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JP2006101728A - 中華麺及び皮類の製造方法 - Google Patents

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俊輔 大坪
Hideki Okusu
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Abstract

【課題】デュラム小麦由来の小麦粉を用いて良好な中華麺及び皮類を製造する方法を提供する。穀粉原料としてデュラム小麦由来の小麦粉を用い、他の穀粉原料を用いることなく、良好な中華麺及び皮類を製造する方法を提供する。
【解決手段】デュラム小麦由来の小麦粉であって、目開き125μmの篩を通過し且つ目開き53μmの篩を通過しない粒子が75〜100質量%を占め、及び灰分が0.45〜0.85%である小麦粉を使用して、製麺することを特徴とする中華麺又は皮類の製造方法;該小麦粉がデュラムセモリナ粉から調製されているものである、上記の中華麺又は皮類の製造方法。

Description

本発明は、中華麺及び皮類の製造方法に関する。
一般に中華麺やぎょうざの皮といった皮類は、普通小麦から製粉される小麦粉を原料として製造されている。このような小麦粉として通常、強力又は純強力粉の1等粉又は特等粉が使用される。
例えば、一般に生中華麺用小麦粉としては灰分が0.40%以下、蛋白質が11.0%以上が望ましく、ぎょうざ等の皮類については薄く延ばす必要があること及び生中華麺と同じく生ものであることから、小麦粉に要求される内容はほとんど生中華麺の場合と同じであることが知られている(非特許文献1参照。)。
一方、デュラム小麦を原料として製粉される小麦粉は、主にスパゲッティ及びマカロニといったパスタ類の原料として用いられている。
デュラム小麦と普通小麦は植物品種上から区別され、また、製粉される粉の性質も異なることからその製粉方法、及び使用方法も区別されている。例えば、デュラム小麦の蛋白質の性質は独特で好ましい食感のパスタを作るのに適していること;小麦粒がかなり硬いため、一般の小麦のように粉にしないで、軽く粉砕してきれいなセモリナを採り出し、加工に用いることなどが知られている(非特許文献2参照。)。このように、デュラム小麦を用いた一般的な製粉方法では、普通小麦がかなり細かい粒度に製粉するのに対して、比較的粗い粒度のセモリナを得るように製粉される。このように製粉工程で得られる比較的粒度の粗い状態の胚乳をセモリナと称している。
デュラム小麦の製粉では高純度のセモリナをできるだけ多く採るようにされており、製粉性がよいデュラム小麦からは通常、約62%のセモリナ、約16%のクリアー粉、22%程度のフスマが得られること、及びセモリナの粒度とその分布がマカロニ製造において非常に重要であることが知られている(非特許文献3参照)。
普通小麦から製粉される小麦粉は、粉砕と篩分けの工程を経て作られるものであり、この篩分け工程で製品小麦粉として採るものは、おおむね100メッシュより孔径の細かい篩を通過する部分である。小麦粉は一応、この篩目より小さい細かさのものであるが、内容としては極めて微粒のものも工程中に含まれてくることがある(非特許文献4参照)。なお、ここで100メッシュとは目開き150μmに相当する。
一方デュラム小麦から製粉される粒度の比較的粗いセモリナは、デュラムセモリナ、デュラムセモリナ粉、又はデュラム小麦粉などと呼ばれており、一般にセモリナの粒度は目開き約300μmの篩を抜けない程度の粗さである。
デュラム小麦からのセモリナ製造時の副生産物であるクリアー粉やデュラムフラワーと称される小麦粉は、粒度が普通小麦粉と変わらないので、中華麺や皮類の製造に使用することが可能である。しかし、デュラム小麦からのクリアー粉やデュラムフラワーは灰分が1.0%程度であって比較的高い。そのため、中華麺や皮類に使用すると、べた付きや製品の変色が大きいなど、二次加工特性に欠点があり、通常使用しにくい。また、デュラムセモリナ粉を使って中華麺を作ると、粗い粒度のため麺帯のつながりが悪く、弱く伸びやすく、更には食感もザラつき硬く、ねちゃつき歯切れがないなどの欠点がある。
従来、デュラム小麦由来の小麦粉を使用して中華麺などの麺類を製造することが提案されていて、例えば熱処理小麦粉を混合して使用する技術(特許文献1参照。)、澱粉を混合して使用する技術(特許文献2参照。)、澱粉を混合しパスタ類と同様に押し出して中華風麺を製造する技術(特許文献3参照)などが提案されている。
このような状況下、デュラム小麦由来の小麦粉を用いて、いっそう良好な麺類を製造する手段が求められる。また、粉体成分として他の材料を用いることなく、デュラム小麦由来の小麦粉のみで良好な麺類を提供できれば、商品価値が高く、いっそう望ましいと考えられる。
小田聞多編、「めんの本」、第3版、株式会社食品産業新聞社、1984年9月5日、p.16 長尾精一編、「小麦の科学」、初版、株式会社朝倉書店、1995年2月25日、p.24〜25 Y.ポメランツ著、長尾精一訳、「最新の穀物科学と技術」、初版、株式会社パンニュース社、1992年2月1日、p.142 「小麦粉」、再改訂版、日本麦類研究会、昭和56年1月31日、p.493 特開平11−243888号公報 特開平4−330256号公報 特開昭62−143661号公報
本発明の目的は、デュラム小麦由来の小麦粉を用いて良好な中華麺及び皮類を製造する方法を提供することである。本発明の目的はまた、穀粉原料としてデュラム小麦由来の小麦粉を用い、他の穀粉原料を用いることなく、良好な中華麺及び皮類を製造する方法を提供することである。
本発明者らは上記課題を達成するために鋭意研究を重ねた結果、特定の粒度構成及び灰分値を有するデュラム小麦由来の小麦粉を使用することにより、他の穀粉や澱粉を併用することなく、変色が少なく食感の良好な中華麺や皮類が製造できることを見出し、本発明を完成するに至った。
従って本発明は、デュラム小麦由来の小麦粉であって、目開き125μmの篩を通過し且つ目開き53μmの篩を通過しない粒子が75〜100質量%を占め、及び灰分が0.45〜0.85%である小麦粉を使用して、製麺することを特徴とする中華麺又は皮類の製造方法である。
本発明の実施態様として、本発明で使用する上記小麦粉はデュラムセモリナ粉から調製されて得られるものである。本発明の中華麺又は皮類の製造方法は具体的に、上記の小麦粉を使用した生地を圧延する工程を含む。本発明の好ましい実施態様としては、上記のデュラム小麦由来の小麦粉以外の穀粉及び澱粉を使用しない。
本発明の製造方法によれば、変色が少なく食感の良好な中華麺や皮類を得ることができる。また、本発明の製造方法によれば、麺類を茹でた後の経時的な変化の少ない、いわゆる茹で伸びが少ない中華麺を得ることができる。また、本発明の製造方法により得られた中華麺類及び皮類は、ホシと呼ばれるスペックが少なく良好である。
本発明の製造方法によれば、デュラム小麦由来の所定の小麦粉以外の他の穀粉や澱粉を併用することなく、変色が少なく、経時変化が抑制され、色調及び食感がよい、中華麺及び皮類を製造することができる。
本明細書中でいう中華麺とは、穀粉にかん粉などのアルカリ物質と水を加えて作ったアルカリ性の麺類を意味する。ここで、中華麺は生麺、茹で麺、冷凍麺、及び乾麺などを包含する。また、本明細書中でいう皮類とは、餃子の皮、シュウマイの皮、ワンタンの皮などを包含し、生又は冷凍の皮類を包含する。
本発明で使用する、デュラム小麦由来の小麦粉であって、目開き125μmの篩を通過し且つ目開き53μmの篩を通過しない粒子が75〜100質量%を占め、及び灰分が0.45〜0.85%である小麦粉は、慣用の製粉方法の工程から得られるデュラムセモリナ粉から調製することができる。
小麦の製粉は一般に、いわゆる段階式製粉方法と称される方法でなされ、これは破砕工程、純化工程及び粉砕工程の3段階を組合わせて行われるものである。該純化工程ではピュリファイヤー(純化機)を用いて、粗い状態の胚乳(セモリナ)と、混入している外皮とを分離する。製粉の流れについて概略すると、破砕工程や粉砕工程でロール製粉機を通った粉砕物が、シフターと呼ばれる20〜30段に積み重ねられた篩によって篩い分けされ(篩分け工程)、数種類の粒度に分けられ、次の段階のロール製粉機に送られるもの、ピュリファイヤーに送られるもの、そのまま小麦粉として採取するもの、及びふすまになるものなどに分けられる。
デュラムセモリナ粉は、破砕工程でのブレーキロールの間隙や段数による粉砕の程度や、篩(シフター)の目開きの構成などにより、粒度、灰分の異なる数十の取口から目的にあった品質の粒度、灰分になるように各取口を組み合わせて調製される。製粉において、ロールの間隙を狭めれば破砕や粉砕の程度が上がり、より細かな粒度の粉を得ることができる。ただし、粉砕効率を高めるためにロールの間隙を狭め過ぎると、灰分の高い品質の悪い小麦粉となる傾向があるので、ロールを数段に分けて破砕、粉砕を行うのが通常である。
本発明で使用するデュラム小麦由来の小麦粉は、デュラム小麦の製粉工程において、上記のようなセモリナ粉の各取口にさらに粉砕工程を追加し、篩い分け工程を設けることにより製造することができる。
本発明で採用する、目開き125μmの篩を通過し且つ目開き53μmの篩を通過しない粒子が75〜100質量%を占めるという粒度構成は、ロールの間隙と段数による粉砕の程度、及び篩(シフター)の目開きにより調整し、達成することができる。
本発明で使用するデュラム小麦由来の小麦粉はまた、市販のデュラムセモリナ粉をロール式粉砕、ピンミルなどの粉砕機により粉砕し、目開き125μmの篩と目開き53μmの篩で篩い分けることにより得ることができる。
粒度の測定、確認は、目開き125μmと53μmの篩を使用した篩い分けにより行うことができる。具体的には、粉5gをJIS−Z−8801に準拠した直径75mmの目開き125μmの篩に載せ、これを53μmの篩の上に重ね、筒井理化学器械製のミクロ型電磁式振動ふるい器M−2型に装着し、振動調節目盛り10で3分間振るって行う。
篩を抜けた粉の質量を、篩を抜けた粉の質量と篩上に残った粉の質量を合わせたもので割って、100を掛けることで、篩抜けの割合%とした。
本発明で使用するデュラム小麦由来の小麦粉は、目開き125μmの篩を通過し且つ目開き53μmの篩を通過しない粒子が75〜100質量%、好ましくは85〜100質量%を占めるという粒度構成を有する。この粒度構成よりも粗くなると、製麺時のつながりが悪くなり、吸水が少なく、軟らかくベタつく、表面がザラつき斑が出る、くすんだ色調になる、スペックが目立つ、食感もザラつき硬く、ねちゃつき歯切れがないなどの問題が発生する傾向がある。一方この粒度構成よりも細かくなると、茹で伸びが大きい、ねちゃつき歯切れがないなどの問題が発生する傾向がある。
本発明で使用するデュラム小麦由来の小麦粉はまた、その灰分が0.45〜0.85%の範囲にあり、好ましくは0.65〜0.85%の範囲にある。
一般に灰分が多いほど小麦粉の品質は悪くなり、保存性が悪くなる、色調がくすむ、異臭がする、食感がざらつくなどの傾向がある。一方灰分が0.45%に満たないと、生地が軟らかく伸びが大きくなり、歯切れ感に欠き、茹で伸びも大きくなる傾向がある。製粉において灰分が少ない粉を得ようとすると、一般的には製造歩留まりの減少を招き製造ロスが多く発生することになるので、この観点からも、本発明で使用するデュラム小麦由来の小麦粉は好ましい。
灰分の測定、確認は灰化法により実施することができる。具体的には、対象の粉に助燃剤を添加し、温度600℃で90分間予焼した後、温度800℃で90分間灰化させる。灰化後の重量から助燃剤ブランクを差し引き、計りこみ重量で割って、100を掛けることで灰分を測定する。
一般的にデュラムセモリナ粉の製造歩留まりは60%程度であり、本発明で使用する上述のデュラム小麦由来の小麦粉も約60%程度の歩留まりで製造することができる。
本発明で使用する、デュラム小麦由来の小麦粉であって、目開き125μmの篩を通過し且つ目開き53μmの篩を通過しない粒子が75〜100質量%を占め、灰分が0.45〜0.85%である小麦粉は、とりわけロール圧延を採用した製麺に適した作業性を有している。特に灰分が0.45〜0.85%の範囲にあることで、中華麺や皮類に適した色調を発揮できる。さらに該小麦粉は、硬さと弾力の適度なバランスを持ち、茹で伸びが少ないという特徴を発揮し、中華麺及び皮類に対して優れた品質改良を行うことができる。
本発明で使用する上記のデュラム小麦由来の小麦粉は、通常小麦で作った特等中華麺専用粉と同様の使い方ができる。
本発明による中華麺又は皮類の製造方法は、上記の小麦粉を用いて常法の中華麺又は皮類の製麺方法に従って実施することができる。本発明の製造方法では、穀粉原料として上述の小麦粉のみを用いて実施することができ、また、澱粉を併用することもなく実施することができる。
製麺の工程は一般的に、原料の混合、加水、混練する工程により生地を作り、さらに成形工程、すなわち生地を圧延する工程により麺帯を作り、その麺帯をカットして麺線を作る工程などを含む。圧延工程では、平滑な平ロールのほか、波ロールなどの表面を加工した特殊ロールを使ったロール式圧延を採用することが好ましい。押し出しによる成形は使用しない。
原料の混合比は特に限定されるわけではないが、例えば小麦粉100質量部に対して、かん粉0.2〜1.5質量部、及び水28〜34質量部を添加する。かん粉としては炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、リン酸ナトリウム、リン酸カリウム、炭酸カルシウム、貝殻焼成カルシウムなどの一般の中華麺に使われるアルカリ物質を使用することができる。また、食塩、活性グルテン粉末、ガム類、卵白粉、生地改良剤などの副資材を適宜の量で添加してもよい。
本発明の方法により製造される中華麺は、生麺、茹で麺、冷凍麺、及び乾麺とすることができ、そのような形態で流通させることができる。また、チルド保存や冷凍保存することができる。茹麺を作る際の茹で方法、冷凍麺を作る際の方法、例えば急速冷凍、乾麺を作る方法などは常法に従って実施することができる。
餃子皮、シュウマイの皮、ワンタンの皮などの皮類もまた、このような皮類の製造方法の常法に従って、原料の混合、加水、混練、生地の圧延、型抜きなどの成形を経て製造することができる。例えば小麦粉100質量部に対して、水28〜34質量部を添加する。また、食塩、活性グルテン粉末、ガム類、卵白粉、生地改良剤などの副資材を適宜の量で添加してもよい。皮類の製造においても、上述のロール式圧延が好ましい。これらの皮類は一般的に厚さ1mm以下のものが適当である。これらの皮類は生又は冷凍の状態で流通させるのが一般的である。
以下、実施例及び比較例により本発明を説明する。
(1)デュラム小麦由来の小麦粉の調製
慣用の製粉工程から得られたデュラムセモリナ粉に対して、更なる粉砕を施し、その粉砕の程度及び篩(シフター)の目開きを調整し、以下の表1に示す粒度構成及び灰分を有する小麦粉1〜8及びa〜dの各種小麦粉を調製した。灰分の測定は灰化法によった。
なお、参考例は普通小麦から作られた市販の中華麺専用粉である。
Figure 2006101728
(2)実施例1〜8、比較例1〜4及び参考例1
中華麺の製造と試験
上記の各種小麦粉100gに、食塩1gとかん粉1gを加え、32gの加水後、ホバートミキサーで混合し、ロールで厚み1.5mmに圧延した。この間に、製麺作業性を評価した。次に生麺帯の一部を色調評価用に取り分けた後、麺帯を切刃♯20角で麺線とした。これらを10℃で翌日まで保存し、生麺帯の色調とスペック、3分間茹でて食感を評価した。なお、茹で伸びは茹で後、7分後に再び食感を調べ、茹で直後からの劣化の大小で評価した。
上記の官能評価は以下の評価基準に従って、パネラー10名により行い、10名の平均値を求めた。
(a)製麺作業性:麺帯のつながり、吸水性及びベタつきのバランスを評価した。
5:非常に良い、4:良い、3:普通、2:劣る、1:非常に劣る
(b)生麺帯の色調(翌日の色調)
5:非常にくすみがなく良い、4:くすみがなく良い、3:普通、2:くすみがあり劣る、1:非常にくすみがあり劣る
(c)茹で麺の食感
5:非常に硬さと弾力のバランスが良い、4:硬さと弾力のバランスが良い、3:普通、2:硬さと弾力のバランスが劣る、1:非常に硬さと弾力のバランスが劣る
(d)茹で伸び
5:非常に劣化が小さく劣る、4:劣化が小さく良い、3:普通、2:劣化が大きく劣る、1:非常に劣化が大きく劣る
分析方法は以下のとおりである。
(a)生麺帯の赤味(翌日の色調)
分光測色計(ミノルタ CM-3500d)で、測定径30mmφの4ヶ所平均して、赤味(a*)を測定した。a*は、色の方向を示しており、a*が大きくなると赤味が増す。ここでの検体はマイナスの値を示し、従ってゼロに近いほど赤味はくすんだ色になるので、絶対値の大きい方が良い。
(b)スペック(翌日の生麺帯)
画像解析装置の粒子計測機能(新王子製紙 DA5000)で、4.8cm2の12ヶ所平均して、スペックの個数(個/cm2)を測定した。数字の小さい方がスペックは少なく、中華麺として良い。
(c)煮崩れ率(茹で麺)
生中華麺100gを水1リットルで3分間茹で、湯切りをする。茹で湯に水を加え、1リットルとし、よく攪拌して、50mlのメスシリンダーに取り、これを蒸発皿で乾固させる。乾固質量から蒸発皿の風袋を差引き、これに1000/50を掛けることによって煮崩れ率(%)を求める。この値が多いほど煮崩れが多く、よくない。
結果を表2に示す。なお、官能評価の結果の平均点を総合評価とした。
































Figure 2006101728
(3)実施例9:冷凍中華麺の製造
上記小麦粉1(デュラム小麦由来の小麦粉)又は上記参考例の小麦粉(普通小麦の中華麺専用粉)100gに、食塩1gとかん粉1gを加え、32gの加水後、ホバートミキサーで混合し、ロールで厚み1.5mmに圧延した。この麺帯を切刃♯20角で麺線とし、10℃で翌日まで保存後、2分間茹で、湯切りした後、−35℃で40分間急速冷凍した。この冷凍麺を−20℃で保存し、1分間茹で戻しを行い、食感を評価した。
その結果、小麦粉1による中華麺は、参考例の小麦粉による中華麺と比較して、硬さと弾力のバランスが良い食感であった。
(4)実施例10:乾麺の製造
上記小麦粉1(デュラム小麦由来の小麦粉)又は上記参考例の小麦粉(普通小麦の中華麺専用粉)100gに、食塩1gとかん粉1gを加え、32gの加水後、ホバートミキサーで混合し、ロールで厚み1.3mmに圧延した。この麺帯を切刃♯20丸で麺線とし、温度40℃、湿度70%で8時間乾燥させて、乾麺を製造した。この乾麺を3分間茹で食感を評価した。
その結果、小麦粉1による中華麺は、参考例の小麦粉による中華麺と比較して、硬さと弾力のバランスが良い食感であった。
(5)実施例11〜18、比較例5〜8及び参考例2
餃子の皮の製造及び試験
上記各種小麦粉100gに、食塩1gを加え、34gの加水後、ホバートミキサーで混合し、ロールで厚み0.8mmに圧延した。この間に、製麺作業性を評価した。次に、直径90mmの円筒で型抜きして餃子の皮とした。これらを10℃で翌日まで保存し、生皮の色調とスペックを観察し、具材を包み作業性を評価した。さらに、作った餃子をフライパンに並べ焦げ目が付くまで焼き、次に餃子の高さの半分まで水を加えて蒸し焼きにし、更に胡麻油を少量たらして焼いた餃子の皮の食感を評価した。
官能評価は以下の評価基準に従って、10名のパネラーにより実施し、10名の平均値を求めた。
(a)製麺作業性:麺帯のつながり、吸水性及びベタつきのバランスを評価した。
5:非常に良い、4:良い、3:普通、2:劣る、1:非常に劣る
(b)皮の色調(翌日の評価)
5:非常にくすみがなく良い、4:くすみがなく良い、3:普通、2:くすみがあり劣る、1:非常にくすみがあり劣る
(c)皮のスペック(翌日の評価)
5:非常にスペックが少なく良い、4:スペックが少なく良い、3:普通、2:スペックが多く劣る、1:非常にスペックが多く劣る
(d)包餡作業性
5:非常に包みやすく良い、4:包みやすく良い、3:普通、2:包みにくく劣る、1:非常に包みにくく劣る
(e)食感
5:非常に硬さと弾力のバランスが良い、4:硬さと弾力のバランスが良い、3:普通、2:硬さと弾力のバランスが劣る、1:非常に硬さと弾力のバランスが劣る
結果を表3に示す。なお、官能評価の結果の平均点を総合評価とした。
Figure 2006101728
上記(2)〜(5)の中華麺及び餃子の製造及び試験の結果から、小麦粉1〜8を使用して本発明に従って製造された中華麺では茹で伸びが小さく、また、本発明に従って製造された餃子の皮では歯応えがあり、普通小麦の小麦粉で製造された製品よりも明らかに優れている。一方小麦粉a〜dによる製品は加工性が劣っている。従って、中華麺の製造にあたって、所定の粒度範囲と灰分値に調整したデュラム小麦由来の小麦粉を使用することが重要であると考えられる。

Claims (4)

  1. デュラム小麦由来の小麦粉であって、目開き125μmの篩を通過し且つ目開き53μmの篩を通過しない粒子が75〜100質量%を占め、及び灰分が0.45〜0.85%である小麦粉を使用して、製麺することを特徴とする中華麺又は皮類の製造方法。
  2. 該小麦粉がデュラムセモリナ粉から調製されているものである、請求項1記載の中華麺又は皮類の製造方法。
  3. 生地を圧延する工程を含む、請求項1又は2記載の中華麺又は皮類の製造方法。
  4. 該デュラム小麦由来の小麦粉以外の穀粉及び澱粉を使用しない、請求項1〜3のいずれか1項記載の中華麺又は皮類の製造方法。
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