JP2006319409A - 周波数調整デバイス及び周波数調整デバイスを有する半導体パッケージ - Google Patents
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Abstract
【課題】 省スペースで組み込むことが可能な周波数調整デバイス、及びその周波数調整デバイスを組み込んだ半導体パッケージを提供する。
【解決手段】 半導体パッケージ100の高周波信号入力伝送路104において、基板17上に形成された高周波信号を伝送する第1導電体15と第2導電体16とを接続する抵抗体14と、第1の導電体の端部15上に配置された誘電体11と、誘電体11上に配置され、第2導電体と接続される電極12とを有し、抵抗体14と誘電体11とによりフィルタ回路を形成するように周波数調整デバイス10を構成する。
【選択図】 図3
【解決手段】 半導体パッケージ100の高周波信号入力伝送路104において、基板17上に形成された高周波信号を伝送する第1導電体15と第2導電体16とを接続する抵抗体14と、第1の導電体の端部15上に配置された誘電体11と、誘電体11上に配置され、第2導電体と接続される電極12とを有し、抵抗体14と誘電体11とによりフィルタ回路を形成するように周波数調整デバイス10を構成する。
【選択図】 図3
Description
本発明は、高周波信号の伝送特性を改善する周波数調整デバイスに関するものであり、詳しくは、回路基板上に設けられた信号配線上に形成される周波数調整デバイス、及びその周波数調整デバイスを有する半導体パッケージに関するものである。
近年、集積回路技術が益々発展し、処理速度の向上には著しいものがある。このような状況の下、入力信号の周波数が数GHz〜数10GHzにも及ぶ高周波デバイスや、光デバイスが使用されるようになっている。このようなデバイスでは、誤動作を防止し、高速な処理を達成するために、入力信号に対して良好な高周波特性を持たせることが必要である。そのため、これらデバイス中にハイパスフィルタとして機能する周波数調整回路を組み込んで高周波信号に対する信号伝送特性を向上させること等が行われている。
しかし、こうした周波数調整回路をデバイスへ組み込むと、それだけデバイスが大型化するという問題点があった。
一方、集積回路の小型化技術の進展により、回路基板上に抵抗やコンデンサといった回路素子を薄膜形成して作り込む技術が開発されている(特許文献1及び2参照)。こうした技術の利用によって、上述した高周波デバイス等において周波数調整回路等の実装密度向上が図られている。しかし、携帯電話のように、限られたスペースにデバイスを実装するといった必要性から、高周波デバイス等への小型化への要求は非常に強く、更なる小型化を達成するための技術の開発が求められている。
上記の問題点に鑑み、本発明は、省スペースで組み込むことが可能な周波数調整デバイス、及び周波数調整デバイスを組み込んだ半導体パッケージを提供することを目的とする。
また、本発明の別の目的は、特性インピーダンスの低下や寄生インダクタンスの増加を抑制し、良好なハイパスフィルタを構成する周波数調整デバイス、及び周波数調整デバイスを組み込んだ半導体パッケージを提供することを目的とする。
上記の目的を達成するために、本発明に係る周波数調整デバイスは、基板上に形成され、高周波信号を伝送する第1導電体と第2導電体とを接続する抵抗体と、第1導電体の端部上に配置される誘電体と、誘電体上に配置され、第2導電体と接続される電極と、を有し、抵抗体と誘電体とによりフィルタ回路を形成することを特徴とする。なお、誘電体は、誘電体から抵抗体までの距離が第1導電体の線路幅と同等の距離以下となるように配置されることが好ましい。
また、誘電体の幅は、第1導電体の幅以下であることが好ましい。誘電体と基板との直接接触を防止して、高周波信号エネルギーの伝送損失を抑制可能なためである。
ここで電極は、複数の小電極で構成され、各小電極が、接続導電体によって接続され、電極が誘電体と接触する面積が調整されることが好ましい。用途に応じて周波数調整デバイスの信号伝送特性を簡便に変更することが可能なためである。
また複数の小電極は、誘電体との接触面積が異なる小電極を含むことが好ましい。周波数調整デバイスの信号伝送特性をより柔軟に変更することが可能なためである。
なお、上記の電極は、第2導電体と接続導電体によって接続されるか、電極自体が第2導電体の上部まで延びて第2導電体に接続される。
また本発明に係る半導体パッケージは、上述した周波数調整デバイスを半導体チップの高周波信号入力伝送線路に組み込んだことを特徴とする。
半導体チップの回路基板への実装に不可欠なパッケージ自体に周波数調整デバイスを組み込むことで、デバイス自体の小型化に寄与しつつ、半導体チップへの入力信号の周波数特性を改善することが可能なためである。
本発明によれば、簡便に半導体パッケージに組み込み可能な周波数調整デバイスを得ることができる。
また本発明によれば、省スペースで組み込むことが可能な周波数調整デバイス、及び周波数調整デバイスを組み込んだ半導体パッケージを得ることができる。
また本発明によれば、特性インピーダンスの低下や寄生インダクタンスの増加を抑制し、良好なハイパスフィルタを構成する周波数調整デバイス、及び周波数調整デバイスを組み込んだ半導体パッケージを得ることができる。
以下、図面を参照しつつ本発明について詳細に説明する。
本発明に係る周波数調整デバイスは、信号周波数が数GHz〜数10GHzといった高周波信号に対して、高周波特性を向上させ、良好な高周波入力信号を集積回路に提供するためのハイパスフィルタとしての役割を担うものである。
最初に、本発明に係る周波数調整デバイスがどのように実装されるかを説明し、その後に周波数調整デバイスの詳細について幾つかの実施形態を用いて説明する。
図1に、本発明に係る周波数調整デバイスを組み込んだ半導体パッケージの第1の具体例の概略断面斜視図を示す。
図1に示すように、第1の具体例である半導体パッケージ100は、金属ベース102の中央上部に配置された半導体チップ101の周囲を、金属ベース102上に形成された絶縁基板103で囲んだ構成となっている。また、導電体である高周波信号入力伝送路104、信号出力伝送路105が絶縁基板上103上に形成され、ワイヤ106でそれぞれ半導体チップ101と電気的に接続される。そして、高周波信号入力伝送路104を通じて外部からの入力電気信号を半導体チップ101に入力し、信号出力伝送路105を通じて半導体チップ101からの出力信号を外部に出力することが可能なように構成されている。
そして、本発明に係る周波数調整デバイス10は、高周波信号入力伝送路104の途中に設けられる。
また図2に、本発明に係る周波数調整デバイスを組み込んだ半導体パッケージの第2の具体例の概略断面斜視図を示す。
第2の具体例である半導体パッケージ200は、搭載に大きな空間を必要とする半導体チップ等に好適なものである。
図2に示すように、半導体パッケージ200は、金属ケース202の中に設けられた空洞の中央部に半導体チップ201が配置され、その両脇に中継基板203を有している。中継基板203の上部には、導電体である高周波信号入力伝送路204及び信号出力伝送路205が形成されており、それぞれ、ワイヤ206で電気的に半導体チップ201と接続されている。金属ケース202の両端部には、ケース202の内部と外部が通じるように孔部が設けられ、その孔部を通すように一対のリード線207が配置される。さらに孔部を塞ぐように、リード線207の周囲は封止ガラス208で固められる。また一対のリード線207は、それぞれ高周波信号入力伝送路204及び信号出力伝送路205と電気的に接続される(ロウ付けされ接続されている)。そして、高周波信号入力伝送路204を通じて外部からの入力電気信号を半導体チップ201に入力し、信号出力伝送路205を通じて半導体チップ201からの出力信号を外部に出力することが可能なように構成されている。
また、本発明に係る周波数調整デバイス10は、半導体パッケージ100と同様に、高周波信号入力伝送路204の途中に設けられる。
このように、半導体パッケージ自体に周波数調整デバイスを組み込むことで、回路基板上に周波数調整デバイス用の領域を別途設ける必要がなくなり、高周波デバイスや光デバイス自体の小型化に寄与することができる。
次に、本発明に係る周波数調整デバイスの詳細について幾つかの実施形態を用いて説明する。
図3(a)に、本発明に係る周波数調整デバイスの第1の実施形態である周波数調整デバイス10の概略上面図を示し、図3(b)に、図3(a)中のAA’で示した線における概略側面断面図を示す。また図3(c)には、周波数調整デバイス10の等価回路を示す。
周波数調整デバイス10は、アルミナセラミック(Al2O3)からなる絶縁基板17上に形成された配線上に設けられたRC並列回路である。周波数調整デバイス10では、窒化タンタル(Ta2N)からなる層が絶縁基板17上に形成され、その上に金薄膜からなる第1の導電体15及び第2の導電体16がわずかに間隙を設けて配置される。なお、導電体15、16は、半導体パッケージの高周波信号入力伝送路104、204を構成する導電体の一部である。導電体15、16の間隙では、上述した窒化タンタル(Ta2N)の層が抵抗体14となって電気的に接続し、導電体15と16の間を入力信号が伝送可能となっている。抵抗体14はRC並列回路における抵抗器に相当する。
また、周波数調整デバイス10では、第1の導電体15の第2の導電体16に近接した端部の近傍で、第1の導電体15の上部に、酸化ケイ素(SiO2)からなる誘電体11及び金薄膜からなる電極12が順次積層され、第1の導電体15及び電極12とそれらに挟まれる誘電体11でコンデンサが形成される。ここで、誘電体11、電極12は第1の導電体15の幅以下の幅を有し、第1の導電体15からはみ出すことなく積層される。このように積層することで、伝送される電気信号が絶縁基板17その他へ伝わって伝送損失を発生することを防止可能である。さらに、電極12と、第2の導電体16とは、金で作られたワイヤである接続導電体13で電気的に接続される。このような構成とすることで、配線にRC並列回路である周波数調整デバイス10を設けることができる。
なお、後述する製造工程によって周波数調整デバイス10を製造する場合には、抵抗体14と導電体15、16の層間に、金メッキ法による導電体15、16の形成を容易にするためにチタン、パラジウムの層が設けられるが、説明の簡略化のため、これらチタン等の層は図3において図示せず省略している。同様に、誘電体11と電極12の間にもチタン、パラジウムの層が設けられるが、これらの層も説明の簡略化のために図3では省略している。
また、アースを行うために絶縁基板17の下部にも金薄膜の導電体層18を設けてもよい。
また、アースを行うために絶縁基板17の下部にも金薄膜の導電体層18を設けてもよい。
また、周波数調整デバイス10は、第1の導電体、第2の導電体のどちら側を信号の入力側としてもよい。
なお、誘電体11には、酸化ケイ素(SiO2)の他、Ta2O5のような金属酸化物やポリイミドのような有機材料等を用いることができる。また、電極12及び導電体15、16には、金薄膜の他、金や銅等の金属メッキが施されたタングステンメタライズ等を用いることができる。さらに、抵抗体14には、窒化タンタル(Ta2N)の他、TaSiO2、ニクロム等を用いることができる。
次に、第1の実施形態に係る周波数調整デバイス10の製造工程について説明する。
図4に、第1の実施形態に係る周波数調整デバイス10の製造工程のフローチャートを示す。また図5〜図7に、製造工程中の各工程における周波数調整デバイス10の概略上面図を示す。さらに、図8〜図10に、図5(a)のDD’の線における、製造工程10の各工程における周波数調整デバイス10の概略側面断面図を示す。また、図5〜図10において、同一部分を示す番号には同一の番号を用いて表す。
最初に、図5(a)及び図8(a)に示されるように、下面にアースのための導電体層18が設けられた絶縁基板17上に、窒化タンタル(Ta2N)の層1、チタン(Ti)、パラジウム(Pd)の層2を形成する(ステップS01)。窒化タンタルの層1は、抵抗体14を形成するためであり、チタン、パラジウムの層2は金メッキを施せるようにするためである。
まず、スパッタ法によって抵抗体14となる窒化タンタル(Ta2N)の層1を絶縁基板17上の全面に蒸着する。それから、蒸着された窒化タンタルの層1上に金メッキを施すことができるように、チタン(Ti)、パラジウム(Pd)をこの順に蒸着する。この蒸着により、絶縁基板17の上面全体に、窒化タンタルと、チタン及びパラジウムが順に積層される。
次に、導電体15、16を形成するためのレジストパターニングを行う(ステップS02)。図5(b)及び図8(b)に示すように、このレジストパターニングによって、導電体15、16が配置されることが予定されている領域だけが露出するようにフォトレジストの層3がチタン、パラジウムの層2の上に形成される。
その後、図5(c)及び図8(c)に示すようにメッキ法によってパラジウム層の表面に幅約0.1mm〜1mm程度、厚さ約1μm〜10μm程度の金薄膜層を形成する。そして、この金薄膜層が導電体15、16となる(ステップS03)。なお、ここで用いる金メッキ方法は一例であり、別の方法を用いてもよい。
導電体15、16が形成されると、エッチングを行い、図5(d)及び図8(d)に示すようにパラジウム、チタンの層2が除去される(ステップS04)。ここでエッチングを行う前に、まずフォトレジストを除去する。そして、フッ酸をベースとした混合液のような、チタン、パラジウムを溶解し、金を溶解しないエッチング液を用いてエッチングを行うことによって、導電体15、16の直下以外の、絶縁基板17上に露出しているパラジウム、チタンの層2を除去する。
その後、金薄膜層からなる導電体15,16に挟まれた領域以外に蒸着された、不要な窒化タンタルを除去するために、再びレジストパターニングを行う(ステップS05)。このレジストパターニングでは、図5(e)及び図8(e)に示すように、導電体15及び16の間隙だけを覆うようにフォトレジスト層4が形成される。
フォトレジスト層の形成が終わると、図6(a)及び図9(a)に示すように、エッチングによってフォトレジスト層4に覆われていない不要な窒化タンタルの層1を除去する(ステップS06)。こうして、抵抗体14が形成される。なお、窒化タンタルの層1の除去が終わると、フォトレジスト層4も除去する。
次に、金薄膜からなる導電体15の上に誘電体11の層を形成するために、三度レジストパターニングを行う(ステップS07)。
このステップでは、図6(b)及び図9(b)に示すように、誘電体11を蒸着するため、誘電体11が蒸着される所定の領域だけを露出させるように、フォトレジスト層5で絶縁基板17全体を覆う。
その後、図6(c)及び図9(c)に示すように、フォトレジスト層5が形成された後、スパッタ法により、酸化ケイ素(SiO2)を蒸着し、絶縁基板17の最上面に誘電体の層6を形成する(ステップS08)。
誘電体の層6が形成されると、リフトオフにより、フォトレジストの層5、及びフォトレジストの層5上に蒸着された酸化ケイ素を除去する(ステップS09)。こうして、図6(d)及び図9(d)に示すように、誘電体11の層が導電体15上の所定領域に形成される。
リフトオフが終了すると、図6(e)及び図9(e)に示すように、スパッタ法により、再びチタン(Ti)、パラジウム(Pd)をこの順に絶縁基板17の最上面全体に蒸着し、これらの層7を形成する(ステップS10)。この蒸着を行うことにより、誘電体11の上面に金メッキを施すことが可能となる。
チタン、パラジウムの蒸着が終わると、図7(a)及び図10(a)に示すように、レジストパターニングを行って誘電体11上面の所定領域だけが露出するように絶縁基板17をフォトレジスト層8で覆う(ステップS11)。
ステップS11のレジストパターニングが終了すると、金メッキを行い、誘電体11表面の所定領域に厚さ約1μm〜10μm程度の金薄膜層を形成する(ステップS12)。こうして図7(b)及び図10(b)に示すように、誘電体11の上に、電極12が形成される。
電極12が形成されると、図7(c)及び図10(c)に示すように、フォトレジストを除去し、エッチングによって不要なチタン、パラジウムを取り除く(ステップS13)。
最後に、図7(d)及び図10(d)に示すように、金のワイヤ13を電極12及び配線15にボンディングする(ステップS14)。
上述した製造工程によって、信号の伝送路上に周波数調整デバイス10を形成することができる。ただし、上述した製造工程は一例であり、これに限られるものではない。
次に、本発明の第2の実施形態に係る周波数調整デバイス20について、図11を参照しつつ説明する。
図11(a)は、周波数調整デバイス20の概略上面図、図11(b)は図11(a)のBB’で示した線における概略側面断面図、図11(c)は周波数調整デバイス20の等価回路を示す図である。また図11において、図3に示した周波数調整デバイス10と同じ構成要素は、図3において用いた番号と同じ番号で示される。
周波数調整デバイス20は、上述した周波数調整デバイス10の電極12の代わりに、それぞれ面積の異なる複数の小電極22を備えるものである。そのため、周波数調整デバイス20は、用途に合わせて小電極22間を接続する接続導電体23を必要なだけ設け、接続導電体23で電気的に接続された小電極22の総面積を変更することでコンデンサ容量を変更することができる。この接続導電体23には、金ワイヤを用いることができる。
また周波数調整デバイス20は、上述した周波数調整デバイス10の製造工程と同様の製造工程で形成することが可能であり、電極を形成するために、レジストパターニングを行うステップS11において、複数に分割された薄膜が形成されるようにレジストパターンを変更し、且つワイヤボンディングを行うステップS14で、小電極22間を接続するワイヤの数・接続する小電極を変更することで、様々な信号伝送特性を有する周波数調整デバイスを形成することができる。
さらに、本発明の第3の実施形態に係る周波数調整デバイス30について、図12を参照しつつ説明する。
図12(a)は、周波数調整デバイス30の概略上面図、図12(b)は図12(a)のCC’で示した線における概略側面断面図である。また図12において、図3に示した周波数調整デバイス10と同じ構成要素は、図3において用いた番号と同じ番号で示される。
周波数調整デバイス30は、ワイヤボンディングを用いることなく、RC並列回路を構成するものである。ワイヤボンディングをなくすために、周波数調整デバイス30では、誘電体31の上部に設けられる電極32を直接導電体16と電気的に接続されるように形成したものである。このようにワイヤ部分をなくした構成とすることで、インダクタンスの発生を抑制し、良好な信号伝送特性を有する周波数調整デバイスを形成することができる。
また周波数調整デバイス30の製造工程は、周波数調整デバイス10の製造工程からワイヤボンディングを行うステップS14を省略したものであり、また誘電体を形成するためにレジストパターニングを行うステップS07及び電極を形成するためにレジストパターニングを行うステップS11において、誘電体31、電極32が導電体16にまで薄膜形成されるようにそれぞれレジストパターンを変更すればよい。
このように、周波数調整デバイス30は、周波数調整デバイス10及び20よりも簡単な製造工程で形成することができる。
さらに、本発明の第4の実施形態に係る周波数調整デバイス40について、図13を参照しつつ説明する。
図13(a)は、周波数調整デバイス40の概略上面図、図13(b)は図13(a)のEE’で示した線における概略側面断面図である。
周波数調整デバイス40は、導電体45及び46を、周波数調整デバイス10のように金薄膜を用いず、代わりとして金属メッキを施したタングステンメタライズ等を用いた厚膜で構成したものである。この実施形態では、抵抗体44は、導電体45及び46の間隙にのみ配置される。その他の構成は、第1の実施形態に係る周波数調整デバイス10と同様である。
次に、本発明に係る第1の実施形態に係る周波数調整デバイス10を実際に作成し、信号伝送特性を調べた結果について説明する。
作成した周波数調整デバイス10の一例は、コンデンサ容量が5pF、抵抗が10ΩのCR並列回路である。この周波数調整デバイス10では、厚さ0.4mmのアルミナセラミック基板17上に、幅0.4mmの金薄膜による導電体15及び16が形成されている。導電体15及び16の間には、長さ0.08mmの間隙があり、この間隙と同じ抵抗体長を有する窒化タンタル(Ta2N)からなる抵抗体14で電気的に接続されている。また誘電体11は配線の長さ方向に0.3mm、幅方向に0.3mmの大きさを有し、且つ絶縁基板17に接触しないように出力側配線上に形成される。さらに電極12は、配線15の長さ方向に0.2mm、幅方向に0.2mm(誘電体に面する領域の面積が0.04mm2)と誘電体11より一回り小さく、誘電体11からはみ出すことがないように誘電体11上に形成される。また金ワイヤである接続導電体13は、電極12と入力側配線を電気的に接続している。
さらに、導電体15及び16の間隙の長さ、即ち抵抗体14の抵抗体長を0.04mm、0.12mm、0.16mmと変えて、それぞれ抵抗が5Ω、15Ω、20Ω(ただしコンデンサ容量は5pFで一定)の周波数調整デバイスを作成した。
そこで、図14に、作成した周波数調整デバイス10の信号伝送特性のグラフを示す。
グラフの横軸は、入力信号の周波数を表し、単位はGHzである。また、グラフの縦軸は、周波数調整デバイス10による伝送損失を表し、単位はdBである。グラフ61は、作成した周波数調整デバイス10(抵抗体長0.08mm、抵抗10Ω)の信号伝送特性を表す。また同様に、グラフ62〜64は、それぞれ抵抗体14の抵抗体長を0.04mm、0.12mm、0.16mmとして抵抗5Ω、15Ω、20Ωとしたとき(ただしコンデンサ容量は5pFで一定)の、各周波数調整デバイスの信号伝送特性を表す。
図14に示されるように、入力信号が6GHz以上では、各周波数調整デバイスとも伝送損失は−0.2dB未満であり、一方、入力信号が6GHzを下回ると、徐々に伝送損失は増加し、周波数2GHzでは約−0.4dB〜−0.7dBの伝送損失となり、周波数1GHzでは、約−0.4dB〜−1.2dBの伝送損失が生じる、ハイパスフィルタとなることが分かる。
また同様に、周波数調整デバイス10の誘電体11の厚みを変更して、コンデンサの容量を2pFとし、抵抗体長の長さをそれぞれ0.04mm、0.08mm、0.12mm、0.16mmとした場合の周波数調整デバイスの信号伝送特性を図15に示す。
図15において、グラフの横軸及び縦軸は図14と同様である。また、グラフ71〜74は、それぞれ抵抗を5Ω、10Ω、15Ω、20Ωとしたときの周波数調整デバイスの信号伝送特性を示す。
図15に示されるように、各周波数調整デバイスとも図14に示した周波数調整デバイスよりも高周波側から伝送損失が増大するハイパスフィルタとなっていることが分かり、具体的には伝送損失が増大する入力信号の周波数が12GHzを下回ると、徐々に伝送損失の増加幅が大きくなることが分かる。
以上説明してきたように、本発明に係る周波数調整デバイスは、半導体パッケージの高周波信号入力伝送路上に形成され、デバイスの省スペース化に寄与できることが可能である。また、数GHzから10GHz以上の周波数を持つ入力信号に対し、良好な伝送特性を有するハイパスフィルタを構成することが可能である。
さらに、抵抗体長及び誘電体の厚さを変更するだけで、簡単に様々な仕様の周波数調整デバイスを構成することができる。
また、上述した実施形態は本発明を説明するためのものであり、本発明は上述した実施形態に限られるものではない。例えば、半導体チップに対する入力信号を伝送する高周波信号入力伝送路が複数存在する場合には、各高周波信号入力伝送路に本発明に係る周波数調整デバイスを形成することも可能である。
10、20、30、40 周波数調整デバイス
11、31 誘電体
12、32 電極
22 小電極
13、23 接続導電体
14、44 抵抗体
15、16、45、46 導電体
17、103 絶縁基板
104、204 高周波信号入力伝送路
105、205 信号出力伝送路
100、200 半導体パッケージ
101、201 半導体チップ
203 中継基板
11、31 誘電体
12、32 電極
22 小電極
13、23 接続導電体
14、44 抵抗体
15、16、45、46 導電体
17、103 絶縁基板
104、204 高周波信号入力伝送路
105、205 信号出力伝送路
100、200 半導体パッケージ
101、201 半導体チップ
203 中継基板
Claims (7)
- 基板上に形成され、高周波信号を伝送する第1導電体と第2導電体とを接続する抵抗体と、
前記第1導電体の端部上に配置される誘電体と、
前記誘電体上に配置され、前記第2導電体と接続される電極と、を有し、
前記抵抗体と前記誘電体とによりフィルタ回路を形成することを特徴とする周波数調整デバイス。 - 前記誘電体の幅は、前記第1導電体の幅以下であることを特徴とする請求項1に記載の周波数調整デバイス。
- 前記電極は、複数の小電極で構成され、
各前記小電極が、接続導電体によって接続され、前記電極が前記誘電体と接触する面積が調整されることを特徴とする請求項1又は2に記載の周波数調整デバイス。 - 前記複数の小電極は、前記誘電体との接触面積が異なる小電極を含む請求項3に記載の周波数調整デバイス。
- 前記電極は、前記第2導電体と接続導電体によって接続されることを特徴とする請求項1〜4の何れか一項に記載の周波数調整デバイス。
- 前記電極は、前記第2導電体の上部まで延びて、該第2導電体に接続されることを特徴とする請求項1〜4の何れか一項に記載の周波数調整デバイス。
- 請求項1〜6の何れか一項に記載された周波数調整デバイスを、半導体チップの高周波信号入力伝送線路に組み込んだことを特徴とする半導体パッケージ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005137189A JP2006319409A (ja) | 2005-05-10 | 2005-05-10 | 周波数調整デバイス及び周波数調整デバイスを有する半導体パッケージ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2005137189A JP2006319409A (ja) | 2005-05-10 | 2005-05-10 | 周波数調整デバイス及び周波数調整デバイスを有する半導体パッケージ |
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Country | Link |
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JP (1) | JP2006319409A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008160389A (ja) * | 2006-12-22 | 2008-07-10 | Mitsubishi Electric Corp | 信号等化器 |
JP2013098339A (ja) * | 2011-10-31 | 2013-05-20 | Sumitomo Electric Device Innovations Inc | 高周波回路装置 |
JP2016208512A (ja) * | 2015-04-20 | 2016-12-08 | エイブイエックス コーポレイション | 並列rc回路イコライザ |
US10879865B2 (en) | 2015-04-20 | 2020-12-29 | Avx Corporation | Wire-bond transmission line RC circuit |
-
2005
- 2005-05-10 JP JP2005137189A patent/JP2006319409A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP4739178B2 (ja) * | 2006-12-22 | 2011-08-03 | 三菱電機株式会社 | 信号等化器 |
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