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JP2006318663A - プロトン伝導性電解質膜とその製造方法、及び固体高分子型燃料電池 - Google Patents

プロトン伝導性電解質膜とその製造方法、及び固体高分子型燃料電池 Download PDF

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JP2006318663A JP2005137143A JP2005137143A JP2006318663A JP 2006318663 A JP2006318663 A JP 2006318663A JP 2005137143 A JP2005137143 A JP 2005137143A JP 2005137143 A JP2005137143 A JP 2005137143A JP 2006318663 A JP2006318663 A JP 2006318663A
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隆行 鈴木
Takahito Chiba
隆人 千葉
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Abstract

【課題】プロトン伝導性が高く、メタノール透過性が低く、電極触媒層との接合性が良好なプロトン伝導性電解質膜とその製造方法、及び該プロトン伝導性電解質膜1を用いた固体高分子型燃料電池を提供すること。
【解決手段】多孔質膜の細孔中にプロトン伝導性ポリマーを含有したプロトン伝導性電解質膜であって、該電解質膜表面のJIS B 0601による算術平均粗さRaが0.5〜10.0μmであることを特徴とするプロトン伝導性電解質膜1。
【選択図】図1

Description

本発明は、プロトン伝導性電解質膜及びプロトン伝導性電解質膜の製造方法に関し、更にはそれらプロトン伝導性電解質膜を燃料電池用電解質膜として用いる固体高分子型燃料電池に関する。
燃料電池は水素と酸素を反応させて電気を発生させる発電装置であり、発電反応で水しか生成されないという優れた性質を有しているので、温暖化やオゾン層破壊といった地球環境問題に対処する省エネルギーの技術として注目されている。
燃料電池には固体高分子型燃料電池、リン酸型燃料電池、溶融炭酸塩型燃料電池、固体酸化物型燃料電池の4種類がある。これらの中でも、固体高分子型燃料電池は作動温度が低いという利点がある。固体高分子型燃料電池は、水素を直接用いる直接水素型、メタノールを改質器を用いて水素に変換する改質型、改質器を用いずに直接メタノールを使用する直接メタノール型(DMFC、Direct Methanol Fuel Cell)の三つに大別される。DMFCは改質器が不要であるため小型、軽量化が可能であり、来るべきユビキタス社会に向けた個人用の携帯情報端末(PDA、Personal Digital Assistance)等の電池や専用バッテリーとして、その実用化が期待されている。
固体高分子型燃料電池の主な構成要素は、電極、触媒、電解質、セパレータである。電解質として、高分子のプロトン伝導性電解質膜を使用する。プロトン伝導性電解質膜はイオン交換膜や湿度センサー等の用途に用いられているが、近年、固体高分子型燃料電池における電解質としての用途においても注目を集めている。例えば、デュポン社のナフィオン(登録商標)を代表とするスルホン酸基含有フッ素樹脂膜は、携帯用燃料電池における電解質としての利用が検討されている。
従来より知られているこれらのフッ素樹脂系プロトン伝導性膜は、メタノール透過性が大きいという欠点がある。プロトン伝導性膜をDMFC等の固体高分子型燃料電池の新たな用途において実用化を図るには、プロトン伝導性が高く、メタノール透過性が低い膜の開発が不可欠である。また、特にDMFCとしての性能向上を図る上では薄膜化が必須であり、膜の物理的強度も要求される。
そこで、メタノールの透過(クロスオーバー)をできるだけ抑制し、且つ高温(摂氏約130度以上)環境下での使用にも耐える電解質膜を提供することを目的に、メタノール及び水に対して実質的に膨潤しない多孔性基材の細孔に、プロトン伝導性を有するポリマーを充填した電解質膜が開示されている(例えば、特許文献1参照。)。多孔性基材としては、ガラス、アルミナ等のセラミックス系の無機材料、またはポリテトラフルオロエチレン、ポリイミド等を用いてもよいと記載されている。更にはメタノールの透過(クロスオーバー)をできるだけ抑制することを目的に、無機多孔性基材の細孔にプロトン伝導性を有するポリマーを充填した電解質膜が開示されている(例えば、非特許文献1参照。)。
また、燃料電池を構成したときの大きな課題として、電極触媒層と電解質膜との接合性不良が問題となっている。電極触媒層と電解質膜との接合性が不良になると界面における抵抗が大きくなり、発電効率を下げる原因となる。そこで電極触媒層と電解質膜との界面の抵抗を低減し、出力向上する目的で電解質膜の表面粗さを1〜10μm程度に粗面化されている触媒層−電解質膜積層体が開示されている(例えば、特許文献2参照。)。更にはガスシール性、出力向上を目的として、電解質膜の表面粗さが0.1〜10μmである膜電極接合体も開示されている(例えば、特許文献3参照。)。これら電解質膜はデュポン社製のナフィオン膜のような単なる電解質膜であって、本発明の多孔質膜の細孔中にプロトン伝導性ポリマーを充填した電解質膜とは異なる。
国際公開第00/54351号パンフレット 特開2005−63832号公報 特開2003−282094号公報 Electrochemistry,70,934(2002)
プロトン伝導性電解質膜を固体高分子型燃料電池の電解質として実用に耐えるためには、少なくともプロトン伝導性が十分に高いこと、メタノール透過性が十分に低いことも重要な因子となる。更には電極触媒層との接合性も出力向上には重要な因子となる。
従って、本発明の第1の目的は電解質膜の複合膜化によりプロトン伝導性が高く、メタノール透過性が低い優れた性能を持たせると同時に、電解質膜の表面粗さの最適化により電極触媒層との接合性が良好なプロトン伝導性電解質膜を提供すること、及びこのような優れた性能を持ったプロトン伝導性電解質膜の製造方法を提供することにある。
本発明の第2の目的は、上記のような優れた性能を持ったプロトン伝導性電解質膜を電解質として有する固体高分子型燃料電池を提供することにある。
本発明の上記目的は、下記構成により達成された。
(請求項1)
多孔質膜の細孔中にプロトン伝導性ポリマーを含有したプロトン伝導性電解質膜であって、該電解質膜表面のJIS B 0601による算術平均粗さRaが0.5〜10.0μmであることを特徴とするプロトン伝導性電解質膜。
(請求項2)
前記多孔質膜が無機多孔質膜であることを特徴とする請求項1に記載のプロトン伝導性電解質膜。
(請求項3)
前記多孔質膜が無機粒子を含有した有機多孔質膜であることを特徴とする請求項1に記載のプロトン伝導性電解質膜。
(請求項4)
カソード極、アノード極及び該両極に挟まれた電解質からなる固体高分子型燃料電池において、該電解質として請求項1〜3のいずれか1項に記載のプロトン伝導性電解質膜を用いることを特徴とする固体高分子型燃料電池。
(請求項5)
多孔質膜の細孔中にプロトン伝導性ポリマーを含有したプロトン伝導性電解質膜の製造方法であって、該電解質膜表面のJIS B 0601による算術平均粗さRaが0.5〜10.0μmとなるように製造することを特徴とするプロトン伝導性電解質膜の製造方法。
(請求項6)
前記細孔中のプロトン伝導性ポリマーが、該細孔中少なくとも分子内に1個以上のプロトン解離性の基を含有するモノマーを含有させ、次いでIn−situ重合することにより製造されることを特徴とする請求項5に記載のプロトン伝導性電解質膜の製造方法。
(請求項7)
前記細孔中のプロトン伝導性ポリマーが、該細孔中少なくとも分子内に1個以上のプロトン解離性の基を含有するモノマー及び下記一般式(1)で表される化合物を含有させ、次いでIn−situ重合することにより製造されることを特徴とする請求項5に記載のプロトン伝導性電解質膜の製造方法。
Figure 2006318663
(式中、R1は炭素数4以下のアルキル基を表し、R2は共重合または反応可能な有機基を表し、m、nはいずれも1〜3の整数である。但し、m+n=4であり、mが2または3のとき、R2は同じでも異なっていてもよい。)
本発明により、プロトン伝導性が十分に高く、メタノール透過性が十分に低く、電極触媒層との接合性が良好なプロトン伝導性電解質膜とその製造方法、及び該プロトン伝導性電解質膜を用いた固体高分子型燃料電池を提供することができた。
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明のプロトン伝導性電解質膜は、多孔質膜の細孔中にプロトン伝導性ポリマーを含有したプロトン伝導性電解質膜であって、該電解質膜表面のJIS B 0601による算術平均粗さRaが0.5〜10.0μmであることを特徴とする。前記JIS B 0601による算術平均粗さRaとは、対象物の表面からランダムに抜き取った各部分における表面粗さを表すパラメータであり、JIS B 0601に規定されている。本発明では基準長2.5mm、カットオフ値0.8mmで測定したときの算術平均粗さRaが0.5〜10.0μmであることを特徴とする。
上記条件で測定して得られるRaは表面の微小な凹凸特性と高さの平均に関係し、Raを特定の範囲に設定することで、本発明のプロトン伝導性電解質膜を用いて燃料電池を構成したときに、電解質膜と電極触媒層の接合性が良好となり、界面抵抗が低下し、燃料電池の出力を向上させることが可能となる。Raが0.5μm未満の場合には効果が小さく、また10.0μmを超えると逆に接合性を低下させてしまうため好ましくない。特に好ましいRaの範囲は1.0〜5.0μmである。
前記Raを調整するに当たっては種々の方法、例えば、以下の方法があり、これらを単独もしくは2種以上を組み合わせて用いることで調整することができる。
(1)規則的または不規則な形状の凹凸を有するシートに挟み込んで製造する方法
多孔質膜にポリマーを充填する際に、予め表面が粗面化されているシートに挟み込んで加圧することで製造できる。この方法に好ましく用いられるシートは、予め凹凸をポリオレフィン樹脂表面に型付けされたシートである。このようなシートを製造する代表的な方法は、基板上に溶融したポリオレフィン樹脂を押し出しコーティングした後、型付けローラーに圧接して微細な凹凸の模様付けを行うことにより行われる。この模様付けを行う方法には、溶融押し出しで得られるシートに室温付近でエンボシングカレンダー処理する方法と、ポリオレフィン樹脂の押し出しコーティング時にロール表面に模様を彫刻したクーリングロールを使用して冷却しながら凹凸を形成する方法があるが、比較的弱い圧力で型付けすることができ、しかもより正確で均質な型付けができる後者が好ましい。
また、本発明における多孔質膜の細孔中にプロトン伝導性ポリマーを含有する方法は特に限定されるものでなく、例えば、多孔質膜に前記プロトン伝導性ポリマー溶液を塗布する方法、多孔質膜を前記プロトン伝導性ポリマー溶液に浸漬する方法などにより、多孔質膜の細孔中にプロトン伝導性ポリマーを含有することができる。
好ましくはプロトン伝導性ポリマーの前駆体液を多孔質膜の細孔中に含有し、前記表面が粗面化されているシートに挟み込んで加圧し、熱重合や光重合等、従来より知られている適宜の方法により、In−situ重合またはIn−situ反応させプロトン伝導性ポリマーとする方法である。ポリマー前駆体液とは重合等の処理を行うことにより、ポリマーに変えることができるモノマー等を意味する。
(2)プロトン伝導性ポリマーにマット剤を添加する方法
多孔質膜にポリマーを含有する際に、プロトン伝導性ポリマーにマット剤を添加することで製造することができる。マット剤としては平均粒径が0.01〜10μmの有機または無機微粒子が好ましく、例えば、酸化チタン、シリカ、ガラス粉、硫酸バリウム、ポリスチレン樹脂、ポリメチルメタクリレート樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリアクリレート共重合樹脂等が挙げられる。また、このマット剤は単分散のものあるいは多分散のものであってもよく、その分散度(標準偏差/平均粒径)は0.2〜10のものが好ましく用いることができる。
(3)電解質膜表面に微細な凹凸を彫刻する方法
電解質膜を形成してから表面をサンドブラスト処理、大気圧プラズマ処理、エッチング処理、大気圧コロナ放電処理、カレンダー処理等で凹凸をつける方法が挙げられる。
本発明における多孔質膜の細孔中にプロトン伝導性ポリマーを含有する方法は特に限定されるものでなく、前記(1)と同様の方法を用いることができる。
本発明における多孔質膜は特に制限はなく、例えば、ガラス、シリカ、アルミナ等の無機多孔質膜、ポリエチレン、テトラフルオロエチレン、ポリイミド等の有機多孔質膜が挙げられるが、特に好ましくは無機粒子及び有機粒子を含む分散液を積層し、焼成する工程により得られる無機多孔質膜、または無機粒子を含有した有機多孔質膜である。
前記無機粒子及び有機粒子を含む分散液を積層し、焼成する工程により得られる無機多孔質膜とは、無機粒子及び有機粒子を含む分散液を積層する工程と、該分散液を積層したものを焼成する工程により得られる無機多孔質膜である。前記積層工程では支持体を用いてもよく、支持体としては最終的には焼失または溶けて無くなるもの、あるいは剥がし取れるものであれば任意の素材の支持体を用いることができ、例えば、濾紙などの紙、不織布などの布、ポリエチレンテレフタレートなどの高分子フィルム等、任意の素材で形成した支持体を用いることができる。
支持体の表面は粗面であることが好ましく、粗面であれば得られるプロトン伝導性電解質膜の面も粗面となる。
支持体の表面粗さは特に制限はないが、無機粒子及び有機粒子を含む分散液を積層する面の表面粗さRaが10.0μm以下であることが好ましい。また、無機粒子及び有機粒子を含む分散液を積層することによる支持体の反り(カール)、たわみなどを防ぐために、分散液を積層する面とは反対側の面にバッキング層を設けることが好ましい場合もある。
前記無機粒子としては、シリカ(SiO2)、アルミナ(Al23)、酸化ジルコニウム(ZrO2)、酸化ホウ素(B23)、チタニア(TiO2)等や、Ti、Al、B、Zrの水酸化物が挙げられる。これらは一種類でもいくつかの種類のものを混合して用いてもよい。本発明においては、シリカ(SiO2)が好ましい。また、シリカ(SiO2)の中でも非晶質シリカが好ましく、乾式法、湿式法、エアロゲル法いずれの製法によるものでもよいが、湿式法のコロイダルシリカは更に好ましい。
本発明においては、無機粒子の粒径としては平均粒径が一次平均粒径で10nm以上のものが好ましく、より好ましくは10〜100nm、更に好ましくは10〜50nmである。なお無機粒子の平均粒径は、例えば、走査型電子顕微鏡により観察して無作為に粒子200個の長径を測定し、平均粒径を求めることができる。
有機粒子としては、最終的には消失または溶けて無くなるものであれば任意の素材の有機粒子を用いることができるが、分散液に用いる分散媒としての溶媒に膨潤しないものが好ましい。本発明においては、分散媒としては水系溶媒が好ましく、有機粒子としては、例えば、アクリル樹脂、スチレン樹脂、スチレン/アクリル系樹脂、スチレン/ジビニルベンゼン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ウレタン系樹脂等のポリマービーズを用いることができる。本発明においては、有機粒子の平均粒径は10〜450nmが好ましく、更に好ましくは100〜300nmである。
本発明における無機多孔質膜は無機粒子と有機粒子を含む分散液を積層させた後、焼成する工程を経て形成されるので、無機粒子同志が固着、焼結して薄膜を形成するのと同時に、主には有機粒子が占有していた部分が薄膜内で細孔を形成する。本発明においては、無機多孔質膜の平均細孔径は10〜450nmが好ましく、更に好ましくは平均細孔径が100〜300nmである。平均細孔径は、例えば、島津製作所社製ポアサイザー9320等を用い、水銀圧入法により求めることができる。
本発明においては、無機多孔質膜の空隙率は40〜95%であることが好ましく、より好ましくは50〜80%である。
空隙率は多孔質膜の単位面積S(cm2)当たりの質量W(g)、平均厚みt(μm)及び密度d(g/cm3)から次式により算出することができる。
空隙率(%)=(1−(104・W/(S・t・d)))×100
無機粒子を5〜60体積%、有機粒子を40〜95体積%の割合で用いる(無機粒子と有機粒子の体積の総和を1とする)ことにより、多孔質膜の空隙率を上記範囲に調整することができる。
次に、前記無機粒子及び有機粒子を含む分散液の調製方法について説明する。
無機粒子と有機粒子の使用割合は上記の通りであるが、分散液の濃度としては固形分濃度として5〜80質量%、好ましくは10〜40質量%となるように調製する。
分散媒としては水系溶媒が好ましい。水系溶媒としては水及びアルコール類など各種既知のものが使用できるが、水または水を主成分とする混合溶媒が好ましく使用される。
無機粒子と有機粒子を分散する分散助剤としては、例えば、高級脂肪酸塩、アルキル硫酸塩、アルキルエステル硫酸塩、アルキルスルホン酸塩、スルホコハク酸塩、ナフタレンスルホン酸塩、アルキルリン酸塩、ポリオキシアルキレンアルキルエーテルリン酸塩、ポリオキシアルキレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコール、グリセリンエステル、ソルビタンエステル、ポリオキシエチレン脂肪酸アミド、アミンオキシド等の各種の界面活性剤を用いることができる。
分散方法としては、例えば、ボールミル、サンドミル、アトライター、ロールミル、アジテータ、ヘンシェルミキサ、コロイドミル、超音波ホモジナイザー、パールミル、湿式ジェットミル、ペイントシェーカー等が挙げられ、これらは単独であるいは適宜組み合わせて用いることができる。
無機粒子及び有機粒子を含む分散液を積層する工程としては、分散液を減圧吸引濾過器を用いてメンブレンフィルタで濾過を行い、メンブレンフィルタ上に無機粒子及び有機粒子を含む層を堆積させ乾燥し、メンブレンフィルタを剥ぎ取る方法、あるいは分散液を支持体に塗布して乾燥する方法などがある。本発明においては、分散液を支持体に塗布する方式が好ましい。塗布方式としては、例えば、ロールコーティング法、ロッドバーコーティング法、エアナイフコーティング法、スプレーコーティング法、カーテン塗布方法、エクストルージョン法等、従来より知られた塗布方式を採用することができる。
無機多孔質膜を形成するには、無機粒子及び有機粒子を含む分散液を積層し乾燥したもの、または支持体が焼失または溶けて無くなるものであれば支持体上に積層したものを、窒素雰囲気中で電気炉で加熱処理して焼成すればよい。加熱処理は、例えば、ケイ化モリブデンといった発熱体を備えた電気炉を用いて行うことができ、1500℃以下、より好ましくは400〜1300℃で行われる。加熱のための時間は目的とする質多孔膜の大きさにより適宜設定することが可能であり、具体的には、例えば、5〜24時間程度の加熱時間を用いることができる。加熱時間が長いと焼結が進行して、平均細孔径が小さくなることがある。多孔質膜を得るための加熱処理における昇温速度及び降温速度は、適宜設定することができる。昇温速度及び降温速度の双方について、100〜300℃/時間とすることが好ましい。また仮焼成、本焼成と2回に分けて、加熱処理を行うことも好ましい。
前記無機粒子を含有した有機多孔質膜とは、次のような方法で製造することができる。まず無機粒子を有機膜材料と十分に混合した後、製膜と同時に多孔化する。膜の多孔化方法には、大別して延伸法(乾式法)と抽出法(湿式法)とがある。抽出法では、例えば、無機粒子を含む樹脂組成物に充填材や可塑剤を配合したものをフィルム状に押し出し成形し、その後フィルムから充填材や可塑剤を抽出することで多孔化を行う。一方、延伸法では無機粒子を含む樹脂組成物を溶融押し出しする過程で結晶構造を制御し、その後、延伸に伴うクレーズの発生及び成長によって多孔化を行う。ここで、本発明に係る無機粒子を含有した有機多孔質膜の製造工程における多孔化方法に関して特に制限はなく、いずれの方法によっても多孔質膜を製造することができる。
無機粒子を含有した有機多孔質膜を構成する樹脂組成物に使用する樹脂としては、例えば、エチレン、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、3−メチル−1−ブテン、4−メチル−1−ペンテン、5−メチル−1−ヘプテン等のα−オレフィンの単独重合体または共重合体等のポリオレフィン樹脂、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル−塩化ビニリデン共重合体、塩化ビニル−オレフィン共重合体等の塩化ビニル系樹脂、ポリテトラフルオロエチレン、ポリクロロトリフルオロエチレン、ポリフッ化ビニリデン、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体、テトラフロオロエチレン−ペルフロオロアルキルビニルエーテル共重合体、テトラフルオロエチレン−エチレン共重合体等のフッ素系樹脂、ナイロン6、ナイロン66等のポリアミド樹脂等、制限なく使用されるが、機械的強度、化学的安定性、耐薬品性に優れ、プロトン伝導性ポリマーとの馴染みがよいことからポリオレフィン樹脂を用いるのが好ましい。ポリオレフィン樹脂としてはポリエチレン、ポリプロピレンが特に好ましい。
前記有機多孔質膜に含有する無機粒子は、多孔質膜細孔の外気と通じた表面に多数の無機粒子の一部が露出していることが好ましく、この露出した無機粒子により物理的アンカー効果が発現し、細孔中に含有したプロトン伝導性ポリマーの膨潤を抑える効果を付与できる。または露出した無機粒子表面と細孔中に含有するポリマー構造中の官能基が物理的または化学的に結合することにより、細孔中に含有したプロトン伝導性ポリマーの膨潤を抑える効果を付与できる。更に上記樹脂組成物をシート状に成形した後に、1軸または2軸延伸することにより多孔質膜を製造する場合において、延伸時にマトリックスである樹脂と無機粒子の界面で剥離が生じ、それが微細な連通孔を形成するので、形成される孔の性状を制御する作用も有する。
上記樹脂組成物に含有する無機粒子としては、特に限定されず公知の無機粒子、例えば、周期律表第IIA族、第IVA族、第IIIB族、及び第IVB族よりなる群から選ばれる少なくとも1種の金属の酸化物、複合酸化物、水酸化物、炭酸塩、硫酸塩、ケイ酸塩、またはこれらの混合物等の粉末を使用することができる。
本発明においては好適に使用できる無機粒子としては、シリカ(SiO2)、アルミナ(Al23)、酸化ジルコニウム(ZrO2)、酸化ホウ素(B23)、チタニア(TiO2)等の酸化物やそれらの複合酸化物が挙げられる。これらは一種類でもいくつかの種類のものを混合して用いてもよい。本発明においては、特にシリカ(SiO2)が好ましい。またシリカ(SiO2)の中でも非晶質シリカが好ましく、乾式法、湿式法、エアロゲル法いずれの製法によるものでもよいが、湿式法のコロイダルシリカは更に好ましい。
前記無機粒子の粒径としては、平均粒径が一次平均粒径で10nm以上のものが好ましく、より好ましくは10〜100nmである。なお無機粒子の平均粒径は、例えば、走査型電子顕微鏡により観察して無作為に粒子200個の長径を測定し、平均粒径を求めることができる。
前記樹脂組成物に含有する無機粒子の配合量は、樹脂と無機粒子の合計質量を基準とした無機粒子の質量%で表して1〜50質量%が好ましい。
前記無機粒子を含有した有機多孔質膜の平均細孔径は10〜1000nmが好ましく、より好ましくは平均細孔径が10〜500nmである。更に好ましくは平均細孔径が10〜100nmである。平均細孔径は、例えば、島津製作所社製ポアサイザー9320等を用い、水銀圧入法により求めることができる。
前記無機粒子を含有した有機多孔質膜の空隙率は40〜95%であることが好ましく、より好ましくは50〜80%である。空隙率は多孔質膜の単位面積S(cm2)当たりの質量W(g)、平均厚みt(μm)及び密度d(g/cm3)から次式により算出することができる。
空隙率(%)=(1−(104・W/(S・t・d)))×100
前記無機粒子を含有した有機多孔質膜の吸水率は200%以上が好ましい。吸水率とはシートまたはフィルムの乾燥質量当たりの吸水量を意味し、シートまたはフィルムをイオン交換水に4時間以上浸漬した後、表面の水分をティッシュペーパー等で拭きとりその質量を吸水時の質量とし、次に60℃5時間減圧乾燥させその質量を乾燥質量として、吸水率(%)=[(吸水時の質量−乾燥質量)/乾燥質量]×100の式より求めたものである。
本発明における多孔質膜の細孔中に含有されるプロトン伝導性ポリマーとしては、特に制限はなく、例えば、(A)主鎖が脂肪族炭化水素からなる高分子にスルホン酸基及び/またはホスホン酸基を導入した高分子電解質、(B)主鎖がフッ素で置換された脂肪族炭化水素からなる高分子にスルホン酸基及び/またはホスホン酸基を導入した高分子電解質、(C)主鎖が芳香環を有する高分子にスルホン酸基及び/またはホスホン酸基を導入した高分子電解質、(D)主鎖に実質的に炭素原子を含まないポリシロキサン、ポリフォスファゼンなどの高分子に、スルホン酸基及び/またはホスホン酸基を導入した高分子電解質、(E)(A)〜(D)のスルホン酸基及び/またはホスホン酸基導入前の高分子を構成する繰り返し単位から選ばれるいずれか2種以上の繰り返し単位からなる共重合体にスルホン酸基及び/またはホスホン酸基を導入した高分子電解質等が挙げられる。
ここに「高分子にスルホン酸基及び/またはホスホン酸基を導入した」とは、「高分子骨格にスルホン酸基及び/またはホスホン酸基を化学結合を介して導入した」ことを意味する。
上記(A)の高分子電解質としては、例えば、ポリビニルスルホン酸、ポリスチレンスルホン酸、ポリ(α−メチルスチレン)スルホン酸等が挙げられる。
上記(B)の高分子電解質としては、例えば、パーフルオロカーボンスルホン酸、ホスホン酸基を有するパーフルオロアルキルポリマー(例えば、J.Fluorine Chem.,82,13(1997))、ポリトリフルオロスチレンスルホン酸、ポリトリフルオロスチレンホスホン酸(例えば、J.New.Mater.Electrochem.Syst.,3,43(2000))等が挙げられる。
上記(C)の高分子電解質としては、主鎖が酸素原子等のヘテロ原子で中断されているものであってもよく、例えば、ポリエーテルエーテルケトン、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリ(アリーレン・エーテル)、ポリフォスファゼン、ポリイミド、ポリ(4−フェノキシベンゾイル−1,4−フェニレン)、ポリフェニレンスルフィド、ポリフェニルキノキサレン等の単独重合体のそれぞれにスルホン酸基が導入されたもの、アリールスルホン化ポリベンズイミダゾール、アルキルスルホン化ポリベンズイミダゾール、アルキルホスホン化ポリベンズイミダゾール(例えば、特開平9−110982号公報)、ホスホン化ポリ(フェニレンエーテル)(例えば、J.Appl.Polym.Sci.,18,1969(1974))等が挙げられる。
上記(D)の高分子電解質としては、例えば、Polymer Prep.,41,No.1,70(2000)に記載のホスホン酸基を有するポリシロキサン等が挙げられる。
上記(E)の高分子電解質としては、ランダム共重合体にスルホン酸基及び/またはホスホン酸基が導入されたものでも、交互共重合体にスルホン酸基及び/またはホスホン酸基が導入されたものでも、ブロック共重合体にスルホン酸基及び/またはホスホン酸基が導入されたものでもよい。ランダム共重合体にスルホン酸基が導入されたものとしては、例えば、スルホン化ポリエーテルスルホン−ジヒドロキシビフェニル共重合体が挙げられる(例えば、特開平11−116679号公報。)ブロック共重合体にスルホン酸基及び/またはホスホン酸基が導入されたものとしては、全てのブロックの主鎖が脂肪族炭化水素で構成されるブロック共重合体、例えば、スチレン−(エチレン−ブチレン)−スチレントリブロック共重合体にスルホン酸基及び/またはホスホン酸基を導入したもの等が挙げられる。
好ましくは、少なくとも分子内に1個以上のプロトン解離性の基を含有するモノマーを多孔質膜に含有後、In−situ重合されたポリマーである。更に好ましくは(a)分子内に1個以上のプロトン解離性の基を有するモノマー、(b)下記一般式(1)で表される化合物を必須構成成分として共重合または反応してなるポリマーである。更に、これらと共重合し得る他の不飽和化合物とも共重合されていてもよく、また上記必須構成成分に加えて反応性乳化剤を添加して共重合してなるポリマーであることも好ましい態様の1つである。
ここで、前記「プロトン解離性の基」とはプロトンが電離により離脱し得る官能基を意味し、この解離性の基は式−XHで表され、Xは2価の結合手を有する任意の原子もしくは原子団であればよい。具体的には、−OH、−OSO3H、−COOH、−SO3H、−OPO(OH)2、−PO(OH)2、−PH(OH)等が挙げられる。特に好ましくは−SO3H、−OPO(OH)2である。
前記一般式(1)において、R1は炭素数4以下のアルキル基を表し、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基等が挙げられる。一般式(1)で表される化合物のR2は共重合または反応可能な有機基を表し、好ましくはエポキシ基、スチリル基、メタクリロキシ基、アクリロキシ基、アミノアルキル基またはビニル基のうちの少なくとも1種を含有する有機基である。m、nはいずれも1〜3の整数である。但し、m+n=4であり、mが2または3のとき、R2は同じでも異なっていてもよい。
一般式(1)で表される化合物の具体例としては、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、p−スチリルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、3−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、N−2(アミノエチル)3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−2(アミノエチル)3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−2(アミノエチル)3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−フェニル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン等が挙げられる。
前記一般式(1)で表される化合物のアルコキシシリル基が反応して、架橋構造を形成したり、前記多孔質膜中に含有する無機粒子の表面に吸着あるいは結合することもできる。
前記分子内に1個以上のプロトン解離性の基を有するモノマーとして、分子内に1個以上のスルホン酸基及び1個以上のエチレン性不飽和結合を有する化合物が好ましく、例えば、アリルスルホン酸、メタアリルスルホン酸、ビニルスルホン酸、p−スチレンスルホン酸、(メタ)アクリル酸ブチル−4−スルホン酸、(メタ)アクリロキシベンゼンスルホン酸、t−ブチルアクリルアミドスルホン酸、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、イソプレンスルホン酸等が挙げられる。これらの分子内に1個以上のスルホン酸基及び1個以上のエチレン性不飽和結合を有する化合物は単独でもよいし、2種以上を併用してもよい。
また前記分子内に1個以上のプロトン解離性の基を有する化合物として、ハロアルキル化及びスルホン化された高分子化合物が好ましく、特に分子内に芳香族環を有する重合体をハロアルキル化及びスルホン化したものが好ましい。更に好ましくは、エンジニアリングプラスチックとして知られている高分子化合物をハロアルキル化及びスルホン化したものである。エンジニアリングプラスチックは一般的な定義はなく、金属のように構造材として使用可能な高弾性、高強度のプラスチックを言う。おおよその概念としては、弾性率が2.45×109Pa以上、熱変形温度が100℃以上といわれている(例えば、小林力夫、牧廣著『エンジニアリングプラスチック』参照)。但し、ポリカーボネート、ポリアリレート等のナチュラル樹脂は弾性率が1.96×109〜2.45×109Paであるが、エンジニアリアングプラスチックとして扱う(鈴木技術士事務所編『エンジニアリングプラスチック便覧』参照)。
好ましい前記高分子化合物としては、例えば、ポリベンザゾール(PBZ)、ポリアラミド(PARまたはケブラー(Kevlar)(登録商標))、ポリベンズオキサゾール(PBO)、ポリベンゾチアゾール(PBT)、ポリベンズイミダゾール(PBI)、ポリパラフェニレンテレフタルイミド(PPTA)、ポリスルホン(PSU)、ポリイミド(PI)、ポリフェニレンオキシド(PPO)、ポリフェニレンスルホキシド(PPSO)、ポリフェニレンスルフィド(PPS)、ポリフェニレンスルフィドスルホン(PPS/SO2)、ポリパラフェニレン(PPP)、ポリフェニルキノキサリン(PPQ)、ポリアリールケトン(PK)、ポリエーテルケトン(PEK)、ポリエーテルスルホン(PES)、ポリエーテルエーテルスルホン(PEES)、ポリアリールスルホン、ポリアリールエーテルスルホン(PAS)、ポリフェニルスルホン(PPSU)、ポリフェニレンスルホン(PPSO2)、ポリエーテルイミド、フッ素化ポリイミド、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリエーテルケトン−ケトン(PEKK)、ポリエーテルエーテルケトン−ケトン(PEEKK)、ポリエーテルケトンエーテルケトン−ケトン(PEKEKK)、及びポリスチレン(PS)が挙げられる。
これらの高分子化合物は単独でもよいし、2種以上を併用してもよい。特に好ましくはポリエーテルケトン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリエーテルエーテルスルホン、ポリフェニレンスルフィド、ポリパラフェニレン、ポリフェンレンオキシド、ポリイミド、ポリベンズイミダゾールから選ばれる少なくとも1種である。
上記高分子化合物は分子量が10000〜100000が好ましく、従来公知のものであれば何ら制限なく用いられる。
高分子化合物のハロアルキル化及びスルホン化の方法は、例えば、先ず高分子化合物を90%以上、好ましくは95%以上の硫酸に撹拌下に溶解し、次いでこれにハロアルキル化試剤を添加してスルホン化及びハロアルキル化を実施する。高分子化合物にスルホン酸基の導入を制御するために、一般に0〜100℃の範囲で均一に溶解することが好ましい。温度が高い場合はスルホン酸基の導入比率が高く、ハロアルキル基の導入比率は低くなり、逆に温度を低くすればスルホン酸基の導入が制限され、ハロアルキル基の導入比率が多くなる。
用いられるハロアルキル化試薬としては、例えば、クロルメチルメチルエーテル、ブロムメチルメチルエーテル、ヨードメチルメチルエーテル、クロルエチルエチルエーテル、クロルエチルメチルエーテル等が挙げられる。なお、この方法は溶媒である硫酸が溶媒として大過剰に存在する状態での反応であり、極めて反応速度が早いため、十分に高分子化合物の硫酸溶液を均一に撹拌しながら、ハロアルキル化試薬を添加する必要がある。またハロアルキル基の高分子化合物への導入量は、添加するハロアルキル化試薬のモル数と高分子化合物のハロアルキル基が導入されるユニットのモル数との比で制御することもできる。反応は非常に早く進行するが、反応時間は通常10分〜16時間の間で選定される。反応後は残余のハロアルキル化試薬を窒素気流によって除去し、除外した後、大量の水中に投入し、沈澱析出させ、次いで十分に水洗することによって、ハロアルキル化及びスルホン化された高分子化合物を得ることができる。なおハロアルキル基、スルホン酸基の存在はNMR分析、元素分析等によって確認できる。
反応活性なハロアルキル基は、前記一般式(1)で表される化合物と反応することができ、また同一種のハロアルキル化及びスルホン化された高分子化合物同士で架橋構造を形成することができ、2種以上のハロアルキル化及びスルホン化された高分子化合物が架橋構造を形成することもできる。このようなポリマーによりプロトン伝導性ポリマーの性能を向上させることができる。
更に前記分子内に1個以上のプロトン解離性の基を有するモノマーとして、分子内に1個以上のリン酸基及び1個以上のエチレン性不飽和結合を有する化合物が好ましく、更に好ましくは下記一般式(2)で表される化合物を挙げることができる。
Figure 2006318663
式中、R3は水素原子またはメチル基を表し、Xは2価の有機基を表し、好ましくはエチレン基またはプロピレン基である。pは1以上の整数を表し、好ましくは1〜10の整数である。
一般式(2)で表される化合物の具体例としては、メタクリロイルオキシエチルホスフェート、メタクリロイルジ(オキシエチレン)ホスフェート、メタクリロイルトリ(オキシエチレン)ホスフェート、メタクリロイルテトラ(オキシエチレン)ホスフェート、メタクリロイルペンタ(オキシエチレン)ホスフェート、メタクリロイルヘキサ(オキシエチレン)ホスフェート、メタクリロイルオキシプロピルホスフェート、メタクリロイルジ(オキシプロピル)ホスフェート、メタクリロイルトリ(オキシプロピル)ホスフェート、メタクリロイルテトラ(オキシプロピル)ホスフェート、メタクリロイルペンタ(オキシプロピル)ホスフェート、メタクリロイルヘキサ(オキシプロピル)ホスフェート、アクリロイルオキシエチルホスフェート、アクリロイルジ(オキシエチレン)ホスフェート、アクリロイルトリ(オキシエチレン)ホスフェート、アクリロイルテトラ(オキシエチレン)ホスフェート、アクリロイルペンタ(オキシエチレン)ホスフェート、アクリロイルヘキサ(オキシエチレン)ホスフェート、アクリロイルオキシプロピルホスフェート、アクリロイルジ(オキシプロピル)ホスフェート、アクリロイルトリ(オキシプロピル)ホスフェート、アクリロイルテトラ(オキシプロピル)ホスフェート、アクリロイルペンタ(オキシプロピル)ホスフェート、アクリロイルヘキサ(オキシプロピル)ホスフェート、4−スチリルメトキシブチルホスフェート等を挙げることができる。
具体的には「PhosmerM」、「PhosmerCL」、「PhosmerA」、「PhosmerPE」、「PhosmerPP」(ユニケミカル(株)製)等が挙げられるが、これらに限られるものではない。これらの化合物は単独でもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記共重合し得る他の不飽和化合物としては、分子内に1個以上のエチレン性不飽和結合を有する不飽和化合物は全てこの不飽和化合物に含まれるが、中でも(メタ)アクリロニトリル、(メタ)アクリル酸エステル類や置換または無置換のスチレン類が好適である。更には1分子内に複数個のエチレン性不飽和結合を含有する、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ヘキサメチレンジオールジ(メタ)アクリレートやジビニルベンゼン、N,N−メチレンビスアクリルアミド等は架橋構造を形成し、電解質膜の耐久性向上のために使用するのが好ましい。
前記反応性乳化剤としては、分子内に不飽和二重結合を少なくとも1種以上有するアニオン性及び/またはノニオン性の乳化剤が好ましく用いられる。反応性乳化剤は分子内に疎水性基、親水性基及び反応性基を各々少なくとも1個有する化合物が好ましく、上記疎水性基は脂肪族または芳香族炭化水素基からなり、上記親水性基はポリオキシアルキレンエーテル基に代表されるノニオン性基、スルホン酸塩、カルボン酸塩、リン酸塩に代表されるアニオン性基を含有し、上記反応性基はビニルエーテル基、アリルエーテル基、ビニルフェニル基、アリルフェニル基、アクリル酸またはメタクリル酸のエステルまたはアミド基、マレイン酸等の不飽和二塩基酸のエステルまたはアミド基を含有するものが好ましい。
上記反応性乳化剤としては、例えば、特開昭62−22803号公報、同62−104802号公報、同62−104803号公報、同62−221431号公報、同62−221432号公報、同62−225237号公報、同62−244430号公報、同62−286528号公報、同62−289228号公報、同62−289229号公報、同63−12334号公報、同63−54930号公報、同63−77530号公報、同63−77531号公報、同63−77532号公報、同63−84624号公報、同63−84625号公報、同63−126535号公報、同63−126536号公報、同63−147530号公報、同63−319035号公報、特開平1−11630号公報、同1−22338号公報、同1−22627号公報、同1−22628号公報、同1−30632号公報、同1−34430号公報、同1−34431号公報、同1−34432号公報、同1−99638号公報、同1−99639号公報、同4−50204号公報、同4−53802号公報、同4−55401号公報に記載されたものが挙げられる。
また上記反応性乳化剤の化合物例としては、例えば、1−(メタ)アリロキシ−2−ヒドロキシプロパン、(メタ)アクリロイルオキシ−2−ヒドロキシプロパン、(メタ)アリロキシカルボニルメチル−3−アルコキシ(ポリオキシアルキレノキシ)−2−ヒドロキシプロパン、アルキルフェノキシ(ポリオキシアルキレノキシ)−2−ヒドロキシプロパンまたはアシロキシ(ポリオキシアルキレノキシ)−2−ヒドロキシプロパンまたはそのアルキレンオキシド付加物あるいはこれらの硫酸またはリン酸エステルまたはその塩、ビスフェノール化合物またはグリコール化合物のアルキレンオキシド付加物あるいはこれらの硫酸またはリン酸エステルまたはその塩、ビニルまたはアリルフェノール化合物のアルキレンオキシド付加物あるいはこれらの硫酸またはリン酸エステルまたはその塩、スルホコハク酸のモノアリル−モノアルキルエステルまたはその塩、スルホコハク酸のモノ(3−アリロキシ−2−ヒドロキシプロピル)−モノアルキルエステルまたはその塩等が挙げられる。
具体的には、「アデカリアソープNE」、「アデカリアソープSE」、「アデカリアソープER」、「アデカリアソープSR」、「アデカリアソープPP」、「アデカリアソープPPE」(旭電化(株)製)、「アクアロンKH」、「アクアロンHS」、「アクアロンBC」、「アクアロンRN」、「ニューフロンティア」(第一工業製薬(株)製)、「エレミノールES」、「エレミノールJS」、「エレミノールRS」、「エレミノールMON」、「エレミノールHA」(三洋化成工業(株)製)、「ラテムル」(花王(株)製)等が挙げられるが、これらに限られるものではない。これらの反応性乳化剤は一種または二種以上を組み合わせて使用してもよい。
本発明における多孔質膜の細孔中にプロトン伝導性ポリマーを含有する方法は特に限定されるものでなく、例えば、多孔質膜に前記プロトン伝導性ポリマー溶液を塗布する方法、多孔質膜を前記プロトン伝導性ポリマー溶液に浸漬する方法などにより、多孔質膜の細孔中にプロトン伝導性ポリマーを含有することができる。その際、超音波を使用したり、減圧にすることによりプロトン伝導性ポリマーを細孔中に含有し易くすることができる。
好ましくはプロトン伝導性ポリマーの前駆体(前記(a)分子内に1個以上のプロトン解離性の基を有するモノマー、前記(b)一般式(1)で表される化合物、共重合し得る他の不飽和化合物、反応性乳化剤等)及び重合開始剤を含有する溶液を多孔質膜の細孔中に含有し、熱重合や光重合等、従来より知られている適宜の方法により、In−situ重合またはIn−situ反応させプロトン伝導性ポリマーとする方法である。
その際、超音波を使用したり、減圧にすることにより前記プロトン伝導性ポリマーの前駆体及び重合開始剤を含有する溶液を細孔中に含有し易くすることができる。多孔質膜の細孔表面を親水化処理した後に、前記プロトン伝導性ポリマーの前駆体及び重合開始剤を含有する溶液を多孔質膜の細孔中に含有させ、In−situ重合またはIn−situ反応する方法も好ましい。また、前記プロトン伝導性ポリマーの前駆体及び重合開始剤を含有する溶液の粘度を適宜に調整して、細孔中に含有し易くすることも好ましい。即ち、粘度を高めるためにモノマーの一部を予備重合させたり、また適宜のポリマーを少量添加し、溶解させてもよい。反対に粘度を下げるために適当な溶剤を加えて、希釈してもよい。
前記ハロアルキル化及びスルホン化された高分子化合物、前記一般式(1)で表される化合物、前記反応性乳化剤等を反応させる方法としては、ハロアルキルを開裂させ反応させる方法、重合開始剤を用いて不飽和結合を反応させる方法、シリル基を反応させる方法等が好ましく用いられる。ハロアルキル基を開裂させ反応させる方法としては、ルイス酸やHF、H2SO4、H3PO4などのプロトン酸によりイオン的に開裂させる方法、あるいは紫外線、電子線などの光、あるいは熱によりラジカル的に開裂させる方法などが用いられるが、光あるいは熱を用いる方法が好適である。
前記重合開始剤としては従来より知られているものを適宜に用いればよい。好ましくは熱重合開始剤または光重合開始剤が好ましく、熱重合開始剤とは熱エネルギーを与えることにより重合性のラジカルを発生することが可能な化合物である。このような化合物としては、例えば、2,2′−アゾビスイソブチロニトリル、2,2′−アゾビスプロピオニトリル等のアゾビスニトリル系化合物、過酸化ベンゾイル、過酸化ラウロイル、過酸化アセチル、過安息香酸t−ブチル、α−クミルヒドロパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイド、ジイソプロピルパーオキシジカーボネート、t−ブチルパーオキシイソプロピルカーボネート、過酸類、アルキルパーオキシカルバメート類、ニトロソアリールアシルアミン類等の有機過酸化物、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム、過塩素酸カリウム等の無機過酸化物、ジアゾアミノベンゼン、p−ニトロベンゼンジアゾニウム、アゾビス置換アルカン類、ジアゾチオエーテル類、アリールアゾスルフォン類等のアゾまたはジアゾ系化合物、ニトロソフェニル尿素、テトラメチルチウラムジスルフィド、ジアリールジスルフィド類、ジベンゾイルジスルフィド、テトラアルキルチウラムジスルフィド類、ジアルキルキサントゲン酸ジスルフィド類、アリールスルフィン酸類、アリールアルキルスルフォン類、1−アルカンスルフィン酸類等を挙げることができる。
これらの中で特に好ましいものは常温での安定性に優れ、加熱時の分解速度が速い化合物であり、開始剤は全重合性の組成物中、通常0.1〜30質量%が好ましく、0.5〜20質量%の範囲がより好ましい。
光重合開始剤としては、R−(CO)x−R′(R、R′=水素または炭化水素基、x=2〜3)により表される隣接ポリケトン化合物類(例えば、ジアセチル、ジベンジル等)、R−CO−CHOH−R′(R、R′=水素または炭化水素基)により表されるカルボニルアルコール類(例えば、ベンゾイン等)、R−CH(OR″)−CO−R′(R、R′、R″=炭化水素基)により表されるアシロイン・エーテル類(例えば、ベンゾインメチルエーテル等)、Ar−CR(OH)−CO−Ar(Ar=アリール基、R=炭化水素基)により表される置換アシロイン類(例えば、α−アルキルベンゾイン等)、及び多核キノン類(例えば、9,10−アンスラキノン等)等を挙げることができる。これらの光重合開始剤はそれぞれ単独でまたは併用して使用することができる。
光重合開始剤の使用量は不飽和化合物の合計質量に対して0.5〜5質量%の範囲、好ましくは1〜3質量%の範囲である。
なお、本発明に係るプロトン伝導性ポリマーのイオン交換容量としては、0.5〜5.0ミリ当量/g乾燥樹脂が好ましく、より好ましくは1.0〜4.5ミリ当量/g乾燥樹脂である。イオン交換容量が0.5ミリ当量/g乾燥樹脂より小さい場合は、イオン伝導抵抗が大きくなり、4.5ミリ当量/g乾燥樹脂より大きい場合には、水に溶解しやすくなる。
前記イオン交換容量は次の測定方法により求めることができる。まず、前記プロトン伝導性ポリマーを2mol/Lの塩化ナトリウム水溶液に5分間程度浸漬し、酸性基のプロトンをナトリウムに置換する。ナトリウム置換により溶液中に遊離してきたプロトンに対し、濃度既知の水酸化ナトリウムによる中和滴定を行う。そして、前記プロトン伝導性ポリマーの乾燥質量(W)と中和滴定に要した水酸化ナトリウムの容量(V)からプロトンの量(H+)を算出し、次式によりイオン交換容量(meq/g)を求める。なお次式は、0.05mol/LのNaOH水溶液で中和滴定を行った場合の例を示している。
イオン交換容量(meq/g)=H+/W=(0.05V×10-3/W)×103
本発明のプロトン伝導性電解質膜の平均膜厚は特に制限はないが、通常は500μm以下であり、好ましくは300μm以下、より好ましくは50〜200μmである。膜厚は1/10000シックネスゲージで測定できる。平均膜厚は任意の箇所を5点を測定し、その平均を算出することにより求めることができる。
本発明のプロトン伝導性電解質膜は燃料電池に用いることができる。燃料電池の中でもメタノール燃料電池が好ましく、特に直接メタノール型燃料電池が好ましい。
次に、直接メタノール型燃料電池について、図1を参照して説明する。図1は本発明のプロトン伝導性電解質膜を電解質膜して用いた直接メタノール型燃料電池の一実施形態を示す概略図である。
図1において、それぞれ符号1は電解質膜、符号2はアノード極(燃料極)、符号3はカソード極(空気極)、符号4は外部回路を表す。燃料としてはメタノール水溶液Aを用いる。
アノード極2では、メタノールは水と反応して二酸化炭素と水素イオン(H+)を生成して電子(e-)を放出する。水素イオン(H+)は電解質1を通ってカソード極3に向い、電子(e-)は外部回路4に流れる。一方、二酸化炭素を含むメタノール成分が減少した水溶液A′は系外に排出される。アノード極2での反応は下記式で表される。
CH3OH+H2O→CO2+6H++6e-
カソード極3では、空気B中の酸素と電解膜1を通ってきた水素イオン(H+)と外部回路4からきた電子(e-)とが反応して水を生成する。一方、水を含む酸素が減少した空気B′は系外に排出される。カソード極3での反応は下記式で表される。
3/2O2+6H++6e-→3H2
燃料電池の全体の反応としては次式のようになる。
CH3OH+3/2O2→CO2+2H2
アノード極2の構造は従来から知られている構造とすることができる。例えば、電解質1側から触媒層及び触媒層を支持する支持体から構成される。また、カソード極3の構造も従来から知られている構造とすることができる。例えば、電解質1側から触媒層及び触媒層を支持する支持体から構成される。
アノード極2及びカソード極3の触媒としては、公知の触媒を用いることができる。例えば、白金、パラジウム、ルテニウム、イリジウム、金などの貴金属触媒、また白金−ルテニウム、鉄−ニッケル−コバルト−モリブデン−白金などの合金が用いられる。
触媒層は導電性を改善する目的で電子伝導体(導電材)材料を含むことが好ましい。電子伝導体(導電材)としては特に限定されるものではないが、電子伝導性と耐触性の点から無機導電性物質が好ましく用いられる。中でもカーボンブラック、黒鉛質や炭素質の炭素材、あるいは金属や半金属が挙げられる。ここで炭素材としては、チャネルブラック、サーマルブラック、ファーネスブラック、アセチレンブラックなどのカーボンブラックが、電子伝導性と比表面積の大きさから好ましく用いられる。特に、白金担持カーボンなどのように触媒を担持した電子伝導体(導電材)が好ましく用いられる。
固体高分子電解質膜と電極とを接合して膜−電極接合体(MEA:Membrane Electrode Assembly)を製造する方法としては、例えば、カーボン粒子に担持させた白金触媒粉をポリテトラフロロエチレン懸濁液と混合し、カーボンペーパーに塗布し、熱処理して触媒層を形成後、電解質膜と同一の電解質溶液を触媒層に塗布し、電解質膜とホットプレスして一体化する方法がある。この他、電解質膜と同一の電解質溶液を予め白金触媒粉にコーティングする方法、触媒ペーストを電解質膜へ塗布する方法、電解質膜に電極を無電解メッキする方法、電解質膜に白金属の金属錯イオンを吸着させた後、還元する方法等がある。
以上の様にして作製した電解質膜と電極との接合体の外側に、燃料流路と酸化剤流路を形成する溝が形成された集電体としての燃料配流板(セパレータ)と、酸化剤配流板(セパレータ)とを配したものを単セルとし、この単セルを複数個、冷却板等を介して積層、または単セルを複数個、平面に配置(平面積層)することにより、燃料電池が構成される。
本発明を実施例に基づき更に詳しく説明するが、本発明は実施例に限定されるものではない。
実施例1
〈多孔質膜の作製〉
〈多孔質膜No.1の作製〉
ポリスチレン微粒子(モリテックス社製5008B、平均粒径80nm)とコロイダルシリカ(日産化学社製スノーテックス50、一次平均粒径20nm)の混合物(ポリスチレン微粒子80質量%、コロイダルシリカ20質量%)を、希薄界面活性剤水溶液中に高速ホモジナイザーを用いて撹拌、分散させた。分散液の濃度は20質量%となるようにした。それぞれの分散液をポリエチレンテレフタレート支持体上に、バーコーターを用いて乾燥後の膜厚が150μmとなるように塗布、乾燥し、乾燥後、ポリエチレンテレフタレート支持体を剥離し、昇温スピード60℃/時間で600℃まで昇温させ、600℃で3時間仮焼成後、昇温スピード120℃/時間で1000℃まで昇温させ、1000℃で3時間焼成し、無機多孔質膜No.1を作製した。
〈多孔質膜No.2、3の作製〉
多孔質膜No.1において、ポリスチレン微粒子とコロイダルシリカを表1のように代えた以外は、多孔質膜No.1と同様にして無機多孔質膜No.2、3を作製した。
但し、ポリスチレン微粒子の平均粒径が220nm、430nmのものは、それぞれモリテックス社製5022B、5043Bを使用した。また、コロイダルシリカの一次平均粒径が50nm、100nmのものはそれぞれ日産化学社製スノーテックスYL、スノーテックスMPを使用した。
〈多孔質膜No.4の作製〉
無機粒子としてコロイダルシリカ(日産化学社製スノーテックス50、一次平均粒径20nm)をポリエチレン(重量平均分子量30万)と混合した樹脂組成物を、延伸法により多孔化して無機粒子を含有した有機多孔質膜No.4を作製した。
〈多孔質膜No.5、6の作製〉
多孔質膜No.4において、コロイダルシリカを表1のように代えた以外は、多孔質膜No.4と同様にして有機多孔質膜No.5、6を作製した。
但し、シリカの一次平均粒径が50nm、100nmのものはそれぞれ日産化学社製スノーテックスYL、スノーテックスMPから取り出したものを使用した。
多孔質膜No.1〜6の平均細孔径及び空隙率を表1に示す。空隙率は単位面積当S(cm2)当たりの質量W(g)、平均厚みt(μm)及び密度d(g/cm3)から次式により算出した。
空隙率(%)=(1−(104・W/(S・t・d)))×100
平均細孔径の測定は島津製作所社製ポアサイザー9320を用い、水銀圧入法により測定した。
Figure 2006318663
〔プロトン伝導性電解質膜の製造〕
〔プロトン伝導性電解質膜No.1の製造〕
上記で作製した多孔質膜No.1に下記の方法でプロトン伝導性ポリマーを含有し、プロトン伝導性電解質膜(電解質膜No.1)を製造した。
イソプロピルアルコール:水=2:1中に、アクリル酸、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、「アクアロンKH−05」(第一工業製薬(株)製)、及び架橋剤としてN,N−メチレンビスアクリルアミドと重合開始剤としてAIBN(2,2′−アゾビスイソブチロニトリル)とを質量比で100:20:20:5:1となるよう混合し、減圧下で混合液の中に多孔質膜を浸漬させた。このように処理した多孔質膜を粗面化したポリエチレンテレフタレート製フィルムに挟んで加熱し、60℃で2時間保持し、更に80℃で2時間保持することにより、プロトン伝導性電解質膜を作製した。プロトン伝導性電解質膜の平均膜厚は150μmであった。平均膜厚はシックネスゲージで任意の箇所を5点測定し、その平均を算出して求めた。
プロトン伝導性電解質膜の表面粗さRaはキーエンス社製レーザー顕微鏡(VK−8500)で基準長2.5mm、カットオフ値0.8mmで測定した。結果を表2に示す。
〔プロトン伝導性電解質膜No.2、3の製造〕
プロトン伝導性電解質膜No.1において、多孔質膜、プロトン伝導性ポリマーの組成を表2のように代え、挟み込みに用いた粗面化したポリエチレンテレフタレート製フィルムはそれぞれ違うものを用い電解質膜の表面粗さを制御した以外は、プロトン伝導性電解質膜No.1と同様にしてプロトン伝導性電解膜No.2、3を作製した。測定したプロトン伝導性電解質膜の表面粗さRaを表2に示す。
Figure 2006318663
〔プロトン伝導性電解質膜No.4の製造〕
上記で作製した多孔質膜No.2に下記の方法でプロトン伝導性ポリマーを含有し、プロトン伝導性電解質膜(電解質膜No.4)を製造した。
イソプロピルアルコール:水=2:1中に、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、「アクアロンKH−05」(第一工業製薬(株)製)、及び架橋剤としてN,N−メチレンビスアクリルアミドと重合開始剤としてAIBN(2,2′−アゾビスイソブチロニトリル)とを質量比で100:15:5:5:1となるよう混合し、減圧下で混合液の中に多孔質膜を浸漬させた。このように処理した多孔質膜を粗面化したポリエチレンテレフタレート製フィルムに挟んで加熱し、60℃で2時間保持し、更に80℃で2時間保持することにより、プロトン伝導性電解質膜を作製した。プロトン伝導性電解質膜の平均膜厚は150μmであった。平均膜厚はシックネスゲージで任意の箇所を5点測定し、その平均を算出して求めた。またプロトン伝導性電解質膜の表面粗さRaは電解質膜No.1と同様にして測定した。結果を表3に示す。
〔プロトン伝導性電解質膜No.5、6の製造〕
プロトン伝導性電解質膜No.4において、多孔質膜、プロトン伝導性ポリマーの組成を表3のように代え、挟み込みに用いた粗面化したポリエチレンテレフタレート製フィルムはそれぞれ違うものを用い電解質膜の表面粗さを制御した以外は、プロトン伝導性電解質膜No.4と同様にしてプロトン伝導性電解膜No.5、6を作製した。測定したプロトン伝導性電解質膜の表面粗さRaを表3に示す。
Figure 2006318663
〔プロトン伝導性電解質膜No.7の製造〕
上記で作製した多孔質膜No.1の多孔質膜に下記の方法でプロトン伝導性ポリマーを含有し、プロトン伝導性電解質膜(電解質膜No.7)を製造した。
N,N−ジメチルアセトアミド中に、クロロメチル化及びスルホン化ポリエーテルエーテルケトン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシランを質量比で100:15となるよう混合し、減圧下で混合液の中に多孔質膜を浸漬させた。このように処理した多孔質膜を粗面化したポリエチレンテレフタレート製フィルムに挟んで加熱し、100℃で5時間保持することにより、プロトン伝導性電解質膜を作製した。プロトン伝導性電解質膜の平均膜厚は150μmであった。平均膜厚はシックネスゲージで任意の箇所を5点測定し、その平均を算出して求めた。またプロトン伝導性電解質膜の表面粗さRaは電解質膜No.1と同様にして測定した。結果を表4に示す。
〔プロトン伝導性電解質膜No.8、9の製造〕
プロトン伝導性電解質膜No.7において、多孔質膜、プロトン伝導性ポリマーの組成を表4のように代え、挟み込みに用いた粗面化したポリエチレンテレフタレート製フィルムはそれぞれ違うものを用い電解質膜の表面粗さを制御した以外は、プロトン伝導性電解質膜No.7と同様にしてプロトン伝導性電解膜No.8、9を作製した。測定したプロトン伝導性電解質膜の表面粗さRaを表4に示す。
Figure 2006318663
〔プロトン伝導性電解質膜No.10の製造〕
上記で作製した多孔質膜No.1の多孔質膜に下記の方法でプロトン伝導性ポリマーを含有し、プロトン伝導性電解質膜(電解質膜No.10)を製造した。
イソプロピルアルコール:水=2:1中に、「PhosmerM」(ユニケミカル(株)製)、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、「アクアロンKH−05」(第一工業製薬(株)製)、及び架橋剤としてN,N−メチレンビスアクリルアミドと重合開始剤としてAIBN(2,2′−アゾビスイソブチロニトリル)とを質量比で100:15:100:5:5:1となるよう混合し、減圧下で混合液の中に多孔質膜を浸漬させた。このように処理した多孔質膜を粗面化したポリエチレンテレフタレート製フィルムに挟んで加熱し、60℃で2時間保持し、更に80℃で2時間保持することにより、プロトン伝導性電解質膜を作製した。プロトン伝導性電解質膜の平均膜厚は150μmであった。平均膜厚はシックネスゲージで任意の箇所を5点測定し、その平均を算出して求めた。またプロトン伝導性電解質膜の表面粗さRaは電解質膜No.1と同様にして測定した。結果を表5に示す。
〔プロトン伝導性電解質膜No.11、12の製造〕
プロトン伝導性電解質膜No.10において、多孔質膜、プロトン伝導性ポリマーの組成を表5のように代え、挟み込みに用いた粗面化したポリエチレンテレフタレート製フィルムはそれぞれ違うものを用い電解質膜の表面粗さを制御した以外は、プロトン伝導性電解質膜No.10と同様にしてプロトン伝導性電解膜No.11、12を作製した。測定したプロトン伝導性電解質膜の表面粗さRaを表5に示す。
Figure 2006318663
〔プロトン伝導性電解質膜No.13〜16の製造〕
比較として前記プロトン伝導性電解質膜No.1において、多孔質膜への含有の有無、プロトン伝導性ポリマーの組成をを表6のように代え、挟み込みに用いた粗面化したポリエチレンテレフタレート製フィルムはそれぞれ違うものを用い、電解質膜の表面粗さを制御した以外は、プロトン伝導性電解質膜No.1と同様にしてプロトン伝導性電解膜No.13〜16を作製した。測定したプロトン伝導性電解質膜の表面粗さRaを表6に示す。
Figure 2006318663
〔プロトン伝導性電解質膜の評価〕
〈プロトン伝導度〉
作製した本発明のプロトン伝導性電解質膜No.1〜12、比較のプロトン伝導性電解質膜No.13〜16を水中(25℃)で含水させ、その後2枚の白金電極に挟んで、ヒューレットパッカード社製LCRメーターHP4284Aを用いて、インピーダンス測定を行い、プロトン伝導度を算出した。
〈メタノール透過性〉
図2のH型セルに作製したプロトン伝導性電解質膜No.1〜12及び比較試料としてプロトン伝導性電解質膜No.13〜16の任意の多孔質膜を挟み、Aセルに入れた2mol/Lメタノール水溶液からBセルの純水中に透過してくるメタノール量を島津製作所社製ガスクロマトグラフィー(GC−14B)で測定した。結果を表7に示す。
Figure 2006318663
表7の結果より、本発明のプロトン伝導性電解質膜(No.1〜12)はプロトン伝導性が高く、メタノール透過性が低いことがわかる。比較のプロトン伝導性電解質膜(No.13〜16)の内、No.14〜16はプロトン伝導性は高いが、メタノール透過性が高いとい欠点があることがわかる。
〔燃料電池の作製と評価〕
作製した本発明のプロトン伝導性電解質膜No.1〜12、比較のプロトン伝導性電解質膜No.13〜16を用いた膜−電極接合体(MEA)を下記の方法で作製し、評価した。
〈電極の作製〉
炭素繊維クロス基材にポリテトラフルオロエチレン(PTFE)で撥水処理を行った後、PTFEを20質量%含むカーボンブラック分散液を塗工、焼成して電極基材を作製した。この電極基材上に、Pt−Ru担持カーボンとナフィオン(デュポン社製)溶液からなるアノード電極触媒塗液を塗工、乾燥してアノード電極を、またPt担持カーボンとナフィオン(デュポン社製)溶液からなるカソード電極触媒塗液を塗工、乾燥してカソード電極を作製した。
〈膜−電極接合体(MEA)の作製〉
作製した本発明のプロトン伝導性電解質膜No.1〜12、比較のプロトン伝導性電解質膜No.13〜16をそれぞれアノード電極とカソード電極で夾持し、加熱プレスすることで膜−電極複合体(MEA)MEA−No.1〜16を作製した。
〈電流電圧特性の評価〉
作製した膜−電極接合体(MEA)をセパレータに挟み、アノード側に3%メタノール水溶液、カソード側に空気を流して燃料電池を作動し、電流電圧特性の評価を行った。電圧0.4Vでの電流密度を表8に示す。
〈接合性評価〉
前記電流電圧特性の評価後、同一条件下で250時間の連続発電試験を行った後、燃料電池セルを解体し、膜−電極接合体(MEA)を目視観察した。剥がれなどが認められず接合性良好(○)、一部分に剥がれが認められる(△)、数箇所に剥がれが認められ接合性不良(×)と評価した。結果を表8に示す。
Figure 2006318663
表8の結果から、本発明に係る膜−電極接合体(MEA)は比較の膜−電極接合体(MEA)に比べて、電流密度が大きいことがわかる。更に接合性が良好であることがわかる。
本発明の直接メタノール型固体高分子燃料電池の一実施形態を示す概略図である。 メタノール透過性を評価するためのH型セルの概略図である。
符号の説明
1 電解質膜
2 アノード極(燃料極)
3 カソード極(空気極)
4 外部回路

Claims (7)

  1. 多孔質膜の細孔中にプロトン伝導性ポリマーを含有したプロトン伝導性電解質膜であって、該電解質膜表面のJIS B 0601による算術平均粗さRaが0.5〜10.0μmであることを特徴とするプロトン伝導性電解質膜。
  2. 前記多孔質膜が無機多孔質膜であることを特徴とする請求項1に記載のプロトン伝導性電解質膜。
  3. 前記多孔質膜が無機粒子を含有した有機多孔質膜であることを特徴とする請求項1に記載のプロトン伝導性電解質膜。
  4. カソード極、アノード極及び該両極に挟まれた電解質からなる固体高分子型燃料電池において、該電解質として請求項1〜3のいずれか1項に記載のプロトン伝導性電解質膜を用いることを特徴とする固体高分子型燃料電池。
  5. 多孔質膜の細孔中にプロトン伝導性ポリマーを含有したプロトン伝導性電解質膜の製造方法であって、該電解質膜表面のJIS B 0601による算術平均粗さRaが0.5〜10.0μmとなるように製造することを特徴とするプロトン伝導性電解質膜の製造方法。
  6. 前記細孔中のプロトン伝導性ポリマーが、該細孔中少なくとも分子内に1個以上のプロトン解離性の基を含有するモノマーを含有させ、次いでIn−situ重合することにより製造されることを特徴とする請求項5に記載のプロトン伝導性電解質膜の製造方法。
  7. 前記細孔中のプロトン伝導性ポリマーが、該細孔中少なくとも分子内に1個以上のプロトン解離性の基を含有するモノマー及び下記一般式(1)で表される化合物を含有させ、次いでIn−situ重合することにより製造されることを特徴とする請求項5に記載のプロトン伝導性電解質膜の製造方法。
    Figure 2006318663
    (式中、R1は炭素数4以下のアルキル基を表し、R2は共重合または反応可能な有機基を表し、m、nはいずれも1〜3の整数である。但し、m+n=4であり、mが2または3のとき、R2は同じでも異なっていてもよい。)
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