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JP2007142881A - 通信システム及び通信方法並びに送信機及び受信機 - Google Patents

通信システム及び通信方法並びに送信機及び受信機 Download PDF

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JP2007142881A JP2005334793A JP2005334793A JP2007142881A JP 2007142881 A JP2007142881 A JP 2007142881A JP 2005334793 A JP2005334793 A JP 2005334793A JP 2005334793 A JP2005334793 A JP 2005334793A JP 2007142881 A JP2007142881 A JP 2007142881A
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敏雄 川▲崎▼
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Abstract

【課題】誤り訂正回路を必要とせずに符号誤り率を改善できるようにする。
【解決手段】送信機1に、送信シンボルデータを複数の位相量にマッピングするマップ部11と、上記位相量にマッピングされた送信シンボルデータについてチップ単位時間毎に位相回転処理を施して多値位相変調信号を生成する位相回転処理部13,14とそなえ、受信機2に、受信信号と1チップ単位時間前の受信信号との位相差をチップ単位時間毎に検出するチップ間位相差検出部21,22と、検出されたチップ単位時間毎の位相差を1シンボル時間内で平均化する平均化処理部23,24と、その出力を識別して上記多値位相変調信号を復調する識別部25とをそなえて構成する。
【選択図】図1

Description

本発明は、通信システム及び通信方法並びに送信機及び受信機に関し、特に、位相変調(PSK:Phase Shift Keying)方式によりディジタル通信を行なうシステムに用いて好適な技術に関する。
ディジタル通信方式において、伝送路の雑音等により、符号誤りが発生する。符号誤り率は信号対雑音比が支配的である。このため、送信電力を上げたり雑音を低減したりすることで、符号誤り率は改善する。しかし、送信電力は有限であり、また、送信電力を上げることは、他の回線に干渉を与えるおそれがあり、単純に送信電力を上げる対処は好ましくない。また、雑音の低減も困難である。そこで、従来は、回線品質を保つために、符号誤り訂正を用いて符号誤り率の改善を図ることが多い。
なお、ディジタル通信方式の従来技術として、例えば後記特許文献1〜3により提案されている技術がある。
特許文献1の技術は、差動位相変調方式DPSK(Differential PSK)を用いてディジタル伝送路へ出力する主信号を前以てランダム化するためのスクランブル回路に関し、差動位相変調前のディジタル主信号をスクランブルした信号のランダム度を高くし、出力される主信号が伝送路で符号誤りを発生し難くすることを目的としている。
そのため、特許文献1の技術では、擬似ランダム符号を発生するM系列パターン発生器の出力により、入力のディジタル信号を排他的論理和処理し和分処理してスクランブルしたのち、差動位相変調して伝送路へ出力する送信側のスクランブル回路において、上記M系列パターン発生器の出力を差分処理し、その結果を排他的論理和することで、入力ディジタル信号を処理しスクランブルするようになっている。
また、特許文献2の技術は、ディジタル通信に用いる送信データ生成装置、特に、差動符号化を用いた送信データ生成装置に関し、記憶回路を用いずに、所望のスタートシンボル(遅延検波の基準となる信号で、フレーム先頭に挿入される)を得られるようにすることを目的としている。
そのため、特許文献2の技術では、情報データが供給される加算回路と、情報データの1シンボル期間の遅延量を有する1シンボル遅延回路と、情報データのフレーム毎に、フレーム先頭の1シンボル期間、1シンボル遅延回路の出力データをスタートシンボルとして選択し、フレームのこの1シンボル期間以外の期間、加算回路の出力データを選択することにより、送信データを生成し、この送信データを1シンボル遅延回路に供給する切替回路とを備え、加算回路は、情報データと1シンボル遅延回路の出力データとを加算して和分データを形成し、送信データが和分データにスタートシンボルをフレームの先頭毎に挿入したデータとするようになっている。
これにより、スタートシンボルを発生させるための記憶回路を不要として、任意のスタートシンボルを得ることができ、回路規模の拡大を防止して、所望とするスタートシンボルを発生することが可能となる。
さらに、特許文献3の技術は、符号分割多元接続(CDMA)伝送方式に関し、占有周波数を増大させること無く、同等以下の周波数帯域幅を使用し、同等以上の情報量を自動車のような高速な移動体と通信できるようにすることを目的としている。
そのため、特許文献3の技術では、送信側において、差分符号化位相変調(DPSK)を用いて、1次変調波を生成し、受信側において、準同期検波および差分演算により、直前のシンボルと現シンボル区間との位相差を検波し、この検波した位相差を、当該現在のシンボルの情報として得るようになっている。
これにより、隣接シンボルの位相差に情報が重畳されて送信され、伝播路上で幾多の反射・回折波などの妨害波が混入しキャリア周波数の偏移、位相誤差、ならびに遅延誤差などの原因により周波数選択性フェーディングが生じて受信波が厳しく歪んでも、隣接シンボル間の位相差は送信時の値に保たれることになるので、当該隣接シンボル間の位相差を検波することで、上記目的を達成することが可能となる。
特開平02−277332号公報 特開2003−264520号公報 国際公開第WO99/59280号パンフレット
従来のディジタル通信技術においては、符号誤り訂正は、一般に、ビタビアルゴリズムや、リードソロモン、BCH(Bose-Chaudhuri Hocquenghem)等の誤り訂正方式を用いており、そのため、複雑な誤り訂正回路が必要となる。そのため演算量が多くなり、消費電力が増大してしまうという課題がある。なお、上記特許文献1〜3の技術は、符号誤り訂正を主眼とした技術ではないが、符号誤り率を向上するには上述したような誤り訂正回路が備えられるのが通常である。
本発明は、上記のような課題に鑑み創案されたもので、誤り訂正回路を必要とせずに符号誤り率を改善できるようにすることを目的とする。
上記の目的を達成するために、本発明では、以下の通信システム及び通信方法並びに送信機及び受信機を用いることを特徴としている。即ち、
(1)本発明の通信システムは、送信機と受信機とをそなえた通信システムであって、該送信機が、送信シンボルデータを複数の位相量にマッピングするマップ部と、該マップ部にて上記位相量にマッピングされた送信シンボルデータについてチップ単位時間毎に位相回転処理を施して多値位相変調信号を生成する位相回転処理部とそなえ、該受信機が、該送信機から受信される受信信号と1チップ単位時間前の受信信号との位相差をチップ単位時間毎に検出するチップ間位相差検出部と、該チップ間位相差検出部で検出されたチップ単位時間毎の位相差を1シンボル時間内で平均化する平均化処理部と、該平均化処理部の出力を識別して上記多値位相変調信号を復調する識別部とをそなえて構成されたことを特徴としている。
(2)また、本発明の通信システムは、送信機と受信機とをそなえた通信システムであって、該送信機が、第1の送信シンボルデータを複数の位相量にマッピングする第1のマップ部と、第2の送信シンボルデータを複数の位相量にマッピングする第2のマップ部と、該第1のマップ部にて上記位相量にマッピングされた第1の送信シンボルデータについて、該第2のマップ部の出力を初期位相としてチップ単位時間毎に位相回転処理を施して多値位相変調信号を生成する位相回転処理部とをそなえ、該受信機が、該送信機から受信される受信信号と1チップ単位時間前の受信信号との位相差をチップ単位時間毎に検出する第1のチップ間位相差検出部と、該第1のチップ間位相差検出部で検出されたチップ単位時間毎の位相差を1シンボル時間内で平均化する第1の平均化処理部と、該第1の平均化処理部の出力を識別する第1の識別部と、該第1の識別部での識別結果に応じた周波数信号を生成する周波数信号生成部と、該周波数信号と該受信信号との位相差をチップ単位時間毎に検出する第2のチップ間位相差検出部と、該第2のチップ間位相差検出部で検出されたチップ単位時間毎の位相差を1シンボル時間内で平均化する第2の平均化処理部と、該第2の平均化処理部の出力を識別する第2の識別部とをそなえて構成されたことを特徴としている。
(3)さらに、本発明の通信方法は、送信機と受信機とをそなえた通信システムにおける通信方法であって、該送信機は、送信シンボルデータを複数の位相量にマッピングし、上記マッピング後の送信シンボルデータについてチップ単位時間毎に位相回転処理を施して多値位相変調信号を生成して送信し、該受信機は、該送信機から受信される受信信号と1チップ単位時間前の受信信号との位相差をチップ単位時間毎に検出し、検出したチップ単位時間毎の位相差を1シンボル時間内で平均化し、その平均化出力を識別して上記多値位相変調信号を復調することを特徴としている。
(4)また、本発明の通信方法は、送信機と受信機とをそなえた通信システムにおける通信方法であって、該送信機は、第1及び第2の送信シンボルデータをそれぞれ複数の位相量にマッピングし、上記マッピング後の第1の送信シンボルデータについて、上記マッピング後の第2の送信シンボルデータを初期位相としてチップ単位時間毎に位相回転処理を施して多値位相変調信号を生成、送信し、該受信機は、該送信機から受信される受信信号と1チップ単位時間前の受信信号との位相差をチップ単位時間毎に検出し、検出したチップ単位時間毎の位相差を1シンボル時間内で平均化し、その平均化出力を識別し、その識別結果に応じた周波数信号を生成し、該周波数信号と該受信信号との位相差をチップ単位時間毎に検出し、検出したチップ単位時間毎の位相差を1シンボル時間内で平均化し、その平均化出力を識別することを特徴としている。
(5)さらに、本発明の送信機は、受信機を有する通信システムに用いられるものであって、送信シンボルデータを複数の位相量にマッピングするマップ部と、該マップ部にて上記位相量にマッピングされた送信シンボルデータについてチップ単位時間毎に位相回転処理を施して多値位相変調信号を生成する位相回転処理部とをそなえたことを特徴としている。
(6)また、本発明の受信機は、送信機を有する通信システムに用いられるものであって、該送信機から受信される受信信号と1チップ単位時間前の受信信号との位相差をチップ単位時間毎に検出するチップ間位相差検出部と、該チップ間位相差検出部で検出されたチップ単位時間毎の位相差を1シンボル時間内で平均化する平均化処理部と、該平均化処理部の出力を識別して上記多値位相変調信号を復調する識別部とをそなえたことを特徴としている。
(7)ここで、上記受信機は、1シンボル内の最初の受信信号と最後の受信信号の位相差を検出するシンボル端位相差検出部と、該シンボル端位相差検出部で検出された位相差を該平均化処理部で平均化した位相差に加算する加算器とをさらにそなえていてもよい。
(8)また、本発明の送信機は、受信機を有する通信システムに用いられる送信機であって、第1の送信シンボルデータを複数の位相量にマッピングする第1のマップ部と、第2の送信シンボルデータを複数の位相量にマッピングする第2のマップ部と、該第1のマップ部にて上記位相量にマッピングされた第1の送信シンボルデータについて、該第2のマップ部の出力を初期位相としてチップ単位時間毎に位相回転処理を施して多値位相変調信号を生成する位相回転処理部とをそなえたことを特徴としている。
(9)さらに、本発明の受信機は、送信機を有する通信システムに用いられる受信機であって、該送信機から受信される受信信号と1チップ単位時間前の受信信号との位相差をチップ単位時間毎に検出する第1のチップ間位相差検出部と、該第1のチップ間位相差検出部で検出されたチップ単位時間毎の位相差を1シンボル時間内で平均化する第1の平均化処理部と、該第1の平均化処理部の出力を識別する第1の識別部と、該第1の識別部での識別結果に応じた周波数信号を生成する周波数信号生成部と、該周波数信号と該受信信号との位相差をチップ単位時間毎に検出する第2のチップ間位相差検出部と、該第2の位相差検出部で検出されたチップ単位時間毎の位相差を1シンボル時間内で平均化する第2の平均化処理部と、該第2の平均化処理部の出力を識別する第2の識別部とをそなえたことを特徴としている。
(10)ここで、上記受信機は、1シンボル内の最初の受信信号と最後の受信信号の位相差を検出するシンボル端位相差検出部と、該シンボル端位相差検出部で検出された位相差を該第1の平均化処理部で平均化した位相差に加算する加算器とをさらにそなえていてもよい。
上記本発明によれば、受信機において、雑音による信号点の分布を位相方向に対して狭くすることが可能になるので、複雑な誤り訂正回路を用いることなく、符号誤り率の改善を図ることが可能である。
〔A〕第1実施形態の説明
図1は本発明の第1実施形態に係るディジタル通信システムの構成を示すブロック図で、この図1に示すシステムは、送信機1と、この送信機1から送信され有線あるいは無線の伝送路3を伝送されてくる信号を受信する受信機2とをそなえて構成され、送信機1は、その要部に着目すると、マップ部11,直交座標変換部12,複素乗算器13及び1チップ遅延回路(Tc)14をそなえて構成され、受信機2は、同様にその要部に着目すると、複素乗算器21,1チップ遅延回路22,加算器23,1チップ遅延回路24,識別部25及び同期部26をそなえて構成されている。
ここで、送信機1において、マップ部11は、送信シンボルデータを位相に割り当てる(マッピングする)もので、例えば、送信シンボルデータがN(=3)ビットの場合であれば、2N=23=8種類の情報ビットをグレイコードに変換し、8相(0,π/4,2π/4,3π/4,4π/4,5π/4,6π/4,7π/4)の位相にそれぞれ割り当てることになる。
次に、直交座標変換部12は、上記位相にマッピングされた送信シンボルデータの位相量をシンボル単位で直交座標〔x,y(I,Q)座標:以下、同じ〕に変換するものであり、複素乗算器13は、直交座標変換された上記送信シンボルデータと、1チップ単位時間前の複素乗算結果(1チップ遅延回路14の出力)とを複素乗算することにより、上記送信シンボルデータについてチップ時間毎に位相回転処理を施して多値(図1の例では8)PSK信号を生成するものである。つまり、直交座標変換部12,複素乗算器13及び1チップ遅延回路14から成るブロックは、上記位相量にマッピングされた送信シンボルデータについてチップ単位時間毎に位相回転処理を施して多値PSK信号を生成する位相回転処理部として機能する。
なお、チップ単位時間は、例えば、8PSKであればシンボル時間の1/8または1/(8*n)とする。具体例を挙げると、例えば図2に示すようにマッピングした時刻t0の初期位相がθ0=0であれば、図3に示すように、チップ単位時間(時刻t1,t2,…,t7)毎に初期位相θ0からπ/4ずつ位相回転する多値(8)PSK信号が生成されることになる。また、図1においては、図示を省略しているが、上記多値PSK信号は変調器により直交成分(I,Q)毎に搬送波に乗じられて直交変調波として送信される。
一方、受信機2において、複素乗算器21は、1チップ遅延回路22とともにチップ間位相差検出部として機能し、伝送路3からの受信信号と1チップ遅延回路22による1チップ単位時間前の信号とを複素乗算することにより、1チップ単位時間前の信号との位相差(差動信号位相)を求めるもので、例えば図2により前述した8PSKの信号が伝送路3から雑音を受けて図6に示すような受信信号位相で受信された場合であれば、1シンボル時間内の1チップ単位時間毎の差動信号位相は図4及び図7に示すごとくπ/4となる。
加算器23は、上記複素乗算器21の出力と1チップ遅延回路24のフィードバック出力とを1シンボル時間だけ累積加算することにより、チップ単位時間毎の位相差を1シンボル時間内で平均化するものである。
つまり、加算器23及び1チップ遅延回路24は平均化処理部として機能し、上記の複素乗算器21,1チップ遅延回路22,24及び加算器23から成るブロックは、図5に示す等価回路により表すことができ、チップ単位時間(t0,…,t7)毎の位相差を複素乗算器21及び1チップ遅延回路22によって求め、得られた各位相差を加算器23で累積加算して1シンボル時間内で平均化するようになっているのである。
次に、図1において、識別部25は、上述のごとく平均化処理された受信信号についてシンボルデータの識別を行なって復調処理を行なうものであり、同期部26は、受信信号からシンボルタイミングを検出して、平均化処理部(1チップ遅延回路24)の初期化(データクリア)タイミングを生成するものである。
以下、上述のごとく構成された本実施形態のディジタル通信システムの動作について説明する。ただし、以下では8PSKの場合について説明する。
まず、送信機1において、3ビットの送信シンボルデータがマップ部11にてグレイコードに変換され、8相(0,π/4,2π/4,3π/4,4π/4,5π/4,6π/4,7π/4)の位相にそれぞれ割り当てられた後、直交座標変換部12にて送信シンボルデータの位相量がシンボル単位で直交座標変換される。そして、複素乗算器13及び1チップ遅延回路14により直交座標変換部12の出力がチップ単位時間毎に累積的に複素乗算されることで、チップ単位時間(時刻t1,t2,…,t7)毎に初期位相θ0からπ/4ずつ位相回転する8PSK信号が生成される。
当該8PSK信号は、伝送路3を通って雑音が付加された信号として受信機2で受信され、受信機2では、複素乗算器21及び1チップ遅延回路22により、1チップ単位時間前の受信信号との位相比較を行ない、加算器23及び1チップ遅延回路24により、シンボル時間の平均化処理を行ない、識別部25により、シンボルデータの識別を行なう。なお、平均化処理部(1チップ遅延回路24)は、同期部26で検出されたシンボルタイミング毎に初期化される。
このように、受信機2において、1チップ単位時間前との位相比較(複素乗算)処理を行ない、その結果の加算(平均化)処理を行なうことにより、受信信号の雑音が無相関ではなくなり、位相方向の雑音がキャンセルされる。雑音による信号点分布は通常は真円若しくはそれに近い形状になるが、雑音の相関により、例えば図8に符号4で示すごとく、位相方向の雑音がキャンセルされ、信号点の分布は振幅方向に拡がり、位相方向には狭まる楕円状の分布となる。
ここで、位相変調方式では、信号点の識別は位相情報のみに基づいて行なうため、振幅方向の分布は符号誤り率の劣化に影響を与えることはなく、結果的に、位相方向の雑音が少なくなり、符号誤り率が改善されることになる。以下に数式で説明する。ここでは、受信信号の位相が0の場合を示す。
時刻t=nにおける受信信号Snを、Sn=u+xn+jynとする。この場合、時刻t=nと時刻t=n+1の受信信号の位相差は次式(1)で表される。
n+1×Sn *=(u+xn+jyn)(u+xn+1−jyn+1
=(u+xn)(u+xn+1)+ynn+1+j(uyn+ynn+1−uyn+1−yn+1n
=u2+u(xn+xn+1)+xnn+1+ynn+1
+j[u(yn−yn+1)+ynn+1−yn+1n] …(1)
この式(1)は、SNRが大きい場合は次式(2)に近似できる。
n+1×Sn *=u2+u(xn+xn+1)+ju(yn−yn+1) …(2)
この式(2)において、振幅uを1とすれば、式(2)は次式(3)となる。
n+1×Sn *=1+(xn+xn+1)+j(yn−yn+1) …(3)
したがって、シンボルの平均は次式(4)で表されることになる。
Figure 2007142881
この式(4)において、実数項(第1項及び第2項)が振幅方向の雑音成分、虚数項(第3項)が位相方向の雑音成分をそれぞれ表しており、この式(4)から、振幅方向の雑音は大きく、位相方向の雑音は小さくなり、信号点の分布は図8に示したような楕円状となる。したがって、位相方向の雑音が改善され、符号誤り率の改善を図ることが可能となる。
なお、図24に、16PSK(1シンボル16チップ)の場合の受信特性のシミュレーション結果〔S/N(信号対ノイズ比)対ビットエラーレート(BER)〕の一例を示す。この図24において、符号200で示す特性が従来技術による受信特性を示し、符号300で示す特性が本例による受信特性を示し、明らかに、本例による方が特性改善されていることが分かる。
〔B〕第2実施形態の説明
図9は本発明の第2実施形態に係るディジタル通信システムの構成要素である受信機の構成を示すブロック図で、この図9に示す受信機2は、図1により上述した受信機2に比して、複素乗算器21a,複数チップ遅延回路22a,スイッチ27,制御部28及び加算器29が付加されている点が異なる。なお、他の構成要素、即ち、図9において既述の符号と同一符号を付した構成要素は、特に断らない限り、既述の構成要素と同一若しくは同様の機能を有するものである。また、送信機1及び伝送路3についても、図1により前述したものと同一若しくは同様のものである。
ここで、複数チップ遅延回路22aは、伝送路3から受信される信号を複数チップ時間(8PSKの場合で7チップ単位時間)分だけ遅延するものであり、複素乗算器21aは、この複数チップ遅延回路22aの出力と伝送路3からの受信信号とを複素乗算することにより、両信号の位相差、即ち、受信シンボルの最初(時刻t0)のチップと最後(時刻t7)のチップの受信信号位相差を求めるものである。つまり、これらの複素乗算器21a及び複数チップ遅延回路22aは、1シンボル内の最初の受信信号と最後の受信信号の位相差を検出するシンボル端位相差検出部として機能する。
スイッチ27は、制御部28からの切り替えタイミングに従ってON/OFFされることにより、複素乗算器21aの出力を加算器29へ供給/遮断するものであり、制御部28は、同期部26で検出されるシンボルタイミングに従って上記切り替えタイミング及び1チップ遅延回路24へのデータクリア信号を供給するものである。つまり、1チップ遅延回路24は、第1実施形態と同様に、シンボル毎にデータクリア(平均化処理の初期化)され、スイッチ27は、シンボル毎にON状態に制御されて、複素乗算器21aの出力が加算器29に供給されるようになっている。
加算器29は、加算器23及び1チップ遅延回路24による平均化処理結果、即ち、1シンボル時間内の1チップ単位時間毎の差動信号位相の平均値と、上記スイッチ27がON状態のときに供給されてくる複素乗算器21aの出力、即ち、受信シンボルの最初(時刻t0)のチップと最後(時刻t7)のチップの受信信号位相差とを加算して識別部25へ出力するものである。
つまり、図9において、複素乗算器21,1チップ遅延回路22,加算器23,1チップ遅延回路24,複素乗算器21a,複数チップ遅延回路22a,スイッチ27及び加算器29から成るブロックは、図11に示す等価回路により表すことができ、第1実施形態と同様にして得られる上記差動信号位相の平均値に、受信シンボルの最初(時刻t0)のチップと最後(時刻t7)のチップの受信信号位相差を加算するようになっているのである。
これにより、符号誤り率をより改善することが可能となる。例えば、本例においても、送信機1から生成、送信された8PSKの信号(図2参照)が伝送路3から雑音を受けて図12に示すような受信信号位相で受信された場合であれば、1シンボル時間内の1チップ単位時間毎の差動信号位相は図10及び図13に示すごとくπ/4となり、また、シンボルの最初のチップと最後のチップの位相差も、各チップ単位時間の位相差と同じ(π/4)になる。本例はこの周期性を利用したものである。
この場合、シンボルの平均の近似式は次式(5)で表される。
Figure 2007142881
つまり、理論的には、虚数項(位相方向の雑音成分)がキャンセルされるため、位相方向の雑音がさらに改善されて、符号誤り率の改善をより図ることが可能となる。なお、本例での信号点分布例を図14に示す。この図14から分かるように、第1実施形態の場合(図8参照)に比して、位相方向の雑音がより抑圧、改善されている。
〔C〕第3実施形態の説明
なお、第1及び第2実施形態における送信機1は、例えば図15に示すように、図1により前述した複素乗算器13及び1チップ遅延回路14に代えて、加算器13a及び1チップ遅延回路14aを有して成る数値制御発振器(NCO:Numerically Controlled Oscillators)15を、既述のマップ部11と直交座標変換部12との間に介装して構成してもよい。
ここで、加算器13aは、マップ部11で複数の位相にマッピングされた送信シンボルデータについて1チップ単位時間前のデータ(1チップ遅延回路14aからのフィードバック出力)を累積加算するものであり、1チップ遅延回路14aは、当該加算器13aでの加算結果を1チップ単位時間だけ遅延するもので、その出力は前段の加算器13aにフィードバックされるとともに、直交座標変換部12へ出力されるようになっている。
これにより、マップ部11で複数の位相(8PSKの場合、0,π/4,2π/4,3π/4,4π/4,5π/4,6π/4,7π/4)にマッピングされた送信シンボルデータについて、加算器13aにて1チップ短時間前のデータが累積加算されることにより、第1実施形態と同等の位相回転処理が施され、その後に、直交座標変換部12にて直交座標への変換が行なわれることにより多値PSK信号が生成される。つまり、本例では、直交座標変換部12による直交座標変換前に、NCO15を用いて送信シンボルデータについて位相回転処理を施すようになっているのである。
このようにしても、第1実施形態と同等の多値PSK信号を生成することができる。なお、本例では複素乗算器13の代わりに加算器13aを用いれば良いので、第1実施形態の送信機1に比して、送信機1の構成をより簡易化することができる。
〔D〕第4実施形態の説明
図16は本発明の第4実施形態に係るディジタル通信システムの構成を示すブロック図で、この図16に示すシステムも、送信機1と、この送信機1から送信され有線あるいは無線の伝送路3を伝送されてくる信号を受信する受信機2とをそなえて構成され、本例の送信機1は、その要部に着目すると、マップ部11A,11B,直交座標変換部12A,12B,複素乗算器13,1チップ遅延回路14,セレクタ16及び制御部17をそなえて構成され、受信機2は、その要部に着目すると、複素乗算器21A,21B,1チップ遅延回路22A,加算器23A,23B,1チップ遅延回路24A,24B,識別部25A,25B,同期部26,NCO32(加算器30,1チップ遅延回路31)及び遅延回路33をそなえて構成されている。
ここで、送信機1において、マップ部11A,11Bは、それぞれ、図1により前述したマップ部11と同様のもので、一方のマップ部(第1のマップ部)11Aは、入力送信シンボルデータを3ビット毎に分割したときの第1の送信シンボルデータ(3ビット)を位相に割り当てる(マッピングする)ものであり、他方のマップ部(第2のマップ部)11Bは、第2の送信シンボルデータ(3ビット)を同様に位相に割り当てるものである。
直交座標変換部12A,12Bも、それぞれ、図1により前述したものと同様のもので、上記位相にマッピングされた送信シンボルデータの位相量をシンボル単位で直交座標変換するものである。
複素乗算器13は、本例においても、1チップ遅延回路14とともに位相回転処理部として機能するもので、一方の直交座標変換部12Aの出力と、1チップ単位時間前の複素乗算結果(1チップ遅延回路14のフィードバック出力)とを複素乗算することにより、送信シンボルデータについてチップ時間毎に位相回転処理を施して多値(ここでは、8)PSK信号を生成するものである。
セレクタ16は、制御部17からの制御に従って、複素乗算器13の出力と直交座標変換部12Bの出力とを選択的に1チップ遅延回路14へ出力するもので、本例では、シンボルの先頭毎に1チップ単位時間だけ直交座標変換部12Bの出力が選択され、それ以外は複素乗算器13の出力が選択されるように制御される。
つまり、本例の送信機1は、送信シンボルデータを例えば3ビット毎に分割し、第1の送信シンボルデータ(3ビット)については、第1実施形態と同様に、マップ部11Aにてマッピング処理された後、直交座標変換部12Aにて直交座標に変換され、複素乗算器13にて位相回転処理が施され、第2の送信シンボルデータ(3ビット)については、マップ部11Bにてマッピング処理された後、直交座標変換部12Bにて直交座標に変換され、位相回転処理部(複素乗算器13,1チップ遅延回路14)の初期値として用いられるようになっているのである。
換言すれば、複素乗算器13,1チップ遅延回路14及びセレクタ16から成るブロックは、第1のマップ部11Aにて位相量にマッピングされた第1の送信シンボルデータについて、第2のマップ部11Bの出力を初期位相としてチップ単位時間毎に位相回転処理を施して多値(8)PSK信号を生成する位相回転処理部として機能し、これにより、本例の送信機1は、各チップ単位時間の位相差と初期位相とを用いて送信シンボルデータを伝送するようになっているのである。
一方、受信機2において、複素乗算器21A,1チップ遅延回路22A,加算器23A,1チップ遅延回路24A,識別部25Aは、それぞれ、図1により前述した複素乗算器21,1チップ遅延回路22,加算器23,1チップ遅延回路24及び識別部25と同じもので、第1の受信シンボルデータについて、第1のチップ間位相差検出部として機能する複素乗算器21A及び1チップ遅延回路22Aによってチップ単位時間毎の位相差が求められ、第1の平均化処理部として機能する加算器23A及び1チップ遅延回路24によって各位相差のシンボル時間内での平均化処理が行なわれ、さらに、第1の識別部25Aによって上記平均化処理後の受信シンボルデータの識別、復調処理が行なわれるようになっている
NCO32の構成要素である加算器30は、識別部25Aによって識別、復調されたシンボルデータと1チップ単位時間前の加算結果(1チップ遅延回路31のフィードバック出力)とを累積加算するものであり、同じく、1チップ遅延回路31は、この加算器30の加算結果を1チップ単位時間だけ遅延して加算器30にフィードバックするとともに、複素乗算器21Bへ供給するものである。つまり、NCO(周波数信号生成部)32は、識別部25Aで識別、復調されたデータ(識別結果)に応じた周波数信号を、送信信号の位相回転のレプリカ信号として生成し、これを複素乗算器21Bに与えることによって、第2の受信シンボルデータについて位相回転(逆回転)処理を施すようになっている。
遅延回路33は、第2の受信シンボルデータを遅延させて、NCO32からの上記レプリカ信号による位相回転処理対象のシンボルデータと上記レプリカ信号との複素乗算器21Bでの乗算タイミングを一致させるためのものであり、複素乗算器(第2のチップ間位相検出部)21Bは、上記レプリカ信号と遅延回路33による遅延(タイミング調整)後の受信シンボルデータとを乗算して両信号の位相差をチップ単位時間毎に検出するものである。
加算器23B及び1チップ遅延回路24Bは、加算器23A及び1チップ遅延回路24Aと同じく平均化処理部(第2の平均化処理部)として機能するもので、加算器23Bは、複素乗算器21Bにより位相回転処理を施された受信シンボルデータと1チップ単位時間前の加算結果(1チップ遅延回路24Bのフィードバック出力)とをシンボル時間だけ累積加算してゆくものであり、1チップ遅延回路24Bは、加算器23Bの出力を1チップ短時間だけ遅延して加算器23Bへフィードバックするとともに、識別部25へ出力するもので、これらの加算器23B及び1チップ遅延回路24Bによって、チップ単位時間毎の位相差が1シンボル時間内で平均化されるようになっている。
なお、上記の各平均化処理部における1チップ遅延回路24A,24Bは、同期部26からのデータクリア信号によってシンボル時間毎に初期化(データクリア)されるようになっている。
識別部(第2の識別部)25Bは、上記平均化処理後の上記平均化処理後の受信シンボルデータの識別、復調処理を行なうものであり、同期部26は、第1実施形態と同様に、受信信号からシンボルタイミングを検出して、各平均化処理部(1チップ遅延回路24A,24B)の初期化(データクリア)タイミングを生成、供給するものである。
以下、上述のごとく構成された本実施形態のディジタル通信システムの動作について説明すると、送信機1では、送信シンボルデータが3ビット毎に分割され、第1の送信シンボルデータはマップ部11Aに入力され、当該マップ部11Aにて8種類の情報ビットが8相(0,π/4,2π/4,3π/4,4π/4,5π/4,6π/4,7π/4)の位相にそれぞれ割り当てられた後、直交座標変換部12Aにて、送信シンボルデータの位相量がシンボル単位で直交座標変換される。
そして、複素乗算器13及び1チップ遅延回路14にてチップ単位時間毎に累積的に複素乗算されることで、チップ単位時間(時刻t1,t2,…,t7)毎に初期位相θ0からπ/4ずつ位相回転する8PSK信号が生成される。
一方、第2の送信シンボルデータは、マップ部11Bにて、第1の送信シンボルデータと同様に、8種類の情報ビットが8相(0,π/4,2π/4,3π/4,4π/4,5π/4,6π/4,7π/4)の位相にそれぞれ割り当てられた後、直交座標変換部12Aにて、送信シンボルデータの位相量がシンボル単位で直交座標変換され、セレクタ16による選択により、位相回転処理部(1チップ遅延回路14)の初期値(θ0)として用いられる。
上述のごとく得られた8PSK信号は、伝送路3を通って雑音が付加された信号として受信機2で受信され、複素乗算器21A,1チップ遅延回路22A,遅延回路33及び同期部26にそれぞれ入力され、第1実施形態と同様に、同期部26にてシンボルタイミングが検出されるとともに、第1の受信シンボルデータについて、複素乗算器21及び1チップ遅延回路22によって、1チップ単位時間前の受信信号との位相比較が行なわれ、加算器23A及び1チップ遅延回路24Aにより、シンボル時間の平均化処理が行なわれる。
これにより、例えば、本例においても、図2に示した送信信号位相で送信機1から送信された8PSK信号が伝送路3から雑音を受けて図17の最上段及び図18に示すような受信信号位相で受信されたとすると、1シンボル時間内の1チップ単位時間毎の差動信号位相は図17の中段及び図19に示すごとくπ/4となる。
さて、上記平均化処理後の第1の受信シンボルデータは、識別部25Aに入力され、当該識別部25Aにて、受信シンボルデータ(3ビット)の識別、復調が行なわれる。なお、平均化処理部(1チップ遅延回路24A)は、同期部26で検出されたシンボルタイミング毎に初期化される。
識別部25Aにより得られた受信シンボルデータは、NCO32へ分岐入力され、NCO32にて、チップ単位時間毎に1チップ単位時間前の加算結果と累積加算されることによって、送信シンボルデータの位相回転のレプリカ信号が生成されて、複素乗算器21Bに供給される。
複素乗算器21Bでは、遅延回路33からの第2の受信シンボルデータと上記レプリカ信号とをチップ単位時間毎に複素乗算してゆくことにより、チップ単位時間毎の位相回転処理(π/4ずつの逆回転処理)を行なう。この処理により、図17の最下段及び図20に示すように、受信信号の初期位相(絶対位相)θ0を求めることが可能となる。
その後、得られたチップ単位時間毎の初期位相θ0は、平均化処理部(加算器23B及び1チップ遅延回路24B)によりシンボル時間の平均化処理が施され、識別部25Bにて受信シンボルデータ(3ビット)の識別、復調が行なわれる。
このように、本実施形態によれば、送信機1において、各チップ単位時間の位相差と初期位相θ0とを用いて送信シンボルデータ(6ビット)を伝送し、受信機2において、識別、復調した第1の受信シンボルデータ(3ビット)を基に送信信号の位相回転のレプリカ信号を生成し、当該レプリカ信号を用いて受信シンボルデータの位相逆回転処理を施すことによって、初期位相θ0を求めて残り(第2)の受信シンボルデータ(3ビット)を識別、復調するので、既述の実施形態に比して、1シンボルで倍(8PSKで6ビット)の情報を伝送することができ、伝送容量を増加することができる。
〔E〕受信機2における同期部26の説明
次に、ここでは、図1,図9及び図16により上述した受信機2における同期部26の詳細について説明する。
図21は同期部26の構成を示すブロック図で、この図21に示す同期部26は、送信機1からの受信信号と1チップ単位時間前の受信信号との位相差をチップ単位時間毎に検出して、その平均値が最大となるタイミングを、前記シンボル時間を特定するシンボルタイミングとして検出するもので、8PSKの場合、7つの1チップ遅延回路61−1〜61−7と、8つの相関器62−0〜62−7と、比較器63と、同期保護部64と、制御部65とをそなえて構成される。
ここで、1チップ遅延回路61−1〜61−7は、それぞれ、入力信号(受信信号)をチップ単位時間だけ遅延するもので、これら7つの1チップ遅延回路61−k(k=1〜7)によって、チップ単位時間ずつ遅延した7つの信号が得られ、それぞれが相関器62−1〜62−7に入力されるようになっている。なお、相関器62−0には、伝送路3からの受信信号がそのまま入力される。
相関器62−m(m=0〜7)は、それぞれ、入力信号(受信信号)からチップ単位時間毎の位相差及び7チップ単位時間の位相差(最初のチップと最後のチップの位相差)を求めて平均化処理を行ない、平均化処理した信号を電力に変換するもので、このために、図9により前述した受信機2と同様の構成を有している。即ち、各相関器62−mは、それぞれ、例えば、複素乗算器621,1チップ遅延回路622,加算器623,1チップ遅延回路624,7チップ遅延回路625,複素乗算器626,スイッチ627,加算器628及び電力化部629をそなえて構成されている。
ここで、1チップ遅延回路622,加算器623,1チップ遅延回路624,7チップ遅延回路625,複素乗算器626,スイッチ627及び加算器628は、それぞれ順に、図9に示した複素乗算器21,1チップ遅延回路22,加算器23,1チップ遅延回路24,複数チップ(ここでは、7チップ)遅延回路22a,複素乗算器21a,スイッチ27及び加算器29と同じ機能を有するものある。
つまり、各相関器62−mは、図9により前述した受信機2の動作と同様に、複素乗算器621,1チップ遅延回路622,加算器623,1チップ遅延回路624,複素乗算器626,複数チップ遅延回路625,スイッチ627及び加算器628から成るブロック(等価回路は図11に示すものと同じ)により、第1実施形態と同様にして得られるチップ単位時間毎の差動信号位相の平均値(1チップ遅延回路624の出力)に、受信信号の最初(時刻t0)のチップと最後(時刻t7)のチップの位相差(複素乗算器626の出力)を加算するようになっている。
電力化部629は、加算器628の出力を電力値に変換するものである。なお、1チップ遅延回路624のデータクリア信号及びスイッチ627の制御信号は、それぞれ、本例においても、制御部65からシンボルタイミング毎に供給される。
次に、比較器64は、各相関器62−mからの電力値の比較を行ない、最大電力値のタイミングを受信シンボルの先頭、即ち、シンボルタイミングとして検出するものであり、同期保護回路64は、比較器64で検出したタイミングの同期保護をとってフレームパルス(シンボルタイミング)を生成するもので、当該フレームパルスが、既述のデータクリア信号、スイッチ切り替え信号として用いられるようになっている。
上述の構成により、同期部26では、受信信号が、各1チップ遅延回路61−kによりチップ単位時間毎に遅延が付加され、各相関器62−mに入力される。各相関器62−mでは、上述したごとく入力信号から複素乗算器621,1チップ遅延回路622,加算器623及び1チップ遅延回路624によりチップ単位時間毎の位相差の平均値を求めるとともに、複素乗算器626及び複数チップ遅延回路625により7チップ単位時間の位相差を求めて、加算器628にて上記チップ単位時間毎の位相差の平均値に加算する。
加算結果は、電力化部629にて電力値に変換されて比較器63に入力され、比較器63は、各相関器62−mからの電力値を比較して、相関器出力が最大のタイミングを検出し、その検出結果について同期保護回路64にて同期保護がとられてフレームパルスが生成、出力される。
以上のようにして、送信機1において1シンボル内でチップ単位時間毎に位相回転処理を施した信号について、シンボルタイミングを正確に検出することが可能となり、既述の受信機2での差動信号位相のシンボル時間の平均化処理を正しく機能させることが可能となる。
〔F〕第5実施形態の説明
図22は本発明の第5実施形態に係るディジタル通信システムの構成を示すブロック図で、この図22に示すシステムも、送信機1と、この送信機1から送信され有線あるいは無線の伝送路3を伝送されてくる信号を受信する受信機2とをそなえて構成され、本例の送信機1は、その要部に着目すると、図1にて既述のマップ部11,直交座標変換部12,位相回転処理部として機能する複素乗算器13及び1チップ遅延回路14をそなえるほか、フレームパターン(FP)挿入部18及び制御部19をそなえて構成され、受信機2は、その要部に着目すると、図1にて既述の複素乗算器21,1チップ遅延回路22,平均化処理部として機能する加算器23及び1チップ遅延回路24,識別部25をそなえるほか、既述の同期部26に代えた同期部26aをそなえて構成されている。
ここで、送信機1において付加された制御部19は、所定の周期でフレームパターンを挿入するタイミング信号を生成するもので、当該タイミング信号はFP挿入部18のためのFP挿入タイミング信号及び位相回転処理部(1チップ遅延回路14)のためのデータクリア信号としてそれぞれに供給されるようになっている。
FP挿入部18は、この制御部19からのFP挿入タイミング信号(つまり、送信フレーム周期)に従って、所定のフレームパターン(フレーム同期パターン)を上記位相回転処理部(複素乗算器13及び1チップ遅延回路14)の出力に挿入することにより、例えば図23に示すように、データ部110の先頭にフレームパターン100を有する送信フレームを構成するものである。
一方、受信機2において、同期検出部26aは、伝送路3から受信された信号から上記フレームパターン100を検出するものであり、その検出タイミング(つまり、上記フレーム周期)で平均化処理部(1チップ遅延回路24)での平均化処理が初期化(データクリア)されるようになっている。
このような構成により、本例のシステムでは、図21により前述した特別な同期部26を用いることなく、フレーム同期を確立することが可能となり、受信機2での差動信号位相の平均化処理を正しく機能させることが可能となる。
なお、上記送信機1での位相回転処理は、図15により前述したように、NCOを用いて実現してもよい。
また、上記FP挿入部18及び制御部19を送信機1に適用した場合は、図9や図16により前述した受信機2においても、同期部26に代えて上記同期検出部26aを適用することで、フレーム同期を確立して、差動信号位相の平均化処理を正しく機能させることが可能である。
なお、本発明は、上述した実施形態に限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施できることはいうまでもない。
〔G〕付記
(付記1)
送信機と受信機とをそなえた通信システムであって、
該送信機が、
送信シンボルデータを複数の位相量にマッピングするマップ部と、
該マップ部にて上記位相量にマッピングされた送信シンボルデータについてチップ単位時間毎に位相回転処理を施して多値位相変調信号を生成する位相回転処理部とそなえ、
該受信機が、
該送信機から受信される受信信号と1チップ単位時間前の受信信号との位相差をチップ単位時間毎に検出するチップ間位相差検出部と、
該チップ間位相差検出部で検出されたチップ単位時間毎の位相差を1シンボル時間内で平均化する平均化処理部と、
該平均化処理部の出力を識別して上記多値位相変調信号を復調する識別部とをそなえて構成されたことを特徴とする、通信システム。
(付記2)
送信機と受信機とをそなえた通信システムであって、
該送信機が、
第1の送信シンボルデータを複数の位相量にマッピングする第1のマップ部と、
第2の送信シンボルデータを複数の位相量にマッピングする第2のマップ部と、
該第1のマップ部にて上記位相量にマッピングされた第1の送信シンボルデータについて、該第2のマップ部の出力を初期位相としてチップ単位時間毎に位相回転処理を施して多値位相変調信号を生成する位相回転処理部とをそなえ、
該受信機が、
該送信機から受信される受信信号と1チップ単位時間前の受信信号との位相差をチップ単位時間毎に検出する第1のチップ間位相差検出部と、
該第1のチップ間位相差検出部で検出されたチップ単位時間毎の位相差を1シンボル時間内で平均化する第1の平均化処理部と、
該第1の平均化処理部の出力を識別する第1の識別部と、
該第1の識別部での識別結果に応じた周波数信号を生成する周波数信号生成部と、
該周波数信号と該受信信号との位相差をチップ単位時間毎に検出する第2のチップ間位相差検出部と、
該第2のチップ間位相差検出部で検出されたチップ単位時間毎の位相差を1シンボル時間内で平均化する第2の平均化処理部と、
該第2の平均化処理部の出力を識別する第2の識別部とをそなえて構成されたことを特徴とする、通信システム。
(付記3)
送信機と受信機とをそなえた通信システムにおける通信方法であって、
該送信機は、
送信シンボルデータを複数の位相量にマッピングし、
上記マッピング後の送信シンボルデータについてチップ単位時間毎に位相回転処理を施して多値位相変調信号を生成して送信し、
該受信機は、
該送信機から受信される受信信号と1チップ単位時間前の受信信号との位相差をチップ単位時間毎に検出し、
検出したチップ単位時間毎の位相差を1シンボル時間内で平均化し、
その平均化出力を識別して上記多値位相変調信号を復調することを特徴とする、通信方法。
(付記4)
該受信機が、1シンボル内の最初の受信信号と最後の受信信号の位相差を検出し、上記平均化した位相差に加算することを特徴とする、付記3記載の通信方法。
(付記5)
送信機と受信機とをそなえた通信システムにおける通信方法であって、
該送信機は、
第1及び第2の送信シンボルデータをそれぞれ複数の位相量にマッピングし、
上記マッピング後の第1の送信シンボルデータについて、上記マッピング後の第2の送信シンボルデータを初期位相としてチップ単位時間毎に位相回転処理を施して多値位相変調信号を生成、送信し、
該受信機は、
該送信機から受信される受信信号と1チップ単位時間前の受信信号との位相差をチップ単位時間毎に検出し、
検出したチップ単位時間毎の位相差を1シンボル時間内で平均化し、
その平均化出力を識別し、
その識別結果に応じた周波数信号を生成し、
該周波数信号と該受信信号との位相差をチップ単位時間毎に検出し、
検出したチップ単位時間毎の位相差を1シンボル時間内で平均化し、
その平均化出力を識別することを特徴とする、通信方法。
(付記6)
該送信機は、該多値位相変調信号を、フレーム同期パターンを有する所定の送信フレームにより送信し、
該受信機は、該受信信号から該フレーム同期パターンを検出して、上記平均化の同期を確立することを特徴とする、付記3〜5のいずれか1項に記載の通信方法。
(付記7)
受信機を有する通信システムに用いられる送信機であって、
送信シンボルデータを複数の位相量にマッピングするマップ部と、
該マップ部にて上記位相量にマッピングされた送信シンボルデータについてチップ単位時間毎に位相回転処理を施して多値位相変調信号を生成する位相回転処理部とをそなえたことを特徴とする、送信機。
(付記8)
該位相回転処理部が、
該マップ部の出力を直交座標変換する直交座標変換部と、
該直交座標変換部の出力と1チップ単位時間前の複素乗算結果とを複素乗算することにより前記位相回転処理を行なう複素乗算器とをそなえて構成されたことを特徴とする、付記7記載の送信機。
(付記9)
該位相回転処理部が、
数値制御発振器を用いて前記位相回転処理を行なうように構成されたことを特徴とする、付記7記載の送信機。
(付記10)
送信機を有する通信システムに用いられる受信機であって、
該送信機から受信される受信信号と1チップ単位時間前の受信信号との位相差をチップ単位時間毎に検出するチップ間位相差検出部と、
該チップ間位相差検出部で検出されたチップ単位時間毎の位相差を1シンボル時間内で平均化する平均化処理部と、
該平均化処理部の出力を識別して上記多値位相変調信号を復調する識別部とをそなえたことを特徴とする、受信機。
(付記11)
1シンボル内の最初の受信信号と最後の受信信号の位相差を検出するシンボル端位相差検出部と、
該シンボル端位相差検出部で検出された位相差を該平均化処理部で平均化した位相差に加算する加算器とをさらにそなえたことを特徴とする、付記10記載の受信機。
(付記12)
受信機を有する通信システムに用いられる送信機であって、
第1の送信シンボルデータを複数の位相量にマッピングする第1のマップ部と、
第2の送信シンボルデータを複数の位相量にマッピングする第2のマップ部と、
該第1のマップ部にて上記位相量にマッピングされた第1の送信シンボルデータについて、該第2のマップ部の出力を初期位相としてチップ単位時間毎に位相回転処理を施して多値位相変調信号を生成する位相回転処理部とをそなえたことを特徴とする、送信機。
(付記13)
送信機を有する通信システムに用いられる受信機であって、
該送信機から受信される受信信号と1チップ単位時間前の受信信号との位相差をチップ単位時間毎に検出する第1のチップ間位相差検出部と、
該第1のチップ間位相差検出部で検出されたチップ単位時間毎の位相差を1シンボル時間内で平均化する第1の平均化処理部と、
該第1の平均化処理部の出力を識別する第1の識別部と、
該第1の識別部での識別結果に応じた周波数信号を生成する周波数信号生成部と、
該周波数信号と該受信信号との位相差をチップ単位時間毎に検出する第2のチップ間位相差検出部と、
該第2の位相差検出部で検出されたチップ単位時間毎の位相差を1シンボル時間内で平均化する第2の平均化処理部と、
該第2の平均化処理部の出力を識別する第2の識別部とをそなえたことを特徴とする、受信機。
(付記14)
1シンボル内の最初の受信信号と最後の受信信号の位相差を検出するシンボル端位相差検出部と、
該シンボル端位相差検出部で検出された位相差を該第1の平均化処理部で平均化した位相差に加算する加算器とをさらにそなえたことを特徴とする、付記13記載の受信機。
(付記15)
該送信機からの受信信号と1チップ単位時間前の受信信号との位相差をチップ単位時間毎に検出して、その平均値が最大となるタイミングを、前記シンボル時間を特定するシンボルタイミングとして検出する同期部をさらにそなえたことを特徴とする、付記10又は13に記載の受信機。
以上詳述したように、本発明によれば、送信シンボルデータについてチップ単位時間毎に位相回転処理を施して多値位相変調信号を生成して送信し、受信機では、1チップ単位時間前との位相比較処理を行ない、その結果の加算(平均化)処理を行なうことにより、位相方向の雑音をキャンセルすることができる。したがって、位相変調方式における位相方向の雑音を低減でき、符号誤り率を改善することができるので、ディジタル通信技術分野において極めて有用と考えられる。
本発明の第1実施形態に係るディジタル通信システムの構成を示すブロック図である。 図1に示す送信機の送信信号位相の一例を示す図 図2に示す送信信号位相での信号点配置を示す図である。 図1に示す受信機における受信信号位相と差動信号位相の一例を示す図である。 図1に示す受信機における位相差検出部及び平均化処理部の等価回路を示す図である。 図1に示す受信機での受信信号位相(信号点配置)例を示す図である。 図1に示す受信機での差動信号位相(信号点配置)例を示す図である。 図1に示す受信機での信号点分布例を示す図である。 本発明の第2実施形態に係るディジタル通信システムの構成要素である受信機の構成を示すブロック図である。 図9に示す受信機における受信信号位相と差動信号位相の一例を示す図である。 図9に示す受信機における位相差検出部及び平均化処理部の等価回路を示す図である。 図9に示す受信機での受信信号位相(信号点配置)例を示す図である。 図9に示す受信機での差動信号位相(信号点配置)例を示す図である。 図9に示す受信機での信号点分布例を示す図である。 本発明の第3実施形態に係るディジタル通信システムの構成要素である送信機の構成を示すブロック図である。 本発明の第4実施形態に係るディジタル通信システムの構成を示すブロック図である。 図16に示す受信機での受信信号位相,差動信号位相及び絶対位相の一例を示す図である。 図17に示す受信信号位相での信号点配置を示す図である。 図17に示す作動信号位相での信号点配置を示す図である。 図17に示す絶対位相での信号点配置を示す図である。 図1,図9及び図16に示す受信機における同期部の構成例を示すブロック図である。 本発明の第5実施形態に係るディジタル通信システムの構成を示すブロック図である。 図22に示すディジタル通信システムで用いるフレーム構成例を示す図である。 16PSK(1シンボル16チップ)の場合の本発明による受信特性のシミュレーション結果〔C/N(搬送波対ノイズ比)対ビットエラーレート(BER)〕の一例を従来例と比較して示す図である。
符号の説明
1 送信機
11,11A,11B マップ部
12,12A,12B 直交座標変換部
13 複素乗算器
13a 加算器
14,14a 1チップ遅延回路
15 数値制御発振器(NCO)
16 セレクタ
17,19 制御部
18 フレームパターン挿入部
2 受信機
21,21a,21A 複素乗算器
22,22A,24,24A,24B,31 1チップ遅延回路
22a 複数チップ(7チップ)遅延回路
23,23A,23B,29,30 加算器
25,25A,25B 識別部
26 同期部
61−1〜61−7 1チップ遅延回路
62−0〜62−7 相関器
621,626 複素乗算器
622,624 1チップ遅延回路
625 複数チップ(7チップ)遅延回路
627 スイッチ
628 加算器
629 電力化部
63 比較器
64 同期保護部
65 制御部
26a 同期検出部
27 スイッチ
28 制御部
32 数値制御発振器(NCO)
33 遅延回路
3 伝送路
100 フレームパターン(フレーム同期パターン)
110 データ部

Claims (10)

  1. 送信機と受信機とをそなえた通信システムであって、
    該送信機が、
    送信シンボルデータを複数の位相量にマッピングするマップ部と、
    該マップ部にて上記位相量にマッピングされた送信シンボルデータについてチップ単位時間毎に位相回転処理を施して多値位相変調信号を生成する位相回転処理部とそなえ、
    該受信機が、
    該送信機から受信される受信信号と1チップ単位時間前の受信信号との位相差をチップ単位時間毎に検出するチップ間位相差検出部と、
    該チップ間位相差検出部で検出されたチップ単位時間毎の位相差を1シンボル時間内で平均化する平均化処理部と、
    該平均化処理部の出力を識別して上記多値位相変調信号を復調する識別部とをそなえて構成されたことを特徴とする、通信システム。
  2. 送信機と受信機とをそなえた通信システムであって、
    該送信機が、
    第1の送信シンボルデータを複数の位相量にマッピングする第1のマップ部と、
    第2の送信シンボルデータを複数の位相量にマッピングする第2のマップ部と、
    該第1のマップ部にて上記位相量にマッピングされた第1の送信シンボルデータについて、該第2のマップ部の出力を初期位相としてチップ単位時間毎に位相回転処理を施して多値位相変調信号を生成する位相回転処理部とをそなえ、
    該受信機が、
    該送信機から受信される受信信号と1チップ単位時間前の受信信号との位相差をチップ単位時間毎に検出する第1のチップ間位相差検出部と、
    該第1のチップ間位相差検出部で検出されたチップ単位時間毎の位相差を1シンボル時間内で平均化する第1の平均化処理部と、
    該第1の平均化処理部の出力を識別する第1の識別部と、
    該第1の識別部での識別結果に応じた周波数信号を生成する周波数信号生成部と、
    該周波数信号と該受信信号との位相差をチップ単位時間毎に検出する第2のチップ間位相差検出部と、
    該第2のチップ間位相差検出部で検出されたチップ単位時間毎の位相差を1シンボル時間内で平均化する第2の平均化処理部と、
    該第2の平均化処理部の出力を識別する第2の識別部とをそなえて構成されたことを特徴とする、通信システム。
  3. 送信機と受信機とをそなえた通信システムにおける通信方法であって、
    該送信機は、
    送信シンボルデータを複数の位相量にマッピングし、
    上記マッピング後の送信シンボルデータについてチップ単位時間毎に位相回転処理を施して多値位相変調信号を生成して送信し、
    該受信機は、
    該送信機から受信される受信信号と1チップ単位時間前の受信信号との位相差をチップ単位時間毎に検出し、
    検出したチップ単位時間毎の位相差を1シンボル時間内で平均化し、
    その平均化出力を識別して上記多値位相変調信号を復調することを特徴とする、通信方法。
  4. 送信機と受信機とをそなえた通信システムにおける通信方法であって、
    該送信機は、
    第1及び第2の送信シンボルデータをそれぞれ複数の位相量にマッピングし、
    上記マッピング後の第1の送信シンボルデータについて、上記マッピング後の第2の送信シンボルデータを初期位相としてチップ単位時間毎に位相回転処理を施して多値位相変調信号を生成、送信し、
    該受信機は、
    該送信機から受信される受信信号と1チップ単位時間前の受信信号との位相差をチップ単位時間毎に検出し、
    検出したチップ単位時間毎の位相差を1シンボル時間内で平均化し、
    その平均化出力を識別し、
    その識別結果に応じた周波数信号を生成し、
    該周波数信号と該受信信号との位相差をチップ単位時間毎に検出し、
    検出したチップ単位時間毎の位相差を1シンボル時間内で平均化し、
    その平均化出力を識別することを特徴とする、通信方法。
  5. 受信機を有する通信システムに用いられる送信機であって、
    送信シンボルデータを複数の位相量にマッピングするマップ部と、
    該マップ部にて上記位相量にマッピングされた送信シンボルデータについてチップ単位時間毎に位相回転処理を施して多値位相変調信号を生成する位相回転処理部とをそなえたことを特徴とする、送信機。
  6. 送信機を有する通信システムに用いられる受信機であって、
    該送信機から受信される受信信号と1チップ単位時間前の受信信号との位相差をチップ単位時間毎に検出するチップ間位相差検出部と、
    該チップ間位相差検出部で検出されたチップ単位時間毎の位相差を1シンボル時間内で平均化する平均化処理部と、
    該平均化処理部の出力を識別して上記多値位相変調信号を復調する識別部とをそなえたことを特徴とする、受信機。
  7. 1シンボル内の最初の受信信号と最後の受信信号の位相差を検出するシンボル端位相差検出部と、
    該シンボル端位相差検出部で検出された位相差を該平均化処理部で平均化した位相差に加算する加算器とをさらにそなえたことを特徴とする、請求項6記載の受信機。
  8. 受信機を有する通信システムに用いられる送信機であって、
    第1の送信シンボルデータを複数の位相量にマッピングする第1のマップ部と、
    第2の送信シンボルデータを複数の位相量にマッピングする第2のマップ部と、
    該第1のマップ部にて上記位相量にマッピングされた第1の送信シンボルデータについて、該第2のマップ部の出力を初期位相としてチップ単位時間毎に位相回転処理を施して多値位相変調信号を生成する位相回転処理部とをそなえたことを特徴とする、送信機。
  9. 送信機を有する通信システムに用いられる受信機であって、
    該送信機から受信される受信信号と1チップ単位時間前の受信信号との位相差をチップ単位時間毎に検出する第1のチップ間位相差検出部と、
    該第1のチップ間位相差検出部で検出されたチップ単位時間毎の位相差を1シンボル時間内で平均化する第1の平均化処理部と、
    該第1の平均化処理部の出力を識別する第1の識別部と、
    該第1の識別部での識別結果に応じた周波数信号を生成する周波数信号生成部と、
    該周波数信号と該受信信号との位相差をチップ単位時間毎に検出する第2のチップ間位相差検出部と、
    該第2の位相差検出部で検出されたチップ単位時間毎の位相差を1シンボル時間内で平均化する第2の平均化処理部と、
    該第2の平均化処理部の出力を識別する第2の識別部とをそなえたことを特徴とする、受信機。
  10. 1シンボル内の最初の受信信号と最後の受信信号の位相差を検出するシンボル端位相差検出部と、
    該シンボル端位相差検出部で検出された位相差を該第1の平均化処理部で平均化した位相差に加算する加算器とをさらにそなえたことを特徴とする、請求項9記載の受信機。
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