JP2006258336A - 加熱調理器 - Google Patents
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Abstract
【課題】調理中の油煙や油脂の飛び散りを確実に低減できる加熱調理器を提供する。
【解決手段】被調理物3を載せる焼き網6と、焼き網6を載せる受皿7と、焼き網6および前記受皿7と共に被調理物3を収納する調理室2と、受皿7と連結され調理室2の前面開口部2aを覆う扉8と、空気を加熱する加熱手段10を有する加熱室9と、加熱室9と調理室2を連通する吹き出し孔14及び吸い込み孔15と、調理室2内の空気を吸い込み孔15から加熱室9内に吸引し、吹き出し孔14から調理室2内に噴出して調理室2内の空気を循環させる送風手段11とを備え、扉8に、水容器17と水容器17内の水を前記受皿7に供給する水供給手段18を設けたもので、受皿7が水により冷却されるので、調理中に被調理物3から油脂が受皿7に滴下しても、内部を汚したり被調理物3の調理性能を低下させる油煙の発生や、油脂の飛び散りを確実に防止できる。
【選択図】図1
【解決手段】被調理物3を載せる焼き網6と、焼き網6を載せる受皿7と、焼き網6および前記受皿7と共に被調理物3を収納する調理室2と、受皿7と連結され調理室2の前面開口部2aを覆う扉8と、空気を加熱する加熱手段10を有する加熱室9と、加熱室9と調理室2を連通する吹き出し孔14及び吸い込み孔15と、調理室2内の空気を吸い込み孔15から加熱室9内に吸引し、吹き出し孔14から調理室2内に噴出して調理室2内の空気を循環させる送風手段11とを備え、扉8に、水容器17と水容器17内の水を前記受皿7に供給する水供給手段18を設けたもので、受皿7が水により冷却されるので、調理中に被調理物3から油脂が受皿7に滴下しても、内部を汚したり被調理物3の調理性能を低下させる油煙の発生や、油脂の飛び散りを確実に防止できる。
【選択図】図1
Description
本発明は、一般家庭で魚、肉等の被調理物を加熱調理する加熱調理器に関するものである。
従来の、この種の加熱調理器について、図8を用いて説明する。
図8において、従来の加熱調理器1の調理室2は、被調理物3を載せる焼き網6と、焼き網6を載せる受皿7を収納し、主に輻射熱により被調理物3を上方から加熱調理する第一の加熱手段4と、主に輻射熱により被調理物3を下方から加熱調理する第二の加熱手段5とを有している。また、扉8は、調理室2の前面開口部を覆うもので、受皿7と連結されている場合が多い。
次に、上記構成による加熱調理器1で被調理物3を加熱調理する方法について説明する。
まず、使用者は、焼き網6に被調理物3を載せて焼き網6を受皿7に収納し、扉8と共に受皿7を調理室2内に収納する。その後、調理開始ボタン(図示せず)を押すと、被調理物3を加熱する調理工程が開始する。
調理工程が開始すると、調理室2内にある第一の加熱手段4又は第二の加熱手段5が通電される。被調理物3が調理室2内の所定の位置に置かれると、第一の加熱手段4は、被調理物3の上方に、また第二の加熱手段5は、被調理物3の下方に配置されるので、被調理物3は、主に第一の加熱手段4または第二の加熱手段5の輻射熱により加熱されることになる。
そうして、第一の加熱手段4または第二の加熱手段5が被調理物3を所定時間加熱することにより、被調理物3は、加熱調理される(例えば、特許文献1参照)。
ところで、図8に示す加熱調理器1は、第一の加熱手段4または第二の加熱手段5の輻射熱を利用して被調理物3を加熱調理する構成であるが、輻射熱は被調理物3と第一の加熱手段4または第二の加熱手段5との距離の4乗に反比例して熱が被調理物3に届きにくくなるため、被調理物3の、第一の加熱手段4または第二の加熱手段5の近傍にある部分と、少し離れたところにある部分とでは被調理物3の焼け方が違ってくる。すなわち焼きムラが生じるという問題がある(例えば、被調理物3の第一の加熱手段4の垂直下方にある部分はよく焼けるが、斜め下方にある部分は焼けにくくなる等)。
また、第一の加熱手段4および第二の加熱手段5は、調理室2内で剥き出しているため、魚や肉等、加熱すると油脂等が出てくる被調理物3を調理した場合、被調理物3から油脂が流れ落ちて第二の加熱手段5に付着したり、油脂が被調理物3からはじけ飛んで第一の加熱手段4に付着したりする。このとき、第一の加熱手段4および第二の加熱手段5は例えば400℃以上の高温状態であるため、第一の加熱手段4または第二の加熱手段5に付着した油脂は燃えてしまう、すなわち、発火現象が起きてしまう。そして、発火により被調理物3の一部または全部が燃えてしまって被調理物3の調理性能が著しく低下してしまうという問題もある(油脂は約350℃以上で発火するため)。
これらの問題を解決するために、図9に示されるような加熱調理器がある(例えば、特許文献2参照)。
図9において、加熱調理器1には、調理室2とは別に、加熱手段10および送風手段11を有した加熱室9が設けられており、通風孔12を介して調理室2と加熱室9とが連通接続されている。そして、調理工程では、加熱手段10および送風手段11を動作させることにより、加熱手段10により加熱された加熱室9内の高温の空気が通風孔12を介して調理室2内へ送り込まれ、被調理物3を加熱するものである。すなわち、加熱室9内で高温に加熱された空気を調理室2内へ送り込んで被調理物3を加熱調理するものである。
以上のように、加熱手段10を加熱室9内に配置し、調理室2内には加熱手段10を設けない構成とすることにより、魚や肉等のような加熱すると油脂等が出てくる被調理物3を加熱調理しても、油脂等は加熱手段10に接触しないことになる。それゆえ、調理室2内で発火が生じるのを防止することができ、発火により被調理物3の調理性能が低下するという問題も解決することができる。
特許第2795974号公報
特開2000−329351号公報
しかしながら、図9に示される加熱調理器1の構成では、魚や肉等の被調理物3を調理するために、加熱手段10により約300℃に加熱された空気が加熱室9から調理室2内に供給されるが、調理室2内に送り込まれた空気は、被調理物3を加熱するだけでなく、焼き網6や受皿7等も加熱することになる。
そのため、受皿7は、約180℃以上の高温になってしまい、調理工程中に魚や肉等の被調理物3から出てきた油脂が受皿7に滴下すると、油脂が気化して油煙が発生していたり(油脂は、約180℃以上になると気化するため)、油脂が受皿7で飛びはねて調理室2の内壁2bや扉8の内壁8aに付着してしまったりする(油脂は、受皿7の温度が約250℃以上になると飛びはねる)。
油煙が発生すると、調理室2および加熱室9内に油煙が充満し、被調理物3や、調理室2の内壁2b、加熱室9の内壁9aおよび扉8の内壁8aに付着し、被調理物3の味が油臭い味になってしまって被調理物3の調理性能が大幅に低下してしまうという課題があった。また、調理室2の内壁2b、加熱室9の内壁9aおよび扉8の内壁8aが油で汚れて調理室2や加熱室9や扉8が不衛生になってしまうという課題もあった。また、油脂が受皿7から飛びはねると、油煙同様、調理室2の内壁2bや扉8の内壁8aに付着し不衛生になってしまう。
さらに、調理室2の内壁2b、加熱室9の内壁9aおよび扉8の内壁8aが油で汚れると加熱調理器1内が油臭くなり、使用者に不快感を与えたり、また、菌やゴキブリ等の虫等が繁殖したりする原因となるものである。
本発明は、前記従来の課題を解決するもので、油煙が発生して被調理物の調理性能が低下したり、加熱調理器の内壁が汚れて不衛生になったりするのを低減した加熱調理器を提供することを目的とする。
前記従来の課題を解決するために、本発明の加熱調理器は、被調理物を載せる焼き網と、前記焼き網を載せる受皿と、前記焼き網および前記受皿と共に前記被調理物を収納する調理室と、前記受皿と連結され前記調理室の前面開口部を覆う扉と、空気を加熱する加熱手段を有する加熱室と、前記加熱室と前記調理室を連通する吹き出し孔及び吸い込み孔と、前記調理室内の空気を前記吸い込み孔から前記加熱室内に吸引し、前記吹き出し孔から前記調理室内に噴出して前記調理室内の空気を循環させる送風手段とを備え、前記扉に、水容器と、前記水容器内の水を前記受皿に供給する水供給手段を設けたもので、受皿が水により冷却され、油脂が気化したり、油脂が飛び跳ねたりする温度まで加熱されるのを防止できるので、調理工程中の高温の空気により加熱された被調理物から油脂が出てきて受皿に滴下しても、油煙が生じ、それが調理室や加熱室内に充満して被調理物に付着し、被調理物の調理性能が低下するのを低減し、また油煙や、受け皿で飛び跳ねた油脂が調理室や扉の内壁に付着して不衛生になることを低減することができる。また、受皿に滴下した油脂は、受皿内で水と混合されるので、調理工程終了後に、水と共に捨てることができるので、油脂が受皿に付着するのを低減することができ、受皿の洗浄をより簡易にすることができる。すなわち、加熱調理器のお手入れ性を向上させることができる。
本発明の加熱調理器は、受皿が、水容器から水供給手段により供給された水により冷却され、高温の空気により受皿が油脂が蒸発する温度以上まで加熱されるのを防止することができる。
それゆえ、調理工程中の高温の空気により加熱された被調理物から油脂が出てきて受皿に滴下しても、油煙が発生したり、油脂が受皿から飛びはねて調理室の内壁や扉の内壁に付着して不衛生になるのを低減することができる。又、調理室や加熱室内に油煙が充満して被調理物に付着し、被調理物の調理性能が低下するのを低減することができる。
第1の発明は、被調理物を載せる焼き網と、前記焼き網を載せる受皿と、前記焼き網および前記受皿と共に前記被調理物を収納する調理室と、前記受皿と連結され前記調理室の前面開口部を覆う扉と、空気を加熱する加熱手段を有する加熱室と、前記加熱室と前記調理室を連通する吹き出し孔及び吸い込み孔と、前記調理室内の空気を前記吸い込み孔から前記加熱室内に吸引し、前記吹き出し孔から前記調理室内に噴出して前記調理室内の空気を循環させる送風手段とを備え、前記扉に、水容器と、前記水容器内の水を前記受皿に供給する水供給手段を設けたもので、受皿が水により冷却され、油脂が気化したり、油脂が飛び跳ねたりする温度まで加熱されるのを防止できるので、調理工程中の高温の空気により加熱された被調理物から油脂が出てきて受皿に滴下しても、油煙が生じ、それが調理室や加熱室内に充満して被調理物に付着し、被調理物の調理性能が低下するのを低減し、また油煙や、受け皿で飛び跳ねた油脂が調理室や扉の内壁に付着して不衛生になることを低減することができる。また、受皿に滴下した油脂は、受皿内で水と混合されるので、調理工程終了後に、水と共に捨てることができるので、油脂が受皿に付着するのを低減することができ、受皿の洗浄をより簡易にすることができる。すなわち、加熱調理器のお手入れ性を向上させることができる。
第2の発明は、特に、第1の発明の水供給手段に、扉の閉動作に連動して動作する開閉手段を設けたもので、調理の開始時に扉を閉めると、受皿に冷却用の水が自動的に供給されるので、水を水容器から受皿に供給し忘れるということがなくなり、加熱室から送風される高温の空気により受皿が加熱されて、油脂が気化する温度まで上昇するのを確実に、しかも簡単に防ぐことができる。また、調理開始後に水容器をセットしてもスムーズに水を自動的に受皿に供給することができる。
第3の発明は、特に、第1の発明の受皿又は受皿内の水の温度を検知する温度検知手段を設け、水供給手段に、前記温度検知手段が所定の温度を検知した時に動作する開閉手段を設けたもので、例えば、温度検知手段が動作する温度を油煙が発生する温度に設定すれば、受皿に水を供給する最適なタイミングで受皿に水を供給することができ、より正確に受皿を油脂が気化する温度以下に冷却することができる。すなわち、調理の前半は調理室も温度が低く、被調理物もそれほど加熱されていないため油脂は落ちにくいし、気化する温度には至っていない。それゆえ、受皿の温度が、油煙が発生する温度帯に近づいた時を検知して水を受皿に供給してやればよく、受皿の温度を無駄に低下させることがなく、その結果、高温の空気の温度にも影響することが少なくなり、調理性能の向上につながり、又油脂が滴下して油煙が生じ調理性能を低下させたり、油脂が飛びはねて調理室の内壁に付着したりすることを防ぐ効果は第1の発明と何ら変らないものである。
また、受皿の温度を検知しながら最適量の水を供給できることが可能であり、調理工程終了後に受皿に残る油脂の混合した水の量を最低限に抑えることができ、被調理物を調理室内から取り出す時に、受皿からこぼれる心配が少なくなる。つまり、効果を維持しながら、より使い勝手のよい加熱調理器を提供することができる。
第4の発明は、特に、特に、第1の発明の水供給手段に、所定の温度で動作する開閉手段を設けたもので、受皿に水をより効率的に安定した量で供給することができる。又、第3の発明と同様に、加熱室から供給される高温の空気への影響が少なくでき、受皿の冷却も必要量の水供給で、油脂が油煙になったり、飛び散ったりするのを確実に低減することができる。また、開閉手段として形状記憶合金を用いるようにすれば、開閉手段を簡単な構造でしかも安価に形成することができる。
第5の発明は、特に、第1の発明の受皿内の水量を検知する水量検知手段を設け、水供給手段に、前記水量検知手段が所定の水量を検知したときに動作する開閉手段を設けたもので、より効率的に確実に油脂が油煙になることを低減できるものである。受皿に水があることで油脂が油煙になる温度になることを防止する構成であるが故に、受皿の水を管理することは一番精度の高い手段である。それゆえ、必ず受皿全体の温度を、油脂が気化する温度よりも確実に低温度にすることができ、被調理物から受皿に油脂が滴下しても、油煙が発生したり油脂が飛びはねたりするのを確実に防止することができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
図1は、本発明の第1の実施の形態における加熱調理器の縦断面図、図2は、同加熱調理器の扉の斜視図である。なお、従来例と同一部分については、同一符号を付してその説明を省略する。
図1は、本発明の第1の実施の形態における加熱調理器の縦断面図、図2は、同加熱調理器の扉の斜視図である。なお、従来例と同一部分については、同一符号を付してその説明を省略する。
図1において、加熱調理器1は、所定の位置に収納された被調理物3を加熱して調理する調理室2を備えている。被調理物3は、被調理物3を載せる焼き網6と、焼き網6を載せる受皿7とともに、調理室2内に収納される。また、受皿7は、水容器17と、水容器17内の水を受皿7へ供給する水供給手段18を有する扉8と連結され、受皿7が、調理室2内に収納されると、扉8が調理室2の前面開口部2aを覆うように構成されている。
9は、調理室2とは別に設けられた加熱室で、加熱室9内の空気を加熱する加熱手段10(本実施の形態では、空気を高温に加熱するのに効率が高い放熱フィンを備えたヒータで構成されているが、加熱手段10は、加熱室9内の空気を所定温度(例えば約300℃以上)に加熱できるものであればよい)と、加熱手段10で加熱された空気を調理室2内へ送り込む送風手段11を有しており、調理室2と加熱室9は吹き出し孔14と吸い込み孔15により連通されている。
送風手段11を動作させると、調理室2内の空気が、吸い込み孔15から加熱室9内に吸い込まれ、加熱手段10で加熱された後、吹き出し孔14から調理室2内へ送り込まれる。また、吸い込み孔15と送風手段11との間の加熱室9には、加熱室9と加熱調理器1の外部とを連通する排気経路16の一端が接続されている。
扉8の上部には、図1に示すように、水容器17が、その下方に水供給手段18がそれぞれ配置されている。使用者は、この水容器17を扉8にセットし、被調理物3および受皿7を調理室2に収納するため扉8を閉じた後、または調理開始前に、水供給手段18を動作させ開閉手段19により受皿7に水を供給する。これにより、受皿7に、図1の矢印で示されるように水が水供給手段18より流れ落ち、水が溜まることになる。
本実施の形態では、開閉手段19は、開閉手段19の所に示した矢印の方向に押すことで弁20を開成させて水の通る通路を確保するプッシュ式のボタンを使用している。この開閉手段19は電磁式の弁20でも、コック式の弁20でも開閉できる構成であれば差し支えはなく特に限定するものではない。
次に、上記構成における加熱調理器での、一連の調理ができるまでの動作を説明する。
図2は、扉8の斜め正面から一部透視して見たもので、水容器17と水供給手段18の位置関係を示したものである。水容器17は扉8に着脱自在で、扉8にセットすると水供給手段18と接続される。この時点では、開閉手段19の弁20が閉まっているので、水は受皿7には供給されない。使用者がまず焼き網6に被調理物3を載せて、焼き網6を受皿7に載せ、水容器17と水供給手段18を設けた扉8と共に受皿7を調理室2内に収納する。そして開閉手段19であるプッシュ式のボタンを押して弁20を動作させ、水を受皿7に流し込む。その後、調理開始ボタン(図示せず)を押すと、被調理物3を加熱する調理工程が開始する。
調理工程が開始すると、加熱室9内にある加熱手段10に通電され、加熱室9内にある空気が加熱される。加熱室9内の空気が所定温度(例えば約300℃以上)になると、送風手段11が通電され、送風手段11は、調理室2内の空気を吸い込み孔15から吸い込み、加熱室9内の加熱手段10へ送風し、加熱手段10により加熱された空気を吹き出し孔14から調理室2へ送り込む。このようにして、調理工程において、加熱調理器1内の空気は、調理室2、吸い込み孔15、加熱室9、吹き出し孔14、そして再び調理室2へと移動して、循環を繰り返すものである。
以上のように、加熱手段10により所定温度に加熱された空気を調理室2内へ繰り返し供給することにより、調理室2内に収納された被調理物3が加熱されることになる。この調理工程において、加熱手段10が加熱室9内の空気を加熱し、加熱された空気を送風手段11が調理室2内へ送り込むことにより、加熱室9および調理室2内の空気は加熱されて体積膨張していくことになるが、排気経路16の一端が送風手段11と吸い込み孔15との間の加熱室9に接続されているので、体積膨張した空気は、図1の矢印に示すように、排気経路16を介して加熱調理器1外へ排出されることになる。
また、加熱室9から調理室2内へ送り込まれる高温の空気は、被調理物3を加熱するとともに、受皿7等にも送り込まれるが、そのため、従来は、受皿7は調理工程中に高温になり、被調理物3が油脂等を多く含む魚や肉等の場合、調理工程中の高温の空気により加熱された被調理物3から油脂が出てきて受皿7に滴下すると、受皿7が油脂が気化する温度(約180℃以上)以上の場合、その油脂が油煙となって調理室2や加熱室9内に充満したり、油脂が飛びはねて調理室2の内壁2bや扉8の内壁8aに付着し不衛生になったが、本実施の形態によれば、受皿7に水が供給され、それにより冷却されているので、高温の空気により油脂が気化する温度まで受皿7が加熱されるのを防止することができる。また、受皿7の水が接触していない上端や縁の部分が仮に熱くなっても水の有る部分の温度が低いため熱がそちらへ逃げるため、油煙が発生する温度には至らない。
被調理物3が所定時間加熱されると、調理工程が終了する。そして、使用者は、扉8を調理室2から引き出すことにより、加熱調理された被調理物3を取り出すことができる。
なお、上記調理工程では、加熱手段10により加熱室9内の空気が所定温度に加熱されると送風手段11が動作開始するように記載したが、被調理物3を所定の調理性能に加熱調理することができるのであれば、加熱室9内の空気が所定温度まで加熱される前から送風手段11を動作させてもよい(例えば、調理工程開始から、加熱手段10と送風手段11とを同時に動作させる等)。
このように本実施の形態によれば、扉8に、水容器17と受皿7への水供給手段18を設け、被調理物3および受皿7を調理室2に収納してから受皿7に水を供給し加熱調理することにより、加熱室9から調理室2内へ送り込まれる高温の空気が被調理物3だけでなく受皿7も加熱する場合でも、受皿7が、水により冷却されるので、少なくとも受皿7が油脂が気化する温度(約180℃)以上まで加熱されるのを防止することができる。
すなわち、被調理物3が油脂を多く含む魚や肉等で、調理工程中の高温の空気により加熱された被調理物3から油脂が出てきて受皿7に滴下しても、油脂が油煙になるのを低減し、また油脂が受皿7から飛びはねて調理室2の内壁2bや扉8の内壁8aに付着したりするのを低減することができる。さらに、調理室2や加熱室9内に油煙が充満して被調理物3に付着し、被調理物3の調理性能が低下したり、油煙や油脂が調理室2の内壁2b、加熱室9の内壁9aおよび扉8の内壁8aに付着して、調理室2、加熱室9および扉8が汚れてしまって不衛生になるのを低減することができる。
なお、受皿7の水は、調理工程中に、加熱室9から送り込まれる高温の空気により加熱されて蒸発していくが、蒸発量より多い水をあらかじめ供給するようにしている。
また、上記実施の形態では、加熱室9で加熱される空気の温度を約300℃以上としたが、被調理物3の種類や調理方法によっては、加熱される空気の温度は300℃よりも低い温度であってもよい。
上記実施の形態では、水を受皿7に流し込む開閉手段19を、プッシュ式のボタンを押すことにより開成する弁20で構成したが、図3に示すように、弁20に、扉8を閉じた時に、加熱調理器1の外郭1aの一部に当接する突起21を設けて開閉手段19を構成し、水供給手段18と扉8の閉操作とを連動させるようにすれば、使用者が開閉手段19の開閉動作を忘れることによる油煙発生や油脂の飛び散りを防止することができる。
上記構成による動作は、扉8を閉めることにより扉8についている開閉手段19の突起21が外郭1aに当接して押され、この突起21の押し込みにより、弁20を開くものである。なお、弁20を電磁弁にする場合は、突起21に代え、扉8を閉じた時に、加熱調理器1の外郭1aに当接して動作するスイッチ(図示せず)にすれば良い。
要は、開閉手段19の操作を、図1で示したプッシュ式のボタンを手で押す代わりに扉8を閉めた時の力で代用したものである。それゆえ、水容器17を扉8にセットしたあと、水供給手段18を動作させる手間を省くことができ、かつ確実に水を水容器17から受皿7に供給することができるので、それゆえ、受皿7の温度を油脂が気化する温度(約180℃以上)よりもより低くすることが簡単に、しかも間違いなくでき、受皿7に油脂が滴下して油煙になるのをより低減することができたり、油煙や受皿7から飛びはねる油脂が調理室2の内壁2b、加熱室9の内壁9a、扉8の内壁8aなどに付着して不衛生になるのをより低減することができ、また、調理室2や加熱室9内に油煙が充満して被調理物3に付着し、被調理物3の調理性能が低下するのを低減することができる。
また、調理開始後に水容器17をセットしてもスムーズに水を自動的に受皿に供給することができる。
また、図4に示すように、受皿7又は受皿7内の水の温度を検知する温度検知手段22を設け、温度検知手段22が所定の温度を検知したときに開閉手段19に用いられた電磁弁20に信号を送り、電磁弁20を開成して受皿7に水を供給するようにしても良い。
温度検知手段22の位置は、温度のもっとも安定して計測でき、汚れなどの影響を受けない位置に設けるのがよい。本実施の形態では、図4に示すように扉8の中央下部、すなわち受皿7の近傍に取付けている。勿論温度検知手段22のセンサ部(図示せず)は調理室2内に向いている。
供給される水量は設定できるし、また温度検知手段22が動作する温度も任意に設定が可能である。また、オートメニューなどと連動した設定にすることが工場出荷段階で、またマニュアルでも可能である。
例えば、温度検知手段22が動作する所定の温度を、油脂が気化する温度より若干低い温度に設定しておけば、油脂が気化する温度に達するまでは、受皿7に水が供給されず、結果として調理性能が向上した上で、受皿7の温度を油脂が気化する温度(約180℃以上)よりもより一層低くすることができる。そして調理室2内の温度上昇に伴い、受皿7の温度が上昇し、油脂が気化する温度に接近すると、それを温度検知手段22が検知し開閉手段19を動作させて受皿7に水を供給することにより、受皿7が冷却されるので、受皿7に油脂が滴下しても、油煙になり調理性能を低下させたり、油煙や飛びはねた油脂が調理室2の内壁2bや加熱室9の内壁9aや扉8の内壁8aに付着して不衛生になるのをより一層低減することができる。
図5は、開閉手段19の他の例を示すもので、図5に示すように、所定の温度(例えば、油脂が気化する温度である180℃)に設定され、調理室2の温度を拾う形状記憶合金23を弁20に連結し、調理室2の温度が所定の温度(180℃)を越えると、形状記憶合金23が変形し弁20を開放して、受皿7に水を供給するようにしたものである。なお、温度を拾う場所は、受皿7でも良い。
図6、7は、開閉手段19の他の例を示すもので、受皿7内の水量を検知する水量検知手段24を受皿7に設け、受皿7内の水が少なくなると、水量検知手段24が検知し、開閉手段19に信号を送り、開閉手段19を動作させ水容器17から受皿7に水を供給するようにしたものである。
このようにすれば、受皿7を必要以上に冷やすことがなくなり、調理性能が向上する。また、調理終了後に受皿7に水がほとんど残らないようにできるため、使用者が被調理物3を調理室2から取り出すときに、調理室2内に残っている油煙が調理室2の前面から出てきて使用者の体や衣服に付着するのを低減することができ、使用者に与える不快感を低減すると共に、後片付けが楽になる。加えて、基本的な課題である、被調理物3から受皿7に油脂が滴下しても、油煙が発生したり油脂が飛びはねたりするのを低減することができる。
また、水量検知手段24を受皿7に設けて水量を直接測定するので水量検知の精度が高い。なお、水量の検知方法として、他にもダイオード(図示せず)による光を受皿7の水面で反射させその距離と時間から水量を測定する方法もある。他にも受皿7の残水量を測定できるものであれば、その方式、方法にこだわらない。
以上のように、本発明にかかる加熱調理器は、受皿が油脂が気化する温度以上まで加熱されるのを防止することができるので、調理工程中の高温の空気により加熱された被調理物から油脂が出てきて受皿に滴下しても油煙になるのを低減することができたり、油脂が受皿から飛びはねて調理室の内壁や扉の内壁に付着したりするのを低減することができる。したがって、油煙が被調理物に付着して被調理物の調理性能が低下したり、油煙や油脂が加熱調理器の内壁に付着して、加熱調理器が汚れてしまって不衛生になるのをより低減することができるもので、業務用の加熱調理器等の用途にも適用できる。
1 加熱調理器
2 調理室
2a 前面開口部
3 被調理物
6 焼き網
7 受皿
8 扉
9 加熱室
10 加熱手段
11 送風手段
14 吹き出し孔
15 吸い込み孔
17 水容器
18 水供給手段
19 開閉手段
20 弁
21 突起
22 温度検知手段
23 形状記憶合金
24 水量検知手段
2 調理室
2a 前面開口部
3 被調理物
6 焼き網
7 受皿
8 扉
9 加熱室
10 加熱手段
11 送風手段
14 吹き出し孔
15 吸い込み孔
17 水容器
18 水供給手段
19 開閉手段
20 弁
21 突起
22 温度検知手段
23 形状記憶合金
24 水量検知手段
Claims (5)
- 被調理物を載せる焼き網と、前記焼き網を載せる受皿と、前記焼き網および前記受皿と共に前記被調理物を収納する調理室と、前記受皿と連結され前記調理室の前面開口部を覆う扉と、空気を加熱する加熱手段を有する加熱室と、前記加熱室と前記調理室を連通する吹き出し孔及び吸い込み孔と、前記調理室内の空気を前記吸い込み孔から前記加熱室内に吸引し、前記吹き出し孔から前記調理室内に噴出して前記調理室内の空気を循環させる送風手段とを備え、前記扉に、水容器と、前記水容器内の水を前記受皿に供給する水供給手段を設けた加熱調理器。
- 水供給手段に、扉の閉動作に連動して動作する開閉手段を設けた請求項1に記載の加熱調理器。
- 受皿又は受皿内の水の温度を検知する温度検知手段を設け、水供給手段に、前記温度検知手段が所定の温度を検知した時に動作する開閉手段を設けた請求項1に記載の加熱調理器。
- 水供給手段に、所定の温度で動作する開閉手段を設けた請求項1に記載の加熱調理器。
- 受皿内の水量を検知する水量検知手段を設け、水供給手段に、前記水量検知手段が所定の水量を検知したときに動作する開閉手段を設けた請求項1に記載の加熱調理器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005074591A JP2006258336A (ja) | 2005-03-16 | 2005-03-16 | 加熱調理器 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005074591A JP2006258336A (ja) | 2005-03-16 | 2005-03-16 | 加熱調理器 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2006258336A true JP2006258336A (ja) | 2006-09-28 |
Family
ID=37097791
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2005074591A Pending JP2006258336A (ja) | 2005-03-16 | 2005-03-16 | 加熱調理器 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2006258336A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009261507A (ja) * | 2008-04-23 | 2009-11-12 | Mitsubishi Electric Corp | グリル装置及び誘導加熱調理器 |
-
2005
- 2005-03-16 JP JP2005074591A patent/JP2006258336A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2009261507A (ja) * | 2008-04-23 | 2009-11-12 | Mitsubishi Electric Corp | グリル装置及び誘導加熱調理器 |
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