JP2007188547A - 不揮発性半導体記憶装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 消去が容易に且つ短時間に実行できる不揮発性半導体記憶装置を提供する。
【解決手段】 MOSFET構造を有するメモリセルを備えた不揮発性半導体記憶装置であって、メモリセルの閾値電圧が、所定の第1基準電圧より低いときに第1論理状態が記憶されているとし、第1基準電圧より高く、第1基準電圧より高い第2基準電圧より低いときに第2論理状態が記憶されていると設定している場合において、第2論理状態にあるメモリセルの記憶状態を第1論理状態に変化させる場合に、メモリセルの閾値電圧を変化させる代わりに、第1論理状態と第2論理状態とを判別する第1基準電圧の設定値を、変更前の第2基準電圧の設定値に変更する基準電圧変更処理を行う。
【選択図】 図6
【解決手段】 MOSFET構造を有するメモリセルを備えた不揮発性半導体記憶装置であって、メモリセルの閾値電圧が、所定の第1基準電圧より低いときに第1論理状態が記憶されているとし、第1基準電圧より高く、第1基準電圧より高い第2基準電圧より低いときに第2論理状態が記憶されていると設定している場合において、第2論理状態にあるメモリセルの記憶状態を第1論理状態に変化させる場合に、メモリセルの閾値電圧を変化させる代わりに、第1論理状態と第2論理状態とを判別する第1基準電圧の設定値を、変更前の第2基準電圧の設定値に変更する基準電圧変更処理を行う。
【選択図】 図6
Description
本発明は、フローティングゲートを備え電気的に書き換え可能な不揮発性半導体記憶装置に関する。特に、消去時の時間の短縮方法に関するものである。
従来技術に係るメモリセルとして、フラッシュ型EEPROMにおいてETOX(米国インテル社登録商標)型メモリセルが知られている。このETOX型セルは、図8に示すように、半導体基板11内に、半導体基板と逆の極性を有するソース12及びドレイン13が形成されており、ソース12・ドレイン13間上にはゲート絶縁膜14、フローティングゲート15、層間絶縁膜16、及び、コントロールゲート17がこの順に形成されている。
このETOX型セルの動作原理は、書き込み動作、読み出し動作、及び、消去動作からなる。書き込み(プログラム)動作時には、ソース12に電圧Vsとして通常低電圧(例えば0V)を印加し、ドレイン13に電圧Vd(例えば6V)を印加し、コントロールゲート17には高電圧Vpp(例えば12V)を印加する。この時、ドレイン13・ソース12間にはホットエレクトロンとホットホールが発生する。ホットホールは基板電流として基板に流れ込む。一方、ホットエレクトロンはフローティングゲート15に注入され、トランジスタのコントロールゲート17からみた閾値電圧が上昇する。
また、読み出し動作時には、ソース12に低電圧(例えば0V)を印加し、ドレイン13にソース12に印加した電圧より少し高い電圧(例えば1V)を印加し、コントロールゲート17に5Vを印加する。この時、書き込み状態のメモリセルと非書き込み状態のメモリセルとでは、閾値電圧が異なることからソース12・ドレイン13間に流れ込む電流が異なる。これをセンスして、ある一定電流より電流が大きい場合を“1”(消去状態のメモリセル)、小さい場合を“0”(書き込み状態のメモリセル)としている。
消去動作時には、ソース12に高電圧Vpp(例えば12V)を印加し、コントロールゲート15に低電圧(例えば0V)を印加し、更に、ドレイン13がフローティング状態に保たれている。これにより、フローティングゲート17・ソース12間にトンネル酸化膜を介してファウラーノルドハイム電流が流れ、フローティングゲート17から電子が抜き取られる。
更に、このような動作原理により書き込み及び消去するメモリセルが、所定の閾値電圧以上若しくは以下になっているかを確認するために、ベリファイを行う。書き込みベリファイは、閾値電圧(Vthp)の高い(例えば5.3V)リファレンスセルと比較し、メモリセルの閾値電圧がリファレンスセルの閾値電圧以上となっている場合、書き込み状態であると判断している。一方、消去ベリファイは、閾値電圧(Vthe)が低い(例えば3.1V)リファレンスセルと比較して、メモリセルの閾値電圧がリファレンスセルの閾値電圧以下となっている場合、消去状態であると判断している。
ここで、通常、チップ内のメモリセルの特性にはばらつきがあり、消去後のセルの閾値電圧分布にはばらつきが生じる。図9、図10に、消去後のメモリアレイのセルの閾値電圧分布の一例を示す。図9から分かるように、消去後に、メモリセルの閾値電圧Vthは、ある一定の値ではなく、電圧Vthminから電圧Vthmaxの値をもつ。尚、電圧Vtheは、消去状態と書き込み状態とを判別するためのリファレンスセルの閾値電圧である。仮に、消去パルスを更に印加すると、図10に示すように、電圧Vthminの
値は0V以下になる。これが過剰消去である。過剰消去、つまりVth<0となったメモ
リセルでは、ワード線電圧=0Vにおいてもオンし、そのメモリセルが存在するビット線に繋がるメモリセルのデータは全て“1”と判断されることになり、データの読み出しが正常に行えない。従って、メモリセルの閾値電圧Vthは、0<Vth<Vtheの範囲で分布しなければならない。
値は0V以下になる。これが過剰消去である。過剰消去、つまりVth<0となったメモ
リセルでは、ワード線電圧=0Vにおいてもオンし、そのメモリセルが存在するビット線に繋がるメモリセルのデータは全て“1”と判断されることになり、データの読み出しが正常に行えない。従って、メモリセルの閾値電圧Vthは、0<Vth<Vtheの範囲で分布しなければならない。
このような過剰消去を防止するために、通常、消去用のリファレンスセルの閾値電圧Vtheは、0Vよりかなり高い値(例えば3.3V)に設定されている。このことから、低電圧化が進行し、例えば電源電圧が3Vの場合、リファレンスセルのトランジスタは、ワード線に電源電圧を印加すると、常にオフした状態になり、正確なベリファイ及び読み出しが行えない。従って、通常、このような低電圧電源下での読み出し動作等の動作は、ワード線電圧を昇圧して行われる。この方法の場合、ワード線電圧を昇圧するタイミングが微妙なため、アクセスタイム等の高速化が困難である。更に、ワード線を昇圧する回路が必要になり、そこでの電流消費が問題となり、低電圧化を進めるためにはリファレンスセルの閾値電圧を少なくとも電源電圧より低い値に設定することが望まれている。
図11は、このような従来技術に係るフラッシュメモリを用いたソース共通型のメモリセルアレイの構成を示している。行デコーダ21にはアドレス信号A6〜A16が入力され、列デコーダ22にはデータ(D0〜D7)及びアドレス信号A0〜A5が入力され、更に、消去回路23には消去信号Eが入力されている。このメモリセルアレイは、m本(例えばm=2048)のワード線WL1,・・・,WLmを有し、このワード線1本あたりn個(例えばn=512)のメモリセルMCのコントロールゲートが繋がっている。つまり、n本のビット線BL1,・・・,BLnを有している。従って、このメモリセルアレイのメモリ容量はm×n個(例えば1MB)である。また、このメモリセルアレイのソースは共通であり、共通ソース線SLは消去回路23に接続されている。
書き込み動作時は、データの内容により、選択された書き込みを行うメモリセル、つまり、データを“0”にするメモリセルはビット線の電圧を電圧Vdとし、書き込みを行わないセル、つまり、データを“1”のままにするメモリセルはビット線の電圧を電圧Vssとする。更に、選択されたワード線には電圧Vppが印加され、これによって、メモリセルには所望のデータが書き込まれる。
読み出し動作時は、書き込み動作時と同様に、ワード線に電圧Vccを、ビット線には1V程度の電圧を夫々印加する。メモリセルに流れる電流によりセンスアンプで“1”,“0”を判定し、I/Oからデータが読み出される。
消去動作時は、消去信号が消去回路に入力され、図11に示すように、アレイ状に配置された全てのメモリセルのトランジスタのソースに電圧Vppを印加することで、メモリセルアレイ中の全てのメモリセルを同時に消去することが出来る。
上記動作原理及びメモリセルの構成を有するフラッシュメモリの消去動作時のシーケンスについて述べる。図12は、一般的な消去シーケンスを示している。先ず、過消去を防止するために、全てのメモリセルを書き込み状態にして閾値電圧を上げるプリコンディション処理を行う(ステップ51)。続いて、メモリセルの閾値電圧が、プリコンディション処理で用いるリファレンスセルの閾値電圧を上回っているか否かを検証する書き込み検証を行う(ステップ52)。メモリセルの閾値電圧がリファレンスセルの閾値電圧を上回っていなければ(ステップ52でNo分岐)、メモリセルの閾値電圧を上げるための書き込み動作を行うためにステップ51の処理を再度繰り返す。メモリセルの閾値電圧がリファレンスセルの閾値電圧を上回っている場合は(ステップ52でYes分岐)、メモリセルの閾値電圧を下げるための消去処理を行う(ステップ53)。引き続き、メモリセルの閾値電圧が消去動作で用いるリファレンスセルの閾値電圧を下回っているかを検証する消去検証を行い、メモリセルの閾値電圧がリファレンスセルの閾値電圧を下回っておらず消去状態でないと判断されれば(ステップ54でNo分岐)、ステップ53に戻り、再度メモリセルの閾値電圧を下げる消去処理を行う。メモリセルの閾値電圧がリファレンスセルの閾値電圧を下回っていると判断された場合は(ステップ54でYes分岐)、閾値電圧の下がりすぎているメモリセルを正常な消去状態の閾値電圧範囲に収めるため書き込みを行うポストコンディション処理を行う(ステップ55)。引き続き、メモリセルの閾値電圧が正常な消去状態の閾値電圧範囲にあるかを検証し(ステップ56)、正常な消去状態の閾値電圧範囲になければ(ステップ56でNo分岐)、ステップ55に戻り、再度ポストコンディション処理を行う。正常な消去状態の閾値電圧範囲にあれば(ステップ56でYes分岐)、消去シーケンスが完了する。
図13は、従来の2値メモリセルの場合の消去動作時の閾値電圧分布を示している。リファレンスセルの閾値電圧70は、一定で1種類しかなく、閾値電圧分布73にある書き込み状態のメモリセルを消去する場合は、必ず図12に示す消去動作を行い、メモリセルの閾値電圧を消去状態の閾値電圧分布71の領域まで下げなければならない(矢符72)
。このため、閾値電圧分布73にある書き込み状態のメモリセルを消去するには時間がかかり、また消費電流もその回数分増えることになる。
。このため、閾値電圧分布73にある書き込み状態のメモリセルを消去するには時間がかかり、また消費電流もその回数分増えることになる。
従来の消去動作は、図12に示す動作を必要とするため、読み出し動作及び書き込み動作に比べ処理時間がかかってしまうという問題がある。また、閾値電圧の検証が成功しない場合は、書き込み処理や消去処理を繰り返すため、更に消去動作にかかる時間の増大につながっている。更に、書き込み処理や消去処理を繰り返すことにより、消費電力が増加する問題がある。このため、電気的書込み及び消去可能なフラッシュメモリ等の不揮発性半導体記憶装置において、チップ全体若しくは、ブロックまたはセクタとよばれる一定のメモリ空間の消去時間の短縮が課題となっている。
本発明は上記の問題に鑑みてなされたものであり、その目的は、消去が容易に且つ短時間に実行できる不揮発性半導体記憶装置を提供する点にある。
上記目的を達成するための本発明に係る不揮発性半導体記憶装置は、MOSFET構造を有するメモリセルを備えた不揮発性半導体記憶装置であって、前記メモリセルの閾値電圧が、所定の第1基準電圧より低いときに第1論理状態が記憶されているとし、前記第1基準電圧より高く、前記第1基準電圧より高い第2基準電圧より低いときに第2論理状態が記憶されていると設定している場合において、前記第2論理状態にある前記メモリセルの記憶状態を前記第1論理状態に変化させる場合に、前記メモリセルの閾値電圧を変化させる代わりに、前記第1論理状態と前記第2論理状態とを判別する前記第1基準電圧の設定値を、変更前の前記第2基準電圧の設定値に変更する基準電圧変更処理を行うことを第1の特徴とする。
上記特徴の本発明に係る不揮発性半導体記憶装置は、前記基準電圧変更処理後、前記メモリセルの閾値電圧が変更後の前記第1基準電圧より低い前記第1論理状態から、前記メモリセルの閾値電圧が変更後の前記第1基準電圧より高い前記第2論理状態に切り替えるときは、前記メモリセルの閾値電圧が変更後の前記第1基準電圧より高くなるように、前記メモリセルの閾値電圧を切り替えることを第2の特徴とする。
上記第1特徴の本発明に係る不揮発性半導体記憶装置は、前記基準電圧変更処理後、前記メモリセルの閾値電圧が変更後の前記第1基準電圧より低い前記第1論理状態から、前記メモリセルの閾値電圧が変更後の前記第1基準電圧より高い前記第2論理状態に切り替えるときは、前記メモリセルの閾値電圧が変更後の前記第1基準電圧より高く、前記基準電圧変更処理において変更前の第2基準電圧より高く設定された変更後の前記第2基準電圧より低くなるように、前記メモリセルの閾値電圧を切り替えることを第3の特徴とする。
上記何れかの特徴の本発明に係る不揮発性半導体記憶装置は、前記第1基準電圧及び前記第2基準電圧の設定値の切り替え制御を、読み出しリファレンスセルの閾値電圧の切り替えで行う制御部を備えることを第4の特徴とする。
上記特徴の本発明に係る不揮発性半導体記憶装置は、前記制御部をメモリセルアレイ全体若しくは分割された一部のブロック単位で配置していることを第5の特徴とする。
本発明によれば、第2論理状態(例えば、書き込み状態)にあるメモリセルの記憶状態を第1論理状態(例えば、消去状態)に変化させる場合に、メモリセルの閾値電圧を変化させる代わりに、第1論理状態と第2論理状態とを判別する第1基準電圧の設定値を、変更前の第2基準電圧の設定値に変更する基準電圧変更処理を行うので、実際には消去動作を行うことなく、メモリセルの消去を行うことができ、回数が制限されるものの、基準電圧変更処理を繰り返す事で、消去時間の大幅な短縮が図れる。例えば、ETOX構成でのフラッシュメモリのセクタ消去時間は、通常、数百ms〜数sであるが、本発明を用いる事で、セクタ消去に係る時間はリファレンスセル情報の記憶のみであるため、数十us程度(通常のフラッシュメモリでの書き込み時間)に抑える事が可能となる。また、実際には消去動作を行わないため、消去動作にかかる消去パルスを印加することもなく消費電力を抑えることができる。更に、実際には消去動作を行わないため、消去パルスの印加の回数も減らせる。よってメモリセル自体への負担も少なくなり耐久性の面でも有利である。
尚、最も高い閾値電圧をもつ読み出しリファレンスセル以上の閾値電圧に書き込んだ際のメモリセルの消去は従来の動作となるが、システム上で消去動作が少ない場合やシステム上のセットアップ・シャットダウン等の一時的に高速な書き換え(消去+書き込み)処理を必要とする場合に有効である。
以下、本発明に係る不揮発性半導体記憶装置(以下、適宜「本発明装置」と略称する)の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本実施形態における本発明装置の一回路構成例を示している。本実施形態の本発明装置は、選択されたリファレンスセルの情報を記憶する読み出しリファレンス記憶部110、リファレンスセル112(RVt0〜Rvtn)、読み出しリファレンス記憶部110の情報に基づいてリファレンスセル112を切り替える読み出しリファレンスセル切り替え回路113、及び、メインメモリセル114を備えて構成される。メモリセルを読み出す際は、メインメモリセル114と切り替えられたリファレンスセル112でセンスする。読み出しリファレンス記憶部110は、メインメモリ同様の不揮発性メモリ(Cell0〜Celln)で構成されており、電源がオフした場合でも読み出しリファレンスに係る情報を失う事はない。また、読み出しリファレンス記憶部110は、図2の読み出しリファレンス記憶部120のように、セクタ毎に配置する事で、セクタ毎に設定する事も可能である。一方、図3の読み出しリファレンス記憶部130のように、デバイス毎に設ける事で、チップ全体で設定することも可能である。
読み出しリファレンス記憶部110は、図4に示すように、リファレンスセルを切り替えると(ステップ60)、現在どの読み出しリファレンスセルが使用されているかを記憶させる(ステップ61)。
続いて、本発明装置の動作について図5〜図7を基に説明する。本実施形態では、図5に示すように、閾値電圧の異なるリファレンスセル80(メモリセルのデータが“0”若しくは“1”であるかを判別するための比較セル)を複数種類設けている(RVt0<RVt1<RVt2・・・<RVtn)。
メモリセルの初期の消去状態(第1論理状態に相当)では、メモリセルの閾値電圧(Vt0)が、分布範囲81(Vt0<RVt0)の領域内にあるように設定されている。続いて、データの書き込み動作を行う際は、メモリセルの閾値電圧(Vt1)が、分布範囲84(RVt1<Vt1<RVt2)の領域内となるように書き込みを行う。即ち、閾値電圧が消去状態の分布範囲81(Vt0<RVt0)にあるメモリセルの閾値電圧を、リファレンスセル82の閾値電圧(RVt0、第1基準電圧に相当)を超える領域にメモリセルの閾値電圧を上げ(矢符83)、メモリセルの閾値電圧(Vt1)を書き込み状態(第2論理状態に相当)の分布範囲84(RVt0<Vt1<RVt1)にあるようにする。この際、メモリセルの閾値電圧はリファレンスセル85(RVt1、第2基準電圧に相当)の閾値電圧を超えないように、分布範囲85に収まるように制御されている。尚、書き込み時におけるメモリセルの分布範囲を一定の領域に抑える手法には、1セルに数ビットのデータを保持する事のできる多値技術の手法がある。
図6に示すように、書き込み対象となったメモリセルの閾値電圧(Vt1)がリファレンスセル90(RVt0)とリファレンスセル92(RVt1)との間の分布範囲91にある状態でメモリセルに消去動作を行う場合、リファレンスセル90(RVt0)を、より高い閾値電圧をもつリファレンスセル92(RVt1)に切り替える。これによって、リファレンスセル90(RVt0)を超えて分布範囲91にあった書き込み状態のメモリセルは、見かけ上、従来の一連の消去処理を踏むことなく、消去されたものとして認識させることができる。つまり、従来は書き込んだメモリセルの閾値電圧をVt0<RVt0にするのに対して、消去動作を行う事なくリファレンスセルをRVt1に変更するだけで、あたかも消去動作が行われたかのように見せかけ、消去時間の短縮を行うことができる。
更に、図7に示すように、閾値電圧がRVt0とRVt1の間にあるが消去状態となった分布範囲100にあるメモリセルに書き込みを行う際は、リファレンスセル101(RVt1)を越える領域にメモリセルの閾値電圧を上げる処理(矢符102)を行う。これにより、リファレンス101と比較することで分布範囲103にあるメモリセルは書き込み状態と判断される。但し、書き込みの際には、メモリセルの閾値電圧がリファレンスセル104(Rvt2)の閾値電圧を超えず、分布範囲103に収まるように制御する。
分布範囲Vti(i=0、1、・・・、n−1)にあるメモリセルを書き込む際には、書き込み対象のメモリセルの閾値電圧が、リファレンスセルRVtiの閾値電圧からリファレンスセルRVti+1の閾値電圧の間の分布範囲Vti+1の領域に収まるように制御する。更に、該メモリセルを消去する場合は、読み出し時に使用するリファレンスセルの設定を、リファレンスセルRVtiからリファレンスセルRVti+1に切り替える処理を行う。つまり、消去状態と書き込み状態とを判別する第1基準電圧と、書き込み状態の閾値電圧分布の上限値である第2基準電圧を、消去動作の度に、第1リファレンスセルの設定値を現在第2基準電圧を与えている第2リファレンスセルの閾値電圧に変更し、第2基準電圧の設定値を次に高電圧のリファレンスセルの閾値電圧に変更する。
このような処理を繰り返す事で、消去動作を行うことなくメモリセルの大幅な消去時間の短縮が図れる。但し、最も高い閾値電圧をもつリファレンスセル105(RVtn)まで切り替えが進んだ場合は、通常の消去処理を行い図5に示す状態に戻す。尚、メモリセルアレイを複数のセクタで構成する場合、他のセクタに対する読み出しあるいは書き込み動作中に並行して通常の消去動作を行うように構成すれば、この消去動作時間も外部からは見かけ上、短縮することが可能である。
〈別実施形態〉
上記実施形態では、リファレンスセルの閾値電圧の制御を不揮発性メモリの一般的に使用されるリファレンスセルを用いた方法で記載したが、リファレンスセルの電圧を抵抗を用いて変化させる等、他の方法で制御する事も可能である。
上記実施形態では、リファレンスセルの閾値電圧の制御を不揮発性メモリの一般的に使用されるリファレンスセルを用いた方法で記載したが、リファレンスセルの電圧を抵抗を用いて変化させる等、他の方法で制御する事も可能である。
11 半導体基板
12 ソース
13 ドレイン
14 ゲート絶縁膜
15 フローティングゲート
16 層間絶縁膜
17 コントロールゲート
21 行デコーダ
22 列デコーダ
23 消去回路
12 ソース
13 ドレイン
14 ゲート絶縁膜
15 フローティングゲート
16 層間絶縁膜
17 コントロールゲート
21 行デコーダ
22 列デコーダ
23 消去回路
Claims (5)
- MOSFET構造を有するメモリセルを備えた不揮発性半導体記憶装置であって、
前記メモリセルの閾値電圧が、所定の第1基準電圧より低いときに第1論理状態が記憶されているとし、前記第1基準電圧より高く、前記第1基準電圧より高い第2基準電圧より低いときに第2論理状態が記憶されていると設定している場合において、
前記第2論理状態にある前記メモリセルの記憶状態を前記第1論理状態に変化させる場合に、前記メモリセルの閾値電圧を変化させる代わりに、前記第1論理状態と前記第2論理状態とを判別する前記第1基準電圧の設定値を、変更前の前記第2基準電圧の設定値に変更する基準電圧変更処理を行うことを特徴とする不揮発性半導体記憶装置。 - 前記基準電圧変更処理後、前記メモリセルの閾値電圧が変更後の前記第1基準電圧より低い前記第1論理状態から、前記メモリセルの閾値電圧が変更後の前記第1基準電圧より高い前記第2論理状態に切り替えるときは、前記メモリセルの閾値電圧が変更後の前記第1基準電圧より高くなるように、前記メモリセルの閾値電圧を切り替えることを特徴とする請求項1に記載の不揮発性半導体記憶装置。
- 前記基準電圧変更処理後、前記メモリセルの閾値電圧が変更後の前記第1基準電圧より低い前記第1論理状態から、前記メモリセルの閾値電圧が変更後の前記第1基準電圧より高い前記第2論理状態に切り替えるときは、前記メモリセルの閾値電圧が変更後の前記第1基準電圧より高く、前記基準電圧変更処理において変更前の第2基準電圧より高く設定された変更後の前記第2基準電圧より低くなるように、前記メモリセルの閾値電圧を切り替えることを特徴とする請求項1に記載の不揮発性半導体記憶装置。
- 前記第1基準電圧及び前記第2基準電圧の設定値の切り替え制御を、読み出しリファレンスセルの閾値電圧の切り替えで行う制御部を備えることを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の不揮発性半導体記憶装置。
- 前記制御部をメモリセルアレイ全体若しくは分割された一部のブロック単位で配置していることを特徴とする請求項4に記載の不揮発性半導体記憶装置。
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