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JP2006317603A - 表面鏡 - Google Patents

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Atsushi Takamatsu
敦 高松
Hideo Omoto
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Abstract

【課題】
可視光域全域にわたって高反射率を示し、リアプロジェクション映像表示装置の背面ミラーとして使用できる大面積の表面鏡を提供する。
【解決手段】
ガラス基板の表面に、銀膜/アルミニウム膜/増反射膜がこの順にスパッタリング法で形成されており、該アルミニウム膜の厚みが1nm〜5nmであることを特徴とする表面鏡である。増反射膜は、SiO、Al、ZrO、SnO、SiO、SiOの中から選ばれる低屈折率膜とTiO、Nb、Ta、ZnO、Si、SiO、SiO、SiOの中から選ばれる高屈折率膜とを交互に2〜5層積層したものであり、アルミニウム膜の直上には低屈折率膜が形成されてなる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、大面積薄型TVの1つであるリアプロジェクション映像表示装置に用いる背面ミラーに関し、特に、スパッタリング法で基板上に作製される、銀膜と増反射膜でなる表面鏡に関する。
リアプロジェクション映像表示装置は大面積(大画像)TVの1つとして注目を集めている。近年の大面積TVでは、設置場所の自由度を増すため、あるいはデザイン的な側面から、奥行きの小さい薄型タイプに移行しつつある。
リアプロジェクション映像表示装置は、CRTや液晶プロジェクターなどで作り出した映像をスクリーンに投射するもので、映像は背面ミラーと呼ばれる表面鏡で折り返して反射させ、装置の奥行きを短くしている。
この、リアプロジェクション映像表示装置の背面ミラーに表面鏡が用いら、表面鏡の光反射層は、反射率の高い金属膜と、金属膜の保護層と増反射とを目的とする透明な無機物の膜で構成することが多い。
表面鏡の多くはガラス板を基板としており、その上に形成する金属反射層には蒸着法やスパッタ法などの真空法で成膜したアルミニウム膜や、これらの成膜法に加えて銀鏡反応などの湿式法で成膜した銀膜が用いられる。
このうち、アルミニウム膜を金属反射層とする表面鏡として、たとえば特許文献1にはアルミニウム膜の上にMgF層とAl層の2層でなる増反射膜を形成した反射鏡が記載されている。また、特許文献2には、少なくともガラス基板の一方の表面を研磨して平滑にし、この研磨した平滑面上にAl、MgF、TiOを順次積層する手法が述べられている。
上記特許文献1や2で開示されたアルミニウムを金属反射層とした表面鏡では、可視光域の長波長側(波長600〜780nm)の反射率が低いといったアルミニウム金属自体の特性から、赤色に対する反射率が低いという問題がある。
これを解決するために銀を金属反射層とする表面鏡も開発されている。
たとえば特許文献3では無電解Niメッキ上に蒸着した銀膜上にSiO、MgF、YF、SiO、Al、ZnOを形成したものが、また特許文献4には基板上の少なくとも一面に、酸化アルミニウム層、銀層、フッ化マグネシウム層、およびチタンとランタンとの複合酸化物層が順次積層されたものが、開示されている。
特許文献3に開示されている、銀膜上にSiO、MgF、YF、SiO、Al、ZnOを形成した表面鏡を作製する場合、大面積に均一に成膜できるスパッタリング法で銀上に酸化物膜を積層するときに、雰囲気中の酸素プラズマの影響によって銀膜が著しくダメージを受けて酸化し、反射率が激減して高反射率の表面鏡が得られず、高反射率の表面鏡を作製するためには、酸素プラズマを必要としない成膜方法、つまり蒸着法などでの成膜に限定される。
特許文献4の、銀膜上にイオンビームアシスト法でフッ化マグネシウム層、およびチタンとランタンとの複合酸化物層を順次積層する表面鏡は、イオンビームアシスト法が、原料に電子銃から発生させた電子ビームを照射し、原料を加熱・蒸発して基板に膜を堆積させる、蒸着法の一種で製作されるものである。
蒸着法は原料の蒸発源が点源となるため、大面積への均一な膜厚の制御が難しい。特に表面鏡の金属反射層上に成膜する酸化物膜は、薄膜による光の干渉を利用した増反射機能を持つことが重要であり、このため薄膜の膜厚を精度良くコントロールする必要がある。
リアプロジェクション映像表示装置の背面ミラー用表面鏡は、大きさが1m×1.5mを超える大きなものが要求され、上述した理由から、特許文献3や4に開示されている表面鏡を、リアプロジェクションテレビの表面鏡として用いることは困難である。
特開平4−340905号公報 特開2001−235798号公報 特開平7−168008号公報 特開2004−347651号公報
本発明は、このような問題点を解決するためになされたものであり、反射率が可視光域全域に渡って高く、しかもリアプロジェクション映像表示装置の背面ミラーとして使用できる大面積の表面鏡を提供する。
本発明の表面鏡は、リアプロジェクション映像表示装置に用いる表面鏡であって、ガラス基板の表面に、銀膜/アルミニウム膜/増反射膜がこの順にスパッタリング法で形成されており、該アルミニウム膜の厚みが1nm〜5nmであることを特徴とする表面鏡である。
また、本発明の表面鏡は、前記表面鏡において、増反射膜が、低屈折率膜と高屈折率膜とを交互に2〜5層積層したものであり、アルミニウム膜の直上には低屈折率膜が形成されてなることを特徴とする表面鏡である。
また、本発明の表面鏡は、前記表面鏡において、低屈折率膜が、SiO、Al、ZrO、SnO、SiO、SiOの中から選ばれる1種以上で構成される膜であり、該低屈折率膜の上に積膜される高屈折率膜が、TiO、Nb、Ta、ZnO、Si、SiO、SiO、SiOの中から選ばれる1種以上で構成される膜であることを特徴とする表面鏡である。
また、本発明の表面鏡は、前記表面鏡において、銀膜とガラス基板との間に、密着層としてSiO、SiO、ZrO、SnO、TiO、Nb、Ta、ZnO、Si、Al、Cr、Alから選ばれる一種以上の膜が形成されてなることを特徴とする表面鏡である。
本発明の表面鏡は、リアプロジェクション映像表示装置の背面ミラー用として用いられる、大面積の高反射率反射鏡を提供する。
本発明の表面鏡は、リアプロジェクション映像表示装置の背面ミラー用として用いられ、表面鏡の成膜法は、大面積の基板に均一な厚みで成膜が可能なスパッタリング法であり、金属反射層である銀膜と、銀膜上の酸化物を含む増反射層との間に厚さ1〜5nmのアルミニウム膜を積層することを特徴とする。
図1にこの表面鏡の構成の1形態を示す。
ガラス基板3には、平滑性が良く、ある程度の剛性をもって歪みにくい部材として、比較的低コストで得られる、表面の平滑性が良いフロート法によるソーダライムガラスの使用が簡便である。
また、表面鏡の表面に凹凸があると、これが濃淡状のスジとなってスクリーンに投写されて不具合となるため、ガラス表面を研磨してウネリを取り除いた研磨品をガラス基板3に用いることが好ましい。
また、ガラスが自重により歪むとスクリーンに投写された映像も歪むために、ヤング率が高いガラス、たとえば高歪点ガラスをガラス基板3として使用できる。
ガラス基板3の厚さであるが、厚いガラスの方が薄いガラスよりも、使用する際、自重による歪みが小さく、結果として像が歪まないが、厚くすると、リアプロジェクション映像表示装置自体の重量が重くなるという問題があり、また、リアプロジェクション映像表示装置の組み立て時のハンドリングが難しくなり、さらに、表面鏡の成膜時において搬送系の構造材への負担が増すといった問題があるために、通常は2〜4mmの厚さであることが望ましい。
このガラス基板3への光反射層の形成であるが、大きな面積の基板に成膜可能であり、膜厚の制御に優れ、かつ安定して長時間成膜が可能なスパッタリング法が良い。
スパッタリング法以外の成膜法として、蒸着法、イオンプレーティング法があるが、これらの方法では原料を点源から蒸発させるために、原料の蒸発がコサイン則に従って膜厚に分布が生じ(ルツボの直上部近傍が最も厚くなる)、膜厚が均一となる部分が少ない。また、均一な分布を得るためには膜厚補正板を取りつけて対策することも可能であるが、成膜速度が遅い部分に成膜レートをあわせるために原料の基板への付着効率が悪く、したがって大面積の基板への成膜法としては最適ではない。
光を反射させる金属反射層としては、アルミニウム膜および銀膜が一般的である。アルミニウム膜は安価であり化学的耐久性も比較的良いことから使いやすい原料であるが、波長550nm以上ではその反射率が波長の増加とともに減少し、可視光域の最長端である波長780nmでの反射率は80%程度まで減少するために、波長の長い赤色の反射率が低いという問題がある。
光を反射させる金属反射層として銀膜を用いると、アルミニウムのような波長の増加に対する反射率の減少はなく、可視光域全般に渡って均一な高い反射率を維持でき、反射特性に優れた表面鏡になる。
銀膜5の膜厚は、140nm未満では光が透過して高反射率の表面鏡が得られず、140nm以上の厚さであることが望ましい。また、銀膜5は、厚すぎても反射特性はあまり向上せず、コストメリットの点から膜厚は200nm以下であることが望ましい。
従って、銀膜5の厚みは、140〜200nmの範囲であることが望ましく、製造のしやすさから、銀膜5の厚みは、160nmとすることが好ましい。
銀膜5は化学的耐久性が十分でないため、銀膜の上に保護層を形成することが好ましい。表面鏡の反射特性を向上させる観点から、この保護層に増反射機能を併せて持たせた増反射膜2を用いることが望ましい。増反射膜2としては、屈折率の異なる膜を積層したものを用いることが望ましい。
増反射膜2として、アルミニウム膜の直上に低屈折率膜7を形成し、低屈折率膜7と高屈折率膜8とを交互に2〜5層積層したものを用いることができる。
ここで、低屈折率膜とは、増反射膜2として積層される屈折率の異なる膜の中で、隣接して積層される膜に対して、屈折率が小さい膜をいい、高屈折率膜とは、増反射膜2として積層される屈折率の異なる膜の中で、隣接して積層される膜に対して、屈折率が大きい膜をいう。
図1は、増反射膜2が低屈折率膜7と高屈折率膜8の2層でなる場合である。
低屈折率層7としては、SiO、Al、ZrO、SnO、SiO、SiOなどを用いることができる。この中ではSiO2が最も屈折率が低く、最も反射率が高い表面鏡となる。SiONやSiOCNを屈折率の低い膜として用いるためには、NやCの含有量がOに対して30原子%以下にすることが重要である。
高屈折率層8としては、TiO、Nb、Ta、ZnO、Si、SiO、SiO、SiOが挙げられる。このうち屈折率が高いTiO、Nb、Taを用いると、反射率が高く反射特性の良い表面鏡となる。SiO、SiOを用いるときには、屈折率の高い膜にするためにNやCの含有量がOに対して80原子%以上にすることが重要である。
SiOを高屈折率膜として用いるときにはx=1近傍の組成が良いが、可視光域短波長側に吸収があるために、表面鏡がわずかに褐色になるという欠点がある。
厚さ160nmの銀膜5を金属反射層として、その上の増反射膜を考える場合、例えば低屈折率膜をSiO、高屈折率膜をTiOとした際には、それぞれの膜厚を55nm、40nmとすることが望ましい。
銀膜5上にスパッタリング法で増反射膜2を積層する場合、酸素ガスを含んだガスを導入した酸化雰囲気中では、プラズマ中で活性化、イオン化した酸素ガスの影響で、銀膜5が酸化されて著しく劣化し、表面鏡の反射率が著しく低下する。
たとえばSiO膜を積層する際、通常Siをターゲットとして酸素ガス含有雰囲気中でSiとOを反応させるDCスパッタリング法でSiOを形成するが、厚さ160nmの銀膜5上にこの方法でSiOを積層すると、銀膜5が酸化されて波長780nmで約60%という大きな光の透過が生じる。
本発明の反射鏡は、銀膜5の上に厚さ1nm〜5nmの極めて薄いアルミニウム膜6を積層したもので、アルミニウム膜6は、前述の、増反射膜2を形成する時の銀膜5の酸化による劣化を防止するものである。
銀膜5の上にアルミニウム膜6を積層することにより、増反射膜2を積層するときに、プラズマ中に酸素ガスを含んだガスを導入しても、アルミニウム膜6の表面が酸化するのみで銀膜5が酸化して劣化することはない。
該アルミニウム膜6の厚さが1nm未満の場合には、アルミニウム膜6を膜状に形成するのが難しく、また、酸素プラズマに対する銀膜5の劣化を防止する効果が無いので、銀膜5は劣化してしまう。
アルミニウム膜6の厚さが5nmを超えると、アルミニウム膜6による光の反射の影響により、可視光域の長波長側の反射がアルミニウム膜6の膜厚とともに減少してしまい、可視光域全体に渡って均一な高反射特性が得られない。
したがって、銀膜5上に成膜するアルミニウム膜6の厚さは、1nm〜5nmとすることが好ましく、より好ましくは2nm〜4nmである。
また、耐久性が必要とされる表面鏡では、銀膜5とガラス基板3との密着性が良好である必要がある。このために銀膜5とガラス基板3との界面に、密着層4としてSiO、SiO、ZrO、SnO、TiO、Nb、Ta、ZnO、Si、Al、Cr、Al膜のいずれかを形成することで、銀膜5とガラス基板3との密着強度を改善できる。
なお、この密着層4の光学特性は表面鏡の反射特性に関与しないため、密着層4を構成する膜の吸収、屈折率等の光学特性が問題となることはなく、どのような光学特性の膜でもよい。
密着層4の厚さは5nm未満であると十分にその機能は発現せず、密着層4の厚さは5nm以上であることが好ましい。また、ガラス基板3にソーダライムガラスを用いた場合では、ガラス基板3からNaイオンが銀膜5に拡散することを防止するために、密着層4の厚さが30nm以上あった方がより好ましい。
また、密着層4の膜厚は厚くても問題ないが、コストメリットを考えると100nm以下であることが望ましい。
次に実際にスパッタリング法で表面鏡を成膜する手順について説明する。
実施例1
図7に示すスパッタリング成膜装置10を用いた。このスパッタリング成膜装置は、基板の搬送をインターバック方式で行うものである。
スパッタリング成膜装置10の真空チャンバー12内に、スパッタリングターゲット13として、Siターゲット14、Agターゲット15、Alターゲット16およびTiターゲット17を取りつけ、ドライポンプ18およびターボ分子ポンプ19を用いて真空チャンバー12内を排気した。
1.5×1.5m角に切断した厚さ3mmのソーダライムガラスを基板20として用いた。
基板20を洗浄・乾燥し、スパッタリング成膜装置10の基板搬入トレイ21に載せた。この基板20をロードロック室22に搬入して真空引きし、その後、ゲートバルブ23を開いて基板20を真空チャンバー12内に搬送した。
真空計24を用いて、真空チャンバー12内の到達真空度が2×10−4Pa以下であることを確認した。真空チャンバー12内にアルゴンおよび酸素ガス25を流し、所定の圧力になるようにガス流量を調整した。Siターゲット14にDC電源26を用いて電力を投入してプラズマを発生させてSiターゲット14をスパッタし、基板20を所定の速度で通過させ、基板20上にSiO膜を形成した。
次いで雰囲気ガスをアルゴンのみにし、Agターゲット15に直流マグネトロンスパッタ法で電圧を印加し、Agターゲット15上に基板20を通過させてAg膜を積層した。この後、Alターゲット16に電圧を印加し、基板20を通過させて極薄いアルミニウム膜を積層した。さらに、雰囲気をアルゴンおよび酸素混合ガスに戻し、同様にSiターゲット14をスパッタしてSiO膜を積層した。最後にTiタ−ゲット17をスパッタして、TiO膜を積層した。各膜の成膜条件は表1に示すようにした。
その後、成膜したガラス基板3をロードロック室21に戻し、大気開放して取り出した。
このようにして、ソーダライムガラスでなる基板20に、厚み50nmのSiO膜、厚み160nmのAg膜、厚み2nmのアルミニウム膜、厚み55nmのSiOおよび厚み40nmのTiO膜を順次成膜した表面鏡を作製した。
この表面鏡の膜面側の45°入射光に対する反射率を図2に示す。波長550nmでの反射率は98%を超え、著しく反射率が高かった。また、波長400nmから700nmまでの可視光域の広い範囲で反射率は96%を超え、均一な高反射率の表面鏡であった。
この表面鏡を、50℃、95%RHに保った恒温恒湿槽中で24h放置する耐湿試験を行ったが、外観は変化せず、十分な耐湿性を示した。
実施例2
実施例1と同じスパッタリング成膜装置1と基板とを用いて表面鏡を作製した。
基板20上に、ガラス側からCrを30nm、Ag膜を160nm、アルミニウム膜を3nm、SiO膜を55nm、Nb膜を40nm積層し、表面鏡とした。
膜面側の45°入射光に対する反射特性は図3に示すようになり、波長550nmでの反射率は97%で、波長400nmから700nmまでの可視光域で反射率は94%を超え、可視域で均一な高反射特性の表面鏡であった。
また、この表面鏡を実施例1と同じ耐湿試験を行ったところ、十分な耐湿性であった。
比較例1
実施例1と同じスパッタリング成膜装置1で、ソーダライムガラス基板20上にガラス側からSiOを50nm、Alを160nm、SiOを55nm、TiOを40nm、順次成膜した。この膜つきガラスの膜面側の45°入射での反射特性を図4に示すが、波長550nmでの反射率は90%程度で、波長600nm以上の可視光域長波長側では反射は低く(700nmでの反射率は75%にとどまる)、可視光域でフラットな特性とは言えない反射特性であった。
比較例2
実施例1の膜構成に対してアルミニウム膜のみを成膜せず、他の膜は同じ構成になるような反射鏡を作製した。
ソーダライムガラス基板20に順次、SiO膜を50nm、Ag膜を160nm、SiO膜を85nm、TiO膜を45nm積層したものであったが、成膜装置から取り出したサンプルは赤褐色を呈しており、45度入射光に対して図5に示すような反射特性となり、可視光域の反射率は20%程度で、高反射率の表面鏡が得られなかった。
比較例3
実施例1と同じスパッタリング成膜装置1で、ソーダライムガラス基板20上に、SiO膜を50nm、Ag膜を160nm、アルミニウム膜を10nm、SiO膜を85nm、TiO膜を45nm積層し、表面鏡とした。
本比較例の膜面側の45°入射光に対する反射特性は図6に示す様になり、波長550nmでの反射率は90%程度で、波長600nm以上の可視光域長波長側では反射は低く、波長700nmでの反射率は75%であり、可視光域で均一な光反射率の表面鏡が得られなかった。
本発明の表面鏡の構成の1形態を示す。 実施例1で示した表面鏡の可視光域の45度入射光に対する分光反射特性を示す。 実施例2で示した表面鏡の可視光域の45度入射光に対する分光反射特性を示す。 比較例1で示した積層膜の可視光域の45度入射光に対する分光反射特性を示す。 比較例2で示した積層膜の可視光域の45度入射光に対する分光反射特性を示す。 比較例3で示した積層膜の可視光域の45度入射光に対する分光反射特性を示す。 実施例で用いたスパッタリング装置の概略図である。
符号の説明
1 表面鏡
2 増反射層
3 ガラス基板
4 密着層
5 銀膜
6 アルミニウム膜
7 低屈折率膜
8 高屈折率膜
10 インターバック方式のスパッタリング成膜装置
12 真空チャンバー
13 スパッタリングターゲット
14 Siターゲット
15 Agターゲット
16 Alターゲット
17 Tiターゲット
18 ドライポンプ
19 ターボ分子ポンプ
20 ソーダライムガラス基板
21 基板搬送トレイ
22 ロードロック室
23 ゲートバルブ
24 真空計
25 アルゴンおよび酸素ガス
26 DC電源

Claims (4)

  1. リアプロジェクション映像表示装置に用いる表面鏡であって、ガラス基板の表面に、銀膜/アルミニウム膜/増反射膜がこの順にスパッタリング法で形成されており、該アルミニウム膜の厚みが1nm〜5nmであることを特徴とする表面鏡。
  2. 増反射膜が、低屈折率膜と高屈折率膜とを交互に2〜5層積層したものであり、アルミニウム膜の直上には低屈折率膜が形成されてなることを特徴とする請求項1に記載の表面鏡。
  3. 低屈折率膜が、SiO、Al、ZrO、SnO、SiO、SiOの中から選ばれる1種以上で構成される膜であり、該低屈折率膜の上に積膜される高屈折率膜が、TiO、Nb、Ta、ZnO、Si、SiO、SiO、SiOの中から選ばれる1種以上で構成される膜であることを特徴とする請求項1または2に記載の表面鏡。
  4. 膜とガラス基板との間に、密着層としてSiO、SiO、ZrO、SnO、TiO、Nb、Ta、ZnO、Si、Al、Cr、Alから選ばれる一種以上の膜が形成されてなることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の表面鏡。
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