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JP2007078120A - トリポード型等速自在継手 - Google Patents

トリポード型等速自在継手 Download PDF

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JP2007078120A
JP2007078120A JP2005268797A JP2005268797A JP2007078120A JP 2007078120 A JP2007078120 A JP 2007078120A JP 2005268797 A JP2005268797 A JP 2005268797A JP 2005268797 A JP2005268797 A JP 2005268797A JP 2007078120 A JP2007078120 A JP 2007078120A
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Mika Obara
美香 小原
Masaki Egami
正樹 江上
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NTN Corp
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NTN Corp
NTN Toyo Bearing Co Ltd
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Abstract

【課題】トリポ―ド型等速自在継手の摩擦面におけるフレッティングによる摩耗およびフレーキングによる剥離を確実に防止して耐久性の優れたトリポ―ド型等速自在継手とすることである。
【解決手段】3つの脚軸2にそれぞれローラユニット7の軸受リング8を摺動回転可能であるように内径が設定されたトリポード型等速自在継手に、軸受リング8とローラ9の間に第1の潤滑グリースを保持させると共に、軸受リング8と脚軸2との摺接面もしくはローラ9とトラック溝6との摺接面または両摺接面に第2の潤滑グリースを保持させ、前記第1の潤滑グリースはウレア系化合物で増ちょうされ、かつファフナー試験(ASTM D4170)で摩耗量15mg以下の耐フレッティング性潤滑グリースであり、前記第2の潤滑グリースは極圧剤または固体潤滑剤を含有する耐摩耗性潤滑グリースを採用する。
【選択図】図1

Description

この発明は、トリポ―ド型等速自在継手に関するものであり、詳しくは所定の潤滑グリースを用いたトリポ―ド型等速自在継手に関する。
例えば、自動車のエンジンから車輪に回転力を等速で伝達するために、トリポ―ド型等速自在継手が知られている。
図1〜4に示すように、トリポ―ド型等速自在継手は、軸1の先端周囲に3本の脚軸2を有するトリポード軸部3と、このトリポード軸部3が挿入可能な筒状部4を一端に設けた継手軸部5とからなる。
そして、トリポード型等速自在継手は、筒状部4の内周面に軸方向に延びる3本のトラック溝6を形成しており、3つの脚軸2にはそれぞれ針状ころ10を総ころの状態で具備するローラユニット7(いわゆる球面ローラ)の軸受リング8を回転可能に嵌め、さらにローラユニット7のローラ9がトラック溝6を形成する一対の側壁面に案内されるようにトリポード軸部3を継手軸部5の筒状部4に嵌めている。
このトリポード型等速自在継手は、トリポード軸部3と継手軸部5とが直線状に結合しているときばかりでなく、図4に示すように継手が作動角θをとった状態で回転力を伝達するものであるが、継手が急激に作動角θをとったり、ローラユニット7のローラ9がトラック溝6の側壁面に急に摺接する場合、またはローラユニット7の軸受リング8と脚軸2とが急激に摺接する場合などに、軸方向にスライド抵抗が発生し、これが誘起スラスト力を発生させる場合がある(特許文献1参照)。
このようなスライド抵抗と誘起スラスト力は、自動車の車体の振動や騒音の発生原因となり、また自動車の性能や特に足回りの設計自由度を低くするので、できるだけ誘起されないようにし、または誘起される機会を低減することが好ましい。
このようなトリポード型等速自在継手には、その他の等速自在継手(等速ジョイントとも称される。)と同様に内部に潤滑グリースが封入されており、これが振動低減や等速自在継手の耐久性向上に大きな役割を担っている。
一般的な等速自在継手用グリースとしては、硫黄−リン系極圧グリース、二硫化モリブデンを含有するリチウム系極圧グリースなどがあるが、これらは高面圧下での摩耗が非常に大きく、耐久性の面で満足できるものではなく、また摺動性も充分とはいえない。
近年では、耐摩耗性向上や耐久性向上のために、ウレア系グリースに極圧剤や耐摩耗剤などを添加したグリースが知られており、例えば摩耗を抑えてフレーキングを防止するために過塩基性ナトリウムスルフォネートと硫黄系添加剤とリン系添加剤を組み合わせたグリースが知られている(特許文献2参照)。
また、モリブデン酸塩や酸化モリブデンとFM剤(摩擦調整剤)や極圧剤を併用することにより苛酷な条件下での耐摩耗性と低摩擦を両立させることが提案され、酸化モリブデン、モリブデン酸カルシウム、モリブデン酸とFM剤や極圧剤の組合せが開示されている(特許文献3参照)。
特開2000−320563号公報 特開2002−020776号公報 特開2000−053989号公報
しかし、上記した従来の一般的な等速自在継手用グリースは、等速自在継手における全ての摺動部分に一様に単独の種類が使用されているにすぎない。
すなわち、図2に示すように等速自在継手における摺動部としては、(i)トラック溝6−ローラ9、(ii)針状ころ10−ローラ9の内径面および針状ころ10−軸受リング8の外径面、(iii)軸受リング8の内径面−脚軸2の外周面があり、図1〜4に示すトリポード型等速自在継手が、作動角θをとった状態で回転力を伝達するとき、楕円柱状の脚軸に取り付けられたローラユニット7は、脚軸の軸に対して傾きながら(首を振りながら)トラック溝6内を往復移動(揺動)し、このとき前記した(i)の部分は転がりを伴った滑り運動をし、(ii)の部分は微揺動を伴う転がり運動をし、さらに(iii)の部分は点接触の状態で高面圧下での滑り運動をする。
このような種々の摺動または転がり摩擦状態が起こる等速自在継手の使用状態においては、全ての潤滑特性に適応する潤滑特性を得ることは困難であるという問題点があった。
そのため、等速自在継手の内部にはフレッティングによる摩耗が起こりやすく、また他の要所にはフレーキングによる剥離が起こりやすく、いずれの問題をも一挙に解決できる潤滑状態に調整することは困難であると考えられていた。
そこで、この発明の課題は、上記した問題点を解決して、トリポ―ド型等速自在継手の摩擦面におけるフレッティングによる摩耗およびフレーキングによる剥離を確実に防止して耐久性の優れたトリポ―ド型等速自在継手とすることである。
上記の課題を解決するために、この発明においては、軸の周囲に3本の脚軸を有するトリポード軸部と、このトリポード軸部が挿入可能な筒状部を一端に設けた継手軸部とからなり、前記筒状部の内周面に軸方向に延びる3本のトラック溝を形成し、各脚軸にはローラユニットの軸受リングを摺動回転可能に嵌めると共に、前記ローラが前記トラック溝の側壁面に案内されるように前記トリポード軸部を継手軸部の筒状部に嵌めたトリポード型等速自在継手において、前記軸受リングとローラの間に第1の潤滑グリースを保持させると共に、前記軸受リングと脚軸との摺接面もしくはローラとトラック溝との摺接面または両摺接面に第2の潤滑グリースを保持させ、前記第1の潤滑グリースはウレア系化合物で増ちょうされ、かつファフナー試験(ASTM D4170)で摩耗量15mg以下の耐フレッティング性潤滑グリースであり、前記第2の潤滑グリースは極圧剤または固体潤滑剤を含有する耐摩耗性潤滑グリースであることを特徴とするトリポード型等速自在継手としたのである。
上記したように構成されるこの発明のトリポード型等速自在継手は、軸受リングとローラの間にウレア系化合物で増ちょうされ、かつファフナー試験(ASTM D4170)で摩耗量15mg以下の耐フレッティング性潤滑グリースを保持させると共に、軸受リングと脚軸との摺接面もしくはローラとトラック溝との摺接面または両摺接面に極圧剤または固体潤滑剤を含有する耐摩耗性潤滑グリースを保持させることにより、求められる効果が異なる摺動部にそれぞれ適切な物性の潤滑グリースが保持されることになる。
そのため、トリポ―ド型等速自在継手の摩擦面におけるフレッティングによる摩耗およびフレーキングによる剥離を確実に防止して耐久性の優れたトリポ―ド型等速自在継手になる。
この発明に適用できるトリポ―ド型等速自在継手の例としては、ローラユニットが、針状ローラユニットのトリポード型等速自在継手である。
ローラユニット内部の耐フレッティング性を改善するためには、第1の潤滑グリースが、100℃における基油粘度10mm2/s以下の基油を増ちょうさせた潤滑グリースであるトリポード型等速自在継手とすることが好ましく、また、第1の潤滑グリースが、ちょう度285以上の潤滑グリースであることも好ましいことである。
また、軸受リングと脚軸との摺接面、またはローラとトラック溝との摺接面の耐摩耗性をより確実に改善するためには、第2の潤滑グリースが、脂肪族、脂環族または芳香族のいずれかに属するウレア系化合物で増ちょうされた潤滑グリースとしたトリポード型等速自在継手とすることが好ましい。
この発明は、トリポード型等速自在継手のローラユニットの軸受リングとローラの間に第1の所定の潤滑グリースを保持させると共に、前記軸受リングと脚軸との摺接面もしくはローラとトラック溝との摺接面または両摺接面に第2の所定の潤滑グリースを保持させたことにより、摩擦面におけるフレッティングによる摩耗またはフレーキングによる剥離を確実に防止して耐久性の優れたトリポ―ド型等速自在継手となる利点がある。
図1〜4に示すように、この発明の実施形態に用いるトリポード型等速自在継手は、軸1の周囲に3本の脚軸2を有するトリポード軸部3と、このトリポード軸部3が挿入可能な筒状部4を一端に設けた継手軸部5とからなる。そして、筒状部4の内周面に軸方向に延びる3本のトラック溝6を形成し、3つの脚軸2にはそれぞれローラユニット7の軸受リング8を摺動回転可能であるように内径が設定されたものを嵌め、さらにローラユニット7のローラ9がトラック溝6の対向する一対の側壁面に案内されるようにトリポード軸部3を継手軸部5の筒状部4に嵌め合わせている。
図示したローラユニット7は、軸受リング8とローラ9の間に針状ころ10を総ころ状態に介在させたものであるものを示したが、針状ころ10以外の周知の円柱状のころであっても採用可能である。
また、図2および図3に示すように、ローラユニット7は、楕円柱状の脚軸2に軸受リング8を摺動回転可能に嵌めているので、脚軸2の外周と軸受リング8とが点接触に近い状態になり、ローラユニット7の軸線を脚軸2の軸線に対して傾かせようとする力が作用しても、その力は円柱状の脚軸(図示せず)を使用した等速自在継手に比べて低減され、その分だけローラユニット7の姿勢安定性が向上する。
なお、図1中の符号11はゴム製ブーツであり、符号12、12´は、それを止めるバンド状止め具である。
このようなトリポード型等速自在継手に対して、ローラユニット7の軸受リング8とローラ9の間に保持させる第1の潤滑グリースは、ウレア系化合物で増ちょうされ、かつファフナー試験(ASTM D4170)で摩耗量15mg以下の耐フレッティング性潤滑グリースを封入する。
ウレア系増ちょう剤は、基油中でアミンとジイソシアネートを反応させてウレア化合物を分散状態に析出させて得られるが、金属石鹸系増ちょう剤その他に比べて耐フレッティング性に優れたグリースを調整できる。
この発明に用いる第1の潤滑グリースにおけるウレア系増ちょう剤としては、例えばジウレ化合物、ポリウレア化合物が挙げられるが、その種類は特に限定せずに使用できる。
1NH−CO−NH−R-NH−CO−NHR
(式中、R1およびRは同一もしくは異なる炭素原子数4〜24の直鎖アルキル基または炭素原子数6のシクロヘキシル基であり、Rは炭素数が6〜15の芳香族炭化水素基である。)
上記式で示されるジウレア化合物は、例えばジイソシアネートとモノアミンの反応で得られる。ジイソシアネートとしては、フェニレンジイソシアネート、ジフェニルジイソシアネート、フェニルジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、オクタデカンジイソシアネート、デカンジイソシアネート、ヘキサンジイソシアネート等が挙げられる。モノアミンとしては、オクチルアミン、ドデシルアミン、ヘキサデシルアミン、オクタデシルアミン、オレイルアミン、アニリン、p−トルイジン、シクロヘキシルアミン等が挙げられる。
ポリウレア化合物は、例えば、ジイソシアネートとモノアミン、ジアミンとの反応で得られる。ジイソシアネート、モノアミンとしては、ジウレア化合物の生成に用いるものと同様のものが挙げられ、ジアミンとしては、エチレンジアミン、プロパンジアミン、ブタンジアミン、ヘキサンジアミン、オクタンジアミン、フェニレンジアミン、トリレンジアミン、キシレンジアミン等が挙げられる。
因みに、フレッティングは、摺動部分に振動荷重が加わり、小振幅で揺動するなどの条件下で、その部分から潤滑剤が押し出されて潤滑状態が苛酷になり、摩耗粉を出して著しく摩耗が進む現象である。
また、第1の潤滑グリースとしてその他に好ましい条件としては、基油は2種以上の混合油であってもよいが、いずれも非エステル系であること、基油粘度は100℃において10mm2/s以下であること、ちょう度285以上の潤滑グリースであることである。
基油としては、パラフィン系やナフテン系の鉱物油、エーテル系合成油、炭化水素系合成油、シリコーン油、フッ素油、GPL基油などの普通に使用されている潤滑油、またはそれらの混合油が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
また、ちょう度は耐フレッティング性能に大きく影響する。ちょう度が小さく、すなわちグリース性状が硬いものは、微動摩耗時に界面にグリースが介入し難くなり、耐フレッティング性を低下させることから、ちょう度285以上の潤滑グリースを採用することが好ましい。
次に、この発明に用いる第2の潤滑グリースは極圧剤または固体潤滑剤を含有する耐摩耗性潤滑グリースである。
第2の潤滑グリースについて、基油種は特に限定されず、2種以上混合して用いてもよい。
基油としては、パラフィン系やナフテン系の鉱物油、エステル系合成油、エーテル系合成油、炭化水素系合成油、シリコーン油、フッ素油、GPL基油などの普通に使用されている潤滑油、またはそれらの混合油が挙げられるが、これらに限定されるものではない。ただし、耐ブーツ性などを考慮すると鉱物油は好ましいものである。
第2の潤滑グリースの増ちょう剤としては、リチウム石けん、リチウムコンプレックス石けん、カルシウム石けん、カルシウムコンプレックス石けん、アルミニウム石けん、アルミニウムコンプレックス石けん等の石けん類、ジウレア化合物、ポリウレア化合物などのウレア系化合物が挙げられ、好ましくはウレア化合物である。特に下記式において、R1またはRにアルキル基またはシクロヘキシル基を含むジウレア化合物が好ましいものである。
1NH−CO−NH−R-NH-CO-NHR
(式中、R1およびRは同一もしくは異なる炭素原子数4〜24の直鎖アルキル基または炭素原子数6のシクロヘキシル基であり、Rは炭素数が6〜15の芳香族炭化水素基である。)
上記式で示されるジウレア化合物は、例えばジイソシアネートとモノアミンの反応で得られる。ジイソシアネートとしては、フェニレンジイソシアネート、ジフェニルジイソシアネート、フェニルジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、オクタデカンジイソシアネート、デカンジイソシアネート、ヘキサンジイソシアネート等が挙げられる。モノアミンとしては、オクチルアミン、ドデシルアミン、ヘキサデシルアミン、オクタデシルアミン、オレイルアミン、アニリン、p−トルイジン、シクロヘキシルアミン等が挙げられる。
ポリウレア化合物は、例えば、ジイソシアネートとモノアミン、ジアミンとの反応で得られる。ジイソシアネート、モノアミンとしては、ジウレア化合物の生成に用いるものと同様のものが挙げられ、ジアミンとしては、エチレンジアミン、プロパンジアミン、ブタンジアミン、ヘキサンジアミン、オクタンジアミン、フェニレンジアミン、トリレンジアミン、キシレンジアミン等が挙げられる。
このような第1、第2の潤滑グリースには、いずれもこの発明の効果を阻害しない程度に二硫化モリブデン、グラファイトなどの固体潤滑剤、有機モリブデン等の摩擦調整剤、アミン、脂肪酸、油脂類等の油性剤、アミン系、フェノール系などの酸化防止剤、石油スルフォネート、ジノニルナフタレンスルフォネート、ソルビタンエステルなどの錆止め剤、イオウ系、イオウ−リン系などの極圧剤、有機亜鉛、リン系などの摩耗防止剤、ベンゾトリアゾール、亜硝酸ソーダなどの金属不活性剤、ポリメタクリレート、ポリスチレンなどの粘度指数向上剤などの各種添加剤を含んでいてもよい。
[ベースグリース1の調製]
鉱油(100℃の動粘度が13.5mm/秒)2000g中でジフェニルメタン−4,4−ジイソシアネート60.6gとオクチルアミン31.3gとステアリルアミン66.2gとを反応させ、生成したウレア化合物を均一に分散させてベースグリース1を得た。
[ベースグリース2の調製]
鉱油(100℃の動粘度が8.9mm2/秒)2000g中でジフェニルメタン−4,4‘−ジイソシアネート60.6gとオクチルアミン31.3gとステアリルアミン66.2gとを反応させ、生成したウレア化合物を均一に分散させてベースグリース2を得た。
[ベースグリース3の調製]
鉱油(100℃の動粘度が8.9mm2/秒)2000g中でヒドロキシリチウムステアレート150gを均一に分散させてベースグリース2を得た。
以上のベースグリース1〜3の他に、実施例および比較例に配合した添加剤を列挙すれば以下の通りである。
1) メラミンシアヌレート(三菱化学社製)
2)モリブデンジチオカーバメート(旭電化工業社製:サクラルーブ600)
3)モリブデンジチオカーバメート(旭電化工業社製:サクラルーブ100)
4) ジチオリン酸亜鉛(旭電化工業社製:キクルーブ112)
5) 二硫化モリブデン(CLIMAX MOLYBDENUM社製:平均粒径0.45μm)
[実施例1〜5、比較例1〜4]
上記のように調製されたベースグリース1〜3および添加剤を表1に示す割合で配合して得られる化合物を三段ロールミルで混合しJISちょう度No.1グリース(ちょう度:310〜340)に調整して等速自在継手用グリースを得た。得られたグリースを表1に示したトリポード型等速自在継手の所定箇所(ローラユニットの軸受リングとローラの間、軸受リングと脚軸との摺接面、およびローラとトラック溝との摺接面)に封入状態に保持させて実施例1〜5および比較例1〜4のトリポード型等速自在継手(図1〜4に示した構造のNTN社製:PTJ)を得た。
得られたトリポード型等速自在継手または特記する場合は試験用軸受にグリースを封入して以下の試験を行ない、その結果を表1中に併記した。
<ファフナー試験(ASTM D4170)>
特記すべき試験条件は以下の通りである。試験軸受:51204J(NTN社製)、グリース量:1.0±0.1g、試験時間:22時間、揺動角:12deg、周波数:30Hz、荷重:2450N、試験温度:室温、評価項目:試験後の軸受摩耗量:mg、
<誘起スラスト試験>
実施例1〜5および比較例1〜4のトリポード型等速自在継手(図1〜4に示した構造のNTN社製:PTJ)を作動角(ジョイント角度)4°または10°に調整し、それぞれの場合に392N-mのトルクをかけて150rpmの回転速度で15分間回転させたとき、軸方向に発生する力を誘起スラスト力として測定した。この誘起スラスト力の評価基準は、比較例4を基準として、その初期性能を100としたときの誘起スラストの割合(%)で示した。例えば、誘起スラストの割合が65%未満であるトリポード型等速自在継手は低振動性に優れていると評価できる。
<耐久試験>
実施例1〜5および比較例1〜4のトリポード型等速自在継手(図1〜4に示した構造のNTN社製:PTJ)を作動角(ジョイント角度)が、一定周期で0〜10°を繰り返すように調整し、774N-mのトルクをかけて240rpmの回転速度で300時間回転させたとき、ジャーナル部(脚軸)の摩耗深さを測定すると共に、この耐久試験後に、ローラユニット内部のフレーキングの有無を調べた。結果は、有、無の2段階評価とした。なお、比較例4は摩耗量が多く200時間の試験時間で回転不能となり、試験を中止した。
<総合評価>
耐久試験において、ローラユニット内にフレーキングが発生せず、脚軸の摩耗深さが30μm以下であるトリポード型等速自在継手を耐久性に優れていると評価し、表中に「○」印で示し、この評価に該当しないのもを使用不可と評価し表中に「×」印で示した。
Figure 2007078120
トリポード型等速自在継手の断面図 図1のII−II線断面図 図2のIII−III線断面図 トリポード型等速自在継手の作動角θでの使用状態を示す断面図
符号の説明
1 軸
2 脚軸
3 トリポード軸部
4 筒状部
5 継手軸部
6 トラック溝
7 ローラユニット
8 軸受リング
9 ローラ
10 針状ころ

Claims (4)

  1. 軸の周囲に3本の脚軸を有するトリポード軸部と、このトリポード軸部が挿入可能な筒状部を一端に設けた継手軸部とからなり、前記筒状部の内周面に軸方向に延びる3本のトラック溝を形成し、各脚軸にはローラユニットを設け、このローラユニットは、前記脚軸の外周に摺接して回転可能に支持される軸受リングと、この軸受リングの外側に転動体を介してローラを回転自在に組み付けたものからなり、前記ローラユニットのローラが前記トラック溝の側壁面に案内されるように前記トリポード軸部を継手軸部の筒状部に嵌めたトリポード型等速自在継手において、
    前記ローラユニットの軸受リングとローラの間に耐フレッティング性のある第1の潤滑グリースを保持させると共に、前記軸受リングと脚軸との接触面もしくはローラとトラック溝との接触面または両接触面に耐摩耗性のある第2の潤滑グリースを保持させ、前記第1の潤滑グリースはウレア系化合物で増ちょうされ、かつファフナー試験(ASTM D4170)で摩耗量15mg以下の耐フレッティング性潤滑グリースであり、前記第2の潤滑グリースは極圧剤または固体潤滑剤を含有する耐摩耗性潤滑グリースであることを特徴とするトリポード型等速自在継手。
  2. ローラユニットが、転動体を針状ころとする総ころタイプのローラユニットである請求項1に記載のトリポード型等速自在継手。
  3. 第1の潤滑グリースが、100℃における基油粘度10mm2/s以下の基油を増ちょうさせた潤滑グリースである請求項1または2に記載のトリポード型等速自在継手。
  4. 第2の潤滑グリースが、脂肪族、脂環族または芳香族のいずれかに属するウレア系化合物で増ちょうされた潤滑グリースである請求項1〜3のいずれかに記載のトリポード型等速自在継手。
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