JP2006319993A - デジタルカメラ - Google Patents

Abstract

【課題】記録媒体に対するアクセスの高速性と記録可能容量を両立させることが出来るデジタルカメラを提供する。
【解決手段】本発明に係るデジタルカメラは、１クラスター当たりのセクター数を表わすクラスターサイズが異なる複数種類の記録媒体を接続するための複数のインターフェースと、クラスター単位で記録媒体に画像ファイルを記録するファイル記録装置と、各種の情報を表示するためのディスプレイとを具えている。ファイル記録装置は、前記複数のインターフェースに接続されている複数種類の記録媒体からクラスターサイズを取得するクラスターサイズ取得手段と、記録せんとする画像ファイルのサイズに応じて、ファイルサイズが大きい程、大きなクラスターサイズの記録媒体が接続されているインターフェースを選択するインターフェース選択手段と、前記選択されたインターフェースに接続されている記録媒体に当該画像ファイルを記録するファイル記録手段とを具えている。
【選択図】図１

Description

本発明は、複数のセクターから１つのクラスターを構成して、クラスター単位で記録媒体を管理するデジタルカメラに関するものである。

一般に、デジタルカメラ等のデータ記録／再生装置によって画像ファイル等のデータをメモリカード等の記録媒体に記録する場合、１クラスター当たりのセクター数、即ちクラスターサイズが記録媒体のＰＢＲ(Partition Boot Record)と称される領域に書き込まれ、クラスターとセクターの２つの記録単位を用いて、記録媒体が管理される。クラスターのサイズはセクター数の２のべき乗に設定される。

記録媒体において、画像ファイル等のデータはクラスター単位で配置され、データが１バイトであっても、その記録に１クラスターが費やされる。従って、クラスターサイズが大きくなる程、無駄な領域が増大することになる。しかしながら、クラスターサイズが大きくなる程、より少ないクラスター数で１つのデータファイルを記録することが可能となるので、アクセス速度は高くなる。
この様に、クラスターサイズとアクセス速度とは反比例的な関係にあり、クラスターサイズを大きくすれば高速にアクセスすることが出来るが、小さなファイルを記録する場合に無駄な領域が増大する。逆に、クラスターサイズを小さくすれば無駄な領域は減少するが、アクセス速度は低下する。

しかしながら、デジタルカメラなどの携帯型記録／再生装置においては、記録媒体の容量に応じて予め決められているクラスターサイズで記録媒体のフォーマットが行なわれるので、ユーザが、アクセスの高速性を記録媒体の記録可能容量よりも重視する場合や、逆に記録媒体の記録可能容量をアクセスの高速性よりも重視する場合に、この様なユーザの要望は考慮されない問題があった。

そこで本発明の目的は、アクセスの高速性と記録可能容量を両立させることが出来るデジタルカメラを提供することである。

本発明に係るデジタルカメラは、１クラスター当たりのセクター数を表わすクラスターサイズが異なる複数種類の記録媒体を接続するための複数のインターフェースと、クラスター単位で記録媒体に画像ファイルを記録するファイル記録装置とを具えている。ここで、ファイル記録装置は、
前記複数のインターフェースに接続されている複数種類の記録媒体からクラスターサイズを取得するクラスターサイズ取得手段と、
記録せんとする画像ファイルのサイズに応じて、ファイルサイズが大きい程、大きなクラスターサイズの記録媒体が接続されているインターフェースを選択するインターフェース選択手段と、
前記選択されたインターフェースに接続されている記録媒体に当該画像ファイルを記録するファイル記録手段
とを具えている。

本発明に係るデジタルカメラによれば、アクセスの高速性と記録媒体の記録可能容量を両立させることが出来る。

以下、本発明の実施の形態につき、図面に沿って具体的に説明する。
本発明に係るデジタルカメラ(１)は、図１に示す如く、画像撮影のためのＣＣＤ(２)と、ＣＣＤ(２)から得られる画像データに所定に信号処理を施す信号処理部(３)と、ＣＰＵ(４)と、画像データを圧縮する画像圧縮処理部(５)と、圧縮された画像データを格納すべき内蔵メモリ(６)と、カード制御部(７)と、ユーザが操作すべき操作キー(８)と、ディスプレイ(９)と、カードインターフェース(10)とを具え、カードインターフェース(10)には、外部メモリカード(11)を差し込むことが可能となっている。

上記デジタルカメラ(１)においては、ＦＡＴファイルシステムによって外部メモリカード(11)の管理が行なわれ、ユーザのフォーマット操作に応じて、カードインターフェース(10)に差し込まれている外部メモリカード(11)が所定のフォーマットで初期化(リフォーマット)される。
その後、画像撮影においては、ＣＣＤ(２)から得られる画像データが信号処理部(３)に供給されて、必要な信号処理が施された後、画像圧縮処理部(５)にて保存用画像データに圧縮され、該保存用画像データは、カードインターフェース(10)に外部メモリカード(11)が差し込まれている状態で、カードインターフェース(10)による制御の下、外部メモリカード(11)に書き込まれる。

図２は、外部メモリカードをフォーマットする際のクラスターサイズの設定手続きを表わしている。先ずステップＳ１では、ディスプレイ(９)に図６(ａ)に示す如きメニュー画面を表示し、該画面から「リフォーマット」が選択されたことを認識した後、ステップＳ２では、外部メモリカードのＰＢＲ(Partition Boot Record)からクラスターサイズ(初期値)を読み出す。
次にステップＳ３では、所定の画像の解像度と圧縮率からクラスターサイズに応じた外部メモリカードの残容量を算出し、その結果から撮影可能枚数を算出する。

尚、外部メモリカードをフォーマットしたときの外部メモリカードの残容量Ｘは、外部メモリカードのトータルサイズから、２つのＦＡＴ領域のサイズと、ルートディレクトリ領域のサイズとを差し引くことによって算出することが出来る。即ち、ＦＡＴファイルシステムにおけるパーティションのトータルセクター数をＴＳ、それぞれのＦＡＴのセクター数をＮＦ、ルートディレクトリ内のディレクトリエントリ数をＲＤ、クラスター当たりのセクター数(クラスターサイズ)をＳＰとすると、１つのディレクトリのサイズが３２バイトであり、１セクターは５１２バイトに相当するので、残容量Ｘは、セクター単位で、下記数１によって算出することが出来る。
［数１］
Ｘ＝(((((ＴＳ−(ＮＦ×２＋ＲＤ×３２÷５１２))
÷ＳＰ)×ＳＰ×５１２))÷５１２)

例えば、解像度が１０２４×７６８画素、圧縮率が５０％の場合、撮影可能枚数Ｙは下記数２によって算出することが出来る。
［数２］
Ｙ＝((Ｘ÷ＳＰ)×ＳＰ)÷(１０２４×７６８×０.５÷５１２)

その後、ステップＳ４にて、ユーザグラフィカルインターフェースとして図６(ｂ)に示す如き高速／容量選択画面をディスプレイ(９)に表示する。該画面には、外部メモリカードに対するアクセスの高速性と記録可能容量をどの程度の比率で重視するかをカーソルの移動によって入力するための第１表示部Ａと、クラスターサイズ(使用容量単位)を表示するための第２表示部Ｂと、撮影可能枚数を表示するための第３表示部Ｃとが含まれている。

続いて、図２のステップＳ５では、ユーザの操作によって第１表示部のカーソルが高速側に移動したか、容量側に移動したかを判断し、高速側に移動した場合は、その度合いに応じて、ステップＳ６の速度重視設定処理を実行し、容量側に移動した場合は、その度合いに応じて、ステップＳ７の容量重視設定処理を実行する。

ステップＳ６の速度重視設定処理においては、図３に示す如く、ステップＳ６１にて現在のクラスターサイズの２倍の値が６４以下であるかどうかを判断し、イエスと判断されたときは、ステップＳ６２にて、クラスターサイズの２倍の値を新たなクラスターサイズとして設定する。
又、ステップＳ７の容量重視設定処理においては、図４に示す如く、ステップＳ７１にて現在のクラスターサイズの２分の１の値が６４以下であるかどうかを判断し、イエスと判断されたときは、ステップＳ７２にて、クラスターサイズの２分の１の値を新たなクラスターサイズとして設定する。

例えば、図６(ｂ)の画面から、同図(ｃ)の第１表示部Ａの如くカーソルを高速側に移動した場合、第２表示部Ｂのクラスターサイズは８[セクター／クラスター]から１６[セクター／クラスター]に設定変更され、この結果、第３表示部Ｃの撮影可能枚数は１００枚から７０枚に減少する。
これによって、ユーザは、アクセスの高速性を重視することによって、クラスターサイズが増大する一方、撮影可能枚数が減少することを認識することが出来る。

その後、図２のステップＳ８では、図６(ｃ)に示すフォーマット確認画面にてユーザが決定操作を行なったかどうかを判断する。ここで、決定操作が行なわれなかったときは、図２のステップＳ３に戻って、ユーザのカーソル移動によるアクセスの高速性と記録可能容量の重要度の再設定に応じて、クラスターサイズの再計算及び再表示、並びに撮影可能枚数の再計算及び再表示を行なう。
そして、ステップＳ８にてユーザが決定操作を行なったと判断されたとき、ステップＳ９に移行して、第２表示部に表示されているクラスターサイズを外部メモリカードのＰＢＲに書き込むことによって、該クラスターサイズによる外部メモリカードのフォーマットを実行する。

上記本発明のデジタルカメラによれば、図６(ｂ)に示す高速／容量選択画面の表示によって、ユーザは、外部メモリカードのフォーマットで得られるクラスターサイズと撮影可能枚数を確認することが可能であり、図６(ｃ)の如くカーソルキーの移動によるアクセスの高速性と記録可能容量の重要度の再入力によって、アクセスの高速性と撮影可能枚数についての要望を満たすフォーマットを行なうことが出来る。

図５は、クラスターサイズが異なる２種類の外部メモリカードを接続するための２つのインターフェースを具えたデジタルカメラにおけるデータ記録動作を表わしている。
先ずステップＳ１１では、前記２つのインターフェースに接続されている２種類の外部メモリカードからクラスターサイズを取得した後、ステップＳ１２にて、記録開始の操作が行なわれたかどうかを判断する。ここでイエスと判断されたときは、ステップＳ１３に移行して、記録せんとする画像ファイルのサイズが所定値よりも大きいかどうかを判断する。

ファイルサイズが所定値よりも大きいと判断されたときは、ステップＳ１４に移行して、大きなクラスターサイズを有する外部メモリカードを対象として、画像ファイルの記録を行ない、ファイルサイズが所定値よりも小さいと判断されたときは、ステップＳ１５に移行して、小さなクラスターサイズを有する外部メモリカードを対象として、画像ファイルの記録を行なう。

上記デジタルカメラによれば、外部メモリカードに記録せんとする画像ファイルのサイズに応じ、外部メモリカードが自動的に選択されて、大きなサイズの画像ファイルはクラスターサイズの大きな外部メモリカードに記録され、小さなサイズの画像ファイルはクラスターサイズの小さな外部メモリカードに記録されるので、アクセスの高速性と記録可能容量を両立させた記録動作が実現される。

又、デジタルカメラにおいては、画像の解像度及び圧縮率から計算されるファイルサイズによって最適なクラスターサイズを決定し、そのクラスターサイズで外部メモリカードをフォーマットすることも可能である。例えば、ファイルサイズが５１２バイト以下の場合はクラスターサイズを１とし、ファイルサイズが１０２４バイト以下の場合はクラスターサイズを２とし、・・・、ファイルサイズが３２７６８バイト以下の場合はクラスターサイズを６４とすることが可能である。

本発明に係るデジタルカメラの構成を示すブロック図である。 本発明に係るデジタルカメラにおける外部メモリカードのフォーマット設定手続きを示すフローチャートである。 速度重視設定手続きを示すフローチャートである。 容量重視設定手続きを示すフローチャートである。 デジタルカメラのデータ記録動作を表わすフローチャートである。 本発明に係るデジタルカメラのディスプレイに表示されるグラフィカルユーザインターフェースを例示する図である。

符号の説明

(１) デジタルカメラ
(２) ＣＣＤ
(３) 信号処理部
(４) ＣＰＵ
(５) 画像圧縮処理部
(６) 内蔵メモリ
(７) カード制御部
(８) 操作キー
(９) ディスプレイ
(10) カードインターフェース
(11) 外部メモリカード

Claims (1)

1. １クラスター当たりのセクター数を表わすクラスターサイズが異なる複数種類の記録媒体を接続するための複数のインターフェースと、クラスター単位で記録媒体に画像ファイルを記録するファイル記録装置とを具えたデジタルカメラにおいて、ファイル記録装置は、
   前記複数のインターフェースに接続されている複数種類の記録媒体からクラスターサイズを取得するクラスターサイズ取得手段と、
   記録せんとする画像ファイルのサイズに応じて、ファイルサイズが大きい程、大きなクラスターサイズの記録媒体が接続されているインターフェースを選択するインターフェース選択手段と、
   前記選択されたインターフェースに接続されている記録媒体に当該画像ファイルを記録するファイル記録手段
   とを具えていることを特徴とするデジタルカメラ。

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