[go: up one dir, main page]

JP2007146114A - 低粘度化天然ゴムの製造方法並びにその天然ゴム及びそれを含むゴム組成物 - Google Patents

低粘度化天然ゴムの製造方法並びにその天然ゴム及びそれを含むゴム組成物 Download PDF

Info

Publication number
JP2007146114A
JP2007146114A JP2006228149A JP2006228149A JP2007146114A JP 2007146114 A JP2007146114 A JP 2007146114A JP 2006228149 A JP2006228149 A JP 2006228149A JP 2006228149 A JP2006228149 A JP 2006228149A JP 2007146114 A JP2007146114 A JP 2007146114A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
natural rubber
viscosity
latex
rubber
low
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2006228149A
Other languages
English (en)
Inventor
Takashi Shikakubo
隆志 鹿久保
Tetsuji Kawamo
哲司 川面
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Yokohama Rubber Co Ltd
Original Assignee
Yokohama Rubber Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Yokohama Rubber Co Ltd filed Critical Yokohama Rubber Co Ltd
Priority to JP2006228149A priority Critical patent/JP2007146114A/ja
Priority to US12/091,312 priority patent/US20090247677A1/en
Priority to PCT/JP2006/320350 priority patent/WO2007049460A1/ja
Publication of JP2007146114A publication Critical patent/JP2007146114A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08CTREATMENT OR CHEMICAL MODIFICATION OF RUBBERS
    • C08C1/00Treatment of rubber latex
    • C08C1/02Chemical or physical treatment of rubber latex before or during concentration
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08CTREATMENT OR CHEMICAL MODIFICATION OF RUBBERS
    • C08C1/00Treatment of rubber latex
    • C08C1/14Coagulation
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08JWORKING-UP; GENERAL PROCESSES OF COMPOUNDING; AFTER-TREATMENT NOT COVERED BY SUBCLASSES C08B, C08C, C08F, C08G or C08H
    • C08J3/00Processes of treating or compounding macromolecular substances
    • C08J3/12Powdering or granulating
    • C08J3/122Pulverisation by spraying
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08JWORKING-UP; GENERAL PROCESSES OF COMPOUNDING; AFTER-TREATMENT NOT COVERED BY SUBCLASSES C08B, C08C, C08F, C08G or C08H
    • C08J7/00Chemical treatment or coating of shaped articles made of macromolecular substances
    • C08J7/12Chemical modification
    • C08J7/14Chemical modification with acids, their salts or anhydrides
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08KUse of inorganic or non-macromolecular organic substances as compounding ingredients
    • C08K5/00Use of organic ingredients
    • C08K5/16Nitrogen-containing compounds
    • C08K5/17Amines; Quaternary ammonium compounds
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08KUse of inorganic or non-macromolecular organic substances as compounding ingredients
    • C08K5/00Use of organic ingredients
    • C08K5/16Nitrogen-containing compounds
    • C08K5/22Compounds containing nitrogen bound to another nitrogen atom
    • C08K5/24Derivatives of hydrazine
    • C08K5/26Semicarbazides
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08KUse of inorganic or non-macromolecular organic substances as compounding ingredients
    • C08K5/00Use of organic ingredients
    • C08K5/36Sulfur-, selenium-, or tellurium-containing compounds
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08KUse of inorganic or non-macromolecular organic substances as compounding ingredients
    • C08K5/00Use of organic ingredients
    • C08K5/36Sulfur-, selenium-, or tellurium-containing compounds
    • C08K5/41Compounds containing sulfur bound to oxygen
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08JWORKING-UP; GENERAL PROCESSES OF COMPOUNDING; AFTER-TREATMENT NOT COVERED BY SUBCLASSES C08B, C08C, C08F, C08G or C08H
    • C08J2307/00Characterised by the use of natural rubber

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Polymers & Plastics (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • General Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Abstract

【課題】力学的性質に優れかつ低粘度で又は低恒粘度で加工性に優れた低粘度化又は低恒粘度化天然ゴム並びにそれによって得られる天然ゴム及びそれを含むゴム組成物の提供。
【解決手段】天然ゴムラテックスに水溶性アンモニウム塩を加えて処理することによって金属含有量を低下させ、処理された天然ゴムラテックスを、又は恒粘度化剤を添加した後、パルス波雰囲気に噴霧することによってパルス乾燥して固形ゴムを得る低粘度化又は低恒粘度化天然ゴムの製造方法並びにそれによって得られる天然ゴム及びそれを含むゴム組成物。
【選択図】なし

Description

本発明は低粘度化又は低恒粘度化天然ゴムの製造方法並びにその低粘度化又は低恒粘度化天然ゴム及びそれを含むゴム組成物に関し、更に詳しくは天然ゴムラテックスの金属含有量を低下させ、そしてパルス燃焼乾燥法で固形ゴムとする低粘度化又は低恒粘度化天然ゴムの製造方法並びにその低粘度化又は低恒粘度化天然ゴム及びそれを含むゴム組成物に関する。
天然ゴムは石油に依存しない資源であり、かつ優れた力学物性を有することから、その重要性が増している。現在、ゴム製品の製造のために流通している天然ゴムには、主として、東南アジア諸国、中国、アフリカの一部の国などでゴムの木(学名:ヘベアブラジリエンシス)の幹をタッピングすることによって採取したラテックスを酸で凝固した後、水分を搾り取り除き細かく裁断し、熱風乾燥して製造したラテックスグレードの技術的格付けゴム(Technical Specifled Rubber:TSR)、採取したラテックスを酸又は自然凝固させたものを原料として集めて、細かく裁断し、水洗して混入した爽雑物を取り除く工程を繰り返した後に乾燥機で熱風乾燥して製造する一般グレードのTSR、採取したラテックスを酸などで凝固させリブ付きのロールでシート状にして天日乾燥したものを薫煙乾燥して、さらに爽雑物を目視で切り取って製造するリブドスモークドシート(RSS)などがある。天然ゴム工場でラテックスから直接固形ゴムを製造する方法に対して、凝固したラテックスを原料として天然ゴム工場に持ち込んで製造するTSRやRSSは爽雑物の除去に多大な時間と労力を投入しているにもかかわらず、その除去が十分ではない。さらに、熱による乾燥を行うためにゴムの酸化劣化が進むために好ましくない。一方、ラテックスを直接凝固することによって製造するラテックスグレードのTSRは爽雑物の混入の可能性は少ないが、乾燥に関しては前記と同様であり、やはりゴムの酸化劣化の問題は解消されない。
この様な問題を解消するひとつの試みとして特許文献1にパルス燃焼により発生させたパルス波を用いて、天然ゴムラテックスを凝固させることなく、直接低温で瞬間的に乾燥させることを提案した。さらに、本発明者らは鋭意検討の結果、単に天然ゴムのラテックスをそのまま乾燥させるだけでなく、ラテックス状態である種の化学的処理を行うことで、低粘度化でき加工が格段にしやすい天然ゴムを製造できることを見出し本発明をなすに至った。
特開2005−194503号公報
従って、本発明の目的は、タイヤ、ベルトコンベヤー、免震支承など各種ゴム製品に使用するのに有用な、生産性に優れ、力学物性に優れかつ低粘度で加工性に優れた低粘度化天然ゴムを製造することにある。
本発明の目的は、また、乾燥された低粘度化天然ゴムの貯蔵後の貯蔵硬化が防止された、各種ゴム製品に使用するのに適した、生産性に優れ、力学物性に優れかつ低恒粘度化天然ゴムを製造することにある。
本発明に従えば、天然ゴムラテックスに水溶性のアンモニウム塩を加えて処理することによって金属含有量を低下させ、処理された天然ゴムラテックスをパルス波雰囲気に噴霧することによって乾燥して固形ゴムを得る低粘度化天然ゴムの製造方法並びにその低粘度化天然ゴム及びそれを含むゴム組成物が提供される。
本発明によれば、パルス波雰囲気中に噴霧乾燥する天然ゴムラテックス中に予め恒粘度化剤を添加することによって低粘度化天然ゴムを製造する方法が提供される。
本発明によれば、天然ゴムラテックスにリン酸水素二アンモニウムなどの水溶性の塩を加えて処理することによって、天然ゴムラテックス中の金属分を金属塩として除去して、天然ゴムラテックス中の金属含有量を低下させ、さらにパルス乾燥法によって固形ゴムとすることにより、優れた力学的物性を有し、かつ低粘度であって加工しやすい天然ゴムを得ることができ、またパルス乾燥剤に天然ゴムラテックスに低恒粘度化剤を添加配合することにより、得られる天然ゴムの貯蔵時の貯蔵硬化を抑制することができる。
本発明者らは前記課題を解決すべく研究を進めた結果、天然ゴムラテックスにリン酸水素二アンモニウムなどの水溶性のアンモニウム塩を加えて処理することによって天然ゴムラテックス中の金属含有量を低下させ、さらにパルス乾燥法によって固形ゴムとすることで優れた力学物性を有し、かつ低粘度であって加工しやすい低粘度化天然ゴムが得られ、またパルス乾燥剤に天然ゴムラテックスに低恒粘度化剤を添加配合することにより、得られる天然ゴムの貯蔵時の貯蔵硬化を抑制することができることを見出した。
本発明によれば、ゴムの木からタッピングによって樹液を採取し、ろ過した後、得られたラテックスに水溶性のアンモニウム塩(例えばリン酸水素二アンモニウム、硫酸アンモニウムなど)を添加して10〜50℃で0.2〜24時間撹拌処理し、天然ゴムラテックス中のカリウム、マグネシウムといった金属含有量を低下させ、好ましくはマグネシウムの含有量を、乾燥ラテックス重量基準で、0.02重量%以下、好ましくは0.010重量%以下に低下させる。水溶性のアンモニウム塩の添加量には特に限定はないが、ラテックス中の固形物重量に対し0.2〜10重量%であるのが好ましい。0.2重量%未満では金属分の除去が不十分となるおそれがあり、10重量%を超える量を使用しても金属分のさらなる低減効果は得られない。
本発明によれば、金属含有量を低下させた天然ゴムラテックスをパルス雰囲気に噴霧して乾燥する。パルス乾燥は上記天然ゴムラテックスを、例えば特開平7−71875号公報などに記載のパルス衝撃波を発生させるパルス燃焼機を用いて、乾燥してゴムを製造する。本発明ではこのようなパルス燃焼機を用いて、好ましくは固形分濃度70重量%以下のラテックスを、好ましくは周波数250〜1200Hz、更に好ましくは300〜1000Hzで、好ましくは温度140℃以下、更に好ましくは40〜100℃の条件下に乾燥室にラテックスを噴射乾燥させる。
天然ゴムは、経時的に粘度が増大していくことが一般的に知られている。このため従来から天然ゴム中に恒粘度化剤を含ませることによって天然ゴムの粘度上昇を抑えることが行われている場合がある。本発明の好ましい態様においては、パルス燃焼による衝撃波の雰囲気下に噴射乾燥させる天然ゴムラテックス中に恒粘度剤を添加する。
本発明において使用することができる恒粘度化剤としては、前記パルス乾燥条件下において分解するおそれのない従来から一般に使用されている任意の恒粘度化剤を用いることができ、具体的には、例えば硫酸ヒドロキシルアミン((NH2OH)2・H2SO4)、塩酸ヒドロキシルアミン、ヒドロキシルアミンなどのヒドロキシルアミン類、セミカルバジド、ジメドン、ヒドラジド化合物(アセトヒドラジド、プロピオン酸ヒドラジド、酪酸ヒドラジド、ラウリン酸ヒドラジド、パルミチン酸ヒドラジド、ステアリン酸ヒドラジド、安息香酸ヒドラジド、乳酸ヒドラジド、フタル酸ヒドラジド)などの少なくとも一種を用いることができる。これらの恒粘度剤は原料天然ゴムラテックス中の固形分(乾燥ゴム分)100重量部に対し、必要であれば0.001重量部以上、好ましくは0.01〜3重量部を添加する。恒粘度剤の配合量が少な過ぎると恒粘度化効果が十分でなくなるおそれがある。
本発明に係るゴム組成物には、前記した方法で製造した低粘度化天然ゴムに加えて、汎用のジエン系ゴム、カーボンブラックやシリカなどの補強剤(フィラー)、加硫又は架橋剤、加硫又は架橋促進剤、各種オイル、老化防止剤、可塑剤などのタイヤ用、その他のゴム組成物用に一般的に配合されている各種添加剤を配合することができ、かかる添加剤は一般的な方法で混練して組成物とし、加硫又は架橋するのに使用することができる。これらの添加剤の配合量は本発明の目的に反しない限り、従来の一般的な配合量とすることができる。
以下、実施例によって本発明を更に説明するが、本発明の範囲をこれらの実施例に限定するものでないことはいうまでもない。
実施例1〜3及び比較例1〜6
調製例1:実施例1で使用した天然ゴムの作製方法
(1)ラテックスの処理
未処理のフィールドラテックス(タイ産、アンモニア濃度=1.0重量%、固形分濃度=約30重量%)にリン酸水素二アンモニウム0.5重量%(ラテックスの乾燥物に対して1.67重量%)を添加して37℃、10時間ゆっくり攪拌した。これをしばらく静置して沈殿物を除いて遠心分離機で12000rpm、30分間遠心分離処理した。得られたクリーム状物に界面活性剤(ドデシル硫酸ナトリウム)約0.1重量%を加えて、蒸留水に固形分濃度が約60重量%となるように分散させた。
(2)ラテックスの乾燥
上で得た処理ラテックスを周波数1000Hz、温度60℃の条件でパルス衝撃波乾燥機(パルテック社製ハイパルコン)を用いて乾燥させた。
調製例2:実施例2で使用した天然ゴムの作製方法
(1)ラテックスの処理
リン酸水素二アンモニウムの添加量を1.0重量%(ラテックスの乾燥物に対して1.67重量%)とした以外は調製例1と同様の方法であった。
(2)ラテックスの乾燥
調製例1と同様の方法で行った。
調製例3:実施例3で使用した天然ゴムの作製方法
(1)ラテックスの処理
リン酸水素二アンモニウムの添加量を3.0重量%(ラテックスの乾燥物に対して10重量%)とした以外は調製例1と同様の方法で行った。
(2)ラテックスの乾燥
調製例1と同様の方法で行った。
比較例1〜3
市販品を使用
比較例4
未処理のフィールドラテックス(タイ産、アンモニア濃度=1.0重量%、固形分濃度=約30重量%)をギアオーブン中で90℃で3時間乾燥した。
比較例5
未処理のフィールドラテックス(タイ産、アンモニア濃度=1.0重量%、固形分濃度=約30重量%)を遠心分離機で12000rpm、30分間遠心分離処理した。得られたクリーム状物に界面活性剤(ドデシル硫酸ナトリウム)を約0.1重量%加えて蒸留水に固形分濃度が約60%となるように分散した。乾燥は実施例1と同様に行った。
比較例6
調製例1と同様に処理したラテックスを比較例4と同様の方法で乾燥した。
得られた各天然ゴムの金属含有量をまず天然ゴムを湿式灰化装置で分解した後に誘導プラズマ発光感分析によって測定し、結果を表Iに示した。
Figure 2007146114
次に、上記実施例1〜3及び比較例1〜6の天然ゴムのゴム物性を比較した。表IIに示す配合において、加硫促進剤と硫黄を除く成分を1.7リットルのバンバリーミキサーで5分間混練し、140℃に達したときに放出してマスターバッチを得た。このマスターバッチに加硫促進剤と硫黄を8インチオープンロールで混練し、ゴム組成物を得た。
Figure 2007146114
次に得られたゴム組成物の粘度を測定し、さらに15×15×0.2cmの金型中で150℃で30分間加硫して加硫ゴムシートを得、以下に示す試験法でその他のゴム物性を測定した。結果は表Iに示す。
粘度:モンサント加工性試験機(モンサント社製)を使用してオリフィス(直径1.5mm、L/D=1)、温度120℃でせん断粘度を測定した。
300%モジュラス(MPa):JIS K−6251(JIS3号ダンベル)に準拠して測定
破断強度:JIS K−6251(JIS3号ダンベル)に準拠して測定
破断伸び:JIS K−6251(JIS3号ダンベル)に準拠して測定
tanδ:東洋精機製作所製の粘弾性スペクトロメータを用い、歪10±2%、周波数20Hzの条件で20℃,40℃及び60℃で測定した。
なお、ギヤーオーブン中での熱老化(80℃×168時間)後の物性も同様に測定して表Iに示した。
それぞれ調製例1,2及び3に従って処理したラテックスから作製した天然ゴムを使用した実施例1,2,3及び、やはり調製例1に従って処理したラテックスを使用した比較例6はマグネシウムなどの金属含有量が減少している。これに対応して粘度が測定を行った各せん断速度(10sec-1〜300sec-1)において比較例1(RSS#3)、比較例3(STR20)や比較例4,5(未処理のラテックスを使用)よりも大幅に低くなっており、加工性が向上していることがわかる。また、発熱性の指標であるtanδが低く低発熱性でありゴム製品として使用時(変形時)の発熱が低く優れていることがわかる。さらにこれらのうち乾燥方法としてパルス燃焼法を使用した実施例1,2及び3は老化後も引張特性の変化が少なく初期のモジュラス(M300)、引張強さ(TB)、伸び(EB)の保持率が高いことがわかる。なお、比較例2(SMR−L)は実施例と同レベルの粘度であるが、引張特性、発熱性の点で実施例1,2及び3よりも劣っている。
実施例4〜5並びに標準例1及び比較例1〜6
実施例4
調製例4:実施例4で使用した天然ゴムの作製方法
(1)ラテックスの処理
未処理のフィールドラテックス(タイ産、アンモニア濃度=1.0重量%、固形分濃度=約30重量%)にリン酸水素二アンモニウムを0.5重量%添加して37℃、70時間ゆっくり攪拌した。これをしばらく静置して沈殿物を除いて遠心分離機で12000rpm,30分間遠心分離処理した。得られたクリーム状物に界面活性剤(ドデシル硫酸ナトリウム)を約0.1重量%加えて蒸留水にDRC(Dry Rubber Content)が約60%となるように分散させ、次に硫酸ヒドロキシルアミンを0.15重量%加えた。
(2)ラテックスの乾燥
上記で得た処理ラテックスを周波数1000Hz、温度60℃の条件でパルス衝撃波乾燥機(パルテック社製ハイパルコン)を用いて乾燥させた。
実施例5
調製例5:実施例5で使用した天然ゴムの作製方法
恒粘度化剤としてセミカルバジドを0.15重量%を用いた以外は実施例4と同様にしてラテックスの処理及びラテックスの乾燥を行なった。
次に、前記実施例4及び5並びに前記比較例1〜6及び標準例1(前記実施例1に同じ)の天然ゴムのゴム物性を比較した。前記表IIに示す配合において、加硫促進剤と硫黄を除く成分を1.7リットルのバンバリーミキサーで5分間混練し、140℃に達したときに放出してマスターバッチを得た。このマスターバッチに加硫促進剤と硫黄を8インチオープンロールで混練し、ゴム組成物を得た。
次に得られたゴム組成物の物性を以下の方法で測定し、結果を表IVに示す。
原料、コンパウンドムーニー粘度:JIS K6300に準拠してL形ロータを用いて、100℃で1分間余熱をした後にロータの回転をスタートして、4分後の粘度を測定して求めた。
老化後ムーニー粘度:原料ゴムを60℃で24時間の条件で加速老化させて、上記条件で測定。
Figure 2007146114
表IIIの結果から明らかなように、本発明に従った実施例4及び5は、比較例1〜6に比較して、低ムーニー粘度で加工性に優れ、しかも老化後のムーニー上昇も少ないゴム組成物を得ることができる。
本発明に従って、天然ゴムラテックスをリン酸水素二アンモニウムなどの水溶性アンモニウム塩を加えて処理することによって金属含有量を低下させ、さらにこれを、又は恒粘度化を添加した後、パルス乾燥法によって固形ゴムとすることによって、優れた力学物性を有し、かつ低粘度であって加工しやすい天然ゴムが得られ、この天然ゴムは、各種ゴム製品、タイヤ、ベルトコンベヤー、免震支承など各種工業用ゴム製品に使用することができる。

Claims (9)

  1. 天然ゴムラテックスに水溶性アンモニウム塩を加えて処理することによって金属含有量を低下させ、処理された天然ゴムラテックスをパルス波雰囲気中に噴霧することによって乾燥して固形ゴムを得ることを特徴とする低粘度化天然ゴムの製造方法。
  2. 前記金属が多価金属である請求項1に記載の低粘度化天然ゴムの製造方法。
  3. 前記多価金属がマグネシウムである請求項2に記載の低粘度化天然ゴムの製造方法。
  4. 前記アンモニウム塩が二価アンモニウム塩である請求項1〜3のいずれか1項に記載の低粘度化天然ゴムの製造方法。
  5. パルス波雰囲気中に噴霧乾燥する天然ゴムラテックス中に予め恒粘度化剤を添加する請求項1〜4のいずれか1項に記載の低粘度化天然ゴムの製造方法。
  6. 前記恒粘度化剤の添加量が天然ゴム固形分重量当り0.005〜3.0重量%である請求項5に記載の低粘度化天然ゴムの製造方法。
  7. 前記恒粘度化剤が硫酸ヒドロキシルアミン、ヒドロキシルアミン、セミカルバシド、ジメドン、ヒドラジト化合物及び脂肪族多価カルボン酸誘導体のエステルからなる群から選ばれる少なくとも1種である請求項5又は6に記載の低粘度化天然ゴムの製造方法。
  8. 請求項1〜7のいずれか1項に記載の方法で製造され、マグネシウムの含有量が乾燥ラテックス固形分基準で0.02重量%以下に低減された低粘度化天然ゴム。
  9. 請求項8に記載の低粘度化天然ゴムを含むゴム組成物。
JP2006228149A 2005-10-27 2006-08-24 低粘度化天然ゴムの製造方法並びにその天然ゴム及びそれを含むゴム組成物 Pending JP2007146114A (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006228149A JP2007146114A (ja) 2005-10-27 2006-08-24 低粘度化天然ゴムの製造方法並びにその天然ゴム及びそれを含むゴム組成物
US12/091,312 US20090247677A1 (en) 2005-10-27 2006-10-05 Method for producing low viscosity natural rubber and natural rubber and rubber composition containing the same
PCT/JP2006/320350 WO2007049460A1 (ja) 2005-10-27 2006-10-05 低粘度化天然ゴムの製造方法並びにその方法によって得られる低粘度化天然ゴム及びそれを含むゴム組成物

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005312994 2005-10-27
JP2006228149A JP2007146114A (ja) 2005-10-27 2006-08-24 低粘度化天然ゴムの製造方法並びにその天然ゴム及びそれを含むゴム組成物

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2007146114A true JP2007146114A (ja) 2007-06-14

Family

ID=37967576

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006228149A Pending JP2007146114A (ja) 2005-10-27 2006-08-24 低粘度化天然ゴムの製造方法並びにその天然ゴム及びそれを含むゴム組成物

Country Status (3)

Country Link
US (1) US20090247677A1 (ja)
JP (1) JP2007146114A (ja)
WO (1) WO2007049460A1 (ja)

Cited By (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008255163A (ja) * 2007-04-02 2008-10-23 Yokohama Rubber Co Ltd:The 空気入りタイヤ用ゴム組成物
JP2008255156A (ja) * 2007-04-02 2008-10-23 Yokohama Rubber Co Ltd:The 空気入りタイヤ
JP2008255153A (ja) * 2007-04-02 2008-10-23 Yokohama Rubber Co Ltd:The 空気入りタイヤ
JP2008255161A (ja) * 2007-04-02 2008-10-23 Yokohama Rubber Co Ltd:The 空気入りタイヤ
DE112008001360T5 (de) 2007-05-22 2010-04-15 The Yokohama Rubber Co., Ltd. Verfahren zur Herstellung eines natürlichen Kautschuks
WO2012161039A1 (ja) * 2011-05-20 2012-11-29 株式会社ブリヂストン 天然ゴム、天然ゴムの製造方法、これを用いたゴム組成物及びタイヤ
JP2014098073A (ja) * 2012-11-14 2014-05-29 Yokohama Rubber Co Ltd:The タイヤ用ゴム組成物の製造方法およびタイヤ用ゴム組成物
JP2015117321A (ja) * 2013-12-19 2015-06-25 横浜ゴム株式会社 天然ゴムおよびその製造方法
JP2017039881A (ja) * 2015-08-21 2017-02-23 東洋ゴム工業株式会社 ゴムウエットマスターバッチの製造方法、ゴム組成物の製造方法およびタイヤの製造方法
JP2017039882A (ja) * 2015-08-21 2017-02-23 東洋ゴム工業株式会社 ゴムウエットマスターバッチの製造方法、ゴム組成物の製造方法およびタイヤの製造方法

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4290737B2 (ja) * 2007-01-26 2009-07-08 横浜ゴム株式会社 天然ゴムの製造方法
US8293817B2 (en) * 2008-12-25 2012-10-23 The Yokohama Rubber Co. Ltd. Method for manufacturing natural rubber

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7037385B2 (en) * 1998-01-27 2006-05-02 Lord Corporation Aqueous metal treatment composition
JP3900530B2 (ja) * 2000-10-30 2007-04-04 日本ゼオン株式会社 ディップ成形品、ディップ成形用組成物およびディップ成形品の製造方法
JP4563651B2 (ja) * 2003-02-19 2010-10-13 住友ゴム工業株式会社 生ゴムおよびその製造方法
JP4004497B2 (ja) * 2003-12-12 2007-11-07 横浜ゴム株式会社 ゴムラテックスからゴムを製造する方法

Cited By (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008255163A (ja) * 2007-04-02 2008-10-23 Yokohama Rubber Co Ltd:The 空気入りタイヤ用ゴム組成物
JP2008255156A (ja) * 2007-04-02 2008-10-23 Yokohama Rubber Co Ltd:The 空気入りタイヤ
JP2008255153A (ja) * 2007-04-02 2008-10-23 Yokohama Rubber Co Ltd:The 空気入りタイヤ
JP2008255161A (ja) * 2007-04-02 2008-10-23 Yokohama Rubber Co Ltd:The 空気入りタイヤ
DE112008001360T5 (de) 2007-05-22 2010-04-15 The Yokohama Rubber Co., Ltd. Verfahren zur Herstellung eines natürlichen Kautschuks
WO2012161039A1 (ja) * 2011-05-20 2012-11-29 株式会社ブリヂストン 天然ゴム、天然ゴムの製造方法、これを用いたゴム組成物及びタイヤ
JP2014098073A (ja) * 2012-11-14 2014-05-29 Yokohama Rubber Co Ltd:The タイヤ用ゴム組成物の製造方法およびタイヤ用ゴム組成物
JP2015117321A (ja) * 2013-12-19 2015-06-25 横浜ゴム株式会社 天然ゴムおよびその製造方法
JP2017039881A (ja) * 2015-08-21 2017-02-23 東洋ゴム工業株式会社 ゴムウエットマスターバッチの製造方法、ゴム組成物の製造方法およびタイヤの製造方法
JP2017039882A (ja) * 2015-08-21 2017-02-23 東洋ゴム工業株式会社 ゴムウエットマスターバッチの製造方法、ゴム組成物の製造方法およびタイヤの製造方法
WO2017033473A1 (ja) * 2015-08-21 2017-03-02 東洋ゴム工業株式会社 ゴムウエットマスターバッチの製造方法、ゴム組成物の製造方法およびタイヤの製造方法
WO2017033472A1 (ja) * 2015-08-21 2017-03-02 東洋ゴム工業株式会社 ゴムウエットマスターバッチの製造方法、ゴム組成物の製造方法およびタイヤの製造方法
CN107922634A (zh) * 2015-08-21 2018-04-17 东洋橡胶工业株式会社 橡胶湿法母炼胶的制造方法、橡胶组合物的制造方法以及轮胎的制造方法

Also Published As

Publication number Publication date
US20090247677A1 (en) 2009-10-01
WO2007049460A1 (ja) 2007-05-03

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2007146114A (ja) 低粘度化天然ゴムの製造方法並びにその天然ゴム及びそれを含むゴム組成物
JP4598853B2 (ja) 天然ゴム、その製造方法、ゴム組成物およびそれを用いた空気入りタイヤ
JP4004497B2 (ja) ゴムラテックスからゴムを製造する方法
JP2017529410A (ja) ゴム配合のための修飾充填剤及びそれに由来するマスターバッチ
JP2004262973A (ja) 天然ゴム及びこれを用いたゴム組成物
JP4420096B2 (ja) シリカ含有天然ゴム組成物の製造方法及びそれによって得られるシリカ含有天然ゴム組成物
JP4631999B2 (ja) 天然ゴムの製造方法
JP2008195783A (ja) 接着用ゴム組成物
JP4466767B2 (ja) 天然ゴムマスターバッチの製造方法
JP2013249411A (ja) 臭気を低減した天然ゴムおよびその製造方法
JP5256637B2 (ja) 空気入りタイヤ
JP4330653B2 (ja) 天然ゴムの製造方法
JP2007051206A (ja) ゴムの製造方法およびそれにより得られるゴム
JP5256639B2 (ja) 空気入りタイヤ
JP2013249410A (ja) 臭気を低減した天然ゴムおよびその製造方法
JP5256640B2 (ja) 空気入りタイヤ用ゴム組成物
JP2010111724A (ja) 改質天然ゴムの製造方法
JP4290737B2 (ja) 天然ゴムの製造方法
JP5156255B2 (ja) 酵素処理ラテックス、酵素処理天然ゴム、酵素処理天然ゴム組成物、酵素処理ラテックスの製造方法
JP4721614B2 (ja) 天然ゴム、それを用いたゴム組成物及びタイヤ
JP2004292219A (ja) 表面処理されたシリカ及びそれを含むゴム組成物
JP2006213750A (ja) 天然ゴム及びそのゴム組成物
JP4721613B2 (ja) 天然ゴム、それを用いた組成物及びタイヤ
JP2006176594A (ja) 天然ゴム及びその製造方法
JP5256638B2 (ja) 空気入りタイヤ

Legal Events

Date Code Title Description
A975 Report on accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971005

Effective date: 20070307

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20070508

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20070704

A602 Written permission of extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A602

Effective date: 20070709

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20070806

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20071120