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JP2007149297A - ヘッドの製造方法、ヘッド、およびこれを備えたディスク駆動装置 - Google Patents

ヘッドの製造方法、ヘッド、およびこれを備えたディスク駆動装置 Download PDF

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JP2007149297A JP2005345911A JP2005345911A JP2007149297A JP 2007149297 A JP2007149297 A JP 2007149297A JP 2005345911 A JP2005345911 A JP 2005345911A JP 2005345911 A JP2005345911 A JP 2005345911A JP 2007149297 A JP2007149297 A JP 2007149297A
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    • G11B5/48Disposition or mounting of heads or head supports relative to record carriers ; arrangements of heads, e.g. for scanning the record carrier to increase the relative speed
    • G11B5/58Disposition or mounting of heads or head supports relative to record carriers ; arrangements of heads, e.g. for scanning the record carrier to increase the relative speed with provision for moving the head for the purpose of maintaining alignment of the head relative to the record carrier during transducing operation, e.g. to compensate for surface irregularities of the latter or for track following
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Abstract

【課題】設計自由度が高く、所望形状のスライダを製造することが可能なヘッドの製造方法、この製造方法によって製造されたヘッド、およびこのヘッドを備えたディスク駆動装置を提供する。
【解決手段】ヘッド40のスライダ42は、記録媒体の表面に対向する対向面43と、対向面に突設された複数の凸部(48、52、66)および負圧キャビティ54と、有している。スライダの製造方法では、対向面に所定形状を有したマスクを設けた後、対向面を除去加工して、向い合う2辺を有する凸状部を含んだ凸部を形成する。向い合う2辺の内の一辺および凸状部の一部を覆う他のマスクをスライダの対向面に設けた後、対向面を除去加工し、向い合う2辺がそれぞれ深さの異なる溝に隣接しているとともに使用したマスクの最小幅部分よりも幅の狭い凸状部を形成する。
【選択図】 図3

Description

この発明は、磁気ディスク装置等のディスク駆動装置に用いるヘッドの製造方法、この製造方法によって製造されたヘッド、およびこのヘッドを備えたディスク駆動装置に関する。
ディスク装置として、例えば、磁気ディスク装置は、ケース内に配設された磁気ディスクと、磁気ディスクを支持および回転駆動するスピンドルモータと、磁気ディスクに対して情報のリード/ライトを行う磁気ヘッドと、磁気ヘッドを磁気ディスクに対して移動自在に支持したキャリッジアッセンブリと、を備えている。キャリッジアッセンブリは、回動自在に支持されたアームと、アームから延出したサスペンションとを備え、このサスペンションに延出端に磁気ヘッドが支持されている。磁気ヘッドは、サスペンションに取り付けられたスライダ、およびスライダに設けられたヘッド部を有し、ヘッド部は、リード用の再生素子、ライト用の記録素子を含んで構成されている。
スライダは、磁気ディスクの記録面と対向した対向面、つまり、ABS(エア・ベアリング・サーフェース)面を有している。スライダの対向面には、負圧を発生させるための負圧発生部として負圧キャビティが形成されている。スライダは、サスペンションにより、磁気ディスクの磁気記録層に向う方向に所定のヘッド荷重が印加されている。磁気ディスク装置の動作時、回転する磁気ディスクとスライダとの間には空気流が発生し、スライダの対向面には、パッドにより発生した正圧と負圧キャビティにより発生した負圧とが作用する。この空気流によって作用する力とヘッド荷重とを釣り合わせることにより、スライダは磁気ディスク記録面と一定の隙間を保って浮上している。この隙間は、磁気ディスクのどの半径位置においても同程度であることが求められる。
スライダに負圧を発生させることは、スライダの諸特性を向上させる。諸特性が良くなると減圧、誤差感度、衝撃等のためにとっている余裕分(浮上マージン)を減らせるため、通常時の磁気スペーシングを小さくでき、記録密度の向上につながる。
負圧発生は、細い空気流路をとってきた空気が、広い空気流路に広がった際に発生する。そのため、スライダのABS面の中央付近より上流側に凸部を形成し、この凸部により、ABS面の中央付近に負圧を発生させる凹状部、つまり、負圧キャビティを形成することによって負圧を発生させる。
このような負圧を発生させるスライダは、ABS面に凸部を残すような除去加工を施すことによって形成される。このようなスライダの形状は複雑であるため、通常のフライス、研削などの機械加工のみでは製作できない。所望形状を実現するため、スライダは、フォトレジストでパターニングされたマスクを保護膜とし、イオンミリングや、反応性イオンエッチング(RIE)などの除去加工によって製作される。
通常、フォトレジストのパターンニング−除去加工−フォトレジスト除去の工程によりABS面に凸部を製作する。この凸部を製作する工程を、マスク形状および除去加工する深さを変えて、複数回繰り返することにより、所望形状のABS面が製作される(例えば、特許文献1、2、3)。
特開平10−177947号公報 特開2003−188088号公報 特開2001−325707号公報
近年、記録密度の向上に伴い、スライダの小型化が図られ、いわゆる、ピコスライダ、フェムトスライダ等の商品開発がなされている。スライダが小型化し、その寸法が小さくなると、ABS面に形成される凸部の幅も狭くなる。しかしながら、細い凸パターンを作ろうとした際、マスクパターンが細くなってしまい、細い凸パターンの加工が困難となる。これは、マスクパターンが細いと、マスクが剥がれやすくなるためである。除去加工前、もしくは、除去加工中にマスクが剥がれると、保護しなくてはならない部分が除去加工時に露出するため、所望の形状が得られない。また、剥がれたマスクが加工面に再付着することもある。この場合、マスクによって不所望の部位を保護してしまい、除去加工後、所望形状が得られない。
マスクの寸法には制限があり、最小幅寸法は30μmとされている。このようなマスクを使用をすると、スライダのディスク対向面の最小パターン幅は、30μmとなる。スライダのパターンは、30μm以上の幅を持たなくてはいけないという制約により、設計自由度が低下し、スライダの各種特性を損なってきた。スライダは、負圧発生部の面積が大きい程、絶対値の大きな負圧を発生することができる。そのため、ABS面上の凸部の幅が大きいと、負圧発生部の面積が小さくなり、ヘッドの特性を損なってしまう。
この発明は以上の点に鑑みなされたもので、その目的は、設計自由度が高く、所望形状のスライダを製造することが可能なヘッドの製造方法、この製造方法によって製造されたヘッド、およびこのヘッドを備えたディスク駆動装置を提供することにある。
上記目的を達成するため、この発明の態様に係るヘッドの製造方法は、回転自在な記録媒体の表面に対向するとともに複数の凸部および負圧キャビティを有した対向面を備え、前記記録媒体の回転によって前記記録媒体表面と対向面との間に生じる空気流により前記対向面と記録媒体表面との間を一定に保つスライダと、前記スライダに設けられ前記記録媒体に対し情報の記録再生を行うヘッド部と、を具備したヘッドの製造方法であって、
前記スライダの対向面に所定形状を有したマスクを設けた後、前記対向面を除去加工して、向い合う2辺を有する凸状部を含んだ凸部を形成し、前記向い合う2辺の内の一辺および前記凸状部の一部を覆う他のマスクを前記スライダの対向面に設けた後、前記対向面を除去加工し、前記向い合う2辺がそれぞれ深さの異なる溝に隣接しているとともに前記使用したマスクの最小幅部分よりも幅の狭い凸状部を形成する。
この発明の他の態様に係るヘッドは、上記製造方法によって製造されたヘッドであって、前記対向面を有するスライダと、前記スライダの対向面に形成され、それぞれ前記凸部を構成したリーディングステップ、および一対のサイドステップと、前記リーディングステップおよび一対のサイドステップによって規定された負圧キャビティと、を備え、前記各サイドステップの内、前記空気流の下流側に位置した端部は、前記凸状部を形成している。
この発明の他の態様に係るディスク駆動装置は、ディスク状の記録媒体と、前記記録媒体を支持しているとともに回転駆動する駆動部と、前記記録媒体の表面に対向する対向面を有し、前記記録媒体の回転によって前記記録媒体表面と対向面との間に生じる空気流により前記対向面と記録媒体表面との間を一定に保つスライダと、前記スライダに設けられ前記記録媒体に対し情報の記録再生を行うヘッド部と、を具備した上記ヘッドと、前記記録媒体に対して前記ヘッドを移動自在に支持しているとともに、前記記録媒体の表面に向かうヘッド荷重を前記ヘッドに印加するヘッドサスペンションと、を備えている。
本発明の態様によれば、使用するマスクの最小幅部分よりも幅の狭い凸状部を形成することができ、スライダの対向面の設計自由度が向上し、所望形状のスライダを製造することが可能なヘッドの製造方法、この製造方法によって製造されたヘッド、およびこのヘッドを備えたディスク駆動装置を提供することができる。
以下図面を参照しながら、この発明の実施形態に係る磁気ヘッドの製造方法、この製造方法によって製造された磁気ヘッドを備えたディスク駆動装置としてのハードディスクドライブ(以下、HDDと称する)について詳細に説明する。
始めにHDDについて説明する。図1は、HDDのトップカバーを取り外して内部構造を示す平面図であり、図2は、浮上状態の磁気ヘッドを示している。図1に示すように、HDDは、上面の開口した矩形箱状のケース12と、複数のねじによりケースにねじ止めされケースの上端開口を閉塞する図示しないトップカバーと、を有している。
ケース12内には、記録媒体としての磁気ディスク16、磁気ディスクを支持および回転させる駆動部としてのスピンドルモータ18、磁気ディスクに対して情報の書き込み、読み出しを行なう複数の磁気ヘッド、これらの磁気ヘッドを磁気ディスク16に対して移動自在に支持したキャリッジアッセンブリ22、キャリッジアッセンブリを回動および位置決めするボイスコイルモータ(以下、VCMと称する)24、磁気ヘッドが磁気ディスクの最外周に移動した際、磁気ヘッドを磁気ディスクから離間した退避位置に保持するランプロード機構25、およびヘッドIC等を有する基板ユニット21等が収納されている。
ケース12の底壁外面には、基板ユニット21を介して、スピンドルモータ18、VCM24、および磁気ヘッドの動作を制御する図示しないプリント回路基板がねじ止めされている。
磁気ディスク16は、上面および下面に磁気記録層を有している。磁気ディスク16は、スピンドルモータ18の図示しないハブの外周に嵌合されているとともに、クランプばね17によってハブ上に固定されている。スピンドルモータ18を駆動することにより、磁気ディスク16は所定の回転数、例えば、4200rpmで矢印B方向に回転される。
キャリッジアッセンブリ22は、ケース12の底壁上に固定された軸受部26と、軸受部から延出した複数のアーム32と、を備えている。これらのアーム32は、磁気ディスク16の表面と平行に、かつ、互いに所定の間隔を置いて位置しているとともに、軸受部26から同一の方向へ延出している。キャリッジアッセンブリ22は、弾性変形可能な細長い板状のサスペンション38を備えている。サスペンション38は、例えば、板ばねにより構成されている。サスペンション38は、その基端がスポット溶接、接着あるいはかしめによりアーム32の先端に固定され、アームから延出している。各サスペンション38は対応するアーム32と一体に形成されていてもよい。アーム32およびサスペンション38によりヘッドサスペンションを構成し、このヘッドサスペンションと磁気ヘッドとによりヘッドサスペンションアッセンブリを構成している。
図2に示すように、各磁気ヘッド40は、ほぼ直方体形状のスライダ42とこのスライダに設けられた記録再生用のヘッド部44とを有し、サスペンション38の先端部に設けられたジンバルばね41に固定されている。各磁気ヘッド40は、サスペンション38の弾性により、磁気ディスク16の表面に向かうヘッド荷重Lが印加されている。
図1に示すように、キャリッジアッセンブリ22は、軸受部26からアーム32と反対の方向へ延出した支持枠45を有し、この支持枠により、VCM24の一部を構成するボイスコイル47が支持されている。支持枠45は、合成樹脂によりボイスコイル47の外周に一体的に成形されている。ボイスコイル47は、ケース12に固定された一対のヨーク49間に位置し、これらのヨーク、および一方のヨークに固定された図示しない磁石とともにVCM24を構成している。ボイスコイル47に通電することにより、軸受部26の回りでキャリッジアッセンブリ22が回動し、磁気ヘッド40は磁気ディスク16の所望のトラック上に移動および位置決めされる。
ランプロード機構25は、ケース12の底壁に設けられているとともに磁気ディスク16の外側に配置されたランプ51と、各サスペンション38の先端から延出したタブ53と、を備えている。キャリッジアッセンブリ22が、磁気ディスク16の外側の退避位置まで回動すると、各タブ53は、ランプ51に形成されたランプ面と係合し、その後、ランプ面の傾斜によって引き上げられ、磁気ヘッド40のアンロード動作を行う。
次に、磁気ヘッド40の構成について詳細に説明する。図3は磁気ヘッドを示す斜視図、図4はスライダの平面図である。なお、図4では、スライダのディスク対向面において、深さの異なる領域が明確となるように、深さごとにハッチングを変えて示している。例えば、ハッチング(1)は非加工面、ハッチング(2)、(3)、(4)、(5)は非開口面からの深さが120nm、320nm、1.32μm、1520μmの領域をそれぞれ示している。
図2ないし図4に示すように、磁気ヘッド40はほぼ直方体状に形成されたスライダ42を有し、このスライダは磁気ディスク16の表面に対向する矩形状のディスク対向面(ABS面)43を有している。ディスク対向面43の長手方向を第1方向X、これと直交する幅方向を第2方向Yとする。
磁気ヘッド40は浮上型のヘッドとして構成され、スライダ42は、磁気ディスク16の回転によってディスク表面とディスク対向面43との間に生じる空気流Cにより浮上する。HDDの動作時、スライダ42のディスク対向面43はディスク表面に対し常に隙間を保って対向している。ここで、空気流Cの方向は、磁気ディスク16の回転方向Bと一致している。スライダ42は、磁気ディスク16表面に対し、ディスク対向面43の第1方向Xが空気流Cの方向とほぼ一致するように配置されている。
ディスク対向面43上には磁気ディスク表面と対向したほぼ矩形状のリーディングステップ部50が突設されている。このリーディングステップ部50は、空気流Cの方向に対し、ディスク対向面43の上流側の領域に渡って形成されている。ディスク対向面43上には、細長い一対のサイドステップ部46が突設され、リーディングステップ部50からスライダ42の下流端側に延出ている。サイドステップ部46は、ディスク対向面43の各長辺に沿って延びているとともに、互いに間隔を置いて対向している。リーディングステップ部50および一対のサイドステップ部46は、凸部を構成し、全体として、上流側が閉塞され、下流側に向かって開放したほぼU字形状に形成されている。
磁気ヘッド40のピッチ角を維持するため、リーディングステップ部50上には、空気膜によってスライダ42を支えるリーディングパッド52が突設されている。リーディングパッド52は、第2方向Yに沿ってリーディングパッド52の幅方向全域に渡り連続的に延びているとともに、スライダ42の流入側端から下流側にずれた位置に形成されている。リーディングパッド52は、空気流Cに対し、スライダ42の流入端側に位置している。各サイドステップ46の長手方向中央部上には、サイドパッド48が突設されている。リーディングパッド52およびサイドパッド48はほぼ平坦に形成され、磁気ディスク表面と対向している。
ディスク対向面43のほぼ中央部には、一対のサイドステップ部46およびリーディングステップ部50によって規定された凹所からなる負圧キャビティ54が形成されている。負圧キャビティ54は、空気流Cの方向に対し、リーディングステップ部50の下流側に形成され、かつ、下流側に向かって開放している。負圧キャビティ54を設けることにより、HDDで実現される全てのスキュー角において、ディスク対向面43中心部で負圧を発生させることができる。
各サイドステップ46において、空気流Cに対して下流側に位置した端部は、サイドステップの他の部分よりも細長い凸状部46aとして形成されている。図3ないし図5に示すように、各凸状部64aは、それぞれ長手方向Xに沿って延びているとともに互いに向い合った2辺を有している。後述するように、これらの2辺は、ディスク対向面43を除去加工することにより形成され、それぞれ深さの異なる溝に隣接している。例えば、凸状部64aの一方の辺は負圧キャビティ54に隣接し、他方の辺は、負圧キャビティよりも浅い溝に隣接している。各凸状部64aの幅Wは、除去工程時に用いるマスクの最小幅部分よりも狭い幅、例えば、30μm以下に形成されている。
スライダ42は、空気流Cの方向に対して、ディスク対向面43の下流側の端部に突出して設けられたほぼ矩形状のトレーリングステップ部60を有している。凸部を構成するトレーリングステップ部60は、空気流Cの方向に対して、負圧キャビティ54の下流側に位置し、かつ、ディスク対向面43の幅方向ほぼ中央に位置している。トレーリングステップ部60上にはトレーリングパッド66が突設され、磁気ディスク表面と対向している。
磁気ヘッド40のヘッド部44は、磁気ディスク16に対して情報の記録再生を行う記録素子および再生素子を有している。これら再生素子および記録素子は、空気流Cの方向に対して、スライダ42の下流側端部内に埋め込まれている。再生素子および記録素子は、トレーリングパッド66に形成されたリード/ライトギャップ64を有している。
図2に示すように、上記構成の磁気ヘッド40は、ヘッド部44のリード/ライトギャップ64が最も磁気ディスク表面に接近した傾斜姿勢をとって浮上する。
次に以上のように構成されたHDDにおける磁気ヘッドの製造方法について説明する。ここでは、スライダ42のディスク対向面43を所望の凹凸形状に加工する方法について説明する。
まず、基本方法として、図6に示すように、直方体80の一方の表面80a上に、幅が30μm以下の細い凸状部82を形成する方法について説明する。図7および図9aに示すように、直方体80の表面80a上にフォトレジストを塗布し、露光、現像することにより、所定形状、例えば、矩形状の第1マスク84aを形成する。第1マスク84aの幅は、30μmよりも充分に大きく形成されている。この状態で、図9(b)に示すように、表面80aの内、第1マスク84aで保護されていない領域Bを、イオンミリングや反応性イオンエッチング(RIE)により除去加工し、所定深さの溝を形成する。その後、第1マスク84aを除去する。これにより、図9(c)に示すように、表面80aには、第1マスク84aに対応した矩形状の凸部、つまり、向い合う2辺83a、83bを有した凸部87が形成される。
続いて、図8および図9(d)に示すように、直方体80の表面80a上に第2マスク84bを形成する。第2マスク84bの幅は、30μmよりも充分に大きく形成されている。第2マスク84bにより、凸部87の一方の辺83aを含む凸部87の所定幅領域、および表面80aの所定領域を覆って保護する。凸部87の内、第2マスク84bにより覆われた領域は、幅が30μm以下であり、凸状部82に対応している。
この状態で、図9(b)に示すように、表面80aおよび凸部87の内、第2マスク84bで保護されていない領域Cを、イオンミリングやRIEにより除去加工し、図9(e)に示すように、所定深さの溝を形成する。その後、第2マスク84aを除去する。これにより、図9(f)および図6に示すように、表面80aにおいて、2回の除去加工が施された領域Cには、最も深い溝が形成される。また、凸部87はその一部が除去され、第2マスク84bに対応した、幅が30μm未満の細い凸状部82が形成される。凸状部82は、向い合う2辺83a、83cを有し、これらの2辺はそれぞれ深さの異なる溝に隣接している。一方の辺83aは、1回目の除去加工で形成された溝に隣接し、他方の辺83cは、2回目の除去加工で形成された浅い溝に隣接している。
以上の方法により、最小部分の幅が30μm以上のマスクを用いて、幅が30μm以下の凸状部82を形成することができる。
次に、上述した基本方法を用いてスライダ42のディスク対向面43を所望の凹凸形状に加工する方法について説明する。
まず、図10に示すように、スライダ42のディスク対向面43上に、リーディングパッド52、サイドパッド48、およびトレーリングパッド66にそれぞれ対応した形状を有する第1マスク84aを形成する。第1マスク84aの最小部の幅は、30μmよりも充分に大きく形成されている。この状態で、ディスク対向面43の内、第1マスク84aで保護されていない領域Bを、イオンミリングやRIEにより除去加工し、所定深さ、例えば、深さ120nmの溝を形成する。その後、第1マスク84aを除去する。これにより、ディスク対向面43に、リーディングパッド52、サイドパッド48、およびトレーリングパッド66が形成される。リーディングパッド52、サイドパッド48、およびトレーリングパッド66の表面は、除去加工が施されていない非加工面となる。
続いて、図11に示すように、スライダ42のディスク対向面43上に、リーディングステップ50、一対のサイドステップ46、およびトレーリングステップ60にそれぞれ対応した形状を有する第2マスク84bを形成する。第2マスク84bの最小部の幅は、30μmよりも充分に大きく形成されている。この状態で、ディスク対向面43の内、第2マスク84bで保護されていない領域Cを、イオンミリングやRIEにより除去加工する。領域Cは、1回目の除去加工が施された領域Bと重複しているため、所定深さ、例えば、深さ200nmの溝が形成される。その後、第2マスク84bを除去する。これにより、リーディングステップ50、一対のサイドステップ46、およびトレーリングステップ60、並びに、負圧キャビティ54が形成される。
次いで、3回目の除去加工を行い、サイドステップ46の下流側端部に細長い凸状部46aを形成する。この場合、図12に示すように、スライダ42のディスク対向面43上に、リーディングステップ50、一対のサイドステップ46、トレーリングステップ60、および負圧キャビティ54を覆う第3マスク84cを形成する。第3マスク84cは、各サイドステップ46の下流側端部の内、負圧キャビティ54側の一辺および幅方向のほぼ半分の領域、つまり、幅30μm以下の領域、を覆うように形成する。第3マスク84cの最小部の幅は、30μmよりも充分に大きく形成されている。
この状態で、ディスク対向面43および各サイドステップ46の下流側端部の内、第3マスク84cで保護されていない領域Dを、イオンミリングやRIEにより除去加工し、所定深さの溝を形成する。その後、第3マスク84cを除去する。これにより、図3および図4に示したように、ディスク対向面34において、3回の除去加工が施された両側縁の領域Dには、最も深い溝、例えば、深さ1200nmの溝が形成される。また、サイドステップ46の下流側端部はその一部が除去され、第3マスク84cに対応した幅が30μm未満の細い凸状部46aが形成される。凸状部46aは、向い合う2辺を有し、これらの2辺はそれぞれ深さの異なる溝に隣接している。一方の辺は、負圧キャビティ54に隣接し、他方の辺は、3回目の除去加工で形成された浅い溝に隣接している。
以上のように構成されたヘッドの製造方法によれば、最小幅が30μm以上のマスクを用いて、幅が30μm以下の凸状部を形成することが可能となる。そのため、凸状部の幅の最小幅にとらわれることなく、ディスク対向面の凹凸形状の設計自由度が増し、性能の高い磁気ヘッドを作成可能となる。また、サイドステップの幅を30μm以下の狭い幅とすることが可能となり、負圧キャビティの面積を多くとることができる。これにより、負圧の大きなスライダを実現し、スライダの特性向上を図ることができる。
また、上記製造方法によれば、面積の小さなディスク対向面に対して細かい凸パターンを形成することができ、フェムトスライダ等の小型のスライダの製造において有効となる。このように構成された磁気ヘッドを用いてHDDを構成することにより、安定性および信頼性の向上したHDDを実現することができる。
本発明者は、図13(a)、(b)、(c)、(d)に示すように、サイドステップ46における凸状部46aの幅Wがそれぞれ40μm、30μm、20μm、10μm、0μmに形成された5種類のスライダ42を用意し、凸状部の幅と発生負圧との関係を解析した。図13(c)、図13(d)、図13(e)は上述した実施形態の製造方法により製造されたスライダを示している。その解析結果を以下の表1および図14に示す。
Figure 2007149297
なお、解析条件は、以下の通りとした。
ディスク回転数:4200 rpm
ディスク半径:25 mm
スキュー角:0 deg
ヘッド荷重:2 gf
ピッチモメント:0.57 gfmm
上記表および図14から、凸状部46aの幅が30μm以上の場合に比較して、幅を20μm、10μmと狭くすることにより、発生負圧が増加することが解る。すなわち、本実施形態により製作可能になった幅の狭い凸状部を有したスライダが大きな負圧が発生することがわかった。
一方、上述した製造方法によれば、2回の除去加工にて凸状部を形成するため、マスクのアライメントが2回必要となる。マスクのアライメント公差は、5μm程度であり、2回の除去加工であると最大で10μmずれる場合がある。そのため、形成される凸状部のの最小幅は、マスクのアライメント能力により決定され、1回のアライメント公差の2倍の幅が最小幅となる。通常のアライメント技術であると、10μmと見積もれる。ただし、上記表および図14に示したように、負圧増大の効果は、凸状部の幅が10μmの場合も、更に、0μmの場合も、大きく変わらないことが、解析から導かれている。
次に、この発明の第2の実施形態に係るHDDの磁気ヘッドについて説明する。
図15に示すように、第2の実施形態によれば、スライダ42のディスク対向面43上には、それぞれ凸部を構成するリーディングステップ50、一対のサイドステップ46、およびトレーリングステップ60が形成されている。リーディングステップ50、サイドステップ46、およびトレーリングステップ60には、それぞれリーディングパッド52、サイドパッド48、およびトレーリングパッド66が形成されている。
各サイドステップ46において、リーディングパッド52とサイドパッド48との間に位置した部分は、サイドステップの他の部分よりも細長い凸状部46aとして形成されている。各凸状部64aは、それぞれ長手方向Xに沿って延びているとともに互いに向い合った2辺を有している。これらの2辺は、ディスク対向面43を除去加工することにより形成され、それぞれ深さの異なる溝に隣接している。各凸状部64aの幅は、除去工程時に用いるマスクの最小幅部分よりも狭い幅、例えば、30μm以下に形成されている。
第2の実施形態において、磁気ヘッドの他の構成は前述した第1の実施形態と同一であり、同一の部分には同一の参照符号を付してその詳細な説明を省略する。
次に、上記のように構成された磁気ヘッドの製造方法、ここでは、スライダ42のディスク対向面43を所望の凹凸形状に加工する方法について説明する。
第1の実施形態と同様に、まず、図16(a)に示すように、スライダ42のディスク対向面43上に、リーディングパッド52、サイドパッド48、およびトレーリングパッド66にそれぞれ対応した形状を有する第1マスク84aを形成する。ディスク対向面43の内、第1マスク84aで保護されていない領域Bを、イオンミリングやRIEにより除去加工し、所定深さ、例えば、深さ120nmの溝を形成する。その後、第1マスク84aを除去する。これにより、ディスク対向面43に、リーディングパッド52、サイドパッド48、およびトレーリングパッド66が形成される。
続いて、図11(b)に示すように、スライダ42のディスク対向面43上に、リーディングステップ50、一対のサイドステップ46、およびトレーリングステップ60にそれぞれ対応した形状を有する第2マスク84bを形成する。第2マスク84bの最小部の幅は、30μmよりも充分に大きく形成されている。この状態で、ディスク対向面43の内、第2マスク84bで保護されていない領域Cを、イオンミリングやRIEにより除去加工する。その後、第2マスク84bを除去することにより、リーディングステップ50、一対のサイドステップ46、およびトレーリングステップ60、並びに、負圧キャビティ54が形成される。
次いで、3回目の除去加工を行い、サイドステップ46の中間部に細長い凸状部46aを形成する。この場合、図16(c)に示すように、スライダ42のディスク対向面43の全面を覆う第3マスク84cを形成する。第3マスク84cには一対の矩形状の開口85が形成されている。各開口85は、各サイドステップ46の中間部の内、負圧キャビティ54側の一辺および幅方向の一部に対向している。これにより、サイドステップ46の中間部の内、負圧キャビティ54と反対側の一辺および幅30μm以下の領域は、第3マスク84cによって覆われている。
この状態で、ディスク対向面43の内、第3マスク84cで保護されていない領域、すなわち、第3マスク84cの開口85と対向した領域をイオンミリングやRIEにより除去加工し、所定深さの溝を形成する。その後、第3マスク84cを除去する。これにより、図15に示したように、サイドステップ46の中間部はその一部が除去され、幅が30μm未満の細い凸状部46aが形成される。凸状部46aは、向い合う2辺を有し、これらの2辺はそれぞれ深さの異なる溝に隣接している。
以上のように構成されたヘッドの製造方法および磁気ヘッドによれば、前述した第1の実施形態と同様の作用効果を得ることができる。
次に、この発明の第3の実施形態に係るHDDの磁気ヘッドについて説明する。
図17に示すように、第3の実施形態によれば、スライダ42のディスク対向面43上には、それぞれ凸部を構成するリーディングステップ50、一対のサイドステップ46、およびトレーリングステップ60が形成されている。リーディングステップ50、サイドステップ46、およびトレーリングステップ60には、それぞれリーディングパッド52、サイドパッド48、およびトレーリングパッド66が形成されている。
トレーリングステップ60には、負圧キャビティ54に向かって開放した矩形状の凹所60b、および、第2方向Yに沿って凹所60bの両側に位置した、一対の細長い凸状部60aがそれぞれ形成されている。各凸状部60aは、それぞれ第1方向Xに沿って延びているとともに互いに向い合った2辺を有している。これらの2辺は、ディスク対向面43を除去加工することにより形成され、それぞれ深さの異なる溝に隣接している。各凸状部60aの幅は、除去工程時に用いるマスクの最小幅部分よりも狭い幅、例えば、30μm以下に形成されている。
第3の実施形態において、磁気ヘッドの他の構成は前述した第1の実施形態と同一であり、同一の部分には同一の参照符号を付してその詳細な説明を省略する。
次に、上記のように構成された磁気ヘッドの製造方法、ここでは、スライダ42のディスク対向面43を所望の凹凸形状に加工する方法について説明する。
第1の実施形態と同様に、まず、図18(a)に示すように、スライダ42のディスク対向面43上に、リーディングパッド52、サイドパッド48、およびトレーリングパッド66にそれぞれ対応した形状を有する第1マスク84aを形成する。ディスク対向面43の内、第1マスク84aで保護されていない領域Bを、イオンミリングやRIEにより除去加工し、その後、第1マスク84aを除去する。これにより、ディスク対向面43に、リーディングパッド52、サイドパッド48、およびトレーリングパッド66が形成される。
続いて、図18(b)に示すように、スライダ42のディスク対向面43上に、リーディングステップ50、一対のサイドステップ46、およびトレーリングステップ60にそれぞれ対応した形状を有する第2マスク84bを形成する。第2マスク84bの最小部の幅は、30μmよりも充分に大きく形成されている。この状態で、ディスク対向面43の内、第2マスク84bで保護されていない領域Cを、イオンミリングやRIEにより除去加工する。その後、第2マスク84bを除去することにより、リーディングステップ50、一対のサイドステップ46、およびトレーリングステップ60、並びに、負圧キャビティ54が形成される。
次いで、3回目の除去加工を行い、トレーリングステップ60に凹所60bおよび細長い凸状部60aを形成する。この場合、図18(c)に示すように、スライダ42のディスク対向面43の全面を覆う第3マスク84cを形成する。第3マスク84cには矩形状の開口85が形成されている。各開口85は、トレーリングステップ60の内、負圧キャビティ54側の一辺および幅方向の一部に対向している。これにより、トレーリングステップ60の内、第1方向Xに延びた2辺と幅30μm以下の領域は、第3マスク84cによって覆われている。
この状態で、ディスク対向面43の内、第3マスク84cで保護されていない領域、すなわち、第3マスク84cの開口85と対向した領域をイオンミリングやRIEにより除去加工し、所定深さの溝を形成する。その後、第3マスク84cを除去する。これにより、図17に示したように、トレーリングステップ60の一部が除去され、凹所60bおよびそれぞれ幅が30μm未満の一対の細長い凸状部60aが形成される。凸状部60aは、向い合う2辺を有し、これらの2辺はそれぞれ深さの異なる溝に隣接している。
以上のように構成されたヘッドの製造方法および磁気ヘッドによれば、前述した第1の実施形態と同様の作用効果を得ることができる。また、第3の実施形態によれば、トレーディングステップ60の流入側に、凹所60bと、トレーリングパッド部に空気流を集める一対の凸状部60aとを設けることにより、トレーリングステップで発生する正圧を大きくすることができる。同時に、負圧を発生させる負圧キャビティ54の面積を大きくでき、特性の優れた磁気ヘッドを実現することができる。
次に、この発明の第4の実施形態に係るHDDの磁気ヘッドについて説明する。
図19に示すように、第4の実施形態によれば、スライダ42のディスク対向面43上には、それぞれ凸部を構成するリーディングステップ50、一対のサイドステップ46、およびトレーリングステップ60が形成されている。リーディングステップ50、サイドステップ46、およびトレーリングステップ60には、それぞれリーディングパッド52、サイドパッド48、およびトレーリングパッド66が形成されている。
トレーリングステップ60には、負圧キャビティ54に向かって開放した複数、例えば、3つの矩形状の凹所60b、および、それぞれトレーリングパッド66から負圧キャビティ54側に延出した複数、例えば、4つの凸状部66aが形成されている。各凸状部66aは、それぞれ第1方向Xに沿って延びているとともに互いに向い合った2辺を有している。これらの2辺は、ディスク対向面43を除去加工することにより形成され、それぞれ深さの異なる溝に隣接している。各凸状部66aの幅は、除去工程時に用いるマスクの最小幅部分よりも狭い幅、例えば、30μm以下に形成されている。
第4の実施形態において、磁気ヘッドの他の構成は前述した第1の実施形態と同一であり、同一の部分には同一の参照符号を付してその詳細な説明を省略する。
次に、上記のように構成された磁気ヘッドの製造方法、ここでは、スライダ42のディスク対向面43を所望の凹凸形状に加工する方法について説明する。
第1の実施形態と同様に、まず、図20(a)に示すように、スライダ42のディスク対向面43上に、リーディングパッド52、サイドパッド48、およびトレーリングパッド66にそれぞれ対応した形状を有する第1マスク84aを形成する。ディスク対向面43の内、第1マスク84aで保護されていない領域Bを、イオンミリングやRIEにより除去加工し、その後、第1マスク84aを除去する。これにより、ディスク対向面43に、リーディングパッド52、サイドパッド48、およびトレーリングパッド66が形成される。
続いて、図20(b)に示すように、スライダ42のディスク対向面43上に、リーディングステップ50、一対のサイドステップ46、およびトレーリングステップ60にそれぞれ対応した形状を有する第2マスク84bを形成する。第2マスク84bの最小部の幅は、30μmよりも充分に大きく形成されている。この状態で、ディスク対向面43の内、第2マスク84bで保護されていない領域Cを、イオンミリングやRIEにより除去加工する。その後、第2マスク84bを除去することにより、リーディングステップ50、一対のサイドステップ46、およびトレーリングステップ60、並びに、負圧キャビティ54が形成される。
次いで、3回目の除去加工を行い、トレーリングステップ60に3つの凹所60bおよび細長い凸状部60aを形成する。この場合、図20(c)に示すように、スライダ42のディスク対向面43の全面を覆う第3マスク84cを形成する。第3マスク84cには、それぞれ矩形状の3つの開口85が第2方向Yに並んで形成されている。各開口85は、トレーリングステップ60の内、負圧キャビティ54側の一辺および幅方向の一部、並びに、トレーリングパッド66の内、負圧キャビティ54側の一辺および幅方向の一部に対向している。これにより、トレーリンツステップ60の一部、およびトレーリングパッド66の一部は、第3マスク84cによって覆われている。
この状態で、ディスク対向面43の内、第3マスク84cで保護されていない領域、すなわち、第3マスク84cの開口85と対向した領域をイオンミリングやRIEにより除去加工し、所定深さの溝を形成する。その後、第3マスク84cを除去する。これにより、図19に示したように、トレーリングステップ60の一部が除去され、3つの凹所60bが形成される。同時に、トレーリングパッド66の一部が除去され、それぞれ幅が30μm未満の細長い4つの凸状部66aが形成される。各凸状部66aは、向い合う2辺を有し、これらの2辺はそれぞれ深さの異なる溝に隣接している。
以上のように構成されたヘッドの製造方法および磁気ヘッドによれば、前述した第1の実施形態と同様の作用効果を得ることができる。また、第4の実施形態によれば、トレーディングステップ60の流入側に複数の凹所60bを設けるとともに、トレーリングパッド部に空気流を集める複数の凸状部66aを設けることにより、トレーリングステップで発生する正圧を大きくすることができる。同時に、負圧を発生させる負圧キャビティ54の面積を大きくでき、特性の優れた磁気ヘッドを実現することができる。
なお、本発明は上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
例えば、スライダのディスク対向面に形成された凸部および凹所の形状は、矩形状に限定されることなく、種々の形状とすることができる。この発明は、ピコスライダ、ペムトスライダ、フェムトスライダに限らず、より寸法の大きなスライダにも適用可能である。更に、この発明は、前述した浮上型のスライダに限らず、ヘッドの記録素子が記録媒体の表面に接触する接触型のヘッドにも適用可能である。
図1は、この発明の第1の実施形態に係るHDDを示す平面図。 図2は、上記HDDにおける磁気ヘッド部分を拡大して示す側面図。 図3は、上記磁気ヘッドのスライダのディスク対向面側を示す斜視図。 図4は、上記スライダのディスク対向面側を示す平面図。 図5は、図1の線A−Aに沿った上記スライダを示す断面図。 図6は、第1の実施形態に係る製造方法の基本方法により製造された凹凸構造を示す斜視図。 図7は、上記基本方法の製造工程を示す平面図。 図8は、上記基本方法の製造工程を示す平面図。 図9は、上記基本方法の複数の製造工程をそれぞれ示す断面図。 図10は、第1の実施形態に係る製造方法における1回目の除去工程を示すスライダの平面図。 図11は、第1の実施形態に係る製造方法における2回目の除去工程を示すスライダの平面図。 図12は、第1の実施形態に係る製造方法における3回目の除去工程を示すスライダの平面図。 図13は、第1の実施形態に係る製造方法によって製造された複数種類のスライダ、および比較例に係る複数種類のスライダを示す平面図。 図14は、前記複数種類のスライダの凸状部の幅と発生負圧との関係を示す図。 図15は、この発明の第2の実施形態に係る磁気ヘッドを示す斜視図。 図16は、前記第2の実施形態に係る磁気ヘッドの製造工程をそれぞれ示す平面図。 図17は、この発明の第3の実施形態に係る磁気ヘッドを示す斜視図。 図18は、前記第3の実施形態に係る磁気ヘッドの製造工程をそれぞれ示す平面図。 図19は、この発明の第4の実施形態に係る磁気ヘッドを示す斜視図。 図20は、前記第4の実施形態に係る磁気ヘッドの製造工程をそれぞれ示す平面図。
符号の説明
12…ケース、 16…磁気ディスク、 18…スピンドルモータ
22…キャリッジアッセンブリ、 26…軸受部、 32…アーム、
38…サスペンション、 40…磁気ヘッド、 42…スライダ、
43…ディスク対向面、 44…ヘッド部、 46…サイドステップ、
50…リーディングステップ、 52…リーディングパッド、
60…トレーリングステップ、 66…トレーリングパッド、
46a、60a、66a…凸状部

Claims (9)

  1. 回転自在な記録媒体の表面に対向するとともに複数の凸部および負圧キャビティを有した対向面を備え、前記記録媒体の回転によって前記記録媒体表面と対向面との間に生じる空気流により対向面と記録媒体表面との間を一定に保つスライダと、前記スライダに設けられ前記記録媒体に対し情報の記録再生を行うヘッド部と、を具備したヘッドの製造方法において、
    前記スライダの対向面に所定形状を有したマスクを設けた後、前記対向面を除去加工して、向い合う2辺を有する凸状部を含んだ凸部を形成し、
    前記向い合う2辺の内の一辺および前記凸状部の一部を覆う他のマスクを前記スライダの対向面に設けた後、前記対向面を除去加工し、前記向い合う2辺がそれぞれ深さの異なる溝に隣接しているとともに前記使用したマスクの最小幅部分よりも幅の狭い凸状部を形成するヘッドの製造方法。
  2. 請求項1に記載の製造方法により製造されたヘッドであって、
    前記対向面を有するスライダと、
    前記スライダの対向面に形成され、それぞれ前記凸部を構成したリーディングステップ、および一対のサイドステップと、前記リーディングステップおよび一対のサイドステップによって規定された負圧キャビティと、を備え、
    前記各サイドステップの内、前記空気流の下流側に位置した端部は、前記凸状部を形成しているヘッド。
  3. 請求項1に記載の製造方法により製造されたヘッドであって、
    前記対向面を有するスライダと、
    前記スライダの対向面に形成され、それぞれ前記凸部を構成したリーディングステップ、一対のサイドステップ、および各サイドステップ上に突設されたサイドパッドと、前記リーディングステップおよび一対のサイドステップによって規定された負圧キャビティと、を備え、
    前記各サイドステップの内、前記リーディングステップとサイドパッドとの間に位置した中間部は、前記凸状部を形成しているヘッド。
  4. 請求項1に記載の製造方法により製造されたヘッドであって、
    前記対向面を有するスライダと、
    前記スライダの対向面に形成され、それぞれ前記凸部を構成したリーディングステップ、一対のサイドステップ、トレーリングステップ、および前記トレーリングステップ上に突設されたトレーリングパッドと、前記リーディングステップおよび一対のサイドステップによって規定された負圧キャビティと、を備え、
    前記トレーリングステップは、前記負圧キャビティ側に向かって開口した凹所と、凹所に並んで位置しているとともにそれぞれ前記負圧キャビティ側に向かって延出した前記凸状部を有しているヘッド。
  5. 請求項1に記載の製造方法により製造されたヘッドであって、
    前記対向面を有するスライダと、
    前記スライダの対向面に形成され、それぞれ前記凸部を構成したリーディングステップ、一対のサイドステップ、トレーリングステップ、および前記トレーリングステップ上に突設されたトレーリングパッドと、前記リーディングステップおよび一対のサイドステップによって規定された負圧キャビティと、を備え、
    前記トレーリングパッドは、前記負圧キャビティ側に向かってそれぞれ延出した凸状部を有しているヘッド。
  6. ディスク状の記録媒体と、
    前記記録媒体を支持しているとともに回転駆動する駆動部と、
    前記記録媒体の表面に対向する対向面を有し、前記記録媒体の回転によって前記記録媒体表面と対向面との間に生じる空気流により前記対向面と記録媒体表面との間を一定に保つスライダと、前記スライダに設けられ前記記録媒体に対し情報の記録再生を行うヘッド部と、を具備した請求項2に記載のヘッドと、
    前記記録媒体に対して前記ヘッドを移動自在に支持しているとともに、前記記録媒体の表面に向かうヘッド荷重を前記ヘッドに印加するヘッドサスペンションと、を備えたディスク駆動装置。
  7. ディスク状の記録媒体と、
    前記記録媒体を支持しているとともに回転駆動する駆動部と、
    前記記録媒体の表面に対向する対向面を有し、前記記録媒体の回転によって前記記録媒体表面と対向面との間に生じる空気流により前記対向面と記録媒体表面との間を一定に保つスライダと、前記スライダに設けられ前記記録媒体に対し情報の記録再生を行うヘッド部と、を具備した請求項3に記載のヘッドと、
    前記記録媒体に対して前記ヘッドを移動自在に支持しているとともに、前記記録媒体の表面に向かうヘッド荷重を前記ヘッドに印加するヘッドサスペンションと、を備えたディスク駆動装置。
  8. ディスク状の記録媒体と、
    前記記録媒体を支持しているとともに回転駆動する駆動部と、
    前記記録媒体の表面に対向する対向面を有し、前記記録媒体の回転によって前記記録媒体表面と対向面との間に生じる空気流により前記対向面と記録媒体表面との間を一定に保つスライダと、前記スライダに設けられ前記記録媒体に対し情報の記録再生を行うヘッド部と、を具備した請求項4に記載のヘッドと、
    前記記録媒体に対して前記ヘッドを移動自在に支持しているとともに、前記記録媒体の表面に向かうヘッド荷重を前記ヘッドに印加するヘッドサスペンションと、を備えたディスク駆動装置。
  9. ディスク状の記録媒体と、
    前記記録媒体を支持しているとともに回転駆動する駆動部と、
    前記記録媒体の表面に対向する対向面を有し、前記記録媒体の回転によって前記記録媒体表面と対向面との間に生じる空気流により前記対向面と記録媒体表面との間を一定に保つスライダと、前記スライダに設けられ前記記録媒体に対し情報の記録再生を行うヘッド部と、を具備した請求項5に記載のヘッドと、
    前記記録媒体に対して前記ヘッドを移動自在に支持しているとともに、前記記録媒体の表面に向かうヘッド荷重を前記ヘッドに印加するヘッドサスペンションと、を備えたディスク駆動装置。
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