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JP2006331714A - 導電性微粒子及び異方性導電材料 - Google Patents

導電性微粒子及び異方性導電材料 Download PDF

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Abstract

【課題】近年の電子機器の急激な進歩や発展に伴って、異方性導電材料として用いられる導電性微粒子の接続抵抗において、更なる低減化が求められてきている点に鑑み、導通不良防止とともに抵抗値の低減化が可能な導電性微粒子、及び、異方性導電材料を提供する。
【解決手段】基材微粒子と、前記基材微粒子の表面に形成されたニッケルからなる導電層とからなる導電性微粒子であって、前記導電層は、表面に突起を有するものであり、かつ、少なくとも前記突起はアルミニウム及び/又は亜鉛を含有する導電性微粒子。
【選択図】 なし

Description

本発明は、導通不良防止とともに抵抗値の低減化が可能な導電性微粒子、及び、異方性導電材料に関する。
導電性微粒子は、バインダー樹脂や粘接着剤等と混合、混練することにより、例えば、異方性導電ペースト、異方性導電インク、異方性導電粘接着剤、異方性導電フィルム、異方性導電シート等の異方性導電材料として広く用いられている。
これらの異方性導電材料は、例えば、液晶ディスプレイ、パーソナルコンピュータ、携帯電話等の電子機器において、回路基板同士を電気的に接続したり、半導体素子等の小型部品を回路基板に電気的に接続したりするために、相対向する回路基板や電極端子の間に挟み込んで使用されている。
このような異方性導電材料に用いられる導電性微粒子としては、従来、粒子径が均一で、適度な強度を有する樹脂粒子等の非導電性微粒子の表面に、導電層として金属メッキ層を形成させた導電性微粒子が用いられている。しかしながら、このような異方性導電材料を用いて回路基板同士を電気的に接続すると、導電性微粒子表面の導電層と回路基板等との間にバインダー樹脂等がはさまり、導電性微粒子と回路基板等との間の接続抵抗が高くなることがあった。特に近年の電子機器の急激な進歩や発展に伴って、導電性微粒子と回路基板等との間の接続抵抗の更なる低減が求められてきている。
特許文献1には、接続抵抗を低減する目的で、表面に突起を有する導電性微粒子が開示されている。この導電性微粒子は、導電性微粒子表面の導電層と回路基板等との間に存在するバインダー樹脂等を突起が突き破ることで(樹脂排除性)、突起と回路基板等とを確実に接続させることで、導電性微粒子と回路基板等との間の接続抵抗の低減を図っている。
しかしながら、特許文献1に記載された導電性微粒子では、突起が導電性微粒子表面のニッケルの異常析出により形成されたものであるため、ニッケルの抵抗値の高さから、充分な接続抵抗の低減が図られているとは言えなかった。
特開平7−118866号公報
本発明は、上記現状に鑑み、導通不良防止とともに抵抗値の低減化が可能な導電性微粒子、及び、異方性導電材料を提供することを目的とする。
本発明は、基材微粒子と、前記基材微粒子の表面に形成されたニッケルからなる導電層とからなる導電性微粒子であって、前記導電層は、表面に突起を有するものであり、かつ、少なくとも前記突起はアルミニウム及び/又は亜鉛を含有する導電性微粒子である。
以下に本発明を詳述する。
本発明者らは、鋭意検討の結果、回路基板等の電気的接続の際に用いる導電性微粒子の導電層にニッケルとニッケルよりも低抵抗であるアルミニウム及び/又は亜鉛とを含有させ、かつ、ニッケル層の形成時にアルミニウム及び/又は亜鉛を、分散又は析出させることにより突起部分にまでニッケルとアルミニウム及び/又は亜鉛とを含有させることで、突起をも含む導電層の抵抗値を低減させることができ、接続不良等を起こすことなく、高い信頼性で回路基板等を接続することができるということを見出し、本発明を完成させるに至った。
本発明の導電性微粒子は、基材微粒子と、上記基材微粒子の表面に形成されたニッケルからなる導電層とからなる。
上記基材微粒子としては特に限定されず、適度な弾性率、弾性変形性及び復元性を有するものであれば、有機系材料であっても無機系材料であってもよいが、弾性変形性及び復元性に優れていることから、樹脂を用いてなる樹脂微粒子であることが好ましい。
上記樹脂微粒子としては特に限定されず、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリテトラフルオロエチレン、ポリイソブチレン、ポリブタジエン等のポリオレフィン;ポリメチルメタクリレート、ポリメチルアクリレート等のアクリル樹脂;アクリレートとジビニルベンゼンとの共重合樹脂、ポリアルキレンテレフタレート、ポリスルホン、ポリカーボネート、ポリアミド、フェノールホルムアルデヒド樹脂、メラミンホルムアルデヒド樹脂、ベンゾグアナミンホルムアルデヒド樹脂、尿素ホルムアルデヒド樹脂等からなるものが挙げられる。これらの樹脂微粒子は、単独で用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
上記基材微粒子の平均粒子直径としては特に限定されないが、好ましい下限は1μm、好ましい上限は20μmである。1μm未満であると、導電層を形成する際に凝集しやすく、単粒子としにくくなることがあり、20μmを超えると、異方性導電材料として基板電極間等で用いられる範囲を超えてしまうことがある。より好ましい上限は10μmである。
上記導電層の平均膜厚としては特に限定されないが、導電接続材料として必要な導電性を発揮させることを考慮すると、好ましい下限は10nm、好ましい上限は1μmである。10nm未満であると、基材微粒子上に導電層が形成されていない部分が生じたり、また、抵抗が大きくなったりすることがある。1μmを超えると、導電層が硬くなり基材微粒子の変形に追従できず破壊が進みやすくなったり、基材微粒子の変形を妨げるため接続電極を破壊したり、接触面積が大きくならなかったりして、接続抵抗値が高くなったり接続不良が発生しやすくなったりすることがある。より好ましい上限は500nmである。
ここで、平均膜厚は、無作為に選んだ10個の粒子について測定し、それを算術平均した膜厚である。なお、個々の導電性微粒子の膜厚にむらがある場合には、その最大膜厚と最小膜厚を測定し、算術平均した値を膜厚とする。
上記ニッケルからなる導電層は、表面に突起を有するものであり、かつ、少なくとも上記突起はアルミニウム及び/又は亜鉛を含有する。
アルミニウム及び亜鉛は、ニッケルに比べて抵抗値が低いため、導電層中にアルミニウム及び/又は亜鉛を存在させることにより、より導電層の抵抗値を低減化させることができ、基材微粒子の表面にニッケル層を形成する際にアルミニウム及び/又は亜鉛を、メッキ液中に金属等の微粒子として分散、又は、金属や金属水酸化物等として析出させることにより突起を形成させることができ、突起部分にまでニッケルとアルミニウム及び/又は亜鉛とを含有させることができる。また、ニッケルとアルミニウム及び亜鉛とはマイグレーションを起こさないため、導電層中に安定に存在させることができる。
また、本発明の導電性微粒子は、突起を有することにより、本発明の導電性微粒子を用いてなる異方性導電材料を回路基板等に挟んで導電接続時に圧着する際に、回路基板等と本発明の導電性微粒子との間に存在する異方性導電材料中のバインダー樹脂等を突き破るとともに(樹脂排除性)、回路基板等の面で突起がつぶれ、先端が平坦化するため、本発明の導電性微粒子と回路基板等とが面接触となり、また、突起もニッケルとアルミニウム及び/又は亜鉛とを含有しているため、ニッケルによる従来の突起を有する導電性微粒子よりも効果的に導通不良防止とともに、抵抗値の低減化が可能となる。
また、本発明の導電性微粒子の導電層においては、ニッケルを海成分、アルミニウム及び/又は亜鉛を島成分とする海島構造を形成していることが好ましい。海島構造を形成していることにより、ニッケルに比べて抵抗値が低いアルミニウム及び/又は亜鉛の存在によりニッケル層の抵抗値の低減化が図れるとともに、突起部分にアルミニウム及び/又は亜鉛が局在化しやすいので、均一な合金等と比べてより突起部分の抵抗値の低減化が図れる等の効果が得られる。
ここで、海島構造とは、海成分と島成分が相分離した状態で存在し、海成分の中に島成分が分散状態にあるものをいう。
上記アルミニウム及び/又は亜鉛の分散状態の分散粒径としては特に限定されないが、好ましい下限は0.1nmである。0.1nm未満であると、アルミニウム及び/又は亜鉛の存在による抵抗値の低減化の効果が得られにくくなったり、導電層中に分散させることが困難となったりすることがある。より好ましい下限は1nmである。また、上記アルミニウム及び/又は亜鉛の分散粒子は、2個以上の分散粒子が凝集した凝集体となっていてもよい。
ここで、分散粒径は、無作為に選んだ50個の島成分であるアルミニウム及び/又は亜鉛の分散粒径を測定し、それを算術平均して分散粒径とする。このとき、アルミニウム及び/又は亜鉛の分散粒子が球状と見なせない場合には、その長径と短径を測定し、算術平均した値を分散粒径とする。
上記突起の平均高さとしては特に限定されないが、好ましい下限は基材微粒子の粒子直径の0.5%、好ましい上限は基材微粒子の粒子直径の25%である。0.5%未満であると、充分な樹脂排除性が得られないことがあり、25%を超えると、突起が回路基板等に深くめり込み、回路基板等を破損させるおそれがある。
なお、突起の平均高さは、無作為に選んだ50個の導電層上にある凸部の高さを測定し、それを算術平均して突起の平均高さとする。このとき、突起を付与した効果が得られるものとして、導電層上の10nm以上の凸部のものを突起として選ぶものとした。
本発明の導電性微粒子は、更に、導電層の表面に金層が形成されていることが好ましい。導電層の表面に金層を施すことにより、導電層の酸化防止、接続抵抗の低減化、表面の安定化等を図ることができる。
上記金層の形成方法としては特に限定されず、無電解メッキ、置換メッキ、電気メッキ、還元メッキ、スパッタリング等の従来公知の方法が挙げられる。
上記金層の厚さとしては特に限定されないが、好ましい下限は1nm、好ましい上限は100nmである。1nm未満であると、導電層の酸化を防止することが困難となることがあり、接続抵抗値が高くなることがあり、100nmを超えると、金層が導電層を侵食し、基材微粒子と導電層との密着性を悪くすることがある。
本発明の導電性微粒子の製造方法としては特に限定されず、例えば、次のような方法が挙げられる。
まず、基材微粒子を水酸化ナトリウム水溶液等のアルカリ溶液でエッチングすることにより表面を粗にし、上記基材微粒子の表面に触媒付与を行う。
次いで、メッキ安定剤、次亜リン酸ナトリウム(還元剤)を含有する無電解ニッケルメッキ液中にアルミニウム(イオン)及び/又は亜鉛(イオン)を添加し、アルミニウム及び/又は亜鉛をpH4.5〜5.0で金属や金属水酸化物等として析出させ、この析出物を核として突起を形成させる方法である。
この方法によれば、突起部分にアルミニウム及び/又は亜鉛が取り込まれやすいため、本発明の導電性微粒子の抵抗値の低減化を効果的に実現することができる。
ここで、上記触媒付与を行う方法としては、例えば、アルカリ溶液でエッチングされた基材微粒子に酸中和、及び、二塩化スズ(SnCl)溶液におけるセンシタイジングを行い、二塩化パラジウム(PdCl)溶液におけるアクチベイジングを行う無電解メッキ前処理工程を行う方法等が挙げられる。
なお、センシタイジングとは、絶縁物質の表面にSn2+イオンを吸着させる工程であり、アクチベイチングとは、絶縁性物質表面にSn2++Pd2+→Sn4++Pdで示される反応を起こしてパラジウムを無電解メッキの触媒核とする工程である。
またその他にも、例えば、次のような方法が挙げられる。
基材微粒子を水酸化ナトリウム水溶液等のアルカリ溶液でエッチングすることにより表面を粗にし、上記基材微粒子の表面に触媒付与を行った後、メッキ安定剤、次亜リン酸ナトリウム(還元剤)を含有する無電解ニッケルメッキ液中にアルミニウム(金属)及び/又は亜鉛(金属)を分散添加し、アルミニウム及び/又は亜鉛が懸濁状態で含有している無電解ニッケルメッキ浴に、触媒付与された基材微粒子を浸漬して無電解メッキを行う方法である。これにより、アルミニウム及び/又は亜鉛は、ニッケルと同時に導電層に取り込まれ、共析状態となり突起を有した導電層を有する導電性微粒子を得ることができる。
本発明の導電性微粒子をバインダー樹脂に分散させることにより異方性導電材料を製造することができる。このような異方性導電材料もまた、本発明の1つである。
本発明の異方性導電材料の具体的な例としては、例えば、異方性導電ペースト、異方性導電インク、異方性導電粘着剤層、異方性導電フィルム、異方性導電シート等が挙げられる。
上記樹脂バインダーとしては特に限定されないが、絶縁性の樹脂が用いられ、例えば、酢酸ビニル系樹脂、塩化ビニル系樹脂、アクリル系樹脂、スチレン系樹脂等のビニル系樹脂;ポリオレフィン系樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリアミド系樹脂等の熱可塑性樹脂;エポキシ系樹脂、ウレタン系樹脂、ポリイミド系樹脂、不飽和ポリエステル系樹脂及びこれらの硬化剤からなる硬化性樹脂;スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体、スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体、これらの水素添加物等の熱可塑性ブロック共重合体;スチレン−ブタジエン共重合ゴム、クロロプレンゴム、アクリロニトリル−スチレンブロック共重合ゴム等のエラストマー類(ゴム類)等が挙げられる。これらの樹脂は、単独で用いられてもよいし、2種以上が併用されてもよい。
また、上記硬化性樹脂は、常温硬化型、熱硬化型、光硬化型、湿気硬化型のいずれの硬化型であってもよい。
本発明の異方性導電材料には、本発明の導電性微粒子、及び、上記樹脂バインダーの他に、本発明の課題達成を阻害しない範囲で必要に応じて、例えば、増量剤、軟化剤(可塑剤)、粘接着性向上剤、酸化防止剤(老化防止剤)、熱安定剤、光安定剤、紫外線吸収剤、着色剤、難燃剤、有機溶媒等の各種添加剤を添加してもよい。
本発明の異方性導電材料の製造方法としては特に限定されず、例えば、絶縁性の樹脂バインダー中に本発明の導電性微粒子を添加し、均一に混合して分散させ、例えば、異方性導電ペースト、異方性導電インク、異方性導電粘接着剤等とする方法や、絶縁性の樹脂バインダー中に本発明の導電性微粒子を添加し、均一に溶解(分散)させるか、又は、加熱溶解させて、離型紙や離型フィルム等の離型材の離型処理面に所定のフィルム厚さとなる用に塗工し、必要に応じて乾燥や冷却等を行って、例えば、異方性導電フィルム、異方性導電シート等とする方法等が挙げられ、製造しようとする異方性導電材料の種類に対応して、適宜の製造方法をとればよい。
また、絶縁性の樹脂バインダーと、本発明の導電性微粒子とを混合することなく、別々に用いて異方性導電材料としてもよい。
本発明によれば、導通不良防止とともに抵抗値の低減化が可能な導電性微粒子及び異方性導電材料を提供することができる。
以下に実施例を掲げて本発明を更に詳しく説明するが、本発明はこれら実施例のみに限定されるものではない。
(実施例1)
(無電解メッキ前処理工程)
平均粒子径3μmのテトラメチロールメタンテトラアクリレートとジビニルベンゼンとの共重合樹脂からなる基材微粒子10gに、水酸化ナトリウム水溶液によるアルカリ脱脂、酸中和、二塩化スズ溶液におけるセンシタイジングを行った。その後、二塩化パラジウム溶液におけるアクチベイチングからなる無電解メッキ前処理を施し、濾過洗浄後、粒子表面にパラジウムを付着させた基材微粒子を得た。
(無電解ニッケルメッキ工程)
得られた基材微粒子を更に水1200mLで希釈し、メッキ安定剤4mLを添加後、この水溶液に、硫酸ニッケル450g/L、次亜リン酸ナトリウム150g/L、クエン酸ナトリウム116g/L、メッキ安定剤6mLのメッキ混合溶液120mLを81mL/分の添加速度で定量ポンプを通して添加し、同時に、pHを3.5に調整した硫酸アルミニウム450g/L水溶液120mLを81mL/分の添加速度で定量ポンプを通して添加した。その際、メッキ系内のpHは4.5〜5.0に保った。その後、水素の発泡が停止するのを確認し、無電解メッキ前期工程を行った。
次いで、更に硫酸ニッケル450g/L、次亜リン酸ナトリウム150g/L、クエン酸ナトリウム116g/L、メッキ安定剤35mLのメッキ混合溶液650mLを27mL/分の添加速度で定量ポンプを通して添加した。その際、メッキ系内のpHは7.5〜8.0に保った。その後、水素の発泡が停止するのを確認し、無電解メッキ後期工程を行った。
次いで、メッキ液を濾過し、濾過物を水で洗浄した後、80℃の真空乾燥機で乾燥して導電性微粒子を得た。
その後、更に、置換メッキ法により表面に金メッキを施し、導電性微粒子を得た。
得られた導電性微粒子について、日本電子データム社製透過電子顕微鏡(TEM)による断面観察をしたところ、ニッケルとアルミニウムとを含有した突起を有していた。また、断面は、ニッケルを海成分、アルミニウムを島成分とする海島構造となっており、アルミニウムが凝集して形成された突起となっていた。
(実施例2)
実施例1と同様にして無電解メッキ前処理工程を行った。
得られた基材微粒子を更に水1200mLで希釈し、メッキ安定剤4mLを添加後、この水溶液に、硫酸ニッケル450g/L、次亜リン酸ナトリウム150g/L、クエン酸ナトリウム116g/L、メッキ安定剤6mL、及び粒径40nmのアルミニウム微粉末を添加したメッキ混合溶液120mLを81mL/分の添加速度で定量ポンプを通して添加した。その際、メッキ系内のpHは7.5〜8.0に保った。その後、水素の発泡が停止するのを確認し、無電解メッキ前期工程を行った。
次いで、更に硫酸ニッケル450g/L、次亜リン酸ナトリウム150g/L、クエン酸ナトリウム116g/L、メッキ安定剤35mLのメッキ混合溶液650mLを27mL/分の添加速度で定量ポンプを通して添加した。その際、メッキ系内のpHは7.5〜8.0に保った。その後、水素の発泡が停止するのを確認し、無電解メッキ後期工程を行った。
次いで、メッキ液を濾過し、濾過物を水で洗浄した後、80℃の真空乾燥機で乾燥して導電性微粒子を得た。
その後、更に、置換メッキ法により表面に金メッキを施し、導電性微粒子を得た。
得られた導電性微粒子について、日本電子データム社製透過電子顕微鏡(TEM)による断面観察をしたところ、ニッケルとアルミニウムとを含有した突起を有していた。また、断面は、ニッケルを海成分、アルミニウムを島成分とする海島構造となっており、アルミニウムが凝集して形成された突起となっていた。
(比較例1)
無電解ニッケルメッキ工程において、硫酸アルミニウム水溶液を添加しなかったこと、及び、メッキ系内のpHは4.5〜5.0に保つ代わりに、pHは7.5〜8.0に保ったこと以外は実施例1と同様にして、導電性微粒子を得た。
得られた導電性微粒子について、日本電子データム社製透過電子顕微鏡(TEM)による断面観察をしたところ、平滑なニッケル層を有していた。
(比較例2)
無電解ニッケルメッキ工程において、硫酸アルミニウム水溶液を添加しなかったこと、メッキ系内のpHは4.5〜5.0に保つ代わりに、pHは7.5〜8.0に保ったこと、及び、最初に添加するメッキ安定剤4mLの代わりにメッキ安定剤1mLとし、その後はメッキ安定剤を添加しなかったこと以外は実施例1と同様にして、導電性微粒子を得た。無電解ニッケルメッキ工程では、メッキ液の自己分解が起こっていた。
得られた導電性微粒子について、日本電子データム社製透過電子顕微鏡(TEM)による断面観察をしたところ、ニッケル層にニッケルの異常析出による突起を有していた。
<評価>
実施例1〜2及び比較例1〜2で得られた導電性微粒子について、以下の評価を行った。結果を表1に示した。
(1)接続抵抗値の測定
得られた導電性微粒子を用いて以下の方法により異方性導電材料を作製し、電極間の接続抵抗値の測定を行った。
樹脂バインダーの樹脂としてエポキシ樹脂(油化シェルエポキシ社製、「エピコート828」)100重量部、トリスジメチルアミノエチルフェノール2重量部、及び、トルエン100重量部を、遊星式攪拌機を用いて充分に混合した後、離型フィルム上に乾燥後の厚さが10μmとなるように塗布し、トルエンを蒸発させて接着性フィルムを得た。
次いで、樹脂バインダーの樹脂としてエポキシ樹脂(油化シェルエポキシ社製、「エピコート828」)100重量部、トリスジメチルアミノエチルフェノール2重量部、及び、トルエン100重量部に、得られたそれぞれの導電性微粒子を添加し、遊星式攪拌機を用いて充分に混合した後、離型フィルム上に乾燥後の厚さが7μmとなるように塗布し、トルエンを蒸発させて導電性微粒子を含有する接着性フィルムを得た。なお、導電性微粒子の配合量は、フィルム中の含有量が5万個/cmとなるようにした。
得られた接着性フィルムと導電性微粒子を含有する接着性フィルムとを常温でラミネートすることにより、2層構造を有する厚さ17μmの異方性導電フィルムを得た。
得られた異方性導電フィルムを5×5mmの大きさに切断した。これを、一方に抵抗測定用の引き回し線を有した幅200μm、長さ1mm、高さ0.2μm、L/S20μmのアルミニウム電極のほぼ中央に貼り付けた後、ITO電極を有するガラス基板を、電極同士が重なるように位置あわせをしてから貼り合わせた。
このガラス基板の接合部を、10N、100℃の圧着条件で熱圧着した後、電極間の接続抵抗値を測定した。
また、作製した試験片に対して信頼性試験(80℃、95%RHの高温高湿環境下で1000時間保持)を行った後、電極間の接続抵抗値を測定した。
(2)突起の平均高さ
得られた導電性微粒子について、日立ハイテクノロジーズ社製走査電子顕微鏡(SEM)により、倍率1万倍で粒子観察を行い、突起の高さを調べた。
上記突起の高さは、導電性微粒子において最表面を形成する導電層の基準表面から突起として現れている高さを測定した。
突起の平均高さは、確認された20個の突起について高さを測定し、それを算術平均して突起の平均高さとした。
Figure 2006331714
本発明によれば、導通不良防止とともに抵抗値の低減化が可能な導電性微粒子、及び、異方性導電材料を提供することができる。

Claims (5)

  1. 基材微粒子と、前記基材微粒子の表面に形成されたニッケルからなる導電層とからなる導電性微粒子であって、前記導電層は、表面に突起を有するものであり、かつ、少なくとも前記突起はアルミニウム及び/又は亜鉛を含有することを特徴とする導電性微粒子。
  2. 導電層は、ニッケルを海成分、アルミニウム及び/又は亜鉛を島成分とする海島構造を形成していることを特徴とする請求項1記載の導電性微粒子。
  3. 突起の平均高さが、基材微粒子の平均粒子径の0.5〜25%であることを特徴とする請求項1又は2記載の導電性微粒子。
  4. 更に、導電層の表面に金層が形成されていることを特徴とする請求項1、2又は3記載の導電性微粒子。
  5. 請求項1、2、3又は4記載の導電性微粒子が樹脂バインダーに分散されてなることを特徴とする異方性導電材料。
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