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JP2007112212A - 車体フレーム構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】フロントサイドフレームの前端部にクラッシャブルゾーンを充分に確保することが困難であっても、前面衝突時の衝撃エネルギを効率よく吸収できるようにする。
【解決手段】車体幅方向両側に設けた一対のフロントサイドフレーム12の先端に前面衝突時に蛇腹状に圧潰変形する圧潰部12bを設け、圧潰部12bに連続する後部に断面強度の高いメインフレーム部12aを設け、両部材12b,12aの接合面12cを車体幅方向内側から外側へ向けて斜め後方へ後退するテーパ状に形成する。前面衝突時の衝撃荷重Fは、先ず接合面12cの内側に到達するため、入力荷重がアンバランスとなり、メインフレーム部12aに曲げモーメントが発生し、そのときの屈曲変形により衝撃エネルギが吸収される。
【選択図】図5

Description

本発明は、フロントサイドフレームの先端部にクラッシャブルゾーンを充分に確保することができない場合であっても、衝突時の衝撃エネルギを効率よく吸収することのできる車体フレーム構造に関する。
従来、自動車等の車両におけるエンジンルームには、左右のフロントホイールエプロンに沿って前後方向に延設されたフロントサイドフレームが対向配設されており、この両フロントサイドフレームに、エンジンや動力伝達系の諸装置であるパワートレインが支持されている。
この両フロントサイドフレームの先端はバンパビーム等のクロス部材で連結されており、前面衝突時の衝撃荷重は、クロス部材を介してフロントサイドフレームに伝達される。フロントサイドフレームは軸圧潰により変形して衝撃エネルギを吸収すると共に、衝撃荷重をフロントサイドフレームに連続するリヤフレームやフロントピラー等のサイドストラクチャへ分散させることで、キャビン(車室)への衝撃荷重の伝達を阻止し、乗員を保護する。
この場合、フロントサイドフレームの先端部にクラッシャブルゾーンが充分に確保されていないと、その後方に連続するサイドフレーム部分の突っ張り作用により衝撃荷重がキャビン側へ伝達されてしまう不都合がある。
その対策として、例えば特許文献1(特開2003−312534号公報)には、フロントサイドフレームの前端部と、それに内装するリンフォースとに、要求特性に応じて脆弱部を適宜形成し、フロントサイドフレームの前端に衝突荷重が入力されたとき、フロントサイドフレームの前端部に形成した脆弱部を軸圧潰させると共に、これに誘発されてリンフォースの脆弱部も蛇腹状の変形モードで軸圧潰させて衝突エネルギを吸収する技術が開示されている。
特許文献1に開示されている技術では、リンフォースと脆弱部とを組み合わせることで、比較的短いクラッシャブルゾーンであっても、衝撃エネルギを吸収することが可能となる。
又、特許文献2(特開2003−312549号公報)には、フロントサイドフレームの後端下側に、フロアパネルの下面に接合されているサイドメンバエクステンションの前端を嵌合し、このサイドメンバエクステンションを中空断面のアウタ材と、内部に配設したリンフォースとで構成し、このアウタ材とリンフォースとの各屈曲モード波形のピーク数を互いに異なる素数に設定した技術が開示されている。
特許文献2に開示されている技術では、アウタ材とリンフォースとの各屈曲モード波形のピーク数を異なる素数で設定したので、フロントサイドフレームのクラッシャブルゾーンが比較的短く、衝撃エネルギを充分に吸収することができない場合であっても、サイドメンバエクステンションに設けられているアウタ材とリンフォースとがそれぞれ独立して変形することで衝撃エネルギを吸収させることができる。
特開2003−312534号公報 特開2003−312549号公報
しかし、特許文献1に記載されている技術では、フロントサイドフレームをアウタ材とリンフォースとの二重構造としなければならず、構造が複雑化し製造コストが高くなってしまう問題がある。
特許文献2に開示されている技術も同様に、サイドメンバエクステンションをアウタ材とリンフォースとの二重構造としなければならず、構造が複雑化し製造コストが高くなってしまう問題がある。
本発明は、上記事情に鑑み、フロントサイドフレームの端部にクラッシャブルゾーンを充分に確保することが困難な構造であっても、フレーム構造を複雑化することなく、衝突時の衝撃エネルギを充分に吸収することが可能で、製造コストの低減を図ることのできる車体フレーム構造を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため本発明は、車体幅方向両側に車体の前後方向へ延出する一対のサイドフレームが設けられ、上記サイドフレームの先端がクロス部材を介して連結されており、上記サイドフレームの端部に、衝突時に軸圧潰させて衝撃エネルギを吸収する第1部材が設けられ、該第1部材に連続して断面強度の高い第2部材が設けられている車体フレーム構造において、上記第1部材と第2部材との結合部が車体幅方向中心軸に直交する軸線に対してテーパ状に傾斜されていることを特徴とする。
本発明によれば、軸圧潰を促進させる第1部材と断面強度の高い第2部材とをテーパ状に傾斜させて結合したので、第2部材に入力される衝撃荷重は結合部の先端側が早く、後端側が遅れて到達する。その結果、結合部の先端側と後端側とで入力荷重がアンバランスとなり、第2部材に曲げモーメントが発生し、そのときのモーメント荷重により衝撃エネルギを吸収することができる。従って、フロントサイドフレームの端部にクラッシャブルゾーンを充分に確保することが困難な構造であっても、衝突時の衝撃エネルギを充分に吸収することができる。又、結合部を傾斜させただけの簡単な構造であるため、製造コストの低減を図ることができる。
以下、図面に基づいて本発明の一形態を説明する。図1〜図5に本発明の第1形態を示す。図1、図2は車体前部の車体フレーム構造を示し、図1は概略平面図、図2は概略側面図である。
同図の符号11は車体前部に設けられたエンジンルームであり、このエンジンルーム11の後部に、エンジンルーム11とキャビン14とを区画するトーボード15が配設されている。又、エンジンルーム11の車体幅方向両側に、閉断面形状に形成された互いに平行な一対のフロントサイドフレーム12が配設されている。尚、この各フロントサイドフレーム12の後部はトーボード15の傾斜に沿って下方且つ後方へ延出され、フロアパネルの車体幅方向両側に配設されているサイドシル(何れも図示せず)の前端部に各々連結されている。
又、両フロントサイドフレーム12の前端部間がフロントクロスメンバ或いはバンパビーム等のクロス部材13を介して互いに結合されている。更に、トーボード15の前方に、フロントサスペンション(図示せず)を支持するサスペンションクロスメンバ16が配設され、このサスペンションクロスメンバ16の両側が、各フロントサイドフレーム12の後部に各々連結されている。
エンジンルーム11内には、エンジン本体17とトランスミッション18とが結合して構成されたパワーユニット19が搭載されている。尚、本形態ではエンジン本体17として直列エンジンが示されており、パワーユニット19はエンジンルーム11に横置きに載置されている。又、パワーユニット19の車体幅方向両側が、各フロントサイドフレーム12に対し、マウントブラケット20を介して支持固定され、又、略中央後部がサスペンションクロスメンバ16に他のマウントブラケット(図示せず)を介して支持固定されている。尚、符号21はラジエータユニットである。
フロントサイドフレーム12の後部は、サスペンションクロスメンバ16によって補剛されており、従って、フロントサイドフレーム12のクラッシャブルゾーンは、少なくとも先端部からサスペンションクロスメンバ16の取付け部位までの領域Z1となる。この場合、本形態のようにパワーユニット19が横置き配列では、フロントサスペンションから車体前部へのオーバハングが少ないため、クラッシャブルゾーンを比較的長く確保することが難しい。特に、フロントサイドフレーム12にてマウントブラケット20を介してパワーユニット19を支持する構造では、マウントブラケット20から先端部までの間がクラッシャブルゾーンの領域Z2となり、クラッシャブルゾーンは更に狭くなってしまう。尚、本形態では、領域Z2をクラッシャブルゾーンとしており、従って、以下においては、領域Z2をクラッシャブルゾーンZ2と読み換えて説明する。
フロントサイドフレーム12は、断面強度の高い第2部材としてのメインフレーム部12aと、前面衝突時の衝撃荷重で軸圧潰が誘発される第1部材としての圧潰部12bとを備えている。圧潰部12bはクラッシャブルゾーンZ2とほぼ同じ領域に設定されていると共に、圧潰部12bの後端とメインフレーム部12aの先端との結合部である接合面12cが、車体幅方向内側から外側へ向けて斜め後方へ後退する斜面状に形成されている。尚、図3には車体幅方向左側のフロントサイドフレーム12が記載されている。又、図1(a),(b)に拡大して示すように、接合面12cの、車体幅方向中央を通る前後軸に直交する軸線Yに対する傾斜角度θは、5〜30°程度に設定することが望ましい。
従って、圧潰部12bの先端からメインフレーム部12aに衝撃荷重Fが伝達されるときの距離は、メインフレーム部12aの内側が短く、外側へ移行するに従い長くなる。
圧潰部12bは、軟鋼板、或いはアルミニュウム板など、メインフレーム部12aよりも剛性が低く、前面衝突時の衝撃荷重により軸圧潰が促進されるような材質を有している。尚、圧潰部12bは板厚を薄くすることで軸圧潰を促進させるような構造としても良い。
本形態では、フロントサイドフレーム12がテーラードブランク材を用いて形成されている。テーラードブランク材は、板金加工後のメインフレーム部12aと圧潰部12bとに対応する位置に、接合面12cを境界として鋼板のブランク材と、軟鋼板やアルミニュウム板などの低剛性ブランク材とが接合されて形成されている。
このような構成において、車両が前面衝突すると、その衝撃荷重Fが、フロントサイドフレーム12の先端を連結するクロス部材13を介して、両フロントサイドフレーム12の前端部に入力される。この左右のフロントサイドフレーム12の先端はクロス部材13によって連結されているため、衝撃荷重Fが入力されても、その反力で車体幅方向の内側或いは外側へ屈曲することはなく、衝撃荷重Fがフロントサイドフレーム12に対して軸方向に沿って伝達される。
すると、図4に示すように、フロントサイドフレーム12のクラッシャブルゾーンZ2に設けられている圧潰部12bが蛇腹状に軸圧潰されて衝撃エネルギが吸収される。この圧潰部12bは低剛性材で形成されているため、軸圧潰が促進され、更に、前面衝突時の衝撃荷重Fが比較的小さい場合は、圧潰部12bの軸圧潰のみで衝撃エネルギを吸収することができる。
一方、前面衝突時の衝撃荷重Fが比較的大きく、圧潰部12bの軸圧潰のみでは衝撃エネルギが充分に吸収しきれない場合、残りの衝撃荷重Fは圧潰部12bを介してメインフレーム部12a側へ伝達される。
圧潰部12bとメインフレーム部12aとの接合面12cは、車体幅方向内側から外側へ向けて斜め後方へ後退するテーパ状に形成されており、衝撃荷重Fの伝達距離は、内側が短く外側が長くなる。従って、衝撃荷重Fは、先ず、メインフレーム部12aの接合面12cの先端部である内側に先に到達し、それより遅れて接合面12cの外側に到達する。このように、メインフレーム部12aの内側に衝撃荷重Fが最初に入力されるため、メインフレーム部12aの内外で入力荷重がアンバランスとなり、メインフレーム部12aに曲げモーメントが発生する。
この場合、上述したように、左右のフロントサイドフレーム12の先端面はクロス部材13で連結されているため、両フロントサイドフレーム12の先端面が車体幅方向内側へ入り込むことはない。従って、図5に示すように、この曲げモーメントによるモーメント荷重が、メインフレーム部12a内側の比較的強度の弱い部分に集中し、この集中する部分を起点Pとして、メインフレーム部12aの中途が車体幅方向外側へ張り出すように屈曲変形される。そして、このメインフレーム部12aの屈曲変形により衝撃エネルギが吸収される。
尚、起点Pは、メインフレーム部12aの内側の中途に脆弱部を予め形成することで、発生部位を特定するようにしておいても良い。更に、フロントサイドフレーム12に固設されているマウントブラケット20は、このマウントブラケット20をフロントサイドフレーム12に締結するねじ部が剪断されるような脆弱部を形成し、或いはマウントブラケット20に破壊が促進されるような脆弱部を形成しておくことで、メインフレーム部12aの屈曲変形を阻害しないで、破壊が促進されるようにする。
このように、本形態では、衝撃荷重Fが比較的大きく、圧潰部12bの軸圧潰では衝撃エネルギが充分に吸収されない場合であっても、メインフレーム部12aを屈曲変形させることで、残りの衝撃エネルギを充分に吸収させることができるので、キャビン14への衝撃荷重の伝達が阻止され、乗員を有効に保護することができる。
又、メインフレーム部12aの起点Pを車体幅方向外側へ屈曲変形させるようにしたので、パワーユニット19が横置きに配列されている場合であっても、起点Pがパワーユニット19から離れる方向へ変形するので、起点Pがエンジン本体17やトランスミッション18などに緩衝して屈曲変形が阻害されてしまうことがない。
尚、起点Pが車体幅方向内側へ移動してもエンジン本体17やトランスミッション18などと緩衝しない場合は、接合面12cの傾斜を、本形態とは逆方向へに形成して、メインフレーム部12aを内側へ屈曲変形させるようにしても良い。更に、メインフレーム部12aと圧潰部12bとを別体で形成する場合は、両部材12a,12bの接合面12cにフランジを形成し、このフランジをボルト締めして結合するようにしても良い。
又、図6に本発明の第2形態を示す。図6(a)はフロントサイドフレームの要部分解斜視図、図6(b)はフロントサイドフレームの要部斜視図である。
上述した第1形態では、フロントサイドフレーム12をテーラードブランク材を用いて形成したが、本形態によるフロントサイドフレーム26は、断面ハット形状に形成したインナフレーム26a、アウタフレーム26b、及び第1部材としての圧潰部26cの3部品で形成されている。尚、アウタフレーム26b、及びこれに対応するインナフレーム26aとで形成された閉断面形状が断面強度の高い第2部材として機能する。
インナフレーム26aは比較的浅い溝深さでフロントサイドフレーム26の全長にわたって形成されている。従って、その前端はクロス部材13(図1参照)に連結されている。
一方、このインナフレーム26aにモナカ合わせで接合されるアウタフレーム26bは比較的深い溝深さを有している。更に、このアウタフレーム26bの先端がクラッシャブルゾーンZ2付近でカットされている。又、このアウタフレーム26bのカットされた部位から露呈されているインナフレーム26aの先端に、アウタフレーム26bと同一断面形状の圧潰部26cが配設され、この圧潰部26cとインナフレーム26aとがモナカ合わせで接合されている。
尚、図6には、車体幅方向左側のフロントサイドフレーム26のみが記載されており、車体幅方向右側のフロントサイドフレーム26が省略されているが、車体幅方向右側のフロントサイドフレーム26は、車体幅方向左側のフロントサイドフレーム26と対称に形成されている。
圧潰部26cは軟鋼板やアルミニュウム板など、メインフレーム部12aよりも剛性の低い材質で形成し、或いは板厚の薄い鋼板を用いて形成することで剛性が低下されている。又、アウタフレーム26bの先端の結合部である接合面26dと、これに接合する圧潰部26c後端の接合面26eは、第1形態と同様、車体幅方向内側から外側へ向けて斜め後方へ後退するテーパ状に形成されている。尚、両接合面26d,26eはビーム溶接などの溶接手段を介して溶接されている。
このような構成では、車体幅方向左右に配設されているフロントサイドフレーム26の先端に衝撃荷重Fが入力されると、この両フロントサイドフレーム26の先端がクロス部材13を介して連結されているため、車体幅方向内側或いは外側へ屈曲することはなく、圧潰部26c、及びこれに接合されているインナフレーム26aの先端部が、軸圧潰される。
そして、圧潰部26cの後端とアウタフレーム26bの先端との接合面26d,26eに衝撃荷重Fが到達すると、接合面26d,26eが車体幅方向内側から外側へ向けて斜め後方へ後退するテーパ状に形成されているため、接合面26d,26eの内側に最初に衝撃荷重Fが入力される。そのため、アウタフレーム26bの内外で入力荷重がアンバランスとなり、インナフレーム26aに曲げモーメントが発生する。この曲げモーメントによるモーメント荷重は、インナフレーム26aの比較的強度の弱い部分に集中し、この集中する部分を起点として、フロントサイドフレーム26の中途が車体幅方向外側へ屈曲変形され、この屈曲変形により衝撃エネルギが吸収される。
このように、本形態では、インナフレーム26aを基材とし、このインナフレーム26aに、アウタフレーム26bと圧潰部26cとをモナカ合わせで接合することで、フロントサイドフレーム26を形成するようにしたので、圧潰部26cの位置決め、及び接合が容易となり、製造工数を削減することができる。又、製造時においては、圧潰部26cのみを簡単に設計変更することができるため、車両毎の特性に応じて最適な圧潰部26cの板厚、材質を選択することができ、製品の高い信頼性を得ることができる。
又、図7に本発明の第3形態によるフロントサイドフレームの要部斜視図を示す。尚、図には、車幅方向左側のフロントサイドフレーム31のみが記載されいるが、車体幅方向右側のフロントサイドフレームは、車体幅方向左側のフロントサイドフレーム31と対称に形成されている。又、このフロントサイドフレーム31は、第1形態のフロントサイドフレーム12に代えて適用するものであり、フロントサイドフレーム31以外の構成は、第1形態と同様である。
本形態によるフロントサイドフレーム31は、閉断面形状に形成された第2部材としての断面強度の高いメインフレーム部32と第1部材としての圧潰部33とを別体で形成し、メインフレーム部32の先端部に圧潰部33の後端部を嵌入させてボルト締めしたものである。尚、メインフレーム部32、圧潰部33の材質、板厚は、上述した第1形態のメインフレーム部12a、圧潰部12bと同一である。
又、メインフレーム部32の前部と、これに嵌入される圧潰部33の後端部とのオーバラップ部34のインナ34aとアウタ34bとにインナ挿通孔35aとアウタ挿通孔35bとが上下2段に各々穿設されている。
図7(b)に示すように、インナ挿通孔35aとアウタ挿通孔35bとは、車体前後方向でオフセットされており、圧潰部12bの内面の、インナ挿通孔35aとアウタ挿通孔35bとに対応する位置にウエルドナット36が溶接されている。
組付けに際しては、閉断面形状の圧潰部33の後端を、同じく閉断面形状のメインフレーム部32の先端に嵌入し、メインフレーム部32と圧潰部33とに各々穿設されているインナ挿通孔35a、及びアウタ挿通孔35bを位置合わせする。そして、この各挿通孔35a,35bに外方からボルト37を挿通し、このボルト37をウエルドナット36に螺入させて、メインフレーム部32と圧潰部33とを締結する。
その際、インナ挿通孔35aに挿通されたボルト37と、アウタ挿通孔35bに挿通されたボルト37とが車体前後方向でオフセットされているため、両挿通孔35a,35bを結ぶオーバラップ部34上の外周面が、車体幅方向内側から外側へ向けて斜め後方へ後退するテーパ状の結合部となっている。尚、車幅方向左右に配設されているフロントサイドフレーム31の先端は、クロス部材13(図1参照)で互いに連結されている。
このような構成において、前面衝突時の衝撃荷重Fが、クロス部材13を介して、左右のフロントサイドフレーム31に入力されると、圧潰部33が蛇腹状に軸圧潰されて衝撃エネルギが吸収される。そして、この圧潰部33の軸圧潰のみでは衝撃エネルギが充分に吸収しきれないと、衝撃荷重Fが、ボルト37を介してメインフレーム部32側へ伝達される。このボルト37を挿通するインナ挿通孔35aとアウタ挿通孔35bとは、車体前後方向でオフセットされているため、衝撃荷重Fの伝達距離は、インナ挿通孔35aに挿通されているボルト37の位置が、アウタ挿通孔35bに挿通されているボルト37の位置よりも短い。
従って、衝撃荷重Fは、先ず、インナ挿通孔35aに挿通されているボルト37に到達し、ある遅れを有してアウタ挿通孔35bに挿通されているボルト37に到達する。
その結果、メインフレーム部32の先端には衝撃荷重Fがオフセット状態で入力されるため、メインフレーム部32の内外で入力荷重がアンバランスとなり、オーバラップ部34に曲げモーメントが発生する。そして、この曲げモーメントによるモーメント荷重が、メインフレーム部32内側の比較的強度の弱い部分に集中し、そこを起点として、メインフレーム部32の中途が車体幅方向外側へ屈曲変形され、このときの屈曲変形により衝撃エネルギが吸収される。
このように、本形態では、メインフレーム部32に圧潰部33を嵌入し、オーバラップ部34を、インナ34a側のボルト37とアウタ34b側のボルト37とを車体前後方向でオフセットさせた状態でボルト締めして結合させることで、アウタ34b側に到達する衝撃荷重Fに遅れを生じさせるようにしたので、インナ挿通孔35aとアウタ挿通孔35bとのオフセット量を任意に調整することで、衝撃エネルギを効率よく吸収することのできる曲げモーメントを比較的容易に選択することができる。
又、図8、図9に本発明の第4形態を示す。本形態は上述した第1形態の変形例である。第1形態で説明したフロントサイドフレーム12は、接合面12cを車体幅方向内側から外側へ向けて斜め後方へ後退するテーパ状に形成したが、本形態では、接合面12cを車体高さ方向下側から上側へ向けて斜め後方へ後退するテーパ状に形成したものである。
接合面12cを斜め上方へ傾斜するテーパ状に形成したことで、メインフレーム部32に対する衝撃荷重Fの伝達距離は、下側が上側よりも短くなる。そのため、衝撃荷重Fは、最初にメインフレーム部32の下側に到達し、上側の接合面12cに徐々に到達される。
その結果、メインフレーム部12aの接合面12cの下側に最初に衝撃荷重Fが入力されるため、メインフレーム部12aの上下で入力荷重がアンバランスとなり、このメインフレーム部12aに曲げモーメントが発生する。そして、この曲げモーメントによるモーメント荷重がメインフレーム部12a下側の中途の比較的強度の弱い部分に集中し、この集中する部分を起点Pとしてメインフレーム部12aの中途が車体高さ方向上側へ屈曲変形され、このときの屈曲変形により衝撃エネルギが吸収され、上述した第1形態と同様の効果を得ることができる。
尚、本発明は上述した各形態に限るものではなく、例えばフロントサイドフレーム12にマウントブラケット20が固設されておらず、図1に示す領域Z1をクラッシャブルゾーンとして設定することができる場合は、この領域Z1付近に接合面12c(26d,26e)を形成し、或いは第3形態のようにオーバラップ部34を形成することになる。
又、本発明による車体支持構造は、車体後部に設けられているリヤサイドフレームに適用できることは云うまでもない。
第1形態による車体前部の車体フレーム構造を示す概略平面図 同、車体前部の車体フレーム構造を示す概略側面図 同、フロントサイドフレームの要部斜視図 同、圧潰部が軸圧潰した状態の図1相当の概略平面図 同、メインフレーム部が屈曲変形した状態の図1相当の概略平面図 第2形態を示し、(a)は圧潰部を取付ける状態を示すフロントサイドフレームの要部斜視図、(b)はフロントサイドフレームの要部斜視図 第3形態を示し、(a)はフロントサイドフレームの要部斜視図、(b)は(a)の挿通孔を通る切断面による水平断面平面図 第4形態による車体前部の車体フレーム構造を示す概略側面図 同、メインフレーム部が屈曲変形した状態の図8相当の概略平面図
符号の説明
11…エンジンルーム、
12,26,31…フロントサイドフレーム、
12a…メインフレーム部、
12b,26c,33…圧潰部、
12c,26d,26e…接合面、
13…クロス部材、
16…サスペンションクロスメンバ、
19…パワーユニット、
20…マウントブラケット、
26a…インナフレーム、
26b…アウタフレーム、
32…メインフレーム部、
34…オーバラップ部、
35a…インナ挿通孔、
35b…アウタ挿通孔、
37…ボルト、
θ…傾斜角度、
F…衝撃荷重、
P…起点、
Y…軸線、
Z1,Z2…領域(クラッシャブルゾーン)

Claims (5)

  1. 車体幅方向両側に車体の前後方向へ延出する一対のサイドフレームが設けられ、上記サイドフレームの先端がクロス部材を介して連結されており、上記サイドフレームの端部に、衝突時に軸圧潰させて衝撃エネルギを吸収する第1部材が設けられ、該第1部材に連続して断面強度の高い第2部材が設けられている車体フレーム構造において、
    上記第1部材と第2部材との結合部が車体幅方向中心軸に直交する軸線に対してテーパ状に傾斜されている
    ことを特徴とする車体フレーム構造。
  2. 上記結合部は、テーラードブランク材によって形成された接合面である
    ことを特徴とする請求項1記載の車体フレーム構造。
  3. 上記結合部は、上記第1部材と上記第2部材との接合面に形成されたフランジを締結して形成される
    ことを特徴とする請求項1記載の車体フレーム構造。
  4. 上記第2部材の端部の一部が上記クロス部材に連結され、該第2部材の端部に上記第1部材が接合されている
    ことを特徴とする請求項1記載の車体フレーム構造。
  5. 上記結合部が上記第1部材と上記第2部材とを嵌入して形成されたオーバラップ部を締結するボルトで形成されている
    ことを特徴とする請求項1記載の車体フレーム構造。
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