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JP2006501283A - LFA−1αサブユニット抗体と利用方法 - Google Patents

LFA−1αサブユニット抗体と利用方法 Download PDF

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Abstract

HIVのようなLFA−1αサブユニットと結合する抗体によって処置可能なLFA−1α関連の生理的状態および疾患を処置するために有用な抗体とこれらを処置する方法が、提供される。1つの実施形態では、この方法は、1mg/kg体重を超える量の、LFA−1αサブユニット(CD11a)に結合するモノクローナルまたはポリクローナル抗体を被験体に対して投与する工程を包含する。種々の局面において、その抗体は、LFA−1αサブユニットへのS6F1抗体またはTS2/4抗体の結合を阻害する;S6F1抗体またはTS2/4抗体が結合するエピトープに結合する;S6F1またはTS2/4のヒト化形態である。さらなる局面において、その抗体は、LFA−1αサブユニットβプロペラドメインを含むエピトープに結合する。

Description

(関連出願)
本出願は、米国特許第10,261,164号(2002年9月27日出願)に対する優先権を主張する。
(技術分野)
本発明は、HIVのようなLFA−1αサブユニットに結合する抗体によって処置可能なLFA−1αサブユニットに関連する生理学的状態および疾患を処置するために有用な抗体に関連する。
(背景)
ヒトリンパ球機能関連抗原(LFA)−1は、ヘテロ二量体のリンパ球表面糖タンパク質であり、インテグリンファミリーの一員である。これは広範な分布を有し、リンパ球、顆粒球、単球系列の細胞上に存在する。LFA−1は、主に接着分子として機能し、炎症の際の細胞−細胞相互作用を媒介し、CTLとその標的細胞との間の結合体の形成が可能なことによって、細胞傷害性Tリンパ球(CTL)媒介性細胞溶解で重要な役割を果たす。
動物およびヒトの研究は、慢性ウイルス肝炎、移植拒絶反応、敗血性ショック、免疫学的媒介性肺疾患および腎疾患ならびに他の自己免疫疾患を含む、種々の病理学的過程における接着分子の役割を確認した。研究から、これらの接着分子の発現が、特定の状態下における活性な炎症の有用なマーカーであり得ること、ならびにそれらの分子を妨害することによるこの内皮接着の抑制は、組織傷害を妨害し得ることが示唆された。
HIV疾患における接着分子の役割は、実証されている。接着分子は、HIV−1感染の異なった段階に関係し、ウイルス特異的な抗体によるHIV−1中和に影響する。細胞−細胞相互作用において、LFA−1の存在は、ウイルス媒介性融合細胞の形成に重要であることが見出された。無細胞ウイルス伝染において、ビリオンに取り込まれたLFA−1粒子は、その生物学的機能を保持し、そしてウイルス−細胞相互作用を増加させ、ウイルス感染を促進し、ウイルスの宿主細胞範囲を広げることが示されている。加えて、HIV陽性血漿とヒト抗gp120モノクローナル抗体との両方の中和活性は、LFA−1機能をブロックし得る抗LFA−1モノクローナル抗体によって増大することが報告されている。
接着分子は、HIV感染を有する個体において蔓延しているCD8+細胞傷害性Tリンパ球(CTL)上に発現する。CTL媒介性の標的細胞の溶解におけるその役割を考慮し、LFA−1もまた、HIV感染患者におけるCD4+T細胞数の進行性欠乏に関連し得る。ウイルス産物の細胞変性効果およびHIV特異的CTLによる直接の殺傷に加えて、T細胞欠乏を説明するために、間接的な機構が提唱されている。ある特定の仮説は、非感染CD4+T細胞の殺傷であり得る。いくつかの研究は、非感染の活性CD4+リンパ球を溶解するHLA非拘束性CTL(non−HLA−restricted CTL)の割合を同定している。この割合は、HIV血清陽性の個体にのみ存在するが、血清陰性コントロールには存在せず、そしてその活性は、いくつかの個体でインビボでのCD4+リンパ球数の低下と同時発生することが示されている。
LFA−1反応性のモノクローナル抗体を生産する、いくつかのマウスハイブリドーマ株が研究されている。それによると、抗LFA−1モノクローナル抗体は、細胞溶解の初期速度を遅くすること、およびエフェクターと標的細胞との間の結合体形成を阻害することによって、可逆的にCTL殺傷を阻害した。
(要旨)
本発明は、CD4+細胞数の減少に関連するか、もしくは減少が原因の生理学的状態を有するか、または有する危険性がある被験体を処置する方法を提供する。1つの実施形態では、この方法は、1mg/kg体重を超える量(例えば1.25〜1.5、1.5〜1.75、1.75〜2.0、2.0〜2.5、2.5〜3.0、3.0〜5.0もしくはそれを超える量)の、LFA−1αサブユニット(CD11a)に結合するモノクローナルまたはポリクローナル抗体を被験体に対して投与する工程を包含する。種々の局面において、その抗体は、LFA−1αサブユニットへのS6F1抗体またはTS2/4抗体の結合を阻害する;S6F1抗体またはTS2/4抗体が結合するエピトープに結合する;S6F1またはTS2/4のヒト化形態である。さらなる局面において、その抗体は、LFA−1αサブユニットβプロペラドメインを含むエピトープに結合する。このLFA−1αサブユニットβプロペラドメインは、例えば、LFA−1αサブユニットのアミノ酸1〜57のすべて、または一部(例えば、配列番号2に示したLFA−1αサブユニットのアミノ酸1〜5、5〜10、10〜15、15〜20、20〜25、25〜30、35〜40、40〜45、45〜50、50〜55もしくは55〜57のすべてまたは一部)に位置する。さらなる局面において、この抗体は、2つの可変鎖および2つの定常領域(例えば、Fab、Fab’、(Fab)、Fv、またはscFv)を含む抗体全長のサブ配列である。なおさらなる局面において、LFA−1αサブユニットに結合するこの抗体はヒト化形態であり、例えば、1つ以上のアミノ酸置換、付加、欠失を有し、但し、上記抗体は、LFA−1αサブユニットまたはLFA−1αサブユニット内のエピトープに対する結合親和性を、S6F1もしくはTS2/4の結合親和性の約1〜3、2〜5、5〜10、10〜50もしくは10〜100の範囲で有する。
本発明はまた、被験体においてCD4+細胞数を増加させる方法も提供する。1つの実施例では、この方法は、1mg/kg体重を超える量(例えば、1.25〜1.5、1.5〜1.75、1.75〜2.0、2.0〜2.5、2.5〜3.0、3.0〜5.0mg/kgを超える量以上)の、LFA−1αサブユニット(CD11a)に結合する抗体を、被験体に対しての投与する工程を包含する。種々の局面において、この抗体は、LFA−1αサブユニットへのS6F1抗体またはTS2/4抗体の結合を阻害する;S6F1抗体またはTS2/4抗体が結合するエピトープに結合する;S6F1またはTS2/4のヒト化形態である。さらなる局面において、この抗体は、LFA−1αサブユニットβプロペラドメインを含むエピトープに結合する。このLFA−1αサブユニットβプロペラドメインは、例えば、LFA−1αサブユニットのアミノ酸1〜57のすべてまたは一部(例えば、配列番号2に示したLFA−1αサブユニットのアミノ酸1〜5、5〜10、10〜15、15〜20、20〜25、25〜30、35〜40、40〜45、45〜50、50〜55もしくは55〜57のすべてまたは一部)に位置する。さらなる局面において、この抗体は、2つの可変鎖および2つの定常領域(例えば、Fab、Fab’、(Fab)、Fv、またはscFv)を含む抗体全長のサブ配列である。なおさらなる局面において、LFA−1αサブユニットに結合するこの抗体はヒト化形態であり、例えば、1つ以上のアミノ酸置換、付加、欠失を有し、但し、上記抗体は、LFA−1αサブユニットまたはLFA−1αサブユニット内のエピトープに対する結合親和性を、S6F1もしくはTS2/4の結合親和性の約1〜3、2〜5、5〜10、10〜50もしくは10〜100の範囲で有する。
本発明は、被験体においてCD4+細胞数の減少を阻害するか、または妨げる方法をさらに提供する。1つの実施例では、この方法は、1mg/kg体重を超える量(例えば、1.25〜1.5、1.5〜1.75、1.75〜2.0、2.0〜2.5、2.5〜3.0、3.0〜5.0mg/kgを超える量以上)の、LFA−1αサブユニット(CD11a)に結合する抗体を、被験体に対して投与する工程を包含する。種々の局面において、この抗体は、LFA−1αサブユニットへのS6F1抗体またはTS2/4抗体の結合を阻害する;S6F1抗体またはTS2/4抗体が結合するエピトープに結合する;S6F1またはTS2/4のヒト化形態である。さらなる局面において、この抗体は、LFA−1αサブユニットβプロペラドメインを含むエピトープに結合する。このLFA−1αサブユニットβプロペラドメインは、例えば、LFA−1αサブユニットのアミノ酸1〜57のすべてまたは一部(例えば、配列番号2に示したLFA−1αサブユニットのアミノ酸1〜5、5〜10、10〜15、15〜20、20〜25、25〜30、35〜40、40〜45、45〜50、50〜55もしくは55〜57のすべてまたは一部)に位置する。さらなる局面において、この抗体は、2つの可変鎖および2つの定常領域(例えば、Fab、Fab’、(Fab)、Fv、またはscFv)を含む抗体全長のサブ配列である。なおさらなる局面において、LFA−1αサブユニットに結合するこの抗体はヒト化形態であり、例えば、1つ以上のアミノ酸置換、付加、欠失を有し、但し、上記抗体は、LFA−1αサブユニットまたはLFA−1αサブユニット内のエピトープに対する結合親和性を、S6F1もしくはTS2/4の結合親和性の約1〜3、2〜5、5〜10、10〜50もしくは10〜100の範囲で有する。
本発明はさらに、LFA−1αサブユニット(CD11a)に結合する抗体によって処置可能な生理学的状態を有するか、または有する危険性がある被験体を処置する方法を提供し、この方法は、1mg/kg体重を超える量のLFA−1αサブユニットに結合する抗体を被験体に投与する工程を包含する。1つの実施形態では、方法は、1mg/kg体重を超える量(例えば、1.25〜1.5、1.5〜1.75、1.75〜2.0、2.0〜2.5、2.5〜3.0、3.0〜5.0mg/kgを超える量以上)の、LFA−1αサブユニット(CD11a)に結合する抗体を、被験体に対しての投与する工程を包含する。種々の局面において、この抗体は、LFA−1αサブユニットへのS6F1抗体またはTS2/4抗体の結合を阻害する;S6F1抗体またはTS2/4抗体が結合するエピトープに結合する;S6F1またはTS2/4のヒト化形態である。さらなる局面において、この抗体は、LFA−1αサブユニットβプロペラドメインを含むエピトープに結合する。このLFA−1αサブユニットβプロペラドメインは、例えば、LFA−1αサブユニットのアミノ酸1〜57のすべてまたは一部(例えば、配列番号2に示したLFA−1αサブユニットのアミノ酸1〜5、5〜10、10〜15、15〜20、20〜25、25〜30、35〜40、40〜45、45〜50、50〜55もしくは55〜57のすべてまたは一部)に位置する。さらなる局面において、この抗体は、2つの可変鎖および2つの定常領域(例えば、Fab、Fab’、(Fab)、Fv、またはscFv)を含む抗体全長のサブ配列である。なおさらなる局面において、LFA−1αサブユニットに結合するこの抗体はヒト化形態であり、例えば、1つ以上のアミノ酸置換、付加、欠失を有し、但し、上記抗体は、LFA−1αサブユニットまたはLFA−1αサブユニット内のエピトープに対する結合親和性を、S6F1もしくはTS2/4の結合親和性の約1〜3、2〜5、5〜10、10〜50もしくは10〜100の範囲で有する。
本発明は、その上、HIVに曝露されたか、あるいは曝露された危険性がある被験体を処置する方法を提供する。1つの実施形態では、方法は、1mg/kg体重を超える量(例えば、1.25〜1.5、1.5〜1.75、1.75〜2.0、2.0〜2.5、2.5〜3.0、3.0〜5.0mg/kgを超える量以上)の、LFA−1αサブユニット(CD11a)に結合する抗体を、被験体に対して投与する工程を包含する。種々の局面において、この抗体は、LFA−1αサブユニットへのS6F1抗体またはTS2/4抗体の結合を阻害する;S6F1抗体またはTS2/4抗体が結合するエピトープに結合する;S6F1またはTS2/4のヒト化形態である。さらなる局面において、この抗体は、LFA−1αサブユニットβプロペラドメインを含むエピトープに結合する。このLFA−1αサブユニットβプロペラドメインは、例えば、LFA−1αサブユニットのアミノ酸1〜57のすべてまたは一部(例えば、配列番号2に示したLFA−1αサブユニットのアミノ酸1〜5、5〜10、10〜15、15〜20、20〜25、25〜30、35〜40、40〜45、45〜50、50〜55もしくは55〜57のすべてまたは一部)に位置する。さらなる局面において、この抗体は、2つの可変鎖および2つの定常領域(例えば、Fab、Fab’、(Fab)、Fv、またはscFv)を含む抗体全長のサブ配列である。なおさらなる局面において、LFA−1αサブユニットに結合するこの抗体はヒト化形態であり、例えば、1つ以上のアミノ酸置換、付加、欠失を有し、但し、上記抗体は、LFA−1αサブユニットまたはLFA−1αサブユニット内のエピトープに対する結合親和性を、S6F1もしくはTS2/4の結合親和性の約1〜3、2〜5、5〜10、10〜50もしくは10〜100の範囲で有する。なおさらなる局面において、上記被験体はHIV感染に無症候性であるか、もしくは症候性であるか、または以前にHIVに曝露されていない。
本発明の方法は、全身的もしくは局所的に、単一回または複数回の被験体に対する投与を含む。種々の局面において、第一の投与は1mg/kを超える量であり、それに続く1回以上の投与は、1mg/kg体重未満の量もしくは1mg/kgを超える量であり得る。
本発明は、抗体を含むキットを含む組成物をなおさらに提供する。種々の実施形態において、組成物またはキットは、100mg以上のS6F1抗体、TS2/4抗体、ヒト化形態またはそのサブ配列、および薬剤的に受容可能なキャリア、必要に応じて単一または複数単位用量形態の上記組成物(例えば、100mg以上のS6F1抗体、TS2/4抗体、ヒト化形態またはそのサブ配列の複数用量形態)を含む。種々の局面において、組成物またはキットは、アンプル、バイアル、ボトルもしくはシリンジ中に存在する組成物を含む。さらなる局面において、キットは、1mg/kg体重を超える量(例えば、1.25〜1.5、1.5〜1.75、1.75〜2.0、2.0〜2.5、2.5〜3.0、3.0〜5.0mg/kgを超える量以上)の組成物を被験体に対して投与するための指示を含む。
(詳細な説明)
本発明は、少なくとも部分的にLFA−1αサブユニット抗体に基づく。被験体に特定の投与量を投与した際、LFA−1αサブユニットに結合する抗体は、HIV感染の1つ以上の症状を示す被験体の生理学的状態を改善することが可能である。例えば、LFA−1αサブユニット抗体で処置されたHIV感染被験体のHIVウイルス力価は減少する(実施例2および図1を参照のこと)。加えて、LFA−1αサブユニット抗体で処置されたHIV感染被験体のCD4+細胞数は増加する(実施例2を参照のこと)。LFA−1αサブユニット抗体で処置されたHIV感染被験体はまた、活力が増加し全体的に予後が改善されたことが報告された(表2を参照のこと)。
従って、本発明に従って、CD4+細胞数の減少が関連するか、もしくは減少が原因の生理学的状態を有するか、または有する危険性がある被験体を処置する方法;被験体内のCD4+細胞数を増加させる方法;被験体内のCD4+細胞数の減少を阻害または妨げる方法;HIVに曝露されたか、もしくは曝露された危険性を有する被験体を処置する方法が提供される。ひとつの局面で、方法はLFA−1αサブユニット(CD11a)を結合する抗体を1.0mg/kg体重を超える量で被験体に投与する工程を含む。
LFA−1αサブユニットは、免疫反応経路に関連する。従って、CD4+細胞数の減少に関連する、もしくは減少が原因の生理学的状態を処置すること;CD4+細胞数を増加させること;CD4+細胞数の減少を阻害または妨げること;およびHIVに曝露されたか、もしくは曝露された危険性を有する被験体を処置することにLFA−1αサブユニット結合性抗体が有用であることに加えて、LFA−1に関連する他の生理学的状態も同様に処置され得る。
従って、別の実施形態では、本発明は、LFA−1αサブユニット(CD11a)に結合する抗体によって処置可能な生理学的状態を有するか、または有する危険性がある被験体を処置する方法を提供する。1つの局面では、方法は、1.0mg/kg体重を超える量のLFA−1αサブユニット(CD11a)を結合する抗体を被験体に投与する工程を含む。
本発明の実施形態は、薬物および薬物を製造する方法を含み、ここでこの薬物は、S6F1またはTS2/4のようなLFA−1αサブユニット(CD11a)を結合する抗体を含み、そして上記薬物は、HIV感染のような、そのような抗体で処置可能な生理学的状態を有するか、もしくは有する危険性がある患者または被験体を処置するのに有用である。
LFA−1αサブユニットが関連するか、もしくは1つ以上のLFA−1αサブユニットの活性を改変することの原因となる生理学的状態または疾患は、例えば、非ホジキンリンパ腫、ライター症候群および進行性全身性リンパ節腫脹のような免疫疾患を含む。
LFA−1αサブユニットに結合する例示の抗体は、S6F1(ATCC受託番号HB−9579)ならびにTS2/4(ATCC受託番号HB−244)のようなモノクローナル抗体である。これらの抗体は以前に記載されている(例えば、米国特許第5,002,869号;Morimotoら、Nature 330:479(1987);ならびにSanchez−Madridら、Proc.Natl.Acad.Sci.USA 79:7489(1982)を参照のこと)。
本発明の方法で使用された抗体の例示の投与量または量は、1.0mg/kg体重を超える量で、例えば2.0mg/kg体重である。さらなる実施形態においては、被験体に投与された抗体の投与量または量は、約1.25〜1.5、1.5〜1.75、1.75〜2.0、2.0〜2.5、2.5〜3.0、3.0〜5.0mg/kg体重、もしくはそれを超える量である。
用語「抗体」は、それぞれVならびにVの、重鎖および軽鎖の可変領域によって、他の分子(抗原)に結合するタンパクをいう。抗体は、IgG(例えば、IgG,IgG,IgGおよびIgG)、IgM、IgA、IgD、IgE、IgD、IgA、IgMおよびIgEを含む。例として、IgG分子は、分子量およそ23,000ダルトンの2つの同一のポリペプチド軽鎖と、分子量およそ53,000〜70,000の2つの同一の重鎖を含む。これら4つの鎖は、「Y」形態でジスルフィド結合で連結され、軽鎖が「Y」の口の部分で開示し、そして可変領域を通って続き、重鎖と交差する。軽鎖はカッパーまたはラムダ(κ、λ)のいずれかとに分類される。各重鎖のクラスは、カッパーまたはラムダ軽鎖のいずれかに結合され得る。天然に存在する抗体では、軽鎖と重鎖とは互いに共有結合で結合し、そして2つの重鎖の「テール」部分は互いに共有結合性のジスルフィド結合により結合している。重鎖では、アミノ酸配列は、Y形態の2またに分かれた端部のN末端から、各鎖の下側のC末端まで並んでいる。N末端は可変領域、C末端は定常領域である。重鎖は、当該分野のガンマ、ミュー、アルファ、デルタ、またはイプシロン(γ、μ、α、δ、ε)と分類され、それらの中のいくつかのサブクラスは、抗体の「クラス」を、IgA、IgD、IgE、IgGまたはIgMとして決定する。
軽鎖(V)ならびに重鎖(V)の可変領域は、抗原特異性および親和性を決定する。抗原結合部位は、V鎖ならびにV鎖の各々の、3つの相補性決定領域(CDR)によって決定される。フレームワーク領域は、主としてβ−シート構造および、いくつかの場合においては、β−シート構造の一部を形成するCDR形成ループ接合を採用する。従って、フレームワーク領域は、CDRが抗原エピトープに共有結合によらずに結合することを可能にするように、6つのCDRを鎖内の非共有的相互作用によって、所定の配向に位置決めする足場を形成する。軽鎖(C)ならびに重鎖(C1、C2、またはC3)の定常領域は、分泌、経胎盤移動性、Fc受容体結合、補体結合などの生物学的特徴を与える。
抗体はインタクトな免疫グロブリン分子であり得、2つの全長の重鎖は、2つの全長の軽鎖に、および2つの免疫グロブリン分子のサブ配列(すなわち、フラグメント)抗原のエピトープに結合する定常領域を持つかまたは持たない免疫グロブリン分子のサブ配列に、または抗原エピトープに結合する定常領域をもつかまたはもたない免疫グロブリン分子のそのサブ配列(すなわち、フラグメント)にジスルフィド結合によって連結している。抗体は、全長重鎖および軽鎖の可変領域、VとVとを、個々にまたは任意の組み合わせで含み得る。
抗体は、ポリクローナルおよびモノクローナル抗体を含む。「モノクローナル抗体」とは、実質的に同質な抗体の集団から得られた抗体であって、すなわち、この集団を構成する個々の抗体は、少ない量存在する、天然に存在する可能な変異を除いては、同一である。モノクローナル抗体は特異的であり、それらは抗原性部位上の、単一の決定基(エピトープ)に対して惹起され、その一方、ポリクローナル抗体は、代表的には異なった抗原性決定基(エピトープ)に結合する抗体を含む。特異性に加えて、モノクローナル抗体は、それらがハイブリドーマの培養によって生産される点で有利であり、そしてそれ故他の免疫グロブリンで汚染されていない。
用語「モノクローナル」は、抗体が、実質的に同質の抗体の集団から得られ、そして任意の特定の方法による抗体の生産を必要とすると解釈されるべきでないことを示す。例えば、モノクローナル抗体は、Kohlerら、Nature 256:495(1975)によって初めて記載されたハイブリドーマの方法で作製される。このプロセスでは、抗原を注入したホ乳動物からのリンパ球が、不死腫瘍細胞株(例えば、ミエローマ細胞株)と融合され、それ故ハイブリッド細胞または「ハイブリドーマ」を生成する。ハイブリドーマは不死であり、そして抗体を産出することが可能である。ハイブリドーマのクローン化は、その各々が単一の抗体を産生する単一の遺伝子株を生成する。これら抗体は、次いで市販のプロテインG親和性樹脂を利用して、または、当該分野で公知である他の技法によって(例えば,Antibodies:A Laboratory Manual、Harlow and Lane(編)、Cold Spring Harbor Laboratory Press、1988参照のこと)によって精製され得る。適切な技法が、LFA−1αサブユニット親和性精製、非変性ゲル精製、HPLCまたはRP−HPLC、プロテインAカラム上の精製、または、これら技法の任意の組み合わせを含む。
あるいは、モノクローナル抗体は、組み換えDNA法、例えば、抗体の重鎖および軽鎖をコードする遺伝子に特異的に結合できるオリゴヌクレオチドプローブを用いて、サブクローン化されたハイブリドーマ細胞がスクリーニングされ得、そしてDNAが単離される。一度、単離されると、このDNAは発現ベクターに挿入され得、E.coli、COS細胞、チャイニーズハムスター卵巣(CHO)細胞、またはミエローマ細胞などの原核細胞または真核細胞の宿主細胞にトランスフェクトされ得る(例えば、米国特許第4,816,567号を参照のこと)。抗体産出の目的のための定常領域と可変領域のクローニングは、例えば、米国特許第5,658,570号に記載されている。抗体または抗体のサブ配列をコードするDNAはまた、例えば、EP 368 684 B1および米国特許第5,969,108号に記載のような抗体ファージライブラリーに由来し得る。いくつかの刊行物(例えば,Clacksonら、Nature 352:624−628(1991);およびMarksら、Bio/Technology 10:779−783(1992))は、鎖のシャッフリングによる高い親和性のヒト抗体の産生、および大きなファージライブラリーを構築するための戦略として、組み合わせ感染およびインビボでの組み換えを記載している。このような手順は、モノクローナル抗体の単離およびその後のモノクローナル抗体のクローニングのための、伝統的なハイブリドーマ技法の代替である。
ポリクローナル抗体の調製とそれの精製はまた、当業者に周知である(例えば、Greenら(1992)In:Immunochemical Protocols、1−5頁、Manson、編、Humana Press;およびColiganら(1994)In: Current Protocols in Immunology Wiley;およびBarnesら(1992)In:Methods in Molecular Biology、Vol.10、79−104頁、Humana Pressを参照のこと)。
抗LFA−1αサブユニット抗体は、例示のS6F1またはTS2/4モノクローナル抗体のLFA−1αサブユニットへの結合を阻害する抗体を含む。言い換えると、そのような阻害あるいは競合抗体は、S6F1またはTS2/4抗体と、LFA−1αサブユニットへの結合について競争し得る。これらの抗体は、おそらくS6F1またはTS2/4抗体とLFA−1αサブユニットへの結合について、およそ等モルで競争する。言い換えると、所定のモル濃度のS6F1との混合物中で、等しいモル濃度の競合抗体は、S6F1のLFA−1αサブユニットへの結合を50%だけ減少させる。これは、競合抗体が、S6F1の親和性のそれとほぼ等しいLFA−1αサブユニットに対する結合親和性を有するからである。もちろん、LFA−1αサブユニットへの結合に対するS6F1もしくはTS2/4抗体との競合に、多少効果的である抗体が含まれる。例えば、LFA−1αサブユニットへのS6F1の結合を50%だけ阻害するために2〜5倍を超えるモル濃度を必要とする抗体(例えば、1〜2.5μMの抗体が、0.5μMのS6F1またはTS2/4抗体のLFA−1αサブユニットへの結合を50%だけ減少させるために必要とされる量である)、または、LFA−1αサブユニットへのS6F1の結合を50%だけ阻害するために2〜5倍未満のモル濃度を必要とする抗体(例えば、0.1〜0.5μMの抗体が、1μMのS6F1またはTS2/4抗体のLFA−1αサブユニットへの結合を50%だけ減少させるために必要とされる量である)もまた、含まれる。競合的結合の研究は、当業者に公知であり、そしてS6F1またはTS2/4抗体のLFA−1αサブユニットへの結合を阻害する抗体を同定するのに使用され得る。
抗LFA−1αサブユニット抗体はまた、S6F1またはTS2/4抗体が結合するエピトープに結合する抗体も含み、すなわちこの抗体は、S6F1またはTS2/4の結合特異性を有する。
本明細書で用いられるとき、用語「特異性」は、抗原に結合する抗体に関連して使用されるとき、抗体が同じエピトープを比較抗体として認識することを意味する。従って、S6F1と示される抗体の結合特異性を有する抗体は、S6F1として同じエピトープを認識し、TS2/4と示される抗体の結合特異性を有する抗体は、TS2/4として同じエピトープを認識する、等々。従って、S6F1またはTS2/4と同じエピトープを認識する比較抗体は、簡単なアッセイ、例えば比較抗体がS6F1またはTS2/4各々の結合を阻害する競合アッセイによって容易に同定される。
本明細書で用いられるとき、用語「結合する」、または「結合」は、抗原と抗体との相互作用に関連して使用されるとき、結合が2つの分子間で選択的であることを意味する。代表的には、解離定数(K)が約1×10−5Mより小さいか、または約1×10−6Mもしくは1×10−7Mより小さいときに、抗体と抗原の間で起こる結合は、非特異的結合とは区別される。
LFA−1αサブユニットに関して、S6F1は、配列番号2で示されるLFA−1αサブユニットの全体内、または少なくともLFA−1αサブユニットの一部のアミノ酸1〜57内に位置するエピトープに結合すると考えられている(Genbank受託番号 NM002209;Corbiら、J.Exp.Med.167(5):1597−1607(1988);Loftusら、Genomics 60 (3)、295−308(1999))。代表的には、エピトープは短いアミノ酸配列であり、例えば、少なくとも約5アミノ酸長である。本発明の方法において有用な抗体が結合するエピトープは、それ故、配列番号2で示されるLFA−1αサブユニットの全体内か、またはLFA−1αサブユニットの一部のアミノ酸1〜5、5〜10、10〜15、15〜20、20〜25、25〜30、35〜40、40〜45、45〜50、50〜55または50〜57内に位置し得る。それ故、LFA−1αサブユニットのそのような領域に結合する抗体は、発明に従う際に有用である(HuangおよびSpringer、Proc.Natl.Acad.Sci.USA 94:3162−3167(1997))。
LFA−1ベータ(β)プロペラドメインは、1つ以上の例示の抗体、S6F1もしくはTS2/4が結合するエピトープを含む(Zangら、J.Biol.Chem.275(29):22202(2000))。それ故、抗LFA−1αサブユニット抗体はまた、LFA−1αサブユニットβプロペラドメインまたはその中のエピトープに結合する抗体を含む。LFA−1αサブユニットのアミノ酸1〜57には、少なくとも3つのβ−シートドメインが存在する(HuangおよびSpringer、Proc.Natl.Acad.Sci.USA 94:3162−3167(1997))。N末端部分βプロペラドメインは、7つのβ−シートを含み、その初めの3つは配列番号2で示されるLFA−1αサブユニットのアミノ酸1〜57に位置する。それ故、LFA−1αサブユニットのβ−シートもしくはβプロペラドメインの全体内または一部に位置するエピトープに結合する抗体は、本発明に従う際に有用である。
所定のエピトープに結合する抗体は、エピトープ長のペプチド配列で免疫された動物より生産され得る。従って、配列番号2で示されるLFA−1αサブユニットのすべて、またはLFA−1αサブユニットのその一部アミノ酸1〜5、5〜10、10〜15、15〜20、20〜25、25〜30、35〜40、40〜45、45〜50、50〜55もしくは50〜57、またはLFA−1αサブユニットのβ−シートもしくはβプロペラドメインに結合する抗体が含まれる。
LFA−1αサブユニットに結合する抗体は、それらのエピトープ特異性によって特徴づけられ得る。抗体が結合するエピトープを同定するための系統的技法は、当該分野で公知であり、例えば、米国特許第4,708,871号に記載されている。手短に言えば、LFA−1αサブユニット由来の、アミノ酸1〜57、またはβ−シート、またはβ−プロペラドメイン、またはその内の配列のような重複するオリゴペプチドのセットが合成され、そして各々のピン上の独特のオリゴペプチドでピンの固相アレイに結合され得る。ピンのアレイは、例えば、抗LFA−1αサブユニット抗体への結合などのアッセイを、同時に96のオリゴペプチドを行える96ウェルマイクロタイタープレートを含み得る。あるいは、現在はフェイズディスプレーライブラリーキット(New England BioLabs)が、エピトープマッピングのために市販されている。これらの方法を用いて、すべての可能な連続アミノ酸のサブセットに対する結合親和性が、与えられた抗体が結合するエピトープを同定するために決定され得る。
本発明による有用な抗体は、S6F1もしくはTS2/4の結合親和性の約1〜3、2〜5、5〜10、10〜50、または10〜100以内でLFA−1αサブユニットまたはLFA−1αサブユニット内のエピトープに対する結合親和性を有する抗体を含む。S6F1もしくはTS2/4の結合親和性の約1〜3、2〜5、5〜10、10〜50、または10〜100以内でLFA−1αサブユニットに対する結合親和性を有する、そのような抗体は、さらにヒト化S6F1またはTS2/4のようなヒト化抗体、完全なヒト抗体、ならびに本明細書中に記載のようなその改変形態、およびその改変体を含む。抗体結合親和性を測定する技術は慣用的であり、そして当業者に周知である。
従って、他の実施形態では、本発明は、CD4+細胞数の減少が関連するか、もしくは減少が原因である生理学的状態を有するか、または有する危険性がある被験体を処置する方法;被験体中のCD4+細胞数を増加させる方法;被験体中のCD4+細胞数の減少を阻害もしくは妨げる方法;LFA−1αサブユニット(CD11a)に結合する抗体によって処置可能な生理学的状態を有するか、または有する危険性をもつ被験体を処置する方法;およびS6F1もしくはTS2/4と比較して、同じ、または変化したLFA−1αサブユニットに対する結合親和性を有する抗体を用いた、HIVに曝露または曝露された危険性を有する被験体を処置する方法を提供する。1つの実施形態では、抗体が、S6F1もしくはTS2/4の結合親和性の約1〜3、2〜5、5〜10、10〜50、または10〜100以内でLFA−1αサブユニットまたはLFA−1αサブユニット内のエピトープに対する結合親和性を有するという条件下で、抗体はヒト化され、例えば、S6F1もしくはTS2/4のヒト形態であるか、または1つ以上のアミノ酸置換、付加、欠失を有する。別の実施形態では、抗体は、S6F1もしくはTS2/4の結合親和性の約1〜3、2〜5、5〜10、10〜50、または10〜100以内でLFA−1αサブユニットまたはLFA−1αサブユニット内のエピトープに対する結合親和性を有する。別の実施形態では、抗体は、S6F1もしくはTS2/4の結合親和性の約1〜3、2〜5、5〜10、10〜50、または10〜100以内でLFA−1αサブユニットまたはLFA−1αサブユニット内のエピトープに対する結合親和性を有する完全ヒト抗体を含む。
抗体の改変形態が含まれる。改変抗体は、1つ以上のアミノ酸欠失を有する改変体を含む。欠失の1つの例は、1つ以上のアミノ酸が、N末端またはC末端から、もしくはアミノ酸配列の内部で欠失するような場合である。従って、抗体は、インタクト、または全長のモノクローナルならびにポリクローナル抗体、および生物的に活性なそのサブ配列、すなわち、親の、もしくは関連する抗体(例えば、2つの全長の重鎖ならびに可変鎖部配列を有するネイティブ抗体)の活性の全て、または少なくとも一部を保持する免疫グロブリンのフラグメントを含む。例示の活性は、例えば、もとの(未修飾もしくは全長)抗体が結合する抗原に対する、結合特異性または結合親和性の少なくとも一部を保持する能力を含む。従って、LFA−1αサブユニットに結合する抗体、例えば、S6F1サブ配列に結合する抗体の場合には、そのサブ配列は、もとのS6F1抗体と同様に、LFA−1αサブユニットに対する結合親和性または特異性の少なくとも一部を保持する。
本明細書で用いられるとき、用語「サブ配列」、または「フラグメント」は、全長分子の一部分を意味する。例えば、抗体のサブ配列は、参照する、例えば、全長のポリペプチドよりも、1つ以上アミノ酸の長さが短いもの、例えば、1つ以上の内部、またはアミノもしくはカルボキシ末端いずれかからの末端アミノ酸欠失である。サブ配列は、それ故、全長分子以下の任意の長さである。
抗体サブ配列の特定の例は、例えば、Fab、Fab’、(Fab’)、Fvまたは1本鎖抗体(SCA)フラグメント(例えば、scFv)を含む。サブ配列は、全長配列の機能または活性の少なくとも一部を保持する部分を含む。例えば、抗体サブ配列は、たとえサブ配列の結合親和性が、全長抗体の結合親和性を超えるか、またはそれに満たないとしても、抗原を選択的に結合する能力を保持する。サブ配列は、例えば、S6F1またはTS2/4の一部を含み得る。
完全な抗体のペプシンまたはパパイン消化が、抗体サブ配列を生成するために用いられ得る。特に、Fabフラグメントは、抗体分子の一価の抗原結合サブ配列から構成され、そしてインタクトな軽鎖ならびに重鎖の一部から成るフラグメントを生成するために、完全な抗体分子を酵素パパインで消化することによって生成され得る。抗体の(Fab’)サブ配列は、完全な抗体分子を次のサブ配列還元なしに酵素ペプシンで処理することによって、得られ得る。抗体分子のFab’フラグメントは、チオール還元薬剤での還元により(Fab’)から得られ、これはインタクトな軽鎖および重鎖の一部から成る分子を生成する。この方法で処理された抗体分子あたり、2つのFab’サブ配列が得られる。
Fvフラグメントは、2つの鎖として発現された、軽鎖の可変領域Vおよび重鎖の可変領域Vを含むフラグメントである。その会合は、化学的な架橋剤または分子内ジスルフィド結合のような、非共有結合または共有結合であり得る(Inbarら、Proc.Natl.Acad Sci.USA 69:2659 (1972);Sandhu Crit.Rev.Biotech.12:437 1992)。
1本鎖抗体(「SCA」)は、遺伝的に操作されるか、または酵素的に消化された抗体であり、軽鎖の可変領域Vと重鎖の可変領域とを含み、必要に応じて、ポリペプチド配列のような柔軟性のリンカーによって、V−リンカー−V配向またはV−リンカー−V配向のどちらかで結合される。あるいは、1本鎖Fvフラグメントは、2つのシステイン残基間のジスルフィド結合によって、2つの可変領域を結合することによって生成され得る。scFv抗体を産出する方法は、例えば、Whitlowら(1991)In:Methods:A Companion to Methods in Enzymology 2:97;米国特許第4,946,778号;同第5,892,019号;およびPackら(1993)Bio/Technology11:1271によって記載されている。
一価の軽−重鎖フラグメントを形成するための重鎖の分離、フラグメントのさらなる切断、または他の酵素的、化学的もしくは遺伝子的技法のような抗体サブ配列を産出する他の方法が、サブ配列がインタクトな参照抗体のような、抗原結合特異性または親和性の少なくとも一部を保持していることを条件に、また用いられ得る。
置換改変体が、非置換の参照抗体の活性の少なくとも一部を保持している限りは、改変抗体は、アミノ酸置換を有する改変体をさらに含む。例示のアミノ酸置換は、保存的なアミノ酸置換を含む。用語「保存的置換」は、生物学的または化学的に類似した残基による1つのアミノ酸の交換を意味する。生物学的に類似とは、置換が生物学的活性を有して適合していることを意味し、例えば、ヒト化抗体については抗原結合性である。保存的置換の特定の実施例は、イソロイシン、バリン、ロイシン、もしくはメチオニンのような、1つの疎水性残基が他を置換することであるか、または、リジンに対するアルギニン、アスパラギン酸に対するグルタミン酸、またはアスパラギンに対するグルタミン酸、トレオニンに対するセリンのような、他に対する極性残基の置換を含む。
そのような改変体の別の特定の例は、1つ以上のヒトアミノ酸で置換された非ヒト抗体である。そのような改変体の別の例は、1つ以上の非ヒトドナーアミノ酸(例えば、CDR)で置換されたヒト抗体アクセプターである。従って、そのような「ヒト化」抗体は、1)非ヒト免疫グロブリンを基盤とした、または由来した配列であって、1つ以上の非ヒトアミノ酸が、1つ以上のヒト残基で置換された配列;または2)ヒトアクセプター抗体配列であって、1つ以上の非ヒトアミノ酸がヒトアクセプター中に「グラフト化された」配列、のいずれかを含む。このような改変体の別の例は、1つのアミノ酸で置換された、ヒトでの免疫原性が減少している非ヒト抗体である。従って、一般的に1)ヒト化抗体は、置換を受けて、ヒトでの免疫原性がより少ないか;または2)ヒト抗体において代表的に見出される少なくとも1つのアミノ酸残基を含んでいるか、のいずれかである。このような抗体もまた、全長の免疫グロブリン分子もしくはそのサブ配列(Fv、scFv、Fab、Fab’、F(ab’)、または他の抗原結合サブ配列など)を含み、これらは、参照抗体の抗原結合特異性または親和性の少なくとも一部を保持している。
マウス、ラット、ウサギ、ブタ、ウマ、ヤギ、モルモット、または非ヒト霊長類(例えば、サル、チンパンジー、マカク、オラウータンなど)のような、任意の非ヒト抗体産生生物、もしくは他の動物が、ヒトアクセプターのための、またはヒト化抗体を産出するためのヒトアミノ酸のアクセプターがCDRドナーとして用いられ得る。例えば、非ヒト抗体の相補性決定領域(CDR;フレームワーク残基が超可変領域に隣接する)の、1つ以上の可変フレームワーク領域(FR)残基中のアミノ酸残基は、1つ以上のアミノ酸で置換され得る。従って、非ヒトのアミノ酸に対するヒトアミノ酸の置換は、代表的には、ヒトでの免疫原性が同時に減少する一方で、抗原結合親和性もしくは特異性のすべて、または少なくとも一部を保持する立体構造中のCDRを保持する。特定の実施例では、ヒト化抗体は、すべてまたは少なくとも1つの可変領域を含み、そこでは1つ以上のCDR領域のすべてまたは一部が、非ヒトの免疫グロブリンのそれらに対応しており、そしてFR領域のすべてまたは一部がヒト免疫グロブリン配列のそれらである。このヒト化抗体はまた、ヒト免疫グロブリンの免疫グロブリン定常領域(Fc)の少なくとも一部も含み得る。
ヒト化抗体は、以下のような当該分野で公知の様々な方法を用いて獲得され得る。(a)キメラ抗体を産出するために、非ヒトの可変領域をヒトの定常領域にグラフト化すること;(b)1つ以上の非ヒト相補性決定領域(CDR)の少なくとも一部を、ヒトフレームワークおよび定常領域にグラフト化すること;または(c)非ヒト可変領域全体を移植するが、表面残基の置換によって、ヒト様部分を用いてそれらを「覆い隠す」。そのような方法は、例えば、Morrisonら、Proc.Natl.Acad.Sci.81:6851(1984);Morrisonら、Adv.Immunol.44:65(1988);Verhoeyenら、Science 239:1534(1988);Padlan、Molec.Immun.28:489(1991);Padlan、Molec.Immun.31:169(1994),および米国特許第5,585,089号;同第5,693,761号;および同第5,693,762号で記載されている。
ヒト化抗体は、レシピエント抗体中にも、移入されたCDRまたはフレームワーク配列中にもどちらにも見られない残基を含み得る。例えば、コンセンサスヒト免疫グロブリン配列は、非ヒト残基とのそれらの構造的類似性に起因して、非ヒトのアミノ酸の置換のための特定のアミノ酸を選択するために使用され得る。「コンセンサス」抗体配列は、複数のヒト抗体配列を調査した後の、抗体または抗体領域中の特定の位置に最も頻繁に存在するアミノ酸残基を有する配列である。例として、ヒト可変領域配列は、Kabat中で記載されている(Sequences of Proteins of Immunological Interest.第4版.U.S.Department of Health and Human Services.Public Health Service(1987))。フレームワーク領域における、完全に決定されている配列である軽鎖中の1〜23、35〜49、および57〜88、ならびにフレームワーク領域における重鎖中の1〜30、36〜49、および66〜94の完全に決定された配列が、調査されている。所定の位置で最も頻繁に存在する残基が、コンセンサス配列のための残基として選択される。ヒトコンセンサス配列は、それ故、それは複数の抗体の各位置でのアミノ酸残基を調査することによって同定され得;所定の位置で最も頻繁に存在するアミノ酸はコンセンサスの一部である。
22の公知のヒトVIII配列調査を基礎とした、公開されたヒトVサブグループIIIのコンセンサス配列、ならびに、30の公知のヒトκI配列調査を基礎とした、公開されたヒトVκ鎖サブグループのコンセンサス配列は、ヒト抗体のために使用され得る(Padlan、Mol.Immunol. 31:169(1994);Padlan、Mol.Immunol.28: 489(1991))。ヒト軽鎖の2つのクラス、ならびにヒト重鎖の5つのクラスの遺伝子はクローンニングされ、そしてそれ故、ヒト起源の定常領域は、公に利用できるデータベースから利用できる。さらに詳細には、Jonesら、Nature、321:522(1986);Reichmannら、Nature、332:323(1988);ならびにPresta、Curr.Op.Struct.Biol.、2:593(1992)を参照のこと。
改変抗体は、さらに、1つ以上のアミノ酸付加もしくは挿入を有する改変体を含む。付加の1つ例では、1つ以上のアミノ酸が、ヒト化抗体のN末端もしくはC末端に加えられる。挿入の1つの例では、配列中にアミノ酸が挿入される。1つの特定の例は、異なる免疫グロブリン配列が、別の免疫グロブリン配列に付加されている。それ故、抗体は、「キメラ」抗体、そこでは重鎖もしくは軽鎖のすべてまたは一部が特定の種由来の、もしくは特定の抗体クラスもしくはサブクラスに属する抗体中の対応する配列と同一であるか、またはそれに相同な抗体であり、その一方、鎖(単数または複数)の残部は、別の種由来の、もしくは別の抗体クラスもしくはサブクラスに属する抗体中の対応する配列と同一であるか、またはそれに相同であるキメラ抗体、およびそのような抗体のフラグメントを含む(米国特許第4,816,567号;Morrisonら、Proc.Natl.Acad.Sci.USA、81:6851−5(1984))。従って、このような改変体の特定の例は、複数特異性抗体である。用語「複数特異性」は、2つ以上の異なった抗原性のエピトープに結合する抗体を意味する。「複数特異性」抗体は、2つ以上の異なったエピトープを結合する可変領域配列を含む。例えば、二重特異的抗体は、第1のエピトープを結合する第1の可変鎖、ならびに異なった第2のエピトープを結合する第2の可変鎖を含む。
付加は、融合またはキメラ抗体を形成するために、免疫グロブリン配列、異種ペプチド配列以外の異種ペプチド配列を含む。異種配列は、キメラの抗体部分とは別個の活性を含み得る。従って、このような改変体の他の特定の例は、多機能抗体である。用語「多機能」は、参照する組成物が2つ以上の機能を有することを意味する(例えば、抗原結合、酵素活性、リガンドまたはレセプター結合、トキシンなど)。例えば、酵素活性をもつ付着したポリペプチド(例えば、ルシフェラーゼ、アセチルトランスフェラーゼ、ガラクトシダーゼ、ペルオキシダーゼ、など)をも有する特定の抗原に結合する抗体は、結合機能、および第2の機能を有する二重機能抗体の一例である。
酵素活性に加えて、多機能抗体の候補機能は、例えば放射性同位元素とアミノ酸配列のような検出できる部分(例えば、35S、131I、T7、免疫グロブリン、またはポリヒスチジンタグ、トキシン(例えば、リシン、コレラ、百日咳)、レセプターなどの細胞表面タンパク、リガンド(基質、アゴニストならびにアンタゴニスト)、接着タンパク質(例えば、ストレプトアビジン、アビジン、レクチン)、増殖因子、分化因子、走化性因子などが含まれる。
付加は、アミノ酸配列に制限されない。従って、任意の種々の異なった型の小さな、または大きな機能部分を含む機能ドメインが付加され得る。そのような部分は、核酸、ペプチド、炭水化物、脂質、薬物のような(例えば、ビンクリスチン、メトトレキサートなどの化学療法の薬剤)小有機化合物、検出ラベル(フルオロファ、発色団、放射性核種など)を含む。
アミノ酸付加、欠失、ならびに置換を有する改変体は、細胞(例えば、昆虫または哺乳類細胞)中で、特定の改変体をコードする核酸を発現すること、および細胞または培養培地から改変体抗体を分離することによって産生され得る。例えば、可変領域遺伝子は、標準的なDNAクローニング手法によって、所望の抗体を産生する細胞から得られ得る。もちろん、遺伝子は、いくつかの市販の自動化シンセサイザーのいずれか(例えば、ABI Model 403A)を用いることで、化学的に合成され得る。さらに、重鎖、ならびに軽鎖をコードするDNA配列は、市販のDNA合成ベンダーのサービスを通じて、得ることができる。
あるいは、例えば、機能的に再構成された特異的な可変領域のためのゲノムライブラリー、または適切なプローブを用いた発現ライブラリー(例えば、mRNA)のスクリーニングによって、一旦抗体をコードしている配列が得られると、アミノ酸多様性が、変異誘発を基礎としたポリメラーゼ連鎖反応(PCR)を用いてDNA配列中に導入され得る。例えば、抗体の可変または定常領域に対応する遺伝子配列は、単離することが可能であり、そして改変または欠失した適切なヌクレオチドは、本発明による改変体抗体を提供する。より詳細には、1つまたは複数のヌクレオチド変異が、PCRを基礎とした変異誘発を用い、重鎖もしくは軽鎖の可変領域、または定常領域の範囲内の位置で、異なったアミノ酸をコードするために、DNAフラグメントに導入され得る。キメラもしくは融合抗体を産出するために、抗体にアミノ酸残基を付加するか、または抗体をアミノ酸配列に融合するPCRに基づく方法は、当該分野で周知である。
複数特異的ならびに多機能的抗体は、選択された分子(合成方法によるか、もしくはポリペプチドをコードする核酸の発現により生成された)の化学的架橋により、またはインビトロで組み合わされた組換えDNA技術によるか、ポリペプチドの細胞発現であるか、異なったエピトープ特異性を有する抗体を産生するハイブリドーマの融合であるか、1つの細胞中で異なったエピトープ特異性を有する抗体可変鎖をコードする複数の核酸の発現により、生成される。
免疫グロブリンのすべてまたは一部をコード化する得られた遺伝物質は、アセンブルされるか、または、さらなる操作のため、もしくはレシピエント細胞への次の取り込み、および発現のためにベクターに挿入される。このようなベクターは、プラスミド、ファージ、およびウイルスから選択され得る。ベクターは、必要に応じて選択マーカー、遺伝子のクローニングを容易にするための適切な制限酵素部位、ならびに真核細胞または原核細胞中に入るか、もしくはその中で複製する能力を含む。宿主細胞へのプラスミドの導入は、様々な方法で達成され得、それは、トランスフェクション(例えば、電気泳動ならびに電気穿孔法)、プロトプラスト融合、リン酸カルシウム沈殿、エンベロープ化DNAでの細胞融合、マイクロインジェクション、またはウイルスでの感染を含む。Ridgway、A.A.G.「Mammalian Expression Vectors」第24.2章、470−472頁 Vectors、RodriguezおよびDenhardt、編(Butterworths、Boston、Mass.1988)を参照のこと。クローニングと操作のためのプラスミドベクターへの、および細胞発現のための発現ベクターへの遺伝子構築物の導入は、当該分野で公知の様々な方法によって達成され得る。
抗体発現のためのレシピエント細胞株は、ミエローマのようなリンパ系細胞(またはハイブリドーマ)を含む。ミエローマは、トランスフェクトした遺伝子のコードする免疫グロブリンを合成し、アゼンブルし、分泌し得、そして翻訳後にこのタンパク質を修飾する。特定のレシピエント細胞はSp2/0ミエローマであり、これは通常は内因性免疫グロブリンを産生しない。トランスフェクトされる際、この細胞は、トランスフェクトされた遺伝子がコードする免疫グロブリンのみを産生する。トランスフェクトされたミエローマは、培養中で増殖して培養培地から分離し得るか、またはマウスの腹膜中で増殖し、分泌された免疫グロブリンは腹水から回収され得る。Bリンパ球のような他のリンパ系細胞もまた、レシピエント細胞として使用され得る。
改変はまた、誘導化された配列を含む。例えば、アミン塩酸塩、p−トルエンスルホニル基、カルボベンゾキル基を形成するフリーのアミノ基におけるアミノ酸;塩、メチルならびにエチルエステル由来のフリーのカルボキシル基におけるアミノ酸;O−アシルまたはO−アルキル誘導体を形成するフリーのヒドロキシ基におけるアミノ酸、ならびに天然に存在するアミノ酸誘導体、例えば、プロリンについて4−ヒドロキシプロリン、リジンについて5−ヒドロキシリジン、セリンについてホモセリン、リジンについてオルニチンなど。共有結合を与える改変、例えば、2つのシステイン残基間のジスルフィド結合もまた含まれ、それによって、環状のポリペプチドを生成する。
さらに、S6F1もしくはTS2/4の結合親和性の約1〜3、2〜5、5〜10、10〜50、または10〜100以内でLFA−1αサブユニットまたはLFA−1αサブ
ユニット内のエピトープに対する結合親和性を有する、完全ヒト抗体が提供される。
本明細書で用いられるとき、用語「ヒト」または「完全ヒト」は、抗体を参照して用いられるとき、抗体が完全にヒトであることを意味する。ヒト抗体は、内因性免疫グロブリン産生の能力がない動物(例えば、マウス)を用いて生成され得る(例えば、米国特許第6,075,181号;同第5,939,598号;同第5,591,669号;および同第5,589,369号を参照のこと)。例えば、キメラ、および生殖細胞系変異体マウス中の、抗体の重鎖結合領域のホモ接合性の欠失は、内因性の抗体産生の完全な阻害を生じる。ヒト免疫グロブリン遺伝子アレイを、このような生殖細胞系変異体マウスに移入することは、これらの動物が抗原に曝される時にヒト抗体の産生を生じる。
あるいは、ヒトトランスクロモソミック(Tc)マウスは、それらの染色体中にカッパーまたはラムダヒトIgGの鎖を含み(Tomizukaら、Proc.Natl.Acad.Sci.USA 97:722(2000)およびTomizukaら、Nat Genet 16:133(1997))、抗原またはエピトープで免疫され得る。次いで、モノクローナル抗体は、Kohler、Nature 256:495(1975)の方法を用いて、最高の抗体力価を示す動物から調製された。得られるハイブリドーマは、プレートにまかれ、そして重鎖またはカッパー鎖の産生のための、そして次に抗体産出のためのアッセイが行われる。次いで細胞は限界希釈によってクローニングされ、抗体産生のために再選別され得る。
本発明の方法は、併用療法を含む。例えば、HIVを有する、または有する危険性のある被験体を処置する方法は、必要に応じて、HIVを処置するためのさらなる薬剤、または治療を含み得る。併用療法を受けている被験体は、LFA−1αサブユニットに結合する抗体による処置の前に、同時に、または後に、薬剤または治療を投与または処置され得る。
本発明の方法および組成物と組み合わせる使用のための例示の薬剤または治療は、プロテアーゼ阻害剤のような抗ウイルス剤;抗免疫細胞刺激薬剤もしくは免疫細胞阻害薬剤、適切であるとして、サイトカイン、ケモカイン、インターロイキン、インターフェロン、およびそれらのレセプターのような、それらを結合する分子;ステロイド性ならびに非ステロイド性薬剤のような抗炎症剤などを含む。
ウイルスのプロテアーゼ、逆転写酵素、またはインテグラーゼを阻害する抗ウイルス剤の特定の例は、例えば、ウイルス融合阻害剤、例えばT20およびT20類似体(Trimeris、Inc.);侵入阻害剤;インテグラーゼ阻害剤;プロテアーゼ阻害剤(例えば、サキナビル、リトナビル、インジナビル、ネルフィナビル、アムプレナビル);ヌクレオシド逆転写酵素阻害剤(例えば、ジドブジン(AZT)、スタブジン(d4T)、ラルニブジン(3TC)、ジダノシン(DDI)、ザルシタビン(ddC)、アバカビル);非ヌクレオシド逆転写酵素阻害剤(例えば、ネビラピン、デラビルジン、エファビレンズ);感染性ウイルスに変化するウイルス成熟(例えば、「ジンクフィンガーインジェクター」、適正なウイルスα核カプシドタンパク質のアセンブリを阻害し、それによって感染性のウイルス粒子の形成を阻害する、阻害剤の分類);およびそれの混合物を含む。
ステロイド性の抗炎症剤の特定の例は、グルココルチコイドを含む。ステロイド性の抗炎症剤の限定されない実例となる例は、例えば、フルニソリド、トリアムシノリン、トリアムシノリンアセトニド、ジプロピオン酸ベクロメダゾン、ジプロピオン酸ベタメタゾン、ヒドロコルチゾン、コルチゾン、デキサメタゾン、ブデソニド、プレドニソン、メチルプレドニソロン、プレドニソロン、任意のこれらの化合物のエステル、およびそれらの組み合わせを含む。非ステロイド性の抗炎症剤(NSAID)の限定されない実例となる例は、例えば、フェニルブタゾン、オキシフェンブタゾン、ジピロン、およびイソピリンのようなピラゾロン、ならびにピロキシカムおよびミロキシカムを含むキシカム;サリチル酸塩またはエステル、例えばアセチルサリチル酸(アスピリン);プロピオン酸、例えばイブプロフェンならびにナプロキセン;アントラニル酸、例えばメクロフェナム酸;フェニル酢酸、例えばアセトアミノフェン;アミノニコチン酸、例えばフルニクシン;ならびにインドリン、例えばインドメタシン、を含む。他の限定されていない抗炎症剤の例は、サリドマリド(Celgeneにより製造)を含む。
「被験体」は、哺乳動物のような生きた動物である。例示の被験体は、ヒトならびに非ヒト霊長類(例えば、ゴリラ、チンパンジー、オラウータン、マカク、ギボン)である。非ヒト哺乳動物は、例えばイヌ、ネコ、ブタ、ウシ、ヒツジ、ヤギ、ウマ、ラット、ウサギ、ならびにマウスを含む。ヒト被験体は、成人ならびに小児、例えば乳幼児および新生児を含む。被験体は、(例えば、HIVまたはSIV感染の非ヒト霊長類のような)疾患モデル動物を含む。
本発明の方法における処置に適した候補被験体は、例えば、欠損CD4+細胞数を有するか、または疾患または治療(例えば、化学療法のような抗細胞増殖治療、または免疫抑制治療)に起因して免疫抑制されているか、またはCD4+細胞数の減少の危険性を有する被験体を含む。処置に適した候補被験体は、免疫無防備状態、または免疫無防備状態になる危険性を有するような被験体であって、CD4+細胞数の増加が望まれる被験体を含む。従って、そのような被験体は、CD4+細胞数が減少する結果になる任意の疾患もしくは処置、またはCD4+細胞数の増加が被験体の状態を改善する任意の疾患もしくは処置を含む。
本発明の方法における処置に適した候補被験体は、症候性であるかもしくは無症候性であるかにかかわらず、または検出可能なHIV抗体タンパクを産生するか、しないかにかかわらず、HIVに曝露された被験体を含む。それ故、候補被験体は、HIVに曝露されたことがあってもよく、またはされたことがなくてもよく、1つ以上のHIVの症候を有するか、または、この疾患に感染し得るか、疾患の可能性があってもよい(例えば、HIV+個体、または、検出可能な抗HIV抗体タンパク質をまだ産生していないか、もしくは1つ以上のHIVの症候を示していないHIV+の可能性がある個体との性的接触など)。
成功した処置は、被験体の状態の改善、または1つ以上の生理学的、生化学的、もしくは細胞症状または疾患の特徴の阻害、または逆転という結果になり得る。成功した処置は、重症度の減少または症候の頻発の減少、増加した活力、食欲、心理的な安らぎのような、被験体の主観的な感覚の改善を含む。もちろん、疾患が漸次より悪化することが知られる1つ以上の生理学的、生化学的、もしくは細胞症状に関する疾患の安定化もまた、成功した処置と考えられる。
例えば、HIVに感染した被験体は、代表的には、疾患の進行につれて、ウイルス力価のゆるやかな増加およびCD4+細胞数の減少を被る。従って、被験体中で、ウイルス力価の増加を阻害するか、もしくはウイルス力価を減少させる、またはCD4+細胞数の減少を阻害するか、もしくはCD4+細胞数を増加させることは、被験体の状態の改善であると考えられる。それゆえ、用語「治療的に有効な」は、量、療法、または処置方法、またはその併用で、成功した処置効果(例えば、CD4+細胞数を増加させる、またはCD4+細胞数の減少を阻害するか、もしくは防ぐ(すなわち、CD4+細胞数を安定化させる)抗LFA−1αサブユニット抗体の量;HIV力価もしくはHIVタンパクレベルの減少または安定化;活力レベルもしくは主観的な健康の改善、日和見感染もしくはHIV感染に関連した疾患の、数または重症度の減少)を達成するものを意味する。
持続期間中の改善は比較的短い可能性もあり、例えば、数時間、数日もしくは数週、またはより長い期間、例えば数ヶ月、数年長い期間続く。その改善は、障害の症状のいずれか、またはすべての完全な消失を必要としない。例えば、HIVに関連した症状の完全な消失ではない減少は、改善である。従って、良好な臨床の指標ならびに、それゆえ、成功した処置は、被験体の状態、または1つ以上の関連症状の部分的減少において、短期間または長期間に、増大する改善があるときに達成される。
効果的な投薬は、一般的に1.0mg/kgを超える量である。当業者は、投薬は様々な要因(例えば、処置された疾患、ならびに疾患が初期か末期か、年齢、性別、身体的状態/健康、および被験体の体重など)により異なることを認識する。投薬療法は、それゆえ、最適な治療の応答を提供し、必要に応じて有害な副作用を最小化するように調整され得る。例えば、いくつかの分割された投与量は、毎日、交代の日(例えば、2日に一度、3日に一度、4日に一度、5日に一度など)、毎週、毎月に投与され得る。投与量は、処置された疾患、または処置の副作用の状態によって指示されたように、比例して増加または減少させ得る。例えば、1.0mg/kgを超えるLFA−1αサブユニットを結合する抗体の第一の投与は、その後に一度、またはそれ以上の減少された投与量、例えば、抗体1.0mg/kg以下(例えば、0.75、0.5、0.25、0.1mg/kgまたはそれ未満)の投与量が後に続く。1.0mg/kgを超えるLFA−1αサブユニットを結合する抗体の第一の投与は、その後に一度、またはそれ以上の増加された投与量、例えば、抗体1.0mg/kg以上(例えば、1.25、1.5、1.75、2.0、2.5、3.0mg/kgまたはそれを超える)の投与量が後に続く。
本発明の方法は、病気予防の(prophylactic)、または予防の(preventative)処置を含む。本発明の予防処置の方法では、投与量はCD4+細胞数の減少を阻害、または妨げることが可能である。HIVの場合には、伝染は少なくとも3つの公知のルート:性的接触、輸血(または血液製剤の輸液)、胎盤経由で起こり、阻害または妨げられる。HIV感染の個体からのHIV感染の確率を減少させるように、非感染の個体に投与すること、または別の個体へのHIV感染の確率を減少させるように、HIV感染の個体に投与することのどちらかによって、伝染は抑制され得る。
病気予防の、または予防の処置方法のための被験体候補は、曝露の危険性、または状態の進行の危険性がある被験体を含む。従って、HIVのための被験体候補は、HIV感染被験体の体液または分泌物に曝露され得る任意の人間を含む。特定の例は、同性愛または異性愛のパートナー;皮下注射針に曝露されたか、または曝露される危険性を有する人間(例えば、静脈麻薬使用者、または病院、診療所もしくは研究所の職員;血友病患者のような、血液製剤サプリメントを受けた、または外科手術を受けた、もしくは重傷を負った患者のような、輸血を受けた被験体;臓器や組織のレシピエント)を含む。HIVとの接触は、必ずしも症候性の感染という結果にはならず、抗体陽転によって決定され、すべてのヒトは潜在的に危険性を有しており、従って、本発明の方法を用いた病気予防の処置が考えられるべきである。
本発明の方法に従って用いられる、抗体およびその組み合わせは、サブ配列、改変形態および改変体を含み、薬学的組成物または処方物に組み入れられ得る。そのような薬学的組成物は、インビボまたはエキソビボでの被験体への投与、および本明細書に記載のように処置可能な、生理学的障害または状態に対する治療の提供に有用である。
抗体は、公知の技法によって、抗体と、従来の薬学的に受容可能なキャリア、または周知の技法による希釈液とを合わせることによって調製された従来の投与形態で、投与され得る。薬学的に受容可能なキャリアまたは希釈液の形態および特徴は、合わせられ得る活性成分の量、投与の経路、および他の周知の変数によって決定される。
薬学的組成物は、「薬学的に受容可能な」および「生理学的に受容可能な」キャリア、希釈液、賦形剤を含む。本明細書で用いられるとき、用語「薬学的に受容可能な」および「生理学的に受容可能な」は、溶媒(水性または非水性)、界面活性剤、溶液、乳剤、分散媒、コーティング、等張剤および吸収促進剤、または遅延剤を含み、薬剤の投与と適合し、ならびに製剤の他の成分(LFA−1αサブユニットに結合する抗体)と化学的適合性である。従って、任意の従来からの溶媒または薬剤が、活性化合物の活性を無効化する範囲を除いて、組成物中の任意のそのような物質の利用が含まれる。
そのような製剤は、錠剤(コートされた、またはコートされていない)、カプセル(ハードまたはソフト)、マイクロビーズ、乳剤、散剤、顆粒、結晶、懸濁液、シロップ、エリキシルの中に含まれ得る。補足の活性化合物(例えば、防腐剤、抗菌剤、抗ウイルス剤、および抗真菌剤)はまた、その組成物中に組み入れられ得る。
薬学的組成物は、特定の投与経路と適合するように処方され得る。従って、薬学的組成物は、様々な経路による投与に適したキャリア、希釈液または賦形剤を含む。
非経口、皮内または皮下の投与のための薬学的組成物は、水、食塩水、不揮発性油、ポリエチレングリコール類、グリセリン、プロピレングリコール、もしくは他の合成溶媒のような無菌の希釈液である。これらの調整は、微生物の増殖を防ぐために、1つ以上の防腐剤を含み得;ベンジルアルコール、またはメチルパラベンのような抗菌剤;アスコルビン酸または亜硫酸水素ナトリウムのような抗酸化剤;エチレンジアミン四酢酸のようなキレート剤;酢酸塩、クエン酸塩、またはリン酸塩のような緩衝化剤、および塩化ナトリウムまたはブドウ糖のような張度の調節のための薬剤のほんの数例の具体例にすぎない。
注射のための薬学的組成物は、滅菌の注入できる溶液または分散液の即座の調整のための、滅菌水溶液(水溶性の場合)または分散液および滅菌粉末を含む。静脈投与のための適したキャリアは、生理食塩水、静菌性水、クレモフォールELTM(BASF、Parsippany、NJ)、またはリン酸緩衝化食塩水(PBS)を含む。キャリアは、溶媒または分散媒であり得、この溶媒または分散媒は、例えば、水、エタノール、ポリオール(例えば、グリセロール、プロピレングリコール、および液体ポリエチレングリコールなど)、および適したその混合物を含んでいる。流動性は、例えば、レシチンのようなコーティングの利用、または界面活性剤の利用によって保持され得る。抗菌剤および抗真菌剤としては、例えばパラベン、クロロブタノール、フェノール、アスコルビン酸、およびメチロサールが挙げられる。多くの場合に、例えば、糖、マンニトール、ソルビトールなどの多価アルコール、塩化ナトリウムなどが、組成物中に含まれる。例えばモノステアリン酸アルミウムおよびゼラチンなどの吸収を遅らせる薬剤を含むことは、注入組成物の長期の吸収を可能にする。
無菌の注入溶液は、フィルター滅菌を受けた、上記成分のうちの1つまたは組み合わせに適切な溶媒中に必要とされる量の活性化合物を取り込むことによって、調製され得る。一般的に、分散液は、活性化合物を基本の分散媒、および上記それらからの他の成分を含む滅菌ビヒクル中に取り込むことによって、調製され得る。
経粘膜的または経皮的な投与のために、浸透されるバリアに適切な浸透剤が、処方物中に使用される。そのような浸透剤は、一般に当該分野で公知であり、例えば経粘膜的投与のために界面活性剤、胆汁酸塩、およびフシジン酸誘導体;経皮的な投与のために、活性化合物は、軟膏剤、軟膏、ゲル、またはクリームに、当該分野で一般に公知のように処方される。
エチレンビニルアセテート、ポリ無水物、ポリグリコール酸、コラーゲン、ポリオルトエステル、およびポリ乳酸のような生分解性、生体適合性ポリマーが、用いられ得る。そのような処方物の調製の方法は、当業者に公知である。材料は、Alza CorporationおよびNova Pharmaceuticals,Inc.から市販されて得ることもできる。リポソーム懸濁液は(抗体またはウイルスコートプロテインを用いた、細胞もしくは組織を標的にしたリポソームを含む)、薬学的に受容可能なキャリアとして用いられ得る。これらは、当業者に公知の方法に従って調製され得、この方法は、例えば、米国特許第4,522,811号に記載されている。
抗体は、例えば、ポリマーに対する共有結合によって、それらの循環半減期を増加させるために、化学的に改変され得る。特定のポリマー、およびそれらをペプチドに付着させる方法は、米国特許第4,766,106号;同第4,179,337号;同第4,495,285号;および同第4,609,546号に記載されている。ポリマーの例としては、ポリオキシエチル化ポリオール、およびポリエチレングリコール(PEG)である。
さらなる薬学的処方物、および送達系は当該分野で公知であり、本発明の方法および組成物に適用可能である(例えば、Remington’s Pharmaceutical Sciences (1990)第18版、Mack Publishing Co.、Easton、PA;The Merck Index (1996)第12版、Merck Publishing Group、Whitehouse、NJ;Pharmaceutical Principles of Solid Dosage Forms、Technonic Publishing Co.、Inc.、Lancaster、Pa.、(1993);およびPoznanskyら、Drug Delivery Systems、R.L.Juliano、編、Oxford、N.Y.(1980)、253−315頁を参照のこと)。
本発明は、薬学的処方物を含む本発明の1つ以上の抗体組成物を含み、適したパッキング材料中にパッキングされたキットをさらに提供する。1つの実施形態では、キットは、LFA−1αサブユニットに結合する抗体、および本発明の方法を実施するための指示を含む。さらなる実施形態では、キットは、インビボまたはエキソビボにおける被験体の処置のための指示を含んだ、ラベルまたはパッケージ挿入物を含む。なおさらなる実施形態では、キットは、HIVを有する、または有する危険性をもつ被験体のLFA−1αサブユニット結合抗体を用いた処置のための指示を含んだ、ラベルまたはパッケージ挿入物を含む。
本明細書で用いられるとき、用語「パッケージング材料」は、キットの成分を収容する物理的構造を言及する。パッケージング材料は、組成物を滅菌状態に維持し得、一般的にそのような目的で用いられる材料で作られ得る(例えば、紙、波形のファイバー、ガラス、プラスチック、ホイル、アンプルなど)。ラベルまたはパッケージング挿入物は、例えば、本発明の方法を実施する、例えば、HIVを処置する適切な書面による指示を含み得る。本発明のキットは、それ故、本発明の方法におけるキット組成物を用いるための指示をも加えて含み得る。
指示は、本発明の方法のいずれかを実施するための指示を含み得る。従って、発明の薬学的組成物は、被験体への投与のための指示とともに、容器、包装、またはディスペンサー中に含まれ得る。指示は、さらに、良好な臨床の指標、もしくは起こり得る任意の有害な副作用の表示、またはヒト被験体への利用のために食品医薬品局によって必要とされるさらなる情報を含み得る。
指示は、例えば、キット内の紙もしくは厚紙上に、またはキットもしくはパッケージング材料に添付されたラベル上に、またはキットの成分を含んだバイアルもしくはチューブに添付されて、「印刷物」上にあり得る。指示は、音声録音またはビデオテープを含み、さらに、ディスク(フロッピー(登録商標)ディスクまたはハードディスク)、CD−もしくはDVD−ROM/RAMのような光学CD、磁気テープ、RAMおよびROMのような電子記憶媒体ならびにそれら磁気/光学記憶媒体のようなハイブリッドなどのコンピューターで読み取り可能な媒体上に含まれ得る。
本発明のキットは、緩衝剤、防腐剤、またはタンパク/核酸安定化剤をさらに含み得る。そのキットはまた、例えば、コントロールサンプルまたは標準物質のような、活性をアッセイするためのコントロール成分を含み得る。そのキットの各成分は、個々の容器または混合物中に入れら得、様々な容器のすべては、単一または複数の包装中に存在し得る。
抗体、組み合わせ組成物、ならびにその薬学的処方物は、投与の容易さおよび投薬の均一性のための投与単位形態(dosage unit form)にパッケージされ得る。そのような投薬量は、単一または複数投薬量中に、本発明の方法に従った投与のための本発明のキット中に、含まれ得る。本明細書で用いられるとき、「投与単位形態」は、処置される被験体に対する単一の投薬量として適した物理的に別個の単位をいい;各単位は、薬学的キャリアまたは賦形剤と関連した望まれる治療効果を生成するために見積もられた、活性化合物の予定された量を含む。本発明によって提供される投与形態は、例えば、50〜75mg、75〜100mg、100〜125mg、125〜150mg、150〜175mg、175〜200mgまたはそれを超えるLFA−1αサブユニットを結合する抗体を含む。従って、本発明のキットは、例えば、単一の100mg投与量、または複数の100mg投与量を含み得る。
別の方法で定義されない限りは、本明細書で用いられるすべての技術用語および科学用語は、この発明が属する分野の当業者によって一般に理解されていることと同じ意味を有する。本明細書に記載されたものと類似した、もしくは等しい方法および材料は、本発明の実施または試験の際に用いられ得るけれども、適した方法および材料は、本明細書に記載されている。
本明細書で引用されるすべての刊行物、特許および他の参考文献、GenBank引用ならびにATCC引用は、全体が参考として援用される。矛盾する場合、定義を含め本明細書が、支配する。
本明細書で用いられるとき、単数形態「a」、「and」ならびに「the」は、文脈が明らかに他を指示しないかぎり、複数の指示物を含む。従って、例えば、「LFA−1αサブユニット抗体」の言及は、そのような抗体の複数を含み、「活性」または「機能」の言及は、1つ以上の活性もしくは機能の言及を含むなどである。
本発明の多くの実施形態が、記載されてきた。それにもかかわらず、様々な改変が、本発明の趣旨および範囲から離れることなしに、行われ得ることは、理解され得る。従って、次の実施例は、特許請求の範囲に記載された発明の範囲を説明するのであって、限定しないことが意図される。
(実施例1)
この実施例は、LFA−1αサブユニットβ−プロペラドメインに結合する、例示のモノクローナル抗体、S6F1の効果を研究するための、ヒト臨床試験の計画を記載する。
American Type Culture Collection(Manassas、VA)から得たS6F1産生細胞株、HB−9576を用いたハイブリドーマ技法によって、精製完全マウスモノクローナルIgGS6F1抗体を産生した。その抗体を、5mMリン酸ナトリウム、1.7mMリン酸カリウム、154mM塩化ナトリウム、5%マルトース、pH7.4中で、1.0mg/mLの濃度で処方した。その抗体を、収集用の十分な生成物(処理されていないバルク)を生成するためにハイブリドーマ細胞株の培養(fermentation)および増殖によって生成する。収集された抗体を、ウイルスも他の外来性物質もない、汚染されていない材料を用いて高純度の抗体を提供するために設計された、一連の精製および濃縮の工程を用いて処理および精製する。バルク物質を、次にリン酸緩衝化生理食塩水中にダイアフィルトレーションし、フィルター滅菌する(精製バルク)。精製バルクを次に、フィルターにかけ、無菌状態で充填する。生成物は、1mg/mLの濃度を用いた重量に基づいて充填され、2〜8℃で貯蔵される。
静脈注入によって投与される抗体(0.05、0.1、0.2、および0.4mg/kg体重)の4つの段階的に増大した用量を評価するための、第I相単一施設、非盲検の、単一投与の研究を、HIV感染の成人における安全性、耐性、薬物動態学、薬力学、および活性を決定するため計画した。血漿HIV RNA濃度>20,000コピー/mL、CD4+T細胞数200〜500細胞/mmの適任の患者を逐次登録した。抗体を、単独または標準的な抗HIV治療との組み合わせのどちらかで、0日目に、スローIV注入(0.5mgタンパク質/分)で投与した。血液学的、生化学的、および臨床的に不都合な事象を、S6F1抗体の投与後の所定の時間で評価した。予備の効力評価は、HIV RNA濃度、ならびにCD4+T細胞数およびCD8+T細胞数の基線からの変化から成る。パラメーターは、要約記述統計学で分析された。
第Ib相/II相の単一施設、外来患者、非盲検の、用量を段階的に増大させる研究を、12人のHIV−1感染患者(4被験体/用量グループ)においてS6F1抗体の3つの用量(0.3、1.0および2.0mg/kg)を評価するために計画した。この研究は、2つの部分を有する。パート1は、1日目に、スローIV注入(1.0mgタンパク質/分)での単一注入の安全性を評価する;ならびにパート2は、同じ患者へ8日目、15日目、および22日目に1週間に1回与えられる3回の投与の反復の注入を評価し、パート2の患者は、合計4回の毎週の用量を受けた。適任の患者は、ウイルスロード≧10,000コピー/mL、CD4+T細胞数200〜500細胞/mm、およびカルノフスキー尺度が少なくとも70を有する。患者は、未処置であるか、少なくとも8週間の定型的な抗ウイルス療法で臨床的に安定しているかのどちらかであり、この研究の期間にその定型的な療法を維持することに同意した。ウイルスロード、CD4+T細胞数、CD8+T細胞数、薬物動態学的パラメーター、および免疫原性に対するS6F1抗体の効果の予備的な分析は、この研究中の予定された時間に評価した。パラメーターを、要約記述統計学で分析した。
(実施例2)
この実施例は、HIV処置のために、LFA−1αサブユニットβプロペラドメインに結合する例示のモノクローナル抗体、S6F1を用いたヒト臨床試験の結果を記載する。
第I相では、静脈注射により投与されるS6F1抗体の4つの段階的に増大する用量(0.05、0.1、0.2および0.4mg/kg体重)により、HIV−1感染の成人における安全性、耐性、薬物動態学、薬力学、および活性を決定した。S6F1抗体で処置された13人の男性が(血漿HIV RNA濃度>20,000コピー/mL、CD4+T細胞数200〜500細胞/mm)、2つの用量群:0.05mg/kg(n=6)および0.1mg/kg(n=7)に逐次登録した。研究の登録は、薬物動態学的および薬力学的ラボラトリーアッセイ、ならびに第1の2つの集団からのデータを再検討するために、13人の患者が処置を完了した後に一時中断した。これらのアッセイの感受性は、これらの低い用量での調査患者の血流中のS6F1抗体を検出するには不十分であり、アッセイを再計画する必要があった。
0.05mg/kgおよび0.1mg/kg用量を終了した13人に対する患者の血液学的、生化学的、および有害な効果を、分析した。評価には基線からの変化を含めた。HIV−1 RNA、CD4+T細胞数およびCD8+T細胞数の平均の基線の値を表1に示した。
Figure 2006501283
0.05mg/kg用量群では、56日目でのHIV−1 RNA濃度は基線を0.363ログ上回った。CD4+T細胞数の平均値は、56日目で、基線を15細胞/mm下回った。CD8+T細胞数の平均値は、変動し、56日目で、基線を153.6細胞/mm下回った。
0.1mg/kg用量群では、56日目でHIV−1 RNA濃度は基線を0.229ログ下回った。CD4+T細胞数の平均値は、56日目で、基線を70.1細胞/mm上回った。CD8+T細胞数の平均値は、変動するが、28日目から研究の最後まで増加し、その時CD8+T細胞数は、基線を107.4細胞/mm上回った。
患者数が相対的に少なく、低い用量が評価されたために、効力パラメーターに対するいずれかの用量の効果に関した結果は、得られなかった。しかし、0.1mg/kg用量を受けた患者は、56日の研究を通じて、HIV−1 RNAの基線からの減少、およびいくつかの時点でのCD4+T細胞数の増加を有した。このことは、S6F1抗体は、CD4+T細胞の細胞融解を減少させ得、その結果HIV−1ウイルス量の減少することを示唆する。
有害効果の全体的な数は少なかった。13人の被験体が、31の有害事象を報告した。最もよくある有害事象は発疹であり、被験体5人(39%)で起きた。すべての有害事象は軽度(97%)から中程度(3%)と考えられた。有害事象は、研究者によって、研究薬剤に関連するとみなされなかった。
第Ib相/II相の単一施設、外来患者、非盲検の、用量を段階的に増大する研究は、実施例1に記載のHIV−1感染患者におけるS6F1抗体の3つの用量、0.3、1.0および2.0mg/kgを評価するために計画した。合計13人の患者を登録した。2人の患者は、2.0mg/kgの単一の注入、および11人の患者は4度の毎週の注入(0.3mg/kg[n=4]、1.0mg/kg[n=4]、および2.0mg/kg[n=3])を受けた。ウイルス量、CD4+T細胞数、CD8+T細胞数、薬物動態学的パラメーター、および免疫原性に対するS6F1抗体の効果の分析は、下に示す。研究被験体による完全なデータは表2に要約する。
Figure 2006501283
2mg用量レベル群の3人の患者は、彼らの最後の注入から121〜145日後のウイルスロードを決定するための、さらなるテストに同意した。これらの結果は表3に示した。
Figure 2006501283
データの分析は、S6F1抗体が安全かつ十分に許容されたことを示す。全体では100の処置を有する有害事象が報告された(0.3mg/kg:15、1.0mg/kg:19、2.0mg/kg複数:61、2.0mg/kg単一:5)。大部分の処置を要する有害事象は、軽度(65%)または中程度(33%)と考えられた。処置を要する有害事象の72%は、研究者によって、研究薬剤と関連すると考えられた(可能性としてはあり得る(possible) 20%、かなりあり得る(probable) 51%、確実(definite) 1%)。処置を要する有害現象は、重篤とは考えられない。有害事象のせいで中止した患者はおらず、この研究中に死亡した患者もいなかった。
HIV−1 RNAウイルスロードを、基準時、ならびに8日目、29日目、および50日目に測定した。S6F1抗体の増加した用量にともなった基線(ログ)からの変化は、用量反応を示した(図1)。
最低の用量(0.3mg/kg)では、S6F1抗体は、HIV RNAウイルスロードを減少させる効果も、維持する効果もなかった。実際、HIV RNAウイルスロードは、単一注入の一週間後(8日目)、および3回の追加の注入の一週間後(29日目)に増加した。1.0mg/kg用量群では、HIV RNAウイルスロードの平均値は、単一注入の一週間後(8日目)に0.24ログ減少し、3回の追加の注入終了の一週間後(29日目)にわずかに増加した。
合計5人の患者は、2.0mg/kgのS6F1抗体を受けた;2人の患者は1日目に単一の注入を受け、および3人の患者は4回の毎週の注入を受けた。単一注入の一週間後の8日目において、単一2.0mg/kgのS6F1抗体注入を受けた2人の患者のHIV RNAウイルスロードの平均減少は、0.2ログで、それと比較して4回の毎週の注入を受けた3人の患者中では0.8ログであった。2.0mg/kgのS6F1抗体を受けたすべての患者を考慮すると、8日目でのHIV RNAウイルスロードの平均減少は、0.57ログであった。2.0mg/kg単一注入患者においては、HIV RNAウイルスロードは、単一注入の4週間後の29日目に、さらに減少した。4回の毎週の注入を受けた2.0mg/kg患者においては、HIV RNAウイルスロードは、29日目でおよそ1.0ログ基線の下方に減少し、この低いレベルを最後の注入後35日間維持した。単一用量の2.0mg/kg群ならびに複数用量2.0mg/kg群の、8日目と29日目との間のこのHIV RNAウイルスロードの減少の割合は、類似しており(それぞれ、単一用量群0.29および複数用量群0.25)、S6F1抗体のさらなる用量は、割合を増加させるようには見えない(割合は、経時的なHIV RNAウイルスロードの減少として定義される)。しかし、S6F1抗体のさらなる用量は、S6F1抗体の処置を止めた後にHIV RNAウイルスロードの減少を維持する。
CD8+T細胞数は、基準時に、ならびに8日目、29日目および50日目に測定される。図2は、S6F1抗体の各用量群、および全体の患者集団の基線からの変化を示す。
用量関連性は、CD8+T細胞数に関して観察されなかった。この研究の経過を通じて、CD8+T細胞数はすべてのグループで変動した。単一注入の一週間後(8日目)、CD8+T細胞数は0.3mg/kg用量群で最も高く、1.0mg/kg用量群で最も低かった。この研究の最後では(50日目)、CD8+T細胞数は、2.0mg/kg複数注入群で最も高く(基線をおよそ600細胞/mm上回る)、1.0mg/kg用量グループで最も低かった(基線をおよそ300細胞/mm下回る)。0.3mg/kg用量群および2.0mg/kg単一注入群の両方において、CD8+T細胞数は、50日目に基線をおよそ100細胞/mm上回った。
S6F1抗体の複数用量の結合の割合を、図3に示すように43日間を通じてさまざまな時点で測定した。結合割合は、すべての用量グループの単一注入に続いておよそ100%であった。結合の程度は、最も低い用量、0.3mg/kgを除く第1の注入後、6日目に結合の減少が始まり、すべての用量グループで一定であった。複数用量グループのすべてにおいて、結合の割合および持続時間は、繰り返しの注入につれて減少した。2.0mg/kg単一用量グループにおいて、結合割合は、15日間およそ100%であり、その後、研究の残りの期間で、0%近くに減少した。すべての用量グループの計測されたすべての時点において、飽和割合は変動し、可変性であった。
ヒト抗マウス抗体(HAMA)を、基準時8日目、29日目、および50日目に測定した。HAMAに対する投与反応効果は、観察されなかった。2.0mg/kg単一用量グループを含む、すべての用量グループにおいて、HAMAは29日目まで減少し、その時点で、HAMAの平均レベルが、2.0mg/kg複数用量群においてHAMAが上昇し続けたことを除いて、すべての処置グループで減少し始めた。基線HAMAからの最も大きな増加は、2.0mg/kg複数用量グループで観察された。HAMAの程度とタイミングは、2.0mg/kgおよび1.0mg/kgのS6F1抗体用量群でみられる結合の減少に対応する。第I相および第II相両方のヒト臨床試験のデータは、用量が段階的に増加する様式でS6F1抗体がHIV RNAウイルスロードを減少させ、2.0mg/kgのS6F1抗体の注入の後に、最も有意に減少することを示す。ウイルス量増加の減少は、2.0mg/kgの複数投与で最も大きかった。しかし、減少の程度は、2.0mg/kgの単一注入でみられるものと類似しており、このことは、週ごとに投与された2.0mg/kgの複数用量は、HIV RNAウイルスロードのさらなる減少の割合を増加させないかもしれないが、しかしその代わりに、より低いS6F1抗体用量と比較して、ウイルスロードの減少を維持し得ることを示唆した。
このデータは、2.0mg/kgで観察されるウイルス量の減少は、CD4+T細胞数の増加によって補足されたことをまた示す。これらのデータは従って、ウイルス量およびCD4+T細胞数の両方に対する2.0mg/kgのS6F1抗体の効果を証明する。
2.0mg/kgの4回の注入の後(29日目計測)、基線HAMAからの増加は最も高く、および結合割合は最も低かった。このことは、4回の注入(29日目)の後に基線HAMAからの増加が最も低く、結合割合が最も高い1.0mg/kgのS6F1抗体とは対照的である。この研究の比較的短い所要時間を考えると、HAMAおよびS6F1抗体の結合割合は、HIV RNAウイルスロードおよびCD4+T細胞数に対する効果と関連がないので、あるとしても臨床効果に対するHAMAの役割を評価するのは困難である。
図1は、8日後、29日後および50日後における、LFA−1αサブユニット抗体の示した量および投薬レジメンの投与に従う基線からのHIV−1ウイルスロード(load)の変化を示す。2.0mg/kgは、2.0mg/kg単回用量群を示す。 図2は、患者集団全体についての8日目、29日目、50日目に測定した各S6F1抗体の投薬群およびCD8+T細胞数の基線からの変化を示す。2.0mg/kgは、2.0mg/kg単回用量群を示す。 図3は、43日間の種々の時点におけるS6F1抗体の複数回投薬の結合のパーセントを示す。 図4−1は、例示的なLFA−1αサブユニットアミノ酸配列(配列番号1);例示的なLFA−1αサブユニットのコード配列を含む塩基配列(配列番号3);提唱されたLFA−1αサブユニットβプロペラドメインアミノ酸配列(配列番号2)を示す。 図4−2は、例示的なLFA−1αサブユニットアミノ酸配列(配列番号1);例示的なLFA−1αサブユニットのコード配列を含む塩基配列(配列番号3);提唱されたLFA−1αサブユニットβプロペラドメインアミノ酸配列(配列番号2)を示す。 図4−3は、例示的なLFA−1αサブユニットアミノ酸配列(配列番号1);例示的なLFA−1αサブユニットのコード配列を含む塩基配列(配列番号3);提唱されたLFA−1αサブユニットβプロペラドメインアミノ酸配列(配列番号2)を示す。

Claims (116)

  1. CD4+細胞数の減少に関連するかもしくは減少によって引き起こされる生理的状態を有するか、または有する危険性がある被験体を処置する方法であって、1mg/kg体重を超える量のLFA−1αサブユニット(CD11a)に結合する抗体を被験体に投与する工程を包含する方法。
  2. 前記投与された抗体の量が、1.25〜1.5、1.5〜1.75、1.75〜2.0、2.0〜2.5、2.5〜3.0、3.0〜5.0mg/kg体重を超える量以上を含む、請求項1に記載の方法。
  3. 前記抗体が、S6F1抗体またはTS2/4抗体のLFA−1αサブユニットへの結合を阻害する、請求項1に記載の方法。
  4. 前記抗体が、S6F1抗体またはTS2/4抗体が結合するエピトープに結合する、請求項1に記載の方法。
  5. 前記エピトープが、LFA−1αサブユニットβプロペラドメインを含む、請求項4に記載の方法。
  6. 前記抗体が、S6F1またはTS2/4のヒト化形態である、請求項4に記載の方法。
  7. 請求項4に記載の方法であって、前記エピトープが、配列番号2で示されるLFA−1αサブユニットのアミノ酸1〜57のすべてまたは一部に位置する方法。
  8. 請求項4に記載の方法であって、前記エピトープが、配列番号2で示されるLFA−1αサブユニットのアミノ酸1〜5、5〜10、10〜15、15〜20、20〜25、25〜30、35〜40、40〜45、45〜50、50〜55もしくは55〜57のすべてまたは一部に位置する方法。
  9. 前記抗体が、モノクローナル抗体である、請求項1に記載の方法。
  10. 前記抗体が、S6F1を含む、請求項9に記載の方法。
  11. 前記抗体が、TS2/4を含む、請求項9に記載の方法。
  12. 前記抗体が、2つの可変鎖と2つの定常領域を含む全長抗体のサブ配列である、請求項1に記載の方法。
  13. 前記サブ配列が、Fab、Fab’、(Fab)、Fv、scFvを含む、請求項12に記載の方法。
  14. LFA−1αサブユニットに結合する前記抗体が、ヒト化形態である、請求項1に記載の方法。
  15. 前記抗体が、S6F1またはTS2/4の結合親和性の約1〜3、2〜5、5〜10、10〜50もしくは10〜100の範囲内の、LFA−1αサブユニットまたはLFA−1αサブユニット中のエピトープに対する結合親和性を有するという条件下で、前記ヒト化形態が、1つまたは1つ以上のアミノ酸置換、付加、もしくは欠失を有する、請求項14に記載の方法。
  16. 前記抗体が、S6F1またはTS2/4の結合親和性の約1〜3、2〜5、5〜10、10〜50もしくは10〜100の範囲内の、LFA−1αサブユニットまたはLFA−1αサブユニット中のエピトープに対する結合親和性を有する、請求項1に記載の方法。
  17. 前記抗体が、S6F1またはTS2/4の結合親和性の約1〜3、2〜5、5〜10、10〜50もしくは10〜100の範囲内の、LFA−1αサブユニットまたはLFA−1αサブユニット中のエピトープに対する結合親和性を有する完全なヒト抗体を含む、請求項1に記載の方法。
  18. 前記抗体が、全身的に投与される、請求項1に記載の方法。
  19. LFA−1αサブユニットに結合する抗体の1回以上のさらなる用量を投与する工程をさらに包含する、請求項1に記載の方法。
  20. LFA−1αに結合する抗体の前記1回以上のさらなる用量が、1mg/kg体重未満の量である、請求項19に記載の方法。
  21. LFA−1αに結合する抗体の前記1回以上のさらなる用量が、1mg/kg体重を超える量である、請求項19に記載の方法。
  22. 被験体のCD4+細胞の数を増加させる方法であって、該方法は、LFA−1αサブユニット(CD11a)に結合する抗体を1mg/kg体重を超える量で該被験体に投与する工程を包含する方法。
  23. 前記投与された抗体の量が、1.25〜1.5、1.5〜1.75、1.75〜2.0、2.0〜2.5、2.5〜3.0、3.0〜5.0mg/kg体重を超える量以上を含む、請求項22に記載の方法。
  24. 前記抗体が、S6F1抗体またはTS2/4抗体のLFA−1αサブユニットへの結合を阻害する、請求項22に記載の方法。
  25. 前記抗体が、S6F1抗体またはTS2/4抗体が結合するエピトープに結合する、請求項22に記載の方法。
  26. 前記エピトープが、LFA−1αサブユニットβプロペラドメインを含む、請求項22に記載の方法。
  27. 前記抗体が、S6F1またはTS2/4のヒト化形態である、請求項28に記載の方法。
  28. 請求項22に記載の方法であって、前記エピトープが、配列番号2で示されるLFA−1αサブユニットのアミノ酸1〜57のすべてまたは一部に位置する方法。
  29. 請求項22に記載の方法であって、前記エピトープが、配列番号2で示されるLFA−1αサブユニットのアミノ酸1〜5、5〜10、10〜15、15〜20、20〜25、25〜30、35〜40、40〜45、45〜50、50〜55もしくは55〜57のすべてまたは一部に位置する方法。
  30. 前記抗体が、モノクローナル抗体である、請求項22に記載の方法。
  31. 前記抗体が、S6F1を含む、請求項30に記載の方法。
  32. 前記抗体が、TS2/4を含む、請求項30に記載の方法。
  33. 前記抗体が、2つの可変鎖と2つの定常領域とを含む全長抗体のサブ配列である請求項22に記載の方法。
  34. 前記サブ配列が、Fab、Fab’、(Fab)、Fv、scFvを含む、請求項33に記載の方法。
  35. LFA−1αサブユニットに結合する前記抗体が、S6F1またはTS2/4のヒト化形態を含む、請求項22に記載の方法。
  36. 前記抗体が、S6F1またはTS2/4の結合親和性の約1〜3、2〜5、5〜10、10〜50もしくは10〜100の範囲内のLFA−1αサブユニットまたはLFA−1αサブユニット中のエピトープに対する結合親和性を有するという条件下で、前記ヒト化形態が、1つまたは1つ以上のアミノ酸置換、付加、もしくは欠失を有する、請求項35に記載の方法。
  37. 前記抗体が、S6F1またはTS2/4の結合親和性の約1〜3、2〜5、5〜10、10〜50もしくは10〜100の範囲内のLFA−1αサブユニットまたはLFA−1αサブユニット中のエピトープに対する結合親和性を有する、請求項22に記載の方法。
  38. 前記抗体が、S6F1またはTS2/4の結合親和性の約1〜3、2〜5、5〜10、10〜50もしくは10〜100の範囲内のLFA−1αサブユニットまたはLFA−1αサブユニット中のエピトープに対する結合親和性を有する完全なヒト抗体を含む、請求項22に記載の方法。
  39. 前記抗体が、全身的に投与される、請求項22に記載の方法。
  40. LFA−1αサブユニットに結合する抗体の1回以上のさらなる用量を投与する工程をさらに包含する、請求項22に記載の方法。
  41. LFA−1αに結合する抗体の前記1回以上のさらなる用量が、1mg/kg体重未満の量である、請求項40に記載の方法。
  42. LFA−1αに結合する抗体の前記1回以上のさらなる用量が、1mg/kg体重を超える量である、請求項40に記載の方法。
  43. 被験体のCD4+細胞の数の減少を阻害するかまたは妨げる方法であって、該方法は、LFA−1αサブユニット(CD11a)に結合する抗体を1mg/kg体重を超える量で該被験体に投与する工程を包含する方法。
  44. 前記投与された抗体の量が、1.25〜1.5、1.5〜1.75、1.75〜2.0、2.0〜2.5、2.5〜3.0、3.0〜5.0mg/kg体重を超える量以上を含む、請求項43に記載の方法。
  45. 前記抗体が、S6F1抗体またはTS2/4抗体のLFA−1αサブユニットへの結合を阻害する、請求項43に記載の方法。
  46. 前記抗体が、S6F1抗体またはTS2/4抗体が結合するエピトープに結合する、請求項43に記載の方法。
  47. 前記エピトープが、LFA−1αサブユニットβプロペラドメインを含む、請求項46に記載の方法。
  48. 前記抗体が、S6F1またはTS2/4のヒト化形態である、請求項46に記載の方法。
  49. 請求項46に記載の方法であって、前記エピトープが、配列番号2で示されるLFA−1αサブユニットのアミノ酸1〜57のすべてまたは一部に位置する方法。
  50. 請求項46に記載の方法であって、前記エピトープが、配列番号2で示されるLFA−1αサブユニットのアミノ酸1〜5、5〜10、10〜15、15〜20、20〜25、25〜30、35〜40、40〜45、45〜50、50〜55もしくは55〜57のすべてまたは一部に位置する方法。
  51. 前記抗体が、モノクローナル抗体である、請求項43に記載の方法。
  52. 前記抗体が、S6F1を含む、請求項51に記載の方法。
  53. 前記抗体が、TS2/4を含む、請求項51に記載の方法。
  54. 前記抗体が、2つの可変鎖と2つの定常領域とを含む全長抗体のサブ配列である請求項43に記載の方法。
  55. 前記サブ配列が、Fab、Fab’、(Fab)、Fv、scFvを含む、請求項54に記載の方法。
  56. LFA−1αサブユニットに結合する前記抗体が、S6F1またはTS2/4のヒト化形態を含む、請求項43に記載の方法。
  57. 前記抗体が、S6F1またはTS2/4の結合親和性の約1〜3、2〜5、5〜10、10〜50もしくは10〜100の範囲内の、LFA−1αサブユニットまたはLFA−1αサブユニット中のエピトープに対する結合親和性を有するという条件下で、前記ヒト化形態が、1つまたは1つ以上のアミノ酸置換、付加、もしくは欠失を有する、請求項56に記載の方法。
  58. 前記抗体が、S6F1またはTS2/4の結合親和性の約1〜3、2〜5、5〜10、10〜50もしくは10〜100の範囲内の、LFA−1αサブユニットまたはLFA−1αサブユニット中のエピトープに対する結合親和性を有する、請求項43に記載の方法。
  59. 前記抗体が、S6F1またはTS2/4の結合親和性の約1〜3、2〜5、5〜10、10〜50もしくは10〜100の、範囲内のLFA−1αサブユニットまたはLFA−1αサブユニット中のエピトープに対する結合親和性を有する完全なヒト抗体を含む、請求項43に記載の方法。
  60. 前記抗体が、全身的に投与される、請求項43に記載の方法。
  61. LFA−1αサブユニットに結合する抗体の1回以上のさらなる用量を投与する工程をさらに包含する、請求項43に記載の方法。
  62. LFA−1αに結合する抗体の前記1回以上のさらなる用量が、1mg/kg体重未満の量である、請求項61に記載の方法。
  63. LFA−1αに結合する抗体の前記1回以上のさらなる用量が、1mg/kg体重を超える量である、請求項61に記載の方法。
  64. LFA−1αサブユニット(CD11a)と結合する抗体によって処置可能な生理的状態を有するか、または有する危険性がある被験体を処置する方法であって、該方法は、LFA−1αサブユニットに結合する抗体を1mg/kg体重を超える量で該被験体に投与する工程を包含する方法。
  65. 前記投与された抗体の量が、1.25〜1.5、1.5〜1.75、1.75〜2.0、2.0〜2.5、2.5〜3.0、3.0〜5.0mg/kg体重を超える量以上を含む、請求項64に記載の方法。
  66. 前記抗体が、S6F1またはTS2/4のLFA−1αサブユニットへの結合を阻害する、請求項64に記載の方法。
  67. 前記抗体が、S6F1またはTS2/4が結合するエピトープに結合する、請求項64に記載の方法。
  68. 前記エピトープが、LFA−1αサブユニットβプロペラドメインを含む、請求項67に記載の方法。
  69. 前記抗体が、S6F1抗体またはTS2/4抗体のヒト化した抗体である、請求項67に記載の方法。
  70. 請求項67に記載の方法であって、前記エピトープが、配列番号2で示されるLFA−1αサブユニットのアミノ酸1〜57のすべてまたは一部に位置する方法。
  71. 請求項67に記載の方法であって、前記エピトープが、配列番号2で示されるLFA−1αサブユニットのアミノ酸1〜5、5〜10、10〜15、15〜20、20〜25、25〜30、35〜40、40〜45、45〜50、50〜55もしくは55〜57のすべてまたは一部に位置する方法。
  72. 前記抗体が、モノクローナル抗体である、請求項64に記載の方法。
  73. 前記抗体が、S6F1を含む、請求項72に記載の方法。
  74. 前記抗体が、TS2/4を含む、請求項72に記載の方法。
  75. 前記抗体が、2つの可変鎖と2つの定常領域とを含む全長抗体のサブ配列である、請求項64に記載の方法。
  76. 前記サブ配列が、Fab、Fab’、(Fab)、Fv、scFvを含む、請求項75に記載の方法。
  77. LFA−1αサブユニットに結合する前記抗体が、ヒト化形態である、請求項64に記載の方法。
  78. 前記抗体が、S6F1またはTS2/4の結合親和性の約1〜3、2〜5、5〜10、10〜50もしくは10〜100の範囲内の、LFA−1αサブユニットまたはLFA−1αサブユニット中のエピトープに対する結合親和性を有するという条件下で、前記ヒト化形態が、1つまたは1つ以上のアミノ酸置換、付加、もしくは欠失を有する、請求項77に記載の方法。
  79. 前記抗体が、S6F1またはTS2/4の結合親和性の約1〜3、2〜5、5〜10、10〜50もしくは10〜100の範囲内の、LFA−1αサブユニットまたはLFA−1αサブユニット中のエピトープに対する結合親和性を有する、請求項64に記載の方法。
  80. 前記抗体が、S6F1またはTS2/4の結合親和性の約1〜3、2〜5、5〜10、10〜50もしくは10〜100の範囲内の、LFA−1αサブユニットまたはLFA−1αサブユニット中のエピトープに対する結合親和性を有する完全なヒト抗体を含む、請求項64に記載の方法。
  81. 前記抗体が、全身的に投与される、請求項64に記載の方法。
  82. LFA−1αサブユニットに結合する抗体の1回以上のさらなる用量を投与する工程をさらに包含する、請求項64に記載の方法。
  83. LFA−1αに結合する抗体の前記1回以上のさらなる用量が、1mg/kg体重未満の量である、請求項82に記載の方法。
  84. LFA−1αに結合する抗体の前記1回以上のさらなる用量が、1mg/kg体重を超える量である、請求項82に記載の方法。
  85. HIVに曝露されたか、またはHIVに対する曝露の危険性を有する被験体を処置する方法であって、該方法は、LFA−1αサブユニット(CD11a)に結合する抗体を1mg/kg体重を超える量で該被験体に投与する工程を包含する方法。
  86. 前記投与された抗体量が、1.25〜1.5、1.5〜1.75、1.75〜2.0、2.0〜2.5、2.5〜3.0、3.0〜5.0mg/kg体重を超える量以上を含む、請求項85に記載の方法。
  87. 前記被験体は、HIV感染に無症候性または症候性の被験体である、請求項85に記載の方法。
  88. 前記被験体が、以前にHIVに曝露されていない、請求項85に記載の方法。
  89. 前記抗体が、S6F1またはTS2/4のLFA−1αサブユニットへの結合を阻害する、請求項85に記載の方法。
  90. 前記抗体が、S6F1抗体またはTS2/4抗体が結合するエピトープに結合する、請求項85に記載の方法。
  91. 前記エピトープが、LFA−1αサブユニットβプロペラドメインを含む、請求項90に記載の方法。
  92. 前記抗体が、S6F1またはTS2/4のヒト化形態である、請求項90に記載の方法。
  93. 請求項90に記載の方法であって、前記エピトープが、配列番号2で示されるLFA−1αサブユニットのアミノ酸1〜57のすべてまたは一部に位置する方法。
  94. 請求項90に記載の方法であって、前記エピトープが、配列番号2で示されるLFA−1αサブユニットのアミノ酸1〜5、5〜10、10〜15、15〜20、20〜25、25〜30、35〜40、40〜45、45〜50、50〜55もしくは55〜57のすべてまたは一部に位置する方法。
  95. 前記抗体が、モノクローナル抗体である、請求項85に記載の方法。
  96. 前記抗体が、S6F1を含む、請求項95に記載の方法。
  97. 前記抗体が、TS2/4を含む、請求項95に記載の方法。
  98. 前記抗体が、2つの可変鎖と2つの定常領域とを含む全長抗体のサブ配列である、請求項85に記載の方法。
  99. 前記サブ配列が、Fab、Fab’、(Fab)、Fv、scFvを含む、請求項98に記載の方法。
  100. LFA−1αサブユニットに結合する前記抗体が、S6F1またはTS2/4のヒト化形態である、請求項85に記載の方法。
  101. 前記抗体が、S6F1またはTS2/4の結合親和性の約1〜3、2〜5、5〜10、10〜50もしくは10〜100の範囲内の、LFA−1αサブユニットまたはLFA−1αサブユニット中のエピトープに対する結合親和性を有するという条件下で、前記ヒト化形態が、1つまたは1つ以上のアミノ酸置換、付加、もしくは欠失を有する、請求項100に記載の方法。
  102. 前記抗体が、S6F1またはTS2/4の結合親和性の約1〜3、2〜5、5〜10、10〜50もしくは10〜100の範囲内の、LFA−1αサブユニットまたはLFA−1αサブユニット中のエピトープに対する結合親和性を有する、請求項85に記載の方法。
  103. 前記抗体が、S6F1またはTS2/4の結合親和性の約1〜3、2〜5、5〜10、10〜50もしくは10〜100の範囲内の、LFA−1αサブユニットまたはLFA−1αサブユニット中のエピトープに対する結合親和性を有する完全なヒト抗体を含む、請求項85に記載の方法。
  104. 前記抗体が、全身的に投与される、請求項85に記載の方法。
  105. LFA−1αサブユニットに結合する抗体の1回以上のさらなる用量を投与する工程をさらに包含する、請求項85に記載の方法。
  106. LFA−1αに結合する抗体の前記1回以上のさらなる用量が、1mg/kg体重未満の量である、請求項105に記載の方法。
  107. LFA−1αに結合する抗体の前記1回以上のさらなる用量が、1mg/kg体重を超える量である、請求項105に記載の方法。
  108. 100mg以上のS6F1抗体、TS2/4抗体、それらのヒト化形態またはそれらのサブ配列、および薬学的に受容可能なキャリアを包含する組成物。
  109. S6F1またはTS2/4の結合親和性の約1〜3、2〜5、5〜10、10〜50もしくは10〜100の範囲内のLFA−1αサブユニットまたはLFA−1αサブユニット中のエピトープに対する結合親和性を有する、100mg以上の完全なヒト抗体、および薬学的に受容可能なキャリアを含有する組成物。
  110. 前記組成が、1.25〜1.5、1.5〜1.75、1.78〜2.0、2.0〜2.5、2.5〜3.0、3.0〜5.0mg/kg体重、またはそれを超える量を投与する指示を含む、請求項108および請求項109に記載の組成。
  111. 請求項108または請求項109に記載の組成物を含むキットであって、該組成物が被験体投与するための単一単位用量形態であるキット。
  112. 100mg以上のS6F1抗体、TS2/4抗体、それらのヒト化形態またはそれらのサブ配列の複数投与単位を含む、請求項111に記載のキット。
  113. S6F1またはTS2/4の結合親和性の約1〜3、2〜5、5〜10、10〜50もしくは10〜100の範囲内のLFA−1αサブユニットまたはLFA−1αサブユニット中のエピトープに対する結合親和性を有する、100mg以上の完全なヒト抗体の複数単位用量形態を含む、請求項112に記載のキット。
  114. 前記組成物が、アンプル、バイアル、ボトルまたはシリンジの中に存在する、請求項108もしくは請求項109に記載の組成物または請求項111もしくは請求項112に記載のキット。
  115. 請求項108もしくは請求項109に記載の組成物、または請求項111もしくは請求項112に記載のキットであって、前記被験体に対する1mg/kg体重より多い投与のための指示をさらに含む、組成物またはキット。
  116. 1.25〜1.5、1.5〜1.75、1.75〜2.0、2.0〜2.5、2.5〜3.0、3.0〜5.0mg/kg体重以上の組成物投与のための指示をさらに含む、請求項111または請求項112に記載のキット。
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