[go: up one dir, main page]

JP2007178587A - マイクロアクチュエータ装置、光スイッチシステム及び光学装置 - Google Patents

マイクロアクチュエータ装置、光スイッチシステム及び光学装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2007178587A
JP2007178587A JP2005375157A JP2005375157A JP2007178587A JP 2007178587 A JP2007178587 A JP 2007178587A JP 2005375157 A JP2005375157 A JP 2005375157A JP 2005375157 A JP2005375157 A JP 2005375157A JP 2007178587 A JP2007178587 A JP 2007178587A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
selection signal
switches
microactuator
column
signal interlocking
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2005375157A
Other languages
English (en)
Inventor
Atsushi Komai
敦 駒井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nikon Corp
Original Assignee
Nikon Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nikon Corp filed Critical Nikon Corp
Priority to JP2005375157A priority Critical patent/JP2007178587A/ja
Publication of JP2007178587A publication Critical patent/JP2007178587A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Mechanical Light Control Or Optical Switches (AREA)
  • Micromachines (AREA)

Abstract

【課題】残留電荷のリークの影響による誤動作が生ずるおそれをなくす。
【解決手段】マイクロアクチュエータ装置は、複数のマイクロアクチュエータと、これらを駆動する駆動回路とを有する。駆動回路は、各アクチュエータの可動部の固定電極及び可動電極がなすコンデンサCmnに関して、行選択信号に連動してオン・オフするとともに互いに相補的にオン・オフする行選択信号連動スイッチMmnaa,Mmnabと、列選択信号に連動してオン・オフするとともに互いに相補的にオン・オフする列選択信号連動スイッチMnba,Mnbbと、を有する。これにより、コンデンサCmnの両電極は、常に、電位供給端子Va,Vbのいずれかに接続される。
【選択図】図8

Description

本発明は、マイクロアクチュエータ装置、並びに、これを用いた光スイッチシステム及び光学装置に関するものである。
マイクロマシニング技術の進展に伴い、種々の分野においてマイクロアクチュエータの重要性が高まっている。マイクロアクチュエータが用いられている分野の一例として、例えば、光通信等に利用され光路を切り替える光スイッチを挙げることができる。このような光スイッチの一例として、例えば、下記特許文献1に開示された光スイッチを挙げることができる。
特許文献1に開示された光スイッチにおいて採用されているマイクロミラーを移動させるマイクロアクチュエータは、固定部に対して移動可能にされた可動部を有し、バネ力にて可動部が上方位置(マイクロミラーが入射光を反射させる位置)に復帰するように構成されている。そして、固定部に第1の電極部(固定電極)が配置され、可動部に第2の電極部(可動電極)及びローレンツ力用電流経路が配置されている。磁界中に置かれたローレンツ力用電流経路に電流を流すことで可動部が下方位置(マイクロミラーが入射光をそのまま通過させる位置)に移動し、第1及び第2の電極部間へ電圧を印加することにより、可動部は下方位置で保持される。第1及び第2の電極部間への電圧の印加を停止すると、バネ力により可動部が上方位置に復帰する。
そして、特許文献1には、マイクロアクチュエータを複数アレー化して光スイッチを複数アレー化した装置が開示され、マイクロアクチュエータをアレー化したマイクロアクチュエータ装置において用いられる駆動回路も開示されている。特許文献1に開示された駆動回路(特許文献1の図7)では、静電力に関する回路部分に関して、各マイクロアクチュエータ毎に、2つの選択スイッチ(行選択スイッチと列選択スイッチ)が設けられ、当該マイクロアクチュエータの第1及び第2の電極部のうちの一方の電極は、直流電圧を供給するために外部から印加される電位に対して、直列接続された前記2つの選択スイッチのみを介して接続されていた。
特開2003−159698号公報
前記従来のマイクロアクチュエータ装置で用いられている駆動回路では、前述したように、マイクロアクチュエータの第1及び第2の電極部のうちの一方の電極は、直流電圧を供給するために外部から印加される電位に対して、直列接続された前記2つの選択スイッチのみを介して接続されていた。したがって、選択されていない行や選択されていない列のマイクロアクチュエータでは、行選択スイッチ及び列選択スイッチのうちの少なくとも1つスイッチがオフとされることから、外部から印加される電位から当該マイクロアクチュエータのコンデンサが電気的に切り離されてしまい、当該マイクロアクチュエータの可動部を下方位置に保持し続ける場合、前記第1及び第2の電極部がなすコンデンサの残留電荷によって発生する静電力に頼ることになる。このため、特許文献1に開示されたマイクロアクチュエータ装置では、各コンデンサは残留電荷のリークが小さくなるように作製する必要がある。
しかしながら、装置の小型化により前記コンデンサの静電容量が小さくなると、前記コンデンサに蓄積できる電荷量が少なくなる。したがって、前記従来のマイクロアクチュエータ装置では、装置の小型化を図ろうとすると、より残留電荷リークの影響が大きくなり十分な静電力を保持できなくなって誤動作を引き起こす可能性があるとともに、外部からの静電気等の影響により誤動作を引き起こす可能性が非常に高くなるという問題がある。また、可動部の移動時間が長いと、前記残留電荷による静電力で可動部を下方位置に保持し続けなければならない時間も長くなることから、残留電荷リークの影響は更に深刻になる。
また、前記従来のマイクロアクチュエータ装置で用いられている駆動回路では、静電力発生のために直流電圧を使用しているが、静電力発生のために交流電圧を用いることは困難である。その理由については、後に、比較例の説明において、明らかにする。したがって、前記従来のマイクロアクチュエータ装置では、固定電極と可動電極との間に直流電圧を長時間印加し続けると、チャージアップ等の影響により、可動部が固定部に固着してしまうなどの問題が生ずる可能性がある。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、残留電荷のリークの影響による誤動作が生ずるおそれのない安定したマイクロアクチュエータ装置、並びに、これを用いた光スイッチシステム及び光学装置を提供することを目的とする。
また、本発明は、残留電荷のリークの影響による誤動作が生ずるおそれがなく安定し、かつ、静電力の発生に交流電圧を用いるのに適したマイクロアクチュエータ装置、並びに、これを用いた光スイッチシステム及び光学装置を提供することを目的とする。
前記課題を解決するため、本発明の第1の態様によるマイクロアクチュエータ装置は、複数のマイクロアクチュエータと、前記複数のマイクロアクチュエータを駆動する駆動回路と、を備え、(i)前記各マイクロアクチュエータは、固定部に対して移動し得るように設けられた可動部と、前記可動部に設けられた第1の電極部と、前記固定部に設けられ前記第1の電極部との間の電圧により静電力を生じ得る第2の電極部と、前記可動部に設けられ静電力以外の駆動力を生じ得る駆動力発生部と、を有し、(ii)前記駆動回路は、前記複数のマイクロアクチュエータの行を選択する行選択信号に連動してオン・オフする複数対の行選択信号連動スイッチと、前記複数のマイクロアクチュエータの列を選択する列選択信号に連動してオン・オフする複数対の列選択信号連動スイッチと、それぞれ電位が印加される第1及び第2の電位供給端子とを有し、(iii)前記各対の行選択信号連動スイッチは、互いに相補的にオン・オフする2つの行選択信号連動スイッチからなり、(iv)前記各対の列選択信号連動スイッチは、互いに相補的にオン・オフする2つの列選択信号連動スイッチからなり、(v)前記各マイクロアクチュエータに関して、当該マイクロアクチュエータの前記第1及び第2の電極部のうちの一方の電極部が前記第1の電位供給端子に電気的に接続され、(vi)前記各マイクロアクチュエータに関して、当該マイクロアクチュエータの前記第1及び第2の電極部のうちの他方の電極部が、前記行選択信号及び前記列選択信号がいずれの状態であっても、前記複数の対の行選択信号連動スイッチのうちの1対の行選択信号連動スイッチ及び前記複数の対の列選択信号連動スイッチのうちの1対の列選択信号連動スイッチからなる合計4つのスイッチのうちの、オン状態の1つ又は2つのスイッチを経由して、前記第1及び第2の電位供給端子のうちのいずれか一方に電気的に接続されるものである。
本発明の第2の態様によるマイクロアクチュエータ装置は、前記第1の態様において、(i)前記各マイクロアクチュエータに関して、当該マイクロアクチュエータに関連する前記4つのスイッチのうちの2つの行選択信号連動スイッチ(又は列選択信号連動スイッチ)の各一端が、当該マイクロアクチュエータの前記第1及び第2の電極部のうちの前記他方の電極部に電気的に接続され、(ii)前記各マイクロアクチュエータに関して、当該マイクロアクチュエータに関連する前記4つのスイッチのうちの1つの行選択信号連動スイッチ(又は列選択信号連動スイッチ)の他端と、当該4つのスイッチのうちの2つの列選択信号連動スイッチ(又は行選択信号連動スイッチ)の各一端とが、互いに電気的に接続され、(iii)前記各マイクロアクチュエータに関して、当該マイクロアクチュエータに関連する前記4つのスイッチのうちの他の1つの行選択信号連動スイッチ(又は列選択信号連動スイッチ)の他端が、前記第2の電位供給端子に電気的に接続され、(iv)前記各マイクロアクチュエータに関して、当該マイクロアクチュエータに関連する前記4つのスイッチのうちの1つの列選択信号連動スイッチ(又は行選択信号連動スイッチ)の他端が、前記第1の電位供給端子に電気的に接続され、(v)前記各マイクロアクチュエータに関して、当該マイクロアクチュエータに関連する前記4つのスイッチのうちの他の1つの列選択信号連動スイッチ(又は行選択信号連動スイッチ)の他端が、前記第2の電位供給端子に電気的に接続されたものである。
本発明の第3の態様によるマイクロアクチュエータ装置は、前記第1又は第2の態様において、(i)前記各対の行選択信号連動スイッチ(又は列選択信号連動スイッチ)は、前記各マイクロアクチュエータ毎に設けられ、(ii)前記各対の列選択信号連動スイッチ(又は行選択信号連動スイッチ)は、前記複数のマイクロアクチュエータの列(又は行)毎に、当該列(又は行)に対して共通して設けられたものである。
本発明の第4の態様によるマイクロアクチュエータ装置は、前記第1乃至第3のいずれかの態様において、前記各マイクロアクチュエータの前記駆動力発生部は、磁界内に配置されて通電によりローレンツ力を生ずるローレンツ力用電流経路であるものである。
本発明の第5の態様によるマイクロアクチュエータ装置は、前記第4の態様において、前記駆動回路は、前記複数のマイクロアクチュエータの前記ローレンツ力用電流経路に選択的に電流を流すための複数のスイッチを有するものである。
本発明の第6の態様による光スイッチシステムは、前記第1乃至第5のいずれかの態様によるマイクロアクチュエータ装置と、前記複数のマイクロアクチュエータの前記可動部にそれぞれ設けられたミラーと、を備えたものである。
本発明の第7の態様による光学装置は、前記第1乃至第5のいずれかの態様によるマイクロアクチュエータ装置と、前記複数のマイクロアクチュエータの前記可動部にそれぞれ設けられた光学素子と、を備えたものである。
本発明によれば、残留電荷のリークの影響による誤動作が生ずるおそれのない安定したマイクロアクチュエータ装置、並びに、これを用いた光スイッチシステム及び光学装置を提供することができる。
また、本発明によれば、残留電荷のリークの影響による誤動作が生ずるおそれがなく安定し、かつ、静電力の発生に交流電圧を用いるのに適したマイクロアクチュエータ装置、並びに、これを用いた光スイッチシステム及び光学装置を提供することができる。
以下、本発明によるマイクロアクチュエータ装置、光スイッチシステム及び光学装置について、図面を参照して説明する。
[第1の実施の形態]
図1は、本発明の第1の実施の形態による光スイッチアレー1を備えた光学システム(本実施の形態では、光スイッチシステム)の一例を模式的に示す概略構成図である。説明の便宜上、図1に示すように、互いに直交するX軸、Y軸及びZ軸を定義する(後述する図についても同様である。)。光スイッチアレー1の基板11の面がXY平面と平行となっている。また、Z軸方向のうち矢印の向きを+Z方向又は+Z側、その反対の向きを−Z方向又は−Z側と呼び、X軸方向及びY軸方向についても同様とする。なお、Z軸方向の+側を上側、Z軸方向の−側を下側という場合がある。また、X軸方向の並びを行、Y軸方向の並びを列という。もっとも、本発明では、列方向と行方向とは必ずしも直交している必要はない。
この光スイッチシステムは、図1に示すように、光スイッチアレー1と、m本の光入力用光ファイバ2と、m本の光出力用光ファイバ3と、n本の光出力用光ファイバ4と、光スイッチアレー1に対して後述するように磁界を発生する磁界発生部としての磁石5と、光路切替状態指令信号に応答して、当該光路切替状態指令信号が示す光路切換状態を実現するための制御信号を光スイッチアレー1に供給する制御部としての外部制御回路6と、を備えている。図1に示す例では、m=3、n=3となっているが、m及びnはそれぞれ任意の数でよい。
本実施の形態では、磁石5は、図1に示すように、光スイッチアレー1の下側に配置され、光スイッチアレー1に対して磁力線5aで示す磁界を発生している。すなわち、磁石5は、光スイッチアレー1に対して、Y軸方向に沿ってその+側へ向かう略均一な磁界を発生している。
光スイッチアレー1は、図1に示すように、基板11と、基板11上に配置されたm×n個のミラー31とを備えている。m本の光入力用光ファイバ2は、基板11に対するX軸方向の一方の側からX軸方向に入射光を導くように、XY平面と平行な面内に配置されている。m本の光出力用光ファイバ3は、m本の光入力用光ファイバ2とそれぞれ対向するように基板11に対する他方の側に配置され、光スイッチアレー1のいずれのミラー31によっても反射されずにX軸方向に進行する光が入射するように、XY平面と平行な面内に配置されている。n本の光出力用光ファイバ4は、光スイッチアレー1のいずれかのミラー31により反射されてY軸方向に進行する光が入射するように、XY平面と平行な面内に配置されている。m×n個のミラー31は、m本の光入力用光ファイバ2の出射光路と光出力用光ファイバ4の入射光路との交差点に対してそれぞれ、後述するマイクロアクチュエータにより進出及び退出可能にZ軸方向に移動し得るように、2次元マトリクス状に基板11上に配置されている。なお、本例では、ミラー31の向きは、その法線がXY平面と平行な面内においてX軸と45゜をなすように設定されている。この光スイッチシステムの光路切替原理自体は、従来の2次元光スイッチの光路切替原理と同様である。
図2は、図1中の光スイッチアレー1を模式的に示す概略平面図である。光スイッチアレー1は、基板11(図2では図示せず)と、該基板11上に2次元状に配置されたm×n個の可動板12と、各可動板12に搭載されたミラー31とを備えている。図1及び図2並びに後述する図では、説明を簡単にするため、9個の光スイッチを3行3列に配置しているが、光スイッチの数は何ら限定されるものではない。光スイッチアレー1のうちのミラー31以外の部分が、本発明の一実施の形態によるマイクロアクチュエータ装置であるマイクロアクチュエータアレーを構成している。
次に、図1中の光スイッチアレー1の単位素子としての1つの光スイッチの構造について、図3乃至図7を参照して説明する。
図3は、図1中の光スイッチアレー1の単位素子としての1つの光スイッチを模式的に示す概略平面図である。図4は、図3中のA−A’線に沿った概略断面図である。ただし、図4は可動板12の断面のみを示している。図5は、図3中の可動板12を上から見たときのAl膜22のパターン形状を示す図である。理解を容易にするため、図5において、Al膜22の部分にハッチングで示している。図6及び図7はそれぞれ、図3及び図5中のB−B’線に沿った断面を+X側から−X軸方向に見た概略断面図である。ただし、図6及び図7には、−X軸方向に見たミラー31も併せて示している。図6はミラー31が上側に保持されて光路に進出した状態、図7はミラー31が下側に保持されて光路から退出した状態を示している。なお、図6及び図7では、図面表記の便宜上、後述する凸部24の図示を省略してそれによる段差がないものとして示している。
光スイッチアレー1の単位素子としての1つの光スイッチは、図2及び図3に示すように、シリコン基板等の基板11上に設けられ基板11と共に1つのマイクロアクチュエータを構成する可動部としての1つの可動板12と、可動板12に搭載された被駆動体である光学素子としてのミラー31とを有している。
可動板12は、薄膜で構成され、図3乃至図7に示すように、可動板12の平面形状の全体に渡る下側の窒化ケイ素膜(SiN膜)21及び上側のSiN膜23と、これらの膜21,23の間において部分的に形成された中間のAl膜22とから構成されている。すなわち、可動板12は、下から順にSiN膜21,23を積層した2層膜からなる部分と、下から順にSiN膜21、Al膜22及びSiN膜23を積層した3層膜からなる部分とを、併有している。Al膜22のパターン形状は図5に示す通りであるが、これについては後述する。可動板12は、SiN膜21,23とAl膜22との熱膨張係数の差によって生じる内部応力、並びに、成膜時に生じた内部応力により、図6に示すように基板11に対して上向き(+Z方向)に湾曲するように、予め定められた膜厚及び成膜条件によって形成されている。
可動板12は、図3に示すように、ミラー31を搭載するための搭載部(すなわち、ミラー31用の支持基体)としての長方形状のミラー搭載板12aと、ミラー搭載板12aの端部に接続された2本の帯状の支持板12bとを含む。本実施の形態では、これらの2本の支持板12bが、互いに機械的に並列接続された2本の梁部となっている。支持板12bは、それぞれの端部に脚部12c及び脚部12dを有している。脚部12c及び12dはいずれも基板11に固定されており、可動板12は、脚部12c及び12dを固定端として、図6に示すように、ミラー搭載板12a側が持ち上がるようになっている。このように、本実施の形態では、可動板12は、脚部12c及び12dを固定端とする片持ち梁構造を持つ可動部となっている。本実施の形態では、基板11及びこれに積層された後述する絶縁膜13,14,15等が、固定部を構成している。
可動板12には、図3に示すように、可動板12のミラー31を搭載している部分を含む領域を取り囲むように、凸部24が設けられている。凸部24は、図4に示すように、可動板12を構成する複層膜を凸型にすることにより形成されている。このように凸部24を設けることにより、段差が生じるため、可動板12のうち、凸部24で囲まれた領域及び凸部24が設けられた領域は、内部応力による湾曲が抑制され、平面性を維持することができる。このため、可動板12は、図6のように内部応力による湾曲によりミラー31を上側の位置に持ち上げた状態であっても、ミラー31を搭載している部分は平面であるため、搭載されているミラー31の形状を一定に保つことができる。
このように、可動板12は、凸部24で囲まれた領域及び凸部24が設けられた領域は湾曲が抑制されるが、支持板12bの脚部12dに近い領域は、凸部24が設けられていない。これにより、凸部24が設けられていない支持板12bの領域の湾曲によって、可動板12は、脚部12c,12dを固定端として、図6のように、ミラー搭載板12a側が持ち上がるようになっている。また、支持板12bの脚部12dに近い領域は、凸部24が設けられていないことにより、弾性部としての板ばね部となっている。
ここで、可動板12のAl膜22の形状について、図5を参照して説明する。本実施の形態では、駆動力としてローレンツ力と静電力の両方を用いて可動板12を駆動するために、図5に示すような形状に、Al膜22をパターニングしている。Al膜22のうちパターン22aは、2つの脚部12dのそれぞれから、可動板12の外周の縁に沿って延びて可動板12の先端側(+Y側)まで延び、可動板12の先端の一辺12eに沿ってX軸方向に延びた直線状のパターン22cに接続されている。パターン22cは、磁界内に配置されて通電により駆動力としてのローレンツ力を生じる電流経路(ローレンツ力用電流経路)である。以下、パターン22cをローレンツ力電流経路22cと呼ぶ場合がある。パターン22cもAl膜22のうちのパターンである。パターン22aは、ローレンツ力電流経路22cに電流を供給するための配線パターンである。パターン22aは、図6及び図7に示すように、+X側の脚部12dにおいて絶縁膜15及びSiN膜21のコンタクトホールを介してAl膜等からなるローレンツ力用配線パターン42aに接続されるとともに、−X側の脚部12dにおいて同様に別のローレンツ力用配線パターン42a(図6及び図7では図示せず)と接続され、脚部12dを介してローレンツ力用配線パターンからローレンツ力用駆動信号としての電流が供給される。図1に示す磁石5によって、ローレンツ力用電流経路22cがY軸方向の磁界内に置かれている。したがって、パターン22aを介してローレンツ力電流経路22cに電流を供給すると、ローレンツ力用電流経路22cに、その電流の向きに応じて、+Z方向又は−Z方向のローレンツ力が生ずる。
なお、図6及び図7に示すように、基板11上には、基板11側から順にシリコン酸化膜等の絶縁膜13,14,15が積層され、ローレンツ力用配線パターン42aは、絶縁膜14,15間に形成されている。
また、Al膜22のうちパターン22bは、2つの脚部12cのそれぞれから、可動板12の内側の縁に沿って可動板12の先端側(+Y側)まで延び、先端側に配置された長方形状のパターン22dに接続されている。パターン22dは、駆動力としての静電力を発生するための可動電極である。以下、パターン22dを可動電極22dと呼ぶ場合がある。パターン22dもAl膜22のうちのパターンである。パターン22bは、可動電極22dの配線パターンである。パターン22bは、脚部12cにおいて、絶縁膜15及びSiN膜21のコンタクトホールを介して可動電極用配線パターン(図示せず)に接続され、Al膜からなる固定電極41aとの間に電圧(静電力用電圧、静電力用駆動信号)が印加される。固定電極41aは、基板11上の絶縁膜13,14間に形成され、可動電極22dと対向する位置に配置されている。可動電極22dと固定電極41aとの間に電圧が印加されると、両者の間に駆動力としての静電力が生じ、この静電力により可動板12は基板11に引き寄せられる。
本実施の形態では、可動電極22dと固定電極41aとの間の静電力用電圧及びローレンツ力用電流経路22cに流す電流を制御することで、ミラー31が上側(基板11と反対側)に保持された状態(図6)及びミラー31が下側(基板11側)に保持された状態(図7)にすることができる。本実施の形態では、後述するように、図1中の外部制御回路6及び当該マイクロアクチュエータアレーに搭載された後述の図8に示す駆動回路によってこのような制御が行われるようになっている。図6及び図7において、Kは、ミラー31の進出位置に対する入射光の光路の断面を示している。
ここで、1つの光スイッチに着目して、その動作例について説明する。以下の説明において、ローレンツ力用電流経路22cに流れてローレンツ力を起こす電流をローレンツ力用電流といい、可動電極22dと固定電極41aとの間に印加する電圧を静電力用電圧という。
最初に、ローレンツ力用電流がゼロであるとともに静電力用電圧がゼロであり、凸部24が設けられていない支持板12bの領域の膜の応力(バネ力)によって+Z方向に湾曲した状態に復帰し、ミラー31が図6に示すように上側位置に保持されていたとする。この状態では、ミラー31が光路Kに進出して、当該光路Kに入射した光を反射させる。なお、本実施の形態では、図6に示す状態において、ローレンツ力用電流がゼロのままとして、静電力用電圧をVとしても、電極22d,41a間の距離が大きいため、両者の間に生ずる静電力が実質的に消失し、図6に示す状態を維持するように、設定されている。
その後、ミラー31の位置を図7に示す下側位置に切り替える場合には、ローレンツ力用電流を+Iとする。ここで、+Iは、ローレンツ力電流経路22cに、前記バネ力より強くかつ下向きのローレンツ力を発生させる電流である。ミラー31は、このローレンツ力により下降し、可動板12が基板11に当接した時点で停止し、図6に示す下側位置に保持される。その後、静電力用電圧をVとした後に、ローレンツ力用電流をゼロにする。この状態では、電極22d,41a間の距離が小さいので、両者の静電力は前記バネ力に比べて十分に大きいため、図6に示す状態が維持される。なお、ミラー31の位置を図7に示す下側位置に切り替える場合、ローレンツ力用電流を+Iにする前に、静電力用電圧をVにしてもよい。
ミラー31が図7に示す下側位置に位置する場合には、入射光はミラー31で反射されることなく、そのまま通過して出射光となる。
その後、ミラー31の位置を図6に示す上側位置に切り替える場合には、静電力用電圧をゼロにする。その結果、ミラー31は、前記バネ力により上方へ移動し、図6に示す上側位置に戻り、当該バネ力により上側位置に保持され続ける。
図8は、本実施の形態による光スイッチアレー1を示す電気回路図である。図3乃至図7に示す単一の光スイッチは、電気回路的には、1個のコンデンサ(固定電極41aと可動電極22dとがなすコンデンサに相当)と、1個のコイル(ローレンツ力用電流経路22cに相当)と見なせる。図8では、m行n列の光スイッチのコンデンサ及びコイルをそれぞれCmn及びLmnと表記している。例えば、図2中の左上の(1行1列目の)光スイッチのコンデンサ及びコイルをそれぞれC11,L11と表記している。本実施の形態では、コンデンサCmnの左側が固定電極41a、右側が可動電極22dとなっている。もっとも、両者を逆にしてもよい。
図8では、説明を簡単にするため、既に説明したように、9個の光スイッチを3行3列に配置している。もっとも、光スイッチの数は何ら限定されるものではなく、例えば100行100列の光スイッチを有する場合も、原理は同一である。
なお、以下の説明では、説明の便宜上、各スイッチは、そのゲートがハイレベルになるとオンし、そのゲートがローレベルになるとオフするものとする。この点は、図8の場合のみならず、後述する図12や図15の場合も同様である。
図8に示す回路では、コンデンサCmnに関して、各行毎に行選択信号を供給するための行選択端子VVm、及び、各列毎に列選択信号を供給するための列選択端子VHnが設けられている。コイルLmnに関して、各行毎に行選択信号を供給するための行選択端子IVm、及び、各列毎に列選択信号を供給するための列選択端子IHnが設けられている。また、所定の基準電位を基準とした第1の電位を印加するための第1の電位供給端子Vb、前記基準電位を基準とした第2の電位を印加するための第2の電位供給端子Va、及び、電流制御端子C3が設けられている。
図8に示すように、各コンデンサCmnに対してそれぞれ、1対の行選択信号連動スイッチMmnaa,Mmnabが設けられている。各行mの一方の行選択信号連動スイッチMmnaaのゲートは、同じ行mの行選択端子VVmに接続され、行選択信号連動スイッチMmnaaのゲートには行選択信号が非反転で入力される。各行mの他方の行選択信号連動スイッチMmnabのゲートは、同じ行mの行選択端子VVmにノットゲートNVVmを介して接続され、行選択信号連動スイッチMmnabのゲートには行選択信号の反転信号が入力される。これにより、1対の行選択信号連動スイッチMmnaa,Mmnabは、行選択信号に連動してオン・オフするとともに、互いに相補的にオン・オフする。
コンデンサCmnに対して、列毎に、1対の列選択信号連動スイッチMnba,Mnbbが当該列に対して共通して設けられている。各列nの一方の行選択信号連動スイッチMnabのゲートは、同じ列nの列選択端子VHnに接続され、列選択信号連動スイッチMnbbのゲートには列選択信号が非反転で入力される。各列nの他方の列選択信号連動スイッチMnbbのゲートは、同じ列nの列選択端子VHnにノットゲートNVHnを介して接続され、列選択信号連動スイッチMnbbのゲートには行選択信号の反転信号が入力される。これにより、1対の列選択信号連動スイッチMnba,Mnbbは、列選択信号に連動してオン・オフするとともに、互いに相補的にオン・オフする。
このように、列毎に1対の列選択信号連動スイッチMnba,Mnbbが当該列に対して共通して設けられているが、各コンデンサCmnに関連して、2つの行選択信号連動スイッチMmnaa,Mmnab及び2つの列選択信号連動スイッチMnba,Mnbbの、合計4つのスイッチが設けられている。例えば、コンデンサC11に関連して、2つの行選択信号連動スイッチM11aa,M11ab及び2つの列選択信号連動スイッチM1ba,M1bbの、合計4つのスイッチが設けられている。また、例えば、コンデンサC12に関連して、2つの行選択信号連動スイッチM12aa,M12ab及び2つの列選択信号連動スイッチM1ba,M1bbの、合計4つのスイッチが設けられている。
全てのコンデンサCmnの固定電極41aが、第1の電位供給端子Vbに電気的に接続されている。
各コンデンサCmnに関して、当該コンデンサCmnに関連する4つのスイッチMmnaa,Mmnab,Mnba,Mnbbのうちの2つの行選択信号連動スイッチMmnaa,Mmnabの各一端が、当該コンデンサCmnの可動電極22dに電気的に接続されている。
各コンデンサCmnに関して、当該コンデンサCmnに関連する4つのスイッチMmnaa,Mmnab,Mnba,Mnbbのうちの1つの行選択信号連動スイッチMmnaaの他端と、当該4つのスイッチMmnaa,Mmnab,Mnba,Mnbbのうちの2つの列選択信号連動スイッチMnba,Mnbbの各一端とが、電気的に接続されている。
各コンデンサCmnに関して、当該コンデンサCmnに関連する4つのスイッチMmnaa,Mmnab,Mnba,Mnbbのうちの他の1つの行選択信号連動スイッチMmnabの他端が、第2の電位供給端子Vaに電気的に接続されている。
各コンデンサCmnに関して、当該コンデンサCmnに関連する4つのスイッチMmnaa,Mmnab,Mnba,Mnbbのうちの1つの列選択信号連動スイッチMnbaの他端が、第1の電位供給端子Vbに電気的に接続されている。
各コンデンサCmnに関して、当該コンデンサCmnに関連する4つのスイッチMmnaa,Mmnab,Mnba,Mnbbのうちの他の1つの列選択信号連動スイッチMnbbの他端が、第2の電位供給端子Vaに電気的に接続されている。
本実施の形態では、このように接続されることによって、各コンデンサCmnに関して、当該コンデンサCmnの可動電極22dが、行選択信号及び列選択信号がいずれの状態であっても、当該コンデンサCmnに関連する4つのスイッチMmnaa,Mmnab,Mnba,Mnbbのうちの、オン状態の1つ又は2つのスイッチを経由して、第1及び第2の電位供給端子Vb,Vaのいずれか一方に電気的に接続されるようになっている。
例えば、コンデンサC11に関する行選択端子VV1及び列選択スイッチVH1は、(i)VV1がハイレベルでVH1がハイレベルの状態、(ii)VV1がハイレベルでVH1がローレベルの状態、(iii)VV1がローレベルでVH1がハイレベルの状態、(iv)VV1がローレベルでVH1がローレベルの状態の、4つの状態となる。(i)の状態では、M11aaがオン、M11abがオフ、M1baがオン、M1bbがオフとなり、コンデンサC11の可動電極22dは、2つのスイッチM11aa,M1baを経由して、第1の電位供給端子Vbに電気的に接続される。(ii)の状態では、M11aaがオン、M11abがオフ、M1baがオフ、M1bbがオンとなり、コンデンサC11の可動電極22dは、2つのスイッチM11aa,M1bbを経由して、第2の電位供給端子Vaに電気的に接続される。(iii)の状態では、M11aaがオフ、M11abがオン、M1baがオン、M1bbがオフとなり、コンデンサC11の可動電極22dは、1つのスイッチM11abを経由して、第2の電位供給端子Vaに電気的に接続される。(iv)の状態では、M11aaがオフ、M11abがオン、M1baがオフ、M1bbがオンとなり、コンデンサC11の可動電極22dは、1つのスイッチM1abを経由して、第2の電位供給端子Vaに電気的に接続される。
また、図8に示す回路では、コイルLmnに対してそれぞれ、コイル用行選択スイッチMmncが設けられている。コイルLmnに対して、列毎に、コイル用列選択スイッチMndが当該列に対して共通して設けられている。コイルLmnの一端が行選択スイッチMmncの一端に接続され、行選択スイッチMmncの他端が列選択スイッチMndの一端に接続され、列選択スイッチMndの他端は電流制御スイッチMC3の一端に接続されている。コイルLmnの他端は接地されている(接地電位となる部位に接続されている)。電流制御スイッチMC3の他端は前記電流+Iを供給する電流源I1の一端に接続され、電流源I1の他端は接地されている。電流制御スイッチMC3のゲートは、端子C3に接続されている。各行mの行選択スイッチMmncのゲートは、同じ行mのコイル用行選択端子IVmに接続されている。各列nのコイル用列選択スイッチMndのゲートは、その列nのコイル用列選択端子IHnに接続されている。
なお、前述した各スイッチは、基板11としてシリコン基板を用いた場合、基板11に形成したMOSトランジスタで構成することができる。
図9は、図8中の第1及び第2の電位供給端子Vb,Vaに印加される電位の一例を示す図である。図10は、図8中の第1及び第2の電位供給端子Vb,Vaに印加される電位の他の例を示す図である。
図9に示す例では、電位供給端子Vaに基準電位を基準とした直流電位+Vcが印加され、電位供給端子Vbに基準電位(例えば、接地電位)が印加され、これにより、直流駆動される。図9の場合、端子Vb,Va間に直流電源を接続すればよい。
図10に示す例では、電位供給端子Vaに基準電位(例えば、接地電位)を基準とした+Vcと−Vcとを交番する交流パルス電位が印加され、電位供給端子Vbに基準電位(例えば、接地電位)を基準とした+Vcと−Vcとを交番する交流パルス電位が印加され、両者は逆位相とされている。これにより、交流パルス駆動される。
本実施の形態では、図9に示すような直流駆動を採用してもよいし、図10に示すような交流駆動を採用してもよい。ただし、チャージアップ等の影響を避けるためには、図10に示すような交流駆動を採用することが好ましい。
次に、各端子C3,VV1〜VV3,VH1〜VH3,IV1〜IV3,IH1〜IH3に印加する電圧のタイミングチャートの一例を、図11に示す。
本実施の形態では、端子端子C3,VV1〜VV3,VH1〜VH3,IV1〜IV3,IH1〜IH3の電圧は、図1中の外部制御回路6から制御信号として供給される。外部制御回路6は、例えば、光路切換状態指令信号に基づいて、現在の可動板位置状態から変更すべき光スイッチを調べて、当該変更すべき光スイッチの1つずつについて、状態変更期間を1つずつ順次設定していく。現在の位置状態から変更すべき光スイッチがない場合には、状態保持期間を設定する。また、状態保持期間を複数設定する場合(つまり、現在の位置状態から変更すべき光スイッチの数が2つ以上の場合)には、各状態変更期間の間に状態保持期間を設定してもよいし、設定しなくてもよい。例えば、現在の位置状態から変更すべき光スイッチの数が3つある場合には、状態変更期間→状態保持期間→状態変更期間→状態保持期間→状態変更期間を設定してもよいし、連続して状態変更期間を設定してもよい。そして、外部制御回路6は、設定した各状態変更期間においては、対応する光スイッチのアドレス及び可動板位置状態に応じて端子C3,VV1〜VV3,VH1〜VH3,IV1〜IV3,IH1〜IH3の電圧を定める。
図11は、外部制御回路6により、状態保持期間→1行1列目の光スイッチの状態変更期間(解放動作(対象光スイッチを図7に示す下側位置から図6に示す上側位置へ変更する動作)を行う状態変更期間)→状態保持期間→1行1列目の光スイッチの状態変更期間(ラッチ動作(対象光スイッチを図6に示す上側位置から図7に示す下側位置へ変更する動作)を行う状態変更期間)→状態保持期間が設定された例を示している。
図11において、時刻t1以前は、状態保持期間である。この期間では、端子C3,VV1〜VV3,VH1〜VH3,IV1〜IV3,IH1〜IH3は、ローレベルである。この状態では、コンデンサCmnの固定電極41aは第1の電位供給端子Vbに直接に接続され、コンデンサCmnの可動電極22dはオン状態の行選択信号連動スイッチMmnabを経由して第2の電位供給端子Vaに接続されているので、全てのコンデンサCmnには端子Va,Vb間の電位差(図9の場合はVc、図10の場合は2Vc)が印加され、かつ、全てのコイルLmnには電流が流れておらず、各光スイッチのミラー31は、図6に示す上側位置及び図7に示す下側位置のいずれかの位置に保持されている。ここでは、1行1列目の光スイッチのミラー31は、図7に示す下側位置に保持されているものとする。
時刻t1で、1行1列目の光スイッチを状態変更の対象とする状態変更期間(解放動作を行う状態変更期間)が開始され、端子VV1,VH1がハイレベルとされ、それ以外の端子は全てローレベルのままである。
この時、1行目の一方の行選択信号連動スイッチM11ab,M12ab,M13abがオフに切り替わり、1行目の他方のM11aa,M12aa,M13aaがオンに切り替わるが、他の行の行選択信号連動スイッチの状態に変化はない。また、1列目の一方の列選択信号連動スイッチM1baがオンに切り替わり、1列目の他方の列選択信号連動スイッチM1bbがオフに切り替わるが、他の列の列選択信号連動スイッチの状態に変化はない。
したがって、時刻t1以降は、1行1列目のコンデンサC11の可動電極22dはオン状態の行選択信号連動スイッチM11aa,M1baを経由して第1の電位供給端子Vbに接続される。このため、コンデンサC11の固定電極41aはそもそも直接に第1の電位供給端子Vbに接続されていることから、コンデンサC11には電位差ゼロが印加されて、コンデンサC11のバイアス電圧はゼロとなる。その結果、1行1列目の光スイッチのミラー31は、凸部24が設けられていない支持板12bの領域の膜の応力(バネ力)によって、図6に示す上側位置へ移動する。
時刻t1以降も、他のコンデンサの可動電極部22dには端子Vaが接続されており、他のコンデンサには端子Va,Vb間の電位差(図9の場合はVc、図10の場合は2Vc)が印加されている。このように、本実施の形態によれば、状態変更期間においても、全てのコンデンサCmnは電位供給端子Va、Vbのいずれかから電気的に切り離されることはない。
その後、時刻t2で、端子VV1,VH1をローベルにすることで、状態保持期間へ移行する。
この状態保持期間の後、時刻t3において、1行1列目の光スイッチを状態変更の対象とする状態変更期間(ラッチ動作を行う状態変更期間)が開始され、端子IV1,IH1がハイレベルにされる。これにより、1行目のコイル用行選択M11c,M12c,M13c及び1列目のコイル用列選択スイッチM1dがオンに切り替わる。次に、時刻t4において、端子C3をハイレベルにして、電流制御スイッチMC3をオンに切り替える。その結果、1行1列目の光スイッチのコイルL11にローレンツ力用電流が流れ、それに生ずる下向きのローレンツ力によって、1行1列目の光スイッチのミラー31が図7に示す下側位置へ移動する。
その後、時刻t5で、端子C3端子をローレベルにし、電流制御スイッチMC3をオフに切り替える。これにより下向きのローレンツ力が作用しなくなるが、コンデンサC11には、端子Va,Vb間の電位差(図9の場合はVc、図10の場合は2Vc)が印加されているため、それによる静電力によって、ミラー31は図7に示す下側位置に保持され続ける。
さらに、時刻t6で、端子IV1,IH1端子をローレベルとして、状態保持期間へ移行する。
以上の説明からわかるように、本実施の形態によれば、互いに相補的にオン・オフする行選択信号連動スイッチMmnaa,Mmnabと、互いに相補的にオン・オフする列選択信号連動スイッチMmnba,Mmnbbとを、巧みに利用することで、状態変更期間を含むいずれの期間においても、コンデンサCmnの固定電極41a及び可動電極22dが電位供給端子Va,Vbのいずれかに接続されており、固定電極41a及び可動電極22dが電気的に浮いた状態にされることがない。したがって、前述した従来技術と異なり、コンデンサCmnの残留電荷を利用するものではないため、残留電荷のリークの影響による誤動作が生ずるおそれがなくなり、安定した動作を行うことができる。
また、前述した動作説明から、本実施の形態では、図9に示すように直流駆動を行うことができるだけでなく、図10に示すように交流駆動を何ら支障を来すことなく、適切に行うことができることがわかる。このように、本実施の形態は、静電力の発生に交流電圧を用いるのにも適している。
ここで、本実施の形態による光スイッチアレー1を変形した比較例による光スイッチアレーについて、図12を参照して説明する。
図12は、この比較例による光スイッチアレーを示す電気回路図である。図12において、図8中の要素と同一又は対応する要素には同一符号を付し、その重複する説明は省略する。この比較例が本実施の形態と異なる所は、駆動回路のみである。図12に示す駆動回路は、前述した特許文献1の図7に開示された駆動回路と実質的に同じである。
この比較例では、図12に示すように、各コンデンサCmnに対してそれぞれ、図8中の行選択信号連動スイッチMmnaaに相当する行選択スイッチMmnaは設けられているが、図8中の行選択信号連動スイッチMmnabに相当するスイッチは設けられていない。また、この比較例では、コンデンサCmnに対して、列毎に、図8中の列選択信号連動スイッチMnbaに相当する列選択スイッチが当該列に対して共通して設けられているが、図8中の列選択信号連動スイッチMnbbに相当するスイッチは設けられていない。これに伴い、この比較例では、図8中のノットゲートNVVm,NVHnは設けられていない。
図12中の端子Vmは、コンデンサCmn用及びコイルLmn用を兼用した行選択端子であり、図8中の端子VVm,IVmを兼用したものに相当している。同様に、図12中の端子Hnは、コンデンサCmn用及びコイルLmn用を兼用した列選択端子であり、図8中の端子VHn,IHnを兼用したものに相当している。
この比較例では、図8中の電位供給端子Va,Vbは設けられておらず、全てのコンデンサCmnの固定電極41aが接地されている。そして、図12に示すように、電圧制御スイッチMC1,MC2が設けられ、それらのゲートが端子C1,C2にそれぞれ接続されている。電圧制御スイッチMC1の一端及び電圧制御スイッチMC2の一端が、互いに接続され、更に列選択スイッチMnbの一端にそれぞれ接続されている。電圧制御スイッチMC1の他端は直流のクランプ電圧VCに接続され、電圧制御スイッチMC2の他端は接地されている。
次に、この比較例において、各端子C1〜C3,V1〜V3,H1〜H3に印加する電圧のタイミングチャートの一例を、図13に示す。図13に示す動作例は、前述した図11に示す本実施の形態の動作例と対応している。
図13は、電圧リフレッシュ期間→1行1列目の光スイッチの状態変更期間(解放動作)→電圧リフレッシュ期間→1行1列目の光スイッチの状態変更期間(ラッチ動作)→電圧リフレッシュ期間が設定された例である。電圧リフレッシュ期間は、状態保持期間の一部をなすものである。
図13、時刻t11以前は、全ての光スイッチのコンデンサCmnをクランプ電圧VCにバイアスする電圧リフレッシュ期間である。したがって、この期間では、端子V1〜V3,H1〜H3,C1は全てハイレベルとされ、端子C2,C3はローレベルとされ、各光スイッチのミラー31は、図6に示す上側位置及び図7に示す下側位置のいずれかの位置に保持されている。ここでは、1行1列目の光スイッチのミラー31は、図7に示す下側位置に保持されているものとする。
時刻t11で1行1列目の光スイッチを状態変更の対象とする状態変更期間(解放動作を行う状態変更期間)が開始され、端子V2,V3,H2,H3がローレベルとされ、コンデンサC11以外のコンデンサが、電気的に切り離される。
次に、時刻t12で端子C1がローレベルにされた後、時刻t13で、端子C2がハイレベルにされ、コンデンサC11に充電されていた電荷が放電され、コンデンサC11の静電力電圧がゼロにされる。これによって、1行1列目の光スイッチの固定電極41aと可動電極22dとの間の静電力がなくなり、1行1列目の光スイッチのミラー31は、図6に示す上側位置に移動して保持される。次に、時刻t14で端子C2がローレベルにされ、更に時刻t5で端子C1がハイレベルにされる。
その後、時刻t16で、端子V2,V3,H2,H3をハイレベルにすることで、電圧リフレッシュ期間へ移行する。
この電圧リフレッシュ期間の後、時刻t17で1行1列目の光スイッチを状態変更の対象とする状態変更期間(ラッチ動作を行う状態変更期間)が開始され、端子V2,V3,H2,H3がローレベルになり、コイルL11が選択され、コンデンサC11以外のコンデンサが電気的に切り離される。
次に、時刻t18で端子C3がハイレベルにされ、コイルL11にローレンツ力用電流が流れ、それによる下向きのローレンツ力によって、ミラー31は図7に示す下側位置に移動する。その後、時刻t19で、端子C3はローレベルにされ、ローレンツ力用電流は停止してローレンツ力が生じなくなるが、コンデンサC11の静電力により、ミラー31は下側位置に保持され続ける。
その後、時刻t20で、端子V2,V3,H2,H3をハイレベルにすることで、電圧リフレッシュ期間へ移行する。
この比較例では、各コンデンサCmnの可動電極22dに対して2つの選択スイッチM11a,M1bが直列に接続され(例えば、コンデンサC21に対して選択スイッチM21,M1bが直列に接続され)、選択スイッチM11a,M1bをバイパスする通電路は存在しない。このため、前述した動作説明からわかるように、状態変更期間t11−t6と状態保持期間t17−t20においては、コンデンサC11以外のコンデンサが電気的に切り離されるため、状態変更対象の1行1列目の光スイッチ以外の光スイッチのミラー31の図7に示す下側位置の保持は、当該コンデンサに残留している電荷によって発生する静電力に頼っている。このため、この比較例では、各コンデンサは残留電荷のリークの影響を受け、誤動作するおそれがある。
また、この比較例では、静電力発生のために直流電圧を使用しているが、以下に説明する理由で、静電力発生のために交流電圧を用いることは困難である。
今、図12に示した回路において、直流電圧VCの代わりに、図14に示すような交流パルスを印加することを考える。すると、状態変更期間に移行するタイミング(例えば、図13中の時刻t11,時刻t17)が、図14中の時刻T1,T3の場合は、状態変更対象以外の光スイッチのコンデンサにはその時点の電圧+Vc又は−Vcの電荷が残留するため、状態変更期間において、状態変更対象以外の光スイッチのコンデンサを、直流駆動の場合と同様に下側位置に保持することができる。ところが、状態変更期間に移行するタイミングが、図14中の時刻T2,T4のように極性切り替えタイミングと一致すると、その時点では、状態変更対象以外の光スイッチのコンデンサにはほとんど電荷がないので、状態変更対象以外の光スイッチのコンデンサを、下側位置に保持し得なくなってしまう。このため、直流電圧VCの代わりに、図14に示すような交流パルスを印加しようとすると、状態変更期間への移行タイミングが時刻T1,T3のようなタイミングとなるように、高度なタイミング制御が必要となり、回路構成が複雑となってしまう。
そして、このようなタイミング制御を実現したとしても、電圧VCの静電力を得るために2VCの耐圧を持つ回路が必要となり、実用的でない。これを解決するためには、静電力用電極の一般的な交流駆動では、一方の電極の電位を、グランドではなく、他方の電極と逆位相の交流パルス電圧を印加する方法が用いられる。ところが、図12に示す比較例では、状態変更期間において選択されたコンデンサ以外のコンデンサが電源から電気的に切り離されてしまうので、このような一般的な手法を採用することができず、結局、高耐圧の回路を採用せざるを得ない。
このように、前記比較例では、タイミング制御の点及び高耐圧の点から、実際上は、静電力の発生に交流電圧を用いることは困難である。
これに対し、本実施の形態では、前述したように、コンデンサCmnの残留電荷を利用するものではないため、残留電荷のリークの影響による誤動作が生ずるおそれがなくなり、安定した動作を行うことができるのである。
また、本実施の形態では、図10に示すように交流駆動を採用しても、前述したようなタイミング制御は全く不要であるとともに、静電力用電極の一般的な交流駆動に準じて、図10に示すように、コンデンサCmnの一方の電極と他方の電極にそれぞれ基準電位を基準とした逆相の交流電位を印加することができるので、交流駆動を容易に実現することができる。
[第2の実施の形態]
図15は、本発明の第2の実施の形態による光スイッチシステムで用いられている光スイッチアレーを示す電気回路図である。図15において、図8中の要素と同一又は対応する要素には同一符号を付し、その重複する説明は省略する。
本実施の形態による光スイッチシステムが前記第1の実施の形態による光スイッチシステムと異なる所は、本実施の形態で用いられている光スイッチアレーにおいて、図15に示すように、図8中の電流制御スイッチMC3に代えて、4つの電流制御スイッチMC11〜MC14が設けられ、端子C4も追加されている点のみである。
このような構成を採用することで、本実施の形態では、単一の電流原I1を用いながらも、各コイルLmnに、下向き(−Z方向)のローレンツ力を発生するための正方向のローレンツ力用電流のみならず、上向き(+Z方向)のローレンツ力を発生するための逆方向のローレンツ力用電流も流せるようになっている。上向きのローレンツ力は、ミラー31を図7に示す下側位置から図6に示す上側位置へ移動させる際に、その移動速度を上げるために設けられる。
次に、図15中の各端子C3,C4,VV1〜VV3,VH1〜VH3,IV1〜IV3,IH1〜IH3に印加する電圧のタイミングチャートの一例を、図16に示す。
本実施の形態においても、第1及び第2の電位供給端子Vb,Vaに印加される電位は、図9に示すような直流の電位でもよいし、図10に示すような交流の電位でもよい。本例においても、これらの各端子に印加する電圧がハイレベルの場合に、対応するスイッチがオンするとともに、当該電圧がローレベルの場合に、対応するスイッチがオフするものとする。
図16に示す動作例は、前述した図11に示す第1の実施の形態の動作例と対応している。図16も、図11の場合と同じく、状態保持期間→1行1列目の光スイッチの状態変更期間(解放動作)→状態保持期間→1行1列目の光スイッチの状態変更期間(ラッチ動作)→状態保持期間が設定された例である。
図16において、時刻t31以前は、状態保持期間である。この期間では、端子C3,C4,VV1〜VV3,VH1〜VH3,IV1〜IV3,IH1〜IH3は、ローレベルである。この状態では、全てのコンデンサCmnには端子Va,Vb間の電位差(図9の場合はVc、図10の場合は2Vc)が印加され、かつ、全てのコイルLmnには電流が流れておらず、各光スイッチのミラー31は、図6に示す上側位置及び図7に示す下側位置のいずれかの位置に保持されている。ここでは、1行1列目の光スイッチのミラー31は、図7に示す下側位置に保持されているものとする。
時刻t31で、1行1列目の光スイッチの状態変更期間(解放動作)が開始され、端子VV1,VH1,IV1,IH1がハイレベルとされ、それ以外の端子は全てローレベルのままである。
この時、1行目の一方の行選択信号連動スイッチM11ab,M12ab,M13abがオフに切り替わり、1行目の他方のM11aa,M12aa,M13aaがオンに切り替わるが、他の行の行選択信号連動スイッチの状態に変化はない。また、1列目の一方の列選択信号連動スイッチM1baがオンに切り替わり、1列目の他方の列選択信号連動スイッチM1bbがオフに切り替わるが、他の列の列選択信号連動スイッチの状態に変化はない。
したがって、時刻t31以降は、1行1列目のコンデンサC11の可動電極22dはオン状態の行選択信号連動スイッチM11aa,M1baを経由して第1の電位供給端子Vbに接続される。このため、コンデンサC11の固定電極41aはそもそも直接に第1の電位供給端子Vbに接続されていることから、コンデンサC11には電位差ゼロが印加されて、コンデンサC11のバイアス電圧はゼロとなる。その結果、1行1列目の光スイッチのミラー31は、凸部24が設けられていない支持板12bの領域の膜の応力(バネ力)によって、図6に示す上側位置への移動を開始する。
時刻t31以降も、他のコンデンサの可動電極部22dには端子Vaが接続されており、他のコンデンサには端子Va,Vb間の電位差(図9の場合はVc、図10の場合は2Vc)が印加されている。このように、本実施の形態によれば、状態変更期間においても、全てのコンデンサCmnは電位供給端子Va、Vbのいずれかから電気的に切り離されることはない。
その後、時刻t32で、端子C4をハイレベルにして、コイルL11に上向きのローレンツ力を発生させるローレンツ力用電流−Iを流す。この凸部24が設けられていない支持板12bの領域のバネ力に加えて、この上向きのローレンツ力によっても、1行1列目の光スイッチのミラー31が上方へ移動していく。よって、ミラー31の上方への移動速度が高まる。
1行1列目の光スイッチのミラー31が図6に示す上側位置に移動した後、時刻t33で、端子C4をローレベルにし、ローレンツ力用電流を停止させる。
その後、時刻t34で、端子VV1,VH1,IV1,IH1をローベルにすることで、状態保持期間へ移行する。
この状態保持期間の後、時刻t35において、1行1列目の光スイッチの状態変更期間(ラッチ動作)が開始される。このラッチ動作は前記第1の実施の形態の場合と同じである。図16中の時刻t35〜t38は、図11中の時刻t3〜t6にそれぞれ相当している。よって、ここでは、ラッチ動作の説明は省略する。
本実施の形態によれば、前記第1の実施の形態と同様の利点が得られる。また、本実施の形態によれば、上向きのローレンツ力を利用することで、ミラー31を図7に示す下側位置から図6に示す上側位置へ移動させる移動速度を上げることができ、しかも逆方向のローレンツ力用の電流源を別に用いることなく、単一電流源を用いることができる。
以上、本発明の各実施の形態について説明したが、本発明はこれらの実施の形態に限定されるものではない。
例えば、前記各実施の形態では、列毎に1対の列選択信号連動スイッチMmba,Mmbbが当該列に対して共通して設けられているが、相補的にオン・オフする1対の列選択信号連動スイッチを各コンデンサCmnに対して1対1に設けてもよい。
また、前記各実施の形態では、静電力以外の駆動力としてローレンツ力が用いられているが、他の駆動力を用いてもよい。例えば、ローレンツ力用電流経路22dの代わりに圧電素子を設けて、当該圧電素子による駆動力を利用してもよい。
さらに、前記各実施の形態では、可動板12が片持ち梁構造を有しているが、本発明では、例えば、可動部は両持ち梁構造を有していてもよい。
また、前述した各実施の形態は本発明を光スイッチシステムに適用した例であったが、本発明は、ミラー31に代えて、光の反射率の低い遮光膜や、偏光特性を有する偏光膜や、光波長フィルタ特性を有する光学薄膜などを搭載することにより、光減衰器、偏光器、波長選択器等の種々の光学装置に適用することができる。
本発明の第1の実施の形態によるマイクロアクチュエータ装置を用いた光スイッチアレーを備えた光学システムの一例を模式的に示す概略構成図である。 図1中の光スイッチアレーを模式的に示す概略平面図である。 図1中の光スイッチアレーの単位素子としての1つの光スイッチを模式的に示す概略平面図である。 図3中のA−A’線に沿った概略断面図である。 図3中の可動板を上から見たときのAl膜のパターン形状を示す図である。 ミラーが上側に保持された状態を示す、図3及び図5中のB−B’線に沿った断面を+X側から−X軸方向に見た概略断面図である。 ミラーが下側に保持された状態を示す、図3及び図5中のB−B’線に沿った断面を+X側から−X軸方向に見た概略断面図である。 図1中の光スイッチアレーを示す電気回路図である。 図8中の第1及び第2の電位供給端子に印加される電位の一例を示す図である。 図8中の第1及び第2の電位供給端子に印加される電位の他の例を示す図である。 図1中の光スイッチアレーの各端子に印加する電圧のタイミングチャートの一例を示す図である。 比較例による光スイッチアレーを示す電気回路図である。 図12に示す光スイッチアレーの各端子に印加する電圧のタイミングチャートの一例を示す図である。 交流パルスの例を示す図である。 本発明の第2の実施の形態による光スイッチシステムで用いられている光スイッチアレーを示す電気回路図である。 図15に示す光スイッチアレーの各端子に印加する電圧のタイミングチャートの一例を示す図である。
符号の説明
1 光スイッチアレー
11 基板
12 可動板
22d 可動電極
41a 固定電極
31 ミラー
Cmn コンデンサ
Mmnaa,Mmnab 行選択信号連動スイッチ
Mnba,Mnbb 列選択信号連動スイッチ

Claims (7)

  1. 複数のマイクロアクチュエータと、前記複数のマイクロアクチュエータを駆動する駆動回路と、を備え、
    前記各マイクロアクチュエータは、固定部に対して移動し得るように設けられた可動部と、前記可動部に設けられた第1の電極部と、前記固定部に設けられ前記第1の電極部との間の電圧により静電力を生じ得る第2の電極部と、前記可動部に設けられ静電力以外の駆動力を生じ得る駆動力発生部と、を有し、
    前記駆動回路は、前記複数のマイクロアクチュエータの行を選択する行選択信号に連動してオン・オフする複数対の行選択信号連動スイッチと、前記複数のマイクロアクチュエータの列を選択する列選択信号に連動してオン・オフする複数対の列選択信号連動スイッチと、それぞれ電位が印加される第1及び第2の電位供給端子とを有し、
    前記各対の行選択信号連動スイッチは、互いに相補的にオン・オフする2つの行選択信号連動スイッチからなり、
    前記各対の列選択信号連動スイッチは、互いに相補的にオン・オフする2つの列選択信号連動スイッチからなり、
    前記各マイクロアクチュエータに関して、当該マイクロアクチュエータの前記第1及び第2の電極部のうちの一方の電極部が前記第1の電位供給端子に電気的に接続され、
    前記各マイクロアクチュエータに関して、当該マイクロアクチュエータの前記第1及び第2の電極部のうちの他方の電極部が、前記行選択信号及び前記列選択信号がいずれの状態であっても、前記複数の対の行選択信号連動スイッチのうちの1対の行選択信号連動スイッチ及び前記複数の対の列選択信号連動スイッチのうちの1対の列選択信号連動スイッチからなる合計4つのスイッチのうちの、オン状態の1つ又は2つのスイッチを経由して、前記第1及び第2の電位供給端子のうちのいずれか一方に電気的に接続される、
    ことを特徴とすることを特徴とするマイクロアクチュエータ装置。
  2. 前記各マイクロアクチュエータに関して、当該マイクロアクチュエータに関連する前記4つのスイッチのうちの2つの行選択信号連動スイッチ(又は列選択信号連動スイッチ)の各一端が、当該マイクロアクチュエータの前記第1及び第2の電極部のうちの前記他方の電極部に電気的に接続され、
    前記各マイクロアクチュエータに関して、当該マイクロアクチュエータに関連する前記4つのスイッチのうちの1つの行選択信号連動スイッチ(又は列選択信号連動スイッチ)の他端と、当該4つのスイッチのうちの2つの列選択信号連動スイッチ(又は行選択信号連動スイッチ)の各一端とが、互いに電気的に接続され、
    前記各マイクロアクチュエータに関して、当該マイクロアクチュエータに関連する前記4つのスイッチのうちの他の1つの行選択信号連動スイッチ(又は列選択信号連動スイッチ)の他端が、前記第2の電位供給端子に電気的に接続され、
    前記各マイクロアクチュエータに関して、当該マイクロアクチュエータに関連する前記4つのスイッチのうちの1つの列選択信号連動スイッチ(又は行選択信号連動スイッチ)の他端が、前記第1の電位供給端子に電気的に接続され、
    前記各マイクロアクチュエータに関して、当該マイクロアクチュエータに関連する前記4つのスイッチのうちの他の1つの列選択信号連動スイッチ(又は行選択信号連動スイッチ)の他端が、前記第2の電位供給端子に電気的に接続された、
    ことを特徴とする請求項1記載のマイクロアクチュエータ装置。
  3. 前記各対の行選択信号連動スイッチ(又は列選択信号連動スイッチ)は、前記各マイクロアクチュエータ毎に設けられ、
    前記各対の列選択信号連動スイッチ(又は行選択信号連動スイッチ)は、前記複数のマイクロアクチュエータの列(又は行)毎に、当該列(又は行)に対して共通して設けられた、
    ことを特徴とする請求項1又は2記載のマイクロアクチュエータ装置。
  4. 前記各マイクロアクチュエータの前記駆動力発生部は、磁界内に配置されて通電によりローレンツ力を生ずるローレンツ力用電流経路であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のマイクロアクチュエータ装置。
  5. 前記駆動回路は、前記複数のマイクロアクチュエータの前記ローレンツ力用電流経路に選択的に電流を流すための複数のスイッチを有することを特徴とする請求項4記載のマイクロアクチュエータ装置。
  6. 請求項1乃至5のいずれかに記載のマイクロアクチュエータ装置と、前記複数のマイクロアクチュエータの前記可動部にそれぞれ設けられたミラーと、を備えたことを特徴とする光スイッチシステム。
  7. 請求項1乃至5のいずれかに記載のマイクロアクチュエータ装置と、前記複数のマイクロアクチュエータの前記可動部にそれぞれ設けられた光学素子と、を備えたことを特徴とする光学装置。
JP2005375157A 2005-12-27 2005-12-27 マイクロアクチュエータ装置、光スイッチシステム及び光学装置 Pending JP2007178587A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005375157A JP2007178587A (ja) 2005-12-27 2005-12-27 マイクロアクチュエータ装置、光スイッチシステム及び光学装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005375157A JP2007178587A (ja) 2005-12-27 2005-12-27 マイクロアクチュエータ装置、光スイッチシステム及び光学装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2007178587A true JP2007178587A (ja) 2007-07-12

Family

ID=38303859

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005375157A Pending JP2007178587A (ja) 2005-12-27 2005-12-27 マイクロアクチュエータ装置、光スイッチシステム及び光学装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2007178587A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009232615A (ja) * 2008-03-24 2009-10-08 Sanyo Electric Co Ltd 静電動作装置

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009232615A (ja) * 2008-03-24 2009-10-08 Sanyo Electric Co Ltd 静電動作装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4089215B2 (ja) マイクロアクチュエータ、並びに、これを用いたマイクロアクチュエータ装置、光スイッチ及び光スイッチアレー
US7427877B2 (en) Level shift circuit, and actuator apparatus and optical switch system using same
US6760145B1 (en) Actuator for dual-axis rotation micromirror
US20010028203A1 (en) Electrostatic actuator and method of driving the same
JP2008083686A (ja) 光変調器、表示装置、ホログラフィー装置、及びホログラム記録装置
JP3966704B2 (ja) 静電アクチュエータ、静電アクチュエータの駆動方法及びこれを用いたカメラモジュール
US6618518B1 (en) Microelectromechanical optical cross-connect switches including row and column addressing and methods of operating same
CN100400411C (zh) 微致动器装置及使用了该装置的光开关系统
US7023124B2 (en) Micro-actuator array, micro-actuator device, optical switch, array, and optical switch system
JP5374860B2 (ja) マイクロアクチュエータ及びその製造方法、マイクロアクチュエータアレー、マイクロアクチュエータ装置、光学デバイス、表示装置、露光装置、並びにデバイス製造方法
JP2007178587A (ja) マイクロアクチュエータ装置、光スイッチシステム及び光学装置
JP5066795B2 (ja) マイクロアクチュエータ、光学装置及び光スイッチ
JP4595373B2 (ja) マイクロアクチュエータ、マイクロアクチュエータアレー及び光学装置
Gehner et al. Active-matrix-addressed micromirror array for wavefront correction in adaptive optics
JP3670635B2 (ja) マイクロアクチュエータ装置及びこれを用いた光スイッチシステム
JP4569161B2 (ja) マイクロアクチュエータアレー、光学装置及び光スイッチアレー
JP4525206B2 (ja) マイクロアクチュエータアレー、光学装置及び光スイッチアレー
JP2007015047A (ja) マイクロアクチュエータ装置
JP4715407B2 (ja) マイクロアクチュエータ装置及び光スイッチシステム
JP4835145B2 (ja) マイクロアクチュエータ、マイクロアクチュエータアレー、マイクロアクチュエータ装置及び光スイッチシステム
JP2006175564A (ja) マイクロアクチュエータ装置等のデバイスの製造方法、並びに、光学装置及び光スイッチ装置
JP2005342839A (ja) マイクロアクチュエータアレー、光学装置及び光スイッチアレー
JP2007075905A (ja) マイクロアクチュエータ、マイクロアクチュエータアレー、光スイッチ、及び光スイッチアレー
TWI274200B (en) Micro actuator, micro actuator device, optical switch and optical switch array
JP2000330041A (ja) 静電アクチュエータ、光スイッチング素子、画像表示装置およびそれらの制御方法