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JP2007045752A - 5員芳香族複素環誘導体、その製造法および用途 - Google Patents

5員芳香族複素環誘導体、その製造法および用途 Download PDF

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JP2007045752A
JP2007045752A JP2005232382A JP2005232382A JP2007045752A JP 2007045752 A JP2007045752 A JP 2007045752A JP 2005232382 A JP2005232382 A JP 2005232382A JP 2005232382 A JP2005232382 A JP 2005232382A JP 2007045752 A JP2007045752 A JP 2007045752A
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JP2005232382A
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Takahiko Taniguchi
孝彦 谷口
Takuya Fujimoto
卓也 藤本
Hidekazu Tokuhara
秀和 徳原
Shogo Marui
省吾 圓井
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Takeda Pharmaceutical Co Ltd
Original Assignee
Takeda Chemical Industries Ltd
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Abstract

【課題】 従来のFXa阻害剤に比し、薬効、経口吸収性、作用持続性などに優れ、かつ副作用が少なく、血栓症治療薬として有用な新規化合物の提供。
【解決手段】 式(I):
Figure 2007045752

[式中、Xはアルキレン基、Yは式:−N(R1)CO−、−N(R)SO−、−N(R3)CON(R4)−または−S(O)n−で示される基(式中、R1、R、R3、およびR4 は、それぞれ独立に、水素、アルキル基を)、ZおよびZ’は、それぞれ独立に、アルキレン基、アルケニレン基、Arアリール基または複素環基、Dは環状基、Eは環状基]で示される化合物またはその塩類。
【選択図】なし

Description

本発明は活性化血液凝固第X因子(FXa)を阻害して抗凝固作用ならびに抗血栓作用を有する、動脈および静脈の血栓閉塞性疾患、炎症、癌などの予防および治療に有用な新規5員芳香族複素環誘導体、その製造方法および用途に関する。
心筋梗塞、脳血栓症等の予防および治療には血栓の形成を抑制することが重要であり、血栓抑制剤として抗トロンビン剤、血小板凝集阻害剤等の研究開発が種々行われている。しかしながら、血小板凝集阻害剤はもちろん、抗トロンビン剤も抗凝固作用と共に血小板の凝集を抑制することから、これらの薬剤は副作用として出血傾向等を示し、その安全性に問題がある。一方、FXa阻害剤は、特異的に凝固因子のみを阻害するため安全な抗凝固剤になると考えられている。
これまで、その中心付近に5員環骨格を有しFXa阻害作用を有する化合物が、例えば特許文献1〜6および非特許文献1〜7等に開示されている。
国際公開第98/06694号パンフレット 国際公開第98/28269号パンフレット 国際公開第98/28282号パンフレット 国際公開第98/57951号パンフレット 国際公開第01/47919号パンフレット 国際公開第2004/101557号パンフレット 「ジャーナル・オブ・メディシナル・ケミストリー,1999年,第42巻,p.2752−2759」 「ジャーナル・オブ・メディシナル・ケミストリー,1999年,第42巻,p.3557−3571」 「バイオオーガニック・アンド・メディシナル・ケミストリー・レターズ,2000年,第10巻,p.685−689」 「バイオオーガニック・アンド・メディシナル・ケミストリー・レターズ,2001年,第11巻,p.641−645」 「ジャーナル・オブ・メディシナル・ケミストリー,2001年,第44巻,p.566−578」 「ジャーナル・オブ・メディシナル・ケミストリー,2005年,第48巻,p.1729−1744」 「ジャーナル・オブ・スロンボシス・アンド・ヘモスタシス,2005年,第3巻,p.514−521」
従来のFXa阻害剤と比べて、薬効、経口吸収性、作用持続性などに優れ、かつ副作用の少ない、血栓症治療薬として有用な新規化合物の開発が望まれている。
現在臨床試験が行われているFXa阻害剤として、ラザキサバン(Razaxaban)およびリバロキサバン(Rivaroxaban)が知られている(上記非特許文献6および7)。これらは、その分子の中心付近に5員複素環を有している点で構造上の類似点を有しているが、アミジン等価と考えられる分子構造を有すること、ないし不斉中心を有することから、経口吸収性や製造法のなどの点で改良の余地があるものと考えられる。
本発明者らは、5員複素環として5員芳香族複素環を有し、分子内にアミジン類縁の部分構造を持たないにもかかわらず、FXaに対し選択性が高く強力な阻害作用を有する化合物を見出すことができれば、経口投与で持続的かつ十分な効果を発揮でき、動脈および静脈の血栓閉塞性疾患、炎症および癌、等の予防および治療に有用であると考えて、鋭意研究を重ねてきた。
その結果、下記式(I)で表される5員芳香族複素環誘導体またはその塩〔以下、化合物(I)と称することがある〕が極めて選択的で強力なFXa阻害作用を有し、より安全性が高く、経口投与で持続的かつ十分な効果を発揮することを見い出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、
(1)式(I)
Figure 2007045752
[式中、Xは、共有結合、または置換基を有していてもよいC1-6アルキレン基、
Yは、式:−N(R1)CO−、−N(R2)SO−、−N(R3)CON(R4)−または−S(O)n−で示される基(式中、R1、R、R3およびR4 は、それぞれ独立に、水素、または置換基を有していてもよいC1-6アルキル基を;nは0から2の整数を示す)、
ZおよびZ’は、それぞれ独立に、共有結合;置換基を有していてもよいC1-6アルキレン基、置換基を有していてもよいC2-6アルケニレン基、または置換基を有していてもよいC2-6アルキニレン基;または式:−N(R5)CO−で示される基(式中、R5 は水素、または置換基を有していてもよいC1-6アルキル基を示す)、
Arは、置換基を有していてもよいアリール基、または置換基を有していてもよい複素環基、
Dは、Z’およびA以外に置換基を有していてもよい環状基、
Eは、Z’以外に置換基を有していてもよい環状基、および
Aは、DおよびX以外に置換基を有していてもよい5員芳香族複素環
をそれぞれ表す]で示される化合物またはその塩類、
(2)上記(1)に記載された化合物のプロドラッグ、
(3)Aが、DおよびX以外に置換基を有していてもよい5員窒素含有芳香族複素環である上記(1)に記載の化合物、
(4) Aが、DおよびX以外に、置換基を有していてもよいC1-6アルキル基およびハロゲンよりなる群より選択される置換基を有していてもよい、トリアゾール、ピラゾール、イミダゾール、ピロール、チアゾール、チアジアゾール、オキサゾール、イソオキサゾールおよびオキサジアゾールよりなる群より選択される5員窒素含有芳香族複素環である上記(1)に記載の化合物、
(5) Aが、トリアゾールまたはチアゾールである上記(1)に記載の化合物、
(6) Xが、C1-3アルキレン基である上記(1)に記載の化合物、
(7) Yが、式:−N(R1)CO−で示される基(式中、R1 は、水素を意味する)である上記(1)に記載の化合物、
(8) Zが、共有結合である上記(1)に記載の化合物、
(9) Z’が、共有結合、または置換基を有していてもよいC1-6アルキレン基である上記(1)に記載の化合物、
(10) Arが、置換基を有していてもよい5員芳香族複素環基である上記(1)に記載の化合物、
(11)Dが、Z’およびA以外に置換基を有していてもよい(C−C10)アリール基である上記(1)に記載の化合物、
(12)Eが、Z’以外に置換基を有していてもよい5または6員窒素含有複素環基である上記(1)に記載の化合物、
(13) DとXとが、A上の隣接しない2つの原子上にそれぞれ置換している上記(1)に記載の化合物、
(14)5-クロロ-N-({1-[4-(3-オキソモルホリン-4-イル)フェニル]-1H-1,2,3-トリアゾール-4-イル}メチル)チオフェン-2-カルボキサミド、
5-クロロ-N-({1-[4-(ピロリジン-1-イルカルボニル)フェニル]-1H-1,2,3-トリアゾール-4-イル}メチル)チオフェン-2-カルボキサミド、
5-クロロ-N-({1-[4-(2-オキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)フェニル]-1H-1,2,3-トリアゾール-4-イル}メチル)チオフェン-2-カルボキサミド、
5-クロロ-N-({1-[2-フルオロ-4-(3-オキソモルホリン-4-イル)フェニル]-1H-1,2,3-トリアゾール-4-イル}メチル)チオフェン-2-カルボキサミド、および
5-クロロ-N-({2-[4-(3-オキソモルホリン-4-イル)フェニル]-1,3-チアゾール-5-イル}メチル)チオフェン-2-カルボキサミド
からなる群から選択された化合物またはその塩類、
(15)上記(1)または(2)に記載の化合物を含有することを特徴とする医薬。
(16)抗血液凝固剤である上記(15)に記載の医薬、
(17)活性化血液凝固第X因子阻害剤である上記(15)に記載の医薬、
(18)心筋梗塞、脳梗塞、深部静脈血栓症、肺血栓塞栓症または閉塞性動脈硬化症の予防または治療剤である上記(15)に記載の医薬、および
(19)エコノミークラス症候群、手術中・術後の血栓塞栓症または深部静脈血栓症の二次発症の予防または治療剤である上記(15)に記載の医薬を提供する。
本発明の化合物(I)またはその塩は、優れたFXa阻害作用を有し、医薬としてより安全性が高く、また経口吸収しうる抗血液凝固剤として有用である。
前記式(I)中、Xは、共有結合、または置換基を有していてもよいC1-6アルキレン基を示す。
Xで示される「置換基を有していてもよいC1-6アルキレン基」における「C1-6アルキレン基」としては、例えば、メチレン、エチレン、トリメチレン、テトラメチレン、ペンタメチレン、ヘキサメチレン等が挙げられる。
ここで、Xとしては、C1-3アルキレン基が好ましく、なかでもメチレンまたはエチレンが特に好ましい。
Xで示される「置換されていてもよいC1-6アルキレン基」における「置換基」としては、例えば、C1−6アルキル基(例えば、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、tert−ブチル、n−ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、1−メチルプロピル、n−ヘキシル、イソヘキシル、1,1−ジメチルブチル、2,2−ジメチルブチル、3,3−ジメチルブチル、等)、C2−6アルケニル基(例えば、ビニル、アリル、イソプロペニル、2−メチルアリル、1−プロペニル、2−メチル−1−プロペニル、1−ブテニル、2−ブテニル、3−ブテニル、2−エチル−1−ブテニル、2−メチル−2−ブテニル、3−メチル−2−ブテニル、1−ペンテニル、2−ペンテニル、3−ペンテニル、4−ペンテニル、4−メチル−3−ペンテニル、1−ヘキセニル、2−ヘキセニル、3−ヘキセニル、4−ヘキセニル、5−ヘキセニル、等)、C2−6アルキニル基(例えば、エチニル、1−プロピニル、2−プロピニル、1−ブチニル、2−ブチニル、3−ブチニル、1−ペンチニル、2−ペンチニル、3−ペンチニル、4−ペンチニル、1−ヘキシニル、2−ヘキシニル、3−ヘキシニル、4−ヘキシニル、5−ヘキシニル、等)、C3−6シクロアルキル基(例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル等)、アミノ、モノC1−6アルキルアミノ基(例えば、メチルアミノ、エチルアミノ、イソプロピルアミノ、プロピルアミノ等、ここにおいてより好ましくは、モノC1−3アルキルアミノ基)、ジC1−6アルキルアミノ基(例えば、ジメチルアミノ、エチルメチルアミノ、ジエチルアミノ、ジイソプロピルアミノ等、ここにおいてより好ましくは、ジC1−3アルキルアミノ基)、水酸基、オキソ基、C1−6アルコキシ基(例えば、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブトキシ、t−ブトキシ、ペンチルオキシ、ヘキシルオキシ、等)、ハロゲン原子(例えば、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素等、好ましくは塩素、臭素等)、シアノ基、ニトロ基、等が挙げられ、これらの置換基は置換可能な位置に同一または異なって1ないし3個置換していてもよい。
前記式(I)中、Yは、式:−N(R1)CO−、−N(R2)SO−、−N(R3)CON(R4)−または−S(O)n−で示される基を意味する。
好ましくは、式:−N(R1)CO−で示される基である。
ここで、R1、R、R3およびR4は、それぞれ独立に、水素、または置換基を有していてもよいC1-6アルキル基を意味する。好ましくは、水素を意味する。
また、nは0から2の整数を意味する。
Yにおいては、例えば式:−N(R1)CO−で示される基は、その結合の方向性はこの記載通りに限定されるものではなく、−N(R1)CO−もしくは−CON(R1)−のいずれの結合様式の場合も包含するものである。その他の基においても同様である。
R1、R、R3およびR4で示される「置換基を有していてもよいC1-6アルキル基」における「C1-6アルキル基」としては、例えば、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、tert−ブチル、n−ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、1−メチルプロピル、n−ヘキシル、イソヘキシル、1,1−ジメチルブチル、2,2−ジメチルブチル、3,3−ジメチルブチル等が挙げられる。
R1、R、R3およびR4で示される「置換基を有していてもよいC1-6アルキル基」における「置換基」としては、前記Xで示される「置換基を有していてもよいC1-6アルキレン基」における「置換基」として例示されたものと同じ基が挙げられる。
前記式(I)中、ZおよびZ’は、それぞれ独立に、共有結合;置換基を有していてもよいC1-6アルキレン基、置換基を有していてもよいC2-6アルケニレン基、または置換基を有していてもよいC2-6アルキニレン基;または式:−N(R5)CO−で示される基(式中、R5は水素、または置換基を有していてもよいC1-6アルキル基を意味する)を意味する。
ここで、Z,Z’およびR5で示される「置換基を有していてもよいC1-6アルキレン基」における「C1-6アルキル基」および「置換基」としては、前記Xで示される「置換基を有していてもよいC1-6アルキレン基」における「C1-6アルキレン基」および「置換基」として例示されたものと同じ基、ないしオキソ基またはチオキソ基が挙げられる。
また、Z、Z’で示される「置換基を有していてもよいC2-6アルケニレン基」における「C2-6アルケニレン基」としては、例えば、ビニレン、プロペニレン、イソプロペニレン、2−メチル−1−プロペニレン、1−ブテニレン、2−ブテニレン、3−ブテニレン、2−エチル−1−ブテニレン、2−メチル−2−ブテニレン、3−メチル−2−ブテニレン、1−ペンテニレン、2−ペンテニレン、3−ペンテニレン、4−ペンテニレン、4−メチル−3−ペンテニレン、1−ヘキセニレン、2−ヘキセニレン、3−ヘキセニレン、4−ヘキセニレン、5−ヘキセニレン、等が挙げられる。
さらに、Z、Z’で示される「置換基を有していてもよいC2-6アルキニレン基」としては、例えば、エチニレン、1−プロピニレン、2−プロピニレン、1−ブチニレン、2−ブチニレン、3−ブチニレン、1−ペンチニレン、2−ペンチニレン、3−ペンチニレン、4−ペンチニレン、1−ヘキシニレン、2−ヘキシニレン、3−ヘキシニレン、4−ヘキシニレン、5−ヘキシニレン、等が挙げられる。
Z、Z’で示される「置換基を有していてもよいC2-6アルケニレン基」および「置換基を有していてもよいC2-6アルキニレン基」における「置換基」としては、「置換基を有していてもよいC1-6アルキレン基」における「置換基」として例示されたものと同じ基が挙げられる。
なお、式:−N(R)CO−で示される基も、前記Yに関して説明されたように、その結合の方向性はこの記載通りに限定されるものではなく、−N(R5)CO−もしくは−CON(R5)−のいずれの結合様式の場合も包含するものである。
以上において、好適なZとしては、共有結合が挙げられる。また、好適なZ’としては、共有結合、オキソ基を有するC1-6アルキレン基(より好ましくは、オキソ基を有するメチレン基)、または式:−N(R)CO−で示される基(式中、Rは水素を意味する)が挙げられる。
前記式(I)中、Dは、Z’およびA以外に置換基を有していてもよい環状基を意味する。
ここで、「Z’およびA以外に置換基を有していてもよい環状基」における「環状基」としては、「環状炭化水素基」および「複素環基」が挙げられる。
かかる「環状炭化水素基」としては、「脂環式炭化水素基」および「アリール基」が挙げられる。
「環状炭化水素基」の例としての「脂環式炭化水素基」としては、例えば、シクロアルキル基、シクロアルケニル基、シクロアルカジエニル基、等の飽和又は不飽和の脂環式炭化水素基が挙げられる。
ここで、「シクロアルキル基」としては、例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチル、シクロノニル等のC3−9シクロアルキル基、等が挙げられる。
「シクロアルケニル基」としては、例えば、2−シクロペンテン−1−イル、3−シクロペンテン−1−イル、2−シクロヘキセン−1−イル、3−シクロヘキセン−1−イル、1−シクロブテン−1−イル、1−シクロペンテン−1−イル、1−シクロヘキセン−1−イル、1−シクロヘプテン−1−イル等のC3−9シクロアルケニル基、等が挙げられる。
「シクロアルカジエニル基」としては、例えば、2,4−シクロペンタジエン−1−イル、2,4−シクロヘキサジエン−1−イル、2,5−シクロヘキサジエン−1−イル等のC4−6シクロアルカジエニル基、等が挙げられる。
「環状炭化水素基」の例としての「アリール基」としては、単環式又は縮合多環式芳香族炭化水素基が挙げられ、例えば、フェニル、ナフチル、アントリル、フェナントリル、アセナフチレニル等のC6−14アリール基、等が好ましく、中でもフェニル、1−ナフチル、2−ナフチル等が特に好ましい。
また、「環状炭化水素基」の例としては、1,2−ジヒドロナフチル、1,2,3,4−テトラヒドロナフチル、インデニル、ジヒドロベンゾシクロヘプテニル、フルオレニルなどのように、上記した脂環式炭化水素基および芳香族炭化水素基を構成する環から選ばれる同一または異なった2〜3個の環(好ましくは2種以上の環)の縮合から誘導される二環式または三環式炭化水素基などが挙げられる。
一方、「複素環基」としては、例えば、環系を構成する原子(環原子)として、酸素原子、硫黄原子および窒素原子等から選ばれたヘテロ原子1ないし3種(好ましくは1ないし2種)を少なくとも1個(好ましくは1ないし4個、さらに好ましくは1ないし2個)含む芳香族複素環基、飽和あるいは不飽和の非芳香族複素環基(脂肪族複素環基)等が挙げられる。
該「芳香族複素環基」としては、例えば、フリル、チエニル、ピロリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、チアゾリル、イソチアゾリル、イミダゾリル、ピラゾリル、1,2,3−オキサジアゾリル、1,2,4−オキサジアゾリル、1,3,4−オキサジアゾリル、フラザニル、1,2,3−チアジアゾリル、1,2,4−チアジアゾリル、1,3,4−チアジアゾリル、1,2,3−トリアゾリル、1,2,4−トリアゾリル、テトラゾリル、ピリジル、ピリダジニル、ピリミジニル、ピラジニル、トリアジニル等の5ないし6員の芳香族複素環基、および、
例えば、ベンゾフラニル、イソベンゾフラニル、ベンゾ〔b〕チエニル、インドリル、イソインドリル、1H−インダゾリル、ベンズイミダゾリル、ベンゾオキサゾリル、1,2−ベンゾイソオキサゾリル、ベンゾチアゾリル、ベンゾピラニル(例えば、2H-クロメン-3-イルなど)、1,2−ベンゾイソチアゾリル、1H−ベンゾトリアゾリル、キノリル、イソキノリル、シンノリニル、キナゾリニル、キノキサリニル、フタラジニル、ナフチリジニル、プリニル、ブテリジニル、カルバゾリル、α−カルボリニル、β−カルボリニル、γ−カルボリニル、アクリジニル、フェノキサジニル、フェノチアジニル、フェナジニル、フェノキサチイニル、チアントレニル、フェナトリジニル、フェナトロリニル、インドリジニル、ピロロ〔1,2−b〕ピリダジニル、ピラゾロ〔1,5−a〕ピリジル、イミダゾ〔1,2−a〕ピリジル、イミダゾ〔1,5−a〕ピリジル、イミダゾ〔1,2−b〕ピリダジニル、イミダゾ〔1,2−a〕ピリミジニル、1,2,4−トリアゾロ〔4,3−a〕ピリジル、1,2,4−トリアゾロ〔4,3−b〕ピリダジニル等の8〜16員(好ましくは、8〜12員)の芳香族縮合複素環基(好ましくは、上記した5ないし6員の芳香族複素環基1〜2個(好ましくは、1個)がベンゼン環1〜2個(好ましくは、1個)と縮合した複素環または上記した5ないし6員の芳香族複素環基の同一または異なった複素環2〜3個(好ましくは、2個)が縮合した複素環、より好ましくは上記した5ないし6員の芳香族複素環基がベンゼン環と縮合した複素環、とりわけ好ましくはインドリル、ベンゾフラニル、ベンゾ〔b〕チエニル、ベンゾピラニル等)等が挙げられる。
該「非芳香族複素環基」としては、例えば、オキシラニル、アゼチジニル、オキセタニル、チエタニル、ピロリジニル、テトラヒドロフリル、チオラニル、ピペリジル、テトラヒドロピラニル、モルホリニル、チオモルホリニル、ピペラジニル等の3〜8員(好ましくは5〜6員)の飽和あるいは不飽和(好ましくは飽和)の非芳香族複素環基(脂肪族複素環基)、1,3−ジヒドロイソインドリル等のように上記した非芳香族複素環基1〜2個(好ましくは、1個)がベンゼン環1〜2個(好ましくは、1個)と縮合した複素環基、上記した非芳香族複素環基1〜2個(好ましくは、1個)が上記した5ないし6員の芳香族複素環基の複素環1〜2個(好ましくは、1個)と縮合した複素環基、あるいは1,2,3,4−テトラヒドロキノリル、1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリル等のように上記した芳香族複素環基又は芳香族縮合複素環基の一部又は全部の二重結合が飽和した非芳香族複素環基等が挙げられる。
Dで示される「Z’およびA以外に置換基を有していてもよい環状基」における「置換基」としては、例えば、置換されていてもよいアルキル、置換されていてもよいアルケニル、置換されていてもよいアルキニル、置換されていてもよいアリール、置換されていてもよいシクロアルキル、置換されていてもよいシクロアルケニル、置換されていてもよい複素環基、置換されていてもよいアミノ、置換されていてもよいイミドイル(例えば、式−C(U’)=N−U[式中、UおよびU’はそれぞれ水素原子または置換基を示す(Uは好ましくは水素原子を示す)]で表される基等)、置換されていてもよい水酸基、置換されていてもよいチオール基、エステル化されていてもよいカルボキシル、置換されていてもよいカルバモイル、置換されていてもよいチオカルバモイル、置換されていてもよいスルファモイル基、オキソ基、チオキソ基、ハロゲン原子(例、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素等、好ましくは塩素、臭素等)、シアノ基、ニトロ基、アシル等が挙げられ、これらの任意の置換基は置換可能な位置に1ないし5個(好ましくは1ないし3個)置換していてもよい。
Dで示される「Z’およびA以外に置換基を有していてもよい環状基」における「置換基」としての「置換されていてもよいアリール」における「アリール」としては、例えば、フェニル、ナフチル、アントリル、フェナントリル、アセナフチレニル等のC6−14アリール等が挙げられる。ここで、アリールの置換基としては、低級アルコキシ基(例、メトキシ、エトキシ、プロポキシ等のC1−6アルコキシ等)、ハロゲン原子(例、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素等)、低級アルキル(例、メチル、エチル、プロピル等のC1−6アルキル等)、低級アルケニル(例、ビニル、アリル等のC2−6アルケニル等)、低級アルキニル(例、エチニル、プロパルギル等のC2−6アルキニル等)、置換されていてもよいアミノ、置換されていてもよい水酸基、シアノ基、カルボキシ、低級アルコキシカルボニル基(例、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル等のC1−6アルコキシカルボニル等)、置換されていてもよいカルバモイル基(例、5ないし6員の芳香族単環式複素環基(例、ピリジニルなど)で置換されていてもよいC1−6アルキル、アシル(例、ホルミル、C2−6アルカノイル、ベンゾイル、ハロゲン化されていてもよいC1−6アルキルスルホニル、ベンゼンスルホニル等)またはハロゲン化されていてもよいC1−6アルコキシカルボニルで置換されていてもよいカルバモイル基、1−アゼチジニルカルボニル、1−ピロリジニルカルボニル、ピペリジノカルボニル、モルホリノカルボニル、チオモルホリノカルボニル(硫黄原子は酸化されていてもよい)、1−ピペラジニルカルボニル等)等が挙げられ、これらの任意の置換基は置換可能な位置に1ないし3個置換していてもよい。
Dで示される「Z’およびA以外に置換基を有していてもよい環状基」における「置換基」としての「置換されていてもよいアルキル」における「アルキル」としては、例えば、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、tert−ブチル、n−ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、1−メチルプロピル、n−ヘキシル、イソヘキシル、1,1−ジメチルブチル、2,2−ジメチルブチル、3,3−ジメチルブチル等のC1−6アルキル等が挙げられる。ここで、アルキルの置換基としては、上記した「置換されていてもよいアリール」における置換基と同様な数の同様の基、およびオキソ基、チオキソ基などが挙げられる。
Dで示される「Z’およびA以外に置換基を有していてもよい環状基」における「置換基」としての「置換されていてもよいアルケニル」における「アルケニル」としては、例えば、ビニル、アリル、イソプロペニル、2−メチルアリル、1−プロペニル、2−メチル−1−プロペニル、1−ブテニル、2−ブテニル、3−ブテニル、2−エチル−1−ブテニル、2−メチル−2−ブテニル、3−メチル−2−ブテニル、1−ペンテニル、2−ペンテニル、3−ペンテニル、4−ペンテニル、4−メチル−3−ペンテニル、1−ヘキセニル、2−ヘキセニル、3−ヘキセニル、4−ヘキセニル、5−ヘキセニル等のC2−6アルケニル等が挙げられる。ここで、アルケニルの置換基としては、上記した「置換されていてもよいアリール」における置換基と同様な数の同様の基、およびオキソ基、チオキソ基などが挙げられる。
Dで示される「Z’およびA以外に置換基を有していてもよい環状基」における「置換基」としての「置換されていてもよいアルキニル」における「アルキニル」としては、例えば、エチニル、1−プロピニル、2−プロピニル、1−ブチニル、2−ブチニル、3−ブチニル、1−ペンチニル、2−ペンチニル、3−ペンチニル、4−ペンチニル、1−ヘキシニル、2−ヘキシニル、3−ヘキシニル、4−ヘキシニル、5−ヘキシニル等のC2−6アルキニルが挙げられる。ここで、アルキニルの置換基としては、上記した「置換されていてもよいアリール」における置換基と同様な数の同様の基、およびオキソ基、チオキソ基などが挙げられる。
Dで示される「Z’およびA以外に置換基を有していてもよい環状基」における「置換基」としての「置換されていてもよいシクロアルキル」における「シクロアルキル」としては、例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル等のC3−7シクロアルキル等が挙げられる。ここで、シクロアルキルの置換基としては、上記した「置換されていてもよいアリール」が有していてもよい置換基と同様な数の同様の基などが挙げられる。
Dで示される「Z’およびA以外に置換基を有していてもよい環状基」における「置換基」としての「置換されていてもよいシクロアルケニル」における「シクロアルケニル」としては、例えば、シクロプロぺニル、シクロブテニル、シクロペンテニル、シクロヘキセニル等のC3−6シクロアルケニル等が挙げられる。ここで、置換されていてもよいシクロアルケニルの置換基としては、上記した「置換されていてもよいアリール」における置換基と同様な数の同様な基、およびオキソ基、チオキソ基などが挙げられる。
Dで示される「Z’およびA以外に置換基を有していてもよい環状基」における「置換基」としての「置換されていてもよい複素環基」における「複素環基」としては、Dの「環状基」として説明された「複素環基」と同様の基が挙げられる。
該「置換されていてもよい複素環基」における置換基としては、上記した「置換されていてもよいアリール」における置換基と同様な数の同様な基、およびオキソ基、チオキソ基などが挙げられる。
Dで示される「Z’およびA以外に置換基を有していてもよい環状基」における「置換基」としての「置換されていてもよいアミノ」、「置換されていてもよいイミドイル」、「置換されていてもよい水酸基」、「置換されていてもよいチオール基」における置換基としては、例えば、(1) ハロゲン原子(例、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素等)およびハロゲン化されていてもよいC1−6アルコキシ(例、メトキシ、エトキシ、トリフルオロメトキシ、2,2,2−トリフルオロエトキシ、トリクロロメトキシ、2,2,2−トリクロロエトキシ等)から選ばれた置換基で置換されていてもよい低級アルキル(例、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、tert−ブチル、ペンチル、ヘキシル等のC1−6アルキル等)、(2) C1−6アルカノイル(例、ホルミル、アセチル、プロピオニル、バレロイル、ピバロイル等)、ベンゾイル、C1−6アルキルスルホニル(例、メタンスルホニル等)、ベンゼンスルホニル等のアシル;該アシルは、C1−6低級アルキル(例、メチル、エチル、ブチル、イソプロピル、シクロプロピル、シクロヘキシル等)、C1−10アシル(例、アセチル、プロピオニル、イソプロピオニル、ベンゾイル、パラクロロベンゾイル、4-メチルベンゾイル等)およびメタンスルホニルから選ばれた置換基で置換されていてもよいアミノ、2-オキソ-1-ピロリジニル、2-オキソ-1-ピペリジニル、1-アセチル-4-ピペリジニル、1-プロピオニル-4-ピペリジニルなどで置換されていてもよい(例、2-アミノプロピオニル、2-ベンゾイルアミノプロピオニル、2-(2-オキソ-1-ピロリジニル) プロピオニル、2-(2-オキソ-1-ピペリジニル) プロピオニル、2-(1-アセチル-4-ピペリジニル) プロピオニル等)、(3) ハロゲン化されていてもよいC1−6アルコキシカルボニル(例、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、トリフルオロメトキシカルボニル、2,2,2−トリフルオロエトキシカルボニル、トリクロロメトキシカルボニル、2,2,2−トリクロロエトキシカルボニル等)、フェニルで置換されていてもよいC1−6アルコキシカルボニル(例、ベンジルオキシカルボニル等)、(4)後述される「置換されていてもよいカルバモイル」、(5) 複素環基(前述した「複素環基」と同様な基など)等が挙げられるが、置換基としての「置換されていてもよいアミノ」における「アミノ」は、置換されていてもよいイミドイル(例、C1−6アルキルイミドイル(例、ホルミルイミドイル、アセチルイミドイルなど)、C1−6アルコキシイミドイル、C1−6アルキルチオイミドイル、等)、1〜2個のC1−6アルキルで置換されていてもよいアミノなどで置換されていてもよく、また、2個の置換基が窒素原子と一緒になって環状アミノを形成する場合もあり、この様な場合の環状アミノとしては、例えば、1−アゼチジニル、1−ピロリジニル、ピペリジノ、チオモルホリノ、モルホリノ、1−ピペラジニルおよび4位に低級アルキル(例、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、t−ブチル、ペンチル、ヘキシル等のC1−6アルキル等)、アラルキル(例、ベンジル、フェネチル等のC7−10アラルキル等)、アリール(例、フェニル、1−ナフチル、2−ナフチル等のC6−10アリール等)等を有していてもよい1−ピペラジニル、1−ピロリル、1−イミダゾリル等の3〜8員(好ましくは5〜6員)の環状アミノなどが挙げられる。
Dで示される「Z’およびA以外に置換基を有していてもよい環状基」における「置換基」としての「エステル化されていてもよいカルボキシル」としては、遊離のカルボキシルのほか、例えば、低級アルコキシカルボニル、アリールオキシカルボニル、アラルキルオキシカルボニル等が挙げられる。
該「低級アルコキシカルボニル」としては、例えば、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、プロポキシカルボニル、イソプロポキシカルボニル、ブトキシカルボニル、イソブトキシカルボニル、sec−ブトキシカルボニル、tert−ブトキシカルボニル、ペンチルオキシカルボニル、イソペンチルオキシカルボニル、ネオペンチルオキシカルボニル等のC1−6アルコキシカルボニル等が挙げられ、中でもメトキシカルボニル、エトキシカルボニル、プロポキシカルボニル等のC1−3アルコキシカルボニル等が好ましい。
該「アリールオキシカルボニル」としては、例えば、フェノキシカルボニル、1−ナフトキシカルボニル、2−ナフトキシカルボニル等のC7−12アリールオキシカルボニル等が好ましい。
該「アラルキルオキシカルボニル」としては、例えば、ベンジルオキシカルボニル、フェネチルオキシカルボニル等のC7−10アラルキルオキシカルボニル等(好ましくは、C6−10アリール−C1−4アルコキシ−カルボニルなど)が好ましい。
該「アリールオキシカルボニル」、「アラルキルオキシカルボニル」は置換基を有していてもよく、その置換基としては、後述するN−モノ置換カルバモイルの置換基の例としてのアリール、アラルキルの置換基として挙げたものと同様のものが同様な数用いられる。
Dで示される「Z’およびA以外に置換基を有していてもよい環状基」における「置換基」としての「置換されていてもよいカルバモイル」としては、無置換のカルバモイルのほか、N−モノ置換カルバモイルおよびN,N−ジ置換カルバモイルが挙げられる。
「N−モノ置換カルバモイル」の置換基としては、例えば、低級アルキル(例、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、tert−ブチル、ペンチル、ヘキシル等のC1−6アルキル等)、低級アルケニル(例、ビニル、アリル、イソプロペニル、プロペニル、ブテニル、ペンテニル、ヘキセニル等のC2−6アルケニル等)、シクロアルキル(例、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル等のC3−6シクロアルキル等)、アリール(例、フェニル、1−ナフチル、2−ナフチル等のC6−10アリール等)、アラルキル(例、ベンジル、フェネチル等のC7−10アラルキル、好ましくはフェニル−C1−4アルキル等)、アリールアルケニル(例、シンナミル等のC8−10アリールアルケニル、好ましくはフェニル−C2−4アルケニル等)、複素環基(例えば、前述した「複素環基」と同様の基など)、1〜2個のC1−6アルキルで置換されていてもよいアミノ等が挙げられる。該低級アルキル、低級アルケニル、シクロアルキル、アリール、アラルキル、アリールアルケニル、複素環基は置換基を有していてもよく、その置換基としては、例えば、水酸基、置換されていてもよいアミノ[該アミノは、例えば、低級アルキル(例、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、tert−ブチル、ペンチル、ヘキシル等のC1−6アルキル等)、アシル(例、ホルミル、アセチル、プロピオニル、ピバロイル等のC1−6アルカノイル、ベンゾイル等)、カルボキシル、C1−6−アルコキシカルボニル等の1又は2個を置換基として有していてもよい。]、ハロゲン原子(例えば、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素等)、ニトロ基、シアノ基、1ないし5個のハロゲン原子(例えば、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素等)で置換されていてもよい低級アルキル、1ないし5個のハロゲン原子(例えば、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素等)で置換されていてもよい低級アルコキシ等が挙げられる。該低級アルキルとしては、例えば、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、ペンチル、ヘキシル等のC1−6アルキル等が挙げられ、特にメチル、エチル等が好ましい。該低級アルコキシとしては、例えば、メトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、イソプロポキシ、n−ブトキシ、イソブトキシ、sec−ブトキシ、tert−ブトキシ等のC1−6アルコキシ等が挙げられ、特にメトキシ、エトキシ等が好ましい。また、これらの置換基は、同一または異なって1または2ないし3個(好ましくは1または2個)置換しているのが好ましい。
「N,N−ジ置換カルバモイル」は、窒素原子上に2個の置換基を有するカルバモイル基を意味し、該置換基の一方の例としては上記した「N−モノ置換カルバモイル」における置換基と同様のものが挙げられ、他方の例としては、例えば、低級アルキル(例、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、tert−ブチル、ペンチル、ヘキシル等のC1−6アルキル等)、C3−6シクロアルキル(例、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル等)、C7−10アラルキル(例、ベンジル、フェネチル等、好ましくはフェニル−C1−4アルキル等)等が挙げられる。また、2個の置換基が窒素原子と一緒になって環状アミノを形成する場合もあり、この様な場合の環状アミノカルバモイルとしては、例えば、1−アゼチジニルカルボニル、1−ピロリジニルカルボニル、ピペリジノカルボニル、モルホリノカルボニル、チオモルホリノカルボニル(硫黄原子は酸化されていてもよい)、1−ピペラジニルカルボニルおよび4位に低級アルキル(例、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、tert−ブチル、ペンチル、ヘキシル等のC1−6アルキル等)、アラルキル(例、ベンジル、フェネチル等のC7−10アラルキル等)、アリール(例、フェニル、1−ナフチル、2−ナフチル等のC6−10アリール等)等を有していてもよい1−ピペラジニルカルボニル等の3〜8員(好ましくは5〜6員)の環状アミノカルボニルなどが挙げられる。
Dで示される「Z’およびA以外に置換基を有していてもよい環状基」における「置換基」としての「置換されていてもよいチオカルバモイル」および「置換されていてもよいスルファモイル」における置換基としては、上記した「置換されていてもよいカルバモイル」における置換基と同様のものなどが挙げられる。
Dで示される「Z’およびA以外に置換基を有していてもよい環状基」における「置換基」としての「アシル」としては、カルボン酸由来のアシル、スルフィン酸由来のアシル、スルホン酸由来のアシルおよびホスホン酸由来のアシルなどが挙げられる。
該「カルボン酸由来のアシル」としては、水素原子または上記した「N−モノ置換カルバモイル」が窒素原子上に1個有する置換基とカルボニル(-C(O)-)とが結合したもの、例えば、ホルミル、アセチル、プロピオニル、ブチリル、イソブチリル、バレリル、イソバレリル、ピバロイル、ヘキサノイル、シクロブタンカルボニル、シクロペンタンカルボニル、シクロヘキサンカルボニル、クロトニル、トリフルオロアセチルなどのハロゲン化されていてもよい鎖状もしくは環状のC1−8アルカノイル;ベンゾイル、ニコチノイル、イソニコチノイルなどが挙げられ、なかでも、アセチル、プロピオニル、ブチリル、バレリル、ピバロイルなどのC2−5アルカノイルなどが好ましい。
該「スルフィン酸由来のアシル」としては、上記した「N−モノ置換カルバモイル」が窒素原子上に1個有する置換基とスルフィニル(-S(O)-)とが結合したもの、例えば、メタンスルフィニル、エタンスルフィニル、プロパンスルフィニル、シクロプロパンスルフィニル、シクロペンタンスルフィニル、シクロヘキサンスルフィニル等のハロゲン化されていてもよい鎖状もしくは環状のC1−6アルキルスルフィニル、ベンゼンスルフィニル、トルエンスルフィニルなどが挙げられる。
該「スルホン酸由来のアシル」としては、上記した「N−モノ置換カルバモイル」が窒素原子上に1個有する置換基とスルホニル(-S(O)-)とが結合したもの、例えば、メタンスルホニル、エタンスルホニル、プロパンスルホニル、シクロプロパンスルホニル、シクロペンタンスルホニル、シクロヘキサンスルホニル等のハロゲン化されていてもよい鎖状もしくは環状のC1−6アルキルスルホニル、ベンゼンスルホニル、トルエンスルホニルなどが挙げられる。
該「ホスホン酸由来のアシル」としては、例えば、ジメチルホスホノ、ジエチルホスホノ、ジイソプロピルホスホノ、ジブチルホスホノ、2−オキシド−1,3,2−ジオキサホスフィナン−2−イルなどの、環を形成していてもよい(モノ−もしくはジ−C1−4アルキル)ホスホノなどが挙げられる。
以上で説明されたDで示される「Z’およびA以外に置換基を有していてもよい環状基」として特に好ましいものとしては、Z’およびA以外に置換基を有していてもよいアリール基もしくは非芳香族複素環基が挙げられる。より好ましくは、Z’およびA以外にハロゲン原子を置換基として有していてもよいC6−14アリール基もしくは5〜6員飽和非芳香族複素環基、さらに好ましくは、Z’およびA以外にハロゲン原子を置換基として有していてもよいフェニル基もしくはピペリジニル基が挙げられる。
前記式(I)中、Eは、「Z’以外に置換基を有していてもよい環状基」を意味する。
ここで、「Z’以外に置換基を有していてもよい環状基」における「環状基」および「置換基」としては、Dの「Z’およびA以外に置換基を有していてもよい環状基」における「環状基」および「置換基」としてそれぞれ例示したものが挙げられる。置換基の数についても同様である。
以上で説明されたEで示される「Z’以外に置換基を有していてもよい環状基」として特に好ましいものとしては、Z’以外に置換基を有していてもよい非芳香族複素環基が挙げられる。より好ましくは、Z’以外に水酸基もしくはオキソ基を置換基として有していてもよい5〜6員飽和非芳香族複素環基、さらに好ましくは、Z’以外に水酸基もしくはオキソ基を置換基として有していてもよいピロリジニル基、モルホリニル基もしくはテトラヒドロピリミジニル基が挙げられる。
前記式(I)中、Arは、置換基を有していてもよいアリール基、または置換基を有していてもよい複素環基を意味する。
ここで、「置換基を有していてもよいアリール基」における「アリール基」としては、Dで示される「Z’およびA以外に置換基を有していてもよい環状基」における「環状基」の例示として挙げられた「アリール基」と同じものが挙げられる。また、「置換基を有していてもよい複素環基」における「複素環基」としては、Dで示される「Z’およびA以外に置換基を有していてもよい環状基」における「環状基」の例示として挙げられた「複素環基」と同じものが挙げられる。
Arで示される「置換基を有していてもよいアリール基」または「置換基を有していてもよい複素環基」における「置換基」としては、Dで示される「Z’およびA以外に置換基を有していてもよい環状基」における「置換基」の例示として挙げられたものと同じものが挙げられる。置換基の数についても同様である。
以上で説明されたArで示される「置換基を有していてもよいアリール基」として特に好ましいものとしては、置換基を有していてもよいC6−14アリール基が挙げられる。より好ましくは、ハロゲン原子もしくはハロゲン原子で置換されていてもよいC1−6アルキル基を置換基として有していてもよいC6−14アリール基が挙げられ、さらに好ましくは、ハロゲン原子もしくはハロゲン原子で置換されたC1−6アルキル基を置換基として有していてもよいフェニル基もしくはナフチル基が挙げられる。
また、以上で説明されたArで示される「置換基を有していてもよい複素環基」として特に好ましいものとしては、置換基を有していてもよい芳香族複素環基が挙げられる。
より好ましくは、ハロゲン原子もしくはハロゲン原子で置換されていてもよいC1−6アルキル基を置換基として有していてもよい5〜6員芳香族複素環基、さらに好ましくは、ハロゲン原子もしくはC1−6アルキル基を置換基として有していてもよいチエニル基もしくはピラゾリル基が挙げられる。
前記式(I)中、Aは、DおよびX以外に置換基を有していてもよい5員芳香族複素環を意味する。
ここで、「5員芳香族複素環」としては、例えば、環系を構成する原子(環原子)として、酸素原子、硫黄原子および窒素原子等から選ばれたヘテロ原子1ないし3種(好ましくは1ないし2種)を少なくとも1個(好ましくは1ないし4個、さらに好ましくは2ないし3個)含む5員環の芳香族複素環基が挙げられる。
該「5員芳香族複素環」としては、例えば、フラン、チオフェン、ピロール、オキサゾール、イソオキサゾール、チアゾール、イソチアゾール、イミダゾール、ピラゾール、オキサジアゾール(例えば、1,2,3−オキサジアゾール、1,2,4−オキサジアゾール、1,3,4−オキサジアゾール)、フラザン、チアジアゾール(例えば、1,2,3−チアジアゾール、1,2,4−チアジアゾール、1,3,4−チアジアゾール)、トリアゾール(例えば、1,2,3−トリアゾール、1,2,4−トリアゾール)、テトラゾール、等の5員芳香族複素環が具体的に例示される。
該「5員芳香族複素環」において好ましいものとしては、5員窒素含有芳香族複素環が挙げられ、より好ましいものとしては、トリアゾール(特に好ましくは、1,2,3-トリアゾール)、オキサゾール、イソオキサゾール、オキサジアゾール(特に好ましくは、1,3,4-オキサジアゾール)、もしくはチアゾールが挙げられる。
「DおよびX以外に置換基を有していてもよい5員芳香族複素環」における好適な「置換基」としては、Dで示される「Z’およびA以外に置換基を有していてもよい環状基」における「置換基」として例示されたものと同じ基が挙げられる。置換基の数についても同様である。
かかる「置換基」として好ましいものとしては、置換されていてもよいC1−6アルキル基が挙げられる。ここでより好ましいものとしては、置換されていてもよい水酸基で置換されていてもよいC1−6アルキル基、さらに好ましくは、水酸基もしくはN,N−ジ置換カルバモイルオキシで置換されていてもよいC1−6アルキルが挙げられる。
なお、Aで示される「5員芳香族複素環」上の置換基が互いに結合して、第二の環を形成することがあるが、このようにして形成される第二の環が「5員芳香族複素環」に縮合した形の縮合複素環をAが形成する場合も、本発明の範囲内に包含されるものとする。
以上で説明された式(I)で示される化合物において、とりわけ好ましい実施態様としては、各基が例えば以下の組み合わせであるものが挙げられる。
X:C1−3アルキレン基、
Y:式:−N(R1)CO−(式中、Rは水素を意味する)で示される基、
Z:共有結合、
Z’:共有結合、オキソ基を有するC1-6アルキレン基、または式:−N(R)CO−(式中、Rは水素を意味する)で示される基、
Ar:ハロゲン原子もしくはハロゲン原子で置換されていてもよいC1−6アルキル基を置換基として有していてもよいC6−14アリール基、またはハロゲン原子もしくはハロゲン原子で置換されていてもよいC1−6アルキル基を置換基として有していてもよい5〜6員芳香族複素環基、
D:Z’およびA以外にハロゲン原子を置換基として有していてもよいC6−14アリール基もしくは5〜6員飽和非芳香族複素環基、
E:Z’以外に水酸基もしくはオキソ基を置換基として有していてもよい5〜6員飽和非芳香族複素環基、
A:DおよびX以外に置換されていてもよい水酸基で置換されていてもよいC1−6アルキル基を置換基として有していてもよい5員窒素含有芳香族複素環
本発明における式(I)で示される化合物において、例えば以下の化合物が好ましい具体例として挙げられる。
5-クロロ-N-({1-[4-(3-オキソモルホリン-4-イル)フェニル]-1H-1,2,3-トリアゾール-4-イル}メチル)チオフェン-2-カルボキサミド、
5-クロロ-N-({1-[4-(ピロリジン-1-イルカルボニル)フェニル]-1H-1,2,3-トリアゾール-4-イル}メチル)チオフェン-2-カルボキサミド、
5-クロロ-N-({1-[4-(2-オキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)フェニル]-1H-1,2,3-トリアゾール-4-イル}メチル)チオフェン-2-カルボキサミド、
5-クロロ-N-({1-[2-フルオロ-4-(3-オキソモルホリン-4-イル)フェニル]-1H-1,2,3-トリアゾール-4-イル}メチル)チオフェン-2-カルボキサミド、および
5-クロロ-N-({2-[4-(3-オキソモルホリン-4-イル)フェニル]-1,3-チアゾール-5-イル}メチル)チオフェン-2-カルボキサミド
式(I)で表される化合物(以下、化合物(I)と略記することがある)の塩としては、薬理学的に許容しうる塩等が挙げられ、例えば、トリフロロ酢酸、酢酸、乳酸、コハク酸、マレイン酸、酒石酸、クエン酸、グルコン酸、アスコルビン酸、安息香酸、メタンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、ケイ皮酸、フマル酸、ホスホン酸、塩酸、硝酸、臭化水素酸、ヨウ化水素酸、スルファミン酸、硫酸等の酸との酸付加塩、例えば、ナトリウム、カリウム、マグネシウム、カルシウム等の金属塩、例えば、トリメチルアミン、トリエチルアミン、ピリジン、ピコリン、N−メチルピロリジン、N−メチルピペリジン、N−メチルモルホリン等の有機塩等が挙げられる。
化合物(I)のプロドラッグは、生体内における生理条件下で酵素や胃酸等による反応により化合物(I)に変換する化合物、すなわち酵素的に酸化、還元、加水分解等を起こして化合物(I)に変化する化合物、胃酸等により加水分解などを起こして化合物(I)に変化する化合物をいう。化合物(I)のプロドラッグとしては、化合物(I)のアミノ基がアシル化、アルキル化、りん酸化された化合物(例えば、化合物(I)のアミノ基がエイコサノイル化、アラニル化、ペンチルアミノカルボニル化、(5−メチル−2−オキソ−1,3−ジオキソレン−4−イル)メトキシカルボニル化、テトラヒドロフラニル化、ピロリジルメチル化、ピバロイルオキシメチル化、tert−ブチル化された化合物など)、化合物(I)の水酸基がアシル化、アルキル化、りん酸化、ほう酸化された化合物(例えば、化合物(I)の水酸基がアセチル化、パルミトイル化、プロパノイル化、ピバロイル化、サクシニル化、フマリル化、アラニル化、ジメチルアミノメチルカルボニル化された化合物など)、あるいは、化合物(I)のカルボキシル基がエステル化、アミド化された化合物(例えば、化合物(I)のカルボキシル基がエチルエステル化、フェニルエステル化、カルボキシメチルエステル化、ジメチルアミノメチルエステル化、ピバロイルオキシメチルエステル化、エトキシカルボニルオキシエチルエステル化、フタリジルエステル化、(5−メチル−2−オキソ−1,3−ジオキソレン−4−イル)メチルエステル化、シクロヘキシルオキシカルボニルエチルエステル化、メチルアミド化された化合物など)等が挙げられる。これらの化合物は自体公知の方法によって化合物(I)から製造することができる。
また、化合物(I)のプロドラッグは、広川書店1990年刊「医薬品の開発」第7巻分子設計163頁から198頁に記載されているような、生理的条件で化合物(I)に変化するものであってもよい。
化合物(I)は、同位元素(例、3H, 14C, 35S,125Iなど)などで標識されていてもよい。
化合物(I)又はその塩は、例えば、以下に示す製造法A〜Cで製造することができる。以下の反応式に記載された各化合物は、反応を阻害しないのであれば、塩を形成していてもよく、かかる塩としては、化合物(I)の塩と同様なものなどが挙げられる。
製造法A
Figure 2007045752

製造法B
Figure 2007045752

製造法C
Figure 2007045752
以下に、製造法A〜Cについて詳細に説明する。
製造法A
化合物(I)で表される化合物においてAが置換基を有していてもよい5員窒素含有芳香族複素環である場合、化合物(I)で表される化合物またはその塩は、例えば、式(II)
Figure 2007045752
〔式中、X、Y、ZおよびArの記号は前記と同意義を示し、Gは5員窒素含有芳香族複素環形成反応に関与する官能基を示す。〕で表される化合物またはその誘導体に対して、自体公知の方法(例えば、A.R.カトリツキーおよびC.W.リー編、「コンプリヘンシブ ヘテロサイクリック ケミストリー」、4〜6巻、ペルガモンプレス、オックスフォード、1984年(“Comprehensive Heterocyclic Chemistry”, ed. by A. R. Katritzky and C. W. Rees, Vol.4〜6, Pergamon Press, Oxford, 1984))に準じて式(III)
Figure 2007045752
〔式中、E、Z’およびDの記号は前記と同意義を示し、Gは5員窒素含有芳香族複素環形成反応に関与する官能基を示す。〕で表される化合物またはその塩との反応、またはその後の環化反応によって5員窒素含有芳香族複素環形成反応を行うなどの方法によって製造することができる。
およびGで示される「5員窒素含有芳香族複素環形成反応に関与する官能基」の組み合わせとしては、例えば、
(1)一方がアジドであって、他方がアセチレン、
(2)一方がアジドであって、他方がβ-ケトエステル、、
(3)一方がアジドであって、他方がニトリルで置換されたメチレン、
(4)一方がカルボキシル基であって、他方が2−アミノアルカノイル基、
(5)一方がカルボキシル基であって、他方がヒドラジド、
(6)一方がチオカルバモイル基であって、他方が2位が1つのハロゲン原子で置換されたアルカノイル基、
(7)一方がN−ヒドロキシアミジノ基であって、他方がカルボン酸ハライド;
などが挙げられる。
製造法B
化合物(I)で表される化合物またはその塩は、例えば、式(IV)
Figure 2007045752
〔式中、Z、Arの記号は前記と同意義を示し、Yは縮合反応に関与する官能基を示す。〕で表される化合物またはその塩と式(V)
Figure 2007045752
〔式中、E、Z’、D、AおよびXの記号は前記と同意義を示し、Yは縮合反応に関与する官能基を示す。〕で表される化合物またはその塩とを縮合反応に付することなどによって製造される。
およびYで示される「縮合反応に関与する官能基」の組み合わせとしては、例えば、
(1)一方がカルボキシル基またはその誘導体であって、他方がHR1NまたはHR2N、
(2)一方がハロゲン化スルホニル基であって、他方がHR1NまたはHR2N
(3)一方がイソシアネートであって、他方がHR1NまたはHR2N;
などが挙げられる〔R1、R2の記号は前記と同意義を示す。〕。
がカルボキシル基またはその誘導体である場合の縮合反応としては、例えば、式(IV)で表される化合物と式(V)で表される化合物を共存させた状態で、一般的に知られる脱水縮合剤で縮合させる方法、式(IV)で表される化合物のカルボン酸を一般的に知られる活性化法で活性化させ、式(V)で表される化合物と反応させる方法、あるいは、式(IV)で表される化合物の誘導体を式(V)で表される化合物と反応させる方法などがあげられる。
脱水縮合剤としては、例えば、N,N’−ジシクロヘキシルカルボジイミド、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド、カルボニルジイミダゾ−ル、1H−ベンゾトリアゾール−1−イルオキシトリス(ジメチルアミノ)ホスホニウム ヘキサフルオロホスフェートなどがあげられる。
カルボン酸の活性化法としては、例えば、クロロギ酸エステルやピバロイルクロライドなどで酸無水物にする方法、塩化オキザリルまたは塩化チオニルなどで酸クロライドにする方法、あるいは、1−ヒドロキシベンゾトリアゾールを脱水縮合剤などで活性エステルにする方法などがあげられる。
式(IV)で表される化合物の誘導体を式(V)で表される化合物と反応させる方法としては、例えば、式(IV)で表される化合物のエステル誘導体を(V)で表される化合物と共存させて加熱する方法などがあげられる。
がカルボキシル基またはその誘導体である場合の縮合反応も同様に行うことができる。
またはYの一方がハロゲン化スルホニル基である場合の縮合反応としては、例えば、式(IV)で表される化合物と式(V)で表される化合物を必要に応じて塩基を存在させて反応させる方法などがある。
またはYの一方がイソシアネートである場合の縮合反応としては、例えば、式(IV)で表される化合物と式(V)で表される化合物を必要に応じて塩基を存在させて反応させる方法などがある。
製造法C
化合物(I)で表される化合物においてEがラクタムまたは環状ウレア構造を有する場合、化合物(I)で表される化合物またはその塩は、例えば、式(VI)
Figure 2007045752
〔式中、Z’、D、A、X、Y、ZおよびArの記号は前記と同意義を示し、E’は-(CH2)m-Q-(CH2)p-(式中、QはO、S(O)rまたはNR7を、m、rは同一もしくは異なって0から2の整数を、pは1から3の整数を、R7はC1-3アルキル基を示し、E’は置換可能な位置に1ないし3個の置換基を有していてもよい。該置換基としては、例えば、Xで示される「置換基を有していてもよいC1-6アルキレン基」における「置換基」などが挙げられる。〕を示し、Lは脱離基(例えば、ハロゲン原子(例、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素等)、1〜3個のハロゲン原子で置換されていてもよいC1-6アルキルスルホニルオキシ基(例、メタンスルホニルオキシ、エタンスルホニルオキシ、トリフルオロメタンスルホニルオキシ等)を示す。)で表される化合物またはその塩に塩基を反応させることなどによって製造される。
該塩基としては、例えば水酸化リチウム、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化カルシウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム等の無機塩基、例えば、ギ酸ナトリウム、酢酸ナトリウム、酢酸カリウム等のC1-6低級脂肪酸のアルカリ金属塩、例えばトリエチルアミン、トリ(n−プロピル)アミン、トリ(n−ブチル)アミン、ジイソプロピルエチルアミン、シクロヘキシルジメチルアミン、ピリジン、ルチジン、γ−コリジン、N,N−ジメチルアニリン、N−メチルピペリジン、N−メチルピロリジン、N−メチルモルホリン等の3級アミンが用いられる。
前記した化合物(I)またはその塩の製造法の各反応および原料化合物合成の各反応において、原料化合物が置換基としてアミノ基,カルボキシル基,ヒドロキシ基を有する場合、これらの基にペプチド化学などで一般的に用いられるような保護基が導入されたものであってもよく、反応後に必要に応じて保護基を除去することにより目的化合物を得ることができる。
アミノ基の保護基としては、例えば、ホルミル、置換基を有していてもよい、C1−6アルキルカルボニル(例えば、アセチル、エチルカルボニルなど)、フェニルカルボニル、C1−6アルキル−オキシカルボニル(例えば、メトキシカルボニル、エトキシカルボニルなど)、フェニルオキシカルボニル、C7−10アラルキル−カルボニル(例えば、ベンジルカルボニルなど)、トリチル、フタロイルまたはN,N−ジメチルアミノメチレンなどが用いられる。これらの置換基としては、ハロゲン原子(例えば、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素など)、C1−6アルキル−カルボニル(例えば、メチルカルボニル、エチルカルボニル、ブチルカルボニルなど)、ニトロ基などが用いられ、置換基の数は1ないし3個程度である。
カルボキシル基の保護基としては、例えば、置換基を有していてもよい、C1−6アルキル(例えば、メチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、n−ブチル、tert−ブチルなど)、フェニル、トリチルまたはシリルなどが用いられる。これらの置換基としては、ハロゲン原子(例えば、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素など)、ホルミル、C1−6アルキル−カルボニル(例えば、アセチル、エチルカルボニル、ブチルカルボニルなど)、ニトロ基などが用いられ、置換基の数は1ないし3個程度である。
ヒドロキシ基の保護基としては、例えば、置換基を有していてもよい、C1−6アルキル(例えば、メチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、n−ブチル、tert−ブチルなど)、フェニル、C7−10アラルキル(例えば、ベンジルなど)、ホルミル、C1−6アルキル−カルボニル(例えば、アセチル、エチルカルボニルなど)、フェニルオキシカルボニル、ベンゾイル、C7−10アラルキル−カルボニル(例えば、ベンジルカルボニルなど)、ピラニル、フラニルまたはシリルなどが用いられる。これらの置換基としては、ハロゲン原子(例えば、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素など)、C1−6アルキル(例えば、メチル、エチル、n−プロピルなど)、フェニル、C7−10アラルキル(例えば、ベンジルなど)、ニトロ基などが用いられ、置換基の数は1ないし4個程度である。
また、保護基の除去方法としては、それ自体公知またはそれに準じた方法が用いられるが、例えば酸、塩基、還元、紫外光、ヒドラジン、フェニルヒドラジン、N−メチルジチオカルバミン酸ナトリウム、テトラブチルアンモニウムフルオリド、酢酸パラジウムなどで処理する方法が用いられる。
また、前記した化合物(I)またはその塩の製造法の各反応および原料化合物合成の各反応において、反応中に一般的に知られる溶媒を用いる場合がある。
一般的に知られる溶媒としては、たとえば、テトラヒドロフラン、ジエチルエ−テル、1,2−ジメトキエタン、1,4−ジオキサンなどのエ−テル類、酢酸エチル、酢酸ブチルなどのエステル類、ベンゼン、トルエンなどの芳香族炭化水素、ピリジン、ルチジンなどの芳香族へテロ環化合物、N,N−ジメチルホルムアミド、N−メチルピロリドンなどのアミド類、クロロホルム、塩化メチレンなどのハロゲン化物、メタノ−ル、エタノ−ル、2−プロパノ−ル、2,2−ジメチルエタノ−ルなどのアルコ−ル類、ヘキサン、ヘプタン、石油エ−テルなどの炭化水素化合物、ギ酸、酢酸などのカルボン酸類、あるいは、水などがあげられる。
また、反応において用いられる溶媒は、単一の溶媒を用いる場合も、2種類から6種類の溶媒を混合して用いる場合もある。
また、反応において、たとえば、トリエチルアミン、N,N−ジイソプロピルアミン、ピリジン、N−メチルモルホリンなどのアミン類や水酸化ナトリウムや炭酸カリウムなどの塩基を共存させて行なう場合がある。
また、反応において、たとえば、塩酸、硫酸、酢酸などの酸を共存させて行なう場合がある。
以上の方法によって得られる式(I)で表される化合物またはその塩は、たとえば再結晶、蒸留、クロマトグラフィーなどの通常の分離手段により単離、精製することができる。かくして得られる本発明の式(I)で表される化合物が遊離体で得られた場合には、自体公知の方法あるいはそれに準じる方法(例えば、中和など)によって塩に変換することができ、逆に塩で得られた場合には自体公知の方法あるいはそれに準じる方法により、遊離体または他の塩に変換することができる。得られる化合物がラセミ体である場合は、通常の光学分割手段により、d体、l体に分離することができる。
式(I)で表される化合物またはその塩の原料化合物も、式(I)で表される化合物の塩と同様の塩を用いることができるが、反応に支障のない限り特に限定されない。
式(II)から(IV)で表される化合物またはその誘導体は、例えば、A.R.カトリツキーおよびC.W.リー編、「コンプリヘンシブ ヘテロサイクリック ケミストリー」、4〜6巻、ペルガモンプレス、オックスフォード、1984年(“Comprehensive Heterocyclic Chemistry”, ed. by A. R. Katritzky and C. W. Rees, Vol.4〜6, Pergamon Press, Oxford, 1984)、S.R.サンドラーおよびW.カロ著、「オーガニック ファンクショナル グループ プレパレーションズ 第2版」、アカデミックプレス、ニューヨーク、1983年(“Organic Functional Group Preparations 2nd ed.”, S. R. Sandler and W. Karo, Academic Press, New York, 1983)等に記載の方法、それに準ずる方法、またはそれらを適宜組み合わせることによって製造することができる。
本発明の化合物(I)又はその塩は、低毒性で安全であり(例えば、急性毒性、慢性毒性、遺伝毒性、生殖毒性、心毒性、薬物相互作用、癌原性などの点から医薬としてより優れており)、FXaを阻害し、抗凝固作用を有するので、動物とりわけ哺乳動物(例えばヒト、サル、ネコ、ブタ、ウマ、ウシ、マウス、ラット、モルモット、イヌ、ウサギ等)の各種動脈および静脈血栓症、例えば、心筋梗塞、脳梗塞、深部静脈血栓症、肺血栓塞栓症、閉塞性動脈硬化症、エコノミークラス症候群、手術中・術後の血栓塞栓症、癌ならびに次のような疾患などの予防又は治療に有用であり、中でも虚血性脳梗塞(特に、心房細動等による心原性脳塞栓症や動脈硬化の進展又は血液凝固系亢進に起因した虚血性脳梗塞)、深部静脈血栓症、肺血栓塞栓症、等の予防又は治療に使用することが好ましい。
脳:
脳梗塞、虚血性脳血管障害、心房細動や心不全並びに弁膜症などに起因した脳塞栓症、血栓塞栓性脳梗塞、急性虚血性脳卒中、急性期脳血栓症、くも膜下出血後の脳血管攣縮、アルツハイマー病、一過性脳虚血発作(TIA)、混合痴呆、脳血管性痴呆、無症候性/多発性脳梗塞、ラクナ梗塞等の予防・治療、脳梗塞の予後改善・二次発症予防、頭蓋外および内動脈バイパス術後の血栓予防・治療、脳梗塞(とりわけ虚血性脳血管障害)に対する血栓溶解剤との併用又は補助的使用、脳梗塞発症予防におけるアスピリンなどの抗血小板薬との併用療法等。
心臓:
急性心筋梗塞などの急性冠動脈疾患、心筋梗塞、虚血性冠動脈疾患、不安定狭心症、心筋症、急性心不全、うっ血性慢性心不全、弁膜症等の予防・治療、心筋梗塞の二次発症の予防、狭心症など急性冠動脈疾患の予後改善・二次発症予防、人工弁又は人工心臓置換術後の血栓予防・治療、ステント留置又はPTCA(経皮的冠動脈血管形成術)施行又はアテレクトミー等冠動脈インターベンション後の血管再閉塞および狭窄の予防・治療、冠動脈バイパス術後の血管再閉塞および狭窄の予防・治療、急性冠動脈疾患に対する血栓溶解剤との併用又は補助的使用、心筋梗塞発症予防におけるアスピリンなど抗血小板薬との併用療法等。
末梢:
深部静脈血栓症、慢性動脈閉塞症、閉塞性動脈硬化症、バージャー病など末梢循環不全、凍傷後の末梢循環不全、動脈瘤、静脈瘤、成人性呼吸促迫症候群、急性腎不全、慢性腎疾患(例えば糖尿病性腎症、慢性糸球体腎炎、IgA腎症等)、糖尿病性の循環障害、疼痛、神経障害、糖尿病性網膜症など糖尿病性合併症等の予防・治療、深部静脈血栓症の予後改善・二次発症予防、人工股関節全置換術(THA)・人工膝関節全置換術(TKA)を含む関節手術後の深部静脈血栓症・肺血栓塞栓症の予防・治療、脊椎手術を含む整形外科・形成外科・一般外科手術後の深部静脈血栓症・肺血栓塞栓症の予防・治療、末梢血管バイパス術又は人工血管・大静脈フィルター留置後の血栓予防・治療、ステント留置又はPTA(経皮的血管形成術)施行又はアテレクトミー等末梢血管インターベンション後の血管再閉塞および狭窄の予防・治療、急性内科疾患に伴う深部静脈血栓症・肺血栓塞栓症の予防・治療、深部静脈血栓症および肺血栓塞栓症に対する血栓溶解剤との併用又は補助療法、閉塞性動脈硬化症など末梢循環不全治療におけるアスピリンなど抗血小板薬との併用療法等。
その他:
肺塞栓症、急性肺塞栓症、エコノミークラス症候群、透析による血小板減少・血液凝固系亢進・補体活性化、大手術時の血小板減少、血小板減少性紫斑病、動脈硬化の進展・癌転移・全身性炎症反応症候群(SIRS)又は膵炎・癌・白血病・大手術・敗血症患者などで発症する播種性血管内凝固症候群(DIC)、阻血又は虚血又は血液の鬱滞による肝機能障害などの各種臓器障害、ショック又はDICの進行によって生じる各種臓器不全(例えば、肺不全、肝不全、腎不全、心不全等)、全身性エリテマトーデス、膠原病、甲状腺機能亢進症、産褥麻痺などの予防・治療、移植時の拒絶反応抑制、移植時の臓器保護又は機能改善、血液体外循環時の灌流血液の凝固防止、ヘパリン投与に起因した血小板減少症発症時の代替療法的使用、褥創や創傷治癒の促進、各種ホルモン補充療法時の血液過凝固反応の亢進抑制、ワルファリンを含むクマリン系薬剤耐性又は禁忌患者への代替療法的使用、血液製剤又は血液凝固因子含有製剤投与時の過凝固反応の亢進抑制等。
本発明の化合物(I)又はその塩はそのままあるいは薬理学的に許容される担体を配合し、経口的又は非経口的に投与することができる。
化合物(I)又はその塩を含有する本発明の製剤は、経口投与する場合の剤形としては、例えば錠剤(糖衣錠、フィルムコーティング錠を含む)、丸剤、顆粒剤、散剤、カプセル剤(ソフトカプセル剤、マイクロカプセル剤を含む)、シロップ剤、乳剤、懸濁剤等が挙げられ、また、非経口投与する場合の剤形としては、例えば注射剤、注入剤、点滴剤、坐剤等が挙げられる。また、適当な基剤(例、酪酸の重合体、グリコール酸の重合体、酪酸-グリコール酸の共重合体、酪酸の重合体とグリコール酸の重合体との混合物、ポリグリセロール脂肪酸エステル等)と組合わせ徐放性製剤とすることも有効である。
本発明製剤中の化合物(I)又はその塩の含有量は、製剤の形態に応じて相違するが、通常、製剤全体に対して2ないし85重量%、好ましくは5ないし70重量%である。
化合物(I)又はその塩を上記の剤形に製造する方法としては、当該分野で一般的に用いられている公知の製造方法(例えば、日本薬局方記載の方法等)を適用することができる。また、上記の剤形に製造する場合には、必要に応じて、その剤形に製する際に製剤分野において通常用いられる賦形剤、結合剤、崩壊剤、滑沢剤、甘味剤、界面活性剤、懸濁化剤、乳化剤等を適宜、適量含有させて製造することができる。
例えば、化合物(I)又はその塩を錠剤に製する場合には、賦形剤、結合剤、崩壊剤、滑沢剤等を含有させて製造することができ、丸剤及び顆粒剤に製する場合には、賦形剤、結合剤、崩壊剤等を含有させて製造することができる。また、散剤及びカプセル剤に製する場合には賦形剤等を、シロップ剤に製する場合には甘味剤等を、乳剤又は懸濁剤に製する場合には懸濁化剤、界面活性剤、乳化剤等を含有させて製造することができる。
賦形剤の例としては、乳糖、白糖、ブドウ糖、でんぷん、蔗糖、微結晶セルロース、カンゾウ末、マンニトール、炭酸水素ナトリウム、リン酸カルシウム、硫酸カルシウム等が挙げられる。
結合剤の例としては、5ないし10重量%デンプンのり液、10ないし20重量%アラビアゴム液又はゼラチン液、1ないし5重量%トラガント液、カルボキシメチルセルロース液、アルギン酸ナトリウム液、グリセリン等が挙げられる。
崩壊剤の例としては、でんぷん、炭酸カルシウム等が挙げられる。
滑沢剤の例としては、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸、ステアリン酸カルシウム、精製タルク等が挙げられる。
甘味剤の例としては、ブドウ糖、果糖、転化糖、ソルビトール、キシリトール、グリセリン、単シロップ等が挙げられる。
界面活性剤の例としては、ラウリル硫酸ナトリウム、ポリソルベート80、ソルビタンモノ脂肪酸エステル、ステアリン酸ポリオキシル40等が挙げられる。
懸濁化剤の例としては、アラビアゴム、アルギン酸ナトリウム、カルボキシメチルセルロースナトリウム、メチルセルロース、ベントナイト等が挙げられる。
乳化剤の例としては、アラビアゴム、トラガント、ゼラチン、ポリソルベート80等が挙げられる。
更に、化合物(I)又はその塩を上記の剤形に製造する場合には、所望により、精製分野において通常用いられる着色剤、保存剤、芳香剤、矯味剤、安定剤、粘稠剤等を適量、適量添加することができる。
化合物(I)又はその塩を含有する本発明の製剤は、安定かつ低毒性で安全に使用することができる。その1日の投与量は患者の状態や体重、化合物の種類、投与経路等によって異なるが、例えば、血栓症の患者に経口投与する場合には、成人(体重約60kg)1日当りの投与量は有効成分(化合物(I)又はその塩)として約1ないし1000mg、好ましくは約3ないし500mg、さら好ましくは約10ないし350mgであり、これらを1回または2ないし3回に分けて投与することができる。
本発明の化合物(I)又はその塩を非経口的に投与する場合は、通常、液剤(例えば、注射剤)の形で投与する。その1回投与量は投与対象、対象臓器、症状、投与方法などによっても異なるが、例えば、注射剤の形にして、通常体重1kgあたり約0.01mg〜約100mg、好ましくは約0.01〜約50mg、より好ましくは約0.01〜約20mgを静脈注射により投与するのが好都合である。注射剤としては、静脈注射剤のほか、皮下注射剤、皮内注射剤、筋肉注射剤、点滴注射剤などが含まれ、また持続性製剤としては、イオントフォレシス経皮剤などが含まれる。かかる注射剤は自体公知の方法、すなわち、本発明の化合物(I)又はその塩を無菌の水性液もしくは油性液に溶解、懸濁または乳化することによって調製される。注射用の水性液としては生理食塩水、ブドウ糖やその他の補助薬を含む等張液(例えば、D−ソルビトール、D−マンニトール、塩化ナトリウムなど)などがあげられ、適当な溶解補助剤、例えば、アルコール(例えば、エタノール)、ポリアルコール(例えば、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール)、非イオン性界面活性剤(例えば、ポリソルベート80、HCO−50)などと併用してもよい。油性液としては、ゴマ油、大豆油などがあげられ、溶解補助剤として安息香酸ベンジル、ベンジルアルコールなどと併用してもよい。また、緩衝剤(例えば、リン酸緩衝液、酢酸ナトリウム緩衝液)、無痛化剤(例えば、塩化ベンザルコニウム、塩酸プロカインなど)、安定剤(例えば、ヒト血清アルブミン、ポリエチレングリコールなど)、保存剤(例えば、ベンジルアルコール、フェノールなど)などと配合してもよい。調製された注射液は、通常、アンプルに充填される。
本発明の製剤は、適宜、血栓溶解剤(例、TPA、ウロキナーゼ等)、アルツハイマー治療薬(例えば、アバン、カラン等)、コレステロール治療薬(例、シンバスタチン、プラバスタチン等のHMG−CoA還元酵素阻害薬等)、TG低下薬(例、クロフィブラート等)、AII拮抗薬(例、カンデサルタン シレキセチル、ロサルタン等)、抗血小板薬(例、クロピドグレル、アブシキシマブ、アスピリン等)、Ca拮抗薬(例、カルスロット、アムロジピン等)、ACE阻害薬(例、エナラプリル、カプトプリル等)、β遮断薬(例、メトプロロール、カルベジロール等)、抗不整脈薬(例、プロカインアミド等)等の薬剤(以下、併用薬剤と略記する)と組み合わせて用いることができる。該併用薬剤は、低分子化合物であってもよく、また高分子の蛋白、ポリペプチド、抗体であるか、あるいはワクチン等であってもよい。この際、本発明の化合物と併用薬剤の投与形態は、特に限定されず、投与時に、本発明の化合物と併用薬剤とが組み合わされていればよい。このような投与形態としては、例えば、(1)本発明の化合物と併用薬剤とを同時に製剤化して得られる単一の製剤の投与、(2)本発明の化合物と併用薬剤とを別々に製剤化して得られる2種の製剤の同一投与経路での同時投与、(3)本発明の化合物と併用薬剤とを別々に製剤化して得られる2種の製剤の同一投与経路での時間差をおいての投与、(4)本発明の化合物と併用薬剤とを別々に製剤化して得られる2種の製剤の異なる投与経路での同時投与、(5)本発明の化合物と併用薬剤とを別々に製剤化して得られる2種の製剤の異なる投与経路での時間差をおいての投与(例えば、本発明の化合物→併用薬剤の順序での投与、あるいは逆の順序での投与)などが挙げられる。併用薬剤の投与量は、臨床上用いられている用量を基準として適宜選択することができる。また、本発明の化合物と併用薬剤の配合比は、投与対象、投与ルート、対象疾患、症状、組み合わせなどにより適宜選択することができる。例えば投与対象がヒトである場合、本発明の化合物1重量部に対し、併用薬剤を0.01ないし100重量部用いればよい。
本発明はさらに下記の実施例、製剤例及び実験例で詳しく説明されるが、これらの例は単なる実例であって本発明を限定するものではなく、また本発明の範囲を逸脱しない範囲で変化させてもよい。
実施例のカラムクロマトグラフィーにおける溶出はTLC(Thin Layer Chromatography,薄層クロマトグラフィー)による観察下に行なわれた。TLC観察においては、TLCプレートとしてメルク(Merck)社製の60F254または富士シリシア化学社製のNHを、展開溶媒としてはカラムクロマトグラフィーで溶出溶媒として用いられた溶媒を、検出法としてUV検出器を採用した。カラム用シリカゲルは同じくメルク社製のキーゼルゲル60(70ないし230メッシュ)またはキーゼルゲル60(230ないし400メッシュ)を用いた。カラム用塩基性シリカゲルは富士シリシア化学社製の塩基性シリカゲルNH−DM1020(100ないし200メッシュ)を用いた。NMRスペクトルは内部又は外部基準としてテトラメチルシランを用いてバリアンGemini 200型または300型スペクトロメーターで測定し、化学シフトをδ値で、カップリング定数をHzで示した。IRスペクトルは島津FTZR−8200型スペクトロメーターで測定した。混合溶媒において( )内に示した数値は各溶媒の容量混合比である。また溶液における%は溶液100ml中のg数を表わす。また実施例中の記号は次のような意味である。
s :シングレット(singlet)
d :ダブレット(doublet)
t :トリプレット(triplet)
q :クワルテット(quartet)
dd :ダブル ダブレット(double doublet)
m :マルチプレット(multiplet)
br :ブロード(broad)
brs :ブロード シングレット(broad singlet)
J :カップリング定数(coupling constant)
THF :テトラヒドロフラン
DMF :N,N’-ジメチルホルムアミド
DMSO:ジメチルスルホキシド
CDI :N,N'-カルボニルジイミダゾール
WSC :水溶性カルボジイミド
HOBt:1−ヒドロキシベンズトリアゾール
参考例1
4-(4-アジドフェニル)モルホリン-3-オン
Figure 2007045752
4-(4-アミノフェニル)モルホリン-3-オン(2.88 g)のTHF(15 ml)および1N塩酸(45 ml)混合溶液に、氷冷下、亜硝酸ナトリウム(1.04 g)を加え、1時間攪拌した。次にアジ化ナトリウム(0.98 g)を加え、さらに1時間攪拌した後、THFを減圧留去した。得られた水溶液を酢酸エチルで抽出し、有機層を飽和食塩水で洗浄した。抽出液を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下溶媒を留去した。得られた残渣をジイソプロピルエーテルで洗浄した後、風乾して題記化合物を白色粉末(2.38 g, 73%)として得た。
NMR (CDCl3) δ: 3.73-3.76 (2H, m), 4.02-4.05 (2H, m), 4.33 (2H, s), 7.05-7.08 (2H, m), 7.31-7.34 (2H, m).
参考例2
1-(4-アジドフェニル)テトラヒドロピリミジン-2(1H)-オン
Figure 2007045752
1-(4-アミノフェニル)テトラヒドロピリミジン-2(1H)-オン1塩酸塩(1.9 g)のTHF(30 ml)および1N塩酸(21 ml)混合溶液に、氷冷下、亜硝酸ナトリウム(0.58 g)を加え、1時間攪拌した。次にアジ化ナトリウム(0.54 g)を加え、さらに1時間攪拌した後、THFを減圧留去した。得られた水溶液を塩化メチレンで抽出し、抽出液を硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下溶媒を留去した。得られた残渣を、酢酸エチルで洗浄した後、風乾して題記化合物を白色粉末(1.18 g, 65%)として得た。
NMR (CDCl3) δ: 2.05-2.13 (2H, m), 3.40-3.45 (2H, m), 3.65-3.68 (2H, m), 5.18 (1H, brs), 7.01 (2H, d, J = 9.0), 7.29 (2H, d, J = 9.0).
参考例3
5-クロロ-N-プロパ-2-イン-1-イルチオフェン-2-カルボキサミド
Figure 2007045752
5-クロロチオフェン-2-カルボン酸(25 g)のTHF(500 ml)溶液に、氷冷下、DMF(50μl)およびオキザリルクロライド(16.0 ml)を加え、10分間攪拌した後、さらに室温で1時間攪拌し溶媒を減圧留去した。得られた残渣は、精製せずに次の反応に用いた。
プロパ-2-イン-1-アミン(8.5 g)の酢酸エチル(300 ml)溶液に、上記で得られた残渣の酢酸エチル(200 ml)溶液を氷冷下加え、室温で2時間攪拌した。反応溶液に水(100 ml)を加え、酢酸エチルで抽出し、抽出液を硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下溶媒を留去した。得られた残渣を、へキサン/ジイソプロピルエーテル(1:1)で洗浄した後、風乾して題記化合物を白色粉末(23 g, 75%)として得た。
NMR (CDCl3) δ: 2.30 (1H, t, J = 2.6), 4.21 (2H, m), 6.08 (1H, brs), 6.90 (1H, d, J = 4.0), 7.29 (1H, d, J = 4.0).
元素分析値 C8H6ClNOSとして
計算値(%):C, 48.13; H, 3.03; N, 7.02
実測値(%):C, 47.99; H, 3.03; N, 7.11
参考例4
2-ブタ-3-イン-1-イル-1H-イソインドール-1,3(2H)-ジオン
Figure 2007045752
フタルイミド(3.0 g)と3-ブチン-1-オール(1.57 g)のTHF(60 ml)溶液に、トリブチルホスフィン(6.1 ml)および1,1-(アゾジカルボニル)ジピペリジン(6.2 g)を加えた後、室温で2時間攪拌した。反応液に水(20 ml)を加え、酢酸エチルで抽出した後に、抽出液を硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下溶媒を留去した。残留物を塩基性シリカゲルカラム(酢酸エチル)で精製し、題記化合物を白色粉末(2.8 g, 69%)として得た。
NMR (CDCl3) δ: 1.97 (1H, t, J = 3.0), 2.62 (2H, m), 3.89 (2H, t, J = 7.2), 7.73 (2H, dd, J = 3.3, 5.4), 7.86 (2H, dd, J = 3.3, 5.4).
参考例5
2-(2-{1-[4-(3-オキソモルホリン-4-イル)フェニル]-1H-1,2,3-トリアゾール-4-イル}エチル)-1H-イソインドール-1,3(2H)-ジオンおよび2-(2-{1-[4-(3-オキソモルホリン-4-イル)フェニル]-1H-1,2,3-トリアゾール-5-イル}エチル)-1H-イソインドール-1,3(2H)-ジオン
Figure 2007045752
参考例1で得た4-(4-アジドフェニル)モルホリン-3-オン(1.6 g)と参考例4で得た2-ブタ-3-イン-1-イル-1H-イソインドール-1,3(2H)-ジオン(1.46 g)のトルエン(40 ml)溶液を、20時間加熱還流した。得られた固体を濾取した後に、酢酸エチルで洗浄し、題記化合物(2-(2-{1-[4-(3-オキソモルホリン-4-イル)フェニル]-1H-1,2,3-トリアゾール-4-イル}エチル)-1H-イソインドール-1,3(2H)-ジオン)を、茶色粉末(1.2 g, 39%)として得た。
NMR (DMSO-d6) δ: 3.07 (2H, t, J = 7.5), 3.79 (2H, m), 3.90 (2H, t, J = 7.5), 4.01 (2H, m), 4.24 (2H, s), 7.63 (2H, d, J = 9.0), 7.82-7.89 (6H, m), 8.70 (1H, s).
元素分析値 C22H19N5O4として
計算値(%):C, 63.30; H, 4.59; N, 16.78
実測値(%):C, 63.07; H, 4.55; N, 16.68

上記で得られた濾液を、減圧下溶媒を留去した後に、残留物を酢酸エチル/ジイソプロピルエーテル(1:1)で洗浄し、題記化合物(2-(2-{1-[4-(3-オキソモルホリン-4-イル)フェニル]-1H-1,2,3-トリアゾール-5-イル}エチル)-1H-イソインドール-1,3(2H)-ジオン)を、淡黄色粉末(0.65 g, 21%)として得た。
NMR (DMSO-d6) δ: 3.13 (2H, t, J = 6.9), 3.74-3.80 (4H, m), 4.01 (2H, t, J = 4.5), 4.25 (2H, s), 7.57 (4H, s), 7.78 (1H, s), 7.81 (4H, s).
元素分析値 C22H19N5O4として
計算値(%):C, 63.30; H, 4.59; N, 16.78
実測値(%):C, 63.35; H, 4.75; N, 16.82
参考例6
2-({1-[4-(3-オキソモルホリン-4-イル)フェニル]-1H-1,2,3-トリアゾール-4-イル}メチル)-1H-イソインドール-1,3(2H)-ジオンおよび2-({1-[4-(3-オキソモルホリン-4-イル)フェニル]-1H-1,2,3-トリアゾール-5-イル}メチル)-1H-イソインドール-1,3(2H)-ジオン
Figure 2007045752
参考例1で得た4-(4-アジドフェニル)モルホリン-3-オン(0.85 g)とN-2-プロペニルフタルイミド(1.0 g)を、参考例5と同様にして題記化合物(2-({1-[4-(3-オキソモルホリン-4-イル)フェニル]-1H-1,2,3-トリアゾール-4-イル}メチル)-1H-イソインドール-1,3(2H)-ジオン)を白色粉末(1.17 g, 63%)および題記化合物(2-({1-[4-(3-オキソモルホリン-4-イル)フェニル]-1H-1,2,3-トリアゾール-5-イル}メチル)-1H-イソインドール-1,3(2H)-ジオン)を淡黄色粉末(0.39 g, 21%)として得た。
2-({1-[4-(3-オキソモルホリン-4-イル)フェニル]-1H-1,2,3-トリアゾール-4-イル}メチル)-1H-イソインドール-1,3(2H)-ジオン
NMR (DMSO-d6) δ: 3.79 (2H, m), 3.98 (2H, m), 4.23 (2H, s), 4.94 (2H, s), 7.62 (2H, d, J = 9.2), 7.85-7.96 (6H, m), 8.80 (1H, s).
元素分析値 C21H17N5O4として
計算値(%):C, 62.53; H, 4.25; N, 17.36
実測値(%):C, 62.52; H, 4.25; N, 17.14
2-({1-[4-(3-オキソモルホリン-4-イル)フェニル]-1H-1,2,3-トリアゾール-5-イル}メチル)-1H-イソインドール-1,3(2H)-ジオン
NMR (DMSO-d6) δ: 3.79 (2H, m), 4.02 (2H, m), 4.26 (2H, s), 4.92 (2H, s), 7.67 (4H, d, J = 5.8), 7.85 (4H, s), 7.88 (1H, s).
参考例7
4-{4-[4-(アミノメチル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル]フェニル}モルホリン-3-オン
Figure 2007045752
参考例6で得た2-({1-[4-(3-オキソモルホリン-4-イル)フェニル]-1H-1,2,3-トリアゾール-4-イル}メチル)-1H-イソインドール-1,3(2H)-ジオン(1.15 g)とヒドラジン1水和物(0.29 g)の1-メチル-2-ピロリドン(20 ml)溶液を、100℃で3時間加熱した。得られた固体を濾去し、濾液を減圧下留去した。残留物を塩基性シリカゲルカラム(酢酸エチル/メタノール=9:1から1:9)で精製し、題記化合物を白色粉末(0.4 g, 51%)として得た。
NMR (DMSO-d6) δ: 1.84 (2H, brs), 3.81 (2H, m), 3.85 (2H, s), 4.24 (2H, s), 7.63 (2H, d, J = 9.2), 7.91 (2H, d, J = 9.2), 8.60(1H, s).
参考例8
2-ブタ-2-イン-1-イル-1H-イソインドール-1,3(2H)-ジオン
Figure 2007045752
フタルイミド(10.5 g)とブタ-2-イン-1-オール(5.0 g)から参考例4と同様にして題記化合物を白色粉末(3.00 g, 21%)として得た。
NMR (CDCl3) δ: 1.78 (3H, t, J = 2.4), 4.41 (2H, q, J = 2.4), 7.72-7.76 (2H, m), 7.87-7.89 (2H, m).
参考例9
2-({5-メチル-1-[4-(3-オキソモルホリン-4-イル)フェニル]-1H-1,2,3-トリアゾール-4-イル}メチル)-1H-イソインドール-1,3(2H)-ジオン
Figure 2007045752
参考例8で得た2-ブタ-2-イン-1-イル-1H-イソインドール-1,3(2H)-ジオン(1.00 g)と参考例1で得た4-(4-アジドフェニル)モルホリン-3-オン(1.10 g)を参考例5と同様にして題記化合物を白色粉末(0.28 g, 13%)として得た。
NMR (CDCl3) δ: 2.48 (3H, s), 3.82 (2H, t, J = 5.1), 4.07 (2H, t, J = 5.1), 4.37(2H, s), 4.98(2H, s), 7.47-7.56 (4H, m), 7.70-7.73 (2H, m), 7.85-7.88 (2H, m).
参考例10
4-{4-[4-(アミノメチル)-5-メチル-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル]フェニル}モルホリン-3-オン
Figure 2007045752
参考例9で得た2-({5-メチル-1-[4-(3-オキソモルホリン-4-イル)フェニル]-1H-1,2,3-トリアゾール-4-イル}メチル)-1H-イソインドール-1,3(2H)-ジオン(0.28 g)とヒドラジン1水和物(0.07 g)を参考例7と同様にして題記化合物を白色粉末(0.12 g, 62%)として得た。
NMR (DMSO-d6) δ: 3.78 (2H, s), 3.81-3.85 (2H, m), 3.99-4.03 (2H, m), 4.25(2H, s), 7.59-7.68 (4H, m).
参考例11
1-(4-アジドベンゾイル)ピロリジン
Figure 2007045752
4-アジド安息香酸(3 g)とピロリジン(1.37 g)のDMF(30 ml)溶液に、1-ヒドロキシベンゾトリアゾール1水和物(3.1 g)と1-エチル-3-(3-ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド1塩酸塩(3.9 g)を加え、室温で16時間攪拌した。反応液に水(20 ml)を加え、酢酸エチル/へキサン(2:1)で抽出した後に、抽出液を硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下溶媒を留去した。残留物を塩基性シリカゲルカラム(へキサン/酢酸エチル=1:1から酢酸エチル)で精製し、題記化合物を茶色油状物(2.9 g, 73%)として得た。
NMR (CDCl3) δ: 1.82-1.98 (4H, m), 3.44 (2H, t, J = 6.6), 3.64 (2H, t, J = 6.6), 7.04 (2H, d, J = 8.7), 7.54 (2H, d, J = 8.7).
参考例12
1-アジド-2-フルオロ-4-ニトロベンゼン
Figure 2007045752
2-フルオロ-4-ニトロアニリン(3.5 g)と1N塩酸(67 ml)および亜硝酸ナトリウム(1.55 g)とアジ化ナトリウム(1.46 g)から参考例1と同様にして題記化合物を白色粉末(1.54 g)として得た。
NMR (CDCl3) δ: 7.17-7.23 (1H, m), 8.00-8.08 (2H, m).
参考例13
5-クロロ-N-{[1-(2-フルオロ-4-ニトロフェニル)-1H-1,2,3-トリアゾール-4-イル]メチル}チオフェン-2-カルボキサミド
Figure 2007045752
参考例3で得た5-クロロ-N-プロパ-2-イン-1-イルチオフェン-2-カルボキサミド(1.63 g)と参考例12で得た1-アジド-2-フルオロ-4-ニトロベンゼン(1.54 g)から参考例5と同様にして題記化合物を白色粉末(1.37 g)として得た。
NMR (DMSO-d6) δ: 4.61 (2H, d, J = 5.7), 7.20 (1H, d, J = 3.9), 7.69 (1H, d, J = 3.9), 8.18-8.23 (1H, m), 8.28-8.32 (1H, m), 8.50-8.54 (1H, m), 8.63-8.64 (1H, m), 9.26 (1H, t J = 5.7).
参考例14
N-{[1-(4-アミノ-2-フルオロフェニル)-1H-1,2,3-トリアゾール-4-イル]メチル}-5-クロロチオフェン-2-カルボキサミド
Figure 2007045752
参考例13で得た5-クロロ-N-{[1-(2-フルオロ-4-ニトロフェニル)-1H-1,2,3-トリアゾール-4-イル]メチル}チオフェン-2-カルボキサミド(1.37 g)と塩化カルシウム(0.20 g)のメタノール/水(9:1, 50 ml)混合溶液を30分加熱還流した。反応液に還元鉄(1.20 g)を加え、さらに17時間加熱還流した。反応液を冷却後、固体を濾別し、DMFで洗浄した。濾液を減圧下留去し、水(100 ml)を加えた。得られた固体を濾取した後に、酢酸エチルで洗浄し、題記化合物を灰色粉末(0.96 g, 71%)として得た。
NMR (DMSO-d6) δ: 4.54 (2H, d, J = 5.4), 5.89 (2H, s), 6.48-6.54 (2H, m), 7.19 (1H, d, J = 3.9), 7.27-7.33 (1H, m), 7.70 (1H, d, J = 3.9), 8.22 (1H, s), 9.19(1H, t, J = 5.4).
参考例15
5-クロロ-N-{[1-(4-{[(2-クロロエトキシ)アセチル]アミノ}-2-フルオロフェニル)-1H-1,2,3-トリアゾール-4-イル]メチル}チオフェン-2-カルボキサミド
Figure 2007045752
(2-クロロエトキシ)酢酸(0.79 g)のTHF(30 ml)溶液に氷冷下、DMF(50μl)およびオキザリルクロリド(0.60 ml)を加え、10分間攪拌した後、さらに室温で1時間攪拌し溶媒を減圧留去した。得られた残渣は、精製せずに次の反応に用いた。
参考例14で得たN-{[1-(4-アミノ-2-フルオロフェニル)-1H-1,2,3-トリアゾール-4-イル]メチル}-5-クロロチオフェン-2-カルボキサミド(0.4 g)のDMA(4 ml)溶液に、上記で得られた残渣のDMA(4 ml)溶液を氷冷下加え、室温で17時間攪拌した。溶媒を減圧下留去した後、重曹水(50 ml)を加え、クロロホルム/メタノール混合溶媒で抽出した。抽出液を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下溶媒を留去した。残留物を塩基性シリカゲルカラム(ヘキサン/酢酸エチル=5:5から0:10)で精製し、題記化合物を淡黄色粉末(0.07 g, 14%)として得た。
NMR (DMSO-d6) δ: 3.03 (4H, s), 4.20 (2H, s), 4.57 (2H, d, J = 5.7), 7.19 (1H d, J = 3.9), 7.59-7.62 (1H, m), 7.69 (1H, d, J = 3.9), 7.72-7.78 (1H, m), 7.91-7.96 (1H, m), 8.41-8.42 (1H, m), 9.21 (1H, t J = 5.7), 10.23 (1H, s).
参考例16
2-クロロ-6-(プロパ-2-イン-1-イルチオ)ナフタレン
Figure 2007045752
6-クロロナフタレン-2-チオール(8.18 g)とトリエチルアミン(6.4 ml)のTHF(300 ml)溶液に氷冷下、3-ブロモプロパ-1-イン(5.0 g)を滴下した後に室温で3日間撹拌し、THFを減圧留去した。残渣を酢酸エチルで希釈し、水および飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウム上で乾燥し、減圧下溶媒を留去した。残留物をシリカゲルカラム(ヘキサンから酢酸エチル-ヘキサン=5/95)で精製し、題記化合物を淡黄色粉末(7.2 g, 73%)として得た。
NMR (CDCl3) δ: 2.24 (1H, t, J = 2.4), 3.70 (2H, d, J = 2.4), 7.41 (1H, d, J = 8.7 and 2.1), 7.51 (1H, d, J = 8.7 and 1.8), 7.67 (1H, d, J = 5.4), 7.70 (1H, d, J = 5.4), 7.77 (1H, s), 7.84 (1H, s).
参考例17
2-クロロ-6-(プロパ-2-イン-1-イルスルホニル)ナフタレン
Figure 2007045752
参考例16で得られた2-クロロ-6-(プロパ-2-イン-1-イルチオ)ナフタレン(3.0 g)のクロロホルム(100 ml)溶液にm-クロロ過安息香酸(7.0 g)を加え1時間撹拌した後、チオ硫酸ナトリウム水溶液を加えて反応を停止した。有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液および飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥後、減圧下溶媒を留去した。残渣をヘキサン-ジエチルエーテルから再結晶して題記化合物を無色粉末(3.0 g, 88%)として得た。
NMR (CDCl3) δ: 2.36 (1H, t, J = 2.7), 4.04 (2H, d, J = 2.7), 7.60 (1H, dd, J = 9.0 and 2.1), 7.93-8.00 (4H, m), 8.54 (1H, s).
参考例18
4-(4-アジドベンゾイル)モルホリン
Figure 2007045752
4-アジド安息香酸(3 g)とモルホリン(1.68 g)のDMF(30 ml)溶液に、1-ヒドロキシベンゾトリアゾール1水和物(3.1 g)と1-エチル-3-(3-ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド1塩酸塩(3.9 g) から参考例11と同様にして題記化合物を淡黄色油状物(3.4 g, 80%)として得た。
NMR (CDCl3) δ: 3.40-3.82 (8H, m), 7.06 (2H, d, J = 8.4), 7.42 (2H, d, J = 8.4).
参考例19
1-(4-アジドベンゾイル)ピロリジン-3-オール
Figure 2007045752
4-アジド安息香酸(1.5 g)とdl-3-ピロリジノール(0.84 g)のDMF(30 ml)溶液に、1-ヒドロキシベンゾトリアゾール1水和物(1.5 g)と1-エチル-3-(3-ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド1塩酸塩(1.9 g) から参考例11と同様にして題記化合物を淡黄色油状物(2.1 g, 98%)として得た。
NMR (CDCl3) δ: 1.71-2.05 (2H, m), 3.40-3.89 (4H, m), 4.52 (1H, m), 7.04 (2H, d, J = 8.4), 7.53 (2H, d, J = 8.4).
参考例20
1-(ピロリジン-1-イルカルボニル)ピペリジン-4-オール
Figure 2007045752
ピペリジン-4-オール(3.2 g)の塩化メチレン(50 ml)およびトリエチルアミン(8.8 ml)混合溶液に、氷冷下に1-ピロリジンカルボニルクロリド(5 g) を加え、室温で5時間撹拌した。反応液に水(10 ml)を加え、塩化メチレンで抽出した後に、抽出液を硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下溶媒を留去した。残留物をシリカゲルカラム(酢酸エチルから酢酸エチル/メタノール=10:1)で精製し、題記化合物を淡黄色油状物(5.5 g, 88%)として得た。
NMR (CDCl3) δ: 1.24 (1H, m), 1.42-1.60 (2H, m), 1.76-1.94 (5H, m), 2.05 (1H, brs), 2.87-3.00 (2H, m), 3.32-3.39 (4H, m) 3.57-3.78 (2H, m), 3.85 (1H, m).
参考例21
1-(モルホリン-4-イルカルボニル)ピペリジン-4-オール
Figure 2007045752
ピペリジン-4-オール(3.5 g)と4-モルホリンカルボニルクロリド(4.8 g)から参考例20と同様にして題記化合物を淡黄色粉末(5.0 g, 67%)として得た。
NMR (CDCl3) δ: 1.47-1.58 (2H, m), 1.84-1.93 (2H, m), 2.94-3.02 (2H, m), 3.23-3.25 (4H, m), 3.54-3.59 (2H, m), 3.66-3.73 (5H, m) 3.88 (1H, m).
参考例22
4-アジド-1-(ピロリジン-1-イルカルボニル)ピペリジン
Figure 2007045752
1-(ピロリジン-1-イルカルボニル)ピペリジン-4-オール(2.5 g)の塩化メチレン(50 ml)およびトリエチルアミン(2.6 ml)混合溶液に、氷冷下にメシルクロライド(1.1 ml)を加え、室温で5時間撹拌した。反応液に水(10 ml)を加え、塩化メチレンで抽出した後に、抽出液を硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下溶媒を留去した。得られた粗1-(ピロリジン-1-イルカルボニル)ピペリジン-4-イル メタンスルホナートとアジ化ナトリウム(1.0 g)のDMF(40 ml)溶液を、80℃で15時間撹拌した。反応液に水(10 ml)を加え、塩化メチレンで抽出した後に、抽出液を硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下溶媒を留去した。残留物をシリカゲルカラム(へキサン/酢酸エチル=1:1)で精製し、題記化合物を淡黄色油状物(1.4 g, 50%)として得た。
NMR (CDCl3) δ: 1.56-1.65 (2H, m), 1.79-1.93 (6H, m), 2.92-3.01 (2H, m), 3.32-3.36 (4H, m), 3.54-3.63 (3H, m).
参考例23
4-[(4-アジドピペリジン-1-イル)カルボニル]モルホリン
Figure 2007045752
1-(モルホリン-4-イルカルボニル)ピペリジン-4-オール(3 g)、メシルクロライド(1.2 ml)およびアジ化ナトリウム(1.1 g) から参考例22と同様にして題記化合物を淡黄色油状物(2.3 g, 69%)として得た。
NMR (CDCl3) δ: 1.56-1.69 (2H, m), 1.88-1.96 (2H, m), 2.95-3.08 (2H, m), 3.23-3.28 (4H, m), 3.50-3.71 (7H, m).
参考例24
2-アジド-N,N-ジベンジルエタンアミン
Figure 2007045752
2-(ジベンジルアミノ)エタノール(5.00 g)とトリエチルアミン(4.3 ml)のジクロロメタン(100 ml)溶液に氷冷下、メタンスルホニルクロリド(1.76 ml)を加え、室温で1時間撹拌した。水(100 ml)を加え、有機層を分離し、飽和食塩水で洗浄した。抽出液を硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下溶媒を留去した。得られた残留物をDMF(50 ml)に溶かし、アジ化ナトリウムを加え、80度で8時間撹拌した。溶媒を減圧留去し、水(50 ml)を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下溶媒を留去した。残留物をシリカゲルカラム(ヘキサン/酢酸エチル=7:3)で精製し、題記化合物を無色油状物(4.93 g, 89%)として得た。
NMR (CDCl3) δ: 2.70 (2H, t, J = 6.0), 3.25 (2H, t, J = 6.0), 3.64 (4H, s), 7.22-7.40 (10H, m).
参考例25
2-(2-クロロエトキシ)-N-(4-エチニルフェニル)アセトアミド
Figure 2007045752
4-エチニルアニリン(5.00 g)と(2-クロロエトキシ)酢酸(8.87 g)およびDMF(50μl)とオキサゾリルクロライド(7.45 ml)から参考例15と同様にして題記化合物を淡黄色油状物(6.37 g, 63%)として得た。
NMR (CDCl3) δ: 3.06 (1H, s), 3.74-3.78 (2H, m), 3.89-3.91 (2H, m), 4.14 (2H, s), 7.42-7.49 (2H, m), 7.48-7.61 (2H, m), 8.55(1H, brs).
参考例26
4-(4-エチニルフェニル)モルホリン-3-オン
Figure 2007045752
参考例25で得た2-(2-クロロエトキシ)-N-(4-エチニルフェニル)アセトアミド(6.37 g)と炭酸カリウム(4.24 g)から実施例23と同様にして題記化合物を淡黄油状物(4.40 g, 81%)として得た。
NMR (CDCl3) δ: 3.09 (1H, s), 3.75-3.80 (2H, m), 4.02-4.06 (2H, m), 4.34 (2H, s), 7.30-7.37 (2H, m), 7.51-7.54 (2H, m).
参考例27
4-(4-{1-[2-(ジベンジルアミノ)エチル]-1H-1,2,3-トリアゾール-4-イル}フェニル)モルホリン-3-オン
Figure 2007045752
参考例24で得た2-アジド-N,N-ジベンジルエタンアミン(1.33 g)と参考例26で得た4-(4-エチニルフェニル)モルホリン-3-オン(1.00 g)から参考例5と同様にして題記化合物を淡茶色粉末(0.58 g, 25%)として得た。
NMR (DMSO-d6) δ: 2.86 (2H, t, J = 6.0), 3.60 (4H, s), 3.77-3.81 (2H, m), 3.98-4.02 (2H, m), 4.23 (2H, s), 4.55 (2H, t, J = 6.0), 7.18-7.21 (10H, m), 7.51 (2H, d, J = 5.4), 7.84 (2H, d, J = 5.4), 8.38 (1H, s).
参考例28
4-{4-[1-(2-アミノエチル)-1H-1,2,3-トリアゾール-4-イル]フェニル}モルホリン-3-オン
Figure 2007045752
参考例27で得た4-(4-{1-[2-(ジベンジルアミノ)エチル]-1H-1,2,3-トリアゾール-4-イル}フェニル)モルホリン-3-オン(0.55 g)とギ酸アンモニウム(4.0 g)の酢酸(15 ml)およびメタノール(15 ml)溶液に水酸化パラジウム炭素(100 mg)を加え、65度で3時間撹拌した。反応液を冷却後、固体を濾別し、濾液に1N水酸化ナトリウム水溶液(50 ml)を加え、クロロホルムで抽出した。抽出液を飽和食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下溶媒を留去し、題記化合物を淡黄色粉末(0.210 g)として得た。
NMR (DMSO-d6) δ: 3.01 (2H, t, J = 6.3), 3.75-3.79 (2H, m), 3.94-4.00 (2H, m), 4.22 (2H, s), 4.36 (2H, t, J = 6.3), 7.47-7.51(2H, m), 7.85-7.88 (2H, m), 8.56 (1H, s).
参考例29
2-(2-クロロエトキシ)-N-(3-メチル-4-ニトロフェニル)アセトアミド
Figure 2007045752
3-メチル-4-ニトロアニリン(5.00 g)と(2-クロロエトキシ)酢酸(6.83 g)およびDMF(50μl)とオキサゾリルクロライド(5.20 ml)から参考例15と同様にして題記化合物を黄色油状物(8.16 g, 91%)として得た。
NMR (CDCl3) δ: 2.64 (3H, s), 3.76-3.80 (2H, m), 3.90-3.92 (2H, m), 4.17 (2H, s), 7.56-7.62 (2H, m), 8.00-8.09 (1H, m), 8.71 (1H, brs).
参考例30
4-(3-メチル-4-ニトロフェニル)モルホリン-3-オン
Figure 2007045752
参考例29で得た2-(2-クロロエトキシ)-N-(3-メチル-4-ニトロフェニル)アセトアミド (8.16 g)と炭酸カリウム(4.73 g)から実施例23と同様にして題記化合物を黄色粉末(6.04 g, 85%)として得た。
NMR (CDCl3) δ: 2.63 (3H, s), 3.80-3.84 (2H, m), 4.05-4.08 (2H, m), 4.36 (2H, m), 7.36-7.42 (2H, m), 8.04-8.07(1H, m).
参考例31
4-(4-アミノ-3-メチルフェニル)モルホリン-3-オン
Figure 2007045752
参考例30で得た4-(3-メチル-4-ニトロフェニル)モルホリン-3-オン(6.04 g)とパラジウム炭素(0.60 g)のメタノール(75 ml)および酢酸エチル(75 ml)溶液を水素雰囲気下15時間室温で撹拌した。固体を濾別し、溶媒を減圧下留去した。上記で得られた残留物を、酢酸エチルで再結晶し、題記化合物を淡黄色粉末(3.22 g, 61%)として得た。
NMR (CDCl3) δ: 3.66-3.70 (4H, m), 3.98-4.01 (2H, m), 4.32 (2H, s), 6.68 (1H, d, J = 8.1), 6.94 (1H, dd, J = 2.4, 8.1), 6.98 (1H, d, J = 2.4).
参考例32
4-(4-アジド-3-メチルフェニル)モルホリン-3-オン
Figure 2007045752
参考例32で得た4-(4-アミノ-3-メチルフェニル)モルホリン-3-オン(3.22 g)と1N塩酸(62 ml)および亜硝酸ナトリウム(1.42 g)とアジ化ナトリウム(1.34 g)から参考例1と同様にして題記化合物を白色粉末(2.04 g, 56%)として得た。
NMR (CDCl3) δ: 2.21 (3H, s), 3.71-3.74 (2H, m), 4.01-4.04 (2H, m), 4.33 (2H, s), 7.12-7.26 (3H, m).
参考例33
4-{[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}ブタ-2-イン-1-オール
Figure 2007045752
ブタ-2-イン-1,4-ジオール(8.45 g)とイミダゾール(8.02 g)のDMF(100 ml)溶液に氷冷下、tert-ブチル(クロロ)ジメチルシラン(14.05 g)を加え、室温で17時間撹拌した。DMFを減圧下留去し、1N塩酸水溶液(100 ml)を加えて酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下溶媒を留去した。残留物をシリカゲルカラム(へキサン/酢酸エチル=7:3)で精製し、題記化合物を無色油状物(5.04 g, 26%)として得た。
NMR (CDCl3) δ: 0.12(6H, s), 0.91 (9H, s), 4.30 (2H, td, J = 1.8, 6.0), 4.35 (2H, t, J = 1.8).
参考例34
2-(4-{[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}ブタ-2-イン-1-イル)-1H-イソインドール-1,3(2H)-ジオン
Figure 2007045752
フタルイミド(3.70 g)と参考例33で得た4-{[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}ブタ-2-イン-1-オール(5.04 g)トリブチルホスフィン(7.5 ml)および1,1-(アゾジカルボニル)ジピペリジン(7.62 g)から参考例4と同様にして題記化合物を白色粉末(7.72 g, 93%)として得た。
NMR (DMSO-d6) δ: 0.02 (6H, s), 0.79 (9H, s), 4.28 (2H, t, J = 1.8), 4.41 ( 2H, t, J = 1.8), 7.85-7.93 (4H, m).
参考例35
2-({5-({[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}メチル)-1-[4-(3-オキソモルホリン-4-イル)フェニル]-1H-1,2,3-トリアゾール-4-イル}メチル)-1H-イソインドール-1,3(2H)-ジオン
Figure 2007045752
参考例34で得た2-(4-{[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}ブタ-2-イン-1-イル)-1H-イソインドール-1,3(2H)-ジオン(2.00 g)と参考例1で得た4-(4-アジドフェニル)モルホリン-3-オン(1.32 g)を参考例5と同様にして題記化合物を白色粉末(0.88 g, 26%)として得た。
NMR (DMSO-d6) δ: -0.07 (6H, s), 0.70 (9H, s), 3.78-3.81 (2H, m), 3.99-4.02 (2H, m), 4.24 (2H, s), 4.84 (2H, s), 4.95 (2H, s), 7.65 (4H, s), 7.85-7.94 (4H, m).
参考例36
4-{4-[4-(アミノメチル)-5-(ヒドロキシメチル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル]フェニル}モルホリン-3-オン
Figure 2007045752
参考例35で得た2-({5-({[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}メチル)-1-[4-(3-オキソモルホリン-4-イル)フェニル]-1H-1,2,3-トリアゾール-4-イル}メチル)-1H-イソインドール-1,3(2H)-ジオン(0.86 g)とヒドラジン1水和物(0.15 ml)から参考例7と同様にして題記化合物を白色粉末(0.44 g)として得た。
NMR (DMSO-d6) δ: 3.81-3.87 (4H, m), 3.97-4.03 (2H, m), 4.25 (2H, s), 4.57 (2H, m), 7.64-7.72 (4H, m).
参考例37
4-ニトロベンズアルデヒドオキシム
Figure 2007045752
ヒドロキシルアミン一塩酸塩(14.6 g)を4-ニトロベンズアルデヒド(30.2 g)のエタノール(300 ml)溶液に室温で加えた後、3時間撹拌し60℃で1時間撹拌した後、減圧下溶媒を留去した。残留物を酢酸エチルで希釈し、水および飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下で濃縮した。残留物をジクロロメタンから再結晶して題記化合物を淡黄色粉末(23.9 g, 73%)として得た。
NMR (CDCl3) δ: 7.72 (1H, brs), 7.74-7.77 (2H, m), 8.20 (1H, s), 8.23-8.26 (2H, m).
参考例38
5-(ブロモメチル)-3-(4-ニトロフェニル)イソオキサゾール
Figure 2007045752
参考例37で得た4-ニトロベンズアルデヒドオキシムの(8.32 g)、3-ブロモプロパ-1-イン(7.14 g)およびトリエチルアミン(70μl)のジクロロメタン(150 ml)溶液に5%次亜塩素酸ナトリウム水溶液(150 ml)を氷冷下で6時間かけて滴下したのち、反応液をジクロロメタンで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下で濃縮した。残留物をヘキサン-ジクロロメタンから再結晶して題記化合物を白色粉末(4.69 g, 33%)として得た。
NMR (CDCl3) δ: 6.72 (1H, s), 7.96-8.00 (2H, m), 8.31-8.35 (2H, m), 4.54 (1H, s).
参考例39
2-{[3-(4-ニトロフェニル)イソオキサゾール-5-イル]メチル}-1H-イソインドール-1,3(2H)-ジオン
Figure 2007045752
参考例38で得た5-(ブロモメチル)-3-(4-ニトロフェニル)イソオキサゾール(2.48 g)とフタルイミドカリウム(1.79 g)のDMF(40 ml)溶液を50℃で2時間撹拌した後、室温まで冷却し水(40 ml)を加えた。生成した沈殿物を濾取した後、減圧下で乾燥して題記化合物を淡黄色粉末(2.80 g, 92%)として得た。
NMR (DMSO-d6) δ: 5.04 (2H, s), 7.30 (1H, s), 7.88-8.00 (3H, m), 8.13 (2H, d, J = 9.0), 8.34 (2H, d, J = 9.0).
参考例40
1-[3-(4-ニトロフェニル)イソオキサゾール-5-イル]メタンアミン
Figure 2007045752
参考例39で得た2-{[3-(4-ニトロフェニル)イソオキサゾール-5-イル]メチル}-1H-イソインドール-1,3(2H)-ジオン(2.80 g)と抱水ヒドラジン(0.88 ml)の1-メチル-2-ピロリドン(25 ml)溶液を100℃で1時間撹拌した後、室温に冷却した。沈殿物を濾別して、濾液を減圧下濃縮した。残留物を塩基性シリガゲルクロマトグラフィー(酢酸エチルから酢酸エチル-メタノール)で精製して題記化合物を淡黄色粉末(1.28 g, 67%)として得た。
NMR (CDCl3) δ: 4.07 (2H, s), 6.55 (1H, s), 7.96-8.00 (2H, m), 8.30-8.34 (2H, m).
参考例41
5-クロロ-N-{[3-(4-ニトロフェニル)イソオキサゾール-5-イル]メチル}チオフェン-2-カルボキサミド
Figure 2007045752
参考例40で得た1-[3-(4-ニトロフェニル)イソオキサゾール-5-イル]メタンアミン(1.28 g)、5-クロロチオフェン-2-カルボン酸(0.95 g)、および1-ヒドロキシベンゾトリアゾール1水和物(1.07 g)のDMF(50 ml)溶液に1-エチル-3-(3-ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド1塩酸塩(1.34 g)を加えて室温で15時間撹拌した後、減圧下溶媒を留去した。残留物をクロロホルム-メタノール(9:1)混合溶媒で希釈し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液と飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下で濃縮した。残留物をクロロホルム-メタノールから再結晶して題記化合物を白色粉末(1.43 g, 67%)として得た。
NMR (DMSO-d6) δ: 4.67 (2H, s), 7.15 (1H, s), 7.23 (1H, d, J = 4.2), 7.72 (1H, d, J = 4.2), 8.15-8.20 (2H, m), 8.32-8.36 (2H, m), 9.28 (1H, brs).
参考例42
N-{[3-(4-アミノフェニル)イソオキサゾール-5-イル]メチル}-5-クロロチオフェン-2-カルボキサミド
Figure 2007045752
参考例41で得た5-クロロ-N-{[3-(4-ニトロフェニル)イソオキサゾール-5-イル]メチル}チオフェン-2-カルボキサミド(100 mg)のテトラヒドロフラン-酢酸(2:1, 6ml)溶液に亜鉛を45℃で加えて、30分間撹拌した。反応液を室温まで冷却しセライトを用いて濾過した後、濾液を減圧下濃縮して題記化合物を淡黄色粉末(85 mg, 94%)として得た。
NMR (DMSO-d6) δ: 4.57 (2H, d, J = 6.0), 5.53 (2H, brs), 6.60 (2H, d, J = 8.4 Hz), 6.71 (1H, d, J = 4.0), 7.22 (1H, d, J = 4.0), 7.51 (2H, d, J = 8.4), 7.10 (1H, d, J = 4.0), 9.30 (1H, br).
参考例43
4-(クロロメチル)-2-(4-ニトロフェニル)-1,3-オキサゾール
Figure 2007045752
4-ニトロベンズアミド(8.32 g)と1,3-ジクロロアセトン(12.7 g)を140℃で18時間撹拌した後、室温まで冷却した。反応液をジクロロメタンに溶解し、シリカゲルのショートカラムで濾過し、濾液を減圧下濃縮した。残留物をシリカゲルクロマトグラフィー(酢酸エチル-ヘキサン=1:20から1:10)で精製して題記化合物(4.68 g, 39%)を白色粉末として得た。
NMR (CDCl3) δ: 4.59 (2H, s), 7.81 (1H, s), 8.19-8.24 (2H, m), 8.31-8.34 (2H, m).
参考例44
2-{[2-(4-ニトロフェニル)-1,3-オキサゾール-4-イル]メチル}-1H-イソインドール-1,3(2H)-ジオン
Figure 2007045752
参考例44で得られた4-(クロロメチル)-2-(4-ニトロフェニル)-1,3-オキサゾール(2.78g)を用いて、参考例39と同様に題記化合物(4.05 g, 定量的)を白色粉末として得た。
NMR (DMSO-d6) δ: 4.80 (2H, s), 7.86-7.96 (4H, m), 8.17 (2H, d, J = 9.0), 8.33-8.38 (2H, m).
参考例45
1-[2-(4-ニトロフェニル)-1,3-オキサゾール-4-イル]メタンアミン
Figure 2007045752
参考例44で得られた2-{[2-(4-ニトロフェニル)-1,3-オキサゾール-4-イル]メチル}-1H-イソインドール-1,3(2H)-ジオン(4.0 g)を用いて、参考例40と同様に題記化合物(1.59 g, 63%)を淡黄色粉末として得た。
NMR (DMSO-d6) δ: 3.70 (2H, s), 8.10 (1H, s), 8.17-8.22 (2H, m), 8.34-8.38 (2H, m).
参考例46
5-クロロ-N-{[2-(4-ニトロフェニル)-1,3-オキサゾール-4-イル]メチル}チオフェン-2-カルボキサミド
Figure 2007045752
参考例45で得られた1-[2-(4-ニトロフェニル)-1,3-オキサゾール-4-イル]メタンアミン(0.53 g)を用いて、参考例41と同様に題記化合物(0.97 g, 99%)を淡黄色粉末として得た。
NMR (DMSO-d6) δ: 4.43 (2H, d, J = 5.4), 7.20 (1H, d, J = 4.2), 7.71 (1H, d, J = 4.2), 8.19-8.23 (2H, m), 8.26 (1H, s), 8.35-8.39 (2H, m), 9.17 (br).
参考例47
N-{[2-(4-アミノフェニル)-1,3-オキサゾール-4-イル]メチル}-5-クロロチオフェン-2-カルボキサミド
Figure 2007045752
参考例46で得られた5-クロロ-N-{[2-(4-ニトロフェニル)-1,3-オキサゾール-4-イル]メチル}チオフェン-2-カルボキサミド(0.93 g)を用いて、参考例42と同様に題記化合物(0.70 g, 77%)を淡黄色粉末として得た。
NMR (DMSO-d6) δ: 4.32 (2H, d, J =5.7), 5.72 (2H, brs), 6.61 (2H, d, J = 8.4), 7.19 (1H, d, J = 3.9), 7.61 (2H, d, J =8.4), 7.72 (1H, d, J = 3.9), 7.87 (1H, s), 9.09 (1H, br).
参考例48
4-ニトロベンゼンカルボチオアミド
Figure 2007045752
4-ニトロベンズアミド(8.31 g)とローソン試薬(40.4 g)のトルエン(250 ml)溶液を5時間還流した後に、不溶物を濾別し濾液を減圧濃縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン-酢酸エチル=4/1から2/1)で精製して題記化合物を黄色粉末(4.98 g, 55%)として得た。
NMR (CDCl3) δ: 7.99 (2H, d, J = 9.3), 8.26(2H, d, J = 9.3).
参考例49
4-(クロロメチル)-2-(4-ニトロフェニル)-1,3-チアゾール
Figure 2007045752
参考例48で得た4-ニトロベンゼンカルボチオアミド(1.8 g)と1,3-ジクロロアセトン(1.4 g)のエタノール(30 ml)溶液を8時間還流した後、減圧下溶媒を留去した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサンからヘキサン-酢酸エチル=4/1)で精製して題記化合物を淡黄色粉末(1.08 g, 71%)として得た。
NMR (CDCl3) δ: 4.70 (2H, s), 7.46 (1H, s), 8.11-8.14 (2H, m), 8.30-8.33 (2H, m).
参考例50
2-{[2-(4-ニトロフェニル)-1,3-チアゾール-4-イル]メチル}-1H-イソインドール-1,3(2H)-ジオン
Figure 2007045752
参考例49で得られた4-(クロロメチル)-2-(4-ニトロフェニル)-1,3-チアゾール(1.08 g)を用いて、参考例39と同様に題記化合物(1.36 g, 90%)を白色粉末として得た。
NMR (DMSO-d6) δ: 4.97 (2H, s), 7.85-7.95 (5H, m), 8.12-8.16 (2H, m), 8.30-8.33 (2H, m).
参考例51
1-[2-(4-ニトロフェニル)-1,3-チアゾール-4-イル]メタンアミン
Figure 2007045752
参考例50で得られた2-{[2-(4-ニトロフェニル)-1,3-チアゾール-4-イル]メチル}-1H-イソインドール-1,3(2H)-ジオン(1.35 g)を用いて、参考例40と同様に題記化合物(303 mg, 30%)を淡黄色粉末として得た。
NMR (DMSO-d6) δ: 3.90 (2H, s), 7.64 (1H, s), 8.16-8.21 (2H, m), 8.31-8.35 (2H, m).
参考例52
5-クロロ-N-{[2-(4-ニトロフェニル)-1,3-チアゾール-4-イル]メチル}チオフェン-2-カルボキサミド
Figure 2007045752
参考例51で得られた1-[2-(4-ニトロフェニル)-1,3-チアゾール-4-イル]メタンアミン(0.30 g)を用いて、参考例41と同様に題記化合物(0.10 g, 20%)を淡黄色粉末として得た。
NMR (DMSO-d6) δ: 4.62 (2H, d, J = 5.6), 7.21 (1H, d, J = 4.0), 7.70-7.74 (2H, m), 8.19 (2H, d, J = 8.8), 8.35 (2H, d, J = 8.8), 9.28 (1H, br).
参考例53
N-{[2-(4-アミノフェニル)-1,3-チアゾール-4-イル]メチル}-5-クロロチオフェン-2-カルボキサミド
Figure 2007045752
参考例52で得られた5-クロロ-N-{[2-(4-ニトロフェニル)-1,3-チアゾール-4-イル]メチル}チオフェン-2-カルボキサミド(0.10 g)を用いて、参考例42と同様に題記化合物(80 mg, 88%)を淡黄色粉末として得た。
NMR (DMSO-d6) δ: 4.52 (2H, d, J = 4.2), 5.69 (2H, brs), 6.62 (2H, d, J = 8.7), 7.20 (1H, d, J = 4.2), 7.21 (1H, s), 7.59 (2H, d, J = 8.7), 7.79 (1H, d, J = 4.2), 9.29 (1H, br).
参考例54
エチル 2-(4-ニトロフェニル)-1,3-チアゾール-5-カルボキシラート
Figure 2007045752
4-ニトロベンゼンカルボチオアミド(2.5 g)、(1-クロロ-2-エトキシ-1-ホルミル-2-オキソエチル)カリウム(3.89 g)および酢酸(0.13 ml)のエタノール(50 ml)溶液を15時間還流した後、減圧下溶媒を留去した。残留物を酢酸エチルで希釈し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液と飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧濃縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサンからヘキサン-酢酸エチル=10/1)で精製して題記化合物を白色粉末(1.86 g, 49%)として得た。
NMR (CDCl3) δ: 1.42 (3H, t, J = 7.2), 4.20 (2H, q, J = 7.2), 8.15-8.19 (2H, m), 8.32-8.36 (2H, m), 8.49 (1H, s).
参考例55
[2-(4-ニトロフェニル)-1,3-チアゾール-5-イル]メタノール
Figure 2007045752
参考例54で得られたエチル 2-(4-ニトロフェニル)-1,3-チアゾール-5-カルボキシラート(1.86 g)と水素化ホウ素ナトリウム(0.76 g)のエタノール(80 ml)溶液に、塩化カルシウム(1.11 g)を氷冷下で加え、室温で15時間撹拌した。減圧下溶媒を留去した後、残留物を酢酸エチルで希釈した。得られた有機層を飽和塩化アンモニウム水溶液および飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧濃縮した。残留物をヘキサン-酢酸エチルから再結晶して題記化合物を黄色粉末(1.45 g, 92%)として得た。
NMR (CDCl3) δ: 4.95 (2H, s), 7.81 (1H, s), 8.07-8.11 (2H, m), 8.27-8.31 (2H, m).
参考例56
5-(クロロメチル)-2-(4-ニトロフェニル)-1,3-チアゾール
Figure 2007045752
参考例55で得られた[2-(4-ニトロフェニル)-1,3-チアゾール-5-イル]メタノール(1.25 g)の塩化チオニル(20ml)溶液を80℃で30分間撹拌した後、減圧下過剰の塩化チオニルを留去した。残留物を酢酸エチルで希釈し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液と飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧濃縮して題記化合物を淡黄色粉末(1.32 g, 98 %)として得た。
NMR (CDCl3) δ: 4.87 (2H, s), 7.87 (1H, s), 8.09-8.12 (2H, m), 8.30-8.33 (2H, m).
参考例57
2-{[2-(4-ニトロフェニル)-1,3-チアゾール-5-イル]メチル}-1H-イソインドール-1,3(2H)-ジオン
Figure 2007045752
参考例56で得られた5-(クロロメチル)-2-(4-ニトロフェニル)-1,3-チアゾール(1.32 g)を用いて、参考例39と同様に題記化合物(1.76 g, 93%)を淡黄色粉末として得た。
NMR (DMSO-d6) δ: 5.09 (2H, s), 7.85-7.94 (4H, m), 8.05 (1H, s), 8.17 (2H, J = 9.0), 8.31 (2H, d, J = 9.0).
参考例58
1-[2-(4-ニトロフェニル)-1,3-チアゾール-5-イル]メタンアミン
Figure 2007045752
参考例57で得られた2-{[2-(4-ニトロフェニル)-1,3-チアゾール-5-イル]メチル}-1H-イソインドール-1,3(2H)-ジオン(1.76 g)を用いて、参考例40と同様に題記化合物(1.17 g, 99%)を淡黄色粉末として得た。
NMR (DMSO-d6) δ: 3.99 (2H, s), 7.84 (1H, s), 8.14-8.18 (2H, m), 8.30-8.34 (2H, m).
参考例59
5-クロロ-N-{[2-(4-ニトロフェニル)-1,3-チアゾール-5-イル]メチル}チオフェン-2-カルボキサミド
Figure 2007045752
参考例59で得られた1-[2-(4-ニトロフェニル)-1,3-チアゾール-5-イル]メタンアミン(0.58 g)を用いて、参考例41と同様に題記化合物(0.85 g, 91%)を淡黄色粉末として得た。
NMR (DMSO-d6) δ: 4.70 (2H, d, J = 5.1), 7.21 (1H, d, J = 4.2), 7.66 (1H, d, J = 4.2), 7.96 (1H, s), 8.16 (2H, d, J = 9.0), 8.32 (2H, d, J = 9.0), 9.40 (1H, t, J = 5.1).
参考例60
N-{[2-(4-アミノフェニル)-1,3-チアゾール-5-イル]メチル}-5-クロロチオフェン-2-カルボキサミド
Figure 2007045752
参考例59で得られた5-クロロ-N-{[2-(4-ニトロフェニル)-1,3-チアゾール-5-イル]メチル}チオフェン-2-カルボキサミド(0.82 g)を用いて、参考例42と同様に題記化合物(0.395 mg, 53%)を淡黄色粉末として得た。
NMR (DMSO-d6) δ: 4.59 (2H, d, J = 6.0), 5.63 (2H, s), 6.58 (2H, d, J = 9.0), 7.19 (1H, d, J = 3.9), 7.55 (2H, d, J = 9.0), 7.60 (1H, s), 7.65 (1H, d, J = 3.9), 9.25 (1H, t, J = 5.4).
参考例61
N'-(クロロアセチル)-4-ニトロベンゾヒドラジド
Figure 2007045752
4-ニトロ安息香酸メチル(25 g)と抱水ヒドラジン(7.6 g)のメタノール(200 ml)溶液を3時間還流した。室温まで冷却した後、生成した沈殿物をろ取し、ジイソプロピルエーテルで洗浄して4-ニトロベンゾヒドラジド(22.0 g, 88%)を淡黄色固体として得た。4-ニトロベンゾヒドラジド(22.0 g)のN,N-ジメチルアセトアミド(100 ml)溶液に、塩化クロロアセチル(11.6 ml)を氷冷下加えた後、室温で3時間撹拌した。減圧下溶媒を留去した後、残留物を酢酸エチル-テトラヒドロフラン(2/1)で希釈して、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液および飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下濃縮した。得られた固体をジイソプロピルエーテルで洗浄して、題記化合物(28.6 g, 87%)を淡黄色粉末として得た。
NMR (DMSO-d6) δ: 4.23 (2H, s), 8.08-8.12 (2H, m), 8.33-8.37 (2H, m).
参考例62
2-(クロロメチル)-5-(4-ニトロフェニル)-1,3,4-オキサジアゾール
Figure 2007045752
参考例61で得られたN'-(クロロアセチル)-4-ニトロベンゾヒドラジド(12.0 g)およびピリジン(8.07 g)のジクロロメタン(350 ml)溶液にトリフルオロメタンスルホン酸無水物(16.4 ml)を-10℃で1時間かけて滴下して、氷冷下2時間撹拌しさらに室温で1時間撹拌した。減圧下溶媒を留去して残留物を酢酸エチルで希釈した後、1N塩酸、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液および飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後減圧下濃縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン-酢酸エチル=10/1から1/1)で精製して題記化合物(6.29 g, 66%)を淡黄色粉末として得た。
NMR (CDCl3) δ: 4.02 (2H, s), 8.27-8.31 (2H, m), 8.38-8.43 (2H, m).
参考例63
Figure 2007045752
参考例62で得られた2-(クロロメチル)-5-(4-ニトロフェニル)-1,3,4-オキサジアゾール(0.52 g)とアジ化ナトリウム(0.14 g)のジメチルホルムアミド(10 ml)溶液を50℃で2時間撹拌した後、水(30 ml)を加えた。生成した沈殿物をろ取し、減圧下乾燥して題記化合物(0.33 g, 66%)を褐色粉末として得た。
NMR (CDCl3) δ: 4.69 (2H, s), 8.26-8.29 (2H, m), 8.38-8.42 (2H, m).
参考例64
4-[5-(アミノメチル)-1,3,4-オキサジアゾール-2-イル]アニリン
Figure 2007045752
参考例63で得られた2-(アジドメチル)-5-(4-ニトロフェニル)-1,3,4-オキサジアゾール(0.3 g)と10%パラジウム-炭素(50%含水, 60 mg)のメタノール-酢酸エチル(60 ml, 1/2)混合溶液を水素雰囲気下室温で3時間撹拌した後、セライトでろ過しろ液を減圧下濃縮して題記化合物(0.23 g, 99%)を褐色粉末として得た。
NMR (CDCl3) δ: 4.09 (2H, s), 6.73-6.76 (2H, m), 7.80-7.83 (2H, m).
参考例65
N-{[5-(4-アミノフェニル)-1,3,4-オキサジアゾール-2-イル]メチル}-5-クロロチオフェン-2-カルボキサミド
Figure 2007045752
参考例64で得られた4-[5-(アミノメチル)-1,3,4-オキサジアゾール-2-イル]アニリン(0.23 g)を用いて、参考例41と同様に題記化合物(0.19 mg, 49%)を淡黄色粉末として得た。
NMR (DMSO-d6) δ: 4.70(2H, s), 5.93 (2H, brs), 6.64-6.68 (2H, m), 7.22 (1H, d, J = 4.2), 7.59-7.63 (2H, m), 7.71 (1H, J = 4.2), 9.37 (1H, s).
5-クロロ-N-(2-{1-[4-(3-オキソモルホリン-4-イル)フェニル]-1H-1,2,3-トリアゾール-4-イル}エチル)チオフェン-2-カルボキサミド
Figure 2007045752
(1a) 4-{4-[4-(2-アミノエチル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル]フェニル}モルホリン-3-オン
参考例5で得た2-(2-{1-[4-(3-オキソモルホリン-4-イル)フェニル]-1H-1,2,3-トリアゾール-4-イル}エチル)-1H-イソインドール-1,3(2H)-ジオン(1.1 g)とヒドラジン1水和物(0.26 g)の1-メチル-2-ピロリドン(15 ml)溶液を、100℃で3時間加熱した。濾液を減圧下濃縮し、残留物を塩基性シリカゲルカラム(酢酸エチル/メタノール=9:1から1:9)で精製し、題記化合物を白色粉末(0.7 g, 92%)として得た。
NMR (CDCl3) δ: 2.92-2.97 (2H, m), 3.07-3.18 (2H, m), 3.81-3.85 (2H, m), 4.05-4.10 (2H, m), 4.37 (2H, s), 7.52 (2H, d, J = 9.0), 7.77 (2H, d, J = 9.0), 7.81 (1H, s).

(1b) 5-クロロ-N-(2-{1-[4-(3-オキソモルホリン-4-イル)フェニル]-1H-1,2,3-トリアゾール-4-イル}エチル)チオフェン-2-カルボキサミド
5-クロロチオフェン-2-カルボン酸(0.4 g)と実施例(1a)で得た4-{4-[4-(2-アミノエチル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル]フェニル}モルホリン-3-オン(0.7 g)のDMF(20 ml)溶液に、1-ヒドロキシベンゾトリアゾール1水和物(0.41 g)と1-エチル-3-(3-ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド1塩酸塩(0.51 g)を加え、室温で17時間攪拌した。反応液に水(20 ml)を加え、クロロホルムで抽出した後に、有機層を1N 水酸化ナトリウム水溶液および飽和食塩水で洗浄した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下溶媒を留去した。残留物を塩基性シリカゲルカラム(クロロホルム/メタノール=10:1)で精製した後、クロロホルム/メタノールから再結晶を行い、題記化合物を白色粉末(0.81 g, 77%)として得た。
NMR (DMSO-d6) δ: 2.97 (2H, t, J = 7.2), 3.55 (2H, m), 3.56 (2H, m), 3.80 (2H, dd, J = 4.5, 5.4), 4.00 (2H, dd, J = 4.5, 5.4), 4.24 (2H, s), 7.17 (1H, d, J = 4.2), 7.61 (1H, d, J = 4.2), 7.64 (2H, d, J = 9.3), 7.91 (2H, d, J = 9.3), 8.65 (1H, s), 8.76 (1H, t, J = 5.4).
元素分析値 C19H18ClN5O3Sとして
計算値(%):C, 52.84; H, 4.20; N, 16.22
実測値(%):C, 52.76; H, 4.12; N, 16.32
5-クロロ-N-(2-{1-[4-(3-オキソモルホリン-4-イル)フェニル]-1H-1,2,3-トリアゾール-5-イル}エチル)チオフェン-2-カルボキサミド
Figure 2007045752
(2a) 4-{4-[5-(2-アミノエチル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル]フェニル}モルホリン-3-オン
参考例5で得た2-(2-{1-[4-(3-オキソモルホリン-4-イル)フェニル]-1H-1,2,3-トリアゾール-5-イル}エチル)-1H-イソインドール-1,3(2H)-ジオン(0.3 g)とヒドラジン1水和物(0.07 g)から実施例(1a)と同様にして題記化合物を白色粉末(0.17 g, 83%)として得た。
NMR (CDCl3) δ: 2.82-2.88 (2H, m), 2.95-3.03 (2H, m), 3.82-3.83 (2H, m), 4.06-4.11 (2H, m), 4.39 (2H, s), 7.50-7.60 (4H, m), 7.69 (1H, s).

(2b) 5-クロロ-N-(2-{1-[4-(3-オキソモルホリン-4-イル)フェニル]-1H-1,2,3-トリアゾール-5-イル}エチル)チオフェン-2-カルボキサミド
5-クロロチオフェン-2-カルボン酸(0.1 g)と実施例(2a)で得た4-{4-[5-(2-アミノエチル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル]フェニル}モルホリン-3-オン(0.17 g)および1-ヒドロキシベンゾトリアゾール1水和物(0.1 g)と1-エチル-3-(3-ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド1塩酸塩(0.13 g)から実施例(1b)と同様にして題記化合物を白色粉末(0.13 g, 52%)として得た。
NMR (CDCl3) δ: 3.02 (2H, t, J = 6.9), 3.60 (2H, dd, J = 6.9, 12.9), 3.82 (2H, m), 4.08 (2H, m), 4.34 (2H, s), 6.86 (1H, d, J = 3.9), 7.02 (1H, t, J = 5.1), 7.29 (1H, d, J = 3.9), 7.47-7.48 (3H, m), 7.57 (1H, s).
元素分析値 C19H18ClN5O3Sとして
計算値(%):C, 52.84; H, 4.20; N, 16.22
実測値(%):C, 52.82; H, 4.08; N, 16.24
4-クロロ-N-({1-[4-(3-オキソモルホリン-4-イル)フェニル]-1H-1,2,3-トリアゾール-4-イル}メチル)ベンズアミド
Figure 2007045752
4-クロロ安息香酸(0.04 g)と参考例7で得た4-{4-[4-(アミノメチル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル]フェニル}モルホリン-3-オン(0.07 g)のDMF(2 ml)溶液に、1-ヒドロキシベンゾトリアゾール1水和物(0.04 g)と1-エチル-3-(3-ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド1塩酸塩(0.05 g)を加え、室温で10時間攪拌した。反応液に水(1 ml)を加え、クロロホルムで抽出した後に、有機層を1N 水酸化ナトリウム水溶液および飽和食塩水で洗浄した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下溶媒を留去した。残留物をクロロホルム/メタノールから再結晶を行い、題記化合物を白色粉末(0.09 g, 84%)として得た。
NMR (DMSO-d6) δ: 3.80 (2H, m), 4.00 (2H, m), 4.23 (2H, s), 4.61 (2H, d, J =5.7), 7.55 (2H, d, J = 8.7), 7.63 (2H, d, J = 8.7), 7.91 (2H, d, J = 4.8), 7.94 (2H, d, J = 4.8), 8.71 (1H, s), 9.18 (1H, t, J = 5.7).
元素分析値 C20H18ClN5O3として
計算値(%):C, 58.33; H, 4.41; N, 17.00
実測値(%):C, 58.24; H, 4.42; N, 17.02
3-クロロ-N-({1-[4-(3-オキソモルホリン-4-イル)フェニル]-1H-1,2,3-トリアゾール-4-イル}メチル)ベンズアミド
Figure 2007045752
3-クロロ安息香酸(0.04 g)と参考例7で得た4-{4-[4-(アミノメチル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル]フェニル}モルホリン-3-オン(0.07 g)および1-ヒドロキシベンゾトリアゾール1水和物(0.04 g)と1-エチル-3-(3-ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド1塩酸塩(0.05 g)から実施例3と同様にして題記化合物を白色粉末(0.08 g, 77%)として得た。
NMR (DMSO-d6) δ: 3.80 (2H, m), 3.99 (2H, m), 4.24 (2H, s), 4.62 (2H, d, J =5.4), 7.53 (1H, dd, J = 7.8, 15.8), 7.59-7.66 (3H, m), 7.86 (1H, dt, J = 6.2, 1.6), 7.92-7.97 (3H, m), 8.72 (1H, s), 9.23 (1H, t, J = 5.4).
元素分析値 C20H18ClN5O3・0.1H2Oとして
計算値(%):C, 58.07; H, 4.43; N, 16.93
実測値(%):C, 58.16; H, 4.54; N, 17.02
N-({1-[4-(3-オキソモルホリン-4-イル)フェニル]-1H-1,2,3-トリアゾール-4-イル}メチル)-4-(トリフルオロメチル)ベンズアミド
Figure 2007045752
4-(トリフルオロメチル)安息香酸(0.05 g)と参考例7で得た4-{4-[4-(アミノメチル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル]フェニル}モルホリン-3-オン(0.07 g)および1-ヒドロキシベンゾトリアゾール1水和物(0.04 g)と1-エチル-3-(3-ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド1塩酸塩(0.05 g)から実施例3と同様にして題記化合物を白色粉末(0.03 g, 31%)として得た。
NMR (DMSO-d6) δ: 3.80 (2H, m), 4.00 (2H, m), 4.24 (2H, s), 4.65 (2H, d, J =5.4), 7.63 (2H, d, J = 8.8), 7.87 (2H, d, J = 8.4), 7.94 (2H, d, J = 8.4), 8.10 (2H, d, J = 8.8), 8.73 (1H, s), 9.34 (1H, t, J = 5.4).
4-フルオロ-N-({1-[4-(3-オキソモルホリン-4-イル)フェニル]-1H-1,2,3-トリアゾール-4-イル}メチル)ベンズアミド
Figure 2007045752
4-フルオロ安息香酸(0.04 g)と参考例7で得た4-{4-[4-(アミノメチル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル]フェニル}モルホリン-3-オン(0.07 g)および1-ヒドロキシベンゾトリアゾール1水和物(0.04 g)と1-エチル-3-(3-ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド1塩酸塩(0.05 g)から実施例3と同様にして題記化合物を白色粉末(0.08 g, 78%)として得た。
NMR (DMSO-d6) δ: 3.80 (2H, m), 4.00 (2H, m), 4.23 (2H, s), 4.61 (2H, d, J =5.7), 7.31 (2H, t, J = 9.0), 7.63 (2H, d, J = 8.7), 7.93-8.00 (4H, m), 8.70 (1H, s), 9.12 (1H, t, J = 5.7).
元素分析値 C20H18N5O3Fとして
計算値(%):C, 60.75; H, 4.59; N, 17.71
実測値(%):C, 60.60; H, 4.76; N, 17.90
5-メチル-N-({1-[4-(3-オキソモルホリン-4-イル)フェニル]-1H-1,2,3-トリアゾール-4-イル}メチル)-1H-ピラゾール-3-カルボキサミド
Figure 2007045752
5-メチル-1H-ピラゾール-3-カルボン酸(0.03 g)と参考例7で得た4-{4-[4-(アミノメチル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル]フェニル}モルホリン-3-オン(0.07 g)および1-ヒドロキシベンゾトリアゾール1水和物(0.04 g)と1-エチル-3-(3-ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド1塩酸塩(0.05 g)から実施例3と同様にして題記化合物を白色粉末(0.06 g, 66%)として得た。
NMR (DMSO-d6) δ: 3.80 (2H, m), 3.99 (2H, m), 4.23 (2H, s), 4.55 (2H, d, J =5.4), 6.40 (1H, brs), 7.62 (2H, d, J = 8.8), 7.93 (2H, d, J = 8.8), 8.54 (1H, m), 8.61 (1H, brs).
元素分析値 C18H19N7O3・0.3H2Oとして
計算値(%):C, 55.89; H, 5.11; N, 25.35
実測値(%):C, 55.85; H, 5.13; N, 25.15
3-クロロ-4-フルオロ-N-({1-[4-(3-オキソモルホリン-4-イル)フェニル]-1H-1,2,3-トリアゾール-4-イル}メチル)ベンズアミド
Figure 2007045752
3-クロロ-4-フルオロ安息香酸(0.05 g)と参考例7で得た4-{4-[4-(アミノメチル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル]フェニル}モルホリン-3-オン(0.07 g)および1-ヒドロキシベンゾトリアゾール1水和物(0.04 g)と1-エチル-3-(3-ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド1塩酸塩(0.05 g)から実施例3と同様にして題記化合物を白色粉末(0.07 g, 64%)として得た。
NMR (DMSO-d6) δ: 3.80 (2H, m), 4.03 (2H, m), 4.24 (2H, s), 4.62 (2H, d, J =5.4), 7.55 (1H, t, J = 9.2), 7.63 (2H, d, J = 7.2), 7.91-7.98 (3H, m), 8.13 (1H, dd, J = 2.2, 7.0), 8.72 (1H, s), 9.24 (1H, t, J = 5.4).
元素分析値 C20H17N5O3ClFとして
計算値(%):C, 55.89; H, 3.99; N, 16.29
実測値(%):C, 55.72; H, 4.10; N, 16.05
5-クロロ-N-({5-メチル-1-[4-(3-オキソモルホリン-4-イル)フェニル]-1H-1,2,3-トリアゾール-4-イル}メチル)チオフェン-2-カルボキサミド
Figure 2007045752
5-クロロチオフェン-2-カルボン酸(0.07 g)と参考例10で得た4-{4-[4-(アミノメチル)-5-メチル-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル]フェニル}モルホリン-3-オン(0.12 g)および1-ヒドロキシベンゾトリアゾール1水和物(0.08 g)と1-エチル-3-(3-ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド1塩酸塩(0.09 g)から実施例3と同様にして題記化合物を白色粉末(0.13 g, 71%)として得た。
NMR (DMSO-d6) δ: 2.36 (3H, s), 3.81-3.85 (2H, m), 3.99-4.02 (2H, m), 4.25(2H, s), 4.52 (2H, d, J = 5.7), 7.18 (1H, d, J = 4.2), 7.61-7.68 (4H, m), 7.70 (1H, d, J = 4.2), 9.19 (1H, t, J = 5.7).
元素分析値 C19H18ClN5O3S・0.4H2Oとして
計算値(%):C, 51.97; H, 4.32; N, 15.95
実測値(%):C, 51.99; H, 4.25; N, 15.99
5-クロロ-N-(2-{4-[4-(3-オキソモルホリン-4-イル)フェニル]-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル}エチル)チオフェン-2-カルボキサミド
Figure 2007045752
5-クロロチオフェン-2-カルボン酸(0.11 g)と参考例28で得た4-{4-[1-(2-アミノエチル)-1H-1,2,3-トリアゾール-4-イル]フェニル}モルホリン-3-オン(0.20 g)および1-ヒドロキシベンゾトリアゾール1水和物(0.13 g)と1-エチル-3-(3-ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド1塩酸塩(0.16 g)から実施例3と同様にして題記化合物を白色粉末(0.12 g, 39%)として得た。
NMR (DMSO-d6) δ: 3.68-3.78 (4H, m), 3.97-4.00 (2H, m), 4.21 (2H, s), 4.57(2H, t, J = 6.0), 7.17 (1H, d, J = 4.2), 7.48(2H, d, J = 8.4), 7.56 (1H, d, J = 4.2), 7.85 (2H, d, J = 8.4), 8.59 (1H, s), 8.80(1H, t, J = 5.4),
元素分析値 C19H18ClN5O3Sとして
計算値(%):C, 52.84; H, 4.20; N, 16.22
実測値(%):C, 52.78; H, 4.32; N, 15.92
5-クロロ-N-({5-(ヒドロキシメチル)-1-[4-(3-オキソモルホリン-4-イル)フェニル]-1H-1,2,3-トリアゾール-4-イル}メチル)チオフェン-2-カルボキサミド
Figure 2007045752
5-クロロチオフェン-2-カルボン酸(0.24 g)と参考例36で得た4-{4-[4-(アミノメチル)-5-(ヒドロキシメチル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル]フェニル}モルホリン-3-オン(0.44 g)および1-ヒドロキシベンゾトリアゾール1水和物(0.27 g)と1-エチル-3-(3-ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド1塩酸塩(0.33 g)から実施例3と同様にして題記化合物を白色粉末(0.35 g, 54%)として得た。
NMR (DMSO-d6) δ: 3.81-3.85 (2H, m), 3.99-4.03 (2H, m), 4.25 (2H, s), 4.59-4.64 (4H, m), 5.53 (1H, s), 7.18 (1H, d, J = 3.9), 7.65-7.76 (5H, m), 9.20 (1H, s).
4-[4-(4-{[(6-クロロ-2-ナフチル)スルホニル]メチル}-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル)フェニル]モルホリン-3-オン
Figure 2007045752
参考例17で得られた2-クロロ-6-(プロパ-2-イン-1-イルスルホニル)ナフタレン(0.27 g)と参考例1で得られた4-(4-アジドフェニル)モルホリン-3-オン(0.22 g) のトルエン(10 ml)溶液を3日間還流した後、固体を濾取した。得られた固体をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム-メタノール)で精製し、DMFから再結晶して題記化合物を淡渇色粉末(33 mg, 7%)として得た。
NMR (DMSO-d6) δ: 3.80 (2H, t, J = 4.8 Hz), 4.00 (2H, t, J = 4.8 Hz), 4.24 (2H, s), 5.00 (2H, s), 7.60-7.73 (3H, m), 7.86-7.91 (3H, m), 8.14 (1H, d, J = 8.7 Hz), 8.22-8.25 (2H, m), 8.53 (1H, s), 8.78 (1H, s).
元素分析値 C23H19ClN4O4S・0.3H2Oとして
計算値(%):C, 56.57; H, 4.05; N, 11.47
実測値(%):C, 56.79; H, 3.99; N, 11.50
5-クロロ-N-({1-[4-(3-オキソモルホリン-4-イル)フェニル]-1H-1,2,3-トリアゾール-4-イル}メチル)チオフェン-2-カルボキサミド(化合物(13a))および5-クロロ-N-({1-[4-(3-オキソモルホリン-4-イル)フェニル]-1H-1,2,3-トリアゾール-5-イル}メチル)チオフェン-2-カルボキサミド(化合物(13b))
Figure 2007045752
参考例3で得た5-クロロ-N-プロパ-2-イン-1-イルチオフェン-2-カルボキサミド(1.0 g)と参考例1で得た4-(4-アジドフェニル)モルホリン-3-オン(1.09 g)のトルエン(30 ml)溶液を、40時間加熱還流した。得られた固体を濾集した後に、エタノールおよび酢酸エチルで洗浄した。上記の固体をDMF/水から再結晶し、題記化合物(13a)(5-クロロ-N-({1-[4-(3-オキソモルホリン-4-イル)フェニル]-1H-1,2,3-トリアゾール-4-イル}メチル)チオフェン-2-カルボキサミド)を、淡茶色粉末(0.7 g, 34%)として得た。
NMR (DMSO-d6) δ: 3.81 (2H, m), 4.00 (2H, m), 4.24 (2H, s), 4.57 (2H, d, J = 5.7), 7.19 (1H, d, J = 3.9), 7.63 (2H, d, J = 9.0), 7.69 (1H, d, J = 3.9), 7.94 (2H, d, J = 9.0), 8.72 (1H, s), 9.21 (1H, t, J = 5.7).
元素分析値 C18H16ClN5O3Sとして
計算値(%):C, 51.74; H, 3.86; N, 16.76
実測値(%):C, 51.59; H, 3.72; N, 16.67

上記で得られた濾液を、減圧下溶媒を留去した後に、残留物を酢酸エチルで洗浄し、題記化合物(13b)(5-クロロ-N-({1-[4-(3-オキソモルホリン-4-イル)フェニル]-1H-1,2,3-トリアゾール-5-イル}メチル)チオフェン-2-カルボキサミド)を、白色アモルファス(0.25 g, 12%)として得た。
NMR (CDCl3) δ: 3.81 (2H, m), 4.07 (2H, m), 4.35 (2H, s), 4.61 (2H, d, J = 5.4), 6.88 (1H, d, J = 4.2), 7.01 (1H, t, J = 5.4), 7.31 (1H, d, J = 4.2), 7.50 (4H, s), 7.74 (1H, s).
元素分析値 C18H16ClN5O3Sとして
計算値(%):C, 51.74; H, 3.86; N, 16.76
実測値(%):C, 51.85; H, 3.93; N, 16.51
5-クロロ-N-({1-[4-(ピロリジン-1-イルカルボニル)フェニル]-1H-1,2,3-トリアゾール-4-イル}メチル)チオフェン-2-カルボキサミド(化合物14(a))および5-クロロ-N-({1-[4-(ピロリジン-1-イルカルボニル)フェニル]-1H-1,2,3-トリアゾール-5-イル}メチル)チオフェン-2-カルボキサミド(化合物14(b))
Figure 2007045752
参考例3で得た5-クロロ-N-プロパ-2-イン-1-イルチオフェン-2-カルボキサミド(1.0 g)と参考例11で得た1-(4-アジドベンゾイル)ピロリジン(1.1 g)のトルエン(30 ml)溶液を、40時間加熱還流した。得られた固体を濾集した後に、エタノールおよび酢酸エチルで洗浄した。上記の固体をDMF/水から再結晶し、題記化合物14(a) (5-クロロ-N-({1-[4-(ピロリジン-1-イルカルボニル)フェニル]-1H-1,2,3-トリアゾール-4-イル}メチル)チオフェン-2-カルボキサミド)を白色粉末(0.38 g, 18%)として得た。
NMR (CDCl3) δ: 1.89-2.05 (4H, m), 3.45 (2H, t, J = 5.8), 3.67 (2H, t, J = 7.0), 4.74 (2H, d, J = 5.8), 6.88 (1H, d, J = 4.2), 7.12 (1H, t, J = 5.8), 7.34 (1H, d, J = 4.2), 7.66 (2H, d, J = 9.0), 7.77 (2H, d, J = 9.0), 8.08 (1H, s).
元素分析値 C19H18ClN5O2Sとして
計算値(%):C, 54.87; H, 4.36; N, 16.84
実測値(%):C, 54.81; H, 4.36; N, 16.73

上記で得られた濾液を、減圧下溶媒を留去した後に、残留物を酢酸エチルで洗浄し、題記化合物(14b)5-クロロ-N-({1-[4-(ピロリジン-1-イルカルボニル)フェニル]-1H-1,2,3-トリアゾール-5-イル}メチル)チオフェン-2-カルボキサミドを白色粉末(0.15 g, 7%)として得た。
NMR (CDCl3) δ: 1.89-2.04 (4H, m), 3.38 (2H, t, J = 6.6), 3.65 (2H, t, J = 7.0), 4.62 (2H, d, J = 5.8), 6.88 (1H, d, J = 4.0), 7.40 (1H, d, J = 4.0), 7.47 (1H, t, J = 5.8), 7.49 (2H, d, J = 8.4), 7.59 (2H, d, J = 8.4), 7.71 (1H, s).
元素分析値 C19H18ClN5O2Sとして
計算値(%):C, 54.87; H, 4.36; N, 16.84
実測値(%):C, 54.75; H, 4.34; N, 16.69
5-クロロ-N-({1-[4-(2-オキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)フェニル]-1H-1,2,3-トリアゾール-4-イル}メチル)チオフェン-2-カルボキサミド
Figure 2007045752
参考例3で得た5-クロロ-N-プロパ-2-イン-1-イルチオフェン-2-カルボキサミド(1.1 g)と参考例2で得た1-(4-アジドフェニル)テトラヒドロピリミジン-2(1H)-オン(1.18 g)のトルエン(30 ml)溶液を、40時間加熱還流した。得られた固体を濾集した後に、エタノールおよび酢酸エチルで洗浄した。上記の固体をDMF/水から再結晶し、題記化合物を白色粉末(0.32 g, 14%)として得た。
NMR (DMSO-d6) δ: 1.95-1.99 (2H, m), 3.23-3.26 (2H, m), 3.66-3.70 (2H, m), 4.56 (2H, d, J = 5.4), 6.73 (1H, brs), 7.19 (1H, d, J = 4.2), 7.49 (2H, d, J = 9.0), 7.69 (1H, d, J = 4.2), 7.80 (2H, d, J = 9.0), 8.66 (1H, s), 9.20 (1H, t, J = 5.4).
元素分析値 C18H17ClN6O2S・0.3H2Oとして
計算値(%):C, 51.20; H, 4.20; N, 19.90
実測値(%):C, 51.36; H, 4.29; N, 19.76
5-クロロ-N-({1-[4-(モルホリン-4-イルカルボニル)フェニル]-1H-1,2,3-トリアゾール-4-イル}メチル)チオフェン-2-カルボキサミド
Figure 2007045752
参考例3で得た5-クロロ-N-プロパ-2-イン-1-イルチオフェン-2-カルボキサミド(1.1 g)と参考例18で得た4-(4-アジドベンゾイル)モルホリン(1.25 g)から実施例13と同様にして題記化合物を白色粉末(0.65 g, 27%)として得た。
NMR (DMSO-d6) δ: 3.36-3.63 (8H, m), 4.57 (2H, t, J = 6.0), 7.20 (1H, d, J = 4.0), 7.62 (2H, d, J = 8.8), 7.69 (1H, d, J = 4.0), 7.99 (2H, d, J = 8.8), 8.78 (1H, s), 9.23 (1H, t, J = 6.0).
5-クロロ-N-[(1-{4-[(3-ヒドロキシピロリジン-1-イル)カルボニル]フェニル}-1H-1,2,3-トリアゾール-4-イル)メチル]チオフェン-2-カルボキサミド
Figure 2007045752
参考例3で得た5-クロロ-N-プロパ-2-イン-1-イルチオフェン-2-カルボキサミド(1.2 g)と参考例19で得た1-(4-アジドベンゾイル)ピロリジン-3-オール(1.4 g)から実施例13と同様にして題記化合物を白色粉末(0.34 g, 13%)として得た。
NMR (DMSO-d6) δ: 1.82-1.95 (2H, m), 3.38 (1H, m), 3.54-3.62 (3H, m), 4.30 (1H, m), 4.58 (2H, d, J = 5.7), 5.00 (1H, m), 7.20 (1H, d, J = 4.2), 7.69 (1H, d, J = 4.2), 7.74 (2H, d, J = 8.7), 7.97 (2H, d, J = 8.7), 8.79 (1H, s), 9.29 (1H, t, J = 5.7).
5-クロロ-N-({1-[1-(ピロリジン-1-イルカルボニル)ピペリジン-4-イル]-1H-1,2,3-トリアゾール-4-イル}メチル)チオフェン-2-カルボキサミド
Figure 2007045752
参考例3で得た5-クロロ-N-プロパ-2-イン-1-イルチオフェン-2-カルボキサミド(1.4 g)と参考例20で得た4-アジド-1-(ピロリジン-1-イルカルボニル)ピペリジン(1.6 g)から実施例13と同様にして題記化合物を白色粉末(1.35 g, 46%)として得た。
NMR (DMSO-d6) δ: 1.72-1.77 (4H, m), 1.85-2.04 (4H, m), 2.82-2.91 (2H, m), 3.26-3.32 (4H, m), 3.72-3.77 (2H, m), 4.46 (2H, d, J = 5.7), 4.68 (1H, m), 7.18 (1H, d, J = 3.9), 7.66 (1H, d, J = 3.9), 8.08 (1H,s), 9.16 (1H, t, 5.7).
元素分析値 C18H23ClN6O2Sとして
計算値(%):C, 51.12; H, 5.48; N, 19.87
実測値(%):C, 51.04; H, 5.35; N, 19.79
5-クロロ-N-({1-[1-(モルホリン-4-イルカルボニル)ピペリジン-4-イル]-1H-1,2,3-トリアゾール-4-イル}メチル)チオフェン-2-カルボキサミド
Figure 2007045752
参考例3で得た5-クロロ-N-プロパ-2-イン-1-イルチオフェン-2-カルボキサミド(1.9 g)と参考例23で得た4-[(4-アジドピペリジン-1-イル)カルボニル]モルホリン(2.3 g)から実施例13と同様にして題記化合物を白色粉末(0.89 g, 21%)として得た。
NMR (DMSO-d6) δ: 1.99-2.23 (4H, m), 2.91-3.05 (2H, m), 3.28-3.33 (4H, m), 3.67-3.72 (4H, m), 3.80-3.87 (2H, m), 4.57 (1H, m), 4.64 (2H, d, J = 5.8), 6.87 (1H, d, J = 4.2), 7.06 (1H, t, J = 5.8), 7.30 (1H, d, J = 4.2), 7.65 (1H, s).
元素分析値 C18H23ClN6O3Sとして
計算値(%):C, 49.25; H, 5.28; N, 19.15
実測値(%):C, 48.94; H, 5.26; N, 19.07
5-クロロ-N-({1-[2-メチル-4-(3-オキソモルホリン-4-イル)フェニル]-1H-1,2,3-トリアゾール-4-イル}メチル)チオフェン-2-カルボキサミド
Figure 2007045752
参考例3で得た5-クロロ-N-プロパ-2-イン-1-イルチオフェン-2-カルボキサミド(0.86 g)と参考例32で得た4-(4-アジド-3-メチルフェニル)モルホリン-3-オン(1.00 g)から実施例13と同様にして題記化合物を白色粉末(0.27 g, 15%)として得た。
NMR (DMSO-d6) δ: 2.16 (3H, s), 3.78-3.81 (2H, m), 3.98-4.02 (2H, m), 4.24 (2H, s), 4.59 (2H, d, J = 5.4), 7.19 (1H, d, J = 3.9), 7.44-7.45 (2H, m), 7.53(1H, s), 7.70 (1H, d, J = 3.9), 8.38 (1H, s), 9.19 (1H, t, J = 5.4).
4-クロロ-N-({1-[4-(3-オキソモルホリン-4-イル)フェニル]-1H-1,2,3-トリアゾール-4-イル}メチル)ベンゼンスルホンアミド
Figure 2007045752
4-クロロベンゼンスルホニル クロリド(0.05 g)とトリエチルアミン(0.05 ml)の塩化メチレン(2 ml)溶液に、参考例7で得た4-{4-[4-(アミノメチル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル]フェニル}モルホリン-3-オン(0.06 g)を氷冷下に加え、室温で2時間攪拌した。反応溶液に水を加えた後、塩化メチレンで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄した後に、硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を減圧留去した。残留物をシリカゲルカラム(酢酸エチル/メタノール(4:1)から(7:3))で精製し、得られた生成物をジイソプロピルエーテル/酢酸エチルより再結晶して題記化合物を白色固体(0.02 g, 20%)として得た。
NMR (DMSO-d6) δ: 3.80 (2H, m), 4.00 (2H, m), 4.17 (2H, s), 4.24 (2H, s), 7.60-7.65 (4H, m), 7.76-7.84 (4H, m), 8.34 (1H, brs), 8.50 (1H, s).
N-(4-クロロフェニル)-N'-({1-[4-(3-オキソモルホリン-4-イル)フェニル]-1H-1,2,3-トリアゾール-4-イル}メチル)尿素
Figure 2007045752
参考例7で得た4-{4-[4-(アミノメチル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル]フェニル}モルホリン-3-オン(0.05 g)の塩化メチレン/THF(1:1)(3 ml) 混合溶液に、4-クロロフェニルイソシアナート(0.03 g)を加え、室温で20時間撹拌した。反応溶液に1N塩酸水溶液を加え、クロロホルムで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄した後に、硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を減圧留去した。得られた固体を酢酸エチルで洗浄し、酢酸エチル/メタノールより再結晶して題記化合物を白色固体(0.02 g, 26%)として得た。
NMR (DMSO-d6) δ: 3.80 (2H, m), 4.00 (2H, m), 4.24 (2H, s), 4.43 (2H, d, J = 5.4), 6.76 (1H, t, J = 5.4), 7.25 (2H, d, J = 8.8), 7.44 (2H, d, J = 8.8), 7.63 (2H, d, J = 8.8), 7.93 (2H, d, J = 8.8), 8.67 (1H, s), 8.78 (1H, s).
5-クロロ-N-({1-[2-フルオロ-4-(3-オキソモルホリン-4-イル)フェニル]-1H-1,2,3-トリアゾール-4-イル}メチル)チオフェン-2-カルボキサミド
Figure 2007045752
参考例15で得た5-クロロ-N-{[1-(4-{[(2-クロロエトキシ)アセチル]アミノ}-2-フルオロフェニル)-1H-1,2,3-トリアゾール-4-イル]メチル}チオフェン-2-カルボキサミド(0.07 g)のDMF(5 ml)溶液に炭酸カリウム(0.02 g)を加え、室温で17時間撹拌した。溶媒を減圧下留去した後、水(30 ml)を加え、クロロホルム/メタノール混合溶媒で抽出した。抽出液を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、溶媒を減圧下留去した。残留物を酢酸エチル/クロロホルムから再結晶を行い、題記化合物を淡茶色粉末(0.04 g, 55%)として得た。
NMR (DMSO-d6) δ: 3.84 (2H, t, J = 5.1), 4.01 (2H, t, J = 5.1), 4.26 (2H, s), 4.59 (2H, d, J = 5.4), 7.19 (1H, d, J = 3.9), 7.51-7.54 (1H, m), 7.69 (1H, d, J = 3.9), 7.72-7.77(1H, m), 7.82-7.88(1H, s), 9.22 (1H, t, J = 5.4).
元素分析値 C18H15ClFN5O3S・0.2H2Oとして
計算値(%):C, 49.19; H, 3.53; N, 15.94
実測値(%):C, 49.19; H, 3.52; N, 15.97
ジメチルカルバミン酸 {4-({[(5-クロロ-2-チエニル)カルボニル]アミノ}メチル)-1-[4-(3-オキソモルホリン-4-イル)フェニル]-1H-1,2,3-トリアゾール-5-イル}メチル
Figure 2007045752
実施例11で得た5-クロロ-N-({5-(ヒドロキシメチル)-1-[4-(3-オキソモルホリン-4-イル)フェニル]-1H-1,2,3-トリアゾール-4-イル}メチル)チオフェン-2-カルボキサミド(0.15 g)のDMA(3 ml)溶液に水素化ナトリウム(0.07 g)を加え、次いでジメチルカルバミン酸クロリド(152 μl)を加え、100度で20時間撹拌した。反応溶液に水(100 ml)を加え、クロロホルムで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧下溶媒を留去し、残留物塩基性シリカゲルカラム(へキサン/酢酸エチル=3:7から酢酸エチル)で精製し、ジクロロメタン/ジイソプロピルエーテルで再結晶し、題記化合物を白色粉末(0.03 g, 19%)として得た。
NMR (DMSO-d6) δ: 2.55 (3H, s), 2.71 (3H, s), 3.81-3.84 (2H, m), 3.99-4.03 (2H, m), 4.25 (2H, s), 4.62 (2H, d, J = 5.4), 5.24 (2H, m), 7.19 (1H, d, J = 4.2), 7.63-7.70 (5H, m), 9.20 (1H, t, J = 5.4).
元素分析値 C19H18ClN5O3S・0.5H2O・0.5iPr2Oとして
計算値(%):C, 51.85; H, 5.40; N, 14.51
実測値(%):C, 51.78; H, 5.12; N, 14.53
5-クロロ-N-({3-[4-(3-オキソモルホリン-4-イル)フェニル]イソオキサゾール-5-イル}メチル)チオフェン-2-カルボキサミド
Figure 2007045752
(2-クロロエトキシ)酢酸(291 mg)と一滴のDMFのテトラヒドロフラン(20ml)溶液に塩化オキサリル (275μl)を滴下し室温で3時間撹拌した後、減圧下溶媒を留去した。残留物をN,N-ジメチルアセトアミド(5 ml)に溶解し、参考例42で得たN-{[3-(4-アミノフェニル)イソオキサゾール-5-イル]メチル}-5-クロロチオフェン-2-カルボキサミド(291 mg)のN,N-ジメチルアセトアミド(10 ml)溶液に氷冷下滴下した。室温で2時間撹拌した後、水を加えて沈殿物を濾取し、減圧下で乾燥した。得られた沈殿物と炭酸カリウム(58 mg)のDMF(10 ml)溶液を室温で15時間撹拌した後、水を加えて沈殿物を濾取した。得られた沈殿物をシリカゲルクロマトグラフィー(酢酸エチル-ヘキサン=1:1から酢酸エチル)で精製して題記化合物(70 mg, 18%)を淡黄色粉末として得た。
NMR (DMSO-d6) δ: 3.78-3.81 (2H, m), 3.97-4.00 (2H, m), 4.22 (2H, s), 4.63 (2H, d, J = 5.7), 6.97 (1H, s), 7.22 (1H, d, J = 4.2), 7.55 (2H, d, J = 9.0), 7.72 (1H, d, J = 4.2), 7.90 (2H, d, J = 9.0), 9.34 (1H, brs).
元素分析値 C19H16ClN3O4Sとして
計算値(%):C, 54.61; H, 3.86; N, 10.06
実測値(%):C, 54.46; H, 3.86; N, 9.91
5-クロロ-N-({2-[4-(3-オキソモルホリン-4-イル)フェニル]-1,3-オキサゾール-4-イル}メチル)チオフェン-2-カルボキサミド
Figure 2007045752
参考例47で得られたN-{[2-(4-アミノフェニル)-1,3-オキサゾール-4-イル]メチル}-5-クロロチオフェン-2-カルボキサミド(0.93 g)を用いて、実施例25と同様に題記化合物(57 mg, 14%)を淡黄色粉末として得た。
NMR (DMSO-d6) δ: 3.80 (2H, t, J = 5.1), 3.99 (2H, t, J = 5.1), 4.24 (2H, s), 4.40 (2H, d, J = 5.4), 7.19 (1H, d, J = 4.2), 7.61 (2H, d, J = 8.7), 7.71 (1H, d, J = 4.2), 7.99 (2H, d, J = 8.7), 8.10 (1H, s), 9.14 (1H, t, J = 5.4).
元素分析値 C19H16ClN3O4Sとして
計算値(%):C, 54.61; H, 3.86; N, 10.06
実測値(%):C, 54.51; H, 3.88; N, 10.06
5-クロロ-N-({2-[4-(3-オキソモルホリン-4-イル)フェニル]-1,3-チアゾール-4-イル}メチル)チオフェン-2-カルボキサミド
Figure 2007045752
参考例53で得られたN-{[2-(4-アミノフェニル)-1,3-チアゾール-4-イル]メチル}-5-クロロチオフェン-2-カルボキサミド(0.14 g)を用いて、実施例25と同様に題記化合物(40 mg, 11%)を淡黄色粉末として得た。
NMR (DMSO-d6) δ: 3.78-3.81 (2H, m), 3.98-4.01 (2H, m), 4.23 (2H, m), 4.58 (2H, d, J = 6.0), 7.20 (1H, d, J = 4.2), 7.50 (1H, s), 7.54-7.58 (2H, m), 7.73 (1H, d, J = 4.2), 7.93-7.97 (2H, m), 9.24 (1H, t, J = 6.0).
元素分析値 C19H16ClN3O3S2として
計算値(%):C, 52.59; H, 3.72; N, 9.68
実測値(%):C, 52.50; H, 3.69; N, 9.71
5-クロロ-N-({2-[4-(3-オキソモルホリン-4-イル)フェニル]-1,3-チアゾール-5-イル}メチル)チオフェン-2-カルボキサミド
Figure 2007045752
(2-クロロエトキシ)酢酸(291 mg)と一滴のDMFのテトラヒドロフラン(20ml)溶液に塩化オキサリル (275μl)を滴下し室温で3時間撹拌した後、減圧下溶媒を留去した。残留物をN,N-ジメチルアセトアミド(5 ml)に溶解し、参考例60で得られたN-{[2-(4-アミノフェニル)-1,3-チアゾール-5-イル]メチル}-5-クロロチオフェン-2-カルボキサミド(0.35 g) のN,N-ジメチルアセトアミド(10 ml)溶液に氷冷下滴下した。室温で2時間撹拌した後、水を加えて沈殿物を濾取し、減圧下で乾燥した。得られた沈殿物と炭酸カリウム(58 mg)のDMF(10 ml)溶液を室温で15時間撹拌した後、水を加えて沈殿物を濾取した。得られた沈殿物をシリカゲルクロマトグラフィー(酢酸エチル-ヘキサン=1:1から酢酸エチル)で精製して題記化合物(50 mg, 12%)を淡黄色粉末として得た。
NMR (DMSO-d6) δ: 3.77-3.81 (2H, m), 3.97-4.00 (2H, m), 4.23 (2H, s), 4.66 (2H, d, J = 5.4), 7.19 (1H, d, J = 4.2), 7.52-7.55 (2H, m), 7.66 (1H, d, J = 4.2), 7.81 (1H, s), 7.92-7.95 (2H, m), 9.33 (1H, t, J = 5.4).
元素分析値 C19H16ClN3O3S2として
計算値(%):C, 52.59; H, 3.72; N, 9.68
実測値(%):C, 52.31; H, 3.73; N, 9.63
5-クロロ-N-({2-[4-(2-オキソピロリジン-1-イル)フェニル]-1,3-オキサゾール-4-イル}メチル)チオフェン-2-カルボキサミド
Figure 2007045752
参考例44で得たN-{[3-(4-アミノフェニル)イソオキサゾール-5-イル]メチル}-5-クロロチオフェン-2-カルボキサミド(0.12 g)のN,N-ジメチルアセトアミド(6 ml)溶液に4-ブロモブタノイルクロリド(73 mg)を氷冷下で滴下し室温で2時間撹拌した後、減圧下溶媒を留去した。残留物をクロロホルム-メタノールで希釈後、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液および飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、減圧濃縮した。残留物をN,N-ジメチルホルムアミド(10 ml)に溶解し、炭酸カリウム(0.10 g)を加えて80℃で15時間撹拌した。減圧下で溶媒を留去し、残留物をクロロホルム-メタノールで希釈後、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液および飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、減圧濃縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン-酢酸エチル=1/1から酢酸エチル)で精製し、クロロホルム-メタノールから再結晶して題記化合物を淡黄色粉末(48 mg, 33%)として得た。
NMR (DMSO-d6) δ: 2.03-2.13 (2H, m), 2.49-2.56 (2H, m), 3.88 (2H, t, J = 7.2), 4.38 (1H, d, J = 5.4), 7.19 (1H, d, J = 3.9), 7.11 (1H, d, J = 3.9), 7.82-7.85 (2H, m), 7.94-7.97 (2H, m), 8.05 (1H, s), 9.12 (1H, brt, J = 5.4).
元素分析値 C19H16ClN3O3Sとして
計算値(%):C, 56.79; H, 4.01; N, 10.46
実測値(%):C, 56.64; H, 3.99; N, 10.44
N-{4-[4-({[(5-クロロ-2-チエニル)カルボニル]アミノ}メチル)-1,3-オキサゾール-2-イル]フェニル}モルホリン-4-カルボキサミド
Figure 2007045752
参考例44で得たN-{[3-(4-アミノフェニル)イソオキサゾール-5-イル]メチル}-5-クロロチオフェン-2-カルボキサミド(90 mg)とモルホリン-4-カルボニルクロリド(48 mg)のN,N-ジメチルアセトアミド(5 ml)溶液を80℃で3時間撹拌した後、減圧下溶媒を留去した。残留物をクロロホルム-メタノールで希釈後、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液および飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、減圧濃縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン-酢酸エチル=1/1から酢酸エチル)で精製し、クロロホルム-メタノールから再結晶して題記化合物を白色粉末(8.9 mg, 7%)として得た。
NMR (DMSO-d6) δ: 3.44 (4H, tm H = 4.8), 3.62 (4H, t, J = 4.8), 4.37 (2H, d, J = 5.4), 7.19 (1H, d, J = 4.2), 7.63 (2H, d, J = 9.0), 7.71 (1H, d, J = 4.2), 7.83 (2H, d, J = 9.0), 8.01 (1H, s), 8.83 (1H, brs), 9.10 (1H, brt, J = 5.4).
元素分析値 C20H19ClN4O4S・H2Oとして
計算値(%):C, 51.67; H, 4.55; N, 12.05
実測値(%):C, 51.58; H, 4.56; N, 11.97
5-クロロ-N-({5-[4-(3-オキソモルホリン-4-イル)フェニル]-1,3,4-オキサジアゾール-2-イル}メチル)チオフェン-2-カルボキサミド
Figure 2007045752
参考例65で得られたN-{[5-(4-アミノフェニル)-1,3,4-オキサジアゾール-2-イル]メチル}-5-クロロチオフェン-2-カルボキサミド(112 mg)を用いて、実施例25と同様にして題記化合物(10.1 mg, 4%)を白色粉末として得た。
NMR (DMSO-d6) δ: 3.80-3.84 (2H, m), 3.98-4.02 (2H, m), 4.25 (2H, s), 4.77 (2H, d, J = 5.7), 7.23 (2H, d, J = 3.9), 7.67-7.73 (3H, m), 7.98-8.03 (2H, m), 9.43 (1H, t, J = 5.7).
元素分析値 C18H15ClN4O4S・0.3H2Oとして
計算値(%):C, 50.96; H, 3.71; N, 13.21
実測値(%):C, 50.99; H, 3.85; N, 13.33
製剤例1
本発明における式(I)で表される化合物またはその塩を有効成分として含有するFXa阻害剤(例、深部静脈血栓症治療剤、心原性脳梗塞治療剤など)は、例えば、次のような処方によって製造することができる。
なお、以下の処方において活性成分以外の成分(添加物)は、日本薬局方、日本薬局方外医薬品規格または医薬品添加物規格における収載品などを用いることができる。
1.カプセル剤
(1)実施例23で得られた化合物 120mg
(2)ラクトース 210mg
(3)微結晶セルロース 27mg
(4)ステアリン酸マグネシウム 3mg
1カプセル 360mg
(1)、(2)と(3)および(4)の1/2を混和した後、顆粒化する。これに残りの(4)を加えて全体をゼラチンカプセルに封入する。
2.カプセル剤
(1)実施例15で得られた化合物 120mg
(2)ラクトース 210mg
(3)微結晶セルロース 27mg
(4)ステアリン酸マグネシウム 3mg
1カプセル 360mg
(1)、(2)と(3)および(4)の1/2を混和した後、顆粒化する。これに残りの(4)を加えて全体をゼラチンカプセルに封入する。
3.錠剤
(1)実施例13aで得られた化合物 120mg
(2)ラクトース 174mg
(3)コーンスターチ 54mg
(4)微結晶セルロース 10.5mg
(5)ステアリン酸マグネシウム 1.5mg
1錠 360mg
(1)、(2)、(3)、(4)の2/3および(5)の1/2を混和した後、顆粒化する。残りの(4)および(5)をこの顆粒に加えて錠剤に加圧成型する。
4.錠剤
(1)実施例23で得られた化合物 120mg
(2)ラクトース 174mg
(3)コーンスターチ 54mg
(4)微結晶セルロース 10.5mg
(5)ステアリン酸マグネシウム 1.5mg
1錠 360mg
(1)、(2)、(3)、(4)の2/3および(5)の1/2を混和した後、顆粒化する。残りの(4)および(5)をこの顆粒に加えて錠剤に加圧成型する。
製剤例2
日局注射用蒸留水50mlに実施例13aで得られた化合物50mgを溶解した後、日局注射用蒸留水を加えて100mlとする。この溶液を滅菌条件下でろ過し、次にこの溶液1mlずつを取り、滅菌条件下、注射用バイアルに充填し、凍結乾燥して密閉する。
製剤例2
日局注射用蒸留水50mlに実施例28で得られた化合物50mgを溶解した後、日局注射用蒸留水を加えて100mlとする。この溶液を滅菌条件下でろ過し、次にこの溶液1mlずつを取り、滅菌条件下、注射用バイアルに充填し、凍結乾燥して密閉する。
実験例1
(1)ヒト活性化血液凝固第X因子(FXa)阻害作用
実験方法:96穴マイクロプレートに0.145M食塩及び2mM塩化カルシウム含有0.05Mトリス塩酸緩衝液(pH8.3)225μl、試料(試験化合物をジメチルスルフォキシドに溶解)5μl及びヒトFXa(0.3unit/ml)10μlを加えて37℃で約10分間反応させた後、基質(3mM,S−2765)10μlを添加して37℃で10分間反応させた。次いで、50%酢酸水25μlを加えて反応を停止させた後、分光光度計により405nmの吸光度の変化を測定し、FXa作用を50%阻害する濃度(IC50)を算出した。
(2)In vitro凝固時間測定法
(2−1)外因系凝固時間(PT)測定法:
PT試薬(DIAGNOSTICA STAGO)を用い、自動血液凝固時間測定装置(STA compact,DIAGNOSTICA STAGO)により測定した。ヒト正常血漿(新鮮ヒト血漿FFP,積水化学工業)97μlに薬物3μlを添加し、37℃で4分間予備加温した。上記血漿50μlに対し、ウサギ脳由来組織トロンボプラスチン溶液を100μl添加した後、凝固までの時間を測定した。薬物はジメチルスルホキシド(DMSO)に溶解して使用した。凝固時間2倍延長濃度は、薬物の代わりにDMSOを添加したときの凝固時間をもとに算出した。
(2−2)内因系凝固時間(APTT)測定法:
STA-APTT-LT(DIAGNOSTICA STAGO)を用い、自動血液凝固時間測定装置により測定した。ヒト正常血漿97μlに薬物3μlを添加した。血漿50μlに対し活性部分トロンボプラスチン溶液を50μl添加し、37℃で4分間予備加温した。25 mmol/l のCaCl2溶液50μlを添加して、凝固までの時間を測定した。薬物はDMSOに溶解して使用した。凝固時間2倍延長濃度は(2-1)と同様に算出した。
(3)サルでのex vivo血漿中血液凝固第X因子(FXa)阻害活性測定法
雄性カニクイザル(2.5-6.0 kg)を用いた。経口投与後、経時的にクエン酸採血(全血:3.8%クエン酸3Na=9:1, v/v)を行い、遠心分離により血漿を採取した。血漿中FXa阻害活性はテストチームヘパリン(第一化学薬品)を用いて以下の方法で測定した。96穴マイクロプレートに緩衝液を80μL分注し、血漿10μL及びアンチトロンビンIII溶液10μLを添加して検体とした。検体を37℃で5分間撹拌してから、FXa溶液50μLを添加して37℃で30秒間撹拌した。次にS-2222溶液100μLを加えて37℃で約3分間反応させた。50%酢酸溶液50μLを添加して反応を停止させた後、マイクロプレートリーダー(マルチスキャンアセント,大日本製薬)にて405nmの吸光度を測定した。得られた吸光度から、酵素と基質の代わりに蒸留水を添加して同様の操作を行って得られた吸光度を引いて測定値とした。FXa阻害活性(μg/mL, fondaparinax当量)はfondaparinax(サノフィ)を用いて作成した標準曲線より算出した。測定限界は0-0.15μg/mLであり、0μg/mL以下の値を示した場合は全て0μg/mLとし、0.15μg/mL以上の値を示した検体は緩衝液で希釈してから再測定した。実験より得られた数値は平均値±標準誤差(S.E.M.)、n=例数として表記した。
(4)ラット腹部大静脈部分結紮モデル
雄性SDラット(200-400 g)を用いた。Finkleらの方法(Thromb. Haemost. 79: 431-438, 1998)を改変して使用した。薬物を経口投与した後、ペントバルビタール(50mg/kg,i.p.)麻酔下にて腹部大静脈を丁寧に剥離した後、腹部大静脈の腎静脈分岐部及びその1cm下流のところに糸をかけ、間にある分枝をすべて結紮した。左大腿静脈よりバルーンカテーテル(Fogarty 2F,Baxter)を挿入し、2本の糸の間を200 mLの空気で膨らませたバルーンで3回傷害した。バルーンカテーテルを抜き、腎静脈分岐部にかけた糸を26Gの針と一緒に結んだ後、針を取り除くことで部分結紮を作成した。30分後、もう1本の糸を結んでから2本の糸の間にできた血栓を丁寧に摘出し、血栓の湿重量を風防付き分析天秤(BP110S,Satorius)により測定した。さらに、腹部大静脈より3.8%クエン酸ナトリウム1/10容にて2mL採血した後、3000rpmで10分間遠心して凝固時間測定用の乏血小板血漿(PPP)を採取した。薬物の血栓形成抑制率は対照群の血栓湿重量に対する薬物投与群の湿重量の比(%)から算出した。
(5)出血時間測定法
雄性SDラット(200-400 g)を用いた。薬物を経口投与した後、ペントバルビタール(50mg/kg,i.p.)麻酔下にて、尾の先端から2-3mmのところを剃刀にて切断した。30秒間隔にて濾紙を用い血液を吸引し、出血が止まるまでの時間を測定した。出血時間の測定は最大30分間行った。
実験結果
表1に実験例1(1)で求めたIC50値を示す。これより、本発明の化合物は優れたFXa阻害作用を示すことが明らかである。
Figure 2007045752
本発明の化合物(I)またはその塩類は、経口吸収性に優れ、かつ、in vivoにおけるFXa阻害活性の持続性や化合物の血漿中濃度の持続性に優れている。とりわけ化合物(I)における環Aがトリアゾールである化合物に関して、作用持続性に優れていることが期待され、上記に記載された評価方法(サルでのex vivo血漿中血液凝固第X因子(FXa)阻害活性測定法)により代表化合物に関してその事実が確認されている。
なお、本発明の化合物(I)またはその塩類は、FXaへの作用特異性が非常に高いため、FXa阻害に基づく作用以外の副作用の問題なく、安全にFXa阻害剤として使用することができる。
本発明の化合物(I)またはその塩類は、優れたFXa阻害作用を有し、医薬としてより安全性が高く、また経口吸収しうる抗血液凝固剤として有用であり、血栓や梗塞に基づく各種疾病の予防・治療に有利に用いられる。

Claims (19)

  1. 下記の一般式(I):
    Figure 2007045752
    [式中、Xは、共有結合、または置換基を有していてもよいC1-6アルキレン基、
    Yは、式:−N(R1)CO−、−N(R)SO−、−N(R3)CON(R4)−または−S(O)n−で示される基(式中、R1、R、R3、およびR4 は、それぞれ独立に、水素、または置換基を有していてもよいC1-6アルキル基を;nは0から2の整数を示す)、
    ZおよびZ’は、それぞれ独立に、共有結合;置換基を有していてもよいC1-6アルキレン基、置換基を有していてもよいC2-6アルケニレン基、または置換基を有していてもよいC2-6アルキニレン基;または式:−N(R5)CO−で示される基(式中、R5 は水素、または置換基を有していてもよいC1-6アルキル基を示す)、
    Arは、置換基を有していてもよいアリール基、または置換基を有していてもよい複素環基、
    Dは、Z’およびA以外に置換基を有していてもよい環状基、
    Eは、Z’以外に置換基を有していてもよい環状基、および
    Aは、DおよびX以外に置換基を有していてもよい5員芳香族複素環
    をそれぞれ表す]で示される化合物またはその塩類。
  2. 請求項1に記載された化合物のプロドラッグ。
  3. Aが、DおよびX以外に置換基を有していてもよい5員窒素含有芳香族複素環である請求項1に記載の化合物。
  4. Aが、DおよびX以外に、置換基を有していてもよいC1-6アルキル基およびハロゲンよりなる群より選択される置換基を有していてもよい、トリアゾール、ピラゾール、イミダゾール、ピロール、チアゾール、チアジアゾール、オキサゾール、イソオキサゾールおよびオキサジアゾールよりなる群より選択される5員窒素含有芳香族複素環である請求項1に記載の化合物。
  5. Aが、トリアゾールまたはチアゾールである請求項1に記載の化合物。
  6. Xが、C1-3アルキレン基である請求項1に記載の化合物。
  7. Yが、式:−N(R1)CO−で示される基(式中、R1 は、水素を意味する)である請求項1に記載の化合物。
  8. Zが、共有結合である請求項1に記載の化合物。
  9. Z’が、共有結合、または置換基を有していてもよいC1-6アルキレン基である請求項1に記載の化合物。
  10. Arが、置換基を有していてもよい5員芳香族複素環基である請求項1に記載の化合物。
  11. Dが、Z’およびA以外に置換基を有していてもよい(C−C10)アリール基である請求項1に記載の化合物。
  12. Eが、Z’以外に置換基を有していてもよい5または6員窒素含有複素環基である請求項1に記載の化合物。
  13. DとXとが、A上の隣接しない2つの原子上にそれぞれ置換している請求項1に記載の化合物。
  14. 5-クロロ-N-({1-[4-(3-オキソモルホリン-4-イル)フェニル]-1H-1,2,3-トリアゾール-4-イル}メチル)チオフェン-2-カルボキサミド、
    5-クロロ-N-({1-[4-(ピロリジン-1-イルカルボニル)フェニル]-1H-1,2,3-トリアゾール-4-イル}メチル)チオフェン-2-カルボキサミド、
    5-クロロ-N-({1-[4-(2-オキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)フェニル]-1H-1,2,3-トリアゾール-4-イル}メチル)チオフェン-2-カルボキサミド、
    5-クロロ-N-({1-[2-フルオロ-4-(3-オキソモルホリン-4-イル)フェニル]-1H-1,2,3-トリアゾール-4-イル}メチル)チオフェン-2-カルボキサミド、および
    5-クロロ-N-({2-[4-(3-オキソモルホリン-4-イル)フェニル]-1,3-チアゾール-5-イル}メチル)チオフェン-2-カルボキサミド
    からなる群から選択された化合物またはその塩類。
  15. 請求項1または2記載の化合物を含有することを特徴とする医薬。
  16. 抗血液凝固剤である請求項15記載の医薬。
  17. 活性化血液凝固第X因子阻害剤である請求項15記載の医薬。
  18. 心筋梗塞、脳梗塞、深部静脈血栓症、肺血栓塞栓症または閉塞性動脈硬化症の予防または治療剤である請求項15記載の医薬。
  19. エコノミークラス症候群、手術中・術後の血栓塞栓症または深部静脈血栓症の二次発症の予防または治療剤である請求項15記載の医薬。
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