JP2006296377A - 有機酸生産用形質転換体 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】複数種類のプロモーターと、これらのプロモーターのそれぞれに機能的に結合された有機酸生産に関与するタンパク質をコードするDNAとを保持するように形質転換体を作製する。複数種類のプロモーターによって有機酸生産に関与するタンパク質をコードするDNAを発現させることで、単一プロモーターによる発現時より高い発現増強効果が得られる。
【選択図】 なし
Description
少なくとも、以下の2種類のDNA構築物:
PDC1遺伝子プロモーターと、このプロモーターに機能的に結合された有機酸生産に関与するタンパク質をコードするDNAとを備える第1のDNA構築物及び
PDC1遺伝子プロモーター以外のプロモーターと、このプロモーターに機能的に結合された有機酸生産に関与するタンパク質をコードするDNAとを備える第2のDNA構築物、
を宿主に導入することにより、PDC1遺伝子プロモーターを含む複数種類のプロモーターと、これらのプロモーターのそれぞれに機能的に結合された有機酸生産に関与するタンパク質をコードするDNAとを保持する形質転換体を作製する工程を備える、製造方法が提供される。
有機酸の生産方法であって、
上記したいずれかの形質転換体を準備する工程と、
この形質転換体を培地において培養して有機酸を生産する工程と、
を備える、有機酸生産方法が提供される。
本発明の形質転換体は、Eshrichia coli、Bacillus subtilisなどの細菌、サッカロマイセス・セレビシエ、シゾサッカロマイセス・ポンベ(Saccharomyces pombe)などのサッカロマイセス属酵母、ピキア・パストリス(Pichia pastoris)などの酵母、sf9、sf21等の昆虫細胞、COS細胞、チャイニーズハムスター卵巣細胞(CHO細胞)などの動物細胞、サツマイモ、タバコなどの植物細胞など、遺伝子組換え細胞として利用可能な従来公知の宿主細胞から形質転換により有機酸生産が可能な細胞を用いることができる。好ましくは、酵母などのアルコール発酵を行う微生物あるいは耐酸性微生物である。酵母のエタノール発酵の酵素系列、特に、ピルビン酸脱炭酸酵素遺伝子の破壊と当該遺伝子のプロモーターによる制御によって外来遺伝子を高発現可能であるからである。酵母としては、例えば、サッカロマイセス・セレビシエなどのサッカロマイセス属酵母が好ましい。例えば、サッカロマイセス・セレビシエIFO2260株や同YPH株を例示できる。
本発明の形質転換体は、複数種類のプロモーターと、これらのそれぞれに機能的に結合された有機酸生産に関与するタンパク質をコードするDNA(以下、コードDNAという。)と、を保持している。以下、本形質転換体におけるプロモーターについて説明する。
本形質転換体は、本プロモーターに対して機能的に結合された所望のタンパク質をコードするDNA(以下、コードDNAともいう。)を備えている。コードDNAは、cDNAのみならず、転写されても翻訳されないDNA配列を含むものであってもよい。タンパク質は特に限定しないが、コードDNAは乳酸等の有機酸生産のためのDNA、すなわち、有機酸生産に関連する酵素活性を有するタンパク質をコードするDNAとすることができる。かかるタンパク質をコードするDNAを本プロモーターに対して機能的に結合させることで、相乗的に有機酸生産が促進されることが期待される。このような酵素としては、乳酸生産の場合には、L−乳酸脱水素酵素、D−乳酸脱水素酵素等の酵素、ピルビン酸生産の場合にはピルビン酸キナーゼ等、酢酸生産の場合にはピルビン酸オキシダーゼ等、コハク酸生産の場合にはスクシニルCoAシンテターゼ等、リンゴ酸の場合にはフマル酸ヒドラターゼ等、クエン酸生産の場合にはクエン酸シンテターゼ等を例示できる。
本発明の形質転換体は、本プロモーターと、コードDNAとを備えるが、これらのセットは、細胞質あるいは宿主細胞において宿主染色体外において保持されていてもよいし、また、宿主染色体に組み込まれて保持されていてもよい。好ましくは染色体上に保持されている。
コードDNAは、プロモーターの下流に機能的に結合された状態で保持される。こうした状態で保持されるコードDNAのコピー数の合計は、2コピー又は3コピー以上である。コピー数は、用いるプロモーターの種類にもよるが、好ましくは10コピー以下である。コピー数が10を大きく超えると、宿主の増殖機能等の維持が難しくなる場合があるからである。
以上説明した形質転換体は、本プロモーターとコードDNAとを備えるDNA構築物を宿主細胞に導入し形質転換させることにより得ることができる。したがって、本発明の一つの態様として有機酸を生産する形質転換体の作製用のDNA構築物も包含する。プロモーターの少なくとも一つはPDC1遺伝子プロモーターであることから、少なくとも、PDC1遺伝子プロモーターと、このプロモーターに機能的に結合された有機酸生産に関与するタンパク質をコードするDNAとを備える第1のDNA構築物と、PDC1遺伝子プロモーター以外のプロモーターと、このプロモーターに機能的に結合された有機酸生産に関与するタンパク質をコードするDNAとを備える第2のDNA構築物とを宿主に導入することが好ましい。
DNA構築物は、特に限定しないで、DNAそのもの、プラスミド(DNA)、ウイルス(DNA)バクテリオファージ(DNA)、レトロトランスポゾン(DNA)、人工染色体(YAC、PAC、BAC、MAC等)を、外来遺伝子の導入形態(染色体外あるいは染色体内)や宿主細胞の種類に応じて選択してベクターとしての形態をとることができる。
本発明の有機酸の生産方法は、これらの形質転換体のいずれかを準備する工程と、この形質転換体を培養する工程と、を備えている。本発明の形質転換体を培養することにより、培養液などの培地中に外来遺伝子の発現産物であるタンパク質を生成させることができる。このような有機酸生産方法によれば、複数種類のプロモーターによりコードDNAの発現が促進されるため、有機酸を大量に生産させることができる。
(1)PDC1プロモーター発現のベクター
PDC1プロモーター下でD−乳酸脱水素酵素を発現させるためのpBTrp−PDCIP−DLDHMEベクターを作製した。なお、pBTrp−PDCIP−DLDHMEベクターの構成図を図1に示す。
TDH2プロモーター下でD−乳酸脱水素酵素を発現させるためのベクターを、pBTrp−PDCIP−DLDHMEベクターのD−LDH・CYC1Tカセットを制限酵素SpeI、BamHIで切り出して、pBTrp−TDH2P−LDHベクターのSpeI、BamHIサイトに導入してpBTrp−TDH2P−LDHベクターを構築した。なお、pBTrp−TDH2P−LDHベクターを図2に示す。
HOR7プロモーター下でD−乳酸脱水素酵素を発現させるためのベクターを、pBTrp−PDCIP−DLDHMEベクターのD−LDH・CYC1Tカセットを制限酵素SpeI、BamHIで切り出して、pBTrp−HOR7P−LDHベクターのSpeI、BamHIサイトに導入してpBTrp−HOR7P−LDHベクターを構築した。なお、pBTrp−HOR7P−LDHベクターを図3に示す。
(1)HOR7発現用ベクター
pBTrp−HOR7−LDHベクターのHOR7P・D−LDH・CYC1Tカセットを制限酵素NotI及びBamHIで切り出して、pBCAT−PTベクターのNotI/BamHIサイトに導入して、pBCAT−HOR7P−DLDHpreベクターを構築した。次いで、このベクターに、PCR増幅して得たGPD1下流断片とGPD1上流断片を順次連結して、pBCHO−DLDHベクター(図4)を構築した。なお、GPD1上流及び下流断片のPCR増幅には、表1に示すプライマーを用いるとともに、TaKaRaEx Taq(商標)を用い、Gene AmpPCRSystem9700(PE Applied BioSystems社製)で94℃、1分の処理後、94℃で30秒、53℃で30秒及び72℃で30秒を1サイクルとする反応を25サイクル実施後、4℃で保冷して増幅断片を得た。鋳型DNAは、酵母IFO2260のゲノムを用いた。なお、pBCAT−PTベクターを、図5に示す。
pBTrp−PDC1P−DLDHMEベクターのプロモーターカセットを制限酵素NotI及びSpeIで切り出して、pBCHO−DLDHベクターのNotI/SpeIサイトに導入して、pBCPD−DLDHpreベクターを構築した。次いで、このベクターのNotIサイトにGPD1上流断片を連結して、pBCPD−DLDHベクター(図6)を構築した。
pBTrp−TDH2P−DLDHベクターのプロモーターカセットを制限酵素NotI及びSpeIで切り出して、pBCHO−DLDHベクターのNotI/SpeIサイトに導入して、pBCPD−DLDHpreベクターを構築した。次いで、このベクターのNotIサイトにGPD1上流断片を連結して、pBCTD−DLDHベクター(図7)を構築した。
(1)HOR7プロモーター発現用ベクター
pBhph−PTベクターのTDH3・ハイグロマイシン・CYC1Tカセットを制限酵素BamHI及びXhoIで切り出して、pBCHO−DLDHのSpeI/XhoIサイトに導入して、pBHHO−DLDHベクターを構築した。次いで、本ベクターにPCR増幅したGPD2下流断片及びGPD2上流断片を順次連結して、pBHHO2−DLDHベクター(図8)を構築した。なお、GPD2上流及び下流断片のPCR増幅には、表2に示すプライマーを用いるとともに、TaKaRaEx Taq(商標)を用い、Gene AmpPCRSystem9700(PE Applied BioSystems社製)で94℃、1分の処理後、94℃で30秒、53℃で30秒及び72℃で30秒を1サイクルとする反応を25サイクル実施後、4℃で保冷して増幅断片を得た。鋳型DNAは、酵母IFO2260のゲノムを用いた。なお、pBhph−PTベクターを、図9に示す。
pBTrp−TDH2P−DLDHベクターのプロモーターカセットを制限酵素NotI及びSpeIで切り出して、pBHHO−DLDHベクターのNotI/SpeIサイトに導入して、pBHTD−DLDHpreベクターを構築した。次いで、このベクターのNotIサイトにGPD2上流断片及び下流断片を順次連結して、pBHTD2−DLDHベクター(図10)を構築した。
pBTrp−PDC1P−DLDHMEベクターのプロモーターカセットを制限酵素NotI及びSpeIで切り出して、pBHHO−DLDHベクターのNotI/SpeIサイトに導入して、pBHPD−DLDHpreベクターを構築した。次いで、このベクターのNotIサイトにGPD2上流断片及び下流断片を順次連結して、pBHPD2−DLDHベクター(図11)を構築した。
(1)2コピー導入株の作製
宿主である酵母IFO2260株(社団法人・発酵研究所に登録されている菌株)のトリプトファン合成能が欠損した株をYPD培養液10mlにて、30℃で対数増殖期(OD600nm=0.8)まで培養した。これにFrozen−EZ Yeast TransformationIIキット(ZYMO RESEARCH社製)を用いてコンピテントセルを作製した。キット添付のプロトコールに従い、このコンピテントセルに上述の実施例1にて構築した染色体導入型ベクターを制限酵素PvuII処理し、遺伝子導入した。なお、具体的な導入ベクターは、pBTRP−PDC1P−DLDHMEベクター、pBTRP−TDH2P−DLDHベクター、pBTRP−HOR7P−DLDHベクターの3種類であった。これらの形質転換試料を洗浄後、100μlの滅菌水に溶解させてトリプトファン選抜培地に塗沫し、それぞれについて30℃静置培養下で形質転換体の選抜を行った。
D−LDH遺伝子が2コピー導入されたTC14株の一つであるTC14−6−3A株をYPD培養液10mlにて、30℃で対数増殖期(OD600nm=0.8)まで培養した。これにFrozen−EZ Yeast TransformationIIキット(ZYMO RESEARCH社製)を用いてコンピテントセルを作製した。キット添付のプロトコールに従い、このコンピテントセルに上述の実施例2にて構築した染色体導入型ベクターを制限酵素KpnI及びBstXIで処理し、遺伝子導入した。なお、具体的な導入ベクターは、pBCTD−DLDHベクター、pBCHO−DLDHベクター、pBCPD−DLDHベクターの3種類であった。これらの形質転換試料を洗浄後、100μlの滅菌水に溶解させてクロラムフェニコール選抜培地に塗沫し、それぞれについて30℃静置培養下で形質転換体の選抜を行った。
D−LDH遺伝子が4コピー導入されたTD1株の一つであるTD1−19−4A株及びTD15−13−12B株をYPD培養液10mlにて、30℃で対数増殖期(OD600nm=0.8)まで培養した。これにFrozen−EZ Yeast TransformationIIキット(ZYMO RESEARCH社製)を用いてコンピテントセルを作製した。キット添付のプロトコールに従い、このコンピテントセルに上述の実施例3にて構築した染色体導入型ベクターを制限酵素KpnI及びBstXIで処理し、遺伝子導入した。
得られた形質転換酵母をYPD液体培地5mlに植菌し、30℃、130rpmで一晩、振とう培養を行い、OD600nm=1.2のものを初発菌体とした。このうちの2mlを10%グルコース含有YPD培養液40mlに植菌し(全量42ml)、中和剤として炭酸カルシウム(ナカライテスク社製)1gを添加したものを、30℃で、3日間振とう培養した。
得られた形質転換酵母を糖蜜含有液体培地(スクロース9.7%、糖蜜0.6%)60mlに菌体濃度が0.5%となるように接種し、中和剤として炭酸カルシウム(ナカライテスク社製)1gを添加したものを、30℃で、3日間振とう培養した。
(1)PDC1遺伝子プロモーター発現用ベクター
既に構築したpBHPH−PTベクターに制限酵素SpeI及びBamHIによりL−LDH断片、制限酵素SacI及びNotIよりRCS断片、制限酵素ApaI及びKpnIによりRSB9断片を順次導入し、pBHPH−LDHプレベクターを構築した。これらに、NotI及びSpeIによりPDC1プロモーター断片を連結させ、最終ベクターであるpBHPH−PDC1P−LDHKCBベクターを構築した(図15)。プロモーター及び各断片はPCRによって増幅を行った。なお、プロモーター断片の増幅に用いたプライマーを、表3に示す。
pBHPH−LDHプレベクターに、制限酵素、NotI及びSpeIによりTDH2遺伝子プロモーター断片を連結して、最終ベクターであるpBHPH−TDH2P−LDHKCBベクターを構築した(図16)。プロモーター及び各断片はPCRによって増幅を行った。なお、プロモーター断片の増幅に用いたプライマーを表3に示す。
pBHPH−LDHプレベクターに、制限酵素、NotI及びSpeIによりTDH3遺伝子プロモーター断片を連結して、最終ベクターであるpBHPH−TDH3P−LDHKCBベクターを構築した(図17)。プロモーター及び各断片はPCRによって増幅を行った。プロモーター及び各断片はPCRによって増幅を行った。なお、プロモーター断片の増幅に用いたプライマーを表3に示す。
pBCAT−PTベクターに、制限酵素SpeI及びBamHIによりL−LDH断片、制限酵素SacI及びNoIによりGPD2上流断片、ApaI及びKpnにより、GPD2下流断片を順次導入し、pBCAT−LDHプレベクターを構築した。次いで、このベクターに、制限酵素NotI及びSpeIによりHOR7遺伝子プロモーター断片を連結させて、最終ベクターであるpBCAT−HOR7P−LDHKCBベクターを構築した(図18)。
(1)10コピー導入株の作製
既に構築した乳酸生産酵母TC10−1−3B株、TC20−2−1C株(いずれもL−LDH遺伝子をPDC1遺伝子プロモーター下において8コピー保持する形質転換酵母である。)を宿主として、上記4種類の発現用ベクターを用いて形質転換した。形質転換の方法は、適切な選抜培地を用いて実施例4と同様に行い、コロニーPCR解析を行い、導入遺伝子の存在が確認できたものを形質転換体とした。さらに、適切な選抜培地を用いて実施例4と同様に新たに導入したプロモーターとL−LDH遺伝子とを2コピー備える形質転換体を取得した。これらの形質転換体においては、L−LDH遺伝子を合計10コピー保持することとなる。得られた形質転換体におけるプロモーターの組み合わせは以下の表4に示す。
得られた形質転換酵母をYPD液体培地5mlに植菌し、30℃、130rpmで一晩、振とう培養を行い、OD600nm=1.2のものを初発菌体とした。このうちの2mlを10%グルコース含有YPD培養液4に植菌し(全量42ml)、中和剤として炭酸カルシウム(ナカライテスク社製)1gを添加したものを、30℃で、3日間微好気条件下で振とう培養を行った。
Claims (19)
- 複数種類のプロモーターと、これらのプロモーターのそれぞれに機能的に結合された有機酸生産に関与するタンパク質をコードするDNAとを保持する形質転換体。
- 前記複数種類のプロモーターは、ピルビン酸脱炭酸酵素1(PDC1)遺伝子プロモーター、高浸透圧応答7遺伝子(HOR7)プロモーター、グリセルアルデヒド3リン酸脱水素酵素2(TDH2)遺伝子プロモーター、熱ショックタンパク質30(HSP30)遺伝子プロモーター、ヘキソース輸送タンパク質7(HXT7)遺伝子プロモーター、チオレドキシンペルオキシダーゼ1(AHP1)遺伝子プロモーター、膜タンパク質1(MRH1)遺伝子プロモーター、グリセルアルデヒド三リン酸脱水素酵素3(TDH3)遺伝子プロモーター、グリセルアルデヒド三リン酸脱水素酵素1(TDH1)遺伝子プロモーター、トリオースリン酸イソメラーゼ1(TPI1)遺伝子プロモーター、細胞壁関連タンパク質12(CCW12)遺伝子及びリボゾーマルプロテインS31(RSP31)遺伝子プロモーターからなる群から選択される、請求項1に記載の形質転換体。
- 前記複数種類のプロモーターの少なくとも一種類はPDC1遺伝子プロモーターである、請求項1又は2に記載の形質転換体。
- PDC1遺伝子プロモーターと当該プロモーターに機能的に結合された有機酸生産に関与するタンパク質をコードするDNAとを少なくとも2コピー保持している、請求項3に記載の形質転換体。
- 前記有機酸は乳酸であり、前記タンパク質は、乳酸脱水素酵素活性を有するタンパク質である、請求項1〜4のいずれかに記載の形質転換体。
- 前記有機酸はD−乳酸であり、前記タンパク質は、D−乳酸脱水素酵素活性を有するタンパク質であり、前記複数種類のプロモーターは、PDC1遺伝子プロモーター、HOR7遺伝子プロモーター及びTDH2遺伝子プロモーターから選択される、請求項5に記載の形質転換体。
- 前記複数種類のプロモーターは、PDC1遺伝子プロモーター、HOR7遺伝子プロモーター及びTDH2遺伝子プロモーターである、請求項6に記載の形質転換体。
- 前記複数種類のプロモーターにより合計10コピー以下のD−乳酸脱水素酵素活性を有するタンパク質をコードするDNAが染色体上に導入されている、請求項6又は7に記載の形質転換体。
- PDC1遺伝子プロモーターにより導入されるD−乳酸脱水素酵素活性を有するタンパク質をコードするDNAを2コピーと、
HOR7遺伝子プロモーター及び/又はTDH2遺伝子プロモーターにより導入されるD−乳酸脱水素酵素活性を有するタンパク質をコードするDNAを2コピー以上と、
を備える、請求項6〜8のいずれかに記載の形質転換体。 - 前記有機酸は、L−乳酸であり、前記タンパク質は、L−乳酸脱水素酵素活性を有するタンパク質であり、前記複数種類のプロモーターは、PDC1遺伝子プロモーター、TDH2遺伝子プロモーター、TDH3遺伝子プロモーター及びHOR7遺伝子プロモーターから選択される、請求項5に記載の形質転換体。
- 前記複数種類のプロモーターは、PDC1遺伝子プロモーターとHOR7遺伝子プロモーターある、請求項10に記載の形質転換体。
- 前記複数種類のプロモーターにより合計10コピー以下のD−乳酸脱水素酵素活性を有するタンパク質をコードするDNAが染色体上に導入されている、請求項10又は11に記載の形質転換体。
- PDC1遺伝子プロモーターにより導入されるD−乳酸脱水素酵素活性を有するタンパク質をコードするDNAを6コピー以上と、
HOR7遺伝子プロモーター及び/又はTDH2遺伝子プロモーターにより導入されるD−乳酸脱水素酵素活性を有するタンパク質をコードするDNAを2コピー以上と、
を備える、請求項10〜12のいずれかに記載の形質転換体。 - 前記複数種類のプロモーターと前記コードDNAとは、いずれも染色体上に保持されている、請求項1〜13のいずれかに記載の形質転換体。
- 前記形質転換体は、酵母である、請求項1〜14のいずれかに記載の形質転換体。
- 前記酵母は、サッカロマイセス・セレビシエ属酵母である、請求項15に記載の形質転換体。
- 前記染色体上に保持される少なくとも一つの前記コードDNAは、染色体上のPDC1遺伝子を破壊している、請求項14〜16のいずれかに記載の形質転換体。
- 有機酸生産用形質転換体の製造方法であって、
少なくとも、以下の2種類のDNA構築物:
PDC1遺伝子プロモーターと、このプロモーターに機能的に結合された有機酸生産に関与するタンパク質をコードするDNAとを備える第1のDNA構築物及び
PDC1遺伝子プロモーター以外のプロモーターと、このプロモーターに機能的に結合された有機酸生産に関与するタンパク質をコードするDNAとを備える第2のDNA構築物、
を宿主に導入することにより、PDC1遺伝子プロモーターを含む複数種類のプロモーターと、これらのプロモーターのそれぞれに機能的に結合された有機酸生産に関与するタンパク質をコードするDNAとを保持する形質転換体を作製する工程を備える、製造方法。 - 有機酸の生産方法であって、
請求項1〜17のいずれかに記載の形質転換体を準備する工程と、
この形質転換体を培地において培養して有機酸を生産する工程と、
を備える、有機酸生産方法。
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