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JP2007065640A - 光硬化性組成物及び液晶表示装置用フォトスペーサー - Google Patents

光硬化性組成物及び液晶表示装置用フォトスペーサー Download PDF

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JP2007065640A
JP2007065640A JP2006210838A JP2006210838A JP2007065640A JP 2007065640 A JP2007065640 A JP 2007065640A JP 2006210838 A JP2006210838 A JP 2006210838A JP 2006210838 A JP2006210838 A JP 2006210838A JP 2007065640 A JP2007065640 A JP 2007065640A
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Yoshihisa Mazaki
慶央 真崎
Atsushi Nakayama
篤 中山
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Fujifilm Electronic Materials Co Ltd
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Fujifilm Electronic Materials Co Ltd
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Abstract

【課題】高感度で高溶解性で現像残渣を抑えると共に、画像太りを軽減して所期の画像パターンの再現を可能とする。
【解決手段】アルカリ可溶性樹脂と光重合性化合物とトリハロメタントリアジン系化合物とクマリン系紫外線吸収剤とを含み、アルカリ可溶性樹脂及び光重合性化合物の少なくとも一方がアルキレンオキサイド鎖を有している。
【選択図】なし

Description

本発明は、光硬化性組成物及び液晶表示装置用フォトスペーサーに関し、詳しくは、基板間に液晶を設けてなるセルのセル厚を規制するためのフォトスペーサーなどの構造物の形成に好適な光硬化性組成物及びこれを用いた液晶表示装置用フォトスペーサーに関する。
従来から、液晶表示装置(LCD)は、高画質画像を表示する表示装置に広く利用されている。液晶表示装置は一般に、一対の基板間に所定の配向により画像表示を可能とする液晶層が配置されており、この基板間隔、すなわち液晶層の厚みを均一に維持することが画質を決定するのに重要であり、そのために厚みを一定に維持するためのスペーサーが配設されている。この基板の間の厚みは一般に「セル厚」と称されており、セル厚は通常、前記液晶層の厚み、つまり表示領域の液晶に電界をかけている2枚の電極間の距離を示すものである。
スペーサーには、古くから直径5μm程度の粒子サイズの揃った樹脂の微粒子が用いられ、これを電極間に散布してスペーサー(ボールスぺーサーやパール材などと呼ばれている。)が形成されていた。しかし、近年では、この微粒子を用いたボールスぺーサーは、散布位置を特定することができず、粒子がカラーフィルタを構成する着色画素上に存在して画素欠陥の一因となったり、また、散布位置が固定されないために、特に画面が大型になるにしたがって画面上に偏在する等の弊害が目立つことから、最近ではあまり使用されていない。
近年では、フォトスペーサーと呼ばれる、感光性樹脂組成物を用いて形成されたスペーサーが主流となっている。このフォトスペーサーは、感光性樹脂組成物を用いてフォトリソ法によりスペーサーの面形状を光学的にパターン化して形成されるものであり、前記ボールスぺーサーに対して形成位置を特定できる利点がある。すなわち、ブラックストライプと重なる位置に選択的に形成することができ、画質に障害を与えないように構成することができる。
一方、近年の液晶表示装置においては、その表示速度を向上させるために、液晶そのものの応答速度を改善すると共に、対向する電極間の距離、すなわちセル厚を薄くすることが試みられている。このセル厚は、従来5μm程度であったが、最近では2μm以下の薄形態に構成されるようになってきている。
スペーサーの形成は、例えば、電極を有する基板(フォトスペーサーが直接接する面は平坦化膜上、透明電極上又は配向膜上などである。)上にスペーサー形成用の感光性樹脂組成物を塗布、乾燥して樹脂膜を形成し、形成された樹脂膜の上方に露光用マスクを配置してパターン状に露光を行ない、現像処理することにより行なうことができる。この場合に、良好な露光感度を保持しながら、露光の際の光の膜中での横方向への伝搬の影響を回避するのは難しい。また、現像処理時の溶解性が悪いと現像残渣を生じて高解像のパターン形成ができないことから、現像時の溶解性を向上させる方法の一つとして、酸性基(カルボキシル基など)を導入する方法が提案されている。
上記のフォトスペーサーの形成に関係して、アルキレンオキシド鎖と重合性二重結合があるアルカリ可溶性樹脂を含有する光硬化性組成物に関する開示があり、光硬化性及び現像性に優れるとされている(例えば、特許文献1参照)。また、バインダーとしてアリル基を有する樹脂を含有するスペーサー用樹脂組成物が開示されており、圧縮強度が強くパネル化時に塑性変形が生じにくいとされている(例えば、特許文献2参照)。更に、上記に関連して、液晶層の厚さを一定に保つために基板上に配置されるスペーサー画素パターンを形成するためのスペーサー用樹脂組成物について、液晶作成時のシール温度における単一スペーサーの荷重1gfに対する塑性変形量を0.03〜0.3μmとする技術に関する開示がある(例えば、特許文献3参照)。
特開2004−109989号公報 特開2003−207787号公報 特開2003−302639公報
しかしながら、スペーサーを構成するための樹脂膜の厚みが薄くなると、どうしても樹脂膜における横方向への光の伝搬の影響を受けやすく、マスクのパターン形状にしたがった形状が形成されずに、例えばマスクパターンよりも線の太いパターンしか得られない等を招来してしまう。すなわち、照射された光はマスクの開口端から更に横方向に広がり、光のマスクと樹脂膜との間で多重反射を起こす結果、マスクの開口端から横方向への硬化反応が進行して、マスクパターンの所期の太さや大きさよりも太い、大きい形状となってしまう。
また、上記のように酸性基を導入するだけでは、必ずしも充分な溶解性を確保できないだけでなく、逆に酸性基の導入により平坦化膜上、透明電極上又は配向膜上などへの現像残渣となりやすいとの問題がある。
本発明は、上記に鑑みなされたものであり、高感度であると共に、高溶解性で現像残渣が少なく、画像太りを軽減して所期の画像パターンを再現することができる光硬化性組成物、及びパターンの形状変動が小さく抑えられ、均一で形状の揃った液晶表示装置用スペーサーを提供することを目的とし、該目的を達成することを課題とする。
前記課題を達成するための具体的手段は以下の通りである。
<1> アルカリ可溶性樹脂と、光重合性化合物と、光重合開始剤とを含む光硬化性組成物において、前記光重合開始剤がトリハロメタントリアジン系化合物であって、クマリン系紫外線吸収剤を更に含むと共に、前記アルカリ可溶性樹脂及び前記光重合性化合物の少なくとも一方がアルキレンオキサイド鎖を有することを特徴とする光硬化性組成物である。
<2> 前記クマリン系紫外線吸収剤が、下記一般式(I)で表される化合物である前記<1>に記載の光硬化性組成物である。
Figure 2007065640
前記一般式(I)において、R1及びR2は、各々独立に、水素原子又は炭素数1〜4の炭化水素基を表し、R3はハロゲン原子、又は炭素数1〜4の炭化水素基を表す。Xは、水素原子、ハロゲン原子、又はアルキルオキサイド基を表す。nは、0〜4の整数を表す。
<3> 前記トリハロメタントリアジン系化合物が、下記一般式(II)〜(V)のいずれかで表される化合物からなる群より選択される少なくとも一種である前記<1>又は<2>に記載の光硬化性組成物である。
Figure 2007065640
前記一般式(II)において、R4は、ハロゲン原子、又は炭素数1〜4の炭化水素基を表す。R5及びR6は、各々独立に−CH2COOR7を表し、R7は炭素数1〜4の炭化水素基を表す。nは、0〜4の整数を表す。Xは、ハロゲン原子を表す。
Figure 2007065640
前記一般式(III)において、R8及びR9は、各々独立に、水素原子、ハロゲン原子、水酸基、アルコキシ基、又は炭素数1〜4の炭化水素基を表す。Xは、ハロゲン原子を表す。
Figure 2007065640
前記一般式(IV)において、R10は、ハロゲン原子、又はアルコキシ基を表し、Xは、ハロゲン原子を表す。nは、0〜4の整数を表す。
Figure 2007065640
前記一般式(V)において、R11は、水酸基又は炭素数1〜3のアルコキシ基を表し、R12及びR13は、各々独立に、ハロゲン原子、水酸基、アルコキシ基、又は炭素数1〜3の炭化水素基を表す。Xは、ハロゲン原子を表す。nは、0〜4の整数を表す。
<4> 前記アルカリ可溶性樹脂は、分子中の側鎖に重合性不飽和基を有する前記<1>〜<3>のいずれか1つに記載の光硬化性組成物である。
<5> 前記光重合性化合物が、下記一般式(VI)〜(VIII)のいずれかで表される化合物からなる群より選択される少なくとも一種である前記<1>〜<4>のいずれか1つに記載の光硬化性組成物である。
Figure 2007065640
前記一般式(VI)において、R21及びR22は、各々独立に、水素原子又はメチル基を表す。mは2〜6の整数を表し、nは1〜3の整数を表し、a及びbはa+b=3を満たす。
Figure 2007065640
前記一般式(VII)において、R23、R24、及びR25は、各々独立に、水素原子又はメチル基を表す。s、t及びuは各々独立に2又は3を表し、p、q及びrは1≦p+q+r≦3を満たす。
Figure 2007065640
前記一般式(VIII)において、Rは、水素原子又はメチル基を表す。wは2〜6の整数を表し、xは1〜3の整数を表し、yは2〜4の整数を表し、zは0〜2の整数を表す。
<6> 前記<1>〜<5>のいずれか1つに記載の光硬化性組成物を用いてなることを特徴とする液晶表示装置用フォトスペーサーである。
<7> 液晶を挟むように設けられた基板間のセル厚を規制するための液晶表示装置用フォトスペーサーであって、前記セル厚が3μm以下である前記<6>に記載の液晶表示装置用フォトスペーサーである。
本発明によれば、高感度であると共に、高溶解性で現像残渣が少なく、画像太りを軽減して所期の画像パターンを再現することができる光硬化性組成物、及びパターンの形状変動が小さく抑えられ、均一で形状の揃った液晶表示装置用スペーサーを提供することができる。
以下、本発明の光硬化性組成物について詳細に説明すると共に、該説明を通じて本発明の液晶表示装置用スペーサーについても詳述することとする。
本発明の光硬化性組成物は、アルカリ可溶性樹脂と光重合性化合物と光重合開始剤とを用いた構成を有するものであり、これに更にクマリン系紫外線吸収剤を含むと共に、前記光重合開始剤としてトリハロメタントリアジン系化合物を用い、かつ前記アルカリ可溶性樹脂及び前記光重合性化合物の少なくとも一方がアルキレンオキサイド鎖を有するように構成したものである。
以下、本発明の光硬化性組成物を構成する各成分について詳述する。
−アルカリ可溶性樹脂−
本発明の光硬化性組成物は、アルカリ可溶性樹脂の少なくとも一種を含有する。このアルカリ可溶性樹脂は、後述の光重合性化合物がアルキレンオキサイド鎖を含まないとき、及びアルキレンオキサイド鎖を含むときは必要に応じて、アルキレンオキサイド鎖を含むバインダー成分であり、現像の際の非露光部の現像液に対する溶解性が高められ、現像残渣が防止された先鋭なパターン形成に効果的である。
本発明に係るアルカリ可溶性樹脂としては、アルカリ現像性を有する酸性官能基(例えば、カルボキシル基、フェノール性水酸基等)を有するものが好適である。
具体的な例として、線状有機高分子重合体で、有機溶剤に可溶性であると共に弱アルカリ水溶液で現像できるものが好ましい。このような線状有機高分子重合体としては、側鎖にカルボン酸を有するポリマー、例えば、特開昭59−44615号、特公昭54−34327号、特公昭58−12577号、特公昭54−25957号、特開昭59−53836号、特開昭59−71048号の各公報に記載されているような、メタクリル酸共重合体、アクリル酸共重合体、イタコン酸共重合体、クロトン酸共重合体、マレイン酸共重合体、部分エステル化マレイン酸共重合体等が挙げられ、また同様に側鎖にカルボン酸を有する酸性セルロース誘導体が有用である。このほか、水酸基を有するポリマーに酸無水物を付加させたもの等や、ポリヒドロキシスチレン系樹脂、ポリシロキサン系樹脂、ポリ(2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート)、ポリビニールピロリドンやポリエチレンオキサイド、ポリビニルアルコール、等も有用である。
前記アルカリ可溶性樹脂は、親水性を有するモノマーを共重合してもよく、該モノマーとしては、例えば、ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート、グリセロール(メタ)アクリレート、(メタ)アクリルアミド、N−メチロールアクリルアミド、2級及び3級のアルキルアクリルアミド、ジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリレート、モルホリン(メタ)アクリレート、N−ビニルピロリドン、N−ビニルカプロラクタム、ビニルイミダゾール、ビニルトリアゾール、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、分岐又は直鎖のプロピル(メタ)アクリレート、分岐又は直鎖のブチル(メタ)アクリレート、フェノキシヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
他の親水性を有するモノマーとして、テトラヒドロフルフリル基、燐酸、燐酸エステル、4級アンモニウム塩、エチレンオキシ鎖、プロピレンオキシ鎖、スルホン酸及びその塩、モルホリノエチル基等を含んだモノマー等も有用である。
本発明においては特に、分子中に重合性不飽和基(重合性二重結合)を有する分子鎖を含む高分子重合体が好適である。分子中に重合性二重結合を有する分子鎖を含む高分子重合体は、アルカリ可溶性であってエチレン性不飽和結合等の重合性不飽和基を有するものであれば用いることができ、例えば、重合性不飽和基を有するポリマー等を挙げることができる。
前記重合性不飽和基としては、例えば、アクリロイル基、メタクリロイル基、アリル基が好ましく、分子中の側鎖に重合性不飽和基を有するものが特に好ましい。
この場合、アルカリ可溶性樹脂の全体量に占める「分子中に不飽和基を有する分子鎖を含む高分子重合体」の割合としては、10質量%以上が好ましく、20質量%以上がさらに好ましく、30質量%以上が特に好ましい。該割合が、10質量%未満であると画素のパターンプロファイルが矩形からずれてしまうことがある。
また、アルカリ可溶性樹脂中に占める不飽和基の当量としては、0.1〜5.0meq/grの範囲内が好ましく、0.5〜3.0meq/grの範囲内がより好ましい。
上記のうち、本発明に係るアルカリ可溶性樹脂としては、下記の構造単位を含む化合物(1−1)、化合物(1−2)、及び化合物(1−3)より選択される少なくとも一種の共重合体であるのが好ましい。
・化合物(1−1):下記構造単位(a1)、(a2)、(b1)、(b2)、(c1)、及び(d)
・化合物(1−2):下記構造単位(a1)、(a2)、(b1)、(b2)、(c2)、及び(d)
・化合物(1−3):下記構造単位(a1)、(a2)、(b1)、(b2)、(c3)、(c4)、及び(d)
Figure 2007065640
前記化合物(1−1)〜(1−3)における前記各構造単位の構成比率は、モル比で、a1とa2とは合計で10〜70%、b1とb2とは合計で5〜40%、c1は5〜40%、c2は5〜40%、c3とc4とは合計で5〜40%、dは5〜30%である。Rは、水素原子又はメチル基を表し、R1は、炭素数1〜18のアルキル基、フェニル基、「炭素数1〜4のアルキル基又はアルコキシル基で置換されたフェニル基」、炭素数7〜12のアリール基、又は炭素数7〜12のアラルキル基を表し、R2及びR4は各々独立して、炭素数1〜18のアルキレン基、「炭素数1〜4のアルキル基を置換基として含むフェニルカルバミン酸エステル」、又は炭素数3〜18の脂環式基を有するカルバミン酸エステルを表し、R3は、炭素数2〜16の直鎖もしくは分岐のアルキレン基を表し、R5は、炭素数1〜4のアルキル基を表す。Xは、下記構造式(1)〜(9)より選択される基を表す。lは2〜30の整数を表し、mは0又は1〜20の整数を表し、nは2〜20の整数を表す。
Figure 2007065640
前記化合物(1−1)、化合物(1−2)、化合物(1−3)については一部、構造単位(a1)、同(a2)、同(b1)、同(b2)、同(d)を共重合後に付加反応を行ない、構造単位(b2)の一部を構造単位(c1)〜(c4)とすることで完成される。
例えば、前記化合物(1−1)の場合、構造単位(a1)、同(a2)、同(b1)、同(b2)、及び同(d)の共重合体を合成した後、構造単位(b2)の成分の一部に対して、イソシアネート基を有するアクリレート化合物を付加させることで得られる。
また、前記化合物(1−2)の場合、構造単位(a1)、同(a2)、同(b1)、同(b2)、及び同(d)の共重合体を合成した後、構造単位(b2)の成分の一部に対して、エポキシ基を有するアクリレート化合物を付加させることで得られる。
前記化合物(1−3)の場合、構造単位(a1)、同(a2)、同(b1)、同(b2)、及び同(d)の共重合体を合成した後、構造単位(b2)の成分の一部に対して、前記構造式(1)〜(9)より選択される基を付加させることで得られる。
以下、各構造単位について詳細に説明する。
1は、炭素数1〜18のアルキル基、フェニル基、「炭素数1〜4のアルキル基もしくは炭素数1〜4のアルコキシル基で置換されたフェニル基」、炭素数7〜12のアリール基、又は炭素数7〜12のアラルキル基を表す。
前記R1で表される炭素数1〜18のアルキル基は、直鎖状、分岐状、環状のいずれであってもよく、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、i−プロピル基、ブチル基、i−ブチル基、t−ブチル基、アミル基、i−アミル基、t−アミル基、ヘキシル基、シクロヘキシル基、オクチル基、2−エチルヘキシル基等が挙げられる。好ましくは炭素数1〜8のアルキル基である。
前記R1で表される「炭素数1〜4のアルキル基もしくは炭素数1〜4のアルコキシル基で置換されたフェニル基」において、置換基である「炭素数1〜4のアルキル基」としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、i−プロピル基、ブチル基、i−ブチル基、t−ブチル基等が挙げられ、また、置換基である「炭素数1〜4のアルコキシル基」としては、例えば、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、iso−プロポキシ基、ブトキシ基、i−ブトキシ基、t−ブトキシ基等が挙げられる。
前記R1で表される「炭素数7〜12のアリール基」は、置換基を有していてもよく、例えば、フェニル基、トリル基、ジメチルフェニル基、2,4,6−トリメチルフェニル基、ナフチル基等が挙げられる。
前記R1で表される「炭素数7〜12のアラルキル基」は、置換基を有していてもよく、例えばベンジル基、フェネチル基、ナフチルメチル基等が挙げられる。
前記R2及びR4は、それぞれ独立して、炭素数1〜18のアルキレン基、炭素数1〜4のアルキル基を置換基として含むフェニルカルバミン酸エステル、又は炭素数3〜18の脂環式基を有するカルバミン酸エステルを表す。
前記R2又はR4で表される「炭素数1〜18のアルキレン基」としては、直鎖状又は分岐状のアルキレン基が挙げられ、例えば、メチレン基、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基、ヘキシレン基、オクチレン基等が挙げられる。好ましくは、炭素数4〜8のアルキレン基である。
前記R2又はR4で表される「炭素数1〜4のアルキル基を置換基として含むフェニルカルバミン酸エステル」、又は「炭素数3〜18の脂環式基を有するカルバミン酸エステル」の各エステルとしては、炭素数1〜6のアルキルエステルが挙げられる。
前記R3は、炭素数2〜16の直鎖もしくは分岐のアルキレン基を表す。R3で表される「炭素数2〜16の直鎖もしくは分岐のアルキレン基」としては、直鎖状又は分岐状のアルキレン基が挙げられ、例えば、メチレン基、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基、ヘキシレン基、オクチレン基等が挙げられる。好ましくは、炭素数4〜8のアルキレン基である。
前記R5は、炭素数1〜4のアルキル基を表す。R5で表される「炭素数1〜4のアルキル基」としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、i−プロピル基、ブチル基、i−ブチル基、t−ブチル基等が挙げられる。
前記lは、2〜30の整数を表し、好ましくは2〜10の整数である。前記mは、0又は1〜20の整数を表し、好ましくは0又は1〜2の整数である。前記nは、2〜20の整数を表し、好ましくは2〜6の整数である。
また、前記Xは、前記構造式(1)〜(9)より選択される基を表し、中でも、構造式(1)で表される基又は構造式(2)で表される基が好ましい。
本発明においては、前記化合物(1−1)〜(1−3)における前記各構造単位の構成比率は、モル%で、a1とa2とは合計で10〜70%、好ましくは15〜60%、b1とb2は合計で5〜40%、好ましくは15〜30%、c1は5〜40%、好ましくは10〜20%、c2は5〜40%、好ましくは10〜20%、c3とc4は合計で5〜40%、好ましくは10〜20%、dは5〜30%、好ましくは10〜20%である。
上記のうち、本発明に係るアルカリ可溶性樹脂としては、(メタ)アクリロイル基を、好ましくは0.1〜5.0meq/g、より好ましくは0.5〜3.0meq/g、特に好ましくは0.8〜2.0meq/g含むものが好適である。また、アルカリ可溶性樹脂の酸価は、20〜200の範囲内が好ましく、より好ましくは25〜100であり、特に好ましくは30〜80である。
前記アルカリ可溶性樹脂の質量平均分子量(Mw)としては、5,000〜30,000が好ましく、より好ましくは7,000〜15,000であり、特に好ましくは8,000〜12,000である。
アルカリ可溶性樹脂の光硬化性組成物における含有量としては、特に制限されるものではなく、後述の着色剤を含有する場合には、全固形分に対して、5〜55質量%が好ましく、より好ましくは15〜45質量%であり、また、着色剤を含有しない場合には、全固形分に対して、20〜70質量%が好ましく、より好ましくは30〜60質量%である。
−光重合性化合物−
本発明の光硬化性組成物は、光重合性化合物の少なくとも一種を含有する。この光重合性化合物は、前記アルカリ可溶性樹脂がアルキレンオキサイド鎖を含まないとき、及びアルキレンオキサイド鎖を含むときは必要に応じて、アルキレンオキサイド鎖を含む硬化性成分であり、現像の際の非露光部の現像液に対する溶解性が高められ、現像残渣が防止された先鋭なパターン形成に効果的である。
本発明に係る光重合性化合物としては、少なくとも1個の付加重合可能なエチレン性不飽和基を有し、常圧下で100℃以上の沸点を持つ化合物が好ましく、中でも4官能以上のアクリレート化合物がより好ましい。
少なくとも1個の付加重合可能なエチレン性不飽和基を有し、常圧下で100℃以上の沸点を持つ化合物としては、例えば、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート等の単官能のアクリレートやメタアクリレート;ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールエタントリ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ヘキサンジオール(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(アクリロイルオキシプロピル)エーテル、トリ(アクリロイロキシエチル)イソシアヌレート、グリセリンやトリメチロールエタン等の多官能アルコールにエチレンオキサイドやプロピレンオキサイドを付加させた後(メタ)アクリレート化したもの、ペンタエリスリトール又はジペンタエリスリトールのポリ(メタ)アクリレート化したもの、特公昭48−41708号、特公昭50−6034号、特開昭51−37193号の各公報に記載されているようなウレタンアクリレート類、特開昭48−64183号、特公昭49−43191号、特公昭52−30490号の各公報に記載のポリエステルアクリレート類、エポキシ樹脂と(メタ)アクリル酸の反応生成物であるエポキシアクリレート類等の多官能のアクリレートやメタアクリレートを挙げることができる。更に、日本接着協会誌Vol.20、No.7、p.300〜308に光硬化性化合物及びオリゴマーとして紹介されているものも使用できる。
また、上記した多官能アルコールにエチレンオキサイドやプロピレンオキサイドを付加させた後に(メタ)アクリレート化した化合物が、特開平10−62986号公報に一般式(1)及び(2)としてその具体例と共に記載されており、これらも光硬化性化合物として使用できる。
上記の中でも、下記一般式(VI)〜(VIII)のいずれかで表される化合物からなる群より選択される少なくとも一種が好ましい。
Figure 2007065640
前記一般式(VI)において、R21及びR22は各々独立に、水素原子又はメチル基を表す。mは2〜6の整数を表し、nは1〜3の整数を表し、a及びbはa+b=3を満たす。
上記のうち、好ましくはR21が水素原子であって、R22が水素原子であって、mが5であって、nが1であって、aが3であって、bが3であるものが好ましい。
Figure 2007065640
前記一般式(VII)において、R23、R24、及びR25は各々独立に、水素原子又はメチル基を表す。s、t及びuは各々独立に2又は3を表し、p、q及びrは1≦p+q+r≦3を満たす。
上記のうち、好ましくはR23が水素原子であって、R24が水素原子であって、R25が水素原子であって、sが2であって、tが2であって、uが2であって、pが1であって、qが1であって、rが1であるものが好ましい。
Figure 2007065640
前記一般式(VIII)において、Rは、水素原子又はメチル基を表す。wは2〜6の整数を表し、xは1〜3の整数を表し、yは2〜4の整数を表し、zは0〜2の整数を表す。
上記のうち、好ましくはRが水素原子であって、wが2であって、xが1であって、yが4であって、zが0であるものが好ましい。
以下、本発明に係る光重合性化合物として好適な例を列挙する。但し、本発明においては、これらに制限されるものではない。
Figure 2007065640
光硬化性化合物は、1種単独で用いる以外に2種以上を組み合わせて使用することができる。
光硬化性化合物の光硬化性組成物中における含有量としては、該組成物の全固形分に対して、20〜200質量%が好ましく、より好ましくは50〜120質量%である。
−トリハロメタントリアジン系化合物−
本発明の光硬化性組成物は、光重合開始剤として、トリハロメタントリアジン系化合物の少なくとも一種を含有する。このトリハロメタントリアジン系化合物は、後述のクマリン系紫外線吸収剤との併用により、高感度化が可能であると共に、パターン露光時の光の吸収が高められ、画像パターンのサイズ変動(例えば、線部の線幅太りなど)を効果的に抑制することができる。
トリハロメタントリアジン系化合物としては、従来より公知のものの中から適宜選択することができる。本発明においては、特に下記一般式(II)〜(V)のいずれかで表される化合物からなる群より選択される少なくとも一種で構成されるのが好ましい。
Figure 2007065640
前記一般式(II)において、R4は、ハロゲン原子、又は炭素数1〜4の炭化水素基を表す。
前記R4で表されるハロゲン原子としては、例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子が挙げられ、塩素原子、臭素原子が好ましい。
前記R4で表される炭素数1〜4の炭化水素基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基等が挙げられ、中でもメチル基、エチル基が好ましい。
前記R5及びR6は各々独立に、−CH2COOR7を表し、R7は炭素数1〜4の炭化水素基を表す。R7で表される炭素数1〜4の炭化水素基としては、例えばメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基等が挙げられ、中でもメチル基、エチル基が好ましい。
また、前記Xは、ハロゲン原子を表し、例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子等が挙げられ、中でも塩素原子が好ましい。前記nは、0〜4の整数を表し、好ましくは1である。
前記一般式(II)で表される化合物のうち、R4が臭素原子であって、R5及びR6がともに−CH2COO−C25であって、R7がエチル基であって、Xが塩素原子であって、nが1である化合物が特に好ましい。
Figure 2007065640
前記一般式(III)において、R8及びR9は、各々独立に、水素原子、ハロゲン原子、水酸基、アルコキシ基、又は炭素数1〜4の炭化水素基を表す。
前記R8又はR9で表されるハロゲン原子としては、例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子が挙げられ、塩素原子、臭素原子が好ましい。
前記R8又はR9で表されるアルコキシ基としては、炭素数1〜4のアルコキシ基が好ましく、中でも、メトキシ基、エトキシ基が好ましい。
前記R8又はR9で表される炭素数1〜4の炭化水素基としては、メチル基、エチル基が好ましい。
前記一般式(III)におけるXは、ハロゲン原子を表し、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子が挙げられ、中でも塩素原子、臭素原子が好ましい。
前記一般式(III)で表される化合物のうち、R8が及びR9が水素原子であって、Xが塩素原子である化合物が特に好ましい。
Figure 2007065640
前記一般式(IV)において、R10は、ハロゲン原子、又はアルコキシ基を表す。
前記R10で表されるハロゲン原子としては、例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子等が挙げられ、塩素原子、臭素原子が好ましい。
前記R10で表されるアルコキシ基としては、炭素数1〜4のアルコキシ基が好ましく、中でもメトキシ基、エトキシ基が好ましい。
前記一般式(IV)におけるXは、ハロゲン原子を表し、例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子等が挙げられ、中でも塩素原子、臭素原子が好ましい。
前記nは、0〜4の整数を表し、好ましくは1である。
前記一般式(IV)で表される化合物のうち、R10がメトキシ基であって、Xが塩素原子であって、nが1である化合物が特に好ましい。
Figure 2007065640
前記一般式(V)において、R11は、水酸基又は炭素数1〜3のアルコキシ基を表す。
前記R11で表される炭素数1〜3のアルコキシ基としては、例えばメトキシ基が好ましい。
12及びR13は各々独立に、ハロゲン原子、水酸基、アルコキシ基、又は炭素数1〜3の炭化水素基を表す。
前記R12又はR13で表されるハロゲン原子としては、例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等が挙げられ、臭素原子、ヨウ素原子が好ましい。
前記R12又はR13で表されるアルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基が好ましい。
前記R12又はR13で表される炭素数1〜3の炭化水素基としては、メチル基が好ましい。
前記一般式(V)におけるXは、ハロゲン原子を表し、例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子が挙げられ、臭素原子、塩素原子が好ましい。
また、前記nは、0〜4の整数を表し、好ましくは1又は2である。
前記一般式(V)で表される化合物のうち、R11が水酸基であって、R12及びR13がともに水素原子、即ち、nが0であって、Xが塩素原子である化合物が特に好ましい。
以下、前記トリハロメタントリアジン系化合物の好ましい具体例を示す。但し、本発明においては、これらに制限されるものではない。
好ましい例として、下記化合物が挙げられ、
Figure 2007065640
これらのうち、より好ましくは下記化合物であり、
Figure 2007065640
さらに好ましくは、下記化合物である。
Figure 2007065640
トリハロメタントリアジン系化合物の光硬化性組成物中における含有量としては、該組成物の不揮発成分の全質量に対して、0.1〜10質量%が好ましく、2〜7質量%がより好ましく、3〜6質量%が特に好ましい。該含有量が前記範囲内であると、高感度化を維持しつつパターン露光時に光吸収し、例えば線部の線幅太りなどの画像パターンのサイズ変動を抑制するのに効果的である。
ここで、「不揮発成分」とは、乾燥により基板上に残る成分であり、具体的には、10μmの厚みで基板上に塗布した場合、160℃で1時間の乾燥処理を行なって組成物から蒸発、揮発等により抜けることなく基板上に残る成分をいう。以下同様である。
本発明においては、上記のトリハロメタントリアジン系化合物以外の他の公知の光重合開始剤を併用してもよい。他の公知の光重合開始剤としては、例えば、ハロメチルオキサジアゾールやハロメチル−s−トリアジン等の活性ハロゲン化合物、3−アリール置換クマリン化合物、少なくとも一種のロフィン2量体等を挙げることができる。これらの詳細については、特開2004−109989号公報の記載を参照することができる。
前記他の光重合開始剤を併用する場合、光重合開始剤の総量における前記本発明に係る「トリハロメタントリアジン系化合物」の比率は、本発明の効果の点から、50質量%以上が好ましく、75質量%以上がより好ましい。
−クマリン系紫外線吸収剤−
本発明の光硬化性組成物は、クマリン系紫外線吸収剤の少なくとも一種を含有する。このクマリン系紫外線吸収剤は、既述のトリハロメタントリアジン系化合物との併用により、高感度化が可能であると共に、パターン露光時の光の吸収が高められ、画像パターンのサイズ変動(例えば、線部の線幅太りなど)を効果的に抑制するのに有効である。
クマリン系紫外線吸収剤としては、従来公知のものの中から適宜選択することができ、本発明においては、特に下記一般式(I)で表される化合物が好ましい。
Figure 2007065640
前記一般式(I)において、R1及びR2は、各々独立に、水素原子又は炭素数1〜4の炭化水素基を表す。
前記R1又はR2で表される炭素数1〜4の炭化水素基としては、例えば、メチル基、エチル基が好ましく、中でもエチル基がより好ましい。
3は、ハロゲン原子、又は炭素数1〜4の炭化水素基を表す。
前記R3で表されるハロゲン原子としては、例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子が挙げられ、臭素原子、塩素原子が好ましい。
前記R3で表される炭素数1〜4の炭化水素基としては、例えば、メチル基、エチル基等が好適に挙げられ、中でもエチル基が好ましい。
前記一般式(I)におけるXは、水素原子、ハロゲン原子、又はアルキルオキサイド基を表す。Xで表されるハロゲン原子としては、例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子が挙げられ、中でもフッ素原子、塩素原子が好ましい。
Xで表されるアルキルオキサイド基としては、炭素数1〜4のアルキルオキサイド基が好ましく、例えば、メトキシ基、エトキシ基等が好適に挙げられ、中でもメトキシ基が好ましい。
また、nは0〜4の整数を表し、好ましくは1である。
前記一般式(I)で表されるクマリン系紫外線吸収剤のうち、R1及びR2がともにエチル基であって、R3が水素原子、即ちnが0であって、Xが塩素原子である化合物が特に好ましい。
以下、前記クマリン系紫外線吸収剤の好ましい具体例を示す。但し、本発明においては、これらに制限されるものではない。
Figure 2007065640
本発明においては、上記のクマリン系紫外線吸収剤と共に、クマリン系紫外線吸収剤以外の他の公知の紫外線吸収剤を併用してもよい。他の公知の紫外線吸収剤としては、例えば、2−(3−t−ブチル−5−メチル−2−ヒドロキシフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、アルコキシベンゾフェノン等を挙げることができる。
前記他の紫外線吸収剤を併用する場合、紫外線吸収剤の総量における前記本発明に係る「クマリン系紫外線吸収剤」の比率は、本発明の効果の点から、50質量%以上が好ましく、75質量%以上がより好ましい。
クマリン系紫外線吸収剤の光硬化性組成物中における含有量としては、該組成物の不揮発成分の全質量に対して、0.1〜10質量%が好ましく、4〜8質量%がより好ましく、5〜7質量%が特に好ましい。該含有量が前記範囲内であると、高感度化を維持しつつパターン露光時に光吸収し、例えば線部の線幅太りなどの画像パターンのサイズ変動を抑制するのに効果的である。
−着色剤−
本発明の光硬化性組成物は、着色剤の少なくとも一種を好適に含有することができ、着色された可視像を形成し得るように構成することができ、液晶表示装置(LCD)や固体撮像素子(イメージセンサ)用のカラーフィルタの光硬化膜を形成することができる。
着色剤には、顔料、染料等が含まれる。顔料、染料は、一種単独で又は二種以上を混合して用いることができる。以下、本発明において好適な顔料及び染料を中心に説明する。
顔料としては、従来公知の種々の無機顔料又は有機顔料を用いることができる。また、無機顔料又は有機顔料のいずれに関わらず、高透過率なことが好ましいことを考慮するとなるべく細かいものの使用が好ましく、ハンドリング性をも考慮すると、顔料の平均粒子径は0.01μm〜0.1μmが好ましく、0.01μm〜0.05μmがより好ましい。
前記無機顔料としては、金属酸化物、金属錯塩等で示される金属化合物を挙げることができ、具体的には、鉄、コバルト、アルミニウム、カドミウム、鉛、銅、チタン、マグネシウム、クロム、亜鉛、アンチモン等の金属酸化物、及び前記金属の複合酸化物を挙げることができる。
前記有機顔料としては、
C.I.Pigment Yellow 11, 24, 31, 53, 83, 93, 99, 108, 109, 110, 138, 139, 147, 150, 151, 154, 155, 167, 180, 185, 199;
C.I.Pigment Orange 36, 38, 43, 71;
C.I.Pigment Red 81, 105, 122, 149, 150, 155, 171, 175, 176, 177, 209, 220, 224, 242, 254, 255, 264, 270;
C.I.Pigment Violet 19, 23, 32, 39;
C.I.Pigment Blue 1, 2, 15, 15:1, 15:3, 15:6, 16, 22, 60, 66;
C.I.Pigment Green 7, 36, 37;
C.I.Pigment Brown 25, 28;
C.I.Pigment Black 1, 7;
及びカーボンブラック、等を挙げることができる。
本発明では、特に顔料の構造式中に塩基性のN原子をもつものを好ましく用いることができる。これら塩基性のN原子をもつ顔料は本発明の組成物中で良好な分散性を示す。その原因については十分解明されていないが、光硬化性モノマーと顔料の親和性の良さが影響しているものと推定される。
上記のうち、好ましい顔料として以下のものを挙げることができる。但し、これらに限定されるものではない。
C.I.Pigment Yellow 11, 24, 108, 109, 110, 138, 139, 150, 151, 154, 167, 180, 185,
C.I.Pigment Orange 36, 71,
C.I.Pigment Red 122, 150, 171, 175, 177, 209, 224, 242, 254, 255, 264,
C.I.Pigment Violet 19, 23, 32,
C.I.Pigment Blue 15:1, 15:3, 15:6, 16, 22, 60, 66,
C.I.Pigment Black 1, 7,
C.I.Pigment Green 7, 36;
有機顔料は、単独でもしくは、色純度をあげるために複数種を組み合わせて用いることができる。具体例を以下に示す。
赤の顔料としては、アントラキノン系顔料、ペリレン系顔料、ジケトピロロピロール系顔料単独、又はそれらの少なくとも一種と、ジスアゾ系黄色顔料、イソインドリン系黄色顔料、キノフタロン系黄色顔料又はペリレン系赤色顔料との混合などが用いられる。例えば、アントラキノン系顔料としてはC.I.ピグメントレッド177、ペリレン系顔料としてはC.I.ピグメントレッド155、C.I.ピグメントレッド224、ジケトピロロピロール系顔料としてはC.I.ピグメントレッド254が挙げられ、色再現性の点でC.I.ピグメントイエロー83又はC.I.ピグメントイエロー139との混合が好ましい。赤色顔料と黄色顔料の質量比は、100:5〜100:50が好ましい。100:5を超えると、400〜500nmの光透過率を抑えることができ、色純度をあげることが可能となる。また、100:50未満であると、主波長が短波長よりになり、NTSC目標色相からのズレがほとんど見られなくなる。特に100:10〜100:30の範囲が最適である。赤色顔料同士の組み合わせの場合は、色度に併せて調整する。
緑の顔料としては、ハロゲン化フタロシアニン系顔料単独、又はジスアゾ系黄色顔料、キノフタロン系黄色顔料、アゾメチン系黄色顔料、もしくはイソインドリン系黄色顔料との混合が用いられる。例えば、C.I.ピグメントグリーン7、36、37とC.I.ピグメントイエロー83、C.I.ピグメントイエロー138、C.I.ピグメントイエロー139、C.I.ピグメントイエロー150、C.I.ピグメントイエロー180又はC.I.ピグメントイエロー185との混合が好ましい。緑顔料と黄色顔料の質量比は、100:5〜100:150が好ましい。100:5を超えると、400〜450nmの光透過率を抑えることができ、色純度をあげることが可能となる。また、100:150未満であると、主波長が長波長よりになり、NTSC目標色相からのズレがほとんど見られなくなる。より好ましい質量比は、100:30〜100:120の範囲である。
青の顔料としては、フタロシアニン系顔料単独、又はこれとジオキサジン系紫色顔料との混合が用いられる。例えば、C.I.ピグメントブルー15:6とC.I.ピグメントバイオレット23との混合が好ましい。青色顔料と紫色顔料との質量比は、100:0〜100:30が好ましく、より好ましくは100:10以下である。
更に顔料を、アクリル系樹脂、マレイン酸系樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニルコポリマー、又はエチルセルロース樹脂等に微分散させた粉末状加工顔料を用いることにより、分散性及び分散安定性の良好な感光性樹脂組成物を得ることができる。
ブラックマトリックスを構成するための顔料としては、カーボンブラック、チタンカーボン、酸化鉄などを単独で、又は混合して用いることができる。中でも、カーボンブラックとチタンカーボンとを混合して用いることができ、この場合には、その混合比を質量比で100:0〜100:60の範囲内とするのが、分散安定性の点で好ましい。
以下、顔料の処理法について説明する。
一般に、これら顔料は合成後、種々の方法で乾燥を経て供給される。通常は水媒体から乾燥させて粉末体として供給されるが、水が乾燥するには大きな蒸発潜熱を必要とするため、乾燥して粉末とさせるには大きな熱エネルギーを与える。そのため、顔料は一次粒子が集合した凝集体(二次粒子)を形成しているのが普通である。
このような凝集体を形成している顔料を微粒子に分散するのは容易ではないため、顔料をあらかじめ種々の樹脂で処理しておくことが好ましい。樹脂として、既述のアルカリ可溶性樹脂を挙げることができる。
処理の方法としては、フラッシング処理やニーダー、エクストルーダー、ボールミル、2本又は3本ロールミル等による混練方法が挙げられる。これらのうち、微粒子化の点で、フラッシング処理や2本又は3本ロールミルによる混練方法が好適である。
フラッシング処理は通常、顔料の水分散液と水と混和しない溶媒に溶解した樹脂溶液を混合し、水媒体中から有機媒体中に顔料を抽出し、顔料を樹脂で処理する方法である。この方法によれば、顔料の乾燥を経ることがないので、顔料の凝集を防ぐことができ、分散が容易となる。2本又は3本ロールミルによる混練では、顔料と樹脂又は樹脂の溶液を混合した後、高いシェア(せん断力)をかけながら、顔料と樹脂を混練することによって、顔料表面に樹脂をコーティングすることによって、顔料を処理する方法である。この過程で凝集していた顔料粒子はより低次の凝集体から一次粒子にまで分散される。
また、本発明においては、あらかじめアクリル樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル樹脂、マレイン酸樹脂、エチルセルロース樹脂、ニトロセルロース樹脂等で処理した加工顔料も好適に用いることができる。上記の種々の樹脂で処理された加工顔料の形態としては、樹脂と顔料とが均一に分散されている粉末、ペレット状、ペースト状が好ましい。
また、樹脂がゲル化した不均一な塊状のものは好ましくない。このようにして得られた着色分散体は、光硬化性モノマーと混合され、光硬化性組成物として供される。
着色剤を含有する場合、着色剤の光硬化性組成物中における含有率としては、特に限定されるものではないが、全固形分に対して、好ましくは30〜60質量%である。
顔料の分散性を向上させる目的で、従来公知の顔料分散剤や界面活性剤を添加することができる。分散剤としては、多くの種類の化合物が用いられるが、例えば、フタロシアニン誘導体(エフカ社製のEFKA−745)、ソルスパース5000(ゼネカ社製);オルガノシロキサンポリマーKP341(信越化学工業社製)、(メタ)アクリル酸系(共)重合体ポリフローNo.75、No.90、No.95(共栄社油脂化学工業社製)、W001(裕商社製)等のカチオン系界面活性剤;ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリエチレングリコールジラウレート、ポリエチレングリコールジステアレート、ソルビタン脂肪酸エステル等のノニオン系界面活性剤;W004、W005、W017(裕商製)等のアニオン系界面活性剤;EFKA−46、EFKA−47、EFKA−47EA、EFKAポリマー100、EFKAポリマー400、EFKAポリマー401、EFKAポリマー450(以上、森下産業社製)、ディスパースエイド6、ディスパースエイド8、ディスパースエイド15、ディスパースエイド9100(サンノプコ社製)等の高分子分散剤;ソルスパース3000、5000、9000、12000、13240、13940、17000、24000、26000、28000などの各種ソルスパース分散剤(ゼネカ社製);アデカプルロニックL31,F38,L42,L44,L61,L64,F68,L72,P95,F77,P84,F87、P94,L101,P103,F108、L121、P−123(旭電化社製)及びイソネットS−20(三洋化成社製)が挙げられる。
染料を用いる場合、該染料には特に制限はなく、従来カラーフィルタ用として公知の染料が使用できる。例えば、特開昭64−90403号公報、特開昭64−91102号公報、特開平1−94301号公報、特開平6−11614号公報、特登2592207号、米国特許第4,808,501号明細書、米国特許第5,667,920号明細書、米国特許第5,059,500号明細書、特開平5−333207号公報、特開平6−35183号公報、特開平6−51115号公報、特開平6−194828号公報、特開平8−211599号公報、特開平4−249549号公報、特開平10−123316号公報、特開平11−302283号公報、特開平7−286107号公報、特開2001−4823号公報、特開平8−94821号公報、特開平8−15522号公報、特開平8−29771号公報、特開平8−146215号公報、特開平11−343437号公報、特開平8−62416号公報、特開2002−14220号公報、特開2002−14221号公報、特開2002−14222号公報、特開2002−14223号公報、特開平8−302224号公報、特開平8−73758号公報、特開平8−179120号公報、特開平8−151531号公報等に開示されている色素が使用できる。
化学構造としては、ピラゾールアゾ系、アニリノアゾ系、トリフェニルメタン系、アントラキノン系、アンスラピリドン系、ベンジリデン系、オキソノール系、ピラゾロトリアゾールアゾ系、ピリドンアゾ系、シアニン系、フェノチアジン系、ピロロピラゾールアゾメチン系、キサンテン系、フタロシアニン系、ベンゾピラン系、インジゴ系、等の染料が使用できる。
また、水又はアルカリ現像を行なうレジスト系に構成される場合、現像によりバインダー及び/又は染料を完全に除去するという観点では、酸性染料及び/又はその誘導体を好適に使用できる場合がある。その他、直接染料、塩基性染料、媒染染料、酸性媒染染料、アゾイック染料、分散染料、油溶染料、食品染料、及び/又は、これらの誘導体等も有用に使用することができる。
前記酸性染料としては、スルホン酸やカルボン酸等の酸性基を有するものであれば、特に限定されないが、有機溶剤や現像液に対する溶解性、塩基性化合物との塩形成性、吸光度、光硬化性組成物中の他の成分との相互作用、耐光性、耐熱性等の必要とされる性能の全てを考慮して選択される。
酸性染料の誘導体としては、スルホン酸やカルボン酸等の酸性基を有する酸性染料の無機塩、酸性染料と含窒素化合物との塩、酸性染料のスルホンアミド体等が使用でき、硬化性組成物溶液として溶解させることができるものであれば特に限定されないが、有機溶剤や現像液に対する溶解性、吸光度、硬化性組成物中の他の成分との相互作用、耐光性、耐熱性等の必要とする性能の全てを考慮して選択される。
前記「酸性染料と含窒素化合物との塩」を形成する方法は、酸性染料の溶解性改良(有機溶剤への溶解性付与)や耐熱性及び耐光性改良に効果的な場合がある。
前記酸性染料と塩を形成する含窒素化合物及び酸性染料とアミド結合を形成する含窒素化合物について説明する。含窒素化合物は、塩又はアミド化合物の有機溶剤や現像液に対する溶解性、塩形成性、染料の吸光度・色価、硬化性組成物中の他の成分との相互作用、着色剤としての耐熱性及び耐光性等の全てを勘案して選択される。吸光度・色価の観点のみで選択すると、含窒素化合物はできるだけ分子量の低いものが好ましく、中でも分子量300以下であるものが好ましく、分子量280以下であるものがより好ましく、分子量250以下であるものが特に好ましい。
酸性染料と含窒素化合物との塩における含窒素化合物/酸性染料のモル比(以下、nという。)は、酸性染料分子と対イオンであるアミン化合物とのモル比率を決定する値であり、酸性染料−アミン化合物の塩形成条件によって自由に選択することができる。具体的には、酸性染料中の酸の官能基数の0<n≦5の間の数値が実用上多く用いられ、有機溶剤や現像液に対する溶解性、塩形成性、吸光度、硬化性組成物中の他の成分との相互作用、耐光性、耐熱性等、必要とする性能の全てを考慮して選択される。吸光度のみの観点から選択すると、前記nは0<n≦4.5の間の数値が好ましく、0<n≦4の間の数値が更に好ましく、0<n≦3.5の間の数値が特に好ましい。
染料を用いる場合の光硬化性組成物中における濃度としては、全固形成分に対して、染料により異なるが、0.5〜80質量%が好ましく、0.5〜60質量%がより好ましく、0.5〜50質量%が特に好ましい。
−溶剤−
本発明の光硬化性組成物を調製する際には溶剤を使用することができる。
前記溶剤としては、エステル類、例えば酢酸エチル、酢酸−n−ブチル、酢酸イソブチル、ギ酸アミル、酢酸イソアミル、酢酸イソブチル、プロピオン酸ブチル、酪酸イソプロピル、酪酸エチル、酪酸ブチル、アルキルエステル類、乳酸メチル、乳酸エチル、オキシ酢酸メチル、オキシ酢酸エチル、オキシ酢酸ブチル、メトキシ酢酸メチル、メトキシ酢酸エチル、メトキシ酢酸ブチル、エトキシ酢酸メチル、エトキシ酢酸エチル、3−オキシプロピオン酸メチル、3−オキシプロピオン酸エチルなどの3−オキシプロピオン酸アルキルエステル類;3−メトキシプロピオン酸メチル、3−メトキシプロピオン酸エチル、3−エトキシプロピオン酸メチル、3−エトキシプロピオン酸エチル、2−オキシプロピオン酸メチル、2−オキシプロピオン酸エチル、2−オキシプロピオン酸プロピル、2−メトキシプロピオン酸メチル、2−メトキシプロピオン酸エチル、2−メトキシプロピオン酸プロピル、2−エトキシプロピオン酸メチル、2−エトキシプロピオン酸エチル、2−オキシ−2−メチルプロピオン酸メチル、2−オキシ−2−メチルプロピオン酸エチル、2−メトキシ−2−メチルプロピオン酸メチル、2−エトキシ−2−メチルプロピオン酸エチル、ピルビン酸メチル、ピルビン酸エチル、ピルビン酸プロピル、アセト酢酸メチル、アセト酢酸エチル、2−オキソブタン酸メチル、2−オキソブタン酸エチル等;エーテル類、例えばジエチレングリコールジメチルエーテル、テトラヒドロフラン、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、メチルセロソルブアセテート、エチルセロソルブアセテート、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールプロピルエーテルアセテート等;ケトン類、例えばメチルエチルケトン、シクロヘキサノン、2−ヘプタノン、3−ヘプタノン等;芳香族炭化水素類、例えばトルエン、キシレン、等が挙げられる。
これらのうち、3−エトキシプロピオン酸メチル、3−エトキシプロピオン酸エチル、エチルセロソルブアセテート、乳酸エチル、ジエチレングリコールジメテルエーテル、酢酸ブチル、3−メトキシプロピオン酸メチル、2−ヘプタノン、シクロヘキサノン、エチルカルビトールアセテート、ブチルカルビトールアセテート、プロピレングリコールメチルエーテルアセテート等が好適である。
溶剤は、単独で用いる以外に2種以上を組み合わせて用いてもよい。
−その他成分−
本発明の光硬化性組成物には、必要に応じて各種添加物、例えば、充填剤、前記アルカリ可溶性樹脂以外の高分子化合物、界面活性剤、密着促進剤、酸化防止剤、凝集防止剤等を配合することかできる。
添加物の具体例として、ガラス、アルミナ等の充填剤;イタコン酸共重合体、クロトン酸共重合体、マレイン酸共重合体、部分エステル化マレイン酸共重合体、酸性セルロース誘導体、水酸基を有するポリマーに酸無水物を付加させたもの、アルコール可溶性ナイロン、ビスフェノールAとエピクロルヒドリンから形成されたフェノキシ樹脂などのアルカリ可溶の樹脂;ノニオン系、カチン系、アニオン系等の界面活性剤;ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリス(2−メトキシエトキシ)シラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、3−クロロプロピルメチルジメトキシシラン、3−クロロプロピルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン等の密着促進剤;2,2−チオビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、2,6−ジ−t−ブチルフェノール等の酸化防止剤;2−(3−t−ブチル−5−メチル−2−ヒドロキシフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、アルコキシベンゾフェノン等の紫外線吸収剤;及びポリアクリル酸ナトリウム等の凝集防止剤を挙げることができる。
また、未硬化部のアルカリ溶解性を促進し、本発明の組成物の現像性の更なる向上を図る場合には、本発明の組成物に有機カルボン酸、好ましくは分子量1000以下の低分子量有機カルボン酸の添加を行うことができる。具体的には、例えばギ酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、吉草酸、ピバル酸、カプロン酸、ジエチル酢酸、エナント酸、カプリル酸等の脂肪族モノカルボン酸;シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ブラシル酸、メチルマロン酸、エチルマロン酸、ジメチルマロン酸、メチルコハク酸、テトラメチルコハク酸、シトラコン酸等の脂肪族ジカルボン酸;トリカルバリル酸、アコニット酸、カンホロン酸等の脂肪族トリカルボン酸;安息香酸、トルイル酸、クミン酸、ヘメリト酸、メシチレン酸等の芳香族モノカルボン酸;フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、トリメリト酸、トリメシン酸、メロファン酸、ピロメリト酸等の芳香族ポリカルボン酸;フェニル酢酸、ヒドロアトロパ酸、ヒドロケイ皮酸、マンデル酸、フェニルコハク酸、アトロパ酸、ケイ皮酸、ケイ皮酸メチル、ケイ皮酸ベンジル、シンナミリデン酢酸、クマル酸、ウンベル酸等のその他のカルボン酸が挙げられる。
本発明の組成物には以上の他に、更に、熱重合防止剤を加えておくことが好ましく、例えば、ハイドロキノン、p−メトキシフェノール、ジ−t−ブチル−p−クレゾール、ピロガロール、t−ブチルカテコール、ベンゾキノン、4,4′−チオビス(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、2,2'−メチレンビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、2−メルカプトベンゾイミダゾール等が有用である。
本発明の光硬化性組成物は、アルカリ可溶性樹脂と光硬化性化合物とトリハロメタントリアジン系化合物(光重合開始剤)とクマリン系紫外線吸収剤とを、必要に応じて他の添加剤と共に、溶剤を用いて混合し、適宜選択した混合機もしくは分散機を使用して混合、分散することによって調製することができる。
本発明の光硬化性組成物は、基板に回転塗布、流延塗布、スリット塗布、ロール塗布等の塗布方法により塗布、乾燥して感放射線性層を形成し、所定のマスクパターンを介して露光し、現像液で現像することによって、着色されたパターンを形成する。中でも、スリット塗布は、高速で、大面積の被塗布物への塗布が可能であるという利点を有する。本発明の光硬化性組成物は、このスリット塗布適性に優れており、高速塗布しても液切れを起さずに膜厚が均一な塗布膜を大面積で得ることができる。
前記スリット塗布は、幅(数十〜数百ミクロン)、長さ(塗布領域の一辺)となる隙間(slit)を持つ塗出治具(slit head)と、基板との間隔を数十〜数百ミクロン設け、slitからレジストを塗り出し、slit headもしくは基板を移動させて基板にレジストを塗りつける方法であり、前記回転塗布等と比較して、塗布液量が少量で、目的の塗膜を形成でき、膜厚分布も回転塗布と同等の性能を持つという特徴を有する。塗布液量が少なくて済むので製造のコストダウンが可能となる。更に、スリット塗布では基板の中心部分も均一な塗布膜が得られるという回転塗布等の他の塗布方法には無い利点を有する。
本発明の光硬化性組成物は、LCD構成用部品もしくは部材並びに、固体撮像素子(イメージセンサ)構成用の部品もしくは部材の作製に好適である。
前記LCD構成用部品もしくは部材としては、例えば、スペーサー、コンタクトホール形成層、層間絶縁膜、平坦化層、散乱層などが挙げられ、LCD用スペーサーが好適である。
前記固体撮像素子構成用部品もしくは部材としては、カラーフィルタ、シリコンウェハー上にカラーフィルタの密着性を向上させるために設けられる透明樹脂下塗り層(スペーサー)、カラーフィルタの表面に塗布してその表面を平坦化するための平坦化層(保護層)等が挙げられる。
また、本発明の液晶表示装置用フォトスペーサーは、少なくとも既述の光硬化性組成物を例えばスリット塗布により塗布する工程と、塗布された塗膜をパターン状に光照射する工程とを含む方法により好適に形成することができる。
前記光照射には、光源として特にg線、h線、i線等の紫外線を好適に用いることができる。
好ましくは、少なくとも既述の光硬化性組成物をスリット塗布する工程及び塗布された塗膜にパターン状に光照射する工程の後、現像液で現像する工程を経て、(着色された)パターンを形成する方法である。
本発明の光硬化性組成物をLCDのスペーサー形成用として用いる場合、アレイ基板とカラーフィルタ基板との間に設けることができる。具体的には、(1)アレイ基板のITO電極層の上に設ける場合、(2)カラーフィルタ基板の着色層の上に設ける場合、(3)アレイ基板側とカラーフィルタ基板側からの両方から設ける場合がある。また、ポリイミド等の配向膜(配向膜はカラーフィルタ着色層の上に設けられる)の上に設けることもできる。
また、本発明の光硬化性組成物をLCDの平坦化層形成用として用いる場合は、カラーフィルタの保護層としては、カラーフィルタを構成する着色層の上に設けられる。また、ITO膜上に設けることもできる。
LCD用アレイ基板、CF基板の一部に導電性を付与するために保護層にホールを開けることが必要なシステムがある。その場合は、本発明の光硬化性組成物を用いて層形成した後、露光工程でホールに該当する部分を非露光とし、現像処理によって非露光部を除く。この場合、露光は、ステッパー露光が好ましいが、プロキシミティー露光でもよい。そうすることにより、半導体用レジストよりもなだらかな傾斜の裾を持ったホールを形成でき、パネル形成で液晶の注入がスムーズに実施できる。
固体撮像素子用構成部品としては、シリコンウエハー上にカラーフィルタ(着色層)の密着性を向上させるための透明樹脂下塗り層やフォトスペーサー、カラーフィルタの表面に塗布してその表面を平坦化するための平坦化層(保護層)等を設けることができる。これらの下塗り層あるいは平坦化層に本発明の光硬化性組成物を用いることができる。
本発明の光硬化性組成物は、例えばi線、h線などの放射線照射により硬化可能であり、カラーフィルタ(着色層)の密着性の向上のための、下塗り層あるいは平坦化層として使用できる。
本発明において、光硬化性組成物を用いてなる層の乾燥層厚としては、フォトスペーサーを形成する場合には、1〜50μmが好ましく、より好ましくは1.0〜20μm、更に好ましくは1.5〜10μmであり、平坦化層を形成する場合には、0.1〜3μmが好ましく、より好ましくは0.2〜1.5μmであり、コンタクトホール用の場合には、0.1〜6.0μmが好ましく、より好ましくは0.2〜3.0μmである。
フォトスペーサーのパターン形態としては、ドット状、ストライプ状、碁盤目状等が挙げられ、そのピッチとしては、カラーフィルタに合わせたものが合理的であり、この整数倍は好ましい。その形状としては、四角柱、円柱、楕円柱、四角錐、断面が台形状の四角台、あるいはこれらの多角形でもよい。
基板としては、カラーフィルタ基板や、例えば液晶表示装置等に用いられるソーダガラス、無アルカリガラス、パイレックス(登録商標)ガラス、石英ガラス及びこれらに透明導電膜を付着させたものや、固体撮像素子等に用いられる光電変換素子基板、例えばシリコン基板等が挙げられる。これらの基板は、一般的には各画素を隔離するブラックストライプが形成されている。
現像液としては、光硬化性組成物からなる層(膜)の未硬化部を溶解し、硬化部を溶解しないものであればいかなるものも用いることができる。具体的には種々の有機溶剤の組み合わせやアルカリ性の水溶液を用いることができる。
前記有機溶剤としては、本発明の光硬化性組成物を調製する際に使用可能な既述の溶剤が挙げられる。
前記アルカリ性の水溶液としては、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム,硅酸ナトリウム、メタ硅酸ナトリウム、アンモニア水、エチルアミン、ジエチルアミン、ジメチルエタノールアミン、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、テトラエチルアンモニウムヒドロキシド、コリン、ピロール、ピペリジン等のアルカリ性化合物を、濃度が0.001〜10質量%、好ましくは0.01〜1質量%となるように溶解したアルカリ性水溶液が挙げられる。
なお、アルカリ性水溶液からなる現像液を使用した場合は一般に、現像後に水での洗浄が行なわれる。
以下、本発明を実施例により更に具体的に説明するが、本発明はその主旨を越えない限り、以下の実施例に限定されるものではない。なお、特に断りのない限り、「部」は質量基準である。
<アルカリ可溶性樹脂(1)の合成>
還流冷却気、温度計、窒素ガス導入管及び攪拌装置を取り付けた5つ口フラスコに、ベンジルメタクリレート45部、スチレン27部、メタクリル酸18部、ヒドロキシエチルメタクリレート63部、メトキシポリエチレングリコールモノメタクリレート27部、エトキシプロピオン酸エチル280部、及びシクロヘキサノン140部を入れた。これに更に、重合開始剤としてアゾイソブチロニトリルを添加し、80℃で8時間加熱攪拌して重合反応を完了した。
続いて更に、へキサメチレンジイソシアネートのヒドロキシエチルアクリレートのモノ付加体64部を投入して、60℃で8時間加熱攪拌し、光硬化性を持つアルカリ可溶性樹脂(1)を得た。得られたアルカリ可溶性樹脂(1)は、(メタ)アクリロイル基当量が1.73meq/gであり、酸価が51であり、質量平均分子量Mwが11,500であった。
<アルカリ可溶性樹脂(2)の合成>
還流冷却気、温度計、窒素ガス導入管及び攪拌装置を取り付けた5つ口フラスコに、ベンジルメタクリレート45部、スチレン27部、メタクリル酸18部、ヒドロキシエチルメタクリレート63部、エトキシプロピオン酸エチル280部、及びシクロヘキサノン140部を入れた。これに更に、重合開始剤としてアゾイソブチロニトリルを添加し、80℃、12時間加熱攪拌して重合を完了した。
得られたアルカリ可溶性樹脂は、(メタ)アクリロイル基当量はなく、酸価が80であり、質量平均分子量Mwが45,000であった。
(実施例1)
<光硬化性組成物の調製>
下記成分をマグネチックスターラーを用いて攪拌、混合し、本発明のLCD用光硬化性組成物(レジスト液)を調製した。
・前記アルカリ可溶性樹脂(1) … 24部
・ジペンタエリスリトールペンタ・ヘキサアクリレート … 14部
(モノマー1;光重合性化合物)
・エチレンオキシド変性ペンタエリスリトールテトラアクリレート
(モノマー2;光重合性化合物) … 4部
・7−{[4−クロロ−6−(ジエチルアミノ)−5−トリアジン−2−イル]アミノ}−3−フェニルクマリン … 2.4部
(既述の一般式(I)で表されるクマリン系紫外線吸収剤;以下、UV吸収剤aと略記する。)
・トリハロメタントリアジン系化合物 … 3.2部
(既述の一般式(III)で表される光重合開始剤[X:Cl、R8,R9:H];以下、開始剤Aと略記する。)
・エチルエトキシブロピオネート/シクロヘキサノン …150部
(=60/10(質量比);溶剤)
・メガファック F−144 … 0.01部
(DIC(株)社製;フッ素系界面活性剤)
(実施例2〜7)
実施例1において、トリハロメタントリアジン系化合物(光重合開始剤)の種類及び含有量、UV吸収剤aの含有量、並びに光重合性化合物を下記表1に示すように変更したこと以外、実施例1と同様にして、本発明のLCD用光硬化性組成物を調製した。なお、開始剤Bを以下に示す。
・開始剤B: 既述の一般式(IV)で表される光重合開始剤[X:Cl、R10:H、n=1;トリハロメタントリアジン系化合物)
(比較例1)
実施例1において、UV吸収剤aを2(2’ヒドロキシ−5’メチルフェニル)ベンゾトリアゾール(UV吸収剤b)に代えたこと以外、実施例1と同様にして、比較のLCD用光硬化性組成物を調製した
(比較例2)
実施例1において、開始剤A(トリハロメタントリアジン系化合物)を下記の光重合開始剤Cに代えたこと以外、実施例1と同様にして、比較のLCD用光硬化性組成物を調整した。
Figure 2007065640
(比較例3)
実施例1において、光重合性化合物の量及びアルカリ可溶性樹脂の種類を下記表1に示すように変更したこと以外、実施例1と同様にして、比較の光硬化性組成物を調製した。
Figure 2007065640
(評価)
実施例1〜7並びに比較例1〜3で得た各光硬化性組成物について、下記評価を行なった。評価結果を下記表2に示す。
−1.現像ラチチュード及び対マスク太り量の評価−
各光硬化性組成物を用いて、以下のようにしてマスク寸法に対する太り幅及び力学的強度を評価した。
調製した光硬化性組成物を、乾燥後の膜厚が2.0μmとなるようにガラス基板(Corning 1737)にスピン塗布し、オーブンを用いて100℃で120秒間プリベークした後、一辺が10μmの幅のマスク寸法を持つ正方形マスクで100mj/cm2にて露光(照度は20mW/cm2)した。その後、アルカリ現像液CD−2000(富士フイルムエレクトロニクスマテリアルズ(株)製)の20%希釈液を用いて26℃で現像した。現像は、現像時間を10〜100秒まで10秒刻みとして実施した。現像後、クリーンオーブンにて230℃下で30分間ポストベークした。そして、パターン下底の横幅を測定し、下記式によりマスク(10μm幅)に対する太り量(対マスク太り量)を測定した。また、そのときのパターン形状を走査型電子顕微鏡にて観察した。
対マスク太り量(片側)=(パターン下底寸法−マスク寸法)/2
−2.力学特性の評価−
調製した各光硬化性組成物を、乾燥後の膜厚が2.0μmとなるようにガラス基板(Corning 1737)にスピン塗布し、オーブンを用いて100℃で120秒間プリベークした後、一辺が10μmの幅のマスク寸法を持つ正方形マスクで100mj/cm2にて露光(照度は20mW/cm2)した。その後、アルカリ現像液CD−2000(富士フイルムエレクトロニクスマテリアルズ(株)製)の20%希釈液を用いて26℃で現像した。現像は、現像時間を10〜100秒まで10秒刻みとして実施した。現像後、クリーンオーブンにて230℃下で30分間ポストベークした。そして、得られたパターンに対し、超微小硬度計〔(株)島津製作所製〕で50mNの荷重をかけ、最大荷重時の変形量(圧縮変形量;μm)と抜重後の回復量(μm)を計測した。圧縮変形量については値の小さい方が、回復量については値の大きい方が力学特性に優れることを示す。
−3.画素の断面形状(パターンプロファイル)の評価−
調製した各光硬化性組成物を、乾燥後の膜厚が2.0μmとなるようにガラス基板(Corning 1737)にスピン塗布し、オーブンを用いて100℃で120秒間プリベークした後、一辺が10μmの幅のマスク寸法を持つ正方形マスクで100mj/cm2にて露光(照度は20mW/cm2)した。その後、アルカリ現像液CD−2000(富士フイルムエレクトロニクスマテリアルズ(株)製)の20%希釈液を用いて26℃で現像した。現像は、現像時間を10〜100秒まで10秒刻みとして実施した。現像後、クリーンオーブンにて230℃下で30分間ポストベークした。そして、得られたパターンについて、それぞれ1つのパターンの断面が観察できるように分割して試料を作製し、SEM(S−7800H、日立製作所(株)製)を用いて形状を観察、写真撮影をした。
Figure 2007065640
前記表2に示すように、実施例では、比較例に対し、広い現像ラチチュードを有して高感度で良好な現像性を維持しつつ、対マスク太り量が小さく抑えられ、矩形形状が良好で力学特性に優れたパターンを形成することができた。

Claims (7)

  1. アルカリ可溶性樹脂と、光重合性化合物と、光重合開始剤とを含む光硬化性組成物において、
    前記光重合開始剤がトリハロメタントリアジン系化合物であって、クマリン系紫外線吸収剤を更に含むと共に、前記アルカリ可溶性樹脂及び前記光重合性化合物の少なくとも一方がアルキレンオキサイド鎖を有することを特徴とする光硬化性組成物。
  2. 前記クマリン系紫外線吸収剤が、下記一般式(I)で表される化合物である請求項1に記載の光硬化性組成物。
    Figure 2007065640

    〔一般式(I)中、R1及びR2は、各々独立に、水素原子又は炭素数1〜4の炭化水素基を表し、R3はハロゲン原子、又は炭素数1〜4の炭化水素基を表す。Xは、水素原子、ハロゲン原子、又はアルキルオキサイド基を表す。nは、0〜4の整数を表す。〕
  3. 前記トリハロメタントリアジン系化合物が、下記一般式(II)〜(V)のいずれかで表される化合物からなる群より選択される少なくとも一種である請求項1又は2に記載の光硬化性組成物。
    Figure 2007065640

    〔一般式(II)中、R4は、ハロゲン原子、又は炭素数1〜4の炭化水素基を表す。R5及びR6は、各々独立に−CH2COOR7を表し、R7は炭素数1〜4の炭化水素基を表す。nは、0〜4の整数を表す。Xは、ハロゲン原子を表す。〕
    Figure 2007065640

    〔一般式(III)中、R8及びR9は、各々独立に、水素原子、ハロゲン原子、水酸基、アルコキシ基、又は炭素数1〜4の炭化水素基を表す。Xは、ハロゲン原子を表す。〕
    Figure 2007065640

    〔一般式(IV)中、R10は、ハロゲン原子、又はアルコキシ基を表し、Xはハロゲン原子を表す。nは、0〜4の整数を表す。〕
    Figure 2007065640

    〔一般式(V)中、R11は、水酸基又は炭素数1〜3のアルコキシ基を表し、R12及びR13は、各々独立に、ハロゲン原子、水酸基、アルコキシ基、又は炭素数1〜3の炭化水素基を表す。Xは、ハロゲン原子を表す。nは、0〜4の整数を表す。〕
  4. 前記アルカリ可溶性樹脂は、分子中の側鎖に重合性不飽和基を有する請求項1〜3のいずれか1項に記載の光硬化性組成物。
  5. 前記光重合性化合物が、下記一般式(VI)〜(VIII)のいずれかで表される化合物からなる群より選択される少なくとも一種である請求項1〜4のいずれか1項に記載の光硬化性組成物。
    Figure 2007065640

    〔一般式(VI)中、R21及びR22は、各々独立に、水素原子又はメチル基を表す。mは2〜6の整数を表し、nは1〜3の整数を表し、a及びbはa+b=3を満たす。〕
    Figure 2007065640

    〔一般式(VII)中、R23、R24、及びR25は、各々独立に、水素原子又はメチル基を表す。s、t及びuは各々独立に2又は3を表し、p、q及びrは1≦p+q+r≦3を満たす。〕
    Figure 2007065640

    〔一般式(VIII)中、Rは、水素原子又はメチル基を表す。wは2〜6の整数を表し、xは1〜3の整数を表し、yは2〜4の整数を表し、zは0〜2の整数を表す。〕
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の光硬化性組成物を用いてなることを特徴とする液晶表示装置用フォトスペーサー。
  7. 液晶を挟むように設けられた基板間のセル厚を規制するための液晶表示装置用フォトスペーサーであって、前記セル厚が3μm以下である請求項6に記載の液晶表示装置用フォトスペーサー。
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