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JP2006154597A - 電気光学装置の製造方法、及びフォトマスクの位置ずれ検査方法 - Google Patents

電気光学装置の製造方法、及びフォトマスクの位置ずれ検査方法 Download PDF

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JP2006154597A JP2004348222A JP2004348222A JP2006154597A JP 2006154597 A JP2006154597 A JP 2006154597A JP 2004348222 A JP2004348222 A JP 2004348222A JP 2004348222 A JP2004348222 A JP 2004348222A JP 2006154597 A JP2006154597 A JP 2006154597A
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Abstract

【課題】 フォトマスクの位置ずれを容易に検査することができる電気光学装置用基板の製造方法、及びフォトマスクの位置ずれ検査方法を提供する。
【解決手段】 少なくとも第1のフォトマスクを用いて実施する第1の露光と、第1のフォトマスクとはパターンが異なる第2のフォトマスクを用いて実施する第2の露光と、を含む多重露光によって製造される電気光学装置用基板を備えた電気光学装置の製造方法において、第1の検査用パターンに所定の第1の基準点を定めるとともに、第2の検査用パターンに所定の第2の基準点を定め、第1の基準点と第2の基準点との間の距離を測定し、当該測定距離と所定の基準距離とを比較することにより、第1のフォトマスクと第2のフォトマスクとの縦方向又は横方向の位置ずれを検査する検査工程を含む。
【選択図】 図6

Description

本発明は、電気光学装置の製造方法、及びフォトマスクの位置ずれ検査方法に関する。より詳細には、アラインメントマークがない状態での多重露光工程における、フォトマスクの位置ずれを容易に検査することができる電気光学装置の製造方法、及びフォトマスクの位置ずれ検査方法に関する。
従来、電気光学装置の一態様である液晶表示装置として、外光等を反射膜により反射させて画像を表示させる反射領域を有する、反射型あるいは半透過反射型の液晶表示装置がある。かかる液晶表示装置に用いられる電気光学装置用基板においては、反射領域におけるいわゆる鏡面反射を防止するべく、反射膜に光散乱機能を付与するために、表面に凹凸パターンを有する光反射膜の下地層が、反射膜の下層に設けられている。
このような表面に凹凸パターンを有する下地層を形成する方法として、異なるパターンを有する複数のフォトマスクを用いて複数回露光する、多重露光という方法がある。すなわち、それぞれの露光工程における光を照射する領域を変えて、部分的に照射量の合計量を異ならせることにより、傾斜面や段差を有する凹凸パターンを形成することができる。
しかしながら、第1の露光後に第2の露光を行うにあたり、第2のフォトマスクのセッティング時や、露光装置の台座上に基板を載置する際に、第2のフォトマスクの位置と、第1のフォトマスクの位置とが、相対的にずれてしまうという問題があった。かかる場合に、形成される凹凸パターンの配置精度が低下してしまっていた。特に、このような反射膜に光散乱機能を付与するための下地層は、基板上に最初に形成される場合が多いために、当該下地層を形成する段階では、基板上に、基板とフォトマスクとの位置合わせをするためのアラインメントマークが形成されていない。したがって、多重露光をする際の複数のフォトマスクの位置は、露光装置の設定に頼らざるを得ない状態となっている。
そこで、マスク合わせ精度を評価することが可能なマスク合わせ精度評価方法が提案されている。より詳細には、図17に示すように、第1のパターン形成工程におけるマスク位置と、第2のパターン形成工程におけるマスク位置の位置合わせ精度を評価するマスク位置合わせ精度評価方法において、第1の形成パターン形成工程により形成された領域Aと、第2のパターン形成により形成された領域Bとの間の耐圧を測定し、位置合わせ精度を評価する評価方法である(特許文献1参照)。
特開2002−299200号公報 (特許請求の範囲 図5)
しかしながら、特許文献1に記載された評価方法は、耐圧(電圧)の差から、領域Aと領域Bとの間の距離の異同を測定することによって、フォトマスクの位置ずれの有無を確認する方法であり、当該パターンを形成するための材料が制限されるという問題があった。また、フォトマスクの位置ずれの有無を確認することはできるものの、具体的に何μmのずれが生じているかを、直接的にかつ精度良く測定することは困難であった。
さらに、かかる評価方法は、マスクの回転方向の位相ずれを検査することを意図していないために、そのような位相ずれが生じた場合の耐圧とマスクずれとの関係については、評価することは困難であった。
そこで、本発明の発明者は、以上の問題を鋭意検討した結果、複数のフォトマスクにそれぞれ対応した検査用パターンを形成するとともに、当該検査用パターンにおいて規定される各基準点間の距離を測定することにより、複数のフォトマスクの相対的な位置ずれや位相ずれを容易に検査することができることを見出したものである。
すなわち、本発明は、複数のフォトマスクの縦方向又は横方向の位置ずれ、あるいは回転方向の位相ずれの検査結果をもとに露光装置を補正して、凹凸パターン等を精度良く形成することができる電気光学装置の製造方法、及びフォトマスクの位置ずれの検査方法を提供することを目的とする。
本発明によれば、少なくとも第1のフォトマスクを用いて実施する第1の露光と、第1のフォトマスクとはパターンが異なる第2のフォトマスクを用いて実施する第2の露光と、を含む多重露光によって製造される電気光学装置用基板を備えた電気光学装置の製造方法であって、
電気光学装置用基板の基材上に、感光性樹脂材料を積層して樹脂層を形成する樹脂層形成工程と、
樹脂層に対して、第1のフォトマスクを用いて第1の露光を実施する第1露光工程と、
樹脂層に対して、第2のフォトマスクを用いて第2の露光を実施する第2露光工程と、
現像液を用いて、第1のフォトマスクに対応する第1の検査用パターン及び第2のフォトマスクに対応する第2の検査用パターンを形成する現像工程と、
第1の検査用パターンに所定の第1の基準点を定めるとともに、第2の検査用パターンに所定の第2の基準点を定め、第1の基準点と第2の基準点との間の距離を測定し、当該測定距離と所定の基準距離とを比較することにより、第1のフォトマスクと第2のフォトマスクとの縦方向又は横方向の位置ずれを検査する検査工程と、
を含むことを特徴とする電気光学装置の製造方法(以下、第1の電気光学装置の製造方法と称する場合がある。)が提供され、上述した問題を解決することができる。
すなわち、第1及び第2のフォトマスクによってそれぞれ形成された第1及び第2の検査用パターンにおける基準点間の距離と、第1及び第2のフォトマスクが位置ずれすることなく第1及び第2の検査用パターンが形成された場合に想定される基準距離とを比較することにより、第1及び第2のフォトマスクの縦方向又は横方向の相対的な位置ずれを、定量的に検査することができる。したがって、位置ずれが所定値を超える場合には、電気光学装置用基板の製造を中止するとともに、露光装置における基板の載置位置又はフォトマスクの配置位置を補正して、凹凸パターン等が精度良く形成された電気光学装置用基板を備えた電気光学装置を効率的に製造することができる。
なお、本発明においては、上述の所定の基準距離とは、第1のフォトマスクと第2のフォトマスクとが位置ずれすることなく形成された第1の検査用パターン及び第2の検査用パターンにおける第1の基準点と第2の基準点との間の距離を意味する。
また、本発明の第1の電気光学装置の製造方法を実施するにあたり、検査工程において、縦方向の位置ずれを検査する場合には、第1の基準点と第2の基準点とを結ぶ直線を縦方向に対して平行とし、横方向の位置ずれを検査する場合には、第1の基準点と第2の基準点とを結ぶ直線を横方向に対して平行とすることが好ましい。
このように実施することにより、第1及び第2のフォトマスクの縦方向又は横方向の相対的な位置ずれを、第1の基準点と第2の基準点との間の距離から、直接的に測定することができる。したがって、露光装置における基板の載置位置や、フォトマスクの配置位置を、効率的に補正することができる。
また、本発明の第1の電気光学装置の製造方法を実施するにあたり、第1の検査用パターン及び第2の検査用パターンを、基材上における周縁部又は中心部に、複数箇所形成することが好ましい。
このように実施することにより、それぞれの箇所における第1及び第2のフォトマスクの位置ずれを所定値以下に補正することができるために、凹凸パターン等をより精度良く形成することができる。
また、複数箇所に形成された第1の検査用パターン及び第2の検査用パターンを用いて縦方向又は横方向の位置ずれの検査を実施するとともに、それぞれの検査結果の平均値をもとに、露光装置の設定を補正することが好ましい。
このように実施することにより、検査用パターン形成時の誤差や、測定時の誤差を考慮して、露光装置等をより精度良く補正することができる。
また、本発明の第1の電気光学装置の製造方法を実施するにあたり、第1露光工程及び第2露光工程を、基材上に、基材とフォトマスクとの位置合わせ用のアラインメントマークが形成されていない状態で実施するが好ましい。
このように実施することにより、それぞれのフォトマスクの位置ずれを容易に検査して、露光装置における基板の載置位置やフォトマスクの配置位置を補正して、基材とフォトマスクとのアラインメントをとらない場合であっても、凹凸パターン等を精度良く形成することができる。
また、本発明の第1の電気光学装置の製造方法を実施するにあたり、第1の検査用パターン及び第2の検査用パターンの平面形状が、方形及びその相似形、三角形及びその相似形、L字形又はコの字形と方形の組み合わせ、のいずれかであることが好ましい。
このように実施することにより、第1の検査用パターンにおける第1の基準点、及び第2の検査用パターンにおける第2の基準点を任意に規定しやすくなるために、第1及び第2のフォトマスクの縦方向又は横方向の位置ずれをさらに容易に検査することができる。
また、本発明の第1の電気光学装置の製造方法を実施するにあたり、第1の検査用パターンと第2の検査用パターンとが、連続した一つの島状であることが好ましい。
このように実施することにより、例えば、第1の検査用パターンと第2の検査用パターンとが底部でつながった状態で形成されるために、第1及び第2の検査用パターンの歪みを少なくすることができ、縦方向又は横方向の位置ずれをより正確に検査することができる。
また、本発明の第1の電気光学装置の製造方法を実施するにあたり、樹脂層に対して、第1露光工程と、第2露光工程と、現像工程と、を実施することにより、同時に光反射膜の下地層を形成することが好ましい。
このように実施することにより、基板上に形成される凹凸パターンの精度を向上させた電気光学装置用基板を備えた電気光学装置を効率的に製造することができる。
また、本発明の別の態様は、少なくとも第1のフォトマスクを用いて実施する第1の露光と、第1のフォトマスクとはパターンが異なる第2のフォトマスクを用いて実施する第2の露光と、を含む多重露光によって製造される電気光学装置用基板を備えた電気光学装置の製造方法であって、
電気光学装置用基板の基材上に、感光性樹脂材料を積層して樹脂層を形成する樹脂層形成工程と、
樹脂層に対して、第1のフォトマスクを用いて第1の露光を実施する第1露光工程と、
樹脂層に対して、第2のフォトマスクを用いて第2の露光を実施する第2露光工程と、
現像液を用いて、第1のフォトマスクに対応する第1の辺を有する第1の検査用パターン及び第2のフォトマスクに対応する第2の辺を有する第2の検査用パターンを形成する現像工程と、
第1の辺には、所定の第1の基準点及び当該第1の基準点とは異なる第3の基準点を、第2の辺には、所定の第2の基準点及び当該第2の基準点とは異なる第4の基準点を、第1の基準点と第2の基準点とを結ぶ線と、第3の基準点と第4の基準点とを結ぶ線と、が平行となるように定め、第1の辺における第1の基準点と、第2の辺における第2の基準点と、の間の距離(L1)、第1の辺における第1の基準点とは異なる第3の基準点と、第2の辺における第2の基準点とは異なる第4の基準点と、の間の距離(L2)、及び第1の基準点と、第3の基準点と、の間の距離(L3)、又は第2の基準点と、第4の基準点と、の間の距離(L4)、を測定し、第1の辺と第2の辺とのなす角度(θ)を算出することにより、第1のフォトマスクと第2のフォトマスクとの回転方向の位相ずれを検査する検査工程と、
を含むことを特徴とする電気光学装置の製造方法(以下、第2の電気光学装置の製造方法と称する場合がある。)である。
すなわち、第1及び第2のフォトマスクによってそれぞれ形成された第1の辺及び第2の辺における複数の基準点間の距離を測定し、測定値から、第1の辺と第2の辺とのなす角度を算出することにより、特殊な測定器を使用することなく、第1及び第2のフォトマスクの回転方向の位相ずれを容易に検査することができる。したがって、回転方向の位相ずれが所定値を超える場合には、電気光学装置に組み込むことを中止するとともに、露光装置における基板の載置位置又はフォトマスクの配置位置を補正して、凹凸パターン等が精度良く形成された電気光学装置を効率的に製造することができる。
また、本発明の第2の電気光学装置の製造方法を実施するにあたり、検査工程において、第1の基準点と第2の基準点とを結ぶ線、及び第3の基準点と第4の基準点とを結ぶ線と、第1の辺又は第2の辺と、のなす角度を、直角とすることが好ましい。
このように実施することにより、基準点間の距離の測定数を最小限にしつつ、第1及び第2のフォトマスクの位相ずれを効率よく算出することができる。
また、本発明のさらに別の態様は、少なくとも第1のフォトマスクを用いて実施する第1の露光と、第1のフォトマスクとはパターンが異なる第2のフォトマスクを用いて実施する第2の露光と、を含む多重露光によって基材上にパターンを形成する際のフォトマスクの位置ずれ検査方法であって、
基材上に、感光性樹脂材料を積層して樹脂層を形成する樹脂層形成工程と、
樹脂層に対して、第1のフォトマスクを用いて第1の露光を実施する第1露光工程と、
樹脂層に対して、第2のフォトマスクを用いて第2の露光を実施する第2露光工程と、
現像液を用いて、第1のフォトマスクに対応する第1の検査用パターン及び第2のフォトマスクに対応する第2の検査用パターンを形成する現像工程と、
第1の検査用パターンに所定の第1の基準点を定めるとともに、第2の検査用パターンに所定の第2の基準点を定め、第1の基準点と第2の基準点との間の距離を測定し、当該測定距離と所定の基準距離とを比較することにより、第1のフォトマスクと第2のフォトマスクとの縦方向又は横方向の位置ずれを検査する検査工程と、
を含むことを特徴とするフォトマスクの位置ずれ検査方法(以下、第1の検査方法と称する場合がある。)である。
すなわち、第1及び第2のフォトマスクによってそれぞれ形成された第1及び第2の検査用パターンにおける基準点間の距離と、第1及び第2のフォトマスクが位置ずれすることなく第1及び第2の検査用パターンが形成された場合に想定される基準距離とを比較することにより、第1及び第2のフォトマスクの縦方向又は横方向の相対的な位置ずれを、定量的に検査することができる。したがって、位置ずれが所定値を超える場合には、電気光学装置用基板等の製造を中止するとともに、露光装置における基板の載置位置又はフォトマスクの配置位置を正確に補正することができる。
また、本発明のさらに別の態様は、少なくとも第1のフォトマスクを用いて実施する第1の露光と、第1のフォトマスクとはパターンが異なる第2のフォトマスクを用いて実施する第2の露光と、を含む多重露光によって基材上にパターンを形成する際のフォトマスクの位置ずれ検査方法であって、
基材上に、感光性樹脂材料を積層して樹脂層を形成する樹脂層形成工程と、
樹脂層に対して、第1のフォトマスクを用いて第1の露光を実施する第1露光工程と、
樹脂層に対して、第2のフォトマスクを用いて第2の露光を実施する第2露光工程と、
現像液を用いて、第1のフォトマスクに対応する第1の辺を有する第1の検査用パターン及び第2のフォトマスクに対応する第2の辺を有する第2の検査用パターンを形成する現像工程と、
第1の辺には、所定の第1の基準点及び当該第1の基準点とは異なる第3の基準点を、第2の辺には、所定の第2の基準点及び当該第2の基準点とは異なる第4の基準点を、第1の基準点と第2の基準点とを結ぶ線と、第3の基準点と第4の基準点とを結ぶ線と、が平行となるように定め、第1の辺における第1の基準点と、第2の辺における第2の基準点と、の間の距離、第1の辺における第1の基準点とは異なる第3の基準点と、第2の辺における第2の基準点とは異なる第4の基準点と、の間の距離、及び第1の基準点と、第3の基準点と、の間の距離、又は第2の基準点と、第4の基準点と、の間の距離、を測定し、第1の辺と第2の辺とのなす角度を算出することにより、第1のフォトマスクと第2のフォトマスクとの回転方向の位相ずれを検査する検査工程と、
を含むことを特徴とするフォトマスクの位置ずれ検査方法(以下、第2の検査方法と称する場合がある。)である。
すなわち、第1及び第2のフォトマスクによってそれぞれ形成された第1の辺及び第2の辺における複数の基準点間の距離を測定し、測定値から、第1の辺と第2の辺とのなす角度を算出することにより、特殊な測定器を使用することなく、第1及び第2のフォトマスクの回転方向の位相ずれを容易に検査することができる。したがって、回転方向の位相ずれが所定値を超える場合には、電気光学装置等に組み込むことを中止するとともに、露光装置における基板の載置位置又はフォトマスクの配置位置を補正することができる。
以下、図面を参照して、本発明の電気光学装置の製造方法、及びフォトマスクの位置ずれ検査方法に関する実施形態として、第1の検査方法を含む第1の電気光学装置の製造方法、及び第2の検査方法を含む第2の電気光学装置の製造方法の実施形態について具体的に説明する。ただし、かかる実施形態は、本発明の位置態様を示すものであり、この発明を限定するものでなく、本発明の範囲内で任意に変更することが可能である。
[第1実施形態]
第1実施形態は、図1のフロー図に示すように、少なくとも第1のフォトマスクを用いて実施する第1の露光と、第1のフォトマスクとはパターンが異なる第2のフォトマスクを用いて実施する第2の露光と、を含む多重露光により製造される電気光学装置用基板を備えた電気光学装置の製造方法である。
そして、かかる第1の電気光学装置の製造方法は、第1の検査方法として、
電気光学装置用基板の基材上に、感光性樹脂材料を積層して樹脂層を形成する樹脂層形成工程(S1)と、
樹脂層に対して、第1のフォトマスクを用いて第1の露光を実施する第1露光工程(S2)と、
樹脂層に対して、第2のフォトマスクを用いて第2の露光を実施する第2露光工程(S3)と、
現像液を用いて、第1のフォトマスクに対応する第1の検査用パターン及び第2のフォトマスクに対応する第2の検査用パターンを形成する現像工程(S4)と、
第1の検査用パターンに所定の第1の基準点を定めるとともに、第2の検査用パターンに所定の第2の基準点を定め、第1の基準点と第2の基準点との間の距離を測定し、当該測定距離と所定の基準距離とを比較することにより、第1のフォトマスクと第2のフォトマスクとの縦方向又は横方向の位置ずれを検査する検査工程(S5)と、
を含むことを特徴とする。
以下、本実施形態の電気光学装置の製造方法について、感光性樹脂材料からなり、光散乱用の凹凸パターンを有する光反射膜の下地層を備えた電気光学装置用基板としてのカラーフィルタ基板と、対向基板としてのTFD素子(Thin Film Diode)を備えた素子基板と、を含む液晶表示装置を製造する場合を例に採って具体的に説明する。
なお、本実施形態では、カラーフィルタ基板を製造する工程で第1の検査方法を実施する場合を例に採って説明するが、これに制限されることなく、TFD素子やTFT素子(Thin Film Transistor)を備えた素子基板側に光散乱膜を形成する場合などには、素子基板を製造する工程において本発明を適用することができる。
1.カラーフィルタ基板の製造
(1)樹脂層形成工程(S1)
樹脂層形成工程は、図1にS1で示す、カラーフィルタ基板の基材としてのガラス基板上に、感光性樹脂材料を積層して樹脂層を形成する工程である。
より具体的には、図2(a)に示すように、感光性樹脂材料を、例えば、スピンコーター等の塗布装置を用いて、複数のセル領域を含む母基板31A上に均一に塗布して、樹脂層40´を形成する。このとき、例えば、スピンコーターを用いた場合、600〜2,000rpmの回転数で、5〜20秒の塗布時間として、厚さ1〜10μmの樹脂層を形成することができる。
次いで、図示しないものの、解像度や密着性を向上させるために、母基板上に形成した樹脂層をプリベークする。例えば、ホットプレートを用いて、80〜120℃、1〜10分のプリベーク条件とすることができる。
なお、樹脂層を形成する基板は、製造効率上、複数のセル領域を含む母基板であることが好ましいが、これに制限されることなく、単品の基板毎に製造しても構わない。
ここで、樹脂層を構成する感光性樹脂材料の種類は特に制限されるものではないが、例えば、アクリル系樹脂、エポキシ系樹脂、シリコーン系樹脂、フェノール系樹脂、オキセタン系樹脂等の一種単独又は二種以上の組み合わせが挙げられる。また、精度良く凹凸パターンが形成できるように、感光性樹脂材料中に、シリカ粒子、酸化チタン、酸化ジルコニア、酸化アルミニウム等の無機フィラーを添加しておくこともできる。
また、感光性樹脂材料としては、光透過部を透過した光が照射された箇所が光分解して、現像剤に対して可溶化するポジ型と、光透過部を透過した光が照射された箇所が硬化し、現像剤に対して不溶化するネガ型とがあるが、いずれも好適に使用することができる。
なお、本実施形態においては、ポジ型の感光性樹脂材料を使用した場合を例に採って説明する。
(2)第1露光工程(S2)
次いで実施する第1露光工程は、図1にS2で示す、樹脂層に対して、第1のフォトマスクを介して、パターン露光を実施する工程である。
より具体的には、例えば、ステッパーステージ上に母基板を載置するとともに、図2(b)に示すように、第1のフォトマスク111を配置した後、記号112で示されるi線等のエネルギー線を照射して、均一に塗布された感光性樹脂材料からなる樹脂層40´に対してパターン露光を実施する。このとき、感光性樹脂材料の種類等にもよるが、例えば、i線等の露光量を50〜300mJ/cm2の範囲内の値とすることができる。
また、かかる第1露光工程(S1)は、カラーフィルタ基板の製造過程における最初の露光工程であって、母基板31A上に、第1のフォトマスク111と基板31Aとの位置合わせをするためのアラインメントマークが設けられていない状態で実施される。ただし、本実施形態の電気光学装置の製造方法によれば、後述するように、第1及び第2の検査用パターンを形成して、第1及び第2のフォトマスクの縦方向又は横方向の相対的な位置ずれを容易かつ精度良く検査することができる。したがって、検査結果を基に、露光装置を精度良く補正することができるために、かかるアラインメントマークがない状態であっても、樹脂層上に、光散乱用の凹凸パターンを精度良く形成することができる。
また、使用する第1のフォトマスク111には、光散乱用の凹凸パターン用のマスクパターン113が形成されている。かかるマスクパターン113の平面形状は特に制限されるものではないが、例えば、光透過部又は光不透過部を独立した円や多角形からなる平面形状とするとともに、当該光透過部又は光不透過部を画素の3ドット、6ドット、又は12ドットを一単位として、平面方向にランダムに配列されたマスクパターンを有するフォトマスクを使用することが好ましい。この理由は、このようなマスクパターンを有するフォトマスクを使用して得られた光反射膜であれば、液晶表示装置等に使用した場合に、干渉縞の発生を効果的に抑制することができるためである。
一方、第1のフォトマスク111におけるマスクパターン113の平面形状を予め非対称形状パターンとすることも好ましい。この理由は、現像工程において、現像条件等が多少ばらついた場合であっても、所望の非対称形状の凹凸パターンを精度良く形成することができるためである。
また、第1露光工程において、第1のフォトマスクとしてハーフトーンマスクを用いて、ハーフトーン露光を実施することも好ましい。
この理由は、第1露光工程、又は後工程の第2露光工程の少なくとも一方で、かかるハーフトーン露光を実施することにより、露光回数を少なくしつつ、光散乱用の凹凸パターンを精度良く、かつ、効率的に形成することができるためである。したがって、電気光学装置を、全体として効率的に製造することができる。
また、第1のフォトマスク111には、第1の検査用パターン131を形成するためのマスクパターン115が形成されている。かかるマスクパターン115は、第1のフォトマスク111の周縁部又は中心部に形成されていることが好ましい。この理由は、母基板の周縁部又は中心部における、後に分断されて使用されなくなる箇所の樹脂層に対して、第1の検査用パターンを露光することにより、電気光学装置に組み込まれた後には不要となる第1の検査用パターンを除去することができるためである。
なお、第1の検査用パターンを形成するためのマスクパターンの形状や数、形成位置については、第2の検査用パターンを形成するためのマスクパターンの形状と併せて、後述する。
(3)第2露光工程(S3)
次いで実施する第2露光工程は、図1にS3で示す、第1の露光後の樹脂層に対して、第2のフォトマスクを介して、さらにパターン露光を実施する工程である。
より詳細には、第1露光工程を実施した母基板を、例えば、ステッパーステージ上から一括露光用の露光装置上に移動した後、図2(c)に示すように、第1のフォトマスク111とは異なるパターンの第2のフォトマスク121を配置し、同様にエネルギー線122を照射して、樹脂層40´に対してパターン露光を実施する。
このとき、それぞれ使用する第1及び第2のフォトマスクのマスクパターンを異ならせるとともに、異なる露光量で露光することにより、所定の傾斜部又は段差部を有する光散乱用の凹凸パターンを精度良く形成することができる。
また、第2のフォトマスク121における、光散乱用の凹凸パターンを形成するためのマスクパターン123に関し、第1のフォトマスク111のそれぞれのマスクパターン113の外縁よりも若干大きい外縁のマスクパターン123とすることが好ましい。
この理由は、このような第1のフォトマスク及び第2のフォトマスクを用いて多重露光することにより、所望の傾斜部又は階段状部を有する凹凸パターンをより精度良く形成することができるためである。
ただし、第2のフォトマスク121の周縁部又は中心部に備えられる、第2の検査用パターンを形成するためのマスクパターン125は、後述するように、形成する第1の及び第2の検査用パターンの形状により異なるために、第1の検査用パターンを形成するためのマスクパターン115とは必ずしも相関関係にある必要はない。
なお、第1露光工程において説明したとおり、光散乱用の凹凸パターンを精度良く、かつ、効率的に形成することができることから、第2露光工程において、第2のフォトマスクとしてハーフトーンマスクを用いて、ハーフトーン露光を実施することも好ましい。
また、上述のとおり、第2露光工程についても、母基板31A上に、第2のフォトマスク121と基板31Aとの位置合わせ用のアラインメントマークが形成されていない状態で実施される。ただし、本実施形態の電気光学装置の製造方法であれば、後述するように、第1のフォトマスクと第2のフォトマスクとの、縦方向又は横方向の相対的な位置ずれを容易かつ精度良く検査することができる。したがって、適宜露光装置等を精度良く補正することができるために、光散乱用の凹凸パターンを精度良く形成することができる。
(4)現像工程(S4)
次いで実施する現像工程は、図1にS4で示す、現像液を用いて、光散乱用の凹凸パターンを形成するとともに、第1のフォトマスクに対応する第1の検査用パターン及び第2のフォトマスクに対応する第2の検査用パターンを形成する工程である。
より具体的には、例えば、図2(d)に示すように、母基板31A上の樹脂層40´を、現像液120を用いて現像することにより、第1のフォトマスク111の光透過部113、115及び第2のフォトマスク121の光透過部123、125を透過した光が照射された部分が現像され、それぞれの表示領域内において、複数の凸部又は凹部からなる光散乱用の凹凸パターン110を有する光反射膜の下地層を形成することができる。
一方、母基板31A上の周縁部又は中心部においては、第1の検査用パターン131及び第2の検査用パターン133が形成される。ここで、形成される第1及び第2の検査用パターン131、133の平面形状としては、例えば、図3(a)〜(f)に示すように、方形及びその相似形、三角形及びその相似形、L字形又はコの字形と方形との組み合わせ等が挙げられる。かかる図3(a)〜(f)に示す検査用パターンは、それぞれ第1露光工程の露光量を第2露光工程の露光量よりも少なくした場合に形成される検査用パターンを示している。このような検査用パターンであれば、後述するマスクの縦方向又は横方向の相対的な位置ずれの検査を容易に行うことができる。
ただし、第1及び第2のフォトマスクの縦方向又は横方向の相対的な位置ずれの検査に加えて、第2実施形態で説明する回転方向の相対的な位相ずれの検査についても、容易に実施することができることから、図3(a)に示すような、方形の検査用パターンとすることが好ましい。
また、第1の検査用パターン131と第2の検査用パターン133とが、連続した一つの島状であることが好ましい。すなわち、例えば、図3(a)〜(b)に示すように、第1の検査用パターン131の周囲に第2の検査用パターン133が形成され、第1及び第2の検査用パターン131、133が底部でつながった状態で形成されることが好ましい。
この理由は、一体化された検査用パターンが形成されるために、第1及び第2の検査用パターンの歪みを少なくすることができ、縦方向又は横方向の相対的な位置ずれをより正確に検査することができるためである。
このような第1及び第2の検査用パターンは、第1の検査用パターンと第2の検査用パターンの形成箇所を隣接させるとともに、第1の検査用パターンを形成するための第1露光工程の露光量と、第2の検査用パターンを形成するための第2露光工程の露光量とを異ならせることにより形成することができる。
なお、本実施形態で使用するポジ型の感光性樹脂材料ではなく、ネガ型の感光性樹脂材料を使用して、第1露光工程の露光量を第2露光工程の露光量よりも多くして形成した場合には、例えば、図4(a)〜(f)に示すような第1及び第2の検査用パターン131、133を形成することができる。
また、第1及び第2の検査用パターンは上述のとおり、母基板の周縁部又は中心部における、後に分断して除去される位置に形成されるが、図5に示すように、母基板31Aの周縁部又は中心部に、複数箇所形成することが好ましい。
この理由は、それぞれの箇所における第1のフォトマスク及び第2のフォトマスクの縦方又は横方向の相対的な位置ずれの検査結果をもとに、露光装置等を精度良く補正して、第1及び第2のフォトマスクの位置精度を向上させることができ、樹脂層表面に凹凸パターンを精度良く形成することができるためである。
なお、現像方法については特に制限されるものではなく、多重露光された樹脂層に対して、所定の現像液を用いて現像することにより、光散乱用の凹凸パターンや、第1及び第2の検査用パターンを形成することができる。
(5)検査工程(S5)
次いで実施する検査工程は、図1にS5で示す、形成された第1の検査用パターンに所定の第1の基準点を定めるとともに、第2の検査用パターンに所定の第2の基準点を定め、第1の基準点と第2の基準点との間の距離を測定し、当該測定距離と所定の基準距離とを比較することにより、第1のフォトマスクと第2のフォトマスクとの縦方向又は横方向の相対的な位置ずれを検査する工程である。
ここで、かかる検査工程(S5)に係る位置ずれの測定方法を、さらにステップ毎に分けて、そのフロー(S5a1〜S5a2)を図6に示す。
まず、第1のフォトマスクと第2のフォトマスクとの縦方向及び横方向の相対的な位置ずれを検査するために、第1の検査用パターンにおける第1の基準点及び第2の検査用パターンにおける第2の基準点を特定する(S5a1)。
ここで、かかる第1及び第2の基準点の位置に関し、縦方向の位置ずれを検査する場合には、第1の検査用パターンにおいて任意の第1の基準点を定めるとともに、第1の基準点を通り、縦方向に対して平行な直線と第2の検査用パターンとの交点を第2の基準点とすることが好ましい。すなわち、第1の基準点と第2の基準点とを結ぶ直線が、縦方向に対して平行となるように、第1の基準点と第2の基準点を定めることが好ましい。
一方、横方向の位置ずれを検査する場合には、第1の検査用パターンにおいて任意の第1の基準点を定めるとともに、第1の基準点を通り、横方向に対して平行な直線と第2の検査用パターンとの交点を第2の基準点とすることが好ましい。すなわち、第1の基準点と第2の基準点とを結ぶ直線が、横方向に対して平行となるように、第1の基準点と第2の基準点を定めることが好ましい。
この理由は、このように第1の基準点と第2の基準点とを定め、当該第1の基準点と第2の基準点との間の距離と、第1及び第2のフォトマスクが位置ずれすることなく第1及び第2の検査用パターンが形成された場合に想定される基準距離とを比較することにより、フォトマスクの相対的な位置ずれの有無及び位置ずれの幅を容易に測定することができるためである。
以上のような第1及び第2の基準点を定め方にしたがって、図3(a)〜(f)に示す第1及び第2の検査用パターン131、133においてそれぞれ定められる第1の基準点11及び第2の基準点13は、図7及び図8のように例示することができる。すなわち、第1のフォトマスクと第2のフォトマスクとの縦方向の相対的な位置ずれを検査する場合には、図7(a)〜(f)に示すように、第1の基準点11及び第2の基準点12を定めることができる。一方、第1のフォトマスクと第2のフォトマスクとの横方向の相対的な位置ずれを検査する場合には、図8(a)〜(f)に示すように、第1の基準点11及び第2の基準点12を定めることができる。
以下、上述した第1及び第2の検査用パターンのうち、図3(a)に示す、方形状の第1及び第2の検査用パターン131、133を形成した場合における、第1及び第2のフォトマスクの縦方向の位置ずれの検査、及び横方向の位置ずれの検査を実施する検査工程について、図9を参照して説明する。
図9(a)に示すように、第1の検査用パターン131及び第2の検査用パターン133において、上述のとおり、縦方向のフォトマスクの位置ずれを検査するために用いる第1の基準点11y及び第2の基準点12yと、横方向のフォトマスクの位置ずれを検査するために用いる第1の基準点11x及び第2の基準点12xとが特定される(S5a1)。
次いで、縦方向のフォトマスクの位置ずれを検査するための第1の基準点11yと第2の基準点12yとの間の距離Lyを測定した後(S5a2)、それぞれの検査用パターンが正常に形成された場合に想定される基準距離LYと比較することにより、第1のフォトマスクと第2のフォトマスクとの縦方向のずれ量Δyを算出する(S5a3)。したがって、この場合には、測定距離Lyと基準距離LYとの差(Δy=Ly−LY)が、そのまま縦方向の相対的な位置ずれの大きさを示すこととなる。
なお、縦方向の位置ずれを検査する場合には、図9(b)に示すように、第1の検査用パターン131における最下部に位置する一点を第1の基準点11yとして、上述したのと同様に第2の基準点12yを規定することによっても、同様に検査することができる。
次いで、横方向のフォトマスクの位置ずれを検査するための第1の基準点11xと第2の基準点12xとの間の距離Lxを測定した後(S5a4)、それぞれの検査用パターンが正常に形成された場合に想定される基準距離LXと比較することにより、第1のフォトマスクと第2のフォトマスクとの横方向のずれ量Δxを算出する(S5a5)。したがって、この場合には、測定距離Lxと基準距離LXとの差(Δx=Lx−LX)が、そのまま横方向の相対的な位置ずれの大きさを示すこととなる。
なお、横方向の位置ずれを検査する場合には、図9(b)に示すように、第1の検査用パターンにおける最も左側に位置する一点を第1の基準点11xとして、上述したのと同様に第2の基準点12xを規定することによっても、同様に検査することができる。
次いで、以上のようにフォトマスクの位置ずれの検査を実施した結果、測定される縦方向又は横方向の位置ずれの値が所定値を超える場合には、ステッパーステージや一括露光用の露光装置等における、基板の載置位置やフォトマスクの配置位置を補正する(S5a6)。
このとき、上述したとおり、基板上における複数箇所に第1及び第2の検査用パターンを形成して検査した場合には、それぞれの検査結果の平均値をもとに、露光装置等を補正することが好ましい。この理由は、検査用パターンの形成時の誤差や、測定時の誤差が生じる場合があり、かかる誤差を考慮したうえで、より精度良く露光装置等の補正をすることができるためである。
また、併せて、同じ条件で製造した電気光学装置用基板の製造を中止することにより、製造される電気光学装置が不良品となることを避けることができる。
なお、光散乱用の凹凸パターン等を形成するにあたり、3つ以上のフォトマスクを用いて多重露光する場合であっても、それぞれのフォトマスクに対応した検査用パターンを形成することにより、それぞれのフォトマスクの縦方向又は横方向の相対的な位置ずれを容易かつ精度良く検査することができる。
(6)その他の工程
次いで、図2(e)に示すように、表面に凹凸パターンを有する樹脂層をメルトベークすることにより、凹凸パターン110の表面をなだらかな傾斜面とする。このようにして、光反射膜の下地層が形成される。
次いで、図示しないが、光散乱用の凹凸パターンを有する光反射膜の下地層が形成された母基板31A上に、反射領域を形成するための反射膜を形成する(S6)。かかる反射膜は、蒸着法やスパッタリング法にてアルミニウム等の金属材料を母基板上に被着させた後、フォトリソグラフィ方を用いてパターニングすることにより形成することができる。
また、半透過反射型の電気光学装置用基板を製造する場合には、それぞれの画素に対応させて、透過領域を形成する開口部を備えた反射膜を形成する。
次いで、それぞれの画素に対応して、R、G、Bのうちのいずれか一色の着色層を形成する。かかる着色層は、顔料や染料等の着色材を分散させた透明樹脂等からなる感光性樹脂を母基板上に塗布し、当該感光性樹脂に対してパターン露光及び現像処理を順次施すことにより形成することができる。なお、かかる露光及び現像処理は、R、G、Bそれぞれの色毎に繰り返すことになる。
次いで、それぞれの画素領域に対応する複数の開口部39aを備えた遮光膜39を形成する。かかる遮光膜39としては、例えば、クロム(Cr)やモリブテン(Mo)等の金属膜を遮光膜39として使用したり、あるいは、R(赤)、G(緑)、B(青)の3色の着色材を共に樹脂その他の基材中に分散させたものや、黒色の顔料や染料等の着色材を樹脂その他の基材中に分散させたものなどを用いたりすることができる。
例えば、金属膜を用いて遮光膜39を形成する場合には、クロム(Cr)等の金属材料を蒸着法等により第1の基体31上に積層した後、所定のパターンに合わせてエッチング処理することにより形成することができる。
次いで、着色層や遮光層等が形成された母基板上に、例えば、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、イミド樹脂、フッ素樹脂等を用いて、母基板31A上に全面的に透光保護層41Xを形成する。これらの樹脂は流動性を有する未硬化状態で基板上に塗布され、乾燥、光硬化、熱硬化などの適宜の手段で硬化される。塗布方法としては、スピンコート法や印刷法などを用いることができる。次いで、上記透光保護層41Xに、フォトリソグラフィ法を用いてパターニングを施し、画像表示領域に限定されたオーバーコートとしての保護膜41を形成する。この工程によって、透光保護層41Xから画像表示領域以外の領域、すなわち、後にシール材(図示せず。)が印刷される領域及びその外側領域となる領域上の透光性素材が欠落される。
次いで、保護膜上に、全面的にITO(インジウムスズ酸化物)等の透明導電材料からなる透明導電層を、例えば、スパッタリング法により形成する。次いで、透明導電層に対して、フォトリソグラフィ法を用いてパターニングを施し、所定のパターン形状の電極を形成する(S7)。例えば、製造する電気光学装置用基板が、パッシブマトリクス型の液晶表示装置や、TFD素子(Thin Film Diode)を備えたアクティブマトリクス型の液晶表示装置に使用されるカラーフィルタ基板である場合には、複数の透明電極が並列したストライプ状にパターニングされる。また、製造する電気光学装置用基板が、TFT素子(Thin Film Transistor)を備えたアクティブマトリクス型の液晶表示装置に使用されるカラーフィルタ基板である場合には、それぞれのセル領域に対応した面状電極としてパターニングされる。
次いで、透明電極が形成された母基板上において、それぞれのセル領域毎に、ポリイミド樹脂等からなる配向膜を形成することにより、カラーフィルタ基板を製造することができる。
2.素子基板の製造
素子基板60を製造するにあたり、まず、図10(a)に示すように、ガラス基板からなる基体61上におけるそれぞれの表示領域内に、素子第1電極71を形成する。この素子第1電極71は、例えば、タンタル合金から構成されており、スパッタリング法や電子ビーム蒸着法を用いて形成することができる。このとき、素子第1電極71の形成前に、第2のガラス基板61に対する素子第1電極71の密着力を著しく向上させることができるとともに、第2のガラス基板61から素子第1電極71への不純物の拡散を効率的に抑制することができることから、基体61上に酸化タンタル(Ta25)等からなる絶縁膜を形成することも好ましい。
次いで、図10(b)に示すように、素子第1電極71の表面を陽極酸化法によって酸化させることにより、酸化膜72を形成する。より具体的には、素子第1電極71が形成された基板を、クエン酸溶液等の電解液中に浸漬した後、かかる電解液と、素子第1電極71との間に所定電圧を印加して、素子第1電極71の表面を酸化させることができる。
次いで、再び、スパッタリング法等により、素子第1電極71を含む基板上に、全面的に金属膜を形成し、それをフォトリソグラフィ法によって、パターニングすることにより、図10(c)に示すように、素子第2電極73、74及びデータ線65を形成する。このようにして、TFD素子69及びデータ線65を形成することができる。
次いで、図10(d)に示すように、スパッタリング法等により、ITO(インジウムスズ酸化物等)等の透明導電体材料からなる透明導電層を形成した後、フォトリソグラフィ法を用いてパターニングすることにより、TFD素子69と電気的に接続された画素電極63を形成する。
次いで、図10(e)に示すように、画素電極63等が形成された素子基板60上に、ポリイミド樹脂等からなる配向膜75を形成することにより、素子基板60を製造することができる。
なお、上述の素子基板の製造工程においては、TFD素子を備えた素子基板の製造工程について説明したが、TFT素子を備えた素子基板であっても構わない。また、対向基板は素子基板に限られず、パッシブマトリクス型構造の電気光学装置である場合には、素子を備えない電気光学装置用基板となる。
また、これらの対向基板上に、光反射膜を備える場合等、表面に凹凸パターンを有する樹脂層等を備える場合には、対向基板の製造工程においても、本発明を適用することができる。
3.組立工程
次いで、製造したカラーフィルタ基板及び素子基板等から、図11に示すような液晶表示装置10を組み立てる(S8)。
具体的には、カラーフィルタ基板30又は素子基板60のいずれか一方において、表示領域Aを囲むようにしてシール材23を積層した後、他方の基板を重ね合わせて、加熱圧着することにより、カラーフィルタ基板30及び素子基板60を貼り合わせて、複数のセル構造を含む大判パネルを形成する。
次いで、大判パネルを、それぞれのセル領域毎に分断するとともに、それぞれのセル内に、シール材23の一部に設けられた注入口23aから液晶材料21を注入した後、封止材25等により封止することにより、単品としての液晶パネルを形成する。この時点で、母基板の周縁部や中心部に形成されていた第1及び第2の検査用パターンが、単品としての液晶パネル上には残っていない状態となる。
さらに、カラーフィルタ基板30及び素子基板60それぞれの外面に、位相差板(1/4λ板)及び偏光板(図示せず)を配置したり、ドライバ91やフレキシブル回路基板93を実装したりした後、バックライト等とともに筐体(図示せず)に組み込むことにより、液晶表示装置10を組み立てる。
[第2実施形態]
第2実施形態は、少なくとも第1のフォトマスクを用いて実施する第1の露光と、第1のフォトマスクとはパターンが異なる第2のフォトマスクを用いて実施する第2の露光と、を含む多重露光により製造される電気光学装置用基板を備えた電気光学装置の製造方法である。
そして、かかる第2の電気光学装置の製造方法は、第2の検査方法として、
電気光学装置用基板の基材上に、感光性樹脂材料を積層して樹脂層を形成する樹脂層形成工程と、
樹脂層に対して、第1のフォトマスクを用いて第1の露光を実施する第1露光工程と、
樹脂層に対して、第2のフォトマスクを用いて第2の露光を実施する第2露光工程と、
現像液を用いて、第1のフォトマスクに対応する第1の辺を有する第1の検査用パターン及び第2のフォトマスクに対応する第2の辺を有する第2の検査用パターンを形成する現像工程と、
第1の辺には、所定の第1の基準点及び当該第1の基準点とは異なる第3の基準点を、第2の辺には、所定の第2の基準点及び当該第2の基準点とは異なる第4の基準点を、第1の基準点と第2の基準点とを結ぶ線と、第3の基準点と第4の基準点とを結ぶ線と、が平行となるように定め、第1の辺における第1の基準点と、第2の辺における第2の基準点と、の間の距離(L1)、第1の辺における第1の基準点とは異なる第3の基準点と、第2の辺における第2の基準点とは異なる第4の基準点と、の間の距離(L2)、及び第1の基準点と、第3の基準点と、の間の距離(L3)、又は第2の基準点と、第4の基準点と、の間の距離(L4)、を測定し、第1の辺と第2の辺とのなす角度(θ)を算出することにより、第1のフォトマスクと第2のフォトマスクとの回転方向の位相ずれを検査する検査工程と、
を含むことを特徴とする。
以下、第2実施形態の電気光学装置の製造方法としての液晶表示装置の製造方法について、第1実施形態と異なる第2の検査方法を実施する検査工程(S5)と現像工程(S4)を中心に説明し、第1実施形態と同様の内容とすることができる樹脂層形成工程(S1)、第1露光工程(S2)、第2露光工程(S3)、及びその他の工程(S6〜S11)等については説明を省略する。
なお、本実施形態においても、ポジ型の感光性樹脂材料を使用した場合を例に採って説明する。
1.現像工程
第2実施形態における現像工程は、現像液を用いて、光散乱用の凹凸パターンを形成するとともに、第1のフォトマスクに対応する第1の辺を有する第1の検査用パターン及び第2のフォトマスクに対応する第2の辺を有する第2の検査用パターンを形成する工程である(S4)。
ここで、複数の凸部又は凹部からなる光散乱用の凹凸パターン112を有する光反射膜の下地層や、母基板上の周縁部又は中心部における、第1の検査用パターン及び第2の検査用パターンについては、第1実施形態と同様の現像方法により形成することができる。
かかる第1及び第2の検査用パターンの平面形状としては、例えば、図12(a)〜(f)に示すように、方形及びその相似形、三角形及びその相似形、L字形又はコの字形と方形との組み合わせ等、それぞれ対応する所定の辺を有する形状が挙げられる。このような検査用パターンとすることにより、後述するマスクの回転方向の相対的な位相ずれの検査を行うことが容易になる。
2.検査工程
次いで実施する検査工程は、形成された第1の検査用パターンの第1の辺における第1の基準点と、第2の検査用パターンの第2の辺における第2の基準点と、の間の距離(L1)、第1の辺における第3の基準点と、第2の辺における第4の基準点との間の距離(L2)、及び第1の基準点と、第3の基準点との間の距離(L3)、又は第2の基準点と、第4の基準点との間の距離(L4)を測定し、第1の辺と第2の辺とのなす角度(θ)を算出することにより、第1のフォトマスクと第2のフォトマスクとの回転方向の相対的な位相ずれを検査する工程である。
ここで、かかる検査工程(S5)に係る位相ずれの測定方法を、さらにステップ毎に分けて、そのフロー(S5b1〜S5b6)を図13に示す。
まず、第1の検査用パターンの第1の辺における第1及び第3の基準点と、第2の検査用パターンにおける第2及び第4の基準点とを特定する(S5b1)。
ここで、かかる第1〜第4の基準点の位置に関し、第1の基準点と第2の基準点とを結ぶ線と、第3の基準点と第4の基準点とを結ぶ線とが平行となるように、それぞれの基準点を規定する。例えば、図14(a)〜(f)に示すように、第1の検査用パターン131における第1の辺131aにおいて、任意の2点を第1の基準点11及び第3の基準点13とし、第1の基準点11と第2の基準点12とを結ぶ線及び第3の基準点13と第4の基準点14とを結ぶ線と、第1の辺131aとのなす角度が直角となる点を、第2の検査用パターン133の第2の辺133aにおける第2基準点12及び第4の基準点14とすることができる。
以下、上述した第1及び第2の検査用パターンのうち、図12(b)に示す、方形状の第1及び第2の検査用パターン131、133を形成した場合における、第1及び第2のフォトマスクの回転方向の位相ずれの検査工程について、図15を参照して説明する。
図15に示すように、第1の検査用パターン131及び第2の検査用パターン133において、上述のとおり、第1の辺131aにおける第1の基準点11及び第3の基準点13と、第2の辺133aにおける第2の基準点12及び第4の基準点14とが特定される(S5b1)。
次いで、それぞれの基準点11〜14の間の距離L1〜L4を測定する(S5b2)。具体的には、図15に示すように、第1の基準点と第2の基準点との間の距離(L1)、第3の基準点と第4の基準点との間の距離(L2)、及び第1の基準点と第3の基準点との間の距離(L3)、又は第2の基準点と第4の基準点との間の距離(L4)、をそれぞれ測定する。
次いで、それぞれ測定した基準点11〜14の間の距離L1〜L4をもとに、第1の辺131aと第2の辺133aとのなす角度(θ)を算出することにより、第1のフォトマスクと第2のフォトマスクとの回転方向の位相ずれ(θ)を検査する(S5b3)。
具体的には、図15に示すように、第1の基準点11と第2の基準点12とを結ぶ線、及び第3の基準点13と第4の基準点14とを結ぶ線と、第1の辺131aとのなす角度を直角とした場合には、第1の辺131aと第2の辺133aとのなす角度(θ)を、例えば、下記式(1)又は(2)を用いて算出することができる。
θ=tan-1(|L1−L2|/L3) (1)
θ=sin-1(|L1−L2|/L4) (2)
また、かかる第1及び第2のフォトマスクの相対的な位相ずれ(θ)は、図16に示すように、第1の検査用パターン131における第1の辺131aにおいて、任意の2点を第1及び第3の基準点11、13とし、第1の基準点11と第2の基準点12とを結ぶ線及び第3の基準点13と第4の基準点14とを結ぶ線と、第2の辺133aとのなす角度が直角となる点を、第2の検査用パターン133の第2の辺133aにおける第2及び第4の基準点12、14とすることによっても算出することができる。
具体的には、第1の基準点と第2の基準点とを結ぶ線、及び第3の基準点と第4の基準点とを結ぶ線と、第2の辺と、のなす角度を、直角とした場合には、第1の辺と第2の辺とのなす角度(θ)を、例えば、下記式(3)又は(4)を用いて算出することができる。
θ=tan-1(|L1−L2|/L4) (3)
θ=sin-1(|L1−L2|/L3) (4)
このように、本発明に係る第2の検査方法によれば、L1、L2、L3、あるいはL1、L2、L4、いずれかの3つの距離を測定することにより、角度測定器等の複雑かつ高価な測定器を使用することなく、第1及び第2のフォトマスクの回転方向の相対的な位相ずれを容易かつ精度良く算出することができる。
そして、算出される角度(θ)の値が所定値を超える場合には、ステッパーステージや一括露光用の露光装置等における、基板の載置位置やフォトマスクの配置位置を補正する(S5b4)。また、併せて、同じ条件で製造した電気光学装置用基板の製造を中止することにより、製造される電気光学装置が不良品となることを少なくすることができる。
なお、光散乱用の凹凸パターン等を形成するにあたり、さらに3つ以上のフォトマスクを用いて多重露光する場合であっても、それぞれのフォトマスクに対応して検査用パターンを形成することにより、それぞれのフォトマスクの回転方向の相対的な位相ずれを容易かつ精度良く検査することができる。
本発明によれば、多重露光を行う際の、第1のフォトマスクと第2のフォトマスクとの相対的な位置ずれを防止して、光反射膜の下地層等の凹凸パターンが精度良く形成された樹脂層を備えた電気光学装置を製造することができる。したがって、表示される画像における表示特性を向上させることができ、液晶表示装置等の電気光学装置や電子機器、例えば、携帯電話機やパーソナルコンピュータ等をはじめとして、液晶テレビ、ビューファインダ型・モニタ直視型のビデオテープレコーダ、カーナビゲーション装置、ページャ、電気泳動装置、電子手帳、電卓、ワードプロセッサ、ワークステーション、テレビ電話、POS端末、タッチパネルを備えた電子機器、電子放出素子を備えた装置(FED:Field Emission DisplayやSCEED:Surface-Conduction Electron-Emitter Display)などに適用することができる。
また、本発明のフォトマスクの位置ずれの検査方法によれば、言うまでもなく、電気光学装置の製造時に限らず、複数のフォトマスクを用いた多重露光によりパターン形成する際のフォトマスクの位置ずれを、容易に検査することができる。
なお、本発明の要旨を変更しない範囲で、上述した各実施形態を組み合わせても構わない。
本発明に係る電気光学装置の製造方法のフローを示す図である。 (a)〜(e)は、多重露光による検査用パターン及び凹凸パターンの形成方法を説明するために供する図である。 (a)〜(f)は、それぞれポジ型の感光性樹脂材料を用いて形成した、第1の検査方法に用いることができる検査用パターンの形状を示す図である。 (a)〜(f)は、それぞれネガ型の感光性樹脂材料を用いて形成した、第1の検査方法に用いることができる検査用パターンの形状を示す図である。 検査用パターンの形成箇所及び数を説明するために供する図である。 縦方向又は横方向の位置ずれの測定方法のフローを示す図である。 (a)〜(f)は、縦方向の位置ずれを測定する場合の第1及び第2の基準点の例を示す図である。 (a)〜(f)は、横方向の位置ずれを測定する場合の第1及び第2の基準点の例を示す図である。 (a)及び(b)は、縦方向及び横方向の位置ずれの測定方法を説明するために供する図である。 (a)〜(e)は、TFD素子を備えた素子基板の製造工程を説明するために供する図である。 液晶表示装置に用いられる液晶パネルの概略斜視図である。 (a)〜(f)は、それぞれ第2の検査方法に用いることができる検査用パターンの形状を示す図である。 回転方向の位相ずれの測定方法のフローを示す図である。 (a)〜(f)は、回転方向の位相ずれを測定する場合の第1〜第4の基準点の例を示す図である(その1)。 回転方向の位相ずれの測定方法を説明するために供する図である。 (a)〜(f)は、回転方向の位相ずれを測定する場合の第1〜第4の基準点の例を示す図である(その2)。 従来のフォトマスクの位置ずれの評価方法を説明するために供する図である。
符号の説明
10:液晶表示装置、11:第1の基準点、12:第2の基準点、13:第3の基準点、14:第4の基準点、31:ガラス基板、31A:母基板、40:光反射膜の下地層、40´:樹脂層、110:凹凸パターン、111:第1のフォトマスク、120:現像液、121:第2のフォトマスク、131:第1の検査用パターン、131a:第1の辺、133:第2の検査用パターン、133a:第2の辺

Claims (12)

  1. 少なくとも第1のフォトマスクを用いて実施する第1の露光と、前記第1のフォトマスクとはパターンが異なる第2のフォトマスクを用いて実施する第2の露光と、を含む多重露光によって製造される電気光学装置用基板を備えた電気光学装置の製造方法において、
    前記電気光学装置用基板の基材上に、感光性樹脂材料を積層して樹脂層を形成する樹脂層形成工程と、
    前記樹脂層に対して、前記第1のフォトマスクを用いて第1の露光を実施する第1露光工程と、
    前記樹脂層に対して、前記第2のフォトマスクを用いて第2の露光を実施する第2露光工程と、
    現像液を用いて、前記第1のフォトマスクに対応する第1の検査用パターン及び第2のフォトマスクに対応する第2の検査用パターンを形成する現像工程と、
    前記第1の検査用パターンに所定の第1の基準点を定めるとともに、前記第2の検査用パターンに所定の第2の基準点を定め、前記第1の基準点と第2の基準点との間の距離を測定し、当該測定距離と所定の基準距離とを比較することにより、前記第1のフォトマスクと第2のフォトマスクとの縦方向又は横方向の位置ずれを検査する検査工程と、
    を含むことを特徴とする電気光学装置の製造方法。
  2. 前記検査工程において、前記縦方向の位置ずれを検査する場合には、前記第1の基準点と第2の基準点とを結ぶ直線を前記縦方向に対して平行とし、前記横方向の位置ずれを検査する場合には、前記第1の基準点と第2の基準点とを結ぶ直線を前記横方向に対して平行とすることを特徴とする請求項1に記載の電気光学装置の製造方法。
  3. 前記第1の検査用パターン及び第2の検査用パターンを、前記基材上における周縁部又は中心部に、複数箇所形成することを特徴とする請求項1又は2に記載の電気光学装置の製造方法。
  4. 前記複数箇所に形成された前記第1の検査用パターン及び第2の検査用パターンを用いて前記縦方向又は横方向の位置ずれの検査を実施するとともに、それぞれの検査結果の平均値をもとに、露光装置の設定を補正することを特徴とする請求項3に記載の電気光学装置の製造方法。
  5. 前記第1露光工程及び第2露光工程を、前記基材上に、前記基材とフォトマスクとの位置合わせ用のアラインメントマークが形成されていない状態で実施することを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の電気光学装置の製造方法。
  6. 前記第1の検査用パターン及び第2の検査用パターンの平面形状が、方形及びその相似形、三角形及びその相似形、L字形又はコの字形と方形との組み合わせ、のいずれかであることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の電気光学装置の製造方法。
  7. 前記第1の検査用パターンと第2の検査用パターンとが、連続した一つの島状であることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載の電気光学装置の製造方法。
  8. 前記樹脂層に対して、前記第1露光工程と、前記第2露光工程と、前記現像工程と、を実施することにより、同時に光反射膜の下地層を形成することを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項に記載の電気光学装置の製造方法。
  9. 少なくとも第1のフォトマスクを用いて実施する第1の露光と、前記第1のフォトマスクとはパターンが異なる第2のフォトマスクを用いて実施する第2の露光と、を含む多重露光によって製造される電気光学装置用基板を備えた電気光学装置の製造方法において、
    前記電気光学装置用基板の基材上に、感光性樹脂材料を積層して樹脂層を形成する樹脂層形成工程と、
    前記樹脂層に対して、前記第1のフォトマスクを用いて第1の露光を実施する第1露光工程と、
    前記樹脂層に対して、前記第2のフォトマスクを用いて第2の露光を実施する第2露光工程と、
    現像液を用いて、前記第1のフォトマスクに対応する第1の辺を有する第1の検査用パターン及び第2のフォトマスクに対応する第2の辺を有する第2の検査用パターンを形成する現像工程と、
    前記第1の辺には、所定の第1の基準点及び当該第1の基準点とは異なる第3の基準点を、前記第2の辺には、所定の第2の基準点及び当該第2の基準点とは異なる第4の基準点を、前記第1の基準点と第2の基準点とを結ぶ線と、前記第3の基準点と第4の基準点とを結ぶ線と、が平行となるように定め、前記第1の辺における第1の基準点と、前記第2の辺における第2の基準点と、の間の距離(L1)、前記第1の辺における第1の基準点とは異なる第3の基準点と、前記第2の辺における第2の基準点とは異なる第4の基準点と、の間の距離(L2)、及び前記第1の基準点と、前記第3の基準点と、の間の距離(L3)、又は前記第2の基準点と、前記第4の基準点と、の間の距離(L4)、を測定し、前記第1の辺と第2の辺とのなす角度(θ)を算出することにより、前記第1のフォトマスクと第2のフォトマスクとの回転方向の位相ずれを検査する検査工程と、
    を含むことを特徴とする電気光学装置の製造方法。
  10. 前記検査工程において、前記第1の基準点と前記第2の基準点とを結ぶ線、及び前記第3の基準点と前記第4の基準点とを結ぶ線と、前記第1の辺又は前記第2の辺と、のなす角度を、直角とすることを特徴とする請求項9に記載の電気光学装置の製造方法。
  11. 少なくとも第1のフォトマスクを用いて実施する第1の露光と、前記第1のフォトマスクとはパターンが異なる第2のフォトマスクを用いて実施する第2の露光と、を含む多重露光によって基材上にパターンを形成する際のフォトマスクの位置ずれ検査方法において、
    前記基材上に、感光性樹脂材料を積層して樹脂層を形成する樹脂層形成工程と、
    前記樹脂層に対して、前記第1のフォトマスクを用いて第1の露光を実施する第1露光工程と、
    前記樹脂層に対して、前記第2のフォトマスクを用いて第2の露光を実施する第2露光工程と、
    現像液を用いて、前記第1のフォトマスクに対応する第1の検査用パターン及び第2のフォトマスクに対応する第2の検査用パターンを形成する現像工程と、
    前記第1の検査用パターンに所定の第1の基準点を定めるとともに、前記第2の検査用パターンに所定の第2の基準点を定め、前記第1の基準点と第2の基準点との間の距離を測定し、当該測定距離と所定の基準距離とを比較することにより、前記第1のフォトマスクと第2のフォトマスクとの縦方向又は横方向の位置ずれを検査する検査工程と、
    を含むことを特徴とするフォトマスクの位置ずれ検査方法。
  12. 少なくとも第1のフォトマスクを用いて実施する第1の露光と、前記第1のフォトマスクとはパターンが異なる第2のフォトマスクを用いて実施する第2の露光と、を含む多重露光によって基材上にパターンを形成する際のフォトマスクの位置ずれ検査方法において、
    前記基材上に、感光性樹脂材料を積層して樹脂層を形成する樹脂層形成工程と、
    前記樹脂層に対して、前記第1のフォトマスクを用いて第1の露光を実施する第1露光工程と、
    前記樹脂層に対して、前記第2のフォトマスクを用いて第2の露光を実施する第2露光工程と、
    現像液を用いて、前記第1のフォトマスクに対応する第1の辺を有する第1の検査用パターン及び第2のフォトマスクに対応する第2の辺を有する第2の検査用パターンを形成する現像工程と、
    前記第1の辺には、所定の第1の基準点及び当該第1の基準点とは異なる第3の基準点を、前記第2の辺には、所定の第2の基準点及び当該第2の基準点とは異なる第4の基準点を、前記第1の基準点と第2の基準点とを結ぶ線と、前記第3の基準点と第4の基準点とを結ぶ線と、が平行となるように定め、前記第1の辺における第1の基準点と、前記第2の辺における第2の基準点と、の間の距離、前記第1の辺における第1の基準点とは異なる第3の基準点と、前記第2の辺における第2の基準点とは異なる第4の基準点と、の間の距離、及び前記第1の基準点と、前記第3の基準点と、の間の距離、又は前記第2の基準点と、前記第4の基準点と、の間の距離、を測定し、前記第1の辺と第2の辺とのなす角度を算出することにより、前記第1のフォトマスクと第2のフォトマスクとの回転方向の位相ずれを検査する検査工程と、
    を含むことを特徴とするフォトマスクの位置ずれ検査方法。
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