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JP2006313881A - バイポーラトランジスタおよび高周波増幅回路 - Google Patents

バイポーラトランジスタおよび高周波増幅回路 Download PDF

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JP2006313881A JP2006086256A JP2006086256A JP2006313881A JP 2006313881 A JP2006313881 A JP 2006313881A JP 2006086256 A JP2006086256 A JP 2006086256A JP 2006086256 A JP2006086256 A JP 2006086256A JP 2006313881 A JP2006313881 A JP 2006313881A
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Abstract

【課題】高周波増幅回路に悪影響を与えること無く、バイポーラトランジスタの熱暴走を防止することが可能なバイポーラトランジスタおよび高周波増幅回路の提供を目的とする。
【解決手段】直流バイアスが供給される直流バイアス(DC)端子3と、DC端子3に接続されたDC用ベース電極6と、高周波信号が供給される高周波電力(RF)端子4と、RF端子4に接続されたRF用ベース電極7と、DC用ベース電極6とRF用ベース電極7とに接続されているベース層8とを有する。
【選択図】図1

Description

この発明は半導体装置に関し、より特定的にはバイポーラトランジスタとバイポーラトランジスタを備えた高周波増幅回路に関する。
現在、移動体通信用電力増幅器には増幅素子として、GaAs−MESFET(Metal Semiconductor Field Effect Transistor)、GaAs−HEMT(High Electron Mobility Transistor)、ヘテロ接合バイポーラトランジスタ(HBT:Hetero-junction Bipolar Transistor)等が用いられている。特に、ヘテロ接合バイポーラトランジスタ(以下、単にHBTと記載)は、GaAs−MESFETと比較して、(1)負電源を必要としないので単一正電源動作が可能、(2)コレクタ電流密度を大きくできるのでチップサイズの小型化が可能、という利点を有している。
一般にバイポーラトランジスタでは、素子の温度が上昇するとベース・エミッタ間電圧のオン電圧(以下、ベース・エミッタ間電圧をVbe、ベース・エミッタ間のオン電圧をVfと略記することがある。)が低下するために、コレクタ電流が増加することが知られている。このため複数のトランジスタを有する高周波電力増幅器において、コレクタ電流の集中が生じると、消費電力の増加により局所的な素子の温度上昇が発生し、これによりさらに局所的な素子でコレクタ電流が増加するという悪循環に陥る。従って、各トランジスタ間の電流が不均一になると、電力増幅器の性能や寿命に悪影響を与えるだけでなく、電流の集中がさらに進むので、そのトランジスタが熱暴走の状態に陥り破壊に至ることがある。
このような問題に対して、バイポーラトランジスタのベースに接続され、素子の温度上昇に対してベース・エミッタ間電圧(Vbe)に負帰還を与えるベースバラスト抵抗が用いられてきた。このVbeの負帰還により、温度上昇によるコレクタ電流の増加を相殺し、熱暴走を防ぐことが可能となる。以下に、従来のベースバラスト抵抗を用いた高周波増幅回路の従来技術を示す。
図19(a)は、従来の高周波増幅回路の等価回路図である。バイポーラトランジスタ101−1、101−2、101−n(以下、代表して101と記載する。)は、セル数nのバイポーラトランジスタである。コレクタ端子115にコレクタ電圧が印加され、エミッタ端子は接地されている。直流(DC)バイアスは、DC端子148から供給され、高周波(RF)電力はRF端子149から入力される。DC端子148は、ベースバラスト抵抗としての抵抗147を介して、バイポーラトランジスタ101のベース電極105−1、105−2、105−n(以下、代表して105と記載する。)に接続されている。RF端子149はコンデンサ163を介して、バイポーラトランジスタ101のベース電極105に接続されている。バイポーラトランジスタ101で増幅された高周波電力はコレクタ端子115から出力される。
図19(b)は、図19(a)の各端子における電圧と電流の概略を示す図である。バイポーラトランジスタ101の電流増幅率(hFE)を50、バイポーラトランジスタ101のセル数をn=20、抵抗147の抵抗値を5Ωとする。コレクタ電流の総量が1Aで電流の不均一がない場合、各バイポーラトランジスタ101について、コレクタ電流は50mA、ベース電流は1mAである。ベース電流の総量は20mAであり、抵抗147で生じる電圧降下は0.1Vである。したがって、DC端子148に1.3Vを印加すると、ベース電極105には1.2Vが印加される。
図19において、任意のバイポーラトランジスタに電流集中が生じた場合を考える。例えば、バイポーラトランジスタ101−2に他のバイポーラトランジスタ101−nの1.2倍に当たる60mAのコレクタ電流が流れる場合を仮定する。この時バイポーラトランジスタ101のhFEが50なので、抵抗147を流れるベース電流は1mAから1.2mAに増加し、抵抗147を流れるベース電流は20mAから20.2mAに増加する。このベース電流の増加(0.2mA)により抵抗147で生じるVbeの負帰還は、高々1mVである。一方、電流の増加によりバイポーラトランジスタ101−2の接合温度は当初の80℃から90℃へと上昇する。この温度上昇(10℃)により、Vbeのオン電圧(Vf)は0.017V低下する。このように、抵抗147で生じるVbeの負帰還(1mV)が、温度上昇によるVfの低下(17mV)より小さいので、コレクタ電流は上昇を続ける。具体的には、Vfが17mV減少し、Vbeの負帰還が1mVであると、全体としてVfが16mV減少したことと等価であり、バイポーラトランジスタ101−2に流れる電流は60%増加して80mAになる。ここで、抵抗147の抵抗値を増加させると、得られるVbeの負帰還の量も増加するが、この場合には、通常の動作でも抵抗147での電圧降下が大きくなり、必要とされるDC端子148の印加電圧が大きくなるので適当でない。
以上説明したように、図19の従来の高周波増幅回路の課題は、抵抗147で得られるVbeの負帰還電圧がコレクタ電流の増加によるVfの低下を相殺するのに不十分なため、任意のバイポーラトランジスタのコレクタ電流が20%増加した場合に、このバイポーラトランジスタの熱暴走を防止できないことである。
図20は従来の別の高周波増幅回路の等価回路図である(特許文献1参照)。
本高周波増幅回路と図19の従来の高周波増幅回路との違いは、DC端子148とベース電極105の間に、ベースバラスト抵抗としての抵抗146−1、146−2、146−n(以下、代表して146と記載する。)がそれぞれ接続されていることである。このとき、バイポーラトランジスタ101のセル数がn=20の場合、DC端子148とベース電極105の間に接続されている抵抗146の並列抵抗の値を5Ωに設定するには、個々の抵抗146の抵抗値を100Ωに設定すれば良い。
図20において、抵抗146が各バイポーラトランジスタ101に設けられ、一見、抵抗146によるVbeの負帰還を大きくできるように見えるが、効果的には十分といえない。この理由は、バイポーラトランジスタ101のベース電極105が、高周波を伝送する配線145で共通につながっているからである。これにより任意のバイポーラトランジスタ(例えば101−2)の電流が増加した場合、これに伴って増加するベース電流の供給は、抵抗146−2を通過した電流だけでなく、他の抵抗146−nからも配線145を介して行われる。この現象は、ベース電極105−2と他のベース電極105−nとが、回路的に同じ電位になることからも理解できる。
以上説明したように、図20の従来の高周波増幅回路の課題は、抵抗146で得られるVbeの負帰還電圧が、図19の従来の高周波増幅回路と回路的に同等であり、バイポーラトランジスタの熱暴走を防止するのになお不十分なことである。
図21は従来の別の高周波増幅回路の等価回路図である(特許文献2参照)。
本高周波増幅回路と図20の従来の高周波増幅回路との違いは、コンデンサ150−1、150−2、150−n(以下、代表して150と記載する。)が、それぞれ抵抗146−1、146−2、146−nと並列に接続されていることである。高周波電力は、理想的には、コンデンサ150を通過してベース電極105からバイポーラトランジスタ101に入力される。一方、直流バイアスは抵抗146を通過してベース電極105からバイポーラトランジスタ101に供給される。コンデンサ150は高周波の損失を低減するためにある程度大きな値に設定する必要がある。またバイポーラトランジスタ101のセル数をn=20、抵抗146の抵抗値を100Ωに設定した場合、抵抗146の並列抵抗の値が5Ωになる。
本高周波増幅回路において、図19の従来の高周波増幅回路を用いた検討と同様に、バイポーラトランジスタ101−2に他のバイポーラトランジスタ101−nの1.2倍に当たる60mAのコレクタ電流が流れる場合を仮定する。バイポーラトランジスタ101のhFEが50なので、抵抗146−2を流れるベース電流は1mAから1.2mAに増加する。抵抗146は100Ωなので、抵抗146で生じるVbeの負帰還電圧は20mVになる。一方、電流の増加によりバイポーラトランジスタ101−2の接合温度は当初の80℃から90℃へと上昇し、この温度上昇(10℃)によるVbeのオン電圧(Vf)の低下は17mVになる。この場合には、抵抗146で生じるVbeの負帰還(20mV)が、温度上昇によるVfの低下(17mV)より大きいので、コレクタ電流は低下を始める。このように、本高周波増幅回路では、コレクタ電流の増加をVbeの負帰還により相殺できるので、熱暴走を防止することができる。
しかしながら、図21の従来の高周波増幅回路の課題は、利得の低下が発生することである。この原因は、RF端子149から入力された高周波電力の一部が抵抗146を通過することにより、これが熱として消費されてしまうからである。
図22は、更に別の従来の高周波増幅回路の等価回路図である(特許文献3参照)。
本高周波増幅回路と、図21の従来の高周波増幅回路との違いは、RF端子149から入力された高周波電力は抵抗146を通過することなくベース電極105に入力されることである。これにより、利得の低下を回避することができる。
しかしながら、図22の従来の高周波増幅回路の課題は、高周波電力を通過させるためのコンデンサ151を各バイポーラトランジスタ101に設ける必要があるので、レイアウトが複雑になり、チップ面積の増大によりコストが増加することである。
また、図22の従来の高周波増幅回路の別の課題は、高周波電力と直流バイアスが端子152−1、152−2、152−n(以下、代表して152と記載する。)で合流するために、高周波電力が直流バイアス端子148に漏れ易く、直流バイアス端子148にバイアスを供給するためのバイアス回路(図では省略)に悪影響を与えることである。これを解決するためには、DC端子148にグランド用のコンデンサを接続する必要があり、この場合には部品数の増加が問題となる。
図23(a)は、従来の高周波増幅回路におけるバイポーラトランジスタ101の構造断面図である。図23(b)は従来のバイポーラトランジスタ101の平面図であり、当図の一点鎖線A−A´における断面図が図23(a)の断面図である。ただし、図23(a)では、エミッタ配線132を省略している。図23(a)において、例えば、GaAsからなる基板118上には、n型のGaAsからなるコレクタコンタクト層117と、n型のGaAsからなるコレクタ層109と、p型のGaAsからなるベース層108と、n型のInGaPからなるエミッタ層111と、n型のInGaAsからなるエミッタコンタクト層110とが順次形成されている。また、エミッタコンタクト層110上にはエミッタ電極113が、コレクタコンタクト層117上にはコレクタ電極112が、ベース層108上にはベース電極107が形成されている。ベース層108を形成するp型GaAsは、不純物濃度が4×1019cm−3、厚さが80nm、シート抵抗が250Ω/sqである。図23(b)において、エミッタ電極113は、エミッタ配線132に接続されて外部に引き出され、エミッタ端子102と接続されている。端子103からベース電極107にDCとRFの合成された信号が供給される。高周波特性を向上するためにベース・エミッタ間抵抗122を小さくする必要があり、ベース電極107とエミッタ層111の間隔119を近づけることが必要である。このため、間隔119を長くすると、ベース・エミッタ間抵抗122が大きくなり、Vbeの負帰還電圧を大きくすることができるが、他方、高周波電力の損失が大きくなり、高周波特性が劣化する。
このように、図23の従来のバイポーラトランジスタ101の課題は、ベース電極107にDCとRFの合成された信号が供給されることから、高周波特性を向上するためにはベース・エミッタ間抵抗122を小さくすることが必要であり、このためVbeの負帰還電圧を大きくすることができないことである。
図24は、従来の高周波増幅回路における他のバイポーラトランジスタの構造断面図である。本バイポーラトランジスタと、図23の従来のバイポーラトランジスタ101との違いは、ベース層108上に2つのメサ形成されたエミッタ層111と、3つのベース電極107が形成されている点である。一般的に、エミッタ層を複数有するバイポーラトランジスタをマルチフィンガー型のバイポーラトランジスタと呼ぶ。マルチフィンガー型のバイポーラトランジスタにおいても、高周波特性を向上するためにベース・エミッタ間抵抗122を小さくする必要があり、ベース電極107とエミッタ層111の間隔119−1〜119−4を近づけることが必要とされる。この時、ベース・エミッタの間隔119−1〜119−4は同じ長さになるように設計される。
米国特許第6828816号明細書 米国特許第5321279号明細書 米国特許第5629648号明細書
図19の従来の高周波増幅回路の課題は、抵抗147で得られるVbeの負帰還電圧がコレクタ電流の増加によるVfの低下を相殺するのに不十分なため、例えば任意のバイポーラトランジスタのコレクタ電流が20%増加した場合に、このバイポーラトランジスタの熱暴走を防止できないことである。
図20の従来の高周波増幅回路の課題は、抵抗146で得られるVbeの負帰還電圧が、図19の従来の高周波増幅回路と回路的に同等であり、バイポーラトランジスタの熱暴走を防止するのになお不十分なことである。
図21の従来の高周波増幅回路の課題は、利得の低下が発生することである。この原因は、RF端子149から入力された高周波電力の一部が抵抗146を通過することにより、これが熱として消費されてしまうからである。
図22の従来の高周波増幅回路の課題は、高周波電力を通過するためのコンデンサ151を各バイポーラトランジスタに設ける必要があり、レイアウトが複雑になるので、チップ面積の増大によりコストが増加することである。
また、高周波電力と直流バイアスが端子152で合流するために、高周波電力が直流バイアス端子148に漏れ易く、DC端子148にバイアスを供給するためのバイアス回路(図では省略)に悪影響を与えることが課題であった。これを解決するためには、DC端子148にグランド用のコンデンサを接続する必要があり、この場合には部品数の増加が問題であった。
図23、24の従来のバイポーラトランジスタ101の課題は、ベース電極107にDCとRFの合成された信号が供給されることから、高周波特性を向上するためにはベース・エミッタ間抵抗122を小さくすることが必要であり、このためVbeの負帰還電圧を大きくすることができないことである。
以上述べたことより、従来のバイポーラトランジスタでは、熱暴走を防止しようとした場合、高周波特性が悪化したり、高周波増幅回路において利得が低下したり、高周波増幅回路のコストが上昇したり、あるいは高周波増幅回路のバイアス回路に悪影響が与えられたりする。すなわち、高周波増幅回路に悪影響が与えられる。
そこで、本発明は、かかる問題点に鑑み、高周波増幅回路に悪影響を与えること無く、熱暴走を防止することが可能なバイポーラトランジスタおよび高周波増幅回路を提供することを目的とする。
本発明のバイポーラトランジスタは、第1の端子と、第2の端子と、前記第1の端子に接続された第1のベース電極と、前記第2の端子に接続された第2のベース電極と、前記第1のベース電極と前記第2のベース電極とに接続されたベース層とを備えることを特徴とする。
また本発明は、第1の端子と、第2の端子と、前記第1の端子に接続された第1のベース電極と、前記第2の端子に接続された第2のベース電極と、前記第1のベース電極と前記第2のベース電極とに接続されたベース層とを備えるバイポーラトランジスタを有することを特徴とする高周波増幅回路とすることもできる。
これによって、高周波信号及び直流バイアスを別個の端子に供給し、それらをベース層で合成することができる。その結果、DCカット用のカップリングコンデンサを設ける必要が無くなるので、高周波増幅回路のコストを上昇させること無く熱暴走を防止することができる。また、高周波信号の入力端子とベース電極との間に抵抗を設ける必要が無くなるので、高周波増幅回路において利得を低下させること無く熱暴走を防止することができる。さらに、高周波信号の直流バイアス端子への漏れを防止することができるので、高周波増幅回路のバイアス回路に悪影響を与えること無く熱暴走を防止することができる。さらにまた、熱暴走を防止するために、高周波成分の直流バイアス回路への流れ込みを抑制するグランド用のコンデンサを設ける必要が無いので、部品数を増加させること無く熱暴走を防止することができる。また、高周波信号が入力される電極からエミッタ電極までの距離と直流バイアスが入力される電極からエミッタ電極までの距離とを変えることができるので、高周波特性を悪化させること無く熱暴走を防止することができる。すなわち、高周波増幅回路に悪影響を与えること無く、熱暴走を防止することができる。
ここで、前記第1の端子には、直流バイアスが供給され、前記第2の端子には、高周波信号が供給され、前記直流バイアスと前記高周波信号とが前記ベース層において合成されてもよい。
また、動作時において、前記第2のベース電極の直流電位が前記第1のベース電極の直流電位より低くてもよい。
さらに、前記バイポーラトランジスタは、さらに、前記第1のベース電極と第2のベース電極とに挟まれて位置するエミッタ電極を備え、前記エミッタ電極から前記第2のベース電極までの距離が前記エミッタ電極から前記第1のベース電極までの距離より実質的に近くてもよい。
これによって、高周波特性を犠牲にすることなく、負帰還の効果を大きくすることができるので、高周波増幅回路に悪影響を与えること無く、バイポーラトランジスタの熱暴走を確実に防止できる。
本発明によれば、任意のバイポーラトランジスタに例えば他のバイポーラトランジスタの1.2倍のコレクタ電流が流れた場合にも熱暴走を防止することが可能となる。また、熱暴走を防止しようとした場合の高周波利得の減少を無くすことができる。また、熱暴走を防止しつつ、レイアウトを容易にし、かつチップ面積の増大によるコストの増加を防止することができる。また、暴走を防止しようとした場合のバイアス回路の悪影響を防止することが可能となる。また、暴走を防止しようとした場合の部品数の増加を防止することが可能となる。また、暴走を防止しようとした場合の高周波特性の悪化を防止することが可能となる。すなわち、高周波増幅回路に悪影響を与えること無く、熱暴走を防止することが可能なバイポーラトランジスタおよび高周波増幅回路を提供することが可能になる。
以下、本発明の実施の形態における高周波増幅回路について、図面を参照しながら説明する。
(第1の実施の形態)
図1(a)は、本実施の形態の高周波増幅回路におけるトランジスタ1の構造断面図である。図1(b)は本実施の形態のトランジスタ1の構造平面図であり、当図の一点鎖線a−a´における断面図が図1(a)である。ただし、図1(a)では、エミッタ配線20を省略している。図1(a)において、図23(a)の従来のバイポーラトランジスタ101の構造断面図との違いは、直流(DC)バイアスが供給されるDC端子3と、高周波(RF)電力が供給されるRF端子4とが別々に設けられていることである。すなわち、DCバイアスとRF電力を異なる電極(それぞれ、DC用ベース電極6、RF用ベース電極7)からベース層8に供給していることであり、さらに本質的な違いは、DC用ベース電極6とRF用ベース電極7がベース層8を介してのみ電気的に接続されていることである。このとき、DC用ベース電極6の電位をRF用ベース電極7の電位より高くすることで、ベース電流が必ずバラスト抵抗と接続されたDC用ベース電極6から供給されることが約束され、バイポーラトランジスタの熱暴走に対して効果を発揮する。なお、DC端子3及びRF端子4はそれぞれ本発明の第1の端子及び第2の端子の一例であり、DC用ベース電極6及びRF用ベース電極7はそれぞれ本発明の第1のベース電極及び第2のベース電極の一例である。
図1のバイポーラトランジスタ1は、HBTであり、GaAsからなる基板18上には、n型のGaAsからなるコレクタコンタクト層17と、n型のGaAsからなるコレクタ層9と、p型のGaAsからなるベース層8と、n型のInGaPからなるエミッタ層11と、n型のInGaAsからなるエミッタコンタクト層10とが順次形成されている。また、エミッタコンタクト層10上にはエミッタ電極13が、コレクタコンタクト層17上にはコレクタ電極12が、ベース層8上には直流(DC)用ベース電極6及び高周波(RF)用ベース電極7が形成されている。ベース層8を形成するp型GaAsは、不純物濃度が4×1019cm−3、厚さが80nmで、シート抵抗が250Ω/sqである。また、このベース層8を用いたバイポーラトランジスタ1の電流増幅率(hFE)は50である。
図1において、DCバイアスはDC端子3に供給され、DC端子3からDC用ベース電極6に供給される。RF電力はRF端子4に供給され、RF端子4からRF用ベース電極7に入力される。コレクタ電圧はコレクタ端子5に供給され、コレクタ端子5からコレクタ電極12に供給される。エミッタ層11は、DC用ベース電極6とRF用ベース電極7とに挟まれる位置に形成されている。エミッタ層11では、上面パターンにおけるフィンガー状の部分(以下、フィンガー部という)の幅(DC用ベース電極6及びRF用ベース電極7の並び方向の幅)15が2μm、上面パターンにおけるフィンガー部の長さ(並び方向と垂直な長さ方向の長さであるフィンガー長)37が20μm、エミッタ面積は40μmである。DC用ベース電極6の並び方向の幅33は1μm、RF用ベース電極7の並び方向の幅34は1μm、DC用ベース電極6からエミッタ層11までの距離14は1μm、RF用ベース電極7からエミッタ層11までの距離16は1μmである。
ベース層8において、DC用ベース電極6の右端の直下を点P、エミッタ層11の中央の直下を点Qとすると、点P−点Q間の抵抗22の抵抗値は25Ωである。同様に、点R−点Q間の抵抗23の抵抗値は25Ωである。抵抗22、および抵抗23は、図1(b)から分かるように、分布定数的に表現される。
図2は、本実施の形態のバイポーラトランジスタ1の動作説明図である。DC用ベース電極6には1.2Vが印加されており、コレクタ電極12には3.5Vが印加されている。エミッタ電極13は接地されている。DC端子3から入力されたDC電流40はベース層8を矢印43のように進み、エミッタ層11の直下のベース・エミッタ接合に注入され、そこでエミッタ層11から供給される電子の一部と再結合する。RF端子4から入力されたRF42はベース層8を矢印44のように進む。DC電流40とRF42は、ベース層8のエミッタ層11の直下に位置する部分で合成され、DCバイアスされた高周波電力となる。トランジスタ動作により増幅された高周波電力45は、コレクタコンタクト層17を矢印46のように進み、コレクタ電極12、コレクタ端子5の順に出力される。このときバイポーラトランジスタ1に流れるコレクタ電流は50mAで、ベース電流は1mAである。
図3は、本実施の形態のバイポーラトランジスタ1のベース層8における電位分布図と図1(a)の断面図との関係を示したものである。図3の断面図は、図1(a)の断面図から基板18、コレクタコンタクト層17、及びコレクタ電極12を省略したものである。また、DC端子3とDC用ベース電極6との間に100Ωの抵抗47が接続されている。DC端子3には1.3Vが印加され、エミッタ端子2は接地されている。
このようなバイポーラトランジスタ1において、ベース層8に1mAのベース電流が流れることを考える。DC端子3から供給されるベース電流は、抵抗47、DC用ベース電極6、及び抵抗22を順に通過して、エミッタ層11の直下のベース・エミッタ接合に注入される。DC用ベース電極6から供給されるベース電流のほとんど全てがベース・エミッタ接合に注入されるので、抵抗23を流れる電流は無視できる。抵抗22の抵抗値は25Ωである。1mAのベース電流が抵抗22を通過するとき、抵抗22での電位降下は25mVである。一方、抵抗23には、電流が流れないので、電位降下は生じない。したがって、点Pの電位は1.2V、点Qの電位は1.175V、点Rの電位は同様に1.175Vとなる。
図4は、本実施の形態の図3のバイポーラトランジスタ1を複数並列接続して形成した高周波増幅回路の回路図である。n個のバイポーラトランジスタ1−1〜1−nが並列に接続されており、各々のDC端子3−1〜3−nはDCバイアスが供給される端子48に接続され、各々のRF端子4−1〜4−nはRF電力が供給される端子49に接続されている。また、各々のエミッタ端子5は接地されている。端子48には1.3Vが印加されており、DC用ベース電極6−1〜6−nの電位は1.2Vである。各々の抵抗47−1〜47−nの抵抗値は100Ωである。各々のバイポーラトランジスタ1−1〜1−nにおいて、ベース電流は1mA、コレクタ電流は50mA(図中、Ic=50mAで記載している。)である。RF用ベース電極7−1〜7−nのDC電位は1.175Vである。各々のバイポーラトランジスタ1−1〜1−nのベース・エミッタ接合温度は80℃である。各々のバイポーラトランジスタ1−1〜1−nについて、コレクタ電流が均等である場合、温度差は発生しない。
次に、任意のバイポーラトランジスタに電流集中が生じた場合を考える。図5は、本実施の形態の図4の高周波増幅回路において、バイポーラトランジスタ1−2を流れるコレクタ電流が増加したときの各端子の電位を示す高周波増幅回路の回路図である。バイポーラトランジスタ1−2に他のバイポーラトランジスタの1.2倍に相当する60mAのコレクタ電流が流れる場合を仮定している。バイポーラトランジスタ1−1〜1−nのhFEが50なので、抵抗47−2を流れるベース電流は1.2mAである。抵抗47−2で生じる電圧降下は0.12Vなので、DC用ベース電極6−2の電位は1.18Vとなる。ベース電流の増加により、抵抗47−2での電圧降下が0.02V増加し、Vbeの負帰還が得られる。この場合であっても、RF用ベース電極7−2の電位は、他のRF用ベース電極7−n(nは2を除く)と等電位なので、1.175Vである。DC用ベース電極6−2の電位(1.18V)がRF用ベース電極7−2の電位(1.175V)より高いことから、RF用ベース電極7−2からDC用ベース電極6−2方向にDC電流が流れることはない。
バイポーラトランジスタ1−2のコレクタ電流が50mAから60mAに増加することで、バイポーラトランジスタ1−2の接合温度が瞬時的に80℃から90℃へと増加する。しかし、10℃の温度上昇によるバイポーラトランジスタ1−2のVfの減少(17mV)は、抵抗47−2の電圧降下により得られる負帰還電圧(20mV)より小さいことから、バイポーラトランジスタ1−2のコレクタ電流は減少し、熱暴走を免れる。すなわち、任意のバイポーラトランジスタに、他のバイポーラトランジスタの1.2倍に相当する電流が流れた場合にも、抵抗47−2によるVbeの負帰還の効果により、当該バイポーラトランジスタの熱暴走を防止できる。
さらに、DC用ベース電極6とRF用ベース電極7が分離されていることから、RF電力が、DC用ベース電極6を通過して、端子48に接続されているバイアス回路(図では省略している。)に流れ込むことを抑制でき、バイアス回路への悪影響がなくなる。この効果により、端子48にグランド用のコンデンサを接続する必要がなくなり、部品数の削減が可能になる。
以上説明したように、第1の実施の形態の高周波増幅回路において、RF電力及びDCバイアスが供給される端子を別個に有し、つまりDC用ベース電極6とRF用ベース電極7を別個に有し、DC用ベース電極6とRF用ベース電極7がエミッタ層11を挟む位置に形成したバイポーラトランジスタ1が用いられる。そして、DC用ベース電極6の電位がRF用ベース電極7の電位より高く、ベース電流が必ずバラスト抵抗と接続されたDC用ベース電極6から供給される。よって、以下の有利な効果を得ることができる。すなわち、図19、20の従来の高周波増幅回路と比較して、任意のバイポーラトランジスタに例えば1.2倍の電流が流れた場合にも熱暴走を防止することが可能になる。また、図21に示した従来の高周波増幅回路と比較して、RF電力の入力端子とベース電極との間に抵抗を設ける必要が無くなるので、高周波利得の減少を無くすことが可能になる。
また、第1の実施の形態の高周波増幅回路において、DC用ベース電極6の電位がRF用ベース電極7の電位より高く、RF用ベース電極7からDC用ベース電極6方向にDC電流が流れない。よって、図22に示した従来の高周波増幅回路と比較して、DCカット用のコンデンサ151を各バイポーラトランジスタに設ける必要がなくなり、レイアウトが容易で、かつチップ面積の増大によるコストの増加を防止することができる。また、RF成分がDCバイアス回路に流れ込むことを抑制でき、DCバイアス回路への悪影響を防止することができる。また、端子48にグランド用のコンデンサを接続する必要がなくなり、部品数の削減が可能になる。
また、第1の実施の形態のバイポーラトランジスタにおいて、RF用ベース電極6からエミッタ電極13までの距離とDC用ベース電極6からエミッタ電極13までの距離とを自由に変えることができる。よって、図23、24のバイポーラトランジスタと比較して、RF用ベース電極6からエミッタ電極13までの距離をDC用ベース電極6からエミッタ電極13までの距離よりも近くすることで、高周波特性を向上させ、かつ熱暴走を大きく防止することができる。
その結果、従来の高周波増幅回路と比較して、高周波増幅回路に悪影響を与えること無く、熱暴走を防止することができる。
なお、本実施の形態の高周波増幅回路では、DC用ベース電極6とRF用ベース電極7とがエミッタ層11を挟む位置に形成する場合について述べたが、これらの位置関係はこの場合に限定されない。
(第2の実施の形態)
次に、第1の実施の形態における図4に記載の高周波増幅回路において、バイポーラトランジスタ1−2に他のバイポーラトランジスタの1.4倍に相当する70mAのコレクタ電流が流れる場合を考える。図5に示すように、バイポーラトランジスタ1−1〜1−nのhFEが50なので、抵抗47−2を流れるベース電流は1.4mA、抵抗47−2で生じる電圧降下は0.14V、電極6−2の電位は1.16Vとなる。一方、電極7−2の電位は1.175Vである。この場合には、電極7−2の電位(1.175V)が、電極6−2の電位(1.16V)よりも高くなるので、バイポーラトランジスタ1−2のベース電流は電極7−2から供給される。すなわち、Vbeの負帰還電圧は、1.2Vから1.175Vを引いた、0.025Vとなる。他方、バイポーラトランジスタ1−2のコレクタ電流が50mAから70mAに増加することで、1−2の接合温度が瞬時的に80℃から100℃へと20℃増加して、Vfが0.034V減少する。したがってこの場合には、Vfの減少(0.034V)がVbeの負帰還電圧(0.025V)より大きいことから、バイポーラトランジスタ1−2のコレクタ電流は増大を続け、最終的に熱暴走を免れない。すなわち、任意のバイポーラトランジスタに、他のバイポーラトランジスタの1.4倍に相当する電流が流れた場合には、熱暴走を防止できない。以下、この問題を解決するための第2の実施の形態の高周波増幅回路について説明する。
図6は、本実施の形態の高周波増幅回路におけるバイポーラトランジスタ60の構造断面図であり、図1(a)の第1の実施の形態のバイポーラトランジスタ1の構造断面図との違いは、エミッタ層11からRF用ベース電極7までの距離16が、エミッタ層11からDC用ベース電極6までの距離61よりも近いことである。つまり、DC用ベース電極6からエミッタ層11までの距離61を1μmから3μmへと増加していることである。これにより、ベース層8における点P−点Qの抵抗62は25Ωから50Ωへと増加する。したがって、ベース電流が1mA流れたときの抵抗62に生じる電圧降下は、0.025Vから0.05Vへ増加する。次に、バイポーラトランジスタ60の高周波特性について考えると、図1のバイポーラトランジスタ1と比較して、高周波電力が通過するRF用ベース電極7とエミッタ層11との距離16は同じであり、高周波特性は変化しない。
図7は、本実施の形態の図6のバイポーラトランジスタ60を複数並列接続して形成した高周波増幅回路の回路図である。バイポーラトランジスタ60−2に他のバイポーラトランジスタの1.4倍に相当する70mAのコレクタ電流が流れる場合を仮定している。端子48に印加されている電圧は1.325Vである。バイポーラトランジスタ60−1〜60−nのhFEが50なので、抵抗47−1〜47−n(nは2を除く)を流れるベース電流は1mA、抵抗47−1〜47−n(nは2を除く)で生じる電圧降下は0.1V、電極6−1〜6−n(nは2を除く)の電位は1.225Vとなる。一方、抵抗47−2を流れるベース電流は1.4mA、抵抗47−2で生じる電圧降下は0.14V、DC用ベース電極6−2の電位は1.185Vとなる。この場合であっても、RF用ベース電極7−2の電位は、他のRF用ベース電極7−1〜7−n(nは2を除く)と等電位なので、1.175Vである。このとき、DC用ベース電極6−2の電位(1.185V)がRF用ベース電極7−2の電位(1.175V)より高いことから、バイポーラトランジスタ60−2のベース電流がRF用ベース電極7−2から供給されることはない。
ここで、抵抗47では無く、点P−点Qの抵抗62を大きくした理由を次に説明する。抵抗47を125Ω、抵抗62を25Ωに設計した場合には、抵抗47−2に1.4mAの電流が流れると、抵抗47−2における電圧降下は0.175Vになり、点6−2の電位が1.15Vになる。この場合に、電極6−2の電位(1.15V)がRF用ベース電極7−2の電位(1.175V)より低くなることから、60−2のベース電流がRF用ベース電極7−2から供給されることになり、不都合が生じる。
バイポーラトランジスタ60−2のコレクタ電流が50mAから70mAに増加することで、バイポーラトランジスタ60−2の接合温度が瞬時的に80℃から100℃へと20℃増加し、バイポーラトランジスタ60−2のVfが0.034V減少する。しかしこの場合であっても、バイポーラトランジスタ60−2のVfの減少(0.034V)は、抵抗47−2により得られる負帰還電圧(0.04V)より小さいことから、バイポーラトランジスタ60−2のコレクタ電流は減少し、熱暴走を免れる。すなわち、任意のバイポーラトランジスタに、他のバイポーラトランジスタの1.4倍に相当する電流が流れた場合にも、抵抗47−2によるVbeの負帰還の効果により、当該バイポーラトランジスタの熱暴走を防止できる。
以上説明したように、第2の実施の形態の高周波増幅回路において、DC用ベース電極6とエミッタ層11の間の距離61をRF用ベース電極7とエミッタ層11の間の距離16より長くしたバイポーラトランジスタ60が用いられる。よって、第1の実施の形態の高周波増幅回路と比較して、任意のバイポーラトランジスタに他のバイポーラトランジスタの1.4倍のコレクタ電流が流れた場合にも、DC用ベース電極6の電位がRF用ベース電極7の電位より高く、ベース電流が必ずバラスト抵抗と接続されたDC用ベース電極6から供給される。その結果、抵抗47によるVbeの負帰還の効果により、当該バイポーラトランジスタの熱暴走を防止できる。
また、第2の実施の形態のバイポーラトランジスタにおいて、第1の実施の形態の高周波増幅回路と比較して、DC用ベース電極6からエミッタ電極13までの距離がRF用ベース電極6からエミッタ電極13までの距離よりも遠い。よって、高周波特性を犠牲にすること無く、熱暴走を確実に防止することができる。
(第3の実施の形態)
図8は、第3の実施の形態の高周波増幅回路におけるバイポーラトランジスタ70の構造断面図である。図6で示した第2の実施の形態のバイポーラトランジスタ60との違いは、複数のDC用ベース電極6−1、6−2を有し、さらに複数のエミッタ層11−1、11−2を有していることである。図6のバイポーラトランジスタ60と比較して、エミッタ面積が2倍になり、単位セルで2倍の電流容量を得ることができる。また、図6のバイポーラトランジスタ60と同様に、DC用ベース電極6−1からエミッタ層11−1、及びDC用ベース電極6−2からエミッタ層11−2までの距離61を3μm、RF用ベース電極7からエミッタ層11−1、11−2までの距離16を0.5μmに設定することにより、図6のバイポーラトランジスタ60と同様に、任意のバイポーラトランジスタの電流集中に対してバイポーラトランジスタの熱暴走による破壊を回避することができる。また、高周波特性を犠牲にすること無く、熱暴走を確実に防止することができる。
(第4の実施の形態)
図9は、第4の実施の形態の高周波増幅回路におけるバイポーラトランジスタ71の構造断面図である。図6で示した第2の実施の形態のバイポーラトランジスタ60との違いは、複数のRF用ベース電極7−1、7−2を有し、さらに複数のエミッタ層11−1、11−2を有していることである。図6のバイポーラトランジスタ60と比較して、エミッタ面積が2倍になり、単位セルで2倍の電流容量を得ることができる。また、図6のバイポーラトランジスタ60と同様に、DC用ベース電極6からエミッタ層11−1、11−2までの距離61を3μm、RF用ベース電極7−1からエミッタ層11−1、及びRF用ベース電極7−2からエミッタ層11−2までの距離16を0.5μmに設定することにより、図6のバイポーラトランジスタ60と同様に、任意のバイポーラトランジスタの電流集中に対してバイポーラトランジスタの熱暴走による破壊を回避することができる。また、高周波特性を犠牲にすること無く、熱暴走を確実に防止することができる。
(第5の実施の形態)
図10は、第1の実施の形態のバイポーラトランジスタ1を用いた高周波増幅回路の回路図である。これは、第1の実施の形態のバイポーラトランジスタ1を複数並列接続して形成した図4の高周波増幅回路の回路図を、等価回路的に焼き直したものに対応している。図20、図21および図22に示した従来の高周波増幅回路との違いは、端子48から供給されたDCバイアスと端子49から供給されたRF電力が、バイポーラトランジスタ1−1〜1−nに別々に供給されており、バイポーラトランジスタ1−1〜1−nの外部では、電気的に合成されていないことである。このことにより、図3を用いて説明したように、DC用ベース電極6と、RF用ベース電極7とのDC電位が異なるという本質的な違いが生じる。
図10の高周波増幅回路において、n個のバイポーラトランジスタ1−1〜1−nが並列に接続されている。この場合、バイポーラトランジスタ1−1〜1−nとしては、第2〜4の実施の形態におけるバイポーラトランジスタ60、70、および71のいずれかが用いられても構わない。DCバイアス用の端子48は、DC端子3−1〜3−n、抵抗47−1〜47−n、DC用ベース電極6−1〜6−nの順に接続されている。RF用の端子49は、コンデンサ63、RF端子4−1〜4−n、RF用ベース電極7−1〜7−nの順に接続されている。
図11は、図10の上記高周波増幅回路を用いた2段電力増幅回路の回路図である。この2段電力増幅回路においては、前段トランジスタ100及び後段トランジスタ72に上記高周波増幅回路が用いられている。つまり、前段トランジスタ100では、エミッタ面積120μmのバイポーラトランジスタ1−1〜1−nが4セル並列に接続されている。また、後段トランジスタ72では、エミッタ面積120μmのバイポーラトランジスタ1−1〜1−nが20セル並列に接続されている。前段トランジスタ用コレクタ電圧端子91、および後段トランジスタ用コレクタ電圧端子93には、3.5Vが印加されている。本2段電力増幅回路は、800MHz帯の周波数で、高周波利得28dB、最大出力2.3Wであり、前段トランジスタ100の消費電流は200mA、後段トランジスタ72の消費電流は1000mAであり、このときの電力変換効率は55%である。
前段トランジスタ用バイアス回路92は、抵抗47を介して、前段トランジスタ100のDC用ベース電極6にDCバイアスを供給している。また、後段トランジスタ用バイアス回路69は、抵抗47−1〜47−nを介して、後段トランジスタ72のDC用ベース電極6−1〜6−nにDCバイアスを供給している。入力整合回路73は、インダクタ83、コンデンサ84、およびコンデンサ85から構成されている。前段トランジスタ100及び後段トランジスタ72の段間整合は、コンデンサ63と、前段トランジスタ100用のバイアス供給線路89とにより構成されている。負荷整合回路74は、線路94、線路95、コンデンサ96、およびコンデンサ97により構成されている。負荷整合回路74は、後段トランジスタ72用のバイアス供給線路98と接続されている。
端子81から入力された高周波電力は、入力整合回路73、前段トランジスタ100のRF用ベース電極7を通過して、前段トランジスタ100に入力される。前段トランジスタ100で増幅された高周波電力は、段間整合用コンデンサ63、後段トランジスタ72のRF用ベース電極7−1〜7−nを通過して、後段トランジスタ72に入力される。後段トランジスタ72で増幅された高周波電力は、負荷整合回路74を通過して、端子82から出力される。前段トランジスタ100において、抵抗87とコンデンサ86の直列回路が、前段トランジスタ100のコレクタ端子5とRF用ベース電極7の間に接続されており、この回路はフィードバック回路として増幅回路を安定動作させるのに用いられている。
(第6の実施の形態)
図12は、第1の実施の形態のバイポーラトランジスタ1を用いた別の高周波増幅回路の回路図である。図10で示した第5の実施の形態の高周波増幅回路との違いは、抵抗47−1〜47−nを各バイポーラトランジスタ1−1〜1−nに設けるのではなく、1つの抵抗77を複数のバイポーラトランジスタ1−1〜1−nのDC用ベース電極6−1〜6−nに接続していることである。この場合、抵抗77の抵抗値は5Ωにすればよい。この回路構成の優れている点は、抵抗が1つで良いことから、レイアウトの簡易化と、チップ面積の縮小による低コスト化が可能になる。しかしながら、従来のバイポーラトランジスタ101を用いた場合には、図19で説明したように、抵抗77(図19では抵抗147)はバイポーラトランジスタ1−1〜1−n(図19ではバイポーラトランジスタ101−1〜101−n)のVbeに十分な負帰還をかけることができない。一方で、本実施の形態のバイポーラトランジスタ1は、その独自の構成により自由に抵抗値を設定することが可能な抵抗を内部に有し、自らがVbeの負帰還による熱暴走の抑制に効果を有する。その結果、図12の構成であっても、バイポーラトランジスタ1−1〜1−nの設計を最適化することにより、熱暴走の抑制が可能になる。
以上説明したように、本実施の形態の高周波増幅回路では、第1の実施の形態のバイポーラトランジスタ1を使用することにより、熱暴走の抑制を可能にしながら、併せて第5の実施の形態の高周波増幅回路と比較してレイアウトの簡易化とチップ面積の縮小による低コスト化を実現できる。
(第7の実施の形態)
図13は、第1の実施の形態のバイポーラトランジスタ1を用いた更に別の高周波増幅回路の回路図である。図11で示した第6の実施の形態の高周波増幅回路との違いは、抵抵77を省略している点である。本実施の形態のバイポーラトランジスタ1−1〜1−nは、その独自の構成により自由に抵抗値を設定することが可能な抵抗を内部に有し、自らがVbeの負帰還による熱暴走の抑制に効果を有する。その結果、図13の構成であっても、図12の高周波増幅回路と同様に熱暴走の抑制が可能になる。
以上説明したように、本実施の形態の高周波増幅回路では、第1の実施の形態のバイポーラトランジスタ1を使用することにより、熱暴走の抑制を可能にしながら、併せて第6の実施の形態の高周波増幅回路と比較してレイアウトの簡易化とチップ面積の縮小による低コスト化を実現できる。
(第8の実施の形態)
図14は、第1の実施の形態のバイポーラトランジスタ1を用いた更に別の高周波増幅回路の回路図である。図10で示した第5の実施の形態の高周波増幅回路の回路図との違いは、1つのコンデンサ63が端子49とRF端子4−1〜4−nとの間に設けられるのではなく、複数のコンデンサ76−1〜76−nがRF端子4−1〜4−nとRF用ベース電極7−1〜7−nとの間毎に接続されていることである。図10で説明したように、コンデンサ63はインピーダンス整合用に用いられている。この整合条件を図14において満足させるためには、コンデンサ76−1〜76−nの容量値の和がコンデンサ63と等しくなるように設計すればよい。これにより、RF電力が供給される経路において、確実にDCをカットすることができる。
(第9の実施の形態)
図15は、第1の実施の形態のバイポーラトランジスタ1を用いた更に別の高周波増幅回路の回路図である。図14で示した第8の実施の形態の高周波増幅回路との違いは、抵抗47−1〜47−nを各バイポーラトランジスタ1−1〜1−nに設けるのではなく、1つの抵抗77を複数のバイポーラトランジスタ1−1〜1−nのDC用ベース電極6−1〜6−nに接続していることである。この場合、抵抗77の抵抗値は5Ωにすればよい。本実施の形態のバイポーラトランジスタ1−1〜1−nは、その独自の構成により自由に抵抗値を設定することが可能な抵抗を内部に有し、自らがVbeの負帰還による熱暴走の抑制に効果を有する。その結果、図15の構成であっても、バイポーラトランジスタ1−1〜1−nの設計を最適化することにより、熱暴走の抑制が可能になる。また、本実施の形態の高周波増幅回路では、熱暴走の抑制を可能にしながら、併せて第8の実施の形態の高周波増幅回路と比較してレイアウトの簡易化とチップ面積の縮小による低コスト化を実現できる。
(第10の実施の形態)
図16は、第1の実施の形態のバイポーラトランジスタ1を用いた高周波増幅回路の回路図である。図15で示した第9の実施の形態の高周波増幅回路との違いは、抵抗77を省略している点である。本実施の形態のバイポーラトランジスタ1−1〜1−nは、その独自の構成により自由に抵抗値を設定することが可能な抵抗を内部に有し、自らがVbeの負帰還による熱暴走の抑制に効果を有する。その結果、抵抗77を省略しても、図15の高周波増幅回路と同様に、熱暴走の抑制が可能になる。また、本実施の形態の高周波増幅回路では、熱暴走の抑制を可能にしながら、併せて第9の実施の形態の高周波増幅回路と比較してレイアウトの簡易化とチップ面積の縮小による低コスト化を実現できる。
(第11の実施の形態)
図17は本実施の形態におけるバイポーラトランジスタ78の構造平面図である。図1(b)で示した第1の実施の形態のバイポーラトランジスタ1の平面図との違いは、DC用ベース電極6とRF用ベース電極7の上面形状が異なることである。つまり、DC用ベース電極6がエミッタ電極13と隣り合う部分において切り欠き部を有し、DC用ベース電極6からエミッタ層11までの距離14が、一様に同じではなく、フィンガー部の長さ方向の中央部で長く、端部で短くなっていることである。この場合、DC用ベース電極6とエミッタ電極13の間に分布定数的に形成されるベース層8の抵抗22−1〜22−3において、例えば上記中央部の抵抗22−2の抵抗値が大きくなり、上記端部の抵抗22−1、22−3の抵抗値が小さくなる。これによって、バイポーラトランジスタ内で過熱が起き易いバイポーラトランジスタの中央部でVbeの負帰還電圧を大きくとることが可能になる。なお、DC用ベース電極6とエミッタ電極13の間は高周波が通過しないので、抵抗22−1〜22−3の分布が一様にならなくても、高周波特性に悪影響を与えることがない。
なお、DC用ベース電極6の形状については、本実施の形態の例に限定されることはなく、抵抗22の大きさが分布定数的に一様にならないことでその効果を発揮する。通常、高周波用のバイポーラトランジスタでは、高周波の通過するRF用ベース電極7とエミッタ電極13の間の抵抗23−1〜23−nが一様の分布になるように、RF用ベース電極7は矩形に設計される。本実施の形態のバイポーラトランジスタ78において、DC用ベース電極6は上述した理由により矩形にする必要がなく、DC用ベース電極6とRF用ベース電極7を異なる形状に形成することにより、高周波特性を劣化させることなく、バイポーラトランジスタ内のVbeの負帰還を最適に設計することが可能になり、熱暴走の抑制に効果を発揮する。
(第12の実施の形態)
図18は、第12の実施の形態の高周波増幅回路におけるバイポーラトランジスタ79の構造断面図である。図9で示した第4の実施の形態のバイポーラトランジスタ71との違いは、複数のRF端子401、402とそれに接続されたRF用ベース電極7−1、7−2を有し、それぞれのRF用ベース電極7−1、7−2にはRF端子401、402から別の高周波信号RF1、RF2が入力される点である。DC用ベース電極6と2系統のRF信号に対するRF用ベース電極7−1、7−2がそれぞれ分離されていることから、2系統のRF信号を高周波的に充分分離することができる。なお、RF1及びRF2はそれぞれ本発明の第1の高周波信号及び第2の高周波信号の一例であり、RF端子401及びRF端子402はそれぞれ本発明の第2の端子及び第3の端子の一例であり、RF用ベース電極7−1及びRF用ベース電極7−2はそれぞれ本発明の第2のベース電極及び第3のベース電極の一例である。
本発明は、高周波用バイポーラトランジスタおよび高周波増幅回路に利用でき、特に携帯電話等の無線通信端末等の用途に有用である。
(a)本発明の第1の実施の形態の高周波増幅回路におけるバイポーラトランジスタの構造断面図。(b)同実施の形態の高周波増幅回路におけるバイポーラトランジスタの構造平面図。 第1の実施の形態のバイポーラトランジスタの動作説明図。 第1の実施の形態のバイポーラトランジスタの部分構造断面図とベース層の電位分布図。 図3のバイポーラトランジスタを並列接続して形成した高周波増幅回路の回路図。 バイポーラトランジスタを並列接続して形成した高周波増幅回路においてバイポーラトランジスタに流れる電流が増加したときの電位を示す回路図。 本発明の第2の実施の形態の高周波増幅回路におけるバイポーラトランジスタの構造断面図。 図6のバイポーラトランジスタを並列接続して形成した高周波増幅回路の回路図。 本発明の第3の実施の形態の高周波増幅回路におけるバイポーラトランジスタの構造断面図。 本発明の第4の実施の形態の高周波増幅回路におけるバイポーラトランジスタの構造断面図。 本発明の第5の実施の形態の図1のバイポーラトランジスタを用いた高周波増幅回路の回路図。 第5の実施の形態の高周波増幅回路を用いた2段電力増幅回路の回路図。 本発明の第6の実施の形態の図1のバイポーラトランジスタを用いた高周波増幅回路の回路図。 本発明の第7の実施の形態の図1のバイポーラトランジスタを用いた高周波増幅回路の回路図。 本発明の第8の実施の形態の図1のバイポーラトランジスタを用いた高周波増幅回路の回路図。 本発明の第9の実施の形態の図1のバイポーラトランジスタを用いた高周波増幅回路の回路図。 本発明の第10の実施の形態の図1のバイポーラトランジスタを用いた高周波増幅回路の回路図。 本発明の第11の実施の形態の高周波増幅回路におけるバイポーラトランジスタの構造平面図。 本発明の第12の実施の形態の高周波増幅回路におけるバイポーラトランジスタの構造断面図。 (a)従来の高周波増幅回路の等価回路図。(b)同高周波増幅回路の各端子における電圧と電流の値を示す図。 従来の高周波増幅回路の等価回路図。 従来の高周波増幅回路の等価回路図。 従来の高周波増幅回路の等価回路図。 (a)従来の高周波増幅回路におけるバイポーラトランジスタの構造断面図。(b)従来の高周波増幅回路におけるバイポーラトランジスタの構造平面図。 従来の高周波増幅回路における別のバイポーラトランジスタの構造断面図。
符号の説明
1、60、70、71、78、79、101 バイポーラトランジスタ 2、102 エミッタ端子
3、148 直流バイアス(DC)端子
4、149、401、402 高周波電力(RF)端子
5、115 コレクタ端子
6 直流バイアス(DC)用ベース電極
7 高周波電力(RF)用ベース電極
8、108 ベース層
9、109 コレクタ層
10、110 エミッタコンタクト層
11、111 エミッタ層
12、112 コレクタ電極
13、113 エミッタ電極
14、16、61 距離
15、33、34、35 幅
17、117 コレクタコンタクト層
18、118 基板
20、132 エミッタ配線
22、23、47、62、77、87、146、147 抵抗
37、137 フィンガー長
40 DC電流
42 RF
43、44、46 矢印
45 高周波電力
48、49、81、82、103、152 端子
63、76、84、85、86、90、96、97、99、150、151、163 コンデンサ
69 後段トランジスタ用バイアス回路
72 後段トランジスタ
73 入力整合回路
74 負荷整合回路
83 インダクタ
89、98 バイアス供給線路
91 前段トランジスタ用コレクタ電圧端子
92 前段トランジスタ用バイアス回路
93 後段トランジスタ用コレクタ電圧端子
94、95 線路
100 前段トランジスタ
105、107 ベース電極
119 間隔
122 ベース・エミッタ間抵抗
145 配線

Claims (20)

  1. 第1の端子と、
    第2の端子と、
    前記第1の端子に接続された第1のベース電極と、
    前記第2の端子に接続された第2のベース電極と、
    前記第1のベース電極と前記第2のベース電極とに接続されたベース層とを備える
    ことを特徴とするバイポーラトランジスタ。
  2. 前記第1の端子には、直流バイアスが供給され、
    前記第2の端子には、高周波信号が供給され、
    前記直流バイアスと前記高周波信号とが前記ベース層において合成される
    ことを特徴とする請求項1記載のバイポーラトランジスタ。
  3. 前記バイポーラトランジスタは、さらに、前記第1のベース電極と第2のベース電極とに挟まれて位置するエミッタ電極を備える
    ことを特徴とする請求項1記載のバイポーラトランジスタ。
  4. 動作時において、前記第1のベース電極の直流電位と前記第2のベース電極の直流電位とが異なる
    ことを特徴とする請求項1記載のバイポーラトランジスタ。
  5. 動作時において、前記第2のベース電極の直流電位が前記第1のベース電極の直流電位より低い
    ことを特徴とする請求項2記載のバイポーラトランジスタ。
  6. 前記バイポーラトランジスタは、さらに、前記第1のベース電極と第2のベース電極とに挟まれて位置するエミッタ電極を備え、
    前記エミッタ電極から前記第1のベース電極までの距離と、前記エミッタ電極から前記第2のベース電極までの距離とが実質的に異なる
    ことを特徴とする請求項1記載のバイポーラトランジスタ。
  7. 前記バイポーラトランジスタは、さらに、前記第1のベース電極と第2のベース電極とに挟まれて位置するエミッタ電極を備え、
    前記エミッタ電極から前記第2のベース電極までの距離が前記エミッタ電極から前記第1のベース電極までの距離より実質的に近い
    ことを特徴とする請求項2記載のバイポーラトランジスタ。
  8. 前記第1のベース電極と前記第2のベース電極との形状が異なる
    ことを特徴とする請求項1記載のバイポーラトランジスタ。
  9. 前記バイポーラトランジスタがヘテロ接合バイポーラトランジスタである
    ことを特徴とする請求項1記載のバイポーラトランジスタ。
  10. 前記第1のベース電極を複数備える
    ことを特徴とする請求項1記載のバイポーラトランジスタ。
  11. 前記第2のベース電極を複数備える
    ことを特徴とする請求項1記載のバイポーラトランジスタ。
  12. 前記バイポーラトランジスタは、さらに、
    第3の端子と、
    前記第3の端子及び前記ベース層と接続された第3のベース電極とを備え、
    前記第1の端子には、直流バイアスが供給され、
    前記第2の端子には、第1の高周波信号が供給され、
    前記第3の端子には、第1の高周波信号とは異なる第2の高周波信号が供給され、
    前記直流バイアス、前記第1の高周波信号及び前記第2の高周波信号が前記ベース層において合成される
    ことを特徴とする請求項1記載のバイポーラトランジスタ。
  13. 第1の端子と、
    第2の端子と、
    前記第1の端子に接続された第1のベース電極と、
    前記第2の端子に接続された第2のベース電極と、
    前記第1のベース電極と前記第2のベース電極とに接続されたベース層とを備えるバイポーラトランジスタを有する
    ことを特徴とする高周波増幅回路。
  14. 前記第1の端子には、直流バイアスが供給され、
    前記第2の端子には、高周波信号が供給され、
    前記直流バイアスと前記高周波信号とが前記ベース層において合成される
    ことを特徴とする請求項13記載の高周波増幅回路。
  15. 前記高周波増幅回路は、さらに、前記第1の端子と前記第1のベース電極との間に直列に接続されている抵抗素子を有する
    ことを特徴とする請求項14記載の高周波増幅回路。
  16. 前記高周波増幅回路は、さらに、前記第2の端子と前記第2のベース電極との間に直列に接続されている容量素子を有する
    ことを特徴とする請求項14記載の高周波増幅回路。
  17. 第1の信号が供給される第1のベース電極と、
    第2の信号が供給される第2のベース電極と、
    前記第1のベース電極と前記第2のベース電極とに接続されているベース層とを備え、
    前記第1のベース電極と前記第2のベース電極とが前記ベース層を介してのみ電気的に接続されている
    ことを特徴とするバイポーラトランジスタ。
  18. 前記第1のベース電極には、直流バイアスが前記第1の信号として供給され、
    前記第2のベース電極には、第1の高周波信号が前記第2の信号として供給される
    ことを特徴とする請求項17に記載のバイポーラトランジスタ。
  19. 前記バイポーラトランジスは、さらに、前記第2のベース電極に供給される第1の高周波信号とは異なる第2の高周波信号が供給され、前記ベース層と接続された第3のベース電極を備え、
    前記第1のベース電極と、前記第2のベース電極と、前記第3のベース電極とが前記ベース層を介してのみ電気的に接続されている
    ことを特徴とする請求項18記載のバイポーラトランジスタ。
  20. 前記直流バイアス、前記第1の高周波信号及び前記第2の高周波信号が前記ベース層において合成される
    ことを特徴とする請求項19記載のバイポーラトランジスタ。
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