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JP2006064028A - ディスクブレーキ装置 - Google Patents

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JP2006064028A
JP2006064028A JP2004245187A JP2004245187A JP2006064028A JP 2006064028 A JP2006064028 A JP 2006064028A JP 2004245187 A JP2004245187 A JP 2004245187A JP 2004245187 A JP2004245187 A JP 2004245187A JP 2006064028 A JP2006064028 A JP 2006064028A
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JP2004245187A
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Mamoru Saito
衛 斉藤
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Toyota Motor Corp
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Toyota Motor Corp
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Abstract

【課題】 信頼性を向上させたディスクブレーキ装置を提供すること。
【解決手段】 車輪と共に回転するディスクロータと、一対のパッドと、一対のパッドをディスクロータの両側面に押圧するキャリパと、キャリパに固定されたスライドピンと、スライドピンとの間に所要の隙間を形成して、スライドピンをディスクロータの軸方向に摺動自在に案内するスライド孔を有する支持部材と、スライドピンが挿通する円筒状の弾性部材により形成され、一端がスライドピンに嵌合し、他端がスライド孔の内周に沿って形成された円環状溝部に嵌合して、他端がスライドピンを摺動自在に円環状溝部に支持するブーツと、を備えるディスクブレーキ装置であって、車両に搭載された状態で、スライドピンの中心軸がスライド孔の中心軸と一致するように、円環状溝部の中心軸は、スライド孔の中心軸に対して、鉛直方向上向に所定量だけオフセットしている。
【選択図】 図1

Description

本発明は、車両用のディスクブレーキ装置に関する。
従来、車輪と共に回動するディスクロータと、ディスクロータの両側面に押圧される一対のパッドと、ディスクロータの外周を跨いで設けられ、一側にピストンを内蔵し、他側に爪が形成され、ピストンの端面と爪の内側面との間で一対のパッドをディスクロータに押圧するキャリパと、キャリパに固定されたスライドピンと、スライドピンが挿入され、キャリパをディスクロータの軸方向に摺動自在に案内するスライド孔を有する支持部材と、スライドピンとスライド孔との間に設けられ、円筒状の弾性部材により形成されたブーツと、を備えるディスクブレーキ装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2003−120725号公報
しかしながら、上記従来のディスクブレーキ装置において、ブーツはキャリパ等の浮動部の質量を支え圧縮変形することから、スライドピンはスライド孔に対しセンタリングされず、スライドピンとスライド孔が頻繁に接触するおそれがある。この接触により、スライドピンとスライド孔との間の摺動抵抗が増加し、いわゆるパッドの引きずり、異音発生、鳴き及びパッドの偏磨耗に繋がることがある。
本発明はこのような課題を解決するためのものであり、信頼性を向上させたディスクブレーキ装置を提供することを主たる目的とする。
上記目的を達成するための本発明の一態様は、車輪と共に回転するディスクロータと、一対のパッドと、上記一対のパッドを上記ディスクロータの両側面に押圧するキャリパと、上記キャリパに固定されたスライドピンと、上記スライドピンとの間に所要の隙間を形成して、上記スライドピンを上記ディスクロータの軸方向に摺動自在に案内するスライド孔を有する支持部材と、上記スライドピンが挿通する円筒状の弾性部材により形成され、一端が上記スライドピンに嵌合し、他端が上記スライド孔の内周に沿って形成された円環状溝部に嵌合して、上記他端が上記スライドピンを摺動自在に上記円環状溝部に支持するブーツと、を備えるディスクブレーキ装置であって、車両に搭載された状態で、上記スライドピンの中心軸が上記スライド孔の中心軸と一致するように、上記円環状溝部の中心軸は、上記スライド孔の中心軸に対して、鉛直方向上向に所定量だけオフセットしていることを特徴とするディスクブレーキ装置である。
この一態様によれば、車両に搭載された状態で、上記スライドピンの中心軸が上記スライド孔の中心軸と一致するように、上記円環状溝部の中心軸は、上記スライド孔の中心軸に対して、鉛直方向上向に所定量だけオフセットしている。これにより、上記スライドピンの中心と上記スライド孔の中心が一致し、上記スライドピンと上記スライド孔との隙間が周方向で均一になる。したがって、上記スライドピンが上記スライド孔に対して相対移動したとき、上記スライドピンと上記スライド孔とを接触し難くさせることができ、上記スライドピンと上記スライド孔との間の摺動抵抗を低減することができる。すなわち、上記パッドの引きずり、この引きずりによる異音の発生、および鳴きを防止することができる。さらに、上記パッド及び上記ディスクロータの偏磨耗を防止することができる。
また、上記目的を達成するための本発明の一態様は、車輪と共に回転するディスクロータと、一対のパッドと、上記一対のパッドを上記ディスクロータの両側面に押圧するキャリパと、上記キャリパに固定されたスライドピンと、上記スライドピンとの間に所要の隙間を形成して、上記スライドピンを上記ディスクロータの軸方向に摺動自在に案内するスライド孔を有する支持部材と、上記スライドピンが挿通する円筒状の弾性部材により形成され、一端が上記スライドピンに嵌合し、他端が上記スライド孔の内周に沿って形成された円環状溝部に嵌合して、上記他端が上記スライドピンを摺動自在に上記円環状溝部に支持するブーツと、を備えるディスクブレーキ装置であって、車両に搭載された状態で、上記スライドピンの中心軸が上記スライド孔の中心軸と一致するように、上記ブーツの他端の鉛直方向下向側の厚さが他の部分の厚さより厚くなっていることを特徴とするディスクブレーキ装置である。
この一態様によれば、車両に搭載された状態で、上記スライドピンの中心軸が上記スライド孔の中心軸と一致するように、上記ブーツの他端の鉛直方向下向側の厚さが他の部分の厚さより厚くなっている。上記ブーツの鉛直方向下向側に上記スライドピンから重力が掛ると、上記ブーツの鉛直方向下向側は圧縮変形する。例えば、上記ブーツの鉛直方向下向側の圧縮変形量だけ、上記ブーツの鉛直方向下向側の厚さが他の部分の厚さより厚くすれば、上記車両に搭載され、上記スライドピンに重力が掛った状態で上記スライドピンの中心軸と上記スライド孔の中心軸が一致する。すなわち、上記スライドピンと上記スライド孔との隙間が周方向で均一になる。したがって、上記スライドピンが上記スライド孔に対して相対移動したとき、上記スライドピンと上記スライド孔とを接触し難くさせることができ、上記スライドピンと上記スライド孔との間の摺動抵抗を低減することができる。
さらに、上記目的を達成するための本発明の一態様は、車輪と共に回転するディスクロータと、一対のパッドと、上記一対のパッドを上記ディスクロータの両側面に押圧するキャリパと、上記キャリパに固定されたスライドピンと、上記スライドピンとの間に所要の隙間を形成して、上記スライドピンを上記ディスクロータの軸方向に摺動自在に案内するスライド孔を有する支持部材と、上記スライドピンが挿通する円筒状の弾性部材により形成され、一端が上記スライドピンに嵌合し、他端が上記スライド孔の内周に沿って形成された円環状溝部に嵌合して、上記他端が上記スライドピンを摺動自在に上記円環状溝部に支持するブーツと、を備えるディスクブレーキ装置であって、車両に搭載された状態で、上記スライドピンの中心軸が上記スライド孔の中心軸と一致するように、上記スライドピンを鉛直方向上向に付勢する付勢手段を備えることを特徴とするディスクブレーキ装置である。
この一態様によれば、車両に搭載された状態で、上記スライドピンの中心軸が上記スライド孔の中心軸と一致するように、上記スライドピンを鉛直方向上向に付勢する付勢手段を備える。これにより、例えば上記ブーツの素材が経年劣化し、上記ブーツの弾性係数が変化し、上記スライドピンの中心軸と上記スライド孔の中心軸とが、初期設定で一致した状態からずれることがある。この場合、上記付勢手段により、鉛直方向上向の付勢力を調整することにより、上記スライドピンの中心軸と上記スライド孔の中心軸とを一致させることができる。
なお、この一態様において、上記付勢手段とは、例えばバネ、ネジ等である。
また、これら態様において、鉛直方向下向とは重力方向をいい、鉛直方向上向とは重力方向と反対の方向をいう。
本発明によれば、信頼性を向上させたディスクブレーキ装置を提供することができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態について、添付図面を参照しながら実施例を挙げて説明する。なお、車両用のディスクブレーキ装置の基本概念、主要なハードウェア構成、作動原理、及び基本的な制御手法等については当業者には既知であるため、詳しい説明を省略する。
図1は、本発明の一実施例に係るディスクブレーキ装置を示す図である。図1に示すように、本実施例に係るディスクブレーキ装置2は、車輪と共に回転するディスクロータ4と、ディスクロータ4の摺動面に押圧されるインナ側及びアウタ側に位置する一対のパッド6と、を備えている。また、一方の内側にピストンを内蔵し、他方側に爪部を形成するキャリパ8がディスクロータ4の外周を跨いで設けられている。さらに、ピストンの端面にインナ側のパッド6が保持され、爪部の内側面にアウタ側のパッド6が保持され、インナ側及びアウタ側のパッド6がディスクロータ4の摺動面に押圧されることにより、ディスクロータ4の回転は制動される。
キャリパ8に内蔵されたピストンは、キャリパ8に形成されたシリンダ室内にディスクロータ4の軸方向にスライド自在に収容されている。車両のブレーキが掛けられると、キャリパのシリンダ室内に油圧が加わる。シリンダ室内に油圧が加わると、ピストンはディスクロータ4側に移動し、インナ側のパッド6をディスクロータ4のインナ側の摺動面に押圧する。さらに、インナ側のパッド6がディスクロータ4の方向に押圧されると、その反力でキャリパ8はディスクロータ4の反対方向にスライドし、キャリパ8の爪部の内側面に設けられたアウタ側のパッド6がディスクロータ4のアウタ側の摺動面に押圧される。これにより、ディスクロータ4の両側の摺動面は、一対のパッド6により押圧され、ディスクロータ4の摺動面とパッド6との間の摩擦力により、ディスクロータ4の回転は制動される。
図2は図1に示すディスクブレーキ装置を直線A−A′で切断した際の断面図であり、スライドピン12、ピンブーツ16、及びスライド孔10aが嵌合した状態を示す図である。
図1及び図2に示すように、車両本体にはキャリパ8を支持する支持部材10が取付けられ、キャリパ8には2つのスライドピン12がピンボルト14により固定されている。支持部材10には、スライド孔10aが形成され、キャリパ8に固定されたスラドピン12は、スライドピン12との間に所要の隙間を有するスライド孔10aに挿入されている。
スライドピン12がスライド孔10aに摺動自在に挿入されて、キャリパ8は支持部材10に対して、ディスクロータ4の軸方向にスライド自在に連結されている。また、スライドピン12とスライド孔10aとの間には、一端がスライドピン12と嵌合し、他端がスライド孔10aの円環状溝部10bに嵌合するピンブーツ16が設けられ、ピンブーツ16の他端がスライドピン12を摺動自在に円環状溝部10bに支持している。ピンブーツ16が設けられることにより、スライドピン12とスライド孔10aとの間にゴミ等が侵入するのを防止している。なお、ピンブーツ16はゴム等の弾性部材で形成された蛇腹状かつ円筒状部材であり、スライドピン12のディスクロータ4方向の移動に合わせて伸縮する。
図3はキャリパ8が車両本体に搭載された状態を示す図であり、キャリパ8を車両内側から見た図である。
図3に示すようにキャリパ8は、水平線Hに対して時計方向に角度θ(例えば9〜10°)傾斜して搭載されている。また、2つのスライドピン12には、キャリパ8等の浮動部の重力Mgが鉛直方向下向(重力方向)に掛っている。なお、この場合、各スライドピン12には、重力Mgが均等に掛ると仮定して、各スライドピン12には、Mg/2の重力が夫々掛る。ここで、キャリパ8等の浮動部の質量をMとし、重力加速度をgとする。
図4(a)及び(c)は図2に示すスライドピン12及びピンブーツ16を直線B−B′で切断した際の断面図である。また、図4(b)は図2のX部分の部分拡大図であり、スライド孔10aの円環状溝部10bを示す図である。なお便宜上、図4(b)において、図2に示すX部分は反時計方向に90度回転させられて図示されている。
図4に示すように、各スライドピン12に鉛直方向下向の重力Mg/2が掛ると、ピンブーツ16の下側部16aは圧縮変形し、各スライドピン12はスライド孔10aに対しピンブーツ16の圧縮変形量δだけ鉛直方向下向に移動する。すなわち、図4(a)に示すように、各スライドピン12に鉛直方向下向の重力Mg/2が掛ると、スライド孔10aに対し、スライドピン12の位置は実線から点線の位置に移動する。
そこで、スライドピン12に重力Mg/2が掛った、車両に搭載された状態で、スライドピン12の中心軸とスライド孔10aの中心軸Qとが一致するように、ピンブーツ16の中心軸Pをスライド孔10aの中心軸Qに対して、圧縮変形量δだけ予め鉛直方向上向(重力方向と反対の方向)にオフセットさせる。この場合、スライド孔10aの円環状溝部10bの中心軸Pをスライド孔10aの中心軸Qに対し、圧縮変形量δだけ鉛直方向上向にオフセットさせる(図4(b))。これにより、ピンブーツ16、スライドピン12、及びスライド孔10aが相互に嵌合し、スライドピン12に重力Mg/2が掛ると、スライドピン12が鉛直方向下向に圧縮変形量δだけ移動し、スライドピン12の中心軸とスライド孔10aの中心軸Qとが一致する。すなわち、図4(c)に示すように、スライドピン12に重力Mg/2が掛ると、スライドピン12の位置は点線から実線の位置に移動し、スライドピン12の中心軸とスライド孔10aの中心軸Qが一致する。なお、圧縮変形量δは下記式(1)により算出される。
δ=Mg/2k (1)
上記式(1)において、kはピンブーツ16を形成するゴムの弾性係数である。
各スライドピン12に重力Mg/2が掛った状態で、スライドピン12の中心軸とスライド孔10aの中心軸Qとが一致するように、円環状溝部10bの中心軸Pをスライド孔10aの中心軸Qに対して、圧縮変形量δだけ予め鉛直方向上向にオフセットさせる。これにより、各スライドピン12に重力Mg/2が掛るとスライドピン12の中心軸とスライド孔10aの中心軸Qが一致する。したがって、スライドピン12とスライド孔10aとの隙間が周方向で均一になり、スライドピン12がスライド孔10aに対して相対移動したとき、スライドピン12とスライド孔10aとを接触し難くさせることができる。すなわち、スライドピン12とスライド孔10aとの間の摺動抵抗を低減することができ、パッド6の引きずり、この引きずりによる異音の発生、および鳴きを防止することができる。さらに、パッド6及びディスクロータ4の偏磨耗を防止することができる。
以上、本発明を実施するための最良の形態について一実施例を用いて説明したが、本発明はこうした一実施例に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、上述した一実施例に種々の変形及び置換を加えることができる。
例えば、上記一実施例において、スライド孔10aの円環状溝部10bの中心軸Pをスライド孔10aの中心軸Qに対し、圧縮変形量δだけ鉛直方向上向にオフセットさせることにより、スライドピン12の中心軸とスライド孔10aの中心軸Qを一致させているが、ピンブーツ16の下側部分16aの厚さを上側部分16bの厚さより厚くすることにより、スライドピン12の中心軸とスライド孔10aの中心軸Qを一致させてもよい。
図5は図2に示すスライドピン12及びピンブーツ16を直線B−B′で切断した際の断面図であり、下側部分16aの厚さを上側部分16bの厚さより厚くしたピンブーツ16を示している。
スライドピン12に重力Mg/2が掛った状態で、スライドピン12の中心軸をスライド孔10aの中心軸Qに一致させるように、ピンブーツ16の下側部分16aの厚さを上側部分16bの厚さより厚くする。これにより、スライドピン12に重力Mg/2が掛ると、ピンブーツ16の下側部分16aが鉛直方向下向に圧縮変形し、スライドピン12がこの圧縮変形分だけ鉛直方向下向に移動する。すなわち、図5に示すように車両に搭載された状態でスライドピン12に重力Mg/2が掛ると、スライドピン12の位置は実線から点線の位置に移動し、スライドピン12の中心軸とスライド孔10aの中心軸Qが一致する。なお、ピンブーツ16の外周には凸部16cが設けられ、凸部16cが支持部材10に嵌合することにより、支持部材10に対するピンブーツ16の相対的な回転を防止している。
次にピンブーツ16の下側部分16aの厚さを算出する方法を説明する。
図6はピンブーツ16の下側部分16aの厚さを算出する方法を示す図である。
また、ピンブーツ16の下側部分16aの厚さは下記式(2)及び(3)により算出される。まず下記式(2)によりスライドピン12とピンブーツ16との間の面圧が算出される。
Figure 2006064028
なお、上記式(2)において、θはスライドピン12の中心角度であり、ω(θ)は中心角θにおけるスライドピン12とピンブーツ16との間の面圧を示している。また、中心角0からθ1までの間で鉛直方向下向の面圧が生じているものとする。
上記式(2)により算出された面圧ω(θ)を用いて下記式(3)により、ピンブーツ16の下側部分16aにおいて、上側部分16bの厚さtよりも厚くする量Δtを算出する。
Δt=ω(θ)/k (3)
なお、上記式(3)において、kはピンブーツ16を形成するゴムの弾性係数である。
ピンブーツ16の上側部分16bの厚さtに上記式(3)により算出されたΔtを加算することにより、下側部分の厚さ(t+Δt)が算出される。
ピンブーツ16の下側部分16aの厚さを上側部分16bの厚さより厚くする。これにより、スライドピン12に重力Mg/2が掛った状態で、スライドピンの中心軸とスライド孔10aの中心軸Qとが一致する。したがって、スライドピン12とスライド孔10aとの隙間が周方向で均一になり、スライドピン12がスライド孔10aに対して相対移動したとき、スライドピン12とスライド孔10aとを接触し難くさせることができる。すなわち、スライドピン12とスライド孔10aとの間の摺動抵抗を低減することができ、パッド6の引きずり、この引きずりによる異音の発生、および鳴きを防止することができる。さらに、パッド6及びディスクロータ4の偏磨耗を防止することができる。
なお、スライド孔10aの円環状溝部10bの中心軸Pをスライド孔10aの中心軸Qに対し、圧縮変形量δだけ鉛直方向上向にオフセットさせ、さらにピンブーツ16の下側部分16aの厚さを上側部分16bの厚さより厚くすることにより、スライドピン12の中心軸とスライド孔10aの中心軸Qを一致させてもよい。すなわち、スライドピン12に重力Mg/2が掛った状態で、スライドピン12の中心軸とスライド孔10aの中心軸Qが一致すればよい。
また、上記一実施例において、スライド孔10aの円環状溝部10bの中心軸Pをスライド孔10aの中心軸Qに対し、圧縮変形量δだけ鉛直方向上向にオフセットさせることにより、スライドピン12の中心軸とスライド孔10aの中心軸Qを一致させているが、ピンブーツ16の下側部分16aにバネ、ネジ等の付勢手段を設け、この付勢手段によりピンブーツ16及びスライドピン12を鉛直方向上向に付勢して、スライドピン12の中心軸とスライド孔10aの中心軸Qを一致させてもよい。
これにより、例えばピンブーツ16の素材が経年劣化し、ピンブーツ16の弾性係数が変化する場合がある。このとき、スライドピン12の中心軸と上記スライド孔10aの中心軸Qとが初期設定で一致した状態からずれる。この場合、付勢手段によりスライドピン12に対する付勢力が調整されることにより、スライドピン12の中心軸とスライド孔10aの中心軸Qとを一致させることができる。例えば、付勢手段がバネであれば、バネの弾性係数を調整することにより、スライドピン12に重力Mg/2が掛った状態で、スライドピン12の中心軸をスライド孔10aの中心軸Qに一致させる。また、付勢手段がネジであれば、ネジの締込量を調整することにより、スライドピン12に重力Mg/2が掛った状態で、スライドピン12の中心軸をスライド孔10aの中心軸Qに一致させる。
また、上記一実施例において、スライド孔10aの円環状溝部10bの中心軸Pをスライド孔10aの中心軸Qに対し、圧縮変形量δだけ鉛直方向上向にオフセットさせることにより、スライドピン12の中心軸とスライド孔10aの中心軸Qを一致させているが、ピンブーツ16の下側部分16aの部材の弾性係数を上側部分16bの部材の弾性係数より大きくすることにより、スライドピン12の中心軸とスライド孔10aの中心軸Qを一致させてもよい。
本発明は、車両用のディスクブレーキ装置に利用できる。搭載される車両の外観、重量、サイズ、走行性能等は問わない。
本発明の一実施例に係るディスクブレーキ装置を示す図である。 図1に示すディスクブレーキ装置を直線A−A′で切断した際の断面図であり、スライドピン、ピンブーツ、及びスライド孔が嵌合した状態を示す図である キャリパが車両本体に搭載された状態を示す図であり、キャリパを車両内側から見た図である。 (a)図2に示すスライドピン及びピンブーツを直線B−B′で切断した際の断面図である。(b)は図2のX部分の部分拡大図であり、スライド孔の円環状溝部を示す図である。(c)は図2に示すスライドピン及びピンブーツを直線B−B′で切断した際の断面図である。 図2に示すスライドピン及びピンブーツを直線B−B′で切断した際の断面図であり、下側部分の厚さを上側部分の厚さより厚くしたピンブーツを示す図である。 ピンブーツの下側部分の厚さを算出する方法を示す図である。
符号の説明
2 ディスクブレーキ装置
4 ディスクロータ
6 パッド
8 キャリパ
10 支持部材
10a スライド孔
10b 円環状溝部
12 スライドピン
14 ピンボルト
16 ピンブーツ
16a 下側部分
16b 上側部分

Claims (3)

  1. 車輪と共に回転するディスクロータと、
    一対のパッドと、
    前記一対のパッドを前記ディスクロータの両側面に押圧するキャリパと、
    前記キャリパに固定されたスライドピンと、
    前記スライドピンとの間に所要の隙間を形成して、前記スライドピンを前記ディスクロータの軸方向に摺動自在に案内するスライド孔を有する支持部材と、
    前記スライドピンが挿通する円筒状の弾性部材により形成され、一端が前記スライドピンに嵌合し、他端が前記スライド孔の内周に沿って形成された円環状溝部に嵌合して、該他端が前記スライドピンを摺動自在に前記円環状溝部に支持するブーツと、を備えるディスクブレーキ装置であって、
    車両に搭載された状態で、前記スライドピンの中心軸が前記スライド孔の中心軸と一致するように、前記円環状溝部の中心軸は、前記スライド孔の中心軸に対して、鉛直方向上向に所定量だけオフセットしていることを特徴とするディスクブレーキ装置。
  2. 車輪と共に回転するディスクロータと、
    一対のパッドと、
    前記一対のパッドを前記ディスクロータの両側面に押圧するキャリパと、
    前記キャリパに固定されたスライドピンと、
    前記スライドピンとの間に所要の隙間を形成して、前記スライドピンを前記ディスクロータの軸方向に摺動自在に案内するスライド孔を有する支持部材と、
    前記スライドピンが挿通する円筒状の弾性部材により形成され、一端が前記スライドピンに嵌合し、他端が前記スライド孔の内周に沿って形成された円環状溝部に嵌合して、該他端が前記スライドピンを摺動自在に前記円環状溝部に支持するブーツと、を備えるディスクブレーキ装置であって、
    車両に搭載された状態で、前記スライドピンの中心軸が前記スライド孔の中心軸と一致するように、前記ブーツの他端の鉛直方向下向側の厚さが他の部分の厚さより厚くなっていることを特徴とするディスクブレーキ装置。
  3. 車輪と共に回転するディスクロータと、
    一対のパッドと、
    前記一対のパッドを前記ディスクロータの両側面に押圧するキャリパと、
    前記キャリパに固定されたスライドピンと、
    前記スライドピンとの間に所要の隙間を形成して、前記スライドピンを前記ディスクロータの軸方向に摺動自在に案内するスライド孔を有する支持部材と、
    前記スライドピンが挿通する円筒状の弾性部材により形成され、一端が前記スライドピンに嵌合し、他端が前記スライド孔の内周に沿って形成された円環状溝部に嵌合して、該他端が前記スライドピンを摺動自在に前記円環状溝部に支持するブーツと、を備えるディスクブレーキ装置であって、
    車両に搭載された状態で、前記スライドピンの中心軸が前記スライド孔の中心軸と一致するように、前記スライドピンを鉛直方向上向に付勢する付勢手段を備えることを特徴とするディスクブレーキ装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012197895A (ja) * 2011-03-22 2012-10-18 Toyota Motor Corp ディスクブレーキ装置及びキャリパスライド機構
WO2025080480A1 (en) * 2023-10-12 2025-04-17 Bendix Commercial Vehicle Systems Llc Eccentrically mounted guide pin for air disc brake system and methods for the use and assembly thereof

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