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JP2006142511A - 水性ボールペン - Google Patents

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Masashi Ando
正史 安藤
Masahisa Maki
雅久 牧
Kuniyuki Chiga
邦行 千賀
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Abstract

【課題】 経時後も初期と同様の滑らかな筆記感を有し、且つ、安定した筆跡を形成できると共に、筆跡のかすれや筆記不能になることのない筆記性能に優れた水性ボールペンを提供する。
【解決手段】 着色剤と水とから少なくともなるpHが5〜13の水性インキと、コバルトの含有量が2.98重量%未満の超硬合金製ボールを抱持したボールペンチップを備えてなる水性ボールペン、或いは、着色剤と水と有機アミンとから少なくともなるpHが8〜11の水性インキと、コバルトの含有量が2.98重量%未満の超硬合金製ボールを抱持したボールペンチップを備えてなる水性ボールペン。
【選択図】 なし

Description

本発明は、水性ボールペンに関する。更に詳細には筆記性能に優れた水性ボールペンに関する。
従来、水性インキを収容したボールペンに適用されるボールとしては金属製のボールが汎用されている。
前記ボールは筆記時にボールペンチップに設けられたボール受け座と接するため、該受け座との摩擦によって磨耗すると表面に微細な傷を生じて筆記感を損なうと共に均一な筆跡を形成できなくなる。
前記不具合を防止するためにタングステンやタングステンカーバイドを主成分とする硬度の高い合金製ボールが好適に用いられる(例えば、特許文献1参照)が、該ボールはコバルトを多量に含んでおり、水性インキと接触すると経時により当該コバルトがインキ中に溶出し易く、よって、腐食を生じてボール表面が粗くなる傾向を示す。
その結果、ボールペンチップに設けられたボール受け座は磨耗し易くなり、筆記につれてインキ流出量が過度に変化して安定な筆跡を得られないと共に、筆記感も損ない易くなる。
更に、インキ中に溶出したコバルトは、該インキに含まれる染料や各種添加剤と反応して固形物を析出させることもあり、インキの流出性を阻害して筆跡がかすれたり、筆記不能になる虞がある。
特開2004−122491号公報
本発明は、滑らかな筆記感を維持しつつ、インキ出が良好で安定した筆跡を形成できると共に、筆跡がかすれたり筆記不能になることのない水性ボールペンを提供しようとするものである。
本発明は、着色剤と水とから少なくともなるpHが5〜13の水性インキと、コバルトの含有量が2.98重量%未満の超硬合金製ボールを抱持したボールペンチップを備えてなる水性ボールペンを要件とする。
更には、前記超硬合金製ボールがタングステン又は炭化タングステンを主成分として含んでなること、水性インキを充填した軸筒先端部に直接又は中継部材を介してボールペンチップを備えた水性ボールペン、軸筒内に、水性インキを充填したインキ収容管先端部に直接又は中継部材を介してボールペンチップを備えたボールペンレフィルを収容した水性ボールペン、ボール中に含まれるコバルトの含有量が2.0重量%未満である水性ボールペン等を要件とする。
更には、着色剤と水と有機アミンとから少なくともなるpHが8〜11の水性インキと、コバルトの含有量が2.98重量%の超硬合金製ボールを抱持したボールペンチップを備えてなる水性ボールペンを要件とする。
本発明は、経時後も初期と同様の滑らかな筆記感を有し、且つ、安定した筆跡を形成できると共に、筆跡のかすれや筆記不能になることのない筆記性能に優れた水性ボールペンを提供できる。
本発明に用いられる超硬合金製のボールは、4a、5a、6a族の金属又はそれらの炭化物をコバルト、ニッケル等の金属と共に焼結して得られる硬度が高く磨耗し難いボールである。
前記4a、5a、6a族の金属又はそれらの炭化物のうち、化学的に安定でしかも硬度の高いタングステンや炭化タングステン(タングステンカーバイド)を主成分として用いた超硬合金製ボールが好適である。
なお、4a、5a、6a族の金属としてチタン、バナジウム、クロム、タンタルやそれらの炭化物を含んでいてもよい。
前記コバルトやニッケルは結合剤として機能するが、特にコバルトは水性インキ中に溶出し易く、ボール表面が粗くなったり、更にコバルトの溶出によりタングステンや炭化タングステンが脱落していっそうボール表面が粗くなる。よって、ボール受け座に接触した状態でボールが回転すると受け座の磨耗が激しくなり、軸方向のボールとボール抱持部の間隙(クリアランス)が大きくなるため、インキ流出量が増大して筆跡が太くなる不具合を生じ易くなる。
本発明においては、超硬合金製ボール中に含まれるコバルトの含有量を少なくすることによって前述した問題を解消するものであって、具体的にはコバルトの含有量が2.98重量%未満、好ましくは2.0重量%未満、更に好ましくは0.9重量%未満である。
また、コバルトの含有量を減少させることによって、溶出するコバルト量も相対的に減少するため、インキ中でコバルトイオンが種々の添加剤と化学的に結合して析出物を形成することを抑制でき、インキ出が少なくなってかすれを生じたり、筆記不能になる不具合を防止できる。
なお、本発明に用いられる超硬合金製ボールは、コバルトを含んでいない(コバルト含有量が0重量%)ものであってもよい。
前記水性インキ中に含まれる着色剤は、水性媒体に溶解もしくは分散可能な染料及び顔料が全て使用可能であり、その具体例を以下に例示する。
酸性染料としては、
ニューコクシン(C.I.16255)、
タートラジン(C.I.19140)、
アシッドブルーブラック10B(C.I.20470)、
ギニアグリーン(C.I.42085)、
ブリリアントブルーFCF(C.I.42090)、
アシッドバイオレット6BN(C.I.43525)、
ソルブルブルー(C.I.42755)、
ナフタレングリーン(C.I.44025)、
エオシン(C.I.45380)、
フロキシン(C.I.45410)、
エリスロシン(C.I.45430)、
ニグロシン(C.I.50420)、
アシッドフラビン(C.I.56205)等が用いられる。
塩基性染料としては、
クリソイジン(C.I.11270)、
メチルバイオレットFN(C.I.42535)、
クリスタルバイオレット(C.I.42555)、
マラカイトグリーン(C.I.42000)、
ビクトリアブルーFB(C.I.44045)、
ローダミンB(C.I.45170)、
アクリジンオレンジNS(C.I.46005)、
メチレンブルーB(C.I.52015)等が用いられる。
直接染料としては、
コンゴーレッド(C.I.22120)、
ダイレクトスカイブルー5B(C.I.24400)、
バイオレットBB(C.I.27905)、
ダイレクトディープブラックEX(C.I.30235)、
カヤラスブラックGコンク(C.I.35225)、
ダイレクトファストブラックG(C.I.35255)、
フタロシアニンブルー(C.I.74180)等が用いられる。
前記顔料としては、カーボンブラック、群青などの無機顔料や銅フタロシアニンブルー、ベンジジンイエロー等の有機顔料の他、予め界面活性剤や樹脂を用いて微細に安定的に水媒体中に分散された水分散顔料製品等が用いられ、例えば、C.I.Pigment Blue 15:3B〔品名:Sandye Super Blue GLL、顔料分24%、山陽色素株式会社製〕、
C.I. Pigment Red 146〔品名:Sandye Super Pink FBL、顔料分21.5%、山陽色素株式会社製〕、
C.I.Pigment Yellow 81〔品名:TC Yellow FG、顔料分約30%、大日精化工業株式会社製〕、
C.I.Pigment Red 220/166〔品名:TC Red FG、顔料分約35%、大日精化工業株式会社製〕等を挙げることができる。
また、水溶性樹脂を用いた水分散顔料としては、
C.I.Pigment Black 7〔商品名:WA color Black A25 、顔料分15%、大日精化工業(株)製〕、
C.I.Pigment Green 7〔商品名:WA−S color Green、顔料分8%、大日精化工業(株)製〕、
C.I.Pigment Violet 23〔商品名:マイクロピグモ WMVT−5、顔料分20%、オリエント化学工業(株)製〕、
C.I.Pigment Yellow 83〔商品名:エマコールNSイエロー4618、顔料分30%、山陽色素(株)製〕が挙げられる。
蛍光顔料としては、各種蛍光染料を樹脂マトリックス中に固溶体化した合成樹脂微細粒子状の蛍光顔料が使用できる。
その他、金属光沢顔料、蓄光性顔料、二酸化チタン、シリカ、炭酸カルシウム等の白色顔料、可逆熱変色性組成物を内包したカプセル顔料等を例示できる。
溶剤としては、水と必要により水溶性有機溶剤が用いられる。
前記水溶性有機溶剤としては、例えば、エタノール、プロパノール、ブタノール、グリセリン、ソルビトール、トリエタノールアミン、ジエタノールアミン、モノエタノールアミン、エチレングリコール、ジエチレングリコール、チオジエチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、スルフォラン、2−ピロリドン、N−メチル−2−ピロリドン等が挙げられる。
更に、紙面への固着性や粘性付与のためにアクリル樹脂、スチレンマレイン酸共重合物、セルローズ誘導体、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール、デキストリン等を添加したり、金属石鹸、長鎖アルキル基を有するノニオン性界面活性剤、ポリエーテル変性シリコーンオイル、チオ亜燐酸トリ(アルコキシカルボニルメチルエステル)やチオ亜燐酸トリ(アルコキシカルボニルエチルエステル)等のチオ亜燐酸トリエステル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル又はポリオキシエチレンアルキルアリールエーテルのリン酸モノエステル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル又はポリオキシエチレンアルキルアリールエーテルのリン酸ジエステル、或いは、それらの金属塩、アンモニウム塩、アミン塩、アルカノールアミン塩等の潤滑剤を添加してボール受け座の摩耗防止効果を付与することができる。
その他、ベンゾトリアゾール、トリルトリアゾール、ジシクロヘキシルアンモニウムナイトライト、ジイソプロピルアンモニウムナイトライト、サポニン等の防錆剤、石炭酸、1、2−ベンズチアゾリン3−オンのナトリウム塩、安息香酸ナトリウム、デヒドロ酢酸ナトリウム、ソルビン酸カリウム、パラオキシ安息香酸プロピル、2,3,5,6−テトラクロロ−4−(メチルスルフォニル)ピリジン等の防腐剤或いは防黴剤、尿素、ノニオン系界面活性剤、還元又は非還元デンプン加水分解物、トレハロース等のオリゴ糖類、ショ糖、サイクロデキストリン、ぶどう糖、デキストリン、ソルビット、マンニット、ピロリン酸ナトリム等の湿潤剤、消泡剤、分散剤、インキの浸透性を向上させるフッ素系界面活性剤やノニオン系の界面活性剤を使用してもよい。
更に、剪断減粘性付与剤を添加することもできる。
前記剪断減粘性付与剤を添加することによって、着色剤の凝集、沈降を抑制することができると共に、筆跡の滲みを抑制することができる。
更に、不使用時のボールとチップの間隙からのインキ漏れだしを防止したり、筆記先端部を上向き(正立状態)で放置した場合のインキの逆流を防止することができる。
尚、前記剪断減粘性付与剤を添加したインキ組成物の粘度は、20℃でのE型回転粘度計による3.84S-1の剪断速度におけるインキ粘度が20〜300mPa・sを示し、且つ、剪断減粘指数が0.1〜0.9を示すことが好ましい。
前記した粘度範囲及び剪断減粘指数を示すことによって、更にインキ漏れだし、インキの逆流を防止することができる。
なお、剪断減粘指数(n)は、剪断応力値(T)及び剪断速度値(j)の如き粘度計による流動学測定から得られる実験式T=Kjn (Kは非ニュートン粘性係数)にあてはめることによって計算される値である。
前記剪断減粘性付与剤としては、キサンタンガム、ウェランガム、構成単糖がグルコースとガラクトースの有機酸修飾ヘテロ多糖体であるサクシノグリカン(平均分子量約100乃至800万)、グアーガム、ローカストビーンガム及びその誘導体、ヒドロキシエチルセルロース、アルギン酸アルキルエステル類、メタクリル酸のアルキルエステルを主成分とする分子量10万〜15万の重合体、グルコマンナン、寒天やカラゲニン等の海藻より抽出されるゲル化能を有する増粘多糖類、ベンジリデンソルビトール及びベンジリデンキシリトール又はこれらの誘導体、架橋性アクリル酸重合体、無機質微粒子、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル・ポリオキシプロピレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、脂肪酸アミド等のHLB値が8〜12のノニオン系界面活性剤、ジアルキル又はジアルケニルスルホコハク酸の塩類。N−アルキル−2−ピロリドンとアニオン系界面活性剤の混合物、ポリビニルアルコールとアクリル系樹脂の混合物を例示できる。
なお、前記剪断減粘性付与剤は併用することもできるし、ポリマーについては樹脂として用いることもできる。
前記水性インキは、pHを5〜13に調整してなる。
通常、インキ組成物が弱酸性乃至中性、或いは、中性乃至アルカリ性領域のpHを有するものが汎用されており、これは、使用される潤滑剤が強酸性では機能しなかったり、或いは、着色剤として好適に用いられる酸性染料が酸性領域では良好な発色を示さないことに起因する。
前述した問題を解消するために、インキのpHを8〜11に調整することがより好ましく、そのために使用されるpH調整剤としては炭酸ナトリウム、燐酸ナトリウム、酢酸ソーダ等の無機塩類、水溶性の有機アミンが用いられる。
前記pH調整剤のうち、インキ中で安定してpHを調整できる有機アミンが好適であり、前記有機アミンとしては、メチルアミン、エチルアミン、プロピルアミン、ブチルアミン、イソブチルアミン、モノエタノールアミン、ジメチルアミン、ジエチルアミン、ジプロピルアミン、ジブチルアミン、ジエタノールアミン、トリメチルアミン、トリエチルアミン、トリプロピルアミン、トリエタノールアミン等を例示できる。
このうち、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン等のアルカノールアミンが好適に用いられる。
しかしながら、前記有機アミン、特にアルカノールアミンはボール中のコバルトと錯化合物を形成して溶出し易く、ボール腐食を助長することになる。従って、本発明におけるコバルトの含有量が2.98重量%未満の超硬合金製ボールと、有機アミンを含有してなるインキのpHが8〜11の水性インキからなる水性ボールペンは、より筆記性能を満足させることができる。
前記水性インキは、ボールペンに充填して実用に供される。
ボールペン自体の構造、形状は特に限定されるものではなく、例えば、軸筒内部に収容した繊維束からなるインキ吸蔵体にインキを含浸させ、筆記先端部にインキを供給する構造、軸筒内部に直接インキを収容し、櫛溝状のインキ流量調節部材や繊維束からなるインキ流量調節部材を介在させる構造、軸筒内にインキ組成物を充填したインキ収容管を有し、該インキ収容管はボールを先端部に装着したチップに連通しており、さらにインキの端面には逆流防止用の液栓が密接している構造のボールペンを例示できる。
前記ボールペンチップについて更に詳しく説明すると、金属製のパイプの先端近傍を外面より内方に押圧変形させたボール抱持部にボールを抱持してなるチップ、或いは、金属材料をドリル等による切削加工により形成したボール抱持部にボールを抱持してなるチップ、金属又はプラスチック製チップ内部に樹脂製のボール受け座を設けたチップ、或いは、前記チップに抱持するボールをバネ体により前方に付勢させたもの等を適用できる。
なお、前記ボールの直径は0.2〜3.0mmのものが用いられる。
インキ組成物を収容するインキ収容管は、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ナイロン等の熱可塑性樹脂からなる成形体が用いられる。
更に、インキ収容管として透明、着色透明、或いは半透明の成形体を用いることにより、インキ色やインキ残量等を確認できる。
前記インキ収容管にはチップを直接連結する他、接続部材を介して前記インキ収容管とチップを連結してもよい。
尚、インキ収容管はレフィルの形態として、前記レフィルを軸筒内に収容するものでもよいし、先端部にチップを装着した軸筒自体をインキ収容体として、前記軸筒内に直接インキを充填してもよい。
前記インキ収容管に収容したインキ組成物の後端にはインキ逆流防止体を充填することもできる。
前記インキ逆流防止体組成物は不揮発性液体又は難揮発性液体からなる。
具体的には、ワセリン、スピンドル油、ヒマシ油、オリーブ油、精製鉱油、流動パラフィン、ポリブテン、α−オレフィン、α−オレフィンのオリゴマーまたはコオリゴマー、ジメチルシリコーンオイル、メチルフェニルシリコーンオイル、アミノ変性シリコーンオイル、ポリエーテル変性シリコーンオイル、脂肪酸変性シリコーンオイル等があげられ、一種又は二種以上を併用することもできる。
前記不揮発性液体及び/又は難揮発性液体には、ゲル化剤を添加して好適な粘度まで増粘させることが好ましく、表面を疎水処理したシリカ、表面をメチル化処理した微粒子シリカ、珪酸アルミニウム、膨潤性雲母、疎水処理を施したベントナイトやモンモリロナイトなどの粘土系増粘剤、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸アルミニウム、ステアリン酸亜鉛等の脂肪酸金属石鹸、トリベンジリデンソルビトール、脂肪酸アマイド、アマイド変性ポリエチレンワックス、水添ひまし油、脂肪酸デキストリン等のデキストリン系化合物、セルロース系化合物を例示できる。
更に、前記液状のインキ逆流防止体組成物と、固体のインキ逆流防止体を併用することもできる。
前述のようにして得られる水性ボールペンは、不使用時に筆記先端部を覆うキャップを備えたキャップ式ボールペンの他、キャップを有しない出没式(ノック式や回転式)ボールペン形態であってもよい。
なお、前記ボールペンの形態は前述したものに限らず、相異なるボール径を有するボールペンチップを装着させたり、相異なる色調のインキを導出させるボールペンチップを装着させた両頭式のボールペンや、相異なるボール径を有するボールペンチップを備えたボールペンレフィルや、相異なる色調のインキを充填したボールペンレフィルを軸筒内に収容した複合タイプのノック式ボールペンであってもよい。
以下に実施例を示す。
水性インキの調製
可逆熱変色性組成物を内包したマイクロカプセル顔料25.7重量部、サクシノグリカン(剪断減粘性付与剤)0.2重量部、尿素5.5重量部、グリセリン7.5重量部、ノニオン系浸透性付与剤〔サンノプコ(株)社製、商品名:ノプコSW−WET−366〕0.03重量部、防腐剤〔ゼネカ(株)製、商品名:プロキセルXL−2〕0.1部、リン酸エステル系界面活性剤〔第一工業製薬( 株) 製プライサーフA212C〕0.5重量部、トリエタノールアミン0.5重量部、水59.97重量部からなる水性インキを調製した。
前記水性インキのpHは8.7であった。
インキ逆流防止体の調製
基油としてポリブテン85部中に、増粘剤として脂肪酸アマイド15部を添加した後、3本ロールにて混練してインキ逆流防止体を得た。
実施例1
水性ボールペンの作製
前記水性インキを直径1.0mmの超硬合金製ボールを抱持するステンレススチール製チップがポリプロピレン製パイプの一端に嵌着されたボールペンレフィルに充填し、その後端に前記インキ逆流防止体を配設した後、前記ボールペンレフィルを軸筒に組み込み、ボールペンを作製した。
前記超硬合金製ボールの組成を以下に示す。
WC 82.0重量%
Co 0.6重量%
Cr 1.8重量%
Ti 6.9重量%
Ni 2.9重量%
比較例1
水性ボールペンの作製
前記水性インキを直径1.0mmの超硬合金製ボールを抱持するステンレススチール製チップがポリプロピレン製パイプの一端に嵌着されたボールペンレフィルに充填し、その後端に前記インキ逆流防止体を配設した後、前記ボールペンレフィルを軸筒に組み込み、ボールペンを作製した。
前記超硬合金製ボールの組成を以下に示す。
WC 85.0重量%
Co 10.0重量%
Cr 5.0重量%
初期試験
前記のようにして得られた水性ボールペンを用いて紙面上に筆記し、筆記感と、荷重100g、筆記速度4m/分、筆記角度70°の条件で筆記試験機にて200m筆記を行なった時の筆跡の状態を目視により観察した。
経時試験
前記各ボールペンを60℃で3ケ月間放置した後、紙面上に筆記し、筆記感と、荷重100g、筆記速度4m/分、筆記角度70°の条件で筆記試験機にて200m筆記を行なった時の筆跡の状態を目視により観察した。
以下の表に、試験結果を示す。
Figure 2006142511
なお、表中の筆記感と筆記試験に関する基準は以下のとおり。
筆記感
○:滑らかな筆記感。
×:引っ掛かりのあるザラザラした筆記感。
筆記試験
○:良好な筆跡を形成できる。
×:筆記につれて筆跡幅が太くなる。

Claims (6)

  1. 着色剤と水とから少なくともなるpHが5〜13の水性インキと、コバルトの含有量が2.98重量%未満の超硬合金製ボールを抱持したボールペンチップを備えてなる水性ボールペン。
  2. 前記超硬合金製ボールがタングステン又は炭化タングステンを主成分として含んでなる請求項1記載の水性ボールペン。
  3. 水性インキを充填した軸筒先端部に直接又は中継部材を介してボールペンチップを備えた請求項1又は2記載の水性ボールペン。
  4. 軸筒内に、水性インキを充填したインキ収容管先端部に直接又は中継部材を介してボールペンチップを備えたボールペンレフィルを収容した請求項1又は2記載の水性ボールペン。
  5. 前記ボール中に含まれるコバルトの含有量が2.0重量%未満である請求項1乃至4のいずれかに記載の水性ボールペン。
  6. 着色剤と水と有機アミンとから少なくともなるpHが8〜11の水性インキと、コバルトの含有量が2.98重量%未満の超硬合金製ボールを抱持したボールペンチップを備えてなる水性ボールペン。
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