JP2006215585A - 光導波路モジュール - Google Patents
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Abstract
【課題】小さい消費電力で安定して光導波路チップの温度調節を行うことができる光導波路モジュールを提供する。
【解決手段】アレイ導波路回折格子等の、少なくとも温度によって光透過特性が変化する光導波路回路を有する光導波路チップ9と、光導波路チップ9の温度を検出する温度検出素子30と、温度検出素子30の検出温度に基づき光導波路チップ9の温度を調節する温度調節モジュール8とを設ける。温度調節モジュール8と光導波路チップ9とを重ね合わせて直接接合する。温度検出素子30は光導波路チップ9の光導波路回路中心位置C1から離れた位置の温度を検出する位置に設け、その検出温度と中心位置C1の温度との差に基づく光導波路チップ9の光透過中心波長ずれにより、温度調節モジュール8の反りに基づく光導波路チップの光透過中心波長ずれを低減する。
【選択図】図1
【解決手段】アレイ導波路回折格子等の、少なくとも温度によって光透過特性が変化する光導波路回路を有する光導波路チップ9と、光導波路チップ9の温度を検出する温度検出素子30と、温度検出素子30の検出温度に基づき光導波路チップ9の温度を調節する温度調節モジュール8とを設ける。温度調節モジュール8と光導波路チップ9とを重ね合わせて直接接合する。温度検出素子30は光導波路チップ9の光導波路回路中心位置C1から離れた位置の温度を検出する位置に設け、その検出温度と中心位置C1の温度との差に基づく光導波路チップ9の光透過中心波長ずれにより、温度調節モジュール8の反りに基づく光導波路チップの光透過中心波長ずれを低減する。
【選択図】図1
Description
本発明は、光通信等に用いられる光導波路モジュールに関するものである。
近年、光通信においては、その伝送容量を飛躍的に増加させる方法として、高密度波長多重伝送(D−WDM)の研究開発が盛んに行なわれ、実用化が進みつつある。この高密度波長多重伝送は、例えば互いに異なる波長を有する複数の光を波長多重化して伝送させるものであり、その波長多重数を増やすことで1本の光ファイバの伝送容量を効率的に増加させることが可能である。最近では、100以上の波長を使用した波長多重通信システムが製品化されている。
この波長多重通信において重要な役割を担う光部品の一つに光波長合分波器がある。光波長合分波器は、光波長合波器と光波長分波器を総称したもので、多くの光波長合波器および光波長分波器はもう一方の機能も併せ持っている。
光波長合分波器として実用化が進んでいるものに、アレイ導波路回折格子(AWG;Arrayed Waveguide Grating)がある。アレイ導波路回折格子は、図4に示すように、石英ガラスやシリコンなどにより形成された基板1上に導波路形成領域10を形成して成り、導波路形成領域10には同図に示すような光導波路回路が形成されている。
なお、本明細書において、基板上に光導波路回路が形成されている構成を光導波路チップと呼び、この光導波路チップのうち、基板上にアレイ導波路回折格子の光導波路回路が形成されている構成をアレイ導波路回折格子チップと呼ぶ。
アレイ導波路回折格子の光導波路回路は、少なくとも1本の光入力導波路2と、該光入力導波路2の出力側に接続された第1のスラブ導波路3と、該第1のスラブ導波路3の出力側に接続されたアレイ導波路4と、該アレイ導波路4の出力側に接続された第2のスラブ導波路5と、該第2のスラブ導波路5の出力側に接続されて複数並設された光出力導波路6を有している。
前記アレイ導波路4は、第1のスラブ導波路3から導出された光を伝搬するものであり、複数のチャンネル導波路4aを並設して形成されており、隣り合うチャンネル導波路4aの長さは互いに設定量(ΔL)異なっている。アレイ導波路回折格子において、アレイ導波路4の形成領域が位相部になる。上記光導波路回路を有する導波路形成領域10は石英系ガラス材料により形成されている。
なお、光出力導波路6は、例えばアレイ導波路回折格子によって分波あるいは合波される互いに異なる波長の信号光の数に対応させて設けられるものであり、アレイ導波路4を構成するチャンネル導波路4aは、通常、例えば100本といったように多数設けられるが、同図においては、図の簡略化のために、これらのチャンネル導波路4a、光出力導波路6および光入力導波路2の各々の本数を簡略的に示してある。
光入力導波路2には、例えば送信側の光ファイバ(図示せず)が接続されて、波長多重光が導入されるようになっており、1本の光入力導波路2を通って第1のスラブ導波路3に導入された光は、その回折効果によって広がってアレイ導波路4に入力し、アレイ導波路4を伝搬する。
このアレイ導波路4を伝搬した光は、第2のスラブ導波路5に達し、さらに、光出力導波路6に集光されて出力されるが、アレイ導波路4の全てのチャンネル導波路4aの長さが互いに異なることから、アレイ導波路4を伝搬した後に個々の光の位相にずれが生じ、このずれ量に応じて集束光の波面が傾き、この傾き角度により集光する位置が決まる。
なお、アレイ導波路回折格子において、アレイ導波路から第2のスラブ導波路に光が入射する際に、光が集光する角度(回折角)をφとすると、この角度φと集光する光の波長(光透過中心波長)λとの間には、次式(1)に示すような関係がある。
ns・d・sinφ+nc・ΔL=m・λ・・・・・(1)
nsは第1、第2のスラブ導波路の等価屈折率、dはチャンネル導波路同士の、第1、第2のスラブ導波路側の端部間隔、φは回折角、ncはアレイ導波路の等価屈折率、ΔLは隣り合うチャンネル導波路の長さの差、mは回折次数をそれぞれ示す。
ところで、一般に、石英等のガラス材料は、温度によって屈折率が変化することから、温度によって導波路の屈折率ns、ncが変化し、式(1)におけるλとφの関係が変化する。そのため、温度が変化するとアレイ導波路回折格子の光透過特性が変化し、光透過中心波長が変化する。
この変化量は、石英系の材料を用いた回路の場合、約0.01nm/℃であり、通常、光通信に求められる動作温度範囲である0℃〜70℃の温度範囲では、光透過中心波長が0.7nm以上変化することから、実用上無視できない大きさである。
このため、アレイ導波路回折格子を使用する際には、光導波路チップとしてのアレイ導波路回折格子チップに温度調節モジュールを設けてアレイ導波路回折格子の温度を調節するようにしている。
図9には、温度調節モジュールを有する光導波路モジュールの例が断面図により示されている。この光導波路モジュールは、パッケージ20内に、アレイ導波路回折格子チップの光導波路チップ9と、均熱板12と、温度調節モジュール8とを設けて形成されている。温度調節モジュール8と光導波路チップ9は重ね合わせられ、光導波路チップ9の接合面と温度調節モジュール8の接合面間に均熱板12が設けられている。
均熱板12は、銅やアルミニウムといった高熱伝導性を有する材料を主材料として作製された板である。均熱板12と光導波路チップ9と温度調節モジュール8とは、通常、熱伝導性の優れたシリコーンオイルコンパウンド(シリコーングリース)等(図示せず)によって接合されている。シリコーングリースとして、例えば東レ・ダウコーニング(株)社製の製品名SC102等が適用される。
図8には、上記光導波路モジュールの要部構成が分解状態で示されている。同図に示すように、光導波路チップ9の上面には、その端部側にチップ上板19が接合され、端面研磨されている。光導波路チップ9には、端面研磨した光ファイバアレイ21が接続されている。そして、光導波路チップ9の光導波路(この場合、アレイ導波路回折格子回路の光入力導波路2と光出力導波路6)が、それぞれ、光ファイバアレイ21の光ファイバ22と光接続されている。
上記温度調節モジュール8は、発熱機能と吸熱機能の少なくとも一方の機能を有している。図8、図9に示す例では、温度調節モジュール8は、複数のペルチェ素子25を有するペルチェモジュールにより形成されており、このペルチェモジュールは発熱機能と吸熱機能の両方を有する。
ペルチェモジュールは、上基板23と下基板24との間に、ペルチェ素子25を複数配列している。上基板23と下基板24は一般にセラミック基板により形成されている。ペルチェ素子25は、P型およびN型の半導体から成り、これらのP型半導体とN型半導体とが電気的に交互に接続されるように配列されている。
温度コントローラ(図示せず)によって、リード線26を介してペルチェモジュールに通電を行なうと、P型半導体とN型半導体に電流が流れ、吸熱および発熱反応が得られる。
温度調節モジュール8は、図示されていないRTD(Resistance
Temperature Device)や抵抗温度検出素子等の温度検出素子によって検出される温度が予め定めた設定温度となるように、前記温度コントローラにより調節を行なう。そうすると、均熱板12による熱拡散によって、光導波路チップ9の温度が全体に均一、かつ、一定になるように構成されている。
Temperature Device)や抵抗温度検出素子等の温度検出素子によって検出される温度が予め定めた設定温度となるように、前記温度コントローラにより調節を行なう。そうすると、均熱板12による熱拡散によって、光導波路チップ9の温度が全体に均一、かつ、一定になるように構成されている。
しかしながら、上記のように、光導波路チップ9と温度調節モジュール8との間に均熱板12を設ける構成は、温度調節モジュール8によって光導波路チップ9と均熱板12の温度の両方を制御することになり、温度コントロールの際の消費電力が大きくなるといった問題があった。
また、一般に、アレイ導波路回折格子等の光導波路チップ9をパッケージ20等の筐体内に収容して成る光導波路モジュールは、小型であることが要求され、特に、厚み方向の大きさが小さいことが望まれているが、均熱板12を用いると光導波路モジュールの厚みが大きくなってしまうといった問題があった。
例えば、光通信システム装置に組み込まれる光導波路モジュールには、その厚み(図9に示すA)を8.5mm以下とすることが要求されているが、均熱板12を有する上記構成においてこの厚みを満足させることは非常に困難である。
さらに、均熱板12には高熱伝導性が要求されることから、均熱板12を銅により形成することが望ましいが、銅を用いた均熱板12は高価である。また、銅の酸化を防止するためにニッケル等でメッキをする必要があることから、銅製の均熱板12を用いて形成する光導波路モジュールは、その価格が高くなってしまう。
そこで、均熱板12を省略して、図6に示すように、光導波路チップ9と温度調節モジュール8とを、シリコーンオイルコンパウンド等によって(均熱板12を介さずに)直接接合することが考えられる。
しかしながら、温度調節モジュール8を形成するペルチェモジュールは、その動作時に以下のように反る。そのため、光導波路チップ9と温度調節モジュール8とを直接接合すると、光導波路チップ9が温度調節モジュール8の反りの影響を受けてしまうといった問題が生じる。
つまり、ペルチェモジュールはその動作時に、上基板23と下基板24のいずれか一方が吸熱面となり、その反対の基板が発熱面となるので、上基板23と下基板24の温度差が大きく変化し、上基板23と下基板24は、その熱収縮により反りが生じる。また、その反り量は、上基板23と下基板24の温度差により変化する。
例えば、図7には、ペルチェモジュールの反りの温度依存性が示されている。同図は、ペルチェモジュールを放熱フィンの上に配置し、上基板23の表面温度が設定温度となるように温度コントローラにより通電したときの、ペルチェモジュールの反りを表面粗さ計により測定した結果である。
同図の(a)、(b)、(c)は、40℃程度の雰囲気下で、上記設定温度を、それぞれ、0℃、20℃、70℃としたときの測定結果であり、測定長さはいずれも14mmである。
図7の(a)に示すように、上基板23の表面温度が0℃の時には凹型に約2μm反っており、同図の(c)に示すように、上基板23の表面温度が70℃の時には凸型に約1μm反っていることが分かる。
これは、上基板23の表面温度が0℃の時には下基板24が高温になるため、熱収縮の関係で、上基板23が縮み、下基板24が伸びるため、凹型に反り、また、上基板23の表面温度が70℃の時には下基板24が低温になるため、熱収縮の関係で、上基板23が伸び、下基板24が縮むため凸型に反るということを意味している。また、0℃と70℃との反りの差は約3μmとなる。
また、例えばペルチェモジュールの上基板23の表面温度を40℃と一定にした状態で、外部の温度が70℃となると、ペルチェモジュールの上基板23の表面は吸熱面となることから、発熱面となる下基板24より温度が下がり、凹型に反りが生じる。
その逆に、例えばペルチェモジュールの上基板23の表面温度を40℃と一定にした状態で、外部の温度が0℃となると、ペルチェモジュールの上基板23の表面は発熱面となることから、吸熱面となる下基板24より温度が上がり、凸型に反りが生じる。
そして、ペルチェモジュールに光導波路チップ9が直接接合されていると、上記のようにペルチェモジュールが反れば、その反りが光導波路チップ9に伝わり、光導波路チップ9にも反りが生じることになる。
なお、温度調節モジュール8として、発熱機能を有するヒータモジュールを有するものを適用した場合も、温度調節モジュール8と光導波路チップ9との熱膨張係数の差に起因してバイメタル効果が生じ、反りが生じる。
光導波路の屈折率は、光導波路に加えられる応力によっても変化するため、光導波路チップ9に反りが生じると、光導波路チップ9の温度をせっかく一定に保っても、次式(2)に示す屈折率nが変化して、前記式(1)に示した波長λが変化する。そうなると、光導波路チップ9の形成されているアレイ導波路回折格子等の光導波路回路において、各光出力導波路6から出力される光の光透過中心波長が変化してしまう。
n=C・σ・・・・・(2)
なお、式(2)において、nは光導波路回路を形成する光導波路の屈折率、Cは光導波路の光弾性定数、σは光導波路に与えられる応力である。ここで、光導波路に与えられる応力が圧縮応力の場合、σの値は+(プラス)となり、光導波路に与えられる応力が引っ張り応力の場合、σの値は−(マイナス)となる。また、石英系ガラス材料から成る光導波路の光弾性定数Cの値はマイナスの値となる。
したがって、光導波路チップ9が凸型に反って光導波路に引っ張り応力が加えられると、式(2)に示す関係から光導波路の屈折率は大きくなり、光透過中心波長は、式(1)に示す関係から長波長側(+側)にシフトする。また、その逆に、光導波路チップ9が凹型に反って光導波路に圧縮応力が加えられると、式(2)に示す関係から光導波路の屈折率は小さくなり、光透過中心波長は、式(1)に示す関係から短波長側(−側)にシフトする。
以上の結果をまとめると、表1に示すようになる。
例えばアレイ導波路回折格子には、一般に、0.05nm以下の波長精度が要求されている。つまり、アレイ導波路回折格子には、光透過中心波長のずれ量を0.05nm以下にすることが求められる。したがって、上記のように、温度調節モジュール8の反りの影響を受けてアレイ導波路回折格子チップの光透過中心波長が変化することは、実用上問題となる。
また、他の光導波路回路を有する光導波路チップ9を備えた光導波路モジュールにおいても、温度調節モジュール8の反りの影響を受けて、光導波路チップ9の光透過中心波長(光導波路チップ9の光導波路回路の光透過中心波長)が変化することは問題である。
本発明は上記課題を解決するために成されたものであり、その目的は、小さい消費電力で光導波路チップの的確な温度調節を行うことができ、光導波路チップの反りによる光透過中心波長ずれを抑制できる光導波路モジュールを提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明は次のような構成をもって課題を解決するための手段としている。すなわち、本発明は、少なくとも温度によって光透過特性が変化する光導波路回路を有する光導波路チップと、該光導波路チップの温度を検出する温度検出素子と、該温度検出素子の検出温度に基づき前記光導波路チップの温度を調節する温度調節モジュールとを有し、該温度調節モジュールと前記光導波路チップとが重ね合わせて直接接合されており、前記温度検出素子は前記光導波路チップの光導波路回路中心位置から離れた位置の温度を検出する位置であって、環境温度が光導波路モジュール内の温度より高いときには温度検出素子の検出温度が光導波路チップの光導波回路中心位置の温度より低くなる位置であり、かつ、環境温度が光導波路モジュール内の温度より低いときには温度検出素子の検出温度が光導波路チップの光導波回路中心位置の温度より高くなる位置であり、かつ、温度調節モジュールの反りに基づく光導波路チップの光透過中心波長ずれと、温度検出素子の検出温度と光導波路チップの光導波路回路中心位置の温度との差に基づく光導波路チップの光透過中心波長ずれとが互いに打ち消しあう位置に配置されており、前記光導波路回路を形成する光導波路の光弾性定数はマイナスの値をとり、前記光導波路回路は、少なくとも1本の光入力導波路と、該光入力導波路の出力側に接続された第1のスラブ導波路と、該第1のスラブ導波路の出力側に接続され、互いに設定量異なる長さの複数並設されたチャネル導波路から成るアレイ導波路と、該アレイ導波路の出力側に接続された第2のスラブ導波路と、該第2のスラブ導波路の出力側に接続された複数の光出力導波路とを備えたアレイ導波路回折格子の回路を有する構成をもって課題を解決する手段としている。
本発明によれば、光導波路チップの温度を検出する温度検出素子は前記光導波路チップの光導波路回路中心位置から離れた位置の温度を検出する位置に設けられているので、温度検出素子の検出温度と光導波路チップの光導波路回路中心位置の温度との差に基づいて光導波路チップの光透過中心波長がずれる。そのため、この波長ずれにより、温度度調節モジュールの動作時の反りによって生じる光導波路チップの光透過中心波長ずれを低減することができる。
したがって、本発明は、均熱板を介さずに光導波路チップと温度調節モジュールを直接接合でき、小さい消費電力で安定して光導波路チップの温度調節を行うことができ、光透過中心波長を安定した値にすることができる小型の光導波路モジュールを実現できる。
また、本発明において、環境温度が光導波路モジュール内の温度より高いときには温度検出素子の検出温度が光導波路チップの光導波回路中心位置の温度より低くなる位置であり、かつ、環境温度が光導波路モジュール内の温度より低いときには温度検出素子の検出温度が光導波路チップの光導波回路中心位置の温度より高くなる位置に前記温度検出素子が設けられているので、上記効果をより効率的に発揮できる。
つまり、この構成は、温度検出素子の検出温度と光導波路チップの光導波路回路中心位置の温度との差に基づいて生じる光導波路チップの光透過中心波長ずれにより、温度度調節モジュールの動作時の反りによって生じる光導波路チップの光透過中心波長ずれを効率的に低減することができる。
さらに、本発明において、温度検出素子は、温度調節モジュールの反りに基づく光導波路チップの光透過中心波長ずれと、温度検出素子の検出温度と光導波路チップの光導波路回路中心位置の温度との差に基づく光導波路チップの光透過中心波長ずれとが互いに打ち消しあう位置に配置されているので、光導波路チップが温度調節モジュールの動作時の反りの影響を受け、光導波路チップの光透過中心波長がずれることを確実に抑制でき、光透過中心波長を常に設定波長に制御できる。
さらに、本発明において、光導波路回路は、アレイ導波路回折格子の回路としたので、波長分割多重伝送において重要な役割を果たし、厳しい温度制御が要求されるアレイ導波路回折格子の回路の温度を的確に調節でき、波長分割多重伝送用として良好な機能を果たす光導波路モジュールを実現できる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。なお、本実施形態例の説明において、従来例と同一名称部分には同一符号を付し、その重複説明は省略又は簡略化する。
図1には、本発明に係る光導波路モジュールの一実施形態例の要部構成が平面図により示されている。なお、本実施形態例の光導波路モジュールも、図6に示した例のように、光ファイバアレイ21、光ファイバ22、パッケージ20を有しているが、図1は、これらの構成を省略して示している。
図1に示すように、本実施形態例の光導波路モジュールは、アレイ導波路回折格子モジュールである。光導波路チップ9と温度調節モジュール8は、温度調節モジュール8の中心位置C2と光導波路チップ9の光導波路回路中心位置C1とをずらして重ね合わせられ、直接接合されている。
なお、光導波路回路の光透過中心波長は、光導波路回路の屈折率、特に、位相部の屈折率に起因して変動するものなので、本明細書では光導波路回路の位相部の中心位置を光導波路回路中心位置と定義している。
アレイ導波路回折格子の場合、位相部はアレイ導波路4の形成領域である。したがって、アレイ導波路回折格子の光導波路回路を有する光導波路チップ9は、例えば図1、図2に示すC1の位置が光導波路回路中心位置となる。
つまり、図2に示すように、光導波路回路中心位置C1は、アレイ導波路形成領域の中心線Rと最も内側に配列されたチャンネル導波路4aとの交点Aと、上記中心線Rと最も外側に配列されたチャンネル導波路4aとの交点Bとを結ぶ線分ABの中点である。
本実施形態例の特徴は、温度調節モジュール8と光導波路チップ9を直接接合し、温度検出素子30を、光導波路チップ9の光導波路回路中心位置C1の温度と離れた位置の温度を検出する位置に設けたことである。言い換えると、温度検出素子30は、その検出温度と光導波路チップ9の光導波路回路中心位置C1の温度とが異なるような位置に配置されている。
また、前記温度検出素子30は、環境温度が光導波路モジュール内の温度より高いときには温度検出素子30の検出温度が光導波路チップ9の光導波回路中心位置C1の温度より低くなる位置であり、かつ、環境温度が光導波路モジュール内の温度より低いときには温度検出素子30の検出温度が光導波路チップ9の光導波回路中心位置C1の温度より高くなる位置に設けられている。
さらに、本実施形態例において、温度検出素子30は、温度調節モジュール8の反りに基づく光導波路チップ9の光透過中心波長ずれと、温度検出素子30の検出温度と光導波路チップ9の光導波路回路中心位置の温度との差に基づく光導波路チップ9の光透過中心波長ずれとが互いに打ち消し合う位置に配置されている。
なお、本実施形態例において、温度調節モジュール8は、ペルチェモジュールであり、その温度調節機能および温度調節時の反りの態様は、これまでの説明と同様である。
光導波路チップ9の基板1は、熱伝導率が125.6W/(m・K)である単結晶のシリコン(Si)により形成されており、基板1の厚みは1mmである。シリコンの熱伝導率の値は、ガラスの熱伝導率の値1.2W/(m・K)に比べて100倍以上と非常に高く、鉄の熱伝導率の値67.0W/(m・K)や半田の熱伝導率の値33.5W/(m・K)よりも高い。
また、シリコンの熱伝導率の値は、均熱化素子12として使用される銅の熱伝導率の値335.9W/(m・K)やアルミニウムの熱伝導率234.5W/(m・K)と比べても、1/2〜1/3程度である。このように、シリコンの熱伝導率は非常に良好であるので、シリコンを基板1として用いることは光導波路チップ9の温度をほぼ均一に保つために有効である。
光導波路チップ9と温度調節モジュール8は、例えばシリコーンRTV(シリコーン室温加硫ゴム)によって接合されている。このシリコーンRTVは、耐熱性と熱伝導性に優れている。
光導波路チップ9と温度調節モジュール8の接合に適したシリコーンRTVの例として、東レ・ダウコーニング社製のSEシリーズ(SE4400、SE4410、SE4420、SE4422、SE4440、SE4450、SE4486、SE9184)等の熱伝導性シリコーンRTVがある。
これらの熱伝導性シリコーンRTVは0.75〜1.05W/(m・K)の熱伝導率を有しており、一般的なシリコーンRTVの熱伝導率(0.17〜0.33W/(m・K))より数倍高い熱伝導率を有している。
ところで、均熱板12を設けずに、光導波路チップ9と温度調節モジュール8を直接接合すると、温度調節モジュール8による発熱(放熱)や吸熱は、ある程度の温度勾配を持って光導波路チップ9に伝達される。このため、温度検出素子30の配設位置によって、温度検出素子30の検出温度と光導波路チップ9の光導波路回路中心位置の温度との差が生じる。
ここで、外部環境温度が光導波路モジュール内の温度よりも高温、かつ、温度検出素子30の検出温度T1が光導波路チップ9の光導波路回路中心位置C1の温度T2より大きい場合(T1>T2の場合)、温度検出素子30の検出温度に基づいて温度調節モジュール8による温度調節を行うと、温度調節モジュール8は、過度に吸熱を行うことになる。
その結果、前記式(1)、(2)から明らかなように、光導波路チップ9の光透過中心波長は短波長側(−側)にずれる(シフトする)。
また、外部環境温度が光導波路モジュール内の温度よりも高温、かつ、温度検出素子30の検出温度T1が光導波路チップ9の光導波路回路中心位置C1の温度T2より小さい場合(T1<T2の場合)、温度検出素子30の検出温度に基づいて温度調節モジュール8による温度調節を行うと、温度調節モジュール8による吸熱は、必要とされる吸熱より小さくなり、十分に冷やされない。
その結果、式(1)、(2)から明らかなように、光導波路チップ9の光透過中心波長は長波長側(+側)にずれる。
さらに、外部環境温度が光導波路モジュール内の温度よりも低温、かつ、温度検出素子30の検出温度T1が光導波路チップ9の光導波路回路中心位置C1の温度T2より大きい場合(T1>T2の場合)、温度検出素子30の検出温度に基づいて温度調節モジュール8による温度調節を行うと、温度調節モジュール8の発熱は、必要とされる発熱より小さくなり、十分に暖められない。
その結果、式(1)、(2)から明らかなように、光導波路チップ9の光透過中心波長は−側にずれる。
また、外部環境温度が光導波路モジュール内の温度よりも低温、かつ、温度検出素子30の検出温度T1が光導波路チップ9の光導波路回路中心位置C1の温度T2より小さい場合(T1<T2の場合)、温度検出素子30の検出温度に基づいて温度調節モジュール8による温度調節を行うと、温度調節モジュール8は、過度に発熱を行うことになる。
その結果、式(1)、(2)から明らかなように、光導波路チップ9の光透過中心波長は+側にずれる。
以上のことをまとめると、表2に示すようになる。
ここで、表1に示したような、温度調節モジュール8の反りに基づく光導波路チップ9の光導波路回路の光透過中心波長シフトを、反り起因波長シフトと呼ぶ。この反り起因波長シフトの値は、環境温度と温度調節モジュール8の設定温度との関係によって決定される。
また、表2に示す、温度検出素子30の検出温度T1と光導波路チップ9の光導波路回路中心位置の温度T2との関係に基づく、光導波路チップ9の光導波路回路の光透過中心波長シフトを検出温度ずれ起因波長シフトと呼ぶ。この検出温度ずれ起因波長シフトの値は、環境温度と光導波路モジュール内の温度との関係によっても変化する。
そして、本発明者は、前記反り起因波長シフトと検出温度ずれ起因波長シフトとが互いに打ち消し合うように、温度検出素子の配置位置を決定することにより、均熱板12を介さずに、光導波路チップ9と温度調節モジュール8を直接接合しても、温度調節モジュール8の反りの影響による光導波路チップ9の光透過中心波長ずれを抑制できると考えた。
つまり、温度調節モジュール8の制御を吸熱制御とする場合(環境温度が高温の時)は、温度調節モジュール8の反りによって光透過中心波長が−側にシフトするので、T1<T2となるようにして光透過中心波長を+側にシフトさせる。
また、温度調節モジュール8の制御を発熱制御とする場合(環境温度が低温の時)は、温度調節モジュール8の反りによって光透過中心波長が+側にシフトするので、T1>T2となるようにして光透過中心波長を−側にシフトさせる。
上記条件を満たす温度検出素子30の配置位置は、以下に示すようにして決定する。まず、図1に示すように、温度検出素子30の温度検出位置(この場合、温度検出素子30の配置位置)から温度調節モジュール8の中心位置(ペルチェモジュールの上基板面の中心位置)C2までの距離をL1とする。また、温度調節モジュールの中心位置C2と光導波路チップ9の光導波路回路中心位置C1との距離をL2とする。
そして、これらの距離L1とL2の関係がL1<L2となるように、温度検出素子30を配置する。
ここで、L1<L2となるようにするためには、最低限、温度調節モジュール8の中心位置と光導波路チップ9の光導波路回路中心位置C1とをずらす必要がある。
そして、本実施形態例において、温度調節モジュール8の反りに基づく光導波路チップ9の光透過中心波長ずれを、温度検出素子30の検出温度T1と光導波路チップ9の光導波路回路中心位置の温度T2との差に基づく光導波路チップ9の光透過中心波長ずれによりほぼ打ち消し合う位置に、温度検出素子30を配置するようにした。
つまり、温度検出素子30の検出温度T1と光導波路チップ9の光導波路回路中心位置の温度T2との差ΔTと、温度調節モジュール8の反りに基づく光導波路チップ9の光透過中心波長シフト量Δλとの関係が式(3)に示す関係となる位置に、温度検出素子30を配置した。
ΔT=(Δλ/0.011)℃・・・・・(3)
また、式(3)を満たすような温度検出素子30の配置位置は、本実施形態例に適用されている光導波路チップ9と温度調節モジュール8と温度検出素子30と同様の構成の光導波路チップ9と温度調節モジュール8と温度検出素子30を用いて、予め実験等により求めた。
本実施形態例は以上のように構成されており、本実施形態例の光導波路モジュールは、温度調節モジュール8の反りに基づく光導波路チップ9の光透過中心波長ずれを、温度検出素子30の検出温度T1と光導波路チップ9の光導波路回路中心位置の温度T2との差に基づく光導波路チップ9の光透過中心波長ずれによりほぼ打ち消し合う位置に、温度検出素子30を配置している。
したがって、本実施形態例の光導波路モジュールは、光導波路チップ9と温度調節モジュール8を直接接合しても、光導波路チップ9の光透過中心波長ずれを抑制できる消費電力の小さい光導波路モジュールを実現することができる。
また、本実施形態例の光導波路モジュールは、温度調節モジュール8の中心位置と光導波路チップ9の光導波路回路中心位置C1とをずらし、温度検出素子30の温度検出位置から温度調節モジュール8の中心位置C2までの距離L1が、温度調節モジュールの中心位置C2と光導波路チップ9の光導波路回路中心位置C1までの距離をL2より小さくなる位置に温度検出素子30を設けて、温度調節モジュール8の反りによる光透過中心波長ずれを抑制した簡単な構成である。
したがって、本実施形態例の光導波路モジュールは、容易に製造できる小型の光導波路モジュールとすることができる。
なお、本発明は上記実施形態例に限定されるものでなく、様々な実施の態様を採り得る。例えば、上記実施形態例では、温度検出素子30を図1に示した位置に設けたが、温度検出素子30を、光導波路チップ9の光導波路回路中心位置C1から離れた位置の温度を検出する位置に配置することにより、光導波路チップ9の光透過中心波長ずれが抑制できればよい。
つまり、温度検出素子30は、例えば図2に示すようにアレイ導波路4の配設領域内の、中心線Rからずれた位置に設けてもよい。また、図3に示すように、アレイ導波路4の配設領域全体を示す枠F内から外れた位置に設けてもよい。この場合、同図のEに示すように、温度検出素子30を中心線R上に設けてもよいし、同図のGに示すように、温度検出素子30を中心線Rから外れた位置に設けてもよい。
また、上記実施形態例では、温度調節モジュール8は、アレイ導波路4の配設領域の一部と重なる位置に設けたが、温度調節モジュール8をアレイ導波路4の配設領域から外れた位置に設けてもよい。
さらに、上記実施形態例では、光導波路チップ9をアレイ導波路回折格子チップとしたが、応用例として、例えば周知のマッハツェンダ回路を用いた光導波路回路等、温度に依存して光透過特性が変化する光導波路回路を有する光導波路チップ9を適用することができる。
なお、図5には、上記マッハツェンダ回路(マッハツェンダ光干渉計回路)の一例が平面図により示されており、この図に示すように、マッハツェンダ回路は、例えば2本の光導波路14,15を並設し、光導波路14,15を近接させた複数の方向性結合部16,17を光導波路14,15の長手方向に間隔を介して形成される。
光導波路チップ9の光導波路回路を図5に示すようなマッハツェンダ回路とした場合、方向性結合部16,17に挟まれた2本の光導波路14,15が位相部となるので、この位相部の中心線Rと、2本の光導波路14,15との各交点AとBとを結ぶ線分ABの中点が光導波路回路中心位置C1となる。
さらに、上記実施形態例では、光導波路チップ9の基板1をシリコンとしたが、光導波路チップ9の基板1は、シリコン以外の基板としてもよい。ただし、基板1をシリコン等、熱伝導率が50W/(m・K)以上の材質により形成すると、上記実施形態例のように基板1側に温度調節モジュール8を設ける場合に、温度調節モジュール8による光導波路チップ9の温度調節をより一層良好に行なうことができる。
さらに、上記実施形態例では、光導波路チップ9の基板1側に温度調節モジュール8を設けたが、温度調節モジュール8は導波路形成領域10側に設けてもよい。
さらに、上記実施形態例では、温度調節モジュール8と光導波路チップ9とを熱伝導性に優れたシリコーンRTV(シリコーンRTVゴム)により接合したが、シリコーンRTV以外の接合剤により温度調節モジュール8と光導波路チップ9とを接合してもよい。
さらに、上記実施形態例では、温度調節モジュール8をペルチェモジュールとしたが、温度調節モジュール8はヒータ回路を有するヒータモジュールとしてもよい。
1 基板
2 光入力導波路
3 第1のスラブ導波路
4 アレイ導波路
5 第2のスラブ導波路
6 光出力導波路
8 温度調節モジュール
9 光導波路チップ
30 温度検出素子
2 光入力導波路
3 第1のスラブ導波路
4 アレイ導波路
5 第2のスラブ導波路
6 光出力導波路
8 温度調節モジュール
9 光導波路チップ
30 温度検出素子
Claims (1)
- 少なくとも温度によって光透過特性が変化する光導波路回路を有する光導波路チップと、該光導波路チップの温度を検出する温度検出素子と、該温度検出素子の検出温度に基づき前記光導波路チップの温度を調節する温度調節モジュールとを有し、該温度調節モジュールと前記光導波路チップとが重ね合わせて直接接合されており、前記温度検出素子は前記光導波路チップの光導波路回路中心位置から離れた位置の温度を検出する位置であって、環境温度が光導波路モジュール内の温度より高いときには温度検出素子の検出温度が光導波路チップの光導波回路中心位置の温度より低くなる位置であり、かつ、環境温度が光導波路モジュール内の温度より低いときには温度検出素子の検出温度が光導波路チップの光導波回路中心位置の温度より高くなる位置であり、かつ、温度調節モジュールの反りに基づく光導波路チップの光透過中心波長ずれと、温度検出素子の検出温度と光導波路チップの光導波路回路中心位置の温度との差に基づく光導波路チップの光透過中心波長ずれとが互いに打ち消しあう位置に配置されており、前記光導波路回路を形成する光導波路の光弾性定数はマイナスの値をとり、前記光導波路回路は、少なくとも1本の光入力導波路と、該光入力導波路の出力側に接続された第1のスラブ導波路と、該第1のスラブ導波路の出力側に接続され、互いに設定量異なる長さの複数並設されたチャネル導波路から成るアレイ導波路と、該アレイ導波路の出力側に接続された第2のスラブ導波路と、該第2のスラブ導波路の出力側に接続された複数の光出力導波路とを備えたアレイ導波路回折格子の回路を有することを特徴とする光導波路モジュール。
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