JP2006339554A - 不揮発性半導体記憶装置及びその動作方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 EEPROMにおいて、浮遊ゲート電極(FG)に蓄積された電荷を除去するデータ消去動作に高い電圧が必要となる。
【解決手段】 メモリセルをp−MOSFET20とn−MOSFET22との組で構成する。FET20,22は共通のFGを有する。データ書き込み動作時には、FET22のチャネルに電流を流し、ドレイン領域近傍にてホットエレクトロンを発生させ、これを制御ゲート電極(CG)に正電圧を印加してFGに注入させる。データ消去動作時には、FET20のチャネルに電流を流してホットホールを発生させ、これをCGに負電圧を印加してFGに注入させる。これにより、高い電圧を必要とするFNトンネル電流を用いずにデータ消去動作が実現される。
【選択図】 図1
【解決手段】 メモリセルをp−MOSFET20とn−MOSFET22との組で構成する。FET20,22は共通のFGを有する。データ書き込み動作時には、FET22のチャネルに電流を流し、ドレイン領域近傍にてホットエレクトロンを発生させ、これを制御ゲート電極(CG)に正電圧を印加してFGに注入させる。データ消去動作時には、FET20のチャネルに電流を流してホットホールを発生させ、これをCGに負電圧を印加してFGに注入させる。これにより、高い電圧を必要とするFNトンネル電流を用いずにデータ消去動作が実現される。
【選択図】 図1
Description
本発明は、不揮発性半導体記憶装置に関し、特にEEPROM(Electrically Erasable Programmable Read-Only Memory)に関する。
図5は、半導体メモリの一種であるEEPROMのメモリセルの断面構造を示す模式図である。このメモリセルは、基本的な点でMOS(Metal Oxide Semiconductor)型電界効果トランジスタに共通する構造を有している。図5に示すトランジスタ1は、nチャネルであり、p型半導体基板2の表面にそれぞれn+拡散層のソース領域4及びドレイン領域6が形成される。ソース領域4とドレイン領域6との間のチャネル領域8の上には、ゲート酸化膜(図示せず)を介して浮遊ゲート電極10(フローティングゲート:FG)が配置され、さらに浮遊ゲート電極10の上に酸化膜等の層間絶縁層(図示せず)を介して制御ゲート電極12(コントロールゲート:CG)が配置される。
ソース領域4、ドレイン領域6、及びCG12はそれぞれ配線に接続され、当該配線を介してメモリセルの外側から電圧を印加され得る。一方、FG10は、その周りを完全に絶縁膜で囲まれ、メモリセルの外側とは接続されない孤立した電極として形成される。このFG10に蓄積される電荷量に応じて、トランジスタ1の閾値電圧はシフトし、その2つの状態をそれぞれ論理データ“1”及び“0”に対応付けることで、当該トランジスタ1に1ビットのデータが記憶される。上述のようにFG10は孤立電極であるため、当該トランジスタ1に供給する電源を切ってもFG10内の電荷量は維持され、これによりデータの不揮発性が実現される。
このメモリセルへのデータの書き込み、及び消去は、FG10への電子の注入、及び当該電子の除去により行われる。従来、FG10への電子の注入は、ホットキャリア注入により行われている。具体的には、トランジスタ1のドレイン領域6及びCG12に高電圧を印加すると、ソース領域4からドレイン領域6へ向けて移動する電子が、ドレイン領域6の近傍にて高エネルギーを得てホットエレクトロンとなる。半導体基板表面とFG10との間のゲート酸化膜によるポテンシャル障壁を超え得るホットエレクトロンを、CG12の高電圧で引き寄せることで、FG10に電子が注入される。
一方、FG10からの電子の除去は、FN(Fowler-Nordheim)トンネル電流を利用して行われている。例えば、ドレイン領域6をフロートにした状態で、CG12を低電圧とする一方、ソース領域4に高電圧を印加すると、FG10とソース領域4との間のトンネル電流が増加することにより、FG10に蓄積されている電子がソース領域4へ引き抜かれる。
図6は、トランジスタ1におけるデータの書き込み、消去、及び読み出し動作を説明する模式図であり、ソース(S)、ドレイン(D)、CGに印加する電圧の一例を示している。同図(a)は、データ書き込み動作時を表している。ソースを接地し、ドレインに例えば、+4Vを印加することにより、ソース領域からドレイン領域へ向けて電子が移動し、その一部がドレイン領域近傍でホットエレクトロンとなる。CGにドレインより高い電圧として例えば、+6Vを印加すると、発生したホットエレクトロンをFG10に注入することができる。FG10に電子が蓄積されることで、トランジスタ1の閾値電圧Vtは基準電圧vαからvβへ上昇する。
同図(b)は、データ消去動作時を表している。ソースを開放し、ドレインを接地して、CGに例えば、−6Vを印加することにより、FNトンネル過程によりFG10からドレイン領域へ向けて電子が移動する。これにより、書き込み動作によりFG10に蓄積されていた電子が除去され、トランジスタ1の閾値電圧Vtはvαに戻る。
同図(c)は、データ読み出し動作(リード動作)時を表している。リード時は、ゲート酸化膜を越えて電子を移動させる必要がないため、上記2つの動作時よりも低電圧での動作が可能である。例えば、接地したソースに対してドレインを+1.5Vとすることができる。CGの電圧としてvαとvβとの間の値が選択され、例えば、+1.5Vが印加される。FG10に電子が蓄積され閾値電圧がvβとなっている状態では、ドレイン電流Idが流れず、一方、FG10に電子が蓄積されておらず閾値電圧がvαである状態では、ドレイン電流Idが流れる。このドレイン電流の違いを検出することで、トランジスタ1に記憶されるデータが“0”及び“1”のいずれであるかが検知される。
ホットキャリアの発生メカニズムはいくつか存在するが、基本的には、ホットキャリアはドレイン領域6近傍での高電界に起因して発生する。ちなみに、近年では、トランジスタの微細化に伴い、ソース−ドレイン間電圧Vdsは比較的低くてもホットキャリアが発生しやすくなっている。また、ホットキャリア注入に際して、CG12に印加するゲート電圧は基本的には、Vdsに応じて発生したホットキャリアの移動方向をFG10に向ける働きをすればよく、FG10に向きを変えたホットキャリアにさらにエネルギーを与えることはそれほど重要でないと言える。すなわち、ドレインとゲートとの電位差が比較的小さな値(ΔHCとする)であっても、FG10へのホットキャリア注入は起こり得る。
一方、FNトンネル電流の大きさは、ゲート酸化膜のポテンシャル障壁でのトンネル現象に応じて定まり、電流量はゲート酸化膜に印加する電界に応じて指数関数的に変化する。言い換えれば、ドレイン領域等の半導体基板表面とCG12との間に、図6に示したようにΔHCに比べて大きな電圧ΔFNを印加しないと、FNトンネル電流が実質上流れず、当該電流によってFG10から電荷を除去できないことが起こり得る。
ちなみに、ゲート酸化膜の膜厚Toxを薄くすることでFNトンネル電流を発生させやすくすることが可能であり、現在のEEPROMでは、Toxを例えばドレイン領域近傍にて10nm程度の非常に小さな値として、データ消去時の動作電圧の低減を図っている。ちなみに上述の図6はそのような構成での動作電圧の一例である。しかし、そのような薄いゲート酸化膜を良好に形成することは必ずしも容易ではない。そのため、歩留まり等の観点からはToxをあまり小さくしない方が都合がよく、その場合、ΔFNはより大きくなり得る。また、ドレイン領域の近傍等、一部分だけを薄く形成することも行われているが、プロセスが複雑になる。
このように従来は、データ消去に際してのFG10からの除去をFNトンネル電流によって行っており、その際に、半導体基板とCG12との間に比較的高い電圧を印加することが要求され得るという問題があった。すなわち、消去動作用に比較的高い電圧を発生する電源が必要となり、例えば、当該電圧を生成する昇圧回路を半導体チップ内に搭載することが必要となる。このように従来のメモリセルは、ゲート酸化膜や電源回路の形成に関して、プロセス上や設計上の複雑さ、困難さが増加するといった問題を生じ得る。
特に、メモリセルは、それだけを集積したメモリデバイス単体として構成されるだけでなく、例えば、他の半導体デバイスの動作に必要なパラメータ等を保持するために、当該半導体デバイスのチップ内に内蔵させたい場合があり得る。その際に必要なメモリ容量は比較的少量であることも多く、その場合に当該少量のメモリ部のために昇圧回路をチップ内に設けたり、当該半導体デバイスのプロセス内に、薄いゲート酸化膜を精度良く形成する、又はゲート酸化膜の一部(例えばドレイン領域近傍)だけを薄く形成するといった工程を追加することは、チップ面積の増大や歩留まりの低減の影響が大きくなり得るという問題があった。
本発明は上記問題点を解決するためになされたものであり、ゲート酸化膜をそれほど薄くすることなくデータの書き込み及び消去を比較的低い電圧で行うこと、若しくはゲート酸化膜を薄くする一方でデータの書き込み及び消去を一層の低電圧で行うことを可能とする不揮発性半導体記憶装置を提供することを目的とする。
本発明に係る不揮発性半導体記憶装置は、半導体基板に形成されメモリセルを構成する電界効果型トランジスタがチャネルと制御ゲート電極との間に浮遊ゲート電極を備え、当該浮遊ゲート電極の蓄積電荷量に応じてデータを記憶するものであって、前記メモリセルが、第1導電型の前記電界効果型トランジスタであって第1浮遊ゲート電極を備えた第1トランジスタと、第2導電型の前記電界効果型トランジスタであって第2浮遊ゲート電極を備えた第2トランジスタと、を有し、前記第1浮遊ゲート電極と前記第2浮遊ゲート電極とが、互いに電気的に接続されているものである。
他の本発明に係る不揮発性半導体記憶装置においては、前記第1トランジスタ及び前記第2トランジスタは、互いに共通の前記制御ゲート電極を有する。
また他の本発明に係る不揮発性半導体記憶装置においては、前記第1浮遊ゲート電極と前記第2浮遊ゲート電極とは一体の導電材で形成される。
本発明に係る不揮発性半導体記憶装置についての動作方法は、前記第1トランジスタにチャネル電流を流し、発生したホットキャリアを前記第1浮遊ゲート電極に注入して、浮遊ゲート電極電位を基準電位から書き込みデータに応じたデータ保持電位に遷移させ、前記メモリセルへデータを書き込む動作と、前記第2トランジスタにチャネル電流を流し、発生した前記データ書き込み時とは反対の極性を有するホットキャリアを前記第2浮遊ゲート電極に注入して、前記浮遊ゲート電極電位を前記データ保持電位から前記基準電位に遷移させ、前記データを消去する動作と、を有するものである。
他の本発明に係る不揮発性半導体記憶装置の動作方法は、前記第1トランジスタのドレイン電流と前記第2トランジスタのドレイン電流との差に基づいて、前記メモリセルに記憶されている前記データを検知する。
本発明によれば、メモリセル毎に2つの電界効果トランジスタ(Field Effect Transistor:FET)を備える。これら2つのFETはそれぞれ浮遊ゲート電極を有し、一方はnチャネルのトランジスタ、他方はpチャネルのトランジスタに構成される。nチャネルFETは、ドレイン−ソース間に電圧を印加してチャネルに発生させたホットエレクトロンを、制御ゲート電極に印加した電圧により浮遊ゲート電極に注入することができる。またpチャネルFETは、ドレイン−ソース間に電圧を印加してチャネルに発生させたホットホールを、制御ゲート電極に印加した電圧により浮遊ゲート電極に注入することができる。ここで、両FETの浮遊ゲート電極は互いに電気的に接続されており、ホットエレクトロンの注入及びホットホールの注入のいずれか一方により浮遊ゲート電極に蓄積された電荷を、他方の注入によって中和し除去することができる。これら電子と正孔との選択的な注入により、浮遊ゲート電極の電荷の量を制御して、各FETの閾値電圧を変化させ、メモリセルへのデータの書き込み及び消去が実現される。つまり、本発明によれば、データの書き込み及び消去の双方がホットキャリア注入により行われるため、FNトンネル電流を用いた場合よりも、比較的低い電圧で動作するメモリを比較的容易なプロセスで構成することができる。
以下、本発明の実施の形態(以下実施形態という)について、図面に基づいて説明する。
図1は、実施形態に係るEEPROMのメモリセルの概略の構成を示す回路図である。メモリセルはpチャネルのMOSFET20とnチャネルのMOSFET22とを含んで構成される。MOSFET20,22はそれぞれのチャネルと制御ゲート電極CGとの間に浮遊ゲート電極FGを有し、図1における両FG間の点線は、それらFGが互いに電気的につながっていることを表している。また、図1において、φsp,φdpはMOSFET20のソース端子、ドレイン端子を表し、φsn,φdnはMOSFET22のソース端子、ドレイン端子を表す。MOSFET20,22それぞれのCGは共通の端子φcgに接続される。
図2は、MOSFET20,22の垂直断面構造を模式的に表した図である。ここでは、MOSFET20,22をp型シリコン基板(P-sub)30の表面に形成した構造を示している。pチャネルのMOSFET20を形成する基板表面には、n型不純物領域32が形成され、n型不純物領域32内にp型不純物を高濃度に導入されたp+拡散層からなるソース領域34及びドレイン領域36が形成される。ソース領域34とドレイン領域36との間のチャネル領域38を覆うようにFG40が配置され、さらにその上にCG42が配置される。
一方、nチャネルのMOSFET22のソース領域44、ドレイン領域46として、P-sub30の表面にn型不純物を高濃度に導入されたn+拡散層が形成される。ソース領域44とドレイン領域46との間のチャネル領域48を覆うようにFG50が配置され、さらにその上にCG52が配置される。
例えば、FG40,50はポリシリコン等の導電性材料で形成される。なお、図2において便宜上、FG40とFG50とは分離して示されているが、後に平面図に示すように互いに連続した一体の電極として形成される。同様に、CG42,52はポリシリコン等の導電性材料で形成され、後に平面図に示すように互いに連続した一体の電極として形成される。
チャネル領域38とFG40との間、及びチャネル領域48とFG50との間には、シリコン酸化膜等からなるゲート酸化膜54が形成される。また、FG40とCG42との間、及びFG50とCG52との間にも層間絶縁層56が形成される。ゲート酸化膜54の厚さToxは、ドレイン領域近傍で発生し得るホットキャリアをFG40,50へ注入可能に設定される。具体的には、当該ホットキャリア注入動作を行う際のソース−ドレイン間電圧Vds及びCG42,52に印加する電圧との関係等を考慮して定められる。それら電圧を低減する観点からは基本的にはToxを小さく設定することが好ましいが、当該観点以外に、ゲート酸化膜54を形成するプロセス上の観点や形成したゲート酸化膜の耐久性・安定性といった観点も考慮に入れ、Toxは総合的に決定されるべきものである。なお、本メモリセルは、FNトンネル電流によるデータ消去を行わないので、Toxを決定する際に、当該トンネル現象が容易に起こり得ることへの配慮は要求されない。また、層間絶縁層56の厚さも、データの書き込み及び消去動作やデータの読み出し動作における動作電圧の低減の観点から、基本的に小さく設定することが好ましい。
MOSFET20,22それぞれの基板領域は、基板表面に形成された局所酸化膜(LOCOS)58で周囲を囲むことで、隣接素子から分離される。FG40,50は周りをゲート酸化膜54及び層間絶縁層56で囲まれ、電気的にフローティングの状態にある。ソース領域34,44、ドレイン領域36,46はその上の層に開けられたコンタクトホールを介してアルミ(Al)等からなる配線60に接続される。CG42,52は図2に示していない位置でコンタクトホールを介してAl層等からなる配線に接続される。
図3は、本メモリセルの模式的な平面図である。図3には、製造プロセスのうち主要なものに関するパターンのみが示されている。MOSFET20は活性領域80に形成され、MOSFET22は活性領域82に形成される。矩形に形成された各活性領域80,82を横切るように、両MOSFETに共通のFG84が配置され、その上に重ねて、両MOSFETに共通のCG86が配置される。FG84のうち活性領域80の上に位置する部分が図2に示したFG40に相当し、活性領域82の上に位置する部分がFG50に相当する。このFG84はいずれの配線にも接続されていない。一方、CG86はコンタクト88を介して配線90に接続される。端子φcgに印加された電圧は、配線90を介してCG86に供給される。ちなみに、CG86のうち活性領域80の上に位置する部分が図2に示したCG42に相当し、活性領域82の上に位置する部分がCG52に相当する。
各活性領域80,82の外側は、LOCOS38が形成される。活性領域80にはn型不純物が導入され、n型不純物領域32が形成される。当該活性領域80において、FG84の下のn型不純物領域32がチャネル領域38となり、当該チャネル領域38を挟んで両側に位置する領域にはp型不純物が導入され、ソース領域34及びドレイン領域36が形成される。ソース領域34はコンタクト92を介してAl層等からなる配線94に接続され、当該配線は端子φspにつながる。また、ドレイン領域36はコンタクト96を介して配線98に接続され、当該配線は端子φdpにつながる。
一方、活性領域82においては、FG84の下に位置するチャネル領域48はP-sub30からなる。当該チャネル領域48を挟んで両側に位置する領域にはn型不純物が導入され、ソース領域44及びドレイン領域46が形成される。ソース領域44はコンタクト100を介して配線102に接続され、当該配線は端子φsnにつながる。また、ドレイン領域46はコンタクト104を介して配線106に接続され、当該配線は端子φdnにつながる。
図3に示した1つのメモリセルは一次元又は二次元に配列することができる。例えば、二次元配列する場合には、図3における横方向に、共通の端子φsp,φdp,φsn,φdn(すなわち配線94,98,102,106)に接続された複数のメモリセルを配列する。それらメモリセルのCGは互いに異なる端子φcgにつながる配線に接続される。さらに、図3における縦方向に、共通の端子φcg(すなわち配線90)に接続され、かつ異なる端子φsp,φdp,φsn,φdnのセットに接続されたメモリセルを配列する。それら二次元配列されたメモリセルのいずれを選択してデータの書き込み、消去、読み出しを行うかは、複数の端子φcgのいずれに選択的に所定の電圧を印加し、複数の端子φsp,φdp,φsn,φdnのセットのいずれに選択的に所定パターンの電圧を印加するかによって決定することができる。
次に、本メモリセルへのデータの書き込み、消去、読み出し動作を、図6に示した従来の動作と対比し得る具体的な電圧を例にとって説明する。ここではFGに書き込み動作において電子を注入し、消去動作において正孔を注入する場合を説明する。図4は、各動作においてソース(S)、ドレイン(D)、CGに印加する電圧例を示す模式図である。図4(a)は、データ書き込み動作時を表している。ソース端子φsnを接地し、ドレイン端子φdnに例えば、+4Vを印加することにより、n−MOSFET22のソース領域からドレイン領域へ向けて電子が移動し、その一部がドレイン領域近傍でホットエレクトロンとなる。MOSFET22は、CG端子φcgに例えば、ドレイン電圧より2V高い+6Vを印加することで、ホットエレクトロンをゲート酸化膜を越えてFG84へ注入可能に構成されている。FG84に電子が蓄積されることで、MOSFET22の閾値電圧Vtnは基準電圧vαからvβへ上昇、MOSFET20の閾値電圧Vtpは基準電圧vα'からvβ'へ低下する。
なお、このときp−MOSFET20は、ソース端子φsp、ドレイン端子φdpを共に+4Vとすることで、ソース−ドレイン間電流が流れず、またホットキャリア注入もトンネル電流も発生させずFG84の電荷量に影響を与えない。
図4(b)は、データ消去動作時を表している。ソース端子φspを+4Vを印加し、ドレイン端子φdpを接地することにより、p−MOSFET20のソース領域からドレイン領域へ向けて正孔が移動し、その一部がドレイン領域近傍でホットホールとなる。例えば、p−MOSFET20は、導電型の相違以外はn−MOSFET22と基本的に相似に構成し得る。その場合、CG端子φcgに例えば、ドレイン電圧より2V低い−2Vを印加することで、ホットホールをドレイン領域近傍からゲート酸化膜を越えてFG84へ注入させることが可能である。FG84に正孔が注入されることで、上記書き込み動作でFG84に注入された電子が中和され、MOSFET22の閾値電圧Vtnをvβからvαに戻し、MOSFET20の閾値電圧Vtpをvβ'からvα'へ戻すことができる。
なお、このときn−MOSFET22は、ソース端子φsn、ドレイン端子φdnを共に接地することで、ソース−ドレイン間電流が流れず、またホットキャリア注入もトンネル電流も発生させずFG84の電荷量に影響を与えない。
図4(c)は、データ読み出し動作(リード動作)時を表している。ここでは、FG84の蓄積電荷量に応じたMOSFET22のドレイン電流の相違に基づいて、メモリセルに記憶されたデータを読み出す動作を説明する。リード時は、ゲート酸化膜を越えて電子を移動させる必要がないため、上記2つの動作時よりも低電圧での動作が可能である。MOSFET22にドレイン電流が流れ得るようにするために、例えば、接地したソースに対してドレインを+1.5Vとする。また、CGの電圧としてvαとvβとの間の値が選択され、例えば、+1.5Vを印加する。FG84に電子が蓄積され閾値電圧がvβとなっている状態では、ドレイン電流Idが流れず、一方、FG84に電子が蓄積されておらず閾値電圧がvαである状態では、ドレイン電流Idが流れる。このドレイン電流の違いを検出することで、当該メモリセルに記憶されるデータが“0”及び“1”のいずれであるかが検知される。
なお、このときp−MOSFET20は、ソース端子φsp、ドレイン端子φdpを共に接地して、ソース−ドレイン間電流が流れないように設定される。一方、p−MOSFET20のドレイン電流に基づいて、記憶データを検知するように構成し、n−MOSFET22には電流が流れないように設定することもできる。また、CGの電圧をvαとvβとの間であって、かつvα'とvβ'との間である値に設定できる場合には、MOSFET20,22それぞれにドレイン電流が流れ得るようにそれぞれのソース電圧、ドレイン電圧を設定し、双方のドレイン電流の差に基づいてデータを検知するように構成することもできる。さらに、このようなドレイン電流の差によりデータを検知する構成は、MOSFET20,22それぞれのCG電圧を独立に制御できる構造とすれば、両MOSFETの閾値電圧Vtp,Vtnの相互関係に関係なく実現可能である。
上述の図4の本メモリセルの動作例と図6の従来の動作例とを比較すると、FNトンネル電流によりデータ消去を行っていた従来構成では、消去時に−6Vの電源を用いるのに対し、本メモリセルの構成では、消去時に−2Vの電源で足りる。このように、本メモリセルによれば、ゲート酸化膜の厚さを従来と同じとした場合、動作電圧が低減される。また、その分、ゲート酸化膜厚Toxを増加した際の動作電圧の上昇に対するマージンが得られるので、Toxを増やして、ゲート酸化膜形成プロセスの信頼性を向上させることもできる。
20 p−MOSFET、22 n−MOSFET、30 P−sub、32 n型不純物領域、34,44 ソース領域、36,46 ドレイン領域、38,48 チャネル領域、40,50,84 浮遊ゲート電極(FG)、42,52,86 制御ゲート電極(CG)、54 ゲート酸化膜、56 層間絶縁膜、58 LOCOS、60 配線、80,82 活性領域、90,94,98,102,106 配線。
Claims (5)
- 半導体基板に形成されメモリセルを構成する電界効果型トランジスタがチャネルと制御ゲート電極との間に浮遊ゲート電極を備え、当該浮遊ゲート電極の蓄積電荷量に応じてデータを記憶する不揮発性半導体記憶装置において、
前記メモリセルは、
第1導電型の前記電界効果型トランジスタであって第1浮遊ゲート電極を備えた第1トランジスタと、
第2導電型の前記電界効果型トランジスタであって第2浮遊ゲート電極を備えた第2トランジスタと、を有し、
前記第1浮遊ゲート電極と前記第2浮遊ゲート電極とは、互いに電気的に接続されていること、
を特徴とする不揮発性半導体記憶装置。 - 請求項1に記載の不揮発性半導体記憶装置において、
前記第1トランジスタ及び前記第2トランジスタは、互いに共通の前記制御ゲート電極を有すること、
を特徴とする不揮発性半導体記憶装置。 - 請求項1又は請求項2に記載の不揮発性半導体記憶装置において、
前記第1浮遊ゲート電極と前記第2浮遊ゲート電極とは一体の導電材で形成されること、
を特徴とする不揮発性半導体記憶装置。 - 請求項1から請求項3のいずれかに記載の不揮発性半導体記憶装置についての動作方法であって、
前記第1トランジスタにチャネル電流を流し、発生したホットキャリアを前記第1浮遊ゲート電極に注入して、浮遊ゲート電極電位を基準電位から書き込みデータに応じたデータ保持電位に遷移させ、前記メモリセルへデータを書き込む動作と、
前記第2トランジスタにチャネル電流を流し、発生した前記データ書き込み時とは反対の極性を有するホットキャリアを前記第2浮遊ゲート電極に注入して、前記浮遊ゲート電極電位を前記データ保持電位から前記基準電位に遷移させ、前記データを消去する動作と、
を有することを特徴とする不揮発性半導体記憶装置の動作方法。 - 請求項4に記載の不揮発性半導体記憶装置の動作方法において、
前記第1トランジスタのドレイン電流と前記第2トランジスタのドレイン電流との差に基づいて、前記メモリセルに記憶されている前記データを検知すること、を特徴とする不揮発性半導体記憶装置の動作方法。
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