形成された上面電極が形成されているので、保護膜とメッキの境界から硫化雰囲気が侵入しても、導体が硫化するおそれがない。特に、上面電極がパラジウムを含有しているので、耐硫化特性を高くすることができる。また、上面電極は、保護膜の上面に形成されており、また、保護膜が絶縁基板の端部にまで形成されていて、これにより、上面電極と導体とは直接には接続していないので、上面電極におけるパラジウムが導体に拡散することがなく、導体の抵抗値の上昇を防止することができる。また、上面電極の下側には保護膜が接しているので、上面電極からはパラジウムは保護膜に拡散しないため、上面電極のパラジウム比率の低下を防止でき、耐硫化特性を高く維持することができる。また、上面電極をパラジウムを含有する材料、すなわち、銀パラジウムにより形成して耐硫化特性を高くするので、Au等の高価な材料を用いる必要がなく、製造コストを抑えることができる。
本発明に基づくジャンパーチップによれば、導体の抵抗値の上昇を防止するとともに、耐硫化特性に優れ、かつ、製造コストを抑えることができるジャンパーチップを提供することができる。
本発明においては、導体の抵抗値の上昇を防止するとともに、耐硫化特性に優れ、かつ、製造コストを抑えることができるジャンパーチップを提供するという目的を以下のようにして実現した。なお、図面において、Y1−Y2方向は、X1−X2方向に直角な方向であり、Z1−Z2方向は、X1−X2方向及びY1−Y2方向に直角な方向である。
本発明に基づくジャンパーチップ(ジャンパーチップ部品)A1は、図1、図2に示すように構成され、絶縁基板10と、導体12と、保護膜14と、上面電極16と、下面電極18と、側面電極20と、メッキ22とを有している。なお、図2において、(a)は、ジャンパーチップA1の平面図であり、(b)は、ジャンパーチップA1のメッキ22と側面電極20とを除いた状態を示す平面図であり、(c)は、ジャンパーチップA1のメッキ22と側面電極20と上面電極16とを除いた状態を示す平面図であり、(d)は、ジャンパーチップA1のメッキ22と側面電極20と上面電極16と保護膜14とを除いた状態を示す平面図である。また、図1は、図2(a)におけるP−P断面図である。
ここで、ジャンパーチップA1についてさらに詳しく説明すると、絶縁基板10は、含有率96%程度のアルミナにて形成された絶縁体である。この絶縁基板10は、直方体形状を呈しており、平面視すると、略長方形形状を呈している。この絶縁基板10は、上記ジャンパーチップA1の基礎部材、すなわち、基体として用いられている。
また、導体12は、図1に示すように、上記絶縁基板10上面に形成され、層状で平面形状は矩形状を呈している。つまり、導体12は、長手方向(電極間方向、通電方向としてもよい))(X1−X2方向)に四角形状の帯状に形成され、具体的には、絶縁基板10のX1側の端部からX2側の端部にまで帯状に形成されている(図1、図2参照)。また、導体12は、Y1−Y2方向には、絶縁基板10の幅よりも小さく形成されていて、絶縁基板10の端部とは間隔が形成されている(図2参照)。この導体12は、具体的には、銀(Ag)系厚膜又は銀パラジウム(AgPd)系厚膜により形成されている。つまり、この銀系厚膜は、銀と、ガラス成分とにより構成され、その含有率は、重量比で、銀85〜99%、ガラス成分1〜15%となっている。また、銀パラジウム系厚膜は、銀パラジウム(AgPd)と、ガラス成分とにより構成され、その含有率は、重量比で、銀パラジウム90〜99%、ガラス成分1〜10%となっていて、銀パラジウムにおける、銀とパラジウムの相対比率は、重量比で、銀が90〜99%で、パラジウムが1〜10%となっている。なお、銀パラジウム系厚膜も銀系厚膜の一種であるといえる。
また、保護膜14は、導体12の一部と絶縁基板10の一部を被覆するように形成されている。すなわち、図1、図2に示すように、保護膜14は、平面視においては矩形状に形成され、Y1−Y2方向には、導体12の幅よりも大きく形成されているとともに、絶縁基板10の幅よりも小さく形成され、さらに、X1−X2方向には、導体12の長さよりも短く形成され、導体12の両側は保護膜14から露出している。つまり、保護膜14は、Y1−Y2方向には、導体12を被覆しているが、X1−X2方向には、導体12の両側の端部領域を除く領域を被覆している。すなわち、導体12において保護膜14から露出した両側の領域が端部領域である。この保護膜14は、高温焼成(例えば、840℃〜860℃(好適には850℃))のガラス(ガラス系厚膜)により形成されている。例えば、保護膜14は、Pbフリーの結晶化ガラス系厚膜により形成されている。なお、保護膜14のY1−Y2方向の幅を絶縁基板10のY1−Y2方向の幅と略同一としてもよい。
また、上面電極16は、図1に示すように、主に、上記導体12の上面の長手方向(X1−X2方向(図1参照))の両端部領域に一対形成されている。つまり、上面電極16は、図2(b)に示すように矩形状を呈し、導体12の上面のX1側の端部から所定の長さに形成されているとともに、上面電極16は、導体12の上面のX2側の端部から所定長さに形成されている。この上面電極16は、主として導体12の上面に積層して形成されているが、内側の領域は、保護膜14に乗り上げる(つまり、積層する)状態で形成されている。また、上面電極16のY1−Y2方向の端部の領域の一部は、導体12からはみ出ている関係で絶縁基板10の上面に形成されている。すなわち、上面電極16のY1−Y2方向の幅は、導体12のY1−Y2方向の幅よりも若干大きく形成されていて、絶縁基板10のY1−Y2方向の幅よりも小さく形成されている。この上面電極16は、銀パラジウム系厚膜により形成されている。この銀パラジウム系厚膜は、銀パラジウム系メタルグレーズ厚膜であり、具体的には、銀パラジウムと、ガラス成分とにより構成され、その含有率は、重量比で、銀パラジウム(AgPd)90〜99%、ガラス成分1〜10%となっていて、銀パラジウムにおける、銀とパラジウムの相対比率は、重量比で、銀が70〜90%で、パラジウムが10〜30%となっている。また、導体12を銀パラジウム系厚膜とした場合には、この上面電極16におけるパラジウムの重量比における含有率は、導体12におけるパラジウムの重量比における含有率よりも高くなっている。すなわち、上面電極16は、耐硫化特性を有する材料により形成されている。なお、上面電極16は、耐硫化特性を有する材料として、銀パラジウム系の材料により形成されているとしたが、パラジウムを含有する材料により形成されたものであればよく、また、他の耐硫化特性を有する材料により形成してもよい。
以上のように、保護膜14が導体12の両側を除く領域をカバーし、さらに、上面電極16が、保護膜14から露出した導体12の領域をカバーしているので、導体12を十分保護している。
また、下面電極18は、図1に示すように、上記絶縁基板10の下面の長手方向(X1−X2方向(図1参照))の両端部領域に一対形成されている。つまり、下面電極18は、絶縁基板10の下面のX1側の端部から所定の長さに形成されているとともに、下面電極18は、絶縁基板10の下面のX2側の端部から所定の長さに形成されている。なお、下面電極18のY1−Y2方向の幅は、絶縁基板10のY1−Y2方向の幅と略同一(同一としてもよい)に形成されている。この下面電極18は、銀系厚膜(具体的には、銀系メタルグレーズ厚膜)又は銀パラジウム系厚膜により形成されている。
また、側面電極20は、上面電極16の一部と、下面電極18の一部と、絶縁基板10の上面の一部と、絶縁基板10の側面と、絶縁基板10の下面の一部を被覆するように断面略コ字状に層状に形成されている。この側面電極20は、X1側の端部とX2側の端部にそれぞれ設けられている。この側面電極20の上面部分は、X1−X2方向には上面電極16の長さよりも短く形成され、Y1−Y2方向には、絶縁基板10の幅と略同一(同一としてもよい)に形成されている。また、側面電極20の側面部分は、絶縁基板10の1つの側面(つまり、一方の側面電極20においてはX1側の側面であり、他方の側面電極20においてはX2側の側面)の全面と、Y1側とY2側の側面の一部に形成されている。また、側面電極20の下面部分は、X1−X2方向には下面電極18の長さよりも短く形成され、Y1−Y2方向には、絶縁基板10の幅と略同一(同一としてもよい)に形成されている。なお、導体12は、絶縁基板10のX1−X2方向の端部にまで形成されているので、導体12の端部と側面電極20とは接触している。また、側面電極20は、銀系厚膜(具体的には、銀系メタルグレーズ厚膜)又は導電性樹脂(例えば、銀含有エポキシ樹脂)により形成されている。
また、メッキ22は、ニッケルメッキ24と、錫メッキ26とから構成されていて、X1側の端部とX2側の端部にそれぞれ設けられている。
また、ニッケルメッキ24は、上面電極16の一部と、側面電極20と、下面電極18の一部とを被覆するように形成されている。つまり、上面電極16と側面電極20と下面電極18の露出部分を被覆するように形成され、電気メッキにより略均一の膜厚で配設されている。このニッケルメッキ24は、ニッケルにて形成されており、上面電極16等の内部電極のはんだ食われを防止するために形成されている。
また、錫メッキ26は、ニッケルメッキ24の表面を被覆するように形成され、電気メッキにより略均一の膜厚で配設されている。この錫メッキ26は、上記ジャンパーチップA1の配線基板へのはんだ付けを良好に行うために形成されている。なお、この錫メッキ26は、錫メッキ以外に、はんだが用いられる場合もある。
なお、上面電極16と、下面電極18と、側面電極20と、メッキ22により電極部40が構成される。
以上のように、ジャンパーチップA1においては、導体12が、電極部間方向においては、絶縁基板10の両端にまで形成され、保護膜14が、電極部間方向においては、絶縁基板10の両端にまで形成されずに、導体12の両側の端部領域が保護膜14から露出している。
上記構成のジャンパーチップA1の製造方法について、図3〜図5等を使用して説明する。まず、予め一次スリットと二次スリットとが表裏両面に設けられた無垢のアルミナ基板(このアルミナ基板は、複数のジャンパーチップの絶縁基板の大きさを少なくとも有する大判のものである)(基板素体)を用意し、このアルミナ基板の下面(裏面、底面としてもよい)に下面電極を形成する(図3のS11、下面電極形成工程)。つまり、下面電極用ペーストを印刷し、乾燥・焼成(840℃〜860℃(好適には850℃)による焼成)する。この場合の下面電極用ペーストは、銀系メタルグレーズペースト又は銀パラジウム系メタルグレーズペーストである。なお、この下面電極の形成に際しては、隣接するジャンパーチップについて同時に下面電極を形成する。つまり、X方向(このX方向は二次スリットの方向である)に隣接する2つのジャンパーチップに対応するアルミナ基板の領域について、境界位置(つまり、一次スリット)となる位置を跨ぐように1つの印刷領域で下面電極を形成する。さらには、Y方向(このY方向は一次スリットの方向であり、X方向とは直角の方向である)には、帯状に連続して下面電極を形成する。
次に、該アルミナ基板の表側の面(すなわち、上面)(図4のW1参照)に導体を形成する(図3のS12、図4のW2参照、導体形成工程)。つまり、導体ペーストを印刷した後に乾燥・焼成(840℃〜860℃(好適には850℃)による焼成)して導体G12を形成する。なお、この導体ペーストは、銀系ペースト(具体的には、銀系メタルグレーズペースト)又は銀パラジウム系ペースト(具体的には、銀パラジウム系メタルグレーズペースト)である。なお、他の材料により導体を形成してもよい。この導体G12は、X方向の複数の導体12分の導体であり、導体ペーストの印刷の際、アルミナ基板においてX方向(上面電極間方向)に導体ペーストを帯状に連続して印刷する。つまり、アルミナ基板において、最終的に個々のジャンパーチップとなった場合のX方向に連なる一連の絶縁基板10の領域(これを「集合領域」とする。この集合領域は、基板素体における個々のジャンパーチップ形成領域が直線状に複数連なる領域であるともいえる)において、該集合領域の一方の端部から他方の端部にまで1本の帯状に導体ペーストを印刷する。つまり、X方向に複数のジャンパーチップ分まとめて一連の帯状に導体ペーストを印刷する。また、Y方向には、導体ペーストは、絶縁基板10のY方向の幅よりも小さい幅に形成する。なお、図4においては、導体G12については見やすくするためにハッチングを付して示してある。また、図4、図5は、アルミナ基板を上面側から見た状態を示す図である。
次に、保護膜G14を形成する(図3のS13、図4のW3参照、保護膜形成工程)。つまり、一対の一次スリットJ1間及び一対の二次スリットJ2間の個々の領域ごとに、導体G12をY方向には被覆し、X方向には導体の両側が露出するように矩形状に保護膜用ペーストを印刷した後に乾燥・焼成(840℃〜860℃(好適には850℃)による焼成)させる。保護膜14の焼成温度は、導体G12の焼成温度と同じとするのが好ましい。この場合の保護膜用ペーストは、ガラスペーストである。なお、保護膜ペーストをY方向に複数のジャンパーチップ分まとめて一連の帯状に形成するようにしてもよい。
次に、上面電極G16を形成する(図3のS14、図5のW4参照、上面電極形成工程)。すなわち、保護膜14から露出している導体G12をカバーし、一部が保護膜14に乗り上げる状態に上面電極G16を矩形状に形成する。つまり、上面電極ペーストを印刷し、乾燥・焼成(840℃〜860℃(好適には850℃)による焼成)する。なお、上面電極G16の焼成温度は、導体G12や保護膜G14の焼成温度と同じとするのが好ましい。この場合の上面電極ペーストは、銀パラジウム系メタルグレーズペーストである。なお、図5において、上面電極G16は、ジャンパーチップA1における上面電極16の2つ分の上面電極である。つまり、ジャンパーチップとなった場合に隣接するジャンパーチップの上面電極で互いに隣接し合う上面電極については1つの印刷領域で形成する。また、上面電極G16は、Y方向には、導体G12の幅よりも若干大きく形成する。
その後は、一次スリットJ1に沿って一次分割する(図3のS15参照、一次分割工程)。つまり、導体G12と保護膜14と上面電極G16とが形成されたアルミナ基板5を一次スリットJ1に沿って分割して、1つの抵抗器分のアルミナ基板の部分を直線状に配列してなる短冊状基板を形成する。
次に、該短冊状基板に対して、側面電極を形成する(図3のS16参照、側面電極形成工程)。つまり、側面電極用ペーストを印刷し、乾燥・焼成(590℃〜610℃(好適には600℃)する。この場合の側面電極用ペーストは、銀系メタルグレーズペーストである。なお、側面電極用ペーストを導電性樹脂ペーストとして乾燥・硬化(190℃〜210℃(好適には200℃))してもよい。また、スパッタ法により側面電極を金属薄膜で形成してもよい。その後、二次スリットに沿って二次分割して、チップ片を形成する(図3のS17参照、二次分割工程)。
次に、形成されたチップ片に対して、メッキを形成して、ジャンパーチップA1とする(図3のS18参照、メッキ工程)。つまり、ニッケルメッキを形成し、その後、錫メッキを形成して、ジャンパーチップA1とする。
上記のように構成されるジャンパーチップA1は、配線基板に実装して使用する。すなわち、通常のジャンパーチップと同様に、ジャンパーチップA1と配線基板との間にはんだを介在させてジャンパーチップA1を配線基板に接続させる。
本実施例のジャンパーチップA1によれば、保護膜14が導体12の両側を露出させた状態で被覆し、さらに、上面電極16が、導体12の露出部分を被覆するとともに保護膜14に乗り上げた状態で形成されているので、保護膜14とメッキ22の境界から硫化雰囲気が侵入しても、銀パラジウム系厚膜により形成された上面電極16が形成されているので、導体12が硫化するおそれがない。特に、上面電極16がパラジウムを含有しているので、耐硫化特性を高くすることができる。
また、上面電極16は、その一部が保護膜14に乗り上げた状態となっており、これにより、上面電極16と導体12との接続領域を少なくしているので、上面電極16におけるパラジウムが導体12に拡散する度合いを小さくでき、導体12の抵抗値の上昇を防止することができる。
また、保護膜14とメッキ22との境界に近い側においては、上面電極16の下側には保護膜14が接しているので、上面電極16における保護膜14の上面に形成された領域からはパラジウムは保護膜14に拡散しないため、上面電極16における該境界に近い側の領域におけるパラジウム比率の低下を防止でき、耐硫化特性を高く維持することができる。
また、上面電極をパラジウムを含有する材料、すなわち、銀パラジウムにより形成して耐硫化特性を高くするので、Au等の高価な材料を用いる必要がなく、製造コストを抑えることができる。
次に、実施例2のジャンパーチップについて説明する。本実施例のジャンパーチップA2は、上記実施例1のジャンパーチップA1と同様の構成であるが、導体と保護膜の形状が実施例1のジャンパーチップA1とは異なる。なお、図7において、(a)は、ジャンパーチップA2の平面図であり、(b)は、ジャンパーチップA2のメッキ22と側面電極20とを除いた状態を示す平面図であり、(c)は、ジャンパーチップA2のメッキ22と側面電極20と上面電極16とを除いた状態を示す平面図であり、(d)は、ジャンパーチップA2のメッキ22と側面電極20と上面電極16と保護膜14とを除いた状態を示す平面図である。また、図6は、図7(a)におけるQ−Q断面図である。
すなわち、図6、図7に示すように、実施例2のジャンパーチップA2は、絶縁基板10と、導体12と、保護膜14と、上面電極16と、下面電極18と、側面電極20と、メッキ22とを有しているが、導体12は、X1−X2方向の両側の端部領域においては、絶縁基板10の幅(Y1−Y2方向の幅)と略同一(同一としてもよい)の幅を有し、該端部領域以外の領域においては、絶縁基板10の幅よりも小さい幅を有している。
つまり、導体12は、主領域12aと、端領域12b、12cとを有し、全体に略H形状を呈している。すなわち、主領域12aは、方形状(具体的には長方形状)の帯状を呈し、そのY1−Y2方向の幅は、絶縁基板10のY1−Y2方向の幅よりも小さく形成され、また、X1−X2方向の幅は、端部領域12b、12cの分だけ絶縁基板10のX1−X2方向の長さよりも短く形成されている。
また、端領域12b、12cは、Y1−Y2方向に細長の矩形状を呈し、そのY1−Y2方向の幅は、絶縁基板10のY1−Y2方向の幅と略同一となっている。また、端領域12bのX1−X2方向の幅は、端部領域12cのX1−X2方向の幅と同一に形成されている。また、端領域12b、12cのX1−X2方向の幅は、上面電極16のX1−X2方向の幅よりも小さく形成されていて、保護膜14から露出した導体12の領域が上面電極16により確実に被覆されるようになっている。ここで、この端領域12b、12cの幅が、絶縁基板10の幅と略同一としたのは、保護膜14の長さ(X1−X2方向の長さ)が、絶縁基板10の長さと略同一となっているため、導体12と上面電極16との接続領域を確保するためである。
また、保護膜14は、方形状(具体的には長方形状)の4つの角部に切欠部を設けた形状を呈している。つまり、保護膜14は、長方形状の4つの角部に方形状の切欠部を設けた形状を呈していて、保護膜14のY1−Y2方向の最大幅は、導体12の主領域12aのY1−Y2方向の幅よりも大きく形成され、また、保護膜14のX1−X2方向の最大幅は、絶縁基板10のX1−X2方向の長さと略同一(同一としてもよい)に形成されている。これにより、保護膜14は、方形状の主領域14aの各辺から突出部14b、突出部14c、突出部14d、突出部14eが突出して形成された形状を呈している。この各突出部14b、14c、14d、14eは、長方形状を呈していて、突出部14bと突出部14dは、同一の大きさ・形状を有し、突出部14cと突出部14eは、同一の大きさ・形状を呈している。
ここで、突出部14bと突出部14dのX1−X2方向の幅は、端領域12b、12cのX1−X2方向の幅と略同一(同一としてもよい)となっている。また、突出部14bと突出部14dのY1−Y2方向の幅は、主領域12aのY1−Y2方向の幅よりも大きく形成されていて、突出部14b、14dのX1−X2方向の辺部は、主領域12aのX1−X2方向の辺部よりもY1−Y2方向に外側に位置している。
ジャンパーチップA2を構成する各部において、上記導体12と保護膜14の構成以外の構成は、上記実施例1と同様である。なお、上面電極16は、導体12とは、保護膜14から露出した領域(つまり、領域12b−1、領域12b−2、領域12c−1、領域12c−2の4つの角部の領域)と接続している。なお、導体12は、絶縁基板10のX1−X2方向の端部にまで形成されているので、導体12の端部と側面電極20とは接触している。
以上のように、導体12が、電極部間方向においては、絶縁基板10の両端にまで形成され、保護膜14が、電極部間方向においては、絶縁基板10の両端にまで形成されていて、導体12の端領域12b、12cの一部が保護膜14から露出して、導体12における保護膜14に被覆されていない端部領域を構成しているといえる。すなわち、導体12において保護膜14から露出した4つの領域が端部領域である。
上記構成のジャンパーチップA2の製造方法は、実施例1のジャンパーチップA1と同様である。ただし、導体の形成に当たっては、導体12が上記の形状となるように形成し、保護膜の形成に当たっては、保護膜14が上記の形状となるように形成する。特に、保護膜14は、絶縁基板10の両端にまで形成されているので、保護膜14の形成に当たっては、導体と同様に、複数のジャンパーチップ分まとめて帯状に形成すればよい。また、上記のように構成されるジャンパーチップA2は、実施例1のジャンパーチップA1と同様に、配線基板に実装して使用する。
本実施例のジャンパーチップA2によれば、保護膜14が導体12の4つの角部の領域を露出させた状態で被覆し、さらに、上面電極16が、導体12の露出部分を被覆するとともに保護膜14に乗り上げた状態で形成されているので、保護膜14とメッキ22の境界から硫化雰囲気が侵入しても、銀パラジウム系厚膜により形成された上面電極16が形成されているので、導体12が硫化するおそれがない。特に、上面電極16がパラジウムを含有しているので、耐硫化特性を高くすることができる。
また、上面電極16は、その一部が保護膜14に乗り上げた状態となっており、また、保護膜14が絶縁基板10の端部にまで形成されていて、これにより、上面電極16と導体12との接続領域を少なくしているので、上面電極16におけるパラジウムが導体12に拡散する度合いを小さくでき、導体12の抵抗値の上昇を防止することができる。
また、保護膜14とメッキ22との境界に近い側においては、上面電極16の下側には保護膜14が接しているので、上面電極16における保護膜14の上面に形成された領域からはパラジウムは保護膜14に拡散しないため、上面電極16における該境界に近い側の領域におけるパラジウム比率の低下を防止でき、耐硫化特性を高く維持することができる。
また、上面電極をパラジウムを含有する材料、すなわち、銀パラジウムにより形成して耐硫化特性を高くするので、Au等の高価な材料を用いる必要がなく、製造コストを抑えることができる。
次に、実施例3のジャンパーチップについて説明する。本実施例のジャンパーチップA3は、上記実施例1のジャンパーチップA1と同様の構成であるが、保護膜の形状が実施例1のジャンパーチップA1とは異なる。なお、図8において、(a)は、ジャンパーチップA3の平面図であり、(b)は、ジャンパーチップA3のメッキ22と側面電極20とを除いた状態を示す平面図であり、(c)は、ジャンパーチップA3のメッキ22と側面電極20と上面電極16とを除いた状態を示す平面図であり、(d)は、ジャンパーチップA3のメッキ22と側面電極20と上面電極16と保護膜14とを除いた状態を示す平面図である。また、図6は、図8(a)におけるR−R断面図である。
すなわち、図6、図8に示すように、実施例3のジャンパーチップA3は、絶縁基板10と、導体12と、保護膜14と、上面電極16と、下面電極18と、側面電極20と、メッキ22とを有しているが、保護膜14は、絶縁基板10の両端部にまで形成されている。すなわち、保護膜14のY1−Y2方向の幅は、実施例1の保護膜14と同様であるが、保護膜14のX1−X2方向の長さは、絶縁基板10のX1−X2方向の長さと同一となっている。これにより、導体12の上面は全て保護膜14により被覆されていて、導体12と上面電極16とは直接には接続されていない。つまり、導体12の両端面が側面電極20に接続しているので、導体12は、上面電極16とは側面電極20を介して接続されている。
ジャンパーチップA3を構成する各部において、上記保護膜14の構成以外の構成は、上記実施例1と同様であるので詳しい説明を省略する。
上記構成のジャンパーチップA3の製造方法は、実施例1のジャンパーチップA1と同様である。ただし、保護膜の形成に当たっては、保護膜14が上記の形状となるように形成する。特に、保護膜14は、絶縁基板10の両端にまで形成されているので、保護膜14の形成に当たっては、導体と同様に、複数のジャンパーチップ分まとめて帯状に形成すればよい。また、上記のように構成されるジャンパーチップA3は、実施例1のジャンパーチップA1と同様に、配線基板に実装して使用する。
本実施例のジャンパーチップA3によれば、導体12の上面に保護膜14が被覆され、該保護膜14の上面に上面電極16が形成されているので、保護膜14とメッキ22の境界から硫化雰囲気が侵入しても、銀パラジウム系厚膜により形成された上面電極16が形成されているので、導体12が硫化するおそれがない。特に、上面電極16がパラジウムを含有しているので、耐硫化特性を高くすることができる。
また、上面電極16は、そのほとんどが保護膜14の上面に形成されており、また、保護膜14が絶縁基板10の端部にまで形成されていて、これにより、上面電極16と導体12とは直接には接続していないので、上面電極16におけるパラジウムが導体12に拡散することがなく、導体12の抵抗値の上昇を防止することができる。
また、上面電極16の下側には保護膜14が接しているので、上面電極16からはパラジウムは保護膜14に拡散しないため、上面電極16のパラジウム比率の低下を防止でき、耐硫化特性を高く維持することができる。
また、上面電極をパラジウムを含有する材料、すなわち、銀パラジウムにより形成して耐硫化特性を高くするので、Au等の高価な材料を用いる必要がなく、製造コストを抑えることができる。
また、上記の説明において、保護膜14を高温焼成のガラスにより形成するものとしたが、低温焼成(具体的には、590℃〜610℃(好適には600℃))のホウ珪酸鉛ガラスにより形成してもよい。なお、保護膜14に低温焼成ガラスを使用する場合には、上面電極16は、保護膜14と同様の焼成温度の銀パラジウム系厚膜とする。
A1、A2,A3 B、C ジャンパーチップ
10、110 絶縁基板
12、112 導体
14、114 保護膜
16 上面電極
18、118 下面電極
20、120 側面電極
22、122 メッキ
24、124 ニッケルメッキ
26、126 錫メッキ
10、110 絶縁基板
12、112 導体
14、114 保護膜
16 上面電極
18、118 下面電極
20、120 側面電極
22、122 メッキ
24、124 ニッケルメッキ
26、126 錫メッキ
Claims (7)
- ジャンパーチップ部品であって、
絶縁基板と、
絶縁基板の上面に形成された導体と、
導体における両側の端部領域を除く領域を被覆する保護膜と、
導体の両側の端部領域に接続して形成された一対の電極部で、
導体における保護膜に被覆されていない端部領域を被覆するように形成され、一部が保護膜に乗り上げる状態で形成された一対の上面電極で、パラジウムを含有する材料により形成された上面電極と、
電極部の外側を構成するメッキと、を有する電極部と、
を有することを特徴とするジャンパーチップ部品。 - 導体が、電極部間方向においては、絶縁基板の両端にまで形成され、保護膜が、電極部間方向においては、絶縁基板の両端にまで形成されずに、導体の両側の端部領域が保護膜から露出していることを特徴とする請求項1に記載のジャンパーチップ部品。
- 導体が、電極部間方向においては、絶縁基板の両端にまで形成され、保護膜が、電極部間方向においては、絶縁基板の両端にまで形成されていて、導体の端部の領域の一部が保護膜から露出して、導体における保護膜に被覆されていない上記端部領域を構成していることを特徴とする請求項1に記載のジャンパーチップ部品。
- 導体における電極部間方向の端部の領域の幅が絶縁基板の幅と同一に形成され、該端部の領域以外の領域が絶縁基板の幅よりも小さく形成され、また、保護膜が、導体における電極部間方向の端部の領域の一部を露出するように形成されていることを特徴とする請求項3に記載のジャンパーチップ部品。
- ジャンパーチップ部品であって、
絶縁基板と、
絶縁基板の上面に形成された導体で、電極部間方向に絶縁基板の端部にまで形成された導体と、
導体の上面に形成された保護膜で、電極部間方向に絶縁基板の両端にまで形成され、導体の上面を全て被覆する保護膜と、
導体の両側の端部領域に接続して形成された一対の電極部で、
保護膜の上面に接続された一対の上面電極で、パラジウムを含有する材料により形成された上面電極と、
絶縁基板の側面に形成された側面電極で、断面略コ字状を呈し、上面電極に接続されているとともに、導体の端面と接続された側面電極と、
電極部の外側を構成するメッキと、を有する電極部と、
を有することを特徴とするジャンパーチップ部品。 - 上面電極が、銀パラジウム系厚膜により形成されていることを特徴とする請求項1又は2又は3又は4又は5に記載のジャンパーチップ部品。
- 導体が、銀系厚膜又は銀パラジウム系厚膜により形成されていることを特徴とする請求項1又は2又は3又は4又は5又は6に記載のジャンパーチップ部品。
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2006
- 2006-01-11 JP JP2006004042A patent/JP2007188971A/ja active Pending
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