JP2006292446A - ガスクロマトグラフ装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 カラムの劣化を簡便に且つ客観的に評価して、カラムの一部切除や交換の必要性についての情報を的確に提供する。
【解決手段】 記憶部12には、カラム5の劣化のない正常な状態で所定物質をGC分析して得たデータに基づいて保持指標を求めて記憶させておく。その後の分析を繰り返した後のカラム劣化評価時には、保持指標の基準物質と所定物質とをGC分析し、これによりその時点での保持指標を算出する。カラム劣化評価処理部11は現時点での保持指標と記憶部12に格納されている基準保持指標との差を求め、この差が予め設定された許容値を超えていた場合にカラム5が劣化していると判断して、その旨を表示部9に表示させる。保持指標に基づきカラム劣化を評価しているので、分析条件の相違の影響を受けずに正確な評価が行える。
【選択図】 図1
【解決手段】 記憶部12には、カラム5の劣化のない正常な状態で所定物質をGC分析して得たデータに基づいて保持指標を求めて記憶させておく。その後の分析を繰り返した後のカラム劣化評価時には、保持指標の基準物質と所定物質とをGC分析し、これによりその時点での保持指標を算出する。カラム劣化評価処理部11は現時点での保持指標と記憶部12に格納されている基準保持指標との差を求め、この差が予め設定された許容値を超えていた場合にカラム5が劣化していると判断して、その旨を表示部9に表示させる。保持指標に基づきカラム劣化を評価しているので、分析条件の相違の影響を受けずに正確な評価が行える。
【選択図】 図1
Description
本発明は、カラムを用いて試料成分を分離して分析するガスクロマトグラフ装置に関する。
ガスクロマトグラフ(GC)分析では、試料の種類、分析の目的等によって、様々な種類やサイズのカラムが用いられる。こうしたカラムは、分析に使用される間に溶媒や高濃度の試料に汚染され、次第に劣化してくる。カラムが劣化すると、試料の分離性能が低下し、複数の化合物のピークが重なって分離できなくなったり、或いは保持時間が予め想定した時間よりも大きくずれ、成分の同定に支障をきたしたりすることがある。また、カラムが劣化してくるとカラム内壁に試料が残留し易くなり、次の分析時にその残留物が溶出して一種の不純物として検出される懸念もある。こうしたことから、分析に影響を及ぼすほどカラムが劣化した場合には、特に劣化の大きな入口部分を所定長さ切断したり、カラムを廃棄して新品に交換したりする必要がある。
カラムの劣化度合は分離能を計算することにより求めることが可能であるが、こうした計算はかなり煩雑で面倒であるため、殆ど行われていないのが実状である。一般に行われているのは、カラム毎にその使用時間や使用頻度等の使用履歴情報を管理し、予め決めた時間や回数使用したならばカラムの一部切断や交換を行う、といった方法である。こうしたカラムの使用履歴情報の管理を厳格に行う方法も、例えば特許文献1などにより従来知られている。
しかしながら、カラムの劣化度合は使用条件(分析条件)等によっても異なるため、仮に使用履歴を完全に管理したとしても、例えば同一時間使用した2つのカラムの劣化度合が同一であるとは限らない。また、分析目的に応じて必要な分離能は異なるから、或るユーザ(分析者)にとってはまだ使用可能なカラムでも、他のユーザにとっては十分な性能が得られないため使用不能であるといった場合がある。したがって、或る時間や或る回数使用したカラムが未だそのまま使用可能であるか否かという判断は、結局のところ、分析者の経験や勘などに頼るところが大きかった。
そのため、分析者の経験が乏しい場合には的確な判断ができず、実際にはカラムが未だ問題なく使用できる場合でもカラムの切断や交換を行ったり、逆に分析に支障をきたすほどカラムの劣化が進んでいるのにも拘わらずそのままカラムを使用して分析を行い、適切でない分析結果を収集してしまったりする、という問題がある。
一方、カラムの使用時間や使用回数などを一律に判定してそのままカラムを使用できるか否かを判断する場合には、通常、かなりの余裕を見込んで判断する必要があるため、実際にはまだ十分に使用に耐える場合でもカラムの切断や交換を行う可能性が高くなり、その分だけランニングコストが増加するという問題がある。
カラムの劣化度合を簡便に且つ客観的に評価できれば、上記のような課題を解決することが可能である。本発明はかかる点に鑑みて成されたものであり、その目的とするところは、カラムの劣化の評価をより客観的且つ高い精度で以て行うことができるガスクロマトグラフ装置を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明に係るガスクロマトグラフ装置では、カラムのサイズ、カラムの液相膜厚、キャリアガス流量、カラム温度などの分析条件や装置間個体差などに殆ど依存せず、主としてカラムの固定相(例えばカラム内壁の液相)の性質に依存する保持指標(リテンションインデックス)を用いてカラムの劣化を評価する。
即ち、本発明に係るガスクロマトグラフ装置は、
a)正常なカラムを用いたガスクロマトグラフ分析により求められた、基準物質に関する所定物質の保持指標を基準保持指標として記憶しておく記憶手段と、
b)当該装置により前記所定物質と前記基準物質とについてガスクロマトグラフ分析を実行して得られたデータに基づいて、現時点での前記所定物質の保持指標を算出する保持指標算出手段と、
c)前記記憶手段に記憶されている基準保持指標と前記保持指標算出手段により算出された現時点での保持指標との差又は比に基づいて、カラムの劣化の程度を評価するカラム評価手段と、
d)前記カラム評価手段による評価結果に基づく情報を分析者に提供する情報提供手段と、
を備えることを特徴としている。
a)正常なカラムを用いたガスクロマトグラフ分析により求められた、基準物質に関する所定物質の保持指標を基準保持指標として記憶しておく記憶手段と、
b)当該装置により前記所定物質と前記基準物質とについてガスクロマトグラフ分析を実行して得られたデータに基づいて、現時点での前記所定物質の保持指標を算出する保持指標算出手段と、
c)前記記憶手段に記憶されている基準保持指標と前記保持指標算出手段により算出された現時点での保持指標との差又は比に基づいて、カラムの劣化の程度を評価するカラム評価手段と、
d)前記カラム評価手段による評価結果に基づく情報を分析者に提供する情報提供手段と、
を備えることを特徴としている。
ここで「正常なカラム」とは、当該装置で評価しようとしているカラムと固定相(液相)が同一又は同等であって、劣化がないとみなし得るカラムのことである。
本発明に係るガスクロマトグラフ装置において、基準物質と所定物質とは適宜に選ぶことができるが、好ましくは、所定物質はカラムの固定相との相互作用に関して基準物質と異なる性質を持つ物質であるものとするとよい。具体的な一態様として、基準物質をn−アルカンとし、所定物質はカラムの固定相との相互作用に関してn−アルカンと異なる性質を持つ物質、例えば多環芳香族系の化合物とすればよい。
上述したように保持指標は主としてカラムの固定相の性質に依存している。カラムの劣化はこの固定相の性質の変化として捉えることができるから、カラムが劣化してくると保持指標が変化する。そこで、本発明に係るガスクロマトグラフ装置では、カラムが正常である場合(つまり劣化していない場合)の基準保持指標を記憶手段に保持しておき、カラムの劣化を評価する必要がある場合に、保持指標算出手段が、所定物質と基準物質とについてガスクロマトグラフ分析を実行して得られたデータに基づいて、現時点での所定物質の保持指標を算出する。保持指標はカラムの固定相の変化などを除いて分析条件の相違の影響を殆ど受けないため、こうした分析条件の設定は厳密でなくてもよい。
カラムの劣化が進んでくると保持指標が変化するため、カラム評価手段は、記憶手段に記憶されている基準保持指標と現時点での保持指標との差又は比を計算し、例えばその計算値が予め設定した値より大きくなると分析に支障をきたすほどカラムの劣化がひどくなったと判断する。そして、その場合に、情報提供手段は例えばカラムの入口端の切断やカラムの交換を推奨するような表示を表示部の画面上に行う。
このようにして本発明に係るガスクロマトグラフ装置によれば、従来のようにカラムの使用時間や使用回数のように間接的な指標ではなく、カラムの劣化状態をより反映した情報を用いてカラムの劣化の程度を簡便に且つ正確に判定することができる。これにより、カラムがそれほど劣化しておらず切断や交換の必要がないにも拘わらず切断や交換を行ってしまうことを防止し、カラムを有効に利用してランニングコストを下げることができる。また逆に、カラムがかなり劣化していて分析に支障をきたすおそれがあるような場合に、確実に前もってカラムの切断や交換などを行うことができるので、無駄な分析を行うことを回避できる。
なお、基準保持指標は、実際にガスクロマトグラフ分析を実行してそれにより得られるデータから求めてもよいが、例えばn−アルカンを基準物質とするものであれば膨大なデータベースが既に広く提供されているから、こうしたデータベースに収録されている保持指標をそのまま利用してもよい。
また、基準保持指標と現時点での保持指標との差が大きい場合、カラムの劣化が原因であることが多いものの、他の原因が考えられないわけではない。例えば、キャリアガスの流路等からのガスの漏洩やキャリアガス流量を制御する制御部(例えば圧力バルブなど)の不具合などによって、分析中にガス流量が変動したりすると保持指標が変化し得る。そこで、上記情報提供手段は、カラム評価手段による評価結果に基づき、カラムの不具合の可能性を示す情報のほか、カラムに流すキャリアガスの流量変動の可能性を示す情報を提供する構成とするとよい。
この構成によれば、分析者の注意が喚起され、例えばまずキャリアガスの流量変動につながるような不具合がないかどうかをチェックし、その上で問題がないと判断すると、カラムの劣化が原因であると結論付けて、カラムの入口端を切断したりカラムを新品に交換したりするといった適切な対策を採ることができる。
まず、本実施例について説明する前に、GC分析における保持指標(保持指数と呼ばれる場合もある)について図4により簡単に説明する。ここでは、最も一般的なn−アルカンの同族体系列が基準物質である場合について考える。
いま、図4に示すクロマトグラムにおいてカラムと殆ど相互作用を持たない物質であるメタン(CH4)のピークの出現位置を基準とし、n−アルカンの隣接するCnとCn+1のピークの保持時間がそれぞれt1、t2であるものとする。CnとCn+1との間に存在する物質Xの保持時間がtxであるとき、恒温分析においては、この物質Xの保持指標RIxを次の(1)式で定義する。
RIx=[(logtx−logt1)/(logt2−logt1)]×100+100×n …(1)
また、昇温分析(例えば昇温レート:20℃/分など)においては、物質Xの保持指標RIxを次の(2)式で定義する。
RIx=[(tx−t1)/(t2−t1)]×100+100×n …(2)
様々な化合物についてn−アルカンと共にGC分析を行ってそれぞれの保持時間を求め、(1)式又は(2)式に基づいて保持指標を算出してまとめたものが保持指標データベースである。
RIx=[(logtx−logt1)/(logt2−logt1)]×100+100×n …(1)
また、昇温分析(例えば昇温レート:20℃/分など)においては、物質Xの保持指標RIxを次の(2)式で定義する。
RIx=[(tx−t1)/(t2−t1)]×100+100×n …(2)
様々な化合物についてn−アルカンと共にGC分析を行ってそれぞれの保持時間を求め、(1)式又は(2)式に基づいて保持指標を算出してまとめたものが保持指標データベースである。
次に、本発明に係るガスクロマトグラフ装置の一実施例について、図1〜図3を参照して説明する。図1は本実施例によるガスクロマトグラフ装置の全体構成図である。
カラムオーブン4内に設置されたカラム5の入口には試料気化室2が設けられ、キャリアガス導入管3から試料気化室2を通してカラム5内に一定流量で以てキャリアガスが送られる。所定のタイミングでインジェクタ1より試料気化室2内に少量の液体試料が注入されると、液体試料は短時間で気化してキャリアガスに乗ってカラム5内に送り込まれる。カラム5はカラムオーブン4により一定温度に維持されたり(恒温分析)、或いは所定の昇温プログラムに従って昇温制御されたり(昇温分析)する。カラム5を通過する間に試料に含まれる各種化合物はカラム5の長手方向に分離され、時間的にずれてカラム5から溶出して検出器6により検出される。
検出器6の検出信号はデータ処理部10に送られ、ここでクロマトグラムが作成され、さらに所定のデータ処理が実行されることで定性分析や定量分析が遂行される。制御部7はデータ処理部10や上記各部の動作を制御することで、GC分析動作を達成する。この制御部7には、分析者が各種の指示を与えたり条件を設定したりするための入力部8と、分析結果などを表示するための表示部9が接続されている。制御部7やデータ処理部10の機能の多くは、例えばパーソナルコンピュータ上で所定の制御・処理プログラムを動作させることにより具現化される。また、本実施例に特徴的な構成として、データ処理部10はカラム劣化評価処理部11と基準保持指標記憶部12とを備える。
この装置では、劣化していない正常なカラムを使用した状態で所定の化合物AをGC分析し、n−アルカンを基準物質とした保持指標データベースを用いて化合物Aの保持指標を算出し、これを基準保持指標RIrとして基準保持指標記憶部12に格納しておく。この基準保持指標がカラム劣化を評価する際の基準となる。化合物Aとしてはカラムとの相互作用の点でn−アルカンとは異なる性質を有する多環芳香族、例えばベンゼンなどを選択するとよい。
なお、この装置で使用するカラムと同一又は同等のカラム液相における保持指標データベースに上記化合物Aが収録されている場合には、上記のような実際の分析を行うことなく、データベースに記載されている保持指標をそのまま基準保持指標RIrとして利用することもできる。GC分析においては、膨大な数の化合物についての保持指標データベースが各種の公共機関や論文等で公開されているから、こうした既存のデータベースをうまく利用すれば分析の手間が省ける。
実際に、カラム5の劣化を評価する場合には、図2に示す手順で処理を実行する。即ち、任意の時点でカラム劣化評価を実行する際には、制御部7の制御の下に、上記所定の化合物Aと基準物質(n−アルカン)とのGC分析を実行する(ステップS1)。例えば両物質を共に含む試料を分析したときには、例えば図3(b)にその一部を示すようなクロマトグラムが得られる。そこで、化合物Aと基準物質(ここではCn、Cn+1)のピークが出現している保持時間を求め、これから上記(1)式又は(2)式に基づいて化合物Aの現時点での保持指標RIpを算出する(ステップS2)。なお、化合物Aと基準物質とは同時ではなく別々にGC分析してもよい。
次に、カラム劣化評価処理部11は基準保持指標記憶部12に保持されている基準保持指標RIrと先に求めた現時点の保持指標RIpとの差ΔRIを算出し(ステップS3)、その差ΔRIが予め設定された許容値以上であるか否かを判定する(ステップS4)。例えば、カラム5の入口端が切断されてカラム長が変化した場合やカラム温度などの分析条件が変化した場合には、例えば図3(a)に示すクロマトグラムが図3(b)に示すクロマトグラムになるように保持時間の絶対値は変化する。しかしながら、カラムの液相の性質が変化しなければ、図3(b)に示すように、基準物質のピークに対する化合物Aのピークの相対位置関係はそのまま維持される。その場合、保持指標差ΔRIはゼロに近い値となる。即ち、カラム5が劣化せずにほぼ同等の分離能を維持できる間は保持指標差ΔRIはほぼゼロに近い値を維持する。
ところが、カラム5の劣化が進んでくると、基準物質と化合物Aとに対するカラム5の液相の相互作用が変化するため、例えば図3(c)に示すようにクロマトグラム上で基準物質のピークに対する化合物Aのピークの相対位置関係が変化する。この場合には、化合物Aの保持指標が変化してしまうため、保持指標差ΔRIはゼロ近傍の値ではなくなる。そして、カラム5の劣化が進行するほど保持指標差ΔRIの絶対値は大きくなるから、ステップS4において保持指標差ΔRIが許容値以上であると判定されたならば、カラム劣化の可能性があると判断し、カラム保守推奨情報として、例えばカラムの点検を促すような表示を表示部9に行わせる(ステップS5)。ここで、許容値は必要な分離能などに応じて適宜に決めることが好ましいから、例えば装置の製造メーカーが分離能と許容値との関係を示す情報をユーザに提供し、ユーザはこれを参考にして或いは経験や実験値に基づいて適宜に設定するとよい。
この表示によって分析者はカラム5の劣化が分析に影響を与える程度までひどくなったことを認識し、例えばカラム5の入口端の特に汚染の甚だしい部分を切断したり、カラム5自体を新品に交換したりする等の適切な処置をとることができる。
なお、実際には保持指標が変化する要因はカラム5の劣化だけではなく、例えばキャリアガスの流路におけるガス漏れやガス流量を制御する装置(例えば圧力バルブやフローコントローラなど)の不具合等によって分析中にガス流量が変動してしまうような場合にも同様のことが起こり得る。そこで、上述したようにカラム保守推奨情報を提供する際には、併せてガス漏れやガス圧等、装置に何らかの異常が生じている可能性があることを示すような情報も提供することが好ましい。
また、上記実施例の装置では、保持指標差ΔRIが許容値をどの程度超えているのか(或いはどの程度低いのか)を分析者が確認できるように、保持指標差ΔRIや設定されている許容値を数値で表示するようにしてもよい。また、保持指標はカラム劣化の評価を行うためには適切なパラメータであるが、分析者にとっては直感的に理解しにくいものである。そこで、保持指標差ΔRIや許容値を表示する代わりに、これを保持時間に換算して表示するようにしてもよい。
以上のように本実施例のガスクロマトグラフ装置では、保持指標を利用してカラムの劣化の程度を評価するようにしているので、例えばカラムオーブン4の昇温プログラムを変更したり、カラムの一部を切除してカラム長が変わったり、或いはその他の分析条件が変わったりした場合でも、ほぼ同等の基準で以てカラムの劣化の程度を評価することができる。したがって、分析者はそうした分析条件等の相違をあまり気にせずに済み、その場合でも、高い精度でカラムの劣化を評価することができる。
なお、上記実施例は本発明の一例にすぎず、本発明の趣旨に沿った範囲で適宜変形や修正を行うことができることは明らかである。例えば、本発明において検出器としては様々なものを利用できるから、例えばガスクロマトグラフと質量分析装置とを組み合わせたガスクロマトグラフ質量分析装置にも適用することができる。
1…インジェクタ
2…試料気化室
3…キャリアガス導入管
4…カラムオーブン
5…カラム
6…検出器
7…制御部
8…入力部
9…表示部
10…データ処理部
11…カラム劣化評価処理部
12…基準保持指標記憶部
2…試料気化室
3…キャリアガス導入管
4…カラムオーブン
5…カラム
6…検出器
7…制御部
8…入力部
9…表示部
10…データ処理部
11…カラム劣化評価処理部
12…基準保持指標記憶部
Claims (4)
- a)正常なカラムを用いたガスクロマトグラフ分析により求められた、基準物質に関する所定物質の保持指標を基準保持指標として記憶しておく記憶手段と、
b)当該装置により前記所定物質と前記基準物質とについてガスクロマトグラフ分析を実行して得られたデータに基づいて、現時点での前記所定物質の保持指標を算出する保持指標算出手段と、
c)前記記憶手段に記憶されている基準保持指標と前記保持指標算出手段により算出された現時点での保持指標との差又は比に基づいて、カラムの劣化の程度を評価するカラム評価手段と、
d)前記カラム評価手段による評価結果に基づく情報を分析者に提供する情報提供手段と、
を備えることを特徴とするガスクロマトグラフ装置。 - 前記基準物質はn−アルカンであり、前記所定物質はカラムの固定相との相互作用に関してn−アルカンと異なる性質を持つ物質であることを特徴とする請求項1に記載のガスクロマトグラフ装置。
- 前記記憶手段は既存の保持指標データベースであり、前記所定物質はその保持指標データベースに収録されている物質であることを特徴とする請求項1又は2に記載のガスクロマトグラフ装置。
- 前記情報提供手段は、前記カラム評価手段による評価結果に基づき、カラムの不具合の可能性を示す情報のほか、カラムに流すキャリアガスの流量変動の可能性を示す情報を提供することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のガスクロマトグラフ装置。
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