JP2007038182A - 窒素酸化物の接触還元浄化方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】活性金属を担持しない安価なゼオライト触媒及びアンモニアを用いて、低温において効率的に窒素酸化物をアンモニアにより浄化する方法を提供する。
【解決手段】触媒活性な金属種を担持させることなく、水素型及び/又はアンモニウム型のβゼオライトからなる触媒を、一酸化窒素及び二酸化窒素を含有する処理ガスにアンモニアを還元成分として添加し、接触させることを特徴とする窒素酸化物を接触還元浄化する方法。当該βゼオライト中のアルミナ(Al2O3)に対するシリカ(SiO2)のモル比が20〜200、処理ガス中の二酸化窒素の含有量が一酸化窒素に対するモル比で0.5〜1.5の範囲、処理温度が150℃以上であることが好ましい。
【選択図】なし
【解決手段】触媒活性な金属種を担持させることなく、水素型及び/又はアンモニウム型のβゼオライトからなる触媒を、一酸化窒素及び二酸化窒素を含有する処理ガスにアンモニアを還元成分として添加し、接触させることを特徴とする窒素酸化物を接触還元浄化する方法。当該βゼオライト中のアルミナ(Al2O3)に対するシリカ(SiO2)のモル比が20〜200、処理ガス中の二酸化窒素の含有量が一酸化窒素に対するモル比で0.5〜1.5の範囲、処理温度が150℃以上であることが好ましい。
【選択図】なし
Description
本発明は、安価な触媒を用いて、排ガス中の窒素酸化物を効率的に接触還元浄化する方法を提供するものである。
排ガス中の窒素酸化物の浄化に関し、これまでに様々な方法が提案、或いは実用化されている。ボイラーなどの固定発生源から排出される窒素酸化物の浄化方法として、排ガスにアンモニアを添加した処理ガスをV2O5−TiO2系触媒に接触させる選択的接触還元法が工業的に採用されている。また、自動車等の移動発生源から排出される窒素酸化物の浄化方法として、固定発生源の場合と同様なアンモニアによる選択的接触還元法に加え、炭化水素、一酸化炭素、水素を還元成分に用いた接触還元法、直接分解法、更には窒素酸化物の吸蔵成分を含む貴金属触媒を使用した吸蔵還元法が知られている。
アンモニアを還元成分に用いた接触還元法は、窒素酸化物の還元に対する反応選択性が高く、優れた浄化方法の一つである。アンモニアによる窒素酸化物の還元反応は、主に式1で進行することが明らかになっており、用いる触媒の固体酸点と活性酸素のペアが活性点として重要に作用すると考えられている。
因って、低温域での効率的な触媒浄化を目的に、触媒活性な金属種を担持させたゼオライト触媒、及びその触媒を用いた浄化方法が数多く提案されている。
例えば、特許文献2ではX線粉末回折による特定の格子面間隔を有する結晶性アルミノ珪酸塩であって、そのSiO2/Al2O3モル比が15〜60であり、かつ銅イオンを含む触媒、並びにその触媒を用いて排ガス中の窒素酸化物をアンモニアによって選択的に還元する方法が開示されている。特許文献3では少なくとも約10のシリカ対アルミナの比、及び少なくとも約7オングストロームの平均的動的細孔径を有する細孔が三次元構造で連結しているゼオライトに、触媒活性金属として鉄及び銅が少なくとも一種以上が担持された触媒を用いたアンモニアによる窒素酸化物の還元方法が開示されている。触媒性能を高める為の好ましいゼオライト種は、超安定化Y、βゼオライト及びZSM−20からなる群から選ばれている。更に、特許文献4ではホージャサイト型ゼオライトに活性金属成分を担持してなる窒素酸化物還元用触媒、並びに窒素酸化物の還元浄化方法が開示されている。特許文献5ではSi/Alのモル比が10以上の水素及び/又は鉄置換型モルデナイトを使用したアンモニアによる窒素酸化物の除去方法が開示されている。
これらの従来技術においては、ゼオライトに担持された鉄、銅等の金属種がアンモニアによる窒素酸化物の選択的還元を触媒的に促進するための活性成分であり、これらの活性成分を担持させない場合は数式1の反応が進み難く、窒素酸化物の還元浄化性能が極めて小さいことが示されている。
しかしながら、触媒活性な金属成分の担持は、触媒製造工程及び変動費の面からもコスト上昇の要因であった。更には、金属成分によっては使用時の金属飛散などによる二次公害のリスクを有していた。これらの観点から、触媒活性な金属種を担持させない触媒を用いて、幅広い温度域で効率的な窒素酸化物の浄化を行うことが求められ、更に、自動車排ガスなどに用いる際に触媒が高温履歴を受ける場合にも、十分な耐久性を有する触媒が求められていた。
上述のように従来技術では、低温から効率的に窒素酸化物を浄化する方法としては触媒反応の活性点となり得る金属種を構成要素とする触媒を使用することが必要であった。これに対し、活性金属を担持することのない安価な触媒を使用して、低温においても効率的に窒素酸化物を浄化する方法を提供するものである。
本発明者らは、ゼオライト触媒の脱硝性能、並びに脱硝性能に対する反応条件の影響を鋭意検討した結果、水素型及び/又はアンモニウム型βゼオライト触媒自身では、これまでに提案されているような触媒活性な金属種を担持させることなく、排ガス中の窒素酸化物をアンモニアで還元浄化できることを見出し、本発明を完成させるに至ったものである。
即ち本発明は、触媒活性な金属種を担持させることなく、水素型及び/又はアンモニウム型のβゼオライトからなる触媒に、一酸化窒素と二酸化窒素を含有する排ガスと還元成分として添加されるアンモニアの混合処理ガスを150℃以上で接触させることを特徴とする排ガス中の窒素酸化物を接触還元浄化する方法である。
以下、本発明の窒素酸化物の還元浄化方法を詳細に説明する。
本発明で用いる触媒は水素型及び/又はアンモニウム型のβゼオライトである。
βゼオライトは、c軸方向の0.55×0.55nmサイズの細孔径を有する12員環細孔、a軸及びb軸方向に0.76×0.64nmサイズの細孔径を有する12員環細孔から構成され、それらの細孔が交差して3次元細孔を形成している。βゼオライトは表1に示すX線回折パターンを有する。βゼオライトは公知の技術で製造することが可能であり、本発明で用いるβゼオライトの製造法は何ら限定されない。例えばシリカ、アルミナ、アルカリ金属、有機物、水等の原料混合物スラリーを密閉式圧力容器中で、100〜180℃の任意の温度で結晶化させる水熱合成法や、原料混合物スラリーを乾燥させたゲル状固形物を用いて、密閉式圧力容器内で結晶化させる方法等を採用することができる。また、βゼオライトのAl2O3に対するSiO2のモル比(以下、SiO2/Al2O3モル比)も特に限定されないが、20以上のSiO2/Al2O3モル比であれば、十分に耐熱性のあるβゼオライトが得られるため好ましく、一方、200以下のSiO2/Al2O3モル比であれば、対象とする一酸化窒素と二酸化窒素の浄化性能が高いため好ましい。
ここで、ゼオライトの結晶化で使用されるアルカリ金属は、ゼオライト骨格のアルミニウムに対してモル比で2%未満まで低減することが好ましい。また、水素型及び/又はアンモニウム型のβ型ゼオライトを工業的に製造する際に、製造設備の材質から僅かに不純物が混入してもよい。例えばステンレス製の製造設備を使用する場合、微量の鉄等の金属が含有されるが、一般的にその含有量は0.1重量%以下である。
本発明で用いる触媒は、水素型及び/又はアンモニウム型のβゼオライトをシリカ、アルミナ及び粘土鉱物等のバインダーと混合し成形して使用することもできる。成形する際に用いられる粘土鉱物としては、カオリン、アタパルガイト、モンモリロナイト、ベントナイト、アロフェン、セピオライトが例示できる。また、コージェライト製或いは金属製のハニカム基材に水素型又はアンモニウム型のβゼオライトをウォッシュコートして使用することもできる。
本発明の窒素酸化物の還元浄化方法は、浄化対象の窒素酸化物として一酸化窒素及び二酸化窒素が処理ガス中に含まれていることが必須である。一酸化窒素のみの場合、特開平2−293021号公報に開示されているように低温で十分な窒素酸化物の浄化ができず、また二酸化窒素のみの場合、アンモニアによる二酸化窒素の還元反応の速度が遅く、結果として十分な窒素酸化物の浄化が行えない。
処理ガス中に含まれる一酸化窒素と二酸化窒素の存在比率は特に限定されないが、窒素酸化物の還元浄化率を高めるために、二酸化窒素が一酸化窒素に対するモル比で0.5〜1.5の範囲が好ましく、更には0.9〜1.1の範囲がより好ましい。一酸化窒素のみで占める排ガスの浄化に際しては、触媒前段に一酸化窒素の一部を二酸化窒素に変換するようなシステムと組合せて一酸化窒素及び二酸化窒素を含有する処理ガスとすることも可能である。例えば、ディーゼル自動車排ガスの場合、排ガス中の窒素酸化物のほとんどは一酸化窒素であるため、窒素酸化物の還元浄化触媒の前段に酸化触媒等を配置することで一酸化窒素の一部を二酸化窒素に変換して処理することができる。ここで本発明が処理可能な処理ガスの窒素酸化物濃度は限定されるものではない。
本発明の窒素酸化物の還元浄化方法では、窒素酸化物の還元成分であるアンモニアを添加する。アンモニアの添加方法は特に限定はなく、例えばアンモニアガスを直接添加する方法、アンモニア水を噴霧し気化させる方法、更には尿素水を噴霧し熱分解する方法が挙げられる。アンモニアの添加量も特に限定されるものではないが、十分に窒素酸化物を浄化するために一酸化窒素と二酸化窒素の合計に対し、モル比で0.8〜1.05の範囲が好ましい。さらに過剰のアンモニアの添加は、窒素酸化物の浄化に対し有利となる反面で未反応のアンモニアの排出に対する対策が必要になり、好ましくない。
本発明の方法において、水素型及び/又はアンモニウム型のβゼオライトからなる触媒に、処理ガスとアンモニアの混合処理ガスを接触させて窒素酸化物を浄化する際に、処理温度は150℃以上とすることが好ましい。処理温度が150℃より低いと、十分な窒素酸化物の還元浄化を達成することができない。
本発明の方法において、処理ガス中に含まれるその他の成分については特に制限はなく、例えば一酸化炭素、二酸化炭素、水素、酸素、窒素、炭化水素、硫黄酸化物、水等が含まれている場合にも有効である。具体的に、本発明の方法では、ディーゼル自動車、ボイラー、ガスタービン等の多種多様の排ガスから窒素酸化物を浄化することができる。
また、βゼオライト触媒に処理ガスを接触させる際の空間速度は特に限定されない。好ましい空間速度は体積基準で500〜500000hr−1、更に好ましくは2000〜300000hr−1である。
本発明の方法では、活性金属を担持させないβゼオライト触媒で窒素酸化物の還元浄化ができるため、活性金属の劣化の問題がなく、高温での耐久後でも十分に高い窒素酸化物の浄化効率が得られる。更に本発明の浄化方法は、活性金属の担持に基づく触媒コストの低減が可能となるばかりではなく、担持させる活性金属種の飛散に伴う二次公害のリスクを回避することができる。
以下、実施例で本発明を詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に何ら限定されるものではない。
<βゼオライトの合成>
特開平2−293021号公報に開示されている方法を参照して、βゼオライトを合成した。攪拌状態にあるオーバーフロータイプの反応槽(実容積4.8リットル)に珪酸ソーダ水溶液(SiO2;130g/l、Na2O;41.8g/l、Al2O3;0.05g/l)及び硫酸アルミニウム水溶液(Al2O3;21.3g/l、SO4;240g/l)をそれぞれ18.2リットル/Hr及び4.5リットル/Hrの流量で同時に供給し、攪拌下で反応させ、スラリー状生成物を得た。この時スラリーの平均滞在時間は12.5分であった。また、反応中反応槽のpHは6〜8となるように、珪酸ソーダ水溶液の供給方量を調整した。反応槽からオーバーフローしたスラリー状生成物は、ヌッチェで脱水した後、水洗して粒状無定型アルミノ珪酸塩を得た。得られた粒状無定型アルミノ珪酸塩の組成はSiO2/Al2O3モル比が41.5、Na2O/Al2O3モル比が1.15であり、含水率が69.7重量%であった。
<βゼオライトの合成>
特開平2−293021号公報に開示されている方法を参照して、βゼオライトを合成した。攪拌状態にあるオーバーフロータイプの反応槽(実容積4.8リットル)に珪酸ソーダ水溶液(SiO2;130g/l、Na2O;41.8g/l、Al2O3;0.05g/l)及び硫酸アルミニウム水溶液(Al2O3;21.3g/l、SO4;240g/l)をそれぞれ18.2リットル/Hr及び4.5リットル/Hrの流量で同時に供給し、攪拌下で反応させ、スラリー状生成物を得た。この時スラリーの平均滞在時間は12.5分であった。また、反応中反応槽のpHは6〜8となるように、珪酸ソーダ水溶液の供給方量を調整した。反応槽からオーバーフローしたスラリー状生成物は、ヌッチェで脱水した後、水洗して粒状無定型アルミノ珪酸塩を得た。得られた粒状無定型アルミノ珪酸塩の組成はSiO2/Al2O3モル比が41.5、Na2O/Al2O3モル比が1.15であり、含水率が69.7重量%であった。
その粒状無定型アルミノ珪酸塩;189g、固形水酸化ナトリウム;1.4g、固形水酸化カリウム;3.5g及び20重量%テトラエチルアンモニウム水溶液;480gを30分攪拌混合し、βゼオライトの原料とした。その原料スラリーを容積1リットルの密閉式圧力容器に移し、周速0.8m/sで攪拌しながら、150℃で96時間結晶化した。反応生成物を固液分離し、70℃の純水で洗浄した後、110℃で一晩乾燥した。得られた反応生成物は、表1と同じX線回折パターンを有し、βゼオライトであった。また、その得られた生成物をICP発光分析により分析したところ、無水換算で0.02Na2O・0.03K2O・Al2O3・36.3SiO2の組成であった。
実施例1〜3
<触媒1の調製>
上述の方法で得たβゼオライトを乾燥空気気流下、600℃で2時間焼成し、βゼオライト中に含まれる有機物を除去した。その後、焼成したβゼオライト;10gを分取し、0.5規定の塩化アンモニウム水溶液;200gを用いて、60℃で20時間攪拌するイオン交処理を2回繰り返した。引続き固液分離したβゼオライトを純水で洗浄し、110℃で乾燥して、アンモニウム型のβゼオライトを得た。アンモニウム型のβゼオライトをICP発光分析で分析したところ、Na及びKのアルミニウムに対する組成比がそれぞれ1%未満であった。得られたアンモニウム型のβゼオライトを実施例1に使用する触媒として、触媒反応試験に供した。
<触媒2の調製>
アンモニウム型のβゼオライトを、乾燥空気気流下、500℃で1時間焼成してアンモニウム型を水素型に変換した。この水素型のβゼオライトを実施例2に使用する触媒として、触媒反応試験に供した。
<触媒3の調製>
水素型のβゼオライトを特開昭58−208131号公報に開示されている塩酸処理を参照し、水素型のβゼオライトのSiO2/Al2O3モル比を高めた。上述の水素型のβゼオライト;20gを、0.2規定の塩酸水溶液;100gに添加し、80℃で2時間攪拌した。その後、固液分離、十分量の純水で洗浄し、110℃で一晩乾燥した。得られた水素型のβゼオライトをICP発光分析により分析したところ、無水換算でAl2O3・108.5SiO2の組成を有していた。この水素型のβゼオライトを実施例3に使用する触媒として、触媒反応試験に供した。
<触媒1の調製>
上述の方法で得たβゼオライトを乾燥空気気流下、600℃で2時間焼成し、βゼオライト中に含まれる有機物を除去した。その後、焼成したβゼオライト;10gを分取し、0.5規定の塩化アンモニウム水溶液;200gを用いて、60℃で20時間攪拌するイオン交処理を2回繰り返した。引続き固液分離したβゼオライトを純水で洗浄し、110℃で乾燥して、アンモニウム型のβゼオライトを得た。アンモニウム型のβゼオライトをICP発光分析で分析したところ、Na及びKのアルミニウムに対する組成比がそれぞれ1%未満であった。得られたアンモニウム型のβゼオライトを実施例1に使用する触媒として、触媒反応試験に供した。
<触媒2の調製>
アンモニウム型のβゼオライトを、乾燥空気気流下、500℃で1時間焼成してアンモニウム型を水素型に変換した。この水素型のβゼオライトを実施例2に使用する触媒として、触媒反応試験に供した。
<触媒3の調製>
水素型のβゼオライトを特開昭58−208131号公報に開示されている塩酸処理を参照し、水素型のβゼオライトのSiO2/Al2O3モル比を高めた。上述の水素型のβゼオライト;20gを、0.2規定の塩酸水溶液;100gに添加し、80℃で2時間攪拌した。その後、固液分離、十分量の純水で洗浄し、110℃で一晩乾燥した。得られた水素型のβゼオライトをICP発光分析により分析したところ、無水換算でAl2O3・108.5SiO2の組成を有していた。この水素型のβゼオライトを実施例3に使用する触媒として、触媒反応試験に供した。
比較例1
実施例で調製したSiO2/Al2O3モル比が36.3の水素型のβゼオライトを用いて、Fe担持を行った。水素型のβゼオライト;10gを、ゼオライト固形分に対しFe金属換算で4重量%に相当する硝酸鉄水溶液中に添加し、60℃で20時間攪拌した。その後、固液分離し、十分量の純水で洗浄して、110℃で一晩乾燥した。得られた粉末をICP発光分析で分析したところ、Feの担持量は金属換算で2.8重量%であった。この粉末を比較例1で使用する触媒として、触媒反応試験に供した。
実施例で調製したSiO2/Al2O3モル比が36.3の水素型のβゼオライトを用いて、Fe担持を行った。水素型のβゼオライト;10gを、ゼオライト固形分に対しFe金属換算で4重量%に相当する硝酸鉄水溶液中に添加し、60℃で20時間攪拌した。その後、固液分離し、十分量の純水で洗浄して、110℃で一晩乾燥した。得られた粉末をICP発光分析で分析したところ、Feの担持量は金属換算で2.8重量%であった。この粉末を比較例1で使用する触媒として、触媒反応試験に供した。
比較例2
東ソー製の水素型のモルデナイト構造ゼオライト(商品名;HSZ−660HOA、SiO2/Al2O3モル比=26)を比較例2で使用する触媒として、触媒反応試験に供した。
東ソー製の水素型のモルデナイト構造ゼオライト(商品名;HSZ−660HOA、SiO2/Al2O3モル比=26)を比較例2で使用する触媒として、触媒反応試験に供した。
比較例3
東ソー製のアンモニウム型のY構造ゼオライト(商品名;HSZ−371NHA、SiO2/Al2O3モル比=27)を、乾燥空気気流下、500℃で1時間焼成して水素型のYゼオライトに変換した。その水素型のYゼオライトを比較例3で使用する触媒として、触媒反応試験に供した。
東ソー製のアンモニウム型のY構造ゼオライト(商品名;HSZ−371NHA、SiO2/Al2O3モル比=27)を、乾燥空気気流下、500℃で1時間焼成して水素型のYゼオライトに変換した。その水素型のYゼオライトを比較例3で使用する触媒として、触媒反応試験に供した。
実施例1〜3及び比較例1〜3で製造した触媒をプレス成形後、粉砕して12〜20メッシュに整粒した。整粒した各触媒1.5ccを常圧固定式流通式反応管に充填し、評価を行った。表2の組成のガスを1500cc/minで流通させながら、100〜500℃の任意の温度で定常的な窒素酸化物の浄化活性を評価した。
表3に、任意の温度での各触媒の窒素酸化物浄化率(%)を示す。
更に、触媒2;3ccを常圧固定床流通式反応管に充填し、700℃で20時間、H2O=10vol%を含む空気を300cc/minで流通させて処理した(耐久処理)。この耐久処理後の実施例2の触媒に関し、上述の触媒反応試験と同様な条件で窒素酸化物の浄化活性を評価した。評価結果を表4に示す。
比較例4及び比較例5
比較例1及び比較例3で使用した触媒を実施例4と同様の耐久処理を行い、上述の触媒反応試験と同様な条件で窒素酸化物の浄化活性を評価した。評価結果を表4に示す。
比較例1及び比較例3で使用した触媒を実施例4と同様の耐久処理を行い、上述の触媒反応試験と同様な条件で窒素酸化物の浄化活性を評価した。評価結果を表4に示す。
比較例6及び参考例1
実施例2で使用した触媒2を用いて、表5に示したNO2を含まないガス組成で窒素酸化物の浄化活性を評価した。参考例1として、比較例1で使用した比較触媒1を使用して評価した。
実施例2で使用した触媒2を用いて、表5に示したNO2を含まないガス組成で窒素酸化物の浄化活性を評価した。参考例1として、比較例1で使用した比較触媒1を使用して評価した。
Claims (7)
- 水素型及び/又はアンモニウム型のβゼオライトに、還元成分としてアンモニアを添加した一酸化窒素及び二酸化窒素を含有する処理ガスに接触させることを特徴とする処理ガス中の窒素酸化物を接触還元浄化する方法。
- 接触温度を150℃以上とする請求項1に記載の窒素酸化物の接触還元浄化方法。
- 当該βゼオライト中のアルミナ(Al2O3)に対するシリカ(SiO2)のモル比が20〜200である請求項1〜2に記載の窒素酸化物の接触還元浄化方法。
- 当該処理ガス中の二酸化窒素の含有量が一酸化窒素に対するモル比で0.5〜1.5の範囲である請求項1〜3記載の窒素酸化物の接触還元浄化方法。
- アンモニアの添加量が一酸化窒素と二酸化窒素の合計に対して、モル比で0.8〜1.05の範囲である請求項1〜4記載の窒素酸化物の接触還元浄化方法。
- βゼオライトからなる窒素酸化物の接触還元浄化触媒。
- アルミナ(Al2O3)に対するシリカ(SiO2)のモル比が20〜200である請求項6の窒素酸化物の接触還元浄化触媒。
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