JP2007087821A - 高圧放電ランプ点灯装置及び照明装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】ランプ始動後の過渡状態及び安定点灯において、ランプ電力及び音響共鳴現象を回避のための動作周波数を適正に制御することができる高圧放電ランプ点灯装置を提供することである。
【解決手段】直流電源手段12と、インバータ手段16と、高圧放電ランプHIDと、ランプ電圧検出手段19と、ランプ電力検出手段(15,18)と、制御手段20とを有し、制御手段20は、直流電源手段12からの直流電圧とインバータ手段16の動作周波数を制御するものであって、ランプ始動後の過渡状態において、ランプ電圧が所定の値に達するまでは、インバータ手段16の動作周波数の制御によってランプ電力を制御し、ランプ電圧が所定の値に達した後は、直流電源手段12からの直流電圧の制御によってランプ電力を制御する。
【選択図】 図1
【解決手段】直流電源手段12と、インバータ手段16と、高圧放電ランプHIDと、ランプ電圧検出手段19と、ランプ電力検出手段(15,18)と、制御手段20とを有し、制御手段20は、直流電源手段12からの直流電圧とインバータ手段16の動作周波数を制御するものであって、ランプ始動後の過渡状態において、ランプ電圧が所定の値に達するまでは、インバータ手段16の動作周波数の制御によってランプ電力を制御し、ランプ電圧が所定の値に達した後は、直流電源手段12からの直流電圧の制御によってランプ電力を制御する。
【選択図】 図1
Description
本発明は、高圧放電ランプを高周波点灯する高圧放電ランプ点灯装置及び照明装置の電力制御に関する。
一般に、放電ランプ点灯装置では、部品の小型及び軽量化を図り、ちらつきのない安定した点灯を行うために、スイッチング式の電源回路を用いた高周波点灯が行われている。 一方、放電ランプを高周波点灯すると、音響共鳴現象が起こり易く点灯状態が不安定になることも知られている。
高周波点灯に用いられるスイッチング式の電源回路には種々の方式があるが、ここではチョッパ式のスイッチング電源回路とその出力電圧をインバータ回路を用いて高周波の交流電圧に変換して負荷である高圧放電ランプに供給する高圧放電ランプ点灯装置について説明する。
一般に、高圧放電ランプ点灯装置として高圧放電ランプを点灯させるインバータ回路を有するものは、高圧放電ランプが音響共鳴現象を生ずることを防止するため、インバータ回路のスイッチング素子のスイッチング周波数(以下、動作周波数という)を非共鳴周波数帯に合わせることで動作周波数をほぼ一定とし、その状態でランプ出力を制御している。
例えば、電源に昇圧チョッパ回路を接続し、この昇圧チョッパ回路にインバータ回路を接続し、このインバータ回路により高圧放電ランプを点灯させる高圧放電ランプ点灯装置では、インバータ回路の動作周波数を余り変化させずに昇圧チョッパ回路からの直流電圧を制御することによってランプ電力を制御している。
例えば、特許文献1では、音響共鳴を回避する周波数制御と、ランプ電力を制御する直流電圧制御とを同時に行わない制御が開示されている。
また、例えば、特許文献2では、音響共鳴が起こりランプ電圧(管電圧)が高くなったときにランプ電流(管電流)が減少する方向に高周波インバータの動作周波数を移動(変化)させることが開示されている。ここで、誘導性バラストを使用した場合には、ランプ電圧が高くなったとき、インバータの動作周波数を増加させて、ランプ電流を減少させている。これにより、ランプ電力が軽減され、電力の過剰な入力を抑制できる。
特開2004−235033号公報
特開昭60−235396号公報
ところで、高圧放電ランプでランプ始動後の過渡状態から安定点灯状態までの全期間を昇圧チョッパ回路を含む直流電源手段からの直流電圧制御によってランプ電力を制御するようにすると、直流電源手段からの直流電圧の変動範囲が大きくなり過ぎ、この変化に対応して耐圧等の高い部品が必要になるという問題がある。
一方、音響共鳴現象に対処するため、動作周波数を制御する場合には、ランプ電力が変化する都合上、動作周波数の制御範囲は所定の範囲に限定する必要がある。ところで、音響共鳴現象の発生しない非共鳴周波数帯(安定領域)は、図5に示すように動作周波数軸上に存在している。この非共鳴周波数帯(安定領域)はランプ始動後の立上り途中の過渡状態では周波数軸上を移動することが知られている。過渡状態で音響共鳴を回避するよう動作周波数を徐々に上げて制御するうちに周波数が上昇して、所定の範囲の端(上限)まで動作周波数が移動してしまった場合、これ以上音響共鳴を回避できなくなる。ここで、もし、動作周波数をもう一度所定の範囲の下限側に低下させた場合に、ただ単純に周波数を低下させると、図6に示す動作周波数対ランプ電力特性から分かるようにランプ電力が増加して、電力が過剰に入力されて危険であるという問題がある。
そこで、本発明は上記の問題に鑑み、ランプ始動後から安定点灯状態に至る過程においてランプ電力を直流電圧制御にみに依存せずに適正に制御することができる高圧放電ランプ点灯装置を提供することを目的とするものである。また、他の目的は、高圧放電ランプを高周波点灯したときの音響共鳴現象を回避するために、インバータの動作周波数を制御する際に、周波数を上げて制御するうちに、限定された周波数の制御範囲の上限にまで周波数が上昇した際に周波数を所定範囲の下限側に再度引き下げた場合に生ずる急激なランプ電力の増加を抑制することができる高圧放電ランプ点灯装置及び照明装置を提供することである。
請求項1記載の発明の高圧放電ランプ点灯装置は、交流電源からの電源電圧を入力し、直流電圧を生成する直流電源手段と;前記直流電源手段からの直流電圧を高周波電圧に変換し、LC共振回路を含む高圧放電ランプを点灯するインバータ手段と;前記高圧放電ランプのランプ電圧を検出するランプ電圧検出手段と;前記高圧放電ランプのランプ電力を検出するランプ電力検出手段と;前記直流電源手段からの直流電圧と前記インバータ手段の動作周波数を制御する制御手段であって、ランプ始動後の過渡状態において、前記ランプ電圧が所定の値に達するまでは、前記インバータ手段の動作周波数を制御することによって前記ランプ電力を制御し、前記ランプ電圧が前記所定の値に達した後は、前記直流電源手段からの直流電圧を制御することによって前記ランプ電力を制御する制御手段と;を具備したものである。
本発明及び以下の説明において、特に指定しない限り、用語の定義及び技術的意味は以下の通りである。
高圧放電ランプは、水銀ランプ、メタルハライドランプ、高圧ナトリウムランプなどを含むものとする。また、発光管にアルミナ管を用いたセラミック放電ランプも含む。
高圧放電ランプは、水銀ランプ、メタルハライドランプ、高圧ナトリウムランプなどを含むものとする。また、発光管にアルミナ管を用いたセラミック放電ランプも含む。
直流電源手段は、例えば、交流電源電圧を整流する全波整流回路と、その整流電圧を入力し昇圧した直流電圧を生成する昇圧チョッパ回路とで構成される。
インバータ手段は、例えば、交互にオンオフする2つのスイッチング素子とLC共振回路を有したハーフブリッジ型の高周波インバータで構成され、制御手段によってスイッチング周波数(動作周波数)が制御され、その高周波出力は高圧放電ランプの両端に印加され、高圧放電ランプを高周波点灯させる。
制御手段が、電力制御する際に行う、インバータ手段の動作周波数の制御と直流電源手段からの直流電圧の制御とを切り換えるランプ電圧の所定値は、ランプ安定点灯時のランプ飽和電圧の例えば50〜60%の電圧値である。ランプ始動後は動作周波数の制御を行い、ランプ電圧が50〜60%の電圧値に達したときに直流電圧の制御に切り換える。
ランプ電圧検出手段は、例えば、高圧放電ランプの両端の高周波電圧を検出する検出回路と、ダイオードとコンデンサの組を2組用いて高周波電圧を整流平滑する倍電圧整流回路とで構成される。このランプ電圧検出手段は、制御手段による制御切換えの際のランプ電圧の前記所定値を検出するのに用いられるほか、音響共鳴現象が生じた場合にランプ電圧が変動して上昇するので、これを検出することで音響共鳴の発生を検出(音響共鳴判定)するのにも用いられる。
ランプ電力検出手段は、例えば、直流電源手段からの直流電圧を検出する検出手段と、インバータ手段のスイッチング素子電流を検出する検出手段とで構成され、検出された電圧と電流を演算することによってランプ電力に相当する信号を得る。
請求項2記載の高圧放電ランプ点灯装置は、請求項1に記載の高圧放電ランプ点灯装置において、前記ランプ電圧が所定の値に達するまでの前記直流電源手段からの直流電圧は、所定の値に保持し、また前記ランプ電圧が所定の値に達した後の前記インバータ手段の動作周波数は、非音響共鳴周波数に制御されることを特徴とする。
請求項3記載の高圧放電ランプ点灯装置は、請求項1又は2に記載の高圧放電ランプ点灯装置において、前記ランプ電力検出手段は、前記直流電源手段からの直流電圧の検出手段と、前記インバータ手段のスイッチング素子電流の検出手段とで構成されることを特徴とする。
請求項4記載の高圧放電ランプ点灯装置は、請求項1乃至3のいずれか1つに記載の高圧放電ランプ点灯装置において、前記ランプ電圧検出手段は、前記高圧放電ランプの両端の高周波電圧を検出する検出回路と、この検出回路で検出した高周波電圧の交流半周期の半波電圧を整流平滑する第1の回路と、この第1の回路の整流平滑電圧に前記高周波電圧の次の交流半周期の半波電圧を加えた電圧を整流平滑する第2の回路とを備えたことを特徴とする。
請求項5記載の発明の高圧放電ランプ点灯装置は、交流電源からの電源電圧を入力し、直流電圧を生成する直流電源手段と;前記直流電源手段からの直流電圧を高周波電圧に変換し、高圧放電ランプに印加して点灯するインバータ手段と;前記高圧放電ランプのランプ電圧を検出するランプ電圧検出手段と;前記高圧放電ランプのランプ電力を検出するランプ電力検出手段と;前記直流電源手段からの直流電圧と前記インバータ手段の動作周波数を制御する機能を有し、ランプ始動後のランプ電圧の上昇による音響共鳴判定時に、前記インバータ手段の動作周波数を高い方向に所定の値ずつ移動させながら前記ランプ電圧の変化をチェックする制御によって安定点灯状態を見つけ音響共鳴現象の発生を回避させるようにすると共に、前記直流電源手段からの直流電圧を制御することによって前記ランプ電力を所定の値に制御するものであって、前記インバータ手段の動作周波数が所定の範囲の終わり(最大値)に達した場合には、前記直流電源手段からの直流電圧を制御することによって前記ランプ電力を低下させる第1の制御と、その後に前記インバータ手段の動作周波数を低下させる第2の制御とを行う制御手段と;を具備したものである。
請求項6記載の照明装置は、請求項1〜5のいずれか1つに記載の高圧放電ランプ点灯装置と;前記高圧放電ランプ点灯装置で点灯される高圧放電ランプと;前記高圧放電ランプが装着される器具本体と;を具備したものである。
請求項1の発明によれば、ランプ始動後の過渡状態において、ランプ始動時からランプ電圧が所定値に達するまでの第1の区間(図2のA)は音響共鳴現象が殆んど起こらないので、インバータ手段の動作周波数制御を音響共鳴現象回避に用いる必要がない。そのため、インバータ手段の動作周波数制御を、目標電力特性の曲線(図3のランプ電力曲線参照)に合った電力制御にのみ用いることができる。従って、前記第1の区間には、直流電源手段からの直流電圧制御によってランプ電力を制御する必要がなく、ランプ電圧が所定値に達した後にはじめて第2の区間(図2のB)に直流電圧制御によるランプ電力制御を用いるので、直流電源手段からの直流電圧の変動範囲が大きくなり過ぎることがなく、耐圧等の高い部品を用意する必要もなくなる。つまり、ランプ始動後の過渡状態において、ランプ電圧に応じてランプ電力制御の仕方を適切に変えて、ランプ電力を適正に制御することが可能となる。
請求項2の発明によれば、請求項1と同様な効果が得られると共に、第1の区間は直流電源手段からの直流電圧を一定値に保持し、第2の区間はインバータ手段の動作周波数は、非音響共鳴周波数に保持できる。従って、音響共鳴を回避しながらランプ電力制御ができる。
請求項3の発明によれば、ランプ電力に相当する信号を得ることができる。
請求項4の発明によれば、ランプ高周波電圧の変化を整流平滑して検出することができる。
請求項3の発明によれば、ランプ電力に相当する信号を得ることができる。
請求項4の発明によれば、ランプ高周波電圧の変化を整流平滑して検出することができる。
請求項5の発明によれば、高圧放電ランプを高周波点灯したときの音響共鳴現象を回避するために、インバータの動作周波数を制御する際に、周波数を上げて制御するうちに、限定された周波数の制御範囲の上限にまで周波数が上昇した後に周波数を再度下げた場合に生ずる急激なランプ電力の増加を抑制でき、部品に与えるストレスを減少させることができる。
さらに、請求項6の発明によれば、請求項1〜5のいずれかの効果を有する照明装置が得られる。
さらに、請求項6の発明によれば、請求項1〜5のいずれかの効果を有する照明装置が得られる。
発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
[第1の実施形態]
図1は本発明の第1の実施形態の高圧放電ランプ点灯装置を示す回路図である。
図1において、高圧放電ランプ点灯装置10は、交流電源ACと、コンデンサC1,C2及びトランスT1からなるノイズフィルタ回路11と、ダイオードD1〜D4からなる全波整流回路13と、高域成分除去用のコンデンサC3と、コイルL1,スイッチング素子Q1,ダイオードD5及び出力コンデンサC4を備え、全波整流回路13からの整流電圧を入力し、直流電圧VDCを生成する昇圧チョッパ回路14と、直流電圧検出手段としての電圧検出ライン15と、昇圧チョッパ回路14からの直流電圧VDCを、直列接続されて交互にオンオフする2つのスイッチング素子Q2,Q3の両端に入力し高周波交流電圧(以下、単に高周波電圧という)に変換し、高圧放電ランプHIDを点灯する、LC共振回路17を含むインバータ手段であるインバータ回路16と、インバータ回路16のスイッチング素子電流の検出手段である電流検出回路18と、高圧放電ランプHIDと、高圧放電ランプHIDのランプ電圧を検出するランプ電圧検出手段としてのランプ電圧検出回路19と、昇圧チョッパ回路14のスイッチング素子Q1のスイッチング周波数及びデューティ比の一方又は両方を制御することによって昇圧チョッパ回路14から出力される直流電圧VDCを制御したり、インバータ回路16の2つのスイッチング素子Q2,Q3のスイッチング周波数(動作周波数)を制御することによって高圧放電ランプHIDの点灯周波数を制御する制御手段である制御回路20と、を備えている。
[第1の実施形態]
図1は本発明の第1の実施形態の高圧放電ランプ点灯装置を示す回路図である。
図1において、高圧放電ランプ点灯装置10は、交流電源ACと、コンデンサC1,C2及びトランスT1からなるノイズフィルタ回路11と、ダイオードD1〜D4からなる全波整流回路13と、高域成分除去用のコンデンサC3と、コイルL1,スイッチング素子Q1,ダイオードD5及び出力コンデンサC4を備え、全波整流回路13からの整流電圧を入力し、直流電圧VDCを生成する昇圧チョッパ回路14と、直流電圧検出手段としての電圧検出ライン15と、昇圧チョッパ回路14からの直流電圧VDCを、直列接続されて交互にオンオフする2つのスイッチング素子Q2,Q3の両端に入力し高周波交流電圧(以下、単に高周波電圧という)に変換し、高圧放電ランプHIDを点灯する、LC共振回路17を含むインバータ手段であるインバータ回路16と、インバータ回路16のスイッチング素子電流の検出手段である電流検出回路18と、高圧放電ランプHIDと、高圧放電ランプHIDのランプ電圧を検出するランプ電圧検出手段としてのランプ電圧検出回路19と、昇圧チョッパ回路14のスイッチング素子Q1のスイッチング周波数及びデューティ比の一方又は両方を制御することによって昇圧チョッパ回路14から出力される直流電圧VDCを制御したり、インバータ回路16の2つのスイッチング素子Q2,Q3のスイッチング周波数(動作周波数)を制御することによって高圧放電ランプHIDの点灯周波数を制御する制御手段である制御回路20と、を備えている。
なお、ダイオードD8及びコンデンサC10は、昇圧チョッパ回路14の入力側に設けたトランスT2の一次コイルL1に流れる電流を二次コイルで検出し、整流・平滑して制御回路20に伝達するための回路である。また、昇圧チョッパ回路14のスイッチング素子Q1のソースと基準電位点間に設けた抵抗R6は、スイッチング素子Q1を流れる電流を検出して制御回路20に伝達するための抵抗である。
本実施形態においては、制御回路20は、直流電源回路12から出力される直流電圧VDCを制御したり、インバータ回路16の動作周波数を制御するものであるが、ランプ始動後の過渡状態において、ランプ電圧が所定の値に達するまでは、インバータ回路16の動作周波数の制御によってランプ電力を制御し、ランプ電圧が前記所定の値に達した後は、直流電源回路12からの直流電圧VDCの制御によってランプ電力を制御する機能を備えている。
制御回路20が、電力制御する際に行う、インバータ回路16の動作周波数の制御と直流電源回路12からの直流電圧の制御とを切り換えるランプ電圧の所定の値(図2のDに相当する)は、ランプ安定点灯時のランプ飽和電圧の例えば50〜60%の電圧値である。この所定の値は、高圧放電ランプHIDのランプ電圧が始動後から徐々に上昇する過渡状態において始動直後(即ち点灯直後)からランプ電圧が飽和電圧に至る例えば50〜60%の所定の電圧値に達するまでの第1の区間Aは音響共鳴現象が殆んど発生せず、ランプ電圧が飽和電圧に至る例えば50〜60%の前記所定の電圧値に達しそれ以上となった第2の区間Bでは、音響共鳴現象が発生し易くなることに基づいている。
直流電源手段としての直流電源回路12はダイオードD1〜D4を備え、交流電源ACからの交流電源電圧を入力し、全波整流する全波整流回路13と、トランスT2の一次コイルL1,スイッチング素子Q1,ダイオードD5及び出力コンデンサC4を備え、全波整流回路13からの全波整流電圧を入力し、昇圧して所定の直流電圧VDCを生成する昇圧チョッパ回路14とで構成されている。
昇圧チョッパ回路14は、スイッチング素子Q1がオンしているときにトランスT2の一次コイルL1にエネルギーを蓄え、Q1がオフのときにダイオードD5が導通し、前記一次コイルL1に蓄えられたエネルギーを出力コンデンサC4に放出する。このとき、T2の一次コイルL1に発生する電圧は入力電圧(整流回路13からの整流電圧)に直列に加算するので、出力電圧は入力より高い電圧(昇圧電圧)となる。昇圧チョッパ回路14から出力される直流電圧VDCは、スイッチング素子Q1のスイッチング周波数及びデューティ比の一方或いは両方を制御することによって制御される。
インバータ回路16は、昇圧チョッパ回路14からの直流電圧VDCが入力し、同じスイッチング周波数でデューティ比50%の互に反転関係にある2種類のスイッチングパルスで交互にオンオフする直列接続された2つのスイッチング素子Q1,Q2と、直流カット用コンデンサC5と、コイルL2及びコンデンサC6からなるLC共振回路17とを有したハーフブリッジ型の高周波インバータで構成され、直流電源回路12からの直流電圧を入力し、高周波電圧に変換して、高圧放電ランプHIDに供給する。
高圧放電ランプHIDの点灯周波数は、インバータ回路16の2つのスイッチング素子Q2,Q3のスイッチング周波数(動作周波数)を制御することによって制御される。
高圧放電ランプHIDの点灯周波数は、インバータ回路16の2つのスイッチング素子Q2,Q3のスイッチング周波数(動作周波数)を制御することによって制御される。
インバータ回路16からの高周波出力は、高圧放電ランプHIDの両端に印加され、高圧放電ランプHIDを高周波点灯させる。
インバータ回路16は、昇圧チョッパ回路14の出力コンデンサC4の正極側の出力端と負極側出力端(基準電位点)との間にスイッチング素子Q2,Q3としての2つの例えばNチャネル型FETのドレイン,ソースを直列に接続し、スイッチング素子Q2のスイッチ電流とは逆方向に電流が流れる極性にスイッチング素子Q2と並列に寄生ダイオード(図示せず)が接続されており、同様にスイッチング素子Q3のスイッチ電流とは逆方向に電流が流れる極性にスイッチング素子Q3と並列に寄生ダイオード(図示せず)が接続されており、スイッチング素子Q2,Q3の接続点と基準電位点との間に、コンデンサC5を介してコイルL2及びコンデンサC6からなる共振回路17が接続され、共振回路17のコンデンサC6に並列に高圧放電ランプHIDが接続され、前記スイッチング素子Q2,Q3のゲートには、制御回路20から2つのスイッチング素子Q2,Q3を所望の動作周波数で交互にオン,オフさせるスイッチングパルスが供給されるようになっている。
インバータ回路16は、昇圧チョッパ回路14の出力コンデンサC4の正極側の出力端と負極側出力端(基準電位点)との間にスイッチング素子Q2,Q3としての2つの例えばNチャネル型FETのドレイン,ソースを直列に接続し、スイッチング素子Q2のスイッチ電流とは逆方向に電流が流れる極性にスイッチング素子Q2と並列に寄生ダイオード(図示せず)が接続されており、同様にスイッチング素子Q3のスイッチ電流とは逆方向に電流が流れる極性にスイッチング素子Q3と並列に寄生ダイオード(図示せず)が接続されており、スイッチング素子Q2,Q3の接続点と基準電位点との間に、コンデンサC5を介してコイルL2及びコンデンサC6からなる共振回路17が接続され、共振回路17のコンデンサC6に並列に高圧放電ランプHIDが接続され、前記スイッチング素子Q2,Q3のゲートには、制御回路20から2つのスイッチング素子Q2,Q3を所望の動作周波数で交互にオン,オフさせるスイッチングパルスが供給されるようになっている。
インバータ回路16の動作を簡単に説明する。交流電力ACが投入されると、直流電源回路12から出力される直流電圧VDCは、インバータ回路16におけるスイッチング素子Q2,Q3の直列回路の両端に供給される。スイッチング素子Q2,Q3は、制御回路20からの所定の周波数のスイッチングパルスにて交互にオン,オフされる。スイッチング素子Q2がオン、スイッチング素子Q3がオフのときは、出力コンデンサC4の正極側出力端→スイッチング素子Q2→コンデンサC5→コイルL2→コンデンサC6→出力コンデンサC4の負極側出力端の経路で電流が流れ、次にスイッチング素子Q2がオフ、スイッチング素子Q3がオンすると、コイルL2に蓄えたエネルギーに基づいて、コイルL2→コンデンサC6→スイッチング素子Q3の寄生ダイオード(図示せず)→コンデンサC5のように電流が流れる。これにより、コンデンサC6が充電され、スイッチング素子Q3がオンの期間に、コンデンサC6の充電電圧に基づいて、コンデンサC6→コイルL2→コンデンサC5→スイッチング素子Q3→コンデンサC6の経路で電流が流れる。次に、スイッチング素子Q2がオン、スイッチング素子Q3がオフすると、コイルL2に蓄えたエネルギーに基づいて、まずコンデンサC6→コイルL2→コンデンサC5→寄生ダイオード(図示せず)の経路で電流が流れた後、再び出力コンデンサC4の正極側出力端→スイッチング素子Q2→コンデンサC5→コイルL2→コンデンサC6→出力コンデンサCの負極側出力端の経路で電流が流れる。すなわち、LC共振回路17のコイルL2とコンデンサC6によって共振電流が流れることになる。そして、このとき生じる共振電圧によって高圧放電ランプHIDが放電を開始して点灯する。高圧放電ランプHIDが点灯後は、電流経路がコンデンサC5,コイルL2,高圧放電ランプHIDを主たる電流経路として放電電流が流れ、スイッチング素子Q2,Q3のオンオフ動作に伴って、コンデンサC5の充電及び放電、コイルL2のエネルギー蓄積及び放出が行われ、放電ランプHIDには制御回路20のスイッチング周波数(動作周波数)による高周波電流が流れ、高周波点灯を維持する。
ランプ電力検出手段は、直流電源回路12から出力される直流電圧VDCdetを検出する検出ライン15からなる電圧の検出手段と、インバータ回路16のスイッチング素子Q3を流れる電流Idetを検出する、抵抗R1,R2及びコンデンサC7からなる電流の検出手段とで構成され、制御回路20で前記の検出された電圧VDCdetと電流Idetを演算することによってランプ電力に相当する信号を得る。
ランプ電圧検出回路19は、高圧放電ランプHIDの両端の高周波電圧を抵抗R3,R4の直列回路で分圧して検出する検出回路と、ダイオードD6とコンデンサC8からなり、高周波電圧の交流半周期の半波電圧を整流平滑する第1の回路とダイオードD7とコンデンサC9からなり、前記第1の回路の整流平滑電圧に前記高周波電圧の次の交流半周期の半波電圧を加えた電圧を整流平滑する第2の回路を2つの回路を用いた倍電圧整流回路と、で構成される。このランプ電圧検出回路19で検出された直流のランプ検出電圧は、制御回路20によるランプ電圧の前記所定値を検出してランプ電力を制御する際の制御方法を切り換えるのに用いられるほか、音響共鳴現象が生じた場合には非音響共鳴時に比べてランプ電圧が上昇するので、そのランプ電圧の上昇を検出することによって音響共鳴現象の発生を検出(即ち音響共鳴判定)するのにも用いられる。
図2及び図3はランプの始動後の過渡特性の一例を示している。図2はランプ電圧特性を示し、図3はランプ電力特性を示している。
図2示すランプ電圧特性は個々のランプに固有の特性となっており、一方、図3に示すランプ電力特性は、ランプ始動後の電力特性曲線であり、電力制御における理想的な目標電力曲線と一致するものである。
図2示すランプ電圧特性は個々のランプに固有の特性となっており、一方、図3に示すランプ電力特性は、ランプ始動後の電力特性曲線であり、電力制御における理想的な目標電力曲線と一致するものである。
図2に示すように、ランプ始動後、ランプ電圧は徐々に上昇する特性を示す。この過渡状態の電圧上昇期間は発光管の温度が上昇している期間である。音響共鳴現象は実験の結果この過渡状態期間中の初期の期間Aでは殆んど発生しない。そこで、音響共鳴現象の発生しない過渡期間中の初期の期間A(この期間では、0≦ランプ電圧<D)でのランプ電力制御は、インバータ回路16の動作周波数制御により行うことにより、全期間を昇圧チョッパ回路14の直流電圧VDCで制御する場合に比べ直流電圧VDCの制御範囲を小さくでき、部品耐圧の観点からの部品選定が容易になる。
図4はランプ電圧検出回路における倍電圧整流電圧の波形、即ち、ランプ電圧検出回路19の点gにおけるコンデンサC9の出力信号の波形を示している。
ここで、ランプ電圧検出回路19におけるダイオードD6とコンデンサC8の回路とダイオードD7とコンデンサC9の回路を2つの回路を用いた倍電圧整流回路の動作を説明する。高圧放電ランプHIDの両端a,bに高周波電圧が印加されて、高周波点灯している状態で、高圧放電ランプHIDの一端aに−、他端bに+の電圧がかかる(即ちe−b間に−電圧がかかる)と、点bの+電圧はダイオードD6のアノードに加わり、コンデンサC8に充電され、点fが+電圧、点eが−電圧となる。この状態で、高圧放電ランプHIDの両端電圧の極性が反転して、点bが−電圧になる(即ちe−b間に+電圧がかかる)と、点eの+電圧にコンデンサC8に充電されている電圧が加算された状態となり、略2倍の電圧がダイオードD7を通してコンデンサC9に充電され、コンデンサC9の出力端gからは図4の高周波電圧波形jの略包絡線波形k(これはコンデンサC9で平滑された波形)に相当する電圧がランプ検出電圧VLdetとして制御回路20に出力される。ランプ検出電圧VLdetは、抵抗R4の両端電圧の略2倍の電圧(倍電圧)となっている。
ここで、ランプ電圧検出回路19におけるダイオードD6とコンデンサC8の回路とダイオードD7とコンデンサC9の回路を2つの回路を用いた倍電圧整流回路の動作を説明する。高圧放電ランプHIDの両端a,bに高周波電圧が印加されて、高周波点灯している状態で、高圧放電ランプHIDの一端aに−、他端bに+の電圧がかかる(即ちe−b間に−電圧がかかる)と、点bの+電圧はダイオードD6のアノードに加わり、コンデンサC8に充電され、点fが+電圧、点eが−電圧となる。この状態で、高圧放電ランプHIDの両端電圧の極性が反転して、点bが−電圧になる(即ちe−b間に+電圧がかかる)と、点eの+電圧にコンデンサC8に充電されている電圧が加算された状態となり、略2倍の電圧がダイオードD7を通してコンデンサC9に充電され、コンデンサC9の出力端gからは図4の高周波電圧波形jの略包絡線波形k(これはコンデンサC9で平滑された波形)に相当する電圧がランプ検出電圧VLdetとして制御回路20に出力される。ランプ検出電圧VLdetは、抵抗R4の両端電圧の略2倍の電圧(倍電圧)となっている。
ランプ検出電圧VLdetは、音響共鳴現象が生じた場合には非音響共鳴時に比べてランプ電圧が上昇するので、制御回路20はそのときのランプ検出電圧を基準電圧V1(非音響共鳴時の電圧に基づいた値)と比較することによって音響共鳴現象の発生を検出(音響共鳴判定)することができる。
以上のように構成された図1の高圧放電ランプ点灯装置においては、ランプ始動後のランプ電力制御は、目標電力カーブの立上り曲線(図3参照)に沿うように、制御回路20がインバータ回路16の動作周波数を制御することによって行われる。
ランプ安定時或いはランプ始動後の立上り(50〜60%立上り)以降のランプ電力制御は、制御回路20がインバータ回路16の動作周波数制御から昇圧チョッパ回路14の直流電圧制御に切り換えて制御を行う。
その切換えのタイミングはランプ電圧の検出値が予め決めた上記立上りの所定値D(図2参照)となったところで行う。つまり、本実施形態では、始動時(立上り時)はインバータ回路16の動作周波数制御にてランプ電力制御を行うようにした点に特徴がある。
ランプ始動後の過渡状態において、ランプ始動時からランプ電圧が所定値Dに達するまでの第1の区間A(図2参照)は音響共鳴現象が殆んど起こらないので、インバータ回路16の動作周波数制御を音響共鳴現象回避に用いる必要がない。そのため、第1の区間Aでは、インバータ回路16の動作周波数制御を、目標電力特性(図3のランプ電力曲線参照)に合った電力制御にのみ用いることができる。
従って、前記第1の区間Aには、直流電源回路12からの直流電圧制御によってランプ電力を制御する必要がなく、インバータ回路16の動作周波数制御によってランプ電力制御を行う一方、ランプ電圧が所定値Dに達した後の第2の区間B(図2参照)には、直流電源回路12の直流電圧制御によるランプ電力制御を用いることができるので、第2の区間Bでの電力制御時のみでは直流電源回路12からの直流電圧VDCの変動範囲が大きくなり過ぎることがなくなり、耐圧等の高い部品を選定する必要がなくなる。
本第1の実施形態によれば、ランプ始動後の過渡状態において、ランプ電圧に応じてランプ電力制御の仕方を適切に変えて、ランプ電力を適正に制御することが可能となる。
[第2の実施形態]
本発明の第2の実施形態に使用する高圧放電ランプ点灯装置の構成は、図1の第1の実施形態と同様である。第1の実施形態と異なる点は、制御手段としての制御回路20の機能である。
本発明の第2の実施形態に使用する高圧放電ランプ点灯装置の構成は、図1の第1の実施形態と同様である。第1の実施形態と異なる点は、制御手段としての制御回路20の機能である。
図5は、音響共鳴現象の発生の有無を示す図である。横軸はインバータ回路16の動作周波数である。四角で囲まれた周波数帯は、音響共鳴現象が発生しない非共鳴周波数帯(安定領域)を示し、それ以外の周波数帯は音響共鳴周波数帯(不安定領域)を示している。非共鳴周波数帯(安定領域)は、ランプばらつき,経年変化及びランプ電圧の変動等により周波数軸上を移動することが知られている。
図6は本発明の第2の実施形態におけるインバータ回路16の出力電圧(ランプ電圧VL)および点灯時のランプ電力と動作周波数との関係を示す特性図である。点灯時のランプ電力はインバータ回路16の動作周波数を低い周波数から高い周波数に上げていくほど単調に減少する特性を有している。
図6に示すように、高圧放電ランプの始動時には無負荷時共振周波数f0の1/3以上1/2以下の周波数f1でインバータ回路16を発振制御する。始動時の周波数をこの範囲に設定することによって、LC共振回路17の進相発振を抑制することができる。さらにはランプが点灯した直後であっても、放電を維持できる程度の電力をランプに供給しているので、ランプが立消えることなくの放電維持が確実となる。
そして、高圧放電ランプHIDを点灯させる。高圧放電ランプHIDが点灯した後には、無負荷時共振周波数f0の1/5から1/4の範囲内の音響共鳴の発生しない安定領域内の周波数f2で周波数一定制御する。このようにすることによって、高圧放電ランプの安定点灯時において高圧放電ランプの負荷電力の最高点付近が高圧放電ランプの動作点とすることができるとともに安定点灯時に高圧放電ランプが立ち消えなどにより消灯した場合でも進相発振を抑制できスイッチングロスを低く抑えることができる。
以上述べたように、音響共鳴現象はランプ始動時(立上り時)の所定期間A(図2参照)で起こり難いことが実験的に判っている。従って、始動時(立上り時)の期間Aでは、音響共鳴に基づくランプ電圧変動に応じてインバータ回路16の動作周波数制御を行なわなくてもよく、目標電力特性(図3参照)に合った電力制御を行うべく動作周波数制御が行われる。ランプ立上り後半以降からランプ安定時に亘る期間B(図2参照)には、音響共鳴に基づくランプ電圧変動に応じたインバータ回路16の動作周波数制御を行って、音響共鳴に基づくランプ電圧変動を無くす制御を行う一方、その動作周波数制御の結果としてランプ電力が目標電力特性に合わなくなる分、直流電源回路12の直流電圧VDCの制御を行って電力調整が行われる。
期間Bの制御については、音響共鳴現象に基づくランプ電圧変動の起こらない安定点灯となるようにインバータ回路16の動作周波数を変えて(上げて)いくと、ランプ電力が目標電力特性に一致しなく(合わなく)なり、その結果昇圧チョッパ回路14の直流電圧制御によるランプ電力制御が行なわれて、ランプ電力が所望の値(目標電力値)となるように制御される。
一方、上記の音響共鳴現象を回避すべく、即ち、ランプ電圧変動を無くすべく、インバータ回路16の動作周波数を上げて音響共鳴現象のない安定領域を求めて行く際、動作周波数の調整範囲にも規制(予め定めた範囲)があるため、動作周波数の上限に至ると動作周波数を、下限側の低周波数に戻してから再度動作周波数を上げて音響共鳴現象の無い(即ちランプ電圧変動のない)周波数領域を探していくように動作周波数制御がなされる。その際、動作周波数を高い(上限)のところから低いところへ一挙に(急激に)切り換えると、ランプ電力が低いところから急激に高くなる方向に変化する(図6参照)。これにより、急激な電力投入がなされることで、部品の耐圧等の関係で不具合を生じる虞が生ずる。
このため、本第2の実施形態では、制御手段である制御回路20は次のような制御を行う。
すなわち、制御回路20は、直流電源回路12からの直流電圧とインバータ回路16の動作周波数を制御する機能を有しており、ランプ始動後のランプ電圧の上昇による音響共鳴判定時(図4参照)に、インバータ回路16の動作周波数を高い方向に所定の値ずつ移動しながらランプ電力検出回路19からのランプ検出電圧をチェックする制御によって安定点灯状態を見つけ音響共鳴現象の発生を回避させるようにすると共に、直流電源回路12からの直流電圧の制御によってランプ電力を所定の値(目標電力値)となるように制御するものであって、インバータ回路16の動作周波数が所定の範囲の終わり(最大値)に達した場合には、図6に示すように直流電源回路12からの直流電圧の制御によってランプ電力を所定量低下させる第1の制御(符号Eにて示す)と、その後に前記インバータ回路16の動作周波数を所定の範囲の始め(最小値)若しくはその近くに低下させる第2の制御(符号Fにて示す)とを行うものである。
すなわち、制御回路20は、直流電源回路12からの直流電圧とインバータ回路16の動作周波数を制御する機能を有しており、ランプ始動後のランプ電圧の上昇による音響共鳴判定時(図4参照)に、インバータ回路16の動作周波数を高い方向に所定の値ずつ移動しながらランプ電力検出回路19からのランプ検出電圧をチェックする制御によって安定点灯状態を見つけ音響共鳴現象の発生を回避させるようにすると共に、直流電源回路12からの直流電圧の制御によってランプ電力を所定の値(目標電力値)となるように制御するものであって、インバータ回路16の動作周波数が所定の範囲の終わり(最大値)に達した場合には、図6に示すように直流電源回路12からの直流電圧の制御によってランプ電力を所定量低下させる第1の制御(符号Eにて示す)と、その後に前記インバータ回路16の動作周波数を所定の範囲の始め(最小値)若しくはその近くに低下させる第2の制御(符号Fにて示す)とを行うものである。
インバータ回路16の動作周波数を高→低へ戻すときには、先ず、(1)第1の制御として、インバータ回路16の直流電圧制御でランプ電力を一旦一気に低いところに制御した後(これは、ランプ電力を高い方へ一気に変えることは部品耐圧等の観点に支障を来たすが、ランプ電力を低い方へ一気に変えることは何ら支障がないからである)、次に、(2)第2の制御として、インバータ回路16の動作周波数を低い周波数に戻すように動作周波数を高速に(一気に)低い方に切り換える。この(2)により、動作周波数を低い方に切り換えても切り換えられるランプ電力の絶対値が低いために部品耐圧等による不具合は生じない。加えて、(2)において、インバータ回路16の動作周波数を高い方から一気に低い方に切り換えることにより、動作周波数帯に存在する音響共鳴領域(不安定領域)を瞬時に通り抜けて低い周波数へリターンすることができる。
[第3の実施形態]
図7は本発明の第3の実施の形態に係る照明装置の説明図である。第1の実施の形態の高圧放電ランプ点灯装置10は、高圧放電ランプHIDが装着される器具本体23と共に照明装置21を構成する。図7に示すように、高圧放電ランプHIDは器具本体23のソケット24に装着され、高圧放電ランプ点灯装置10により点灯される。点灯した高圧放電ランプHIDからの光は、前面側の反射板25で反射され前面ガラス26を介して照射される。この実施の形態の照明装置によれば、第1の実施の形態における高圧放電ランプ点灯装置10の効果を有する照明装置が得られる。
図7は本発明の第3の実施の形態に係る照明装置の説明図である。第1の実施の形態の高圧放電ランプ点灯装置10は、高圧放電ランプHIDが装着される器具本体23と共に照明装置21を構成する。図7に示すように、高圧放電ランプHIDは器具本体23のソケット24に装着され、高圧放電ランプ点灯装置10により点灯される。点灯した高圧放電ランプHIDからの光は、前面側の反射板25で反射され前面ガラス26を介して照射される。この実施の形態の照明装置によれば、第1の実施の形態における高圧放電ランプ点灯装置10の効果を有する照明装置が得られる。
10…高圧放電ランプ点灯装置、12…直流電源回路(直流電源手段)、13…全波整流回路、14…昇圧チョッパ回路、15…直流電圧検出ライン(直流電圧検出手段)、16…インバータ回路(インバータ手段)、17…LC共振回路、18…電流検出回路(電流検出手段)、19…ランプ電圧検出回路(ランプ電圧検出手段)、20…制御回路(制御手段)、21…照明装置、HID…高圧放電ランプ。
Claims (6)
- 交流電源からの電源電圧を入力し、直流電圧を生成する直流電源手段と;
前記直流電源手段からの直流電圧を高周波電圧に変換し、LC共振回路を含む高圧放電ランプを点灯するインバータ手段と;
前記高圧放電ランプのランプ電圧を検出するランプ電圧検出手段と;
前記高圧放電ランプのランプ電力を検出するランプ電力検出手段と;
前記直流電源手段からの直流電圧と前記インバータ手段の動作周波数を制御する制御手段であって、ランプ始動後の過渡状態において、前記ランプ電圧が所定の値に達するまでは、前記インバータ手段の動作周波数を制御することによって前記ランプ電力を制御し、前記ランプ電圧が前記所定の値に達した後は、前記直流電源手段からの直流電圧を制御することによって前記ランプ電力を制御する制御手段と;
を具備したことを特徴とする高圧放電ランプ点灯装置。 - 前記ランプ電圧が所定の値に達するまでの前記直流電源手段からの直流電圧は、所定の値に保持し、また前記ランプ電圧が所定の値に達した後の前記インバータ手段の動作周波数は、非音響共鳴周波数に制御されることを特徴とする請求項1に記載の高圧放電ランプ点灯装置。
- 前記ランプ電力検出手段は、前記直流電源手段からの直流電圧の検出手段と、前記インバータ手段のスイッチング素子電流の検出手段とで構成されることを特徴とする請求項1又は2に記載の高圧放電ランプ点灯装置。
- 前記ランプ電圧検出手段は、前記高圧放電ランプの両端の高周波電圧を検出する検出回路と、この検出回路で検出した高周波電圧の交流半周期の半波電圧を整流平滑する第1の回路と、この第1の回路の整流平滑電圧に前記高周波電圧の次の交流半周期の半波電圧を加えた電圧を整流平滑する第2の回路とを備えたことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1つに記載の高圧放電ランプ点灯装置。
- 交流電源からの電源電圧を入力し、直流電圧を生成する直流電源手段と;
前記直流電源手段からの直流電圧を高周波電圧に変換し、高圧放電ランプに印加して点灯するインバータ手段と;
前記高圧放電ランプのランプ電圧を検出するランプ電圧検出手段と;
前記高圧放電ランプのランプ電力を検出するランプ電力検出手段と;
前記直流電源手段からの直流電圧と前記インバータ手段の動作周波数を制御する機能を有し、ランプ始動後のランプ電圧の上昇による音響共鳴判定時に、前記インバータ手段の動作周波数を高い方向に所定の値ずつ移動させながら前記ランプ電圧の変化をチェックする制御によって安定点灯状態を見つけ音響共鳴現象の発生を回避させるようにすると共に、前記直流電源手段からの直流電圧を制御することによって前記ランプ電力を所定の値に制御するものであって、前記インバータ手段の動作周波数が所定の範囲の終わり(最大値)に達した場合には、前記直流電源手段からの直流電圧を制御することによって前記ランプ電力を低下させる第1の制御と、その後に前記インバータ手段の動作周波数を低下させる第2の制御とを行う制御手段と;
を具備したことを特徴とする高圧放電ランプ点灯装置。 - 請求項1〜5のいずれか1つに記載の高圧放電ランプ点灯装置と;
前記高圧放電ランプ点灯装置で点灯される高圧放電ランプと;
前記高圧放電ランプが装着される器具本体と;
を具備したことを特徴とする照明装置。
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CN114567944A (zh) * | 2022-02-18 | 2022-05-31 | 广东盈峰科技有限公司 | 一种汞灯恒流驱动装置 |
US12161378B2 (en) | 2018-10-26 | 2024-12-10 | Buffalo Filter Llc | Filtering system, apparatus, and method |
-
2005
- 2005-09-22 JP JP2005276616A patent/JP2007087821A/ja active Pending
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