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JP2006268039A - 液晶表示装置 - Google Patents

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JP2006268039A
JP2006268039A JP2006053821A JP2006053821A JP2006268039A JP 2006268039 A JP2006268039 A JP 2006268039A JP 2006053821 A JP2006053821 A JP 2006053821A JP 2006053821 A JP2006053821 A JP 2006053821A JP 2006268039 A JP2006268039 A JP 2006268039A
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Hideaki Ito
英明 伊藤
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Fujifilm Holdings Corp
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Fuji Photo Film Co Ltd
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Abstract

【課題】表示色の鮮やかさが向上した液晶表示装置の提供。
【解決手段】バックライトと、偏光板と、少なくとも2枚の基板と、該基板に挟持された液晶層と、該基板の少なくとも一部に設けられたカラーフィルタ層とを含む液晶表示装置であって、該カラーフィルタ層が、C光源を使用して色度をx、y表色系で表したときに、0.25<x<0.32、y>0.58を満足する緑色画素を有し、かつ該カラーフィルタ層のX値、Y値、Z値のコントラストが1000以上であり、該バックライトに520〜540nmの間にピーク波長を有する発光デバイスを光源として用いた事を特徴とする液晶表示装置。
【選択図】なし

Description

本発明は、表示色の鮮やかさを向上した液晶表示装置に関する。
液晶表示装置は、電卓などの小型機器への導入に始まり、モバイル機器、パソコン、モニター、テレビと適用範囲が広がり、それに伴いフルカラー化され、更に表示色の鮮やかさが求められてきた。
そのため、カラーフィルタが含有する顔料などの着色剤の量を増やして色再現域を広げ、輝度低下分をバックライトや光学部材の工夫により補う方策がとられてきた。
更に、バックライトの波長を最適化する方策もとられ、その一例として光源をLEDとした例(緑色の発光ピーク波長を短波シフトさせる)で色再現領域が拡大することも報告されている(例えば、特許文献1参照。)。
このように、鮮やかさの向上は、カラーフィルタの色再現域拡大と、バックライトの波長最適化を軸に進められてきた。
しかし、近年、表示装置の画面が大型化し、表示品位はより高いものが要求されるようになり、特に表示色の鮮やかさは画像の表示品位に大きな影響を与える項目であり、改良が望まれていた。
特開2004−78102号公報
本発明の課題は、表示色の鮮やかさを向上した液晶表示装置を提供する事にある。
本発明者は、銀塩写真に代表される、外部の光の反射により画像を認識する方式で行われている鮮やかさの向上手段である黒濃度アップに着目した。これらの反射方式では、画像そのものの輝度は外部光より高くすることはできない為、画像の背景となる黒部分をより黒くする事で、視覚的に鮮やかに感じる事を利用している。しかし、前記液晶表示装置は内部に光源を有する自発光型であるため画像の輝度は十分に高く黒濃度アップの効果が不明であった。
実際に試してみると、液晶表示装置であっても、黒濃度アップが鮮やかさを向上させ、その効果は画面サイズが大きいほど高い事がわかった。
カラーフィルタのコントラストが低い場合、黒表示時に光がもれて若干白くなってしまう。この状態で、単にバックライトの改良により色再現領域を拡大しただけでは実際の観察者には鮮やかな色として視認されないことが確認された。従って、本発明者は、色再現領域を拡大すると同時に、カラーフィルタのコントラストが高める事が、十分な鮮やかさを得るのに必須という結論に達し、本発明に至った。
即ち、本発明は下記の手段により達成されるものである。
<1> バックライトと、偏光板と、少なくとも2枚の基板と、該基板に挟持された液晶層と、該基板の少なくとも一部に設けられたカラーフィルタ層とを含む液晶表示装置であって、該カラーフィルタ層が、C光源を使用して色度をx、y表色系で表したときに、0.25<x<0.32、y>0.58を満足する緑色画素を有し、かつ該カラーフィルタ層のX値、Y値、Z値のコントラストが1000以上であり、該バックライトに520〜540nmの間にピーク波長を有する発光デバイスを光源として用いた事を特徴とする液晶表示装置。
<2> 前記カラーフィルタ層が、C光源を使用して色度をx、y表色系で表したときに、0.60<x、0.30<y<0.36を満足する赤色画素を有し、かつ0.12<x<0.15、0.08<y<0.11を満足する青色画素を有すことを特徴とする上記<1>に記載の液晶表示装置。
<3> 前記コントラストが2000以上であることを特徴とする上記<1>又は<2>に記載の液晶表示装置。
<4> 前記コントラストが3000以上であることを特徴とする上記<1>〜<3>のいずれか1項に記載の液晶表示装置。
<5> 前記発光デバイスが発光ダイオードであることを特徴とする上記<1>〜<4>のいずれか1項に記載の液晶表示装置。
<6> 前記偏光板が、偏光度99.9以上であることを特徴とする上記<1>〜<5>のいずれか1項に記載の液晶表示装置。
<7> 前記液晶表示装置の画面サイズが10インチ以上であることを特徴とする上記<1>〜<6>のいずれか1項に記載の液晶表示装置。
本発明によれば、色純度及び表示色の鮮やかさが向上した液晶表示装置を提供できる。
本発明の液晶表示装置は、バックライトと、偏光板と、少なくとも2枚の基板と、該基板に挟持された液晶層と、該基板の少なくとも一部に設けられたカラーフィルタ層とを含む液晶表示装置であって、該カラーフィルタ層が、C光源を使用して色度をx、y表色系(CIE1931XYZ表色系)で表したときに、0.25<x<0.32、y>0.58を満足する緑色画素を有し、かつ該カラーフィルタ層のX値、Y値、Z値のコントラストが1000以上であり、該バックライトに520〜540nmの間にピーク波長を有する発光デバイスを光源として用いた事を特徴とする。
該構成とすることにより、表示色の鮮やかさが向上した液晶表示装置とすることができる。
[液晶表示装置]
本発明の液晶表示装置は、バックライト、偏光板、少なくとも2枚の基板、該基板に狭持された液晶層、及び該基板の少なくとも一部に設けられたカラーフィルタ層とを含む。
以下、本発明の液晶表示装置について詳細に説明する。
代表的な構成は、透明基板上にTFT素子などのアクティブ素子、画素電極、配向膜を有する第1基板と、カラーフィルタ、対向電極、配向膜を有する第2基板の間に配向膜が向かい合うように液晶を充填し、シール剤で封印される。基板間はスペーサにて間隔が保たれる。基板の外両側には偏光板が配置され、第1基板側にバックライトが配置される。本発明の液晶表示素子装置の構成は前記構成に限定されるものではない。
(バックライト)
本発明では、バックライトとして520〜540nmの間にピーク波長を有する発光デバイスを用いる。
該発光デバイスとしては、より具体的には、発光ダイオードを用いることが好ましい。この発光ダイオードを用いたバックライトは、特開2004−78102号公報の[0017]〜[0036]に詳細に記述されている。
即ち、赤色(R)LED、緑色(G)LED、および青色(B)LEDを含み、該赤色(R)LEDのピーク波長が610nm以上であり、該緑色(G)LEDのピーク波長が530±10nmの範囲内であり、該青色(B)LEDのピーク波長が480nm以下であるバックライトが好適に用いられる。特に、該緑色(G)LEDのピーク波長が、520〜540の範囲であることにより、本発明の液晶表示装置の緑色の再現領域を広くすることが可能となる。本発明においては、該緑色(G)LEDのピーク波長は、520〜540nmの範囲内であることが必要であるが、好ましくは525〜535nmの範囲内である。これにより色再現域のNTSC比を従来の冷陰極管使用時に比べ高める事ができる。
前記ピーク波長が上記範囲内の緑色(G)LEDの種類としては、例えば、DG1112H(スタンレー電気(株)製)、UG1112H(スタンレー電気(株)製)、E1L51−3G(豊田合成(株)製)、E1L49−3G(豊田合成(株)製)、NSPG500S(日亜化学工業(株)製)等が挙げられる。
本発明のバックライトの光源としては、赤色(R)LEDも好適に用いられる。この場合、特に限定されるものではないが、該赤色(R)LEDのピーク波長が610nm以上が好ましく、より好ましくは615nm〜640nmの範囲である。これにより本発明の液晶表示装置で赤色のNTSC規格の色度点を再現することができる。
該赤色(R)LEDの具体例としては、例えばFR1112H(スタンレー電気(株)製)、FR5366X(スタンレー電気(株)製)、NSTM515AS(R)(日亜化学工業(株)製)、GL3ZR2D1COS(シャープ(株)製)、GM1JJ35200AE(シャープ(株)製)等が挙げられる。
本発明のバックライトの光源としては、青色(B)LEDも好適に用いられる。この場合、ピーク波長が480nm以下のLEDであれば、特に限定されるものではない。該青色(R)LEDのピーク波長は、好ましくは480nm以下、より好ましくは465nm〜475nmの範囲内である。これにより本発明の液晶表示装置で青色のNTSC規格の色度点を再現することができる。
該青色(B)LEDの具体例としては、DB1112H(スタンレー電気(株)製)、DB5306X(スタンレー電気(株)製)、E1L51−3B(豊田合成(株)製)、E1L4E−SB1A(豊田合成(株)製)、NSPB630S(日亜化学工業(株)製)、NSPB310A(日亜化学工業(株)製)等が挙げられる。
本発明におけるピーク波長は、大塚電子製分光測光装置MCPD−2000を用いたスペクトル測定値から求めたものである。
(カラーフィルタ層)
本発明のカラーフィルタ層とは、本発明の少なくとも2枚の基板の少なくとも一部に設けられ、複数の赤色(R)画素、複数の緑色(G)画素、および複数の青色(B)画素を含む層である。
該カラーフィルタ層における緑色(G)画素が、C光源を使用して色度をx、y表色系で表したときに、0.25<x<0.32、y>0.58を満たすことが必要であり、0.26<x<0.31、y>0.59であることが好ましく、0.27<x<0.30、y>0.595である事が最も好ましい。これらの色度は、後述の含有する着色剤の種類と量により設定される。
更に、本発明では該カラーフィルタ層のX値、Y値、Z値のコントラストは、1000以上とする必要があり、好ましくは1200以上、より好ましくは1500以上、さらに好ましくは2000以上、最も好ましくは3000以上である。
ここで、コントラストは、2枚の偏光板の間にカラーフィルタを設置したときに、偏光板を平行に設置したときの通過光量とクロスニコルにしたときの通過光量の比と定義する。
コントラストの測定方法は、バックライトとして3波長冷陰極管光源(東芝ライテック(株)製FWL18EX−N)に拡散板を設置したものを用い、2枚の偏光板(日東電工社製G1220DUN)の間にカラーフィルタを設置し、偏光板を平行(パラレルニコル)に設置したときに通過する光の色度のX値を、クロスニコルに設置したときに通過する光の色度のX値で割ることで、X値のコントラストを求めた。色度のY値、Z値についても、同様に測定することで、Y値、Z値のコントラストを求めた。色度の測定には色彩輝度計(トプコン社製BM−5)を用いた。
2枚の偏光板、カラーフィルタ、色彩輝度計の設置位置は、バックライトから13mmの位置に偏光板を、40mmから60mmの位置に直径11mm長さ20mmの円筒を設置し、この中を透過した光を、65mmの位置に設置した測定サンプルに照射し、透過した光を、100mmの位置に設置した偏光板を通して、400mmの位置に設置した色彩輝度計で測定した。色彩輝度計の測定角は2°に設定した。バックライトの光量は、サンプルを設置しない状態で、2枚の偏光板をパラレルニコルに設置したときの輝度が1280cd/m2になるように設定した。
この高いコントラストのカラーフィルタ層は、使用する着色剤の分散性をアップし、小さな粒径とする事で達成され、その詳細は後述する。
前記カラーフィルタ層における赤色(R)画素が、C光源を使用して色度をx、y表色系で表したときに、0.60<x、0.30<y<0.36である事が好ましく、0.62<x、0.31<y<0.35である事がより好ましく、0.63<x、0.32<y<0.34であることが最も好ましい。
これらの色度は、後述の含有する着色剤の種類と量により設定される。
本発明のカラーフィルタ層は、青色(B)画素が、C光源を使用して色度をx、y表色系で表したときに、0.12<x<0.15、0.08<y<0.11である事が好ましく、0.12<x<0.14、0.09<y<0.11である事がより好ましく、0.13<x<0.14、0.09<y<0.11である事がもっとも好ましい。
これらの色度は、後述の含有する着色剤の種類と量により設定される。
本発明におけるカラーフィルタ層を上記色度範囲に設定する事で、バックライトとの組み合わせによりNTSC相当の広い色再現域を得る事ができる。
また、本発明におけるカラーフィルタ層を上記コントラスト範囲に設定する事で、黒をより黒く表示する事ができ、本発明の液晶表示装置の鮮やかさを向上する事ができる。
(偏光板)
本発明における偏光板の偏光度は、特に限定されるものではないが、99.9以上である事が好ましく、99.95以上である事がより好ましく、99.99以上である事が最も好ましい。偏光度を99.9以上とすることにより、偏光板による光漏れの発生を防止し、黒の表示濃度が上がり好ましい。
偏光度は以下のように定義される:
偏光度=(((Tp−Tc)/(Tp+Tc))^0.5)×100
Tp:偏光板の吸収軸を一致させて重ねた場合の透過率
Tc:偏光板の吸収軸を直交させて重ねた場合の透過率
偏光度は、JIS K 7105に準拠し、全光線透過率を測定し、上記式により算出した。
本発明における偏光板は、例えば、ポリビニルアルコールにヨウ素や染料を染色・吸着させ、延伸・配向させて作成される。これによりある振動方向の偏光のみを通過させる偏光板としての機能が発現する。
具体例としては、ヨウ素系として、例えば株式会社サンリツのHLC2−5618(偏光度99.979)、HLC2−2518(偏光度99.991)、UHLC2−5618(偏光度99.975)、LLC2−9118(偏光度99.982)、LLC2−9218(偏光度99.974)、LLC2−81−18(偏光度99.985)、染料系として、例えば株式会社サンリツのHC2−6018(偏光度99.952)などが好ましい例として挙げられる。
これらの中で、長期にわたってコントラストを維持する観点でヨウ素系が好ましく、色バランスの点で、偏光板の色がグレー系の物がより好ましく(例えば株式会社サンリツのHLC2−5618(グレー)、HLC2−2518(グレー)、UHLC2−5618(グレー)、LLC2−9118(グレー)、LLC2−9218(グレー)、LLC2−81−18(グレー))、更に、高いコントラスト時に発生する黒の色バランスずれを抑制する観点で、400nmの直交透過率が0.02%以下であるもの(例えば株式会社サンリツのHLC2−2518(0.01%))が最も好ましい。
(基板)
本発明における基板としては、少なくとも2枚の基板を必要とするが、これらは透明基板であることが好ましい。例えば、透明基板としては、表面に酸化ケイ素皮膜を有するソーダガラス板、低膨張ガラス、ノンアルカリガラス、石英ガラス板等の公知のガラス板、或いは、プラスチックフィルム等を挙げることができる。
また、上記基板は、予めカップリング処理等を施しておくことにより、着色感光性樹脂組成物、又は樹脂転写材料との密着を良好にすることができる。該カップリング処理としては、特開2000−39033号公報記載の方法が好適に用いられる。尚、特に限定されるわけではないが、基板の膜厚としては、200〜1200μmが一般的に好ましい。
(液晶層)
本発明における液晶層は、ECB(Electrically Controlled Birefringence )、TN(Twisted Nematic)、IPS(In−Plane Switching)、FLC(Ferroelectric Liquid Crystal)、OCB(Optically Compensatory Bend)、STN(Supper Twisted Nematic)、VA(Vertically Aligned)、HAN(Hybrid Aligned Nematic)、GH(Guest Host)、PVA(Patterned Vertically Alignment)、MVA(Multi−domain Vertical Alignment)のような様々な液晶モードが使用できる。これらの中で、好ましくはTN、MVA、IPS、PVA、OCBなどの液晶モードに用いられる液晶の層である。より好ましくは動画表示性が高く、視野角依存性が小さな、MVA、IPS(スーパーIPS)、PVA、OCBのモードが良く、黒のコントラストの高いPVAモード、配向制御突起付近の光漏れの対策を施したMVA、コントラストを高めたIPS(スーパーIPS)が最も好ましい。
(電極)
本発明における電極は、液晶層の液晶分子に電界をかける電極を言う。TN、MVA、PVA、OCBなどの液晶モードの場合、液晶層を挟持する2枚の基板の液晶側に形成される。またIPSモードの場合、液晶を挟持する2枚の基板のうち少なくとも1方側に設けられる。材質としては酸化インジウム(ITO)などが用いられる。
(画面サイズ)
本発明の効果は、液晶表示装置の画面サイズが大きいほど顕著な効果を奏する傾向となる。従って、本発明の液晶表示装置は、画面サイズが好ましくは10インチ以上、より好ましくは15インチ以上、最も好ましくは20インチ以上である。ここで、本発明の液晶表示装置の画面サイズとは、有効表示領域の対角線の長さを言うものとする。
<着色感光性樹脂組成物>
本発明における前記カラーフィルタ層は、前記カラーフィルタ層の特性を有するものであれば、いずれの方法によって形成されてもよい。中でも、着色感光性樹脂組成物により形成されることが好ましい。
該着色感光性樹脂組成物は、少なくとも(1)アルカリ可溶性樹脂と、(2)モノマー又はオリゴマーと、(3)光重合開始剤又は光重合開始剤系と、(4)着色剤と、を含む。
(1)アルカリ可溶性樹脂
本発明におけるアルカリ可溶性樹脂(以下、単に「バインダー」ということがある。)としては、側鎖にカルボン酸基やカルボン酸塩基などの極性基を有するポリマーが好ましい。その例としては、特開昭59−44615号公報、特公昭54−34327号公報、特公昭58−12577号公報、特公昭54−25957号公報、特開昭59−53836号公報及び特開昭59−71048号公報に記載されているようなメタクリル酸共重合体、アクリル酸共重合体、イタコン酸共重合体、クロトン酸共重合体、マレイン酸共重合体、部分エステル化マレイン酸共重合体等を挙げることができる。また側鎖にカルボン酸基を有するセルロース誘導体も挙げることができ、またこの他にも、水酸基を有するポリマーに環状酸無水物を付加したものも好ましく使用することができる。また、特に好ましい例として、米国特許第4139391号明細書に記載のベンジル(メタ)アクリレートと(メタ)アクリル酸との共重合体や、ベンジル(メタ)アクリレートと(メタ)アクリル酸と他のモノマーとの多元共重合体を挙げることができる。これらの極性基を有するバインダーポリマーは、単独で用いてもよく、或いは通常の膜形成性のポリマーと併用する組成物の状態で使用してもよく、着色感光性樹脂組成物の全固形分に対する含有量は20〜50質量%が一般的であり、25〜45質量%が好ましい。
(2)モノマー又はオリゴマー
本発明におけるモノマー又はオリゴマーとしては、エチレン性不飽和二重結合を2個以上有し、光の照射によって付加重合するモノマー又はオリゴマーであることが好ましい。そのようなモノマー及びオリゴマーとしては、分子中に少なくとも1個の付加重合可能なエチレン性不飽和基を有し、沸点が常圧で100℃以上の化合物を挙げることができる。その例としては、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート及びフェノキシエチル(メタ)アクリレートなどの単官能アクリレートや単官能メタクリレート;ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールエタントリアクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンジアクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(アクリロイルオキシプロピル)エーテル、トリ(アクリロイルオキシエチル)イソシアヌレート、トリ(アクリロイルオキシエチル)シアヌレート、グリセリントリ(メタ)アクリレート;トリメチロールプロパンやグリセリン等の多官能アルコールにエチレンオキシド又はプロピレンオキシドを付加した後(メタ)アクリレート化したもの等の多官能アクリレートや多官能メタクリレートを挙げることができる。
更に特公昭48−41708号公報、特公昭50−6034号公報及び特開昭51−37193号公報に記載されているウレタンアクリレート類;特開昭48−64183号公報、特公昭49−43191号公報及び特公昭52−30490号公報に記載されているポリエステルアクリレート類;エポキシ樹脂と(メタ)アクリル酸の反応生成物であるエポキシアクリレート類等の多官能アクリレー卜やメタクリレートを挙げることができる。
これらの中で、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレートが好ましい。
また、この他、特開平11−133600号公報に記載の「重合性化合物B」も好適なものとして挙げることができる。
これらのモノマー又はオリゴマーは、単独でも、二種類以上を混合して用いてもよく、着色感光性樹脂組成物の全固形分に対する含有量は5〜50質量%が一般的であり、10〜40質量%が好ましい。
(3)光重合開始剤又は光重合開始剤系
本発明における光重合開始剤又は光重合開始剤系としては、米国特許第2367660号明細書に開示されているビシナルポリケタルドニル化合物、米国特許第2448828号明細書に記載されているアシロインエーテル化合物、米国特許第2722512号明細書に記載のα−炭化水素で置換された芳香族アシロイン化合物、米国特許第3046127号明細書及び同第2951758号明細書に記載の多核キノン化合物、米国特許第3549367号明細書に記載のトリアリールイミダゾール二量体とp−アミノケトンの組み合わせ、特公昭51−48516号公報に記載のベンゾチアゾール化合物とトリハロメチル−s−トリアジン化合物、米国特許第4239850号明細書に記載されているトリハロメチル−トリアジン化合物、米国特許第4212976号明細書に記載されているトリハロメチルオキサジアゾール化合物等を挙げることができる。特に、トリハロメチル−s−トリアジン、トリハロメチルオキサジアゾール及びトリアリールイミダゾール二量体が好ましい。
また、この他、特開平11−133600号公報に記載の「重合開始剤C」も好適なものとしてあげることができる。
これらの光重合開始剤又は光重合開始剤系は、単独でも、2種類以上を混合して用いてもよいが、特に2種類以上を用いることが好ましい。少なくとも2種の光重合開始剤を用いると、表示特性、特に表示のムラが少なくできる。
着色感光性樹脂組成物の全固形分に対する光重合開始剤又は光重合開始剤系の含有量は、0.5〜20質量%が一般的であり、1〜15質量%が好ましい。
(4)着色剤
本発明における着色剤として、(i)R(レッド)の着色感光性樹脂組成物においてはC.I.ピグメント・レッド(C.I.ピグメント・レッド)254が、(ii)G(グリーン)の着色感光性樹脂組成物においてはC.I.ピグメント・グリーン(C.I.ピグメント・グリーン)36が、(iii)B(ブルー)の着色感光性樹脂組成物においてはC.I.ピグメント・ブルー(C.I.ピグメント・ブルー)15:6が好適なものとして挙げられる。
上記(i)における赤色の着色剤(例えば、C.I.ピグメント・レッド254)の含有量は、着色感光性樹脂組成物を1.0〜3.0μmの膜厚で塗布した乾膜において、0.80〜0.96g/m2であることが好ましく、0.82〜0.94g/m2であることがより好ましく、0.84〜0.92g/m2であることが特に好ましい。
上記(ii)におけるグリーンの着色剤(例えば、C.I.ピグメント・グリーン36)の含有量は、着色感光性樹脂組成物を1.0〜3.0μmの膜厚で塗布した乾膜おいて、0.90〜1.34g/m2であることが好ましく、0.95〜1.29g/m2であることがより好ましく、1.01〜1.23g/m2であることが特に好ましい。
上記(iii)におけるブルーの着色剤(例えば、C.I.ピグメント・ブルー15:6の含有量は、着色感光性樹脂組成物を1.0〜3.0μmの膜厚で塗布した乾膜おいて、0.59〜0.67g/m2であることが好ましく、0.60〜0.66g/m2であることがより好ましく、0.61〜0.65g/m2であることが特に好ましい。
さらに上記顔料の他に、上記顔料以外の顔料を組み合わせて用いてもよい。具体的には、下記の補助的に使用する染料、顔料に記載のカラーインデックス(C.I.)番号が付されているものを挙げることができる。
−補助的に使用する染料、顔料−
本発明における着色感光性樹脂組成物には、必要に応じ前記着色剤(顔料)に加えて、公知の着色剤(染料、顔料)を添加することができる。該公知の着色剤のうち顔料を用いる場合には、着色感光性樹脂組成物中に均一に分散されていることが望ましく、そのため粒径が0.1μm以下、特には0.08μm以下であることが好ましい。
着色剤を併用する場合は、前記着色剤と該公知の着色剤の総含有量は、前記着色剤の含有量の範囲とすることが好ましい。
上記公知の染料ないし顔料としては、ビクトリア・ピュアーブルーBO(C.I.42595)、オーラミン(C.I.41000)、ファット・ブラックHB(C.I.26150)、C.I.ピグメント・イエロー1、C.I.ピグメント・イエロー3、C.I.ピグメント・イエロー12、C.I.ピグメント・イエロー13、C.I.ピグメント・イエロー14、C.I.ピグメント・イエロー5、C.I.ピグメント・イエロー16、C.I.ピグメント・イエロー17、C.I.ピグメント・イエロー20、C.I.ピグメント・イエロー24、C.I.ピグメント・イエロー31、C.I.ピグメント・イエロー55、C.I.ピグメント・イエロー60、C.I.ピグメント・イエロー61、C.I.ピグメント・イエロー65、C.I.ピグメント・イエロー71、C.I.ピグメント・イエロー73、C.I.ピグメント・イエロー74、C.I.ピグメント・イエロー81、C.I.ピグメント・イエロー83、C.I.ピグメント・イエロー93、C.I.ピグメント・イエロー95、C.I.ピグメント・イエロー97、C.I.ピグメント・イエロー98、C.I.ピグメント・イエロー100、C.I.ピグメント・イエロー101、C.I.ピグメント・イエロー104、C.I.ピグメント・イエロー106、C.I.ピグメント・イエロー108、C.I.ピグメント・イエロー109、C.I.ピグメント・イエロー110、C.I.ピグメント・イエロー113、C.I.ピグメント・イエロー114、C.I.ピグメント・イエロー116、C.I.ピグメント・イエロー117、C.I.ピグメント・イエロー119、C.I.ピグメント・イエロー120、C.I.ピグメント・イエロー126、C.I.ピグメント・イエロー127、C.I.ピグメント・イエロー128、C.I.ピグメント・イエロー129、C.I.ピグメント・イエロー138、C.I.ピグメント・イエロー139、C.I.ピグメント・イエロー150、C.I.ピグメント・イエロー151、C.I.ピグメント・イエロー152、C.I.ピグメント・イエロー153、C.I.ピグメント・イエロー154、C.I.ピグメント・イエロー155、C.I.ピグメント・イエロー156、C.I.ピグメント・イエロー166、C.I.ピグメント・イエロー168、C.I.ピグメント・イエロー175、C.I.ピグメント・イエロー180、C.I.ピグメント・イエロー185;
C.I.ピグメント・オレンジ1、C.I.ピグメント・オレンジ5、C.I.ピグメント・オレンジ13、C.I.ピグメント・オレンジ14、C.I.ピグメント・オレンジ16、C.I.ピグメント・オレンジ17、C.I.ピグメント・オレンジ24、C.I.ピグメント・オレンジ34、C.I.ピグメント・オレンジ36、C.I.ピグメント・オレンジ38、C.I.ピグメント・オレンジ40、C.I.ピグメント・オレンジ43、C.I.ピグメント・オレンジ46、C.I.ピグメント・オレンジ49、C.I.ピグメント・オレンジ51、C.I.ピグメント・オレンジ61、C.I.ピグメント・オレンジ63、C.I.ピグメント・オレンジ64、C.I.ピグメント・オレンジ71、C.I.ピグメント・オレンジ73;C.I.ピグメント・バイオレット1、C.I.ピグメント・バイオレット19、C.I.ピグメント・バイオレット23、C.I.ピグメント・バイオレット29、C.I.ピグメント・バイオレット32、C.I.ピグメント・バイオレット36、C.I.ピグメント・バイオレット38;
C.I.ピグメント・レッド1、C.I.ピグメント・レッド2、C.I.ピグメント・レッド3、C.I.ピグメント・レッド4、C.I.ピグメント・レッド5、C.I.ピグメント・レッド6、C.I.ピグメント・レッド7、C.I.ピグメント・レッド.8、C.I.ピグメント・レッド9、C.I.ピグメント・レッ10、C.I.ピグメント・レッド11、C.I.ピグメント・レッド12、C.I.ピグメント・レッド14、C.I.ピグメント・レッド15、C.I.ピグメント・レッド16、C.I.ピグメント・レッド17、C.I.ピグメント・レッド18、C.I.ピグメント・レッド19、C.I.ピグメント・レッド21、C.I.ピグメント・レッド22、C.I.ピグメント・レッド23、C.I.ピグメント・レッド30、C.I.ピグメント・レッド31、C.I.ピグメント・レッド32、C.I.ピグメント・レッド37、C.I.ピグメント・レッド38、C.I.ピグメント・レッド40、C.I.ピグメント・レッド41、C.I.ピグメント・レッド42、C.I.ピグメント・レッド48:1、C.I.ピグメント・レッド48:2、C.I.ピグメント・レッド48:3、C.I.ピグメント・レッド48:4、C.I.ピグメント・レッド49:1、C.I.ピグメント・レッド49:2、C.I.ピグメント・レッド50:1、C.I.ピグメント・レッド52:1、C.I.ピグメント・レッド53:1、C.I.ピグメント・レッド57、C.I.ピグメント・レッド57:1、C.I.ピグメント・レッド57:2、C.I.ピグメント・レッド58:2、C.I.ピグメント・レッド58:4、C.I.ピグメント・レッド60:1、C.I.ピグメント・レッド63:1、C.I.ピグメント・レッド63:2、C.I.ピグメント・レッド64:1、C.I.ピグメント・レッド81:1、C.I.ピグメント・レッド83、C.I.ピグメント・レッド88、C.I.ピグメント・レッド90:1、C.I.ピグメント・レッド97、C.I.ピグメント・レッド101、C.I.ピグメント・レッド102、C.I.ピグメント・レッド104、C.I.ピグメント・レッド105、C.I.ピグメント・レッド106、C.I.ピグメント・レッド108、C.I.ピグメント・レッド112、C.I.ピグメント・レッド113、C.I.ピグメント・レッド114、C.I.ピグメント・レッド122、C.I.ピグメント・レッド123、C.I.ピグメント・レッド144、C.I.ピグメント・レッド146、C.I.ピグメント・レッド149、C.I.ピグメント・レッド150、C.I.ピグメント・レッド151、C.I.ピグメント・レッド166、C.I.ピグメント・レッド168、C.I.ピグメント・レッド170、C.I.ピグメント・レッド171、C.I.ピグメント・レッド172、C.I.ピグメント・レッド174、C.I.ピグメント・レッド175、C.I.ピグメント・レッド176、C.I.ピグメント・レッド177、C.I.ピグメント・レッド178、C.I.ピグメント・レッド179、C.I.ピグメント・レッド180、C.I.ピグメント・レッド185、C.I.ピグメント・レッド187、C.I.ピグメント・レッド188、C.I.ピグメント・レッド190、C.I.ピグメント・レッド193、C.I.ピグメント・レッド194、C.I.ピグメント・レッド202、C.I.ピグメント・レッド206、C.I.ピグメント・レッド207、C.I.ピグメント・レッド208、C.I.ピグメント・レッド209、C.I.ピグメント・レッド215、C.I.ピグメント・レッド216、C.I.ピグメント・レッド220、C.I.ピグメント・レッド224、C.I.ピグメント・レッド226、C.I.ピグメント・レッド242、C.I.ピグメント・レッド243、C.I.ピグメント・レッド245、C.I.ピグメント・レッド254、C.I.ピグメント・レッド255、C.I.ピグメント・レッド264、C.I.ピグメント・レッド265;
C.I.ピグメント・ブルー15、C.I.ピグメント・ブルー15:3、C.I.ピグメント・ブルー15:4、C.I.ピグメント・ブルー15:6、C.I.ピグメント・ブルー60
C.I.ピグメント・グリーン7、C.I.ピグメント・グリーン36
C.I.ピグメント・ブラウン23、C.I.ピグメント・ブラウン25
C.I.ピグメント・ブラック1、C.I.ピグメント・ブラック7等が挙げられる。
本発明において、併用が好ましい上記記載の顔料の組み合わせは、C.I.ピグメント・レッド254では、C.I.ピグメント・レッド177、C.I.ピグメント・レッド224、C.I.ピグメント・イエロー139、又は、C.I.ピグメント・バイオレット23との組み合わせが挙げられ、C.I.ピグメント・グリーン36では、C.I.ピグメント・イエロー150、C.I.ピグメント・イエロー139、C.I.ピグメント・イエロー185、C.I.ピグメント・イエロー138、又は、C.I.ピグメント・イエロー180との組み合わせが挙げられ、C.I.ピグメント・ブルー15:6では、C.I.ピグメント・バイオレット23、又は、C.I.ピグメント・ブルー60との組み合わせが挙げられる。
このように併用する場合の顔料中のC.I.ピグメント・レッド254、C.I.ピグメント・グリーン36、C.I.ピグメント・ブルー15:6の含有量は、C.I.ピグメント・レッド254は、80質量%以上が好ましく、特に90質量%以上が好ましい。C.I.ピグメント・グリーン36は50質量%以上が好ましく、特に60質量%以上が好ましい。C.I.ピグメント・ブルー15:6は、80質量%以上が好ましく、特に90質量%以上が好ましい。
上記顔料は分散液として使用することが望ましい。この分散液は、前記顔料と顔料分散剤とを予め混合して得られる組成物を、後述する有機溶媒(又はビヒクル)に添加して分散させることによって調製することができる。前記ビビクルとは、塗料が液体状態にあるときに顔料を分散させている媒質の部分をいい、液状であって前記顔料と結合して塗膜を固める部分(バインダー)と、これを溶解希釈する成分(有機溶媒)とを含む。前記顔料を分散させる際に使用する分散機としては、特に制限はなく、例えば、朝倉邦造著、「顔料の事典」、第一版、朝倉書店、2000年、438頁に記載されているニーダー、ロールミル、アトライダー、スーパーミル、ディゾルバ、ホモミキサー、サンドミル等の公知の分散機が挙げられる。さらに該文献310頁記載の機械的摩砕により、摩擦力を利用し微粉砕してもよい。
本発明で用いる着色剤(顔料)は、数平均粒径0.001〜0.1μmのものが好ましく、さらに0.01〜0.08μmのものが好ましい。前記範囲とすることにより、顔料による偏光の解消が生じることなく、コントラストの向上が見られるので好ましい。なお、ここで言う「粒径」とは粒子の電子顕微鏡写真画像を同面積の円とした時の直径を言い、また「数平均粒径」とは多数の粒子について上記の粒径を求め、この100個平均値を言う。
本発明に規定されている赤色画素、緑色画素、青色画素などの着色画素のコントラストは、分散されている顔料の粒径を小さくすることで達成することができる。粒径を小さくするには、顔料分散物の分散時間を調節することで達成できる。分散には、上記記載の公知の分散機を用いることができる。分散時間は好ましくは10〜30時間であり、さらに好ましくは18〜30時間、最も好ましくは24〜30時間である。分散時間を前記範囲とすることにより、顔料の粒径を小さくすることができ、よって、顔料による偏光の解消が生じ難く、また、コントラストが低下することが少ない。
また、2色以上の着色画素のコントラストの差を600以内にするには、顔料粒径を調節して、所望のコントラストとすればよい。
(その他の添加剤)
−溶媒−
本発明における着色感光性樹脂組成物においては、上記成分の他に、更に有機溶媒を用いてもよい。有機溶媒の例としては、メチルエチルケトン、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、シクロヘキサノン、シクロヘキサノール、メチルイソブチルケトン、乳酸エチル、乳酸メチル、カプロラクタム等を挙げることができる。
−界面活性剤−
従来用いられてきたカラーフィルタにおいては、高い色純度を実現するために各画素の色が濃くなり、画素の膜厚のムラが、そのまま色ムラとして認識されるという問題があった。そのため、画素の膜厚に直接影響する、樹脂層の形成(塗布)時の、膜厚変動の良化が求められていた。
本発明におけるカラーフィルタ又は本発明における樹脂転写材料においては、均一な膜厚に制御でき、塗布ムラ(膜厚変動による色ムラ)を効果的に防止するという観点から、該着色感光性樹脂組成物中に適切な界面活性剤を含有させることが好ましい。
上記界面活性剤としては、特開2003−337424号公報、特開平11−133600号公報に開示されている界面活性剤が、好適なものとして挙げられる。
−熱重合防止剤−
本発明における着色感光性樹脂組成物は、熱重合防止剤を含むことが好ましい。該熱重合防止剤の例としては、ハイドロキノン、ハイドロキノンモノメチルエーテル、p−メトキシフェノール、ジ−t−ブチル−p−クレゾール、ピロガロール、t−ブチルカテコール、ベンゾキノン、4,4’−チオビス(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、2−メルカプトベンズイミダゾール、フェノチアジン等が挙げられる。
−紫外線吸収剤−
本発明における着色感光性樹脂組成物には、必要に応じて紫外線吸収剤を含有することができる。紫外線吸収剤としては、特開平5−72724号公報記載の化合物のほか、サリシレート系、ベンゾフェノン系、ベンゾトリアゾール系、シアノアクリレート系、ニッケルキレート系、ヒンダードアミン系などが挙げられる。
具体的には、フェニルサリシレート、4−t−ブチルフェニルサリシレート、2,4−ジ−t−ブチルフェニル−3’,5’−ジ−t−4’−ヒドロキシベンゾエート、4−t−ブチルフェニルサリシレート、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−n−オクトキシベンゾフェノン、2−(2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’−t−ブチル−5’−メチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、エチル−2−シアノ−3,3−ジフェニルアクリレート、2,2’−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、ニッケルジブチルジチオカーバメート、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピリジン)−セバケート、4−t−ブチルフェニルサリシレート、サルチル酸フェニル、4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン縮合物、コハク酸−ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリデニル)−エステル、2−[2−ヒドロキシ−3,5−ビス(α,α−ジメチルベンジル)フェニル]−2H−ベンゾトリアゾール、7−{[4−クロロ−6−(ジエチルアミノ)−5−トリアジン−2−イル]アミノ}−3−フェニルクマリン等が挙げられる。
また、本発明における着色感光性樹脂組成物においては、上記添加剤の他に、特開平11−133600号公報に記載の「接着助剤」や、その他の添加剤等を含有させることができる。
<感光性樹脂転写材料>
本発明におけるカラーフィルタ層は、感光性樹脂転写材料を転写して作製することができる。感光性樹脂転写材料は、特開平5−72724号公報に記載されている感光性樹脂転写材料、すなわち一体型となったフイルムを用いて形成することが好ましい。該一体型フイルムの構成の例としては、仮支持体/熱可塑性樹脂層/中間層/感光性樹脂層/保護フイルムを、この順に積層した構成が挙げられる。
尚、本発明における感光性樹脂転写材料は、前述の本発明における着色感光性樹脂組成物を用いることによって樹脂層を設けることが好ましい。
(仮支持体)
上記転写材料の仮支持体としては、可撓性を有し、加圧若しくは加圧及び加熱下においても著しい変形、収縮若しくは伸びを生じないことが好ましい。そのような支持体の例としては、ポリエチレンテレフタレートフィルム、トリ酢酸セルロースフィルム、ポリスチレンフィルム、ポリカーボネートフィルム等を挙げることができ、中でも2軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムが特に好ましい。
仮支持体の厚さに特に制限はないが、5〜200μmの範囲が一般的で、特に10〜150μmの範囲のものが取扱易さ、汎用性などの点から有利であり好ましい。また、仮支持体は、透明でもよいし、染料化ケイ素、アルミナゾル、クロム塩、ジルコニウム塩などを含有していても良い。
(熱可塑性樹脂層)
熱可塑性樹脂層に用いる成分としては、特開平5−72724号公報に記載されている有機高分子物質が好ましく、ヴイカーVicat法(具体的にはアメリカ材料試験法エーエステーエムデーASTMD1235によるポリマー軟化点測定法)による軟化点が約80℃以下の有機高分子物質より選ばれることが特に好ましい。具体的には、ポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフィン、エチレンと酢酸ビニル或いはそのケン化物の様なエチレン共重合体、エチレンとアクリル酸エステル或いはそのケン化物、ポリ塩化ビニル、塩化ビニルと酢酸ビニル及びそのケン化物の様な塩化ビニル共重合体、ポリ塩化ビニリデン、塩化ビニリデン共重合体、ポリスチレン、スチレンと(メタ)アクリル酸エステル或いはそのケン化物の様なスチレン共重合体、ポリビニルトルエン、ビニルトルエンと(メタ)アクリル酸エステル或いはそのケン化物の様なビニルトルエン共重合体、ポリ(メタ)アクリル酸エステル、(メタ)アクリル酸ブチルと酢酸ビニル等の(メタ)アクリル酸エステル共重合体、酢酸ビニル共重合体ナイロン、共重合ナイロン、N−アルコキシメチル化ナイロン、N−ジメチルアミノ化ナイロンの様なポリアミド樹脂等の有機高分子が挙げられる。
(中間層)
本発明における感光性樹脂転写材料においては、複数の塗布層の塗布時、及び塗布後の保存時における成分の混合を防止する目的から、中間層を設けることが好ましい。該中間層としては、特開平5−72724号公報に「分離層」として記載されている、酸素遮断機能のある酸素遮断膜を用いることが好ましく、この場合、露光時感度がアップし、露光機の時間負荷が減り、生産性が向上する。
該酸素遮断膜としては、低い酸素透過性を示し、水又はアルカリ水溶液に分散又は溶解するものが好ましく、公知のものの中から適宜選択することができる。これらの内、特に好ましいのは、ポリビニルアルコールとポリビニルピロリドンとの組み合わせである。
(保護フイルム)
樹脂層の上には、貯蔵の際の汚染や損傷から保護するために薄い保護フイルムを設けることが好ましい。保護フイルムは仮支持体と同じか又は類似の材料からなってもよいが、樹脂層から容易に分離されねばならない。保護フイルム材料としては例えばシリコーン紙、ポリオレフィン若しくはポリテトラフルオロエチレンシートが適当である。
(感光性樹脂転写材料の作製方法)
本発明における感光性樹脂転写材料は、仮支持体上に熱可塑性樹脂層の添加剤を溶解した塗布液(熱可塑性樹脂層用塗布液)を塗布し、乾燥することにより熱可塑性樹脂層を設け、その後熱可塑性樹脂層上に熱可塑性樹脂層を溶解しない溶剤からなる中間層材料の溶液を塗布、乾燥し、その後着色感光性樹脂組成物の樹脂層を、中間層を溶解しない溶剤で塗布、乾燥して設けることにより作製することができる。
また、前記の仮支持体上に熱可塑性樹脂層及び中間層を設けたシート、及び保護フイルム上に感光性樹脂層を設けたシートを用意し、中間層と感光性樹脂層が接するように相互に貼り合わせることによっても、更には、前記の仮支持体上に熱可塑性樹脂層を設けたシート、及び保護フイルム上に感光性樹脂層及び中間層を設けたシートを用意し、熱可塑性樹脂層と中間層が接するように相互に貼り合わせることによっても、作製することができる。
尚、本発明における感光性樹脂転写材料において、着色感光性樹脂組成物の樹脂層の膜厚としては、1.0〜5.0μmが好ましく、1.0〜4.0μmがより好ましく、1.0〜3.0μmが特に好ましい。
また、特に限定されるわけではないが、その他の各層の好ましい膜厚としては、熱可塑性樹脂層は2〜30μm、中間層は0.5〜3.0μm、保護フイルムは4〜40μmが、一般的に好ましい。
尚、上記作製方法における塗布は、公知の塗布装置等によって行うことができるが、本発明においては、スリット状ノズルを用いた塗布装置(スリットコータ)によって行うことが好ましい。
(スリット状ノズル)
本発明におけるカラーフィルタ層は、前記着色感光性樹脂組成物を、公知の塗布方法により塗布し乾燥する工程により基板に直接形成することができる他、前記感光性樹脂転写材料を用いて形成することもできる。本発明においては、着色感光性樹脂組成物を基板または仮支持体に塗布するが、塗布の方法としては、液が吐出する部分にスリット状の穴を有するスリット状ノズルによって塗布することが好ましい。
具体的には、特開2004−89851号公報、特開2004−17043号公報、特開2003−170098号公報、特開2003−164787号公報、特開2003−10767号公報、特開2002−79163号公報、特開2001−310147号公報等に記載のスリット状ノズル、及びスリットコータが好適に用いられる。
また着色感光性樹脂組成物をインクジェット法により基板に塗布してもよい。
<カラーフィルタ層の製造方法>
(樹脂層)
本発明におけるカラーフィルタ(層)は、レッド(R)、グリーン(G)、ブルー(B)の各樹脂層が、それぞれ、着色剤として、少なくともC.I.ピグメント・レッド254を用いた前記着色感光性樹脂組成物、少なくともC.I.ピグメント・グリーン36を用いた前記着色感光性樹脂組成物、少なくともC.I.ピグメント・ブルー15:6を用いた前記着色感光性樹脂組成物、によって形成されたものであることが好ましい。
上記要件を満たすことは、高コントラストを有し、特に大画面の液晶表示装置等に用いた場合であっても、高い色純度、広い色再現性を実現することに有効である。
本発明におけるカラーフィルタ(層)は、基板上に樹脂層を形成し、露光して現像することを色の数だけ繰り返す方法など、公知の方法によって製造することができる。尚、必要に応じて、その境界をブラックマトリックスで区分した構造とすることもできる。
上記の製造方法において、基板上に上記樹脂層を形成する方法としては、(a)上記の各着色感光性樹脂組成物を公知の塗布装置等によって塗布する方法、及び(b)前述の感光性樹脂転写材料を用い、ラミネーターによって貼り付ける方法などが挙げられる。
(a)塗布装置による塗布
本発明におけるカラーフィルタの製造方法において、着色感光性樹脂組成物の塗布には、公知の塗布方法、例えば、スピンコート法、カーテンコート法、スリットコート法、ディップコート法、エアーナイフコート法、ローラーコート法、ワイヤーバーコート法、グラビアコート法、あるいは、米国特許第2681294号明細書に記載のポッパーを使用するエクストルージョンコート法等により塗布することができる。中でも特に、既に<感光性樹脂転写材料>の項において説明した、スリットコータが好適に用いることができる。尚、スリットコータの好ましい具体例等は、前記と同様である。樹脂層を塗布により形成する場合、その膜厚としては、1.0〜3.0μmが好ましく、1.0〜2.5μmがより好ましく、1.0〜2.0μmが特に好ましい。
(b)ラミネーターによる貼り付け
前記本発明における感光性樹脂転写材料を用い、フイルム状に形成した樹脂層を、後述する基板上に加熱及び/又は加圧したローラー又は平板で圧着又は加熱圧着することによって、貼り付けることができる。具体的には、特開平7−110575号公報、特開平11−77942号公報、特開2000−334836号公報、特開2002−148794号公報に記載のラミネーター及びラミネート方法が挙げられるが、低異物の観点で、特開平7−110575号公報に記載の方法を用いるのが好ましい。尚、樹脂層を前記本発明における感光性樹脂転写材料により形成する場合の、その好ましい膜厚は、<感光性樹脂転写材料>の項において記載した好ましい膜厚と同様である。
(酸素遮断膜)
本発明におけるカラーフィルタ(層)を製造するに当たり、着色感光性樹脂組成物の塗布によって感光性樹脂層を形成する場合においては、該樹脂層上に更に酸素遮断膜を設けることができ、これにより、露光感度をアップすることができる。該酸素遮断膜としては、既に<感光性樹脂転写材料>の(中間層)の項において説明したものと同様のものが挙げられる。尚、特に限定されるわけではないが、酸素遮断膜の膜厚としては、0.5〜3.0μmが好ましい。
(露光及び現像)
上記基板上に形成された樹脂層の上方に所定のマスクを配置し、その後該マスク、熱可塑性樹脂層、及び中間層を介してマスク上方から露光し、次いで現像液による現像を行う、という工程を色の数だけ繰り返すことにより、本発明のカラーフィルタを得ることができる。
ここで、前記露光の光源としては、感光性樹脂層を硬化しうる波長域の光(例えば、365nm、405nmなど)を照射できるものであれば適宜選定して用いることができる。具体的には、超高圧水銀灯、高圧水銀灯、メタルハライドランプ等が挙げられる。露光量としては、通常5〜200mJ/cm2程度であり、好ましくは10〜100mJ/cm2程度である。
また、前記現像液としては、特に制約はなく、特開平5−72724号公報に記載のものなど、公知の現像液を使用することができる。尚、現像液は感光性樹脂層が溶解型の現像挙動をするものが好ましく、例えば、pKa=7〜13の化合物を0.05〜5mol/Lの濃度で含むものが好ましいが、更に水と混和性を有する有機溶剤を少量添加してもよい。
水と混和性を有する有機溶剤としては、メタノール、エタノール、2−プロパノール、1−プロパノール、ブタノール、ジアセトンアルコール、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノ−n−ブチルエーテル、ベンジルアルコール、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、ε−カプロラクトン、γ−ブチロラクトン、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、ヘキサメチルホスホルアミド、乳酸エチル、乳酸メチル、ε−カプロラクタム、N−メチルピロリドン等を挙げることができる。該有機溶剤の濃度は0.1質量%〜30質量%が好ましい。
また、上記現像液には、更に公知の界面活性剤を添加することができる。界面活性剤の濃度は0.01質量%〜10質量%が好ましい。
現像の方式としては、パドル現像、シャワー現像、シャワー&スピン現像、ディップ現像等、公知の方法を用いることができる。
ここで、上記シャワー現像について説明すると、露光後の樹脂層に現像液をシャワーにより吹き付けることにより、未硬化部分を除去することができる。尚、現像の前に樹脂層の溶解性が低いアルカリ性の液をシャワーなどにより吹き付け、熱可塑性樹脂層、中間層などを除去しておくことが好ましい。また、現像の後に、洗浄剤などをシャワーにより吹き付け、ブラシなどで擦りながら、現像残渣を除去することが好ましい。
洗浄液としては公知のものを使用できるが、(燐酸塩・珪酸塩・ノニオン界面活性剤・消泡剤・安定剤含有、商品名「T−SD1(富士写真フイルム(株)製)」、或いは、炭酸ナトリウム・フェノキシオキシエチレン系界面活性剤含有、商品名「T−SD2(富士写真フイルム(株)製)」)が好ましい。
現像液の液温度は20℃〜40℃が好ましく、また、現像液のpHは8〜13が好ましい。
前記カラーフィルタ(層)の製造においては、特開平11−248921号公報、特許3255107号公報に記載のように、カラーフィルタを形成する着色感光性樹脂組成物を重ねることで土台を形成し、その上に透明電極を形成し、更に分割配向用の突起を重ねることでスペーサを形成することが、コストダウンの観点で好ましい。
着色感光性樹脂組成物を順次塗布して重ねる場合は、塗布液のレベリングのため重ねるごとに膜厚が薄くなってしまう。このため、K(ブラック)・R・G・Bの4色を重ね、更に分割配向用突起を重ねることが好ましい。一方、熱可塑性樹脂層を有する感光性転写材料を用いる場合は、厚みが一定に保たれるため、重ねる色は3又は2色とすることが好ましい。
また上記土台のサイズは、転写材料を重ねてラミネートする際の樹脂層の変形を防止し一定の厚みを保持する観点から、25μm×25μm以上が好ましく、30μm×30μm以上が特に好ましい。
本発明の液晶表示装置は、必要に応じ、電極に電圧を印加するためのドライバーや駆動回路、バックライト光源からの光を効果的に活用するための、反射板、導光板、拡散板、レンズシートなど、光学補償フイルム、前面保護フイルム、反射防止フイルムなどを使用することができる。また、本発明の液晶表示装置は、液晶表示装置に用いることができる前記以外の公知の構成要素を用いることができる。
以下、実施例を用いて本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。尚、本実施例中の「部」、「%」は全て質量部、質量%を意味する。
(実施例1)
[カラーフィルタの作製(スリット状ノズルを用いた塗布による作製)]
−ブラック(K)画像の形成−
無アルカリガラス基板を、UV洗浄装置で洗浄後、洗浄剤を用いてブラシ洗浄し、更に超純水で超音波洗浄した。該基板を120℃3分熱処理して表面状態を安定化させた。
該基板を冷却し23℃に温調後、スリット状ノズルを有すガラス基板用コーター(エフ・エー・エス・アジア社製、商品名:MH−1600)にて、下記着色感光性樹脂組成物K1を塗布した。引き続きVCD(真空乾燥装置;東京応化工業(株)製)で30秒間、溶媒の一部を乾燥して塗布層の流動性を無くした後、120℃3分間プリベークして膜厚2.4μmの感光性樹脂層K1を得た。
超高圧水銀灯を有すプロキシミティー型露光機(日立ハイテク電子エンジニアリング株式会社製)で、基板とマスク(画像パターンを有す石英露光マスク)を垂直に立てた状態で、露光マスク面と該感光性樹脂層の間の距離を200μmに設定し、露光量300mJ/cm2でパターン露光した。
次に、純水をシャワーノズルにて噴霧して、該感光性樹脂層K1の表面を均一に湿らせた後、KOH系現像液(KOH、ノニオン界面活性剤含有、商品名:CDK−1、富士フイルムエレクトロニクスマテリアルズ(株)製を100倍希釈したもの)にて23℃80秒、フラットノズル圧力0.04MPaでシャワー現像しパターニング画像を得た。引き続き、超純水を、超高圧洗浄ノズルにて9.8MPaの圧力で噴射して残渣除去を行い、ブラック(K)の画像を得た。引き続き、220℃で30分間熱処理した。
−レッド(R)画素の形成−
前記Kの画像を形成した基板に、下記着色感光性樹脂組成物R1を用い、前記ブラック(K)画像の形成と同様の工程で、熱処理済みレッド(R)画素を形成した。
−グリーン(G)画素の形成−
前記K画像とRの画素を形成した基板に、下記着色感光性樹脂組成物G1を用い、前記ブラック(K)画像の形成と同様の工程で、熱処理済みグリーン(G)画素を形成した。
−ブルー(B)画素の形成−
前記K画像、R及びGの画素を形成した基板に、下記着色感光性樹脂組成物B1を用い、前記ブラック(K)画像の形成と同様の工程で、熱処理済みブルー(B)画素を形成し、目的のカラーフィルタを得た。
<着色感光性樹脂組成物の調製>
着色感光性樹脂組成物K1、R1、R11、G1、G11、B1及びB11の調製について、以下に説明する。
−着色感光性樹脂組成物K1の調製−
表1に記載の量のK(黒)顔料分散物1、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートをはかり取り、温度24℃(±2℃)で混合して150rpmで10分間攪拌し、次いで、表1に記載の量のメチルエチルケトン、バインダー1、ハイドロキノンモノメチルエーテル、DPHA液、2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−[4’−(N,N−ビスエトキシカルボニルメチル)アミノ−3’−ブロモフェニル]−s−トリアジン、界面活性剤1をはかり取り、温度25℃(±2℃)でこの順に添加して、温度40℃(±2℃)で150rpmで30分間攪拌することによって、着色感光性樹脂組成物K1を得た。それぞれ添加量は表1のとうりである。
Figure 2006268039
尚、前記黒顔料分散物1は下記組成を混合して得た。
・カーボンブラック(NIPX35,デグサ社製) 13.1部
・N,N’−ビス−(3−ジエチルアミノプロピル)−5−{4−[2−オキソ−1−(2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−ベンゾイミダゾール−5−イルカルバモイル)−プロピルアゾ]−ベンゾイルアミノ}−イソフタルアミド
0.65部
・ポリマー(ベンジルメタクリレート/メタクリル酸=72/28モル比のランダム共重合物、重量平均分子量3.7万) 6.72部
・プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 79.53部
−着色感光性樹脂組成物R1、R11の作製−
表2に記載の量のR顔料分散物1、R顔料分散物2、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートをはかり取り、温度24℃(±2℃)で混合して150rpmで10分間攪拌し、次いで、表2に記載の量のメチルエチルケトン、バインダー2、DPHA液、2−トリクロロメチル−5−(p−スチリルスチリル)−1,3,4−オキサジアゾール、2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−[4’−(N,N−ビスエトキシカルボニルメチル)アミノ−3’−ブロモフェニル]−s−トリアジン、フェノチアジンをはかり取り、温度24℃(±2℃)でこの順に添加して150rpmで30分間攪拌し、更に界面活性剤1(着色感光性樹脂組成物R11においては、更にED152)をはかり取り、温度24℃(±2℃)で添加して30rpmで5分間攪拌し、ナイロンメッシュ#200で濾過することによって得られた。それぞれ添加量は表2のとうりである。
Figure 2006268039
(R顔料分散物1及び2の調製)
R顔料分散物1及び2の下記成分を、モーターミルM−50(アイガー・ジャパン社製)と、直径0.30mmのCIP処理ジルコニアビーズを用い、周速12.5m/sで、21時間分散して、ぞれぞれ上記の分散物を調製した。
(R顔料分散物1の組成)
・C.I.ピグメント・レッド254(商品名:Irgaphor Red B−CF、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製) 8部
・N,N’−ビス−(3−ジエチルアミノプロピル)−5−{4−[2−オキソ−1−(2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−ベンゾイミダゾール−5−イルカルバモイル)−プロピルアゾ]−ベンゾイルアミノ}−イソフタルアミド 0.8部
・ポリマー(ベンジルメタクリレート/メタクリル酸=72/28モル比のランダム共重合物、重量平均分子量3.7万) 8部
・プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 83.2部
(R顔料分散物2の組成)
・C.I.ピグメント・レッド177(商品名:Cromophtal Red A2B、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製) 18部
・ポリマー(ベンジルメタクリレート/メタクリル酸=72/28モル比のランダム共重合物、重量平均分子量3.7万)) 12部
・プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 70部
−着色感光性樹脂組成物G1、G11の調製−
表3に記載の量のG顔料分散物1、Y顔料分散物1、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートをはかり取り、温度24℃(±2℃)で混合して150rpmで10分間攪拌し、次いで、表3に記載の量のメチルエチルケトン、シクロヘキサノン、バインダー1、DPHA液、2−トリクロロメチル−5−(p−スチリルスチリル)−1,3,4−オキサジアゾール、2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−[4’−(N,N−ビスエトキシカルボニルメチル)アミノ−3’−ブロモフェニル]−s−トリアジン、フェノチアジンをはかり取り、温度24℃(±2℃)でこの順に添加して150rpmで30分間攪拌し、更に、界面活性剤1をはかり取り、温度24℃(±2℃)で添加して30rpmで5分間攪拌し、ナイロンメッシュ#200で濾過することによって得られた。それぞれ添加量は表3のとうりである。
Figure 2006268039
(G顔料分散物1及びY顔料分散物1の調製)
G顔料分散物1及びY顔料分散物1の下記成分を、モーターミルM−50(アイガー・ジャパン社製)と、直径0.30mmのCIP処理ジルコニアビーズを用い、周速12.5m/sで、G顔料分散においては19時間及びY顔料分散においては22時間分散して、ぞれぞれ上記の分散物を調製した。
(G顔料分散物1の組成)
・C.I.ピグメント・グリーン36(商品名:Rionol Green 6YK、
東洋インキ製造(株)製) 14部
・ポリマー(ベンジルメタクリレート/メタクリル酸=72/28モル比のランダム共重合物、重量平均分子量3.7万) 23部
・N,N’−ビス−(3−ジエチルアミノプロピル)−5−{4−[2−オキソ−1−(2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−ベンゾイミダゾール−5−イルカルバモイル)−プロピルアゾ]−ベンゾイルアミノ}−イソフタルアミド 1.4部
・プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 61.6部
(Y顔料分散物1の組成)
・C.I.ピグメント・イエロー150(商品名:Bayplast Yellow 5GN 01 バイエル株式会社製) 15部
・ポリマー(ベンジルメタクリレート/メタクリル酸=72/28モル比のランダム共重合物、重量平均分子量3.7万) 9部
・N,N’−ビス−(3−ジエチルアミノプロピル)−5−{4−[2−オキソ−1−(2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−ベンゾイミダゾール−5−イルカルバモイル)−プロピルアゾ]−ベンゾイルアミノ}−イソフタルアミド 1.5部
・プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 74.5部
−着色感光性樹脂組成物B1、B11の調製−
下記表4に記載のB顔料分散物1、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートをはかり取り、温度24℃(±2℃)で混合して150rpmで10分間攪拌し、次いで、下記表4に記載のメチルエチルケトン、バインダー3、DPHA液、2−トリクロロメチル−5−(p−スチリルスチリル)−1,3,4−オキサジアゾール、フェノチアジンをはかり取り、温度25℃(±2℃)でこの順に添加して、温度40℃(±2℃)で150rpmで30分間攪拌し、更に、表4に記載の量の界面活性剤1をはかり取り、温度24℃(±2℃)で添加して30rpmで5分間攪拌し、ナイロンメッシュ#200で濾過することによって得られた。それぞれ添加量は表4のとうりである。
Figure 2006268039
(B顔料分散物1の調製)
B顔料分散物1の下記成分を、モーターミルM−50(アイガー社製)と、直径0.30mmのCIP処理ジルコニアビーズを用い、周速12.5m/sで、19時間分散して、上記の分散物を調製した。
(B顔料分散物1の組成)
・C.I.ピグメント・ブルー15:6(商品名:Rionol Blue ES、
東洋インキ製造(株)製) 11.28部
・C.I.ピグメント・バイオレット23(商品名:Hostaperm Violet RL−NF、クラリアントジャパン(株)製) 0.72部
・EFKA−745(EFKA ADDITIVES B.V.社製)
0.6部
・ディスパロンDA−725(楠本化成株式会社製) 0.75部
・プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 86.65部
前記バインダー1の組成は、
・ポリマー(ベンジルメタクリレート/メタクリル酸=78/22モル比のランダム共重合物、重量平均分子量4万) 27部
・プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 73部
バインダー2の組成は、
・ポリマー(ベンジルメタクリレート/メタクリル酸/メチルメタクリレート=38/25/37モル比のランダム共重合物、重量平均分子量3万) 27部
・プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 73部
バインダー3の組成は、
・ポリマー(ベンジルメタクリレート/メタクリル酸/メチルメタクリレート=36/22/42モル比のランダム共重合物、重量平均分子量3万) 27部
・プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 73部
である。
DPHA液の組成は、
・ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(重合禁止剤MEHQ500ppm含有、日本化薬株式会社製、商品名:KAYARAD DPHA) 76部
・プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 24部
界面活性剤1(大日本インキ化学工業製、商品名:メガファックF780F)の組成は、
・C613CH2CH2OCOCH=CH2:40部と、H(OCH(CH3)CH27OCOCH=CH2:55部と、H(OCH2CH27OCOCH=CH2:5部と、の共重合体、重量平均分子量3万 30部
・メチルエチルケトン 70部
である。
ED152は、燐酸エステル系特殊活性剤(楠本化成株式会社製、商品名:HIPLAAD ED152)を用いた。
[液晶表示装置の作製]
上記で作製したカラーフィルタの画素上に、樹脂スペーサを形成した。
次にITO(Indium Tin Oxide)の透明電極層を形成し、PVAモード用にパターニングを施した。
更にその上にポリイミドの配向膜を設けた。カラーフィルタの画素群の周囲に設けられたブラックマトリックスの外枠に相当する位置にエポキシ樹脂のシール材を塗布し、PVAモード用液晶を真空中で滴下し、対向基板と重ね合わせた後、大気圧に戻して大気圧による加圧により貼り合わせて、液晶セルを得た。
次いで、貼り合わされたガラス基板を紫外線処理し、シール材を硬化させた。
この液晶セルの両面に、株式会社サンリツ製の偏光板HLC2−2518をクロスニコルになるように貼り付けた。次に、赤色(R)LEDとしてFR1112H(スタンレー(株)製チップ型LED)、緑色(G)LEDとしてDG1112H(スタンレー(株)製チップ型LED)、青色(B)LEDとしてDB1112H(スタンレー(株)製チップ型LED)を用いてサイドライト方式のバックライトを構成し、上記偏光板を付与した液晶セルの背面側に設置し、画面サイズ25インチの液晶表示装置を作製した。
(実施例2〜4)
実施例1の[液晶表示装置の作製]において、
画面サイズを25インチとする代わりに、それぞれ20、15、10インチとした以外は、実施例1と同様にして液晶表示装置を作製した。
(実施例5)
[カラーフィルタの作製(感光性樹脂転写材料のラミネートよる作製)]
−感光性樹脂転写材料の作製−
厚さ75μmのポリエチレンテレフタレートフィルム仮支持体の上に、スリット状ノズルを用いて、下記処方H1からなる熱可塑性樹脂層用塗布液を塗布、乾燥させた。次に、下記処方P1から成る中間層用塗布液を塗布、乾燥させた。更に、前記着色感光性樹脂組成物K1を塗布、乾燥させ、該仮支持体の上に乾燥膜厚が14.6μmの熱可塑性樹脂層と、乾燥膜厚が1.6μmの中間層と、乾燥膜厚が2.4μmの感光性樹脂層を設け、保護フイルム(厚さ12μmポリプロピレンフィルム)を圧着した。
こうして仮支持体と熱可塑性樹脂層と中間層(酸素遮断膜)とブラック(K)の感光性樹脂層とが一体となった感光性樹脂転写材料を作製し、サンプル名を感光性樹脂転写材料K1とした。
(熱可塑性樹脂層用塗布液:処方H1)
・メタノール 11.1部
・プロピレングリコールモノメチルエーテル 6.36部
・メチルエチルケトン 52.4部
・メチルメタクリレート/2−エチルヘキシルアクリレート/ベンジルメタクリレート/メタクリル酸共重合体(共重合組成比(モル比)=55/11.7/4.5/28.8、重量平均分子量=10万、Tg≒70℃) 5.83部
・スチレン/アクリル酸共重合体(共重合組成比(モル比)=63/37、重量平均分子量=1万、Tg≒100℃) 13.6部
・ビスフェノールAにペンタエチレングリコールモノメタクリートを2当量脱水縮合した化合物(新中村化学工業(株)製、商品名:2,2−ビス[4−(メタクリロキシポリエトキシ)フェニル]プロパン)) 9.1部
・弗素系ポリマー(大日本インキ製、商品名:メガファックF780F、C613CH2CH2OCOCH=CH2 40部とH(OCH(CH3)CH27OCOCH=CH2 55部とH(OCH2CH27OCOCH=CH2 5部との共重合体、重量平均分子量3万、メチルエチルケトン30%溶液) 0.54部
(中間層用塗布液:処方P1)
・PVA205(ポリビニルアルコール、(株)クラレ製、鹸化度=88%、重合度550) 32.2部
・ポリビニルピロリドン(アイエスピー・ジャパン(株)製、K−30) 14.9部
・蒸留水 524部
・メタノール 429部
<感光性樹脂転写材料R11、G11及びB11の作製>
次に、前記感光性樹脂転写材料K1の作製において、前記着色感光性樹脂組成物K1を、前記着色感光性樹脂組成物R11、G11、及びB11に変更した以外は、上記と同様の方法により、感光性樹脂転写材料R11、G11及びB11を作製した。
−黒(K)画像の形成−
無アルカリガラス基板を、25℃に調整したガラス洗浄剤液をシャワーにより20秒間吹き付けながらナイロン毛を有する回転ブラシで洗浄し、純水シャワー洗浄後、シランカップリング液(N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルトリメトキシシラン0.3質量%水溶液、商品名:KBM603、信越化学工業(株)製)をシャワーにより20秒間吹き付け、純水シャワー洗浄した。この基板を基板予備加熱装置で100℃2分加熱して次のラミネーターに送った。
前記感光性樹脂転写材料K1の保護フイルムを剥離後、ラミネーター((株)日立インダストリイズ社製(LamicII)型)を用い、前記100℃に加熱した基板に、ゴムローラー温度130℃、線圧100N/cm、搬送速度2.2m/分でラミネートした。
仮支持体を剥離後、超高圧水銀灯を有するプロキシミティー型露光機(日立ハイテク電子エンジニアリング(株)製)で、基板とマスク(画像パターンを有す石英露光マスク)を垂直に立てた状態で、露光マスク面と該感光性樹脂層の間の距離を200μmに設定し、露光量70mJ/cm2でパターン露光した。
次に、トリエタノールアミン系現像液(トリエタノールアミン30質量%、ポリプロピレングリコール、グリセロールモノステアレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレート、ステアリルエーテルを合計で0.1質量%、残部純水の組成で調合し、保管しておいた原液を、純水で12倍(該原液を1質量部と純水を11質量部の割合で混合)に希釈した液)にて30℃50秒、フラットノズル圧力0.04MPaでシャワー現像し熱可塑性樹脂層と中間層(酸素遮断膜)を除去した。
引き続き炭酸Na系現像液(0.38モル/リットルの炭酸水素ナトリウム、0.47モル/リットルの炭酸ナトリウム、5質量%のジブチルナフタレンスルホン酸ナトリウム、アニオン界面活性剤、消泡剤、安定剤含有、商品名:T−CD1、富士写真フイルム(株)製を純水で5倍に希釈した液)を用い、29℃30秒、コーン型ノズル圧力0.15MPaでシャワー現像し感光性樹脂層を現像しパターニング画像を得た。
引き続き洗浄剤(燐酸塩・珪酸塩・ノニオン界面活性剤・消泡剤・安定剤含有、商品名:T−SD1、富士写真フイルム(株)製)を純水で10倍に希釈したもの)を用い、33℃20秒、コーン型ノズル圧力0.02MPaでシャワーとナイロン毛を有す回転ブラシにより残渣除去を行い、黒(K)の画像を得た。その後更に、該基板に対して該樹脂層の側から超高圧水銀灯で500mJ/cm2の光でポスト露光後、220℃、15分熱処理した。
この黒(K)の画像を形成した基板を再び、前記のようにブラシで洗浄し、純水シャワー洗浄後、シランカップリング液は使用せずに、基板予備加熱装置に送った。
−レッド(R)画素の形成−
前記(K)の画像の形成において、前記基板及び前記感光性樹脂転写材料K1とK画像形成用マスクを用いる代わりに、Kの画像を形成した基板と前記感光性樹脂転写材料R1とR画素形成用マスクを用いた以外は、前記Kの画像の形成と同様の工程で、熱処理済みのレッド(R)の画素を得た。但し、露光量は40mJ/cm2、炭酸Na系現像液による現像は35℃35秒、熱処理は220℃15分間とした。
このK画像とRの画素を形成した基板を再び、前記のようにブラシで洗浄し、純水シャワー洗浄後、シランカップリング液は使用せずに、基板予備加熱装置に送った。
−グリーン(G)画素の形成−
前記(K)の画像の形成において、前記基板と前記感光性樹脂転写材料K1とK画像形成用マスクを用いる代わりに、K画像とRの画素を形成した基板、前記感光性樹脂転写材料G1とG画素形成用マスクを用いた以外は、前記Kの画像の形成と同様の工程で、熱処理済みのグリーン(G)の画素を得た。但し、露光量は40mJ/cm2、炭酸Na系現像液による現像は34℃45秒、熱処理は220℃15分間とした。
このK画像とRとGの画素を形成した基板を再び、前記のようにブラシで洗浄し、純水シャワー洗浄後、シランカップリング液は使用せずに、基板予備加熱装置に送った。
−ブルー(B)画素の形成−
前記(K)の画像の形成において、前記基板及び前記感光性樹脂転写材料K1とK画像形成用マスクを用いる代わりに、K画像とRとGの画素を形成した基板と前記感光性樹脂転写材料B1とB画素形成用マスクを用いた以外は、前記Kの画像の形成と同様の工程で、熱処理済みのブルー(B)の画素を得た。但し露光量は30mJ/cm2、炭酸Na系現像液による現像は36℃40秒とした。
このK画像、R、G、及びBの画素を形成した基板を240℃で50分ベークして、目的のカラーフィルタを得た。
[液晶表示装置の作製]
実施例1の液晶表示装置の作製において、スリット状ノズルを用いて作製したカラーフィルタを用いる代わりに、上記のカラーフィルタを用いた以外は、実施例1と同様に行って、液晶表示装置を作製した。
(実施例6〜8)
実施例5の[液晶表示装置の作製]において、画面サイズを25インチとする代わりに、それぞれ20、15、10インチとした以外は、実施例5と同様にして液晶表示装置を作製した。
(実施例9〜12、比較例1)
実施例2の[カラーフィルタの作製]において、着色感光性樹脂組成物R1,G1,B1の分散時間を表6に記載の時間に変更した以外は、実施例2と同様にして液晶表示装置を作製した。
(比較例2〜7)
比較例1の[カラーフィルタの作製]において、分散時間を表6に記載の時間に変更し、かつ、[液晶表示装置の作製]のバックライトを表6に記載の冷陰極管を用いた以外は、比較例1と同様にして液晶表示装置を作製した。
(実施例13〜15)
実施例2の[液晶表示装置の作製]において、表7の偏光板に変更した以外は、実施例2と同様にして液晶表示装置を作製した。
[評価]
−コントラストの測定−
上記より得られたカラーフィルタ(層)を構成している、各着色画素のコントラストを下記の測定方法により測定し、該各着色画素のコントラストの差を算出した。結果を表5〜7に示す。
(コントラストの測定方法)
バックライトとして3波長冷陰極管光源(東芝ライテック(株)製FWL18EX−N)に拡散板を設置したものを用い、2枚の偏光板(日東電工社製G1220DUN)の間にカラーフィルタを設置し、偏光板を平行(パラレルニコル)に設置したときに通過する光の色度のX値を、クロスニコルに設置したときに通過する光の色度のX値で割ることで、X値のコントラストを求めた。色度のY値、Z値についても、同様に測定することで、Y値、Z値のコントラストを求めた。色度の測定には色彩輝度計(トプコン社製BM−5)を用いた。
2枚の偏光板、カラーフィルタ、色彩輝度計の設置位置は、バックライトから13mmの位置に偏光板を、40mmから60mmの位置に直径11mm長さ20mmの円筒を設置し、この中を透過した光を、65mmの位置に設置した測定サンプルに照射し、透過した光を、100mmの位置に設置した偏光板を通して、400mmの位置に設置した色彩輝度計で測定した。色彩輝度計の測定角は2°に設定した。バックライトの光量は、サンプルを設置しない状態で、2枚の偏光板をパラレルニコルに設置したときの輝度が1280cd/m2になるように設定した。
[色度の測定方法]
顕微分光光度計(オリンパス光学社製OSP−100)を用い、ピンホール径5μmにして透過スペクトルを測定し、その結果から、C光源視野2度の色度を計算して求めた(東京電機大学 出版局 色彩光学 第2版 大田登 著 73ページ参照。)。
[色純度の評価方法]
液晶表示装置のベタ色を表示させ、その色度を色彩輝度計で測定し、RGB各色の色度から色再現領域をNTSC比規格との相対比として示した。
[鮮やかさの評価方法]
実施例、比較例で作製したカラーフィルタを用いた液晶表示パネル(装置)を黒表示させたバックにカラーチャートを表示したときの鮮やかさを被験者50人による官能評価を実施した。鮮やかさの高い順に5段階で評価し、その平均値を評価値とした。その結果を表5〜7に示す。
Figure 2006268039
Figure 2006268039
Figure 2006268039
表5〜7から明らかな通り、コントラストが低い比較例1では、色純度は良好であるが鮮やかさの点で良くないことが分かる。また、バックライトのピーク波長が本発明から外れている比較例2〜6の場合は、色純度及び鮮やかさの両方の点で、不良であることが分かる。コントラスト及びピーク波長が共にはずれている比較例7では、色純度及び鮮やかさの両方の点で、最も良くないことが分かる。
一方、実施例1〜8の全てにおいて、色純度及び鮮やかさの点で優れており、特に、画面サイズが20インチ以上のものは最も鮮やかさで優れていた。また、実施例9、10及び実施例11、12から、コントラストがより高いものほど良好な鮮やかさを呈することが分かる。

Claims (7)

  1. バックライトと、偏光板と、少なくとも2枚の基板と、該基板に挟持された液晶層と、該基板の少なくとも一部に設けられたカラーフィルタ層とを含む液晶表示装置であって、該カラーフィルタ層が、C光源を使用して色度をx、y表色系で表したときに、0.25<x<0.32、y>0.58を満足する緑色画素を有し、かつ該カラーフィルタ層のX値、Y値、Z値のコントラストが1000以上であり、該バックライトに520〜540nmの間にピーク波長を有する発光デバイスを光源として用いた事を特徴とする液晶表示装置。
  2. 前記カラーフィルタ層が、C光源を使用して色度をx、y表色系で表したときに、0.60<x、0.30<y<0.36を満足する赤色画素を有し、かつ0.12<x<0.15、0.08<y<0.11を満足する青色画素を有することを特徴とする請求項1に記載の液晶表示装置。
  3. 前記コントラストが2000以上であることを特徴とする請求項1又は2に記載の液晶表示装置。
  4. 前記コントラストが3000以上であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の液晶表示装置。
  5. 前記発光デバイスが発光ダイオードであることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の液晶表示装置。
  6. 前記偏光板が、偏光度99.9以上であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の液晶表示装置。
  7. 前記液晶表示装置の画面サイズが10インチ以上であることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の液晶表示装置。
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