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JP2006262668A - 電動パワーステアリング装置 - Google Patents

電動パワーステアリング装置 Download PDF

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JP2006262668A
JP2006262668A JP2005079374A JP2005079374A JP2006262668A JP 2006262668 A JP2006262668 A JP 2006262668A JP 2005079374 A JP2005079374 A JP 2005079374A JP 2005079374 A JP2005079374 A JP 2005079374A JP 2006262668 A JP2006262668 A JP 2006262668A
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JP2005079374A
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Yoshinobu Mukai
良信 向
Hiroaki Horii
宏明 堀井
Fumihiro Morishita
文寛 森下
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Honda Motor Co Ltd
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Honda Motor Co Ltd
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Abstract

【課題】 フィードバック系にトルクリップル成分が含まれた状態で電動機の制御を行っても電動機にトルクリップルが生じないような電動パワーステアリング装置を提供する。
【解決手段】 電動機8におけるロータの極数やステータの構成によって発生する電動機8に固有のトルクリップルを測定し、レゾルバ23が検出した電動機8の回転角度と対応させてマップにして角度算出手段24に格納する。角度算出手段24は、運転中にレゾルバ23が検出した回転角度に基づいてマップからトルクリップル成分を読み出し、このトルクリップル成分を目標電流補正手段32へ送信する。目標電流補正手段32は、目標電流からトルクリップル成分を減算して目標電流の補正を行い、補正目標電流を生成する。さらに、目標電流補正手段32は、この補正目標電流をフィードバック系のQ軸PI制御手段27などへ基準信号として供給する。
【選択図】 図2

Description

本発明は、自動車の操舵装置に電動機の動力を付与する電動パワーステアリング装置に関する。
電動パワーステアリング装置は、例えば電動機で操舵トルクに応じた補助トルクを発生させ、この補助トルクをステアリング系に伝達して操舵トルクの軽減化を図っている。つまり、操舵トルクの大きさに応じた補助トルクを制御装置の制御によって発生させ、この補助トルクをステアリング系に伝達してステアリングホイールの操舵力を軽減している。このように、電動機の制御によって電動パワーステアリング装置を実現している技術は種々報告されている(例えば、特許文献1参照)。
また、3相ブラシレスモータを用いて補助トルクを発生させ、操舵トルクをアシストする技術も知られている。この技術によれば、3相ブラシレスモータの3相電流から任意の2相の電流を検出し、3相ブラシレスモータの回転角度信号に基づいてd軸電流(界磁電流)とq軸電流(トルク軸電流)にdq変換(3相2軸変換)してフィードバックしている。そして、フィードバックされたd軸電流とq軸電流は個別に指令電流と比較制御され、それぞれd軸PI制御とq軸PI制御が行われて、dq逆変換(2軸3相変換)された後に3相PWM信号に変換されて3相ブラシレスモータをデューティ制御している。このようなdq変換手法を用いることによって、3相電流のうち任意の2相の電流を検出することで3相ブラシレスモータをベクトル制御することができるので、制御系が極めて簡素化される(例えば、特許文献2参照)。
さらに、電動機に発生するトルクリップルを除去してステアリングホイールが振動しないようにし、走行時における操舵フィーリングの向上を図った電動パワーステアリング装置の技術も開示されている。この技術によれば、電動機のトルク信号に重畳しているトルクリップル成分を抽出して解析し、そのトルクリップル成分に応じて検出電流のオフセット補正を行っている。これにより、検出電流からトルクリップル成分に相当した電流リップルが相殺されるので、結果的に、トルクリップル成分を含まない検出電流によって電動機を高精度に制御することができる。したがって、電動機によって発生する補助トルクにはトルクリップルが発生しないので、操舵トルクを円滑にアシストすることができる(例えば、特許文献3参照)。
特開2000−279000号公報(段落番号0010〜0023、図1〜図5参照) 特開2004−40883号公報(段落番号0027〜0038、図2参照) 特開2004−359178号公報(段落番号0029〜0036、図1、図2参照)
しかしながら、前記の特許文献1および特許文献2に開示されている電動パワーステアリング装置は、電動機に発生するトルクリップルを除去するような補正を行っていないので補助トルクを円滑に制御することはできない。特に、特許文献2の技術はdq変換(3相2軸変換)によって検出電流をフィードバックし、3相ブラシレスモータを高精度にトルク制御しているが、3相ブラシレスモータの構造上から原理的に発生するトルクリップルや、制御装置の検出系におけるゲインのばらつきによって発生するトルクリップルなどを除去することはできない。そのため、電動機にトルクリップルが発生してしまい操舵フィーリングのさらなる向上を図ることができない。
また、特許文献3に開示されている電動パワーステアリング装置は、電動機に発生するトルクリップルを除去することはできるが、トルクリップル成分によってフィードバック系の検出電流の補正を行っているため、フィードバック系にトルクリップル成分の関数が介在して伝達関数がかなり複雑になる。そのため制御回路が複雑になって電動パワーステアリング装置をコストアップさせる要因となる。また、フィードバックされる検出電流に対してトルクリップル成分を加算(または、減算)しているので、検出電流と加算(または、減算)されるトルクリップル成分の伝達関数の違いによってハンチング現象が発生し、電動機に微妙な回転むらが生じるおそれもある。その結果、操舵力をアシストするための補助トルクの大きさに微妙なむらが生じて、操舵フィーリングが悪くなるおそれもある。
本発明は、以上のような問題点に鑑みてなされたものであり、フィードバック系にトルクリップル成分を加減算させないようにして電動機のトルク制御を行っても、その電動機にトルクリップルが生じないような電動パワーステアリング装置を提供することを目的とする。
本発明の電動パワーステアリング装置は、前記の目的を達成するために創案されたものであり、操舵入力の大きさにより算出された目標電流に基づいてフィードバック制御系によって電動機を駆動し、その電動機が発生した駆動力をステアリング系に付与する電動パワーステアリング装置であって、電動機の回転位置を検出する回転位置検出手段と、回転位置検出手段が検出した回転位置に対応するトルクリップル成分を算出するトルクリップル算出手段と、トルクリップル算出手段が算出したトルクリップル成分に所定のゲインを乗算した値に基づいて目標電流を補正して補正目標電流を生成し、その補正目標電流を基準信号としてフィードバック制御系へ提供する目標電流補正手段とを備える構成を採っている。
このような構成によれば、目標電流からトルクリップル成分を減算して目標電流の補正を行い、これを補正目標電流としている。これによって、フィードバック系の検出信号にトルクリップル成分が含まれていても、フィードバック系の制御の基準となる補正目標電流がトルクリップル成分で補正されているので、フィードバック系の伝達関数が変わることなく、電動機にトルクリップルが発生しないようにその電動機を高精度に制御することができる。つまり、フィードバック系にはトルクリップル成分の加減算を行っていないので伝達関数が変わることはない。なお、トルクリップル成分はあらかじめ実験やシミュレーションなどで求めておき、電動機の回転位置と対応させてマップにしてトルクリップル算出手段に格納しておく。これによって、回転位置検出手段は、実運転時の回転位置から容易にトルクリップル成分を求めることができる。
また、前記発明の構成において、ゲインは、電動機の回転速度が所定の速度より遅いときは所定値より大きく設定され、電動機の回転速度が所定の速度より速いときは所定値より小さく設定される構成を採ることができる。
すなわち、電動機は、回転速度が上昇すると上昇率が低下する一方、音を発生させるようなトルクリップルが発生しにくくなる。したがって、高速回転域ではゲインの値を小さくして目標電流の補正を弱めることができる。これによって、高速回転では、トルクリップル制限を弱めたり、あるいはトルクリップル制限を行わないようにしたりすることができる。
また、前記発明の構成において、ゲインは、電動機の回転速度が速くなるにしたがって小さな値になるような構成を採ることができる。このような構成によれば、電動機の回転速度が上昇するにしたがってゲインの値が、例えばリニアに小さくなるので、回転速度の上昇に伴って徐々にトルクリップル制限を弱め、ある回転速度以上でトルクリップル制限を行わないようにすることができる。
また、前記発明の構成に加えて、さらに、電動機へ供給される電流を検出する電流検出手段を備え、ゲインは、電流検出手段の温度またはその電流検出手段の周囲温度が所定温度より低いときは所定値より大きな値に設定され、電流検出手段の温度またはその電流検出手段の周囲温度が所定温度より高いときは所定値より小さな値に設定される構成を採ることができる。
すなわち、電流センサは、温度が高くなるとゲインばらつきの拡大が抑えられるので(つまり、ゲインばらつきが少なくなるので)、高温転域ではゲインの値を小さくして目標電流の補正を弱めることができる。このようにして、高温時においてトルクリップルの制限を弱くしても、高温時は元々トルクリップル成分が少ないので実質的にはトルクリップルの少ない状態で電動機を運転することができる。
また、前記発明の構成において、ゲインは、電流検出手段の温度またはその電流検出手段の周囲温度が高くなるにしたがって、例えばリニアに小さな値になるように構成することができる。このような構成によれば、電流検出手段の温度が上昇するにしたがってゲインの値がリニアに小さくなるので、温度の上昇に伴ってトルクリップルの制限を徐々に弱めることができる。
また、前記各発明の構成において、電動機は3相ブラシレスモータであり、回転位置検出手段はレゾルバである構成を採ることができる。このような構成によれば、電動機として3相ブラシレスモータを用いれば、検出信号をDQ変換(3相2軸変換)して容易にフィードバック系を構成することができるので、制御手段が極めて簡単になる。また、回転位置検出手段は汎用のレゾルバを用いることができるので部品のコストダウンを図ることができる。
本発明の電動パワーステアリング装置によれば、フィードバック系の検出信号にトルクリップル成分が含まれていても、フィードバック系の基準信号となる補正目標電流がトルクリップル成分で補正しているので、フィードバック系の伝達関数が変わることなく、電動機にトルクリップルが発生しないようにその電動機を高精度に制御することが可能となる。
また、本発明の電動パワーステアリング装置によれば、電動機は回転速度が上昇すると上昇率が低下したり、操舵フィーリングに影響を与えるようなトルクリップルが発生しにくくなるという特性を利用して、電動機の高速回転域ではゲインの値を小さくして目標電流の補正を弱めることができる。これによって、電動機の高速回転では、トルクリップル制限を弱めたり、あるいはトルクリップル制限を行わないようにすることができる。
また、本発明の電動パワーステアリング装置によれば、電動機の電流を検出する電流センサは、温度が高くなるとゲインばらつきの拡大が抑えられるので(つまり、ゲインばらつきが少なくなるので)、高温時ではゲインの値を小さくして目標電流の補正を弱めることができる。このようにして、高温時においてトルクリップルの制限を弱くしても、高温時は元々トルクリップル成分が少ないので実質的にはトルクリップルの少ない状態で電動機を運転することができる。
《発明の概要》
本発明の電動パワーステアリング装置は、あらかじめ、電動機におけるロータの極数やステータの構成によって発生する電動機に固有のトルクリップルを測定し、その電動機の回転角度と対応させてマップ(または、テーブル)にして格納しておく。そして、運転中に電動機の回転角度を検出し、マップ(または、テーブル)を参照して、検出した回転角度に対応するトルクリップル成分を読み出す。さらに、制御回路の目標電流からこのトルクリップル成分を減算して目標電流の補正を行い、これを補正目標電流とする。これによって、フィードバック系の検出信号にトルクリップル成分が含まれていても、基準信号となる補正目標電流がトルクリップル成分で補正されているので、フィードバック系の伝達関数が変わることなく、電動機にトルクリップルが発生しないようにその電動機を高精度に制御することが可能となる。
また、あらかじめ、3相中の2相に挿入された電流センサのゲインずれによって電動機に生じるトルクリップルを測定し、その電動機の回転角度と対応させてマップ(または、テーブル、関数)にして格納しておく(あるいは、関数化しておく)。そして、運転中に電動機の回転角度を検出し、マップ(または、テーブル)を参照して、検出した回転角度に対応するトルクリップル成分を読み出す。さらに、制御回路の目標電流からこのトルクリップル成分を減算して目標電流の補正を行い、これを補正目標電流とする。これによって、フィードバック系の検出信号にトルクリップル成分が含まれていても、基準となる補正目標電流がトルクリップル成分で補正されているので、フィードバック系の伝達関数が変わることなく、電動機にトルクリップルが発生しないようにその電動機を高精度に制御することが可能となる。
なお、本発明の電動パワーステアリング装置では、従来の電動パワーステアリング装置と区別するために、従来の電動パワーステアリング装置で表現していたd軸、q軸を、本発明の電動パワーステアリング装置ではD軸、Q軸と大文字で表現して弁別することにする。また、本発明の電動パワーステアリング装置ではその他のアルファベット符号も大文字で表現することにする。但し、数字の添え字はアルファベット符号の小文字を使用する。
《発明の実施の形態》
以下、本発明にかかる電動パワーステアリング装置の実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。図1は、本発明の実施の形態に適用される電動パワーステアリング装置の構成図である。まず、図1に示す電動パワーステアリング装置1の全体構成について説明する。図1において、ステアリングホイール3に一体的に設けられたステアリング軸4は、自在継ぎ手5a、5bを有する連結軸5を介して、ステアリングギヤボックス内にあるラック&ピニオン機構7のピニオン7aと連結され、手動操舵力発生手段2を構成している。さらに、ピニオン7aにかみ合うラック歯7bと、これらのかみ合いにより往復運動するラック軸9は、その両端にタイロッド10、10を介して転動輪としての左右の前輪W、Wに連結されて、操舵時にはラック&ピニオン式のステアリング系を介して左右の前輪W、Wを転動させて車両の方向が変えられるように構成されている。この手動操舵力発生手段2による操舵力を軽減するために補助操舵力を供給する電動機8を設け、操舵トルクTに応じた補助トルクを制御手段12の制御によって発生させ、この補助トルクをラック軸9に伝達してステアリングホイール3の操舵力を軽減するように構成されている。
すなわち、本実施の形態の電動パワーステアリング装置1は、ステアリングホイール3から操舵輪である左右の前輪W、Wに至るステアリング系Sが備えられ、手動操舵力発生手段2によって操舵力をアシストしている。そのため、電動パワーステアリング装置1は、制御手段12からの電動機制御信号V0に基づいて電動機駆動手段13で電動機電圧VMを発生し、この電動機電圧VMによって電動機8を駆動して補助トルク(補助操舵力)を発生させ、手動操舵力発生手段2による手動操舵力をアシストする。なお、本実施の形態では、電動機8として3相ブラシレスモータを用い、電動機8の駆動制御としてD軸(界磁電流軸)とQ軸(トルク軸)を制御するDQ制御を行っている。
手動操舵力発生手段2は、ステアリングホイール3に一体的に設けられたステアリング軸4に連結軸5を介してステアリング・ギアボックス6内に設けたラック&ピニオン機構7のピニオン7aが連結される。なお、連結軸5は、その両端に自在継ぎ手5a、5bを備えている。ラック&ピニオン機構7は、ピニオン7aに噛み合うラック歯7bがラック軸9に形成され、ピニオン7aとラック歯7bの噛み合いによりピニオン7aの回転運動をラック軸9の横方向(車両幅方向)の往復運動にしている。さらに、ラック軸9には、その両端にタイロッド10、10を介して、操舵輪としての左右の前輪W、Wが連結されている。
また、電動パワーステアリング装置1は、補助操舵力(補助トルク)を発生させるために、電動機8がラック軸9と同軸上に配設されている。そして、電動パワーステアリング装置1は、電動機8の回転をラック軸9と同軸に設けられたボールねじ機構11を介して推力に変換し、この推力をラック軸9(ボールねじ軸11a)に作用させている。
制御手段12には、車速センサVS、操舵トルクセンサTS、電動機電流検出手段14の各検出信号V、T、IMOが入力される。そして、制御手段12は、これらの検出信号V、T、IMOに基づいて電動機8にかける電動機電流IMの大きさおよび方向を決定し、電動機駆動手段13に電動機制御信号VOを出力している。さらに、制御手段12は、操舵トルク信号Tと電動機電流信号IMOに基づいて、電動パワーステアリング装置1でのアシストを判定して電動機8の駆動を制御している。なお、制御手段12は、各種演算や処理等を行うCPU、入力信号変換手段、信号発生手段、および記憶手段などで構成されている。ちなみに、CPUは電動パワーステアリング装置1での主な制御を行う。
車速センサVSは、車速を単位時間当たりのパルス数として検出し、検出したパルス数に対応したアナログ電気信号を車速信号Vとして制御手段12に送信する。なお、車速センサVSは、電動パワーステアリング装置1の専用センサであってもよいし、他のシステムの車速センサを利用してもよい。
操舵トルクセンサTSはステアリング・ギアボックス6内に配設され、ドライバによる手動の操舵トルクの大きさおよび方向を検出する。そして、操舵トルクセンサTSは、検出した操舵トルクに対応したアナログ電気信号を操舵トルク信号Tとして制御手段12に送信する。なお、操舵トルク信号Tは、大きさを示す操舵トルクとトルクの向きを示すトルク方向の情報を含む。トルク方向は操舵トルクのプラス値/マイナス値で表され、プラス値は操舵トルク方向が右方向であり、マイナス値は操舵トルク方向が左方向である。
電動機電流検出手段14は、例えば、電動機8の各巻線ごとに設けられたカレントトランスフォーマ(CT)で形成され、電動機8に実際に流れる電動機電流IMの大きさおよび方向を検出する。そして、電動機電流検出手段14は、電動機電流IMに対応した電動機電流信号IMOを制御手段12にフィードバック(負帰還)する。
電動機駆動手段13は、電動機制御信号VOに基づいて電動機電圧VMを電動機8に印加して電動機8を駆動する。電動機駆動手段13は、例えば、PWM(Pulse Width Modulation)信号のデューティに応じて電動機駆動手段13内のプリドライブ回路およびFETブリッジを介して電動機8の各巻線に例えば正弦波電流を通電してベクトル制御を行う。
次に、図1の制御手段12について詳細に説明する。図2は、図1に示す電動パワーステアリング装置における制御装置とその周辺の構成を示すブロック図である。制御手段12は、相電流検出手段21、3相2軸変換手段22、レゾルバ(回転位置検出手段)23、角度算出手段(トルクリップル算出手段)24、電動機速度算出手段25、界磁電流手段26、Q軸PI制御手段27、D軸PI制御手段28、2軸3相変換手段29、PWM変換手段30、非干渉制御手段31、および目標電流補正手段32を備えた構成となっている。また、周辺機器として、電動機8、電動機駆動手段13、電流センサ14a、14bを有する電動機電流検出手段(電流検出手段)14、およびバッテリを備えている。なお、制御手段12はCPUからの指令信号によって動作を行うが、この図ではCPUは図示されていない。
このような制御手段12は、2相回転磁束座標系(以下、DQ座標系という)で表わされるベクトル制御によって指令トルクに応じた電動機8のベクトル制御を行っている。すなわち、ステアリング系Sのハンドルに加わる操舵トルクTを操舵トルクセンサTSにより検出し、この検出した操舵トルクTに応じたアシストトルクが得られるように、電動機8をベクトル制御することにより操舵のアシストを行っている。
まず、図示しないCPU内において、操舵トルクセンサTSが検出して出力した操舵トルクT、操舵角速度、および車速センサVSが検出して出力した車速信号Vなどから指令トルクが求められ、さらに、この指令トルクはトルク電流変換によってQ軸電流指令値に変換され、制御手段12のQ軸PI制御手段27へ入力される。また、CPUからの指令信号と電動機速度算出手段25からの速度信号が界磁電流手段26へ入力され、D軸電流指令値に変換されてD軸PI制御手段28へ入力される。
また、電動機8の各相電流(例えば、U相電流IU、W相電流IW)が電動機電流検出手段14の電流センサ(CT)14a、14bで検出され、相電流検出手段21によって所定の周期でサンプリングされる。そして、相電流検出手段21から出力された各相電流(IU、IW)は3相2軸変換手段22へ入力される。一方、レゾルバ23が検出した電動機8の回転位置は角度算出手段24によって角度信号(ANGLE)に変換され、その角度信号が3相2軸変換手段22へ入力される。そして、3相2軸変換手段22は、入力された角度信号に基づいて各相電流(IU、IW)をDQ変換してD軸電流(ID)とQ軸電流(IQ)を出力する。
次に、Q軸PI制御手段27は、CPUから入力されたQ軸電流指令値とフィードバック系によって入力されたQ軸電流(IQ)とに基づいて、P(Proportional:比例)制御処理およびI(Integral:積分)制御処理を実行し、その結果としてQ軸に対しての指令電圧VQを生成して、この指令電圧VQを2軸3相変換手段29へ入力する。また、D軸PI制御手段28は、界磁電流手段26から入力されたD軸電流指令値とフィードバック系によって入力されたD軸電流(ID)とに基づいて、P(比例)制御処理およびI(積分)制御処理を実行し、その結果としてD軸に対しての指令電圧VDを生成して、この指令電圧VDを2軸3相変換手段29へ入力する。
すると、2軸3相変換手段29は、これらの指令電圧VQ、VDに対してDQ逆変換を行って電動機8のU、V、Wの各相に対するそれぞれの指令電圧VU、VV、VWに変換する。そして、これらの指令電圧VU、VV、VWはPWM変換手段30でPWMデュ−ティ信号となり、このPWMデューティ信号が電動機駆動手段13内の図示しないプリドリドライブ回路およびFETブリッジ回路を制御する。これによって、ブラシレスモータなどの電動機8の各相巻線にはPWM制御された正弦波電流が通電され、電動機8に対して所定のベクトル制御を行う。
なお、非干渉制御手段31は、Q軸PI制御手段27とD軸PI制御手段28のように複数の制御入力と複数の制御量との間に相互干渉がある場合に、1つの制御入力の影響が1つの制御量だけに及ぶように相互干渉を絶つ働きをする。図2の例では、非干渉制御手段31は、電動機角速度と電動機電流のフィードバックループを小さくする(つまり、フィードバックループの応答速度を早くする)ために用いられている。
ところで、本実施形態の電動パワーステアリング装置1は、図2に示すように、電動機8の回転トルクをベクトル制御するための基準信号となる目標電流をトルクリップル成分で補正するための目標電流補正手段32を備えている。すなわち、目標電流補正手段32は、目標電流(基準信号)をリップル補正して補正目標電流とし、その補正目標電流を、トルク軸電流を制御するためのQ軸PI制御手段27、および界磁電流を制御するための界磁電流手段26(結果的にはD軸PI制御手段28)の基準入力端子へ入力している。言い換えれば、電動機8の回転角度や電流を帰還するフィードバック系をトルクリップル成分で補正するのではなく、トルクリップル成分を目標電流補正手段32へ入力して目標電流をリップル補正し、補正目標電流を基準信号としている。そのため、制御手段12におけるフィードバック系の伝達関数は全く変わらない。
ここで、電動機に発生するトルクリップルについて説明する。電動機は回転子側の磁極や固定子側のスロット(ステータ)数およびそれらの配置構造によって電動機に固有のトルクリップルが発生する。このようなトルクリップルは、電動機の回転子が回転するときに各磁極と各スロットが対向したり離れたりする過程で僅かな磁界の変化が生じるために発生するものである。例えば、8極9スロットの構成の電動機の場合は6次のトルクリップルが発生する。このような8極9スロットの電動機の構成は、例えば、本発明の出願人による特開2001−275325号公報に開示されており、その8極9スロットの電動機で実験すると6次のトルクリップルが顕著に表れている。
図3は、8極9スロットの電動機に表れる6次のトルクリップルの波形であり、補正係数を表している。横軸は電気角(deg)を表し、縦軸はトルクリップルの電流値(A)を表している。すなわち、電気角360degが電動機の1回転であって、この間に1サイクル(2π)の1次のトルクリップルが6個発生している。したがって、このように連続するトルクリップルが6次のトルクリップルと言われている。この6次のトルクリップルを図2の制御手段12における目標電流補正手段32に入力して、あらかじめ図示しないCPUから入力された目標電流に対して6次のトルクリップルの電流分だけ減算すれば、補正目標電流は6次のトルクリップルの電流分がキャンセルされた値になる。つまり、図3の縦軸は、目標電流から6次のトルクリップルの電流分が減算された補正目標電流と見ることができる。すなわち、目標電流は通常は直線レベルであるが、目標電流から6次のトルクリップルの電流分を減算すれは、補正目標電流のエンベロープは、図3のような6次のトルクリップルの波形になる。
また、トルクリップルは電動機の電流を検出する電流センサにおけるゲインのばらつきによっても発生する。図4は、電流センサを3相のうち2相に挿入したときに電動機に現われる2次のトルクリップルの波形であり、補正係数を表している。横軸は電気角(deg)を表し、縦軸はトルクリップルの電流値(A)を表している。図2で説明したように、3相ブラシレスモータの場合は、通常は2個の電流センサ14a,14bが任意の2相に挿入されているので、それぞれの電流センサ14a,14bのゲイン(増幅率)のばらつきによって、電動機が1回転する間に2サイクルのトルクリップルが発生する。
すなわち、図4に示すように、電気角360degが電動機の1回転であって、この間に1サイクル(2π)の1次のトルクリップルが2個発生している。このように連続するトルクリップルは2次のトルクリップルと言われている。この2次のトルクリップルを図2の制御手段12における目標電流補正手段32に入力して、あらかじめCPUから入力された目標電流に対して2次のトルクリップルの電流分だけ減算すれば、補正目標電流は2次のトルクリップルの電流分がキャンセルされた値になる。つまり、図4の縦軸は、目標電流から2次のトルクリップルの電流分が減算された補正目標電流と見ることができる。すなわち、目標電流は通常は直線レベルであるが、目標電流から2次のトルクリップルの電流分を減算すれは、補正目標電流のエンベロープは、図4のような2次のトルクリップルの波形になる。
次に、目標電流補正手段32が補正目標電流を生成する過程について、図2を参照しながらさらに詳しく説明する。なお、以下の説明では、電動機8が3相ブラシレスモータであって8極9スロットの構成であり、かつ電流センサが3相のうち2相に挿入されている場合について述べる。まず、電動機8の構造に起因して発生する6次のトルクリップルを除去する手順について説明する。あらかじめ、電動機8を回転させて6次のトルクリップルを測定し、この6次のトルクリップルをレゾルバ23で測定した電動機8の回転角度と対応させ、マップにして角度算出手段24に格納しておく。なお、6次のトルクリップルと電動機8の回転角度とを対応させてテーブル化して格納してもよいが、以下の説明ではマップにして格納する場合について述べる。そして、運転中においてレゾルバ23が電動機8の回転角度を検出し、角度算出手段24がマップを参照して検出された回転角度に対応する6次のトルクリップル成分を読み出す。さらに、角度算出手段24は、6次のトルクリップル成分を目標電流補正手段32へ送信する。
これによって、目標電流補正手段32は、CPUから入力された目標電流から6次のトルクリップル成分を減算して補正目標電流を求め、この補正目標電流を基準信号として、Q軸PI制御手段27の基準端子および界磁電流手段26を介してD軸PI制御手段28の基準端子へ入力する。つまり、Q軸PI制御手段27およびD軸PI制御手段28の基準信号のレベルが6次のトルクリップルで変動しているので、フィードバックされた電動機8の検出信号に6次のトルクリップルが含まれていても、見掛け上は6次のトルクリップルが相殺された状態でフィードバック制御が行われ、電動機8には磁極やステータの数に起因する6次のトルクリップルは発生しない。
次に、電流センサ14a,14bのゲインのばらつきに起因して発生する2次のトルクリップルを除去する手順について説明する。あらかじめ、電動機8を回転させて電流センサ14a,14bのゲインのばらつきによって生じる2次のトルクリップルを測定し、この2次のトルクリップルを電動機8の回転角度と対応させてマップ(または、テーブル)にして角度算出手段24に格納しておく。そして、運転中においてレゾルバ23が電動機8の回転角度を検出し、角度算出手段24がマップを参照して検出された回転角度に対応する2次のトルクリップル成分を読み出す。さらに、角度算出手段24は、2次のトルクリップル成分を目標電流補正手段32へ送信する。
これによって、目標電流補正手段32は、CPUから入力された目標電流から2次のトルクリップル成分を減算して補正目標電流を求め、この補正目標電流を基準信号として、Q軸PI制御手段27の基準端子および界磁電流手段26を介してD軸PI制御手段28の基準端子へ入力する。つまり、Q軸PI制御手段27およびD軸PI制御手段28の基準信号のレベルが2次のトルクリップルで変動しているので、フィードバックされた電動機8の検出信号に2次のトルクリップルが含まれていても、見掛け上は2次のトルクリップルが相殺された状態でフィードバック制御が行われ、電動機8には電流センサ14a,14bのゲインのばらつきに起因する2次のトルクリップルは発生しない。
図5は、本発明の電動パワーステアリング装置に用いられる補正係数マップであり、横軸に電動機角度(deg)を表し、縦軸に補正係数を表している。図5の補正係数は各電動機角度における電動機の構造に起因する6次のトルクリップル成分と電流センサのゲインに起因する2次のトルクリップル成分等の各リップル成分を合成したものを表している。このようなトルクリップル成分はシミュレーションテストによって図2の角度算出手段24で算出されて記憶される。したがって、実際の運転時において、角度算出手段24がレゾルバ23から電動機8の電動機角度の信号を取得し、図5の補正係数マップから各電動機角度に対する補正係数を読み出して目標電流補正手段32へ送信する。
これによって、目標電流補正手段32は、CPUから入力された目標電流とこの補正係数A,Bとに基づいて補正目標電流を生成する。なお、補正係数は、例えば6次のトルクリップルの補正係数を補正係数Aとし、2次のトルクリップルの補正係数を補正係数Bとして、各々を別々に読み取ってもよい。
図6は、本発明の電動パワーステアリング装置に用いられる6次のトルクリップルの補正を示す図であり、横軸に電動機速度(MVEL)を表し、縦軸に補正係数を表している。すなわち、電動機は回転速度が上昇すると電機子コイルの逆起電力が増加するので回転速度が上昇しにくくなる。また、電動機は回転速度が上昇すると音を発生させるようなトルクリップルが発生しにくくなる。したがって、高速回転域では6次のトルクリップルの補正を弱めることができる。つまり、図6の実線に示すように、所定の回転速度までは6次のトルクリップルの補正係数を1とするが、所定の回転速度以上では回転速度の上昇と共に補正係数を下げて目標電流からトルクリップル成分を減算する割合を低減する。これによって、高速回転では、トルクリップル制限を弱めたり、あるいはトルクリップル制限を行わないようにする。なお、図6の破線で示すように、電動機の回転速度に応じて補正ゲインを例えばリニアに可変するようにしてもよい。
図7は、本発明の電動パワーステアリング装置に用いられる2次のトルクリップルの補正レシオマップであり、横軸にECU(制御手段12)の温度を表し、縦軸に補正係数のレシオを表している。すなわち、電流センサは温度が高くなるとゲインばらつきの拡大が抑えられるので(つまり、ゲインばらつきが少なくなるので)、高温時は2次のトルクリップルの補正レシオを小さくしてトルクリップル制限を行わないようにする。例えば、図7の実線で示すように、−40℃から0℃までは補正レシオを1としてトルクリップル制限を行い、0℃から40℃までの常温の範囲は、温度上昇とともに補正レシオを小さくしてトルクリップル制限を徐々に弱めて行く。そして、40℃以上では補正レシオの値を一定のレベルに固定してトルクリップル制限を行わないようにする。または、図7の破線で示すように、−40℃から温度が上昇するとともに補正レシオの値を徐々に小さくして、徐々にトルクリップル制限を弱めていってもよい。
次に、目標電流を補正してトルクリップル成分を除去する処理の流れをフローチャートに基づいて説明する。図8は、本発明の電動パワーステアリング装置において目標電流の補正を行ってトルクリップル補正を実現する処理の流れを示すフローチャートである。なお、このフローチャートは、電動機8が3相ブラシレスモータであって8極9スロットの構成であり、かつ電流センサが3相のうち2相に挿入されている場合のトルクリップル補正の流れを示している。
図8において、まず、図3に示す波形のような6次のトルクリップルを読み込んで、1次のトルクリップルの検出モータ角度を6倍し、電動機8の回転角度を求める(ステップS1)。次に、ステップS1で求めた電動機の回転角度(つまり、6次のトルクリップルの角度)から、図5の補正係数マップを探索して補正係数A(つまり、6次のトルクリップルの補正係数)を算出する(ステップS2)。さらに、電動機8の回転速度を読み込む(ステップS3)。そして、ステップS3で読み取った電動機8の回転速度に基づいて図6の6次補正レシオマップによって6次のトルクリップルの補正レシオG6を算出する(ステップS4)。さらに、目標電流−(補正係数A×補正レシオG6×目標電流)=補正目標電流P6を算出する(ステップS5)。そして、フローには表示されていないが、算出された補正目標電流P6に基づいて電動機8の回転制御を行う。
次に、図4に示す波形のような2次のトルクリップルを読み込んで、1次のトルクリップルの検出モータ角度を2倍して、2次のトルクリップルの電気角度を求める(ステップS6)。次に、ステップS1で求めた2次のトルクリップルの電気角度から、図5の補正係数マップを探索して補正係数B(つまり、2次のトルクリップルの補正係数)を算出する(ステップS7)。さらに、ECU(制御手段)内の電流センサの温度を読み込む(ステップS8)。そして、ステップS8で読み込んだ温度に基づいて図7の2次補正レシオマップによって2次のトルクリップルの補正レシオG2を算出する(ステップS9)。さらに、目標電流−(補正係数B×補正レシオG2×目標電流)=補正目標電流P2を算出する(ステップS10)。そして、フローには表示されていないが、算出された補正目標電流P2に基づいて電動機8の回転制御を行う。
なお、図8のフローチャ−トでは6次のトルクリップルと2次のトルクリップルに分けて補正目標電流を求めているが、図5のように、あらかじめ全てのトルクリップル成分(本実施形態では、6次のトルクリップル成分と2次のトルクリップル成分)を合成してマップにしておけば、補正目標電流は1回の算出によって求めることができる。
前記の実施の形態では、理解を容易にするために、一例として8極9スロットの3相ブラシレスモータと2相に電流センサを用いた電動パワーステアリング装置について説明したが、このような構成に限定されるものではない。どのような構成の電動機に電流センサを何個使用しても、その構成によって固有に発生するトルクリップルを目標電流から減算すれば、フィードバック系を全く変更することなく、電動機にトルクリップルを発生させないで電動機を高精度に回転制御することができる。なお、本発明は、ステアリング系Sにおけるステアリングホイールと前輪(転蛇輪)とが機械的に切り離されたステアバイワイヤ(Steer_By_Wire)にも適用可能である。
本発明の実施の形態に適用される電動パワーステアリング装置の構成図である。 図1に示す電動パワーステアリング装置における制御装置とその周辺の構成を示すブロック図である。 8極9スロットの電動機に現われる6次のトルクリップルの波形である。 電流センサを3相のうち2相に挿入したときに電動機に現われる2次のトルクリップルの波形である。 本発明の電動パワーステアリング装置に用いられる補正係数マップを示す図である。 本発明の電動パワーステアリング装置に用いられる6次のトルクリップルの補正係数を示す図である。 本発明の電動パワーステアリング装置に用いられる2次のトルクリップルの補正係数を示す図である。 本発明の電動パワーステアリング装置において目標電流の補正を行ってトルクリップル補正を実現する処理の流れを示すフローチャートである。
符号の説明
1…電動パワーステアリング装置
2…手動操舵力発生手段
3…ステアリングホイール
4…ステアリング軸
5…連結軸
5a,5b…自在継ぎ手
6…ステアリング・ギアボックス
7…ラック&ピニオン機構
7a…ピニオン
8…電動機
9…ラック軸
10…タイロッド
11…ボールねじ機構
12…制御手段
13…電動機駆動手段
14…電動機電流検出手段(電流検出手段)
14a,14b…電流センサ
15…電動機電圧検出手段
21…相電流検出手段
22…3相2軸変換手段
23…レゾルバ(回転位置検出手段)
24…角度算出手段(トルクリップル算出手段)
25…電動機速度算出手段
26…界磁電流手段
27…Q軸PI制御手段
28…D軸PI制御手段
29…2軸3相変換手段
30…PWM変換手段
31…非干渉制御手段
32…目標電流補正手段
S…ステアリング系
TS…操舵トルクセンサ
VS…車速センサ
W…前輪

Claims (6)

  1. 操舵入力の大きさにより算出された目標電流に基づいてフィードバック制御系によって電動機を駆動し、その電動機が発生した駆動力をステアリング系に付与する電動パワーステアリング装置であって、
    前記電動機の回転位置を検出する回転位置検出手段と、
    前記回転位置検出手段が検出した回転位置に対応するトルクリップル成分を算出するトルクリップル算出手段と、
    前記トルクリップル算出手段が算出したトルクリップル成分に所定のゲインを乗算した値に基づいて前記目標電流を補正して補正目標電流を生成し、その補正目標電流を基準信号として前記フィードバック制御系へ提供する目標電流補正手段と、
    を備えることを特徴とする電動パワーステアリング装置。
  2. 前記ゲインは、前記電動機の回転速度が所定の速度より遅いときは所定値より大きく設定され、前記電動機の回転速度が所定の速度より速いときは前記所定値より小さく設定されることを特徴とする請求項1に記載の電動パワーステアリング装置。
  3. 前記ゲインは、前記電動機の回転速度が速くなるにしたがって小さな値になることを特徴とする請求項2に記載の電動パワーステアリング装置。
  4. さらに、前記電動機へ供給される電流を検出する電流検出手段を備え、
    前記ゲインは、前記電流検出手段の温度またはその電流検出手段の周囲温度が所定温度より低いときは所定値より大きな値に設定され、前記電流検出手段の温度またはその電流検出手段の周囲温度が所定温度より高いときは所定値より小さな値に設定される
    ことを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の電動パワーステアリング装置。
  5. 前記ゲインは、前記電流検出手段の温度またはその電流検出手段の周囲温度が高くなるにしたがって小さな値になることを特徴とする請求項4に記載の電動パワーステアリング装置。
  6. 前記電動機は3相ブラシレスモータであり、前記回転位置検出手段はレゾルバであることを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の電動パワーステアリング装置。
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