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JP2007039322A - 改質方法及び改質器 - Google Patents

改質方法及び改質器 Download PDF

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Katsuki Yagi
克記 八木
Naohiko Matsuda
直彦 松田
Shigeru Nojima
野島  繁
Tetsuya Takemoto
哲也 竹本
Susumu Takami
晋 高見
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Osaka Gas Co Ltd
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Osaka Gas Co Ltd
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Abstract

【課題】空気のみを分配する場合の利点を生かし且つ2種類の触媒を用いる場合の問題点を解決すること、改質器の小型化を図ることなどが可能な改質方法及び改質器を提供する。
【解決手段】直列に接続した2段の各触媒層12A,12Bに空気のみを分配する構成とし、且つ、各触媒層12A,12Bは1種類で燃料の部分酸化反応と燃料の水蒸気改質反応とを促進する酸化改質触媒を充填してなるものとする。また、2つの円筒体を重ねてなる2重の円筒体構造の触媒容器を有し、2つの円筒体のうちの内側の円筒体の内部に酸化改質触媒を充填してなる触媒層と、2つの円筒体の間に酸化改質触媒を充填してなる他の触媒層とからなる2段の触媒層構成とし、且つ、内側の触媒層から外側の触媒層へと各段の触媒層のガス流通方向を逆にして(折り返すようにして)順次ガスを流通させる構成としてもよい。
【選択図】図1

Description

本発明は燃料の水蒸気改質反応によって水素を生成する改質方法及び改質器に関する。
燃料の水蒸気改質反応によって水素含有ガスを得る改質器では、水蒸気改質触媒層を備えており、この水蒸気改質触媒層において燃料の水蒸気改質反応を促進させる。この場合、燃料の水蒸気改質反応は、一般的に次式で表される吸熱反応であるため、この反応を維持して所定の水素含有ガスを得るためには前記水蒸気改質触媒層に熱を供給する必要がある。
燃料 + aH2O → bCO2 + cH2 (1)
水蒸気改質触媒層への熱の供給方法としては、水蒸気改質触媒層の外部から熱交換によって熱を供給する方法と、水蒸気改質触媒層の中で発熱反応を起こすことによって水蒸気改質触媒層の内部から熱を供給する方法とがある。両者を比較すると、特に車載用の改質器の場合には短時間起動や高速負荷変化を必要とすることから、水蒸気改質触媒層の温度分布を、外部からの供給熱量の制御によって行うよりも、内部発熱量の制御によって行うほうが有利であるため、前者の熱供給方法よりも後者の熱供給方法を採用するほうが有利である。水蒸気改質触媒層の中で発生させる発熱反応は、燃料の一部を酸化させる反応である。この反応は量論空気と比較して非常に少ない量の空気を用いるため、燃焼生成物にCO2やH2Oではなく、COやH2を多く含む。従って、この反応は部分酸化反応と呼ばれている。部分酸化反応は次式で表される。
燃料 + O2 → CO + H2 (部分酸化反応:発熱) (2)
このような部分酸化反応によって熱供給を行う改質器の例としては、例えば下記の特許文献1に記載されたものがある。図19は特許文献1に記載されている改質器の概略構成図、図20は特許文献1に記載されている他の改質器の概略構成図である。
図19に示す改質器1は改質体2を2つ直列に接続した2段構成のものである。改質体2は、上流側に部分酸化反応(発熱反応)を促進する酸化触媒を充填してなる酸化触媒層3を有し、下流側に水蒸気改質反応(吸熱反応)を促進する改質触媒を充填してなる改質触媒層4を有する。そして、この改質器1では燃料と水蒸気と空気との混合ガスを、各改質体2に分配することにより、発熱量と吸熱量を制御して、酸化触媒層3の温度が酸化触媒の耐熱温度以上に昇温されるのを防止している。
図20に示す改質器5も、改質体2を2つ直列に接続した2段構成のものである。改質体2の構成は上記のとおりである。そして、この改質器2では燃料と水蒸気の混合ガスは1段目の改質体2に供給する一方、部分酸化反応用の空気のみを各改質体2に分配することにより、発熱量と吸熱量を制御して、酸化触媒層3の温度が酸化触媒の耐熱温度以上に昇温されるのを防止している。
特開2002−326801号公報 特許第3482367号公報 特開2005−211808号公報
上記従来の改質器1,5では次のような不具合がある。
(1) 改質器1では燃料と水蒸気と空気の混合ガスを分配しているため、分配流量が多くなり、流調装置のサイズが大きくなる。また、温度や圧力の変化に対応する必要があるため、制御装置が複雑でコストがかかる。これに対して空気のみを分配する場合には、燃料と水蒸気の混合ガスと空気とを混合するための混合器が必要にはなるものの、分配流量が少ないため、分配流量の調整は燃料と水蒸気と空気の混合ガスを分配する場合よりも容易であり、流調装置のサイズも小さくなる。更には、燃料と水蒸気と空気の混合ガスを分配する場合、混合ガスの組成が一定であるため、発熱量は混合ガス流量に比例する。しかし、各段の改質体2(触媒層)への混合ガスの流量分配特性が変化すると、反応性が低下することがあるため、混合ガス分配流量の調整による発熱量の調整しろは、空気のみを分配する場合よりも小さくなる。
(2) また、改質器1,5は2段の改質体2(触媒層)を単に直列に接続しているため、サイズの大きなものとなり、特に車載用のように設定スペースが限られている場合には不利である。また、改質器1,5では混合ガス又は空気を分配することによって改質体2(触媒層)におけるピーク温度の低減(温度分布の平坦化)が図れているが、触媒の耐熱性に対して十分な余裕を確保するためには、更なるピーク温度の低減(温度分布の平坦化)を図ることが望ましい。更には、改質器1,5では各段の改質体2(触媒層)において2種類の触媒(酸化触媒と改質触媒)を用いているため、これらの触媒の配分比の調整などに手間がかかって充填作業が困難であり、また、これらの触媒が互いに混ざり合わないようにするための仕切りも必要になる。
一方、本発明者等は、現在、燃料の部分酸化反応と燃料の水蒸気改質反応とを促進する触媒(以下、ここでは、このような触媒を酸化改質触媒と称する)を用いた改質器の開発を進めている。この酸化改質触媒を用いた改質器では上記のような2種類の触媒(酸化触媒と改質触媒)を用いる場合の問題点など解決することができる。しかしながら、この場合にも、一般に上記式(2)の反応速度は上記式(1)の反応速度に比べて速いため、触媒層におけるガス流通方向の温度分布が図21のようになってしまう。即ち、図21のグラフにおいて横軸は円筒体などの触媒充填部6に酸化改質触媒を充填してなる触媒層7のガス流通方向(長手方向)の位置を表し、縦軸は前記ガス流通方向の各位置における触媒層7の温度を表しているが、この図21の温度分布から分かるように触媒層7には、その上流部に局所的な高温部が生じている。
部分酸化反応による発熱量と水蒸気改質反応による吸熱量が等しくなるように空気量(酸素量)を設定したときの反応をオートサーマルと呼ぶが、部分酸化反応(発熱反応)と水蒸気改質反応(吸熱反応)とでは反応速度が異なるため、図21のように触媒層7に例えばピーク温度が800℃程度の局所的な高温部を生じてしまう。このとき酸化改質触媒の耐熱温度が十分高ければ問題はないが、通常、触媒層7のピーク温度は酸化改質触媒の耐熱温度(例えば550℃程度)を超えてしまうため、このピーク温度を低減するための対策が必要となる。
従って本発明は上記の事情に鑑み、空気のみを分配する場合の利点を生かし且つ2種類の触媒を用いる場合の問題点を解決すること、改質器の小型化(省スペース化)を図ること、触媒層のピーク温度の更なる低減(更なる温度分布の平坦化)を図ることなどが可能な改質方法及び改質器を提供することを課題とする。
上記課題を解決する第1発明の改質方法は、燃料の水蒸気改質反応によって水素含有ガスを得る改質方法において、
前記燃料の部分酸化反応と前記燃料の水蒸気改質反応とを促進する触媒を触媒充填部に充填してなる触媒層を複数段、直列に接続して、前段の触媒層から後段の触媒層へと順次ガスが流通するようにし、
前記燃料と水蒸気の混合ガスは前記複数段の触媒層のうちの1段目の触媒層へ供給する一方、酸化ガスは前記複数段の各触媒層に分配して、前記1段目の触媒層へは前記混合ガスと混合した後に前記混合ガスとともに供給し、他の段の触媒層へは当該触媒層の前段の触媒層から排出された排出ガスと混合した後に前記排出ガスとともに供給することを特徴とする。
また、第2発明の改質方法は、第1発明の改質方法において、
前記複数段の各触媒層に分配する酸化ガスの流量を、前記複数段の各触媒層のピーク温度が略等しくなる流量とすることを特徴とする。
また、第3発明の改質器は、燃料の水蒸気改質反応によって水素含有ガスを得る構成の改質器において、
前記燃料の部分酸化反応と前記燃料の水蒸気改質反応とを促進する触媒を触媒充填部に充填してなる触媒層を複数段、直列に接続して、前段の触媒層から後段の触媒層へと順次ガスが流通する構成とし、
前記燃料と水蒸気の混合ガスは前記複数段の触媒層のうちの1段目の触媒層へ供給する一方、酸化ガスは前記複数段の各触媒層に分配して、前記1段目の触媒層へは前記混合ガスと混合手段で混合した後に前記混合ガスとともに供給し、他の段の触媒層へは当該触媒層の前段の触媒層から排出された排出ガスと他の混合手段で混合した後に前記排出ガスとともに供給する構成としたことを特徴とする。
また、第4発明の改質器は、第3発明の改質器において、
前記複数段の各触媒層に分配する酸化ガスの流量を、前記複数段の各触媒層のピーク温度が略等しくなる流量に設定したことを特徴とする。
また、第5発明の改質器は、燃料の水蒸気改質反応によって水素含有ガスを得る構成の改質器において、
複数の筒体を重ねてなる多重の筒体構造の触媒容器を有し、
前記複数の筒体のうちの最も内側の筒体の内部に前記燃料の部分酸化反応を促進する触媒と前記燃料の水蒸気改質反応を促進する触媒とを充填してなる触媒層と、前記複数の筒体の間に前記燃料の部分酸化反応を促進する触媒と前記燃料の水蒸気改質反応を促進する触媒とを充填してなる他の触媒層とからなる複数段の触媒層構成とし、且つ、内側の触媒層から外側の触媒層へと各段の触媒層のガス流通方向を逆にして順次ガスを流通させる構成とし、
前記燃料と水蒸気の混合ガスは前記複数段の触媒層のうちの最も内側の1段目の触媒層へ供給する一方、酸化ガスは前記複数段の各触媒層に分配して、前記1段目の触媒層へは混合手段で前記混合ガスと混合した後に前記混合ガスとともに供給し、他の段の触媒層へは当該触媒層の前段の触媒層から排出された排出ガスと他の混合手段で混合した後に前記排出ガスとともに供給する構成としたことを特徴とする。
第6発明の改質器は、燃料の水蒸気改質反応によって水素含有ガスを得る構成の改質器において、
複数の筒体を重ねてなる多重の筒体構造の触媒容器を有し、
前記複数の筒体のうちの最も内側の筒体の内部に前記燃料の部分酸化反応と前記燃料の水蒸気改質反応とを促進する触媒を充填してなる触媒層と、前記複数の筒体の間に前記燃料の部分酸化反応と前記燃料の水蒸気改質反応とを促進する触媒を充填してなる他の触媒層とからなる複数段の触媒層構成とし、且つ、内側の触媒層から外側の触媒層へと、各段の触媒層のガス流通方向を逆にして、順次ガスを流通させる構成とし、
前記燃料と水蒸気の混合ガスは前記複数段の触媒層のうちの最も内側の1段目の触媒層へ供給する一方、酸化ガスは前記複数段の各触媒層に分配して、前記1段目の触媒層へは混合手段で前記混合ガスと混合した後に前記混合ガスとともに供給し、他の段の触媒層へは当該触媒層の前段の触媒層から排出された排出ガスと他の混合手段で混合した後に前記排出ガスとともに供給する構成としたことを特徴とする。
また、第7発明の改質器は、第5又は第6発明の改質器において、
前記複数段の触媒層のうちの2段目の触媒層へ分配する前記酸化ガスは、前記1段目の触媒層に挿通した酸化ガス分配管によって分配する構成としたことを特徴とする。
また、第8発明の改質器は、第7発明の改質器において、
前記1段目の触媒層からの排出ガスと前記2段目の触媒層へ分配する酸化ガスとを混合する混合手段は、前記最も内側の筒体の下流側端部を触媒層部分よりも狭めてなる排出ガス出口流路の内側に前記酸化ガス分配管の下流側端部を位置させた構成であることを特徴とする。
また、第9発明の改質器は、第8発明の改質器において、
前記排出ガス出口流路には、外周部にガス流路部となる切り欠き部を有する複数枚の邪魔板を、隣接する邪魔板同士の切り欠き部の周方向位置が互いに異なるようにして直列に配設したことを特徴する。
また、第10発明の改質器は、第8又は第9発明の改質器において、
前記酸化ガス分配管は、下流側の端面が閉塞され、且つ、下流側端部の側面に酸化ガスの吹出し口が形成された構成であることを特徴とする。
また、第11発明の改質器は、第5〜第10発明の何れかの改質器において、
前記複数段の各触媒層に複数枚の伝熱フィンを配設したことを特徴とする。
また、第12発明の改質器は、第11発明の改質器において、
前記伝熱フィンは、前記複数段の各触媒層の上流部にのみ配設したことを特徴とする。
また、第13発明の改質器は、第5〜第12発明の何れかの改質器において、
前記複数段の各触媒層に分配する酸化ガスの流量を、前記複数段の各触媒層のピーク温度が略等しくなる流量に設定したことを特徴とする。
また、第14発明の改質方法は、第1又は第2発明の改質方法において、
前記複数段の触媒層のうちの最後段の触媒層におけるガス流通方向の下流側端部を、冷却手段により冷却することを特徴とする。
また、第15発明の改質方法は、第14発明の改質方法において、
前記最後段の触媒層から排出される排出ガスの温度を計測し、この温度計測値が所定温度となるように前記冷却手段の冷却能力を制御することを特徴とする。
また、第16発明の改質方法は、第14又は第15発明の改質方法において、
前記燃料として、ジメチルエーテルを用い、
前記燃料の部分酸化反応と前記燃料の水蒸気改質反応とを促進する触媒として、メタネーションを抑制できる触媒を用いることを特徴とする。
また、第17発明の改質器は、第5〜第13発明の何れかの改質器において、
前記複数段の触媒層のうちの1段目の触媒層と2段目の触媒層との間に、内側ガス流路と外側ガス流路とからなる2重構造のガス流路を形成し、
前記混合ガスは前記内側ガス流路と前記外側ガス流路とを往復して流れた後に前記酸化ガスと混合して前記1段目の触媒層に供給する構成としたことを特徴とする。
また、第18発明の改質器は、第3〜第13,第17発明の何れかの改質器において、
前記複数段の触媒層のうちの最後段の触媒層におけるガス流通方向の下流側端部を冷却する冷却手段を有することを特徴とする。
また、第19発明の改質器は、第18発明の改質器において、
前記最終段の触媒層から排出される排出ガスの温度を計測する温度計測手段と、
この温度計測手段の温度計測値が所定温度となるように前記冷却手段の冷却能力を制御する温度制御手段とを有することを特徴とする。
また、第20発明の改質器は、第18又は第19発明の改質器において、
前記燃料はジメチルエーテルであり、
前記燃料の部分酸化反応と前記燃料の水蒸気改質反応とを促進する触媒は、メタネーションを抑制できる触媒であることを特徴とする改質器。
第1発明の改質方法又は第3発明の改質器によれば、複数段の各触媒層に酸化ガスを分配することよって各触媒層のピーク温度を低減(温度分布を平坦化)することができ、しかも、酸化ガスのみを分配するため、燃料と水蒸気と酸化ガス(空気)の混合ガスを分配する場合に比べて、分配流量が少なくて分配流量の調整が容易であり、流調装置のサイズも小さくなり、発熱量の調整しろも大きい。そして更には、各触媒層が燃料の部分酸化反応と燃料の水蒸気改質反応とを促進する触媒を触媒充填部に充填してなるものであるため、2種類の触媒(酸化触媒と改質触媒)を用いる場合に比べて、配分比の調整が不要になることなどから触媒の充填作業が非常に容易になり、また、仕切りが不要になることなどから改質器の構成を簡易なものとすることもできる。
また、第2発明の改質方法又は第4発明の改質器によれば、各触媒層に分配する酸化ガスの流量を、各触媒層のピーク温度が略等しくなる流量とするため、より適切に各触媒層のピーク温度を低減(温度分布を平坦化)することができる。
また、第5又は第6発明の改質器によれば、複数段の各触媒層に酸化ガスを分配することよって各触媒層のピーク温度を低減(温度分布を平坦化)することができ、しかも、酸化ガスのみを分配するため、燃料と水蒸気と空気の混合ガスを分配する場合に比べて、分配流量が少なくて分配流量の調整が容易であり、流調装置のサイズも小さくなり、発熱量の調整しろも大きい。
また、第5発明の改質器では、複数の筒体を重ねてなる多重の筒体構造の触媒容器を有し、前記複数の筒体のうちの最も内側の筒体の内部に前記燃料の部分酸化反応を促進する触媒と前記燃料の水蒸気改質反応を促進する触媒とを充填してなる触媒層と、前記複数の筒体の間に前記燃料の部分酸化反応を促進する触媒と前記燃料の水蒸気改質反応を促進する触媒とを充填してなる他の触媒層とからなる複数段の触媒層構成とし、且つ、内側の触媒層から外側の触媒層へと、各段の触媒層のガス流通方向を逆にして(折り返すようにして)、順次ガスを流通させる構成としたことにより、また、第6発明では、複数の筒体を重ねてなる多重の筒体構造の触媒容器を有し、前記複数の筒体のうちの最も内側の筒体の内部に前記燃料の部分酸化反応と前記燃料の水蒸気改質反応とを促進する触媒を充填してなる触媒層と、前記複数の筒体の間に前記燃料の部分酸化反応と前記燃料の水蒸気改質反応とを促進する触媒を充填してなる他の触媒層とからなる複数段の触媒層構成とし、且つ、内側の触媒層から外側の触媒層へと、各段の触媒層のガス流通方向を逆にして、順次ガスを流通させる構成としたことにより、単に複数段の触媒層を直列に接続する場合に比べて、改質器が小型になるため、例えば車載用のように設定スペースが限られている場合に非常に不利である。しかも、内側の触媒層と外側の触媒層との間で相互に熱伝導(熱交換)が生じるため、単に酸化ガスを分配する場合に比べて、更に各触媒層のピーク温度を低減(温度分布を平坦化)することができ、触媒の耐熱性に対して十分な余裕を確保することができる。
更に、第6発明の改質器では、各触媒層の触媒が、燃料の部分酸化反応と前記燃料の水蒸気改質反応とを促進する触媒であるため、2種類の触媒(酸化触媒と改質触媒)を用いる場合に比べて、配分比の調整が不要であるころなどから触媒の充填作業が非常に容易になり、また、仕切りが不要になることなどから改質器の構成を簡易なものとすることもできる。
また、第7発明の改質器によれば、2段目の触媒層へ分配する酸化ガスは、1段目の触媒層に挿通した酸化ガス分配管によって分配する構成としたため、当該酸化ガスを1段目の触媒層の熱によって予熱することができ、且つ、1段目の触媒層の更なるピーク温度の低減(温度分布の平坦化)を図ることもできる。
また、第8発明の改質器によれば、1段目の触媒層からの排出ガスと2段目の触媒層へ分配する酸化ガスとを混合する混合手段が、最も内側の筒体の下流側端部を触媒層部分よりも狭めてなる排出ガス出口流路の内側に酸化ガス分配管の下流側端部を位置させた構成のものであるため、即ち改質器内に混合部が形成されているため、特に混合器を設置しなくても、前記排出ガスと前記酸化ガスとを前記混合手段(混合部)によって、よく混ぜ合わせることができる。
また、第9発明の改質器によれば、排出ガス出口流路には、外周部にガス流路部となる切り欠き部を有する複数枚の邪魔板を、隣接する邪魔板同士の切り欠き部の周方向位置が互いに異なるようにして直列に配設したため、前記排出ガスと前記酸化ガスとが、蛇行して前記邪魔板の切り欠き部(ガス流路部)を通ることになるため、更によく混合される。
また、第10発明の改質器によれば、酸化ガス分配管は、下流側の端面が閉塞され、且つ、下流側端部の側面に酸化ガスの吹出し口が形成された構成としたことにより、酸化ガスは前記吹出し口から、排出ガス出口流路を流れる排出ガスへ、同排出ガスの流れ方向と略垂直な方向に吹き出されることになるため、前記排出ガスと前記酸化ガスとを、更によく混合することができる。
また、第11発明の改質器によれば、各触媒層に複数枚の伝熱フィンを配設したことにより、これらの伝熱フィンによって内側の触媒層と外側の触媒層との間の熱伝導(熱交換)が更に促進されるため、更に各触媒層のピーク温度を低減(温度分布を平坦化)させることができる。
また、第12発明の改質器によれば、各触媒層に複数枚の伝熱フィンを配設したことにより、これらの伝熱フィンによって内側の触媒層と外側の触媒層との間の熱伝導(熱交換)が更に促進されるため、更に各触媒層のピーク温度を低減(温度分布を平坦化)させることができる。しかも、伝熱フィンは各触媒層の上流部、即ち局所的な高温部にのみ配設されているため、熱容量の低減とコストの低減とを図ることができる。
また、第13発明の改質器によれば、各触媒層に分配する酸化ガスの流量を、各触媒層のピーク温度が略等しくなる流量に設定したことにより、より適切に各触媒層のピーク温度を低減(温度分布を平坦化)することができる。
また、第14又は第18発明の改質方法又は改質器によれば、前記複数段の触媒層のうちの最後段の触媒層におけるガス流通方向の下流側端部を、冷却手段により冷却するため、前記最後段の触媒層の前記下流側端部におけるガス温度の低下し、平衡反応上から、前記最後段の触媒層出口での改質ガス中のCO濃度が低減する。従って、その後、改質ガスを、CO変成器(LTS)及びCO除去器とに順に流通させてCOを低減する場合でも、CO変成器では、改質ガスのCOシフト反応量が低減されて同反応による発熱量が低減されることにより、低温COシフト触媒の温度上昇を抑えることができるため、低温COシフト触媒の量が少なくても、改質ガス中のCO濃度を平衡状態に近づけることが可能になり、CO変成器出口での改質ガス中のCO濃度を低減することができる。また、このことから、CO除去器ではCO選択酸化反応用の空気の量を低減することが可能となり、CO除去器の段数を低減することも可能となる。
また、第15又は第19発明の改質方法又は改質器によれば、前記最後段の触媒層から排出される排出ガス(改質ガス)の温度を計測し、この温度計測値が所定温度となるように前記冷却手段の冷却能力を制御するため、前記最後段の触媒層の前記下流側端部におけるガス温度を前記所定温度まで確実に低下させることができる、このため、上記第14又は第17発明の効果を確実に発揮することができる。
また、第16又は第20発明の改質方法又は改質器によれば、前記燃料の部分酸化反応と前記燃料の水蒸気改質反応とを促進する触媒として、メタネーションを抑制できる触媒を用いるため、前記燃料として例えばジメチルエーテルを用いても、冷却手段で最後段の触媒層におけるガス流通方向の下流側端部を冷却してガス温度を低下させたとき、メタンの生成が促進されてメタン濃度が増加するのを防止することができる。
また、第17発明の改質器によれば、前記複数段の触媒層のうちの1段目の触媒層と2段目の触媒層との間に、内側ガス流路と外側ガス流路とからなる2重構造のガス流路を形成し、前記混合ガスは前記内側ガス流路と前記外側ガス流路とを往復して流れた後に前記酸化ガスと混合して前記1段目の触媒層に供給する構成としたため、混合ガスは2重構造のガス流路を流通する間に1段目及び2段目の触媒層との熱交換によって予熱されてから、1段目の触媒層に流入するため、1段目の触媒層の入口付近でも水蒸気改質反応が生じて、改質効率が向上する。更には、前記熱交換によって1段目及び2段目の触媒層のピーク温度を低減する効果も得られる。
以下、本発明の実施の形態例を図面に基づいて詳細に説明する。
<実施の形態例1>
図1は本発明の実施の形態例1に係る改質器(改質方法)の構成図である。
図1に示すように、本実施の形態例1の改質器11は燃料の水蒸気改質反応によって水素含有ガス(改質ガス)を得るものであり、2段の触媒層12A,12Bを、直列に接続して、前段(1段目)の触媒層12Aから後段(2段目)の触媒層12Bへと順次ガスが流通するように構成されている。また、改質器11は部分酸化反応用の空気(酸化ガス)のみを2段の各触媒層12A,12Bにそれぞれ分配する構成となっている。
即ち、図示しない混合ガス供給装置から送られてくる燃料と水蒸気の混合ガスは、2段の触媒層12A,12Bのうちの1段目の触媒層12Aへ供給される一方、図示しない空気供給装置から送られてくる空気(酸化ガス)は、2段の各触媒層12A,12Bに分配され、1段目の触媒層12Aへは混合器14(混合手段)で混合された後に前記混合ガスとともに供給され、他の段(2段目)の触媒層12Bへはその前段(1段目)の触媒層12Aから排出された排出ガスと混合器15(他の混合手段)で混合された後に前記排出ガスとともに供給されるように構成されている。
2段の各触媒層12A,12Bに分配される空気の流量は、2段の各触媒層12A,12Bのピーク温度が略等しくなる(等しい場合も含む)流量に設定されている。この設定流量(分配流量)を、具体的にどのような値にするかは、試験などを行うことによって適宜決定すればよい。なお、各触媒層12A,12Bへの空気の分配流量が設定流量となるように調整するのは、空気供給装置における流量調節弁の開度制御やブロアの出力制御などによって行われる。この場合、1つの空気供給装置から分岐して2段の触媒層12A,12Bにそれぞれ供給するようにしてもよく、2つの空気供給装置から2段の触媒層12A,12Bにそれぞれ供給するようにしてもよい。
そして、各段の触媒層12A,12Bは何れも、円筒体などの触媒充填部13A,13Bに燃料の部分酸化反応と前記燃料の水蒸気改質反応とを促進する触媒(以下、このような触媒を酸化改質触媒と称する)を充填してなるものである。なお、酸化改質触媒としては、例えばCu、Zn、Al23などからなるものを用いることができる。具体例としてはCu−Zn触媒や、このCu−Zn触媒にAl23を添加したものなどがある。また、水蒸気改質の燃料としては、炭化水素系のものなどが用いられる。具体例としては都市ガス、LPG、灯油、メタノール、エタノール、ジメチルエーテルなどが挙げられる。
一例としてジメチルエーテルを用いた場合の水蒸気改質反応を示すと、下記のようになる。
26O + H2O → 2CH3OH
CH3OH + H2O → CO2 + 3H2
CO2 + H2 → CO + H2
CO + 3H2 → CH4 + H2
また、このような水蒸気改質反応が触媒層12A,12Bにおいて生じる結果、2段目の触媒層12Bから排出される排出ガス(改質ガス)の一般的なガス組成は次のようになる。
CO 3%
CO2 16%
2O 21%
2 14%
2 46%
なお、上記の燃料及び酸化改質触媒の例示や、水蒸気改質反応や排出ガス(改質ガス)のガス組成の例示については、後述する他の実施の形態例においても同様である。
以上のように、本実施の形態例1の改質方法又は改質器によれば、2段の各触媒層12A,12Bに空気を分配することよって各触媒層12A,12Bのピーク温度を低減(温度分布を平坦化)することができ、しかも、空気のみを分配するため、燃料と水蒸気と空気の混合ガスを分配する場合に比べて、分配流量が少なくて分配流量の調整が容易であり、流調装置のサイズも小さくなり、発熱量の調整しろも大きい。そして更には、各触媒層12A,12Bが燃料の部分酸化反応と燃料の水蒸気改質反応とを促進する酸化改質触媒を触媒充填部13A,13Bに充填してなるものであるため、2種類の触媒(酸化触媒と改質触媒)を用いる場合に比べて、配分比の調整が不要になることなどから触媒の充填作業が非常に容易になり、また、仕切りが不要になることなどから改質器11の構成を簡易なものとすることもできる。
また、各触媒層12A,12Bに分配する空気の流量を、各触媒層12A,12Bのピーク温度が略等しくなる流量とするため、より適切に各触媒層12A,12Bのピーク温度を低減(温度分布を平坦化)することができる。
なお、上記の改質器11では触媒層の段数を2段としているが、これに限定するものではく、3段以上としてもよい。例えば3段の場合には、酸化改質触媒を触媒充填部に充填してなる触媒層を3段、直列に接続して、前段の触媒層から後段の触媒層へと順次(1段目、2段目、3段目と順次)ガスが流通する構成とし、且つ、前記燃料と水蒸気の混合ガスは前記複数段の触媒層のうちの1段目の触媒層へ供給する一方、空気(酸化ガス)は前記3段の各触媒層に分配して、前記1段目の触媒層へは前記混合ガスと混合器で混合した後に前記混合ガスとともに供給し、他の段(2段目、3段目)の触媒層へは当該触媒層の前段の触媒層(2段目の触媒層に対しては1段目の触媒層、3段目の触媒層に対しては2段目の触媒層)から排出された排出ガスと他の混合器で混合した後に前記排出ガスとともに供給する構成とする。
<実施の形態例2>
図2(a)は本発明の実施の形態例2に係る改質器の構成を示す縦断面図、図2(b)は図2(a)のA−A線矢視断面図である。図3(a)は混合部の他の構成例を示す図、図3(b)は図3(a)の要部斜視図、図4も混合部の他の構成例を示す図、図5は前記改質器の触媒層の温度分布を示す図である。また、図6(a)は本発明の実施の形態例2に係る改質器の他の構成を示す縦断面図、図6(b)は図6(a)のB−B線矢視断面図である。
図2(a)及び図2(b)に示すように、本実施の形態例2の改質器21は燃料の水蒸気改質反応によって水素含有ガス(改質ガス)を得るものであり、径の異なる2つの円筒体22,23を重ねてなる2重の円筒体構造の触媒容器24を有している。そして、本改質器21は、2つの円筒体22,23のうちの内側の円筒体22の内部(触媒充填部)に酸化改質触媒を充填してなる触媒層25Aと、2つの円筒体22,23の間(触媒充填部)に酸化改質触媒を充填してなる他の触媒層25Bとからなる2段の触媒層構成となっており、且つ、図2中に矢印でガスの流れを示すように内側(1段目)の触媒層25Aから外側(2段目)の触媒層25Bへと各段の触媒層25A,25Bのガス流通方向を逆にして(折り返すようにして)順次ガスを流通させるように構成されている。つまり、1段目の触媒層25Aでは矢印のように図中右方向にガスが流れ、2段目の触媒層25Bでは矢印のように折り返して図中左方向にガスが流れる。
また、改質器21は部分酸化反応用の空気(酸化ガス)のみを2段の各触媒層25A,25Bにそれぞれ分配する構成となっている。即ち、図示しない混合ガス供給装置から送られてくる燃料と水蒸気の混合ガスは、内側の円筒体22の上流側の端面22aに設けられた入口部26から円筒体22内に流入して、内側(1段目)の触媒層25Aへ供給される一方、図示しない空気供給装置から送られてくる空気(酸化ガス)は2段の各触媒層25A,25Bに分配され、1段目の触媒層25Aへは混合器27(混合手段)で前記混合ガスと混合された後に前記混合ガスとともに前記入口部26から円筒体22内に流入して供給され、他の段(2段目)の触媒層25Bへはその前段(1番目)の触媒層25Aから排出された排出ガスと混合部28(他の混合手段)で混合された後に前記排出ガスとともに供給されるように構成されている。
また、2段目の触媒層25Bへ分配する空気は、1段目の触媒層25Aに挿通された空気分配管29(酸化ガス分配管)によって分配する構成となっている。空気分配管29は内側の円筒体22の上流側の入口部26を貫通して円筒体22内に挿入され、1段目の触媒層25Aの中心部を貫通して、先端部(下流側端部)が、1段目の触媒層25Aから円筒体22の下流側端部に突き出ている。
そして、1段目の触媒層25Aからの排出ガスと2段目の触媒層25Bへ分配された空気とを混合するための混合部28は、内側の円筒体22の下流側端部を触媒層22A部分よりも狭めてなる排出ガス出口流路30の内側に空気分配管29の先端部(下流側端部)29aを位置させた構成となっている。混合部28(排出ガス出口流路30)を出た前記排出ガスと前記空気との混合ガスは、内側の円筒体22の下流側の端面22bと外側の円筒体23の上流側の端面23aとの間の空間部(流路部)32を通って折り返され、2段目の触媒層25Bの上流側に流入する。2段目の触媒層25Bから排出される排出ガス(改質ガス)は、外側の円筒体23の下流側の端面23b(内側の円筒体22の上流側の端面22aと面一になっている)に設けられた出口部33から触媒容器24の外へと排出される。なお、混合部28の構成としては、その混合性能を更に高めるために図3(a)及び図3(b)又は図4に示すような構成としてもよい。
図3(a)及び図3(b)(本図では説明の便宜上、排出ガス出口流路30を一点鎖線で表して透視図としている)に示す混合部28では、上記図2の構成に加えて、排出ガス出口流路30に3枚(3枚に限定するものではない)の邪魔板31が設けられている。これらの邪魔板31は略円板状のものであって且つ外周部にガス流路部となる切り欠き部31aを有しており、隣接する邪魔板31同士の切り欠き部31aの周方向位置が互いに異なるようにして直列に排出ガス出口流路30に配設されている。従って、1段目の触媒層25Aからの排出ガスと空気分配管29からの空気は、図3中に矢印で示すように各邪魔板31の切り欠き部(ガス流路部)31aを通って蛇行しながら流れることになる。
図4に示す混合部28では、上記図2の構成に加えて、空気分配管29の下流側の端面29bは閉塞され、且つ、下流側端部29aの側面に複数の空気の吹出し口29cが形成されている。従って、空気は吹出し口2cから、排出ガス出口流路30を流れる排出ガスへ、同排出ガスの流れ方向と略垂直な方向に吹き出されることになる。なお、この図4の構成と上記図3の構成とを組み合わせてもよい。
2段の各触媒層25A,25Bへの空気の分配流量については上記実施の形態例1の場合と同様である。即ち、2段の各触媒層25A,25Bに分配される空気の流量は、2段の各触媒層25A,25Bのピーク温度が略等しくなる(等しい場合も含む)流量に設定されている。この設定流量(分配流量)を、具体的にどのような値にするかは、試験などを行うことによって適宜決定すればよい。各触媒層25A,25Bへの空気の分配流量が設定流量となるように調整するのは、空気供給装置における流量調節弁の開度制御やブロアの出力制御などによって行われる。この場合、1つの空気供給装置から分岐して2段の触媒層25A,25Bにそれぞれ供給するようにしてもよく、2つの空気供給装置から2段の触媒層25A,25Bにそれぞれ供給するようにしてもよい。
以上のように、本実施の形態例2の改質器21によれば、2段の各触媒層25A,25Bに空気を分配することよって各触媒層25A,25Bのピーク温度を低減(温度分布を平坦化)することができ、しかも、空気のみを分配するため、燃料と水蒸気と空気の混合ガスを分配する場合に比べて、分配流量が少なくて分配流量の調整が容易であり、流調装置のサイズも小さくなり、発熱量の調整しろも大きい。
そして更には、2つの円筒体22,23を重ねてなる2重の円筒体構造の触媒容器24を有し、2つの円筒体22,23のうちの内側の円筒体22の内部に酸化改質触媒を充填してなる触媒層25Aと、2つの円筒体22,23の間に酸化改質触媒を充填してなる他の触媒層25Bとからなる2段の触媒層構成とし、且つ、内側の触媒層25Aから外側の触媒層25Bへと各段の触媒層25A,25Bのガス流通方向を逆にして(折り返すようにして)順次ガスを流通させる構成としたことにより、単に複数段の触媒層を直列に接続する場合に比べて、改質器21が小型になるため、例えば車載用のように設定スペースが限られている場合に非常に有利である。
しかも、内側の触媒層25Aと外側の触媒層25Bとの間で相互に熱伝導(熱交換)が生じるため、単に酸化ガスを分配する場合に比べて、図5に示すように更に各触媒層25A,25Bのピーク温度を低減(温度分布を平坦化)することができ、触媒の耐熱性に対して十分な余裕を確保することができる。図5のグラフにおいて横軸は触媒層25A,25Bのガス流通方向(長手方向)の位置を表し、グラフの縦軸は前記ガス流通方向の各位置における触媒層25A,25Bの温度を表している。そして、図5のグラフにおける点線a1は前記熱伝導が全くないと仮定した場合の触媒層25Aの温度分布、点線a2は前記熱伝導が全くないと仮定した場合の触媒層25Bの温度分布、実線b1は前記熱伝導が生じた場合の実際の触媒層25Aの温度分布、実線b2は前記熱伝導が生じた場合の実際の触媒層25Bの温度分布を、それぞれ表している。このグラフから分かるように触媒層25A,25Bには何れも上流部に局所的な高温部が生じるが、触媒層25A,25B間の熱伝導(熱交換)によって温度分布が平坦化されることより、触媒層25A,25Bの何れの上流部(高温部)においても、ピーク温度が低減されている。
また、本実施の形態例2の改質器21によれば、2段目の触媒層25Bへ分配する空気は、1段目の触媒層25Aに挿通した空気分配管29によって分配する構成としたため、当該空気を1段目の触媒層25Aの熱によって予熱することができ、且つ、1段目の触媒層25Aの更なるピーク温度の低減(温度分布の平坦化)を図ることもできる。
また、本実施の形態例2の改質器21によれば、1段目の触媒層25Aからの排出ガスと2段目の触媒層25Bへ分配する空気とを混合する混合手段として、内側の円筒体22の下流側端部を触媒層25A部分よりも狭めてなる排出ガス出口流路30の内側に空気分配管29の先端部(下流側端部)29aを位置させた構成の混合部28が、改質器21内に形成されているため、特に混合器を設置しなくても、前記排出ガスと前記空気とを混合部28によって、よく混ぜ合わせることができる。
また、外周部にガス流路部となる切り欠き部31aを有する複数枚の邪魔板31を、隣接する邪魔板31同士の切り欠き部31aの周方向位置が互いに異なるようにして排出ガス出口流路30に直列に配設した場合には、前記排出ガスと前記酸化ガスとが、蛇行して邪魔板31の切り欠き部(ガス流路部)31aを通ることになるため、更によく混合される。
また、空気分配管29を、下流側端面29bが閉塞され、且つ、下流側端部29aの側面に空気の吹出し口29cが形成された構成とした場合にも、空気は吹出し口29cから、排出ガス出口流路30を流れる排出ガスへ、同排出ガスの流れ方向と略垂直な方向に吹き出されることになるため、前記排出ガスと前記酸化ガスとを、更によく混合することができる。
また、本実施の形態例2の改質器21によれば、燃料の部分酸化反応と燃料の水蒸気改質反応とを促進する酸化改質触媒も用いたため、2種類の触媒(酸化触媒と改質触媒)を用いる場合に比べて、配分比の調整が不要であるころなどから触媒の充填作業が非常に容易になり、また、仕切りが不要になることなどから改質器21の構成を簡易なものとすることもできる。
なお、必ずしも酸化改質触媒を用いる場合に限定するものではなく、従来と同様に2種類の触媒(酸化触媒と改質触媒)を用いて触媒層25A,25Bの上流側を酸化触媒層として下流側を改質触媒層とすることもできる。この場合にも、上記と同様の効果、即ち、改質器21の小型化(省スペース化)や、触媒層25A,25Bのピーク温度の低減(温度分布の平坦化)などの効果を得ることができる。
また、上記の改質器21では触媒層の段数を2段としているが、これに限定するものではく、3段以上としてもよい。例えば3段の場合には図6に示すような構成とすることができる。
即ち、図6に示す改質器36では、3つの円筒体22,23,34を重ねてなる3重の筒体構造の触媒容器34を有し、3つの円筒体22,23,24のうちの最も内側の円筒体22の内部に酸化改質触媒を充填してなる触媒層25Aと、3つの円筒体22,23,24の間(即ち円筒体23,24の間及び円筒体24,34の間)に酸化改質触媒を充填してなる他の触媒層25B,25Cとからなる3段の触媒層構成とし、且つ、内側の触媒層25Aから外側の触媒層25Cへと各段の触媒層25A,25B,25Cのガス流通方向を逆にして(折り返すようにして)、順次(1段目、2段目、3段目と順次)、ガスを流通させる構成としている。また、燃料と水蒸気の混合ガスは3段の触媒層22,23,24のうちの最も内側の1段目の触媒層25へ供給する一方、空気(酸化ガス)は3段の各触媒層25A,25B,25Cに分配して、1段目の触媒層25Aへは混合部27(混合手段)で前記混合ガスと混合した後に前記混合ガスとともに供給し、他の段(2段目、3段目)の触媒層25B,25Cへは当該触媒層25の前段の触媒層25A,25B(2段目の触媒層25Bに対しては1段目の触媒層25A、3段目の触媒層25Cに対して2段目の触媒層25B)から排出された排出ガスと混合部28及び混合器37(他の混合手段)で混合した後に前記排出ガスとともに供給する構成としている。
なお、この場合には中間の円筒体23の出口部33を混合器37の入口側に接続し、混合器37の出口側を最も外側の円筒体34の上流側の端面34a(円筒体22,23の端面22a,23bと面一になっている)に設けた入口部38に接続しており、この入口部38を介して、混合器37で混合した2段目の触媒層25Bからの排出ガスと空気供給装置からの分配空気との混合ガスを、最も外側(3段目)の触媒層25Cの上流側に流入させるように構成している。また、3段目の触媒層25Cから排出される排出ガス(改質ガス)は、最も外側の円筒体34の下流側の端面34b(円筒体23の端面23aと面一になっている)に設けられた出口部39から触媒容器35の外へと排出される。その他の構成については、上記の改質器21と同様の構成であり(同様の部分には同一の符号をしている)、ここでの重複する説明は省略する。
<実施の形態例3>
図7(a)は本発明の実施の形態例3に係る改質器の構成を示す縦断面図、図7(b)は図7(a)のC−C線矢視断面図、図8は前記改質器の触媒層の温度分布を示す図である。また、図9は本発明の実施の形態例3に係る改質器の他の構成を示す縦断面図、図9(b)は図9(a)のD−D線矢視断面図である。なお、図7,図9において上記実施の形態例2(図2参照)と同様の部分には同一の符号を付しており、重複する詳細な説明は省略する。また、図7,図9には2段の触媒層構成の例を示しているが、3段以上の触媒層構成としてもよいことは、上記実施の形態例2の場合(図6参照)と同様である。
図7(a)及び図7(b)に示すように、本実施の形態例3の改質器51では2段の各触媒層25A,25Bにそれぞれ伝熱フィン52,53が配設されている。伝熱フィン52は空気分配管29の外周面に溶接などによって複数枚(図示例では7枚)設けられており、内側の円筒体22の内周面に向かって放射状に延びている。なお、伝熱フィン52の先端と円筒体22の内周面との間には、伝熱フィン52の熱膨張を考慮してクリアランスが確保されている。伝熱フィン53は円筒体22の外周面に溶接などの適宜の取り付け手段によって複数枚(図示例では7枚)設けられており、外側の円筒体23の内周面に向かって放射状に延びている。なお、伝熱フィン53の先端と円筒体23の内周面との間にも、伝熱フィン53の熱膨張を考慮してクリアランスが確保されている。また、伝熱フィン52は1段目の触媒層25Aの上流部から下流部まで略全長に亘って設けられており、伝熱フィン53も2段目の触媒層25Bの上流部から下流部まで略全長に亘って設けられている。なお、3段以上の触媒層構成とする場合には3段目以降の触媒層にも伝熱フィンを設ける。
本実施の形態例3の改質器51によれば、上記実施の形態例2と同様の効果が得られることに加えて、各触媒層25A,25Bに複数枚の伝熱フィン52,53を配設したことにより、これらの伝熱フィン52,53によって内側の触媒層25Aと外側の触媒層25Bとの間の熱伝導(熱交換)が更に促進されるため、図8に示すように更に各触媒層25A,25Bのピーク温度を低減(温度分布を平坦化)させることができる。
なお、伝熱フィン51は空気分配管29の外周面に限らず、図9(a)及び図9(b)に示すように内側の円筒体22の内周面に設けてもよい。この場合、伝熱フィン51は円筒体22の内周面に溶接などの適宜の取り付け手段によって複数枚(図示例では7枚)設けられており、空気分配管29の外周面に向かって延びている。従って、この場合にも伝熱フィン51は上記の場合(図7参照)と同様に放射状となっている。但し、伝熱フィン51の熱膨張を考慮して、伝熱フィン51の先端と空気分配管29との間にはクリアランスが確保されている。この場合には伝熱フィン51が円筒体22の内周面に設けられているため、上記のように伝熱フィン51を空気分配管29の外周面に設けて伝熱フィン51の先端と円筒体22の内周面との間にクリアランスを設ける場合に比べて、内側の触媒層25Aと外側の触媒層25Bとの間の熱伝達(熱交換)を更に促進させることができるため、各触媒層25A,25Bの温度分布を更に平坦化して各触媒層25A,25Bのピーク温度を更に低減することができる。
<実施の形態例4>
図10(a)は本発明の実施の形態例4に係る改質器の構成を示す縦断面図、図10(b)は図10(a)のE−E線矢視断面図、図10(c)は図10(a)のF−F線矢視断面図である。なお、図10において上記実施の形態例2(図2参照)と同様の部分には同一の符号を付しており、重複する詳細な説明は省略する。また、図10には2段の触媒層構成の例を示しているが、3段以上の触媒層構成としてもよいことは上記実施の形態例3の場合と同様である。
上記実施の形態例3では触媒層の略全長に亘って伝熱フィンが設けられているのに対し、本実施の形態例4では触媒層の上流部(高温部)にのみ伝熱フィンが設けられている。
詳述すると、図10(a)及び図10(b)に示すように、本実施の形態例3の改質器61では2段の各触媒層25A,25Bにそれぞれ伝熱フィン62,63が配設されている。伝熱フィン62は空気分配管29の外周面に溶接などによって複数枚(図示例では7枚)設けられており、内側の円筒体22の内周面に向かって放射状に延びている。伝熱フィン62の先端と円筒体22の内周面との間には、伝熱フィン62の熱膨張を考慮してクリアランスが確保されている。そして、伝熱フィン62は1段目の触媒層25Aの上流部にのみ配設されている。なお、伝熱フィン62は、上記実施の形態例3の伝熱フィン52の場合と同様(図9参照)、内側の円筒体22の内周面に設けて放射状とし、空気分配管29の外周面との間にクリアランスを確保するようにしてもよい。伝熱フィン63は円筒体22の外周面に溶接などの適宜の取り付け手段によって複数枚(図示例では7枚)設けられており、外側の円筒体23の内周面に向かって放射状に延びている。伝熱フィン63の先端と円筒体23の内周面との間にも、伝熱フィン63の熱膨張を考慮してクリアランスが確保されている。そして、伝熱フィン63は2段目の触媒層25Bの上流部にのみ配設されている。
本実施の形態例4の改質器61によれば、上記実施の形態例2、3と同様の効果が得られることに加えて、伝熱フィン62,63は各触媒層25A,25Bの上流部、即ち局所的な高温部にのみ配設されているため、熱容量の低減とコストの低減とを図ることができる。
ところで、上記実施の形態1〜4の改質器11,21,36,51,61で生成されてこれらの改質器11等から排出される改質ガス(水素含有ガス)のCO濃度は例えば4〜5%であり、燃料電池の燃料などとして使用するには高すぎる。このため、改質器11等から排出された改質ガスは、その後、CO変成器(LTS)及びCO除去器においてCO濃度が十分に低減されてから、燃料電池などに供給される(図17参照:詳細後述)。また、上記の改質器11等から排出された改質ガスは高温(例えば400℃)であるため、CO除去器の低温COシフト触媒に適した温度(例えば200℃)になるまで冷却器で冷却された後にCO変成器へ供給される。
しかし、冷却器で改質ガスの温度を低下させてもCO濃度は依然として高いままであり(図12参照:詳細後述)、この改質ガスがCO変成器に供給されると、CO変成器の低温COシフト触媒層における改質ガスのCOシフト反応の反応量が多くなって発熱量が多くなるため、低温COシフト触媒が高温化するという問題がある。また、改質器11等が例えば車載用などのように設置スペースが制限されるものである場合、十分な量の低温COシフト触媒を用いることができないため、CO変成器出口でのCO濃度は平衡には至らない。従って、CO変成器入口での改質ガス中のCO濃度が高ければ、CO変成器出口での改質ガス中のCO濃度も高くなる傾向があり、更には後段のCO除去器で改質ガスのCO選択酸化反応によってCOを除去するために必要な空気量が増えたり、CO変成器の段数を増やさなければならないなどの不具合を招くことがある。
そこで、以下に示す実施の形態例では、改質器から排出される改質ガス中のCO濃度を低減することにより、かかる不具合の発生を防止している。
<実施の形態例5>
図11は本発明の実施の形態例5に係る改質器(改質方法)の構成図、図12はガス温度とCO濃度の関係を示すグラフ、図13はガス温度とCO濃度及びCH4濃度との関係を示すグラフである。
図11に示すように、本実施の形態例5の改質器91は燃料の水蒸気改質反応によって水素含有ガス(改質ガス)を得るものであり、上記実施の形態例1(図1)の改質器11と同様に2段の触媒層92A,92Bを、直列に接続して、前段(1段目)の触媒層922Aから後段(2段目)の触媒層92Bへと順次ガスが流通するように構成されている。また、改質器91は、図示しない空気供給装置から供給される部分酸化反応用の空気(酸化ガス)のみを2段の各触媒層92A,92Bにそれぞれ分配する構成となっている。
図示例では、改質器91の前段に蒸発器93が設置されている。蒸発器93はバーナ94と、バーナ外筒95に巻回したチューブ96とを有してなるものである。バーナ94では燃料(ジメチルエーテル:DME)と空気を燃焼させる。混合器97(混合手段)では図示しない混合流体供給装置から供給される改質燃料(DME)と水蒸気の混合流体に空気供給装置から供給される空気が混合される。蒸発器93では、この混合流体をチューブ96に流通させてバーナ94の燃焼排ガスで加熱することにより混合ガスを生成する。そして、この混合ガスが1段目の触媒層92Aへ供給される。2段目の触媒層92Bへは空気供給装置から供給される空気が、1段目の触媒層92Aから排出される排出ガスに混合器107(他の混合手段)で混合された後に前記排出ガスとともに供給される。
2段の各触媒層92A,92Bに分配される空気の流量は、2段の各触媒層92A,92Bのピーク温度が略等しくなる(等しい場合も含む)流量に設定されている。この設定流量(分配流量)を、具体的にどのような値にするかは、試験などを行うことによって適宜決定すればよい。なお、各触媒層92A,92Bへの空気の分配流量が設定流量となるように調整するのは、空気供給装置における流量調節弁の開度制御やブロアの出力制御などによって行われる。この場合、1つの空気供給装置から分岐して2段の触媒層92A,92Bにそれぞれ供給するようにしてもよく、2つの空気供給装置から2段の触媒層92A,92Bにそれぞれ供給するようにしてもよい。これらのことは以下の他の実施の形態例においても同様である。
各段の触媒層92A,92Bは何れも、円筒体などの触媒充填部98A,98Bに酸化改質触媒を充填してなるものである。そして、ここでは酸化改質触媒としてメタネーションを抑制できる(メタンが生成されない)触媒を使用している。つまり、ここでは改質燃料としてDMEを用いても、メタンが生成されない触媒を酸化改質触媒として使用している。この場合の改質反応式は次のようになる。ここでは式(4),(5),(6)の反応が併発しており、式(4)は式(7)と式(8)を合わせて起こる反応であり、式(5)は式(7)と式(9)を合わせて起こる反応である。ここではメタン(CH4)が生成されていない。
DME+H2O →2CO+4H2 −Q (4)
DME+3H2O →2CO2+6H2 −Q (5)
DME+xO2 →(CO+CO2+H2+H2O) +Q (6)
DME+H2O →2MeOH −Q (7)
MeOH →CO+2H2 −Q (8)
MeOH+H2O →CO2+3H2 −Q (9)
なお、この場合、改質燃料を水蒸気改質する際にメタネーションを抑制できる触媒であれば、どのような触媒でもよく、改質原料にジメチルエーテルを用いる場合には例えば特許文献3に開示されているジメチルエーテル改質触媒を利用することができる。特許文献1には次のようなジメチルエーテル改質触媒が開示されている。
(1) 固形型固体酸触媒(固体酸を主成分として含む触媒)と、アルカリ土類金属、Cuの融点よりも高融点の金属、及び希土類金属からなる群から選択される一以上の金属と、Cuとを含んでなる固形型触媒(Cuを主成分として含む触媒)とを含むジメチルエーテル改質触媒。
(2) 2種類以上の固体酸を含んでなる固形型固体酸触媒と、少なくともCuを含んでなる固形型触媒とを分散配位させたジメチルエーテル改質触媒。
(3) 固形型固体酸触媒と、Cuと、ZnまたはAlのいずれかとを含んでなる固形型触媒とを含むジメチルエーテル改質触媒。
(4) スピネル構造のCuAl24結晶を含んでなるジメチルエーテル改質触媒。
改質器91(2段目の触媒層92)から排出された排出ガス(改質ガス)は、その後、CO変成器99及びCO除去器100を順に流通してCO濃度が低減される。
そして、本実施の形態例5の改質器91には、2段目の触媒層92Bにおけるガス流通方向の下流側端部を冷却するための冷却手段として、冷却器101が設けられている。冷却器101は円筒状のものであり、触媒充填部98のガス流通方向の下流側端部の外周面に装着されている。冷却器101には冷却媒体供給ライン102と冷却媒体排出ライン103とが接続されており、冷却媒体排出ライン102から冷却器101に供給される冷却媒体は、冷却器101内を流通した後、冷却媒体排出ライン103から排出される。このとき、冷却媒体によって、触媒層92Bにおけるガス流通方向の下流側端部が冷却されることにより、同下流側端部におけるガスの温度が例えば200℃まで低下する。その結果、改質器91(2段目の触媒層92B)から排出される改質ガス中のCO濃度は例えば2〜3%に低下する。
なお、2段目(最後段)の触媒層92Bのガス流通方向の下流側端部を冷却する理由は、改質触媒層92Bの上流側部分を冷却してしまうと、吸熱反応である水蒸気改質反応が生じなくなってしまうのに対し、改質触媒層92Bの下流側端部の位置であれば水蒸気改質反応が完全に(或いはほぼ)終了していると考えられるためである。なお、冷却器101を設置するのに適した前記下流側端部の具体的な位置については、試験などによって適宜設定すればよい。なお、このことは以下の他の実施の形態例においても同様である。
なお、冷却器101としては、図示例の構成に限定するものではなく、触媒層92Bの下流側端部を冷却して同下流側端部のガス温度を低下することが出来るものであればよい。例えば冷却器101の構成を、触媒充填部98の下流側端部の外周面に冷却媒体を流通させるためのチューブを巻回してなる構成としてもよい。また、冷却媒体としては、どのようなものでもよいが、例えば蒸発器93へ供給する前の原料水や燃料電池などを冷却する前の冷却水などの液体を利用することが冷却能力の点で望ましく、その他にも部分酸化反応用の空気やバーナ燃焼用の空気などを利用することもできる。これらのことは以下の他の実施の形態例においても同様である。
また、冷却媒体供給ライン102には冷却媒体流量調整弁106が設置されており、改質器91(2段目の触媒層92B)の出口側には温度制御手段としての温度センサ104が設置されている。温度センサ104では、2段目の触媒層92Bから排出される排出ガス(改質ガス)の温度を計測して、この温度計測信号を温度制御装置105へ送信する。温度制御装置105では、温度センサ104の温度計測値が所定温度(例えば200℃)となるように冷却媒体流量調整弁106の開度を制御して、冷却器101への冷却媒体の供給量を制御する。即ち、温度計測値が所定温度よりも低ければ冷却媒体流量調整弁106の開度を増加させて冷却器101への冷却媒体供給量を増加させることにより冷却器101の冷却能力を上げる一方、温度計測値が所定温度よりも高ければ冷却媒体流量調整弁106の開度を減少させて冷却器101への冷却媒体供給量を減少させることにより冷却器101の冷却能力を下げる。即ち、温度制御装置105と冷却媒体流量調整弁102は、温度センサ104(温度計測手段)の温度計測値が所定温度となるように冷却器101(冷却手段)の冷却能力を制御するための温度制御手段を構成している。
以上のことから、本実施の形態例5の改質器によれば、上記実施の形態例1と同様の効果が得られ、しかも、2段目(最後段)の触媒層92Bにおけるガス流通方向の下流側端部を、冷却器101により冷却するため、触媒層92Bの前記下流側端部におけるガス温度の低下し、平衡反応上から、触媒層92B出口での改質ガス中のCO濃度が低減する。従って、その後、改質ガスを、CO変成器(LTS)99及びCO除去器100に順に流通させてCOを低減する際、CO変成器99では、改質ガスのCOシフト反応量が低減されて同反応による発熱量が低減されることにより、低温COシフト触媒の量が少なくても、改質ガス中のCO濃度を平衡状態に近づけることが可能になり、CO変成器99出口での改質ガス中のCO濃度を低減することができる。また、このことから、CO除去器ではCO選択酸化反応用の空気の量を低減することが可能となり、CO除去器の段数を低減することも可能となる。
なお、触媒層92B出口での改質ガス中のCO濃度が低減する理由を、図12に基づいて説明すると、仮に触媒層92Bの後段に設けた冷却器で改質ガスを冷却した場合には、図12のaのように改質ガスの温度が200℃に低下するだけで、改質ガス中のCO濃度は低下せずに高いままである。これに対して、触媒層92Bの下流側端部で改質ガスを冷却した場合、即ち改質触媒のある位置でガスを冷却した場合には、改質ガスの温度が低くなるほど、図12のcのように平衡状態におけるCO濃度も低くなるため、これに伴って図12のbのように触媒層92B出口での改質ガス中のCO濃度も低くなる。なお、CO濃度が平衡濃度まで低下しないのは、前述の如く設置スペースの制約などから十分な量の触媒を設けることができず、また、平衡状態に至るまでの時間に比べてガスが触媒層92Bを通過する時間のほうが短いためである。
また、本実施の形態例5の改質器によれば、2段目(最後段)の触媒層92Bから排出される排出ガス(改質ガス)の温度を計測し、この温度計測値が所定温度となるように冷却器101の冷却能力を制御するため、触媒層92Bの前記下流側端部におけるガス温度を前記所定温度まで確実に低下させることができる。このため、上記の効果を確実に発揮することができる。
また、本実施の形態例5の改質器によれば、燃料の部分酸化反応と燃料の水蒸気改質反応とを促進する触媒として、メタネーションを抑制できる触媒を用いるため、燃料として例えばジメチルエーテルを用いても、冷却器101で触媒層92Bの下流側端部を冷却してガス温度を低下させたとき、メタンの生成が促進されてメタン濃度が増加するのを防止することができる。図13に基づいて説明すると、メタネーションを抑制できる触媒を用いない場合、改質触媒のある位置でガスを冷却すると、下記の式(11)の反応に関しては左から右への反応が促進されて図13のdのようにCO濃度が低下する一方、式(10)の反応に関しては右から左へ反応、即ちCH4が生成される反応が促進されて図13のeのようCH4濃度が増加してしまう。これに対して、メタネーションを抑制できる触媒を用いれば、CH4濃度の増加を防止してCO濃度の低減のみを行うことができる。
CH4+H2O ⇔ CO+3H2 −Q (10)
CO+H2O ⇔ CO2+H2 +Q (11)
なお、上記の改質器91では触媒層の段数を2段としているが、これに限定するものではく、上記実施の形態例1の場合と同様に本実施の形態例5においても、3段以上の触媒層としてもよい。この場合、最後段の触媒層のガス流通方向の下流側端部を冷却器で冷却すればよい。
<実施の形態例6>
図14(a)は本発明の実施の形態例6に係る改質器の構成を示す縦断面図、図14(b)は図14(a)のG−G線矢視断面図、図15(a)は本発明の実施の形態例6に係る改質器の他の構成を示す縦断面図、図15(b)は図15(a)のH−H線矢視断面図である。
図14及び図15には図2と同様の構成の改質器21にそれぞれ、冷却器201,301を設けたものを示している。従って、ここでは冷却器201,301に関する説明をし、その構成についての説明は省略する。
図14では円筒状の冷却器201が、円筒体23のガス流通方向の下流側端部の外周面に装着されている。冷却器201には冷却媒体供給ライン202と冷却媒体排出ライン203とが接続されており、冷却媒体排出ライン202から冷却器201に供給される冷却媒体は、冷却器201内を流通した後、冷却媒体排出ライン203から排出される。このとき、冷却媒体によって、2段目の触媒層25Bにおけるガス流通方向の下流側端部が冷却されることにより、同下流側端部におけるガスの温度が例えば200℃まで低下する。その結果、改質器21(2段目の触媒層25B)から排出される改質ガス中のCO濃度は例えば2〜3%に低下する。
図15では円筒状の冷却器301が、2段目の触媒層25Bの内周側においてガス流通方向の下流側端部に装着されている。冷却器301は3重の円筒体302,303,304によって形成された外側流路305と内側流路306とからなる2重構造の冷却媒体流路を有するものであり、外側流路305には冷却媒体供給ライン307が接続され、内側流路306には冷却媒体排出ライン308が接続されている。円筒体302の端面309と円筒体303と先端との間の隙間が、折り返し部310となっている。従って、冷却媒体排出ライン307から冷却器301に供給される冷却媒体は、外側流路305に流入して外側流路305を流通した後、折り返し部310で折り返して内側流路306に流入し、内側流路306を流通して冷却媒体排出ライン308から排出される。このとき、冷却媒体によって、2段目の触媒層25Bにおけるガス流通方向の下流側端部が冷却されることにより、同下流側端部におけるガスの温度が例えば200℃まで低下する。その結果、改質器21(2段目の触媒層25B)から排出される改質ガス中のCO濃度は例えば2〜3%に低下する。
なお、3段以上の触媒層を有する場合にも、最も外側の円筒体(図6の例では円筒体34)のガス流通方向の下流側端部に冷却器(冷却手段)を設けて、最後段(最も外側)の触媒層におけるガス流通方向の下流側端部を冷却するように構成すればよい。例えば図6の改質器36では3段目の触媒層25Cのガス流通方向の下流側端部を冷却器で冷却すればよい。
また、本実施の形態例6においても、改質燃料として例えばDMEを用いることや、各段の触媒層25A,25Bの酸化改質触媒としてメタネーションを抑制できる触媒を用いることが望ましいことなどは、上記実施の形態例5と同様である。また、図示及び詳細な説明は省略するが、本実施の形態例6においても、上記実施の形態例5(図11)と同様のガス温度制御を行うことができる。
以上のことから、本実施の形態例6の改質器21によれば、上記実施の形態例2と同様の効果が得られることに加えて、冷却器201,301で2段目の触媒層25Bのガス流通方向の下流側端部を冷却するため、上記実施の形態例5と同様の効果も得られる。
<実施の形態例7>
図16(a)は本発明の実施の形態例7に係る改質器の構成を示す縦断面図、図16(b)は図16(a)のI−I線矢視断面図である。
図16(a)及び図16(b)に示すように、本実施の形態例7の改質器401は燃料の水蒸気改質反応によって水素含有ガス(改質ガス)を得るものであり、径の異なる4つの円筒体402,403,404を重ねてなる3重の円筒体構造の触媒容器405を有している。本改質器401は、内側の円筒体402の内部(触媒充填部)に酸化改質触媒を充填してなる触媒層406Aと、中間の円筒体403と外側の円筒体404の間(触媒充填部)に酸化改質触媒を充填してなる触媒層406Bとからなる2段の触媒層構成となっており、且つ、図16中に矢印でガスの流れを示すように内側(1段目)の触媒層406Aら外側(2段目)の触媒層406Bへと各段の触媒層406A,406Bのガス流通方向を逆にして(折り返すようにして)順次ガスを流通させるように構成されている。つまり、1段目の触媒層406Aでは矢印のように図中左方向にガスが流れ、2段目の触媒層406Bでは矢印のように折り返して図中右方向にガスが流れる。
そして、1段目の触媒層406Aと2段目の触媒層406Bとの間には、内側ガス流路408と外側ガス流路407とからなる2重構造のガス流路を形成されており、図16中に矢印で示すように混合ガスは内側ガス流路408と外側ガス流路407とを往復して流れた後に混合部420で空気(酸化ガス)と混合して1段目の触媒層406Aに供給される構成となっている。
詳述すると、円筒体402と円筒体403との間には円筒体417が設けられており、円筒体402と円筒体403との間の隙間が内側ガス流路408、円筒体403と円筒体417との間の隙間が外側ガス流路407となっている。また、円筒体417の先端と円筒体403の図中右側の端面43と間の隙間が、折り返し部436となっている。円筒体404の図中左側の端面435には混合ガス配管419の一端が接続され、混合ガス配管419の他端は混合ガス供給部423に接続されている。混合ガス配管419の一端部には空気分配管414の先端部が挿入されており、この部分が混合部420となっている。空気分配管414は先端が端面442で閉じられ、先端部の側面の周方向に複数の吹出し口429が形成されている。空気分配管414と先端部と混合ガス配管419の一端部と間には隙間445が確保されている。
混合ガス配管419の途中には絞り部425が設けられている。混合ガス供給部423は円筒状であり、円筒体417の端面413(端面435と面一)及び円筒体402の端面415を貫通して先端部が、触媒層406Aの一端と円筒体402の端面413との間に確保された空間部438に位置している。混合ガス供給部423の先端部には、周方向に複数の吹出し口424が形成されている。円筒体417の端面413には混合ガス供給管412の先端が接続されている。円筒体417の端面413と円筒体402の端面415との間には空間部440が確保され、円筒体404の外側の端面420と、円筒体404の内側の端面434との間には空間部441が確保されている。また、2段目の触媒層406Bの一端と円筒体404の内側の端面434との間には空間部439が確保されている。円筒体404の内側の端面434には、ガス排出管418の基端が接続されている。
また、1段目の触媒層406A及び混合ガス供給部423には空気分配管416が挿通されている。空気分配管416の先端部は触媒層406の他端から突出しており、側面の周方向に複数の吹出し口426が形成されている。空気分配管416の先端は端面411で閉じられている。空気分配管416の先端部と、この先端部の周囲を囲む円筒体412とが混合部421を構成している。円筒体412の一端と触媒層406Aの他端との間には隙間が確保されており、この隙間が吹出し口427となっている。円筒管412と空気分配管416の先端部との間には隙間446が確保されている。円筒体412の他端は円筒管402の図中左側の端面410(端面433と面一)の内周に接続されており、この端面410と触媒層406Aの他端との間には空間部437が確保されている。また、円筒体404の図中左側の端面409と触媒層406Bの他端との間には空間部444が確保されている。更に円筒体404の端面409と円筒体402,403の端面410,433との間には隙間443が確保されており、この隙間443を介して隙間446と空間部444とが連通している。
ガスの流れについて説明すると、図示しない混合ガス供給装置から送られてくる燃料(DME)と水蒸気の混合ガスは、混合ガス供給管412を介して空間部440に流入した後、内側ガス流路408に流入する。内側ガス流路408に流入した混合ガスは、内側ガス流路408を流通した後、折り返し部436で折り返して外側ガス流路407を流通する。なお、混合ガス配管419と混合ガス供給管412の接続を逆にして、混合ガスを先に外側ガス流路407に流通させてから内側ガス流路408に流通させるようにしてもよい。即ち、混合ガスが内側ガス流路408と外側ガス流路407とを往復すればよい。そして、この間に改質ガスは触媒層406A,406Bとの熱交換によって予熱される。
外側ガス流路407から空間部441(逆にした場合には内側ガス流路408から空間部440)に排出された混合ガスは隙間445を流通する。この混合ガスに対して、図示しない空気供給装置から空気供給配管414を介して供給される空気(酸化ガス)が、吹出し口429から吹き出されて混合される。その後、燃料と水蒸気と空気の混合ガスは、混合ガス配管419を流通する間に絞り部425で絞られて更によく混合された後、混合ガス供給部423に流入し、吹出し口424から吹き出されて1段目の触媒層406Aの一端に流入する。
触媒層406Aに流入した混合ガスは触媒層406Aを流通する間に一部が水蒸気改質されて水素含有ガス(改質ガス)となり、触媒層406Aの他端から空間部437に排出される。この排出ガスは吹出し口427から吹き出されて隙間446を流通する。一方、前記空気供給装置から空気(酸化ガス)は、空気分配管416を介して触媒層406Aの他端側に導入された後、吹出し口426から吹き出されて、隙間446を流通している排出ガスに混合される。その後、この混合ガスは隙間443及び空間部444を介して2段目の触媒層406Bの他端に流入する。触媒層406Bに流入した混合ガスは触媒層406Bを流通する間に更に水蒸気改質されて水素含有ガス(改質ガス)となり、触媒層406Bの他端から空間部438に排出される。空間部438に排出された排出ガス(改質ガス)は、ガス排出管418を介して排出される。
そして、本実施の形態例7でも、円筒状の冷却器430が、円筒体404のガス流通方向の下流側端部の外周面に装着されている。冷却器430には冷却媒体供給ライン431と冷却媒体排出ライン432とが接続されており、冷却媒体排出ライン431から冷却器430に供給される冷却媒体は、冷却器430内を流通した後、冷却媒体排出ライン432から排出される。このとき、冷却媒体によって、2段目の触媒層406Bにおけるガス流通方向の下流側端部が冷却されることにより、同下流側端部におけるガスの温度が例えば200℃まで低下する。その結果、改質器401(2段目の触媒層406B)から排出される改質ガス中のCO濃度は例えば2〜3%に低下する。
なお、本実施の形態例7においても、改質燃料として例えばDMEを用いることや、各段の触媒層406A,406Bの酸化改質触媒としてメタネーションを抑制できる触媒を用いることが望ましいことなどは、上記実施の形態例5と同様である。また、図示及び詳細な説明は省略するが、本実施の形態例7においても、上記実施の形態例5(図11)と同様のガス温度制御を行うことができる。また、2段の各触媒層406A,406Bへの空気の分配流量については上記実施の形態例1の場合と同様である。即ち、2段の各触媒層406A,406Bに分配される空気の流量は、2段の各触媒層406A,406Bのピーク温度が略等しくなる(等しい場合も含む)流量に設定されている。
以上のように、本実施の形態例7の改質器401によれば、上記実施の形態例2と同様の効果が得られることに加えて、冷却器43で2段目の触媒層406Bのガス流通方向の下流側端部を冷却するため、上記実施の形態例5と同様の効果も得られる。
そして更に、本実施の形態例7の改質器401によれば、1段目の触媒層406Aと2段目の触媒層406Bとの間に、内側ガス流路408と外側ガス流路407とからなる2重構造のガス流路を形成し、混合ガスは内側ガス流路408と外側ガス流路407とを往復して流れた後に空気と混合して1段目の触媒層406Aに供給する構成としたため、混合ガスは2重構造のガス流路を流通する間に1段目及び2段目の触媒層406A,406Bとの熱交換によって予熱されてから、1段目の触媒層406Aに流入するため、1段目の触媒層406Aの入口付近でも水蒸気改質反応が生じて、改質効率が向上する。更には、前記熱交換によって1段目及び2段目の触媒層406A,406Bのピーク温度を低減する効果も得られる。
ここで本発明の改質器の適用例について説明する。本発明の改質器は水素を必要とする各種の装置に適用することができるが、ここでは燃料電池発電システムと水素ステーションへの適用例について説明する。図17は燃料量電池発電システムの概要図、図18は水素ステーションの概要図である。
図17に示すように、燃料電池発電システムの改質装置75は脱硫器71と、上記実施の形態例の改質器1(又は改質器21,36,51,61,91,401の何れか:以下、改質器1等と称する)と、CO変成器72と、CO除去器73とを有する構成となっており、ここで生成した改質ガス(水素含有ガス)を固体高分子形などの燃料電池74へ供給する。脱硫器71では燃料に含まれている硫黄分を除去する。そして、硫黄分が除去された燃料と水蒸気との混合ガスと空気とに基づいて改質器1等では、部分酸化反応と水蒸気改質反応により水素含有ガスを生成する。CO変成器72ではシフト反応を促進させる触媒を充填した触媒層を有しており、改質器1等で生成した水素含有ガスに含まれているCOをシフト反応によって酸化させる。更にCO除去器73ではCO変成器72から排出された水素含有ガスに残留しているCOを除去してCO濃度を低減する。例えば選択酸化反応を促進させる触媒を充填した触媒層を有するCO除去器では、水素含有ガスに含まれているCOを選択酸化反応によって酸化させる。かくして、CO濃度の非常に低い水素含有ガスが得られ、この水素含有ガスが燃料電池74に供給される。
図18に示すように、水素ステーション85での水素利用の場合には、燃料と水蒸気の混合ガスと空気とに基づいて改質器1等で部分酸化反応と水蒸気改質反応とにより生成した水素含有ガスから、水素精製手段81によって水素を取り出す。水素精製手段81において適用される水素精製法には吸収法、深冷分離法、吸着法、膜分離法などがある。膜分離法は分離膜を透過するガス成分の速度の違いを利用する精製法であり、特に改質器と金属系分離膜(水素透過膜)とを組み合わせたものをメンブレンリアクターと呼ぶ。水素精製手段81で取り出された水素は水素ステーション85の貯蔵タンク82に貯蔵される。そして、この貯蔵タンク82に貯蔵された水素が、水素ステーション85の水素供給装置83から、車両84に供給される。
本発明は改質方法及び改質器に関するものであり、例えば燃料電池発電システムの改質装置や水素ステーションへの水素供給源(メンブレンリアクターなど)に適用して有用なものである。
本発明の実施の形態例1に係る改質器(改質方法)の構成図である。 (a)は本発明の実施の形態例2に係る改質器の構成を示す縦断面図、(b)は(a)のA−A線矢視断面図である。 (a)は混合部の他の構成例を示す図、(b)は(a)の要部斜視図である。 混合部の他の構成例を示す図である。 前記改質器の触媒層の温度分布を示す図である。 (a)は本発明の実施の形態例2に係る改質器の他の構成を示す縦断面図、(b)は(a)のB−B線矢視断面図である。 (a)は本発明の実施の形態例3に係る改質器の構成を示す縦断面図、(b)は(a)のC−C線矢視断面図である。 前記改質器の触媒層の温度分布を示す図である。 (b)は図9(a)のD−D線矢視断面図である。 (a)は本発明の実施の形態例4に係る改質器の構成を示す縦断面図、(b)は(a)のE−E線矢視断面図、(c)は(a)のF−F線矢視断面図である。 本発明の実施の形態例5に係る改質器(改質方法)の構成図である。 ガス温度とCO濃度の関係を示すグラフである。 ガス温度とCO濃度及びCH4濃度との関係を示すグラフである。 (a)は本発明の実施の形態例6に係る改質器の構成を示す縦断面図、(b)は(a)のG−G線矢視断面図である。 (a)は本発明の実施の形態例6に係る改質器の他の構成を示す縦断面図、(b)は(a)のH−H線矢視断面図である。 (a)は本発明の実施の形態例7に係る改質器の構成を示す縦断面図、(b)は(a)のI−I線矢視断面図である。 燃料量電池発電システムの概要図である。 水素ステーションの概要図である。 従来の改質器の概略構成図である。 従来の他の改質器の概略構成図である。 触媒層の温度分布を示すグラフである。
符号の説明
11 改質器
12A,12B 触媒層
13A,13B 触媒充填部
14,15 混合器
21 改質器
22 円筒体
22a,22b 端面
23 円筒体
23a,23b 端面
24 触媒容器
25A,25B 触媒層
26 入口部
27 混合器
28 混合部
29 空気分配管
29a 先端部
29b 端面
29c 吹出し口
30 排出ガス出口流路
31 邪魔板
31a 切り欠き部
32 空間部(流路部)
33 出口部
34 円筒体
34a,34b 端面
35 触媒容器
36 改質器
37 混合器
38 入口部
51 改質器
52,53 伝熱フィン
61 改質器
62,63 伝熱フィン
71 脱硫器
72 CO変成器
73 CO除去器
74 燃料電池
81 精製装置
82 貯蔵タンク
83 水素供給装置
84 車両
85 水素ステーション
91 改質器
92A,92B 触媒層
93 蒸発器
94 バーナ
95 バーナ外筒
96 チューブ
97 混合器
98A,98B 触媒充填部
99 CO変成器
100 CO除去器
101 冷却器
102 冷却媒体供給ライン
103 冷却媒体排出ライン
104 温度センサ
105 温度制御装置
106 冷却媒体流量調整弁
107 混合器
201 冷却器
202 冷却媒体供給ライン
203 冷却媒体排出ライン
301 冷却器
302,303,304 円筒体
305 外側流路
306 内側流路
307 冷却媒体供給ライン
308 冷却媒体排出ライン
309 端面
310 折り返し部
401 改質器
402,403,404 円筒体
405 触媒容器
406A,406B 触媒層
407 外側ガス流路
408 内側ガス流路
409,410,411 端面
412 混合ガス供給管
413 端面
414 空気供給配管
415 端面
416 空気分配管
417 円筒体
418 ガス排出管
419 混合ガス配管
420 混合部
421 混合部
423 混合ガス供給部
424 吹出し口
425 絞り部
426,427 吹出し口
429 吹出し口
430 冷却器
431 冷却媒体供給ライン
432 冷却媒体排出ライン
433,434,435 端面
436 折り返し部
437,438,439,440,441 空間部
442 端面
443 隙間
444 空間部
445,446 隙間

Claims (20)

  1. 燃料の水蒸気改質反応によって水素含有ガスを得る改質方法において、
    前記燃料の部分酸化反応と前記燃料の水蒸気改質反応とを促進する触媒を触媒充填部に充填してなる触媒層を複数段、直列に接続して、前段の触媒層から後段の触媒層へと順次ガスが流通するようにし、
    前記燃料と水蒸気の混合ガスは前記複数段の触媒層のうちの1段目の触媒層へ供給する一方、酸化ガスは前記複数段の各触媒層に分配して、前記1段目の触媒層へは前記混合ガスと混合した後に前記混合ガスとともに供給し、他の段の触媒層へは当該触媒層の前段の触媒層から排出された排出ガスと混合した後に前記排出ガスとともに供給することを特徴とする改質方法。
  2. 請求項1に記載の改質方法において、
    前記複数段の各触媒層に分配する酸化ガスの流量を、前記複数段の各触媒層のピーク温度が略等しくなる流量とすることを特徴とする改質方法。
  3. 燃料の水蒸気改質反応によって水素含有ガスを得る構成の改質器において、
    前記燃料の部分酸化反応と前記燃料の水蒸気改質反応とを促進する触媒を触媒充填部に充填してなる触媒層を複数段、直列に接続して、前段の触媒層から後段の触媒層へと順次ガスが流通する構成とし、
    前記燃料と水蒸気の混合ガスは前記複数段の触媒層のうちの1段目の触媒層へ供給する一方、酸化ガスは前記複数段の各触媒層に分配して、前記1段目の触媒層へは前記混合ガスと混合手段で混合した後に前記混合ガスとともに供給し、他の段の触媒層へは当該触媒層の前段の触媒層から排出された排出ガスと他の混合手段で混合した後に前記排出ガスとともに供給する構成としたことを特徴とする改質器。
  4. 請求項3に記載の改質器において、
    前記複数段の各触媒層に分配する酸化ガスの流量を、前記複数段の各触媒層のピーク温度が略等しくなる流量に設定したことを特徴とする改質器。
  5. 燃料の水蒸気改質反応によって水素含有ガスを得る構成の改質器において、
    複数の筒体を重ねてなる多重の筒体構造の触媒容器を有し、
    前記複数の筒体のうちの最も内側の筒体の内部に前記燃料の部分酸化反応を促進する触媒と前記燃料の水蒸気改質反応を促進する触媒とを充填してなる触媒層と、前記複数の筒体の間に前記燃料の部分酸化反応を促進する触媒と前記燃料の水蒸気改質反応を促進する触媒とを充填してなる他の触媒層とからなる複数段の触媒層構成とし、且つ、内側の触媒層から外側の触媒層へと、各段の触媒層のガス流通方向を逆にして、順次ガスを流通させる構成とし、
    前記燃料と水蒸気の混合ガスは前記複数段の触媒層のうちの最も内側の1段目の触媒層へ供給する一方、酸化ガスは前記複数段の各触媒層に分配して、前記1段目の触媒層へは混合手段で前記混合ガスと混合した後に前記混合ガスとともに供給し、他の段の触媒層へは当該触媒層の前段の触媒層から排出された排出ガスと他の混合手段で混合した後に前記排出ガスとともに供給する構成としたことを特徴とする改質器。
  6. 燃料の水蒸気改質反応によって水素含有ガスを得る構成の改質器において、
    複数の筒体を重ねてなる多重の筒体構造の触媒容器を有し、
    前記複数の筒体のうちの最も内側の筒体の内部に前記燃料の部分酸化反応と前記燃料の水蒸気改質反応とを促進する触媒を充填してなる触媒層と、前記複数の筒体の間に前記燃料の部分酸化反応と前記燃料の水蒸気改質反応とを促進する触媒を充填してなる他の触媒層とからなる複数段の触媒層構成とし、且つ、内側の触媒層から外側の触媒層へと、各段の触媒層のガス流通方向を逆にして、順次ガスを流通させる構成とし、
    前記燃料と水蒸気の混合ガスは前記複数段の触媒層のうちの最も内側の1段目の触媒層へ供給する一方、酸化ガスは前記複数段の各触媒層に分配して、前記1段目の触媒層へは混合手段で前記混合ガスと混合した後に前記混合ガスとともに供給し、他の段の触媒層へは当該触媒層の前段の触媒層から排出された排出ガスと他の混合手段で混合した後に前記排出ガスとともに供給する構成としたことを特徴とする改質器。
  7. 請求項5又は6に記載の改質器において、
    前記複数段の触媒層のうちの2段目の触媒層へ分配する前記酸化ガスは、前記1段目の触媒層に挿通した酸化ガス分配管によって分配する構成としたことを特徴とする改質器。
  8. 請求項7に記載の改質器において、
    前記1段目の触媒層からの排出ガスと前記2段目の触媒層へ分配する酸化ガスとを混合する混合手段は、前記最も内側の筒体の下流側端部を触媒層部分よりも狭めてなる排出ガス出口流路の内側に前記酸化ガス分配管の下流側端部を位置させた構成であることを特徴とする改質器。
  9. 請求項8に記載の改質器において、
    前記排出ガス出口流路には、外周部にガス流路部となる切り欠き部を有する複数枚の邪魔板を、隣接する邪魔板同士の切り欠き部の周方向位置が互いに異なるようにして直列に配設したことを特徴する改質器。
  10. 請求項8又は9に記載の改質器において、
    前記酸化ガス分配管は、下流側の端面が閉塞され、且つ、下流側端部の側面に酸化ガスの吹出し口が形成された構成であることを特徴とする改質器。
  11. 請求項5〜10の何れか1項に記載の改質器において、
    前記複数段の各触媒層に複数枚の伝熱フィンを配設したことを特徴とする改質器。
  12. 請求項11に記載の改質器において、
    前記伝熱フィンは、前記複数段の各触媒層の上流部にのみ配設したことを特徴とする改質器。
  13. 請求項5〜12の何れか1項に記載の改質器において、
    前記複数段の各触媒層に分配する酸化ガスの流量を、前記複数段の各触媒層のピーク温度が略等しくなる流量に設定したことを特徴とする改質器。
  14. 請求項1又は2に記載の改質方法において、
    前記複数段の触媒層のうちの最後段の触媒層におけるガス流通方向の下流側端部を、冷却手段により冷却することを特徴とする改質方法。
  15. 請求項14に記載の改質方法において、
    前記最後段の触媒層から排出される排出ガスの温度を計測し、この温度計測値が所定温度となるように前記冷却手段の冷却能力を制御することを特徴とする改質方法。
  16. 請求項14又は15に記載の改質方法において、
    前記燃料の部分酸化反応と前記燃料の水蒸気改質反応とを促進する触媒として、メタネーションを抑制できる触媒を用いることを特徴とする改質方法。
  17. 請求項5〜13の何れか1項に記載の改質器において、
    前記複数段の触媒層のうちの1段目の触媒層と2段目の触媒層との間に、内側ガス流路と外側ガス流路とからなる2重構造のガス流路を形成し、
    前記混合ガスは前記内側ガス流路と前記外側ガス流路とを往復して流れた後に前記酸化ガスと混合して前記1段目の触媒層に供給する構成としたことを特徴とする改質器。
  18. 請求項3〜13,17の何れか1項に記載の改質器において、
    前記複数段の触媒層のうちの最後段の触媒層におけるガス流通方向の下流側端部を冷却する冷却手段を有することを特徴とする改質器。
  19. 請求項18に記載の改質器において、
    前記最終段の触媒層から排出される排出ガスの温度を計測する温度計測手段と、
    この温度計測手段の温度計測値が所定温度となるように前記冷却手段の冷却能力を制御する温度制御手段とを有することを特徴とする改質器。
  20. 請求項18又は19に記載の改質器において、
    前記燃料の部分酸化反応と前記燃料の水蒸気改質反応とを促進する触媒は、メタネーションを抑制できる触媒であることを特徴とする改質器。
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