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JP2006131734A - オルガノシロキサン樹脂塗料の調製方法 - Google Patents

オルガノシロキサン樹脂塗料の調製方法 Download PDF

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JP2006131734A JP2004321743A JP2004321743A JP2006131734A JP 2006131734 A JP2006131734 A JP 2006131734A JP 2004321743 A JP2004321743 A JP 2004321743A JP 2004321743 A JP2004321743 A JP 2004321743A JP 2006131734 A JP2006131734 A JP 2006131734A
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亮 新見
Tatsuya Ekinaka
達矢 浴中
Toshinori Kajiwara
俊典 梶原
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Abstract

【課題】 耐摩耗性および耐熱水性を付与する透明な熱硬化型オルガノシロキサン樹脂塗料の調製方法、および該塗料で表面を保護されたポリカーボネート樹脂成形体を提供する。
【解決手段】 コロイダルシリカと下記式(1)で表わされるアルコキシシランの加水分解物とを縮合反応させたオルガノシロキサン樹脂塗料を調製するにあたり、シリカ微粒子の平均粒子径が10〜70nmであり、且つその粒子径に基づく変動係数が20〜40%になるように反応させることを特徴とす調製方法。
Figure 2006131734

(但し、式中R、Rはそれぞれ炭素数1〜4のアルキル基、ビニル基、またはメタクリロキシ基、アミノ基、グリシドキシ基、3,4−エポキシシクロヘキシル基からなる群から選ばれる1以上の基で置換された炭素数1〜3のアルキル基、Rは炭素数1〜4のアルキル基、m、nはそれぞれ0、1、2のいずれかの整数、m+nは0、1、2のいずれかの整数である)
【選択図】 なし

Description

本発明はオルガノシロキサン樹脂塗料の調製方法、オルガノシロキサン樹脂塗料およびオルガノシロキサン樹脂で表面を保護されたポリカーボネート樹脂成形体に関し、さらに詳しくは優れた耐摩耗性を付与する光学的に透明なコーティング用熱硬化型オルガノシロキサン樹脂塗料の調製方法、および該オルガノシロキサン樹脂で表面を保護された耐摩耗性や耐熱水性に優れたポリカーボネート樹脂成形体に関する。
基材の表面保護に役立つコーティング用組成物については現在までに種々のものが使用されており、特に高いレベルの耐摩耗性を要求される用途にはシロキサン系の熱硬化型ハードコート剤が使用されている。このシロキサン系ハードコート剤については数多くの技術提案がなされている。
特許文献1には式CHSi(OH)で表わせるシラノールの縮合物のアルコール水溶液に分散させたコロイド状シリカの分散系を含むコーティング用組成物が記載されている。また、特許文献2および特許文献3にはアルキルトリアルコキシシランとテトラアルコキシシランとの加水分解縮合物にコロイド状シリカを添加したコーティング用組成物が記載されている。このようにコロイダルシリカを利用したシロキサン系の熱硬化型ハードコート剤については高いレベルの耐摩耗性が実現できるとして上記のような技術提案がなされている。
ところで、これらシロキサン系ハードコート剤では原料として用いられるアルコキシシランがそのままの形で存在するのではなく、加水分解、さらには一部縮合した縮合物として存在し、その縮合はアルコキシシラン同士だけではなく、コロイダルシリカ表面の水酸基とも縮合反応を起こしている。よってシロキサン系ハードコート剤は、さまざまな粒子径のシリカ微粒子の混合物として存在し、その粒子径の平均的な大きさやばらつきは原料の組成のみでなく、コート剤の調製法によっても大きく変化する。ところが、上述の従来技術ではシロキサン系ハードコート剤の望ましい粒子径や粒子径分布を与える調製法について有意義な知見を与えていない。
特開昭51−002736号公報 特開昭63−278979号公報 特開平01−306476号公報
本発明の目的は、優れた耐摩耗性および耐熱水性を付与する光学的に透明なコーティング用熱硬化型オルガノシロキサン樹脂塗料の調製方法、かかる調製方法で得ることが出来る樹脂塗料および該オルガノシロキサン樹脂で表面を保護されたポリカーボネート樹脂成形体を提供することにある。
本発明者らは、この目的を達成するために鋭意研究を重ねた結果、オルガノシロキサン樹脂塗料の調製において、調製後のシリカ微粒子の粒子径および粒子系分布が、プラスチック基材表面に塗布した後の塗膜の性能に多大の影響を及ぼすこと、さらに特定の粒子径および粒子系分布を有するシリカ微粒子を調製することにより、塗膜の性能(耐摩耗性や耐熱水性)が良好になることを見出し、本発明に到達した。
すなわち、本発明によれば、
1.(A)コロイダルシリカ(a成分)と(B)下記式(1)で表わされるアルコキシシランの加水分解物またはその縮合物(b成分)とを縮合反応させたシリカ微粒子を含有するオルガノシロキサン樹脂塗料を調製するにあたり、シリカ微粒子の平均粒子径が10〜70nmであり、且つその粒子径に基づく変動係数{100×(標準偏差/平均粒子径)}が20〜40%になるようにa成分とb成分とを反応させることを特徴とするオルガノシロキサン樹脂塗料の調製方法。
Figure 2006131734
(但し、式中R、Rはそれぞれ炭素数1〜4のアルキル基、ビニル基、またはメタクリロキシ基、アミノ基、グリシドキシ基、3,4−エポキシシクロヘキシル基からなる群から選ばれる1以上の基で置換された炭素数1〜3のアルキル基であり、Rは炭素数1〜4のアルキル基であり、m、nはそれぞれ0、1、2のいずれかの整数であり、m+nは0、1、2のいずれかの整数である)
2.前記コロイダルシリカ(a成分)が10〜60重量%、前記アルコキシシランの加水分解物またはその縮合物(b成分)がR SiO(4−m−n)/2に換算して40〜90重量%(a成分とb成分との合計量が100重量%)である前項1記載のオルガノシロキサン樹脂塗料の調製方法。
3.前記コロイダルシリカ(a成分)の粒子径が5〜50nmである前項1記載のオルガノシロキサン樹脂塗料の調製方法。
4.さらに、(C)硬化触媒(c成分)をa成分とb成分との合計量100重量部に対して0.01〜10重量部を含有する前項1記載のオルガノシロキサン樹脂塗料の調製方法。
5.オルガノシロキサン樹脂塗料は固形分の濃度が10〜70重量%である前項1記載のオルガノシロキサン樹脂塗料の調製方法。
6.オルガノシロキサン樹脂塗料の溶媒として、溶媒の少なくとも50重量%以上が炭素数1〜4のアルコールである前項1記載のオルガノシロキサン樹脂塗料の調製方法。
7.(A)コロイダルシリカ(a成分)と(B)下記式(1)で表わされるアルコキシシランの加水分解物またはその縮合物(b成分)とを縮合反応させたシリカ微粒子を含有するオルガノシロキサン樹脂塗料において、該シリカ微粒子の平均粒子径が10〜70nmであり、且つその粒子径に基づく変動係数{100×(標準偏差/平均粒子径)}が20〜40%であることを特徴とするオルガノシロキサン樹脂塗料。
Figure 2006131734
(但し、式中R、Rはそれぞれ炭素数1〜4のアルキル基、ビニル基、またはメタクリロキシ基、アミノ基、グリシドキシ基、3,4−エポキシシクロヘキシル基からなる群から選ばれる1以上の基で置換された炭素数1〜3のアルキル基であり、Rは炭素数1〜4のアルキル基であり、m、nはそれぞれ0、1、2のいずれかの整数であり、m+nは0、1、2のいずれかの整数である)
8.ポリカーボネート基材表面の少なくとも片面に、第1層として、塗膜樹脂の少なくとも50重量%がアクリル樹脂であって、且つ該アクリル樹脂は、下記式(2)で示される繰り返し単位を50モル%以上含むアクリル樹脂である塗膜樹脂を積層し、次いで、その上に第2層として、請求項6記載のオルガノシロキサン樹脂塗料を熱硬化した塗膜層を積層してなる表面を保護されたポリカーボネート樹脂成形体。
Figure 2006131734
が提供される。
(a成分のコロイダルシリカについて)
本発明でa成分として用いられるコロイダルシリカは、好ましくは直径5〜50nm、より好ましくは直径10〜40nmのシリカ微粒子が、水または有機溶媒中にコロイド状に分散されたものである。
該コロイダルシリカは、水分散型および有機溶媒分散型のどちらでも使用できるが、水分散型のものを用いるのが好ましい。水分散型のコロイダルシリカの場合、シリカ微粒子の表面に多数の水酸基が存在し、これがアルコキシシラン加水分解物またはその縮合物と強固に結合するため、より耐摩耗性に優れたプラスチック積層体が得られるものと考えられる。
また、水分散型コロイダルシリカは、さらに酸性水溶液分散型と塩基性水溶液分散型がある。該水分散型コロイダルシリカとしては、酸性水溶液分散型と塩基性水溶液分散型のどちらでも使用できるが、硬化触媒選択の多様性、トリアルコキシシランの適切な加水分解、縮合状態の実現の観点から酸性水溶液分散型コロイダルシリカが好ましく使用される。
かかるコロイダルシリカとして、具体的には、酸性水溶液中で分散させた商品として日産化学工業(株)のスノーテックスO、触媒化成工業(株)のカタロイドSN、塩基性水溶液中で分散させた商品として日産化学工業(株)のスノーテックス30、スノーテックス40、触媒化成工業(株)のカタロイドS30、カタロイドS40、有機溶剤に分散させた商品として日産化学工業(株)のMA−ST、IPA−ST、NBA−ST、IBA−ST、EG−ST、XBA−ST、NPC−ST、DMAC−ST、触媒化成工業(株)のOSCAL1132、OSCAL1232、OSCAL1332、OSCAL1432、OSCAL1532、OSCAL1632、OSCAL1732等が挙げられる。
(b成分のアルコキシシランの加水分解物またはその縮合物について)
本発明のb成分であるアルコキシシランの加水分解物またはその縮合物は、下記式(1)のアルコキシシランを加水分解またはその加水分解物を縮合反応させたものである。
Figure 2006131734
(但し、式中R、Rはそれぞれ炭素数1〜4のアルキル基、ビニル基、またはメタクリロキシ基、アミノ基、グリシドキシ基、3,4−エポキシシクロヘキシル基からなる群から選ばれる1以上の基で置換された炭素数1〜3のアルキル基であり、Rは炭素数1〜4のアルキル基であり、m、nはそれぞれ0、1、2のいずれかの整数であり、m+nは0、1、2のいずれかの整数である)
アルコキシシランとしては、例えばテトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトラ−n−プロポキシシシラン、テトライソプロポキシシラン、テトラ−n−ブトキシシラン、テトライソブトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、エチルトリメトキシシラン、イソブチルトリメトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−β(アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−β(アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、ビニルメチルジメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−アミノプロピルメチルジエトキシシラン等が挙げられ、なかでもアルキルトリアルコキシシランが好ましく、特にメチルトリメトキシシランおよびメチルトリエトキシシランが好ましい。これらは単独もしくは混合して使用できる。
また、特に耐摩耗性に優れたコート層を形成するコーティング用組成物を得るためには、アルコキシシラン中の70重量%〜100重量%がメチルトリアルコキシシランであることが好ましい。
b成分は、該アルコキシシランの一部または全部が加水分解したものおよび該加水分解物の一部または全部が縮合反応した縮合物等の混合物であり、これらはゾルゲル反応をさせることにより得られるものである。
(オルガノシロキサン樹脂塗料の調製について)
オルガノシロキサン樹脂塗料の好ましい調製プロセスを以下に説明する。
まず、コロイダルシリカ分散液に前記式(1)のアルコキシシランの加水分解反応に必要な量の水を含有せしめ、さらに必要に応じて酸、pH調節剤を添加して剤のpHをアルコキシシランの加水分解に適切なpH0.5〜4に調節する。より好ましくは1.0〜3.5に調節する。コロイダルシリカ分散液のpHは、酸性水溶液分散型の場合はpH2.5〜4の間に収まっている商品が多い。この場合はpHの調節のために酸やpH調節剤を加えることは必ずしも必要ではないが、加水分解反応の進行を早めるため、より酸性側で反応を行う場合には酸が添加される。
塩基性水溶液分散型のコロイダルシリカを用いる場合はpHの調節のために酸を用いる必要がある。かかる酸としては塩酸、硫酸、硝酸、リン酸、亜硝酸、過塩素酸、スルファミン酸等の無機酸、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、シュウ酸、コハク酸、マレイン酸、乳酸、パラトルエンスルホン酸等の有機酸が挙げられ、pHのコントロールの容易さの観点からギ酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、シュウ酸、コハク酸、マレイン酸等の有機カルボン酸が好ましく、酢酸が特に好ましい。
かかる酸として無機酸を使用する場合は通常0.0001〜2規定、好ましくは0.001〜0.1規定の濃度で使用し、有機酸を使用する場合はアルコキシシラン100重量部に対して通常0.1〜50重量部、好ましくは1〜30重量部の範囲で使用される。
さらにpHの調節のため微量の塩または塩基を加え、系をpHの緩衝溶液とすることも好ましく行われる。かかる塩または塩基としては水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ金属水酸化物類、コリン、ベンジルトリメチルアンモニウムヒドロキシド類、テトラブチルアンモニウムヒドロキシド等の4級アンモニウムヒドロキシド、トリメチルアミン、エチレンジアミン、ブチルアミン等のアミン類、アンモニア、およびこれら塩基の有機カルボン酸塩が使用される。
次いで上述のように調製されたコロイダルシリカに前記式(1)のアルコキシシランを加え、加水分解縮合反応させる。
ここで、アルコキシシランの加水分解反応に必要な水は、水分散型のコロイダルシリカ分散液を使用した場合はこの分散液から供給され、必要であればさらに水を加えてもよい。水の使用量としては、アルコキシシラン1当量に対して通常1〜10当量、好ましくは1.5〜7当量、さらに好ましくは3〜5当量の水が用いられる。
コロイダルシリカにアルコキシシランを加えていくことによって、初期の反応は水が過剰にある適切なpHの状態での反応となり、アルコキシシランはまず加水分解反応を起こし、その後徐々に縮合反応を起こすことになる。また、縮合反応はアルコキシシラン加水分解物同士ではなく、アルコキシシラン加水分解物の水酸基とコロイダルシリカ表面の水酸基の縮合反応が起こりやすい環境になる。このようにしてコート剤はコロイダルシリカを核とした均質なコート剤になる。
アルコキシシランの加水分解、縮合反応の条件は使用するアルコキシシランの種類、系中に共存するコロイダルシリカの種類、量によって変化するので一概には云えないが、アルコキシシランの加水分解反応は発熱反応であり、反応系の温度は最高でも60℃を超えないことが望ましく、反応系の温度は20〜60℃が好ましく、20〜50℃がより好ましく、20〜40℃が特に好ましい。反応時間は通常2時間〜数日間である。このような条件で充分に加水分解反応を進行させた上で、コート剤の安定化のため40〜80℃で2時間〜数日間縮合反応を進行させることも好ましく行われる。
この反応で前記式(1)のアルコキシシランは加水分解されて下記式(3)で表わされる加水分解物となる。
Figure 2006131734
(但し、式中R、Rはそれぞれ炭素数1〜4のアルキル基、ビニル基、またはメタクリロキシ基、アミノ基、グリシドキシ基、3,4−エポキシシクロヘキシル基からなる群から選ばれる1以上の基で置換された炭素数1〜3のアルキル基であり、m、nはそれぞれ0、1、2のいずれかの整数であり、m+nは0、1、2のいずれかの整数である)
アルコキシシランから生成したSi−OHはコロイダルシリカ中のSi−OHや、この分子とは別のアルコキシシラン加水分解物分子のSi−OHと縮合反応を起こしてSi−O−Si結合を形成し、生成した縮合物もまた別のSi−OHと縮合反応を起こしてSi−O−Si結合を形成する。この加水分解反応及び縮合反応は完全ではなく部分的に進行する。
オルガノシロキサン樹脂塗料中のオルガノシロキサン樹脂(縮合反応後のシリカ微粒子)には適切な加水分解、縮合割合が存在し、加水分解反応の進行が不十分だと熱硬化時に原料のアルコキシシランの蒸散、急激な硬化反応の進行等の原因でヘアークラックが発生する。また、縮合反応が進行しすぎると塗料(ゾル)中のシリカ微粒子の粒子径が大きくなりすぎ、熱硬化時に適切な架橋反応が困難になるため耐摩耗性が低下する。オルガノシロキサン樹脂の反応状態は、コロイダルシリカを核とするアルコキシシラン加水分解縮合物が化学結合したシリカ微粒子の平均粒子径およびその粒子径に基づく変動係数{100×(標準偏差/平均粒子径)}によって定量することが可能で、この平均粒子径および変動係数は動的光散乱法から求めることができる。
本発明において、オルガノシロキサン樹脂塗料中のシリカ微粒子の平均粒子径は、10〜70nmであり、好ましくは15〜70nmであり、より好ましくは20〜65nmである。
また、本発明において、オルガノシロキサン樹脂塗料中のシリカ微粒子の粒子径に基づく変動係数は20〜40%である。a成分として用いられるコロイダルシリカの変動係数は数%〜20%未満で均一な大きさであるが、アルコキシシランの加水分解物またはその縮合物(b成分)がコロイダルシリカの周囲に化学結合することによってコロイダルシリカの大きさにばらつきが生じ、変動係数が大きくなっていく。このとき、コロイダルシリカを核とするアルコキシシラン加水分解縮合物が化学結合したシリカ微粒子の粒子径に基づく変動係数が20%未満のままの場合、オルガノシロキサン樹脂の加水分解反応や縮合反応が不十分であることを示しており、熱硬化時にヘアークラックの発生が多くなる傾向となる。また、変動係数が40%を越えるほど縮合反応を進行させると、熱硬化時に適切な架橋反応が困難になるため充分な耐摩耗性を有する塗膜を得ることが出来ない。
本発明において、a成分およびb成分の各成分の混合割合は、加水分解および縮合反応後に得られるオルガノシロキサン樹脂の安定性、さらにオルガノシロキサン樹脂塗料を硬化して得られる塗膜の透明性、耐摩耗性、耐擦傷性、密着性及びクラック発生の有無等の点から決められ、a成分とb成分との合計100重量%としたとき、この2成分の好ましい混合割合はa成分が10〜60重量%、b成分がR SiO(4−m−n)/2に換算して40〜90重量%であり、より好ましくはa成分が10〜40重量%、b成分がR SiO(4−m−n)/2に換算して60〜90重量%である。
(オルガノシロキサン樹脂塗料の溶媒について)
本発明のオルガノシロキサン樹脂塗料に用いられる溶媒としては、前記オルガノシロキサン樹脂が安定に溶解することが必要であり、そのためには少なくとも20重量%以上、好ましくは50重量%以上がアルコールであることが望ましい。かかるアルコールとしては例えばメタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、1−ブタノール、2−ブタノール、2−メチル−1−プロパノール、2−エトキシエタノール、4−メチル−2−ペンタノール、2−ブトキシエタノール等が挙げられ、炭素数1〜4の低沸点アルコールが好ましく、溶解性、安定性及び塗工性の点で2−プロパノールが特に好ましい。
オルガノシロキサン樹脂塗料中には、水分散型コロイダルシリカ中の水で該加水分解反応に関与しない水分、アルコキシシランの加水分解に伴って発生する低級アルコール、有機溶媒分散型のコロイダルシリカを使用した場合にはその分散媒の有機溶媒、オルガノシロキサン樹脂塗料のpH調節のために添加される酸も溶媒として含まれる。
pH調節のために使用される酸としては塩酸、硫酸、硝酸、リン酸、亜硝酸、過塩素酸、スルファミン酸等の無機酸、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、シュウ酸、コハク酸、マレイン酸、乳酸、パラトルエンスルホン酸等の有機酸が挙げられ、pHのコントロールの容易さの観点からギ酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、シュウ酸、コハク酸、マレイン酸等の有機カルボン酸が好ましい。
その他の溶媒としては水/アルコールと混和することが必要であり、例えばアセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン類、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、1,2−ジメトキシエタン等のエーテル類、酢酸エチル、酢酸エトキシエチル等のエステル類が挙げられる。
溶媒はオルガノシロキサン樹脂固形分100重量部に対して好ましくは50〜900重量部、より好ましくは150〜700重量部使用される。オルガノシロキサン樹脂塗料は、その固形分の濃度が10〜70重量%が好ましく、12.5〜40重量%がより好ましい。
本発明のオルガノシロキサン樹脂塗料は、酸及び後述する硬化触媒の含有量を調節することによりpHを好ましくは4.5〜6.5、より好ましくは5.0〜6.0に調製することが望ましい。これにより、常温でのオルガノシロキサン樹脂塗料のゲル化を防止し、保存安定性を増すことができる。該オルガノシロキサン樹脂塗料は、通常数時間から数日間更に熟成させることにより安定な塗料になる。
(硬化触媒について)
本発明のオルガノシロキサン樹脂塗料は、プラスチック基材に塗布する際の触媒としてさらに硬化触媒を含有することが好ましい。かかる触媒としては、ギ酸、プロピオン酸、酪酸、乳酸、酒石酸、コハク酸等の脂肪族カルボン酸のリチウム塩、ナトリウム塩、カリウム塩等のアルカリ金属塩、ベンジルトリメチルアンモニウム塩、コリン塩、テトラメチルアンモニウム塩、テトラエチルアンモニウム塩等の4級アンモニウム塩が挙げられ、具体的には酢酸ナトリウム、酢酸カリウム、酢酸コリン、酢酸ベンジルトリメチルアンモニウムが好ましく使用される。コロイダルシリカとして塩基性水分散型コロイダルシリカを使用し、アルコキシシランの加水分解の際に酸として脂肪族カルボン酸を使用した場合には、該オルガノシロキサン樹脂塗料中に既に硬化触媒が含有されていることになる。硬化触媒の含有量はオルガノシロキサン樹脂の組成、加水分解、縮合反応の進行度、熱硬化条件により変化するが、オルガノシロキサン樹脂100重量部に対して、好ましくは0.01〜10重量部であり、より好ましくは0.1〜5重量部である。含有量が0.01重量部より少ないと充分な硬化速度が得られ難く、10重量部より多いとオルガノシロキサン樹脂塗料の保存安定性が低下したり、沈殿物を生じたりすることがある。
(その他の添加剤について)
さらに、本発明のオルガノシロキサン樹脂塗料には塗工性並びに得られる塗膜の平滑性を向上する目的で公知のレベリング剤を配合することができる。
かかるレベリング剤としては、東レ・ダウコーニング・シリコーン(株)のシリコーン化合物SH200−100cs、SH28PA、SH29PA、SH30PA、ST83PA、ST80PA、ST97PA、ST86PA、SH21PA、信越化学工業(株)のシリコーン化合物KP321、KP322、KP323、KP324、KP326、KP340、KP341、大日本インキ化学工業(株)のフッ素系界面活性剤F−179、F−812A、F−815等が挙げられる。これらのレベリング剤は単独もしくは2種以上を併用してもよく、オルガノシロキサン樹脂100部に対して0.01〜2重量部の範囲が好ましい。
また、本発明の目的を損なわない範囲で、オルガノシロキサン樹脂塗料に紫外線吸収剤、染料、顔料、フィラーなどを添加してもよい。可撓性を向上する目的でアクリル樹脂を添加することもできる。
(透明プラスチック成形体について)
本発明で調整されたオルガノシロキサン樹脂塗料は、透明プラスチック基材に塗布される。透明プラスチック基材としては、ヘーズ値が10%以下のものであり、具体的にはポリカーボネート樹脂、ポリメチルメタクリレート等のアクリル樹脂、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリ(エチレン−2,6−ナフタレート)等のポリエステル樹脂、ポリスチレン、ポリプロピレン、ポリアリレート、ポリエーテルスルホンなどが挙げられる。優れた耐摩耗性を有する基材としての有用性等によりポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂が好ましく、特にポリカーボネート樹脂が好ましい。
また、ポリカーボネート樹脂基材を用いた場合、オルガノシロキサン樹脂塗料は直接ポリカーボネート樹脂基材に塗布することも可能であるが、ポリカーボネート樹脂基材上にプライマー層としてアクリル樹脂層を形成し、その上にオルガノシロキサン樹脂塗料を塗布する方法が密着性等が向上し好ましく採用される。
オルガノシロキサン樹脂塗料のコート方法としては、ディップコート法、フローコート法、スプレーコート法、スピンコート法、ローラーコート法、バーコート法等の方法を、塗装される基材の形状に応じて適宜選択することができる。
オルガノシロキサン樹脂層(コート層)の厚みは、通常2〜10μm、好ましくは3〜8μmである。コート層の厚みがかかる範囲であると、熱硬化時に発生する応力のためにコート層にクラックが発生したり、コート層と基材との密着性が低下したりすることがなく、本発明の目的とする十分な耐摩耗性を有するコート層が得られることとなる。
コート層は塗装後熱硬化して基板と密着させる。熱硬化は基材の耐熱性に問題がない範囲で高い温度で行う方がより早く硬化を完了することができ好ましい。なお、常温では、熱硬化が進まず、硬化被膜を得ることができない。これは、本発明のオルガノシロキサン樹脂塗料中のオルガノシロキサン樹脂固形分が部分的に縮合したものであることを意味する。かかる熱硬化の過程で、残留するSi−OHが縮合反応を起こしてSi−O−Si結合を形成し、耐摩耗性に優れたコート層となる。熱硬化は通常50℃〜400℃の範囲で10分間〜4時間、好ましくは80℃〜160℃の範囲で20分間〜2時間、ポリカーボネート基材に塗布する場合もっとも好ましくは110℃〜135℃で30分間〜1時間加熱硬化する。
本発明のオルガノシロキサン樹脂塗料は耐摩耗性、耐擦傷性、硬度、耐熱水性、耐有機溶剤性、耐酸性、基材との密着性の各点に優れた透明なコート層を形成し、高いレベルで基材表面の摩耗を防ぐことが出来る。
前記ポリカーボネート樹脂は、一例として二価フェノールとカーボネート前駆体とを界面重縮合法または溶融法等で反応させて得られるポリカーボネート樹脂である。二価フェノールの代表的な例としては、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン(通称ビスフェノールA)、2,2−ビス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ブタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−3−メチルブタン、9,9−ビス{(4−ヒドロキシ−3−メチル)フェニル}フルオレン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−3,3−ジメチルブタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−4−メチルペンタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサンおよびα,α'−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−m−ジイソプロピルベンゼン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)サルファイド、ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルホン等を挙げられ、なかでもビスフェノールAが好ましい。これらの二価フェノールは単独または2種以上を混合して使用できる。
カーボネート前駆体としてはカルボニルハライド、カーボネートエステルまたはハロホルメート等が使用され、具体的にはホスゲン、ジフェニルカーボネートまたは二価フェノールのジハロホルメート等が挙げられる。
上記二価フェノールとカーボネート前駆体を界面重縮合法または溶融法によって反応させてポリカーボネート樹脂を製造するにあたっては、必要に応じて触媒、末端停止剤、二価フェノールの酸化防止剤等を使用してもよい。またポリカーボネート樹脂は三官能以上の多官能性芳香族化合物を共重合した分岐ポリカーボネート樹脂であっても、芳香族または脂肪族の二官能性カルボン酸を共重合したポリエステルカーボネート樹脂であってもよく、また、得られたポリカーボネート樹脂の2種以上を混合した混合物であってもよい。
ホスゲンを使用する界面重縮合法は、酸結合剤及び有機溶媒の存在下で反応させる。酸結合剤としては例えば水酸化ナトリウムや水酸化カリウム等のアルカリ金属水酸化物又はピリジン等のアミン化合物が用いられ、溶媒としては例えば塩化メチレン、クロロベンゼン等のハロゲン化炭化水素が用いられる。また反応促進のために例えば第三級アミン又は第四級アンモニウム塩等の触媒を用いることもできる。反応温度は通常0〜40℃であり、反応時間は数分〜5時間である。
また、ジフェニルカーボネートを用いる溶融法は、不活性ガス雰囲気下所定割合の二価フェノール成分とジフェニルカーボネートとを加熱しながら攪拌して、生成するアルコール又はフェノール類を留出させる方法により行われる。反応温度は生成するアルコール又はフェノール類の沸点等により異なるが、通常120〜350℃の範囲である。反応はその初期から減圧にして生成するアルコール又はフェノール類を留出させながら完結させる。また、反応を促進するために通常のエステル交換反応用触媒を使用することもできる。
ポリカーボネート樹脂の分子量は、粘度平均分子量(M)で10,000〜50,000が好ましく、15,000〜35,000がより好ましい。かかる粘度平均分子量を有するポリカーボネート樹脂は、十分な強度が得られ、また、成形時の溶融流動性も良好であり好ましい。本発明でいう粘度平均分子量は塩化メチレン100mlにポリカーボネート樹脂0.7gを20℃で溶解した溶液から求めた比粘度(ηsp)を次式に挿入して求めたものである。
ηsp/c=[η]+0.45×[η]
[η]=1.23×10−40.83
(但しc=0.7、[η]は極限粘度)
かかるポリカーボネート樹脂を製造する際に、必要に応じて亜燐酸エステル、燐酸エステル、ホスホン酸エステル等の安定剤、テトラブロムビスフェノールA、テトラブロムビスフェノールAの低分子量ポリカーボネート、デカブロモジフェノール等の難燃剤、着色剤、滑剤等を添加することができる。
ポリカーボネート樹脂基材上に好ましくプライマー層として形成される塗膜樹脂は、塗膜樹脂の少なくとも50重量%がアクリル樹脂であって、且つ該アクリル樹脂は、下記式(2)
Figure 2006131734
(但し、式中Rは炭素数1〜4のアルキル基である。)
で示される繰り返し単位を50モル%以上含むアクリル樹脂が好ましく、具体的には50モル%以上のアルキルメタクリレートモノマーと50モル%以下のビニル系モノマーを重合して得られるポリマーが挙げられる。アルキルメタクリレートモノマーとしては、メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、プロピルメタクリレートおよびブチルメタクリレートが挙げられ、これらは単独または2種以上を混合して使用できる。なかでもメチルメタクリレートおよびエチルメタクリレートが好ましい。
また、他のビニル系モノマーとしてはアルキルメタクリレートモノマーと共重合可能なものであり、殊に接着性あるいは耐候性等の耐久性の面で、アクリル酸、メタクリル酸またはそれらの誘導体が好ましく使用される。具体的にはアクリル酸、メタクリル酸、アクリル酸アミド、メタクリル酸アミド、メチルアクリレート、エチルアクリレート、プロピルアクリレート、ブチルアクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレート、ドデシルメタクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、2−ヒドロキシプロピルメタクリレート、N,N−ジエチルアミノエチルメタクリレート、グリシジルメタクリレート、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、2−(2′−ヒドロキシ−5−メタクリロキシエチルフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール、2−(2′−ヒドロキシ−5−アクリロキシエチルフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール等が挙げられ、これらは単独または2種以上を混合して使用できる。また、アクリル樹脂の2種以上を混合した混合物であってもよい。
また、かかるアクリル樹脂は、熱硬化型であることが好ましく、0.01モル%〜50モル%の架橋性の反応基を持つビニル系モノマーを含有することが望ましい。かかる架橋性の反応基を持つビニル系モノマーとしてはアクリル酸、メタクリル酸、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、2−ヒドロキシプロピルメタクリレート、ビニルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン等が挙げられる。
なかでも、架橋性の反応基をもつビニル系モノマーとして2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、2−ヒドロキシプロピルメタクリレート等の水酸基をもつアクリルモノマーを利用し、架橋剤としてポリイソシアネート化合物もしくはその誘導体を生成するポリイソシアネート化合物前駆体を利用した熱硬化型ウレタンアクリル樹脂を好ましく使用することができる。
上記アクリル樹脂の分子量は、重量平均分子量で20,000以上が好ましく、50,000以上がより好ましく、また、重量平均分子量で1千万以下のものが好ましく使用される。かかる分子量範囲の上記アクリル樹脂は、プライマー層としての密着性や強度などの性能が十分に発揮され好ましい。
本発明に用いる上記アクリル樹脂層(プライマー層)を形成する方法としては、アクリル樹脂等の塗膜樹脂成分および後述する光安定剤や紫外線吸収剤等の添加成分を、基材である透明プラスチックと反応したり該透明プラスチックを溶解したりしない揮発性の溶媒に溶解して、このアクリルコーティング塗料を透明プラスチック基材表面に塗布し、次いで該溶媒を加熱等により除去することにより行われる。必要であれば溶媒の除去後にさらに40〜140℃に加熱して架橋性基を架橋させることも好ましく行われる。
かかる溶媒としてはアセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、1,2−ジメトキシエタン等のエーテル類、酢酸エチル、酢酸エトキシエチル等のエステル類、メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、1−ブタノール、2−ブタノール、2−メチル−1−プロパノール、2−エトキシエタノール、4−メチル−2−ペンタノール、2−ブトキシエタノール等のアルコール類、n-ヘキサン、n-ヘプタン、イソオクタン、ベンゼン、トルエン、キシレン、ガソリン、軽油、灯油等の炭化水素類、アセトニトリル、ニトロメタン、水等が挙げられ、これらは単独で使用してもよいし2種以上を混合して使用してもよい。かかるアクリルコーティング塗料中の塗膜樹脂からなる固形分の濃度は1〜50重量%が好ましく、3〜30重量%がより好ましい。
また、上記アクリルコーティング塗料にはプラスチック基材の耐候性を改良する目的で光安定剤、紫外線吸収剤、シランカップリング剤を含有することができる。
該光安定剤としては、例えばビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)カーボネート、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)サクシネート、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート、4−ベンゾイルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、4−オクタノイルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)ジフェニルメタン−p,p′−ジカーバメート、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)ベンゼン−1,3−ジスルホネート、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)フェニルホスファイト等のヒンダードアミン類、ニッケルビス(オクチルフェニルサルファイド、ニッケルコンプレクス−3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジルリン酸モノエチラート、ニッケルジブチルジチオカーバメート等のニッケル錯体が挙げられる。これらの光安定剤は単独もしくは2種以上を併用してもよく、塗膜樹脂100重量部に対して好ましくは1〜50重量部、より好ましくは1〜10重量部用いられる。
また、該紫外線吸収剤としては例えば2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−オクトキシベンゾフェノン、2,2′−ジヒドロキシ−4,4′−ジメトキシベンゾフェノン等のベンゾフェノン類、2−(5′−メチル−2′−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(3′−t−ブチル−5′−メチル−2′−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(3′,5′−ジ−t−ブチル−2′−ヒドロキシフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(2′−ヒドロキシ−5′−t−オクチルフェニル)ベンゾトリアゾール等のベンゾトリアゾール類、エチル−2−シアノ−3,3−ジフェニルアクリレート、2−エチルヘキシル−2−シアノ−3,3−ジフェニルアクリレート等のシアノアクリレート類、フェニルサリシレート、p−オクチルフェニルサリシレート等のサリシレート類、ジエチル−p−メトキシベンジリデンマロネート、ビス(2−エチルヘキシル)ベンジリデンマロネート等のベンジリデンマロネート類、2−(4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジン−2−イル)−5−〔(メチル)オキシ〕−フェノール、2−(4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジン−2−イル)−5−〔(エチル)オキシ〕−フェノール、2−(4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジン−2−イル)−5−〔(プロピル)オキシ〕−フェノール、2−(4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジン−2−イル)−5−〔(ブチル)オキシ〕−フェノール、2−(4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジン−2−イル)−5−〔(ヘキシル)オキシ〕−フェノール等のトリアジン類、2−(2′−ヒドロキシ−5−メタクリロキシエチルフェニル)−2H−ベンゾトリアゾールと該モノマーと共重合可能なビニル系モノマーとの共重合体、2−(2′−ヒドロキシ−5−アクリロキシエチルフェニル)−2H−ベンゾトリアゾールと該モノマーと共重合可能なビニル系モノマーとの共重合体、酸化チタン酸化セリウム、酸化亜鉛、酸化スズ、酸化タングステン、硫化亜鉛、硫化カドミウムなの金属酸化物微粒子類が挙げられる。中でも2−(2′−ヒドロキシ−5′−t−オクチルフェニル)ベンゾトリアゾールが好ましい。これらの紫外線吸収剤は単独もしくは2種以上を併用してもよく、塗膜樹脂100重量部に対して好ましくは0.1〜100重量部、より好ましくは0.1〜50重量部用いられる。
また、シランカップリング剤としては、γ−(2−アミノエチル)アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−(2−アミノエチル)アミノプロピルメチルジメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、N−β−(N−ビニルベンジルアミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン・塩酸塩、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、ビニルトリアセトキシシラン、γ−アニリノプロピルトリメトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、オクタデシルジメチル〔3−(トリメトキシシリル)プロピル〕アンモニウムクロライド、γ−ウレイドプロピルトリエトキシシラン等が挙げられ、また上記シランカップリング剤の部分加水分解縮合物も使用できる。かかるシランカップリング剤を添加することにより、透明プラスチック基材とアクリル樹脂層(第1層)および第1層とオルガノシロキサン樹脂(第2層)の密着力が長期にわたり持続される。これらのシランカップリング剤は単独もしくは2種以上を併用してもよく、塗膜樹脂100重量部に対して好ましくは0.1〜50重量部、より好ましくは0.2〜10重量部用いられる。
上記アクリルコーティング塗料のプラスチック基材への塗布はバーコート法、ディップコート法、フローコート法、スプレーコート法、スピンコート法、ローラーコート法等の方法を、塗装される基材の形状に応じて適宜選択することができる。かかるコーティング塗料が塗布された基材は、通常常温から該基材の熱変形温度以下の温度下で溶媒の乾燥、除去が行われ、さらに必要であれば溶媒の除去後に40〜140℃に加熱して架橋性基を架橋させ、第1層として、上記塗膜樹脂を積層した透明プラスチック基材が得られる。
第1層の塗膜樹脂層の厚さは、透明プラスチック基材と第2層とを十分に接着し、また、前記添加剤の必要量を保持し得るのに必要な膜厚であればよく、好ましくは0.1〜10μmであり、より好ましくは1〜5μmである。
前記アクリル樹脂を主とする塗膜樹脂からなる第1層を形成することにより、第2層と透明プラスチック基材との密着性が良好となり、耐摩耗性および耐候性に優れた透明プラスチック成形体を得ることができる。
本発明のオルガノシロキサン樹脂塗料から得られるコート層は、外観、透明性、耐擦傷性、硬度、耐熱水性、密着性、耐有機溶剤性、耐酸性が良好で、特に耐摩耗性および耐熱水性に優れ、従来に無い高いレベルで基材表面の摩耗を防ぐことができる。特に、これをポリカーボネートシート表面の片面または両面にコート(両面コートが好ましい)したものは自動車用窓ガラスやサンルーフに好適に使用され、その奏する工業的効果は格別である。
以下、実施例により本発明を更に詳細に説明する。なお、得られた成形体(コート層を有する透明ポリカーボネート樹脂シート)は以下の方法によって評価した。また、実施例中の部は重量部を意味する。
(1)外観評価:目視にて試験片の両面コート層外観(ハジキ、白化、異物の有無)、ひび割れ(クラック)の有無を確認した。
(2)密着性:両面コート層の1面にカッターナイフで1mm間隔の100個の碁盤目を作りニチバン製粘着テープ(商品名“セロテープ”(登録商標))を圧着し、垂直に強く引き剥がして基材上に残った碁盤目の数で評価した(JIS K5400に準拠)。
(3)耐擦傷性:両面コート層の1面を#0000のスチールウールで擦った後、表面の傷つきの状態を目視により5段階で評価した。
1:強く擦っても全く傷つかない
2:強く擦ると僅かに傷つく
3:強く擦ると少し傷つく
4:強く擦ると傷つく
5:弱く擦るだけで傷つく
(4)耐摩耗性:JIS K6735に準じ、両面コート層の1面で、Calibrase社製CS−10Fの摩耗輪を用い、荷重500gで500回転のテーバー摩耗試験を行い、テーバー摩耗試験後のヘーズとテーバー摩耗試験前のヘーズとの差ΔHを測定して評価した。但し、摩耗輪のリフェースは研磨紙AA−400の代わりに研磨紙S−11を用いて25回転で行なった。(ヘーズ=Td/Tt×100、Td:散乱光線透過率、Tt:全光線透過率)
(5)耐熱水性:試験片を沸騰水中に2時間浸漬した後のコート層の外観変化、密着性を評価した。
(6)変動係数:コーティング用塗料を2−プロパノールで10倍に希釈し、大塚電子(株)製濃厚系粒径アナライザーFPAR−1000を用いて動的光散乱法により評価した。変動係数の計算は、得られた光散乱のデータを装置に付属した解析ソフトを用いてMarquadt法で解析して行った。(変動係数=100×(標準偏差/平均粒子径))
[参照例1](第1層用塗料の調製)
還流冷却器及び撹拌装置を備え、窒素置換したフラスコ中にメチルメタクリレート(以下MMAと略称する)80.1部、2−ヒドロキシエチルメタクリレート(以下HEMAと略称する)13部、アゾビスイソブチロニトリル(以下AIBNと略称する)0.14部及び1,2−ジメトキシエタン200部を添加混合し、溶解させた。次いで、窒素気流中70℃で6時間攪拌下に反応させた。得られた反応液をn−ヘキサンに添加して再沈精製し、MMA/HEMAの組成比90/10(モル比)のコポリマー(アクリル樹脂(I))80部を得た。該コポリマーの水酸基価は54.3mgKOH/g、重量平均分子量はGPCの測定(カラム;Shodex GPCA−804、溶離液;THF)からポリスチレン換算で100000であった。前記アクリル樹脂(I)8.9部および2−(2’−ヒドロキシ−5’−t−オクチルフェニル)ベンゾトリアゾール2.5部をメチルエチルケトン20部、メチルイソブチルケトン30部および2−プロパノール30部からなる混合溶媒に溶解し、さらにこの溶液に前記アクリル樹脂(I)のヒドロキシ基1当量に対してイソシアネート基が1.5当量となるようにヘキサメチレンジイソシアネート1.1部を添加して25℃で5分間攪拌しコーティング用塗料(I−1)を調製した。
[参照例2](第1層用塗料の調製)
エチルメタクリレート(以下EMAと略称する)102.7部、HEMA13部、AIBN0.18部を用いる以外は参考例1と同様にしてEMA/HEMAの組成比90/10(モル比)のコポリマー(アクリル樹脂(II))100部を得た。該コポリマーの水酸基価は46.7mgKOH/g、重量平均分子量はポリスチレン換算で90000であった。前記アクリル樹脂(II)7.7部および2−(2’−ヒドロキシ−5’−t−オクチルフェニル)ベンゾトリアゾール1.5部をメチルエチルケトン40部、メチルイソブチルケトン20部、イソプロパノール24部、および1−メトキシ−2−プロパノール3.2部からなる混合溶媒に溶解し、次いでこの溶液に前記アクリル樹脂(II)のヒドロキシ基1当量に対してイソシアネート基が1当量となるようにVESTANATB1358/100(デグサジャパン製ポリイソシアネート化合物前駆体)2.3部、ジ−n−ブチル錫ジラウレート0.001部を添加し、25℃で5分間攪拌してコーティング用塗料(I−2)を調製した。
[実施例1]
水分散型コロイダルシリカ分散液(触媒化成工業(株)製カタロイドSN−35、固形分濃度30重量%、平均粒子径18nm)80部に酢酸24部を加えよく攪拌し、pH2.6に調整した。この分散液を10℃まで冷却し、氷水浴で冷却下メチルトリメトキシシラン127部に加えた。メチルトリメトキシシラン添加開始直後から反応熱で混合液の温度は上昇を開始し、メチルトリメトキシシラン添加開始から5分後に50℃まで温度上昇した後冷却の効果で徐々に混合液温度が低下した。混合液の温度が40℃になった段階でこの温度を維持するようにして40℃で4時間攪拌し、これに、硬化触媒として45%コリンメタノール溶液0.5部を氷水冷却下で混合し、希釈溶剤として2−プロパノール50部を加えて、第2層用コーティング用塗料(i)を得た。該コーティング用塗料(i)のシリカ微粒子の平均粒子径と粒子径に基づく変動係数(100×(標準偏差/平均粒子径))を求めたところ、平均粒子径は25.3nm、変動係数は21.7であった。予め第1層用塗料(I−1)を硬化膜厚4μmになるようにディップコートで両面塗布し120℃、1時間熱硬化した透明な5mm厚のポリカーボネート樹脂製シートに、かかるコーティング用塗料(i)を硬化膜厚5μmになるようにディップコートで両面塗布し、120℃、1時間熱硬化してコート層を有する透明ポリカーボネート樹脂シートを得た。得られたコート層を有するポリカーボネート樹脂シートを評価した結果を表1に示した。
[実施例2]
水分散型コロイダルシリカ分散液(触媒化成工業(株)製カタロイドSN−35、固形分濃度30重量%、平均粒子径18nm)100部に1Mの塩酸1部を加えよく攪拌し、pH1.9に調整した。この分散液を10℃まで冷却し、氷水浴で冷却下メチルトリメトキシシラン146部とジメチルジメトキシシラン2.5部の混合物を5分かけて加えた。シラン混合物添加開始直後から反応熱で混合液の温度は上昇を開始し、添加開始から5分後に50℃まで温度上昇した後冷却の効果で徐々に混合液温度が低下した。混合液の温度が25℃になった段階でこの温度を維持するようにして25℃で8時間攪拌し、これに、硬化触媒として硬化触媒として45%コリンメタノール溶液0.5部を氷水冷却下で混合し、第2層用コーティング用塗料(ii)を得た。該コーティング用塗料(ii)の動的光散乱測定から、シリカ微粒子の平均粒子径が26.2nm、変動係数が24.4であることがわかった。予め第1層用塗料(I−1)を硬化膜厚4μmになるようにディップコートで両面塗布し120℃、1時間熱硬化した透明な5mm厚のポリカーボネート樹脂製シートに、かかるコーティング用塗料(ii)を硬化膜厚5μmになるようにディップコートで両面塗布し、120℃、1時間熱硬化してコート層を有する透明ポリカーボネート樹脂シートを得た。得られたコート層を有するポリカーボネート樹脂シートを評価した結果を表1に示した。
[実施例3]
水分散型コロイダルシリカ分散液(触媒化成工業(株)製カタロイドSN−35、固形分濃度30重量%、平均粒子径18nm)60部に蒸留水15部、1Mの塩酸1部を加えて攪拌し、pH1.9に調整した。この分散液を10℃まで冷却し、氷水浴で冷却下メチルトリメトキシシラン142部を3分かけて加えた。メチルトリメトキシシラン添加開始直後から反応熱で混合液の温度は上昇を開始し、メチルトリメトキシシラン添加開始から5分後に60℃まで温度上昇した後冷却の効果で徐々に混合液温度が低下した。混合液の温度が40℃になった段階でこの温度を維持するようにして40℃で6時間攪拌し、これに硬化触媒として酢酸ナトリウム2部を氷水冷却下で混合し、2−プロパノール50部で希釈して、第2層用コーティング用塗料(iii)を調製した。該コーティング用塗料(iii)の動的光散乱測定から、シリカ微粒子の平均粒子径が33.9nm、変動係数が34.8であることがわかった。予め第1層用塗料(I−2)を硬化膜厚4μmになるようにディップコートで両面塗布し120℃、1時間熱硬化した透明な5mm厚のポリカーボネート樹脂製シートに、かかるコーティング用塗料(iii)を硬化膜厚5μmになるようにディップコートで両面塗布し、120℃、1時間熱硬化してコート層を有する透明ポリカーボネート樹脂シートを得た。得られたコート層を有するポリカーボネート樹脂シートを評価した結果を表1に示した。
[実施例4]
水分散型コロイダルシリカ分散液(日産化学工業(株)製スノーテックス30、固形分濃度30重量%、平均粒子径20nm)80部に酢酸24部を加えて攪拌し、pH2.6に調整した。この分散液を10℃まで冷却し、氷水浴で冷却下メチルトリメトキシシラン140部とジメチルジメトキシシラン3部の混合物を5分かけて加えた。シラン混合物添加開始直後から反応熱で混合液の温度は上昇を開始し、添加開始から5分後に60℃まで温度上昇した後冷却の効果で徐々に混合液温度が低下した。混合液の温度が25℃になった段階でこの温度を維持するようにして25℃で12時間攪拌し、これに、硬化触媒として硬化触媒として酢酸ナトリウム2部を氷水冷却下で混合し、第2層用コーティング用塗料(iv)を得た。該コーティング用塗料(iv)の動的光散乱測定から、シリカ微粒子の平均粒子径が33.9nm、変動係数が34.8であることがわかった。予め第1層用塗料(I−2)を硬化膜厚4μmになるようにディップコートで両面塗布し120℃、1時間熱硬化した透明な5mm厚のポリカーボネート樹脂製シートに、かかるコーティング用塗料(iv)を硬化膜厚5μmになるようにディップコートで両面塗布し、120℃、1時間熱硬化してコート層を有する透明ポリカーボネート樹脂シートを得た。得られたコート層を有するポリカーボネート樹脂シートを評価した結果を表1に示した。
また、得られたシートを自動車のサンルーフ窓枠に嵌め込み、1年間使用したが、傷つきも少なく、自動車サンルーフ用ガラスとして好適に使用できた。
[比較例1]
水分散型コロイダルシリカ分散液(触媒化成工業(株)製カタロイドSN−35、固形分濃度30重量%、平均粒子径18nm)80部に酢酸24部を加えよく攪拌し、pH2.6に調整した。この分散液を10℃まで冷却し、氷水浴で冷却下メチルトリメトキシシラン127部に加えた。メチルトリメトキシシラン添加開始直後から反応熱で混合液の温度は上昇を開始し、メチルトリメトキシシラン添加開始から5分後に50℃まで温度上昇した後冷却の効果で徐々に混合液温度が低下した。混合液の温度が25℃になった段階でこの温度を維持するようにして25℃で4時間攪拌し、これに、硬化触媒として酢酸ナトリウム2部を氷水冷却下で混合し、希釈溶剤として2−プロパノール50部を加えて、第2層用コーティング用塗料(v)を得た。該コーティング用塗料(v)の動的光散乱測定から、シリカ微粒子の平均粒子径は24.2nm、変動係数は17.4であることがわかった。予め第1層用塗料(I−1)を硬化膜厚4μmになるようにディップコートで両面塗布し120℃、1時間熱硬化した透明な2mm厚のポリカーボネート樹脂製シートに、かかるコーティング用塗料(v)を硬化膜厚5μmになるようにディップコートで両面塗布し、120℃、1時間熱硬化してコート層を有する透明ポリカーボネート樹脂シートを得た。得られたコート層を有するポリカーボネート樹脂シートを評価した結果を表1に示した。
[比較例2]
水分散型コロイダルシリカ分散液(触媒化成工業(株)製 カタロイドSN−35、 固形分濃度30重量%、平均粒子径18nm)80部に1Mの塩酸1部を加えよく攪拌し、pH1.9に調整した。この分散液を10℃まで冷却し、氷水浴で冷却下メチルトリメトキシシラン135部とジメチルジメトキシシラン5部の混合物を3分かけて加えた。シラン混合物添加開始直後から反応熱で混合液の温度は上昇を開始し、添加開始から5分後に50℃まで温度上昇した後冷却の効果で徐々に混合液温度が低下した。混合液の温度が40℃になった段階でこの温度を維持するようにして40℃で12時間攪拌し、これに、硬化触媒として硬化触媒として酢酸ナトリウム2部を氷水冷却下で混合し、2−プロパノール50部で希釈して、第2層用コーティング用塗料(vi)を得た。該コーティング用塗料(vi)の動的光散乱測定から、シリカ微粒子の平均粒子径が101.0nm、変動係数が99.2であることがわかった。予め第1層用塗料(I−1)を硬化膜厚4μmになるようにディップコートで両面塗布し120℃、1時間熱硬化した透明な2mm厚のポリカーボネート樹脂製シートに、かかるコーティング用塗料(vi)を硬化膜厚5μmになるようにディップコートで両面塗布し、120℃、1時間熱硬化してコート層を有する透明ポリカーボネート樹脂シートを得た。得られたコート層を有するポリカーボネート樹脂シートを評価した結果を表1に示した。
[比較例3]
水分散型コロイダルシリカ分散液(日産化学工業(株)製ST−XL、固形分濃度40重量%、平均粒子径50nm)80部に蒸留水28部、1Mの塩酸0.5部を加えて攪拌し、pH1.9に調整した。この分散液を10℃まで冷却し、氷水浴で冷却下メチルトリメトキシシラン171部を5分かけて加えた。メチルトリメトキシシラン添加開始直後から反応熱で混合液の温度は上昇を開始し、メチルトリメトキシシラン添加開始から5分後に60℃まで温度上昇した後冷却の効果で徐々に混合液温度が低下した。混合液の温度が25℃になった段階でこの温度を維持するようにして25℃で8時間攪拌し、これに硬化触媒として酢酸ナトリウム2部を氷水冷却下で混合し、2−プロパノール50部で希釈して、第2層用コーティング用塗料(vii)を調製した。該コーティング用塗料(vii)の動的光散乱測定から、シリカ微粒子の平均粒子径が90.3nm、変動係数が33.2であることがわかった。予め第1層用塗料(I−2)を硬化膜厚4μmになるようにディップコートで両面塗布し120℃、1時間熱硬化した透明な5mm厚のポリカーボネート樹脂製シートに、かかるコーティング用塗料(vii)を硬化膜厚5μmになるようにディップコートで両面塗布し、120℃、1時間熱硬化してコート層を有する透明ポリカーボネート樹脂シートを得た。得られたコート層を有するポリカーボネート樹脂シートを評価した結果を表1に示した。
[比較例4]
水分散型コロイダルシリカ分散液(日産化学工業(株)製 ST−XS、固形分濃度20重量%、平均粒子径5nm)60部に1Mの塩酸0.8部を加えて攪拌し、pH1.9に調整した。この分散液を10℃まで冷却し、氷水浴で冷却下メチルトリメトキシシラン45部とジメチルジメトキシシラン17部を5分かけて加えた。メチルトリメトキシシラン添加開始直後から反応熱で混合液の温度は上昇を開始し、メチルトリメトキシシラン添加開始から5分後に60℃まで温度上昇した後冷却の効果で徐々に混合液温度が低下した。混合液の温度が40℃になった段階でこの温度を維持するようにして40℃で4時間攪拌し、これに硬化触媒として酢酸ナトリウム2部を氷水冷却下で混合し、2−プロパノール50部で希釈して、第2層用コーティング用塗料(viii)を調製した。該コーティング用塗料(viii)の動的光散乱測定を実施した結果、シリカ微粒子の平均粒子径は213.4nm、変動係数は183.8であった。予め第1層用塗料(I−2)を硬化膜厚4μmになるようにディップコートで両面塗布し120℃、1時間熱硬化した透明な5mm厚のポリカーボネート樹脂製シートに、かかるコーティング用塗料(viii)を硬化膜厚5μmになるようにディップコートで両面塗布し、120℃、1時間熱硬化してコート層を有する透明ポリカーボネート樹脂シートを得た。得られたコート層を有するポリカーボネート樹脂シートを評価した結果を表1に示した。
Figure 2006131734

Claims (8)

  1. (A)コロイダルシリカ(a成分)と(B)下記式(1)で表わされるアルコキシシランの加水分解物またはその縮合物(b成分)とを縮合反応させたシリカ微粒子を含有するオルガノシロキサン樹脂塗料を調製するにあたり、シリカ微粒子の平均粒子径が10〜70nmであり、且つその粒子径に基づく変動係数{100×(標準偏差/平均粒子径)}が20〜40%になるようにa成分とb成分とを反応させることを特徴とするオルガノシロキサン樹脂塗料の調製方法。
    Figure 2006131734
    (但し、式中R、Rはそれぞれ炭素数1〜4のアルキル基、ビニル基、またはメタクリロキシ基、アミノ基、グリシドキシ基、3,4−エポキシシクロヘキシル基からなる群から選ばれる1以上の基で置換された炭素数1〜3のアルキル基であり、Rは炭素数1〜4のアルキル基であり、m、nはそれぞれ0、1、2のいずれかの整数であり、m+nは0、1、2のいずれかの整数である)
  2. 前記コロイダルシリカ(a成分)が10〜60重量%、前記アルコキシシランの加水分解物またはその縮合物(b成分)がR SiO(4−m−n)/2に換算して40〜90重量%(a成分とb成分との合計量が100重量%)である請求項1記載のオルガノシロキサン樹脂塗料の調製方法。
  3. 前記コロイダルシリカ(a成分)の粒子径が5〜50nmである請求項1記載のオルガノシロキサン樹脂塗料の調製方法。
  4. さらに、(C)硬化触媒(c成分)をa成分とb成分との合計量100重量部に対して0.01〜10重量部を含有する請求項1記載のオルガノシロキサン樹脂塗料の調製方法。
  5. オルガノシロキサン樹脂塗料は固形分の濃度が10〜70重量%である請求項1記載のオルガノシロキサン樹脂塗料の調製方法。
  6. オルガノシロキサン樹脂塗料の溶媒として、溶媒の少なくとも50重量%以上が炭素数1〜4のアルコールである請求項1記載のオルガノシロキサン樹脂塗料の調製方法。
  7. (A)コロイダルシリカ(a成分)と(B)下記式(1)で表わされるアルコキシシランの加水分解物またはその縮合物(b成分)とを縮合反応させたシリカ微粒子を含有するオルガノシロキサン樹脂塗料において、該シリカ微粒子の平均粒子径が10〜70nmであり、且つその粒子径に基づく変動係数{100×(標準偏差/平均粒子径)}が20〜40%であることを特徴とするオルガノシロキサン樹脂塗料。
    Figure 2006131734
    (但し、式中R、Rはそれぞれ炭素数1〜4のアルキル基、ビニル基、またはメタクリロキシ基、アミノ基、グリシドキシ基、3,4−エポキシシクロヘキシル基からなる群から選ばれる1以上の基で置換された炭素数1〜3のアルキル基であり、Rは炭素数1〜4のアルキル基であり、m、nはそれぞれ0、1、2のいずれかの整数であり、m+nは0、1、2のいずれかの整数である)
  8. ポリカーボネート基材表面の少なくとも片面に、第1層として、塗膜樹脂の少なくとも50重量%がアクリル樹脂であって、且つ該アクリル樹脂は、下記式(2)で示される繰り返し単位を50モル%以上含むアクリル樹脂である塗膜樹脂を積層し、次いで、その上に第2層として、請求項6記載のオルガノシロキサン樹脂塗料を熱硬化した塗膜層を積層してなる表面を保護されたポリカーボネート樹脂成形体。
    Figure 2006131734
    (但し、式中Rは炭素数1〜4のアルキル基である。)
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