JP2007128984A - 磁性部品 - Google Patents
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Abstract
【課題】トランス、入力チョークコイルおよび出力チョークコイルの機能を備え、スペース効率に優れ、かつ製造コストを低減可能な磁性部品を提供すること。
【解決手段】磁性部品10の構成において、所定の巻数に設けられる一次コイル30、およびこの一次コイル30と磁気的に対向すると共に所定の巻数に設けられる二次コイル40とを備えるトランス部分Tと、所定の巻数を備えると共に、二次コイル40の導体長のうちいずれかの部位から分岐される出力チョークコイル50と、少なくとも2つのコア部材21,22から構成されると共に、トランス部分Tおよび出力チョークコイル50を一体的に支持し、トランス部分Tおよび出力チョークコイル50によって励磁される磁束を、2つのコア部材21,22の内部を閉じる状態で進行させる磁性コア20と、を具備している。
【選択図】図1
【解決手段】磁性部品10の構成において、所定の巻数に設けられる一次コイル30、およびこの一次コイル30と磁気的に対向すると共に所定の巻数に設けられる二次コイル40とを備えるトランス部分Tと、所定の巻数を備えると共に、二次コイル40の導体長のうちいずれかの部位から分岐される出力チョークコイル50と、少なくとも2つのコア部材21,22から構成されると共に、トランス部分Tおよび出力チョークコイル50を一体的に支持し、トランス部分Tおよび出力チョークコイル50によって励磁される磁束を、2つのコア部材21,22の内部を閉じる状態で進行させる磁性コア20と、を具備している。
【選択図】図1
Description
本発明は、大電流対応のDC/DCコンバータの回路等に用いられる磁性部品に関する。
DC/DCコンバータ等に代表される電源回路では、トランス部分以外に、ノイズ的な急激な電流変動を抑制するために、入力チョークコイル、および出力チョークコイルが配置される構成がある。かかる構成を、特許文献1に示す。ここで、トランス部分、入力チョークコイルおよび出力チョークコイルは、それぞれ導体を磁性コアに巻回することにより、磁性部品を構成しており、特許文献1に示される回路構成にそれぞれ実装されている。
ところで、近年、上述のDC/DCコンバータ等に代表される電源回路においては、小型化および低コスト化への要求が高いと共に、大電流化および高効率化も要求されている。かかる要求に伴って、上述の電源回路に実装される磁性部品においても、同様の要求が為されている。
ここで、上述の特許文献1に開示されている構成では、各磁性部品が別個独立して実装されるため、合計すると大きなスペースを占める状態となる。また、別個独立して磁性部品が製造されると、その分だけ製造コストが増加する。そのため、上述の小型化および低コスト化への要請に反する状態となる。
本発明は上記の事情にもとづきなされたもので、その目的とするところは、トランス、入力チョークコイルおよび出力チョークコイルの機能を備え、スペース効率に優れ、かつ製造コストを低減可能な磁性部品を提供しよう、とするものである。
上記課題を解決するために、本発明は、所定の巻数に設けられる一次コイル、およびこの一次コイルと磁気的に対向すると共に所定の巻数に設けられる二次コイルとを備えるトランス部分と、所定の巻数を備えると共に、二次コイルの導体長のうちいずれかの部位から分岐される出力チョークコイルと、少なくとも2つのコア部材から構成されると共に、トランス部分および出力チョークコイルを一体的に支持し、トランス部分および出力チョークコイルによって励磁される磁束を、2つのコア部材の内部を閉じる状態で進行させる磁性コアと、を具備するものである。
このように構成した場合には、トランス部分では、巻数比に応じて電圧変換を行われ、出力チョークコイルにおいては、トランス部分の出力側におけるノイズ的な電流変動を抑制する。ここで、磁性コアは、トランス部分および出力チョークコイルを一体的に支持している。このため、トランス部分と、出力チョークコイルとが一部品化される。そのため、従来はそれぞれ別個独立して回路基板に実装され、大きなスペースを占めていたものが、一部品化により、磁性部品が占めるスペースを低減することが可能となる。また、一部品化により、磁性部品の個数を少なくすることが可能となる。それによって、DC/DCコンバータ等の電源回路において、小型化(磁性部品のダウンサイズおよび回路基板の縮小化等)を図ることが可能となると共に、磁性部品の個数低減によって製造コストを低減することが可能となる。
また、他の発明は、上述の発明に加えて更に、出力チョークコイルは、出力側の電流変動を抑制する磁気回路を構成すると共に、一次コイルにより励磁される磁束は、出力チョークコイルを含む磁気回路の一部を経由すると共に、該磁気回路の経由により、一次コイルは、入力チョークコイルとして機能するものである。
このように構成した場合には、一次コイルにより励磁される磁束は、出力チョークコイルを含む磁気回路の一部を経由することで、一次コイルを入力チョークコイルとしても機能させることが可能となる。それにより、現状では別部品化されている入力チョークコイルも、トランス部分および出力チョークコイルと共に、一部品化することができる。それにより、磁性部品の個数を、より少なくすることが可能となると共に、小型化(磁性部品のダウンサイズおよび回路基板の縮小化等)を一層図ることが可能となる。
さらに、他の発明は、上述の各発明に加えて更に、磁性コアは、出力チョークコイルによって励磁される第1磁束と、トランス部分によって励磁される第2磁束とが、互いに直交する状態で、トランス部分および出力チョークコイルを支持するものである。
このように構成した場合には、第1磁束と第2磁束とが直交する配置となる。それにより、一方の磁束の流れが、他方の磁束の流れを変える向きに働く、いわゆるクロストークが生じるのを、最小限に抑えることが可能となる。それにより、共通の磁性コアを用いるにも拘わらず、第1磁束(トランス部分で生じる磁束)と、第2磁束(出力チョークコイルで生じる磁束)とが互いに干渉し、悪影響を及ぼし合うのを防ぐことができる。また、トランス部分と出力チョークコイルのそれぞれの電気特性が悪化するのを防ぐことができる。
本発明によると、磁性部品において、トランス、入力チョークコイルおよび出力チョークコイルの機能を備え、スペース効率に優れ、かつ製造コストを低減可能となる。
以下、本発明の一実施の形態に係る磁性部品について、図1から図9に基づいて説明する。図1は、本発明の一実施の形態に係る磁性部品10の全体構成を示す斜視図である。なお、以下の説明においては、図1において第1磁性コア21が存在する側を上側とすると共に、図1において第2磁性コア22が存在する側を下側として説明する。
図1等に示すように、磁性部品10は、一方側を長手とする略矩形を為すように設けられている。この磁性部品10は、一対の磁性コア20と、一次コイル30と、二次コイル40と、出力チョークコイル50と、ボビン60と、を具備している。これらの構成により、磁性部品10は、トランス部分Tと、出力チョークコイル(出力チョークコイル50が対応)および入力チョークコイルとしての機能を有する状態となっている。以下、その構成について詳述する。
この磁性部品10のうち、一対の磁性コア20には、上方に位置する第1磁性コア21(コア部材に対応)と、下方に位置する第2磁性コア22(同じくコア部材に対応)とを有している。これら第1磁性コア21と第2磁性コア22とは、上下方向を遮断する境界面を挟んで、対称形状に設けられている。また、第1磁性コア21および第2磁性コア22には、ベース部201と、一次側柱脚部202と、二次側柱脚部203と、第1チョーク柱脚部204と、第2チョーク柱脚部205と、を有している。ベース部201は、所定の厚みを有する平板状の部分であり、第1磁性コア21の上方側、および第2磁性コア22の下方側に位置する。また、一次側柱脚部202、二次側柱脚部203、第1チョーク柱脚部204および第2チョーク柱脚部205は、ベース部201の平板面の法線方向に向かい、所定高さだけ延伸している。
また、一次側柱脚部202は、第1磁性コア21および第2磁性コア22のうち、長手方向の一端側(図2において左側の端部側)に位置している。この一次側柱脚部202には、その周囲に後述する一次コイル30が巻回される。なお、本実施の形態では、一次側柱脚部202の長手方向は、磁性部品10の短手方向に一致するように設けられている。また、一次側柱脚部202から長手方向の他端側に向かうと、空間部206が設けられている。また、この空間部206を挟んで、該一次側柱脚部202と対向するように、二次側柱脚部203が設けられている。二次側柱脚部203には、後述する二次コイル40が巻回される。
また、二次側柱脚部203から長手方向の他端側に向かうと、上述の空間部206と同様の空間部207が設けられていて、さらにこの空間部207を挟んで、第1チョーク柱脚部204および第2チョーク柱脚部205が設けられている。第1チョーク柱脚部204と第2チョーク柱脚部205の間にも空間部208が設けられている。これら第1チョーク柱脚部204と第2チョーク柱脚部205は、磁性部品10の短手方向に沿って配置されている。すなわち、トランス部分Tを支持/補佐する一次側柱脚部202と二次側柱脚部203の配置方向に対して、出力チョークコイル50を支持/補佐する第1チョーク柱脚部204と第2チョーク柱脚部205の配置方向は、直交している。
なお、一次側柱脚部202、二次側柱脚部203、第1チョーク柱脚部204および第2チョーク柱脚部205の間における、断面積の関係について図3に基づいて説明する。一次側柱脚部202を基準とすると、二次側柱脚部203は、この一次側柱脚部202よりも断面積が小さい。また、第1チョーク柱脚部204および第2チョーク柱脚部205は、一次側柱脚部202よりも断面積が大きい。また、本実施の形態においては、第1チョーク柱脚部204の断面積と第2チョーク柱脚部205の断面積とは、等しく設けられている。
特に、第1チョーク柱脚部204および第2チョーク柱脚部205には、一次側柱脚部202から、出力チョークコイル50としての機能を果たす磁束が通過するため、磁気飽和が生じ易くなっている。そのため、第1チョーク柱脚部204および第2チョーク柱脚部205は、一次側柱脚部202および二次側柱脚部203よりも、断面積を大きくすることが好ましい。なお、各柱脚部202〜205における磁気飽和が問題とならない場合には、上述の断面積の関係を満たさないように設計しても良い。
また、上述の第1磁性コア21と第2磁性コア22とを突き合わせた場合、一次側柱脚部202と二次側柱脚部203とは、互いに接触するものの、第1チョーク柱脚部204と第2チョーク柱脚部205とは、互いに接触せずに、ギャップPが存在する状態となっている(図4参照)。かかるギャップPの存在によっても、第1チョーク柱脚部204と第2チョーク柱脚部205の間では、磁気飽和が生じるのを抑制している。なお、かかる柱脚部202〜205の接触/非接触を実現する場合、一対の一次側柱脚部202の高さ寸法の合計または一対の二次側柱脚部203の高さ寸法の合計よりも、一対の第1チョーク柱脚部204の高さ寸法の合計または一対の第2チョーク柱脚部205の高さ寸法の合計の方が、小さくなるように設けられている。なお、かかる各柱脚部202〜205の高さ寸法以外に、別途の磁性部材を介在させる等して、各柱脚部202〜205の接触/非接触を実現するようにしても良い。
また、上述のような構成の第1磁性コア21と第2磁性コア22とが付き合わされる場合、図5に示すような複数のコイルボビン60〜62がこれらの間に介在する。これらコイルボビン60〜62は、樹脂材料を金型によって成型する等により構成される。また、いずれのコイルボビン60〜62も、上鍔部63、下鍔部64、上述の各柱脚部202〜205が入り込む挿通孔65および巻枠部66を有している。しかしながら、コイルボビン60〜62のうち、二次コイル40が巻回される二次コイル用ボビン61、および出力チョークコイル50が巻回される出力チョーク用コイルボビン62においては、導体間の絶縁/耐圧/位置決め保持のための中鍔部67が間欠的に設けられている。
また、図6および図7に示すように、一次コイル30は、所定の断面積を有する平角線を、所定の巻数分だけコイルボビン60に巻回させることにより構成される。なお、一次コイル30の端末部は、回路基板に対してネジ留めによる実装を可能とするための孔部32を備えるリング状端子31となっている。このリング状端子31は、例えばDC/DCコンバータの回路構成における電流の入力側に接続される。
また、二次コイル40は、コイルボビン61に巻回される。図6および図7に示すように、二次コイル40は、本実施の形態では、平角線を折り曲げた複数(本実施の形態では2つ)のコイルパーツから構成されている。本実施の形態では、2つのコイルパーツ41,42によって、2巻きの二次コイル40が構成される。このうち、図6において下方に位置する第1コイルパーツ41は、巻回の他端部41bにおいて第2コイルパーツ42と接合される。また、第2コイルパーツ42は、第1コイルパーツ41の上方に位置するが、この第2コイルパーツ42の一端部42aには、導体が巻回されるリング状の平面の法線方向に延伸する延伸部420が設けられている。図6においては、この延伸部420は、第2コイルパーツ42の下方に向かって延伸しており、第1コイルパーツ41への接触を可能としている。
なお、図6および図7においては、延伸部420の内側(リング状に巻回されている内側)において第1コイルパーツ41の他端部41bと接触しているが、延伸部420の外側(リング状に巻回されている外側)において接触するように構成しても良い。また、この延伸部420には、後述する出力チョークコイル50の一端部51aが接続される。また、第1コイルパーツ41の一端部41a、および第2コイルパーツ42の他端部42bには、上述の一次コイル30と同様の孔部411,421が設けられている。この孔部411,421を介して、例えばDC/DCコンバータの回路構成における交流の出力側(特に、整流のためのスイッチング素子等)が接続される。
また、出力チョークコイル50は、コイルボビン62に巻回される。図7および図8に示すように、出力チョークコイル50も、二次コイル40と同様に、平角線を折り曲げた複数(本実施の形態では2つ)のコイルパーツから構成されている。本実施の形態でも、上述の二次コイル40と同様に、2つのコイルパーツ51,52が組み合わされることにより、2巻きの出力チョークコイル50が形成されている。かかる出力チョークコイル50を構成するコイルパーツ51,52は、その平面形状が共にS字形状を為すように設けられている。
なお、出力チョークコイル50は、S字形状の2つのコイルパーツ51,52が組み合わされることにより、数字の「8」の字形状を為している。かかる「8」の字形状を為すために、出力チョークコイル50は、第1コイルパーツ51と第2コイルパーツ52とが、二段重ねとなっている。このうち、図8において下方に位置する第1コイルパーツ51は、その一端部51aが、上述の延伸部420の外側に接触する。なお、本実施の形態では、第1コイルパーツ41の他端部41b、延伸部420、および第1コイルパーツ51の一端部51aは、重ねられた後にボルト70/ナット71により固定されるが(図7参照)、溶接または半田付け等、その他の接合方式を採用しても良い。また、第1コイルパーツ51の他端部51bには、図8において上方に向かい延伸する延伸部510が設けられていて、この延伸部510を介して第2コイルパーツ52に接合される。また、第2コイルパーツ52の他端部52bは、例えばDC/DCコンバータの回路構成における交流の出力側(特に、負荷または平滑回路等)に接続される。
以上のような構成の磁性部品10では、一次コイル30および二次コイル40によって、トランス部分Tが構成される。また、出力チョークコイル50が設けられると共に、入力チョークコイルも存在する状態となり、この入力チョークコイルは、一次コイル30が主として機能を果たし、一次コイル30で生じる磁束が出力チョークコイル50の磁気回路を経由することで構成される。以下、この磁性部品10の作用について、図3、図4、図7および図9等を参照して説明する。
一次コイル30に電流が流れ、一次側柱脚部202において図3における紙面上向きに向かう磁束が形成されると、この一次側柱脚部202を通過する磁束は、ベース部201を経て、主に二次側柱脚部203を下向きに向かって流れる。その後、再び一次側柱脚部202に戻り、それによって、図4および図9においてループAで示される磁路(この磁路を形成する磁束が、第1磁束に対応)が形成される。このループAの磁路の形成により、磁性部品10は、トランス部分Tとして機能して二次コイル40に電流(交流電流)を生じさせる。
また、一次側柱脚部202を通過する磁束のうち、幾分かは、二次側柱脚部203の内部を進行せずに、そのままベース部201の他端側に向かって流れて(漏れて)、第1チョーク柱脚部204または第2チョーク柱脚部205に向かう。それにより、図4および図9においてループBまたはループCで示される磁路が形成される。ここで、ループBまたはループCで示されるような磁路は、出力チョークコイル50により形成される磁気回路の内部を経由する。このため、磁性部品10が実装される電源回路等において、ノイズ的に大きな電流変動が生じて、一次コイル30を当該ノイズ的な電流が流れようとした場合、当該ループBおよびループCで示される磁路を形成する際に、当該ノイズ的な電流変動が抑制される。すなわち、この構成では、一次コイル30は、入力チョークコイルとしての役割をも果たす。
また、二次コイル40において変圧された電流は、延伸部420を経て出力チョークコイル50に入力される。ここで、変圧後の電流においてノイズ的に大きな変動が生じる場合、この出力チョークコイル50を変圧後の電流が経由すると、例えば図9においてループDで示される磁路(この磁路を形成する磁束が、第2磁束に対応)が形成される。かかる磁路を形成する際に、当該ノイズ的な電流変動は良好に抑制される。なお、上述のループDの磁路は、ループAの磁路に対して、直交した状態となっている。
以上のような構成の磁性部品10においては、トランス部分Tと、出力チョークコイル50(出力チョーク)が一体化された構成を採用している。そのため、従来はそれぞれ別個独立して回路基板に実装され、大きなスペースを占めていたものが、磁性部品10での一部品化によって、スペース効率を良好にすることが可能となる。また、本実施の形態の磁性部品10のような一部品化によって、磁性部品の個数を少なくすることが可能となる。それによって、DC/DCコンバータ等の電源回路において、小型化(磁性部品のダウンサイズおよび回路基板の縮小化等)を図ることが可能となると共に、磁性部品の個数低減によって製造コストを低減することが可能となる。
加えて、本実施の形態の磁性部品10では、一次コイル30により励磁される磁束は、出力チョークコイル50を含む磁気回路の一部を経由している。それにより、一次コイル30を入力チョークコイルとしても機能させることが可能となる。それによって、現状では別部品化されている入力チョークコイルも、トランス部分Tおよび出力チョークコイル50と共に、一部品化することができる。それにより、磁性部品の個数を、より少なくすることが可能となると共に、小型化(磁性部品のダウンサイズおよび回路基板の縮小化等)を一層図ることが可能となる。
さらに、磁性コア20においては、出力チョークコイル50によって励磁されループDの磁路を形成する磁束と、トランス部分Tによって励磁されループAの磁路を形成する磁束とが、互いに直交する状態で支持されている。このため、一方の磁束の流れが、他方の磁束の流れを変える向きに働く、いわゆるクロストークが生じるのを、最小限に抑えることが可能となる。それにより、共通の磁性コアを用いるにも拘わらず、第1磁束(トランス部分Tで生じる磁束)と、第2磁束(出力チョークコイルで生じる磁束)とが互いに干渉し、悪影響を及ぼし合うのを防ぐことができる。また、トランス部分Tと出力チョークコイル50のそれぞれの電気特性が悪化するのを防ぐことができる。
また、本実施の形態では、第1チョーク柱脚部204および第2チョーク柱脚部205は、一次側柱脚部202よりも断面積が大きく設けられている。そのため、出力チョークコイル(出力チョークコイル50)および入力チョークコイルの双方として機能させるための磁束が、第1チョーク柱脚部204および第2チョーク柱脚部205を通過しても、これら第1チョーク柱脚部204および第2チョーク柱脚部205において、磁気飽和が生じるのを抑えることが可能となる。
以上、本発明の磁性部品10の一実施の形態について説明したが、本発明はこれ以外にも種々変形可能となっている。以下、それについて述べる。
上述の実施の形態においては、一次コイル30および二次コイル40が、それぞれ1つのみ設けられる場合について述べたが、これら一次コイル30および二次コイル40は、それぞれ2つ以上設けられるように構成しても良い。
また、上述の実施の形態においては、コイルボビン60〜62を設ける場合について説明しているが、コイルボビンを省略する構成を採用しても良い。
本発明の磁性部品は、電気機器の分野において利用することができる。
10…磁性部品
20…磁性コア
21…第1磁性コア(コア部材に対応)
22…第2磁性コア(コア部材に対応)
201〜205…柱脚部
206〜208…空間部
30…一次コイル
40…二次コイル
41,42…コイルパーツ
420,510…延伸部
50…出力チョークコイル
51,52…コイルパーツ
60〜62…コイルボビン
20…磁性コア
21…第1磁性コア(コア部材に対応)
22…第2磁性コア(コア部材に対応)
201〜205…柱脚部
206〜208…空間部
30…一次コイル
40…二次コイル
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50…出力チョークコイル
51,52…コイルパーツ
60〜62…コイルボビン
Claims (3)
- 所定の巻数に設けられる一次コイル、およびこの一次コイルと磁気的に対向すると共に所定の巻数に設けられる二次コイルとを備えるトランス部分と、
所定の巻数を備えると共に、上記二次コイルの導体長のうちいずれかの部位から分岐される出力チョークコイルと、
少なくとも2つのコア部材から構成されると共に、上記トランス部分および上記出力チョークコイルを一体的に支持し、上記トランス部分および上記出力チョークコイルによって励磁される磁束を、上記2つのコア部材の内部を閉じる状態で進行させる磁性コアと、
を具備することを特徴とする磁性部品。 - 前記出力チョークコイルは、出力側の電流変動を抑制する磁気回路を構成すると共に、
前記一次コイルにより励磁される磁束は、前記出力チョークコイルを含む磁気回路の一部を経由すると共に、該磁気回路の経由により、前記一次コイルは、入力チョークコイルとして機能する、
ことを特徴とする請求項1記載の磁性部品。 - 前記磁性コアは、
前記出力チョークコイルによって励磁される第1磁束と、前記トランス部分によって励磁される第2磁束とが、互いに直交する状態で、前記トランス部分および前記出力チョークコイルを支持する、
ことを特徴とする請求項1または2記載の磁性部品。
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