JP2007012341A - 端子付き電線の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】端子を電線に圧着接続するに際し、端子の圧着片でかしめられた芯線の伸びや細りがなく、電線の切れや抜けが生じにくく、安定した電気的接触と、電線固着力を得ることができる端子付き電線の製造方法を提供すること。
【解決方法】
導電性の素線からなる芯線12が絶縁性の被覆材14に覆われてなる電線10の端末部に、導電性の端子20を接続する端子付き電線の製造方法において、その端子20に備られた、少なくとも一対の圧着片26a,26bにより、前記電線端末の剥き出しにされた芯線12を挟んで圧着接続するに際し、その芯線12の端面12aに芯線押さえ部材70を当接させて芯線端面12aの軸方向への伸びを規制した状態で圧着接続するようにする。
【選択図】 図2
【解決方法】
導電性の素線からなる芯線12が絶縁性の被覆材14に覆われてなる電線10の端末部に、導電性の端子20を接続する端子付き電線の製造方法において、その端子20に備られた、少なくとも一対の圧着片26a,26bにより、前記電線端末の剥き出しにされた芯線12を挟んで圧着接続するに際し、その芯線12の端面12aに芯線押さえ部材70を当接させて芯線端面12aの軸方向への伸びを規制した状態で圧着接続するようにする。
【選択図】 図2
Description
本発明は端子付き電線の製造方法に関し、更に詳しくは、電線の端末部分に剥き出しとなる芯線に圧着片を介して端子を圧着接続するに際し、端子の圧着片で芯線を挟んで圧着することにより芯線が軸方向に延びるのを有効に防ぐようにした端子付き電線の製造方法に関する。
近年、自動車に搭載される電気・電子機器は多様性を増し、高性能、多機能化が急速に進められてきている。これら個々の機器には、端子を接続された電線がコネクタを介して接続されており、これらの端子付き電線を介して信号の伝送および電源の供給を行っている。これら複数の電線は、とりまとめられたワイヤハーネスの状態でエンジンルーム内を配索されているが、振動等による屈曲や引っ張りにより、電線の断線や端子からの抜け等により接触不良が発生することが知られている。これに対して、機器の高性能化に伴い、これらの電線と端子の接続信頼性の向上が要求されている。
図5は、従来の一般的な電線10に端子20を接続する前の斜視図を示したもので、図6はこの電線10に端子20が圧着される過程を、図5のC−C断面の矢視図で示したものである。この電線10は芯線12が絶縁性の被覆材14で覆われてなるもので、このような電線10に接続される端子20は、図示しない相手側の端子と接触して電気的導通をとる接続部22と、電線10の芯線12を挟み込んでかしめて電気的に接続するための1対の圧着片26a,26bが基底部24の両側に設けられた芯線圧着部26と、電線10の被覆材14をかしめて端子20を電線10に固定するための1対の圧着片28a,28bが基底部24の両側に設けられた被覆圧着部28からなる。
図6(a)に示すように、このような端子20の芯線圧着部26と被覆圧着部28の基底部24上に、先端部を皮剥ぎされた電線10を載置し、この端子20の芯線圧着部26の上下には芯線側アンビル40とクリンパ30が配置され、被覆圧着部28の上下には被覆側アンビル60とクリンパ50が配置される。そして芯線側クリンパ30と被覆側クリンパ50が同期して下降すると、図6(b)に示すように、端子20の芯線圧着部26の圧着片26a,26bと被覆圧着部28の圧着片28a,28bが、クリンパ30,50の内面側壁に導かれて、電線を包み込むように屈曲する。クリンパ30,50は更に下降を続け、図6(c)に示すように、芯線圧着部26の圧着片26a,26b及び被覆圧着部28の圧着片28a,28bが電線10の芯線12と被覆14をかしめることによって、電線10に端子20を接続する。
一般に、このような電線に端子を接続する場合には、所定の固着力を得るために、芯線の断面積が圧着前の7割〜8割程度になるように、クリンプ高さ(C/H)やクリンプ幅(C/W)を設定する。しかしながら、図6(d)に示すように、実際には、端子20の芯線圧着部26でかしめられた芯線12は押しつぶされ、芯線12の素線自体が電線10の軸方向に押し出される形で伸びてしまう。また、芯線圧着部26で芯線12が押し潰されて伸び出ることにより、芯線圧着部26より先端側の芯線12は広がって反り上がってしまう。図6(e)に示されるように、この芯線圧着部26のD−D断面によれば、芯線が細くなることによって、芯線と端子との間、および芯線の素線同士の間に隙間が生じていることがわかる。このように芯線圧着部26で芯線12が細くなると、電気的接続が悪くなり、接触抵抗が上がってしまうばかりか、所定の固着力を得られず、機械的強度が弱くなってしまうという問題がある。
これに対して、例えば特開平7−14658号公報(特許文献1)に記載されている端子圧着装置は芯線用のクリンパに圧着片よりも先端に突出する芯線を押さえる押さえ部を設けたものである。これにより、芯線圧着部より電線の先端側に突出した芯線が反り上がるのを防ぎ、端子付き電線をハウジングに装着する際の不具合を解消するものである。
また、特開2003−168536号公報(特許文献2)に記載されている端子圧着装置は、前記特許文献1記載の端子圧着装置を改良したもので、前記押さえ部で圧着片より電線の先端側に突出した芯線を押さえることによって、芯線と芯線圧着片との間に隙間が生じやすくなるという問題を解決するために、芯線を押さえる加圧部を、端子の圧着片をかしめる加締部と同一面に設けるというものである。
しかしながら、前記特許文献1および特許文献2記載の装置は、芯線先端の反り上がりを防止するものであり、端子の芯線圧着部の圧着片によるかしめによって芯線が伸び、細くなるという問題に対しては何ら作用効果を奏するものではない。
また、電線固着力や電気的接続の信頼性は、生産後に全数検査することが難しく、事前に圧着加工時の圧着高さ(C/H)および圧着幅(C/W)を調整して電線固着力、接触抵抗等を管理しているが、圧着時に電線が細くなってしまうと、接触抵抗値や電線固着力にばらつきが生じやすくなる。
そこで、本発明が解決しようとする課題は、端子を電線に圧着接続するに際し、端子の圧着片でかしめられた芯線の伸びや細りがなく、電線の切れや抜けが生じにくく、安定した電気的接触と、電線固着力を得ることができる端子付き電線の製造方法を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明の請求項1記載の端子付き電線の製造方法は、導電性の素線からなる芯線が絶縁性の被覆材に覆われてなる電線の端末部に導電性の端子を接続する端子付き電線の製造方法において、その端子に備えられた少なくとも一対の圧着片により前記電線端末の剥き出しにされた芯線を挟んで圧着接続するに際し、その芯線の端面に芯線押さえ部材を当接させて芯線端面の軸方向への伸びを規制した状態で圧着接続するようにしたことを要旨とするものである。
また、本発明の請求項2記載の端子付き電線の製造方法は、前記芯線押さえ部材は、クリンパに一体的に設けられており、アンビルと共に前記端子の一対の圧着片により電線端末の芯線を圧着する際に略同時的にその芯線の端面に当接されるようにしたことを特徴とする請求項1に記載される端子付き電線の製造方法。
上記請求項1に記載される端子付き電線の製造方法によれば、電線の芯線を端子の芯線圧着部に備えられた圧着片で挟んでかしめる際に、芯線の先端面に当接して電線の伸びを規制する芯線押さえ部材を有しているので、芯線が圧着時に伸びて細くなるのを抑制することができる。従って、芯線圧着部において、芯線と端子との間、および芯線の素線同士の間に隙間が生じない。このように芯線圧着部内に隙間が生じないので、芯線と端子間の電気的接続が安定しており、接触抵抗が上がってしまうことがない。また、芯線及びその素線が、細くなってしまうことがないので、芯線自体の強度の低下を防ぐことができ、電線の引っ張りや屈曲によって、芯線の素線が切断してしまうという不具合が発生しにくくなる。また、圧着高さ(C/H)および圧着幅(C/W)を設定することにより、所定の圧着状態を確実に得ることができるので、電線固着力、接触抵抗等の管理がし易く、製品の性能のばらつきを少なくすることができる。
上記請求項2に記載される端子付き電線の製造方法によれば、前記芯線押さえ部材がクリンパに一体的に設けられているので、端子に加工を施す必要が無く、従来の端子をそのまま適用して、芯線が圧着時に伸びて細くなるのを抑制することができる。従って、芯線圧着部において、芯線と端子との間、および芯線の素線同士の間に隙間が生じないので、芯線と端子間の接触抵抗が、電線の屈曲や引っ張り等によって容易に変化することなく、安定した電気的接続を有する端子付き電線を提供することができる。
以下、本発明の第1の実施形態について図1および図2を参照して詳細に説明する。尚、相手側端子(図示せず)との接続方向を前方側として説明する。
図1に示すように、電線10は、金属素線を複数本撚り合わせてなる芯線12の外周に絶縁性の合成樹脂からなる被覆材14が被覆されたもので、端末部分の被覆材14が所定長さ皮剥されて芯線12が露出されている。
端子(この場合、メス型)20は、金属製の板状部材を屈曲加工して形成されたもので、接続部22と、基底部24と、圧着片26a,26bからなる芯線圧着部26と、圧着片28a,28bからなる被覆圧着部28とを有している。
接続部22は、略角筒状に形成されるとともに、その内部には弾性接触片22aが設けられ、図示しない相手側端子(この場合はオス型となる)の先端部が挿入されることにより電気的に導通される。基底部24は、接続部22の後端部より延出されており、この基底部24の途中部位の左右両側には、電線10の芯線12をかしめ固定するための一対の芯線用圧着片26a、26bが上方に向かって立設されており、芯線圧着部26を構成している。また、基底部24の後端部の左右両側には、電線10の被覆14をかしめ固定するための一対の被覆用圧着片28a、28bが同じく上方に向かって立設されており、被覆圧着部28を構成している。
尚、芯線圧着部26に設けられる芯線用圧着片26a、26bは、少なくとも一対設けられていれば良く、その対の数は特に限定されるものではない。また、図においては、被覆用圧着片28a、28bを有する端子を例示したが、被覆圧着部28が無いタイプの端子を用いることもできる。また、接続部22の形状としてはメス型のものを例示したが、勿論、オス型形状であっても構わない。
芯線側クリンパ30及び芯線側アンビル40は、図示しない端子加締装置のプレス動作により芯線側クリンパ30及び芯線側アンビル40との間に配置した端子20の芯線圧着片26a、26bを挟み込んでかしめ、電線10の端末部に露出された芯線12に端子20を接続するための接続治具である。
芯線側クリンパ30は、端子20の芯線圧着部26の圧着片26a、26bを上方から押圧するためのもので、その下端面には、圧着型32が形成されている。この圧着型32には、その側面にアーチ状の曲面をなす誘導部34a,34bが形成され、これら両アーチ34a,34bがつながる中央付近に突出部36が形成されている。このアーチ状の誘導部34a,34bは、芯線側クリンパ30と芯線側アンビル40との間に端子20を挟み込んだ際に、端子20の芯線用圧着片26a、26bの先端を内側に案内すると共に、突出部36が芯線用圧着片26a、26bの先端を芯線12方向に巻き込んでいく。そして端子20の芯線用圧着部26は芯線側クリンパ30と芯線側アンビル40によって更に押圧されで芯線12と接続される。
一方、芯線側アンビル40は、端子20を下方から支持するためのもので、その上端面には、芯線圧着部26の基底部24のかしめ後の曲率に合わせた湾曲部42が形成されている。
また、被覆側クリンパ50及び被覆側アンビル60はプレス動作により、これらの間に配置した端子20の被覆圧着部28を挟み込んでかしめ、電線10の端末部に端子20を接続するための接続治具であり、芯線12よりも太い被覆14の直径に合わせて、上記芯線側クリンパ30及び芯線側アンビル40よりも若干大きく形成されており、概ね同様の構成を備えている。
すなわち、被覆側クリンパ50の下端面には、被覆側アンビル60との間に端子20の被覆圧着部28を挟み込んだ際に、被覆用圧着片28a,28bの先端を内側に案内するための圧着型52が形成されており、被覆側アンビル60の上端面には、被覆圧着部28の基底部24の圧着後の曲率に合わせた湾曲部62が形成されている。
更に、芯線側クリンパ30の前面の中央付近には、芯線の直径とほぼ同じ幅の板状の芯線押さえ部材70が隣接して設けられている。この芯線押さえ部材70は、芯線側クリンパ30と芯線側アンビル40とにより芯線圧着部26がかしめられるより前に、端子20の芯線圧着部26及び被覆圧着部28の上に載置されている電線10の芯線12先端の端面12aに当接する位置まで下降して、芯線圧着部26のかしめ時に、芯線12の先端が前方に伸び出してくるのを抑制する。
次ぎに、この端子20の電線10への圧着接続の過程を図2(a)〜(e)を用いて順に説明する。図2(a)は、図1に示した電線10及び端子20のA−A断面を矢視図で示したものである。電線10は、露呈された芯線12が端子20の芯線圧着部26上に、被覆材14が被覆圧着部28上になるように、端子20の基底部24の上に載置されており、端子20を挟んで対向する位置に芯線側クリンパ30とアンビル40、および、被覆側クリンパ50とアンビル60が配置されている。
続いて、図2(b)に示すように、芯線側クリンパ30が下降し、芯線側アンビル40との間で、前記端子20の芯線圧着部26と被覆圧着部28を挟み込んでいくと、芯線用圧着片26a,26b及び被覆用圧着片28a,28bは前記芯線側クリンパ30の下面に設けられた圧着型32のアーチ状の曲面をなす誘導部34a,34bに導かれて芯線12を包み込んでいく。
この時、芯線側クリンパ30に隣接して設けられた前記板状の芯線押さえ部材70は、芯線12の端面12aに当接する位置まで下降する。芯線押さえ部材70は芯線12とほぼ同じ幅を有しているので、端子20の接続部22と芯線圧着部26の間をつなぐ基底部24付近まで下降して芯線12の端面12aを覆うことができ、芯線端面12aの前方への移動を規制する。尚、この芯線押さえ部材は、上方からに限らず、例えば側方から接続部22と芯線圧着部26との間に挿入される構成にしても構わない。
さらに、図2(c)に示すように、芯線側クリンパ30と被覆側クリンパ50は下降を続け、芯線側アンビル40と被覆側アンビル60は下方から端子20を支持し、芯線圧着部26の芯線用圧着片26a,26bで芯線12を挟持してかしめ、被覆圧着部28の被覆圧着片28a,28bで被覆14を同じく挟持してかしめる。この時、芯線12の端面12aに当接するように、板状の芯線押さえ部材70が配置されているので、芯線12の先端が端子の芯線圧着部26で圧縮されて押し出されて、伸びてしまうことがなく、素線が細くなってしまうこともない。
図2(d)は、電線10の先端に端子20が接続された状態の断面を示した矢視図であり、図2(e)は、そのB−B断面を示したものである。図2(d)に示されるように、芯線12は圧着加工前の状態と比較して、端子20の芯線用圧着片26a,26bにかしめられることによって、芯線12の径方向には圧縮されるが、その先端方向への伸び出しは無い。また、芯線12が先端方向へ伸びて逃げてしまうことがないので、図2(e)に示されるように、素線の細りがない。従って、芯線圧着部26において、芯線12と端子20の芯線圧着部26との間、および芯線12の素線同士の間に隙間が生じない。
このように芯線圧着部26内に隙間が生じないので、芯線12と端子20間の電気的接続が安定しており、接触抵抗が上がってしまことがない。また、芯線12及びその素線が、所定の圧縮率よりも細くなってしまうことがないので、芯線12自体の強度の低下を防ぐことができ、電線10の引っ張りや屈曲によって、芯線12の素線が切断してしまうという不具合が発生しにくくなる。また、圧着高さ(C/H)および圧着幅(C/W)を設定することにより、所定の圧着状態を確実に得ることができるので、電線固着力、接触抵抗等の管理がし易く、製品の性能のばらつきを少なくすることができる。
また、図3(a)〜(d)は、本発明の第2の実施形態に係る、電線10への端子の接続過程を断面矢視図で示したものである。
図3(a)に示すように、電線10と端子20aは、図1及び図2に示した第1の実施形態とほぼ同様の構成となっており、先端を皮剥されて芯線12が露呈した電線10が端子20aの芯線圧着部26と被覆圧着部28に載置されている。この端子20aを挟んで、芯線側クリンパ30とアンビル40、及び、被覆側クリンパ50とアンビル60が対向して配置されている。そして、第1の実施形態で芯線側クリンパ30に隣接して設けられた芯線押さえ部材70の代わりに、芯線押さえ部材70aが、端子20aの接続部22の後端から延びる基底部24の一部を切り起こして形成されている。
この芯線押さえ部材70aは、端子20aの接続部22と芯線圧着部26の間の基底部24の幅方向の中央付近の、端子20aに載置された電線10の皮剥された芯線12の先端12aに当接する位置に設けられており、芯線圧着部26の圧着高さ(C/H)とほぼ等しい高さを備えている。
そして、図3(b)に示すように、芯線側クリンパ30が下降し、芯線側アンビル40との間で、前記端子20aの芯線圧着部26と被覆圧着部28を挟み込んでいくと、芯線用圧着片26a,26b及び被覆用圧着片28a,28bは芯線12を包み込んでいく。
さらに、図3(c)に示すように、芯線側クリンパ30と被覆側クリンパ50は下降を続け、芯線側アンビル40と被覆側アンビル60は下方から端子20aを支持し、芯線圧着部26の芯線用圧着片26a,26bで芯線12を挟持してかしめ、被覆圧着部28の被覆圧着片28a,28bで被覆14を同じく挟持してかしめる。
この時、芯線12の端面12aに当接するように、芯線押さえ部材70aが、基底部24に切り起こし形成されているので、芯線12の先端が端子の芯線圧着部26で圧縮されて押し出されて、伸びてしまうことがなく、素線が細くなってしまうこともない。
図3(d)は、電線10の先端に端子20aが接続された状態の断面を示した矢視図である。芯線12は圧着加工前の状態と比較して、端子20aの芯線用圧着片26a,26bにかしめられることによって、芯線12の径方向には圧縮されるが、その先端方向への伸び出しは無い。また、芯線12が先端方向へ伸びて逃げてしまうことがないので、素線の細りがなく、従って、芯線圧着部26において、芯線12と端子20aとの間、および芯線12の素線同士の間に隙間が生じない。
このように芯線圧着部26内に隙間が生じないので、芯線12と端子20a間の電気的接続が安定しており、接触抵抗が上がってしまことがない。また、芯線12及びその素線が、所定の圧縮率よりも細くなってしまうことがないので、芯線12自体の強度の低下を防ぐことができ、電線10の引っ張りや屈曲によって、芯線12の素線が切断してしまうという不具合が発生しにくくなる。
次ぎに本発明の第3の実施形態について図4を用いて説明する。
図4(a)に示すように、電線10と端子20bは、図3に示した第2の実施形態とほぼ同様の構成となっており、先端を皮剥されて芯線12が露呈した電線10が端子20bの芯線圧着部26と被覆圧着部28に載置されている。この端子20bを挟んで、芯線側クリンパ30とアンビル40、及び、被覆側クリンパ50とアンビル60が対向して配置されている。芯線側クリンパ30はその中心部に空孔を有し、その空孔内にはクリンパ30とは別に上下駆動可能な補助クリンパ30aを設けることもできる。
更に、図3に示した第2の実施形態において、端子の基底部24に切り立て形成された芯線押さえ部材70aの代わりに、この第3の実施形態においては芯線押さえ部70bが端子20bの芯線圧着部26の芯線用圧着片26a,26bの前方側端縁に屈曲形成されている。
そして、図4(b)に示すように、芯線側クリンパ30が下降し、芯線側アンビル40との間で、前記端子20bの芯線圧着部26と被覆圧着部28を挟み込んでいくと、芯線用圧着片26a,26b及び被覆用圧着片28a,28bは芯線12を包み込んでいく。ここで、図4(b)には、前記補助クリンパ30aが、芯線側クリンパ30と同期して下降する場合を示したが、補助クリンパ30aの大きさ及び形状によっては、補助クリンパ30aは、この時点では上方に留まり、後に一気に下降するようにしても構わない。
さらに、図4(c)に示すように、芯線側クリンパ30と被覆側クリンパ50は下降を続け、芯線側アンビル40と被覆側アンビル60は下方から端子20bを支持し、芯線圧着部26の芯線用圧着片26a,26bで芯線12を挟持してかしめ、被覆圧着部28の被覆圧着片28a,28bで被覆14を同じく挟持してかしめる。
この時、芯線押さえ部材70bが、芯線12の端面12aに当接するように芯線圧着片26a,26bの端縁に形成されているので、芯線12の先端が端子の芯線圧着部26で圧縮されて押し出されて、伸びてしまうことがなく、素線が細くなってしまうこともない。
その後、芯線側クリンパ30の中心部に配置された補助クリンパ30aは、図4(d)に示すように、芯線側クリンパ30よりも更に一段低い位置まで下降して、芯線圧着部26を部分的に更に強くかしめ、凹部27を形成する。
図4(e)は、電線10の先端に端子20bが接続された状態の断面を示した矢視図である。芯線12の径方向には圧縮されるが、その先端方向への伸び出しは無い。また、芯線12が先端方向へ伸びてしまうことがないので、素線の細りがなく、従って、芯線圧着部26において、芯線12と端子20bとの間、および芯線12の素線同士の間に隙間が生じない。
また、芯線圧着部26に形成された凹部27内部では、芯線12は更に強くかしめられていることになり、この凹部でより確かな電気的接続を得ることができる。また、全体を強くかしめ他場合とは異なり、凹部27の後部は芯線圧着部26によりかしめられて、固定されているので、電線10の屈曲、引っ張り等により生じる衝撃が、凹部27には直接伝わらない。従って、凹部27内部で芯線12を構成する素線が圧縮により細くなってしまっても、切断のおそれが少ない。また、芯線圧着部26内壁と芯線12の接触面では、凹部27による引っかかりが形成されて、芯線12の抜けが防止される。
以上、本発明の実施の形態について詳細に説明したが、本発明は上記実施の形態に何ら限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の改変が可能である。例えば、前記第1〜第3の実施形態では、芯線圧着部と被覆圧着部を備えた端子の例で示したが、被覆圧着部を備えない端子でも良いのは言うまでもない。また、第3の実施形態において例示した、凹部を設ける構成については、前記第1〜第3の実施形態のいずれに付け加えても構わないし、全く設けなくても構わない。
また、前記第1〜第3の実施形態で示した態様に限らず、要は、芯線をかしめる際に、芯線の端面に当接するような部材を配置して、芯線の軸方向への伸びを規制するような構成であれば足りる。
本発明に係る端子付きシールド電線は、芯線と端子の良好な圧着状体を得ることができ、接触抵抗が安定しており、高い電気的接続の信頼性を有しているので、例えば、自動車用精密機器のコネクタ部材およびその製造等に好適に利用することができる。
10 電線
12 芯線
12a 芯線端面
14 被覆材
20 端子
26 芯線圧着部
26a,26b 芯線用圧着片
30 芯線側クリンパ
40 芯線側アンビル
70 芯線押さえ部材
70a 芯線押さえ部材
70b 芯線押さえ部材
12 芯線
12a 芯線端面
14 被覆材
20 端子
26 芯線圧着部
26a,26b 芯線用圧着片
30 芯線側クリンパ
40 芯線側アンビル
70 芯線押さえ部材
70a 芯線押さえ部材
70b 芯線押さえ部材
Claims (2)
- 導電性の素線からなる芯線が絶縁性の被覆材に覆われてなる電線の端末部に導電性の端子を接続する端子付き電線の製造方法において、その端子に備えられた少なくとも一対の圧着片により前記電線端末の剥き出しにされた芯線を挟んで圧着接続するに際し、その芯線の端面に芯線押さえ部材を当接させて芯線端面の軸方向への伸びを規制した状態で圧着接続するようにしたことを特徴とする端子付き電線の製造方法。
- 前記芯線押さえ部材は、クリンパに一体的に設けられており、アンビルと共に前記端子の一対の圧着片により電線端末の芯線を圧着する際に略同時的にその芯線の端面に当接されるようにしたことを特徴とする請求項1に記載される端子付き電線の製造方法。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005189344A JP2007012341A (ja) | 2005-06-29 | 2005-06-29 | 端子付き電線の製造方法 |
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2005
- 2005-06-29 JP JP2005189344A patent/JP2007012341A/ja active Pending
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